(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022062184
(43)【公開日】2022-04-19
(54)【発明の名称】喫煙品またはエアロゾル発生製品用のフィルター
(51)【国際特許分類】
A24D 3/04 20060101AFI20220412BHJP
A24D 3/10 20060101ALI20220412BHJP
【FI】
A24D3/04
A24D3/10
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022016136
(22)【出願日】2022-02-04
(62)【分割の表示】P 2020522841の分割
【原出願日】2018-09-27
(31)【優先権主張番号】1717567.0
(32)【優先日】2017-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(71)【出願人】
【識別番号】500252844
【氏名又は名称】ブリティッシュ アメリカン タバコ (インヴェストメンツ) リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BRITISH AMERICAN TOBACCO (INVESTMENTS) LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100183782
【弁理士】
【氏名又は名称】轟木 哲
(72)【発明者】
【氏名】ディミック、バリー
(72)【発明者】
【氏名】グリシェンコ、アンドレイ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】喫煙品またはエアロゾル発生製品用のフィルターおよびフィルターを含む喫煙品またはエアロゾル発生製品を提供する。
【解決手段】フィルター材と、添加剤を含む3つのカプセルとを含む喫煙品またはエアロゾル発生製品用のフィルターであって、これらカプセルはフィルターの長手方向軸に沿った方向に順番に配置される。喫煙品1はラッパー材3、この例ではシガレットペーパーに包まれたタバコロッド2を含み、これはフィルター4に重なり、ラッパー材3に部分的に重なってフィルター4をタバコ2に接続するチッピング材5によって長手方向に接続される。フィルター4はフィルター4の長手方向軸に近接した軸方向領域に配されたカプセル8a、8b、8cを有する吸収材7を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルター材と、添加剤を含む3つのカプセルとを含む喫煙品またはエアロゾル発生製品用のフィルターであって、これらカプセルはフィルターの長手方向軸に沿った方向に順番に配置されるフィルター。
【請求項2】
カプセルは風味剤を含むことを特徴とする請求項1記載のフィルター。
【請求項3】
風味剤は液体であることを特徴とする請求項2記載のフィルター。
【請求項4】
前記カプセルの内の1つの風味剤は別の前記カプセルの風味剤とは異なることを特徴とする請求項2または3記載のフィルター。
【請求項5】
それぞれの前記カプセル内の風味剤は他の各前記カプセル内の風味剤と異なることを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項記載のフィルター。
【請求項6】
フィルター材の繊維は、約3フィラメント当たりデニール(dpf)~約10dpfであることを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項記載のフィルター。
【請求項7】
フィルター材の総デニールは、約12,000~約40,000であることを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項記載のフィルター。
【請求項8】
カプセルを破裂させる前のフィルターの圧力降下は、約85mm/Wg~約100mm/Wgであることを特徴とする請求項1乃至7いずれか1項記載のフィルター。
【請求項9】
フィルター材の円周は、約14mm~約28mm、約16mm~約18mm、約19mm~約22mmまたは約23mm~約25mmであることを特徴とする請求項1乃至8いずれか1項記載のフィルター。
【請求項10】
カプセルは約14N~約18Nの破裂強度を有することを特徴とする請求項1乃至9いずれか1項記載のフィルター。
【請求項11】
カプセルは約3.5mm未満または約2.7mm~約3.1mmの直径を有することを
特徴とする請求項1乃至10いずれか1項記載のフィルター。
【請求項12】
カプセルは球形であり、約2.7mm~約3.1mmの直径を有することを特徴とする
請求項1乃至11いずれか1項記載のフィルター。
【請求項13】
カプセルは約3mmの直径を有することを特徴とする請求項1乃至12いずれか1項記載のフィルター。
【請求項14】
フィルターは、第1フィルターセクションおよび第2フィルターセクションをさらに含み、第1フィルターセクションは第2フィルターセクションよりフィルターの吸い口端から離れて配置され、3つのカプセルの内第1カプセルは第1フィルターセクションに配置され、3つのカプセルの内第2および第3カプセルは第2フィルターセクションに配置されることを特徴とする請求項1乃至13いずれか1項記載のフィルター。
【請求項15】
第1フィルターセクションの長さは約6mm、7mm、8mm、9mm、10mmまたは11mmであり、および/または第2フィルターセクションの長さは約16mm、17mm、18mm、19mm、20mm、21mmまたは22mmであることを特徴とする請求項14記載のフィルター。
【請求項16】
フィルターは第1フィルターセクションおよび第2フィルターセクションをさらに含み、第1フィルターセクションは第2フィルターセクションよりフィルターの吸い口端から離れて配置され、3つのカプセルの内第1および第2カプセルは第1フィルターセクションに配置され、第3カプセルは第2フィルターセクションに配置されることを特徴とする請求項1乃至13いずれか1項記載のフィルター。
【請求項17】
第1フィルターセクションの長さは約16mm、17mm、18mm、19mm、20mm、21mmまたは22mmであり、および/または第2フィルターセクションの長さは約6mm、7mm、8mm、9mm、10mmまたは11mmであることを特徴とする請求項16記載のフィルター。
【請求項18】
第1フィルターセクションは、第1フィルターセクションの円周に沿った線として配置されたミシン目を含み、その線は第1フィルターセクションの長手方向軸に直交することを特徴とする請求項14乃至17いずれか1項記載のフィルター。
【請求項19】
ミシン目は第1フィルターセクションの第1端部と第1カプセルの間に配置され、第1フィルターセクションの第1端部は第1カプセルよりフィルターの吸い口端の近くに配置されることを特徴とする請求項18記載のフィルター。
【請求項20】
ミシン目は、第1カプセルが配置されている第1フィルターセクションの領域に配置されていることを特徴とする請求項18記載のフィルター。
【請求項21】
ミシン目はレーザーを使用して形成され、レーザーは24個の個別のミシン目を形成するように構成されていることを特徴とする請求項18乃至20いずれか1項記載のフィルター。
【請求項22】
フィルターは高湿潤強度プラグラッパーに包まれていることを特徴とする請求項1乃至21いずれか1項記載のフィルター。
【請求項23】
第1カプセルは、第1フィルターセクションの第2端部より第1フィルターセクションの第1端部により近く配置され、第1フィルターセクションの第1端部は、第1フィルターセクションの第2端部よりフィルターの吸い口端により近く配置されることを特徴とする請求項1乃至22いずれか1項記載のフィルター。
