(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022062266
(43)【公開日】2022-04-19
(54)【発明の名称】監視装置
(51)【国際特許分類】
A61B 5/00 20060101AFI20220412BHJP
【FI】
A61B5/00 102A
A61B5/00 102C
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022023212
(22)【出願日】2022-02-17
(62)【分割の表示】P 2018523748の分割
【原出願日】2016-11-11
(31)【優先権主張番号】62/253,803
(32)【優先日】2015-11-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】510302135
【氏名又は名称】インスパイア・メディカル・システムズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Inspire Medical Systems,Inc.
【住所又は居所原語表記】5500 Wayzata Boulevard, Suite 1600 Golden Valley MN 55416 USA
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100113170
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 和久
(72)【発明者】
【氏名】ケビン・バーザル
(72)【発明者】
【氏名】ケント・リー
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・ロンドニ
(72)【発明者】
【氏名】デイブ・ディーケン
(57)【要約】 (修正有)
【解決手段】少なくとも1つの睡眠パラメータおよび/または少なくとも1つの心臓パラメータを監視する装置である。少なくとも一部の実施例では、心臓監視は睡眠時呼吸障害の治療に関連して実行されることができる。
【効果】場合によっては、このような心臓監視は、心臓の健康の改善、または、悪い心臓状態(例えば、心臓障害)の進行を遅らせることにおける睡眠時呼吸障害の治療の長期有効性を示すのに役立ち得る。場合によっては、そのような心臓監視は、有効な睡眠時呼吸障害の治療法にもかかわらず軽減されない悪い心臓状態を識別し、よって、そのような心臓状態の診断および治療を容易にさせる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの睡眠関連パラメータと少なくとも1つの心臓関連パラメータとを監視する監視リソース
を備える、装置。
【請求項2】
前記監視リソースは、検知された生理学的関連情報に少なくとも部分的に基づいて前記監視を行う、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記検知された生理学的関連情報は、検知された心臓情報を含み、
前記監視リソースは、前記少なくとも1つの検知された心臓パラメータが患者の悪い心臓状態に対応するか否かを判定する、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
悪い心臓状態の存在が判定されるとき、前記監視リソースは通知を生成する、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記悪い心臓状態は、
期外収縮と、
上室性不整脈と、
心室性不整脈と、
徐脈性不整脈と、
高血圧と、
心不全と、
変時性不全と、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項3に記載の装置。
【請求項6】
前記監視リソースは、前記患者のための閉塞性睡眠時無呼吸治療に反応しない任意の悪い心臓状態を判定する、請求項3に記載の装置。
【請求項7】
前記監視リソースは、前記患者のための閉塞性睡眠時無呼吸治療に反応する任意の悪い心臓状態を判定する、請求項3に記載の装置。
【請求項8】
前記監視リソースは、それぞれの判定された、前記少なくとも1つの睡眠関連パラメータと前記少なくとも1つの心臓関連パラメータとの間の関係を判定する、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記監視リソースは、監視期間にわたって前記少なくとも1つの心臓パラメータおよび前記少なくとも1つの睡眠パラメータの傾向を表示するユーザインターフェースを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記監視リソースは、埋め込み型センサから前記検知された生理学的情報を受信する、請求項2に記載の装置。
【請求項11】
前記監視リソースは、外部型センサから前記検知された生理学的情報を受信する、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記外部型センサは非接触センサを含む、請求項12に記載の装置。
【請求項13】
前記装置は前記生理学的情報を検知する少なくとも1つのセンサを備え、前記少なくとも1つのセンサは、
圧力センサと、
加速度計と、
インピーダンスセンサと、
超音波センサと、
高周波センサと、
非接触センサと、
光学センサと、
音響センサと、
エアフローセンサと、
イメージセンサと、
EMGセンサと、
ECGセンサと、
のうちの少なくとも1つを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)治療期間に従って気道開存性関連の体組織を刺激する刺激要素を備え、前記監視リソースは、前記OSA治療期間に対してそれぞれの少なくとも1つの睡眠パラメータおよび心臓パラメータに関する前記監視を行う、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記刺激要素を介して前記OSA治療期間を実行する非心臓パルス発生器を備える、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記監視リソースは、
前記少なくとも1つの睡眠関連パラメータおよび前記少なくとも1つの心臓関連パラメータの前記監視を行うように、非一時的媒体に記憶された機械可読命令を実行する処理リソース
を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項17】
前記監視リソースは、
モバイルデバイスと、
専用ステーションと、
ポータルと、
モバイルデバイス、専用ステーション、ポータルのうちの少なくとも1つを介して表示可能なユーザインターフェースと、
のうちの少なくとも1つにより実行される、請求項1に記載の装置。
【請求項18】
前記監視リソースは、少なくとも部分的に前記患者の外部に配置される、請求項1に記載の装置。
【請求項19】
前記監視リソースは、監視期間に対して前記監視を行う、請求項1に記載の装置。
【請求項20】
前記監視期間はOSA治療期間と独立であり、前記監視期間の長さは、前記OSA治療期間の長さよりも少なくとも1桁上回る、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
少なくとも1つの睡眠関連パラメータと少なくとも1つの心臓関連パラメータとを監視することを含む、方法。
【請求項22】
検知された生理学的関連情報に少なくとも部分的に基づいて前記監視を行うことを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記検知された生理学的関連情報は、検知された心臓情報を含み、
前記方法は、前記少なくとも1つの検知された心臓パラメータが患者の悪い心臓状態に対応するか否かを判定することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項24】
悪い心臓状態の存在が判定されるとき、通知を生成することを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記悪い心臓状態は、
期外収縮と、
上室性不整脈と、
心室性不整脈と、
徐脈性不整脈と、
高血圧と、
心不全と、
変時性不全と、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記患者のための閉塞性睡眠時無呼吸治療に反応しない任意の悪い心臓状態を判定することを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項27】
前記患者のための閉塞性睡眠時無呼吸治療に反応する任意の悪い心臓状態を判定することを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項28】
それぞれの判定された、前記少なくとも1つの睡眠関連パラメータと前記少なくとも1つの心臓関連パラメータとの間の関係を判定することを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項29】
監視期間にわたって前記少なくとも1つの心臓パラメータおよび前記少なくとも1つの睡眠パラメータの傾向を表示することを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項30】
埋め込み型センサから前記検知された生理学的情報を受信することを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項31】
外部型センサから前記検知された生理学的情報を受信することを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項32】
前記外部型センサは非接触センサを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項33】
圧力センサと、
加速度計と、
インピーダンスセンサと、
超音波センサと、
高周波センサと、
非接触センサと、
光学センサと、
音響センサと、
エアフローセンサと、
イメージセンサと、
EMGセンサと、
ECGセンサと、
のうちの少なくとも1つにより前記生理学的情報を検知すること
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項34】
閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)治療期間に従って気道開存性関連の体組織を電気的に刺激することと、
前記OSA治療期間の間にまたは後に、前記それぞれの少なくとも1つの睡眠パラメータおよび心臓パラメータに関する前記判定を行うことと、を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項35】
刺激要素と協働して非心臓パルス発生器を介して前記OSA治療期間を実行することを含む、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
モバイルデバイスと、
専用ステーションと、
ポータルと、
モバイルデバイス、専用ステーション、およびポータルのうちの少なくとも1つを介して表示可能なユーザインターフェースと、
のうちの少なくとも1つにより監視リソースを少なくとも部分的に実行すること、
を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項37】
少なくとも部分的に前記患者の外部に前記監視リソースを実行することを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項38】
OSA治療期間とは独立した監視期間に従って前記判定を行うことを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項39】
前記監視期間の長さは、前記OSA治療期間の長さよりも少なくとも1桁上回る、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記監視期間の長さは、前記OSA治療期間の長さと同じ桁である、請求項38に記載の方法。
【請求項41】
OSA治療期間に従って気道開存性関連の体組織を刺激する非心臓刺激装置と、
心臓パラメータを判定する監視リソースと、
を備える、システム。
【請求項42】
前記監視リソースは、前記パルス発生器とは別個かつ独立でありつつ、前記非心臓刺激装置と通信している、請求項41に記載のシステム。
【請求項43】
前記監視リソースは、検知された環境情報および検知された生理学的情報のうちの少なくとも1つを介して前記心臓障害パラメータを判定する、請求項41に記載のシステム。
【請求項44】
前記心臓障害パラメータは、心臓不整脈パラメータを含む、請求項41に記載のシステム。
【請求項45】
前記心臓不整脈パラメータは、
心臓形態(cardiac morphology)パラメータと、
心拍変動パラメータと、
心臓タイミングパラメータと、
のうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づく、請求項44に記載のシステム。
【請求項46】
前記監視リソースは、前記少なくとも1つの心臓パラメータを評価し、前記心臓障害パラメータに関連する悪い心臓状態を判定する、請求項41に記載のシステム。
【請求項47】
前記悪い心臓状態は心房細動を含む、請求項46に記載のシステム。
【請求項48】
前記悪い心臓状態は、
期外収縮と、
上室性不整脈と、
心室性不整脈と、
徐脈性不整脈と、
高血圧と、
心不全と、
変時性不全と、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項46に記載のシステム。
【請求項49】
前記監視リソースは、閉塞性睡眠時無呼吸治療と無関係な悪い心臓状態を判定する、請求項46に記載のシステム。
【請求項50】
前記監視リソースは、閉塞性睡眠時無呼吸治療に反応しない悪い心臓状態を判定する、請求項46に記載のシステム。
【請求項51】
前記監視リソースは、閉塞性睡眠時無呼吸治療に反応する悪い心臓状態を判定する、請求項41に記載のシステム。
【請求項52】
前記監視リソースは、前記少なくとも1つの心臓パラメータに関連する悪い心臓状態を識別するとき、通知を実行する、請求項41に記載のシステム。
【請求項53】
前記少なくとも1つの心臓パラメータに関する情報を取得する呼吸センサを備える、請求項41に記載のシステム。
【請求項54】
前記呼吸センサが加速度計を含む、請求項53に記載のシステム。
【請求項55】
少なくとも前記心臓パラメータを判定するための少なくとも生理学的情報を取得する少なくとも1つのセンサを備える、請求項41に記載のシステム。
【請求項56】
前記少なくとも1つのセンサは、前記患者に関連する環境情報を取得する、請求項55に記載のシステム。
【請求項57】
前記生理学的情報は、少なくとも呼吸情報を含む、請求項55に記載のシステム。
【請求項58】
前記少なくとも1つのセンサは、埋め込み型要素を含む、請求項55に記載のシステム。
【請求項59】
前記非心臓パルス発生器は、前記少なくとも1つのセンサを含む、請求項55に記載のシステム。
【請求項60】
前記少なくとも1つのセンサは、外部型センサを含む、請求項55に記載のシステム。
【請求項61】
前記少なくとも1つのセンサは、ウェアラブルセンサを含む、請求項60に記載のシステム。
【請求項62】
前記外部型センサは非接触センサを含む、請求項60に記載のシステム。
【請求項63】
前記少なくともセンサは、
圧力センサと、
加速度計と、
インピーダンスセンサと、
超音波センサと、
高周波センサと、
非接触センサと、
光学センサと、
音響センサと、
エアフローセンサと、
イメージセンサと、
EMGセンサと、
ECGセンサと、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項55に記載のシステム。
【請求項64】
前記検知された生理学的情報は、心臓情報を含む、請求項55に記載のシステム。
【請求項65】
前記検知された心臓情報は、心音図、心弾動図、および心振動図のうちの少なくとも1つからの情報を含む、請求項64に記載のシステム。
【請求項66】
前記監視リソースは、前記検知された心臓情報を解析し、前記検知された心臓情報が前記心臓パラメータに関連する通知基準を満たすと判定したとき、通知を生成する、請求項64に記載のシステム。
【請求項67】
前記検知された心臓情報は心拍変動を含み、前記監視リソースは、監視期間にわたる心拍変動の不規則さの度合いを判定する、請求項64に記載のシステム。
【請求項68】
前記監視リソースは、前記検知された生理学的情報および環境情報のうちの少なくとも1つに関連して前記少なくとも1つの心臓パラメータを判定し、前記心臓パラメータの変動を監視する、請求項55に記載のシステム。
【請求項69】
前記監視リソースは、OSA治療期間と独立した監視期間に従って前記心臓パラメータを判定する、請求項41に記載のシステム。
【請求項70】
前記監視期間の長さは、前記OSA治療期間の長さよりも少なくとも1桁上回る、請求項69に記載のシステム。
【請求項71】
前記OSA治療期間の長さは、1日の睡眠期間の長さである、請求項70に記載のシステム。
【請求項72】
前記監視期間の長さは、前記OSA治療期間の長さと同じ桁であり、前記OSA治療期間と同様な範囲を持つ、請求項69に記載のシステム。
【請求項73】
前記治療期間は、トリガイベントに応じて選択的に刺激が印加される少なくとも1日の期間を含む、請求項41に記載のシステム。
【請求項74】
前記治療期間は、睡眠期間の間に刺激が連続的に印加される少なくとも1日の期間を含む、請求項41に記載のシステム。
【請求項75】
前記治療期間は、所定の間隔に従って刺激が印加される少なくとも1日の期間を含み、前記所定の間隔はトリガイベントに応ずるものではない、請求項41に記載のシステム。
【請求項76】
前記治療期間は、1日ではない刺激期間を含む、請求項41に記載のシステム。
【請求項77】
前記睡眠パラメータは、少なくとも1つのOSA関連パラメータを含む、請求項41に記載のシステム。
【請求項78】
前記少なくとも1つのOSA関連パラメータは、
仰臥体位におけるOSA事象の数と、
非仰臥体位におけるOSA事象の数と、
総睡眠時間と、
レム睡眠段階における睡眠時間と、
ノンレム睡眠段階における睡眠時間と、
仰臥体位における睡眠時間と、
非仰臥体位における睡眠時間と、
OSA事象の総数と、
のうちの少なくとも1つに対応する、請求項77に記載のシステム。
【請求項79】
前記監視リソースは、各患者について、監視期間に関連した、
OSA治療による改善を特徴とする任意の良い睡眠パラメータと、OSA治療による悪化を特徴とする任意の悪い睡眠パラメータと、
を一意に自動的に判定する、請求項41に記載のシステム。
【請求項80】
前記監視リソースは、各患者について、
OSA治療による減少を特徴とする任意の心臓パラメータと、OSA治療にもかかわらず持続することを特徴とする任意の心臓障害パラメータと、
を一意に自動的に判定する、請求項79に記載のシステム。
【請求項81】
命令は、各患者について、
良い睡眠の質パラメータと、減少した心臓障害パラメータと、の第1の相関、および、悪い睡眠の質パラメータと、持続する心臓障害パラメータと、の第2の相関と、
を自動的に判定する、請求項80に記載のシステム。
【請求項82】
前記命令は、各患者について、
OSA治療による減少を特徴とする任意の心臓パラメータと、OSA治療にもかかわらず持続することを特徴とする任意の心臓パラメータと、
を一意に自動的に判定する、請求項41に記載のシステム。
【請求項83】
前記監視リソースは処理リソースを含み、前記処理リソースは少なくとも前記心臓パラメータの前記判定を行う機械可読命令を実行する、請求項41に記載のシステム。
【請求項84】
前記非心臓刺激装置は、
刺激要素と、
前記刺激要素と協働可能な非心臓パルス発生器と、
を備える、請求項41に記載のシステム。
【請求項85】
前記非心臓パルス発生器の少なくとも一部は、埋め込み型要素を含む、請求項84に記載のシステム。
【請求項86】
前記監視リソースは、OSA治療を行う際の患者コンプライアンスの度合いを監視し、前記命令は、前記少なくとも1つの心臓パラメータを含む複数の心臓パラメータに対して、前記患者コンプライアンスの度合いとの相関を自動的にとる、請求項41に記載のシステム。
【請求項87】
前記それぞれの少なくとも1つの心臓パラメータを検知する加速度計
を備える、請求項86に記載のシステム。
【請求項88】
前記加速度計は、音響検知機能および振動検知機能のうちの少なくとも1つを含む、請求項87に記載のシステム。
【請求項89】
前記少なくとも1つの心臓パラメータは心不全を含む、請求項87に記載のシステム。
【請求項90】
少なくとも1つの睡眠パラメータおよび少なくとも1つの心臓パラメータを表示するように、
非一時的媒体に記憶された機械可読命令を実行する処理リソース
を備える、ユーザインターフェース。
【請求項91】
前記少なくとも1つの睡眠パラメータおよび前記少なくとも1つの心臓パラメータは、検知された生理学的情報に少なくとも部分的に基づくものである、請求項90に記載のユーザインターフェース。
【請求項92】
前記命令は、前記少なくとも1つの心臓パラメータの傾向を表示する、請求項90に記載のユーザインターフェース。
【請求項93】
前記命令は、心臓パラメータの配列と睡眠パラメータの配列との間の相関の傾向を表示する、請求項90に記載のユーザインターフェース。
【請求項94】
前記命令は、少なくとも心房細動と少なくとも無呼吸低呼吸指数との間の相関の傾向を表示する、請求項90に記載のユーザインターフェース。
【請求項95】
前記命令は、少なくとも心拍変動と少なくとも無呼吸低呼吸指数との間の相関の傾向を表示する、請求項90に記載のユーザインターフェース。
【請求項96】
前記命令は、少なくとも高血圧と少なくとも無呼吸低呼吸指数との間の相関の傾向を表示する、請求項90に記載のユーザインターフェース。
【請求項97】
前記命令は、少なくとも心不全と少なくとも無呼吸低呼吸指数との間の相関の傾向を表示する、請求項90に記載のユーザインターフェース。
【請求項98】
前記命令は、心臓障害パラメータの配列と閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)治療期間との間の相関の傾向を表示する、請求項90に記載のユーザインターフェース。
【請求項99】
前記命令は、少なくとも心房細動と閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)治療期間との間の相関の傾向を表示する、請求項90に記載のユーザインターフェース。
【請求項100】
前記命令は、少なくとも心拍変動と閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)治療期間との間の相関の傾向を表示する、請求項90に記載のユーザインターフェース。
【請求項101】
前記命令は、少なくとも高血圧と閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)治療期間との間の相関の傾向を表示する、請求項90に記載のユーザインターフェース。
【請求項102】
前記命令は、少なくとも心不全と閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)治療期間との間の相関の傾向を表示する、請求項90に記載のユーザインターフェース。
【請求項103】
前記少なくとも検知された生理学的情報は、少なくとも心臓情報を含む、請求項91に記載のユーザインターフェース。
【請求項104】
前記少なくとも検知された生理学的情報は、呼吸情報を含む、請求項91に記載のユーザインターフェース。
【請求項105】
前記ユーザインターフェースは、監視期間にわたって前記少なくとも1つの睡眠パラメータの傾向を表示する、請求項90に記載のユーザインターフェース。
【請求項106】
前記少なくとも1つの心臓パラメータおよび前記少なくとも1つの睡眠パラメータの前記監視を実行する監視リソースと、
前記少なくとも1つの睡眠パラメータおよび前記少なくとも1つの心臓パラメータに関する検知された生理学的情報を含む、生理学的情報を取得する少なくとも1つのセンサと、
を備える、請求項90に記載のユーザインターフェース。
【請求項107】
前記監視リソースは外部モニタを備え、前記少なくとも1つのセンサは外部型センサを備える、請求項106に記載のユーザインターフェース。
【請求項108】
前記監視リソースは外部モニタを備え、前記少なくとも1つのセンサは埋め込み型センサを備える、請求項106に記載のユーザインターフェース。
【請求項109】
前記監視リソースは、少なくとも閉塞性睡眠時無呼吸治療期間に関して、前記少なくとも1つの睡眠パラメータおよび少なくとも1つの心臓パラメータを監視し、前記閉塞性睡眠時無呼吸治療期間は1日の期間に対応し、当該1日の期間において、非心臓刺激装置を介して気道開存性関連の体組織が電気的に刺激される、請求項106に記載のユーザインターフェース。
【請求項110】
前記監視リソースは非心臓刺激装置を介して少なくとも部分的に実行され、前記少なくとも1つのセンサは埋め込み型センサを含む、請求項106に記載のユーザインターフェース。
【請求項111】
前記監視リソースは、
モバイルデバイスと、
モバイルデバイス上のアプリケーションと、
専用ステーションと、
ポータルと、
のうちの少なくとも1つを介して少なくとも部分的に実行される、請求項106に記載のユーザインターフェース。
【請求項112】
少なくとも1つの睡眠パラメータおよび少なくとも1つの心臓パラメータを表示することを含む、方法。
【請求項113】
検知された生理学的情報に少なくとも部分的に基づいて、前記少なくとも1つの睡眠パラメータおよび前記少なくとも1つの心臓パラメータを判定することを含む、請求項112に記載の方法。
【請求項114】
前記少なくとも1つの心臓パラメータの傾向を表示することを含む、112に記載の方法。
【請求項115】
心臓パラメータの配列と睡眠パラメータの配列との間の相関の傾向を表示することを含む、
請求項112に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2015年11月11日に出願された「CARDIAC MONITORING IN ASSOCIATION WITH SLEEP DISORDERED BREATHING-RELATED DEVICE」と題する米国特許仮出願第62/253803号の優先権を主張する特許出願であり、上記特許仮出願は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
睡眠時呼吸障害を治療することによって、一部の患者の睡眠の質が改善されている。
【図面の簡単な説明】
【0003】
【
図1】本開示の一実施例による、心臓関連情報の監視リソースを含む構成を概略的に表すブロック図
【
図2A】本開示の一実施例による、心臓障害パラメータを概略的に表すブロック図
【
図2B】本開示の一実施例による、心臓健康パラメータを概略的に表すブロック図
【
図3A】本開示の一実施例による、監視リソースを含む構成を概略的に表すブロック図
【
図3B】本開示の一実施例による、アクセスツールを概略的に表すブロック図
【
図3C】本開示の一実施例による、ユーザインターフェースを概略的に表すブロック図
【
図4A】本開示の一実施例による、臨床医のユーザインターフェースの一例を概略的に表す図
【
図4B】本開示の一実施例による、臨床医のユーザインターフェースに関連付けられたインポート機能の実施態様を概略的に表す表
【
図4C】本開示の一実施例による、臨床医のユーザインターフェースに関連付けられたフィルタ機能の実施態様を概略的に表す表
【
図4D】本開示の一実施例による、複数の睡眠パラメータおよび複数の心臓パラメータに対する相関係数の配列を概略的に表す表
【
図4E】本開示の一実施例による、1つの睡眠パラメータと1つの心臓パラメータとの相関係数の関係を概略的に表す表
【
図4F】
図4Eの表の情報を概略的に表す一対のグラフを含む図
【
図5A】本開示の一実施例による、患者のユーザインターフェースの一例における心臓パラメータおよび睡眠パラメータに関する情報を概略的に表す表
【
図5B】本開示の一実施例による、患者のユーザインターフェースの一例における心臓パラメータおよび睡眠パラメータに関する情報を概略的に表すグラフ
【
図6A】本開示の一実施例による、刺激回路を概略的に表すブロック図
【
図6B】本開示の一実施例による、上気道関連の体組織を概略的に表すブロック図
【
図6C】本開示の一実施例による、非心臓パルス発生器(non-cardiac pulse generator)を概略的に表すブロック図
【
図7】本開示の一実施例による、刺激治療の構成要素を概略的に表すブロック図
【
図8】本開示の一実施例による、治療法を概略的に表すブロック図
【
図9】本開示の一実施例による、治療装置に関連付けられた数種類の情報を概略的に表すブロック図
【
図10A】本開示の一実施例による、センサを含む刺激治療装置を概略的に表すブロック図
【
図10B】本開示の一実施例による、センサと分離した刺激治療装置を概略的に表すブロック図
【
図11】本開示の一実施例による、センサを概略的に表すブロック図
【
図12】本開示の一実施例による、センサタイプを概略的に表すブロック図
【
図13A】本開示の一実施例による、睡眠の質の一部の実施態様に関連する加速度計の検知の一部の実施態様を概略的に表す図
【
図13B】本開示の一実施例による、睡眠の質の一部の実施態様に関連する加速度計の検知の一部の実施態様を概略的に表す図
【
図13C】本開示の一実施例による、心臓情報および呼吸情報の音響検知の一部の実施態様を概略的に表す図
【
図13D】本開示の一実施例による、ウィガーズ図(Wiggers Diagram)を概略的に表す図
【
図13E】本開示の一実施例による、呼吸情報の非接触検知を概略的に表す図
【
図13F】本開示の一実施例による、心電図波形からの呼吸情報の導出を概略的に表す図
【
図13G】本開示の一実施例による、心臓タイミング(cardiac timing)情報および呼吸情報を並置して概略的に表す図
【
図13H】本開示の一実施例による、呼吸情報、心臓情報、および睡眠情報を並置して概略的に表す図
【
図13I】本開示の一実施例による、心臓情報、呼吸情報、および睡眠情報を含む患者の終夜レポートを概略的に表す図
【
図14A】本開示の一実施例による、センサモダリティ(sensor modality)の配列を概略的に表すブロック図
【
図14B】本開示の一実施例による、治療装置に関連付けられたセンサプロファイル管理部を概略的に表すブロック図
【
図15A】本開示の一実施例による、心臓状態の配列を概略的に表すブロック図
【
図15B】本開示の一実施例による、心臓状態判定エンジンを概略的に表すブロック図
【
図15C】本開示の一実施例による、判定エンジンを概略的に表すブロック図
【
図16A】本開示の一実施例による、心臓監視を含む治療システムを概略的に表すブロック図
【
図16B】本開示の一実施例による、患者に配備したときの治療システムを概略的に表すブロック図
【
図16C】本開示の一実施例による、パルス発生器の少なくともいくつかの構成要素を概略的に表すブロック図
【
図17A】本開示の一実施例による、センサを含む監視リソースを概略的に表すブロック図
【
図17B】本開示の一実施例による、監視リソースを概略的に表すブロック図
【
図18A】本開示の一実施例による、管理部を概略的に表すブロック図
【
図18B】本開示の一実施例による、少なくともいくつかの睡眠の質パラメータ、少なくともいくつかの心臓パラメータ、および他のパラメータを列挙する表
【
図18C】本開示の一実施例による、相関グラフ作成ツールの図
【
図19】本開示の一実施例による、治療装置を概略的に表すブロック図
【
図20】本開示の一実施例による、無線通信リンクを概略的に表すブロック図
【
図21】本開示の一実施例による、センサを概略的に表すブロック図
【
図22】本開示の一実施例による、評価エンジンを概略的に表すブロック図
【
図23】本開示の一実施例による、制御部を概略的に表すブロック図
【
図24A】本開示の一実施例による、心臓監視のための命令を概略的に表すブロック図
【
図24B】本開示の一実施例による、心臓監視のための命令を概略的に表すブロック図
【
図25】本開示の一実施例による、心臓監視のための命令を概略的に表す流れ図
【
図26】本開示の一部の実施例による、睡眠パラメータ監視および/または心臓パラメータ監視のための命令を概略的に表すブロック図
【
図27】本開示の一部の実施例による、睡眠パラメータ監視および/または心臓パラメータ監視のための命令を概略的に表すブロック図
【
図28】本開示の一部の実施例による、睡眠パラメータ監視および/または心臓パラメータ監視のための命令を概略的に表すブロック図
【
図29】本開示の一実施例による、情報を表示するための命令を概略的に表す流れ図
【発明を実施するための形態】
【0004】
以下の「発明を実施するための形態」では、本明細書の一部を形成し、実施され得る本開示の具体的な実施例を例示として示す添付図面を参照する。これに関して、「上(top)」、「下(bottom)」、「前(front)」、「後(back)」、「先頭(leading)」、「後尾(trailing)」などの方向の用語は、説明している図の向きに関連して使用される。本開示の少なくとも一部の実施例の構成要素は、多数の異なる方向に配置することができるため、方向の用語は、説明のために使用されており、決して限定するものではない。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施例を利用することが可能であり、構造的または論理的変更を行うことが可能であることを理解されたい。従って、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではない。
【0005】
本開示の少なくとも一部の実施例は、心臓監視および/または睡眠監視に関する。本開示の少なくとも一部の実施例では、睡眠時呼吸障害の治療に関連して心臓監視が使用され得る。場合によっては、このような心臓監視は、心臓の健康の改善、または悪い心臓状態(例えば、心臓障害)の進行を遅らせることにおける睡眠時呼吸障害の治療の長期有効性を示すのに役立ち得る。場合によっては、そのような心臓監視は、有効な睡眠時呼吸障害の治療法にもかかわらず軽減されない悪い心臓状態を識別し、それによってそのような心臓状態の診断および治療を容易にするのに役立ち得る。
【0006】
一部の実施例では、このような心臓監視は、生理学的関連情報を取得することによって行われる。一部の実施例では、心臓監視は、睡眠時呼吸障害の治療と関連して行われ、次いで、生理学的関連情報から心臓情報を導出または抽出する。一部の実施例では、この生理学的関連情報は、少なくとも呼吸情報を含み得る。従って、一部の実施例では、睡眠時呼吸障害を治療するための治療装置に関連する構成要素のうちの少なくともいくつかを介して、心臓監視が行われる。
【0007】
しかしながら、一部の実施例では、このような心臓監視は、他の生理学的関連情報の取得と独立して心臓情報を取得することによって行われる。従って、一部の実施例では、心臓監視は、睡眠時呼吸障害を治療するための治療装置とは別個、かつ独立した装置または構成要素を介して行われる。
【0008】
例えば、一部の実施例では、このような心臓監視は、治療装置が関与するか否かにかかわらず、監視リソースを介して行われ得る。少なくとも一部の実施例では、監視リソースは、様々な形態をとることができる。一部の実施例では、監視リソースの少なくとも一部は、患者の埋め込み型要素内に配置される、および/または、患者の外部ではありつつも患者の近くにある構成要素内などの患者がいるところに配置される。一部の実施例では、例えば、サーバクラウド内に配置され得る他のコンピューティングデバイス(例えば、ウェブベースのコンピューティングリソース)、または、監視施設(例えば、診療所、装置製造業者施設、病院など)内に配置され得る他のコンピューティングデバイスを介した実行においては、監視リソースの少なくとも一部は患者から遠隔に配置される。
【0009】
患者の近くであろうとなかろうと、一部の実施例では、監視リソースの少なくとも一部は、専用モバイルデバイス(例えば、患者または臨床医のリモコン)または非専用モバイルデバイス(例えば、スマートフォン、タブレットなど)に配置され得る、および/または、専用モバイルデバイスまたは非専用モバイルデバイスを介してアクセス可能であり得る。そのような一部の実施例では、監視リソースは、アプリケーション(例えば、モバイルアプリケーション)、ウィジェット、および/または、そのようなモバイルデバイスを介して動作可能な他のコンピューティング/通信リソースを介して、実行されてもよい。一部の実施例では、場所にかかわらず、監視リソースの少なくとも一部は、固定装置、例えば、ワークステーションを介して、実行されてもよい。
【0010】
例えば、一部の実施例では、監視リソースは、監視される情報を表示せずに情報を監視する。しかしながら、一部の実施例では、監視される情報の少なくとも一部が表示可能である。従って、一部の実施例では、監視情報はそのような情報の表示を必要としない。
【0011】
一部の実施例では、場所にかかわらず、監視リソースは、監視リソースの少なくともいくつかの特徴、機能、および属性の表示、アクセス、関与などをさせ得るユーザインターフェースを介して、少なくとも部分的に実行されてもよい。そのような一部の実施例では、ユーザインターフェースは、ウェブインターフェース、モバイルアプリケーション、プログラム(例えば、デスクトップ、ノートブックコンピュータ)などを介して利用可能であるかにかかわらず、臨床医のユーザインターフェース、患者インターフェースなどとしてアクセス可能である。
【0012】
一部の実施例では、監視リソースを介する監視は、一定期間にわたるパラメータ(例えば、睡眠、心臓など)を観測することを含む。場合によっては、一定期間にわたる1つ以上の複数のパラメータの監視は、少なくともパラメータが経時的に観測されるという意味でパラメータの追跡と呼ばれる場合がある。
【0013】
一部の実施例では、監視は、測定を行わずにパラメータに関する情報を受信することを含む。一部のこのような例では、情報は、環境情報、患者履歴などの外部供給源から受信されてもよい。しかしながら、一部の実施例では、監視は、少なくとも1つのセンサを介して情報を検知することによってパラメータを監視することを含む。場合によっては、検知は測定を含んでもよいし、測定に関連するのであってもよい。
【0014】
一部の実施例では、監視は、例えば、特定のパラメータが状態に関連しているのか、状態を少なくとも部分的に定義しているのかなど、さらなる情報を判定することまたは結論を引き出すことを含む。例えば、特定の心臓パラメータを監視するとき、監視は、心臓状態(例えば、心房細動)が示されていると判定し得る。少なくとも一部の実施例では、心臓状態は、関連する心臓パラメータの一部であるとみなされ得る、および/または、関連する心臓パラメータに包含され得ることが理解されよう。同様に、特定の睡眠パラメータを監視するとき、監視は、睡眠状態(例えば、閉塞性睡眠時無呼吸)が示されていると判定し得る。一部の実施例では、そのような判定は、相関を判定すること、異なる監視されたパラメータの間の傾向、患者または臨床医に通知を提供すると判定することなどを含み得る。
【0015】
従って、少なくとも一部の実施例では、「監視」という用語および「監視リソース」という用語は、少なくとも睡眠パラメータおよび/または心臓パラメータに関連するパラメータを判定、観測、受信、検知、測定、追跡、表示などを広く包含し得ることが理解されよう。ただし、用語「監視」および/または「監視リソース」に関連する様々な異なる特徴、機能、属性などは、互いに区別されてもよいが、少なくとも一部の実施例において相補的な方法で存在してもよいことが理解されよう。
【0016】
一部の実施例では、「監視」および/または「監視リソース」は、監視期間に関連付けられる。しかしながら、一部の実施例では、「監視」および/または「監視リソース」は、特定の監視期間に関連付けられていない。
【0017】
さらに、監視リソースのこれらの特徴、機能、および属性のうちの少なくともいくつか、および/または、監視リソースの追加的な特徴、機能、および属性は、
図1~
図29に関連して、本開示の少なくとも一部の実施例の文脈においてさらに定義される。
【0018】
これらの実施例および追加的な例は、少なくとも
図1~
図29に関連してより詳細に説明される。
【0019】
図1は、本開示の一実施例による、構成50における監視リソース60を概略的に表すブロック
図51である。
図1に示すように、一部の実施例では、構成50は、患者72に関する情報を監視および/または評価する監視リソース60を備える。一部の実施例では、情報は、生理学的関連情報および/または心臓関連情報を示す他の情報(例えば、環境情報)を含み得る。一部の実施例では、情報はまた、睡眠の質に関する情報を含み得て、当該睡眠の質に関する情報は、睡眠時呼吸障害(SDB)挙動に関する情報を含み得る。一部の実施例において、SDB挙動は、閉塞性睡眠時無呼吸挙動を含む。一部の実施例では、情報は、少なくとも
図9に関連して後述するように、数種類の情報のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0020】
一部の実施例では、監視リソース60は、少なくとも1つのセンサ74を介してそのような情報を取得する。センサ74は、少なくとも
図11および
図12に関連してさらに後述するように、埋め込み型、外部型、接触型、非接触型などであってもよく、監視リソース60と有線通信または無線通信をしてもよい。場合によっては、センサ74は、監視リソース60に組み込まれてもよい。
【0021】
一部の実施例では、構成50は、治療装置70を備えてもよい。そのような構成において、一部の実施例では、監視リソース60は、患者72に関する情報を、および/または、患者に適用される治療に関する情報を治療装置70から受信することができる。一部の実施例では、監視リソース60は、一部の実施例において治療パラメータを判定するのに使用され得る情報を、治療装置70に伝達することができる。一部の実施例では、監視リソース60は、治療装置70と無線通信し得る。
【0022】
一部の実施例では、センサ74からの情報は、治療装置70によって受信されてもよく、当該情報は、一部の実施例では次いで監視リソース60に伝達されてもよい。
【0023】
一部の実施例では、監視リソース60は、センサ74および/または治療装置40以外の外部供給源から患者関連情報を受信する。
【0024】
一般的に言えば、治療装置70は、患者72の睡眠時呼吸障害(例えば、閉塞性睡眠時無呼吸)を緩和するように作用する場合、様々な形態をとることができる。一部の実施例では、治療装置70は、睡眠時呼吸障害に対処するために、上気道関連の体組織に神経刺激を提供する。そのような神経刺激の少なくとも一部の実施例は、後で
図3A~
図29に関連して説明および図示する。一部の実施例では、治療装置70は外部治療装置を含み、外部治療装置は、例えば、睡眠時呼吸障害に対処する気流治療(例えば、持続陽圧呼吸(Continuous Positive Airway Pressure)療法-CPAP)を提供する装置などである。
【0025】
一部の実施例では、監視リソース60は、患者に関する心臓パラメータ62を監視する。一部の実施例では、心臓パラメータ62は、
図2Aの心臓障害パラメータ64によって表されるような心臓障害を示す。一部の実施例では、心臓パラメータ62は、
図2Bの心臓健康パラメータ66によって表されるような心臓の健康を示す。一部の実施例では、心臓パラメータ62は、心臓障害の少なくともいくつかの側面および心臓の健康の少なくともいくつかの側面の両方を示す。
【0026】
一部の実施例では、構成50は、患者の睡眠時呼吸障害を治療する一方、心臓パラメータについても患者を監視することを可能にする。より詳細に後述するように、そのような監視により、良い徴候(例えば、心臓の健康が増強されたこと)および/または悪い徴候(例えば、心臓障害の根拠)を判定できる。一部の実施例では、心臓パラメータに関連する徴候は短期間のものである場合もあるし、一部の実施例では、心臓パラメータに関連する徴候は長期にわたって発生する場合もある。
【0027】
一部の実施例では、監視リソース60は、本開示の一実施例による、
図3Aに示すような治療管理部110に関連する監視リソース60として実行される。
【0028】
一部の実施例では、
図3Aの構成100によって表されるように、治療管理部110を介して、
図3Aの治療期間112に応じて(治療装置70によって)睡眠時呼吸障害の治療が行われ得ると同時に、心臓パラメータ62が、治療期間112とは別個かつ独立した監視期間124に従って監視リソース60によって監視および/または評価され得る。
