(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022062892
(43)【公開日】2022-04-21
(54)【発明の名称】仲介システム、仲介システムの制御方法、及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20120101AFI20220414BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20220414BHJP
G16Y 20/40 20200101ALI20220414BHJP
G16Y 40/20 20200101ALI20220414BHJP
G16Y 40/30 20200101ALI20220414BHJP
【FI】
G06Q30/06 312
G06Q50/10
G16Y20/40
G16Y40/20
G16Y40/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020171073
(22)【出願日】2020-10-09
(71)【出願人】
【識別番号】520393565
【氏名又は名称】川原 浩平
(74)【代理人】
【識別番号】100103872
【弁理士】
【氏名又は名称】粕川 敏夫
(74)【代理人】
【識別番号】100088856
【弁理士】
【氏名又は名称】石橋 佳之夫
(74)【代理人】
【識別番号】100149456
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 喜幹
(74)【代理人】
【識別番号】100194238
【弁理士】
【氏名又は名称】狩生 咲
(72)【発明者】
【氏名】川原 浩平
(72)【発明者】
【氏名】川原 浩藏
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB53
5L049CC17
(57)【要約】
【課題】 作業単位の求人においても個人同士を簡便に仲介する。
【解決手段】依頼者端末10およびワーカー端末20と接続され、依頼者端末から登録される作業依頼を、ワーカー端末に表示する仲介システムであって、作業依頼には、少なくとも作業場所の住所が含まれ、仲介システムは、住所と、当該住所を示す代表座標とを対応付ける代表座標記憶部1Cと、作業場所の住所に対応する代表座標を抽出し、ワーカー端末上に表示される地図上において代表座標の位置にピンを表示させるピン生成部13と、少なくとも、ワーカー端末を介して作業依頼に対する応募を受信し、当該応募を承認する承認情報を依頼者端末から受信していることを条件に、ワーカー端末の現在位置から作業場所までの経路情報を、ワーカー端末に表示させる経路案内部15と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
依頼者端末およびワーカー端末と接続され、前記依頼者端末から登録される作業依頼を、前記ワーカー端末に表示する仲介システムであって、
前記作業依頼には、少なくとも作業場所の住所が含まれ、
前記仲介システムは、
住所と、当該住所を示す代表座標とを対応付ける代表座標記憶部と、
前記作業場所の住所に対応する代表座標を抽出し、前記ワーカー端末上に表示される地図上において前記代表座標の位置にピンを表示させるピン生成部と、
少なくとも、前記ワーカー端末を介して前記作業依頼に対する応募を受信し、当該応募を承認する承認情報を前記依頼者端末から受信していることを条件に、前記ワーカー端末の現在位置から前記作業場所までの経路情報を、前記ワーカー端末に表示させる経路案内部と、
を備える、
仲介システム。
【請求項2】
前記作業依頼には、依頼に含まれる作業の業種を示す情報が含まれ、
前記ピン生成部は、前記作業の業種に応じて異なる態様のピンを前記地図上に表示させる、
請求項1記載の仲介システム。
【請求項3】
前記作業依頼には、当該作業依頼に含まれる作業に対する報酬を示す情報が含まれ、
前記ピン生成部は、前記報酬の大きさに応じて異なる態様のピンを前記地図上に表示させる、
請求項1又は2記載の仲介システム。
【請求項4】
前記ワーカー端末に表示されるピンの選択を受け付け、前記ピンが選択されると、前記ピン生成部は、前記ピンに対応する作業依頼に対する複数の操作が選択可能な第2ピンを前記地図上に表示させる、
請求項1乃至3のいずれかに記載の仲介システム。
【請求項5】
前記作業依頼には、依頼に含まれる作業の開始日時が含まれ、
前記経路案内部は、前記ワーカー端末の位置情報に基づいて、前記作業場所までの移動時間を算出し、前記開始日時から少なくとも前記移動時間以上前の所定の時点において、前記ワーカー端末に経路情報を表示する、
請求項1乃至4のいずれかに記載の仲介システム。
【請求項6】
前記ワーカー端末からの応募を承認する承認情報を前記依頼者端末から受信すると、前記作業依頼の識別情報と、前記ワーカー端末にログインするワーカーの識別情報とを含む2次元バーコードを生成して前記ワーカー端末に表示させる2次元コード生成部をさらに備え、
前記依頼者端末を介して前記2次元バーコードが読み取られると、前記2次元バーコードに含まれる情報を前記依頼者端末の位置情報とともに前記依頼者端末から取得する、
請求項1乃至5のいずれかに記載の仲介システム。
【請求項7】
前記2次元コード生成部は、前記承認情報を受信すると、前記作業依頼の識別情報と、前記依頼者端末にログインする依頼者の識別情報とを含む2次元バーコードを生成して前記依頼者端末に表示させ、
