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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022062258
(43)【公開日】2022-04-19
(54)【発明の名称】照明用ランプ及び照明システム
(51)【国際特許分類】
   F21K 9/278 20160101AFI20220412BHJP
   F21K 9/272 20160101ALI20220412BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20220412BHJP
   F21V 23/04 20060101ALI20220412BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20220412BHJP
   F21S 8/04 20060101ALI20220412BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20220412BHJP
   F21Y 115/15 20160101ALN20220412BHJP
   F21Y 115/30 20160101ALN20220412BHJP
   F21Y 113/10 20160101ALN20220412BHJP
【FI】
F21K9/278
F21K9/272
F21V23/00 140
F21V23/04 500
F21S2/00 231
F21S8/04
F21Y115:10
F21Y115:15
F21Y115:30
F21Y113:10
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022022492
(22)【出願日】2022-02-16
(62)【分割の表示】P 2017126320の分割
【原出願日】2017-06-28
(71)【出願人】
【識別番号】391001457
【氏名又は名称】アイリスオーヤマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167438
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100166800
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 裕治
(72)【発明者】
【氏名】茂木 賢一
(72)【発明者】
【氏名】土居 敦
(57)【要約】
【課題】設置面に取り付けられた照明器具に対して照明用ランプが着脱自在に装着されるような照明装置にも統合制御可能な照明用ランプを提供する。
【解決手段】照明用ランプ5は、複数個の発光素子(501)を備える光源モジュール(50A,50B)と、点灯情報に基づいて光源モジュール(50A,50B)を点灯させる点灯回路ユニット51と、光源モジュール(50A,50B)及び点灯回路ユニット51が設けられるベース52と、制御情報を受信して点灯回路ユニット51に点灯情報を伝達する通信ユニット58と、ベース52に設けられ且つ照明器具に取り付けられる口金ユニット54,55とを備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明器具に取り付けられる照明用ランプにおいて、
複数個の発光素子を備える光源モジュールと、
点灯情報に基づいて前記光源モジュールを点灯させる点灯回路ユニットと、
前記光源モジュール及び前記点灯回路ユニットが設けられるベースと、
制御情報を受信して前記点灯回路ユニットに点灯情報を伝達する通信ユニットと、
前記ベースに設けられ且つ前記照明器具に取り付けられる口金ユニットと
を備える照明用ランプ。
【請求項2】
前記通信ユニットは前記点灯回路ユニットから離間して設けられている
請求項1に記載の照明用ランプ。
【請求項3】
前記点灯回路ユニットは前記光源モジュールの裏側に配されている
請求項1又は2に記載の照明用ランプ。
【請求項4】
前記ベースは長尺状をし、
前記口金ユニットは2つあり、当該2つの口金ユニットは前記ベースの長手方向の両端に設けられ、
前記通信ユニットは前記2つの口金ユニットの一方に設けられている
請求項1~3の何れか1項に記載の照明用ランプ。
【請求項5】
照明器具と当該照明器具に装着された照明用ランプとからなる複数台の照明装置と、前記複数台の照明装置の点灯を制御する照明制御装置とを備える照明システムであって、
前記複数の照明用ランプの少なくとも1つは請求項1~4の何れか1項の照明用ランプであり、
前記通信ユニットは前記照明制御装置側から前記制御情報を受信する
照明システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は無線通信可能な照明用ランプ及び当該照明用ランプを備える照明システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、複数台の照明装置を照明制御装置によって統合制御する照明システムが提案されている(例えば特許文献1)。なお、このような照明システムは、例えば、ある程度の広さを有する部屋に複数台の照明装置が設置されている場合に用いられる。
【0003】
特許文献1に記載の照明器具(照明装置に相当する)は、器具設置部材と、光源モジュールとを備えている。光源モジュールは、取付部材と、光源基板と、光源カバーと、端部カバーと、点灯装置と、照明用通信ユニットと、を備えており、これらが一体化されたものである。照明用通信ユニットは、無線通信回路モジュールが設けられた回路基板と、回路基板を収納し取付部材または器具設置部材に対して嵌め込まれたケースと、を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017-63010号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の光源モジュールは照明装置として組み込まれている。このため、設置面に取り付けられた照明器具に対してLED直管ランプ(本明細書における「照明用ランプ」の一例である。)が着脱自在に装着されるような照明装置に適用しようとすると、装置全体の交換が必要となる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、設置面に取り付けられた照明器具に対して照明用ランプが着脱自在に装着されるような照明装置にも統合制御可能な照明用ランプ及び照明システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る照明用ランプは、照明器具に取り付けられる照明用ランプにおいて、複数個の発光素子を備える光源モジュールと、点灯情報に基づいて前記光源モジュールを点灯させる点灯回路ユニットと、前記光源モジュール及び前記点灯回路ユニットが設けられるベースと、制御情報を受信して前記点灯回路ユニットに点灯情報を伝達する通信ユニットと、前記ベースに設けられ且つ前記照明器具に取り付けられる口金ユニットとを備える。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る照明システムは、照明器具と当該照明器具に装着された照明用ランプとからなる複数台の照明装置と、前記複数台の照明装置の点灯を制御する照明制御装置とを備える照明システムであって、前記複数の照明用ランプの少なくとも1つは上記の照明用ランプであり、前記通信ユニットは前記照明制御装置側から前記制御情報を受信する照明システム。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、通信ユニットを備えているため、設置面にすでに設置されている照明器具に照明用ランプを着脱自在に装着するような装置にも容易に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係る照明システムを示す概略図である。
図2】本実施形態の照明装置であって照明器具からLED直管ランプを外した状態の斜視図である。
