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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022062704
(43)【公開日】2022-04-20
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20220413BHJP
【FI】
G06Q30/02 380
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021165575
(22)【出願日】2021-10-07
(31)【優先権主張番号】P 2020170342
(32)【優先日】2020-10-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】514192088
【氏名又は名称】株式会社フライヤー
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100154748
【弁理士】
【氏名又は名称】菅沼 和弘
(72)【発明者】
【氏名】上野 雅幸
(72)【発明者】
【氏名】大賀 康史
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】ユーザの購買意欲を増幅させ、かつ、広告効果や販売促進に繋げることができるようにすること。
【解決手段】接近等情報取得部101は、場所等PにユーザUが接近したことを示す接近等情報を取得する。要約等生成部102は、接近等情報取得部101により接近等情報が取得されたことをトリガとして、接近等情報により特定される場所等Pの場所等情報を要約した要約情報を生成する。表示制御部103は、要約等生成部102により生成された要約情報をユーザUに提示する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定の場所又は対象物にユーザが接近又はアクセスしたことを示す情報を、第1情報として取得する第1情報取得手段と、
前記第1情報が取得されたことをトリガとして、当該第1情報により特定される前記特定の場所又は前記対象物に関する第2情報の要約を前記ユーザに提示する第1提示手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記第1提示手段は、前記特定の場所若しくは前記対象物又は前記要約に関連する第3情報をさらに前記ユーザに提示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記ユーザに前記要約が提示される毎に、当該要約に基づいて当該ユーザに関する分析を行う分析手段と、
前記分析の結果に基づいて、前記ユーザに推薦すべき第4情報を提示する第2提示手段と、
をさらに備える請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが所定の場所に近付くと、その場所に関連する情報がユーザに提供されるようにする技術は従来から存在する(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-141419号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1を含む従来の技術のみでは、雑多な情報がユーザに提供されるに過ぎないため、取得すべき情報をユーザ側で取捨選択しなければならなかった。
これに対して、そのユーザにとって真に取得すべき情報を効率よく取得させることで、そのユーザの購買意欲を増幅させ、かつ、広告効果や販売促進に繋げることができる手法の開発が望まれている状況にある。
【0005】
本発明は、このような状況を鑑みてなされたものであり、ユーザの購買意欲を増幅させ、かつ、広告効果や販売促進に繋げる手法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様の情報処理装置は、
特定の場所又は対象物にユーザが接近又はアクセスしたことを示す情報を、第1情報として取得する第1情報取得手段と、
前記第1情報が取得されたことをトリガとして、当該第1情報により特定される前記特定の場所又は前記対象物に関する第2情報の要約を前記ユーザに提示する第1提示手段と、
を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ユーザの購買意欲を増幅させ、かつ、広告効果や販売促進に繋げることが容易化される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の情報処理装置の一実施形態に係るユーザ端末が適用される情報処理システムの適用対象となる本サービスの概要を示す図である。
図2】本発明の情報処理装置の一実施形態に係るユーザ端末が適用される情報処理システムの構成の一例を示す図である。
