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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022061746
(43)【公開日】2022-04-19
(54)【発明の名称】包装材
(51)【国際特許分類】
   B65D 65/02 20060101AFI20220412BHJP
   B65D 81/24 20060101ALI20220412BHJP
【FI】
B65D65/02 D
B65D81/24 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020169880
(22)【出願日】2020-10-07
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(72)【発明者】
【氏名】藤本 司
【テーマコード(参考)】
3E067
3E086
【Fターム(参考)】
3E067AA11
3E067AB01
3E067BA18A
3E067BB14A
3E067BC04A
3E067DA02
3E067EA04
3E067EB19
3E067EB22
3E067FA01
3E067FC01
3E067GC05
3E067GD01
3E086AB01
3E086AC31
3E086AC32
3E086AD25
3E086BA15
3E086BB90
3E086CA01
3E086DA08
(57)【要約】
【課題】抗菌性を保持でき、未開封性を担保できるとともに、持ち運びに便利な包装材を提供する。
【解決手段】抗菌機能を有するシートより成る包装材であって、外郭形状は少なくとも一組の向かい合う辺が同じ長さで平行である四角形であり、四角形の第1対角線上の対向する2つの角部の近傍の両方に把手用の孔が設けられ、包装材の内面で、四角形の第1対角線上の少なくとも1つの角部の近傍と、四角形の第2対角線上の少なくとも1つの角部の近傍とに、改ざんを防止する効果を有する改ざん防止テープが設けられ、第1対角線上の改ざん防止テープは、把手用の孔より角部から離れた側に設けられている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
抗菌機能を有するシートより成る包装材であって、
外郭形状は少なくとも一組の向かい合う辺が同じ長さで平行である四角形であり、
前記四角形の第1対角線上の対向する2つの角部の近傍の両方に把手用の孔が設けられ、
包装材の内面で、前記四角形の第1対角線上の少なくとも1つの角部の近傍と、前記四角形の第2対角線上の少なくとも1つの角部の近傍とに、改ざんを防止する効果を有する改ざん防止テープが設けられ、
前記第1対角線上の改ざん防止テープは、前記把手用の孔より角部から離れた側に設けられていることを特徴とする包装材。
【請求項2】
前記改ざん防止テープは、前記四角形のシートの隣り合う辺同士を略つなげるように設けられていることを特徴とする包装材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内容物を包装する際に用いる包装材に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、新型コロナウイルスによる感染症を予防するために在宅志向が高まり、食品などの物品のデリバリーの需要が増えている。そのような状況の中で、食品などを配送する途中の、消費者の「安心と安全の確保」に関心が高まっている。この「安心と安全」とは、例えば、食品などを配送する途中で、その食品などが収容された包装材が開封されて触れられたり悪戯されたりしていないことが明確であることや、その食品などを安心して口にしたり食したりすることができるという意味での安心と安全である。
【0003】
消費者が配送された食品などを安心して口にすることができるようにするために、例えば、配送する食品などを抗菌効果のある包装材で包装することが考えられる。例えば、特許文献1には、少なくともポリスチレン系樹脂からなる外層と、ポリエチレン系樹脂及び湿度依存型抗菌物質含有組成物を含むポリエチレン系樹脂組成物からなる内層とを有する積層体からなる包装袋が提案されている。この包装袋は食品などが包装される袋で、抗菌性に優れる。