前記ワーカー端末を介して当該2次元バーコードが読み取られると、当該2次元バーコードに含まれる情報を前記ワーカー端末の位置情報とともに前記ワーカー端末から取得する、
請求項6記載の仲介システム。
【請求項8】
依頼者端末およびワーカー端末と接続され、前記依頼者端末から登録される作業依頼を、前記ワーカー端末に表示する仲介システムの制御方法であって、
前記作業依頼には、少なくとも作業場所の住所が含まれ、
前記仲介システムは、住所と、当該住所を示す代表座標とを対応付ける代表座標記憶部を備え、
前記作業場所の住所に対応する代表座標を抽出し、前記ワーカー端末上に表示される地図上において前記代表座標の位置にピンを表示させるピン生成ステップと、
少なくとも、前記ワーカー端末を介して前記作業依頼に対する応募を受信し、当該応募を承認する承認情報を前記依頼者端末から受信していることを条件に、前記ワーカー端末の現在位置から前記作業場所までの経路情報を、前記ワーカー端末に表示させる経路案内ステップと、
を備える、
仲介システムの制御方法。
【請求項9】
依頼者端末およびワーカー端末と接続され、前記依頼者端末から登録される作業依頼を、前記ワーカー端末に表示する仲介システムを制御するコンピュータプログラムであって、
前記作業依頼には、少なくとも作業場所の住所が含まれ、
前記仲介システムは、住所と、当該住所を示す代表座標とを対応付ける代表座標記憶部を備え、
前記作業場所の住所に対応する代表座標を抽出し、前記ワーカー端末上に表示される地図上において前記代表座標の位置にピンを表示させるピン生成命令と、
少なくとも、前記ワーカー端末を介して前記作業依頼に対する応募を受信し、当該応募を承認する承認情報を前記依頼者端末から受信していることを条件に、前記ワーカー端末の現在位置から前記作業場所までの経路情報を、前記ワーカー端末に表示させる経路案内命令と、
をコンピュータに実行させる、
コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に個人宅での作業を個人に委託するために、個人同士を仲介する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
個人宅等で発生する、草むしりや片付け等の単発の作業を、他人に委託したい場合がある。また、潜在的なワーカーの中には、仕事をして報酬を得たいものの、まとまった時間が取れず、定期的な就業が難しい事情がある場合もある。そこで、作業単位の求人において個人同士を簡便に仲介する技術が必要とされている。
【0003】
その点、特許文献1には、求人事業主の位置を示すアイコンを求職者の一定範囲の地図情報中の該当箇所に付加した地図を表示させる求人・求職情報支援システムが開示されている。特許文献2には、求人情報が合致し接近した距離にいる使用者の情報を取得する仲介システムが開示されている。特許文献3には、介助が必要な介助要求人と、介助を引き受ける介助人とを、位置情報を用いてマッチングする介助人資源活用システムが開示されている。特許文献4には、選択された移動手段において所定時間内に到達できる勤務地の求人を絞り込み検索する求人情報検索システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007-128490号公報
【特許文献2】特表2005-276105号公報
【特許文献3】特開2005-18637号公報
【特許文献4】特開2008-090614号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで本発明は、作業単位の求人においても個人同士を簡便に仲介するシステムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一の観点に係る仲介システムは、依頼者端末およびワーカー端末と接続され、前記依頼者端末から登録される作業依頼を、前記ワーカー端末に表示する仲介システムであって、前記作業依頼には、少なくとも作業場所の住所が含まれ、前記仲介システムは、住所と、当該住所を示す代表座標とを対応付ける代表座標記憶部と、前記作業場所の住所に対応する代表座標を抽出し、前記ワーカー端末上に表示される地図上において前記代表座標の位置にピンを表示させるピン生成部と、少なくとも、前記ワーカー端末を介して前記作業依頼に対する応募を受信し、当該応募を承認する承認情報を前記依頼者端末から受信していることを条件に、前記ワーカー端末の現在位置から前記作業場所までの経路情報を、前記ワーカー端末に表示させる経路案内部と、を備える。
【0007】
前記作業依頼には、依頼に含まれる作業の業種を示す情報が含まれ、前記ピン生成部は、前記作業の業種に応じて異なる態様のピンを前記地図上に表示させるものとしてもよい。
【0008】
前記作業依頼には、当該作業依頼に含まれる作業に対する報酬を示す情報が含まれ、前記ピン生成部は、前記報酬の大きさに応じて異なる態様のピンを前記地図上に表示させるものとしてもよい。
【0009】
前記ワーカー端末に表示されるピンの選択を受け付け、前記ピンが選択されると、前記ピン生成部は、前記ピンに対応する作業依頼に対する複数の操作が選択可能な第2ピンを前記地図上に表示させるものとしてもよい。
【0010】
前記作業依頼には、依頼に含まれる作業の開始日時が含まれ、前記経路案内部は、前記ワーカー端末の位置情報に基づいて、前記作業場所までの移動時間を算出し、前記開始日時から少なくとも前記移動時間以上前の所定の時点において、前記ワーカー端末に経路情報を表示するものとしてもよい。
【0011】