図3図2に示す情報処理システムのうちユーザ端末のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図4図3のユーザ端末の機能的構成のうち、要約等提示処理を実行するための機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
【0010】
まず、図1を参照して、本発明の情報処理装置の一実施形態に係るユーザ端末1が適用される情報処理システム(後述する図2参照)の適用対象となるサービス(以下、「本サービス」と呼ぶ)の概要について説明する。
【0011】
図1は、本発明の情報処理装置の一実施形態に係るユーザ端末が適用される情報処理システムの適用対象となる本サービスの概要を示す図である。
【0012】
本サービスは、図示せぬサービス提供者(図示せず)により、ユーザUに対して提供されるサービスである。
ユーザUがどのような者であるかは特に限定されず、老若男女問わずあらゆる者がユーザUになり得る。
【0013】
ユーザUは、ユーザ端末1として機能する、自身のスマートフォン等を操作することで本サービスを利用することができる。
具体的には、ユーザUは、ユーザ端末1にインストールされた専用のアプリケーションソフトウェア(以下、「専用アプリ」と呼ぶ)を起動させて本サービスを利用する。また、ユーザUは、ユーザ端末1のブラウザ機能を用いて専用のウェブサイト(以下、「専用サイト」と呼ぶ)にアクセスすることでも本サービスを利用することができる。以下、専用アプリと専用サイトとを区別する必要がない場合には、これらをまとめて「専用アプリ等」と呼ぶ。
【0014】
ユーザUが特定の場所又は対象物に物理的に接近、又はユーザ端末1を用いてアクセスすると、そのことを示す情報が接近等情報としてユーザ端末1により取得される。以下、ユーザUが特定の場所又は対象物に物理的に接近、又はユーザ端末1を用いてアクセスすることを「接近等」と呼ぶ。
「特定の場所」は、特に限定されず、ユーザUが接近等し得るあらゆる場所が含まれる。例えば、ネットカフェ、図書館、書店、カフェ、ビル、コワーキングスペース、病院、エステ、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、観光施設、自宅、ウェブサイトなどは、いずれも「特定の場所」の一例である。
「対象物」は、特に限定されず、ユーザUが接近等し得るあらゆるものが含まれる。例えば、ユーザUが、所持し得るもの、使用し得るもの、搭乗し得るもの、鑑賞又は閲覧し得るもの、ウェブサイト上に存在するものなどは、いずれも「対象物」の一例である。具体的には例えば、電信柱、自動販売機、看板、乗り物(新幹線・飛行機等)等も、「対象物」の一例である。
本明細書では、「特定の場所」及び「対象物」を区別する必要がない場合、これらをまとめて「場所等P」と呼ぶ。
【0015】
ユーザ端末1が接近等情報をどのように取得するのかについては特に限定されない。例えば、ユーザ端末1は、場所等Pの所定の位置に印字等されたQRコード(登録商標)を読み取ったことを示す情報を接近等情報として取得してもよい。
また例えば、ユーザ端末1は、場所等Pの位置を示す情報と、自機(ユーザ端末1)の位置を示す情報との関係性を示す情報を接近等情報として取得してもよい。ここで、「位置を示す情報」としては、例えばGPS(Global Positioning System)位置情報等が挙げられる。
また例えば、ユーザ端末1は、場所等Pを撮像した撮像画像のデータを画像認識することで得られる情報を接近等情報として取得してもよい。
また例えば、ユーザ端末1は、ユーザUが所持又は装着しているスマートグラスやスマートウォッチなど自機(ユーザ端末1)以外の他の装置により検知された情報を接近等情報として取得してもよい。
また例えば、ユーザ端末1は、場所等Pやその近傍に設置された所定の装置(例えばWi-Fiルータ、ビーコン等)から送信された情報を接近等情報として取得してもよい。
【0016】
即ち、ユーザ端末1は、IPアドレス、SSID、BSSID、Bluetooth(登録商標)、GPS、Wi-Fi、QRコード(登録商標)等画像読込等の様々な情報に基づいて、接近等情報を取得することができる。
【0017】
ユーザ端末1は、接近等情報を取得すると、これをトリガとして、接近等情報により特定される場所等Pに関する情報(以下、「場所等情報」と呼ぶ)を要約した情報(以下、「要約情報」と呼ぶ)を生成する。
ここで、「場所等情報」には、場所等Pに関するありとあらゆる情報が含まれる。具体的には例えば、場所等Pの性能や性質、場所等Pに関する学術論文、ウェブサイトに掲載されている場所等Pに関する記事などは、いずれも場所等Pの場所等情報の一例である。
また、「要約情報」には、場所等Pの場所等情報を要約した文章、場所等情報をまとめた映像や音声のデータ等が含まれる。