図3】LED直管ランプの縦断面図である。
図4】LED直管ランプの横断面であり、(a)は図3におけるA-A断面を矢印方向から見た図であり、(b)は図3におけるB-B断面を矢印方向から見た図である。
図5】LED直管ランプの分解状態を裏側から見た斜視図である。
図6】LED直管ランプの分解状態を表側から見た斜視図である。
図7】LED直管ランプにおける点灯回路ユニットが存在する部位での断面斜視図である。
図8】点灯回路ユニット及び通信ユニットのブロック図である。
図9】供給側口金ユニットの斜視図であり、(a)は一部を切り欠いた図であり、(b)は縦断面図である。
図10】通信側口金ユニットの分解状態を他端裏側から見た斜視図である。
図11】通信側口金ユニットの分解状態を他端表側から見た斜視図である。
図12】通信側口金ユニットの分解状態を一端裏側から見た斜視図である。
図13】通信側口金ユニットをベースから取り外した状態の縦断面を拡大した図である。
図14】通信側口金ユニットの横断面図であり、(a)はねじ体が存在する部位の断面であり、(b)は延伸板部が存在する部位の断面であり、(c)は支持部が存在する部位での断面である。
図15】ドングルの分解状態を表側から見た斜視図である。
図16】ドングルの分解状態を裏側から見た斜視図である。
図17】通信制御部のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<概要>
一態様に係る照明用ランプは、照明器具に取り付けられる照明用ランプにおいて、複数個の発光素子を備える光源モジュールと、点灯情報に基づいて前記光源モジュールを点灯させる点灯回路ユニットと、前記光源モジュール及び前記点灯回路ユニットが設けられるベースと、制御情報を受信して前記点灯回路ユニットに点灯情報を伝達する通信ユニットと、前記ベースに設けられ且つ前記照明器具に取り付けられる口金ユニットとを備える。
別態様に係る照明用ランプは、前記通信ユニットは前記点灯回路ユニットから離間して設けられている。これにより、点灯回路ユニットのノイズの影響を少なくできる。
別態様に係る照明用ランプは、前記点灯回路ユニットは前記光源モジュールの裏側に配されている。これにより、長手方向の寸法を小さくできる。
別態様に係る照明用ランプは、前記ベースは長尺状をし、前記口金ユニットは2つあり、当該2つの口金ユニットは前記ベースの長手方向の両端に設けられ、前記通信ユニットは前記2つの口金ユニットの一方に設けられている。これにより、通信ユニットを光源モジュールから発せられた光を遮光することなく配置することでできる。
【0010】
<実施形態>
1.照明システム8及び照明装置1の全体構成
主に図1及び図2を用いて説明する。
照明システム8は、図1に示すように、複数台の照明装置1と照明制御装置7とから構成される。ここでの照明装置1は、図1に示すように、例えば12台あり、12台の照明装置1の点灯、消灯、調光等(以下、単に「点灯等」ともいう。)が照明制御装置7により統合制御される。
例としては、A01~A04及びB01~B02の6台の照明装置1は18時になると一斉に消灯し、C01~C03及びD01~D03の照明装置1が20時になると徐々に暗くなり始め30分後に消灯する等である。
照明装置1は通信ユニットを有し、当該通信ユニットを介して他の照明装置1や照明制御装置7と通信可能なネットワークが構築される。
【0011】
一例である照明装置1は例えば天井等の設置面に取り付けられる長尺状の照明装置である。照明装置1は、図2に示すように、設置面に取り付けられる長尺状の照明器具3と、照明器具3に着脱自在に装着されるLED直管ランプ5とを備える。
照明装置1において光を出射する側を表側とし、単に「表側」とすることもある。照明装置1において設置面が存在する側を裏側とし、単に「裏側」とすることもある。長尺状の照明装置1の長手方向を単に「長手方向」とすることもあり、照明装置1の短手方向を単に「短手方向」とすることもある。
【0012】
2.照明器具3
主に、図2図4を用いて説明する。
照明器具3は例えば吊りボルト等(図示省略)により被取付面に固定される。
照明器具3は器具ベース31と一対のソケット33とを備える。ここでの照明器具3は2本のLED直管ランプ5を装着することができる。器具ベース31は例えば金属板をプレスして形成されている。器具ベース31は、横断面形状において底辺が設置面側に位置する高さの低い二等辺三角形状をする、所謂、逆富士タイプである。
一対のソケット33は、器具ベース31の2等辺を構成する各傾斜板部であって長手方向の両端側に設けられている。
【0013】
3.LED直管ランプ5
LED直管ランプ5は、図3に示すように、少なくとも、発光素子の一例であるLED素子501を光源とする光源モジュール50と、光源モジュール50の点灯を制御する点灯回路ユニット51と、光源モジュール50及び点灯回路ユニット51が設けられるベース52と、ベース52に設けられ且つ照明器具3のソケット33に取り付けられる口金ユニット54,55と、制御情報を受信して点灯回路ユニット51に点灯情報を伝達する通信ユニット58とを備える。
ここでの口金ユニット54は照明器具3から受電して点灯回路ユニット51へ電力を供給する機能を有し、口金ユニット54を供給側口金ユニット54とする。口金ユニット55には通信ユニット58が設けられており、口金ユニット55を通信側口金ユニット55とする。
LED直管ランプ5は、上記構成以外に、光源モジュール50を覆う透光性カバー53を備えている。LED直管ランプ5は、図5及び図6に示すように、光源モジュール50からの光を表側に反射させる反射シート506を備える。
ここで、長手方向において、通信側口金ユニット55が存在する側を「一端」とし、供給側口金ユニット54が存在する側を「他端」とする。
以下、各部について説明する。
【0014】
(1)光源モジュール50
光源モジュール50は、図3図4図7に示すように、複数個のLED素子501とLED基板503とを備える。LED基板503は長手方向に細長い矩形状をしている。
LED素子501は一例として1列で長手方向に沿って配されている。ここでは、LED直管ランプ5が長尺状であるため、図5及び図6に示すように、2個の光源モジュール50A,50Bが長手方向に連続して配されている。なお、2個の光源モジュール50A,50Bはジャンパー線(図示省略)により接続されている。
【0015】
2つのLED基板503には、図6に示すように、給電ケーブルと接続するためのコネクタ505A,505Bが設けられている。コネクタ505A,505Bは、長手方向に配された2個のLED基板503を1つとしたときに、その長手方向の両端に設けられている。
【0016】
LED基板503は、図7に示すように、長手方向に間隔を置いて基板押さえ具507により支持されている。基板押さえ具507は、ベース52に取り付けられる一対の取付部508と、一対の取付部508を連結する連結部509とを有する。取付部508は長手方向に延伸する矩形状をし、外側面から外方に延伸する延伸部分508aがベース52の溝525aに係合する。
一対の連結部509は、LED基板503の表面に当接し且つその間にLED素子501を挟んだ状態で、一対の取付部508を短手方向に連結する。なお、基板押さえ具507の連結部509は弾性変形可能であり、弾性変形させることで延伸部分508aを溝525aに挿入できる。
【0017】
(2)点灯回路ユニット51
点灯回路ユニット51は、供給側口金ユニット54を介して商用電源から受電した電力から点灯電力を生成して、光源モジュール50に供給する。
点灯回路ユニット51は、図8に示すように、点灯電力を生成する点灯電力生成部510と、照明制御装置7(図1参照)から指示された点灯情報の点灯電力を点灯電力生成部510に生成させる点灯制御部511と、点灯情報等を記憶する記憶部512とを備える。
点灯電力は、照明制御装置7から受信した制御信号に含まれた点灯情報や記憶部512に記憶された点灯情報に基づいて生成される。なお、受信した制御信号を「受信信号」ともいい、光源モジュール50の点灯情報が含まれた受信信号を点灯信号とする。
【0018】
