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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022062655
(43)【公開日】2022-04-20
(54)【発明の名称】バンカーレーキ
(51)【国際特許分類】
   A63B 57/50 20150101AFI20220413BHJP
【FI】
A63B57/50
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2020179246
(22)【出願日】2020-10-08
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】520403440
【氏名又は名称】株式会社ファイブ
(72)【発明者】
【氏名】古賀 丈嗣
(57)【要約】      (修正有)
【課題】不特定多数の人間で共有するバンカーレーキであっても、直接手で触れることなく接触による感染等のリスクを減少させ、安心して使用することのできるバンカーレーキを提供する。
【解決手段】各ゴルファー自身の所有するゴルフクラブをバンカーレーキの柄として使用する。レーキ本体1を片足で踏みレーキが動かないよう固定した状態で、ストッパー7の奥に自身のゴルフクラブのグリップ側底面を当てて本体に取り付けられた保持部3に自身のゴルフクラブのグリップ側を押し込み固定、そのまま自身のゴルフクラブがレーキの柄として使用でき、砂地を整地することができる。レーキからゴルフクラブを外す際も、レーキ本体を片足で踏み固定した状態でゴルフクラブを手前に引けば柄保持部3からゴルフクラブが外れ、そのままゴルフクラブを引き抜くことで外れるため、取付けから使用後の取外しまで一度も直接素手で触ることなく使用できる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
合成樹脂から成る平板上のレーキ本体1と、該レーキ本体1の中央部より上方に突出する本体シャフト部2を備え、該本体シャフト部2前面の上部には各ゴルファーの所持する自身のゴルフクラブ又は、棒を着脱可能に保持するバンカーレーキの柄保持部3を備えたことを特徴とするバンカーレーキ。
【請求項2】
前記柄保持部3は本体シャフト部2の前面に開放部13を有する一対のシャフト壁12を備え、該シャフト壁12の上部にはゴルフクラブ又は、棒を着脱可能に保持する保持機構11を備えたことを特徴とする請求項1に記載のバンカーレーキ。
【請求項3】
前記保持機構11は前期シャフト壁12にそれぞれ対向して設けたローラ-14と補助ブロック15であることを特徴とする請求項2に記載のバンカーレーキ。
【請求項4】
前記保持機構11には抗菌塗料のコーティングを施したことを特徴とする請求項1に記載のバンカーレーキ。
【請求項5】
前記バンカーレーキの本体シャフト2裏面から本体1底部に補強板4を備えたことを特徴とする請求項1に記載のバンカーレーキ。
【請求項6】
前記本体シャフト2下部に、ゴルフクラブを柄として使用する際のズレ防止を目的としたストッパー7を備え、ストッパー7には雨水を排水する溝の形成を施したことを特徴とする請求項1に記載のバンカーレーキ。
【請求項7】
前記レーキ本体1背面に突起状の目土均し面5を有し、レーキ本体1前面に平面の均し面6を有したことを特徴とする請求項1に記載のバンカーレーキ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフ場で使用されるバンカーレーキに関する。
【背景技術】
【0002】
ゴルフ場のゴルフコースは、所定のハンディを形成するように設計されており、その一つに、フェアウェイやグリーン周りに、いわゆるバンカーが作られている。周知のようにバンカーの付近には、バンカー内の砂地を均すためのバンカーレーキが備えてあり、バンカーにゴルフボールが飛んできた際、バンカーからゴルフボールを脱出させるときはバンカーレーキを使用し、乱れた砂地を自発的に整地することが行われる。
従来よりバンカーレーキは不特定多数のプレーヤーが共有し、直接素手で柄を持ち使用する。現在、新型コロナウィルスなどの影響により、接触感染を防止するために多くのゴルフ場からバンカーレーキが撤去されており、多くのゴルファーはバンカーからボールを脱出させた後、足や自身のゴルフクラブを使用し整地している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとしている課題】
【0003】