【0018】
ユーザ端末1は、生成した要約情報をユーザUに提示する。なお、ユーザ端末1がどのような手法を用いて要約情報をユーザUに提示するのかは特に限定されず、あらゆる手法を用いることができる。なお、本実施形態では、ユーザ端末1に要約情報を表示させることでユーザUに提示する。ただしこれは例示に過ぎない。例えば、図示せぬ他の情報処理装置に要約情報を表示させることでユーザUに提示してもよいし、ユーザUが視認し得る紙媒体等に要約情報を出力することでユーザUに提示してもよい。
【0019】
これにより、場所等Pをきっかけとして、場所等Pにまつわる情報(場所等情報)の要約(要約情報)がオートマチックにユーザUに提示される。その結果、ユーザUは場所等Pを短時間で認識して理解することができる。
このため、ユーザUが短時間で認識して理解できる情報の種類や量を増やすことが可能となる。その結果、購買意欲を増幅させる情報を効率よくユーザUに認識させ理解させることができるので、広告効果や販売促進効果の向上が期待できる。
【0020】
また、本サービスでは、場所等Pに接近したユーザUに、要約情報が提示される他、場所等Pや要約情報に関連する情報(以下、「関連情報」と呼ぶ)が生成されてユーザUに提示される。
これにより、対象となる場所等P以外の派生商品やサービスに関する情報が関連情報としてユーザUに提示される。その結果、対象となる場所等P以外の派生商品やサービスに対するユーザUの購買意欲の向上に繋げることが可能となる。
【0021】
例えば、本サービスでは、「派生商品やサービス」として、旅行、宿泊、飲食、書籍で紹介されている商品等が含まれ得る。即ち、このような旅行、宿泊、飲食、書籍で紹介されている商品等に関連する情報が、関連情報としてユーザUに提供される。その結果、ユーザUは、オンラインでの情報入手の後にオフラインである売店で購入をすることができる。また、ユーザUは、オフラインでの情報がない状態の後に、オンラインで情報を得てネット購入をすることができる。
【0022】
具体的には例えば、場所等情報として県庁所在地の駅、要約情報としてゆかりのある著者の情報、関連情報として要約で紹介される衣食住の情報が提供される。
即ち、ユーザUがある県庁所在地の駅に接近した場合、その県庁所在地の駅に関するあらゆる情報が場所等情報となる。そして、その県庁所在地の駅にゆかりのある著者の情報や、その著者の著作物(例えば小説)の情報が要約情報となる。更に、著者が利用していた、或いは、著作物中で触れられた衣食住の情報が、関連情報としてユーザUに提供される。
【0023】
また例えば、場所等情報としてユーザUの現在位置、要約情報として現在位置近郊の特産物の情報、関連情報として呼び起こさされた特産物等を取り扱うお店の情報が提供される。
即ち、ユーザUがいる現在位置に基づいて、その現在位置に関するあらゆる情報が場所等情報となる。そして、その現在位置の近郊における特産物の情報が要約情報となる。更に、特産物に関連してする商品を取り扱うお店の情報が、関連情報としてユーザUに提供される。
【0024】
このような要約情報や関連情報を提供されたユーザUは、その場所についての興味を促される。そして、ユーザUが接近した場所についての要約情報や関連情報であるため、ユーザUは、実際に要約情報や関連情報に基づいて行動に移すこと(例えば、著者のゆかりの地を訪れたり、特産物を購入するためお店を訪れたりすること)が可能である。
その結果、ユーザUの移動が促されるため、ユーザUの移動先についても、同様に要約情報や関連情報の提供が可能となる。
このように、本サービスにより、ユーザUによる購買の促進(購買意欲の向上につなげること)が(くりかえし)可能となる。
【0025】
また、本サービスでは、ユーザUに要約情報が提示されると、その都度、提示された要約情報に基づいた分析が行われる。
即ち、ユーザUに要約情報や関連情報が提示される回数が多い場所等Pは、ユーザUが接近する回数が多い場所等Pであるということになる。このような場所等Pは、ユーザUが接近する何らかの理由が存在する蓋然性が高い。例えば、ユーザUがその場所等Pに強い興味を抱いていることもその理由の1つになるし、生活上のルーティンとして接近せざるを得ないこともその理由の1つになる。本サービスでは、要約情報に基づいた分析によって、このような理由が特定される。
【0026】
また、提示された要約情報を閲覧するかどうかはユーザUの意思に依存するため、提示された要約情報のうち、ユーザUに閲覧された回数が多い要約情報は、ユーザUが閲覧する何らかの理由が存在する蓋然性が高い。例えば、ユーザUがその要約情報に強い興味を抱いていることもその理由の1つになるし、生活上のルーティンとして閲覧せざるを得ないこともその理由の1つになる。本サービスでは、要約情報に基づいた分析によって、このような理由が特定される。
【0027】