【請求項24】
フィルター材と、液状の風味剤を含む3つのカプセルとを含む喫煙品用フィルターであって、これらカプセルはフィルターの長手方向軸に沿って順番に配されているフィルター。
【請求項25】
フィルター材と、添加剤を含む3つのカプセルとを含む喫煙品またはエアロゾル発生製品用のフィルターであって、これらカプセルはフィルターの長手方向軸に沿って順番に配され、
フィルター材の円周は約16mm~約19mmであり、約4.5dpf~約8dpfの繊維を有し、約15,000~約25,000の総デニールを有し、カプセルは球形であり、約2.7mm~約3.1mmの直径を有し、約14N~約18Nの破裂強度を有する
フィルター。
【請求項26】
フィルター材と、添加剤を含む3つのカプセルとを含む喫煙品またはエアロゾル発生製品用のフィルターであって、これらカプセルはフィルターの長手方向軸に沿って順番に配され、
フィルター材の円周は約20mm~約22mmであり、約4.0dpf~約5.0dpfの繊維を有し、約30,000~約35,000の総デニールを有し、カプセルは球形であり、約2.7mm~約3.1mmの直径を有し、約14N~約18Nの破裂強度を有
するフィルター。
【請求項27】
フィルター材と、添加剤を含む3つのカプセルとを含む喫煙品またはエアロゾル発生製品用のフィルターであって、これらカプセルはフィルターの長手方向軸に沿って順番に配され、
フィルター材の円周は約23mm~約25mmであり、約3.0dpf~約5.0dpfの繊維を有し、約35,000~約40,000の総デニールを有し、カプセルは球形であり、約2.7mm~約3.1mmの直径を有し、約14N~約18Nの破裂強度を有
するフィルター。
【請求項28】
フィルター材と、添加剤を含む3つのカプセルとを含む喫煙品またはエアロゾル発生製品用のフィルターであって、これらカプセルはフィルターの長手方向軸に沿って順番に配され、
各カプセルは異なる添加剤を含むフィルター。
【請求項29】
フィルター材と、添加剤を含む3つのカプセルとを含む喫煙品またはエアロゾル発生製品用のフィルターであって、これらカプセルはフィルターの長手方向軸に沿って順番に配され、
カプセルは球形であり、約2.8mm~約3.0mmの直径を有するフィルター。
【請求項30】
フィルター材と、添加剤を含む3つのカプセルとを含む喫煙品またはエアロゾル発生製品用のフィルターであって、これらカプセルはフィルターの長手方向軸に沿って順番に配され、
カプセルが潰される前のフィルターの吸引抵抗(RTD)は、約80mm/Wg~約95mm/Wgであり、カプセルが潰された後の吸引抵抗(RTD)は、約90mm/W
g~約100mm/Wgであるフィルター。
【請求項31】
フィルター材と、添加剤を含む3つのカプセルとを含む喫煙品またはエアロゾル発生製品用のフィルターであって、これらカプセルはフィルターの長手方向軸に沿って順番に配され、
フィルター材はセルロースアセテートであり、カプセルはフィルター材に埋められているフィルター。
【請求項32】
フィルター材と、添加剤を含む3つのカプセルとを含む喫煙品またはエアロゾル発生製品用のフィルターであって、これらカプセルはフィルターの長手方向軸に沿って順番に配され、
フィルター材はセルロースアセテートであり、カプセルはフィルター材に所定の位置、所定の順番に埋められ、
カプセルは球形であり、約2.8mm~約3.0mmの直径を有し、
各カプセルは異なる風味剤を含むフィルター。
【請求項33】
カプセルはフィルターの中央長手軸に沿って配置されていることを特徴とする請求項1乃至32いずれか1項記載のフィルター。
【請求項34】
カプセルはフィルター材に埋められていることを特徴とする請求項1乃至33いずれか1項記載のフィルター。
【請求項35】
請求項1乃至34いずれか1項記載のフィルターを含む喫煙品またはエアロゾル発生製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は喫煙品またはエアロゾル発生製品用のフィルターおよびフィルターを含む喫煙品またはエアロゾル発生製品に関する。
【背景技術】
【0002】
紙巻きタバコ用フィルターなどの従来の喫煙品フィルターは、一般に繊維性セルロースアセテートからなる連続したトウを含む。セルロースアセテートは寄せ集められてロッドを形成し、切断されて個別のフィルターセクションを形成する。喫煙品フィルターはフィルターロッドからなる1つのセグメントから構成されてもよく、あるいは間にキャビティがあるまたはない複数のセグメントから構成されてもよい。
【発明の概要】
【0003】
本発明の実施態様ではフィルター材と、添加剤を含む3つのカプセルとを含む喫煙品またはエアロゾル発生製品用のフィルターが提供され、これらカプセルはフィルターの長手方向軸に沿った方向に順番に配置される。
【0004】
フィルターは連続したフィルター材を含んでもよい。フィルターはセルロースアセテートフィルター材を含んでもよい。カプセルはフィルター材に埋められてもよい。カプセルはセルロースアセテートに埋められてもよい。
【0005】
カプセルはフィルター内の長手方向中央位置以外の位置でフィルター内に位置させてもよい。カプセルはフィルター内の長手方向中央位置から1mm~10mm離れた位置でフィルター内に位置させてもよい。これとは別にカプセルはフィルターの長手方向中央軸に沿って順番に配置してもよい。
【0006】
カプセルは所定の位置および/または所定の順に配置してもよい。
【0007】
一つの実施態様ではフィルター内にカプセルは3つしかない。
【0008】
一つの実施態様ではフィルターはマイクロカプセルを含まない。
【0009】
本発明の実施態様では上述のフィルターを含む喫煙品またはエアロゾル発生製品も提供される。
【0010】
フィルターは添加剤を含む3つのカプセルを含む。風味料などの添加剤がカプセル化されている。カプセルはフィルターに外部から力が加えられると、消費者は添加剤を放出することができる。風味料などの添加剤を放出させるとフィルターを通る煙が変性される。添加剤をカプセル化することで製造または貯蔵中の意図しない添加剤の放出または移行を妨げることができる。
【0011】
カプセルは壊れやすいカプセルであってもよい。カプセルが壊れやすいことによって消費者はカプセルを潰してカプセルの内容物、例えば添加剤または風味料を放出することができる。3つのカプセルによってどの添加剤または風味剤を放出させるかおよび/またはどのくらい添加剤または風味剤を放出させるかの選択肢を消費者に与えることができる。例えば、3つのカプセルが同じ添加剤または風味剤を同じ量で含む実施態様では、カプセルを1つ、2つまたは3つ潰すことで添加剤または風味剤を多く放出する。これとは別に異なる風味剤を含有する3つのカプセルを含む実施態様では、消費者にどの風味剤、異なる組み合わせの風味剤を含む、を放出させるかの選択肢が与えられる。例えば、単独の風味剤を放出してもよく、3つの風味剤の内2つの組み合わせて放出させてもよく、あるいは3つの風味剤を例えば同時に放出させてもよい。3つのカプセルを採用した場合、消費者が使用できる選択肢の範囲が極めて大きくなる。また3つのカプセルによってフィルターが作動しなければならない圧力降下の範囲を大きくする(全てのカプセルを潰す、2つのカプセルを潰す、または1つのカプセルを潰す)。
【0012】