【0029】
一般的に言えば、治療期間112は、処置または治療が行われる期間を指す。例えば、睡眠時呼吸障害は一般に患者の睡眠時間に関連するため、一部の実施例では、治療期間112は、患者の1日の睡眠時間と一致する。場合によっては、1日の睡眠時間は、患者の動き、活動、姿勢、および体位を、ならびに、例えば、心拍数、呼吸パターンなどの他の徴候を検出する検知技術によって識別される。場合によっては、1日の睡眠時間は、午後10時から午前6時まで、または他の適切な時間など、選択的に予め設定される。
【0030】
しかしながら、一部の実施例では、治療期間112は、断続的に、例えば2日ごとまたは3日ごとなどに、実施することができる。さらに、一部の実施例では、治療期間112は、患者の睡眠時間よりも短くても長くてもよい。
【0031】
一部の実施例では、治療期間112の開始は、治療期間112中に連続的な刺激が適用されることを必ずしも意味しない。むしろ、治療期間112中に様々な刺激プロトコルを実施することができる。一部の実行では、刺激プロトコルは、呼吸波形および/または患者で検知された他の情報から基準を識別するとき、関連する体組織(例えば、上気道関連の体組織)を刺激することを含み、基準は、睡眠時呼吸障害を示すものであり得る。
【0032】
場合によっては、刺激は一般に吸気と同期される。
【0033】
場合によっては、刺激が吸気と同期するか否かにかかわらず、刺激は、吸気の開始、吸気の終了、呼気の開始、および/または、呼気の終了のうちの少なくとも1つに関連してトリガされる。
【0034】
場合によっては、刺激の開始、終了、および/または、継続は、検知された呼吸波形に基づくが、各吸気相に対して同期されていない。
【0035】
一部の実施例では、刺激プロトコルは、呼吸情報を検知することなく、および/または、吸気に対して同期させることなく、関連する体組織を刺激することを含む。
【0036】
これらの実施例の一部では、監視期間124は、治療期間112と同じ桁の期間を有し得る。例えば、治療期間112が毎日(または2日ごと、3日ごとなど)に発生する場合、監視期間124は、毎日または何日か(例えば、2、3、4、5、6、7日)であってもよい。
【0037】
しかしながら、一部の実施例では、監視期間124は、治療期間112と異なる桁の期間を有してもよい。一部の実施例では、監視期間124の長さは、治療期間112の長さよりも少なくとも1桁上回る。従って、監視期間124は、10日、2週間、数週間、1ヶ月、4半期、半年、1年などであってもよい。
【0038】
一部の実施例では、監視期間124の長さは、それぞれの特定の診断可能な心臓障害に基づく。特に、監視期間124の長さは、特定の心臓障害の有無、増加、または減少の徴候を観測することができる期間に対応するように選択される。
【0039】
一部の実施例では、監視期間124の長さは、それぞれの特定の心臓健康パラメータに基づく。特に、監視期間124の長さは、特定の心臓の健康の有無、増加、または減少の徴候を観測することができる期間に対応するように選択される。
【0040】
一部の実施例では、監視リソース60は、治療装置70の一部を含む、または治療装置70内に組み込まれる。そのため、一部の例示的なモニタは、治療装置70に「搭載(on board)」されていると言われる場合もある。一部の実施例では、モニタは、治療装置70の外部にあるが、治療装置70に結合される、および/または、治療装置70と通信している。一部の実施例では、監視リソース60は、心臓パラメータ62を監視および/または評価するために専用である。一部の実施例では、心臓パラメータ62を監視および/または評価することは、監視リソース60の複数の機能のほんの一部の機能である。一部の実施例では、監視リソース60は、治療装置70の少なくともいくつかの一般的な動作の管理をサポートすることが可能である。
【0041】
一部の実施例では、監視リソース60は、制御部と協働し、および/または、制御部の一部を形成し、例えば、少なくとも
図23に関連して後述するような制御部880などの制御部と協働する、および/または、制御部の一部を形成するが、これに限らない。一部の実施例では、監視リソース60は、
図23のエンジン885の役割を少なくとも部分的に果たす。一部の実施例では、監視リソース60は、制御部880(
図23)におけるエンジン885の役割を完全に果たす。
【0042】
一部の実施例では、
図3Aの治療管理部110は、限定するものではないが、少なくとも
図23に関連して後述するような制御部880などの制御部と協働する、および/または、制御部の一部を形成する。一部の実施例では、治療管理部110(
図3A)は、
図23のエンジン885の役割を少なくとも部分的に果たす。一部の実施例では、治療管理部110は、制御部880(
図23)におけるエンジン885の役割を完全に果たす。
【0043】
一部の実施例では、監視リソース60および治療管理部110の両方が、
図23の制御部880のエンジン885の役割を少なくとも部分的に果たすために相補的に一緒に働く。
【0044】
図1のシステム50のこの一般的な構成を念頭に置いて、
図3B~
図23に関連する少なくともいくつかの実行は、監視リソース60および/または治療装置70の少なくともいくつかの実施態様の動作および相互作用に関する様々な実行および細部のより具体的な実施例を提示していることが理解されよう。
【0045】
図3Bは、本開示の一実施例による配列130のアクセスツール131~135を概略的に表すブロック図である。
図3Cは、本開示の一実施例によるユーザインターフェース140を概略的に表すブロック図である。一部の実施例では、アクセスツール131~135のうちの少なくともいくつかは、ユーザインターフェース140を含む。
【0046】
一部の実施例では、ユーザインターフェース140は、監視リソース60および/または治療管理部110および/または制御部880(
図23)の、様々な構成要素、要素、エンジン、機能、パラメータ、特徴、および属性のうちの少なくともいくつかの、同時表示、起動および/または動作を提供するユーザインターフェースまたは他のディスプレイを備える。一部の実施例では、ユーザインターフェース140の少なくともいくつかの部分または実施態様は、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)を介して提示される。一部の実施例では、
図3Cに示すように、ユーザインターフェース140は、ディスプレイ142と入力144とを含む。
【0047】
さらに
図3Bを参照すると、一部の実施例では、アクセスツールは、治療装置70(
図1)の少なくとも一部の実施態様の動作の促進および/または動作の監視について専用のモバイルデバイス131を備える。場合によっては、監視リソース60および/または治療管理部110の少なくともいくつかの構成要素が、専用モバイルデバイス131に存在する。場合によっては、専用モバイルデバイス131は、患者リモコン、患者プログラマ、または患者コントローラとして実施されたり呼ばれたりされ得る。
【0048】
一部の実施例では、
図3Bのアクセスツールはモバイルデバイス132を備え、モバイルデバイス132は、監視リソース60および/または治療装置70(
図1)の少なくとも一部の実施態様の動作の促進および/または動作の監視に専用ではないが可能である。場合によっては、監視リソース60および/または治療管理部110の少なくともいくつかの構成要素が、非専用モバイルデバイス132に格納され得る。場合によっては、非専用モバイルデバイス132は、スマートフォン、タブレット、ファブレット(phablet)、ノートブックコンピュータ、ウォッチフォンなどとして実施されたり呼ばれたりする。一部の実施例では、監視リソース60および/または治療管理部110の少なくともいくつかの構成要素は、非専用モバイルデバイス132上の機能、ウィジェット、および/または、アプリケーション(すなわち、モバイルアプリケーション)などとして構成されてもよい。場合によっては、非専用モバイルデバイス132は、監視リソース60および/または治療管理部110の動作とは別個かつ独立した機能(例えば、電話、コンピューティング、ウェブブラウジング、テキスティングなど)に使用され得る。
【0049】
一部の実施例では、モバイルデバイス131、132および専用ステーション133のうちのいずれか1つは、
図11および
図12に関連して後述するセンサのうちの少なくとも1つを含み得、および/または、情報300(
図9)のうちの少なくとも一部を受信し得る。
【0050】
例えば、一部の実施例では、多くの市販されている非専用モバイルデバイス132は、睡眠の前、睡眠中および睡眠後に患者の静止画および/または動画を撮影するために使用できる写真記録機能および/またはビデオ記録機能を備える。一部の実施例では、この撮像機能は、
図12のイメージセンサ419において実行される。同様に、一部の実施例では、市販されている非専用モバイルデバイス132は、いびきまたは他の呼吸音、患者活動、および患者の睡眠環境における音を記録することができる音声記録装置を含み得る。一部の実施例では、この音声機能性は、
図12の音響センサ418において実行される。
【0051】
一部の実施例では、専用ステーション133は、患者の睡眠環境内に配置可能であり、治療装置70(
図1)の少なくとも一部の実施態様の動作の促進におよび/または動作の監視に専用の任意の装置または機器を備える。場合によっては、監視リソース60および/または治療管理部110の少なくともいくつかの構成要素が、専用ステーション133に存在する。場合によっては、専用ステーション133は、患者リモコン、患者プログラマ、または患者コントローラとして実施されたり呼ばれたりされ得る。一部の実施例では、専用ステーション133は、モバイルデバイス131、132と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含む。
【0052】
一部の実施例では、臨床医ポータル135は、臨床医による治療装置70(
図1)の少なくともいくつかの実施態様の動作および/または動作の監視を促進する。場合によっては、監視リソース60および/または治療管理部110の少なくともいくつかの構成要素は、臨床医ポータル133を介してアクセス可能である。場合によっては、臨床医ポータル133は、臨床医のリモコン、臨床医プログラマ、または臨床医コントローラとして実施されたり呼ばれたりされ得る。
【0053】
一部の実施例では、アクセスツールの形態にかかわらず、監視リソース60および/または治療管理部110の少なくともいくつかの特徴および機能は、ウェブ中心モデル(web-centric model)を介してアクセス可能である。
【0054】
一部の実施例では、監視リソース60および/または治療管理部110の動作を容易にするためのアクセスツール131~135のうちの少なくとも1つは、治療装置/システム(例えば、
図6Aの170、
図10Aの340、
図10Bの350、
図16Aの650、
図16Bおよび
図16Cの670、
図19の765)と協働可能である。一部の実施例では、監視リソース60および/または治療管理部110に関連して使用されるアクセスツール131~135は、本開示全体を通して実施例で説明したように、判定エンジン(例えば、
図15Cの570、
図17Aの704、および
図18Aの752)を含んでも、これと協働可能であってもよい、および/または監視リソース(例えば、
図17Aの700、
図17Bの710、
図18Aの750)と協働可能であってもよい、および/または評価エンジン(
図22の770)と協働可能であってもよい。
【0055】
図4A~
図5Bは、本開示の少なくとも一部の実施例による心臓関連監視に関連するユーザインターフェースの少なくとも一部の例を概略的に表す図を含む。一部の実施例では、1つの図で表されるユーザインターフェース部分は、別の図のユーザインターフェース部分またはいくつかの図のうちのユーザインターフェース部分と相補的に組み合わされ得ることが理解されよう。同様に、一部の実施例では、
図4A~
図5Bに表されるいくつかのユーザインターフェース部分は、少なくとも
図13A~
図13Iの様々な実施例を通して、いくつかのユーザインターフェース部分と相補的に組み合わせることができる。
【0056】
図4Aは、本開示の一実施例による臨床医のユーザインターフェース1000の一例を概略的に表す図である。一部の実施例では、臨床医のユーザインターフェース1000は、
図4Aに示されている構成要素のすべてを含み得、一部の実施例では、臨床医のユーザインターフェース1000は、
図4Aに示された構成要素の一部のみを含む。
【0057】
一部の実施例では、臨床医のユーザインターフェース1000は、
図3Cのユーザインターフェース140と実質的に同じ特徴の少なくともいくつかを含む。一部の実施例では、臨床医のユーザインターフェース140は、
図3Bのアクセスツール131~135のうちの少なくとも1つを介してアクセスされてもよい。
【0058】
一部の実施例では、臨床医のユーザインターフェース1000は、特定の患者に関する情報を表示し、患者の生理学的状態に関するいくつかのパラメータ1012~1016を報告する患者の表1010を含む。一部の実施例では、パラメータ1012~1016は、心臓パラメータ1012、睡眠パラメータ1014、および/または自動作成ベクトル(self-developing vector)1016を含む。3つよりも多いまたは少ないパラメータ1012~1016が監視され、表1010に表示することもできることが理解されよう。
【0059】
表1010は、特定のパラメータ1012~1016の傾向が、対応する方向矢印によって表されるように、上向き、下向き、または一定であるかを示す傾向欄1020をさらに含む。スコア欄1022は、英数字スコアリングスケールによるスコアを示し、場合によっては、特定のパラメータ1012~1016の相対値を示す。場合によっては、絶対値が表示されてもよい。
【0060】
図4Aにさらに示すように、一部の実施例では、臨床医のユーザインターフェース1000は、インポートデータ機能1040および/またはグラフ機能1042を含む。一般的に言えば、インポートデータ機能1040は、患者装置および/または他の患者関連情報データベースからのデータのインポートを開始および/または制御する。インポートデータ機能1040の1つの例示的な実行は、少なくとも
図4Bに関連して後で説明および図示する。
【0061】
一部の実施例では、臨床医のユーザインターフェース1000は、治療関連情報1052を表示するための観測ログ要素1050を含む。一部の実施例では、表示される特定のタイプの情報は臨床医によって選択可能であり、一部の実施例では、特定のタイプの情報は装置の製造者によって決められている。
【0062】
図4Aに示すように、一部の実施例では、情報1052は、1晩当たりの治療適用時間数などの平均治療使用時間を含む。一部の実施例では、情報1052は、閉塞性睡眠時無呼吸、心臓障害エピソード、および/または肺疾患エピソードなどに関するエピソードを含み得る、エピソード情報を含む。
図4Aに示される特定の実施例では、情報1052は、発症日とともに心房細動の場合などの心臓エピソードを含む。
【0063】
一部の実施例では、情報1052は、時間単位、日単位、週単位、月単位などであってもよい。
【0064】
図4Aにさらに示すように、一部の実施例では、臨床医のユーザインターフェース1000は、生理学的情報を表示するグラフ1060を含み、生理学的情報は、例えば心電図波形であるが、これに限らない。一部の実施例では、心電図波形は、心臓障害を示すエピソードを明らかにし得る。例えば、グラフの心電図波形は、心房細動(AF)の潜在的なエピソードを明らかにし得、このことはログ1050に記載され得る。
【0065】
図4Aにさらに示すように、一部の実施例では、臨床医のユーザインターフェース1000は、睡眠情報1072を表示するグラフ1070を含む。一部の実施例では、このような睡眠情報1072は、日付を表すx軸1072と、時刻を表す第1のy軸1074Aと、持続時間(例えば、時間単位で)を表す第2のy軸1074Bとに従ってプロットされる。
【0066】
一部の実施例では、グラフ1070にプロットされた睡眠情報1072は、一連1080の1日の睡眠時間1082を含み、睡眠が概ね連続的であるか中断されているかと、特定の日付の1日の睡眠期間1082の開始時間(例えば、およそ午後11時)および終了時間(例えば、およそ午前7時)と、を示す。一部の実施例では、グラフ1070にプロットされた睡眠情報1072は、一連1090の1日の睡眠時間の長さ1092(例えば、7.5時間)を含む。
【0067】
図4Bは、本開示の一実施例による臨床医のユーザインターフェースに関連付けられたインポート機能1150の実施態様を概略的に表す表である。一部の実施例では、インポート機能1150は、
図4Aのインポートデータ機能1040と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含む。一部の実施例では、インポートデータ機能1150は、患者装置から臨床医のユーザインターフェース1000および/または他の臨床医管理ツールへのデータのインポートを監視するおよび制御する。
図4Bにさらに示すように、インポート機能1150は、装置欄1160、ステータス欄1170、およびアクション欄1180を含む表1152を利用することができる。装置欄1160は、臨床医のユーザインターフェース1000を介して、タイプおよび/または患者の身元によって、どの治療に関してどの装置を監視および/または評価すべきかをリストアップする。ステータス欄1170は、各リストアップされた装置に関するアップロードデータステータスをリストアップし、アクション欄1180は、リストアップされた特定の装置に関してとることができる潜在的なアクションをリストアップする。インポート機能1150は、表1152に装置を追加または削除する能力を含むことが理解されよう。
【0068】
図4Cは、本開示の一実施例による臨床医のユーザインターフェースに関連付けられたフィルタ機能1200の実施態様を概略的に表す表1202である。一部の実施例では、フィルタ機能1200はインポート機能1150と連携して働いて、欄1220に示すように、欄1210にリストアップされた特定の装置(ひいては、特定の患者)からのデータを後続のデータ解析に含まれるか否かという臨床医の決定を助ける。
【0069】
一部の実施例では、表1152または表1202は、表示可能なユーザインターフェースを備える、または、例えばインポートデータ機能1040と関与するとき、臨床医のユーザインターフェース1000の一部を形成し得る。一部の実施例では、表1152、1202は、
図3Cのユーザインターフェース140と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含む。
【0070】
図4D~
図4Fはさらなる表およびグラフを提供し、当該表およびグラフは、臨床医のユーザインターフェースの一部を形成し得、
図3Cのユーザインターフェース140と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含み得て、当該臨床医のユーザインターフェースは、例えば臨床医のユーザインターフェース1000であるが、これに限らない。
【0071】
図4Dは、本開示の一実施例による、複数の睡眠パラメータ1306および複数の心臓パラメータ1304に対する相関係数の配列1302を概略的に表す表1300である。
図4Dに示すように、様々な睡眠パラメータ(例えば、1、2、3、4)および様々な心臓パラメータ(例えば、1、2、3、4)は、互いに関連してマッピングされ、その表1300から、睡眠パラメータ(例えば、1)と心臓パラメータ(例えば、1)との各ペアリングについて相関係数(例えば、0.94)を判定できる。一部の実施例では、睡眠パラメータは睡眠の質の側面に関連し、パラメータのうちの1つは、様々な睡眠パラメータの組み合わせであって全体の睡眠の質パラメータを表し得る。一部の実施例では、心臓パラメータは、心臓障害(または心臓の健康)の側面に関連し、表1330のパラメータのうちの1つは、様々な心臓パラメータの組み合わせであって全体の心臓障害パラメータ(あるいは、心臓健康パラメータ)を表し得る。相関係数は、様々な睡眠パラメータと心臓パラメータとの間の関係の識別を容易にするため、臨床医は睡眠パラメータと関連して心臓障害(あるいは、心臓の健康)を識別し得て監視し得る。
【0072】
一部の実施例では、
図4Dの表1300は、少なくとも
図18Aに関連して後述するように、判定エンジン752を介して判定される睡眠の質パラメータの配列754および心臓障害パラメータの配列756の1つの例示的な実行を提示する。
【0073】
図4Eは、本開示の一実施例による、1つの睡眠パラメータと1つの心臓パラメータとの相関係数表を概略的に表す表1330である。睡眠パラメータのスコア1338および心臓パラメータのスコア1340は、異なる監視期間1336によって判定される。一部の実施例では、睡眠パラメータ1と心臓パラメータ1との間の全体的な相関係数は0.94である。各監視期間(例えば、1、2、3、4、5など)は、時間単位、日単位、週単位、月単位、四半期単位、年単位などであり得る。一部の実施例では、一部の監視期間の長さは、監視期間のグループ内の他の監視期間とは異なってもよい。
【0074】
図4Fは、
図4Eの表の情報を概略的に表す一対のグラフ1362A、1362Bを含む
図1360であり、グラフ1362Aは、睡眠パラメータスコア(
図4Eの1338)の配列1365および心臓パラメータスコア(
図4Eの1340)の配列1366を含む。グラフ1362Bは、睡眠パラメータ傾向1375および心臓パラメータ傾向1376に従って同じパラメータをマッピングする。1つの実施態様では、両方のパラメータの概ね一致する下向きの軌道は、一部の実施例では、睡眠パラメータが低下し、心臓パラメータも低下すると解釈され得る。睡眠パラメータが良い特性と判定されるか悪い特性と判定されるかに応じて、また心臓パラメータが良い特性と判定されるか悪い特性と判定されるかに応じて、一致する傾向線は、特定の睡眠パラメータと特定の心臓パラメータとの間の異なるタイプの関連(例えば、良い、悪い)を示し得る。
【0075】
一部の実施例では、異なるタイプの睡眠パラメータ(例えば、質または障害)のうちの少なくとも1つは、閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)関連パラメータに対応し得る。一部の実施例では、OSA関連パラメータは、閉塞性睡眠時無呼吸事象(OSA event)の数または閉塞性睡眠時無呼吸挙動の重症度を含み得る。
【0076】
図5Aおよび
図5Bは患者指向の表およびグラフを提示し、当該表およびグラフは、
図3Cのユーザインターフェース140と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含み得て、患者のユーザインターフェースの一部を形成し得る。一部の実施例では、
図5Aおよび
図5Bによって表される患者のユーザインターフェースの実施態様は、
図3Bに表されるアクセスツール131~135のうちの1つを介してアクセス可能である。
【0077】
図5Aは、本開示の一実施例による、患者のユーザインターフェースの一例における心臓パラメータおよび睡眠パラメータに関する情報を概略的に表す表1400である。一部の実施例では、表1400は、自動作成ベクトル1016を省略して簡略化した形式を除いて、表1010(
図4A)と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含む。しかしながら、表1400は、心臓パラメータ1402(例えば、健康または障害)および睡眠パラメータ1404(例えば、質または障害)が監視され得る傾向欄1410およびスコア欄1412を含む。
【0078】
図5Bは、本開示の一実施例による、患者のユーザインターフェースの一例における睡眠パラメータに関する情報を概略的に表すグラフ1430である。グラフ1430は、多くの形態をとることができ、多くの異なる種類の患者情報を表すことができ、一部の実施例では、グラフ1430は、日数(x軸1432)に対する睡眠時間(例えば、y軸1434)の実例をマッピングし、それによって傾向のマップを提示する。他の睡眠パラメータの有無にかかわらず、睡眠時間は睡眠の質の指標を提供し得る。
【0079】
図6Aは、本開示の一実施例による、治療装置171を概略的に表すブロック図である。一部の実施例では、治療装置171は、治療装置70(
図1)と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含み、一部の実施例では、治療装置171は
図1の治療装置70として働くことが可能である。
【0080】
図6Aに示すように、治療装置171は、非心臓パルス発生器172および刺激要素174を含む刺激回路170を備える。一部の実施例では、非心臓パルス発生器172および刺激要素174は、単一のユニットとして形成され、この単一のユニットは、一体化された複数の別個の構成要素とされることができ、非心臓パルス発生器172および刺激要素174の両方を含むモノリシック構成であってもよい。
【0081】
治療装置171は、
図6Bに概略的に表されているように、上気道関連の体組織180を電気刺激可能にする。一般的に言えば、上気道関連の体組織は、上気道の機能および/または動作に影響を及ぼすことができる任意の体組織を含み、当該体組織は、例えば、上気道開存性の回復を介して、または、他の生理学的機構を介して、睡眠時呼吸障害に有効に対処するようになんらかの形で刺激されることができる。一部の実施例では、体組織は、神経182、筋肉184、または神経と筋肉との組み合わせ186を含む。一部の実施例では、特定の神経182および/または筋肉184は、刺激の際に、上気道の開存性を回復し、それによって閉塞性睡眠時無呼吸を緩和する。
【0082】
図6Cは、本開示の一実施例による非心臓パルス発生器200を概略的に表すブロック図である。一部の実施例では、非心臓パルス発生器200は、非心臓パルス発生器(例えば、
図6Aの172、
図7の200、
図16Aの652)として機能し得る、および/または、治療装置(例えば、
図1の70、
図10Aの340;
図10Bの350、
図19の765)に組み込まれてもよい。
【0083】
一部の実施例では、非心臓パルス発生器200は、完全に埋め込み可能な構成要素202を含む。一部の実施例では、非心臓パルス発生器200は、いくつかの埋め込み可能な構成要素202およびいくつかの外部構成要素204を含んで、組み合わせ206を形成する。一部の実施例では、非心臓パルス発生器200は、完全に患者の体の外部にある。
【0084】
一般的に言えば、非心臓パルス発生器200は、気道開存性を回復させるために体組織180を刺激するのに適した刺激要素(例えば、
図6Aの174、
図7の216)を介して送達可能な電気信号を発生することができる。一部の実施例では、信号は、上気道関連の筋肉184を直接刺激するように、および/または、そのような筋肉184を支配する神経182を刺激するように適用される。閉塞性睡眠時無呼吸症例などの一部の実施例では、神経182は、舌および関連する筋組織の動きを引き起こして気道開存性を回復させることに関連する神経182および筋肉184を含み得る(ただし、これに限定されない)。一部の実施例では、神経182は、舌下神経を含み得(ただし、これに限定されない)、筋肉184は、頤舌筋を含み得る(ただし、これに限定されない)。
【0085】
一部の実施例では、非心臓パルス発生器200は、米国ミネソタ州メープルグローブのInspire Medical,Inc.から入手可能なINSPIRE(登録商標)上気道刺激システムの一部を形成する。一部の実施例では、パルス発生器200は、他の供給業者から入手可能なパルス発生器を含む。
【0086】
非心臓パルス発生器200のさらなる例は、少なくとも
図7および
図16Aに関連して後述する。
【0087】
図7は、本開示の一実施例による、治療装置210の構成要素を概略的に表すブロック図である。
図7に示すように、治療装置210は、非心臓パルス発生器200および刺激要素216を含む。一部の実施例では、パルス発生器200は、少なくとも
図6Cに関連して前述したように、パルス発生器200と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含む。一部の実施例では、刺激要素216は、少なくとも
図6Aに関連して前述したように、刺激要素174と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含む。
【0088】
一般的に言えば、治療装置210は、上気道関連の体組織180(
図6B)の刺激を可能にする。一部の実施例では、パルス発生器200および刺激要素216は、必ずしも物理的に同じ場所に配置されている必要はない。しかしながら、一部の実施例では、パルス発生器200および刺激要素215は、互いに物理的に近接して同じ場所に配置されてもよい。例えば、一部の実施例では、パルス発生器200および刺激要素の両方を、標的刺激部位に近接して配置することが可能である。しかしながら、一部の実施例では、刺激要素216は、標的刺激部位またはその近くに配置され、パルス発生器200は、標的刺激部位から離れて配置される。一部の実施例では、パルス発生器200および/または刺激要素216は、それらの間の無線通信を可能にする無線通信要素を含む。
【0089】
一部の実施例では、パルス発生器200は、胸部領域内に埋め込まれ、刺激要素216は、神経、例えば舌下神経に対して結合されたカフ電極を含む。そのような実施例に関するさらなる詳細は、少なくとも
図16Aおよび
図16Bに関連して後に提供される。
【0090】
1つの実施態様では、パルス発生器200は、刺激要素216に対して少なくとも電気的に結合され、刺激要素216に対して物理的にも、例えば、パルス発生器200と刺激要素200との間に延びるリード線などを介して、結合される。しかしながら、一部の実施例では、パルス発生器200は、電気リード線以外の構造を介して刺激要素216に対して物理的に結合される。
【0091】
図8は、本開示の一実施例による、気道開存性を回復する様々な治療法を概略的に表すブロック
図220である。
図8に示すように、そのような治療法は、刺激222、構造224、および化学226を含む。刺激治療法222は、少なくとも
図6A、
図6C、
図7、
図10A、
図10B、
図16A、
図16B、および
図19に関連して、本開示全体を通して説明される。構造治療法224は、上気道の開存性を少なくとも部分的に修正または影響を与えるために、上部気道または付近の身体構造内に構造的構成要素を設置することを含む。一部の実施例では、様々な治療法222、224、および226は、異なる組み合わせで実行されてもよく、例えば、限定するものではないが、刺激治療法222および構造治療法224の両方を使用する組み合わせで実行されてもよい。
【0092】
図9は、本開示の一実施例による、患者情報300を概略的に表すブロック図である。一部の実施例では、患者情報300は、呼吸情報302、心臓情報304、睡眠の質情報306、睡眠時呼吸障害(SDB)情報308、および/または、他の情報310を含む。一部の実施例では、組み合わせ情報312を介して表されるように、情報302、304、306、308、および310の様々な組み合わせを使用することが可能である。
【0093】
【0094】
一部の実施例では、あるタイプの情報は、別のタイプの情報から導出されてもよい。例えば、フィルタリングまたは他の処理機構を介して、呼吸情報302から少なくともいくつかの形態の心臓情報304(例えば、心拍数)が判定されるまたは誘導されることが可能であり、呼吸情報302はセンサを介して判定される。この導出/判定された心拍数情報のみの挙動および/または他の要因を伴う挙動(例えば、増加、減少、安定、高変動性、低変動性、高度に不規則、低度に不規則など)を観察することにより、心臓状態を判定可能である。
【0095】
一部の実施例では、呼吸情報302は、日中(例えば、非睡眠)活動の間に収集されて、限定するものではないが肺疾患(睡眠時呼吸障害に直接関連する特定の肺の問題を伴う)などの心臓以外の病の潜在的な存在または悪化を検出する。一部の実施例では、他の情報310は、そのような非心臓の生理学的状態および/または疾患に関する情報を収集および/または判定することが可能である。一実施例では、このような他の情報310は、肺情報を含む。一部の実施例では、そのような肺情報は、限定するものではないが、例えば慢性閉塞性肺疾患(COPD)、慢性閉塞性肺疾患の増悪(exacerbation of COPD、ECOPD)などの肺疾患情報を含む。
【0096】
一部の実施例では、呼吸情報302の変化は、心臓情報304、睡眠の質情報306、および睡眠時呼吸障害(SDB)情報308における将来の変化を示すことが可能である。一部の実施例では、呼吸情報302の変化は、例えば肺疾患情報などの他の情報310における将来の変化を示すことが可能である。例えば、慢性閉塞性肺疾患(COPD)を有することが既に知られている患者の場合、患者の呼吸数(例えば、あるタイプの呼吸情報302)の増加、および/または、1回換気量の減少は、今後、慢性閉塞性肺疾患が増悪(ECOPD)することを示唆し得る。従って、一部の実施例では、治療装置および/または監視リソース(
図1の70、60)は、例えば呼吸情報302などの別のタイプの情報との関連付けと共に、既知の非心臓疾患情報を他の情報310に格納するようにプログラムされ、よって、治療装置および/または監視リソースが呼吸情報302の変化(例えば、呼吸数302の増加)を検出したときに、治療装置および/または監視リソースが臨床医/患者に対して、例えばECOPDの予防または緩和など、肺疾患の予防または緩和のために、患者の肺疾患状態に関して患者の評価および/または介入が必要かもしれないという通知を自動的に提供し得る。
【0097】
従って、そのような実施例では、治療装置および/または管理部は、患者の様々な疾患状態に関してプログラムされて、治療装置および/または監視リソースを介して監視(例えば、収集、判定など)された呼吸情報302または他のタイプの情報300の変化が検出されたとき、治療装置および/または監視リソースが、非心臓状態および/または非OSA状態の早期警告システムとして機能することを可能にする。
【0098】
一部の実施例では、他の情報310を含む情報300は、外部情報源から治療装置および/または管理部にアップロードされてもよい。
図9をさらに参照すると、一部の実施例では、睡眠時呼吸障害(SDB)情報308が心臓情報304から導出または判定される。例えば、一実施例は、心電図信号および/または他の心臓活動を検知する信号から無呼吸検出を行うことを含み得る。
【0099】
一部の実施例では、情報300(
図9)を取得するためのセンサ344は、本開示の一実施例による
図10Aに示すように、治療装置340の一部を形成し得る。治療装置340はまた、少なくとも
図6A、
図7、
図10A、
図10B、および
図19に関連して説明した形態をとり得る刺激回路342を含む。
【0100】
しかしながら、一部の実施例では、情報300(
図9)を取得するためのセンサ354は、本開示の一実施例による、
図10Bに示すような治療装置350と別個かつ独立であってもよい。
図10Aの治療装置340と同様に、
図10Bの治療装置350も刺激装置回路342を含む。一部の実施例では、センサ354は、治療装置350と別個かつ独立しているが、検知された情報を治療装置350に提供するのに専用である。一部の実施例では、センサ354は、検知された情報を治療装置350に提供することに専用ではない。そのため、センサ354は、治療装置350とは独立したシステムの一部であってもよいし、センサ354は、任意の他のシステムまたは装置に関連しないスタンドアロンセンサ(standalone sensor)であってもよい。
【0101】
図11は、本開示の一実施例によるセンサ370を概略的に表すブロック図である。一部の実施例では、センサ370は、本開示の実施例において前述または後述のセンサ(例えば、
図10Aの344、
図10Bの354、
図12の400、
図16Aの654、
図17Aの702、
図17Bの712、および
図21の769)に対応し得る。
【0102】
一部の実施例では、センサ370は、患者の体内に埋め込まれることを介して患者の身体に対して結合可能な埋め込み型センサ372である。このような埋め込みを介して、センサ372は、患者の体に対して少なくとも機械的に結合される。さらに、このような埋め込みにより、センサ372は、埋め込み型センサ372の特定のセンサモダリティ(例えば、
図12)に基づいて、患者の身体に対してさらに結合され、埋め込み型センサ372は、電気的(例えば、インピーダンスなど)、機械的(例えば、圧力、動きなど)、化学的であってもよい。
【0103】
一部の実施例では、埋め込み型センサ372は、例えばパルス発生器(例えば、
図6Cのパルス発生器200)など、患者の体内に埋め込まれた別の構成要素の一部を形成する。そのような例では、センサ372は、パルス発生器のハウジングの一部を形成し、従って、患者の内部環境に曝され得る。他方、そのような例では、センサ370は、パルス発生器内に収容され、患者の内部環境から隔離され得る。後の
図12の説明まで、センサタイプ400のより詳細な説明は留保されているが、加速度計(例えば、
図12の406)はパルス発生器内に収容された埋め込み型センサの一実施例であることに留意されたい。
【0104】
一部の実施例では、埋め込み型センサ372は、患者の身体全体に配置されたスタンドアロン埋め込み型センサを含み得て、スタンドアロン埋め込み型センサは、SDB治療装置とまたは検知されたデータを統合する外部装置と無線通信する。例えば、1つのスタンドアロンの埋め込み型センサは、酸素センサを含み得る。
【0105】
一部の実施例では、センサ370は、患者の体外に留まる外部型センサ374を含む。外部型センサ374は、ウェアラブルセンサ380であってもよく、従って、患者の身体に対して少なくとも着脱可能に結合可能であってもよい。一部の実施例では、外部型センサ374は、患者の環境382の中および/または一部に存在し、患者からの情報および/または患者が存在する環境に関する情報を検知する環境センサ382を含む。しかしながら、場合によっては、環境センサ382は患者の身体に対して結合可能ではなく、他の場合では、環境センサ382は患者の身体に対して結合可能である。
【0106】
一部の実施例では、ウェアラブルセンサ380は生理学的情報(心拍変動など)を検知するために使用されてもよく、よって、ウェアラブルセンサ380が埋め込み型治療装置または外部治療装置の一部である必要がないように。むしろ、睡眠時呼吸障害を緩和するために行われる治療に関連して、心臓パラメータを監視するために、ウェアラブルセンサ380を後で単に追加することも可能である。
【0107】
一部の実施例では、ウェアラブルセンサ380は、心拍数(例えば、LED、光学センサ)、睡眠の質/動き(例えば3D加速度計)、周囲光を測定するためのセンサのアレイを含む市販のウェアラブルセンサを含み得る。場合によっては、ウェアラブルセンサ380は、検知された状態の監視を容易にするタッチスクリーンディスプレイを含む。場合によっては、ウェアラブルセンサ380は、無線通信プロトコル(例えば、Bluetooth、NFCなど)を介してドングル、モバイルデバイスなどと通信するための無線通信ツールを含む。1つの例では、そのようなウェアラブルセンサ380は、米国カリフォルニア州サンフランシスコのFitBit,Inc.から入手可能である。一部の実施例では、このようなシステムは、呼吸情報302、心臓情報304、睡眠の質情報306、睡眠時呼吸障害(SDB)情報308、および/または、他の情報310(
図9)を提供する単一のセンサまたはセンサのアレイを含み得る。一部の実施例では、この情報は、睡眠時呼吸障害治療装置を介して検知または判定された情報と連携されることができる。例えば、一部の実施例では、このようなウェアラブルセンサ構成は、少なくとも
図14Bに関連して後でさらに説明するように、センサプロファイル管理部450と協働する。
【0108】
一部の実施例では、外部型センサ374は例えば血圧や体重などのパラメータを測定するために使用され得て、これらのパラメータは、薬物耐性高血圧と、睡眠時呼吸障害(例えば、閉塞性睡眠時無呼吸)と薬物耐性高血圧症との間の任意の潜在的な相関またはリンクと、を識別するために使用され得る。
【0109】
一部の実施例では、外部型センサ374からの情報は、埋め込み型センサ372からの情報と連携することができる。例えば、外部型センサ374または気象/環境報告などの他の外部情報源からの情報は、埋め込み型センサ372からの情報と連携して、以前の呼吸/気象との相関および状況に基づいて外出することが安全であるか否かを喘息患者に助言することができる。
【0110】
一部の実施例では、外部型センサ374は、睡眠の質、心拍数、呼吸リズム、動き、睡眠段階、いびき、および睡眠環境(例えば、騒音レベルおよび光)を監視するための一体型外部検知システムを備える。1つの例示的なシステムは、www.beddit.comから入手可能なBeddit(登録商標)システムを含む。一部の実施例では、そのようなシステムは、呼吸情報302、心臓情報304、睡眠の質情報306、睡眠時呼吸障害(SDB)情報308、および/または、他の情報310(
図9)を提供してもよい。一部の実施例では、この情報は、睡眠時呼吸障害治療装置を介して検知または判定された情報と連携することができる。例えば、一部の実施例では、このような外部型センサ構成は、少なくとも
図14Bに関連して後でさらに説明するように、センサプロファイル管理部450と協働する。
【0111】
一部の実施例では、外部型センサ374は、例えば、ECGセンサ、血圧測定用カフ、酸素センサなどの臨床的に利用可能な診断機器を含み得る。
【0112】
一部の実施例では、外部型センサ374は、患者リモコンに組み込まれてもよく、例えば、アクセスツール131~133のうちの1つに組み込まれてもよい。一部の実施例では、外部型センサ374は、無呼吸低呼吸指数(AHI)に関連するパラメータを測定することができる。そのような実施例では、外部型センサ374は、呼吸中に変化する脈波伝播時間を検知することができる。
【0113】
場合によっては、
図11に示す環境センサ382は、患者と接触しない非接触センサ384を備える。従って、そのような場合、非接触センサ384は、患者の体に対して少なくとも機械的に結合しない。しかしながら、一部の実施例では、非接触センサ384は、患者に関する生理学的情報を得るために、特定のセンサモダリティが少なくともなんらかの形で患者の身体に関連することができるという意味において、患者の身体に対して結合可能であり得る。
【0114】
例えば、少なくともいくつかのタイプの非接触センサ384は、少なくとも
図12に関連してセンサタイプ400に関してより詳細に後述される。一例では、非接触センサ384は、Heneghanらの米国特許第5562526号明細書に記載されている、呼吸情報302、心臓情報304、睡眠の質情報306、睡眠時呼吸障害(SDB)情報306、および/または、他の情報を提供することが可能である非接触センサパラダイムと実質的に同じ特徴および属性の少なくとも一部を含む。一例では、1つのそのようなシステムは、米国カリフォルニア州サンディエゴのResmed Corporationから入手可能である。
【0115】
場合によっては、非接触センサ384は、少なくとも
図12に関連して説明した、限定するものではないが例えば高周波センサ408などのセンサモダリティの1つを組み込む、またはそれと協働する。高周波センサ408(同様に非接触センサ384)を介して検知することによって生成された信号は、患者の動き/活動、呼吸(例えば、呼吸数)、心拍数、および/または、患者の睡眠段階を検出するために処理され得る。場合によっては、高周波センサ408(非接触センサ384)を介して検出された心臓情報などの生理学的情報は、心弾動図(ballistocardiogram)または心振動図(seismocardiogram)の形をとることが可能であり、これらは両方とも少なくとも
図14Aに関連して後で詳述される。他の属性の中でも、少なくとも一部の実施例では、心弾動図および/または心振動図は、患者に接触することなく、少なくとも心臓情報を取得することが可能であり、従って、さりげない(unobtrusive)心臓検知と呼ばれることがある。
【0116】
一部の実施例では、センサ370は組み合わせセンサ376を提供するセンサを備えてもよく、組み合わせセンサ376は、様々な埋め込み型センサ372および外部型センサ374の少なくともいくつかの実施態様を組み合わせる。
【0117】
図12は、本開示の一実施例によるセンサタイプ400を概略的に表すブロック図である。一部の実施例では、センサタイプ400は、本開示の実施例において前述または後述のセンサ(例えば、
