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  • 特開-サウナ用スチーム発生機 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022062901
(43)【公開日】2022-04-21
(54)【発明の名称】サウナ用スチーム発生機
(51)【国際特許分類】
   A61H 33/10 20060101AFI20220414BHJP
【FI】
A61H33/10 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020171093
(22)【出願日】2020-10-09
(71)【出願人】
【識別番号】511055809
【氏名又は名称】株式会社イーコンセプト
(71)【出願人】
【識別番号】511055810
【氏名又は名称】松山 進
(74)【代理人】
【識別番号】100114661
【弁理士】
【氏名又は名称】内野 美洋
(72)【発明者】
【氏名】松山 進
【テーマコード(参考)】
4C094
【Fターム(参考)】
4C094AA01
4C094BA18
4C094DD08
4C094EE02
(57)【要約】
【課題】一般家庭内であっても気軽にサウナを楽しむことができるサウナ用スチーム発生機を提供すること。
【解決手段】本発明では、サウナ用スチーム発生機(1)において、火炎が形成される燃焼空間(8)の外方に、燃焼空間(8)に空気を旋回させて流入させるための旋回流入部(9)を形成するとともに、燃焼空間(8)の上方に、燃焼空間(8)から燃焼ガスを旋回させて流出させるための旋回流出部(15)を形成し、旋回流出部(15)の上方に燃焼空間(8)で発生した熱で貯留した水を蒸発させるための水蒸気発生部(23)を形成することにした。また、本発明では、水蒸気発生部(23)に火炎から放射される熱を燃焼空間(8)に向けて反射させるための反射面(24)を形成することにした。さらに、本発明では、旋回流入部(9)と前記旋回流出部(15)と水蒸気発生部(23)とを分離可能とすることにした。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
火炎が形成される燃焼空間の外方に、燃焼空間に空気を旋回させて流入させるための旋回流入部を形成するとともに、燃焼空間の上方に、燃焼空間から燃焼ガスを旋回させて流出させるための旋回流出部を形成し、旋回流出部の上方に、燃焼空間で発生した熱で貯留した水を蒸発させるための水蒸気発生部を形成したことを特徴とするサウナ用スチーム発生機。
【請求項2】
前記水蒸気発生部に、火炎から放射される熱を燃焼空間に向けて反射させるための反射面を形成したことを特徴とする請求項1に記載のサウナ用スチーム発生機。
【請求項3】
前記旋回流入部と、前記旋回流出部と、前記水蒸気発生部とを、分離可能としたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のサウナ用スチーム発生機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サウナ用スチーム発生機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
サウナ施設では、室内に水蒸気(スチーム)を充満させるために、室内に設置したサウナ用スチーム発生機を用いている。
【0003】
従来のサウナ用スチーム発生機では、燃焼による熱を利用して水を蒸発させて水蒸気(スチーム)を生成する専用の装置が利用されている(たとえば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015-96097号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、上記従来のサウナ用スチーム発生機は、サウナ施設専用に開発されており、装置全体が大きく重量のあるものとなっていた。
【0006】
そのため、サウナ用スチーム発生機を設置するための専用のサウナ室が必要となり、一般家庭内での使用が困難であった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る本発明では、サウナ用スチーム発生機において、火炎が形成される燃焼空間の外方に、燃焼空間に空気を旋回させて流入させるための旋回流入部を形成するとともに、燃焼空間の上方に、燃焼空間から燃焼ガスを旋回させて流出させるための旋回流出部を形成し、旋回流出部の上方に、燃焼空間で発生した熱で貯留した水を蒸発させるための水蒸気発生部を形成することにした。
【0008】