前記ワーカー端末からの応募を承認する承認情報を前記依頼者端末から受信すると、前記作業依頼の識別情報と、前記ワーカー端末にログインするワーカーの識別情報とを含む2次元バーコードを生成して前記ワーカー端末に表示させる2次元コード生成部をさらに備え、前記依頼者端末を介して前記2次元バーコードが読み取られると、前記2次元バーコードに含まれる情報を前記依頼者端末の位置情報とともに前記依頼者端末から取得するものとしてもよい。
【0012】
前記2次元コード生成部は、前記承認情報を受信すると、前記作業依頼の識別情報と、前記依頼者端末にログインする依頼者の識別情報とを含む2次元バーコードを生成して前記依頼者端末に表示させ、前記ワーカー端末を介して当該2次元バーコードが読み取られると、当該2次元バーコードに含まれる情報を前記ワーカー端末の位置情報とともに前記ワーカー端末から取得するものとしてもよい。
【0013】
上記目的を達成するため、本発明の別の観点に係る仲介システムの制御方法は、依頼者端末およびワーカー端末と接続され、前記依頼者端末から登録される作業依頼を、前記ワーカー端末に表示する仲介システムの制御方法であって、前記作業依頼には、少なくとも作業場所の住所が含まれ、前記仲介システムは、住所と、当該住所を示す代表座標とを対応付ける代表座標記憶部を備え、前記作業場所の住所に対応する代表座標を抽出し、前記ワーカー端末上に表示される地図上において前記代表座標の位置にピンを表示させるピン生成ステップと、少なくとも、前記ワーカー端末を介して前記作業依頼に対する応募を受信し、当該応募を承認する承認情報を前記依頼者端末から受信していることを条件に、前記ワーカー端末の現在位置から前記作業場所までの経路情報を、前記ワーカー端末に表示させる経路案内ステップと、を備える。
【0014】
上記目的を達成するため、本発明のさらに別の観点に係るコンピュータプログラムは、依頼者端末およびワーカー端末と接続され、前記依頼者端末から登録される作業依頼を、前記ワーカー端末に表示する仲介システムを制御するコンピュータプログラムであって、前記作業依頼には、少なくとも作業場所の住所が含まれ、前記仲介システムは、住所と、当該住所を示す代表座標とを対応付ける代表座標記憶部を備え、前記作業場所の住所に対応する代表座標を抽出し、前記ワーカー端末上に表示される地図上において前記代表座標の位置にピンを表示させるピン生成命令と、少なくとも、前記ワーカー端末を介して前記作業依頼に対する応募を受信し、当該応募を承認する承認情報を前記依頼者端末から受信していることを条件に、前記ワーカー端末の現在位置から前記作業場所までの経路情報を、前記ワーカー端末に表示させる経路案内命令と、をコンピュータに実行させる。
【0015】
なお、コンピュータプログラムは、各種のデータ読取可能な記録媒体に格納して提供したり、インターネット等のネットワークを介してダウンロード可能に提供したりすることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、作業単位の求人においても個人同士を簡便に仲介できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の実施形態に係る仲介システムの構成及び機能を示した機能ブロック図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る仲介システムにおいて実行される処理のうち、依頼者端末から作業依頼が登録され、ワーカー端末の地図上にピンとして表示される処理の流れの1例を示したシーケンス図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る仲介システムにおいて実行される処理のうち、ワーカー端末から作業への応募がなされ、作業場所への案内が表示される処理の流れの1例を示したシーケンス図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る仲介システムにおいて実行される処理のうち、依頼者端末を介してワーカーを採用する処理の1例を示したフローチャートである。
【
図5】本発明の実施形態に係る仲介システムにおいて実行される処理のうち、ワーカー端末が採用通知を受領する処理の1例を示したフローチャートである。
【
図6】本発明の実施形態に係る仲介システムにおいて、ワーカー端末に表示される画面の1例である。
【
図7】本発明の実施形態に係る仲介システムにおいて、ワーカー端末に表示される画面の1例である。
【
図8】本発明の実施形態に係る仲介システムにおいて、(a)依頼者端末およびワーカー端末に表示される画面の1例、(b)依頼者端末に表示される画面の1例である。
【
図9】本発明の実施形態に係る仲介システムにおいて、依頼者端末に表示される画面の(a)1例、(b)別の例である。
【
図10】本発明の実施形態に係る仲介システムにおいて、依頼者端末に表示される画面の1例である。
【
図11】本発明の実施形態に係る仲介システムにおいて、ワーカー端末に表示される画面の(a)1例、(b)別の例である。
【
図12】本発明の実施形態に係る仲介システムにおいて、ワーカー端末に表示される画面の(a)1例、(b)別の例である。
【
図13】本発明の実施形態に係る仲介システムにおいて、ワーカー端末に表示される画面の(a)1例、(b)別の例である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
●概要
以下、本発明の実施形態に係る仲介システムについて、図を参照して説明する。