図10Aの344、
図10Bの354、
図11の370、
図16Aの654、
図17Aの702、
図17Bの712、
図21の769)に対応し得る。
【0118】
図12に示すように、センサタイプ400は、様々なタイプのセンサモダリティ402~422を含み、そのいずれか1つは、少なくとも
図9に関連して上述したように、呼吸情報302、心臓情報304(例えば、良い心臓状態および/または悪い心臓状態)、睡眠の質情報306、睡眠時呼吸障害関連情報308、および/または、他の情報310を判定、取得、および/または、監視するために使用され得る。
【0119】
図12に示すように、一部の実施例では、センサタイプ400は、圧力402、インピーダンス404、加速度計406、エアフロー407、高周波(RF)408、光学410、筋電図(EMG)412、心電図(ECG)414、超音波416、音響418、画像419、および/または、その他420の機器を含む。一部の実施例では、センサタイプ400は、様々なセンサモダリティ402~420のうちの少なくともいくつかの組み合わせ422を含む。
【0120】
検知される属性に依存して、場合によっては、
図12内で識別される所与のセンサモダリティが複数の検知構成要素を含み得、場合によっては、所与のセンサモダリティが単一の検知構成要素を含み得ることが理解されよう。さらに、場合によっては、
図12内で識別された所与のセンサモダリティは、監視回路および/または通信回路を含み得る。しかしながら、場合によっては、
図12の所与のセンサモダリティは、そのような監視および/または通信回路を省略することが可能であり、他の場所に配置された監視または通信回路と協働することが可能である。
【0121】
一部の実施例では、圧力センサ402は、呼吸に関連する圧力を検知することが可能であり、外部型センサ374(
図11)および/または埋め込み型センサ372(
図11)として実施することができる。場合によっては、そのような圧力は、胸膜外圧、胸膜内圧などを含み得る。例えば、1つの圧力センサ402は、Niらの2011年6月23日に公開された「METHOD AND APPARATUS FOR SENSING RESPIRATORY PRESSURE IN AN IMPLANTABLE STIMULATION SYSTEM」と題する米国特許出願公開第2011/0152706号明細書に開示されているような埋め込み型呼吸センサを含み得る。
【0122】
場合によっては、圧力センサ402は、患者の身体の周りに装着された呼吸圧ベルトを含み得る。
【0123】
一部の実施例では、圧力センサ402は、呼吸(例えば、吸気、呼気など)に対して生じる周波数とは異なる周波数で音および/または圧力波を検知することができる。場合によっては、このデータを使用して、呼吸数および/または心拍数を介して患者の心臓パラメータを監視することができる。場合によっては、このようなデータを使用して心電図情報、例えばQRS群を近似することができる。場合によっては、検出された心拍数は、規則的な心拍変動の相対的な度合いを識別するために使用され、この際、規則的な心拍変動によって無呼吸または他の睡眠時呼吸障害事象が検出可能であり、これにより、睡眠時呼吸障害の有効性を評価することが可能である。場合によっては、検出された心拍数は、不規則な心拍変動を識別するために使用され、心拍変動により、例えば不整脈(例えば、心房細動、心室頻拍など)などの心臓障害の検出が可能とされ、当該心臓障害に対して、心臓への介入(例えば、アブレーション、薬物療法など)が適切かもしれない。
【0124】
一部の実施例では、圧力センサ402は、治療装置とは別個であり、心臓パラメータを監視するために使用され得る埋め込み型血圧センサを備える。
【0125】
一部の実施例では、圧力センサ402は、心臓情報304の検出を最適化するように患者の心臓に近接して配置可能である。
【0126】
一部の実施例では、圧力センサ402は、心内絶対圧センサを含む。場合によっては、この圧力センサは、呼吸および/または動脈圧を検出するために使用される。この圧力センサはまた、外部型センサ(ウェアラブル大気圧血圧)の使用を介して現場較正(field calibration)が適用されるトレーニングモードを含み得、これにより、心内絶対圧センサの精度を保証できる。少なくとも一部の例では、構成要素の感度、製造のばらつき、埋め込みのばらつき、および/またはシステムの相互作用に起因して、センサを製造環境において構成要素レベルで絶対スケールに対して較正しようとするのではなく、センサを最終的な機能状態にして現場較正(限定されないが例えば上述の現場較正など)を行うことが、より正確かつ簡単であり得る。このようにして、本開示の少なくとも一部の実施例による埋め込み型圧力センサは、事前較正されたセンサが埋め込まれた場合よりも簡単な製造プロセスで利用され得る。
【0127】
一部の実施例では、圧力センサ402の使用はファーフィールドECGの取得と組み合わされ、この取得は、ECG信号が圧力センサ信号からの心臓アーチファクトをフィルタにより除去するまたは消すために使用される。
【0128】
一部の実施例では、圧力センサ402は、毎分換気量を判定するために使用される。他の利点の中において、判定された毎分換気量は、肺疾患に関する長期的な評価を行うために使用され得る。
【0129】
図12に示すように、一部の実施例では、1つのセンサモダリティは、呼吸情報302、睡眠時呼吸障害関連情報308、睡眠の質情報306などを検知するために使用できるエアフローセンサ407を含む。場合によっては、エアフローセンサ407は、上気道気流の流量または量を検出する。
【0130】
図12に示すように、一部の実施例では、1つのセンサモダリティが、インピーダンスセンサ404を含み、インピーダンスセンサ404は、一部の実施例では、センサが内部および/または外部であるかにかかわらず、生体インピーダンス信号を測定するために上半身の周りに配置される様々なセンサを介して、実行されてもよい。場合によっては、センサは、経胸壁の生体インピーダンスを測定するように胸部領域の周りに配置される。場合によっては、生体インピーダンスの測定に関与する少なくとも1つのセンサは、埋め込み型であれ外部であれ、パルス発生器の一部を形成することができる。場合によっては、生体インピーダンスの測定に関与する少なくとも1つのセンサは、刺激要素および/または刺激回路の一部を形成することができる。場合によっては、少なくとも1つのセンサが、パルス発生器と刺激要素との間に延びるリード線の一部を形成する。
【0131】
一部の実施例では、インピーダンスセンサ404は、SDB治療装置では使用されない電気部品の形をとり得る。例えば、一部の患者は、心臓治療装置(例えば、ペースメーカ、除細動器など)が既に体内に埋め込まれている場合があり、従って、いくつかの心臓リード線が体内に埋め込まれている。従って、心臓リード線は、インピーダンス検知を提供するように、他の抵抗/電気素子と一緒に、または協働して機能し得る。
【0132】
一部の実施例では、内部および/または外部によらず、インピーダンスセンサ404を使用して心電図(ECG)信号を検知することができる。
【0133】
図12に示すように、一部の実施例では、1つのセンサモダリティが加速度計406を含む。場合によっては、加速度計406は、一般に、装置171、210内に組み込まれており、関連し、パルス発生器(例えば、
図6Cの200)内に組み込まれており、または、パルス発生器の一部を形成し得る。例えば、パルス発生器の一部の実施例では、ハウジング(例えば、缶)は、制御回路、刺激などの多数の構成要素を含み、ハウジング内に加速度計406を含むことも可能である。しかしながら、一部の実施例では、加速度計406は、パルス発生器(例えば、
図6Cの200)とは別個かつ独立であってもよい。一部の実施例では、加速度計406は、患者に関する身体体位、身体姿勢、および/または、身体活動を検知することができ、これらの情報は、睡眠の質情報306または睡眠時呼吸障害(SDB)情報308が判定され得る挙動を示し得る。例えば、睡眠体位に応じたSDB治療の有効性を判定するように睡眠体位(例えば、左側、右側、仰臥位など)を使用してもよく、場合によっては、SDB治療は、患者の向き(すなわち、睡眠体位)に基づいて自動的に調整され得る。場合によっては、睡眠体位に関するこの情報は、有効なSDB治療により役立つ体位に睡眠体位を変えるよう患者を誘導するように、睡眠期間中に患者に伝えられてもよい。一部の実施例では、伝達は可聴または振動アラームによって行われ得て、この可聴または振動アラームは、患者リモコンへの無線通信を介して、またはウェアラブル筋刺激装置への無線通信を介した直接的な筋刺激を介して実行される。
【0134】
図13Aは、本開示の一実施例による、睡眠の質の一部の実施態様に関連する加速度計の検知の一部の実施態様を概略的に表す
図2000である。
図13Aに示すように、
図2000は、いびき強度波形2010、呼吸波形2020、刺激プロファイル2025、睡眠体位プロファイル2030、および睡眠時無呼吸指数波形(例えば、AHI)2040などの、異なるタイプの情報/波形を並置している。一部の実施例では、睡眠時無呼吸指数波形は、睡眠の質のいくつかの潜在的な測定値における睡眠の質の少なくとも1つの尺度を提供する。
【0135】
1つの実施態様では、
図2000に示す情報は、少なくとも分単位の睡眠データ、治療データ、体位データなどの自動記憶を介して取得される情報に対応する。
【0136】
一部の実施例では、いびき強度波形2010、呼吸波形2020、および/または、睡眠体位プロファイル2030を取得するように、少なくとも1つの加速度計406を使用することができる。一部の実施例では、本開示全体を通して少なくとも一部の実施例の中で説明されるような情報を取得するように、他の検知要素が使用される。
【0137】
一部の実施例では、いびき強度波形2010は、第1の概ね定数を有する第1の部分2011と、第1の値よりも概ね高い第2の値を有する第2の部分2012とを含む。一部の実施例では、呼吸波形2020は、概して通常の呼吸の第1の部分(例えば、一連の呼吸周期)と、それに続く不規則な呼吸周期2023、2024、2029などの第2の部分2022とを含む。従って、増加したいびき強度は、一般に、不規則な呼吸を表す第2の部分2022と一致する。
【0138】
一部の実施例では、刺激プロファイル2025は、特定の強度(例えば、2.1V)の一連の刺激パルスを含み、いくつかの刺激パルス2026は、持続時間が比較的長く周波数が比較的低く、いくつかの刺激パルス2027は、比較的短い持続時間および比較的高い周波数を有する。1つの実施態様では、不規則な呼吸周期2023、2024、2029の間に、比較的短い、比較的に頻繁な刺激パルスが印加される。
【0139】
一部の実施例では、睡眠体位プロファイル2030は、第1の睡眠体位2032(例えば、左側)および第2の睡眠体位2034(例えば、仰臥位)を含む。第2の睡眠体位2034は、いびきの強さ2012の上昇および不規則な呼吸周期2023、2024、2029と概ね一致することが分かる。
【0140】
一部の実施例では、睡眠時無呼吸指数波形2040は、概ね定数を有する第1の部分2042と、指数(例えば、AHI)が時間と共に増加する第2の部分2044と、を含む。仰臥睡眠体位2034は、いびきの強さ2012の上昇、不規則な呼吸周期2023、2024、2029、および仰臥睡眠体位2034と概ね一致することが分かる。
【0141】
とりわけ、
図2000の情報は、刺激療法を調整するように臨床医によって使用されてもよく、および/または、刺激療法を自動的に調整して、波形2040によって表される睡眠時無呼吸指数(例えば、AHI)の移動平均を低下させるように、治療装置(および/または管理部)によって使用されてもよい。さらに、前述したように、この情報は、通常の呼吸(例えば、部分2021)になりやすい体位(例えば左側)に患者の睡眠体位を変えるように、オーディオまたは非オーディオ技法を介して患者に伝達するために使用されてもよい。
【0142】
一部の実施例では、
図13A~
図13Iに概略的に表されるいくつかの部分は、ユーザインターフェースが臨床医のユーザインターフェースであるかまたは患者のユーザインターフェースであるかにかかわらず、本開示の少なくとも一部の実施例による心臓関連監視のためのユーザインターフェースの少なくともいくつかの例として機能(または例に対応)し得る。一部の実施例では、
図13A~
図13Iのうちの1つの図で表されるユーザインターフェース部分は、
図13A~
図13Iのうちの別の図のユーザインターフェース部分、または、
図13A~
図13Iおよび/または
図4A~
図5Bのうちのいくつかの図のうちのユーザインターフェース部分と相補的に組み合わされ得ることが理解されよう。
【0143】
図13Bは、本開示の一実施例による、睡眠の質の一部の実施態様に関連する加速度計の検知の一部の実施態様を概略的に表す
図2050である。一般的には、
図2050は、一晩の睡眠中にいくつかの波形をマッピングする。他には、一般的なタイムライン2055に対して、
図13Bは、睡眠時無呼吸指数波形2060、刺激プロファイル2070、および睡眠体位プロファイル2080を並置している。
図13Bから分かるように、一部の実施例では、仰臥睡眠体位(2082)は、無呼吸指数(例えば、AHI)の振幅の増加(2062)をもたらし、これに対して、一般に、治療装置によって刺激(2072)の強度(例えば、振幅)の増加を一致させる。しかしながら、患者が側部睡眠体位(例えば、左側)2084に切り替わると、無呼吸指数は減少し(2064)、それによって治療装置は刺激強度を減少させる(2074)。一部の実施例では、刺激強度は、振幅調整と組み合わせてまたは振幅調整とは別に、例えばパルス幅、周波数などの他のパラメータを介して調整することが可能であることが理解されよう。
【0144】
一部の実施例では、加速度計406は、心拍数および/またはQRS群を含む心電図(ECG)波形などの心臓情報304の音響検出を可能にする。一部の実施例では、心拍数を測定することは心拍変動を検知することを含む。一部の実施例では、加速度計406は、限定するものではないが、例えば呼吸数などの呼吸情報を検知することができる。一部の実施例では、加速度計406のみで検知するかまたは他のセンサと共に検知するかによらず、ECG波形が呼吸に伴って変化し得るECG信号の挙動を利用することによって、心臓情報304および呼吸情報302を同時に監視することができる。
【0145】
図13Cは、本開示の一実施例による、心臓情報および呼吸情報の音響検知の一部の実施態様を概略的に表す
図2200である。一部の実施例では、
図13Cに示す音響検知は、加速度計406を介して行われる。他には、加速度計406は、限定するものではないが、例えば心拍数検出、QTタイミング検出などのような様々な形態の心臓タイミング測定を可能にできる。この心臓タイミングにより、心拍変動測定が可能になる。
【0146】
図2200に示すように、加速度計406は、生の出力波形2210を生成し、生の出力波形2210は、ハイパスフィルタ2220でフィルタリングして心音波形2222を生成することにより、またローパスフィルタ2230でフィルタリングして呼吸波形2232を生成することにより、分離される(2212)。他の特徴には、心音波形2222はS1成分とS2成分とを含み、S1成分はECG波形におけるQRS群と相関し、S2成分はECG波形2224におけるT波成分と相関する。従って、この構成を介して、加速度計406は、それぞれの異なる周波数フィルタ2220および2230の適用によって区別および識別され得る心臓の動きおよび呼吸の動きの両方を検知することが可能である。1つの実施態様では、
図13Dに示すように、ウィガーズ
図2250は、心電図(ECG)の部分と一致するかまたはそれに対応する心音図の部分を(とりわけ)示す。1つの実施態様では、このウィガーズ図はhttps://commons.wikimedia.org/wik/File:Wiggers_Diagram.svg#filelinksで入手可能である。
【0147】
一部の実施例では、加速度計406は、加速度計406を介して判定可能な他のパラメータとともに、患者の動き、体位、姿勢および/または活動の検知を介して睡眠/覚醒の検出を可能にする。場合によっては、この情報は、治療の有効性を高めるためにSDB治療の自動制御を実行するために使用されてもよい。
【0148】
一部の実施例では、加速度計406は外部型センサ374を含む。場合によっては、外部型センサとして実施される場合、加速度計406は、例えば身体の一部(例えば、手首、胸、腕、脚、胴など)の周りに装着されたバンドまたはベルトに組み込まれた加速度計などのウェアラブルセンサを含み得る。
【0149】
一部の実施例では、加速度計406は、睡眠期間中の睡眠時呼吸障害事象を検出するように使用されてもよく、不整脈を検出するように連続的に使用されてもよい。
【0150】
一部の実施例では、
図12に示す高周波センサ408は、少なくとも
図11に関連して非接触センサ384に関して説明したように、限定するものではないが、例えば、心臓情報304、呼吸情報302、動作/活動、および/または、睡眠の質などの様々な生理学的パラメータおよび情報の非接触検知を可能にする。一部の実施例では、高周波センサ408は、他の生理学的情報の非接触検知を可能にする。
【0151】
従って、
図13Eは、本開示の一実施例による、呼吸情報のRFベースの非接触検知を概略的に表す
図2400である。
図13Eの
図2400に示すように、検知構成2410は高周波(RF)センサ2412を含み、高周波(RF)センサ2412は、患者2414の胸部に対してセンサ2412によって送受信される信号を介して、ドップラー原理2420に基づいて胸部の動きを判定する。センサ2412は、例えば患者が眠っている部屋(例えば、寝室)内の様々な場所など、患者2414の近傍のどこにでも配置することができる。一部の実施例では、センサ2412は、非専用モバイルデバイス132(例えば、一例では携帯電話)または配列130(
図3B)内の他のアクセスツールに結合されて、治療装置の他の構成要素に対するデータ送信およびそのような他の構成要素における記憶を可能にする。一部の実施例では、検知構成2410は、
図11に関連して前述したように、非接触センサ384と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含む。
【0152】
一部の実施例では、1つのセンサモダリティは、
図12に示すような光学センサ410を含み得る。場合によっては、光学センサ410は、埋め込み型センサ372および/または外部型センサ374(
図11)であってもよい。例えば、光学センサ410の1つの実行は、パルスオキシメトリを介して心拍数および/または酸素飽和度を検知するための外部光学センサを備える。場合によっては、光学センサ410は酸素飽和度低下指数(ODI)の測定を可能にする。一部の実施例では、光学センサ410は、患者の指に取り外し可能に結合可能な外部型センサを含む。
【0153】
一部の実施例では、光学センサ410は、患者の睡眠環境における周囲光を測定するように使用され、それによって患者の睡眠衛生および/または睡眠パターンの有効性の評価を可能にし得る。
【0154】
図12に示すように、一部の実施例では、1つのセンサモダリティは、筋肉が電気的または神経学的に活性化されるか否かにかかわらず、筋肉が生じる電気的活動を記録および評価するEMGセンサ412を含む。場合によっては、EMGセンサ412は、限定するものではないが、例えば、呼吸数、無呼吸事象、呼吸低下事象、無呼吸が閉塞性であるか中枢由来であるかなどの呼吸情報302を検知するように使用される。例えば、中枢性無呼吸は、呼吸努力のEMGを示さない場合がある。
【0155】
場合によっては、EMGセンサ412は、表面EMGセンサを含み得、場合によっては、EMGセンサ412は、筋内センサ(intramuscular sensor)を備えることが可能である。場合によっては、EMGセンサ412の少なくとも一部は、患者の体内に埋め込み可能であり、従って、長期間にわたって筋電図検査を実行するために利用可能なままとなる。
【0156】
一部の実施例では、1つのセンサモダリティは、心電図(ECG)信号を生成するECGセンサ414を含み得る。場合によっては、ECGセンサ414は、患者の胸部付近に配置可能であり、それからECG信号を取得可能である複数の電極を備える。場合によっては、専用のECGセンサ414は使用されないが、ECG信号を取得するために生体インピーダンスセンサ404のアレイ(配列)などの他のセンサが使用される。場合によっては、専用のECGセンサは使用されないが、ECG情報は、
図12のセンサタイプ400のいずれか1つまたは複数のセンサモダリティを介して取得され得る呼吸波形から導出される。一部の実施例では、ECGセンサ414は、
図12および/または少なくとも
図13A~
図13Dに関連して前述したように、加速度計406として実施される。
【0157】
一部の実施例では、ECGセンサ414を介して取得されたECG信号は、(圧力センサ402またはインピーダンスセンサ404を介した)呼吸検知と組み合わせて、呼吸数および呼吸相だけでなく、毎分換気量を判定し得る。
【0158】
一部の実施例では、ECGセンサ414を介して取得されたECG信号は、(圧力センサ402またはインピーダンスセンサ404を介して)心拍出量検知と組み合わされてもよい。1つの実施態様では、心拍出量は心拍数と一回拍出量との積である。1つの実施態様では、左心室(LV)収縮性(dP/dtによって表される)の圧力が高いと、心拍出量がより多いと推定可能であり、従って、左心室(LV)収縮性は、心臓の一回拍出量の相対的な測定値を提供し得る。一部の実施例では、この構成は、ECGセンサ414を大動脈または左心室に配置することによって実行されてもよい。一部の実施例では、一回拍出量が動脈圧に比例し得るため、心拍出量検知により、動脈圧(収縮期血圧値と拡張期血圧値との差)を判定できる。
【0159】
一部の実施例では、ECGセンサ414は、呼吸情報(例えば、
図9の少なくとも302)を得るために利用されてもよい。
図13Fは、本開示の一実施例による、心電図の波形からの呼吸情報の導出を概略的に表す図である。1つの実施態様では、
図13Fの
図2300は、心臓タイミング情報と呼吸情報とを並置している。
図13Fに示すように、
図2300は、生の心電図波形2310を含み、生の心電図波形2310は、条件付き心電図波形2324を取得するようにハイパスフィルタ2220を介してフィルタリングされ、呼吸波形2332を取得するようにローパスフィルタ2230を介してフィルタリングされる。従って、ECGセンサ414を介して、呼吸情報302および心臓情報304(
図9)の両方を取得することができる。一部の実施例では、他のところで述べたように、ECGセンサ414は、少なくとも部分的に、加速度計406(
図12)として実施されてもよい。
【0160】
図13Gは、
図13Fに関連して説明したような、ECG波形(例えば、ECGセンサ414)から得られる呼吸波形の態様をさらに示す、本開示の一実施例による
図2350である。従って、
図2350は、RR間隔プロファイル2360を他の波形2324、2332と共にさらに並置していることを除いて、
図13Fと同様に通常のECG2324と呼吸波形2332とを並置している。1つの実施態様では、
図2350は、R-R間隔および/またはP-R間隔などの心臓タイミングの態様がどのように呼吸に伴って変化するかを示す。例えば、R-R間隔波形2360が、概して吸気および呼気にそれぞれ対応するパターンでどのように増加および減少するかを観測することができる。他の用途の中でも、この情報は、心臓障害パラメータ、心臓健康パラメータ、睡眠パラメータ、および/または、呼吸パラメータ間の相関、関係、および/または、関連を識別することを可能にし得る。
【0161】
図12に示すように、一部の実施例では、1つのセンサモダリティが超音波センサ416を含む。場合によっては、超音波センサ416は、患者の上気道の開口部(例えば、鼻、口)に近接して配置され、超音波信号の検出および処理を介して、少なくとも呼吸情報302、睡眠の質情報306、睡眠時呼吸障害情報308、および/または他の情報310を判定できるように呼気を検知する。場合によっては、超音波センサ416は、少なくともArlottoらの2015年2月5日に公開された国際公開第2015/014915号パンフレットに関連して記載されたものと実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含み得る。
【0162】
一部の実施例では、
図12に示す音響センサ418は、
図9に示すような、呼吸情報302(例えば、呼吸数、呼吸波形など)、心臓情報304(例えば心拍数、心電図波形など)、睡眠の質情報306、睡眠時呼吸障害(SDB)情報308、および/または、他の情報310を検知するために使用可能である。一部の実施例では、音響センサ418は、少なくとも呼吸情報302を取得するように、モバイルデバイス131、132(
図3B)を介してソナー検出スキームを実行することができる。例えば、音響センサ418は、伊国フィレンツェにおける国際会議、第13回International Conference on Mobile Systems, Applications, and Servicesにおいて2015年5月にワシントン大学が報告した“Contactless Sleep Apnea Detection on Smartphones” reported by the University of Washington in May 2015 at The 13th International Conference on Mobile Systems, Applications, and Services in Florence, Italy」に記載されているように、ソナーによる無呼吸事象を監視するように設計されたアプリケーション(すなわち、モバイルアプリケーション)を実行するスマートフォンの一部である、および/または、スマートフォンと協働する。
【0163】
一部の実施例では、他のセンサ420は、呼吸情報302、心臓情報304、睡眠の質情報306、睡眠時呼吸障害情報308、および/または、他の情報310(
図9)を検知および監視するのに有用な任意の他のタイプのセンサまたはセンサモダリティを含む。例えば、一部の実施例では、「他の」センサ420は、そのような温度は、睡眠の質に影響し得ること、または、呼吸状態、心臓状態もしくは睡眠時呼吸障害に関する情報を反映し得ることから、患者の睡眠環境における周囲温度、および/または、睡眠前、睡眠中および睡眠後の患者の温度を検知するための温度センサを含み得る。
【0164】
図13Hは、本開示の一実施例による、呼吸情報、心臓情報、および睡眠情報を並置して概略的に表す
図2450である。一般的に言えば、
図2450は、例えば、心拍数の上昇、心房レートが心室レートよりも大きい(両方とも無呼吸期と概ね一致する)などの観測などの要因に基づいた、潜在的に無呼吸による心房性不整脈の期間の識別を容易にすることができる。
【0165】
一部の実施例では、
図2450は、インターフェース1000(
図4A)などの臨床医のユーザインターフェースの一部として表示可能である。一部の実施例では、
図2450は、
図13Aと同様の呼吸波形2020と、
図13Aと同様の刺激プロファイル2025と、心拍プロファイル2460と、V-A関連波形2470と、
図13Aのものと同様の睡眠体位プロファイル2030とを含む。
図13Aおよび
図13Hに示すように、心拍プロファイル2460は、第1の部分2462と第2の部分2463とを含む。第1の部分2462はベースライン心拍数を表し、第2の部分2463は心拍変動を表す。
図13Aに示す例では、第2の部分2463は、ピーク2464、2466(例えば、心拍数の上昇)および谷2467を含む。
【0166】
図13Hにさらに示すように、V-A関連波形2470は、第1のベースライン部分2472と、呼吸不規則性(すなわち、不規則な呼吸)2022と同期して生じる変動性を呈する第2の部分2473と、を含む。一方、睡眠体位プロファイル2030は、呼吸異常2023、2024、2029、心拍数の上昇2464、2466、およびV-A関連2474、2476の値の増加が、仰臥睡眠体位2034に対応することを示している。
【0167】
1つの実施態様では、V-A関連波形は、心室レートと心房レートとの間の比率を表す。この比は通常1:1であり、1:n(n>1)の偏差は心房性不整脈を示し、n:1(n>1)は心室性不整脈を示す。
【0168】
図13Hに示すように、V-A関連2474、2476のピーク、心拍数の上昇2464、2466、および不規則な呼吸周期(例えば、2023、2029)の間に強い相関が存在する。
【0169】
図13Iは、本開示の一実施例による、少なくとも心臓情報、呼吸情報、および睡眠情報を含む、患者の終夜レポート2510を概略的に表す
図2500である。
図13Iの
図2500に示すように、一部の実施例では、患者の終夜レポート2510は、心臓パラメータ部分2520、呼吸パラメータ部分2530、および上気道刺激治療パラメータ部分2560を含む。
【0170】
一部の実施例では、心臓パラメータ部分2520は平均心拍数および任意の不整脈に関する情報を表示し、例えば、特定の時間における無呼吸エピソード中の心房細動(AF)2522の潜在的な例を表示する。一部の実施例では、呼吸パラメータ部分2530は、限定するものではないが、例えば、呼吸数、仰臥位および非仰臥位の無呼吸指数(例えば、AHI)、睡眠体位持続時間、および酸素飽和度などの様々な測定された呼吸パラメータの値を監視する。
【0171】
一部の実施例では、治療パラメータ部分2560は、その夜の治療の全時間と刺激の平均振幅とを含む。
【0172】
一部の実施例では、
図2500は、表示可能であり、ユーザインターフェース(例えば、
図3Cの140)として双方向的に関与できる。例えば、一部の実施例では、(呼吸パラメータ部分2530内の)睡眠体位などの特定のパラメータはホットリンクに実行されて、よって、リンクの関与が記憶された信号のグラフ(例えば、
図13Hの睡眠体位プロファイル2030)を、
図2500を表示するディスプレイ上に表示させる。一部の実施例では、刺激プロファイル2025(
図13H)は、平均振幅パラメータを「クリック」すると、
図2500に表示可能である。
【0173】
一部の実施例では、
図2500は、臨床医のユーザインターフェース1000(
図4A)の一部として表示および関与ができ、一部の実施例では、
図2500は、患者のユーザインターフェース(
図5Aおよび
図5B)の一部として表示および関与ができる。さらに、他のところで記載したように、ユーザインターフェースとしての
図2500の部分は、少なくとも
図4A~
図5Bおよび/または
図13A~
図13Hに表すユーザインターフェース部分と様々な組み合わせで組み合わせることができる。
【0174】
図14Aは、本開示の一実施例による、一連440のセンサモダリティを概略的に表すブロック図である。一部の実施例では、一連440のセンサモダリティは、少なくとも
図11~
図13Iに関連して説明したものに加えて、追加の検知モードを提供する。場合によっては、モダリティ442、444、446は、少なくとも
図11~
図13Iに関連して説明されたタイプのセンサのうちの少なくとも1つを補完するおよび/または実行する。
【0175】
異なるセンサモダリティ442、444、446を介して、少なくとも心臓情報および/または呼吸情報が判定されてもよい。
【0176】
一部の実施例では、1つのセンサモダリティ440は、少なくとも心臓関連情報を判定するための心弾動センサ442を含む。場合によっては、心弾動センサ442は、
図12の少なくとも加速度計センサ406、音響センサ418、および/または、高周波センサ408を介して実行されてもよい。少なくとも一部の場合では、心弾動図は、心臓が脈管系へ血液を駆出したことに対する身体の反動力の測定として理解され得る。
【0177】
一部の実施例では、1つのセンサモダリティ440は、少なくとも心臓関連情報を判定するための心振動センサ(seismocardiogram sensor)444を含む。場合によっては、心振動センサ444は、少なくとも振動/動き検出モードで動作する少なくとも加速度計センサ406を介して実行されてもよい。場合によっては、心振動センサ444は、高周波センサ408を介して実行されてもよい。少なくとも一部の場合では、心振動は、心拍に応答して胸壁の局所的な振動を表すとして理解され得る。
【0178】
一部の実施例では、1つのセンサモダリティ440は、心音センサ446を含む。一部の実施例では、心音センサ446は、少なくとも
図13Cおよび
図13Dに関連して説明したのと実質的に同様に実施されてもよい。
【0179】
図14Bは、本開示の一実施例による、センサプロファイル管理部450を概略的に表すブロック図である。一部の実施例では、センサプロファイル管理部450は、治療装置および/または監視リソース(
図1の110、60)の一部を形成し、および/または、その一部と協働する。
図14Bに示すように、センサプロファイル管理部450は、第1のセンサプロファイル機能452と第2のセンサプロファイル機能454とを含む。一部の実施例では、第1のセンサプロファイル機能452は、治療装置および/または監視リソースに既に関連付けられているセンサを含むおよび/または監視する。一方、一部の実施例では、第2のセンサプロファイル機能454は、少なくとも1つの市販のセンサデバイスまたはセンサアレイからセンサ情報を受信するように機能する。第2のセンサプロファイル機能454は、市販のセンサデバイス/センサアレイのセンサのうちの少なくともいくつかが、第1のセンサプロファイル機能452に関連付けられたセンサを補充および/または交換することを可能にする。
【0180】
一部の実施例では、第2のセンサプロファイル機能454は、予めプログラムされたセンサプロファイルのアレイを含む。一部の実施例では、予めプログラムされたセンサプロファイルの各アレイは、市販の異なるセンサデバイス/センサアレイに対応する。例えば、1つのアレイは、商標FitBit(登録商標)で入手可能なウェアラブルセンサアレイと実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを有する1つのウェアラブルセンサアレイ(例えば、
図11の380)に対応することができる。例えば、1つのアレイは、商標Beddit(登録商標)で入手可能なセンサアレイと実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを有する1つの外部型センサアレイ(例えば、
図11の374、382)に対応することができる。一部の実施例では、そのような市販のセンサデバイス/センサアレイは、非専用モバイルデバイス132などのアクセスツール131~135(
図3B)の1つに対応するいくつかの特徴に対応し、および/または、それらを含み得る。
【0181】
一部の実施例では、このような市販のセンサデバイス/センサアレイは、治療装置および/または監視リソースの信頼性の高くて安全な動作を確保するために、治療装置(例えば、
図1の70)および/または監視リソース(例えば、
図1、
図3Aの60)と安全に通信できる。一部の実施例では、そのような安全な通信は、安全な通信チャネルを確立するアクセスツール131~135のうちの1つを介して可能かつ容易にされる。例えば、市販のセンサデバイス/センサアレイは、そのような「安全な通信」装置と直接通信して、市販のセンサデバイス/センサアレイと、治療(例えば、
図1の70)および/または監視リソース(例えば、
図1、
図3Aの60)と、の間に通信経路を確立し得る。一部の実施例では、センサプロファイル管理部450によって、治療装置および/またはモニタが、それらの間に安全な通信チャネルが確立されると、市販のセンサデバイス/センサアレイを自動的に認識し実行できる。
【0182】
一部の実施例では、第2のセンサプロファイル機能454によって、治療装置および/または監視リソースが、市販のセンサデバイス/センサアレイを、第1のセンサプロファイル機能452に関連付けられたセンサと、シームレスに統合および/または活用できる。第1のセンサプロファイル機能452に関連付けられたセンサは、少なくとも
図9~
図12に関連して説明した方法で、搭載センサ(例えば、パルス発生器(IPG)上の加速度計406)、埋め込み型センサ、または外部型センサとすることが可能である。
【0183】
一部の実施例では、第2のセンサプロファイル機能454は、市販のセンサデバイス/センサアレイとは別に、または市販のセンサデバイス/センサアレイと相補的に関連して、アクセスツール131~135(
図3B)におけるセンサの使用を統合するように構成される。一部の実施例では、配列130(
図3B)内の1つのそのようなアクセスツールは、例えばスマートフォン、タブレット、ファブレットなどの非専用モバイルデバイス132を含む。
【0184】
一部の実施例では、第2のセンサプロファイル機能454はカスタムパラメータ450を含み、カスタムパラメータ450によって、カスタムセンサプロファイル機能は、カスタマイズされたセンサデバイス/センサアレイからセンサ情報を受信するように構築されることができる。
【0185】
一部の実施例では、センサプロファイル管理部450は、第1のセンサプロファイル機能452および/または第2のセンサプロファイル機能454におけるセンサへの変更を含むように、更新することができる。例えば、新しい市販のセンサデバイス/センサアレイに関連するセンサプロファイルをアップロードして、第2のセンサプロファイル機能454の一部とすることができる。
【0186】
図15Aは、本開示の一実施例による、心臓状態の配列500を概略的に表すブロック図である。
図15Aに示すように、一部の実施例では、心臓状態の配列500は、期外収縮状態502、上室性状態504、心室性状態506、徐脈性不整脈状態508、変時性不全(chronotropic incompetence)509、高血圧510、心不全511、および/または、他の状態512を含む。一方、組み合わせ状態514は、配列500の状態502~512の少なくとも2つの組み合わせを含む。
【0187】
一部の実施例では、配列500の状態のいずれか1つは、センサ370(
図11)を介して、センサタイプの配列400(
図12)で表されるセンサモダリティの1つを介して、および/または、臨床医に利用可能な他の機構を介して、心臓情報304(
図9)として検知および/または監視され得る。
【0188】
一部の実施例では、上室性状態504は、限定するものではないが、例えば、心房細動、心房粗動、および/または、発作性上室性頻脈を含む。ある意味では、心房細動は、患者の心臓の心房の筋繊維の急速の収縮、不規則の収縮、および/または、非同期の収縮に関連する。ある意味では、心房細動は、洞房結節から来る正常な電気パルスに打ち勝つ不規則な電気インパルス(肺静脈の付け根に起因し得る)によって識別可能である。この現象は、心房から心室へのインパルスの不規則な伝導をもたらし、よって、心房の収縮および弛緩が心臓の心室と同期しなくなり得る。
【0189】
一部の実施例では、心房細動は、心房-心房タイミングの標準偏差を観測することによって認識可能である。正常に機能する心臓では、心房-心房のタイミングは非常に密接に結合されている。しかしながら、心房から心房のタイミングにおいて大きな広がりが観測される場合、このパターンは心房細動を示す可能性がある。心電図波形(例えば、ECG)を見るなどの1つの状況では、心房細動は、単一のQRS群に対する多数の小さなP波に関連し、よって、心電図波形が心電図波形中に呈する明確なP波がほとんど存在しない。
【0190】
一部の実施例では、正常に機能する心臓において1:1である、心室-心房拍動比を観測するために心臓情報304を使用することができる。しかしながら、V-A拍動比が1:nであり、一定期間n>1である場合、これらの値は心房細動を示す可能性が高い。
【0191】
一部の実施例では、心室状態506は、限定するものではないが、例えば心室細動および/または心室頻拍などの心室性不整脈を含む。一部の実施例では、上記のV-A拍動比が1:n(n<1)である場合、この拍動比は、心室性不整脈を示し得る。一部の実施例では、心室性不整脈は、高い心室レートによって識別され得る。
【0192】
少なくとも一部の実施例では、徐脈性不整脈状態508は、限定するものではないが、心拍数が異常に遅いことを含む。一部の実施例では、徐脈性不整脈の閾値は、毎分60ビート以下の心拍数として定義される。徐脈性不整脈状態508は、例えば洞性徐脈、洞房ブロック(sinoatrial block)および/または房室ブロック(atrioventricular block)などの状態によって引き起こされ得る。
【0193】
少なくとも一部の実施例では、変時性不全状態509は、例えば上昇した呼吸数または増加する呼吸速度と同期して一定するまたは下降する心拍数などの、心臓が活動または需要の増加に見合った心拍数に上げることができないことに対応する。
【0194】
一部の実施例では、他の状態152は他の心臓状態を含み、当該心臓状態は悪い心臓状態または心臓障害として正式に認識される場合または認識されない場合もあるが、当該心臓状態に対しては処置が望ましいと考えられる。
【0195】
一部の実施例では、組み合わせ状態514は、複数の心臓状態の存在および/または組み合わせ効果を表す。
【0196】
図15Bは、本開示の一実施例による、状態判定部530を概略的に表すブロック図である。状態判定部530は、心拍数パラメータ532、心臓タイミングパラメータ534、他のパラメータ536、および組み合わせパラメータ538を含む。場合によっては、少なくとも
図15Aに関連して述べたように、心拍数の挙動のみがいくつかの心臓状態を示すことがあり、場合によっては、他の呼吸、心臓、睡眠情報と対になる心拍情報がいくつかの心臓状態を示すことがある。同様に、少なくとも
図15Aに関連して述べたように、心臓タイミングのみがいくつかの心臓状態を示すことがあり、場合によっては、他の呼吸、心臓、睡眠情報と対になる心臓タイミング情報がいくつかの心臓状態を示すことがある。
【0197】
一部の実施例では、心臓タイミングは、心臓が心周期を繰り返そうとするとき、心臓の異なる部分の動作の挙動のパターンまたは心臓の挙動の態様のパターンを観測することを指すことが理解されよう。例えば、心房-心房タイミングを観測することは、心房細動を示し得る心臓タイミングの1つの形態である。同様に、一例では、心室-心房拍動比を観測することは、比の値に依存して、心房細動または心室性不整脈を示し得る心臓タイミングの1つの形態である。一部の実施例では、そのような関係は、
図4A~
図5Bおよび
図13A~
図13Iの少なくとも一部に示すように、様々な表、グラフ、および/または、ユーザインターフェースを介して識別可能かつ表示可能である。
【0198】
図15Cは、本開示の一実施例による、判定エンジン570を概略的に表すブロック図である。一部の実施例では、判定エンジン570は、少なくとも
図3Aに関連して前述した監視リソース60と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含む。一部の実施例では、判定エンジン570の少なくともいくつかの実施態様は、監視リソース60(
図3A)の一部を形成し得る。一部の実施例では、判定エンジン570は、心臓状態パラメータ572、通知機能574、通知基準576、変動パラメータ578、閾値パラメータ580、反応パラメータ582、および非反応パラメータ584を含む。
【0199】
一部の実施例では、判定エンジン570は、患者に関する幅広い種類の生理学的情報を判定する。一部の実施例では、この判定された情報は心臓情報を含み得て、例えば、
図15Cの心臓状態パラメータ572によって表される良い心臓状態(例えば、心臓の健康)、および/または、心臓状態パラメータ572によって表される悪い心臓状態(例えば、心臓障害)を含み得る。一部の実施例では、この判定された情報は、睡眠の質情報および/または睡眠時呼吸障害関連情報をも含み得る。
【0200】
一部の実施例では、判定エンジン570は、良いおよび/または心臓状態などの心臓情報の判定に専用である。一方、一部の実施例では、判定エンジンは、悪い心臓状態のみを追跡することに専用である。一部の実施例では、心臓障害パラメータは、複数の心臓障害を表し、(監視リソース60の)判定エンジン570は、それぞれの心臓障害の第1のクラスと、それぞれの心臓障害の第2のクラスとを区別することが可能である。それぞれの心臓障害の第1のクラスは、監視期間を通してシステムを介する閉塞性睡眠時無呼吸治療の前後に存在する悪い心臓状態に対応し得る。それぞれの心臓障害の第2のクラスは、監視期間を通してシステムを介する閉塞性睡眠時無呼吸治療の前に存在する悪い心臓状態の存在と、監視期間を通してシステムを介する閉塞性睡眠時無呼吸治療の後の悪い心臓状態における実質的な減少(例えば、消失、鎮静)と、に対応する。