本発明はこの点に鑑み、不特定多数の人間で共有するバンカーレーキであっても、直接手で触れることなく安心して使用することのできるバンカーレーキを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、合成樹脂から成る平板状のレーキ本体1と、該レーキ本体1の中央部より上方に突出する本体シャフト部2を備え、該本体シャフト部2前面上部には各ゴルファーの所持する自身のゴルフクラブ又は、棒を着脱可能に保持するバンカーレーキの柄保持部3を備えたことを特徴とするバンカーレーキである。
【0005】
また、柄保持部3は本体シャフト部2の前面に開放部を有する一対のシャフト壁12を備え、該シャフト壁12の上部にはゴルフクラブ又は、棒を着脱可能に保持するバンカーレーキの保持機構11を備えている。
【0006】
保持機能は、前記シャフト壁12にそれぞれ対向して設けたローラー14とクッション性・安定性を目的とした補助ブロック15を備えている。保持機構11には抗菌塗料のコーティングを施してある。
【0007】
バンカーレーキの本体シャフト2裏面から本体1底部に補強板4を備えている。
【0008】
本体シャフト部2下部に、ゴルフクラブ又は、棒を柄として使用する際のズレ防止を目的としたストッパー7を備え、ストッパー7には雨水を排水する溝の形成を施している。レーキ本体1背面に突起状の目土均し面5を有し、レーキ本体1前面に平面の均し面6を有している。
【発明の効果】
【0009】
以上の構成により、本発明は、従来のバンカーレーキに付属する柄部を無くし、各ゴルファー自身の所有するゴルフクラブ又は、棒をバンカーレーキの柄として使用する。
【0010】
レーキ本体1を片足で踏みレーキ本体が動かないよう固定した状態で、レーキ本体1に取り付けられた柄保持部3に自身のゴルフクラブのグリップ側又は、棒を梃の要領で押し込み固定、そのまま自身のゴルフクラブがバンカーレーキの柄として使用でき、砂地を整地することができる。レーキ本体1からゴルフクラブを外す際も、レーキ本体1を片足で踏み固定した状態でゴルフクラブ又は、棒を手前に引けば柄保持部3からクラブが外れるため、取付から使用後の取外しまで一度も直接素手で触ることなくバンカーレーキを使用できることを特徴とするバンカーレーキで解決が可能である。
【0011】
通常の柄を備えたバンカーレーキとは異なり、本製品は各ゴルファーの所持する自身のゴルフクラブ又は、同等の太さの棒をバンカーレーキの柄として使用し、他人との接触を極力減少することが可能である。
【0012】
したがって本発明によれば、不特定多数の人間で共有するバンカーレーキであっても、直接触れることなく使用できるため、新型コロナウイルスなどによる接触感染のリスクを大幅に減少でき、ゴルフ場もバンカーレーキを撤去することなく安心して提供でき、ゴルファーも安心して使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明によるレーキ斜視図
図2】同上のレーキ背面図
図3】同上のレーキ底面図
図4】同上のレ-キ正面図
図5】同上のレ-キ平面図
図6】同上のレーキクラブ取付前、取付後側面図
図7】同上のレーキローラー構造図
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【実施例0015】
図1は本発明によるレーキ斜視図を示す。
図1は合成樹脂からなるレーキ本体1で、本体シャフト2裏面からレーキ本体1底面にかけ図4図5に示すネジ8・9・10で取付けられた図3のステンレス製の補強板4にて強度を上げている。取付けの際にはレーキ本体1の上面を足で踏み動かない様に固定し、ストッパー7の奥にゴルフクラブグリップ側先端又は、棒を斜めに差し込み、ゴルフクラブのグリップ又は、棒を梃の要領で柄保持部3に押し込むことでグリップがレーキに取付け固定される仕組みになっている。ストッパー7には雨水を排水する溝を成型し、雨水・砂・ゴミが溜まらない仕様になっている。
【0016】
ストッパー7は、バンカーで使用するであろうゴルフクラブのグリップに対応できる円状のストッパー溝16とストッパー壁17を設け、取付けの際、ゴルフクラブ又は、棒が動かない様に固定する役割を担っている。屋外での使用に適するよう、ストッパー7の中心には、排水用の切り込み形成を設け、構内に入った砂、ゴミ、雨水が流れ出る仕様になっている。
【0017】
バンカーレーキは、合成樹脂から成る平板上のレーキ本体1と、該レーキ本体1の中央部より上方に突出する本体シャフト部2を備え、該本体シャフト部2前面の上部には各ゴルファーの所持する自身のゴルフクラブ又は、棒を着脱可能に保持するバンカーレーキの柄保持部3を備えている。