本実施形態に係る仲介システムは、依頼者から依頼する作業(以下、「依頼作業」ともいう。)が登録され、ワーカーがこれを受注する仕組みを支援するものである。依頼作業は、例えば個人宅で行われる単発の作業である。
【0019】
まず、
図1により、本実施形態に係る仲介システム(以下、「本仲介システム」ともいう。)の概要について説明する。
図1に示されるように、仲介システムは、依頼者およびワーカーによる利用が想定される。
依頼者は、ワーカーに作業を依頼する者であり、例えば個人であってよい。
ワーカーは、依頼者の作業を受注する者である。
【0020】
依頼者およびワーカーはそれぞれ、依頼者端末10、ワーカー端末20を利用し、これにより仲介装置100とデータのやり取りを行う。なお、各端末の構成については後述するが、例えば、データ通信可能なスマートデバイスやパーソナルコンピュータなどによって実現される。
【0021】
依頼者は、依頼者端末10、例えば自身のスマートホンにより、自身の情報の登録、および、依頼作業に関する情報(以下、「作業情報」ともいう。)の登録を行う。また、依頼者は、ワーカーからの応募を確認し、承認を行う。さらに、依頼者は、作業後にワーカーの評価を行うこともできる。
【0022】
ワーカーは、ワーカー端末20、例えば自身のスマートホンにより、登録されている依頼作業を閲覧し、受注を希望する作業を選択する。依頼者から承認されると受注が確定し、作業日時に作業場所へ赴いて作業を行う。
【0023】
●機能ブロック
続いて、本実施形態に係る仲介システムの機能について詳述する。
図1に示されるように、仲介システムは、インターネット等のネットワークNWを介して依頼者端末10、ワーカー端末20と通信可能な仲介装置100によって実現される。仲介装置100は、1個又は複数のハードウェア構成により機能が分散されていてもよいし、その一部又は全部がクラウドコンピュータ上に実現されていてもよい。また、仲介装置100の機能の一部が依頼者端末10又はワーカー端末20により実現されていてもよい。依頼者端末10およびワーカー端末20は、それぞれ複数台接続されていてもよい。
【0024】
依頼者端末10およびワーカー端末20は例えば、データの送受信が可能な携帯型端末あるいはタブレット端末などの可搬性を有する所謂スマートデバイス、又はパーソナルコンピュータ等によって実現される。依頼者端末10およびワーカー端末20は少なくとも、仲介装置100とデータの送受信を実行するためのブラウザプログラム等の通信処理手段、データを入出力するためのタッチ式ディスプレイ等の入出力手段を備える。また、依頼者端末10およびワーカー端末20は、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機を備え、自身の位置情報を取得可能になっている。
【0025】
なお、依頼者端末10およびワーカー端末20は、ハードウェア構成が依頼者およびワーカーと常に紐づけられている構成に限らず、端末においてログイン処理を行うことで、当該端末とログインした依頼者又はワーカーの識別情報とが紐づけられ、任意の端末が依頼者端末10又はワーカー端末20として機能してもよい。
【0026】
また、依頼者端末10およびワーカー端末20、又は依頼者およびワーカーのアカウントには複数の依頼者およびワーカーが紐づけられていて、切替可能となっていてもよい。アカウントを共有する複数のユーザーは、例えば1つの家族の構成員である。当該端末においては、アカウントを共有するユーザーが、別のユーザーの名義で作業依頼が登録可能であってもよい。この構成によれば、電子機器の操作が苦手な家族、例えば高齢者であっても、家族が代理で登録することにより、自分の名義で本仲介システムを利用できる。
【0027】
仲介装置100は、依頼者およびワーカー者の間での情報のやり取りを仲介する装置である。
この仲介装置100は例えば、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置、CPUによって実行されるコンピュータプログラム、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等の内部メモリ等を備えたサーバ等によって実現される。仲介装置100はこれにより、通信処理部11、作業情報登録部12、ピン生成部13、ワーカー情報登録部14、経路案内部15、2次元コード生成部16、評価制御部17、依頼者情報記憶部1A、作業情報記憶部1B、代表座標記憶部1C、ワーカー情報記憶部1Dからなる機能ブロックを構成する。
【0028】
通信処理部11は、依頼者端末10およびワーカー端末20と通信を行い、各端末との間で情報を送受信する機能部である。また、通信処理部11は、外部サーバと通信を行い、作業場所周辺の地図情報を取得する。さらに、通信処理部11は、ワーカー端末20が取得するGNSS情報を受信するとともに、ワーカー端末20の現在位置から作業場所までの経路情報を外部サーバから受信する。
【0029】
作業情報登録部12は、依頼者端末10から受信する作業情報を、作業情報記憶部1Bに登録する機能部である。作業情報は、例えば、作業日時、作業内容、作業場所、募集人数、作業に対する報酬などの情報を含む。作業内容の情報は、作業が属する業種の情報が含まれていてもよい。また、作業場所の情報は、特に作業場所の住所を含む。作業に対する報酬は、金銭の他、物品であってもよい。報酬が物品である場合には、その価値の大きさを示す情報が含まれていてよい。例えば、依頼者端末10からの登録時において報酬の価値を数値入力又は選択入力する構成としてもよい。また、作業情報は、報酬が0であってもよい。すなわち、この場合の依頼作業はボランティア活動である。この構成によれば、被災地での支援活動の場合にも、作業場所の情報とともに作業を依頼できる。