【0201】
少なくともいくつかの心臓状態が心拍数(例えば、
図15Bの532)または心臓タイミング(例えば、
図15Bの534)などの比較的に基本的な生理学的情報に基づいて判定されるため、判定エンジン570を介して判定される情報は、
図15Bに示すように、心拍数パラメータ532、心臓タイミングパラメータ534および/または他の生理学的情報パラメータ536を含む。
【0202】
通知機能574は、ユーザまたは臨床医への通知の形態をとる通知を配信することができ、通知は、患者および/または臨床医によってアクセス可能ななんらかの形態のユーザインターフェース(例えば、
図3Cのユーザインターフェース140)で、テキスト(例えば、SMS)、電子メール、可聴通知、ポップアップウィンドウなどを介して伝達される。場合によっては、そのようなユーザインターフェースは、少なくとも
図3Bに関連して前述したアクセスツール131~135の1つを介してアクセスしてもよく、患者プログラマ、臨床医プログラマ、コンピュータ、タブレット、スマートフォン、ファブレットなどを含み得る。そのような装置は、患者に関連する判定エンジン570、監視システムおよび/または治療システムと共に使用するために専用にされてもされなくてもよい。
【0203】
一部の実施例では、通知基準576は、判定エンジン570が通知機能574を介して通知を実行する前に満たすべき基準を提供する。一部の実施例では、通知基準576は、通知基準576を形成するのに、どの状態または情報が使用されるかに関して、および/または、特定のパラメータのどの値(例えば、量、振幅、頻度、持続時間など)が使用されるかに関して臨床医によって選択的に調整可能である。一部の実施例では、通知基準576は、特定の心臓状態を診断するために使用される診断基準の実施態様の少なくとも一部に対応する。一部の実施例では、通知基準576は、そのような診断基準とは別個かつ独立である。
【0204】
一部の実施例では、通知機能574は、心臓状態の識別に関する患者または臨床医への通知を実行するように機能する。一部の実施例では、通知機能574は、通知基準576が満たされるときに通知を提供するように制限される。
【0205】
一部の実施例では、変動機能578は、期待される挙動またはパターンから特定のパラメータが変動する程度を判定する。例えば、心拍数パラメータ532(
図15B)を判定する場合、心拍数の変動または変動性を判定することで、悪い心臓状態を示すことが可能であり、安定した心拍数の変動または変動性を判定することで、良い心臓の状態、または、悪い心臓状態の治療の成功、または、睡眠時呼吸障害状態の治療の成功を示すことが可能である。
【0206】
一部の実施例では、閾値機能580は、検知された生理学的情報が特定の心臓状態に対応するとみなされる閾値を設定するように使用される。しかしながら、一部の実施例では、1つのみの検知された生理学的情報が閾値を満たすことによって心臓状態が判定されないように、いくつかのタイプの生理学的情報が心臓状態を判定することに関与する。
【0207】
一部の実施例では、通知閾値はベースラインデータから自動的に判定されてもよく、当該ベースラインデータは、医師が通知に対して一般的に行動を起こすまたは応答する閾値を判定する際に作成される。一部の実施例では、通知閾値は臨床医によって事前に選択される。
【0208】
一部の実施例では、判定エンジン570は、監視期間中または後(例えば、
図3Aの124)に、睡眠時呼吸障害の治療に(良い方向または悪い方向に)反応し得る任意の心臓状態の判定を容易にする反応パラメータ582を含む。場合によっては、反応パラメータ582は、睡眠時呼吸障害の治療の有益な結果として、どの心臓状態が(もしあれば)緩和されたかを臨床医が判定し、よって、心臓状態の直接治療を避けることが可能となるようにするのを容易にし得る。
【0209】
一部の実施例では、判定エンジン570は、監視期間中または後(例えば、
図3Aの124)に、睡眠時呼吸障害の治療に反応し得ない任意の心臓状態の判定を容易にする非反応パラメータ584を含む。場合によっては、非反応パラメータ584は、特定の心臓状態が睡眠時呼吸障害の治療の結果として緩和されなかったため、心臓状態に関する直接的な処置によってどの心臓状態が(もしあれば)緩和され得るかを臨床医が判定するのを容易にし得る。このようにして、心臓状態の同時監視を伴う睡眠時呼吸障害の治療は、どの心臓障害に対するどの治療が反応し得るかを判定する際、変数を排除するのに役立ち得る。
【0210】
図16Aは、本開示の一実施例による、治療装置650を概略的に表すブロック図である。一部の実施例では、治療装置650は、
図1のシステム50および
図1~
図15Cに関連して先に説明した様々な実施例と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含む。
【0211】
図16Aに示すように、治療装置650は、非心臓パルス発生器652と、センサ654と、刺激要素660と、監視期間668に従って心臓関連情報667を判定する監視リソース664と、を備える。一部の実施例では、心臓関連情報667は、少なくとも
図15Aの心臓状態情報500を含み得る。
【0212】
一部の実施例では、非心臓パルス発生器652は、少なくとも
図6A、
図6C、
図7に関連して前述したように、パルス発生器と実質的に同じ特徴の少なくともいくつかを含む。一部の実施例では、センサ654は、少なくとも
図11および
図12に関連して前述したように、センサ370、400と実質的に同じ特徴の少なくともいくつかを含む。
【0213】
一部の実施例では、装置650の刺激要素660は、刺激要素が治療期間662に従って動作されるように、少なくとも
図6Aおよび
図7に関連して前述したような刺激要素と実質的に同じ特徴の少なくともいくつかを含む。一部の実施例では、刺激要素660は、上気道開存性を回復させるために、上気道関連の体組織(例えば、
図6Bの180)を刺激するように動作される。
【0214】
一部の実施例では、装置650は、少なくとも
図1~
図15Cに関連して前述したように、心臓状態の監視と少なくとも一致する方法で、監視期間668に従って心臓状態664を監視する。
【0215】
一部の実施例では、装置650は、治療管理部(例えば、
図3Aの110)および/または管理部885(
図23)を有する制御部880をさらに備えてもよい。このような例では、管理部および/または制御部は、治療期間662(
図3Aの112)に従って刺激要素660を介して刺激を調整可能であり、および/または、監視期間668(同様に
図3Aの124)に従って心臓状態670を監視可能である。
【0216】
図16Bは、本開示の一実施例による、刺激システム670を概略的に表す図である。
図16Bに示すように、一部の実施例では、システム670は、患者671の胸部領域内に外科的に配置することができる埋め込み型パルス発生器(IPG)675と、IPG675と電気的に結合された刺激リード線674と、を備える。一部の実施例では、パルス発生器675は、少なくとも
図6A、
図6C、
図7および本開示全体を通して説明された様々な実施例に関連して先に説明したように、パルス発生器200と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含む。
【0217】
リード線672は、刺激要素676(例えば、カフ電極などの電極部分)を含み、IPG675から延び、よって、刺激要素690が所望の神経673と接触して配置されて、上部気道開存性を回復するために神経673を刺激する。一部の実施例では、所望の神経は舌下神経を含む。一部の実施例では、刺激要素676は、少なくとも
図6Aおよび
図7および本開示を通じて説明された様々な実施例に関連して先に説明したように、刺激要素174、216と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含む。場合によっては、刺激リード線674の本体は、IPG675と刺激要素676との間に介在し、IPG675と刺激要素676との間に延びると言われることがある。
【0218】
リード線672が利用され得る1つの埋め込み型刺激システムは、例えば、Christophersonらの米国特許第6572543号明細書に記載され、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。一実施例では、装置670は、例えば呼吸圧などの呼吸努力を検知するために患者671に配置された(IPG675に電気的に結合され、IPG675からリード線677を介して延びる)少なくとも1つのセンサ部680を備える。
【0219】
一部の実施例では、センサ部680は、呼吸パターン(例えば、吸気、呼気、呼吸休止など)を含む呼吸努力を検出する。一部の実施例では、この呼吸情報は、標的神経673を刺激するために刺激要素676の起動をトリガするために使用される。従って、一部の実施例では、IPG675は、呼吸センサ部680からセンサ波形(例えば、呼吸情報の1つの形態)を受信し、それにより、IPG675が本開示の実施例による治療処置レジメンに従って電気刺激を送達することを可能にする。一部の実施例では、呼吸情報は、呼吸と同期して刺激を印加するために、または呼吸周期の別の態様に関して同期させるために使用される。一部の実施例では、この構成は、閉ループ刺激と呼ばれることもある。一部の実施例では、呼吸センサ部680は、IPG675によって電力が供給される。
【0220】
一部の実施例では、刺激は、呼吸周期の一部に対して同期させずに印加されてもよく、従って、開ループ刺激または治療と呼ばれることがある。
【0221】
一部の実施例では、センサ部680は、少なくとも
図11および
図12および本開示全体を通して説明された様々な実施例に関連して先に説明したように、センサ370および400と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含む。
【0222】
従って、一部の実施例では、センサ部680は、例えば圧力センサ402(
図12)などの圧力センサを含む。一実施例では、この実施例の圧力センサは、患者の胸郭内の圧力を検出する。他の実施例では、検知された圧力は、胸部圧力と心臓圧力(例えば、血流)との組み合わせとすることができる。この構成では、IPG675に関連するコントローラは、この圧力検知情報を解析して、患者の呼吸パターンを検出するように構成される。
【0223】
いくつかの他の実施例では、呼吸センサ部は、生体インピーダンスセンサまたは生体インピーダンスセンサのアレイを備え、胸部領域以外の領域に配置することができる。1つの実施態様では、そのようなインピーダンスセンサは、生体インピーダンス信号またはパターンを検知するように構成され、それにより、制御ユニットは、生体インピーダンス信号内の呼吸パターンを評価する。生体インピーダンス検知のために、1つの実施例では、体内の電極部分とIPG675のハウジング(すなわち、ケース、缶など)の導電性部分との間に電流を流し、その際、2つの離隔した刺激電極部分(刺激要素676など)の間で電圧を検知し、または刺激電極部分のうちの1つとIPG675のケースの導電性部分との間で電圧を検知して、インピーダンスを計算する。
【0224】
一部の実施例では、システム670は、呼吸機能に関連する生理学的データを取得するために、(センサ部680の代わりに)他のセンサまたは(センサ部680に加えて)追加のセンサを備える。例えば、
図16Bに示すように、一部の実施例では、システム670は、経胸壁の生体インピーダンス信号、心電図(ECG)信号、または他の呼吸関連信号、他の心臓信号などを測定するために胸部領域の周りに分布させた様々な電極部分682、683、684を含み得る。
【0225】
一部の実施例では、様々な電極部分682、683、684を使用して、または単一のリード線も使用して、生体インピーダンス信号からの心臓アーチファクトをフィルタリングする/消すためのファーフィールドECGを取得することと組み合わせて、経胸壁の電気的生体インピーダンスを測定する。一部の実施例では、心拍出量および呼吸排出量(例えば、毎分換気量)を判定するために経胸壁の生体インピーダンス信号を使用してもよい。例えば、胸部の生体インピーダンスは、呼吸排出量および一回拍出量の相対的な尺度を提供することができ、それによって、カスタムの換気パラメータを提供することができ、これは次いで、(少なくとも
図22に関連して後述するような)自動作成相関ベクトルで使用して、(
図3Aの監視期間124の間などに)経時的な変化を監視することができる。
【0226】
一部の実施例では、睡眠時呼吸障害(限定するものではないが、閉塞性睡眠時無呼吸など)を治療するための検知および刺激システムは、閉塞性睡眠時無呼吸と診断された患者に治療策を提供する完全埋め込み型システムである。他の実施例では、
図6Cに関連して非心臓パルス発生器200の外部構成要素204の実施例について前に述べたように、システムの1つ以上の構成要素は患者の体内に埋め込まれない。そのような埋め込まれていない構成要素のいくつかの非限定的な例には、外部型センサ(呼吸、インピーダンスなど)、外部処理ユニット、または外部電源が含まれる。当然のことながら、一部の実施例では、システムの埋め込まれた部分は、システムの埋め込まれた部分とシステムの外部部分との間におけるデータおよび/または制御信号の伝送を可能にする通信経路を提供することをさらに理解されたい。通信経路は、無線周波数(RF)テレメトリリンクまたは他の無線通信プロトコルを含む。
【0227】
部分的に埋め込み可能であるか完全に埋め込み可能であるかにかかわらず、システムは、繰り返される呼吸周期のある期間中に上気道開存性関連の神経を刺激し、よって、睡眠中の上気道における閉塞(obstructions or occlusions)を防止するように設計される。
【0228】
一部の実施例では、他の可能性のある機能の中でも、パルス発生器675は、
図16Cに示すように、検知エンジン690と、刺激エンジン692と、治療管理部694と、制御部696とを含む。一部の実施例では、制御部696は、
図23に関連して説明した制御部880と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含む。
【0229】
一部の実施例では、パルス発生器675は、少なくとも
図1、
図3Aおよび本開示の実施例をとして他の監視リソースに関連して先に説明した監視リソース60と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを有する監視リソースを含む。
【0230】
一連のパラメータを介して、検知エンジン690は、患者の呼吸状態、患者が睡眠中であるか覚醒中であるか、他の呼吸関連指標などを判定するために、様々な生理学的センサ(少なくとも
図11および
図12に関連して説明した圧力センサ、血液酸素化センサ、音響センサ、心電図(ECG)センサ、またはインピーダンスセンサなど)からの信号を受信および判定する。そのような呼吸検出は、単一のセンサまたは任意の複数のセンサ、またはより信頼性が高く正確な信号を提供し得る様々な生理学的センサの組み合わせから受信することが可能である。一実施例では、検知エンジン690は、
図16Bのセンサ部680および/またはセンサ682、683、684、または少なくとも
図11および
図12に関連して前述したセンサのいずれかから信号を受信する。
【0231】
一部の実施例では、検知エンジン690は、監視リソース(例えば、
図3Aの少なくとも60、
図15の570)と協働し、通信し、および/または、その一部を形成して、少なくとも
図1~
図15Cに関連して前述したように少なくともパラメータ、情報、および状態の受信、判定、および/または、監視をする。
【0232】
一部の実施例において、他の機能の中でも、パルス発生器675の治療管理部694は、呼吸情報を合成し、その呼吸情報に基づいて(刺激エンジン692を介して)適切な刺激パラメータを判定し、電気刺激を標的神経に向けるように働く。一部の実施例では、治療管理部694は、制御部880の実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含み得る、および/または、
図23の制御部880と協働し得る。
【0233】
図17Aは、本開示の一実施例による、監視リソース700を概略的に表すブロック図である。
図17Aに示すように、監視リソース700は、センサ702と監視エンジン704とを備える。
【0234】
一部の実施例では、センサ702は、少なくとも
図11および
図12および
図13A~
図15Cに関連して前述したように、センサと実質的に同じ特徴の少なくともいくつかを含む。従って、センサ702は、患者の体内(例えば、患者内に埋め込まれている)または患者の体外、または体内および体外の両方の組み合わせであってもよい。体外の場合、センサは、患者によって装着可能であってもよいし、患者に取り外し可能に固定可能であってもよいし、患者の環境の一部であってもよい。
【0235】
一部の実施例では、監視エンジン704は、患者に関する睡眠パラメータ706および心臓パラメータ708を監視する。一部の実施例では、心臓パラメータ708は、本開示全体を通して開示されるような、心臓パラメータ(
図1、
図3Aの62、
図2Aの64、
図2Bの66、
図9の304)および心臓情報(
図13~
図15)と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含む。
【0236】
一部の実施例では、監視リソース700は、治療装置とは別個かつ独立であるが、本開示の少なくとも一部の実施例で説明されている治療装置の1つ(ただしこれに限定されない)などの治療装置と通信することが可能である。一部の実施例では、監視リソース700は、例えば本開示の少なくとも一部の実施例で説明される治療装置の1つなどの治療装置の一部を形成するか、またはそれと協働する。
【0237】
一部の実施例では、監視リソース700は、治療管理部(
図16Cの694)の一部を形成するおよび/または協働する一方、一部の実施例では、監視リソース700は、このような管理部とは別個かつ独立であるが、このような管理部と通信し得る。
【0238】
一部の実施例では、監視リソース700は、スタンドアロン装置内に実行されるおよび/またはスタンドアロン装置を形成する。一部の実施例では、監視リソース700は、モバイルデバイス(例えば、
図3Bの131、132)内に組み込まれ、アプリケーションを形成する。場合によっては、モバイルデバイス(例えば、
図3Bの131)は、心臓パラメータおよび/または睡眠時呼吸障害パラメータを監視することに専用であり、場合によっては、モバイルデバイス(例えば、
図3Bの132)は、限定するものではないが、例えば、スマートフォン、タブレット、ファブレット、ノートブックコンピュータなどの、非専用モバイルデバイスである。
【0239】
図17Bは、本開示の一実施例による、監視リソース710を概略的に表すブロック図である。
図17Bに示すように、監視リソース710は、センサ712および/または情報714が監視リソース710と別個かつ/または独立であることと、監視リソース710が、センサ712および/または情報714と協働する、および/または、センサ712および/または情報714と通信することと、を除いて、
図17Aの監視リソース700と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含む。
【0240】
図18Aは、本開示の一実施例による、管理部750を概略的に表すブロック図である。
図18Aに示すように、監視リソース750は、監視エンジン752と評価エンジン758とを備える。判定エンジン752は、少なくとも、睡眠パラメータの配列754および心臓パラメータの配列756を監視する。評価エンジン758は、監視されたパラメータ754、756を評価して、少なくとも
図22に関連して後で詳述するように、互いに対するパラメータの正および負の相関を探す。一部の実施例では、睡眠パラメータ754は、他の睡眠関連パラメータの中でも、睡眠の質パラメータ、睡眠時呼吸障害パラメータを含む。一部の実施例では、睡眠時呼吸障害パラメータは、少なくとも閉塞性睡眠時無呼吸関連パラメータを含む。一部の実施例では、閉塞性睡眠時無呼吸関連パラメータは、閉塞性睡眠時無呼吸の有無に関連する様々な生理学的パラメータを含む。
【0241】
一部の実施例では、心臓パラメータのいくつかは、心臓障害パラメータを含み得る。一部の実施例では、心臓障害パラメータ756は、悪い心臓状態と関連付けられる。しかしながら、一部の実施例では、心臓障害パラメータ756は、良い心臓状態と関連付けられてもよい。一部の実施例では、心臓状態は、心臓状態の有無に関連する様々な生理学的パラメータを含む。
【0242】
図18Bは、本開示の一実施例による、少なくともいくつかの睡眠/睡眠の質パラメータ、少なくともいくつかの心臓状態/パラメータ、および他のパラメータを識別する表である。睡眠/睡眠の質パラメータ、心臓状態/パラメータ、他のパラメータ、および/または、肺パラメータのうちのいずれか1つは、患者の実際の生理学的挙動に応じて、互いに相関をとることができる。
【0243】
一部の実施例では、解析ツールを介して、様々な睡眠の質パラメータおよび心臓パラメータを手動または自動(自動作成を介して)で他のフォーマット、マトリクス、グリッド、および/または、多次元形態に編成することが可能であり、これは、それぞれの睡眠および心臓パラメータ間の機能的または相関関係を反映することが理解されよう。限定するものではないが、少なくとも
図4A~
図5Bおよび
図13A~
図13Iを含む、図面にわたって少なくとも一部の実施例が提供される。
【0244】
一部の実施例では、各睡眠/睡眠の質パラメータは、それぞれの睡眠/睡眠の質パラメータの第1の基準と比較され、一部の実施例では、各心臓状態/パラメータは、その特定の心臓病/パラメータの第2の基準と比較される。
【0245】
一部の実施例では、監視リソース750(
図18A)は、評価エンジン758を介して、監視期間に関連するSDB治療の改善を特徴とする任意の良い睡眠の質パラメータと、監視期間に関連するSDB治療による悪化を特徴とする任意の悪い睡眠の質パラメータとを、各患者に対して一意に自動的に判定する。
【0246】
一部の実施例では、(監視リソース750の)評価エンジン758を介して、監視期間に関連するSDB治療の減少を特徴とする任意の心臓障害パラメータと、監視期間に関連するSDB治療にもかかわらず持続することを特徴とする任意の心臓障害パラメータとを、各患者に対して一意に自動的に判定する。
【0247】
一部の実施例では、(監視リソース750の)評価エンジン758は、良い睡眠の質パラメータと減少した心臓障害パラメータとの相関を判定する。一部の実施例では、評価エンジン758は、悪い睡眠の質パラメータと持続する心臓障害パラメータとの相関を判定する。
【0248】
一部の実施例では、(監視リソース750の)評価エンジン758は、良い睡眠の質パラメータと持続する心臓障害パラメータとの相関を判定する。一部の実施例では、評価エンジンは、悪い睡眠の質パラメータと改善された心臓障害パラメータとの相関を判定する。
【0249】
一部の実施例では、第1の基準セットは、それぞれの異なる睡眠の質パラメータについての別個の基準/閾値を含み、第2の基準/セットは、それぞれの異なる心臓障害パラメータについての別個の基準/閾値を含む。
【0250】
一部の実施例では、1つの睡眠の質パラメータは、ノンレム睡眠段階およびレム睡眠段階の持続時間と、ノンレム睡眠段階およびレム睡眠段階の量と、総睡眠時間とを判定することを含む。一部の実施例では、身体の動き、身体活動、身体体位、および/または、身体姿勢を検知することによって、睡眠の持続および/または睡眠の安定性を判定するように加速度計(例えば、
図12の加速度計406)が使用される。
【0251】
一部の実施例では、監視期間中または後に判定された少なくともいくつかの患者データは、例えば本開示の一実施例による
図18Cに示すようなグラフ760を介して表示することができる。
図18Cに示すように、一部の実施例では、グラフ760は、少なくとも1つの睡眠時呼吸障害(SDB)パラメータ761A、少なくとも1つの心臓パラメータ761B、および少なくとも1つの他のパラメータ761C(例えば、肺)に関する情報を表示する。一例では、少なくとも1つのSDBパラメータ761Aは無呼吸低呼吸指数(AHI)を含み、少なくとも1つの心臓パラメータ761Bは平均心拍変動(HRV)を含む。少なくとも一部の実施例では、無呼吸低呼吸指数(AHI)は、一定期間にわたる無呼吸の量に対応し得ることが理解されよう。一例では、他のパラメータ761Cは、呼吸数を含む。
図18Cの実施例に示されたものの代わりに、またはそれに加えて、グラフ760上における表示および比較のために、睡眠時呼吸障害、心臓、および他の/肺の各カテゴリーから、多くの他のパラメータを選択することができることが理解されよう。
【0252】
一部の実施例では、グラフ760は、
図18Cに示すような箱ひげプロットとしてそれぞれのパラメータ761A、761B、761Cを表示し、ここでは、箱(例えば、762A、762B、762C)がそれぞれの各パラメータ761Aから761Cについて主要値の範囲を図示し、それぞれの箱の各端部から延びるひげ(例えば、763A、763B、763C)は、主要範囲外のデータポイントの数を識別する。パラメータに対する箱ひげプロットを互いに整列させることによって、SDBパラメータ761Aと心臓パラメータ761Bとの両方が同時に主要範囲(例えば、箱)から外れた場合に相関をとることができる。別の言い方をすれば、それぞれのひげが重なる場所を観測することができる。さらに、このような相関が識別されたならば、他のパラメータ(例えば、
図18Bの表に列挙されたパラメータのうちの少なくともいくつかのパラメータなど)にさらなるフィルタリングを適用して、それらの時間中の他のパラメータの挙動を観察し、これらの「他の」パラメータとSDBパラメータ761Aおよび心臓パラメータ761Bとの間のさらなる相関を潜在的に識別することができる。一部の実施例では、無呼吸低呼吸指数(AHI)の睡眠の質パラメータ902(例えば、単位時間当たりの無呼吸事象の数)は、閉塞性睡眠時無呼吸事象の総量、無呼吸事象の重症度などによって置き換え可能であることが理解されよう。一部の実施例では、
図18Cのグラフ760に示される患者データは、監視期間中または後に取得される(例えば、
図3Aの124)。場合によっては、監視期間は、限定するものではないが、例えば臨床医による1年ごとの検査を受けている患者に起こる1年など、比較的長期間であり得る。そのような場合、箱ひげプロット内に表される値はデータの1年間に対応し、よって、プロットから導出可能な任意の相関は、患者のSDB治療に関する期間と同じ期間にわたって患者の心臓状態(良いまたは悪い)に関する長期的傾向を示すことが可能である。
【0253】
さらに
図18Aを参照すると、一部の実施例では、監視リソース750は、
図19に示すように、治療装置765の一部を含み、治療装置765は、少なくとも
図6A、
図6C、
図7、
図10A、
図10B、
図16A、および
図16Bに関連して先に説明した形態をとることができる非心臓刺激回路767を備える。非心臓刺激回路767は、神経、筋肉などの上気道開存性関連の体組織を刺激するように構成可能である。
【0254】
一部の実施例では、非心臓刺激回路767は、外部パルス発生器に対して動作可能に結合可能な経静脈的に埋め込み可能な刺激要素を含み得る。一部の実施例では、このような非心臓刺激回路は、外部パルス発生器に対して無線で動作可能に結合可能な経皮的に埋め込み可能な刺激要素を含み得る。いずれの場合も、このようにして結合されると、電力、データ、および/または、制御は、埋め込み可能な刺激要素と外部パルス発生器との間において無線で転送され得る。経静脈的または経皮的な方法において、そのような一部の実施例では、パルス発生および/または制御に関連するいくつかの構成要素は、埋め込み可能な刺激要素に近接してまたは埋め込み可能な刺激要素と同じ場所に埋め込むことが可能である。
【0255】
一部の実施例では、監視リソース750は、治療装置(例えば、
図19の765)とは別個かつ独立であるが、そのような治療装置と通信または協働し得る。
【0256】
一部の実施例では、治療装置765は、判定エンジン752(
図18A)によって判定するための情報(例えば、
図9および
図13A~
図14Bの300)を受信するためおよび/または取得するための無線通信リンク768(
図20)を備える。
【0257】
一部の実施例では、治療装置765は、判定エンジン752(
図18A)によって判定するための情報(例えば、
図9および
図13A~
図14Bの300)を受信するためおよび/または取得するためのセンサ769(
図21)を備える、またはこれと通信する。一部の実施例では、センサ769は、少なくとも
図11および
図12に関連して前述したように、センサと実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含む。
【0258】
図22は、本開示の一実施例による評価エンジン770を概略的に表すブロック図である。一部の実施例では、評価エンジン770は、
図18A~
図19の実施例における評価エンジン758として働く。
図20に示すように、一部の実施例では、評価エンジン758は、相関機能772、相関基準790、通知基準792、および患者コンプライアンスパラメータ794を含む。
【0259】
相関機能772は異なる判定パラメータ間の相関を識別するおよび判定するように動作し、当該異なる判定パラメータは、例えば、
図18Aの判定エンジン752に提供されるような睡眠の質パラメータ754および心臓障害パラメータ756などであるが、これらに限らない。一部の実施例では、肺パラメータおよび/または他のパラメータが判定され、睡眠の質パラメータおよび心臓パラメータ754、756との相関をとる。一部の実施例では、相関機能772は自動モード774を介して動作し、自動モード774において、そのような相関は、統計的解析を介して、および/または、例えば相関基準790などの所定の相関指標を介して自動的に判定される。一部の実施例では、相関機能772は、このような相関が手動で識別される手動モード776によって動作する。
【0260】
通知基準792は、識別された相関に関して臨床医に通知(例えば、
図15Cの574)が行われる前に満たされるべき基準を設定可能にする。一部の実施例では、通知基準792は、少なくとも
図15Cに関連して前述した通知基準576と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含む。
【0261】
患者コンプライアンスパラメータ794により、患者が睡眠時呼吸障害を治療するための治療に迎合している程度を判定でき、それにより、この患者コンプライアンスは、相関機能772によって識別された相関に関する任意の通知を評価する際の因子として、臨床医または評価者に検討させる。場合によっては、患者コンプライアンスパラメータ794は、使用時間パラメータとして表現でき、これは、良いパラメータ(すなわち、有効な治療に寄与するパラメータ)の組み合わせに関する自動作成相関ベクトル、または、悪いパラメータ(すなわち、有効な治療の欠如に寄与するパラメータ)の組み合わせに関する自動作成相関ベクトルの一部を形成し得る。
【0262】
一部の実施例では、評価エンジン770は評価演算子の配列779を含み、評価演算子は、限定するものではないが、例えば、良いパラメータ780、悪いパラメータ781、増加パラメータ782、減少パラメータ783、持続パラメータ784、鎮静パラメータ785、および、閾値パラメータ786などであってもよく、閾値パラメータ786は、判定されたパラメータ(
図18Aの754、756)の関連値を識別する、および/または、判定されたパラメータ間の関連する相関を識別するためのものである。場合によっては、良いパラメータの増加が改善と呼ばれることがあり、他の場合では、悪いパラメータの減少(または鎮静)が改善と呼ばれることもある。
【0263】
一部の実施例では、監視期間中または後に、評価エンジン770は、睡眠の質パラメータ754と心臓障害パラメータ756(
図18A)との関連および/または相関を自動的に識別し得る。このようにして、評価エンジン770により、監視期間中またはその後に、特定の患者に関する相関ベクトルを自動作成でき、相関ベクトルは、睡眠の質パラメータ754と心臓障害パラメータ756との間のなんらかの関係を反映し、例えば、睡眠呼吸障害の治療が、既存の心臓障害の中の減少(例えば、
図22の783)または鎮静(例えば、
図22の785)をもたらし得る、または睡眠時呼吸障害の治療にもかかわらず心臓障害の持続(例えば、
図22の784)となり得るという関係を反映する。場合によっては、良いパラメータの減少または鎮静は、悪化を指すことがある。場合によっては、悪いパラメータの増加において、悪化と呼ぶことがある。
【0264】
例えば、一部の実施例では、監視期間中または後に、評価エンジン770は、睡眠時呼吸障害の治療にもかかわらず、例えば心房細動などの心臓状態が持続することを識別することが可能である。睡眠時呼吸障害治療が有効であったと確認すると、心房細動には、以前に患者が呈した睡眠時呼吸障害と無関係の原因があり得ると判定することが可能である。次いで、臨床医は、例えば、薬物療法、外科手術、アブレーション、心臓の一部の電気刺激(例えば、ペーシング、除細動など)、および/または、迷走神経刺激などの非舌下神経刺激といった心臓障害(例えば心房細動)を緩和する他の治療ステップを推奨できる。
【0265】
あるいは、監視期間中または後に、評価エンジン770は、睡眠時呼吸障害の治療中または後に、例えば心房細動などの心臓状態が鎮静または減少したことを識別することが可能である。睡眠時呼吸障害治療が有効であったことが確認されると、以前に患者が呈した睡眠時呼吸障害は、以前に呈した心房細動の少なくとも部分的な原因であったと判定することが可能である。
【0266】
一部の実施例では、SDB治療装置の患者コンプライアンス/使用時間パラメータ794と心臓パラメータとの間の相関により、単一の変数によってSDB治療の有効性を示すことが可能である。数字が低い場合、SDB治療の有効性を改善するためにSDB治療装置の再プログラミングが推奨されていること、または、心臓専門医への紹介が適切であることを示すことができる。このように、(SDB治療の特定の状況において)心臓の健康を治療するための主要な指標は、患者の長期的な健康を助けることが可能である。
【0267】
一部の実施例では、1つの相関ベクトルは、心房細動負荷パラメータ、バーサス、SDB治療に対する患者コンプライアンス、バーサス、SDB有効性を含む。この相関ベクトルは、SDB治療および/または心房細動挙動に関する早期措置をとることを臨床医に通知するのに有用であり得る。例えば、SDB有効性の値が高く、SDB治療の患者コンプライアンスの値が高くても心房細動負荷が持続する場合(例えば、
図22の持続性パラメータ784)、この相関は構造的な心臓の問題の徴候であり、患者は、心房細動挙動を治療するために、限定するものではないが、例えばアブレーションなどの介入的な心臓処置から利益を得ることが可能である。このように、相関ベクトルは、SDB治療に対して良好な反応のない心臓パラメータを識別するのに役立つ。
【0268】
一部の実施例では、心房細動負荷は、少なくとも2つの方法で定量化することができる。例えば、心房細動負荷は、RR間隔変動(Rは心電図波形のQRS群におけるRを指す)または心房-心房(AA)タイミング対心室-心室(VV)タイミングにより定量化することができる。
【0269】
睡眠の質パラメータ754および心臓障害パラメータ756の自動作成相関ベクトルは、それぞれのパラメータ754、756との間の関連および/または相関を作成可能であり、パラメータ754、756は、特定の患者に対して一意であり、比較的大きい患者集団では全体として必ずしも現れないことが理解されよう。この構成は、特定の患者のための固有の治療選択肢をもたらし得る。さらに、場合によっては、各患者について自動作成された任意の相関データを、他の患者からの自動作成相関データと集約して、少なくともいくつかの睡眠の質パラメータ754(限定するものではないが、例えば睡眠時呼吸障害パラメータを含む)と、一群の患者の間で共通する少なくともいくつかの心臓障害パラメータ756と、の間の相関(または相関の欠如)を判定できる。
【0270】
図23は、本開示の一実施例による制御部880を概略的に表すブロック図である。一部の実施例では、制御部880は、コントローラ882とメモリ884とを備える。一部の実施例では、制御部880は、
図1~
図22に関連して本開示全体を通して表されるように、管理部、監視リソース、判定エンジン、および/または、治療装置/システムのうちのいずれか1つの一部を形成するか、これを実行する制御部の1つの例示的な実行を提供する。
【0271】
一般的に言えば、制御部880のコントローラ882は、少なくとも1つのプロセッサ883と関連するメモリとを備える。コントローラ882は、メモリ884に電気的に接続可能であり、メモリ884と通信して、本開示全体を通して説明したシステム、装置、構成要素、監視リソース、管理部、機能、パラメータ、および/または、エンジンの少なくともいくつかのコンポーネントの動作を指示する制御信号を生成する。一部の実施例では、これらの生成された制御信号は、本開示の少なくとも一部の実施例で説明したように、患者の治療を管理する、睡眠監視を提供する、および/または、心臓監視を提供するために、限定するものではないが、例えばメモリ884に記憶されたエンジン885を使用することを含む。制御部880(または別の制御部)はまた、本開示全体を通して説明した様々な治療装置/システム、アクセスツール131~135(
図3B)の一般的な機能を動作させるために使用され得ることがさらに理解されよう。
【0272】
コントローラ882は、ユーザインターフェース(例えば、
図3Cのユーザインターフェース140)を介しておよび/または機械可読命令を介して受信されたコマンドに応答して、またはそれに基づいて、本開示の前述の実施例の少なくともいくつかに従って治療の実施、監視、管理、睡眠監視および/または心臓監視を実施するように、制御信号を生成する。一部の実施例では、コントローラ882は、汎用コンピューティングデバイスに組み込まれているが、他の実施例では、コントローラ882は、一般に監視リソースに組み込まれ、または、本開示を通して説明した関連構成要素の少なくとも一部に組み込まれる若しくは関連付けられる。
【0273】
本出願の目的のために、コントローラ882に関して、「プロセッサ」という用語は、メモリに含まれる機械可読命令のシーケンスを実行する、現在開発されているまたは将来開発されるプロセッサ(または処理リソース)を意味するものとする。一部の実施例では、例えば制御部880のメモリ884を介して提供されるような機械可読命令のシーケンスの実行は、プロセッサに、コントローラ882を動作させて、例えば本開示の少なくとも一部の実施例において概して説明した(または一致する)ような、治療、睡眠監視および/または心臓監視を実行するなどの動作を実行させる。機械可読命令は、プロセッサによる処理のために、メモリ884で表されるように、読み取り専用メモリ(ROM)、大容量記憶装置、または他のなんらかの永続的記憶装置(例えば、非一時的有形媒体または不揮発性有形媒体)内の記憶場所から、ランダムアクセスメモリ(RAM)にロードされ得る。一部の実施例では、メモリ884は、コントローラ882の処理によって実行可能な機械可読命令の不揮発性記憶を提供するコンピュータ可読有形媒体を含む。他の実施例では、説明した機能を実行するために、機械可読命令の代わりに、またはそれと組み合わせてハードウェアにより実現される回路を使用してもよい。例えば、コントローラ882は、少なくとも1つの特定用途向け集積回路(ASIC)の一部として実行してもよい。少なくとも一部の実施例では、コントローラ882は、ハードウェア回路と機械可読命令とのいかなる特定の組み合わせにも限定されず、コントローラ482によって実行される機械可読命令のいかなる特定のソースにも限定されない。
【0274】
図24Aは、本開示の一実施例による命令3502を概略的に表すブロック図である。
【0275】
命令3502(
図24A)、3504(
図24B)および命令3600(
図25)、3650(
図26)、3660(
図27)、3670(
図28)、3700(
図29)に関して、一部の実施例では、命令3500、3600、3650、3660、3670、3700のいずれかまたはすべてが、少なくとも
図1~
図23に関連して前述したように、実質的に同じシステム、装置、機能、パラメータ、エンジン、監視リソース、モジュール、管理部、要素、構成要素、命令などのうちの少なくともいくつかにより実行されてもよい。一部の実施例では、それぞれの命令のいずれかまたはすべてが、少なくとも
図1~
図23に関連して前述したもの以外の、少なくともいくつかのシステム、装置、機能、パラメータ、エンジン、監視リソース、モジュール、管理部、要素、構成要素、命令などにより実行されてもよい。さらに、少なくとも
図24~
図29に関連して表されるそれぞれの命令は、少なくとも
図1~
図23に関連して前述したような、様々なシステム、装置、機能、パラメータ、エンジン、監視リソース、モジュール、管理部、要素、構成要素などに関連する他の命令と組み合わせることが可能である。
【0276】
また、命令3502(
図24A)、3504(
図24B)および命令3600(
図25)、3650(
図26)、3660(
図27)、3670(
図28)、3700(
図29)に関して、一部の実施例では、命令3502、3504、3600、3650、3660、3670、3700のいずれかまたはすべてが、少なくとも
図1~
図23に関連して前述したように、実質的に同じシステム、装置、機能、パラメータ、エンジン、監視リソース、モジュール、管理部、要素、構成要素、命令、特徴、属性などのうちの少なくともいくつかにより方法として実行されてもよい。
【0277】
図24Aに示すように、3502において、命令3500は、少なくとも1つの睡眠パラメータおよび少なくとも1つの心臓パラメータを監視することを含む。
【0278】
図24Bは、本開示の一実施例による命令3504を概略的に表すブロック図である。
図24Bに示すように、3504において、命令は、少なくとも検知された生理学的関連情報に基づいて監視を実行することを含む。一部の実施例では、命令3504は、命令3502を補完するように実行される。
【0279】
図25は、本開示の一実施例による命令3600を概略的に表す流れ図である。
図25に示すように、3602において、指示3600は、刺激回路を介して気道開存性関連の体組織を刺激することによって閉塞性睡眠時無呼吸の治療を指示することを含む。3604において、命令3600は、少なくとも1つのセンサを介する、少なくとも1つの睡眠パラメータと少なくとも1つの心臓パラメータとの監視を含む。
【0280】
図26は、本開示の一実施例による命令3650を概略的に表すブロック図である。命令3650は、OSA治療による改善を特徴とする任意の良い睡眠パラメータと、OSA治療による悪化を特徴とする任意の悪い睡眠パラメータと、の判定を含む。
【0281】
図27は、本開示の一実施例による命令3660を概略的に表すブロック図である。命令3660は、OSA治療による減少を特徴とする心臓パラメータと、OSA治療にもかかわらず持続および/または増加することを特徴とする任意の心臓パラメータと、を判定することを含む。
【0282】
図28は、本開示の一実施例による命令3670を概略的に表すブロック図である。命令3670は、良い睡眠パラメータと減少した心臓パラメータとの第1の相関と、持続および/または増加した心臓障害パラメータに対する悪い睡眠パラメータの第2の相関と、を判定することを含む。
【0283】
一部の実施例では、命令3650(
図26)、命令3660(
図27)、および命令3670(
図28)は、相補的な方法で一緒に実行される。
【0284】
図29は、本開示の一実施例による命令3700を概略的に表すブロック図である。命令3700は、少なくとも1つの睡眠パラメータおよび/または少なくとも1つの心臓パラメータを表示することを含む。一部の実施例において、命令3700(
図29)は、方法の形態、さもなければ上述のように、命令3502(
図24A)、命令3504(
図24B)、命令3600(
図25)、命令3650(
図26)、命令3660(
図27)、および/または命令3670(
図28)と相補的な方法で実行できる。
【0285】
本明細書において特定の実施例を図示および説明してきたが、本開示の範囲から逸脱することなく、図示および説明された特定の実施例の代わりに、様々な代替および/均等な実行をなし得ることが当業者であれば理解されよう。本出願は、本明細書で論じた特定の実施例の任意の適合または変形を包含することを意図している。