点灯回路ユニット51は、図3及び図4に示すように、点灯電力生成部510や点灯制御部511や記憶部512を構成するための複数個の電子部品513と、複数個の電子部品513が実装される回路基板514とを備える。
ここでの点灯回路ユニット51は、電子部品513及び回路基板514を収容する回路ケース515を備える。回路ケース515により、ベース52と電子部品513、回路基板514との絶縁をしている。点灯回路ユニット51は、図3図4及び図7に示すように、ベース52に搭載された光源モジュール50の裏側に配されている。なお、図では複数個の電子部品513を1つのブロックとして表している。
【0019】
点灯電力生成部510は、例えばPWM制御を用いて、光源モジュール50を点灯(消灯)させたり、デューティ比を調整することで光源モジュール50を調光点灯させたりする。なお、デューティ比の調整は点灯制御部511により行われる。
点灯制御部511は、CPU、RAM、ROM等を備えたマイクロコンピュータで構成されている。点灯制御部511は、CPUがROMに格納されたプログラムやデータに基づいて点灯に関する制御を行ったり、照明制御装置7から通信ユニット58を介して受信した点灯情報を不揮発性の記憶部512に記憶したりする。点灯制御部511は、照明制御装置7からの制御指示に対する動作状況を通信制御部584に出力する。
【0020】
回路ケース515は、図7に示すように、ベース52の直線壁部524と円弧壁部527の内周面に当接するような形状をしている。回路ケース515の横断面形状は台形状に近い形状をしている。回路ケース517は、直線壁部524に当接(近接)する平板部分515aと、平板部分515aの両端から裏側に立設する一対の立設板部分515bと、各立設板部分515bの裏側端から斜め裏側へ傾斜して延伸する一対の傾斜板部分515cと、一対の傾斜板部分515cを連結する平坦板部515dとを有する。傾斜板部分515cの外面がベース52の円弧壁部527の内面に当接(近接)する。なお、ベース52は金属材料(アルミニウム)で構成されているため、回路ケース515は絶縁性の樹脂材料により構成されている。
【0021】
回路基板514の回路ケース515への取り付けは、主には接着剤を利用して行われる。例えば、別様態として、回路ケース515が、図3の拡大図に示すように、回路ケース515内に延伸する延伸片515eを平板部分515aに有し、延伸片515eが回路基板514の貫通孔514aを挿通する。これにより、回路基板514が回路ケース515に係止される。さらに、係止部分を接着剤により固定することができる。
回路ケース515は、図13に示すように、通信側口金ユニット55側の端部に貫通孔515fを有している。貫通孔515fには、通信側口金ユニット55の延伸部分561gの凸部分561hが係合する。これにより、回路ケース515のベース52に対する位置決めが行われる。
【0022】
点灯回路ユニット51は、一部図示しないが、回路基板514と供給側口金ユニット54と接続する受電ケーブル用のコネクタと、回路基板514と通信ユニット58とを接続する通信ケーブル519(図8参照)用のコネクタ519a(図10及び図12参照)と、回路基板514と光源モジュール50とを接続する給電ケーブル518(図8参照)用のコネクタとを回路基板514に備える。
給電ケーブル518は、長手方向の一端側に位置するLED基板503の長手方向の一端と接続する第1給電ケーブルと、長手方向の他端側に位置するLED基板503の長手方向の他端と接続する第2給電ケーブルとの2本がある。
【0023】
(3)ベース52
ベース52は、図7に示すように、光源モジュール50を搭載するモジュール搭載機能を有する。ベース52は点灯中の光源モジュール50に発生する熱を放出する放熱機能を有する。ベース52は点灯回路ユニット51を収容(装備)する回路収容機能を有する。ベース52は供給側口金ユニット54及び通信側口金ユニット55を装着する口金装着機能を有する。ベース52は透光性カバー53を装着するカバー装着機能を有する。
ここでのベース52は、光源モジュール50を載置する載置部と、点灯回路ユニット51を収容する収容部及び位置決め部と、供給側口金ユニット54及び通信側口金ユニット55を装着するための口金装着部とを有している。
【0024】
ベース52は、図3及び図4に示すように、長手方向に長く且つ平坦面を有する筒状をしている。ここでのベース52は、図4に示すように、横断面形状が半円状や半長円状に近い形状の筒状をしている。なお、ベース52の横断面形状は長手方向に一定(同じ)である。ベース52は、例えば金属材料(アルミニウム)から構成され、例えば押し出し成型により得られる。ベース52の外表面は例えば白色塗装されている。これにより、蛍光直管ランプと同じような色合いとなる。また、光源モジュール50から発せられた光を反射でき、光の取り出し効率を向上できる。
【0025】
ベース52は、図7に示すように、横断面において、短手方向に延伸する直線壁部524と、直線壁部524の短手方向の両端から表側へと「L」字状又は「L」字に似た形状で延伸する一対のL字状壁部525と、直線壁部524の短手方向の両端から裏側に「S」字状又は「S」字に似た形状で延伸する一対のS字状壁部526と、一対のS字状壁部526の裏側端同士を円弧状に連結する円弧壁部527とを有する。
なお、S字状壁部526の一部は、図7に示すように、直線壁部524の短手方向の端部を利用して「S」字状を構成している。
【0026】
直線壁部524の表面は、図7に示すように、光源モジュール50を載置する載置部を構成する。ここでは、光源モジュール50と直線壁部524との間に反射シート506が配されている。なお、反射シート506は絶縁性の樹脂シートである。光源モジュール50と反射シート506は例えば接着材や両面テープ等により直線壁部524に固着されている。
【0027】
L字状壁部525の先端部分525bと直線壁部524の短手方向の端部との間には、図7に示すように、長手方向に延伸する溝525aが形成される。溝525aには基板押さえ具507の延伸部分508aが挿入される。これにより、延伸部分508aが溝525aに係合し、基板押さえ具507がベース52に取り付けられる。
基板押さえ具507は、図7に示すように、取付部508の裏面に段差508bを有している。この段差508bにより反射シート506の短手方向のズレが規制(位置決め)される。
【0028】
S字状壁部526は、図4に示すように、「S」字を利用して表裏方向に離間する2つの外溝526aと内溝526bを形成する。外溝526aは、S字状壁部526の表側に位置し、短手方向の外方側が開口する。内溝526bは、S字状壁部526の裏側に位置し、短手方向の内方側が開口する。
S字状壁部526は外溝526aを構成する部分における外方側端部から表側に張り出す凸条部分526cを有する。外溝526aには、図4及び図7に示すように、透光性カバー53の開口側端部に形成されている段付凸条部532が挿入される。挿入された状態では、段付凸条部532がベース52の溝526aの凸条部分526cに係合する。これにより、透光性カバー53がベース52に装着される。
内溝526bには、図5及び図6に示すように、後述の供給側口金ユニット54及び通信側口金ユニット55をベース52に装着するためのねじ体71,73が螺合する。このように溝526bが口金装着部を構成する。
【0029】
ベース52は、図7に示すように、筒状をし、その内側空間に点灯回路ユニット51を収容する。つまり、ベース52の内部空間が点灯回路ユニット51の収容部となる。ベース52は金属材料で構成されているため、点灯回路ユニット51で発生したノイズはベース52によりシールドされる。
ベース52の一対のS字状壁部526における内面が回路ケース515の一対の立設板部分515bの外面に当接(近接)し、ベース52の円弧壁部527の内面が回路ケース515の傾斜板部分515cに当接(近接)する。これにより、回路ケース515がベース52により支持され且つ位置決めされる。つまり、ベース52のS字状壁部526と円弧壁部527とにより点灯回路ユニット51の位置決め部が構成される。なお、ここでの位置決めは長手方向と直交する方向に対してなされる。