また、作業情報登録部12は、依頼者に関する情報を、通信処理部11を介して依頼者端末10から受信し、依頼者情報記憶部1Aに格納する。
【0030】
図6に示すように、ピン生成部13は、ワーカー端末20に表示される地
図G100上に配置されるピンP10乃至P18を、作業情報に基づいて生成する。
【0031】
ピン生成部13は、例えば、作業依頼に含まれる作業の業種を参照し、作業の業種に応じて異なる態様のピンを生成する。より具体的には、ピン生成部13は、作業の業種にあらかじめ対応づけられた色のピンを生成してもよい。この構成によれば、ワーカーは募集が行われている作業の業種を、地図上で一見して把握することができる。
【0032】
また、ピン生成部13は、作業依頼に含まれる報酬の大きさに応じて異なる態様のピンを生成してもよい。ピン生成部13は、報酬が大きいほど大きなピンを生成してよい。なお、ピンのサイズに反映される報酬の大きさは、報酬総額であってもよいし、総額を作業時間で除した単位時間当たりの報酬額であってもよい。このような構成によれば、ワーカーにとっては報酬の大きさが一見してわかり、便利である。また、依頼者は、報酬を大きく設定することでワーカーへの訴求力を高めることができる。また、報酬が大きいほど大きなピンを生成する構成であっても、報酬が無償である場合には、報酬に関わらず所定の大きさのピンが生成され、別途の態様、例えば形状や色などで、無償の旨を表してよい。
【0033】
ピン生成部13は、代表座標記憶部1Cに記憶されている情報を参照して作業場所の住所に対応する代表座標を抽出し、ワーカー端末20上に表示される地図上において代表座標の位置にピンを表示させる。代表座標記憶部1Cは、各地の住所と、当該住所を示す代表座標とを対応付けて記憶している。代表座標は、住所が示す位置を代表して示す座標であり、住所の位置そのもの又はその近傍を示す座標である。例えば、代表座標は、地域ごとに1点定められていて、当該地域内が作業場所として登録される作業依頼は、代表座標に配置されるピンで表される。この構成によれば、ワーカーは作業場所の大まかな位置を把握することができる一方、依頼者は、作業場所の詳細な位置を非公開とすることができる。ひいては、作業場所が個人宅である場合にも、プライバシーを保護することができる。
【0034】
ピン生成部13は、地図上でピンが選択されると、ピンP10乃至P18に対応する作業依頼に対する複数の操作が選択可能な第2ピンP20を当該地図上に表示させる。例えば
図7に示すように、ピンP10乃至P18のいずれかが選択されると、地
図G100が俯瞰視した形態に変形し、第2ピンP20は、地
図G100において選択されたピンの位置を基準に表示される。本実施形態においては、第2ピンP20は、仕事内容の詳細を表示する「仕事の内容」ボタンB21、本作業依頼を登録した依頼者に問い合わせを送信する「問い合わせ」ボタンB22、本作業依頼に応募する「エントリー」ボタンB23、本作業依頼を登録した依頼者の評価を表示、又は依頼者への評価を送信する「相手の評価」ボタンB24、および第2ピンP20の表示を削除する「戻る」ボタンB25を有している。
【0035】
なお、「仕事の内容」ボタンB21を選択すると、ワーカー端末20には依頼情報が表示される。このとき、依頼情報の一部が表示され、項目によって非表示であってもよい。例えば、作業場所の住所や、依頼者の電話番号は、非公開であってよい。この構成によれば、依頼者のプライバシーを保護しつつ、ワーカーに応募を検討してもらうことができる。
【0036】
ピン生成部13は、ピンP10乃至P18に対応する作業依頼に対するワーカーが決定されると、少なくとも他のワーカー端末20の地図上において当該ピンを非表示にする。なお、決定したワーカーのワーカー端末20の地図上には、少なくとも作業開始まで、異なる態様でピンが表示されていてもよい。また、作業完了から依頼者への評価入力が完了するまでの間、さらに異なる態様でピンが表示されていてもよい。
【0037】
ワーカー情報登録部14は、ワーカー端末20から入力される、ワーカーに関する情報を取得し、ワーカー情報記憶部1Dに格納する機能部である。ワーカーに関する情報は、例えば、ワーカーの氏名、住所、電話番号、メールアドレス、取得資格、顔写真などの情報を含む。また、身分証や取得資格に関する資格証の画像データを受け付け、合わせてワーカー情報記憶部1Dに格納してもよい。
【0038】
ワーカー情報登録部14は、例えば、ワーカーが特定の依頼作業に応募する際に情報を受け付ける。また、ワーカー情報登録部14は、一部又は全部の情報については、依頼作業への応募とは別途のタイミングで、ワーカーが当該システムの利用者登録を行う際に入力を受け付けてもよい。さらに、ワーカー情報登録部14は、一部の情報について、作業場所への移動を開始した時点や、作業場所へ到着し、作業を開始する時点で登録を受け付けてもよい。例えば、ワーカーの体温や体調に関する情報は、作業場所への移動開始時点又は作業開始時点に受け付けてもよい。
【0039】
経路案内部15は、ワーカー端末20の現在位置から作業場所までの経路情報をワーカー端末20に表示させる機能部である。経路案内部15は、ワーカー端末20に備えられたGNSS機能により、ワーカー端末20の位置情報を取得する。この構成によれば、ワーカーは作業への応募時には地図上のピンにより大まかな位置しか知らされていないところ、作業へ向かう場合に経路が表示されるので、作業場所への移動が容易である。また、単発の作業で初めて行く作業場所であっても、容易にたどり着ける。