【手続補正書】
【提出日】2022-03-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
埋め込み型治療装置のための監視装置であって、
グラフィカルユーザインターフェースと、
制御部であって、
閉塞性睡眠時無呼吸を治療するための埋め込み型治療装置の埋め込み刺激要素を介する、気道開存性関連の体組織への刺激に関連する刺激情報であって、期間ベースの刺激振幅情報を含む前記刺激情報、
前記埋め込み型治療装置を介して印加される刺激に関連する、少なくとも期間ベースの使用情報を含む使用情報、および
少なくとも期間ベースの平均無呼吸イベント指数情報を含む無呼吸関連情報
の少なくとも1つを受信する前記制御部と、
を備え、
前記制御部は、受信した前記刺激情報、受信した前記使用情報、および受信した前記無呼吸関連情報の少なくとも1つを、前記グラフィカルユーザインターフェースに表示させる、監視装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記受信した刺激情報、前記受信した使用情報、および前記受信した無呼吸関連情報の少なくとも2つを、選択的に同時に表示させる、請求項1に記載の監視装置。
【請求項3】
前記使用情報は、使用の時刻、毎日の使用の長さ、週に使用した日数、治療の開始時および終了時、および/または、休止時間の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の監視装置。
【請求項4】
前記制御部は、時間ベースの睡眠身体体位情報を受信し、前記受信した刺激情報、前記受信した使用情報、前記受信した無呼吸関連情報、および受信した前記睡眠身体体位情報の少なくとも2つを、選択的に同時に表示させる、請求項1に記載の監視装置。
【請求項5】
期間ベースの刺激情報、期間ベースの利用情報、および期間ベースの無呼吸情報のそれぞれの期間は、夜間期間を含む、請求項1に記載の監視装置。
【請求項6】
前記受信した使用情報および前記受信した刺激情報の少なくとも1つは、患者が制御するモバイルデバイスから受信した情報を含む、請求項1に記載の監視装置。
【請求項7】
前記受信した無呼吸情報は、前記埋め込み型治療装置と通信するセンサから受信した情報を含む、請求項1に記載の監視装置。
【請求項8】
前記センサは、前記埋め込み型治療装置内にまたは前記埋め込み型治療装置上に収容された埋め込み型加速度計を含む、請求項7に記載の監視装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記埋め込み型加速度計を介する検知に基づいて、睡眠身体体位情報、呼吸情報、無呼吸情報、心臓情報、および音響ベースの呼吸情報の少なくとも1つを受信する、請求項8に記載の監視装置。
【請求項10】
前記心臓情報は、心拍変動情報を含む、請求項9に記載の監視装置。
【請求項11】
前記グラフィカルユーザインターフェースと前記制御部の少なくとも一部とは、
モバイルデバイス、
モバイルデバイス上のアプリケーション、
専用ステーション、および
臨床医ポータル
の少なくとも1つを介して実行され、
前記モバイルデバイスは、患者が制御するデバイスおよび/または医師が制御するデバイスを含む、請求項1に記載の監視装置。
【請求項12】
前記埋め込み刺激要素は、刺激を実行するように、埋め込み型非心臓パルス発生器と、前記埋め込み型非心臓パルス発生器に通信する刺激電極とを含む、請求項1に記載の監視装置。
【請求項13】
前記制御部は、前記制御部による前記受信および前記表示を行うように、非一時的媒体に記憶された機械可読命令を事項する処理リソースを含む、請求項1に記載の監視装置。
【請求項14】
前記制御部は、埋め込み型センサおよび外部型センサの少なくとも1つから検知された生理学的情報を受信し、前記外部型センサは非接触センサを任意に含む、請求項1に記載の監視装置。
【請求項15】
前記装置は、生理学的関連情報を検知する少なくとも1つのセンサを含み、前記制御部は検知された前記生理学的情報を受信し、
前記少なくとも1つのセンサは、
圧力センサと、
加速度計と、
インピーダンスセンサと、
超音波センサと、
高周波センサと、
非接触センサと、
光学センサと、
音響センサと、
エアフローセンサと、
イメージセンサと、
EMGセンサと、
ECGセンサと、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の監視装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2015年11月11日に出願された「CARDIAC MONITORING IN ASSOCIATION WITH SLEEP DISORDERED BREATHING-RELATED DEVICE」と題する米国特許仮出願第62/253803号の優先権を主張する特許出願であり、上記特許仮出願は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
睡眠時呼吸障害を治療することによって、一部の患者の睡眠の質が改善されている。
【図面の簡単な説明】
【0003】
【
図1】本開示の一実施例による、心臓関連情報の監視リソースを含む構成を概略的に表すブロック図
【
図2A】本開示の一実施例による、心臓障害パラメータを概略的に表すブロック図
【
図2B】本開示の一実施例による、心臓健康パラメータを概略的に表すブロック図
【
図3A】本開示の一実施例による、監視リソースを含む構成を概略的に表すブロック図
【
図3B】本開示の一実施例による、アクセスツールを概略的に表すブロック図
【
図3C】本開示の一実施例による、ユーザインターフェースを概略的に表すブロック図
【
図4A】本開示の一実施例による、臨床医のユーザインターフェースの一例を概略的に表す図
【
図4B】本開示の一実施例による、臨床医のユーザインターフェースに関連付けられたインポート機能の実施態様を概略的に表す表
【
図4C】本開示の一実施例による、臨床医のユーザインターフェースに関連付けられたフィルタ機能の実施態様を概略的に表す表
【
図4D】本開示の一実施例による、複数の睡眠パラメータおよび複数の心臓パラメータに対する相関係数の配列を概略的に表す表
【
図4E】本開示の一実施例による、1つの睡眠パラメータと1つの心臓パラメータとの相関係数の関係を概略的に表す表
【
図4F】
図4Eの表の情報を概略的に表す一対のグラフを含む図
【
図5A】本開示の一実施例による、患者のユーザインターフェースの一例における心臓パラメータおよび睡眠パラメータに関する情報を概略的に表す表
【
図5B】本開示の一実施例による、患者のユーザインターフェースの一例における心臓パラメータおよび睡眠パラメータに関する情報を概略的に表すグラフ
【
図6A】本開示の一実施例による、刺激回路を概略的に表すブロック図
【
図6B】本開示の一実施例による、上気道関連の体組織を概略的に表すブロック図
【
図6C】本開示の一実施例による、非心臓パルス発生器(non-cardiac pulse generator)を概略的に表すブロック図
【
図7】本開示の一実施例による、刺激治療の構成要素を概略的に表すブロック図
【
図8】本開示の一実施例による、治療法を概略的に表すブロック図
【
図9】本開示の一実施例による、治療装置に関連付けられた数種類の情報を概略的に表すブロック図
【
図10A】本開示の一実施例による、センサを含む刺激治療装置を概略的に表すブロック図
【
図10B】本開示の一実施例による、センサと分離した刺激治療装置を概略的に表すブロック図
【
図11】本開示の一実施例による、センサを概略的に表すブロック図
【
図12】本開示の一実施例による、センサタイプを概略的に表すブロック図
【
図13A】本開示の一実施例による、睡眠の質の一部の実施態様に関連する加速度計の検知の一部の実施態様を概略的に表す図
【
図13B】本開示の一実施例による、睡眠の質の一部の実施態様に関連する加速度計の検知の一部の実施態様を概略的に表す図
【
図13C】本開示の一実施例による、心臓情報および呼吸情報の音響検知の一部の実施態様を概略的に表す図
【
図13D】本開示の一実施例による、ウィガーズ図(Wiggers Diagram)を概略的に表す図
【
図13E】本開示の一実施例による、呼吸情報の非接触検知を概略的に表す図
【
図13F】本開示の一実施例による、心電図波形からの呼吸情報の導出を概略的に表す図
【
図13G】本開示の一実施例による、心臓タイミング(cardiac timing)情報および呼吸情報を並置して概略的に表す図
【
図13H】本開示の一実施例による、呼吸情報、心臓情報、および睡眠情報を並置して概略的に表す図
【
図13I】本開示の一実施例による、心臓情報、呼吸情報、および睡眠情報を含む患者の終夜レポートを概略的に表す図
【
図14A】本開示の一実施例による、センサモダリティ(sensor modality)の配列を概略的に表すブロック図
【
図14B】本開示の一実施例による、治療装置に関連付けられたセンサプロファイル管理部を概略的に表すブロック図
【
図15A】本開示の一実施例による、心臓状態の配列を概略的に表すブロック図
【
図15B】本開示の一実施例による、心臓状態判定エンジンを概略的に表すブロック図
【
図15C】本開示の一実施例による、判定エンジンを概略的に表すブロック図
【
図16A】本開示の一実施例による、心臓監視を含む治療システムを概略的に表すブロック図
【
図16B】本開示の一実施例による、患者に配備したときの治療システムを概略的に表すブロック図
【
図16C】本開示の一実施例による、パルス発生器の少なくともいくつかの構成要素を概略的に表すブロック図
【
図17A】本開示の一実施例による、センサを含む監視リソースを概略的に表すブロック図
【
図17B】本開示の一実施例による、監視リソースを概略的に表すブロック図
【
図18A】本開示の一実施例による、管理部を概略的に表すブロック図
【
図18B】本開示の一実施例による、少なくともいくつかの睡眠の質パラメータ、少なくともいくつかの心臓パラメータ、および他のパラメータを列挙する表
【
図18C】本開示の一実施例による、相関グラフ作成ツールの図
【
図19】本開示の一実施例による、治療装置を概略的に表すブロック図
【
図20】本開示の一実施例による、無線通信リンクを概略的に表すブロック図
【
図21】本開示の一実施例による、センサを概略的に表すブロック図
【
図22】本開示の一実施例による、評価エンジンを概略的に表すブロック図
【
図23】本開示の一実施例による、制御部を概略的に表すブロック図
【
図24A】本開示の一実施例による、心臓監視のための命令を概略的に表すブロック図
【
図24B】本開示の一実施例による、心臓監視のための命令を概略的に表すブロック図
【
図25】本開示の一実施例による、心臓監視のための命令を概略的に表す流れ図
【
図26】本開示の一部の実施例による、睡眠パラメータ監視および/または心臓パラメータ監視のための命令を概略的に表すブロック図
【
図27】本開示の一部の実施例による、睡眠パラメータ監視および/または心臓パラメータ監視のための命令を概略的に表すブロック図
【
図28】本開示の一部の実施例による、睡眠パラメータ監視および/または心臓パラメータ監視のための命令を概略的に表すブロック図
【
図29】本開示の一実施例による、情報を表示するための命令を概略的に表す流れ図
【発明を実施するための形態】
【0004】
以下の「発明を実施するための形態」では、本明細書の一部を形成し、実施され得る本開示の具体的な実施例を例示として示す添付図面を参照する。これに関して、「上(top)」、「下(bottom)」、「前(front)」、「後(back)」、「先頭(leading)」、「後尾(trailing)」などの方向の用語は、説明している図の向きに関連して使用される。本開示の少なくとも一部の実施例の構成要素は、多数の異なる方向に配置することができるため、方向の用語は、説明のために使用されており、決して限定するものではない。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施例を利用することが可能であり、構造的または論理的変更を行うことが可能であることを理解されたい。従って、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではない。
【0005】
本開示の少なくとも一部の実施例は、心臓監視および/または睡眠監視に関する。本開示の少なくとも一部の実施例では、睡眠時呼吸障害の治療に関連して心臓監視が使用され得る。場合によっては、このような心臓監視は、心臓の健康の改善、または悪い心臓状態(例えば、心臓障害)の進行を遅らせることにおける睡眠時呼吸障害の治療の長期有効性を示すのに役立ち得る。場合によっては、そのような心臓監視は、有効な睡眠時呼吸障害の治療法にもかかわらず軽減されない悪い心臓状態を識別し、それによってそのような心臓状態の診断および治療を容易にするのに役立ち得る。
【0006】
一部の実施例では、このような心臓監視は、生理学的関連情報を取得することによって行われる。一部の実施例では、心臓監視は、睡眠時呼吸障害の治療と関連して行われ、次いで、生理学的関連情報から心臓情報を導出または抽出する。一部の実施例では、この生理学的関連情報は、少なくとも呼吸情報を含み得る。従って、一部の実施例では、睡眠時呼吸障害を治療するための治療装置に関連する構成要素のうちの少なくともいくつかを介して、心臓監視が行われる。
【0007】
しかしながら、一部の実施例では、このような心臓監視は、他の生理学的関連情報の取得と独立して心臓情報を取得することによって行われる。従って、一部の実施例では、心臓監視は、睡眠時呼吸障害を治療するための治療装置とは別個、かつ独立した装置または構成要素を介して行われる。
【0008】
例えば、一部の実施例では、このような心臓監視は、治療装置が関与するか否かにかかわらず、監視リソースを介して行われ得る。少なくとも一部の実施例では、監視リソースは、様々な形態をとることができる。一部の実施例では、監視リソースの少なくとも一部は、患者の埋め込み型要素内に配置される、および/または、患者の外部ではありつつも患者の近くにある構成要素内などの患者がいるところに配置される。一部の実施例では、例えば、サーバクラウド内に配置され得る他のコンピューティングデバイス(例えば、ウェブベースのコンピューティングリソース)、または、監視施設(例えば、診療所、装置製造業者施設、病院など)内に配置され得る他のコンピューティングデバイスを介した実行においては、監視リソースの少なくとも一部は患者から遠隔に配置される。
【0009】
患者の近くであろうとなかろうと、一部の実施例では、監視リソースの少なくとも一部は、専用モバイルデバイス(例えば、患者または臨床医のリモコン)または非専用モバイルデバイス(例えば、スマートフォン、タブレットなど)に配置され得る、および/または、専用モバイルデバイスまたは非専用モバイルデバイスを介してアクセス可能であり得る。そのような一部の実施例では、監視リソースは、アプリケーション(例えば、モバイルアプリケーション)、ウィジェット、および/または、そのようなモバイルデバイスを介して動作可能な他のコンピューティング/通信リソースを介して、実行されてもよい。一部の実施例では、場所にかかわらず、監視リソースの少なくとも一部は、固定装置、例えば、ワークステーションを介して、実行されてもよい。
【0010】
例えば、一部の実施例では、監視リソースは、監視される情報を表示せずに情報を監視する。しかしながら、一部の実施例では、監視される情報の少なくとも一部が表示可能である。従って、一部の実施例では、監視情報はそのような情報の表示を必要としない。
【0011】
一部の実施例では、場所にかかわらず、監視リソースは、監視リソースの少なくともいくつかの特徴、機能、および属性の表示、アクセス、関与などをさせ得るユーザインターフェースを介して、少なくとも部分的に実行されてもよい。そのような一部の実施例では、ユーザインターフェースは、ウェブインターフェース、モバイルアプリケーション、プログラム(例えば、デスクトップ、ノートブックコンピュータ)などを介して利用可能であるかにかかわらず、臨床医のユーザインターフェース、患者インターフェースなどとしてアクセス可能である。
【0012】
一部の実施例では、監視リソースを介する監視は、一定期間にわたるパラメータ(例えば、睡眠、心臓など)を観測することを含む。場合によっては、一定期間にわたる1つ以上の複数のパラメータの監視は、少なくともパラメータが経時的に観測されるという意味でパラメータの追跡と呼ばれる場合がある。
【0013】
一部の実施例では、監視は、測定を行わずにパラメータに関する情報を受信することを含む。一部のこのような例では、情報は、環境情報、患者履歴などの外部供給源から受信されてもよい。しかしながら、一部の実施例では、監視は、少なくとも1つのセンサを介して情報を検知することによってパラメータを監視することを含む。場合によっては、検知は測定を含んでもよいし、測定に関連するのであってもよい。
【0014】
一部の実施例では、監視は、例えば、特定のパラメータが状態に関連しているのか、状態を少なくとも部分的に定義しているのかなど、さらなる情報を判定することまたは結論を引き出すことを含む。例えば、特定の心臓パラメータを監視するとき、監視は、心臓状態(例えば、心房細動)が示されていると判定し得る。少なくとも一部の実施例では、心臓状態は、関連する心臓パラメータの一部であるとみなされ得る、および/または、関連する心臓パラメータに包含され得ることが理解されよう。同様に、特定の睡眠パラメータを監視するとき、監視は、睡眠状態(例えば、閉塞性睡眠時無呼吸)が示されていると判定し得る。一部の実施例では、そのような判定は、相関を判定すること、異なる監視されたパラメータの間の傾向、患者または臨床医に通知を提供すると判定することなどを含み得る。
【0015】
従って、少なくとも一部の実施例では、「監視」という用語および「監視リソース」という用語は、少なくとも睡眠パラメータおよび/または心臓パラメータに関連するパラメータを判定、観測、受信、検知、測定、追跡、表示などを広く包含し得ることが理解されよう。ただし、用語「監視」および/または「監視リソース」に関連する様々な異なる特徴、機能、属性などは、互いに区別されてもよいが、少なくとも一部の実施例において相補的な方法で存在してもよいことが理解されよう。
【0016】
一部の実施例では、「監視」および/または「監視リソース」は、監視期間に関連付けられる。しかしながら、一部の実施例では、「監視」および/または「監視リソース」は、特定の監視期間に関連付けられていない。
【0017】
さらに、監視リソースのこれらの特徴、機能、および属性のうちの少なくともいくつか、および/または、監視リソースの追加的な特徴、機能、および属性は、
図1~
図29に関連して、本開示の少なくとも一部の実施例の文脈においてさらに定義される。
【0018】
これらの実施例および追加的な例は、少なくとも
図1~
図29に関連してより詳細に説明される。
【0019】
図1は、本開示の一実施例による、構成50における監視リソース60を概略的に表すブロック
図51である。
図1に示すように、一部の実施例では、構成50は、患者72に関する情報を監視および/または評価する監視リソース60を備える。一部の実施例では、情報は、生理学的関連情報および/または心臓関連情報を示す他の情報(例えば、環境情報)を含み得る。一部の実施例では、情報はまた、睡眠の質に関する情報を含み得て、当該睡眠の質に関する情報は、睡眠時呼吸障害(SDB)挙動に関する情報を含み得る。一部の実施例において、SDB挙動は、閉塞性睡眠時無呼吸挙動を含む。一部の実施例では、情報は、少なくとも
図9に関連して後述するように、数種類の情報のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0020】
一部の実施例では、監視リソース60は、少なくとも1つのセンサ74を介してそのような情報を取得する。センサ74は、少なくとも
図11および
図12に関連してさらに後述するように、埋め込み型、外部型、接触型、非接触型などであってもよく、監視リソース60と有線通信または無線通信をしてもよい。場合によっては、センサ74は、監視リソース60に組み込まれてもよい。
【0021】
一部の実施例では、構成50は、治療装置70を備えてもよい。そのような構成において、一部の実施例では、監視リソース60は、患者72に関する情報を、および/または、患者に適用される治療に関する情報を治療装置70から受信することができる。一部の実施例では、監視リソース60は、一部の実施例において治療パラメータを判定するのに使用され得る情報を、治療装置70に伝達することができる。一部の実施例では、監視リソース60は、治療装置70と無線通信し得る。
【0022】
一部の実施例では、センサ74からの情報は、治療装置70によって受信されてもよく、当該情報は、一部の実施例では次いで監視リソース60に伝達されてもよい。
【0023】
一部の実施例では、監視リソース60は、センサ74および/または治療装置40以外の外部供給源から患者関連情報を受信する。
【0024】
一般的に言えば、治療装置70は、患者72の睡眠時呼吸障害(例えば、閉塞性睡眠時無呼吸)を緩和するように作用する場合、様々な形態をとることができる。一部の実施例では、治療装置70は、睡眠時呼吸障害に対処するために、上気道関連の体組織に神経刺激を提供する。そのような神経刺激の少なくとも一部の実施例は、後で
図3A~
図29に関連して説明および図示する。一部の実施例では、治療装置70は外部治療装置を含み、外部治療装置は、例えば、睡眠時呼吸障害に対処する気流治療(例えば、持続陽圧呼吸(Continuous Positive Airway Pressure)療法-CPAP)を提供する装置などである。
【0025】
一部の実施例では、監視リソース60は、患者に関する心臓パラメータ62を監視する。一部の実施例では、心臓パラメータ62は、
図2Aの心臓障害パラメータ64によって表されるような心臓障害を示す。一部の実施例では、心臓パラメータ62は、
図2Bの心臓健康パラメータ66によって表されるような心臓の健康を示す。一部の実施例では、心臓パラメータ62は、心臓障害の少なくともいくつかの側面および心臓の健康の少なくともいくつかの側面の両方を示す。
【0026】
一部の実施例では、構成50は、患者の睡眠時呼吸障害を治療する一方、心臓パラメータについても患者を監視することを可能にする。より詳細に後述するように、そのような監視により、良い徴候(例えば、心臓の健康が増強されたこと)および/または悪い徴候(例えば、心臓障害の根拠)を判定できる。一部の実施例では、心臓パラメータに関連する徴候は短期間のものである場合もあるし、一部の実施例では、心臓パラメータに関連する徴候は長期にわたって発生する場合もある。
【0027】
一部の実施例では、監視リソース60は、本開示の一実施例による、
図3Aに示すような治療管理部110に関連する監視リソース60として実行される。
【0028】
一部の実施例では、
図3Aの構成100によって表されるように、治療管理部110を介して、
図3Aの治療期間112に応じて(治療装置70によって)睡眠時呼吸障害の治療が行われ得ると同時に、心臓パラメータ62が、治療期間112とは別個かつ独立した監視期間124に従って監視リソース60によって監視および/または評価され得る。
【0029】
一般的に言えば、治療期間112は、処置または治療が行われる期間を指す。例えば、睡眠時呼吸障害は一般に患者の睡眠時間に関連するため、一部の実施例では、治療期間112は、患者の1日の睡眠時間と一致する。場合によっては、1日の睡眠時間は、患者の動き、活動、姿勢、および体位を、ならびに、例えば、心拍数、呼吸パターンなどの他の徴候を検出する検知技術によって識別される。場合によっては、1日の睡眠時間は、午後10時から午前6時まで、または他の適切な時間など、選択的に予め設定される。
【0030】
しかしながら、一部の実施例では、治療期間112は、断続的に、例えば2日ごとまたは3日ごとなどに、実施することができる。さらに、一部の実施例では、治療期間112は、患者の睡眠時間よりも短くても長くてもよい。
【0031】
一部の実施例では、治療期間112の開始は、治療期間112中に連続的な刺激が適用されることを必ずしも意味しない。むしろ、治療期間112中に様々な刺激プロトコルを実施することができる。一部の実行では、刺激プロトコルは、呼吸波形および/または患者で検知された他の情報から基準を識別するとき、関連する体組織(例えば、上気道関連の体組織)を刺激することを含み、基準は、睡眠時呼吸障害を示すものであり得る。
【0032】
場合によっては、刺激は一般に吸気と同期される。
【0033】
場合によっては、刺激が吸気と同期するか否かにかかわらず、刺激は、吸気の開始、吸気の終了、呼気の開始、および/または、呼気の終了のうちの少なくとも1つに関連してトリガされる。
【0034】
場合によっては、刺激の開始、終了、および/または、継続は、検知された呼吸波形に基づくが、各吸気相に対して同期されていない。
【0035】
一部の実施例では、刺激プロトコルは、呼吸情報を検知することなく、および/または、吸気に対して同期させることなく、関連する体組織を刺激することを含む。
【0036】
これらの実施例の一部では、監視期間124は、治療期間112と同じ桁の期間を有し得る。例えば、治療期間112が毎日(または2日ごと、3日ごとなど)に発生する場合、監視期間124は、毎日または何日か(例えば、2、3、4、5、6、7日)であってもよい。
【0037】
しかしながら、一部の実施例では、監視期間124は、治療期間112と異なる桁の期間を有してもよい。一部の実施例では、監視期間124の長さは、治療期間112の長さよりも少なくとも1桁上回る。従って、監視期間124は、10日、2週間、数週間、1ヶ月、4半期、半年、1年などであってもよい。
【0038】
一部の実施例では、監視期間124の長さは、それぞれの特定の診断可能な心臓障害に基づく。特に、監視期間124の長さは、特定の心臓障害の有無、増加、または減少の徴候を観測することができる期間に対応するように選択される。
【0039】
一部の実施例では、監視期間124の長さは、それぞれの特定の心臓健康パラメータに基づく。特に、監視期間124の長さは、特定の心臓の健康の有無、増加、または減少の徴候を観測することができる期間に対応するように選択される。
【0040】
一部の実施例では、監視リソース60は、治療装置70の一部を含む、または治療装置70内に組み込まれる。そのため、一部の例示的なモニタは、治療装置70に「搭載(on board)」されていると言われる場合もある。一部の実施例では、モニタは、治療装置70の外部にあるが、治療装置70に結合される、および/または、治療装置70と通信している。一部の実施例では、監視リソース60は、心臓パラメータ62を監視および/または評価するために専用である。一部の実施例では、心臓パラメータ62を監視および/または評価することは、監視リソース60の複数の機能のほんの一部の機能である。一部の実施例では、監視リソース60は、治療装置70の少なくともいくつかの一般的な動作の管理をサポートすることが可能である。
【0041】
一部の実施例では、監視リソース60は、制御部と協働し、および/または、制御部の一部を形成し、例えば、少なくとも
図23に関連して後述するような制御部880などの制御部と協働する、および/または、制御部の一部を形成するが、これに限らない。一部の実施例では、監視リソース60は、
図23のエンジン885の役割を少なくとも部分的に果たす。一部の実施例では、監視リソース60は、制御部880(
図23)におけるエンジン885の役割を完全に果たす。
【0042】
一部の実施例では、
図3Aの治療管理部110は、限定するものではないが、少なくとも
図23に関連して後述するような制御部880などの制御部と協働する、および/または、制御部の一部を形成する。一部の実施例では、治療管理部110(
図3A)は、
図23のエンジン885の役割を少なくとも部分的に果たす。一部の実施例では、治療管理部110は、制御部880(
図23)におけるエンジン885の役割を完全に果たす。
【0043】
一部の実施例では、監視リソース60および治療管理部110の両方が、
図23の制御部880のエンジン885の役割を少なくとも部分的に果たすために相補的に一緒に働く。
【0044】
図1のシステム50のこの一般的な構成を念頭に置いて、
図3B~
図23に関連する少なくともいくつかの実行は、監視リソース60および/または治療装置70の少なくともいくつかの実施態様の動作および相互作用に関する様々な実行および細部のより具体的な実施例を提示していることが理解されよう。
【0045】
図3Bは、本開示の一実施例による配列130のアクセスツール131~135を概略的に表すブロック図である。
図3Cは、本開示の一実施例によるユーザインターフェース140を概略的に表すブロック図である。一部の実施例では、アクセスツール131~135のうちの少なくともいくつかは、ユーザインターフェース140を含む。
【0046】
一部の実施例では、ユーザインターフェース140は、監視リソース60および/または治療管理部110および/または制御部880(
図23)の、様々な構成要素、要素、エンジン、機能、パラメータ、特徴、および属性のうちの少なくともいくつかの、同時表示、起動および/または動作を提供するユーザインターフェースまたは他のディスプレイを備える。一部の実施例では、ユーザインターフェース140の少なくともいくつかの部分または実施態様は、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)を介して提示される。一部の実施例では、
図3Cに示すように、ユーザインターフェース140は、ディスプレイ142と入力144とを含む。
【0047】
さらに
図3Bを参照すると、一部の実施例では、アクセスツールは、治療装置70(
図1)の少なくとも一部の実施態様の動作の促進および/または動作の監視について専用のモバイルデバイス131を備える。場合によっては、監視リソース60および/または治療管理部110の少なくともいくつかの構成要素が、専用モバイルデバイス131に存在する。場合によっては、専用モバイルデバイス131は、患者リモコン、患者プログラマ、または患者コントローラとして実施されたり呼ばれたりされ得る。
【0048】
一部の実施例では、
図3Bのアクセスツールはモバイルデバイス132を備え、モバイルデバイス132は、監視リソース60および/または治療装置70(
図1)の少なくとも一部の実施態様の動作の促進および/または動作の監視に専用ではないが可能である。場合によっては、監視リソース60および/または治療管理部110の少なくともいくつかの構成要素が、非専用モバイルデバイス132に格納され得る。場合によっては、非専用モバイルデバイス132は、スマートフォン、タブレット、ファブレット(phablet)、ノートブックコンピュータ、ウォッチフォンなどとして実施されたり呼ばれたりする。一部の実施例では、監視リソース60および/または治療管理部110の少なくともいくつかの構成要素は、非専用モバイルデバイス132上の機能、ウィジェット、および/または、アプリケーション(すなわち、モバイルアプリケーション)などとして構成されてもよい。場合によっては、非専用モバイルデバイス132は、監視リソース60および/または治療管理部110の動作とは別個かつ独立した機能(例えば、電話、コンピューティング、ウェブブラウジング、テキスティングなど)に使用され得る。
【0049】
一部の実施例では、モバイルデバイス131、132および専用ステーション133のうちのいずれか1つは、
図11および
図12に関連して後述するセンサのうちの少なくとも1つを含み得、および/または、情報300(
図9)のうちの少なくとも一部を受信し得る。
【0050】
例えば、一部の実施例では、多くの市販されている非専用モバイルデバイス132は、睡眠の前、睡眠中および睡眠後に患者の静止画および/または動画を撮影するために使用できる写真記録機能および/またはビデオ記録機能を備える。一部の実施例では、この撮像機能は、
図12のイメージセンサ419において実行される。同様に、一部の実施例では、市販されている非専用モバイルデバイス132は、いびきまたは他の呼吸音、患者活動、および患者の睡眠環境における音を記録することができる音声記録装置を含み得る。一部の実施例では、この音声機能性は、
図12の音響センサ418において実行される。
【0051】
一部の実施例では、専用ステーション133は、患者の睡眠環境内に配置可能であり、治療装置70(
図1)の少なくとも一部の実施態様の動作の促進におよび/または動作の監視に専用の任意の装置または機器を備える。場合によっては、監視リソース60および/または治療管理部110の少なくともいくつかの構成要素が、専用ステーション133に存在する。場合によっては、専用ステーション133は、患者リモコン、患者プログラマ、または患者コントローラとして実施されたり呼ばれたりされ得る。一部の実施例では、専用ステーション133は、モバイルデバイス131、132と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含む。
【0052】
一部の実施例では、臨床医ポータル135は、臨床医による治療装置70(
図1)の少なくともいくつかの実施態様の動作および/または動作の監視を促進する。場合によっては、監視リソース60および/または治療管理部110の少なくともいくつかの構成要素は、臨床医ポータル133を介してアクセス可能である。場合によっては、臨床医ポータル133は、臨床医のリモコン、臨床医プログラマ、または臨床医コントローラとして実施されたり呼ばれたりされ得る。
【0053】
一部の実施例では、アクセスツールの形態にかかわらず、監視リソース60および/または治療管理部110の少なくともいくつかの特徴および機能は、ウェブ中心モデル(web-centric model)を介してアクセス可能である。
【0054】
一部の実施例では、監視リソース60および/または治療管理部110の動作を容易にするためのアクセスツール131~135のうちの少なくとも1つは、治療装置/システム(例えば、
図6Aの170、
図10Aの340、
図10Bの350、
図16Aの650、
図16Bおよび
図16Cの670、
図19の765)と協働可能である。一部の実施例では、監視リソース60および/または治療管理部110に関連して使用されるアクセスツール131~135は、本開示全体を通して実施例で説明したように、判定エンジン(例えば、
図15Cの570、
図17Aの704、および
図18Aの752)を含んでも、これと協働可能であってもよい、および/または監視リソース(例えば、
図17Aの700、
図17Bの710、
図18Aの750)と協働可能であってもよい、および/または評価エンジン(
図22の770)と協働可能であってもよい。
【0055】
図4A~
図5Bは、本開示の少なくとも一部の実施例による心臓関連監視に関連するユーザインターフェースの少なくとも一部の例を概略的に表す図を含む。一部の実施例では、1つの図で表されるユーザインターフェース部分は、別の図のユーザインターフェース部分またはいくつかの図のうちのユーザインターフェース部分と相補的に組み合わされ得ることが理解されよう。同様に、一部の実施例では、
図4A~
図5Bに表されるいくつかのユーザインターフェース部分は、少なくとも
図13A~
図13Iの様々な実施例を通して、いくつかのユーザインターフェース部分と相補的に組み合わせることができる。
【0056】
図4Aは、本開示の一実施例による臨床医のユーザインターフェース1000の一例を概略的に表す図である。一部の実施例では、臨床医のユーザインターフェース1000は、
図4Aに示されている構成要素のすべてを含み得、一部の実施例では、臨床医のユーザインターフェース1000は、
図4Aに示された構成要素の一部のみを含む。
【0057】
一部の実施例では、臨床医のユーザインターフェース1000は、
図3Cのユーザインターフェース140と実質的に同じ特徴の少なくともいくつかを含む。一部の実施例では、臨床医のユーザインターフェース140は、
図3Bのアクセスツール131~135のうちの少なくとも1つを介してアクセスされてもよい。
【0058】
一部の実施例では、臨床医のユーザインターフェース1000は、特定の患者に関する情報を表示し、患者の生理学的状態に関するいくつかのパラメータ1012~1016を報告する患者の表1010を含む。一部の実施例では、パラメータ1012~1016は、心臓パラメータ1012、睡眠パラメータ1014、および/または自動作成ベクトル(self-developing vector)1016を含む。3つよりも多いまたは少ないパラメータ1012~1016が監視され、表1010に表示することもできることが理解されよう。
【0059】
表1010は、特定のパラメータ1012~1016の傾向が、対応する方向矢印によって表されるように、上向き、下向き、または一定であるかを示す傾向欄1020をさらに含む。スコア欄1022は、英数字スコアリングスケールによるスコアを示し、場合によっては、特定のパラメータ1012~1016の相対値を示す。場合によっては、絶対値が表示されてもよい。
【0060】
図4Aにさらに示すように、一部の実施例では、臨床医のユーザインターフェース1000は、インポートデータ機能1040および/またはグラフ機能1042を含む。一般的に言えば、インポートデータ機能1040は、患者装置および/または他の患者関連情報データベースからのデータのインポートを開始および/または制御する。インポートデータ機能1040の1つの例示的な実行は、少なくとも
図4Bに関連して後で説明および図示する。
【0061】
一部の実施例では、臨床医のユーザインターフェース1000は、治療関連情報1052を表示するための観測ログ要素1050を含む。一部の実施例では、表示される特定のタイプの情報は臨床医によって選択可能であり、一部の実施例では、特定のタイプの情報は装置の製造者によって決められている。
【0062】
図4Aに示すように、一部の実施例では、情報1052は、1晩当たりの治療適用時間数などの平均治療使用時間を含む。一部の実施例では、情報1052は、閉塞性睡眠時無呼吸、心臓障害エピソード、および/または肺疾患エピソードなどに関するエピソードを含み得る、エピソード情報を含む。
図4Aに示される特定の実施例では、情報1052は、発症日とともに心房細動の場合などの心臓エピソードを含む。
【0063】
一部の実施例では、情報1052は、時間単位、日単位、週単位、月単位などであってもよい。
【0064】
図4Aにさらに示すように、一部の実施例では、臨床医のユーザインターフェース1000は、生理学的情報を表示するグラフ1060を含み、生理学的情報は、例えば心電図波形であるが、これに限らない。一部の実施例では、心電図波形は、心臓障害を示すエピソードを明らかにし得る。例えば、グラフの心電図波形は、心房細動(AF)の潜在的なエピソードを明らかにし得、このことはログ1050に記載され得る。
【0065】
図4Aにさらに示すように、一部の実施例では、臨床医のユーザインターフェース1000は、睡眠情報1072を表示するグラフ1070を含む。一部の実施例では、このような睡眠情報1072は、日付を表すx軸1072と、時刻を表す第1のy軸1074Aと、持続時間(例えば、時間単位で)を表す第2のy軸1074Bとに従ってプロットされる。
【0066】
一部の実施例では、グラフ1070にプロットされた睡眠情報1072は、一連1080の1日の睡眠時間1082を含み、睡眠が概ね連続的であるか中断されているかと、特定の日付の1日の睡眠期間1082の開始時間(例えば、およそ午後11時)および終了時間(例えば、およそ午前7時)と、を示す。一部の実施例では、グラフ1070にプロットされた睡眠情報1072は、一連1090の1日の睡眠時間の長さ1092(例えば、7.5時間)を含む。
【0067】
図4Bは、本開示の一実施例による臨床医のユーザインターフェースに関連付けられたインポート機能1150の実施態様を概略的に表す表である。一部の実施例では、インポート機能1150は、
図4Aのインポートデータ機能1040と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含む。一部の実施例では、インポートデータ機能1150は、患者装置から臨床医のユーザインターフェース1000および/または他の臨床医管理ツールへのデータのインポートを監視するおよび制御する。
図4Bにさらに示すように、インポート機能1150は、装置欄1160、ステータス欄1170、およびアクション欄1180を含む表1152を利用することができる。装置欄1160は、臨床医のユーザインターフェース1000を介して、タイプおよび/または患者の身元によって、どの治療に関してどの装置を監視および/または評価すべきかをリストアップする。ステータス欄1170は、各リストアップされた装置に関するアップロードデータステータスをリストアップし、アクション欄1180は、リストアップされた特定の装置に関してとることができる潜在的なアクションをリストアップする。インポート機能1150は、表1152に装置を追加または削除する能力を含むことが理解されよう。
【0068】
図4Cは、本開示の一実施例による臨床医のユーザインターフェースに関連付けられたフィルタ機能1200の実施態様を概略的に表す表1202である。一部の実施例では、フィルタ機能1200はインポート機能1150と連携して働いて、欄1220に示すように、欄1210にリストアップされた特定の装置(ひいては、特定の患者)からのデータを後続のデータ解析に含まれるか否かという臨床医の決定を助ける。
【0069】
一部の実施例では、表1152または表1202は、表示可能なユーザインターフェースを備える、または、例えばインポートデータ機能1040と関与するとき、臨床医のユーザインターフェース1000の一部を形成し得る。一部の実施例では、表1152、1202は、
図3Cのユーザインターフェース140と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含む。
【0070】
図4D~
図4Fはさらなる表およびグラフを提供し、当該表およびグラフは、臨床医のユーザインターフェースの一部を形成し得、
図3Cのユーザインターフェース140と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含み得て、当該臨床医のユーザインターフェースは、例えば臨床医のユーザインターフェース1000であるが、これに限らない。
【0071】
図4Dは、本開示の一実施例による、複数の睡眠パラメータ1306および複数の心臓パラメータ1304に対する相関係数の配列1302を概略的に表す表1300である。
図4Dに示すように、様々な睡眠パラメータ(例えば、1、2、3、4)および様々な心臓パラメータ(例えば、1、2、3、4)は、互いに関連してマッピングされ、その表1300から、睡眠パラメータ(例えば、1)と心臓パラメータ(例えば、1)との各ペアリングについて相関係数(例えば、0.94)を判定できる。一部の実施例では、睡眠パラメータは睡眠の質の側面に関連し、パラメータのうちの1つは、様々な睡眠パラメータの組み合わせであって全体の睡眠の質パラメータを表し得る。一部の実施例では、心臓パラメータは、心臓障害(または心臓の健康)の側面に関連し、表1330のパラメータのうちの1つは、様々な心臓パラメータの組み合わせであって全体の心臓障害パラメータ(あるいは、心臓健康パラメータ)を表し得る。相関係数は、様々な睡眠パラメータと心臓パラメータとの間の関係の識別を容易にするため、臨床医は睡眠パラメータと関連して心臓障害(あるいは、心臓の健康)を識別し得て監視し得る。
【0072】
一部の実施例では、
図4Dの表1300は、少なくとも
図18Aに関連して後述するように、判定エンジン752を介して判定される睡眠の質パラメータの配列754および心臓障害パラメータの配列756の1つの例示的な実行を提示する。
【0073】
図4Eは、本開示の一実施例による、1つの睡眠パラメータと1つの心臓パラメータとの相関係数表を概略的に表す表1330である。睡眠パラメータのスコア1338および心臓パラメータのスコア1340は、異なる監視期間1336によって判定される。一部の実施例では、睡眠パラメータ1と心臓パラメータ1との間の全体的な相関係数は0.94である。各監視期間(例えば、1、2、3、4、5など)は、時間単位、日単位、週単位、月単位、四半期単位、年単位などであり得る。一部の実施例では、一部の監視期間の長さは、監視期間のグループ内の他の監視期間とは異なってもよい。
【0074】
図4Fは、
図4Eの表の情報を概略的に表す一対のグラフ1362A、1362Bを含む
図1360であり、グラフ1362Aは、睡眠パラメータスコア(
図4Eの1338)の配列1365および心臓パラメータスコア(