本サービスでは、要約情報の提示の履歴と、提示された要約情報の閲覧履歴とが集積されて管理される。これらの履歴には、登録されているユーザUの顧客情報と、場所等P及び場所等情報とが対応付けられている。これにより、集積された履歴を用いた多方面からの分析が可能となる。
具体的には例えば、ユーザUの行動に関する分析、ユーザUの興味や関心に関する分析、ユーザUの顧客情報に関する分析が可能となる。
【0028】
さらに、本サービスでは、上述の分析の結果に基づいて、ユーザUに推薦すべき情報(以下、「リコメンド情報」と呼ぶ)が生成される。生成されたリコメンド情報はユーザUに提示される。
なお、どのような手法を用いてリコメンド情報がユーザUに提示されるのかについては特に限定されない。上述の要約情報と同様に、あらゆる手法により提示することができる。なお、本実施形態では、リコメンド情報をユーザ端末1に表示させることでユーザUに提示する。ただし、これは例示に過ぎない。上述の要約情報と同様に、例えば図示せぬ他の情報処理装置にリコメンド情報を表示させることでユーザUに提示してもよい。また、ユーザUが視認し得る紙媒体にリコメンド情報を出力することでユーザUに提示してもよい。
これにより、ユーザUに提供されるリコメンド情報の精度を高めることができる。さらに、よりスピーディー、かつ連続的、かつ効果的に、ユーザUにリコメンド情報を提供することが可能となる。
【0029】
具体的には例えば、特定のジャンルに属する場所等Pの要約情報が複数回閲覧されている場合には、ユーザUの興味や関心に関する分析の結果から、ユーザUの潜在的なニーズを識別することができる。これにより、例えば以下のようなリコメンド情報を生成してユーザUに提示することができる。
即ち、現実世界に存在する書店に物理的に接近(例えば来店)したユーザUに提示されるリコメンド情報として、ユーザUの興味に近い内容の書籍が陳列された棚の位置を示す情報が提示される。
また、ある書店のウェブサイトにアクセスしたユーザUに提示されるリコメンド情報として、ユーザUの興味に近い内容の書籍の広告が提示される。この場合、例えばユーザUの閲覧の履歴として、ハワイに関する要約を閲覧する回数が多い場合には、ハワイ旅行のガイドブックの広告が提示される。
このように、リコメンド情報がユーザUに提示されることにより、ユーザUの購買意欲をさらに高めることが可能となる。
【0030】
また、本サービスでは、いわゆるリピーターに対するインセンティブとしてのサービスが提供される。
具体的には例えば、現実世界のある書店Bに接近(来店)することの多いユーザUに対して、以下のようなサービスが提供される。
即ち、例えば、書店BのWi-Fiにユーザ端末1を接続した回数に応じて、書店Bのウェブサイトで無料購読できる書籍の冊数が増えるというサービスが提供される。
【0031】
また例えば、書店Bに接近(来店)したユーザUの興味のある分野の書籍が陳列された棚の位置が案内されたり、ユーザUに提示される要約情報の内容を変化させたりするサービスが提供される。
【0032】
また例えば、ユーザUに提示される要約情報の内容に制限を設けられたサービスが提供される。具体的には例えば、初めてアクセスしたユーザUは1章のみ無料購読でき、2回目にアクセスしたユーザUは2章まで無料購読できる、といったような制限が設けられたサービスが提供される。この場合、書籍の読了履歴がユーザU毎に管理される。また、読了履歴が章単位や行単位で管理される。これにより、ユーザUは、前回読んだ途中から読み始めることができる。
【0033】
また例えば、ユーザUが特定の商品を購入した場合、無料購読できる範囲(ページ数)を増やすことができる。この場合、ユーザUが無料購読できる範囲を少しずつ増やしていき、無料購読できるページ数を貯める(チャージする)ことができるようにすることもできる。
【0034】
また例えば、現実世界に存在する書店Bにおけるスタンプラリーや、書店B内でのウォークラリーを実施することができる。具体的には例えば、書店B内の文庫コーナー、ビジネス書コーナー、スポーツ雑誌コーナーの順でウォークラリーを実施することができる。またユーザUに対するポイントやクーポンが発行されるようにすることもできる。
【0035】
また例えば、場所等Pが、ユーザUが滞在できる空間である場合には、ユーザUが滞在する時間を伸ばしたり、ユーザUの利用頻度を上げたりすることができる。その結果、空間の利用活性化、賃貸価値の向上に寄与させることができる。なお、ユーザUが滞在できる空間としては、ネットカフェ、図書館、書店、カフェ、コワーキングスペース、エステ、スーパーマーケット等が挙げられる。また例えば、場所等Pが、ユーザUが待ち合わせに利用する空間(カフェ等)である場合には、要約情報、関連情報、リコメンド情報を閲覧することで、待ち時間を有意義に過ごすことができる。
【0036】