フィルター内のカプセルの配置、即ちフィルターの長手方向軸に沿った方向に順番に配されることで煙がフィルター内をフィルターに沿って長手方向に引き込まれる際に煙が所定の順番で各カプセルと確実に接触するようになる。従って、カプセルが潰されると、煙が所定の順番で放出された添加剤または風味剤と接触することができる。従って、カプセルの設置は、必要とされる添加剤の効果、例えば風味がカプセルによって確実に得られるように設計される。例えば、喫煙品に組み込まれる際、喫煙品の吸い口端(ME)から最も離れて配置されたカプセルから放出される風味剤は、吸い口端に最も近く配置されるカプセルまたは中央のカプセルから放出された風味剤と比較してユーザーの感覚に与える効果は小さくなる。この効果は消費者にとって異なるまたは改良された感覚(例えば味)を作り出す。
【0013】
フィルターの長手方向軸に沿って順番にカプセルを位置決めすることでカプセルから放出された添加剤を効果的に混合することが可能になる。煙がフィルターを介して引き込まれると、煙は所定の順序で順々にカプセルと接触する。カプセルはフィルターに沿って軸方向に位置合わせされているので、第1の風味剤と接触した煙は、次に第2カプセルと接触し、そして第3カプセルと接触し、効率的に混合が行われる。また消費者は任意の組み合わせのカプセルを破裂させる選択肢を有し、これは煙の全体的な味を消費者が制御力を増加させ、および消費者が得ることができる味の幅を広げることができる。
【0014】
カプセルは添加剤を含む。例えば、カプセルは風味剤を含む。3つのカプセルは、同じ風味剤または異なる風味剤を含んでもよい。3つのカプセルが同じ風味剤を含む場合、カプセルは同じ量または異なる量の風味料を含んでもよい。
【0015】
風味剤は液体であってもよい。
【0016】
カプセルに使用される風味剤は、喫煙品フィルターに使用するのに適したあらゆる風味剤であってもよい。例えば、風味剤はユーザーの感覚を高めるものであってもよい。好適な風味剤または風味料としてはメンソール、ミント、チョコレート、甘草、シトラス、レッドベリー、ブルーベリー、モヒート、バニラ、香辛料風味剤、植物精油または他の果物風味料などが挙げられるが、これらに限定されない。具体的な組み合わせとしてはブルーベリーとモヒート、レッドベリーとメンソールまたはメンソールとブルーベリーが挙げられるが、これらに限定されない。
【0017】
一部の実施態様では風味剤は、ミント風味、シトラス風味およびフルーツ風味の内の1つ以上から選択してもよい。一部の実施態様では風味剤は、スペアミント、クエンおよびレッドベリーの内の1つ以上であってもよい。一部の実施態様では風味剤は、ミント風味、シトラス風味およびフルーツ風味の組み合わせであってもよい。一部の実施態様では風味剤は、スペアミント、クエンおよびレッドベリーの組み合わせであってもよい。
【0018】
カプセルは好適な重量のものであればよい。例えば、カプセルの重量は約9mg~約18mg、約11mg~約16mg、または約13mg~約14mgであってもよい。
【0019】
カプセルは添加剤または風味剤がカプセル化された任意の好適な構造であってもよい。カプセルは外方シェルと添加剤または風味剤を含む内方の芯とを含んでもよい。外方シェルは実質的に連続したものであってもよい。外方シェルはカプセルの内側で添加剤または風味剤を封止するが、カプセル、例えば外方シェルは、外から力がカプセルに加えられた際に壊れるまたは破れて添加剤または風味剤が放出する。
【0020】
カプセルは、約0.8kp(8N)~約2.4kp(24N)、約1.2kp(12N)~約2.0kp(20N)、約1.4kp(14N)~約1.8kp(18N)または約1.60kp(16N)の破裂強度を有してもよい。
【0021】
カプセルは任意の好適な形状、例えば球形、回転楕円形、円筒形または楕円形であってもよい。フィルターの軸に直交する断面は円形であってもよい。
【0022】
カプセルの直径は、フィルターの軸に直交する断面の最大寸法として測定される。カプセルの直径は約2.0mm~約6.0mmであってもよい。これとは別にカプセルの直径は、約3.5mm未満であってもよい。一部の実施態様では、カプセルの直径は約2.2
mm~約3.8mm、約2.4mm~約3.4mm、約2.6mm~約3.2mm、約2.7mm~約3.1mm、約2.8mm~約3.0mmまたは2.8mmまたは3.0mmであってもよい。
【0023】
フィルター材は、セルロースアセテートなどの任意の好適な1つ以上の材料を含んでもよい。
【0024】
フィルター材は、約16mm~約25mm、約16~約18mm、約19mm~約22mmまたは約23mm~約25mmの任意の好適な円周を有するがこれに限定されない。
【0025】
フィルター材の繊維は、約3.0フィラメント当たりデニール(dpf)~約10.0dpf、約4.5dpf~約10.0dpf、約4.5dpf~約8.0dpf、約3.0dpf~約5.0dpfまたは約4.0dpf~約5.0dpfの繊維デニールを有してもよい。
【0026】
フィルター材の特定の繊維デニールと特定の円周の組み合わせは特に有用であることが判っている。特定の組み合わせは許容できるレベルのろ過を供し、同時にフィルター材にカプセルを組み入れるために採用される工程中にカプセルが潰れるのを妨げる。
【0027】
1つの実施態様ではフィルター材の円周は、約16mm~約18mmであってもよく、フィルター材の繊維は約4.5dpf~約10.0dpfの繊維デニールを有する。
【0028】
別の実施態様ではフィルター材の円周は、約19mm~約22mmであってもよく、フィルター材の繊維は、約4.0dpf~約5.0dpfの繊維デニールを有してもよい。例えば、繊維デニールは約5.0dpfであってもよい。
【0029】
別の実施態様ではフィルター材の円周は、約23mm~約25mmであってもよく、フィルター材の繊維は約3.0dpf~約5.0dpfの繊維デニールを有する。例えば、繊維デニールは約3.0dpfであってもよい。
【0030】
フィルター材の総デニールは、約12,000~約40,000、約15,000~約40,000、約15,000~約23,000、約30,000~約35,000または約35,000~約40,000であってもよい。
【0031】
特定の円周と特定の総デニールを有するフィルターの組み合わせは有用であることがわかっている。特定の組み合わせは許容できるレベルのろ過を行い、同時にフィルター材にカプセルを組み入れるために採用される工程中にカプセルが潰れるのを妨げる。
【0032】
1つの実施態様ではフィルター材の円周は、約16mm~約18mmであってもよく、フィルター材の総デニールは、約15,000~約23,000である。
【0033】
別の実施態様ではフィルター材の円周は、約19mm~約22mmであってもよく、フィルター材の総デニールは、約25,000~約35,000である。例えば、総デニールは約30,000であってもよい。
【0034】
別の実施態様ではフィルター材の円周は、約23mm~約25mmであってもよく、フィルター材の繊維は約30,000~約40,000デニールである。例えば、総デニールは約40,000であってもよい。
【0035】
カプセルが潰される前のフィルターの吸引抵抗(RTD)は、約75mm/wg~約100mm/Wgまたは約80mm/Wg~約95mm/Wgであってもよい。
【0036】
カプセルが潰された後のフィルターの吸引抵抗(RTD)は、約85mm/Wg~約110mm/Wg、約90mm/Wg~約100mm/Wgであってもよい。
【0037】
1つの実施態様ではフィルター材の円周は、約16mm~約18mmであってもよく、カプセルが潰される前のRTDは約110mm/Wg~約160mm/Wgである。
【0038】
別の実施態様ではフィルター材の円周は、約19mm~約22mmであってもよく、カプセルが潰される前のRTDは、約86mm/Wg~約94mm/Wgであり、および/またはカプセルが潰された後のRTDは、約95mm/Wg~約100mm/Wgである。