図4Eの1340)の配列1366を含む。グラフ1362Bは、睡眠パラメータ傾向1375および心臓パラメータ傾向1376に従って同じパラメータをマッピングする。1つの実施態様では、両方のパラメータの概ね一致する下向きの軌道は、一部の実施例では、睡眠パラメータが低下し、心臓パラメータも低下すると解釈され得る。睡眠パラメータが良い特性と判定されるか悪い特性と判定されるかに応じて、また心臓パラメータが良い特性と判定されるか悪い特性と判定されるかに応じて、一致する傾向線は、特定の睡眠パラメータと特定の心臓パラメータとの間の異なるタイプの関連(例えば、良い、悪い)を示し得る。
【0075】
一部の実施例では、異なるタイプの睡眠パラメータ(例えば、質または障害)のうちの少なくとも1つは、閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)関連パラメータに対応し得る。一部の実施例では、OSA関連パラメータは、閉塞性睡眠時無呼吸事象(OSA event)の数または閉塞性睡眠時無呼吸挙動の重症度を含み得る。
【0076】
図5Aおよび
図5Bは患者指向の表およびグラフを提示し、当該表およびグラフは、
図3Cのユーザインターフェース140と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含み得て、患者のユーザインターフェースの一部を形成し得る。一部の実施例では、
図5Aおよび
図5Bによって表される患者のユーザインターフェースの実施態様は、
図3Bに表されるアクセスツール131~135のうちの1つを介してアクセス可能である。
【0077】
図5Aは、本開示の一実施例による、患者のユーザインターフェースの一例における心臓パラメータおよび睡眠パラメータに関する情報を概略的に表す表1400である。一部の実施例では、表1400は、自動作成ベクトル1016を省略して簡略化した形式を除いて、表1010(
図4A)と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含む。しかしながら、表1400は、心臓パラメータ1402(例えば、健康または障害)および睡眠パラメータ1404(例えば、質または障害)が監視され得る傾向欄1410およびスコア欄1412を含む。
【0078】
図5Bは、本開示の一実施例による、患者のユーザインターフェースの一例における睡眠パラメータに関する情報を概略的に表すグラフ1430である。グラフ1430は、多くの形態をとることができ、多くの異なる種類の患者情報を表すことができ、一部の実施例では、グラフ1430は、日数(x軸1432)に対する睡眠時間(例えば、y軸1434)の実例をマッピングし、それによって傾向のマップを提示する。他の睡眠パラメータの有無にかかわらず、睡眠時間は睡眠の質の指標を提供し得る。
【0079】
図6Aは、本開示の一実施例による、治療装置171を概略的に表すブロック図である。一部の実施例では、治療装置171は、治療装置70(
図1)と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含み、一部の実施例では、治療装置171は
図1の治療装置70として働くことが可能である。
【0080】
図6Aに示すように、治療装置171は、非心臓パルス発生器172および刺激要素174を含む刺激回路170を備える。一部の実施例では、非心臓パルス発生器172および刺激要素174は、単一のユニットとして形成され、この単一のユニットは、一体化された複数の別個の構成要素とされることができ、非心臓パルス発生器172および刺激要素174の両方を含むモノリシック構成であってもよい。
【0081】
治療装置171は、
図6Bに概略的に表されているように、上気道関連の体組織180を電気刺激可能にする。一般的に言えば、上気道関連の体組織は、上気道の機能および/または動作に影響を及ぼすことができる任意の体組織を含み、当該体組織は、例えば、上気道開存性の回復を介して、または、他の生理学的機構を介して、睡眠時呼吸障害に有効に対処するようになんらかの形で刺激されることができる。一部の実施例では、体組織は、神経182、筋肉184、または神経と筋肉との組み合わせ186を含む。一部の実施例では、特定の神経182および/または筋肉184は、刺激の際に、上気道の開存性を回復し、それによって閉塞性睡眠時無呼吸を緩和する。
【0082】
図6Cは、本開示の一実施例による非心臓パルス発生器200を概略的に表すブロック図である。一部の実施例では、非心臓パルス発生器200は、非心臓パルス発生器(例えば、
図6Aの172、
図7の200、
図16Aの652)として機能し得る、および/または、治療装置(例えば、
図1の70、
図10Aの340;
図10Bの350、
図19の765)に組み込まれてもよい。
【0083】
一部の実施例では、非心臓パルス発生器200は、完全に埋め込み可能な構成要素202を含む。一部の実施例では、非心臓パルス発生器200は、いくつかの埋め込み可能な構成要素202およびいくつかの外部構成要素204を含んで、組み合わせ206を形成する。一部の実施例では、非心臓パルス発生器200は、完全に患者の体の外部にある。
【0084】
一般的に言えば、非心臓パルス発生器200は、気道開存性を回復させるために体組織180を刺激するのに適した刺激要素(例えば、
図6Aの174、
図7の216)を介して送達可能な電気信号を発生することができる。一部の実施例では、信号は、上気道関連の筋肉184を直接刺激するように、および/または、そのような筋肉184を支配する神経182を刺激するように適用される。閉塞性睡眠時無呼吸症例などの一部の実施例では、神経182は、舌および関連する筋組織の動きを引き起こして気道開存性を回復させることに関連する神経182および筋肉184を含み得る(ただし、これに限定されない)。一部の実施例では、神経182は、舌下神経を含み得(ただし、これに限定されない)、筋肉184は、頤舌筋を含み得る(ただし、これに限定されない)。
【0085】
一部の実施例では、非心臓パルス発生器200は、米国ミネソタ州メープルグローブのInspire Medical,Inc.から入手可能なINSPIRE(登録商標)上気道刺激システムの一部を形成する。一部の実施例では、パルス発生器200は、他の供給業者から入手可能なパルス発生器を含む。
【0086】
非心臓パルス発生器200のさらなる例は、少なくとも
図7および
図16Aに関連して後述する。
【0087】
図7は、本開示の一実施例による、治療装置210の構成要素を概略的に表すブロック図である。
図7に示すように、治療装置210は、非心臓パルス発生器200および刺激要素216を含む。一部の実施例では、パルス発生器200は、少なくとも
図6Cに関連して前述したように、パルス発生器200と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含む。一部の実施例では、刺激要素216は、少なくとも
図6Aに関連して前述したように、刺激要素174と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含む。
【0088】
一般的に言えば、治療装置210は、上気道関連の体組織180(
図6B)の刺激を可能にする。一部の実施例では、パルス発生器200および刺激要素216は、必ずしも物理的に同じ場所に配置されている必要はない。しかしながら、一部の実施例では、パルス発生器200および刺激要素215は、互いに物理的に近接して同じ場所に配置されてもよい。例えば、一部の実施例では、パルス発生器200および刺激要素の両方を、標的刺激部位に近接して配置することが可能である。しかしながら、一部の実施例では、刺激要素216は、標的刺激部位またはその近くに配置され、パルス発生器200は、標的刺激部位から離れて配置される。一部の実施例では、パルス発生器200および/または刺激要素216は、それらの間の無線通信を可能にする無線通信要素を含む。
【0089】
一部の実施例では、パルス発生器200は、胸部領域内に埋め込まれ、刺激要素216は、神経、例えば舌下神経に対して結合されたカフ電極を含む。そのような実施例に関するさらなる詳細は、少なくとも
図16Aおよび
図16Bに関連して後に提供される。
【0090】
1つの実施態様では、パルス発生器200は、刺激要素216に対して少なくとも電気的に結合され、刺激要素216に対して物理的にも、例えば、パルス発生器200と刺激要素200との間に延びるリード線などを介して、結合される。しかしながら、一部の実施例では、パルス発生器200は、電気リード線以外の構造を介して刺激要素216に対して物理的に結合される。
【0091】
図8は、本開示の一実施例による、気道開存性を回復する様々な治療法を概略的に表すブロック
図220である。
図8に示すように、そのような治療法は、刺激222、構造224、および化学226を含む。刺激治療法222は、少なくとも
図6A、
図6C、
図7、
図10A、
図10B、
図16A、
図16B、および
図19に関連して、本開示全体を通して説明される。構造治療法224は、上気道の開存性を少なくとも部分的に修正または影響を与えるために、上部気道または付近の身体構造内に構造的構成要素を設置することを含む。一部の実施例では、様々な治療法222、224、および226は、異なる組み合わせで実行されてもよく、例えば、限定するものではないが、刺激治療法222および構造治療法224の両方を使用する組み合わせで実行されてもよい。
【0092】
図9は、本開示の一実施例による、患者情報300を概略的に表すブロック図である。一部の実施例では、患者情報300は、呼吸情報302、心臓情報304、睡眠の質情報306、睡眠時呼吸障害(SDB)情報308、および/または、他の情報310を含む。一部の実施例では、組み合わせ情報312を介して表されるように、情報302、304、306、308、および310の様々な組み合わせを使用することが可能である。
【0093】
【0094】
一部の実施例では、あるタイプの情報は、別のタイプの情報から導出されてもよい。例えば、フィルタリングまたは他の処理機構を介して、呼吸情報302から少なくともいくつかの形態の心臓情報304(例えば、心拍数)が判定されるまたは誘導されることが可能であり、呼吸情報302はセンサを介して判定される。この導出/判定された心拍数情報のみの挙動および/または他の要因を伴う挙動(例えば、増加、減少、安定、高変動性、低変動性、高度に不規則、低度に不規則など)を観察することにより、心臓状態を判定可能である。
【0095】
一部の実施例では、呼吸情報302は、日中(例えば、非睡眠)活動の間に収集されて、限定するものではないが肺疾患(睡眠時呼吸障害に直接関連する特定の肺の問題を伴う)などの心臓以外の病の潜在的な存在または悪化を検出する。一部の実施例では、他の情報310は、そのような非心臓の生理学的状態および/または疾患に関する情報を収集および/または判定することが可能である。一実施例では、このような他の情報310は、肺情報を含む。一部の実施例では、そのような肺情報は、限定するものではないが、例えば慢性閉塞性肺疾患(COPD)、慢性閉塞性肺疾患の増悪(exacerbation of COPD、ECOPD)などの肺疾患情報を含む。
【0096】
一部の実施例では、呼吸情報302の変化は、心臓情報304、睡眠の質情報306、および睡眠時呼吸障害(SDB)情報308における将来の変化を示すことが可能である。一部の実施例では、呼吸情報302の変化は、例えば肺疾患情報などの他の情報310における将来の変化を示すことが可能である。例えば、慢性閉塞性肺疾患(COPD)を有することが既に知られている患者の場合、患者の呼吸数(例えば、あるタイプの呼吸情報302)の増加、および/または、1回換気量の減少は、今後、慢性閉塞性肺疾患が増悪(ECOPD)することを示唆し得る。従って、一部の実施例では、治療装置および/または監視リソース(
図1の70、60)は、例えば呼吸情報302などの別のタイプの情報との関連付けと共に、既知の非心臓疾患情報を他の情報310に格納するようにプログラムされ、よって、治療装置および/または監視リソースが呼吸情報302の変化(例えば、呼吸数302の増加)を検出したときに、治療装置および/または監視リソースが臨床医/患者に対して、例えばECOPDの予防または緩和など、肺疾患の予防または緩和のために、患者の肺疾患状態に関して患者の評価および/または介入が必要かもしれないという通知を自動的に提供し得る。
【0097】
従って、そのような実施例では、治療装置および/または管理部は、患者の様々な疾患状態に関してプログラムされて、治療装置および/または監視リソースを介して監視(例えば、収集、判定など)された呼吸情報302または他のタイプの情報300の変化が検出されたとき、治療装置および/または監視リソースが、非心臓状態および/または非OSA状態の早期警告システムとして機能することを可能にする。
【0098】
一部の実施例では、他の情報310を含む情報300は、外部情報源から治療装置および/または管理部にアップロードされてもよい。
図9をさらに参照すると、一部の実施例では、睡眠時呼吸障害(SDB)情報308が心臓情報304から導出または判定される。例えば、一実施例は、心電図信号および/または他の心臓活動を検知する信号から無呼吸検出を行うことを含み得る。
【0099】
一部の実施例では、情報300(
図9)を取得するためのセンサ344は、本開示の一実施例による
図10Aに示すように、治療装置340の一部を形成し得る。治療装置340はまた、少なくとも
図6A、
図7、
図10A、
図10B、および
図19に関連して説明した形態をとり得る刺激回路342を含む。
【0100】
しかしながら、一部の実施例では、情報300(
図9)を取得するためのセンサ354は、本開示の一実施例による、
図10Bに示すような治療装置350と別個かつ独立であってもよい。
図10Aの治療装置340と同様に、
図10Bの治療装置350も刺激装置回路342を含む。一部の実施例では、センサ354は、治療装置350と別個かつ独立しているが、検知された情報を治療装置350に提供するのに専用である。一部の実施例では、センサ354は、検知された情報を治療装置350に提供することに専用ではない。そのため、センサ354は、治療装置350とは独立したシステムの一部であってもよいし、センサ354は、任意の他のシステムまたは装置に関連しないスタンドアロンセンサ(standalone sensor)であってもよい。
【0101】
図11は、本開示の一実施例によるセンサ370を概略的に表すブロック図である。一部の実施例では、センサ370は、本開示の実施例において前述または後述のセンサ(例えば、
図10Aの344、
図10Bの354、
図12の400、
図16Aの654、
図17Aの702、
図17Bの712、および
図21の769)に対応し得る。
【0102】
一部の実施例では、センサ370は、患者の体内に埋め込まれることを介して患者の身体に対して結合可能な埋め込み型センサ372である。このような埋め込みを介して、センサ372は、患者の体に対して少なくとも機械的に結合される。さらに、このような埋め込みにより、センサ372は、埋め込み型センサ372の特定のセンサモダリティ(例えば、
図12)に基づいて、患者の身体に対してさらに結合され、埋め込み型センサ372は、電気的(例えば、インピーダンスなど)、機械的(例えば、圧力、動きなど)、化学的であってもよい。
【0103】
一部の実施例では、埋め込み型センサ372は、例えばパルス発生器(例えば、
図6Cのパルス発生器200)など、患者の体内に埋め込まれた別の構成要素の一部を形成する。そのような例では、センサ372は、パルス発生器のハウジングの一部を形成し、従って、患者の内部環境に曝され得る。他方、そのような例では、センサ370は、パルス発生器内に収容され、患者の内部環境から隔離され得る。後の
図12の説明まで、センサタイプ400のより詳細な説明は留保されているが、加速度計(例えば、
図12の406)はパルス発生器内に収容された埋め込み型センサの一実施例であることに留意されたい。
【0104】
一部の実施例では、埋め込み型センサ372は、患者の身体全体に配置されたスタンドアロン埋め込み型センサを含み得て、スタンドアロン埋め込み型センサは、SDB治療装置とまたは検知されたデータを統合する外部装置と無線通信する。例えば、1つのスタンドアロンの埋め込み型センサは、酸素センサを含み得る。
【0105】
一部の実施例では、センサ370は、患者の体外に留まる外部型センサ374を含む。外部型センサ374は、ウェアラブルセンサ380であってもよく、従って、患者の身体に対して少なくとも着脱可能に結合可能であってもよい。一部の実施例では、外部型センサ374は、患者の環境382の中および/または一部に存在し、患者からの情報および/または患者が存在する環境に関する情報を検知する環境センサ382を含む。しかしながら、場合によっては、環境センサ382は患者の身体に対して結合可能ではなく、他の場合では、環境センサ382は患者の身体に対して結合可能である。
【0106】
一部の実施例では、ウェアラブルセンサ380は生理学的情報(心拍変動など)を検知するために使用されてもよく、よって、ウェアラブルセンサ380が埋め込み型治療装置または外部治療装置の一部である必要がないように。むしろ、睡眠時呼吸障害を緩和するために行われる治療に関連して、心臓パラメータを監視するために、ウェアラブルセンサ380を後で単に追加することも可能である。
【0107】
一部の実施例では、ウェアラブルセンサ380は、心拍数(例えば、LED、光学センサ)、睡眠の質/動き(例えば3D加速度計)、周囲光を測定するためのセンサのアレイを含む市販のウェアラブルセンサを含み得る。場合によっては、ウェアラブルセンサ380は、検知された状態の監視を容易にするタッチスクリーンディスプレイを含む。場合によっては、ウェアラブルセンサ380は、無線通信プロトコル(例えば、Bluetooth
(登録商標)、NFCなど)を介してドングル、モバイルデバイスなどと通信するための無線通信ツールを含む。1つの例では、そのようなウェアラブルセンサ380は、米国カリフォルニア州サンフランシスコのFitBit,Inc.から入手可能である。一部の実施例では、このようなシステムは、呼吸情報302、心臓情報304、睡眠の質情報306、睡眠時呼吸障害(SDB)情報308、および/または、他の情報310(
図9)を提供する単一のセンサまたはセンサのアレイを含み得る。一部の実施例では、この情報は、睡眠時呼吸障害治療装置を介して検知または判定された情報と連携されることができる。例えば、一部の実施例では、このようなウェアラブルセンサ構成は、少なくとも
図14Bに関連して後でさらに説明するように、センサプロファイル管理部450と協働する。
【0108】
一部の実施例では、外部型センサ374は例えば血圧や体重などのパラメータを測定するために使用され得て、これらのパラメータは、薬物耐性高血圧と、睡眠時呼吸障害(例えば、閉塞性睡眠時無呼吸)と薬物耐性高血圧症との間の任意の潜在的な相関またはリンクと、を識別するために使用され得る。
【0109】
一部の実施例では、外部型センサ374からの情報は、埋め込み型センサ372からの情報と連携することができる。例えば、外部型センサ374または気象/環境報告などの他の外部情報源からの情報は、埋め込み型センサ372からの情報と連携して、以前の呼吸/気象との相関および状況に基づいて外出することが安全であるか否かを喘息患者に助言することができる。
【0110】
一部の実施例では、外部型センサ374は、睡眠の質、心拍数、呼吸リズム、動き、睡眠段階、いびき、および睡眠環境(例えば、騒音レベルおよび光)を監視するための一体型外部検知システムを備える。1つの例示的なシステムは、www.beddit.comから入手可能なBeddit(登録商標)システムを含む。一部の実施例では、そのようなシステムは、呼吸情報302、心臓情報304、睡眠の質情報306、睡眠時呼吸障害(SDB)情報308、および/または、他の情報310(
図9)を提供してもよい。一部の実施例では、この情報は、睡眠時呼吸障害治療装置を介して検知または判定された情報と連携することができる。例えば、一部の実施例では、このような外部型センサ構成は、少なくとも
図14Bに関連して後でさらに説明するように、センサプロファイル管理部450と協働する。
【0111】
一部の実施例では、外部型センサ374は、例えば、ECGセンサ、血圧測定用カフ、酸素センサなどの臨床的に利用可能な診断機器を含み得る。
【0112】
一部の実施例では、外部型センサ374は、患者リモコンに組み込まれてもよく、例えば、アクセスツール131~133のうちの1つに組み込まれてもよい。一部の実施例では、外部型センサ374は、無呼吸低呼吸指数(AHI)に関連するパラメータを測定することができる。そのような実施例では、外部型センサ374は、呼吸中に変化する脈波伝播時間を検知することができる。
【0113】
場合によっては、
図11に示す環境センサ382は、患者と接触しない非接触センサ384を備える。従って、そのような場合、非接触センサ384は、患者の体に対して少なくとも機械的に結合しない。しかしながら、一部の実施例では、非接触センサ384は、患者に関する生理学的情報を得るために、特定のセンサモダリティが少なくともなんらかの形で患者の身体に関連することができるという意味において、患者の身体に対して結合可能であり得る。
【0114】
例えば、少なくともいくつかのタイプの非接触センサ384は、少なくとも
図12に関連してセンサタイプ400に関してより詳細に後述される。一例では、非接触センサ384は、Heneghanらの米国特許第5562526号明細書に記載されている、呼吸情報302、心臓情報304、睡眠の質情報306、睡眠時呼吸障害(SDB)情報306、および/または、他の情報を提供することが可能である非接触センサパラダイムと実質的に同じ特徴および属性の少なくとも一部を含む。一例では、1つのそのようなシステムは、米国カリフォルニア州サンディエゴのResmed Corporationから入手可能である。
【0115】
場合によっては、非接触センサ384は、少なくとも
図12に関連して説明した、限定するものではないが例えば高周波センサ408などのセンサモダリティの1つを組み込む、またはそれと協働する。高周波センサ408(同様に非接触センサ384)を介して検知することによって生成された信号は、患者の動き/活動、呼吸(例えば、呼吸数)、心拍数、および/または、患者の睡眠段階を検出するために処理され得る。場合によっては、高周波センサ408(非接触センサ384)を介して検出された心臓情報などの生理学的情報は、心弾動図(ballistocardiogram)または心振動図(seismocardiogram)の形をとることが可能であり、これらは両方とも少なくとも
図14Aに関連して後で詳述される。他の属性の中でも、少なくとも一部の実施例では、心弾動図および/または心振動図は、患者に接触することなく、少なくとも心臓情報を取得することが可能であり、従って、さりげない(unobtrusive)心臓検知と呼ばれることがある。
【0116】
一部の実施例では、センサ370は組み合わせセンサ376を提供するセンサを備えてもよく、組み合わせセンサ376は、様々な埋め込み型センサ372および外部型センサ374の少なくともいくつかの実施態様を組み合わせる。
【0117】
図12は、本開示の一実施例によるセンサタイプ400を概略的に表すブロック図である。一部の実施例では、センサタイプ400は、本開示の実施例において前述または後述のセンサ(例えば、
図10Aの344、
図10Bの354、
図11の370、
図16Aの654、
図17Aの702、
図17Bの712、
図21の769)に対応し得る。
【0118】
図12に示すように、センサタイプ400は、様々なタイプのセンサモダリティ402~422を含み、そのいずれか1つは、少なくとも
図9に関連して上述したように、呼吸情報302、心臓情報304(例えば、良い心臓状態および/または悪い心臓状態)、睡眠の質情報306、睡眠時呼吸障害関連情報308、および/または、他の情報310を判定、取得、および/または、監視するために使用され得る。
【0119】
図12に示すように、一部の実施例では、センサタイプ400は、圧力402、インピーダンス404、加速度計406、エアフロー407、高周波(RF)408、光学410、筋電図(EMG)412、心電図(ECG)414、超音波416、音響418、画像419、および/または、その他420の機器を含む。一部の実施例では、センサタイプ400は、様々なセンサモダリティ402~420のうちの少なくともいくつかの組み合わせ422を含む。
【0120】
検知される属性に依存して、場合によっては、
図12内で識別される所与のセンサモダリティが複数の検知構成要素を含み得、場合によっては、所与のセンサモダリティが単一の検知構成要素を含み得ることが理解されよう。さらに、場合によっては、
図12内で識別された所与のセンサモダリティは、監視回路および/または通信回路を含み得る。しかしながら、場合によっては、
図12の所与のセンサモダリティは、そのような監視および/または通信回路を省略することが可能であり、他の場所に配置された監視または通信回路と協働することが可能である。
【0121】
一部の実施例では、圧力センサ402は、呼吸に関連する圧力を検知することが可能であり、外部型センサ374(
図11)および/または埋め込み型センサ372(
図11)として実施することができる。場合によっては、そのような圧力は、胸膜外圧、胸膜内圧などを含み得る。例えば、1つの圧力センサ402は、Niらの2011年6月23日に公開された「METHOD AND APPARATUS FOR SENSING RESPIRATORY PRESSURE IN AN IMPLANTABLE STIMULATION SYSTEM」と題する米国特許出願公開第2011/0152706号明細書に開示されているような埋め込み型呼吸センサを含み得る。
【0122】
場合によっては、圧力センサ402は、患者の身体の周りに装着された呼吸圧ベルトを含み得る。
【0123】
一部の実施例では、圧力センサ402は、呼吸(例えば、吸気、呼気など)に対して生じる周波数とは異なる周波数で音および/または圧力波を検知することができる。場合によっては、このデータを使用して、呼吸数および/または心拍数を介して患者の心臓パラメータを監視することができる。場合によっては、このようなデータを使用して心電図情報、例えばQRS群を近似することができる。場合によっては、検出された心拍数は、規則的な心拍変動の相対的な度合いを識別するために使用され、この際、規則的な心拍変動によって無呼吸または他の睡眠時呼吸障害事象が検出可能であり、これにより、睡眠時呼吸障害の有効性を評価することが可能である。場合によっては、検出された心拍数は、不規則な心拍変動を識別するために使用され、心拍変動により、例えば不整脈(例えば、心房細動、心室頻拍など)などの心臓障害の検出が可能とされ、当該心臓障害に対して、心臓への介入(例えば、アブレーション、薬物療法など)が適切かもしれない。
【0124】
一部の実施例では、圧力センサ402は、治療装置とは別個であり、心臓パラメータを監視するために使用され得る埋め込み型血圧センサを備える。
【0125】
一部の実施例では、圧力センサ402は、心臓情報304の検出を最適化するように患者の心臓に近接して配置可能である。
【0126】
一部の実施例では、圧力センサ402は、心内絶対圧センサを含む。場合によっては、この圧力センサは、呼吸および/または動脈圧を検出するために使用される。この圧力センサはまた、外部型センサ(ウェアラブル大気圧血圧)の使用を介して現場較正(field calibration)が適用されるトレーニングモードを含み得、これにより、心内絶対圧センサの精度を保証できる。少なくとも一部の例では、構成要素の感度、製造のばらつき、埋め込みのばらつき、および/またはシステムの相互作用に起因して、センサを製造環境において構成要素レベルで絶対スケールに対して較正しようとするのではなく、センサを最終的な機能状態にして現場較正(限定されないが例えば上述の現場較正など)を行うことが、より正確かつ簡単であり得る。このようにして、本開示の少なくとも一部の実施例による埋め込み型圧力センサは、事前較正されたセンサが埋め込まれた場合よりも簡単な製造プロセスで利用され得る。
【0127】
一部の実施例では、圧力センサ402の使用はファーフィールドECGの取得と組み合わされ、この取得は、ECG信号が圧力センサ信号からの心臓アーチファクトをフィルタにより除去するまたは消すために使用される。
【0128】
一部の実施例では、圧力センサ402は、毎分換気量を判定するために使用される。他の利点の中において、判定された毎分換気量は、肺疾患に関する長期的な評価を行うために使用され得る。
【0129】
図12に示すように、一部の実施例では、1つのセンサモダリティは、呼吸情報302、睡眠時呼吸障害関連情報308、睡眠の質情報306などを検知するために使用できるエアフローセンサ407を含む。場合によっては、エアフローセンサ407は、上気道気流の流量または量を検出する。
【0130】
図12に示すように、一部の実施例では、1つのセンサモダリティが、インピーダンスセンサ404を含み、インピーダンスセンサ404は、一部の実施例では、センサが内部および/または外部であるかにかかわらず、生体インピーダンス信号を測定するために上半身の周りに配置される様々なセンサを介して、実行されてもよい。場合によっては、センサは、経胸壁の生体インピーダンスを測定するように胸部領域の周りに配置される。場合によっては、生体インピーダンスの測定に関与する少なくとも1つのセンサは、埋め込み型であれ外部であれ、パルス発生器の一部を形成することができる。場合によっては、生体インピーダンスの測定に関与する少なくとも1つのセンサは、刺激要素および/または刺激回路の一部を形成することができる。場合によっては、少なくとも1つのセンサが、パルス発生器と刺激要素との間に延びるリード線の一部を形成する。
【0131】
一部の実施例では、インピーダンスセンサ404は、SDB治療装置では使用されない電気部品の形をとり得る。例えば、一部の患者は、心臓治療装置(例えば、ペースメーカ、除細動器など)が既に体内に埋め込まれている場合があり、従って、いくつかの心臓リード線が体内に埋め込まれている。従って、心臓リード線は、インピーダンス検知を提供するように、他の抵抗/電気素子と一緒に、または協働して機能し得る。
【0132】
一部の実施例では、内部および/または外部によらず、インピーダンスセンサ404を使用して心電図(ECG)信号を検知することができる。
【0133】
図12に示すように、一部の実施例では、1つのセンサモダリティが加速度計406を含む。場合によっては、加速度計406は、一般に、装置171、210内に組み込まれており、関連し、パルス発生器(例えば、
図6Cの200)内に組み込まれており、または、パルス発生器の一部を形成し得る。例えば、パルス発生器の一部の実施例では、ハウジング(例えば、缶)は、制御回路、刺激などの多数の構成要素を含み、ハウジング内に加速度計406を含むことも可能である。しかしながら、一部の実施例では、加速度計406は、パルス発生器(例えば、
図6Cの200)とは別個かつ独立であってもよい。一部の実施例では、加速度計406は、患者に関する身体体位、身体姿勢、および/または、身体活動を検知することができ、これらの情報は、睡眠の質情報306または睡眠時呼吸障害(SDB)情報308が判定され得る挙動を示し得る。例えば、睡眠体位に応じたSDB治療の有効性を判定するように睡眠体位(例えば、左側、右側、仰臥位など)を使用してもよく、場合によっては、SDB治療は、患者の向き(すなわち、睡眠体位)に基づいて自動的に調整され得る。場合によっては、睡眠体位に関するこの情報は、有効なSDB治療により役立つ体位に睡眠体位を変えるよう患者を誘導するように、睡眠期間中に患者に伝えられてもよい。一部の実施例では、伝達は可聴または振動アラームによって行われ得て、この可聴または振動アラームは、患者リモコンへの無線通信を介して、またはウェアラブル筋刺激装置への無線通信を介した直接的な筋刺激を介して実行される。
【0134】
図13Aは、本開示の一実施例による、睡眠の質の一部の実施態様に関連する加速度計の検知の一部の実施態様を概略的に表す
図2000である。
図13Aに示すように、
図2000は、いびき強度波形2010、呼吸波形2020、刺激プロファイル2025、睡眠体位プロファイル2030、および睡眠時無呼吸指数波形(例えば、AHI)2040などの、異なるタイプの情報/波形を並置している。一部の実施例では、睡眠時無呼吸指数波形は、睡眠の質のいくつかの潜在的な測定値における睡眠の質の少なくとも1つの尺度を提供する。
【0135】
1つの実施態様では、
図2000に示す情報は、少なくとも分単位の睡眠データ、治療データ、体位データなどの自動記憶を介して取得される情報に対応する。
【0136】
一部の実施例では、いびき強度波形2010、呼吸波形2020、および/または、睡眠体位プロファイル2030を取得するように、少なくとも1つの加速度計406を使用することができる。一部の実施例では、本開示全体を通して少なくとも一部の実施例の中で説明されるような情報を取得するように、他の検知要素が使用される。
【0137】
一部の実施例では、いびき強度波形2010は、第1の概ね定数を有する第1の部分2011と、第1の値よりも概ね高い第2の値を有する第2の部分2012とを含む。一部の実施例では、呼吸波形2020は、概して通常の呼吸の第1の部分(例えば、一連の呼吸周期)と、それに続く不規則な呼吸周期2023、2024、2029などの第2の部分2022とを含む。従って、増加したいびき強度は、一般に、不規則な呼吸を表す第2の部分2022と一致する。
【0138】
一部の実施例では、刺激プロファイル2025は、特定の強度(例えば、2.1V)の一連の刺激パルスを含み、いくつかの刺激パルス2026は、持続時間が比較的長く周波数が比較的低く、いくつかの刺激パルス2027は、比較的短い持続時間および比較的高い周波数を有する。1つの実施態様では、不規則な呼吸周期2023、2024、2029の間に、比較的短い、比較的に頻繁な刺激パルスが印加される。
【0139】
一部の実施例では、睡眠体位プロファイル2030は、第1の睡眠体位2032(例えば、左側)および第2の睡眠体位2034(例えば、仰臥位)を含む。第2の睡眠体位2034は、いびきの強さ2012の上昇および不規則な呼吸周期2023、2024、2029と概ね一致することが分かる。
【0140】
一部の実施例では、睡眠時無呼吸指数波形2040は、概ね定数を有する第1の部分2042と、指数(例えば、AHI)が時間と共に増加する第2の部分2044と、を含む。仰臥睡眠体位2034は、いびきの強さ2012の上昇、不規則な呼吸周期2023、2024、2029、および仰臥睡眠体位2034と概ね一致することが分かる。
【0141】
とりわけ、
図2000の情報は、刺激療法を調整するように臨床医によって使用されてもよく、および/または、刺激療法を自動的に調整して、波形2040によって表される睡眠時無呼吸指数(例えば、AHI)の移動平均を低下させるように、治療装置(および/または管理部)によって使用されてもよい。さらに、前述したように、この情報は、通常の呼吸(例えば、部分2021)になりやすい体位(例えば左側)に患者の睡眠体位を変えるように、オーディオまたは非オーディオ技法を介して患者に伝達するために使用されてもよい。
【0142】
一部の実施例では、
図13A~
図13Iに概略的に表されるいくつかの部分は、ユーザインターフェースが臨床医のユーザインターフェースであるかまたは患者のユーザインターフェースであるかにかかわらず、本開示の少なくとも一部の実施例による心臓関連監視のためのユーザインターフェースの少なくともいくつかの例として機能(または例に対応)し得る。一部の実施例では、
図13A~
図13Iのうちの1つの図で表されるユーザインターフェース部分は、
図13A~
図13Iのうちの別の図のユーザインターフェース部分、または、
図13A~
図13Iおよび/または
図4A~
図5Bのうちのいくつかの図のうちのユーザインターフェース部分と相補的に組み合わされ得ることが理解されよう。
【0143】
図13Bは、本開示の一実施例による、睡眠の質の一部の実施態様に関連する加速度計の検知の一部の実施態様を概略的に表す
図2050である。一般的には、
図2050は、一晩の睡眠中にいくつかの波形をマッピングする。他には、一般的なタイムライン2055に対して、
図13Bは、睡眠時無呼吸指数波形2060、刺激プロファイル2070、および睡眠体位プロファイル2080を並置している。
図13Bから分かるように、一部の実施例では、仰臥睡眠体位(2082)は、無呼吸指数(例えば、AHI)の振幅の増加(2062)をもたらし、これに対して、一般に、治療装置によって刺激(2072)の強度(例えば、振幅)の増加を一致させる。しかしながら、患者が側部睡眠体位(例えば、左側)2084に切り替わると、無呼吸指数は減少し(2064)、それによって治療装置は刺激強度を減少させる(2074)。一部の実施例では、刺激強度は、振幅調整と組み合わせてまたは振幅調整とは別に、例えばパルス幅、周波数などの他のパラメータを介して調整することが可能であることが理解されよう。
【0144】
一部の実施例では、加速度計406は、心拍数および/またはQRS群を含む心電図(ECG)波形などの心臓情報304の音響検出を可能にする。一部の実施例では、心拍数を測定することは心拍変動を検知することを含む。一部の実施例では、加速度計406は、限定するものではないが、例えば呼吸数などの呼吸情報を検知することができる。一部の実施例では、加速度計406のみで検知するかまたは他のセンサと共に検知するかによらず、ECG波形が呼吸に伴って変化し得るECG信号の挙動を利用することによって、心臓情報304および呼吸情報302を同時に監視することができる。
【0145】
図13Cは、本開示の一実施例による、心臓情報および呼吸情報の音響検知の一部の実施態様を概略的に表す
図2200である。一部の実施例では、
図13Cに示す音響検知は、加速度計406を介して行われる。他には、加速度計406は、限定するものではないが、例えば心拍数検出、QTタイミング検出などのような様々な形態の心臓タイミング測定を可能にできる。この心臓タイミングにより、心拍変動測定が可能になる。
【0146】
図2200に示すように、加速度計406は、生の出力波形2210を生成し、生の出力波形2210は、ハイパスフィルタ2220でフィルタリングして心音波形2222を生成することにより、またローパスフィルタ2230でフィルタリングして呼吸波形2232を生成することにより、分離される(2212)。他の特徴には、心音波形2222はS1成分とS2成分とを含み、S1成分はECG波形におけるQRS群と相関し、S2成分はECG波形2224におけるT波成分と相関する。従って、この構成を介して、加速度計406は、それぞれの異なる周波数フィルタ2220および2230の適用によって区別および識別され得る心臓の動きおよび呼吸の動きの両方を検知することが可能である。1つの実施態様では、
図13Dに示すように、ウィガーズ
図2250は、心電図(ECG)の部分と一致するかまたはそれに対応する心音図の部分を(とりわけ)示す。1つの実施態様では、このウィガーズ図はhttps://commons.wikimedia.org/wik/File:Wiggers_Diagram.svg#filelinksで入手可能である。
【0147】
一部の実施例では、加速度計406は、加速度計406を介して判定可能な他のパラメータとともに、患者の動き、体位、姿勢および/または活動の検知を介して睡眠/覚醒の検出を可能にする。場合によっては、この情報は、治療の有効性を高めるためにSDB治療の自動制御を実行するために使用されてもよい。
【0148】
一部の実施例では、加速度計406は外部型センサ374を含む。場合によっては、外部型センサとして実施される場合、加速度計406は、例えば身体の一部(例えば、手首、胸、腕、脚、胴など)の周りに装着されたバンドまたはベルトに組み込まれた加速度計などのウェアラブルセンサを含み得る。
【0149】
一部の実施例では、加速度計406は、睡眠期間中の睡眠時呼吸障害事象を検出するように使用されてもよく、不整脈を検出するように連続的に使用されてもよい。
【0150】
一部の実施例では、
図12に示す高周波センサ408は、少なくとも
図11に関連して非接触センサ384に関して説明したように、限定するものではないが、例えば、心臓情報304、呼吸情報302、動作/活動、および/または、睡眠の質などの様々な生理学的パラメータおよび情報の非接触検知を可能にする。一部の実施例では、高周波センサ408は、他の生理学的情報の非接触検知を可能にする。
【0151】
従って、
図13Eは、本開示の一実施例による、呼吸情報のRFベースの非接触検知を概略的に表す
図2400である。
図13Eの
図2400に示すように、検知構成2410は高周波(RF)センサ2412を含み、高周波(RF)センサ2412は、患者2414の胸部に対してセンサ2412によって送受信される信号を介して、ドップラー原理2420に基づいて胸部の動きを判定する。センサ2412は、例えば患者が眠っている部屋(例えば、寝室)内の様々な場所など、患者2414の近傍のどこにでも配置することができる。一部の実施例では、センサ2412は、非専用モバイルデバイス132(例えば、一例では携帯電話)または配列130(
図3B)内の他のアクセスツールに結合されて、治療装置の他の構成要素に対するデータ送信およびそのような他の構成要素における記憶を可能にする。一部の実施例では、検知構成2410は、
図11に関連して前述したように、非接触センサ384と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含む。
【0152】
一部の実施例では、1つのセンサモダリティは、
図12に示すような光学センサ410を含み得る。場合によっては、光学センサ410は、埋め込み型センサ372および/または外部型センサ374(
図11)であってもよい。例えば、光学センサ410の1つの実行は、パルスオキシメトリを介して心拍数および/または酸素飽和度を検知するための外部光学センサを備える。場合によっては、光学センサ410は酸素飽和度低下指数(ODI)の測定を可能にする。一部の実施例では、光学センサ410は、患者の指に取り外し可能に結合可能な外部型センサを含む。
【0153】
一部の実施例では、光学センサ410は、患者の睡眠環境における周囲光を測定するように使用され、それによって患者の睡眠衛生および/または睡眠パターンの有効性の評価を可能にし得る。
【0154】
図12に示すように、一部の実施例では、1つのセンサモダリティは、筋肉が電気的または神経学的に活性化されるか否かにかかわらず、筋肉が生じる電気的活動を記録および評価するEMGセンサ412を含む。場合によっては、EMGセンサ412は、限定するものではないが、例えば、呼吸数、無呼吸事象、呼吸低下事象、無呼吸が閉塞性であるか中枢由来であるかなどの呼吸情報302を検知するように使用される。例えば、中枢性無呼吸は、呼吸努力のEMGを示さない場合がある。
【0155】
場合によっては、EMGセンサ412は、表面EMGセンサを含み得、場合によっては、EMGセンサ412は、筋内センサ(intramuscular sensor)を備えることが可能である。場合によっては、EMGセンサ412の少なくとも一部は、患者の体内に埋め込み可能であり、従って、長期間にわたって筋電図検査を実行するために利用可能なままとなる。
【0156】
一部の実施例では、1つのセンサモダリティは、心電図(ECG)信号を生成するECGセンサ414を含み得る。場合によっては、ECGセンサ414は、患者の胸部付近に配置可能であり、それからECG信号を取得可能である複数の電極を備える。場合によっては、専用のECGセンサ414は使用されないが、ECG信号を取得するために生体インピーダンスセンサ404のアレイ(配列)などの他のセンサが使用される。場合によっては、専用のECGセンサは使用されないが、ECG情報は、
図12のセンサタイプ400のいずれか1つまたは複数のセンサモダリティを介して取得され得る呼吸波形から導出される。一部の実施例では、ECGセンサ414は、
図12および/または少なくとも
図13A~
図13Dに関連して前述したように、加速度計406として実施される。
【0157】
一部の実施例では、ECGセンサ414を介して取得されたECG信号は、(圧力センサ402またはインピーダンスセンサ404を介した)呼吸検知と組み合わせて、呼吸数および呼吸相だけでなく、毎分換気量を判定し得る。
【0158】
一部の実施例では、ECGセンサ414を介して取得されたECG信号は、(圧力センサ402またはインピーダンスセンサ404を介して)心拍出量検知と組み合わされてもよい。1つの実施態様では、心拍出量は心拍数と一回拍出量との積である。1つの実施態様では、左心室(LV)収縮性(dP/dtによって表される)の圧力が高いと、心拍出量がより多いと推定可能であり、従って、左心室(LV)収縮性は、心臓の一回拍出量の相対的な測定値を提供し得る。一部の実施例では、この構成は、ECGセンサ414を大動脈または左心室に配置することによって実行されてもよい。一部の実施例では、一回拍出量が動脈圧に比例し得るため、心拍出量検知により、動脈圧(収縮期血圧値と拡張期血圧値との差)を判定できる。