【0004】
また、デリバリー用の食品などを包装する包装材には、持ち運びにおける便利さも求められる。そこで、例えば、プラスチック容器などに包装された食品などをさらにビニール素材などの風呂敷で包み込み、結び目を作って持ち運ばれることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007-230023号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1に記載されたような抗菌効果のある包装袋により、配送する食品などを包装するというだけでは、食品などを配送する途中の、消費者の安心と安全を確保することはできない。つまり、食品などを配送する途中で、その食品などが収容された包装材が開封されて触れられたり悪戯されたりしていないということは不明であり、消費者は安心してその食品などを口にしたり食したりすることができない。
【0007】
また、上記のビニール素材などの風呂敷は、結び目部分やその上のビニールを絞った部分などを手で持って持ち運ばれるもので、デリバリー用の食品などを配送するに際し、持ち運びに便利とは言い難い。
【0008】
そこで、本発明は、抗菌性を保持でき、未開封性を担保できるとともに、持ち運びに便利な包装材を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、抗菌機能を有するシートより成る包装材であって、外郭形状は少なくとも一組の向かい合う辺が同じ長さで平行である四角形であり、前記四角形の第1対角線上の対向する2つの角部の近傍の両方に把手用の孔が設けられ、包装材の内面で、前記四角形の第1対角線上の少なくとも1つの角部の近傍と、前記四角形の第2対角線上の少なくとも1つの角部の近傍とに、改ざんを防止する効果を有する改ざん防止テープが設けられ、前記第1対角線上の改ざん防止テープは、前記把手用の孔より角部から離れた側に設けられていることを特徴とする包装材である。
【0010】
請求項2に記載の発明は、前記改ざん防止テープは、前記四角形のシートの隣り合う辺同士を略つなげるように設けられていることを特徴とする包装材である。
【発明の効果】
【0011】
本発明の包装材は、抗菌機能を有するシートより成るため、抗菌性を保持できる。また、外郭形状が四角形の包装材の内面で、前記四角形の第1対角線上の少なくとも1つの角部の近傍と、前記四角形の第2対角線上の少なくとも1つの角部の近傍とに、シートを止めるための改ざん防止テープが設けられており、包装材が一旦開封されるとその開封された痕跡が残るため、未開封性を担保できる。さらに、対角線上の対向する2つの角部の近傍の両方に把手用の孔が設けられており、内容物が包装される際にこの穴により把手が形成されるため、持ち運びに便利である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】第一実施形態に係る包装材の平面図である。
図2】第一実施形態に係る包装材で物品を包装する過程を示す説明図である。
図3】内容物が収容された第一実施形態に係る包装材の斜視図である。
図4】第二実施形態に係る包装材の平面図である。
図5】改ざん防止テープを構成する積層体の一例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、必要に応じて図面を参照して、本発明の実施形態の例について説明する。
【0014】
図1は、第一実施形態に係る包装材100の平面図である。図1は、包装材100の内面(収容する内容物20(図1では図示せず)を載せる面)を上に向けた状態を示す。
【0015】
包装材100は、後述する抗菌機能を有するシート10より成るため、配送途中などにおける内容物20の抗菌性を保持できる。包装材100の外郭形状は少なくとも一組の向かい合う辺が同じ長さで平行である四角形であり、例えば、菱形、平行四辺形、長方形、正方形などが挙げられるが、菱形がより好ましい。包装材100の外郭形状が菱形の場合、後述する方法で内容物20が包装された包装材100を手で持った時に内容物20の分散を図ることができてバランスがよく、内容物20の脱落防止にもなるためである。図1に示されるように、第一実施形態に係る包装材100の外郭形状は、隣り合う2辺の長さが等しく2本の対角線が直交する菱形である。この2本の対角線は、上側の角部3Aと下側の角部3Bを結び、縦方向に位置する第1対角線1と、左側の角部3Cと右側の角部3Dを結び、横方向に位置する第2対角線2とで構成され、第1対角線1と第2対角線2が直交する。また、第一実施形態に係る包装材100では、縦方向の長い対角線が第1対角線1であり、横方向の短い対角線が第2対角線2である。