【0018】
バンカーレーキの柄保持部3は本体シャフト部2の前面に開放部13を有する一対のシャフト壁12を備え、該シャフト壁12の上部にはゴルフクラブ又は、棒を着脱可能に保持する保持機構11を備えている。
【0019】
図5及び図7は柄保持部3の構成、機構の詳細を示す。
図5の柄保持部3にはシャフト壁12に本体シャフト部2からレーキ本体1前面部に掛け伸びており、ゴルフクラブ又は、棒を柄保持部3のローラー14に押し込み固定する際の左右のずれを防ぎ、ゴルフクラブ又は、棒を押し込む際、本体シャフト部2にかかる力を分散する補強の役割を担っている。また、ストッパー7奥への雨水・砂・ゴミの横からの侵入を極力防ぐ形成にしている。柄保持部3には開放部13を設けたことで、ゴルフクラブ又は、棒の着脱も容易に行うことができ、使用する際に虫やゴミが混入していないか目視で確認することができる。
図7は柄保持部3に備えたローラー構造を示す。
柄保持部3はゴルフクラブ又は、棒を固定する仕様になっている。
鋼板のフレームに合成樹脂から成るローラー14と補助ブロック15を備え、ゴルフクラブ又は、棒を押し込むとローラー14が回転し、少ない力で固定することができる。合成樹脂から成るローラー14・補助ブロック15の3点でゴルフクラブ又は、棒を固定する為、グリップとの摩擦により使用中においても外れにくい仕様となっている。
【0020】
レーキ本体1背面底部には、複数の突起から成る突起目土均し5が形成され、水分を含んだ硬い砂も力なく凹凸じょうに均すことが可能になっている。また、反対側のレーキ本体1正面底部には直線状の平面均し6が形成され、平面状に均すことが可能になっている。
この2つの面を使い分けることによって、プレイヤーは効率よくバンカーを整地することができ、ゴルフ場の仕様により、どちらでも対応可能となっている。
【0021】
図2は本発明によるレーキ後面図を示す。
図2はゴルフクラブ又は、棒をレーキ本体に取り付ける際にかかる負荷によって、本体シャフト2の折れなどの破損を防ぐために補強板4にて強度をあげ、尚且つ屋外環境での使用を考え強風にも耐えうる様に錘の役割も担っている。
【0022】
図3は本発明によるレーキ底面図を示す。
図3はレーキ本体底面の構造は軽量化を図るために中空構造になっているが、使用に際して強度維持も重要課題のため、底面1/3まで補強板4で補強しており、軽量且つ頑丈に成型されている。またゴルフクラブ又は、棒を取付けの際、格子状の形状が芝生や砂に食いつき滑り止めの役割を担っている。
【0023】
図4は本発明によるレーキ正面図を示す。
図4の柄保持部3には間接的ではあるが、柄保持部3及び、グリップ先端を宛がうストッパー7奥には、本人以外のクラブのグリップ又は、棒が接触するため特殊型第4アンモニウム塩を含む特殊抗菌塗料にてコーティングを施している。
【0024】
図5は本発明によるレーキ上面図を示す。
図5のネジ8にて、レーキ本体1と補強板4を固定している。
【0025】
図6に示すように、本発明によるレーキは、ゴルフクラブ以外の棒状の物であれば柄として代用が可能である。代用する棒の長さを変えることで、バンカー外から砂地の整地を行うこともでき、男性用・女性用など銘銘の体型に合わせた長さの棒を柄として使用することも可能である。
【0026】
従来のバンカーレーキに比べ小型化している為、ゴルフコースにおいて景観を損なうこともなく、プレーにおいては飛んできたボールがレーキに接触する可能性も下がり、膝・腰の痛みを抱えるプレイヤーは、しゃがむことなく本発明を使用できるため、負担をかけることなくプレイが可能である。また、運搬も容易になり、保管に関しては段ボールに箱詰めし重ねて保管することができるため、省スペースでの保管が可能。レーキ本体が自立する形状の為、転倒することなく安全に保管が可能である。
【0027】
小型化している為、プレイヤーはショット時、近くにレーキ本体1を置いていても邪魔にならず、ショット後すぐレーキ本体1にゴルフクラブ・棒を取り付け整地できる。このことから、ショット後にバンカーレーキを取りに行き、再度バンカー内に入る必要もなく整地やプレーの時間短縮が可能である。
【符号の説明】
【0028】
1:レーキ本体 2:本体シャフト部 3:柄保持部
4:補強板 5:突起目土均し 6:平面均し 7:ストッパー
8・9・10:ネジ 11:保持機構 12:シャフト壁
13:開放部 14:ローラー 15:補助ブロック
16:ストッパー溝 17:ストッパー壁
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7