【0039】
別の実施態様ではフィルター材の円周は、約23mm~約25mmであってもよく、カプセルが潰される前のRTDは、約80mm/Wg~約85 mm/Wgであり、および
/またはカプセルが潰された後のRTDは、約86mm/Wg~約92mm/Wgである。
【0040】
可塑剤を繊維に加えてもよい。好適な可塑剤としてはトリアセチンが挙げられるが、これに限定されない。繊維に加える可塑剤の量は、繊維の重量(wt/wt)で約2%~約13%、約2%~約10%または約3%~約6%であってもよい。
【0041】
カプセルはフィルターの1つのセグメントに位置させてもよく、またはカプセルはフィルターの2つの個別のセグメントに位置させてもよい。
【0042】
カプセル間の距離は任意の好適な距離であればよい。例えば、カプセル間の距離は、約8mm~約12mm、約7mm~約11mm、約8mm~約10mm、約9mmまたは約10mmであってもよい。
【0043】
フィルターの長さは、約50mm以下、約40mm以下、約35mm以下、約30mm以下、約25mm以下、約16mm~約24mm、約18~約22mmまたは約20mmであってもよい。これとは別にフィルターの長さは、約20mm~約40mm、約25mm~約35mmまたは約30mmであってもよい。フィルターの長さは、フィルターの軸に平行に測定される。
【0044】
3つのカプセルは、フィルター内に等間隔で配置されてもよい。これとは別にカプセルは、フィルター内に不等間隔で配置されてもよい。
【0045】
例示として喫煙品に組み込まれる際、第3カプセルが最も吸い口端に近く配置され、第1カプセルが吸い口端から最も遠くに(即ち、タバコロッド端に最も近く)配置され、第2カプセルは第1カプセルと第3カプセルの間に配置される。
【0046】
1つの構成において3つのカプセルは、フィルターの軸に沿って等間隔で配置してもよい。例えば、第1カプセルと第2カプセルの間の距離は、第2カプセルと第3カプセル間の距離と同じである。第1カプセルと第2カプセルの間の距離は、約9mm~約11mmであってもよく、第2カプセルと第3カプセルの間の距離は、約9mm~約11mmであってもよく、第1カプセルとフィルターのタバコロッド端部の間の距離は、約4mm~約6mmであってもよく、第3カプセルとフィルターの吸い口端の間の距離は、約4mm~約6mmであってもよい。
【0047】
1つの構成においてフィルターは、2つ以上のフィルターセクションを含む。1つの実施態様ではフィルターは、第1フィルターセクションと第2フィルターセクションとを含み、第1フィルターセクションは、第2フィルターセクションよりフィルターの吸い口端から離れて配置されている。
【0048】
これら3つのカプセルは、これら2つ以上のフィルターセクションのいずれに配置されてもよい。例えば、第1カプセルは第1フィルターセクションに配置し、第2および第3カプセルは第2フィルターセクションに配置してもよい。これとは別に第1および第2カプセルは第1フィルターセクションに配置し、第3カプセルは第2フィルターセクションに配置してもよい。第2カプセルは第1と第3カプセルの間に配置される。
【0049】
フィルターセクションそれぞれの長さの比は任意である。フィルターセクションの長さはカプセルの構成によって変えてもよい。
【0050】
第1および第2カプセルが第1フィルターセクションに配置され、第3カプセルが第2フィルターセクションに配置される実施態様では、第1フィルターセクションの長さは、約16mm、17mm、18mm、19mm、20mm、21mmまたは22mmであってもよく、および/または第2フィルターセクションの長さは、約6mm、7mm、8mm、9mm、10mmまたは11mmであってもよい。第1カプセルが第1フィルターセクションに配置され、第2および第3カプセルが第2フィルターセクションに配置される実施態様では、第1フィルターセクションの長さは、約6mm、7mm、8mm、9mm、10mmまたは11mmであってもよく、および/または第2フィルターセクションの長さは、約16mm、17mm、18mm、19mm、20mm、21mmまたは22mmであってもよい。
【0051】
第1カプセルが第1フィルターセクションに配置され、第2および第3カプセルが第2フィルターセクションに配置される一部の実施態様では、第1フィルターセクションの長さは、約10mmであり、第2フィルターセクションの長さは、約17mmである。
【0052】
第1および第2カプセルが第1フィルターセクションに配置され、第3カプセルが第2フィルターセクションに配置される一部の実施態様では、第1フィルターセクションの長さは、約17mmであり、第2フィルターセクションの長さは、約10mmである。
【0053】
第1カプセルが第1フィルターセクションに配置され、第2および第3カプセルが第2フィルターセクションに配置される一部の実施態様では、第1フィルターセクションの長さは、約9mmであり、第2フィルターセクションの長さは、約18mmである。
【0054】
第1および第2カプセルが第1フィルターセクションに配置され、第3カプセルが第2フィルターセクションに配置される一部の実施態様では、第1フィルターセクションの長さは、約18mmであり、第2フィルターセクションの長さは、約9mmである。
【0055】
フィルターセクションの長さはフィルターの軸に平行に測定される。
【0056】
フィルターが第1および第2フィルターセクションを含む場合、適合性の高いフィルターを製することが可能になる。例えば、常に3つのカプセルが中に含まれるフィルターを製造することが可能になる。フィルター内で2つ以上のカプセルを検出するためにカプセル間の距離を最小限に空けることが重要である。この距離はカプセルがフィルターセクション内に良好に組み込まれたかを確認するために使用される機器の精度に対応する。3つ以上のカプセルが単独のフィルターセクションに組み込まれる場合、各カプセルが例えば製品管理時に検出できるようにカプセル間で必要とされる間隔を維持するのは困難である。一部のフィルターは3つ超のカプセルを含み、一部は3つ未満のカプセルを含む結果になる。しかしながら、3つのカプセルが本発明のいくつかの実施態様のように2つ以上のフィルターセクションに配分される場合、必要最小限の間隔を維持することが可能になる。例えば、第2および第3カプセルが1つのフィルターセクションに組み込まれる場合、フィルターセクション内のカプセルの位置並びにそれらカプセルの間隔を決めることができる。フィルターセクションをカプセルの位置が知られている類似のフィルターセクションと組み合わせることができる。この方法を使用することによって3つのカプセルを有するフィルターを着実に製することが可能になり、カプセルをフィルター内の所望のカプセルの位置の許容範囲内で確実に位置させることができる。例えば、カプセルの位置が確実に検出できることによって、そのような実施態様では第3カプセルがフィルターの吸い口端から少なくとも最小限の距離で確実に配置することができ、フィルターの露出した端部でカプセルの影を見えなくすることができる。加えてこのような実施態様では第1および第2カプセルは換気開口部が形成される領域から確実に外れるように配置され、これによりカプセルは換気開口部を形成する際に損傷を受けなくなる。
【0057】
僅かな抵抗で煙がフィルターを介して確実に引き込まれるようにするためにミシン目をフィルターに設けて換気効果を得るようにしてもよい。ミシン目はフィルターの表面のどこにでも位置させてもよく、そしてフィルター内に延びてもよい。一部の実施態様では、ミシン目はフィルターを貫通せずに延びてもよい。一部の実施態様ではミシン目は、フィルター全体に亘って延びている。一部の実施態様ではミシン目は、フィルターの表面にパターンを形成するように配置される。一部の実施態様ではミシン目は、フィルターの円周を横断する線を形成する。