【0030】
(4)透光性カバー53
透光性カバー53は、図7に示すように、その横断面が半円状又は半円に似た形状の半筒状をしている。透光性カバー53は光源モジュール50を覆い保護する保護機能を有する。なお、透光性カバー53は光源モジュール50から発せられた光を透過させるポリカーボネート等の透光性材料からなる。
【0031】
透光性カバー53は、図7に示すように、半筒状の本体部531と、本体部531の開口側端部に設けられた段付凸条部532と、本体部531における段付凸条部532よりも表側に設けられた凸条部533とを有する。段付凸条部532及び凸条部533は、短手方向の内方に突出し、長手方向に連続して延伸する。
【0032】
図7に示すように、段付凸条部532の段差532aは外面から内面に向かって裏側が高くなる。段差532aはベース52の凸条部分526cと嵌合する。この段付凸条部532の段差532aは透光性カバー53のベース52からの外れを防止する外れ防止部を構成する。
【0033】
段付凸条部532と凸条部533との間隔は、ベース52のL字状壁部525の表裏方向の長さに対応している。透光性カバー53の段付凸条部532と凸条部533との間には、ベース52のL字状壁部525が挿入される。なお、挿入は透光性カバー53をベース52の長手方向の端部から行われる。
【0034】
ベース52と透光性カバー53とで光源モジュール50及び点灯回路ユニット51を収容する筐体を構成する。筐体の横断面形状における外周形状は、従来の直管蛍光灯と同じ形状又は似た形状をしており、円形状又は円に似た形状をしている。ベース52の放熱機能を高めるために、横断面において、透光性カバー53の表面積は筐体全体の表面の20(%)~30(%)となっている。なお、放熱機能を高める必要がない場合、透光性カバーの表面積の比率は上記比率よりも高くてもよい。これにより広範囲に光を出射するLED直管ランプが得られる。
【0035】
(5)供給側口金ユニット54
供給側口金ユニット54は、図3及び図9に示すように、一対の口金ピン541を供給側口金本体542に有する。口金ピン541は図示省略の受電ケーブルと接続される。
供給側口金本体542は、図9に示すように、有底筒部543と、有底筒部543の開口側端から筐体(透光性カバー53とベース52)の内周面に沿うように延伸する延伸部544と、有底筒部543の開口側端部の外周面に設けられた外鍔部545とを有する。
【0036】
一対の口金ピン541は、図9の(b)に示すように、有底筒部543の底部分543aの貫通孔543bを挿通している。供給側口金本体542は、図9の(a)に示すように、受電ケーブルを口金ピン541に通すための案内部546を有している。案内部546は、有底筒部543の筒部分543cの内面に設けられた案内板部分543dと、筒部分543cと底部分543aとに跨るように設けられた案内筒部分543eとを有している。
【0037】
供給側口金本体542は有底筒部543の開口側端部と外鍔部545とに跨って形成された装着部を有している。装着部は、供給側口金ユニット54をベース52に装着するためのものである。装着にはベース52の内溝526b(図7参照)に螺合するねじ体71を利用している。装着部は、図9に示すように、ねじ体71用の貫通孔543fにより構成される。なお、貫通孔543fは外鍔部545を利用し、ねじ体71の頭部用の空間やねじ体71の螺合作業用の空間を確保するために、有底筒部543の筒部分543cの対応部位が内側に凹入する凹入部分543gとなっている。
【0038】
延伸部544は、図9の(a)に示すように、ここでは2ヶ所に設けられている。2個の延伸部544は、延伸方向から見たときに、一対の貫通孔543fを結ぶ仮想線部に対して表側及び裏側に存在する。
透光性カバー53側の延伸部544は、図4の(a)に示すように、透光性カバー53の本体部531の内周面に当接(近接)するように横断面形状が円弧状をしている。透光性カバー53側の延伸部544は、円弧の周方向における端部が透光性カバー53の凸条部533に当接(近接)する。これにより、透光性カバー53が供給側口金ユニット54に対して周方向に位置決めされる。
【0039】
ベース52側の延伸部544は、図4の(a)に示すように、ベース52の円弧壁部527の内周面に当接(近接)するように横断面形状が円弧状をしている。ベース52側の延伸部544は、円弧の周方向における端部がベース52のS字状壁部526に当接(近接)する。これにより、ベース52が供給側口金ユニット54に対して周方向に位置決めされる。
【0040】
(6)通信側口金ユニット55
通信側口金ユニット55は、図3に示すように、LED直管ランプ5を照明器具3に取り付けるための取付機能を有する。通信側口金ユニット55は、照明器具3のソケット33(図2参照)の取付孔に挿入される一対の口金ピン551を口金ケース552に備える。ここでは、口金ピン551は盤体550に取付けられた状態で口金ケース552に取り付けられる。口金ケース552には通信ユニット58が設けられている。なお、盤体550に口金ピン551が取付けられて一体化されたものを、図5及び図6に示すように、ピン付き盤体553とする。
【0041】
(6-1)口金ケース552
口金ケース552は、図3に示すように、ケース本体560とケース蓋体570と盤体550とを備える。口金ケース552内には通信ユニット58を構成する通信モジュール581が収容され、記憶デバイス585を収容するドングル582(図15及び図16参照)を通信モジュール581に対して着脱自在とするための貫通窓576(図5参照)が口金ケース552のケース蓋体570に形成されている。
口金ケース552は、通信モジュール581を収容し、ドングル582を装着している。このため、図4の(b)に示すように、ケース本体560の外観形状は直方体に似た形状をし、口金ケース522の横断面形状は非円形状をしている。
【0042】
ケース本体560の外観形状は、透光性カバー53とベース52とを組み合わせた筐体の外観形状である円形状と異なる。しかしながら、ケース本体560の短手方向の寸法が透光性カバー53やベース52の短手方向の寸法と略一致しているため、LED直管ランプ5をLED基板503と直交する方向から見たときに、口金ケース552と透光性カバー53とが同じような形状に見え、意匠性を高めている。
【0043】
(6-1-1)ケース本体560
ケース本体560は、図10から図12に示すように、通信側口金ユニット55をベース52に装着するための装着部561と、通信モジュール581を収容するためのケース部562とを有している。ケース本体560は、図12に示すように、ケース蓋体570の周壁571bの長手方向の他端部を支持する支持部563を有している。
【0044】
(a)固定部
装着部561は、図3に示すように、ベース52と透光性カバー53との端面と当接する当接板部分561aを有している。当接板部分561aは、図4の(b)に示すように、ベース52及び透光性カバー53の外周面形状を略同じ形状の外周面を有している。これにより、通信側口金ユニット55とベース52との当接(近接)部分及び通信側口金ユニット55と透光性カバー53との当接(近接)部分の意匠性を向上させることができる。
当接板部分561aは、図12に示すように、中央部に貫通孔561bを有する円板状をしている。なお、貫通孔561bの引出線は回路側延伸部分561jと区別するために先端を矢印にしている。
ケース本体560は、通信側口金ユニット55をベース52に装着するための装着部分を当接板部分561aに有している。装着には、ベース52の内溝526b(図7参照)に螺合するねじ体73(図10図12参照)を利用し、装着部分はねじ体73用の貫通孔561cにより構成される。
【0045】
装着部561は、図10に示すように、当接板部分561aからベース52内に延伸するベース側延伸部分561dと、当接板部分561aから透光性カバー53内に延伸するカバー側延伸部分561eとを有する。
ベース側延伸部分561dは、図4の(b)に示すように、ベース52の円弧壁部527の内周面に当接(近接)するように横断面形状が円弧状をしている。ベース側延伸部分561dは、図10に示すように、当接板部分561aにおける最も裏側に位置する部分には形成されておらず、当該非形成部分を挟んで周方向に沿って2個存在する。