【0016】
内容物20は、食品など自体の他、プラスチック容器などの容器に包装された食品などが挙げられる。
【0017】
四角形のシート10の第1対角線1上の対向する2つの角部3A、3Bの近傍の両方に把手用の孔6A、6Bが設けられている。
【0018】
図1では、把手用の孔6A、6Bの形状は、角部3A、3Bのそれぞれの側に頂点を向けた三角形であるが、内容物が収容された包装材100を持ち運びしやすければ、三角形に限らず、図4に示されるような円形や楕円形など他の形でもよい。図4は、第二実施形
態に係る包装材101の平面図であり、第一実施形態に係る包装材100と異なる点は把手用の孔の形状のみであり、第二実施形態に係る包装材101の把手用の孔8A、8Bの形状は円形となっている。
【0019】
また、図1では、第1対角線1上の対向する小さい角度の方の2つの角部3A、3Bの近傍の両方に把手用の孔6A、6Bが設けられているが、第2対角線2上の対向する大きい角度の方の角部3C、3Dの近傍の両方に把手用の孔6A、6Bが設けられていても良い。把手用の孔6A、6Bを小さい角度の方の2つの角部3A、3Bの近傍の両方に設けるか、または大きい角度の方の角部3C、3Dの近傍の両方に設けるかは、収容する内容物20の大きさや形状などによって検討されることが好ましい。
【0020】
包装材100の内面で、四角形の第1対角線1上の少なくとも1つの角部の近傍に、改ざんを防止する効果を有する、後述する改ざん防止テープ4が設けられている。また、包装材100の内面で、四角形の第2対角線2上の少なくとも1つの角部の近傍に、改ざんを防止する効果を有する、後述する改ざん防止テープ5が設けられている。
【0021】
2つ角部3A、3Bとその近傍を含む部分に角隅シート部7A、7Bを有し、2つ角部3C、3Dとその近傍を含む部分に角隅シート部7C、7Dを有する。よって、角隅シート部7A、7Bは第1対角線1上で対向し、角隅シート部7C、7Dは第2対角線2上で対向する。
【0022】
第2対角線2上の少なくとも1つの角部の近傍に設けられる改ざん防止テープ5は、2つの角隅シート部7C、7Dを折り曲げて内容物20を包む際にシート10を止めるために用いられる。第1対角線1上の少なくとも1つの角部の近傍に設けられる改ざん防止テープ4は、2つの角部3A、3Bとその近傍を含む角隅シート部7A、7Bの内面同士を重ね合わせ、その角部3A、3Bの近傍の把手用の孔6A、6Bも重ね合せて、把手を形成するとともに内容物20をさらに包む際に、シート10を止めるために用いられる。
【0023】
第1対角線1上の少なくとも1つの角部の近傍と、第2対角線2上の少なくとも1つの角部の近傍とに、改ざん防止テープが設けられていればよいので、例えば、2つの角部3Aおよび3Bの両方の近傍と2つの角部3Cおよび3Dの両方の近傍とに改ざん防止テープが設けられてもよい。また、第1対角線1上の1つの角部の近傍に2つ以上の改ざん防止テープ4が設けられても良いし、第2対角線2上の1つの角部の近傍に2つ以上の改ざん防止テープ5が設けられていても良い。図1に示される第一実施形態に係る包装材100においては、第1対角線1上の1つの角部3Aの近傍に1つの改ざん防止テープ4が設けられ、第2対角線2上の1つの角部3Dの近傍に、1つの改ざん防止テープ5が設けられている。
【0024】
また、図1に示されるように、第1対角線上の改ざん防止テープ4は、把手用の孔より角部から離れた側に設けられていることが好ましい。第1対角線1上の角部3A、3Bの近傍には把手用の孔6A、6Bも設けられ、後述するように開封開始時にその把手用の孔6A、6Bが設けられた側の角隅シート部7A、7B同士の貼着を解除する際に解除しやすくするためである。
【0025】