【0058】
一部の実施態様ではフィルターが第1フィルターセクションと第2フィルターセクションを含む場合、第1フィルターセクションは、第1フィルターセクションの円周に沿った線として配置されたミシン目を含んでもよく、その線は第1フィルターセクションの長手方向軸に直交する。
【0059】
好ましくはミシン目は第1フィルターセクションの第1端部と第1カプセルの間に配置され、第1フィルターセクションの第1端部は第1カプセルよりフィルターの吸い口端の近くに配置される。この実施態様によるフィルターは、必要とされる換気効果を供しつつ、構造的な剛性を示す。一部の実施態様ではミシン目はフィルターの吸い口端から約17mm~22mm離れて配置されてもよい。好ましくはミシン目はフィルターの吸い口端から20mm離れて配置される。
【0060】
これとは別にミシン目は、第1カプセルが配置される第1フィルターセクションの領域に配置してもよい。この実施態様ではミシン目は、レーザーによって形成され、レーザーは24個のミシン目を形成するように構成されるのが好ましい。レーザーは100μsのパルス幅を使用するように構成してもよい。そのようなレーザーから形成されたミシン目は、フィルターに含まれるカプセルを傷つけない。これらの実施態様ではミシン目は、フィルターの吸い口端から18mm~25mm、好ましくは21mm~23mmの位置に配置されてもよい。より好ましくはミシン目は、フィルターの吸い口端から21または22mmの位置に配置される。
【0061】
第1カプセルは、第1フィルターセクションの長手方向軸に沿って中央に配置されてもよい。これとは別に第1カプセルは第1フィルターセクションの長手方向軸に沿って中心から外れて配置されてもよい。カプセルが中心から外れて配置される場合、カプセルは、第1フィルターセクションの第2端部より第1フィルターセクションの第1端部に近く配置されてもよく、第1フィルターセクションの第1端部は、第1フィルターセクションの第2端部よりフィルターの吸い口端に近く配置される。一部の実施態様では第1カプセルは、第1フィルターセクションの第1端部から4mm離れて配置される。一部の実施態様では第1カプセルは、第1フィルターセクションの第1端部から5mm離れて配置される。好ましくは第1カプセルは、第1フィルターセクションの第1端部から4mm離れて配置される。第1カプセルが第1フィルターセクションの第1端部から4mm離れて配置される場合、第3カプセルが壊された後であってもフィルターの色を均一に保つことが可能になる。
【0062】
一部の実施態様ではフィルターはプラグラッパーで包まれる。一部の実施態様ではプラグラッパーは高湿潤強度のプラグラッパーである。高湿潤強度のプラグラッパーも第3カプセルが壊された後であってもフィルターの色を均一に保つことに役立つ。
【0063】
カプセルはろ過材に囲まれてもよい。
【0064】
カプセルは長尺であってもよい。カプセルはカプセルが位置する喫煙品またはフィルターの長手方向軸に平行な長手方向軸を有してもよい。カプセルは実質的に管状であってもよく、長手方向軸に直交する面で画定される最大断面積を有してもよい。カプセルの断面積はカプセルの長さの大半に沿って実質的に一定であってもよい。これとは別にカプセルの断面積はその長さに沿って変化してもよい。「長尺」なる用語は、一つの方向におけるカプセルの寸法が2つの直交する方向におけるカプセルの寸法より実質的に大きいことを意味すると考えてよい。球形のカプセルの場合長い方の寸法は実質的に製造公差を越えるものである。例えば、長い方の寸法は最大横寸法の少なくとも1.5倍または最大横寸法の少なくとも2倍であってもよい。
【0065】
カプセルは実質的に円筒状の外面を有してもよい。長手方向端部は、例えばそれらが実質的に半球形になるように丸められてもよい。カプセルは外壁と流体が充填された内部容積とを含んでもよい。添加剤が喫煙品のユーザーによってフィルターの外側を強く押してカプセルの外壁を変形または破裂させることによって隣接するフィルター材内に選択的に放出されるようにしてもよい。
【0066】
カプセルは、外方壁を破裂させた際に添加剤内容物をすべて放出するように構成してもよい。これとは別にカプセルは、カプセルが添加剤内容物を複数回個別の送出量で放出するようにユーザーからの内方の圧力で添加剤の一部のみを放出するように構成してもよい。
【0067】
従来の喫煙品は、円形断面の場合直径である最大横方向寸法を一般に有する。スーパースリムフォーマットの紙巻きタバコまたはそのフィルターの場合、最大の横方向の寸法または直径5~6mm、例えばスーパースリムとして知られている約5.4mmであって
もよい。フィルターラッパーペーパーを収容するために通常は実際のフィルターより僅かに直径が小さい。球形カプセルはフィルターの断面積の比較的大きな割合を占める直径を有してもよい。カプセルは、煙流速および/または圧力降下に悪影響を与える場合がある。カプセルはカプセルによるフィルターの性能への影響を小さくするために直径が比較的小さくてもよい。カプセルは、充分な量の添加剤を含有できるように球形の代わりに長尺形状であってもよい。カプセルの最大横方向寸法は、4mm未満または3.5mm未満そして好ましくは2.2mm~2.8mmである。長尺のカプセルは7mm~11mm、例えば8mm~10mmまたは約9mmの長さを有してもよい。これとは別に長さは5mm~7mm、例えば約5mmであってもよい。
【0068】
3.5mm未満の最大横方向寸法(直径)のカプセルとスリム、デミスリムまたはスーパースリムフォーマットの喫煙品またはフィルターの組み合わせは必要量の添加剤を供し、許容できる境界値内で煙流速および/または圧力降下に影響を与える。これらの小さい直径のフォーマットの喫煙品内の長尺のカプセルの特定の寸法(横および長さ)は、圧力降下に顕著な影響を与えずに所望の量の添加剤を供するパラメータの有利な組み合わせを提供する。
【0069】
これとは別にカプセルは長尺ではない形状であってもよい。一部の態様ではカプセルは、球形または実質的に球形であってもよい。特定の最大横方向寸法の場合、球形カプセルは長尺のカプセルより少量の添加剤を含有することができてもよい。直径の小さいフィルターまたは喫煙品の場合、少ない量の添加剤であっても大きな直径のフィルターまたは喫煙品に多く含まれる添加剤と実質的に同じ効果が得られる。直径の小さいフィルターまたは喫煙品は、7.6mm未満または7mm未満またはいずれかの実施態様で特定したあらゆる範囲の横方向の最大寸法を有してもよい。球形カプセルの直径は、3.5mm未満またはいずれかの実施態様で特定したあらゆる範囲の直径であってもよい。半径方向の寸法は長尺および球形のカプセルの両方に適用される。
【0070】
カプセルの長さは、4mm~15mmであってもよい。カプセルの外装寸法は7mm~11そして一部の態様では8mm~10mmまたは約9mmである。
【0071】
これとは別にカプセルの外装寸法は4mm~15mmそして一部の態様において5mm~7mmまたは5mm~6mmであってもよい。一部の態様においてカプセルの長さは約5.5mmである。カプセルの横方向の最大の大きさは、2.2mm~2.8mmであってもよく、好ましくは2.5mmである。
【0072】
これとは別にカプセルの長さは、11mm~15mmまたは12~14mmまたは約13.6mmである。カプセルの横方向の最大の大きさは、2.2mm~2.8mmおよび約2.5mmである。
【0073】