また例えば、ユーザUの趣向に基づいて、訪れるべき場所がリコメンドされるようにすることもできる。具体的には例えば、観光で大阪城に訪れたユーザUに対して、次に和歌山城に訪れることが促され、その次に京都に訪れることが促されるようにすることもできる。
即ち、本サービスでは、例えば観光地Aで観光を楽しむユーザUに提示されるリコメンド情報として、観光地Aから移動し易い観光地Bに行くことを勧める案内を提示することができる。またさらに、観光地Bから移動し易い観光地Cに行くことを勧める案内を提示することができる。これにより、例えばユーザUが観光地Aに行くことのみを予定していた場合であっても、リコメンド情報として観光地Bや観光地Cの魅力を知らされると、予定を変更して観光地Bや観光地Cに行ってみようと思うことが期待できる。
その結果、観光地A乃至Cが所在する地域に、ユーザUが滞在する時間を延ばしたり、ユーザUの行動範囲を拡げたりすることができる。
【0037】
また例えば、駅や空港など人が集まる場所を管理運営する者に、本サービスを広告媒体として利用してもらうことで、以下のような効果が期待できる。即ち、例えば駅や空港の広告媒体としてのポスターに、接近等情報が対応付けられたQRコード(登録商標)を印字しておく。これにより、そのQRコード(登録商標)を読み込んだユーザUに対して、広告としての要約情報等(例えば商品情報の要約、社長からの直接のPR動画など)を提示することができる。その結果、駅や空港の広告価値の向上を図ることができる。
具体的には例えば、自社製品であるスポーツシューズの広告として、所定のポスターを作成した会社は、そのポスターを駅や空港に貼付してもらうことで、駅や空港に存在し得るユーザUに対する高い広告効果が期待できる。
【0038】
また例えば、提示された要約情報を閲覧する側(ユーザU)は、基本的には1人であるが、特定の場所において複数人で同一の要約情報を閲覧する場合には、何らか変化が生じるようにすることもできる。
具体的には例えば、特定のウェブサイト(場所等P)に複数のユーザUが同時にアクセスすると、1人のユーザUが単独でアクセスした場合よりもお得な情報が要約情報として提示されてもよい。
【0039】
また例えば、ユーザUが特定のウェブサイト(場所等P)にアクセスする回数に応じて、提示される要約情報に何らか変化が生じるようにすることもできる。
具体的には例えば、特定のウェブサイト(場所等P)にアクセスする回数に応じて、よりお得な情報が要約情報として提示されてもよい。
これにより、ユーザUはお得な要約情報を取得するために、特定のウェブサイト(場所等P)に何度もアクセスすることが予想できる。その結果、例えば要約情報に広告を含めた場合には、高い広告効果が期待できる。
【0040】
次に、図2を参照して、上述した本サービスの提供を実現化させる情報処理システム、即ち本発明の情報処理装置の一実施形態に係るユーザ端末1が適用される情報処理システムの構成について説明する。
図2は、本発明の情報処理装置の一実施形態に係るユーザ端末が適用される情報処理システムの構成の一例を示す図である。
【0041】
図2に示す情報処理システムは、ユーザ端末1-1乃至1-n(nは1以上の整数値)と、サーバ2とを含むように構成されている。
ユーザ端末1-1乃至1-n、及びサーバ2は、インターネット等の所定のネットワークNWを介して相互に接続されている。なお、本明細書では、ユーザ端末1-1乃至1-nの夫々を区別する必要がない場合、これらをまとめて「ユーザ端末1」と呼んでいる。
【0042】
ユーザ端末1-1乃至1-nの夫々は、ユーザU1乃至Unの夫々が操作する情報処理装置である。ユーザ端末1は、パーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォン等で構成される。
【0043】
サーバ2は、サービス提供者(図示せず)により管理される情報処理装置である。サーバ2は、ユーザ端末1-1乃至1-nの夫々と適宜通信をしながら、本サービスを実現するための各種処理を実行する。
【0044】
図3は、図2に示す情報処理システムのうちユーザ端末1のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0045】
ユーザ端末1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、入力部16と、出力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20とを備えている。
【0046】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0047】
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、入力部16、出力部17、記憶部18、通信部19及びドライブ20が接続されている。
【0048】
入力部16は、例えばキーボード等により構成され、各種情報を入力する。