【0159】
一部の実施例では、ECGセンサ414は、呼吸情報(例えば、
図9の少なくとも302)を得るために利用されてもよい。
図13Fは、本開示の一実施例による、心電図の波形からの呼吸情報の導出を概略的に表す図である。1つの実施態様では、
図13Fの
図2300は、心臓タイミング情報と呼吸情報とを並置している。
図13Fに示すように、
図2300は、生の心電図波形2310を含み、生の心電図波形2310は、条件付き心電図波形2324を取得するようにハイパスフィルタ2220を介してフィルタリングされ、呼吸波形2332を取得するようにローパスフィルタ2230を介してフィルタリングされる。従って、ECGセンサ414を介して、呼吸情報302および心臓情報304(
図9)の両方を取得することができる。一部の実施例では、他のところで述べたように、ECGセンサ414は、少なくとも部分的に、加速度計406(
図12)として実施されてもよい。
【0160】
図13Gは、
図13Fに関連して説明したような、ECG波形(例えば、ECGセンサ414)から得られる呼吸波形の態様をさらに示す、本開示の一実施例による
図2350である。従って、
図2350は、RR間隔プロファイル2360を他の波形2324、2332と共にさらに並置していることを除いて、
図13Fと同様に通常のECG2324と呼吸波形2332とを並置している。1つの実施態様では、
図2350は、R-R間隔および/またはP-R間隔などの心臓タイミングの態様がどのように呼吸に伴って変化するかを示す。例えば、R-R間隔波形2360が、概して吸気および呼気にそれぞれ対応するパターンでどのように増加および減少するかを観測することができる。他の用途の中でも、この情報は、心臓障害パラメータ、心臓健康パラメータ、睡眠パラメータ、および/または、呼吸パラメータ間の相関、関係、および/または、関連を識別することを可能にし得る。
【0161】
図12に示すように、一部の実施例では、1つのセンサモダリティが超音波センサ416を含む。場合によっては、超音波センサ416は、患者の上気道の開口部(例えば、鼻、口)に近接して配置され、超音波信号の検出および処理を介して、少なくとも呼吸情報302、睡眠の質情報306、睡眠時呼吸障害情報308、および/または他の情報310を判定できるように呼気を検知する。場合によっては、超音波センサ416は、少なくともArlottoらの2015年2月5日に公開された国際公開第2015/014915号パンフレットに関連して記載されたものと実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含み得る。
【0162】
一部の実施例では、
図12に示す音響センサ418は、
図9に示すような、呼吸情報302(例えば、呼吸数、呼吸波形など)、心臓情報304(例えば心拍数、心電図波形など)、睡眠の質情報306、睡眠時呼吸障害(SDB)情報308、および/または、他の情報310を検知するために使用可能である。一部の実施例では、音響センサ418は、少なくとも呼吸情報302を取得するように、モバイルデバイス131、132(
図3B)を介してソナー検出スキームを実行することができる。例えば、音響センサ418は、伊国フィレンツェにおける国際会議、第13回International Conference on Mobile Systems, Applications, and Servicesにおいて2015年5月にワシントン大学が報告した“Contactless Sleep Apnea Detection on Smartphones” reported by the University of Washington in May 2015 at The 13th International Conference on Mobile Systems, Applications, and Services in Florence, Italy」に記載されているように、ソナーによる無呼吸事象を監視するように設計されたアプリケーション(すなわち、モバイルアプリケーション)を実行するスマートフォンの一部である、および/または、スマートフォンと協働する。
【0163】
一部の実施例では、他のセンサ420は、呼吸情報302、心臓情報304、睡眠の質情報306、睡眠時呼吸障害情報308、および/または、他の情報310(
図9)を検知および監視するのに有用な任意の他のタイプのセンサまたはセンサモダリティを含む。例えば、一部の実施例では、「他の」センサ420は、そのような温度は、睡眠の質に影響し得ること、または、呼吸状態、心臓状態もしくは睡眠時呼吸障害に関する情報を反映し得ることから、患者の睡眠環境における周囲温度、および/または、睡眠前、睡眠中および睡眠後の患者の温度を検知するための温度センサを含み得る。
【0164】
図13Hは、本開示の一実施例による、呼吸情報、心臓情報、および睡眠情報を並置して概略的に表す
図2450である。一般的に言えば、
図2450は、例えば、心拍数の上昇、心房レートが心室レートよりも大きい(両方とも無呼吸期と概ね一致する)などの観測などの要因に基づいた、潜在的に無呼吸による心房性不整脈の期間の識別を容易にすることができる。
【0165】
一部の実施例では、
図2450は、インターフェース1000(
図4A)などの臨床医のユーザインターフェースの一部として表示可能である。一部の実施例では、
図2450は、
図13Aと同様の呼吸波形2020と、
図13Aと同様の刺激プロファイル2025と、心拍プロファイル2460と、V-A関連波形2470と、
図13Aのものと同様の睡眠体位プロファイル2030とを含む。
図13Aおよび
図13Hに示すように、心拍プロファイル2460は、第1の部分2462と第2の部分2463とを含む。第1の部分2462はベースライン心拍数を表し、第2の部分2463は心拍変動を表す。
図13Aに示す例では、第2の部分2463は、ピーク2464、2466(例えば、心拍数の上昇)および谷2467を含む。
【0166】
図13Hにさらに示すように、V-A関連波形2470は、第1のベースライン部分2472と、呼吸不規則性(すなわち、不規則な呼吸)2022と同期して生じる変動性を呈する第2の部分2473と、を含む。一方、睡眠体位プロファイル2030は、呼吸異常2023、2024、2029、心拍数の上昇2464、2466、およびV-A関連2474、2476の値の増加が、仰臥睡眠体位2034に対応することを示している。
【0167】
1つの実施態様では、V-A関連波形は、心室レートと心房レートとの間の比率を表す。この比は通常1:1であり、1:n(n>1)の偏差は心房性不整脈を示し、n:1(n>1)は心室性不整脈を示す。
【0168】
図13Hに示すように、V-A関連2474、2476のピーク、心拍数の上昇2464、2466、および不規則な呼吸周期(例えば、2023、2029)の間に強い相関が存在する。
【0169】
図13Iは、本開示の一実施例による、少なくとも心臓情報、呼吸情報、および睡眠情報を含む、患者の終夜レポート2510を概略的に表す
図2500である。
図13Iの
図2500に示すように、一部の実施例では、患者の終夜レポート2510は、心臓パラメータ部分2520、呼吸パラメータ部分2530、および上気道刺激治療パラメータ部分2560を含む。
【0170】
一部の実施例では、心臓パラメータ部分2520は平均心拍数および任意の不整脈に関する情報を表示し、例えば、特定の時間における無呼吸エピソード中の心房細動(AF)2522の潜在的な例を表示する。一部の実施例では、呼吸パラメータ部分2530は、限定するものではないが、例えば、呼吸数、仰臥位および非仰臥位の無呼吸指数(例えば、AHI)、睡眠体位持続時間、および酸素飽和度などの様々な測定された呼吸パラメータの値を監視する。
【0171】
一部の実施例では、治療パラメータ部分2560は、その夜の治療の全時間と刺激の平均振幅とを含む。
【0172】
一部の実施例では、
図2500は、表示可能であり、ユーザインターフェース(例えば、
図3Cの140)として双方向的に関与できる。例えば、一部の実施例では、(呼吸パラメータ部分2530内の)睡眠体位などの特定のパラメータはホットリンクに実行されて、よって、リンクの関与が記憶された信号のグラフ(例えば、
図13Hの睡眠体位プロファイル2030)を、
図2500を表示するディスプレイ上に表示させる。一部の実施例では、刺激プロファイル2025(
図13H)は、平均振幅パラメータを「クリック」すると、
図2500に表示可能である。
【0173】
一部の実施例では、
図2500は、臨床医のユーザインターフェース1000(
図4A)の一部として表示および関与ができ、一部の実施例では、
図2500は、患者のユーザインターフェース(
図5Aおよび
図5B)の一部として表示および関与ができる。さらに、他のところで記載したように、ユーザインターフェースとしての
図2500の部分は、少なくとも
図4A~
図5Bおよび/または
図13A~
図13Hに表すユーザインターフェース部分と様々な組み合わせで組み合わせることができる。
【0174】
図14Aは、本開示の一実施例による、一連440のセンサモダリティを概略的に表すブロック図である。一部の実施例では、一連440のセンサモダリティは、少なくとも
図11~
図13Iに関連して説明したものに加えて、追加の検知モードを提供する。場合によっては、モダリティ442、444、446は、少なくとも
図11~
図13Iに関連して説明されたタイプのセンサのうちの少なくとも1つを補完するおよび/または実行する。
【0175】
異なるセンサモダリティ442、444、446を介して、少なくとも心臓情報および/または呼吸情報が判定されてもよい。
【0176】
一部の実施例では、1つのセンサモダリティ440は、少なくとも心臓関連情報を判定するための心弾動センサ442を含む。場合によっては、心弾動センサ442は、
図12の少なくとも加速度計センサ406、音響センサ418、および/または、高周波センサ408を介して実行されてもよい。少なくとも一部の場合では、心弾動図は、心臓が脈管系へ血液を駆出したことに対する身体の反動力の測定として理解され得る。
【0177】
一部の実施例では、1つのセンサモダリティ440は、少なくとも心臓関連情報を判定するための心振動センサ(seismocardiogram sensor)444を含む。場合によっては、心振動センサ444は、少なくとも振動/動き検出モードで動作する少なくとも加速度計センサ406を介して実行されてもよい。場合によっては、心振動センサ444は、高周波センサ408を介して実行されてもよい。少なくとも一部の場合では、心振動は、心拍に応答して胸壁の局所的な振動を表すとして理解され得る。
【0178】
一部の実施例では、1つのセンサモダリティ440は、心音センサ446を含む。一部の実施例では、心音センサ446は、少なくとも
図13Cおよび
図13Dに関連して説明したのと実質的に同様に実施されてもよい。
【0179】
図14Bは、本開示の一実施例による、センサプロファイル管理部450を概略的に表すブロック図である。一部の実施例では、センサプロファイル管理部450は、治療装置および/または監視リソース(
図1の110、60)の一部を形成し、および/または、その一部と協働する。
図14Bに示すように、センサプロファイル管理部450は、第1のセンサプロファイル機能452と第2のセンサプロファイル機能454とを含む。一部の実施例では、第1のセンサプロファイル機能452は、治療装置および/または監視リソースに既に関連付けられているセンサを含むおよび/または監視する。一方、一部の実施例では、第2のセンサプロファイル機能454は、少なくとも1つの市販のセンサデバイスまたはセンサアレイからセンサ情報を受信するように機能する。第2のセンサプロファイル機能454は、市販のセンサデバイス/センサアレイのセンサのうちの少なくともいくつかが、第1のセンサプロファイル機能452に関連付けられたセンサを補充および/または交換することを可能にする。
【0180】
一部の実施例では、第2のセンサプロファイル機能454は、予めプログラムされたセンサプロファイルのアレイを含む。一部の実施例では、予めプログラムされたセンサプロファイルの各アレイは、市販の異なるセンサデバイス/センサアレイに対応する。例えば、1つのアレイは、商標FitBit(登録商標)で入手可能なウェアラブルセンサアレイと実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを有する1つのウェアラブルセンサアレイ(例えば、
図11の380)に対応することができる。例えば、1つのアレイは、商標Beddit(登録商標)で入手可能なセンサアレイと実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを有する1つの外部型センサアレイ(例えば、
図11の374、382)に対応することができる。一部の実施例では、そのような市販のセンサデバイス/センサアレイは、非専用モバイルデバイス132などのアクセスツール131~135(
図3B)の1つに対応するいくつかの特徴に対応し、および/または、それらを含み得る。
【0181】
一部の実施例では、このような市販のセンサデバイス/センサアレイは、治療装置および/または監視リソースの信頼性の高くて安全な動作を確保するために、治療装置(例えば、
図1の70)および/または監視リソース(例えば、
図1、
図3Aの60)と安全に通信できる。一部の実施例では、そのような安全な通信は、安全な通信チャネルを確立するアクセスツール131~135のうちの1つを介して可能かつ容易にされる。例えば、市販のセンサデバイス/センサアレイは、そのような「安全な通信」装置と直接通信して、市販のセンサデバイス/センサアレイと、治療(例えば、
図1の70)および/または監視リソース(例えば、
図1、
図3Aの60)と、の間に通信経路を確立し得る。一部の実施例では、センサプロファイル管理部450によって、治療装置および/またはモニタが、それらの間に安全な通信チャネルが確立されると、市販のセンサデバイス/センサアレイを自動的に認識し実行できる。
【0182】
一部の実施例では、第2のセンサプロファイル機能454によって、治療装置および/または監視リソースが、市販のセンサデバイス/センサアレイを、第1のセンサプロファイル機能452に関連付けられたセンサと、シームレスに統合および/または活用できる。第1のセンサプロファイル機能452に関連付けられたセンサは、少なくとも
図9~
図12に関連して説明した方法で、搭載センサ(例えば、パルス発生器(IPG)上の加速度計406)、埋め込み型センサ、または外部型センサとすることが可能である。
【0183】
一部の実施例では、第2のセンサプロファイル機能454は、市販のセンサデバイス/センサアレイとは別に、または市販のセンサデバイス/センサアレイと相補的に関連して、アクセスツール131~135(
図3B)におけるセンサの使用を統合するように構成される。一部の実施例では、配列130(
図3B)内の1つのそのようなアクセスツールは、例えばスマートフォン、タブレット、ファブレットなどの非専用モバイルデバイス132を含む。
【0184】
一部の実施例では、第2のセンサプロファイル機能454はカスタムパラメータ450を含み、カスタムパラメータ450によって、カスタムセンサプロファイル機能は、カスタマイズされたセンサデバイス/センサアレイからセンサ情報を受信するように構築されることができる。
【0185】
一部の実施例では、センサプロファイル管理部450は、第1のセンサプロファイル機能452および/または第2のセンサプロファイル機能454におけるセンサへの変更を含むように、更新することができる。例えば、新しい市販のセンサデバイス/センサアレイに関連するセンサプロファイルをアップロードして、第2のセンサプロファイル機能454の一部とすることができる。
【0186】
図15Aは、本開示の一実施例による、心臓状態の配列500を概略的に表すブロック図である。
図15Aに示すように、一部の実施例では、心臓状態の配列500は、期外収縮状態502、上室性状態504、心室性状態506、徐脈性不整脈状態508、変時性不全(chronotropic incompetence)509、高血圧510、心不全511、および/または、他の状態512を含む。一方、組み合わせ状態514は、配列500の状態502~512の少なくとも2つの組み合わせを含む。
【0187】
一部の実施例では、配列500の状態のいずれか1つは、センサ370(
図11)を介して、センサタイプの配列400(
図12)で表されるセンサモダリティの1つを介して、および/または、臨床医に利用可能な他の機構を介して、心臓情報304(
図9)として検知および/または監視され得る。
【0188】
一部の実施例では、上室性状態504は、限定するものではないが、例えば、心房細動、心房粗動、および/または、発作性上室性頻脈を含む。ある意味では、心房細動は、患者の心臓の心房の筋繊維の急速の収縮、不規則の収縮、および/または、非同期の収縮に関連する。ある意味では、心房細動は、洞房結節から来る正常な電気パルスに打ち勝つ不規則な電気インパルス(肺静脈の付け根に起因し得る)によって識別可能である。この現象は、心房から心室へのインパルスの不規則な伝導をもたらし、よって、心房の収縮および弛緩が心臓の心室と同期しなくなり得る。
【0189】
一部の実施例では、心房細動は、心房-心房タイミングの標準偏差を観測することによって認識可能である。正常に機能する心臓では、心房-心房のタイミングは非常に密接に結合されている。しかしながら、心房から心房のタイミングにおいて大きな広がりが観測される場合、このパターンは心房細動を示す可能性がある。心電図波形(例えば、ECG)を見るなどの1つの状況では、心房細動は、単一のQRS群に対する多数の小さなP波に関連し、よって、心電図波形が心電図波形中に呈する明確なP波がほとんど存在しない。
【0190】
一部の実施例では、正常に機能する心臓において1:1である、心室-心房拍動比を観測するために心臓情報304を使用することができる。しかしながら、V-A拍動比が1:nであり、一定期間n>1である場合、これらの値は心房細動を示す可能性が高い。
【0191】
一部の実施例では、心室状態506は、限定するものではないが、例えば心室細動および/または心室頻拍などの心室性不整脈を含む。一部の実施例では、上記のV-A拍動比が1:n(n<1)である場合、この拍動比は、心室性不整脈を示し得る。一部の実施例では、心室性不整脈は、高い心室レートによって識別され得る。
【0192】
少なくとも一部の実施例では、徐脈性不整脈状態508は、限定するものではないが、心拍数が異常に遅いことを含む。一部の実施例では、徐脈性不整脈の閾値は、毎分60ビート以下の心拍数として定義される。徐脈性不整脈状態508は、例えば洞性徐脈、洞房ブロック(sinoatrial block)および/または房室ブロック(atrioventricular block)などの状態によって引き起こされ得る。
【0193】
少なくとも一部の実施例では、変時性不全状態509は、例えば上昇した呼吸数または増加する呼吸速度と同期して一定するまたは下降する心拍数などの、心臓が活動または需要の増加に見合った心拍数に上げることができないことに対応する。
【0194】
一部の実施例では、他の状態152は他の心臓状態を含み、当該心臓状態は悪い心臓状態または心臓障害として正式に認識される場合または認識されない場合もあるが、当該心臓状態に対しては処置が望ましいと考えられる。
【0195】
一部の実施例では、組み合わせ状態514は、複数の心臓状態の存在および/または組み合わせ効果を表す。
【0196】
図15Bは、本開示の一実施例による、状態判定部530を概略的に表すブロック図である。状態判定部530は、心拍数パラメータ532、心臓タイミングパラメータ534、他のパラメータ536、および組み合わせパラメータ538を含む。場合によっては、少なくとも
図15Aに関連して述べたように、心拍数の挙動のみがいくつかの心臓状態を示すことがあり、場合によっては、他の呼吸、心臓、睡眠情報と対になる心拍情報がいくつかの心臓状態を示すことがある。同様に、少なくとも
図15Aに関連して述べたように、心臓タイミングのみがいくつかの心臓状態を示すことがあり、場合によっては、他の呼吸、心臓、睡眠情報と対になる心臓タイミング情報がいくつかの心臓状態を示すことがある。
【0197】
一部の実施例では、心臓タイミングは、心臓が心周期を繰り返そうとするとき、心臓の異なる部分の動作の挙動のパターンまたは心臓の挙動の態様のパターンを観測することを指すことが理解されよう。例えば、心房-心房タイミングを観測することは、心房細動を示し得る心臓タイミングの1つの形態である。同様に、一例では、心室-心房拍動比を観測することは、比の値に依存して、心房細動または心室性不整脈を示し得る心臓タイミングの1つの形態である。一部の実施例では、そのような関係は、
図4A~
図5Bおよび
図13A~
図13Iの少なくとも一部に示すように、様々な表、グラフ、および/または、ユーザインターフェースを介して識別可能かつ表示可能である。
【0198】
図15Cは、本開示の一実施例による、判定エンジン570を概略的に表すブロック図である。一部の実施例では、判定エンジン570は、少なくとも
図3Aに関連して前述した監視リソース60と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含む。一部の実施例では、判定エンジン570の少なくともいくつかの実施態様は、監視リソース60(
図3A)の一部を形成し得る。一部の実施例では、判定エンジン570は、心臓状態パラメータ572、通知機能574、通知基準576、変動パラメータ578、閾値パラメータ580、反応パラメータ582、および非反応パラメータ584を含む。
【0199】
一部の実施例では、判定エンジン570は、患者に関する幅広い種類の生理学的情報を判定する。一部の実施例では、この判定された情報は心臓情報を含み得て、例えば、
図15Cの心臓状態パラメータ572によって表される良い心臓状態(例えば、心臓の健康)、および/または、心臓状態パラメータ572によって表される悪い心臓状態(例えば、心臓障害)を含み得る。一部の実施例では、この判定された情報は、睡眠の質情報および/または睡眠時呼吸障害関連情報をも含み得る。
【0200】
一部の実施例では、判定エンジン570は、良いおよび/または心臓状態などの心臓情報の判定に専用である。一方、一部の実施例では、判定エンジンは、悪い心臓状態のみを追跡することに専用である。一部の実施例では、心臓障害パラメータは、複数の心臓障害を表し、(監視リソース60の)判定エンジン570は、それぞれの心臓障害の第1のクラスと、それぞれの心臓障害の第2のクラスとを区別することが可能である。それぞれの心臓障害の第1のクラスは、監視期間を通してシステムを介する閉塞性睡眠時無呼吸治療の前後に存在する悪い心臓状態に対応し得る。それぞれの心臓障害の第2のクラスは、監視期間を通してシステムを介する閉塞性睡眠時無呼吸治療の前に存在する悪い心臓状態の存在と、監視期間を通してシステムを介する閉塞性睡眠時無呼吸治療の後の悪い心臓状態における実質的な減少(例えば、消失、鎮静)と、に対応する。
【0201】
少なくともいくつかの心臓状態が心拍数(例えば、
図15Bの532)または心臓タイミング(例えば、
図15Bの534)などの比較的に基本的な生理学的情報に基づいて判定されるため、判定エンジン570を介して判定される情報は、
図15Bに示すように、心拍数パラメータ532、心臓タイミングパラメータ534および/または他の生理学的情報パラメータ536を含む。
【0202】
通知機能574は、ユーザまたは臨床医への通知の形態をとる通知を配信することができ、通知は、患者および/または臨床医によってアクセス可能ななんらかの形態のユーザインターフェース(例えば、
図3Cのユーザインターフェース140)で、テキスト(例えば、SMS)、電子メール、可聴通知、ポップアップウィンドウなどを介して伝達される。場合によっては、そのようなユーザインターフェースは、少なくとも
図3Bに関連して前述したアクセスツール131~135の1つを介してアクセスしてもよく、患者プログラマ、臨床医プログラマ、コンピュータ、タブレット、スマートフォン、ファブレットなどを含み得る。そのような装置は、患者に関連する判定エンジン570、監視システムおよび/または治療システムと共に使用するために専用にされてもされなくてもよい。
【0203】
一部の実施例では、通知基準576は、判定エンジン570が通知機能574を介して通知を実行する前に満たすべき基準を提供する。一部の実施例では、通知基準576は、通知基準576を形成するのに、どの状態または情報が使用されるかに関して、および/または、特定のパラメータのどの値(例えば、量、振幅、頻度、持続時間など)が使用されるかに関して臨床医によって選択的に調整可能である。一部の実施例では、通知基準576は、特定の心臓状態を診断するために使用される診断基準の実施態様の少なくとも一部に対応する。一部の実施例では、通知基準576は、そのような診断基準とは別個かつ独立である。
【0204】
一部の実施例では、通知機能574は、心臓状態の識別に関する患者または臨床医への通知を実行するように機能する。一部の実施例では、通知機能574は、通知基準576が満たされるときに通知を提供するように制限される。
【0205】
一部の実施例では、変動機能578は、期待される挙動またはパターンから特定のパラメータが変動する程度を判定する。例えば、心拍数パラメータ532(
図15B)を判定する場合、心拍数の変動または変動性を判定することで、悪い心臓状態を示すことが可能であり、安定した心拍数の変動または変動性を判定することで、良い心臓の状態、または、悪い心臓状態の治療の成功、または、睡眠時呼吸障害状態の治療の成功を示すことが可能である。
【0206】
一部の実施例では、閾値機能580は、検知された生理学的情報が特定の心臓状態に対応するとみなされる閾値を設定するように使用される。しかしながら、一部の実施例では、1つのみの検知された生理学的情報が閾値を満たすことによって心臓状態が判定されないように、いくつかのタイプの生理学的情報が心臓状態を判定することに関与する。
【0207】
一部の実施例では、通知閾値はベースラインデータから自動的に判定されてもよく、当該ベースラインデータは、医師が通知に対して一般的に行動を起こすまたは応答する閾値を判定する際に作成される。一部の実施例では、通知閾値は臨床医によって事前に選択される。
【0208】
一部の実施例では、判定エンジン570は、監視期間中または後(例えば、
図3Aの124)に、睡眠時呼吸障害の治療に(良い方向または悪い方向に)反応し得る任意の心臓状態の判定を容易にする反応パラメータ582を含む。場合によっては、反応パラメータ582は、睡眠時呼吸障害の治療の有益な結果として、どの心臓状態が(もしあれば)緩和されたかを臨床医が判定し、よって、心臓状態の直接治療を避けることが可能となるようにするのを容易にし得る。
【0209】
一部の実施例では、判定エンジン570は、監視期間中または後(例えば、
図3Aの124)に、睡眠時呼吸障害の治療に反応し得ない任意の心臓状態の判定を容易にする非反応パラメータ584を含む。場合によっては、非反応パラメータ584は、特定の心臓状態が睡眠時呼吸障害の治療の結果として緩和されなかったため、心臓状態に関する直接的な処置によってどの心臓状態が(もしあれば)緩和され得るかを臨床医が判定するのを容易にし得る。このようにして、心臓状態の同時監視を伴う睡眠時呼吸障害の治療は、どの心臓障害に対するどの治療が反応し得るかを判定する際、変数を排除するのに役立ち得る。
【0210】
図16Aは、本開示の一実施例による、治療装置650を概略的に表すブロック図である。一部の実施例では、治療装置650は、
図1のシステム50および
図1~
図15Cに関連して先に説明した様々な実施例と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含む。
【0211】
図16Aに示すように、治療装置650は、非心臓パルス発生器652と、センサ654と、刺激要素660と、監視期間668に従って心臓関連情報667を判定する監視リソース664と、を備える。一部の実施例では、心臓関連情報667は、少なくとも
図15Aの心臓状態情報500を含み得る。
【0212】
一部の実施例では、非心臓パルス発生器652は、少なくとも
図6A、
図6C、
図7に関連して前述したように、パルス発生器と実質的に同じ特徴の少なくともいくつかを含む。一部の実施例では、センサ654は、少なくとも
図11および
図12に関連して前述したように、センサ370、400と実質的に同じ特徴の少なくともいくつかを含む。
【0213】
一部の実施例では、装置650の刺激要素660は、刺激要素が治療期間662に従って動作されるように、少なくとも
図6Aおよび
図7に関連して前述したような刺激要素と実質的に同じ特徴の少なくともいくつかを含む。一部の実施例では、刺激要素660は、上気道開存性を回復させるために、上気道関連の体組織(例えば、
図6Bの180)を刺激するように動作される。
【0214】
一部の実施例では、装置650は、少なくとも
図1~
図15Cに関連して前述したように、心臓状態の監視と少なくとも一致する方法で、監視期間668に従って心臓状態664を監視する。
【0215】
一部の実施例では、装置650は、治療管理部(例えば、
図3Aの110)および/または管理部885(
図23)を有する制御部880をさらに備えてもよい。このような例では、管理部および/または制御部は、治療期間662(
図3Aの112)に従って刺激要素660を介して刺激を調整可能であり、および/または、監視期間668(同様に
図3Aの124)に従って心臓状態670を監視可能である。
【0216】
図16Bは、本開示の一実施例による、刺激システム670を概略的に表す図である。
図16Bに示すように、一部の実施例では、システム670は、患者671の胸部領域内に外科的に配置することができる埋め込み型パルス発生器(IPG)675と、IPG675と電気的に結合された刺激リード線674と、を備える。一部の実施例では、パルス発生器675は、少なくとも
図6A、
図6C、
図7および本開示全体を通して説明された様々な実施例に関連して先に説明したように、パルス発生器200と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含む。
【0217】
リード線672は、刺激要素676(例えば、カフ電極などの電極部分)を含み、IPG675から延び、よって、刺激要素690が所望の神経673と接触して配置されて、上部気道開存性を回復するために神経673を刺激する。一部の実施例では、所望の神経は舌下神経を含む。一部の実施例では、刺激要素676は、少なくとも
図6Aおよび
図7および本開示を通じて説明された様々な実施例に関連して先に説明したように、刺激要素174、216と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含む。場合によっては、刺激リード線674の本体は、IPG675と刺激要素676との間に介在し、IPG675と刺激要素676との間に延びると言われることがある。
【0218】
リード線672が利用され得る1つの埋め込み型刺激システムは、例えば、Christophersonらの米国特許第6572543号明細書に記載され、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。一実施例では、装置670は、例えば呼吸圧などの呼吸努力を検知するために患者671に配置された(IPG675に電気的に結合され、IPG675からリード線677を介して延びる)少なくとも1つのセンサ部680を備える。
【0219】
一部の実施例では、センサ部680は、呼吸パターン(例えば、吸気、呼気、呼吸休止など)を含む呼吸努力を検出する。一部の実施例では、この呼吸情報は、標的神経673を刺激するために刺激要素676の起動をトリガするために使用される。従って、一部の実施例では、IPG675は、呼吸センサ部680からセンサ波形(例えば、呼吸情報の1つの形態)を受信し、それにより、IPG675が本開示の実施例による治療処置レジメンに従って電気刺激を送達することを可能にする。一部の実施例では、呼吸情報は、呼吸と同期して刺激を印加するために、または呼吸周期の別の態様に関して同期させるために使用される。一部の実施例では、この構成は、閉ループ刺激と呼ばれることもある。一部の実施例では、呼吸センサ部680は、IPG675によって電力が供給される。
【0220】
一部の実施例では、刺激は、呼吸周期の一部に対して同期させずに印加されてもよく、従って、開ループ刺激または治療と呼ばれることがある。
【0221】
一部の実施例では、センサ部680は、少なくとも
図11および
図12および本開示全体を通して説明された様々な実施例に関連して先に説明したように、センサ370および400と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含む。
【0222】
従って、一部の実施例では、センサ部680は、例えば圧力センサ402(
図12)などの圧力センサを含む。一実施例では、この実施例の圧力センサは、患者の胸郭内の圧力を検出する。他の実施例では、検知された圧力は、胸部圧力と心臓圧力(例えば、血流)との組み合わせとすることができる。この構成では、IPG675に関連するコントローラは、この圧力検知情報を解析して、患者の呼吸パターンを検出するように構成される。
【0223】
いくつかの他の実施例では、呼吸センサ部は、生体インピーダンスセンサまたは生体インピーダンスセンサのアレイを備え、胸部領域以外の領域に配置することができる。1つの実施態様では、そのようなインピーダンスセンサは、生体インピーダンス信号またはパターンを検知するように構成され、それにより、制御ユニットは、生体インピーダンス信号内の呼吸パターンを評価する。生体インピーダンス検知のために、1つの実施例では、体内の電極部分とIPG675のハウジング(すなわち、ケース、缶など)の導電性部分との間に電流を流し、その際、2つの離隔した刺激電極部分(刺激要素676など)の間で電圧を検知し、または刺激電極部分のうちの1つとIPG675のケースの導電性部分との間で電圧を検知して、インピーダンスを計算する。
【0224】
一部の実施例では、システム670は、呼吸機能に関連する生理学的データを取得するために、(センサ部680の代わりに)他のセンサまたは(センサ部680に加えて)追加のセンサを備える。例えば、
図16Bに示すように、一部の実施例では、システム670は、経胸壁の生体インピーダンス信号、心電図(ECG)信号、または他の呼吸関連信号、他の心臓信号などを測定するために胸部領域の周りに分布させた様々な電極部分682、683、684を含み得る。
【0225】
一部の実施例では、様々な電極部分682、683、684を使用して、または単一のリード線も使用して、生体インピーダンス信号からの心臓アーチファクトをフィルタリングする/消すためのファーフィールドECGを取得することと組み合わせて、経胸壁の電気的生体インピーダンスを測定する。一部の実施例では、心拍出量および呼吸排出量(例えば、毎分換気量)を判定するために経胸壁の生体インピーダンス信号を使用してもよい。例えば、胸部の生体インピーダンスは、呼吸排出量および一回拍出量の相対的な尺度を提供することができ、それによって、カスタムの換気パラメータを提供することができ、これは次いで、(少なくとも
図22に関連して後述するような)自動作成相関ベクトルで使用して、(
図3Aの監視期間124の間などに)経時的な変化を監視することができる。
【0226】
一部の実施例では、睡眠時呼吸障害(限定するものではないが、閉塞性睡眠時無呼吸など)を治療するための検知および刺激システムは、閉塞性睡眠時無呼吸と診断された患者に治療策を提供する完全埋め込み型システムである。他の実施例では、
図6Cに関連して非心臓パルス発生器200の外部構成要素204の実施例について前に述べたように、システムの1つ以上の構成要素は患者の体内に埋め込まれない。そのような埋め込まれていない構成要素のいくつかの非限定的な例には、外部型センサ(呼吸、インピーダンスなど)、外部処理ユニット、または外部電源が含まれる。当然のことながら、一部の実施例では、システムの埋め込まれた部分は、システムの埋め込まれた部分とシステムの外部部分との間におけるデータおよび/または制御信号の伝送を可能にする通信経路を提供することをさらに理解されたい。通信経路は、無線周波数(RF)テレメトリリンクまたは他の無線通信プロトコルを含む。
【0227】
部分的に埋め込み可能であるか完全に埋め込み可能であるかにかかわらず、システムは、繰り返される呼吸周期のある期間中に上気道開存性関連の神経を刺激し、よって、睡眠中の上気道における閉塞(obstructions or occlusions)を防止するように設計される。
【0228】
一部の実施例では、他の可能性のある機能の中でも、パルス発生器675は、
図16Cに示すように、検知エンジン690と、刺激エンジン692と、治療管理部694と、制御部696とを含む。一部の実施例では、制御部696は、
図23に関連して説明した制御部880と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含む。
【0229】
一部の実施例では、パルス発生器675は、少なくとも
図1、
図3Aおよび本開示の実施例をとして他の監視リソースに関連して先に説明した監視リソース60と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを有する監視リソースを含む。
【0230】
一連のパラメータを介して、検知エンジン690は、患者の呼吸状態、患者が睡眠中であるか覚醒中であるか、他の呼吸関連指標などを判定するために、様々な生理学的センサ(少なくとも
図11および
図12に関連して説明した圧力センサ、血液酸素化センサ、音響センサ、心電図(ECG)センサ、またはインピーダンスセンサなど)からの信号を受信および判定する。そのような呼吸検出は、単一のセンサまたは任意の複数のセンサ、またはより信頼性が高く正確な信号を提供し得る様々な生理学的センサの組み合わせから受信することが可能である。一実施例では、検知エンジン690は、
図16Bのセンサ部680および/またはセンサ682、683、684、または少なくとも
図11および
図12に関連して前述したセンサのいずれかから信号を受信する。
【0231】
一部の実施例では、検知エンジン690は、監視リソース(例えば、
図3Aの少なくとも60、
図15の570)と協働し、通信し、および/または、その一部を形成して、少なくとも
図1~
図15Cに関連して前述したように少なくともパラメータ、情報、および状態の受信、判定、および/または、監視をする。
【0232】
一部の実施例において、他の機能の中でも、パルス発生器675の治療管理部694は、呼吸情報を合成し、その呼吸情報に基づいて(刺激エンジン692を介して)適切な刺激パラメータを判定し、電気刺激を標的神経に向けるように働く。一部の実施例では、治療管理部694は、制御部880の実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含み得る、および/または、
図23の制御部880と協働し得る。
【0233】
図17Aは、本開示の一実施例による、監視リソース700を概略的に表すブロック図である。
図17Aに示すように、監視リソース700は、センサ702と監視エンジン704とを備える。
【0234】
一部の実施例では、センサ702は、少なくとも
図11および
図12および
図13A~
図15Cに関連して前述したように、センサと実質的に同じ特徴の少なくともいくつかを含む。従って、センサ702は、患者の体内(例えば、患者内に埋め込まれている)または患者の体外、または体内および体外の両方の組み合わせであってもよい。体外の場合、センサは、患者によって装着可能であってもよいし、患者に取り外し可能に固定可能であってもよいし、患者の環境の一部であってもよい。
【0235】
一部の実施例では、監視エンジン704は、患者に関する睡眠パラメータ706および心臓パラメータ708を監視する。一部の実施例では、心臓パラメータ708は、本開示全体を通して開示されるような、心臓パラメータ(
図1、
図3Aの62、
図2Aの64、
図2Bの66、
図9の304)および心臓情報(
図13~
図15)と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含む。
【0236】
一部の実施例では、監視リソース700は、治療装置とは別個かつ独立であるが、本開示の少なくとも一部の実施例で説明されている治療装置の1つ(ただしこれに限定されない)などの治療装置と通信することが可能である。一部の実施例では、監視リソース700は、例えば本開示の少なくとも一部の実施例で説明される治療装置の1つなどの治療装置の一部を形成するか、またはそれと協働する。
【0237】
一部の実施例では、監視リソース700は、治療管理部(
図16Cの694)の一部を形成するおよび/または協働する一方、一部の実施例では、監視リソース700は、このような管理部とは別個かつ独立であるが、このような管理部と通信し得る。
【0238】
一部の実施例では、監視リソース700は、スタンドアロン装置内に実行されるおよび/またはスタンドアロン装置を形成する。一部の実施例では、監視リソース700は、モバイルデバイス(例えば、
図3Bの131、132)内に組み込まれ、アプリケーションを形成する。場合によっては、モバイルデバイス(例えば、
図3Bの131)は、心臓パラメータおよび/または睡眠時呼吸障害パラメータを監視することに専用であり、場合によっては、モバイルデバイス(例えば、
図3Bの132)は、限定するものではないが、例えば、スマートフォン、タブレット、ファブレット、ノートブックコンピュータなどの、非専用モバイルデバイスである。
【0239】
図17Bは、本開示の一実施例による、監視リソース710を概略的に表すブロック図である。
図17Bに示すように、監視リソース710は、センサ712および/または情報714が監視リソース710と別個かつ/または独立であることと、監視リソース710が、センサ712および/または情報714と協働する、および/または、センサ712および/または情報714と通信することと、を除いて、
図17Aの監視リソース700と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含む。
【0240】
図18Aは、本開示の一実施例による、管理部750を概略的に表すブロック図である。
図18Aに示すように、監視リソース750は、監視エンジン752と評価エンジン758とを備える。判定エンジン752は、少なくとも、睡眠パラメータの配列754および心臓パラメータの配列756を監視する。評価エンジン758は、監視されたパラメータ754、756を評価して、少なくとも
図22に関連して後で詳述するように、互いに対するパラメータの正および負の相関を探す。一部の実施例では、睡眠パラメータ754は、他の睡眠関連パラメータの中でも、睡眠の質パラメータ、睡眠時呼吸障害パラメータを含む。一部の実施例では、睡眠時呼吸障害パラメータは、少なくとも閉塞性睡眠時無呼吸関連パラメータを含む。一部の実施例では、閉塞性睡眠時無呼吸関連パラメータは、閉塞性睡眠時無呼吸の有無に関連する様々な生理学的パラメータを含む。
【0241】
一部の実施例では、心臓パラメータのいくつかは、心臓障害パラメータを含み得る。一部の実施例では、心臓障害パラメータ756は、悪い心臓状態と関連付けられる。しかしながら、一部の実施例では、心臓障害パラメータ756は、良い心臓状態と関連付けられてもよい。一部の実施例では、心臓状態は、心臓状態の有無に関連する様々な生理学的パラメータを含む。
【0242】
図18Bは、本開示の一実施例による、少なくともいくつかの睡眠/睡眠の質パラメータ、少なくともいくつかの心臓状態/パラメータ、および他のパラメータを識別する表である。睡眠/睡眠の質パラメータ、心臓状態/パラメータ、他のパラメータ、および/または、肺パラメータのうちのいずれか1つは、患者の実際の生理学的挙動に応じて、互いに相関をとることができる。
【0243】
一部の実施例では、解析ツールを介して、様々な睡眠の質パラメータおよび心臓パラメータを手動または自動(自動作成を介して)で他のフォーマット、マトリクス、グリッド、および/または、多次元形態に編成することが可能であり、これは、それぞれの睡眠および心臓パラメータ間の機能的または相関関係を反映することが理解されよう。限定するものではないが、少なくとも
図4A~
図5Bおよび
図13A~
図13Iを含む、図面にわたって少なくとも一部の実施例が提供される。
【0244】