これとは別にあらゆる種類または実施態様のカプセルが円形の断面の場合の外側の最大横方向の大きさまたは直径は、4.5mm~7mmの範囲内であってもよい。横方向の最大の大きさは、7mm未満、6mm未満、5mm未満または4mm未満であってもよい。横方向の最大の大きさは3mm~4mmであってもよい。特にカプセルの横方向の最大の大きさは5mm~6mm(約5.4mm)の直径を有するフィルターまたは喫煙品との組み合わせにおいて3mm~4mm(例えば、約3.5mm)であってもよい。横方向の最大の大きさは、あらゆる上限、容量または相対断面積の組み合わせにおいて1mm超であってもよい。
【0074】
これらの寸法はあらゆる種類のカプセルに適用される。より長い添加剤放出部材は、基材を含むカプセルと共に使用することができる。基材は容量で約40%の添加剤を含んでもよい。
【0075】
カプセルの直径および長さは含有させることができる添加剤の最大量を決定する。従って、比較的小さい直径を選択することによって必要な量の添加剤を含有するために比較的長いものと組み合わせることができる。表示した範囲外の寸法を含むあらゆる寸法の組み合わせを使用してもよい。あらゆる実施態様の外方シェルは、約0.2mmの厚さを有してもよい。
【0076】
横方向の最大寸法(または円形の断面の場合直径)が3.5mm未満、約2.7mm~約3.1mmまたは約3mmのカプセルを使用することによって、第3カプセルを破裂させた後であっても(カプセルの内容物がフィルターの表面ににじみ出でしみを形成する)フィルターの「染みつき」を減少またはなくすことによって、これらカプセルの1つ以上が破裂した際に確実にフィルターの色が均一に維持される。
【0077】
添加剤を含み、横方向の最大寸法(または円形の断面の場合直径)が3.5mm未満、約2.7mm~約3.1mmまたは約3mmの3つのカプセルを喫煙品用のフィルターに含有させることによって、カプセルを1つも潰さないまたはカプセル1つ、2つまたは3つ潰すという選択によってどの添加剤を放出するかおよび/またはどれくらい添加剤を放出するかの選択肢を供することもでき、同時にフィルターの「染みつき」を減少させるまたはなくすことができる。
【0078】
カプセルを含む喫煙品またはフィルターは、4mm~10mm、例えば5mm~7mmまたは5mm~6mmまたは5.1mm~6mm(スーパースリム)の直径を有してもよ
く、一部の態様において5.2mm~5.6mmまたは5.3mm~5.5mm、例えば約5.4mmの直径であってもよい。喫煙品またはフィルターがレギュラーフォーマットの
場合、その直径は7.6~8.0mm(24~25mmの円周にほぼ対応する)であってもよい。喫煙品またはフィルターがレギュラーフォーマットの場合、7.6~8.0mm(24~25mmの円周にほぼ対応する)の直径を有してもよい。「ワイド」呼ばれているフォーマットは、8.0mm未満(25mm超の円周にほぼ相当する)の直径を有してもよい。
【0079】
横方向の大きさが小さいカプセルは、あらゆる径の小さい喫煙品の圧力降下を小さくするという点で有利であるが、この利点は小さい径の喫煙品に特に効果的である。本発明は比較的標準サイズのカプセルと組み合わせたあらゆる直径の喫煙品またはフィルターに適用可能である。例えば、喫煙品5mm、5.3mm、5.5mm、6mm、6.5mm、7mm、7.3mm、7.5mm、7.7mm、8mmの内の1つから5.5mm、6mm、6.5mm、7mm、7.5mm、7.9mm、8.5mmの内の1つまでを任意に組み合わせた範囲の直径を有してもよい。
【0080】
カプセルは3μL~50μLまたは3μL~10μLまたは10μL~30μL,そして必要であれば15μL~25μLまたは20μL~30μLまたは8μL~20μL、または約20μLまたは約30μLの添加剤限度容量を有してもよい。限度容量のあらゆる上限または下限値を組み合わせて使用してもよい。特にカプセルの限度容量は、3μL、5μL、8μL、10μL、15μL、20μL、25μL、30μL、35μL、40μLの内の1つから5μL、8μL、10μL、15μL、20μL、25μL、30μL、35μL、40μL、45μL,50μLの内の1つまでの範囲内にあってもよい。
【0081】
これとは別にカプセルの横方向の最大の大きさは、1.5mm~2.5mm、1.5mm~3mm、1.5mm~3.5mm、2mm~2.5mm、2mm~3mm、2mm~3.5mm、2.5mm~3mm、2.5mm~3.5mm、3mm~4mm、3.5mm~4mmの内の1つの範囲内であってもよい。添加剤放出部材の横方向の最大の大きさは1.0mm、1.1mm、1.2mm、1.3mm、1.4mm、1.5mm、1.6mm、1.7mm、1.8mm、1.9mm、2.0mm、2.1mm、2.2mm、2.3mm、2.4mm、2.5mm、2.6mm、2.7mm、2.8mm、2.9mm、3.0mm、3.1mm、3.2mm、3.3mm、3.4mm、3.5mm、3.6mm、3.7mm、3.8mm、3.9mm、4.0mm、4.1mm、4.2mm、4.3mm、4.4mmの内の1つの小さい横方向の大きさから、1.6mm、1.7mm、1.8mm、1.9mm、2.0mm、2.1mm、2.2mm、2.3mm、2.4mm、2.5mm、2.6mm、2.7mm、2.8mm、2.9mm、3.0mm、3.1mm、3.2mm、3.3mm、3.4mm、3.5mm、3.6mm、3.7mm、3.8mm、3.9mm、4.0mm、4.1mm、4.2mm、4.3mm、4.4mm、4.5mm、4.6mm、4.7mm、4.8mm、4.9mm、5.0mm、5.1mm、5.2mm、5.3mm、5.4mm、5.5mm、5.6mm、5.7mm、5.8mm、5.9mm、6.0mm、6.1mm、6.2mm、6.3mm、6.4mm、6.5mm、6.6mm、6.7mm、6.8mm、6.9mm、7.0mm、7.1mm、7.2mm、7.3mm、7.4mm、7.5mm、7.6mm、7.7mm、7.8mm、7.9mm、8.0mmの内の1つの大きい横方向の大きさまでのあらゆる組み合わせの範囲内であってもよい。
【0082】
しかしながら、これらの範囲は限定することを意図するものでなく、当業者であればより大きなまたは小さなフィルターまたはカプセルを使用できると理解するはずである。直径と言った場合、それはカプセルの横方向の最大寸法を表す。断面が円形でないカプセルの場合、上記直径の値はカプセルの横方向の最大寸法を表す。
【0083】
カプセルは最大半径方向断面積を有する。カプセルを含む喫煙品のセクションの半径方向断面積に対するカプセルの面積はカプセルによって煙流または圧力降下が許容できる限度内に制限されるかを決定する。一部の態様においてカプセルはカプセルを含むセクションの半径方向断面積の50%未満、例えば45%未満、40%未満、35%未満、30%未満、25%未満、20%未満、15%未満または10%未満であってもよい。これとは別にカプセルの半径方向最大面積部材を含む紙巻きタバコまたはフィルターのセクションのセクションの最大面積の65%未満、60%未満または55%未満であってもよい。カプセルの断面積は、フィルターまたは喫煙品の5%超、10%超、15%超、20%超、25%超、30%超、35%超、40%超または45%超であってあらゆる上限と組み合わせてもよい。
【0084】
これとは別に添加剤放出部材を含む喫煙品またはフィルターのセクションの半径方向断面積のパーセンテージとして表されるカプセルの半径方向最大断面積は、50%超であってもよい。その比は55%未満、60%未満、65%未満、70%未満、75%未満、80%未満、85%未満、90%未満または95%未満であってもよい。これとは別にその比は5%超、10%超、15%超、20%超、25%超、30%超、35%超、40%超、45%超、50%超、55%超、60%超、65%超、70%超、75%超、80%超、85%超、90%超または95%超であってもよい。