改ざん防止テープ4、5の形状は特に限定されないが、図1に示されるように、四角形のシート10の隣り合う辺同士を略つなげるように設けられていることが好ましい。防止テープ4、5は、四角形のシート10の隣り合う辺同士を略つなげるように設けられていることで、シート10を折り曲げて改ざん防止テープ4、5で止める際に、改ざん防止テープ4、5の近傍のシート10の隣り合う辺とその改ざん防止テープ4、5の間に隙間ができず、内容物20をより固定することが可能となる。
【0026】
図1では、改ざん防止テープ5は略直線状であるが、例えば、角部3Dの先端まで広範囲に設けても良い。第1対角線1上の改ざん防止テープ4は、第1対角線1上の角部3A、3Bの近傍に把手用の孔6A、6Bも設けられ、後述するように開封開始時にその把手用の孔6A、6Bが設けられた側の角隅シート部7A、7B同士の貼着を解除する際に解除しやすくするため、図1に示されるような略直線状であることが好ましい。
【0027】
改ざん防止テープ4、5の形状が略直線状である場合、図1に示されるように、改ざん防止テープ4は、第1対角線1に対して略直交することが好ましく、改ざん防止テープ5は、第2対角線2に対して略直交することが好ましい。
【0028】
図2は、第一実施形態に係る包装材100で物品を包装する過程を示す平面図である。図3は、内容物が収容された第一実施形態に係る包装材100の斜視図である。上述した図1に示される包装材100により内容物20を包装する方法を図2図3も参照した上で次に説明する。
【0029】
まず、包装材100の内面を上にした状態で略中央部分に内容物20を置く。次に、改ざん防止テープ5が設けられていない角部側(図1図2では3C側)の角隅シート部7Cを内容物20のところまで山折りに折り曲げて内容物20の上に被せる。次に、改ざん防止テープ5が設けられている角部側(図1図2では3D側)の角隅シート部7Dを内容物20のところまで山折りに折り曲げて、既に内容物20に被せられた角隅シート部7Cの外面(収容する内容物20を載せる面と反対側の面)の上に被せる。この際、改ざん防止テープ5により、改ざん防止テープ5が設けられていない角部側(図1図2では3C側)の角隅シート部7Cの外面に、改ざん防止テープ5が設けられている角部側(図1図2では3D側)の角隅シート部7Dの内面を貼り付ける。図2はこの時点での包装材100の平面図であり、内容物20が2つの角隅シート部7C、7Dにより包まれた状態となる。
【0030】
次に、図3に示されるように、2つの角隅シート部7A、7Bをそれぞれ山折りに折り曲げ、把手用の孔6A、6B同士を重ね合わせるようにして2つの角隅シート部7A、7Bの内面同士を重ね合わせる。この際、改ざん防止テープ4により、2つの角隅シート部7A、7Bの内面同士を貼り付ける。こうすることで、把手が形成されるとともに、内容物20の包装が終了する。第1対角線1上の改ざん防止テープ4と、第2対角線2上の改ざん防止テープ5とにより、より密閉させた状態で閉封することができる。
【0031】
上記のとおりに包装材100で包装された内容物20を配送時に持ち運ぶ時は、形成された把手の孔に手を入れて持ち運ぶことができ、持ち運びに便利である。
【0032】
内容物20が包装された包装材100を開封する時は、まず2つの角隅シート部7A、7Bを離すように角隅シート部7A、7Bのそれぞれを外側に開いて、改ざん防止テープ4による貼着を解除する。次に、改ざん防止テープ5が設けられている角部側(図2では3D側)の角隅シート部7Dを持ち上げて、その角隅シート部7Dを改ざん防止テープ5が設けられていない角部側(図2では3C側)の角隅シート部7Cから離し、改ざん防止テープ5による貼着を解除する。内容物20に被さった、改ざん防止テープ5が設けられていない角部側(図2では3C側)の角隅シート部7Cを持ち上げてその角隅シート部7Cを内容物20から離し、内容物20を取り出す。
【0033】
包装材100が一旦開封されるとその開封された痕跡が残るため、未開封性を担保できる。
【0034】
(抗菌機能を有するシートについて)
包装材100に使用される抗菌機能を有するシート10として、例えば、少なくとも片面に、滑剤と界面活性剤とからなる群より選ばれる少なくとも1種と無機系抗菌剤とを含む抗菌性を有する表面層をもつ合成樹脂延伸フィルムなどを用いることができる。上記フィルムを使用する場合、抗菌性を有する表面層の中に含まれる抗菌剤は、例えば、銀、銅、亜鉛などを担持してなる無機化合物であることが好ましい。上記の抗菌性を有する表面層の中に含まれる抗菌剤の担体は、例えば、シリカ、酸化チタン、ゼオライトが好ましい。また、上記の抗菌性を有する表面層を形成する合成樹脂として、例えば、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂などを挙げることができる。
【0035】
また、抗菌機能を有するシート10は、内容物20を包装するために使用されるため、折り曲げることが容易な可撓性のあるシートであることが好ましい。
【0036】
上記抗菌機能を有するシート10よりなる包装材100により内容物20が包装されるため、配送途中などにおける内容物20の抗菌性を保持できる。
【0037】
(改ざん防止テープについて)
図5は、改ざん防止テープ4、5を構成する積層体30の一例を示す断面図である。改ざん防止テープ4、5は、改ざんを防止する効果を有するテープで、例えば下記のテープを用いることができる。
【0038】
図5に示されるように、改ざん防止テープ4、5は、ベースフィルム層30Aと、粘着剤よりなる第1の粘着層30Bと、セパレーター層30Cとがこの順で積層された積層体から構成されている。
【0039】
ベースフィルム層30Aは、シート10に貼着される部分で、少なくとも、そのシート10に貼着するための粘着剤よりなる第2の粘着層31と、インクよりなる第1の印刷層32と、基材層33と、インクよりなる第2の印刷層34とがこの順で積層されている。この第1の印刷層32や第2の印刷層34は、例えば文字などが印刷された層である。
【0040】
第2の印刷層34の基材層33が積層された面と反対側の面にセパレーター層30Cが積層されている。セパレーター層30Cは、例えば、樹脂フィルムの片面にシリコンコート層が積層され、樹脂フィルムのその反対側の面に帯電防止コート層が積層されているもので、シリコンコート層が積層された面が第1の粘着層30Bに積層される。セパレーター層30Cは、第3の印刷層(図示せず)がさらに積層されていてもよい。
【0041】
包装材100により内容物20を包装する時に、包装する者は、積層体30からセパレーター層30Cを剥がし取り、むき出しになった第1の粘着層30Bにより、折り曲げて内容物20を包んだシート10を止める。
【0042】
改ざん防止テープ4、5は、上記のように内容物20を包んだシート10に貼着された後に、包装材100が開封されて一旦貼着が解除されると、第1の印刷層32のインクと第2の粘着層31の粘着剤、または第2の印刷層34のインクと第1の粘着層30Bの粘着剤が、貼着されたシート10に移行し、印刷された文字などが現れ、包装材100が開封されたことが判別できる。包装材100が一旦開封された後は、第1の粘着層30Bまたは第2の粘着層31の粘着強度が減少し、再封ができにくくなる。このように、改ざん防止テープ4、5は、包装材100が一旦開封されるとその開封された痕跡が残る仕様であるため、未開封性を担保できる。
【0043】
以上の通り、本発明の包装材は、抗菌機能を有するシートより成るため、抗菌性を保持できる。また、外郭形状が四角形の包装材の内面で、前記四角形の第1対角線上の少なくとも1つの角部の近傍と、前記四角形の第2対角線上の少なくとも1つの角部の近傍とに、シートを止めるための改ざん防止テープが設けられており、包装材が一旦開封されるとその開封された痕跡が残るため、未開封性を担保できる。さらに、対角線上の対向する2つの角部の近傍の両方に把手用の孔が設けられており、内容物が包装される際にこの穴により把手が形成されるため、持ち運びに便利である。
【符号の説明】
【0044】
1・・・第1対角線
2・・・第2対角線
3A、3B、3C、3D・・・角部
4・・・第1対角線上の改ざん防止テープ
5・・・第2対角線上の改ざん防止テープ
6A、6B・・・把手用の孔
7A、7B、7C、7D・・・角隅シート部
8A、8B・・・把手用の孔
10・・・抗菌機能を有するシート
20・・・内容物
30・・・改ざん防止テープを構成する積層体
30A・・・ベースフィルム層
31・・・第2の粘着層
32・・・第1の印刷層
30B・・・第1の粘着層
30C・・・セパレーター層
33・・・基材層
34・・・第2の印刷層
100・・・包装材
101・・・包装材
図1
図2
図3
図4
図5