ベース側延伸部分561dにおける表側端は、図4の(b)に示すように、ベース52のS字状壁部526に当接(近接)する。これにより、ベース52がケース本体560に対して周方向に位置決めされる。
【0046】
カバー側延伸部分561eは、図4の(b)に示すように、透光性カバー53の本体部531の内周面に当接(近接)するように横断面形状が円弧状をしている。カバー側延伸部分561eは、円弧の周方向の端部が透光性カバー53の凸条部533に当接(近接)する。これにより、透光性カバー53がケース本体560に対して周方向に位置決めされる。
装着部561は、図4の(b)及び図12に示すように、当接板部分561aの内面とカバー側延伸部分561eの内面とに跨って裏側に延伸して、図3に示すように、ベース52の直線壁部524の端面に当接するベース当接部分561fを有している。
【0047】
装着部561は、図10及び図13に示すように、当接板部分561aにおける一対のベース側延伸部分561dの間から点灯回路ユニット51の回路ケース515内に延伸する延伸部分561gを有している。延伸部分561gの延伸先端部の裏面には、図13に示すように、裏側に突出する凸部分561hが設けられている。凸部分561hは、図13に示すように、回路ケース515の貫通孔515fに係合する。これにより点灯回路ユニット51がベース52内で位置決め(固定)される。
なお、一対のベース側延伸部分561dと延伸部分561gとは図13に示すように連結している。
【0048】
装着部561は、図4の(b)及び図10に示すように、当接板部分561aから点灯回路ユニット51の回路ケース515内に延伸する一対の回路側延伸部分561jを有している。回路側延伸部分561jは、図4に示すように、回路ケース515の立設板部分515bの内面に沿って延伸する。これにより、回路ケース515の短手方向のズレを規制できる。
【0049】
(b)ケース部562
ケース部562は、図10図12に示すように、口金ケース552の一部であって通信モジュール581を収容するケースの略半分を構成する。ケース部562は、装着部561の当接板部分561aに対して、ベース側延伸部分561dやカバー側延伸部分561eが延伸する側と反対側に設けられている。ケース部562は円盤状の当接板部分561aにおける表側半分に連続して設けられている。
ケース部562は、図11に示すように、ケース部分562aと、ピン付き盤体553を装着するためのケース側盤体装着部分562bと、ケース蓋体570を装着するための蓋体装着部562cとを有している。
【0050】
ケース部分562aは、図11及び図12に示すように、直方体状の箱を半分にして長手方向に沿う角部分を丸くしたような形状をしている。ケース部分562aは、図11に示すように、照明器具3の長手方向に長い矩形状の底壁562dと、底壁562dの長辺側の端部から立設する一対の側壁562eと、底壁562dと一対の側壁562eとの一端を連結する端壁562fとを有している。なお、底壁562dと側壁562eとの連結部分が丸くなっているが、丸くなった部分は側壁562eとする。
【0051】
側壁562eは、図12に示すように、長手方向に延伸する溝562gを裏側端面に有する。溝562gには、図11に示すように、ケース蓋体570の周壁571bの端面の突条部571dが嵌合する(図14の(c)参照)。
端壁562fは、図11に示すように、裏側から表側に凹入する凹入部562hを有している。凹入部562hは半円状をしている。
ケース部562は、図12に示すように、端壁562fに対して長手方向に間隔をおいて対向する対向板部562jと、対向板部562jと端壁562fとに直交する状態で両者を連結する直交板部562kとを有する。端壁562fと対向板部562jと直交板部562kとから溝562mが構成される。
端壁562fの凹入部562hにはピン付き盤体553の円形状の板状部550aが嵌合し、溝562mにピン付き盤体553の円弧状部550b(図10及び図12参照)が嵌合する。つまり、端壁562fの凹入部562hと溝562m(溝を構成するための板部等を含む)とでケース側盤体装着部分562bが構成される(図11参照)。
【0052】
ケース部562は、図12に示すように、表裏方向のねじ孔562nを有する延伸部562pを底壁562dに有する。ねじ孔562nには蓋体570の貫通孔573c(図13参照)を挿通するねじ体75のねじ部が螺合する。これにより、ケース蓋体570がケース本体560に装着される(図12参照)。なお、延伸部562pに設けられたねじ孔562nは蓋体装着部562cを構成する(図12参照)。
【0053】
ケース部562は、図10に示すように、通信モジュール581を表側から支持する支持部分を底壁562dと側壁562eとに有している。支持部分は、裏側に突出し且つ長手方向に延伸する長突条部分562qと、裏側に突出し且つ長突条部分562qから短手方向の外方へと延伸する短突条部分562rとにより構成される。
ケース部562は、図10に示すように、通信モジュール581を位置決めする位置決め部分を底壁562dと側壁562eとに有している。位置決め部分は長突条部分562qと短突条部分562rから通信モジュール581の通信基板591の端縁(端面)に沿って裏側に延伸する延伸部分562sにより構成される。位置決め部分は、通信基板591の周縁に沿って複数個設けられている。
【0054】
ケース部562は通信モジュール581を位置決めする位置決め部分を底壁562dに有している。位置決め部分は、図12に示すように、裏側に延伸する延伸部分562tにより構成される。延伸部分562tは、横断面が円形状をし、通信モジュール581の通信基板591の貫通孔591aを挿通する。
【0055】
(c)支持部563
支持部563は、図12に示すように、当接板部分561aにおける一端側の面に設けられている。支持部563は、長手方向の一端側に突出する突出部分563aを当接板部分561aであってケース部分562aが形成されていない部分に有している。突出部分563aは、長手方向の一端側から見たときに、表側がケース部分562aに連結する「U」字状をしている。突出部分563aの内、円弧状をしている部分が、図14の(a)に示すように、ケース蓋体570の周壁571bの内面に当接(近接)する。これにより、ケース蓋体570の長手方向の他端部がケース本体560により支持される。
【0056】
(6-1-2)ケース蓋体570
ケース蓋体570はケース本体560や盤体550とで口金ケース552を構成する。
ケース蓋体570は、図12に示すように、蓋部571を有する。蓋部571は端壁571aと周壁571bとを有する。ケース蓋体570は、ピン付き盤体553を装着するための蓋側盤体装着部分572を蓋部571に有する。ケース蓋体570は、蓋部571をケース本体560に装着するための蓋側装着部573を有する。
【0057】
端壁571aは、図12に示すように、表側から裏側に凹入する凹入部571cを有している。凹入部571cは半円状をしている。
蓋部571は、図11に示すように、表側に突出して長手方向に延伸する突条部571dを周壁571bの表側端面に有する。突条部571dは、図14の(c)に示すように、ケース本体560の側壁562eの溝562gに挿入(嵌合)する。
【0058】
蓋部571は、図10に示すように、周壁571bにおける端壁571aと反対側である他端部であって端縁から長手方向の内側に入った部位から内側(中心軸側)に向かって板状に延伸する延伸板部571eを開口側両端部に有している。
ケース蓋体570がケース本体560に装着された状態では、図14の(a)に示すように、周壁571bの長手方向の他端部の内面がケース本体560の突出部分563aの外周面に近接(当接)する。
ケース蓋体570がケース本体560に装着された状態では、図13に示すように、延伸板部571eの他端側の面が、突出部分563aの一端側の面に近接する。
【0059】