【0085】
本発明はカプセルを含むセクションの半径方向の断面積のパーセンテージとして表されるカプセルの半径方向の最大断面積が上述のいずれかの2つの値の間の範囲に入るフィルターおよび喫煙品、特に紙巻きタバコを含む。
【0086】
この範囲は15%~50%または一部の態様では20%~35%または30%~45%または25%~40%または30%~40%であってもよい。
【0087】
特にカプセルがカプセルを含む喫煙品のセクションに対して上記面積を有する場合、そのセクションの直径は8mm未満、7.5mm未満、7mm未満または6mm未満であってもよい。例えば、カプセルを含む喫煙品のセクションは、5mm~6mmまたは6mm~7mmまたは5mm~7.5mmの直径を有してもよい。これとは別に喫煙品のこのセクションの直径は8mm超であってもよい。
【0088】
カプセルは40mm2未満、30mm2未満、20mm2未満、15mm2未満そして一部の態様において10mm2未満、8mm2未満、6mm2未満、5mm2未満の最大横断面積を有してもよい。横断面積は任意の上限との組み合わせで1mm2超、2mm2超、3mm2超、4mm2超、5mm2超または6mm2超であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0089】
本発明の実施態様を添付図面を参照して例示のみを目的として説明する。
【
図1】管状下流フィルターセクションと脆弱なカプセルの形体のカプセル化された添加剤を含む上流フィルターセクションからなるフィルターを有する喫煙品の略図である。
【
図2】2つのフィルターセクションを含むフィルターを有する喫煙品の略図である。
【
図3】ミシン目をさらに含む
図2の喫煙品の略図である。
【
図4a】ミシン目をさらに含み、カプセルの位置を示す2つのフィルターセクションを含むフィルターの略図である。
【
図4b】複数のフィルターセクションを含むフィルター内のカプセルの検出結果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0090】
本明細書中で使用する「喫煙品」なる用語は、タバコ、タバコ派生品、膨張タバコ、再生タバコまたはタバコ代替え品をベースにしているかに関係なく紙巻きタバコ、シガーおよびシガリロなどの喫煙可能な製品および発熱するが燃焼しない/タバコ加熱製品および電子タバコを含むエアロゾル発生製品を含む。便宜上、これらを本明細書では「喫煙品」という。「エアロゾル」なる用語は煙、例えばタバコ煙を包含する。このような喫煙品には喫煙者によって吸引される気体流用のフィルターを設けてもよい。
【0091】
「喫煙品」なる用語は、紙巻きタバコ、シガーおよびシガリロ並びに手巻きタバコおよび自作タバコを含む。
【0092】
紙巻きタバコなどの喫煙品およびそれらのフォーマットは、紙巻きタバコの長さによって、「レギュラー」(通常、68~75mmの範囲、例えば約68mm~約72mm)、「ショート」または「ミニ」(68mm以下)、「キングサイズ」(通常、75~91mm、例えば約79mm~約88mm)、「ロング」または「スーパーキング」(通常、91~105mm、例えば約94mm~約101mm)および「ウルトラロング」(通常、約110mm~約121mm)などと名付けられる。
【0093】
また、「レギュラー」(約23~25mm)、「ワイド」(25mm超)、「スリム」(約22~23mm)、「デミスリム」(約19~22mm)、「スーパースリム」(約16~19mm)および「ミクロスリム」(約16mm未満)などの紙巻きタバコの円周によっても命名される。従って、キングサイズ、スーパースリムフォーマットの紙巻きタバコは、例えば長さが約83mmで円周が約17mmである。レギュラーキングサイズフォーマットの紙巻きタバコは多くの購買者に好まれており、円周が23~25mmで全長が75~91mmである。
【0094】
各フォーマットは異なる長さのフィルター付きで製造され、小さいフィルターが通常短く小さい円周のフォーマットに使用される。通常、ショートレギュラーフォーマットではフィルターの長さは、15mmからであり、ウルトラロングスーパースリムフォーマットでは30mmまでである。チッピング紙は、フィルターより長く、例えば3~10mm長い。
【0095】
以下に説明する喫煙品およびフィルターは上記フォーマットのいずれかに製造することができる。喫煙品は、例えば長さを70~100mmで、円周を14~25mmにすることができる。
【0096】
ここで使用する「上流」および「下流」なる用語は、使用時に喫煙品内を引き込まれる主流煙(または他のエアロゾル)の方向に対して定義される相対的な用語である。
【0097】
ここでは1つのカプセルから別のカプセルへと測定される距離は、第1カプセルの中心から第2カプセルの中心へと測定される。
【0098】
ここでは単位「mm/Wg」はmm/ウォーターゲージ(mmH2Oとしても知られている)を意味する。ここで、これらの測定は個々のフィルターセクションで行った。
【0099】
図1は喫煙品1を略式に示しており、これは一般的な円筒形状で、レギュラー、キングサイズフォーマットであり、即ち長さ75~91mmの範囲内にあり、円周が23~25mmの範囲内にある。喫煙品1はラッパー材3、この例ではシガレットペーパーに包まれたタバコロッド2を含み、これはフィルター4に重なり、ラッパー材3に部分的に重なってフィルター4をタバコ2に接続するチッピング材5によって長手方向に接続される。フィルター4はフィルター4の長手方向軸に近接した軸方向領域に配されたカプセル8a、8b、8cを有する吸収材7を含む。軸方向領域は、本例では喫煙品1の軸「a」の中心にある約3mmの半径を有する領域である。別の実施態様では軸方向領域の半径は1mm~4mmまたは1mm~3mmの範囲のいずれかまたは約1mm、1.5mm、2mm、2.5mm、3mmまたは3.5mmであってもよい。カプセル8a、8b、8cは軸「a」に沿った方向に順番に間隔が空けられている。カプセル8a、8b、8cはフィルター4の軸方向領域のみに配置してもよく、フィルター4のフィルター材の非軸方向領域より軸方向領域により多く集中させて配置してもよい。フィルターは第1プラグラッパー9に包まれている。
【0100】
フィルター4は、連続したセルロースアセテート繊維と可塑剤を使用して形成されるセルロースアセテートセグメントである。カプセル8a、8b、8cは、球形で半径2.8mmであるが他の形状および大きさのカプセルも使用でき、そして喫煙品1を通過する主流煙の性質を変性する流体添加剤を含む。カプセル8a~8cは、既存の方法および機器を使用して製造でき、フィルター4内に挿入することができる。本例ではカプセル8a~8cは、メンソール風味剤を含有するが、他の流体または粒子添加剤をカプセル8a~8cに含有させてもよい。カプセルは、消費者が破壊して流体添加剤を吸収性フィルター材11内に放出させてもよい。
【0101】
タバコロッド2とフィルター4との位置合わせの中心となる喫煙品1の軸を
図1の「a」で表す。
【0102】
図2は2つのフィルターセクション4aおよび4bを有するフィルター4をさらに含む
図1による喫煙品1の略図であり、第1フィルターセクション4aは第2フィルターセクション4bよりフィルターの吸い口端から離れて配置され、第1カプセル8cと第2カプセル8bは第1フィルターセクションに配置され、第3カプセル8aは第2フィルターセクションに配置されている。
【0103】
図3は
図2による喫煙品の略図であり、換気効果を供するためにミシン目10をさらに含み、ミシン目10は第1フィルターセクション4aの領域に配置されている。
【0104】