【0040】
経路案内部15は、仲介装置100がワーカー端末20を介して作業依頼に対する応募を受信し、当該応募を承認する承認情報を依頼者端末10から受信していることを条件に、作業場所までの経路情報を、ワーカー端末20に表示させる。この構成によれば、依頼者は、承認したワーカー端末20にのみ作業場所を開示でき、プライバシーを確保することができる。
【0041】
経路案内部15は、開始時間から所定時間前の時点において、ワーカー端末20に経路情報を表示する。経路案内部15は、ワーカー端末20の位置情報を定期的に取得し、当該位置情報に基づいて、作業場所までの移動時間を算出し、開始日時から少なくとも移動時間以上前に、ワーカー端末20に経路情報を表示する。例えば、経路案内部15は、作業開始日時から移動時間を引いて移動開始時刻を逆算し、移動開始時刻において経路案内を開始する。このとき、経路案内部15は、作業開始日時に作業場所に到着するために、移動を開始すべき旨をワーカー端末20に通知してもよい。この構成によれば、ワーカーが作業開始前にいる場所に応じて移動開始を案内することができるため、ワーカーは作業場所に効率よく移動できる。特に、作業が単発である場合、ワーカーの作業前の予定が流動的であるところ本構成によれば、ワーカーがどこにいてもワーカーを作業開始日時に作業場所まで確実に案内できる。
【0042】
2次元コード生成部16は、依頼者又はワーカーの識別情報を含む2次元バーコードを生成する機能部である。2次元コード生成部16は、作業依頼に対してワーカー端末20から応募があり、これを承認する承認情報を依頼者端末10から受信すると、作業依頼の識別情報と、ワーカー端末20にログインするワーカーの識別情報とを含む2次元バーコードを生成し、ワーカー端末20に表示させる。また、2次元コード生成部16は、依頼者端末10から承認情報を受信すると、作業依頼の識別情報と、依頼者端末10にログインする依頼者の識別情報とを含む2次元バーコードを生成して依頼者端末10に表示させる。
【0043】
これらの2次元バーコードは、ワーカーと依頼者とが作業開始時に作業場所で対面した際に、依頼者端末10およびワーカー端末20にそれぞれ表示される。2次元バーコードは、各端末での所定の操作により表示されてもよいし、作業開始日時になると表示される構成になっていてもよい。
【0044】
ワーカー端末20に表示される2次元バーコードが依頼者端末10を介して読み取られると、依頼者端末10は、2次元バーコードに含まれる情報を、依頼者端末10の位置情報とともに仲介装置100に送信する。また、これに代えて、又は加えて、依頼者端末10に表示されるバーコードがワーカー端末20を介して読み取られると、ワーカー端末20は、2次元バーコードに含まれる情報を、ワーカー端末20の位置情報とともに仲介装置100に送信する構成としてもよい。この構成によれば、2次元バーコードの読取時点においてワーカー端末20が依頼者端末10とともに作業場所に存在していることが保証できる。ひいては、なりすましやさくら行為を防止できる。
【0045】
また、2次元コード生成部16は、ワーカー端末20のGNSS情報に基づいて、ワーカー端末20が作業場所にあることを条件に2次元バーコードを表示させてもよい。
【0046】
評価制御部17は、依頼者端末10およびワーカー端末20から、ワーカーおよび依頼者への評価を取得し、依頼者情報記憶部1Aおよびワーカー情報記憶部1Dに格納する。評価制御部17は、ワーカーへの評価に関して、作業を行った業種とともに評価を収集してもよい。評価制御部17は、依頼作業の終了予定時刻に基づいて評価画面の表示時点を決定してもよい。評価制御部17は、例えば、終了予定時刻、終了予定時刻より所定時間前又は後に評価画面を表示してもよい。
【0047】
評価制御部17は、収集した評価を依頼者端末10およびワーカー端末20に表示させる。例えば、ワーカーに対する評価は、評価を取得した業種ごと又は項目ごとにレーダーチャートに加工して表示されてもよい。また、ワーカーに関する評価は、当該ワーカーが作業依頼に応募を行った場合に、作業依頼をした依頼者の依頼者端末10に表示が許可される。また、依頼者に対する評価は、当該依頼者が作業依頼を登録した場合に、ワーカー端末20から作業依頼を示すピンを選択すると表示される。また、評価制御部17は、依頼者端末10およびワーカー端末20に、それぞれ依頼者又はワーカー自身の評価を表示してもよい。
【0048】
なお、評価制御部17により収集された評価は、仲介装置100にネットワークNWを介して接続される外部のコンピュータにより閲覧可能であってもよい。例えば、ワーカーの採用を検討する企業に有料で閲覧させる構成であってもよい。このような構成により、ワーカーが本仲介システムにより蓄積した信用を、企業への就職に活用することもできる。また、評価制御部17により収集された評価は、ワーカーの育成を支援する社内又は社外団体が使用するコンピュータにより閲覧されてもよく、この構成によればワーカーの評価に基づく適切な指導が可能である。
【0049】
●処理の流れ
[作業依頼の登録に関する処理フロー]
図2は、依頼者端末10から作業依頼が登録され、ワーカー端末20の地図上にピンとして表示される処理の流れの1例を示すシーケンス図である。