出力部17は、液晶等のディスプレイやスピーカ等により構成され、各種情報を画像や音声として出力する。
記憶部18は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部19は、インターネットを含むネットワークNWを介して他の装置(例えば図2のサーバ2)との間で通信を行う。
【0049】
ドライブ20には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア40が適宜装着される。ドライブ20によってリムーバブルメディア40から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。
また、リムーバブルメディア40は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0050】
なお、図示はしないが、図2のサーバ2も、図3に示すハードウェア構成と基本的に同様の構成を有することができる。したがって、サーバ2のハードウェア構成についての説明は省略する。
【0051】
このような図3のユーザ端末1を含む図2の情報処理システムを構成する各種ハードウェアと各種ソフトウェアとの協働により、ユーザ端末1における要約等提示処理を含む各種処理の実行が可能になる。その結果、サービス提供者は、ユーザUに対して上述の本サービスを提供することができる。
「要約等提示処理」とは、ユーザUが場所等Pに接近等した場合に、その場所等Pの要約情報、関連情報、リコメンド情報を提示する処理のことをいう。
以下、情報処理システムにおいて実行される、要約等提示処理を実行するための機能的構成について説明する。
【0052】
図4は、図3のユーザ端末1の機能的構成のうち、要約等提示処理を実行するための機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0053】
図4に示すように、図3のユーザ端末1が要約等提示処理を実行する場合、CPU11においては、接近等情報取得部101と、要約等生成部102と、表示制御部103と、分析部104と、リコメンド情報生成部105とが機能する。
【0054】
また、ユーザ端末1の記憶部18の一領域には、ユーザDB181と、提示情報DB182とが設けられている。ユーザDB181には、ユーザU1乃至Unの夫々に関する情報が、ユーザUを一意に識別可能な情報(例えばID)に対応付けられて格納されている。提示情報DB182には、ユーザUに提示され得る要約情報、関連情報、及びリコメンド情報のうち少なくとも一部が格納されている。
【0055】
接近等情報取得部101は、場所等PにユーザUが接近等したことを示す情報を、接近等情報として取得する。
【0056】
要約等生成部102は、接近等情報が取得されたことをトリガとして、接近等情報により特定される場所等Pの場所等情報の要約である要約情報を生成する。
また、要約等生成部102は、場所等P又は要約情報に関連する情報である関連情報を生成する。
【0057】
表示制御部103は、要約等生成部102により生成された要約情報を表示する制御を実行する。
また、表示制御部103は、要約等生成部102により生成された関連情報を表示する制御を実行する。
また、表示制御部103は、リコメンド情報生成部105により生成されたリコメンド情報を表示する制御を実行する。
表示制御部103の制御により表示される要約情報、関連情報、リコメンド情報は、提示情報DB182に予め記憶されている情報が表示されてもよいし、外部のウェブサーバ等から取得された情報に基づいて生成された情報が表示されてもよい。
【0058】
分析部104は、要約情報が生成されて表示される毎に、生成された要約情報に基づいて、ユーザUに関する各種の分析を行う。
具体的には例えば、分析部104は、ユーザUに関する各種の分析として、ユーザUの行動に関する分析、興味や関心に関する分析、顧客情報に関する分析を行う。
【0059】
リコメンド情報生成部105は、分析部104による分析の結果に基づいて、リコメンド情報を生成する。
【0060】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものとみなす。
【0061】
例えば、上述の実施形態に示す場所等Pの具体例は例示に過ぎない。あらゆる場所やものを場所等Pの対象とすることができる。
【0062】
また例えば、上述の実施形態に示す要約情報の具体例は例示に過ぎない。文章、映像、音声の他、あらゆる態様で取りまとめられた情報を要約情報とすることができる。
【0063】
また、図2に示すシステム構成、及び図3に示すユーザ端末1のハードウェア構成は、本発明の目的を達成するための例示に過ぎず、特に限定されない。
【0064】