使用時、喫煙品1のタバコロッド2は、従来の方法で消費者によって着火され、タバコ煙はフィルター4を介してタバコロッド2の燃えさしから引き込まれる。消費者がカプセル8a~8cの内の1つ、2つまたは3つを、喫煙品1を吸う前にまたは吸っている最中に割ると、その中に含有されている添加剤、本例の場合メンソールがフィルター4内に放出され、フィルターを介して引き込まれる煙の特性に影響を与える。
【0105】
本発明の具体的な実施態様を説明したが、本発明はそのような実施態様に限定されない。
【0106】
実施例1.換気付きマルチセクションフィルター
1A:フィルターセクション間の境界に形成されたミシン目
2つのフィルターセクションを含むフィルターを作製し、長さ9mmの第1フィルターセクションを長さ18mmの第2フィルターセクションよりフィルターの吸い口端(ME)から離して配置した。従って、第1および第2フィルターセクション間の境界は、
図4に示すようにフィルターの吸い口端から18mmの位置にある。
【0107】
3つのカプセルの内第1カプセルが第1フィルターセクションに配置され、第2および第3カプセルが第2フィルターセクションに配置されるように挿入した。第1カプセルは第2フィルターセクションの吸い口端から約22mmに配置された。第1カプセルと第2カプセルの間の距離は、第2カプセルが第2フィルターセクションの吸い口端から約14mmの位置に配置されるように約8mmであった。第2カプセルと第3カプセルの間の距離は、第3カプセルが第2フィルターセクションの吸い口端から約6mmの位置に配置されるように約8mmであった。上述の通り1つのカプセルから別のカプセルまでの距離は第1カプセルの中心から第2カプセルの中心までで測定される。この構成を
図4aに示す。ミシン目を色々なパルス幅を用いてフィルターの吸い口端から18mmの所にある第1および第2フィルターセクションの境界に形成した(図示せず)。
【0108】
ミシン目はBurghart Messtechnik CVB-1700オフラインレーザーを使用して形成した。
レーザー出力:120W
波長:10.6μm
スポットサイズ:0.18mm
【0109】
換気試験を表1に示すサンプルナンバーを使用して実施した。
【0110】
【0111】
換気をCerulean(商標) QTM5を使用して測定した。換気試験から得られたデータを下記表2に示す。
【0112】
【0113】
次に40個のフィルターサンプルを引張強度試験装置および標準プロトコルを使用して不良(折れたサンプルの数)を確定するために試験した。結果を下記表3に示す。
【0114】
【0115】
表3の結果が示すように第1および第2フィルターセクションの境界に形成されたミシン目は、フィルター応力試験時に許容できないレベルのフィルターの破損につながった。
【0116】
1B:第1フィルターセクションの領域に形成されたミシン目
フィルターを上記1Aに従って作製し、カプセルを挿入した。
【0117】
ミシン目は上記1Aで詳しく説明したようにBurghart Messtechnik CVB-1700オフラインレーザーを使用して形成した。
【0118】
ミシン目は、第1カプセルが配置されている第1フィルターセクションのフィルターの吸い口端から22mmの所に色々なパルス幅を用いて形成した。従って、ミシン目は第1および第2フィルターセクションの境界と第1フィルターセクションのタバコ端部の間で第1カプセルの中心上に配置された(図示せず)。
【0119】
次に40個のフィルターサンプルを試験した。換気をCerulean(商標) QTM5を使用して測定し、引張強度試験装置および標準プロトコルを使用して不良(折れの数)を確定するために試験し、フィルターをカプセルの破損について検査した。結果を下記表4に示す。
【0120】
【0121】
表4に示すように第1および第2フィルターセクションの境界と第1フィルターセクションのタバコ端部の間に形成されたミシン目を有するフィルターは、フィルターセクション間の境界にミシン目を有するフィルターと比較して(表3に示すように)応力試験時のフィルター破損の量に著しい減少を示した。
【0122】
さらに表4に示すように100μsパルスを使用して24個のミシン目を作製するように構成されたレーザーは、フィルターの構造的完全性(フィルターの折れが少ない)を確保しかつ第1カプセルを傷つけないことに加えて必要とされる換気効果(25~35%換気率)を達成することができた。
【0123】
実施例2 カプセルの検出および試験
2A:複数のセクションからなるフィルターでのカプセルの検出
複数のセクションを含むフィルターを作製し、
図4bに示すようにカプセルを挿入した。
【0124】
カプセルの位置はEssentra(商標)(オンライン検出システム)またはTEWS Elektronic(商標)(オフライン検出システム)を使用して検出した。
【0125】
図4bの上部は目標からのずれおよびCpk(工程能力指数)を示している。これらの結果はフィルター内に位置するカプセルの正確な検出を表している。
【0126】
2B:カプセル耐容およびフィルターの染みつき
単独のフィルターセクションを含むフィルターを作製し、カプセルを挿入した。詳細を表5に示す。
【0127】
表5から明らかなように実施例1~3ではカプセルをフィルターセクションの第1端部から4mmの所に配置した。実施例4~6ではカプセルをフィルターセクションの第1端部から5mmの所に配置した。実施例7はフィルターに高湿潤プラグラッパー(HWS)の代わりに27GSMプラグラッパーを使用した以外は実施例3と同じである。
【0128】
カプセルの位置は、Essentra(商標)(オンライン検出システム)またはTEWS Elektronic(商標)(オフライン検出システム)を使用して検出した。
【0129】
次にフィルター内のカプセルを潰して、フィルターを目視観察し、5分ごとに5分間フィルターのタバコ端でカプセルの内容物が存在するかを見つけるために目測した。結果を表5に示す。
【0130】
【0131】
カプセル耐容の製造機(M/C)設定は使用した検出システムの場合の廃棄限界である。
【0132】
表5に示すように実施例1~3は、実施例4~6よりフィルターの色の変化の発生率が極めて小さい。さらにHWSプラグラッパーは、27GSMプラグラッパーよりフィルターの色の変化の発生率が小さい。
【0133】
種々の問題の対処と技術の発展のため、本開示全体は種々の実施形態を例示的に示しており、これらの実施形態では特許請求された発明が実践され、優れた煙変性添加剤を送出を提供することができる。本開示の利点および特徴は実施形態の単なる代表的な具体例であり、包括的でも排他的でもない。これらは特許請求された特徴の理解と教示の単なる補助に提供されている。当然だが、本開示の利点、実施形態、具体例、機能、特徴、構造、および/または他の側面は本開示を特許請求の範囲に規定されたとおりに限定するあるいは特許請求の範囲の均等物に限定すると考えるべきではなく、本開示の範囲および/または思想から乖離することなく他の実施形態を利用しても改変してもよいと考えるべきである。種々の実施形態は、開示された構成要素、成分、特徴、部品、工程、手段他の組合せを適切に備えても、これらで構成されても、基本的にこれらで構成されてもよい。また本開示は、現在は特許請求されていないが将来特許請求される可能性がある他の発明を含む。
【手続補正書】
【提出日】2022-02-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルター材と、添加剤を含む3つのカプセルとを含む喫煙品またはエアロゾル発生製品用のフィルターであって、これらカプセルはフィルターの長手方向軸に沿った方向に順番に配置されるフィルター。
【外国語明細書】