まず、依頼者端末10から作業情報が登録されると(S101)、仲介装置100は作業情報を作業情報記憶部1Bに格納する(S102)。次いで、作業情報に応じたピンを生成する(S103)とともに、作業場所の情報に応じて代表座標を抽出し、地図上における当該ピンの配置位置を決定する(S104)。ワーカー端末20において、地図の呼び出しが行われると(S105)、仲介装置100からワーカー端末20に、地図およびピンのデータが送信される(S106)。
【0050】
[経路案内に関する処理フロー]
図3は、ワーカー端末20から作業への応募がなされ、作業場所への案内が表示される処理の流れの1例を示したシーケンス図である。
まず、ワーカー端末20に地図および依頼作業を表すピンが表示され(S201)、ピンの選択を受け付ける(S202)。ワーカー端末20においてピンが選択されると、ワーカー端末20から、ワーカーの識別情報および選択されたピンの情報が、仲介装置100に送信される。次いで、仲介装置100は、感染症チェック表を送信する(S203)。ワーカー端末20はこれを受信し、感染症チェック表への記入を受け付け、記入された情報を仲介装置100に送信する(S204)。
【0051】
少なくともワーカーの識別情報および選択されたピンの情報の送信をもって、依頼作業への応募が完了する。なお、感染症チェック表の送信は、本実施形態においては任意であるが、感染症チェック表の送信がないと応募として受け付けない構成であってもよい。
【0052】
仲介装置100は、ワーカー端末20からの応募を受信すると、応募がなされた依頼作業を登録した依頼者の依頼者端末10に通知を送信する(S205)。依頼者端末10が、ワーカーに関する情報の表示指令を送信すると(S206)、仲介装置100は当該情報を依頼者端末10に送信する(S207)。
【0053】
なお、ステップS206において、1個の作業依頼に対し複数のワーカーから応募があった場合には、情報を表示するワーカーの選択を受け付けてもよい。また、応募したワーカーが1人の場合には、ステップS206を省略し、仲介装置100は、通知と合わせてワーカーの情報を送信してもよい。さらに、応募したワーカーの数に関わらず、通知の契機となった応募を行ったワーカーの情報を、通知と合わせて依頼者端末10に送信してもよい。
【0054】
次いで、依頼者端末10は、ワーカーの採用可否の入力を受け付ける(S208)。ワーカーを採用する旨の承認情報が送信されると、仲介装置100はこれを受信し、ワーカー端末20に採用通知を送信する(S209)。また、仲介装置100は、適宜のタイミングで、ワーカー端末20の現在位置から作業場所までの経路案内を開始し(S210)、ワーカー端末20は、これを表示する(S211)。
【0055】
[依頼者端末10からワーカーを採用する処理フロー]
図4に示すように、まず、仲介装置100は、依頼者端末10を介して依頼情報を受け付ける(S401)。ピン生成部13は、依頼情報に基づいてピンを生成し、ワーカー端末20に表示させ(S402)、依頼情報に含まれる応募締切日時までワーカーからの応募を受け付ける(S403)。応募締切までに応募がない場合、依頼者端末10に依頼の不成立通知を通知する(S404)。また、このとき、同じ内容で再度作業依頼を行うか否かの選択が入力可能であってもよい。
【0056】
応募締切日時以前に応募があった場合(S405)、依頼者端末10に、応募したワーカーの情報を表示させる(S406)。次いで、仲介装置100は、ワーカーの情報に対する審査、すなわち書類審査の通過可否を依頼者端末10から受け付ける(S407)。書類審査が不合格である場合、依頼者端末10からワーカーの評価の入力を受け付ける(S408)。
【0057】
ステップS407において依頼者端末10から書類審査が合格である旨入力されると、ステップS408に進み、依頼者とワーカーとの間で事前面談が必要である場合にはステップS410に進む。事前面談は、メール、文字チャット、電話、ビデオ通話又は対面により行われてよく、面談方式を仲介装置100に登録可能になっていてよい。また、事前面談の有無や面談方式は、依頼情報の登録の際に依頼者端末10から入力されていてもよい。事前面談が対面である場合には、事前面談の日時および場所を作業日時および作業場所とは別に登録可能になっていて、事前面談の実施が確定すると、経路案内部15により面談場所への経路案内が生成され、依頼者端末10又はワーカー端末20に表示されてもよい。
【0058】
事前面談を実施しない場合には、書類審査の通過をもって採用となり、ワーカー端末20に採用通知が送られる(S411)。事前面接を実施する場合は、書類審査の合否とは別に、採用可否の入力を依頼者端末10から受け付ける(S410)。
【0059】
ステップS410において採用する旨の入力がなされると、ワーカー端末20に採用通知が送られる(S411)。不採用の場合には、ステップS408に進み、依頼者端末10からワーカーへの評価の入力を受け付ける(S408)。
【0060】
[ワーカー端末20から応募する処理フロー]
図5に示すように、まず、ワーカー端末20に表示される地図上のピンが選択され(S501)、当該ピンに紐づく作業依頼に応募がなされる。応募に対し、書類審査の結果採用となると、ステップS504に進む。書類審査の結果不採用となると、不採用通知がワーカー端末20に通知される(S503)。
【0061】
ステップS504において、事前面接がある場合には、採用可否が依頼者端末10より入力され(S505)、仲介装置100は、採用する旨の承認情報を受信すると、ワーカー端末20に採用通知を送信する(S507)。仲介装置100は、不採用の旨の情報を受信すると、ワーカー端末20に不採用通知を送信する(S506)。ステップS504において、事前面談がない場合には、書類審査の合格をもって採用となり、採用通知がワーカー端末20に送付される(S507)。