図10に示すように、周壁571bにおける延伸板部571eより長手方向の外方側は、図10に示すように、欠け部571fとなっている。ケース蓋体570がケース本体560に装着された状態では、図14の(a)に示すように、欠け部571fにより形成される空間にねじ体73の頭部が位置する。
【0060】
蓋部571は、図10及び図13に示すように、周壁571bにおける他端側であって裏側端(円弧の頂部)から表側に板状に延伸する延伸板部571gを有する。延伸板部571gにおける他端側の面であって表側端部には他端側に突出する凸部571hが設けられている。ケース蓋体570がケース本体560に装着された状態では、図13に示すように、凸部571hはケース本体560の突出部分563aの内面に表側から係合する。
【0061】
蓋部571は、図11に示すように、端壁571aに対して長手方向に間隔をおいて対向する対向板部572aと、対向板部572aと端壁571aとに直交する状態で両者を連結する直交板部572bとを有する。端壁571aと対向板部572aと直交板部572bとから溝572cが構成される。
端壁571aの凹入部571cには、ピン付き盤体553の板状部550aが嵌合し、溝572cにピン付き盤体553の円弧状部550bが嵌合する。つまり、端壁571aの凹入部571cと溝572c(溝を構成するための板部等を含む。)とで蓋側盤体装着部分572が構成される。
【0062】
蓋部571は、図13に示すように表側に延伸する有底筒状部573aを周壁571bに有する。有底筒状部573aの底部分573bには貫通孔573cが設けられている。ねじ体75(図10参照)のねじ部は蓋体570の貫通孔573cを挿通して、ケース本体560のねじ孔562nに螺合する。これにより、ケース蓋体570がケース本体560に装着される。なお、ねじ体75の頭部は有底筒状部573a内に配される。また、有底筒状部573a及び当該有底筒状部573aに設けられた貫通孔573cは蓋側装着部573を構成する。
【0063】
ケース蓋体570は、図11に示すように、ケース本体560の通信モジュール581を支持する支持部574を有している。支持部574は、周壁571bの内面から表側に延伸する。支持部574の延伸先端部分が、図14の(c)に示すように、通信モジュール581の通信基板591の裏面に当接(近接)する。これにより、通信モジュール581は位置が固定される。
【0064】
(6-1-3)通信ユニットに関して
通信側口金ユニット55は、図11に示すように、口金ケース552の内部に通信モジュール581を収容し、通信モジュール581に対して着脱自在に接続されるドングル582用の貫通窓576と、ドングル582を支持するドングル支持部577とを口金ケース552に有する。
通信モジュール581は口金ケース552内に配され、点灯回路ユニット51から離間することとなり、点灯回路ユニット51のノイズの影響を受け難くできる。通信側口金ユニット55は、点灯回路ユニット51から離間するものの、給電側口金ユニット54よりは点灯回路ユニット51に近い状態で設けられている。このため、信号線及び電力線を含む高価な通信ケーブル519を短くできる。
【0065】
貫通窓576は、図10に示すように、ケース蓋体570の周壁571bに設けられている。貫通窓576を裏側からみた形状は、ドングル582を裏側から見た形状と略一致している。貫通窓576は、長尺状の口金ケース552を裏側から見たときに、口金ケース552における長手方向に延伸する中心軸に近傍であって当該中心軸を含まないように形成されている。これにより、表裏方向に長いドングル582を口金ケース522における表裏方向の寸法が大きな部位で収容でき、ドングル582が口金ケース522から張り出すのを防止できる。
【0066】
ドングル支持部577は、図11及び図13に示すように、貫通窓576から表面に延伸する筒部分577aと、筒部分577aの内面に形成された凸部分577b(図11参照)と、筒部分577aにおける凸部分577bの両側に形成された貫通溝577cとを有する。
【0067】
筒部分577aはドングル582の外周面に沿うように形成されている。筒部分577aは、図11に示すように、横断面形状が口金ケース522の長手方向に長い矩形状に似た形状をしている。ドングル支持部577は、図10に示すように、外方へ膨出し且つ筒部分577aの筒軸方向に延伸する溝部分577dを有している。ここでは、溝部分577dは筒部分577aにおいて長手方向に対向する2つの部位に形成されている。溝部分577dには、図10及び図11に示すように、ドングル582の突条部分597kが挿入される。つまり、溝部分577dは、ドングル582を通信モジュール581に接続する際のドングル582のガイドとして機能する。
【0068】
凸部分577bは、図11に示すように、両側の貫通溝577cにより筒軸に対して遠近する方向に弾性変形可能に構成されている。凸部分577bは、図12に示すように、ドングル582の屈曲部分597eの通過により弾性変形し、通過後に凹み部分597h内に位置する。これにより、ドングル582のドングル支持部577からの抜けを規制できる。
【0069】
(6-2)ピン付き盤体
ピン付き盤体553は、図10図12に示すように、一対の口金ピン551と盤体550とを備える。
盤体550は、口金ピン551が装着される板状部550aと、板状部550aに設けられた円弧状部550bとを有する。
板状部550aの一端側の面は平坦状をしている。板状部550aは円板状をしている。盤体550は、図10に示すように、口金ピン551を固定するボス部分550cを板状部550aの他端側の面に有する。盤体550は板状部550aの他端側の面の周縁部から他端側に円環に突出する鍔部分550dを有している。
【0070】
円弧状部550bは一対の口金ピン551を結ぶ仮想線に対して線対称となるように設けられている。2つの円弧状部550bの円弧は、板状部550aの円よりも大きく、板状部550aから径方向外方へと張り出すように設けられている。円弧状部550bはボス部分550cと連結している。
ピン付き盤体553は、図12に示すように、板状部550aがケース本体560の凹入部562hとケース蓋体570の凹入部571cに嵌合し、円弧状部550bがケース本体560の溝562mとケース蓋体570の溝572cに挿入される。これにより、口金ピン551が口金ケース552装着される。
【0071】
(7)通信ユニット
(7-1)回路系
通信ユニット58は、図8に示すように、無線通信部583、通信制御部584、記憶デバイス585等を備える。無線通信部583は照明制御装置7(側)と通信(送受信)する。記憶デバイス585は自装置(自LED直管ランプ5)の識別情報等を格納する。ここでの識別情報は、図1に示す「A01」、「D01」等の個体識別情報である。
通信制御部584は、無線通信部583が受信した受信信号が自装置に関するものである場合に受信信号に含まれる点灯情報を点灯回路ユニット51に伝達し、受信信号が他装置に関するものである場合に受信信号を点灯回路ユニット51に伝達しないように制御したり、他の装置に伝送するように制御したりする。なお、受信信号が自装置に関するものであるか否かは、記憶デバイス585に格納された識別情報との照合により行う。
通信制御部584は、照明制御装置7からの制御指示に対する動作状況を点灯制御部511から入力されると、その動作状況を照明制御装置7に送信するよう制御する。
【0072】
通信ユニット58は、図5図8図10及び図12に示すように、通信モジュール581とドングル582とを備える。
通信モジュール581は、無線通信部583及び通信制御部584を構成する複数個の電子部品587と、記憶デバイス585を装着するためのスロット588と、点灯回路ユニット51に通信ケーブル519を介して接続するためのコネクタ589とを通信基板591に実装してなる。なお、複数個の電子部品587は図10図12では1つのブロックで示している。記憶デバイス585をケース596内に収容したものをドングル582とする。通信ケーブル519は、点灯情報や識別信号等を伝送する信号線と、通信ユニット58が点灯回路ユニット51から受電するための電力線とを含む。