また、図4に示す機能ブロック図は、例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述したユーザ端末1による処理を全体として実行できる機能が図2の情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロック及びデータベースを用いるのかは、特に図4の例に限定されない。
【0065】
また、機能ブロック及びデータベースの存在場所も、図4に限定されず、任意でよい。
図4の例において、要約等提示処理は、上述の情報処理システムを構成するユーザ端末1のCPU11の制御により行われる構成となっているが、これに限定されない。例えばユーザ端末1側に配置された機能ブロック及びデータベースの少なくとも一部を、サーバ2側、又は図示せぬ他の情報処理装置が備える構成としてもよい。
【0066】
また、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0067】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。
また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0068】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成される。
【0069】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0070】
以上をまとめると、本発明が適用される情報処理装置は、次のような構成を有していれば足り、各種各様な実施の形態を取ることができる。
即ち、本発明が適用される情報処理装置は、
特定の場所又は対象物(例えば図1の場所等P)にユーザ(例えば図1のユーザU)が接近(例えば図1の「物理的な接近」)又はアクセス(例えば図1の「ユーザ端末1からのアクセス」)したことを示す情報を、第1情報(例えば図1の接近等情報)として取得する第1情報取得手段(例えば図4の接近等情報取得部101)と、
前記第1情報が取得されたことをトリガとして、当該第1情報により特定される前記特定の場所又は前記対象物に関する第2情報(例えば図1の場所等情報)の要約(例えば図1の要約情報)を前記ユーザに提示する第1提示手段(例えば図4の要約等生成部102、表示制御部103)と、
を備える。
【0071】
これにより、特定の場所又は対象物にユーザが接近又はアクセスしたことを示す情報が、第1情報として取得される。また、第1情報が取得されたことをトリガとして、第1情報により特定される特定の場所又は対象物に関する第2情報の要約がユーザに提示される。
即ち、特定の場所や対象物をきっかけに、それにまつわる情報の要約をオートマチックにユーザに提示することができるので、ユーザは特定の場所や対象物に関する情報を短時間で取得することができる。その結果、ユーザの購買意欲を増幅させ、かつ、広告効果や販売促進に繋げることができる。
【0072】
また、前記第1提示手段は、前記特定の場所若しくは前記対象物又は前記要約に関連する第3情報(例えば図1の関連情報)をさらに前記ユーザに提示することができる。
【0073】
これにより、特定の場所若しくは対象物又は要約に関連する第3情報がユーザに提示される。その結果、対象物以外の派生商品やサービスついてもユーザの購買に繋げることができる。
【0074】
また、前記ユーザに前記情報の要約が提示される毎に、当該要約に基づいて当該ユーザに関する分析(例えば図1の「行動分析」、「興味関心分析」、「顧客情報分析」)を行う分析手段(例えば図4の分析部104)と、
前記分析の結果に基づいて、前記ユーザに推薦すべき第4情報(例えば図1のリコメンド情報)を提示する第2提示手段(例えば図4のリコメンド情報生成部105、表示制御部103)と、
をさらに備えることができる。
【0075】
これにより、ユーザに第2情報の要約が提示される毎に、その要約に基づいてユーザに関する分析が行われる。また、その分析の結果に基づいて、ユーザに推薦すべき第4情報が提示される。その結果、ユーザに第2情報の要約等を複数回アクセスさせることで集積される各種情報に対する分析が可能となるため、ユーザに推薦すべき第4情報の精度を高めることができる。さらに、よりスピーディー、かつ連続的、かつ効果的に、ユーザに第4情報を提示することが可能となる。
【符号の説明】
【0076】
1・・・ユーザ端末、2・・・サーバ、11・・・CPU、12・・・ROM、13・・・RAM、14・・・バス、15・・・入出力インターフェース、16・・・入力部、17・・・出力部、18・・・記憶部、19・・・通信部、20・・・ドライブ、40・・・リムーバルメディア、101・・・接近等情報取得部、102・・・要約等生成部、103・・・表示制御部、104・・・分析部、105・・・リコメンド情報生成部、181・・・ユーザDB、182・・・提示情報DB、NW・・・ネットワーク、U・・・ユーザ、P・・・場所等
図1
図2
図3
図4