【0062】
次いで、仲介装置100は、ワーカー端末20からのキャンセルを受け付ける(S508)。なお、ワーカー端末20からのキャンセルは、採用通知(S507)がなされる前に送信可能であってもよい。仲介装置100は、キャンセルを受信すると、依頼者への評価の入力をワーカー端末20から受け付ける(S509)。キャンセルがされない場合には、当該ワーカーが作業を行うものとして処理を終了する。
【0063】
●画面例
図8(a)に示すように、依頼者端末10又はワーカー端末20から仲介システムにアクセスすると、画面G101が表示される。なお、各画面は、依頼者端末10又はワーカー端末20にインストールされるアプリケーションを介して表示される他、汎用のブラウザソフトにより表示されてもよい。画面G101では、仕事を依頼するか、仕事を探すか、の選択が入力できる。すなわち、この時点では依頼者とワーカーの区別はなく、アクセスする端末は依頼者端末10およびワーカー端末20のいずれにもなり得る。
【0064】
画面G101において「仕事を依頼する」旨を選択すると、
図8(b)に示す画面G102に遷移する。この画面G102では仕事の依頼者登録の画面に遷移するボタンの他、使い方ガイドを表示させるボタンが表示されている。使い方ガイドは、各画面での入力の仕方や、任意保険のかけ方等各種の案内がスクリーンショットを交えて説明されており、仲介システムの複数の画面から遷移可能である。
【0065】
図9(a)は、依頼者の情報を登録する画面G103を示す。依頼者情報として、例えば、名前、住所、電話番号、生年月日、ログインのためのパスワードおよびプロフィール画像等が登録可能になっている。
図9(b)は、作業情報を登録する画面G104を示す。作業情報として、例えば、依頼者名、業種、内容、募集人数、開始希望日時、終了希望日時、報酬、支払方法、駐車場およびコメント等が登録可能になっている。
【0066】
図10は、登録した作業依頼に応募があった場合に依頼者端末10に表示される通知画面G105の1例を示す。依頼中の作業依頼に複数名の応募があった場合には、通知画面G105に応募があった人数を表示してもよい。
【0067】
図11(a)は、画面G101において「仕事を探す」ボタンが選択された場合に遷移する画面G106を示している。この画面G106から「ワーカー登録をする」ボタンを選択すると、
図11(b)に示す画面G107に遷移する。画面G107は、ワーカー情報の入力を受け付ける画面である。ワーカー情報は、例えば、名前、住所、電話番号、生年月日、取得資格、ログインのためのパスワード、仲介システムへの課金情報を示す識別情報、メールアドレス又はSNSアカウント、およびプロフィール画像等が登録可能になっている。
なお、仲介システムへの課金情報は、例えば本仲介システムにおいて作業依頼に応募するにあたり利用料の支払いが必要である場合に、その利用料の支払い状況を示す情報である。例えば、ワーカーは仲介システムに対しあらかじめ一定額の支払いを行っておき、応募の際にこの一定額のプール金から利用料が差し引かれるものとしてもよい。このプール金の識別情報はコードNoにより識別され、ワーカー登録時に、コードNoを登録することで、ワーカーとプール金とが紐づけられる。
【0068】
図12(a)は、ワーカー端末20に表示される、応募受付中の依頼情報を示す画面G108の例である。当該画面G108において「この仕事に応募する」ボタンを選択すると、
図12(b)に示す、感染症の対策事項チェック画面G109が表示される。当該画面G109では、例えば、現在の体温、マスクの有無、手袋の有無、ワクチン接種状況等が登録可能になっている。また、本作業依頼に対する追加の伝達事項として、作業場所への交通手段および保険の加入状況が登録可能である。画面G109において確定ボタンを選択することで、本作業依頼への応募が完了する。
【0069】
図13(a)は、ワーカー端末20に表示される、採用通知画面G110の例である。当該画面G110から、詳細な手続き画面に遷移し、例えば業務委託契約が締結可能であってもよい。
【0070】
図13(b)は、ワーカー端末20に表示される、作業場所までの経路案内画面G111の例である。経路案内画面G111には、現在の位置および目的地までの経路が地図上に表示される他、依頼者に電話するボタンおよび依頼者にメールするボタンが表示されている。依頼者の電話番号およびメールアドレスは、ワーカー端末20に直接開示されることはないが、経路案内が表示されている時間帯のみ、当該画面G111を介して電話およびメールが可能になっている。この構成によれば、依頼者のプライバシーを保護しつつ、作業場所までの経路を直接案内する手段を提供し、利便性を担保することができる。
【0071】
以上の本発明の実施形態に係る仲介システムによれば、作業単位の求人においても個人同士を簡便に仲介できる。
【0072】
なお、以上の本実施形態に係る仲介システムにおいて、各端末又は装置の機能構成は一例であり、本例で示した機能部を、本例とは異なる端末又は装置に備えさせることもできる。
【符号の説明】
【0073】
100 仲介装置
10 依頼者端末
11 通信処理部
12 作業情報登録部
13 ピン生成部
14 ワーカー情報登録部
15 経路案内部
16 2次元コード生成部
17 評価制御部
1A 依頼者情報記憶部
1B 作業情報記憶部
1C 代表座標記憶部
1D ワーカー情報記憶部
20 ユーザー端末
NW ネットワーク