また、請求項2に係る本発明では、前記請求項1に係る本発明において、前記水蒸気発生部に、火炎から放射される熱を燃焼空間に向けて反射させるための反射面を形成することにした。
【0009】
また、請求項3に係る本発明では、前記請求項1又は請求項2に係る本発明において、前記旋回流入部と、前記旋回流出部と、前記水蒸気発生部とを、分離可能とすることにした。
【発明の効果】
【0010】
そして、本発明では、以下に記載する効果を奏する。
【0011】
すなわち、本発明では、サウナ用スチーム発生機において、火炎が形成される燃焼空間の外方に、燃焼空間に空気を旋回させて流入させるための旋回流入部を形成するとともに、燃焼空間の上方に、燃焼空間から燃焼ガスを旋回させて流出させるための旋回流出部を形成し、旋回流出部の上方に、燃焼空間で発生した熱で貯留した水を蒸発させるための水蒸気発生部を形成することにしているために、燃焼効率を高めて小型軽量化を図ることができるので、一般家庭内であっても気軽にサウナを楽しむことができる。
【0012】
特に、水蒸気発生部に、火炎から放射される熱を燃焼空間に向けて反射させるための反射面を形成した場合には、燃焼空間での燃焼効率をさらに向上させることができるとともに不完全燃焼による煙の発生を抑制することができる。
【0013】
また、旋回流入部と、旋回流出部と、水蒸気発生部とを、分離可能とした場合には、旋回流入部と旋回流出部と水蒸気発生部とを組み合わせてサウナ用スチーム発生機として利用できるだけでなく、旋回流入部だけで加熱・暖房装置として利用することもでき、旋回流入部と旋回流出部とで加熱・調理装置として利用することもでき、使い勝手を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明に係るサウナ用スチーム発生機を示す正面図。
図2】同分解説明図。
図3】旋回流入部を示す平面図。
図4】旋回流出部を示す平面図。
図5】水蒸気発生部を示す底面図。
図6】同側面図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本発明に係るサウナ用スチーム発生機の具体的な構成について図面を参照しながら説明する。
【0016】
図1及び図2に示すように、サウナ用スチーム発生機1は、燃焼促進器2の上部に五徳3を設けるとともに、五徳3の上部に天蓋4を設けた構成となっている。
【0017】
燃焼促進器2は、図1図3に示すように、円板状の底板5の上方に複数枚(ここでは、4枚)の円環状の仕切板6をそれぞれの外周端を揃えて上下に等間隔をあけて配置するとともに、底板5及び仕切板6の上部に複数枚(ここでは、8枚)の整流板7を底板5及び仕切板6の外周端から中心へ向かう放射方向に対して一定の傾斜角度で傾斜させた状態で円周方向に等間隔をあけて取付けている。なお、整流板7は、円環状の仕切板6の外周端から内周端まで伸延させている。
【0018】
燃焼促進器2は、底板5の中央上部に載置した炭や薪などの燃焼材に着火することで火炎を形成することができる。
【0019】
この燃焼促進器2では、底板5の中央上部に仕切板6の内周端で囲まれた中空円筒状の燃焼空間8(火炎が形成される空間)が形成されているとともに、一定方向に傾斜する整流板7によって燃焼空間8の外側の空気(外気)が燃焼空間8の内部に一定方向に傾斜しながら流入することで燃焼空間8に空気を旋回(ここでは、平面視で左回転)させて流入させる旋回流入部9が形成されている。
【0020】
これにより、燃焼促進器2では、旋回流入部9によって燃焼空間8の内部に形成される旋回流によって火炎の燃焼を促進することができ、燃焼効率を向上させることができる。
【0021】
五徳3は、図1,2,4に示すように、円板状の台板10の外周端部に下方に向けて折曲した縁枠11を形成し、中央部(燃焼促進器2の燃焼空間8の中央部上方)に中央排気孔12を設けるとともに、その外周(燃焼促進器2の燃焼空間8の外周側上方)に複数個(ここでは、4個)の外側排気孔13を設け、さらに、隣り合う外側排気孔13の間に上方へ向けて折曲した複数枚(ここでは、4枚)の支持板14を中心から外方へ向かう放射方向に対して一定の傾斜角度で傾斜させた状態で円周方向に等間隔をあけて形成している。
【0022】
五徳3は、燃焼促進器2の上端部(仕切板6の上端部)に縁枠11を被せて装着することで、燃焼促進器2の上端部に回動自在に装着することができる。
【0023】
また、五徳3は、支持板14で鍋や薬缶などの調理器具を支持することができる。
【0024】