通信基板591は、図10に示すように、通信基板591は口金ケース522の表側に配される。これにより、通信基板591に対して直交する状態で接続されるドングル582が口金ケース522から張り出さないようにできる。
【0073】
ドングル582はLED直管ランプ5から着脱可能であるため、LED直管ランプ5を交換する必要が生じた場合でも、例えば、LED直管ランプ5のみを交換し、新たなLED直管ランプ5に前のLED直管ランプ5で使用していた(含まれていた)ドングル582を挿入することにより個体識別情報の書き込み等をすることなく交換前と同様に通信制御が可能となる。
通信制御部584は、CPU、RAM、ROM等を備えたマイクロコンピュータで構成されている。通信制御部584は、CPUがROMに格納されたプログラムやデータに基づいて、受信信号を照合したり、記憶デバイス585に対して識別情報の書き換えを行ったり、受信信号に含まれている点灯情報を点灯制御部511に伝達したりする(図8参照)。なお、無線通信部583のアンテナは通信制御部584のCPU等と一体に集積されているが、CPUとは別に独立して通信基板591に設けられてもよい。
【0074】
(7-2)記憶デバイス585
図15及び図16を用いて説明する。
記憶デバイス585は、記憶素子593とコネクタ594とを記憶基板595に実装してなる。ケース596の外周形状は、図10図12に示すように、口金ケース552の貫通窓576の形状や筒部分577aの内周形状に対応している。
ケース596は、記憶デバイス585を固定する固定台597と、固定台597に固定された記憶デバイス585を覆う蓋体598とから構成される。
【0075】
(7-2-1)固定台597
固定台597は裏側が開放する深底の箱状をしている。固定台597の横断面形状は、長手方向に長い矩形環状をしている。固定台597は、図15に示すように、底部597aと周壁部597bとを有する。
底部597aは貫通孔597cを有している。貫通孔597cには通信モジュール581のスロット588の接続ピン(図10参照)が挿通する。挿通した接続ピンは内部に配された記憶デバイス585のコネクタ594に接続される。
【0076】
周壁部597bを構成する一対の長壁部分597dは厚み方向の外方へ「コ」字状に屈曲する屈曲部分597eを有している。これにより、記憶デバイス585のコネクタ594が固定台597に接触することなく記憶デバイス585を内部に収容できる。
屈曲部分597eにおける短壁部分597fと平行な端面は、表側がLED直管ランプ5の長手方向に一段下がる段差597gとなっている。なお、段差597gには後述の蓋体598の凸部598cが係合する。
【0077】
貫通孔597cに面する一方の屈曲部分597eは、図15に示すように、厚み方向に凹む凹み部分597hを有している。凹み部分597hは、屈曲部分597eにおける裏側端から表側端手前まで延伸する。このため、表側端部に凹入しない残部分597jが存在する。
残部分597jは、ドングル582を口金ケース552の貫通窓576に挿入した際に、口金ケース552から外れるのを防止する外れ防止部として機能する。つまり、ドングル582を挿入していくと、口金ケース552の凸部分577b(図11参照)がドングル582の残部分597jと接触し、さらにドングル582を挿入すると、凸部分577bが弾性変形して残部分597jを乗り越えてドングル582の凹み部分597h内に位置する。これにより、ドングル582が口金ケース522から抜け(外れ)ようとすると、ドングル582の残部分597jが凸部分577bに係合する。
【0078】
周壁部597bを構成する一対の短壁部分597fは、LED直管ランプ5の表裏方向に延伸する突条部分597kを有している。突条部分597kは口金ケース552の筒部分577aの溝部分577d(図10参照)に嵌合する。なお、一対の短壁部分597fの内面間は記憶デバイス585の記憶基板595の寸法に対応している。
(7-2-2)蓋体598
【0079】
蓋体598は、LED直管ランプ5の長手方向に長い矩形箱状をし、且つ表側が開放する箱部598aを有している。箱部598aは記憶デバイス585における固定台597から露出する部分を覆う。
【0080】
固定台597及び蓋体598は互いに結合させるための結合部を有している。ここでの結合は係合構造を利用している。蓋体598は、表側に延伸する延伸片598bと、延伸片598bに設けられた凸部598cとを有する。
延伸片598bは、矩形箱状の箱部598aの表側端であって角部から延伸し、複数本ある。ここでは合計で4本ある。凸部598cは、箱部598aの長手方向に並設された一対の延伸片598bにおいて対向する状態で設けられている。
蓋体598の凸部598cが固定台597の周壁部597bの段差597gに係合する。なお、係合関係は逆であってもよい。
【0081】
蓋体598は、図16に示すように、口金ケース552の貫通窓576の外方へと張り出す張出部598dを箱部598aの裏端側に有する。張出部598dは、張出方向から見ると、表側が開口する「コ」字状をしている。ドングル582が通信モジュール581接続された状態では、張出部598dはケース蓋体570の貫通窓576の周辺部571j(図10参照)に当接する。これにより、ドングル582を通信モジュール581に接続する際に、ドングル582の口金ケース552内への押し込みすぎを防止できる。
【0082】
矩形箱状の蓋体598におけるLED直管ランプ5の中心軸から離れた側の長壁部分と当該長壁部分に隣接する側壁部分との角部分598fが円弧状をしている。これにより、ドングル582の口金ケース522への挿入部分の意匠性を高めることができる。
【0083】
4.照明制御装置
照明制御装置7は、ここでは、壁に埋設された操作装置(リモートコントローラ)であり、点灯情報等を表示する表示部と、点灯情報等を操作入力する入力部と、操作入力された情報を照明装置1に送信するための送信部と、種々の条件やデータ等を記憶する記憶部と、表示部、入力部、送信部及び記憶部等を制御する制御部とを備える。なお、制御部はCPU等を備えるマイクロコンピュータにより構成されている。
【0084】
5.通信ネットワーク
図1に示すように、照明システム8は複数台の照明装置1と一つの照明制御装置7とを有する。照明システム8の通信ネットワークは、通信ネットワーク内の各装置の接続関係が固定された固定型のネットワークでもよく、各装置の接続関係が適宜変更される適応型のネットワークでもよい。
適応型のネットワークでは、各照明装置1は、他の照明装置1又は照明制御装置7との通信品質を常時評価し、自動的なルーティングにより通信品質が最も良い相手に自動的に接続する。これにより、通信ネットワークでの環境の変化や照明装置1の故障が生じても、通信ネットワークでの通信品質が常時最適に維持される。
【0085】
照明システム8の通信ネットワークにおいて、照明制御装置7からの制御信号は目的の照明装置1まで直接又は間接的に伝送される。例えば、両者の間の物理的距離が近く且つその間に壁などの障害物がない場合、照明制御装置7からの制御信号は、直接、目的の照明装置1に伝送される。両者の間の物理的距離が遠い場合、又は、物理的距離が近く且つその間に障害物がある場合、照明制御装置7からの制御信号は、一つ又は複数の照明装置1を中継して目的の照明装置1に伝送される。制御信号の中継を利用することで、照明システム8を大規模な施設又は障害物の多い施設に適用することができる。
【0086】
照明システム8の通信プロトコルは、既存のプロトコルでもよく、独自に開発されたプロトコルでもよい。既存のプロトコルとしては、例えば、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、WiFi(登録商標)、ANT(登録商標)、Wi-SUN(登録商標)、Z-wave(登録商標)、WirelessHART(登録商標)、EnOcean(登録商標)を利用できる。
【0087】