一部の実施例では、各睡眠/睡眠の質パラメータは、それぞれの睡眠/睡眠の質パラメータの第1の基準と比較され、一部の実施例では、各心臓状態/パラメータは、その特定の心臓病/パラメータの第2の基準と比較される。
【0245】
一部の実施例では、監視リソース750(
図18A)は、評価エンジン758を介して、監視期間に関連するSDB治療の改善を特徴とする任意の良い睡眠の質パラメータと、監視期間に関連するSDB治療による悪化を特徴とする任意の悪い睡眠の質パラメータとを、各患者に対して一意に自動的に判定する。
【0246】
一部の実施例では、(監視リソース750の)評価エンジン758を介して、監視期間に関連するSDB治療の減少を特徴とする任意の心臓障害パラメータと、監視期間に関連するSDB治療にもかかわらず持続することを特徴とする任意の心臓障害パラメータとを、各患者に対して一意に自動的に判定する。
【0247】
一部の実施例では、(監視リソース750の)評価エンジン758は、良い睡眠の質パラメータと減少した心臓障害パラメータとの相関を判定する。一部の実施例では、評価エンジン758は、悪い睡眠の質パラメータと持続する心臓障害パラメータとの相関を判定する。
【0248】
一部の実施例では、(監視リソース750の)評価エンジン758は、良い睡眠の質パラメータと持続する心臓障害パラメータとの相関を判定する。一部の実施例では、評価エンジンは、悪い睡眠の質パラメータと改善された心臓障害パラメータとの相関を判定する。
【0249】
一部の実施例では、第1の基準セットは、それぞれの異なる睡眠の質パラメータについての別個の基準/閾値を含み、第2の基準/セットは、それぞれの異なる心臓障害パラメータについての別個の基準/閾値を含む。
【0250】
一部の実施例では、1つの睡眠の質パラメータは、ノンレム睡眠段階およびレム睡眠段階の持続時間と、ノンレム睡眠段階およびレム睡眠段階の量と、総睡眠時間とを判定することを含む。一部の実施例では、身体の動き、身体活動、身体体位、および/または、身体姿勢を検知することによって、睡眠の持続および/または睡眠の安定性を判定するように加速度計(例えば、
図12の加速度計406)が使用される。
【0251】
一部の実施例では、監視期間中または後に判定された少なくともいくつかの患者データは、例えば本開示の一実施例による
図18Cに示すようなグラフ760を介して表示することができる。
図18Cに示すように、一部の実施例では、グラフ760は、少なくとも1つの睡眠時呼吸障害(SDB)パラメータ761A、少なくとも1つの心臓パラメータ761B、および少なくとも1つの他のパラメータ761C(例えば、肺)に関する情報を表示する。一例では、少なくとも1つのSDBパラメータ761Aは無呼吸低呼吸指数(AHI)を含み、少なくとも1つの心臓パラメータ761Bは平均心拍変動(HRV)を含む。少なくとも一部の実施例では、無呼吸低呼吸指数(AHI)は、一定期間にわたる無呼吸の量に対応し得ることが理解されよう。一例では、他のパラメータ761Cは、呼吸数を含む。
図18Cの実施例に示されたものの代わりに、またはそれに加えて、グラフ760上における表示および比較のために、睡眠時呼吸障害、心臓、および他の/肺の各カテゴリーから、多くの他のパラメータを選択することができることが理解されよう。
【0252】
一部の実施例では、グラフ760は、
図18Cに示すような箱ひげプロットとしてそれぞれのパラメータ761A、761B、761Cを表示し、ここでは、箱(例えば、762A、762B、762C)がそれぞれの各パラメータ761Aから761Cについて主要値の範囲を図示し、それぞれの箱の各端部から延びるひげ(例えば、763A、763B、763C)は、主要範囲外のデータポイントの数を識別する。パラメータに対する箱ひげプロットを互いに整列させることによって、SDBパラメータ761Aと心臓パラメータ761Bとの両方が同時に主要範囲(例えば、箱)から外れた場合に相関をとることができる。別の言い方をすれば、それぞれのひげが重なる場所を観測することができる。さらに、このような相関が識別されたならば、他のパラメータ(例えば、
図18Bの表に列挙されたパラメータのうちの少なくともいくつかのパラメータなど)にさらなるフィルタリングを適用して、それらの時間中の他のパラメータの挙動を観察し、これらの「他の」パラメータとSDBパラメータ761Aおよび心臓パラメータ761Bとの間のさらなる相関を潜在的に識別することができる。一部の実施例では、無呼吸低呼吸指数(AHI)の睡眠の質パラメータ902(例えば、単位時間当たりの無呼吸事象の数)は、閉塞性睡眠時無呼吸事象の総量、無呼吸事象の重症度などによって置き換え可能であることが理解されよう。一部の実施例では、
図18Cのグラフ760に示される患者データは、監視期間中または後に取得される(例えば、
図3Aの124)。場合によっては、監視期間は、限定するものではないが、例えば臨床医による1年ごとの検査を受けている患者に起こる1年など、比較的長期間であり得る。そのような場合、箱ひげプロット内に表される値はデータの1年間に対応し、よって、プロットから導出可能な任意の相関は、患者のSDB治療に関する期間と同じ期間にわたって患者の心臓状態(良いまたは悪い)に関する長期的傾向を示すことが可能である。
【0253】
さらに
図18Aを参照すると、一部の実施例では、監視リソース750は、
図19に示すように、治療装置765の一部を含み、治療装置765は、少なくとも
図6A、
図6C、
図7、
図10A、
図10B、
図16A、および
図16Bに関連して先に説明した形態をとることができる非心臓刺激回路767を備える。非心臓刺激回路767は、神経、筋肉などの上気道開存性関連の体組織を刺激するように構成可能である。
【0254】
一部の実施例では、非心臓刺激回路767は、外部パルス発生器に対して動作可能に結合可能な経静脈的に埋め込み可能な刺激要素を含み得る。一部の実施例では、このような非心臓刺激回路は、外部パルス発生器に対して無線で動作可能に結合可能な経皮的に埋め込み可能な刺激要素を含み得る。いずれの場合も、このようにして結合されると、電力、データ、および/または、制御は、埋め込み可能な刺激要素と外部パルス発生器との間において無線で転送され得る。経静脈的または経皮的な方法において、そのような一部の実施例では、パルス発生および/または制御に関連するいくつかの構成要素は、埋め込み可能な刺激要素に近接してまたは埋め込み可能な刺激要素と同じ場所に埋め込むことが可能である。
【0255】
一部の実施例では、監視リソース750は、治療装置(例えば、
図19の765)とは別個かつ独立であるが、そのような治療装置と通信または協働し得る。
【0256】
一部の実施例では、治療装置765は、判定エンジン752(
図18A)によって判定するための情報(例えば、
図9および
図13A~
図14Bの300)を受信するためおよび/または取得するための無線通信リンク768(
図20)を備える。
【0257】
一部の実施例では、治療装置765は、判定エンジン752(
図18A)によって判定するための情報(例えば、
図9および
図13A~
図14Bの300)を受信するためおよび/または取得するためのセンサ769(
図21)を備える、またはこれと通信する。一部の実施例では、センサ769は、少なくとも
図11および
図12に関連して前述したように、センサと実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含む。
【0258】
図22は、本開示の一実施例による評価エンジン770を概略的に表すブロック図である。一部の実施例では、評価エンジン770は、
図18A~
図19の実施例における評価エンジン758として働く。
図20に示すように、一部の実施例では、評価エンジン758は、相関機能772、相関基準790、通知基準792、および患者コンプライアンスパラメータ794を含む。
【0259】
相関機能772は異なる判定パラメータ間の相関を識別するおよび判定するように動作し、当該異なる判定パラメータは、例えば、
図18Aの判定エンジン752に提供されるような睡眠の質パラメータ754および心臓障害パラメータ756などであるが、これらに限らない。一部の実施例では、肺パラメータおよび/または他のパラメータが判定され、睡眠の質パラメータおよび心臓パラメータ754、756との相関をとる。一部の実施例では、相関機能772は自動モード774を介して動作し、自動モード774において、そのような相関は、統計的解析を介して、および/または、例えば相関基準790などの所定の相関指標を介して自動的に判定される。一部の実施例では、相関機能772は、このような相関が手動で識別される手動モード776によって動作する。
【0260】
通知基準792は、識別された相関に関して臨床医に通知(例えば、
図15Cの574)が行われる前に満たされるべき基準を設定可能にする。一部の実施例では、通知基準792は、少なくとも
図15Cに関連して前述した通知基準576と実質的に同じ特徴および属性の少なくともいくつかを含む。
【0261】
患者コンプライアンスパラメータ794により、患者が睡眠時呼吸障害を治療するための治療に迎合している程度を判定でき、それにより、この患者コンプライアンスは、相関機能772によって識別された相関に関する任意の通知を評価する際の因子として、臨床医または評価者に検討させる。場合によっては、患者コンプライアンスパラメータ794は、使用時間パラメータとして表現でき、これは、良いパラメータ(すなわち、有効な治療に寄与するパラメータ)の組み合わせに関する自動作成相関ベクトル、または、悪いパラメータ(すなわち、有効な治療の欠如に寄与するパラメータ)の組み合わせに関する自動作成相関ベクトルの一部を形成し得る。
【0262】
一部の実施例では、評価エンジン770は評価演算子の配列779を含み、評価演算子は、限定するものではないが、例えば、良いパラメータ780、悪いパラメータ781、増加パラメータ782、減少パラメータ783、持続パラメータ784、鎮静パラメータ785、および、閾値パラメータ786などであってもよく、閾値パラメータ786は、判定されたパラメータ(
図18Aの754、756)の関連値を識別する、および/または、判定されたパラメータ間の関連する相関を識別するためのものである。場合によっては、良いパラメータの増加が改善と呼ばれることがあり、他の場合では、悪いパラメータの減少(または鎮静)が改善と呼ばれることもある。
【0263】
一部の実施例では、監視期間中または後に、評価エンジン770は、睡眠の質パラメータ754と心臓障害パラメータ756(
図18A)との関連および/または相関を自動的に識別し得る。このようにして、評価エンジン770により、監視期間中またはその後に、特定の患者に関する相関ベクトルを自動作成でき、相関ベクトルは、睡眠の質パラメータ754と心臓障害パラメータ756との間のなんらかの関係を反映し、例えば、睡眠呼吸障害の治療が、既存の心臓障害の中の減少(例えば、
図22の783)または鎮静(例えば、
図22の785)をもたらし得る、または睡眠時呼吸障害の治療にもかかわらず心臓障害の持続(例えば、
図22の784)となり得るという関係を反映する。場合によっては、良いパラメータの減少または鎮静は、悪化を指すことがある。場合によっては、悪いパラメータの増加において、悪化と呼ぶことがある。
【0264】
例えば、一部の実施例では、監視期間中または後に、評価エンジン770は、睡眠時呼吸障害の治療にもかかわらず、例えば心房細動などの心臓状態が持続することを識別することが可能である。睡眠時呼吸障害治療が有効であったと確認すると、心房細動には、以前に患者が呈した睡眠時呼吸障害と無関係の原因があり得ると判定することが可能である。次いで、臨床医は、例えば、薬物療法、外科手術、アブレーション、心臓の一部の電気刺激(例えば、ペーシング、除細動など)、および/または、迷走神経刺激などの非舌下神経刺激といった心臓障害(例えば心房細動)を緩和する他の治療ステップを推奨できる。
【0265】
あるいは、監視期間中または後に、評価エンジン770は、睡眠時呼吸障害の治療中または後に、例えば心房細動などの心臓状態が鎮静または減少したことを識別することが可能である。睡眠時呼吸障害治療が有効であったことが確認されると、以前に患者が呈した睡眠時呼吸障害は、以前に呈した心房細動の少なくとも部分的な原因であったと判定することが可能である。
【0266】
一部の実施例では、SDB治療装置の患者コンプライアンス/使用時間パラメータ794と心臓パラメータとの間の相関により、単一の変数によってSDB治療の有効性を示すことが可能である。数字が低い場合、SDB治療の有効性を改善するためにSDB治療装置の再プログラミングが推奨されていること、または、心臓専門医への紹介が適切であることを示すことができる。このように、(SDB治療の特定の状況において)心臓の健康を治療するための主要な指標は、患者の長期的な健康を助けることが可能である。
【0267】
一部の実施例では、1つの相関ベクトルは、心房細動負荷パラメータ、バーサス、SDB治療に対する患者コンプライアンス、バーサス、SDB有効性を含む。この相関ベクトルは、SDB治療および/または心房細動挙動に関する早期措置をとることを臨床医に通知するのに有用であり得る。例えば、SDB有効性の値が高く、SDB治療の患者コンプライアンスの値が高くても心房細動負荷が持続する場合(例えば、
図22の持続性パラメータ784)、この相関は構造的な心臓の問題の徴候であり、患者は、心房細動挙動を治療するために、限定するものではないが、例えばアブレーションなどの介入的な心臓処置から利益を得ることが可能である。このように、相関ベクトルは、SDB治療に対して良好な反応のない心臓パラメータを識別するのに役立つ。
【0268】
一部の実施例では、心房細動負荷は、少なくとも2つの方法で定量化することができる。例えば、心房細動負荷は、RR間隔変動(Rは心電図波形のQRS群におけるRを指す)または心房-心房(AA)タイミング対心室-心室(VV)タイミングにより定量化することができる。
【0269】
睡眠の質パラメータ754および心臓障害パラメータ756の自動作成相関ベクトルは、それぞれのパラメータ754、756との間の関連および/または相関を作成可能であり、パラメータ754、756は、特定の患者に対して一意であり、比較的大きい患者集団では全体として必ずしも現れないことが理解されよう。この構成は、特定の患者のための固有の治療選択肢をもたらし得る。さらに、場合によっては、各患者について自動作成された任意の相関データを、他の患者からの自動作成相関データと集約して、少なくともいくつかの睡眠の質パラメータ754(限定するものではないが、例えば睡眠時呼吸障害パラメータを含む)と、一群の患者の間で共通する少なくともいくつかの心臓障害パラメータ756と、の間の相関(または相関の欠如)を判定できる。
【0270】
図23は、本開示の一実施例による制御部880を概略的に表すブロック図である。一部の実施例では、制御部880は、コントローラ882とメモリ884とを備える。一部の実施例では、制御部880は、
図1~
図22に関連して本開示全体を通して表されるように、管理部、監視リソース、判定エンジン、および/または、治療装置/システムのうちのいずれか1つの一部を形成するか、これを実行する制御部の1つの例示的な実行を提供する。
【0271】
一般的に言えば、制御部880のコントローラ882は、少なくとも1つのプロセッサ883と関連するメモリとを備える。コントローラ882は、メモリ884に電気的に接続可能であり、メモリ884と通信して、本開示全体を通して説明したシステム、装置、構成要素、監視リソース、管理部、機能、パラメータ、および/または、エンジンの少なくともいくつかのコンポーネントの動作を指示する制御信号を生成する。一部の実施例では、これらの生成された制御信号は、本開示の少なくとも一部の実施例で説明したように、患者の治療を管理する、睡眠監視を提供する、および/または、心臓監視を提供するために、限定するものではないが、例えばメモリ884に記憶されたエンジン885を使用することを含む。制御部880(または別の制御部)はまた、本開示全体を通して説明した様々な治療装置/システム、アクセスツール131~135(
図3B)の一般的な機能を動作させるために使用され得ることがさらに理解されよう。
【0272】
コントローラ882は、ユーザインターフェース(例えば、
図3Cのユーザインターフェース140)を介しておよび/または機械可読命令を介して受信されたコマンドに応答して、またはそれに基づいて、本開示の前述の実施例の少なくともいくつかに従って治療の実施、監視、管理、睡眠監視および/または心臓監視を実施するように、制御信号を生成する。一部の実施例では、コントローラ882は、汎用コンピューティングデバイスに組み込まれているが、他の実施例では、コントローラ882は、一般に監視リソースに組み込まれ、または、本開示を通して説明した関連構成要素の少なくとも一部に組み込まれる若しくは関連付けられる。
【0273】
本出願の目的のために、コントローラ882に関して、「プロセッサ」という用語は、メモリに含まれる機械可読命令のシーケンスを実行する、現在開発されているまたは将来開発されるプロセッサ(または処理リソース)を意味するものとする。一部の実施例では、例えば制御部880のメモリ884を介して提供されるような機械可読命令のシーケンスの実行は、プロセッサに、コントローラ882を動作させて、例えば本開示の少なくとも一部の実施例において概して説明した(または一致する)ような、治療、睡眠監視および/または心臓監視を実行するなどの動作を実行させる。機械可読命令は、プロセッサによる処理のために、メモリ884で表されるように、読み取り専用メモリ(ROM)、大容量記憶装置、または他のなんらかの永続的記憶装置(例えば、非一時的有形媒体または不揮発性有形媒体)内の記憶場所から、ランダムアクセスメモリ(RAM)にロードされ得る。一部の実施例では、メモリ884は、コントローラ882の処理によって実行可能な機械可読命令の不揮発性記憶を提供するコンピュータ可読有形媒体を含む。他の実施例では、説明した機能を実行するために、機械可読命令の代わりに、またはそれと組み合わせてハードウェアにより実現される回路を使用してもよい。例えば、コントローラ882は、少なくとも1つの特定用途向け集積回路(ASIC)の一部として実行してもよい。少なくとも一部の実施例では、コントローラ882は、ハードウェア回路と機械可読命令とのいかなる特定の組み合わせにも限定されず、コントローラ482によって実行される機械可読命令のいかなる特定のソースにも限定されない。
【0274】
図24Aは、本開示の一実施例による命令3502を概略的に表すブロック図である。
【0275】
命令3502(
図24A)、3504(
図24B)および命令3600(
図25)、3650(
図26)、3660(
図27)、3670(
図28)、3700(
図29)に関して、一部の実施例では、命令3500、3600、3650、3660、3670、3700のいずれかまたはすべてが、少なくとも
図1~
図23に関連して前述したように、実質的に同じシステム、装置、機能、パラメータ、エンジン、監視リソース、モジュール、管理部、要素、構成要素、命令などのうちの少なくともいくつかにより実行されてもよい。一部の実施例では、それぞれの命令のいずれかまたはすべてが、少なくとも
図1~
図23に関連して前述したもの以外の、少なくともいくつかのシステム、装置、機能、パラメータ、エンジン、監視リソース、モジュール、管理部、要素、構成要素、命令などにより実行されてもよい。さらに、少なくとも
図24~
図29に関連して表されるそれぞれの命令は、少なくとも
図1~
図23に関連して前述したような、様々なシステム、装置、機能、パラメータ、エンジン、監視リソース、モジュール、管理部、要素、構成要素などに関連する他の命令と組み合わせることが可能である。
【0276】
また、命令3502(
図24A)、3504(
図24B)および命令3600(
図25)、3650(
図26)、3660(
図27)、3670(
図28)、3700(
図29)に関して、一部の実施例では、命令3502、3504、3600、3650、3660、3670、3700のいずれかまたはすべてが、少なくとも
図1~
図23に関連して前述したように、実質的に同じシステム、装置、機能、パラメータ、エンジン、監視リソース、モジュール、管理部、要素、構成要素、命令、特徴、属性などのうちの少なくともいくつかにより方法として実行されてもよい。
【0277】
図24Aに示すように、3502において、命令3500は、少なくとも1つの睡眠パラメータおよび少なくとも1つの心臓パラメータを監視することを含む。
【0278】
図24Bは、本開示の一実施例による命令3504を概略的に表すブロック図である。
図24Bに示すように、3504において、命令は、少なくとも検知された生理学的関連情報に基づいて監視を実行することを含む。一部の実施例では、命令3504は、命令3502を補完するように実行される。
【0279】
図25は、本開示の一実施例による命令3600を概略的に表す流れ図である。
図25に示すように、3602において、指示3600は、刺激回路を介して気道開存性関連の体組織を刺激することによって閉塞性睡眠時無呼吸の治療を指示することを含む。3604において、命令3600は、少なくとも1つのセンサを介する、少なくとも1つの睡眠パラメータと少なくとも1つの心臓パラメータとの監視を含む。
【0280】
図26は、本開示の一実施例による命令3650を概略的に表すブロック図である。命令3650は、OSA治療による改善を特徴とする任意の良い睡眠パラメータと、OSA治療による悪化を特徴とする任意の悪い睡眠パラメータと、の判定を含む。
【0281】
図27は、本開示の一実施例による命令3660を概略的に表すブロック図である。命令3660は、OSA治療による減少を特徴とする心臓パラメータと、OSA治療にもかかわらず持続および/または増加することを特徴とする任意の心臓パラメータと、を判定することを含む。
【0282】
図28は、本開示の一実施例による命令3670を概略的に表すブロック図である。命令3670は、良い睡眠パラメータと減少した心臓パラメータとの第1の相関と、持続および/または増加した心臓障害パラメータに対する悪い睡眠パラメータの第2の相関と、を判定することを含む。
【0283】
一部の実施例では、命令3650(
図26)、命令3660(
図27)、および命令3670(
図28)は、相補的な方法で一緒に実行される。
【0284】
図29は、本開示の一実施例による命令3700を概略的に表すブロック図である。命令3700は、少なくとも1つの睡眠パラメータおよび/または少なくとも1つの心臓パラメータを表示することを含む。一部の実施例において、命令3700(
図29)は、方法の形態、さもなければ上述のように、命令3502(
図24A)、命令3504(
図24B)、命令3600(
図25)、命令3650(
図26)、命令3660(
図27)、および/または命令3670(
図28)と相補的な方法で実行できる。
【0285】
本明細書において特定の実施例を図示および説明してきたが、本開示の範囲から逸脱することなく、図示および説明された特定の実施例の代わりに、様々な代替および/均等な実行をなし得ることが当業者であれば理解されよう。本出願は、本明細書で論じた特定の実施例の任意の適合または変形を包含することを意図している。
【0286】
(請求項1)
少なくとも1つの睡眠関連パラメータと少なくとも1つの心臓関連パラメータとを監視する監視リソース
を備える、装置。
(請求項2)
前記監視リソースは、検知された生理学的関連情報に少なくとも部分的に基づいて前記監視を行う、請求項1に記載の装置。
(請求項3)
前記検知された生理学的関連情報は、検知された心臓情報を含み、
前記監視リソースは、前記少なくとも1つの検知された心臓パラメータが患者の悪い心臓状態に対応するか否かを判定する、請求項2に記載の装置。
(請求項4)
悪い心臓状態の存在が判定されるとき、前記監視リソースは通知を生成する、請求項3に記載の装置。
(請求項5)
前記悪い心臓状態は、
期外収縮と、
上室性不整脈と、
心室性不整脈と、
徐脈性不整脈と、
高血圧と、
心不全と、
変時性不全と、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項3に記載の装置。
(請求項6)
前記監視リソースは、前記患者のための閉塞性睡眠時無呼吸治療に反応しない任意の悪い心臓状態を判定する、請求項3に記載の装置。
(請求項7)
前記監視リソースは、前記患者のための閉塞性睡眠時無呼吸治療に反応する任意の悪い心臓状態を判定する、請求項3に記載の装置。
(請求項8)
前記監視リソースは、それぞれの判定された、前記少なくとも1つの睡眠関連パラメータと前記少なくとも1つの心臓関連パラメータとの間の関係を判定する、請求項1に記載の装置。
(請求項9)
前記監視リソースは、監視期間にわたって前記少なくとも1つの心臓パラメータおよび前記少なくとも1つの睡眠パラメータの傾向を表示するユーザインターフェースを備える、請求項1に記載の装置。
(請求項10)
前記監視リソースは、埋め込み型センサから前記検知された生理学的情報を受信する、請求項2に記載の装置。
(請求項11)
前記監視リソースは、外部型センサから前記検知された生理学的情報を受信する、請求項1に記載の装置。
(請求項12)
前記外部型センサは非接触センサを含む、請求項12に記載の装置。
(請求項13)
前記装置は前記生理学的情報を検知する少なくとも1つのセンサを備え、前記少なくとも1つのセンサは、
圧力センサと、
加速度計と、
インピーダンスセンサと、
超音波センサと、
高周波センサと、
非接触センサと、
光学センサと、
音響センサと、
エアフローセンサと、
イメージセンサと、
EMGセンサと、
ECGセンサと、
のうちの少なくとも1つを備える、請求項1に記載の装置。
(請求項14)
閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)治療期間に従って気道開存性関連の体組織を刺激する刺激要素を備え、前記監視リソースは、前記OSA治療期間に対してそれぞれの少なくとも1つの睡眠パラメータおよび心臓パラメータに関する前記監視を行う、請求項1に記載の装置。
(請求項15)
前記刺激要素を介して前記OSA治療期間を実行する非心臓パルス発生器を備える、請求項14に記載の装置。
(請求項16)
前記監視リソースは、
前記少なくとも1つの睡眠関連パラメータおよび前記少なくとも1つの心臓関連パラメータの前記監視を行うように、非一時的媒体に記憶された機械可読命令を実行する処理リソース
を備える、請求項1に記載の装置。
(請求項17)
前記監視リソースは、
モバイルデバイスと、
専用ステーションと、
ポータルと、
モバイルデバイス、専用ステーション、ポータルのうちの少なくとも1つを介して表示可能なユーザインターフェースと、
のうちの少なくとも1つにより実行される、請求項1に記載の装置。
(請求項18)
前記監視リソースは、少なくとも部分的に前記患者の外部に配置される、請求項1に記載の装置。
(請求項19)
前記監視リソースは、監視期間に対して前記監視を行う、請求項1に記載の装置。
(請求項20)
前記監視期間はOSA治療期間と独立であり、前記監視期間の長さは、前記OSA治療期間の長さよりも少なくとも1桁上回る、請求項19に記載の装置。
(請求項21)
少なくとも1つの睡眠関連パラメータと少なくとも1つの心臓関連パラメータとを監視することを含む、方法。
(請求項22)
検知された生理学的関連情報に少なくとも部分的に基づいて前記監視を行うことを含む、請求項1に記載の方法。
(請求項23)
前記検知された生理学的関連情報は、検知された心臓情報を含み、
前記方法は、前記少なくとも1つの検知された心臓パラメータが患者の悪い心臓状態に対応するか否かを判定することを含む、請求項2に記載の方法。
(請求項24)
悪い心臓状態の存在が判定されるとき、通知を生成することを含む、請求項23に記載の方法。
(請求項25)
前記悪い心臓状態は、
期外収縮と、
上室性不整脈と、
心室性不整脈と、
徐脈性不整脈と、
高血圧と、
心不全と、
変時性不全と、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項23に記載の方法。
(請求項26)
前記患者のための閉塞性睡眠時無呼吸治療に反応しない任意の悪い心臓状態を判定することを含む、請求項23に記載の方法。
(請求項27)
前記患者のための閉塞性睡眠時無呼吸治療に反応する任意の悪い心臓状態を判定することを含む、請求項23に記載の方法。
(請求項28)
それぞれの判定された、前記少なくとも1つの睡眠関連パラメータと前記少なくとも1つの心臓関連パラメータとの間の関係を判定することを含む、請求項21に記載の方法。
(請求項29)
監視期間にわたって前記少なくとも1つの心臓パラメータおよび前記少なくとも1つの睡眠パラメータの傾向を表示することを含む、請求項21に記載の方法。
(請求項30)
埋め込み型センサから前記検知された生理学的情報を受信することを含む、請求項21に記載の方法。
(請求項31)
外部型センサから前記検知された生理学的情報を受信することを含む、請求項21に記載の方法。
(請求項32)
前記外部型センサは非接触センサを含む、請求項21に記載の方法。
(請求項33)
圧力センサと、
加速度計と、
インピーダンスセンサと、
超音波センサと、
高周波センサと、
非接触センサと、
光学センサと、
音響センサと、
エアフローセンサと、
イメージセンサと、
EMGセンサと、
ECGセンサと、
のうちの少なくとも1つにより前記生理学的情報を検知すること
を含む、請求項1に記載の方法。
(請求項34)
閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)治療期間に従って気道開存性関連の体組織を電気的に刺激することと、
前記OSA治療期間の間にまたは後に、前記それぞれの少なくとも1つの睡眠パラメータおよび心臓パラメータに関する前記判定を行うことと、を含む、請求項21に記載の方法。
(請求項35)
刺激要素と協働して非心臓パルス発生器を介して前記OSA治療期間を実行することを含む、請求項34に記載の方法。
(請求項36)
モバイルデバイスと、
専用ステーションと、
ポータルと、
モバイルデバイス、専用ステーション、およびポータルのうちの少なくとも1つを介して表示可能なユーザインターフェースと、
のうちの少なくとも1つにより監視リソースを少なくとも部分的に実行すること、
を含む、請求項21に記載の方法。
(請求項37)
少なくとも部分的に前記患者の外部に前記監視リソースを実行することを含む、請求項21に記載の方法。
(請求項38)
OSA治療期間とは独立した監視期間に従って前記判定を行うことを含む、請求項21に記載の方法。
(請求項39)
前記監視期間の長さは、前記OSA治療期間の長さよりも少なくとも1桁上回る、請求項38に記載の方法。
(請求項40)
前記監視期間の長さは、前記OSA治療期間の長さと同じ桁である、請求項38に記載の方法。
(請求項41)
OSA治療期間に従って気道開存性関連の体組織を刺激する非心臓刺激装置と、
心臓パラメータを判定する監視リソースと、
を備える、システム。
(請求項42)
前記監視リソースは、前記パルス発生器とは別個かつ独立でありつつ、前記非心臓刺激装置と通信している、請求項41に記載のシステム。
(請求項43)
前記監視リソースは、検知された環境情報および検知された生理学的情報のうちの少なくとも1つを介して前記心臓障害パラメータを判定する、請求項41に記載のシステム。
(請求項44)
前記心臓障害パラメータは、心臓不整脈パラメータを含む、請求項41に記載のシステム。
(請求項45)
前記心臓不整脈パラメータは、
心臓形態(cardiac morphology)パラメータと、
心拍変動パラメータと、
心臓タイミングパラメータと、
のうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づく、請求項44に記載のシステム。
(請求項46)
前記監視リソースは、前記少なくとも1つの心臓パラメータを評価し、前記心臓障害パラメータに関連する悪い心臓状態を判定する、請求項41に記載のシステム。
(請求項47)
前記悪い心臓状態は心房細動を含む、請求項46に記載のシステム。
(請求項48)
前記悪い心臓状態は、
期外収縮と、
上室性不整脈と、
心室性不整脈と、
徐脈性不整脈と、
高血圧と、
心不全と、
変時性不全と、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項46に記載のシステム。
(請求項49)
前記監視リソースは、閉塞性睡眠時無呼吸治療と無関係な悪い心臓状態を判定する、請求項46に記載のシステム。
(請求項50)
前記監視リソースは、閉塞性睡眠時無呼吸治療に反応しない悪い心臓状態を判定する、請求項46に記載のシステム。
(請求項51)
前記監視リソースは、閉塞性睡眠時無呼吸治療に反応する悪い心臓状態を判定する、請求項41に記載のシステム。
(請求項52)
前記監視リソースは、前記少なくとも1つの心臓パラメータに関連する悪い心臓状態を識別するとき、通知を実行する、請求項41に記載のシステム。
(請求項53)
前記少なくとも1つの心臓パラメータに関する情報を取得する呼吸センサを備える、請求項41に記載のシステム。
(請求項54)
前記呼吸センサが加速度計を含む、請求項53に記載のシステム。
(請求項55)
少なくとも前記心臓パラメータを判定するための少なくとも生理学的情報を取得する少なくとも1つのセンサを備える、請求項41に記載のシステム。
(請求項56)
前記少なくとも1つのセンサは、前記患者に関連する環境情報を取得する、請求項55に記載のシステム。
(請求項57)
前記生理学的情報は、少なくとも呼吸情報を含む、請求項55に記載のシステム。
(請求項58)
前記少なくとも1つのセンサは、埋め込み型要素を含む、請求項55に記載のシステム。
(請求項59)
前記非心臓パルス発生器は、前記少なくとも1つのセンサを含む、請求項55に記載のシステム。
(請求項60)
前記少なくとも1つのセンサは、外部型センサを含む、請求項55に記載のシステム。
(請求項61)
前記少なくとも1つのセンサは、ウェアラブルセンサを含む、請求項60に記載のシステム。
(請求項62)
前記外部型センサは非接触センサを含む、請求項60に記載のシステム。
(請求項63)
前記少なくともセンサは、
圧力センサと、
加速度計と、
インピーダンスセンサと、
超音波センサと、
高周波センサと、
非接触センサと、
光学センサと、
音響センサと、
エアフローセンサと、
イメージセンサと、
EMGセンサと、
ECGセンサと、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項55に記載のシステム。
(請求項64)
前記検知された生理学的情報は、心臓情報を含む、請求項55に記載のシステム。
(請求項65)
前記検知された心臓情報は、心音図、心弾動図、および心振動図のうちの少なくとも1つからの情報を含む、請求項64に記載のシステム。
(請求項66)
前記監視リソースは、前記検知された心臓情報を解析し、前記検知された心臓情報が前記心臓パラメータに関連する通知基準を満たすと判定したとき、通知を生成する、請求項64に記載のシステム。
(請求項67)
前記検知された心臓情報は心拍変動を含み、前記監視リソースは、監視期間にわたる心拍変動の不規則さの度合いを判定する、請求項64に記載のシステム。
(請求項68)
前記監視リソースは、前記検知された生理学的情報および環境情報のうちの少なくとも1つに関連して前記少なくとも1つの心臓パラメータを判定し、前記心臓パラメータの変動を監視する、請求項55に記載のシステム。
(請求項69)
前記監視リソースは、OSA治療期間と独立した監視期間に従って前記心臓パラメータを判定する、請求項41に記載のシステム。
(請求項70)
前記監視期間の長さは、前記OSA治療期間の長さよりも少なくとも1桁上回る、請求項69に記載のシステム。
(請求項71)
前記OSA治療期間の長さは、1日の睡眠期間の長さである、請求項70に記載のシステム。
(請求項72)
前記監視期間の長さは、前記OSA治療期間の長さと同じ桁であり、前記OSA治療期間と同様な範囲を持つ、請求項69に記載のシステム。
(請求項73)
前記治療期間は、トリガイベントに応じて選択的に刺激が印加される少なくとも1日の期間を含む、請求項41に記載のシステム。
(請求項74)
前記治療期間は、睡眠期間の間に刺激が連続的に印加される少なくとも1日の期間を含む、請求項41に記載のシステム。
(請求項75)
前記治療期間は、所定の間隔に従って刺激が印加される少なくとも1日の期間を含み、前記所定の間隔はトリガイベントに応ずるものではない、請求項41に記載のシステム。
(請求項76)
前記治療期間は、1日ではない刺激期間を含む、請求項41に記載のシステム。
(請求項77)
前記睡眠パラメータは、少なくとも1つのOSA関連パラメータを含む、請求項41に記載のシステム。
(請求項78)
前記少なくとも1つのOSA関連パラメータは、
仰臥体位におけるOSA事象の数と、
非仰臥体位におけるOSA事象の数と、
総睡眠時間と、
レム睡眠段階における睡眠時間と、
ノンレム睡眠段階における睡眠時間と、
仰臥体位における睡眠時間と、
非仰臥体位における睡眠時間と、
OSA事象の総数と、
のうちの少なくとも1つに対応する、請求項77に記載のシステム。
(請求項79)
前記監視リソースは、各患者について、監視期間に関連した、
OSA治療による改善を特徴とする任意の良い睡眠パラメータと、OSA治療による悪化を特徴とする任意の悪い睡眠パラメータと、
を一意に自動的に判定する、請求項41に記載のシステム。
(請求項80)
前記監視リソースは、各患者について、
OSA治療による減少を特徴とする任意の心臓パラメータと、OSA治療にもかかわらず持続することを特徴とする任意の心臓障害パラメータと、
を一意に自動的に判定する、請求項79に記載のシステム。
(請求項81)
命令は、各患者について、
良い睡眠の質パラメータと、減少した心臓障害パラメータと、の第1の相関、および、悪い睡眠の質パラメータと、持続する心臓障害パラメータと、の第2の相関と、
を自動的に判定する、請求項80に記載のシステム。
(請求項82)
前記命令は、各患者について、
OSA治療による減少を特徴とする任意の心臓パラメータと、OSA治療にもかかわらず持続することを特徴とする任意の心臓パラメータと、
を一意に自動的に判定する、請求項41に記載のシステム。
(請求項83)
前記監視リソースは処理リソースを含み、前記処理リソースは少なくとも前記心臓パラメータの前記判定を行う機械可読命令を実行する、請求項41に記載のシステム。
(請求項84)
前記非心臓刺激装置は、
刺激要素と、
前記刺激要素と協働可能な非心臓パルス発生器と、
を備える、請求項41に記載のシステム。
(請求項85)
前記非心臓パルス発生器の少なくとも一部は、埋め込み型要素を含む、請求項84に記載のシステム。
(請求項86)
前記監視リソースは、OSA治療を行う際の患者コンプライアンスの度合いを監視し、前記命令は、前記少なくとも1つの心臓パラメータを含む複数の心臓パラメータに対して、前記患者コンプライアンスの度合いとの相関を自動的にとる、請求項41に記載のシステム。
(請求項87)
前記それぞれの少なくとも1つの心臓パラメータを検知する加速度計
を備える、請求項86に記載のシステム。
(請求項88)
前記加速度計は、音響検知機能および振動検知機能のうちの少なくとも1つを含む、請求項87に記載のシステム。
(請求項89)
前記少なくとも1つの心臓パラメータは心不全を含む、請求項87に記載のシステム。
(請求項90)
少なくとも1つの睡眠パラメータおよび少なくとも1つの心臓パラメータを表示するように、
非一時的媒体に記憶された機械可読命令を実行する処理リソース
を備える、ユーザインターフェース。
(請求項91)
前記少なくとも1つの睡眠パラメータおよび前記少なくとも1つの心臓パラメータは、検知された生理学的情報に少なくとも部分的に基づくものである、請求項90に記載のユーザインターフェース。
(請求項92)
前記命令は、前記少なくとも1つの心臓パラメータの傾向を表示する、請求項90に記載のユーザインターフェース。
(請求項93)
前記命令は、心臓パラメータの配列と睡眠パラメータの配列との間の相関の傾向を表示する、請求項90に記載のユーザインターフェース。
(請求項94)
前記命令は、少なくとも心房細動と少なくとも無呼吸低呼吸指数との間の相関の傾向を表示する、請求項90に記載のユーザインターフェース。
(請求項95)
前記命令は、少なくとも心拍変動と少なくとも無呼吸低呼吸指数との間の相関の傾向を表示する、請求項90に記載のユーザインターフェース。
(請求項96)
前記命令は、少なくとも高血圧と少なくとも無呼吸低呼吸指数との間の相関の傾向を表示する、請求項90に記載のユーザインターフェース。
(請求項97)
前記命令は、少なくとも心不全と少なくとも無呼吸低呼吸指数との間の相関の傾向を表示する、請求項90に記載のユーザインターフェース。
(請求項98)
前記命令は、心臓障害パラメータの配列と閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)治療期間との間の相関の傾向を表示する、請求項90に記載のユーザインターフェース。
(請求項99)
前記命令は、少なくとも心房細動と閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)治療期間との間の相関の傾向を表示する、請求項90に記載のユーザインターフェース。
(請求項100)
前記命令は、少なくとも心拍変動と閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)治療期間との間の相関の傾向を表示する、請求項90に記載のユーザインターフェース。
(請求項101)
前記命令は、少なくとも高血圧と閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)治療期間との間の相関の傾向を表示する、請求項90に記載のユーザインターフェース。
(請求項102)
前記命令は、少なくとも心不全と閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)治療期間との間の相関の傾向を表示する、請求項90に記載のユーザインターフェース。
(請求項103)
前記少なくとも検知された生理学的情報は、少なくとも心臓情報を含む、請求項91に記載のユーザインターフェース。
(請求項104)
前記少なくとも検知された生理学的情報は、呼吸情報を含む、請求項91に記載のユーザインターフェース。
(請求項105)
前記ユーザインターフェースは、監視期間にわたって前記少なくとも1つの睡眠パラメータの傾向を表示する、請求項90に記載のユーザインターフェース。
(請求項106)
前記少なくとも1つの心臓パラメータおよび前記少なくとも1つの睡眠パラメータの前記監視を実行する監視リソースと、
前記少なくとも1つの睡眠パラメータおよび前記少なくとも1つの心臓パラメータに関する検知された生理学的情報を含む、生理学的情報を取得する少なくとも1つのセンサと、
を備える、請求項90に記載のユーザインターフェース。
(請求項107)
前記監視リソースは外部モニタを備え、前記少なくとも1つのセンサは外部型センサを備える、請求項106に記載のユーザインターフェース。
(請求項108)
前記監視リソースは外部モニタを備え、前記少なくとも1つのセンサは埋め込み型センサを備える、請求項106に記載のユーザインターフェース。
(請求項109)
前記監視リソースは、少なくとも閉塞性睡眠時無呼吸治療期間に関して、前記少なくとも1つの睡眠パラメータおよび少なくとも1つの心臓パラメータを監視し、前記閉塞性睡眠時無呼吸治療期間は1日の期間に対応し、当該1日の期間において、非心臓刺激装置を介して気道開存性関連の体組織が電気的に刺激される、請求項106に記載のユーザインターフェース。
(請求項110)
前記監視リソースは非心臓刺激装置を介して少なくとも部分的に実行され、前記少なくとも1つのセンサは埋め込み型センサを含む、請求項106に記載のユーザインターフェース。
(請求項111)
前記監視リソースは、
モバイルデバイスと、
モバイルデバイス上のアプリケーションと、
専用ステーションと、
ポータルと、
のうちの少なくとも1つを介して少なくとも部分的に実行される、請求項106に記載のユーザインターフェース。
(請求項112)
少なくとも1つの睡眠パラメータおよび少なくとも1つの心臓パラメータを表示することを含む、方法。
(請求項113)
検知された生理学的情報に少なくとも部分的に基づいて、前記少なくとも1つの睡眠パラメータおよび前記少なくとも1つの心臓パラメータを判定することを含む、請求項112に記載の方法。
(請求項114)
前記少なくとも1つの心臓パラメータの傾向を表示することを含む、112に記載の方法。
(請求項115)
心臓パラメータの配列と睡眠パラメータの配列との間の相関の傾向を表示することを含む、
請求項112に記載の方法。
【外国語明細書】