この五徳3では、燃焼空間8から中央排気孔12や外側排気孔13を通って排出される燃焼ガスが天蓋4や調理器具の底に遮られて水平方向に向けて排出された後に、一定方向に傾斜する支持板14によって燃焼空間8の外部に一定方向に傾斜しながら流出することで燃焼空間8から燃焼ガスを旋回(ここでは、平面視で左回転)させて流出させる旋回流出部15が形成されている。なお、旋回流入部9と旋回流出部15とは同一方向(ここでは、平面視で左回転方向)に旋回するようにしている。
【0025】
これにより、五徳3では、旋回流出部15によって燃焼空間8から燃焼ガスを円滑に排出することができ、火炎の燃焼を促進させて燃焼効率を向上させることができる。
【0026】
天蓋4は、図1,2,5,6に示すように、円板状の天板16の外周端部に上方に向けて折曲した縁枠17を形成するとともに、天板16の中央下部に略円筒状の支持体18を形成している。
【0027】
天蓋4の支持体18には、円筒状の基体19の下部に複数個(ここでは、4個)の脚体20を円周方向に等間隔をあけて形成するとともに、各脚体20の上下中途に水平方向に伸延する切欠21を形成している。
【0028】
天蓋4は、各脚体20を五徳3の外側排気孔13に挿入した後に、五徳3の台板10(隣り合う外側排気孔13の間に形成される部分)に各切欠21を挿入し、回転させることで五徳3の台板10に回転自在に装着することができる。
【0029】
この天蓋4では、五徳3に装着することで、隣り合う脚体20の間に形成される門型の開口22が五徳3の支持板14に対向して面し、中央排気孔12から排出された燃焼ガスが開口22を通って支持板14へ流出するようにしている。その際に、天蓋4を回転させることで支持板14に対する開口22の位置を円周方向に調整することができる。
【0030】
また、天蓋4では、天板16と縁枠17とで皿状に形成された部分に水を貯留することで、燃焼空間8で生成される熱によって水を蒸発させて蒸気(スチーム)を生成させることができ、燃焼空間8で発生した熱で貯留した水を蒸発させるための水蒸気発生部23が形成されている。
【0031】
さらに、天蓋4では、ステンレス等の反射性を有する金属で形成することで、天板16の裏面に、火炎から放射される熱を燃焼空間8に向けて反射させるための反射面24が形成されている。
【0032】
これにより、天蓋4では、火炎の温度を上昇させて燃焼効率を上昇させるとともに不完全燃焼による煙の発生を抑制することができ、しかも、煙が水蒸気で包含されることで煙が拡散するのを抑制することができる。
【0033】
サウナ用スチーム発生機1は、以上に説明したように、燃焼促進器2と五徳3と天蓋4との分離可能に構成しているが、これに限られず、全体を一体として構成してもよく、燃焼促進器2と五徳3とを一体的に形成してもよく、また、五徳3と天蓋4とを一体的に形成してもよい。
【0034】
以上に説明したように、上記サウナ用スチーム発生機1は、火炎が形成される燃焼空間8の外方に、燃焼空間8に空気を旋回させて流入させるための旋回流入部9を形成するとともに、燃焼空間8の上方に、燃焼空間8から燃焼ガスを旋回させて流出させるための旋回流出部15を形成し、旋回流出部15の上方に、燃焼空間8で発生した熱で貯留した水を蒸発させるための水蒸気発生部23を形成した構成となっている。
【0035】
そのため、上記構成のサウナ用スチーム発生機1では、燃焼効率を高めて小型軽量化を図ることができるので、一般家庭内であっても気軽にサウナを楽しむことができる。
【0036】
また、上記サウナ用スチーム発生機1では、水蒸気発生部23に、火炎から放射される熱を燃焼空間8に向けて反射させるための反射面24を形成した構成となっている。
【0037】
そのため、上記構成のサウナ用スチーム発生機1では、燃焼空間8での燃焼効率をさらに向上させることができるとともに不完全燃焼による煙の発生を抑制することができる。
【0038】
また、上記サウナ用スチーム発生機1は、旋回流入部9と、旋回流出部15と、水蒸気発生部23とを、分離可能な構成となっている。
【0039】
そのため、上記構成のサウナ用スチーム発生機1では、旋回流入部9と旋回流出部15と水蒸気発生部23とを組み合わせてサウナ用スチーム発生機1として利用できるだけでなく、旋回流入部9だけで加熱・暖房装置として利用することもでき、旋回流入部9と旋回流出部15とで加熱・調理装置として利用することもでき、使い勝手を向上させることができる。
【符号の説明】
【0040】
1 サウナ用スチーム発生機 2 燃焼促進器
3 五徳 4 天蓋
5 底板 6 仕切板
7 整流板 8 燃焼空間
9 旋回流入部 10 台板
11 縁枠 12 中央排気孔
13 外側排気孔 14 支持板
15 旋回流出部 16 天板
17 縁枠 18 支持体
19 基体 20 脚体
21 切欠 22 開口
23 水蒸気発生部 24 反射面
図1
図2
図3
図4
図5
図6