さらに、無線通信の耐障害性を高めるため、周波数ホッピングを実装した通信プロトコルを採用してもよい。周波数ホッピングは、短い所定の単位時間ごとに制御信号を送信する周波数を変更する方式で、次々に送信周波数を変更するため特定の周波数でノイズが発生した場合でも他の周波数で通信したデータによって訂正可能にする方式である。一例として、事前に周波数ホッピングを用いて、多数の周波数で通信を行い、各周波数チャネルの通信品質を取得し、その後にノイズの少ない周波数チャネルを選択して通信を行うことが好ましい。
【0088】
なお、無線通信の媒体は、電波に限らず、赤外線又は可視光線のような光でもよい。
照明制御装置7は、無線通信部を内部に備えてもよいし、外部に備えてもよい。外部に備える例として、ルータ等の外部中継装置に有線で接続する場合等がある。
【0089】
6.通信制御部の動作
通信ユニット58における通信制御部584が制御信号を受信した際の動作の一例について図17を用いて簡単に説明する。
通信制御部584は、無線通信部583から制御信号を受信すると、通信制御用のプログラムをスタートする。
ステップS1において、受信信号が自装置に関するものか、別装置に関するものかを判定する。判定は、記憶デバイス585に記憶されている自己の識別情報と、受信信号内に含まれる識別情報との比較で行う。
【0090】
ステップS1において、受信信号が自装置に関するものである場合(「Yes」である。)、受信信号が点灯信号であるか否かを判定する(S2)。本例では、照明制御装置7から送信される制御情報は、点灯時刻、消灯時刻、調光タイミング等の点灯情報に関する点灯信号と、記憶デバイス585に記憶されている識別情報に関する識別信号との2種類である。
【0091】
受信信号が点灯情報に関する点灯信号の場合(S2において「Yes」である。)、点灯情報を点灯回路ユニット51の点灯制御部511に伝達する(S3)。これを受けて、点灯制御部511は新たな点灯情報を記憶部512に記憶し、当該点灯情報に合った点灯電力を点灯電力生成部510に生成させる。
ステップS2において受信信号が点灯信号でない場合、つまり、受信信号が識別信号の場合(「No」である。)、記憶デバイス585の識別情報を新たな識別情報に書き換える(S4)。なお、ステップS3又はステップS4を終えると、今回受信した制御信号に対する処理が終了(END)し、次回の受信まで待機する。
【0092】
以上、実施形態を説明したが、この実施形態に限られるものではなく、例えば、以下のような変形例であってもよい。また、実施形態と変形例、変形例同士を組み合わせたものであってもよい。
また、実施形態や変形例に記載していていない例や、要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても本発明に含まれる。
【0093】
<変形例>
1.照明装置及び照明システム
実施形態では、図1に示すようなオフィスの一フロアを想定して、ブロックごとに点灯情報を変更するようにしている。しかしながら、照明システムは、複数階のフロア用であってもよいし、一フロア内の複数の会議室や事務室用であってもよい。
実施形態の照明システムはオフィスの一フロアを想定している。このため、オフィスで多く採用されている長尺状のベースライトである照明装置について説明している。しかしながら、照明システムは、例えば、大型店舗用であってもよいし、一般住宅用であってもよい。一般住宅用の場合、各部屋の照装器具は、ベースタイプ、ペンダントタイプ、シーリングタイプ等を含んでもよく、照明用ランプは、例えば、LED電球、LED環状ランプ等が利用できる。また、複数台の照明装置は、すべて同じタイプのものであってもよいし、異なるタイプであってもよい。
【0094】
実施形態の照明器具3は2本のLED直管ランプ5を装着しているが、例えば、1本又は3本以上のLED直管ランプを装着する照明器具であってもよい。照明器具3は二等辺三角形状の傾斜面に一組のソケット33が取付けられた器具ベース31を備えているが、例えば、平坦面に一組のソケットが取付けられた器具ベースであってもよいし、平坦面に複数組のソケットが取付けられた器具ベースであってもよい。
実施形態の照明器具3は設置面に取付けられているが、例えば、埋め込み式の器具であってもよいし、吊り下げ式の器具であってもよい。照明器具3はカバーを備えていないが、カバーを備えてもよい。
【0095】
実施形態のLED直管ランプ5は、一列状にLED素子501を複数個有しているが、例えば、2列状、千鳥状にLED素子を複数個有してよい。LED直管ランプ5は調光可能に構成されていたが、複数色のLED素子を備えて調色可能に構成してもよい。実施形態では発光素子としてLED素子501を利用しているが、有機EL素子、レーザ素子等を光源に利用してもよい。
実施形態の照明器具3及びLED直管ランプ5はGタイプの端子を備えているが、Rタイプや、GXタイプの端子を利用してもよい。なお、盤体550に設ける端子の種類を変えることで、他の構造を変えずに他の端子構造の口金ユニットが得られる。
【0096】
実施形態のLED直管ランプ5は両端に口金ユニット54,55を有し、各口金ユニット54.55は口金ピン541,551を有している。しかしながら、照明用ランプは、例えば、直管タイプにおいて、一方の端部(給電側口金ユニット)にのみ口金ピン541を設けて、他方の端部(通信側口金ユニット)には口金ピン551を設けないで、ランプホルダー等によって照明器具3に固定する、所謂、片側給電タイプであってもよい。なお、口金ピン以外の端子を有する口金ユニットに対しても同様である。
【0097】
2.照明制御装置
実施形態の照明制御装置7は照明装置専用の制御装置(リモートコントローラ)であったが、例えば、照明制御装置として、パーソナルコンピュータ、スマートフォン及びタブレット等を利用することもできる。また、照明装置1に対する各種の設定及び操作は、専用のアプリケーションや一般的なウェブブラウザで行ってもよい。
【0098】
3.通信ユニット
(1)通信ユニット
実施形態の通信ユニット58は、口金ユニット(通信側口金ユニット)55の口金ケース522に設けられているが、例えば、点灯回路ユニット51の回路ケース515を里余してもよい。但し、金属製のベース52を利用する場合は通信用の窓等を設ける必要がある。
(2)通信モジュール
実施形態では、通信ユニット58と点灯回路ユニット51との接続を通信ケーブル519で行っている。両者間の通信方法は、特に限定するものではなく、例えば、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)回路、UAR回路、I2C(登録商標)等の通信回路を用いてもよい。
また、通信は、通信目的に合わせて、単向通信、半二重通信、全二重通信等適宜使用できる。通信は、有線であってもよいし、無線であってもよい。
【0099】
(3)記憶デバイス
実施形態では、記憶デバイス585をドングル582の形態で備えているが、記憶デバイス585の機能を通信モジュールに組み込んで一体化したものであってもよい。
実施形態では、記憶基板595の主面が表裏方向と平行となるように通信基板591のスロット588に着脱自在に取り付けられているが、記憶基板595の主面が通信基板591の主面と平行となるようにスロットに着脱自在に取り付けるようにしてもよい。
実施形態では、記憶デバイス585をドングル582の形態で備えているが、例えば、記憶デバイス585を通信モジュール581に着脱自在に取り付けた状態で、口金ケースに装着するように構成してもよい。
【0100】
(4)識別情報
実施形態の識別情報は、自装置を他装置と識別するための個体識別情報であったが、例えば、自装置が設けられているブロック名、ブロック番号、部屋名、会議室名等のグループ識別情報を追加して記憶してもよいし、固体識別情報の代わりに記憶してもよい。
また、複数台の照明装置1が複数階に亘って配されている場合、識別情報として、自装置の配されている階数を記憶してもよい。
【符号の説明】
【0101】
1 照明装置
3 器具
5 LED直管ランプ(照明用ランプ)
7 照明制御装置
8 照明システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
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図17