(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022062961
(43)【公開日】2022-04-21
(54)【発明の名称】情報処理サーバ及びシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20120101AFI20220414BHJP
G06Q 30/04 20120101ALI20220414BHJP
【FI】
G06Q30/06 300
G06Q30/04
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020171193
(22)【出願日】2020-10-09
(71)【出願人】
【識別番号】599064214
【氏名又は名称】株式会社セガトイズ
(74)【代理人】
【識別番号】100081673
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100141483
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 生吾
(74)【代理人】
【識別番号】100166659
【弁理士】
【氏名又は名称】楠 和也
(72)【発明者】
【氏名】間邊 覚
(72)【発明者】
【氏名】田村 有紀
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB24
5L049BB54
(57)【要約】
【課題】商品の売買のための情報を処理する情報処理サーバ及びシステムであって、ユーザが物品の引取申込を行ったことを1つの条件として、該ユーザからの購入申込に係る商品の商品価格からの値引きを行うにあたり、該ユーザの納得感も得られ易い情報処理サーバ及びシステムを提供することを課題とする。
【解決手段】ユーザインターフェース環境をネットワークを介してユーザの情報端末に提供する環境提供手段と、購入申込を受け付ける購入申込受付手段と、引取申込を受け付ける引取申込受付手段と、購入申込を受けた商品の販売価格を導出する販売価格導出手段と、を備え、販売価格導出手段は、商品の購入申込を受け付けるとともに引取申込を受け付けた場合、該商品の商品情報から導出され且つ該商品の販売価格の基礎になる商品価格から、該物品の状態とは無関係に定められた値引額を減額して該販売価格とする。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品の売買のための情報を処理する情報処理サーバであって、
販売者が販売する商品に関する情報である商品情報を自己の記憶部から取得するか、或いはネットワークを介して他のコンピュータから取得してユーザの情報端末にネットワークを介して提供する商品情報提供手段と、
前記商品情報提供手段によって商品情報が提供された商品についてユーザが購入申込の操作を行うことを可能にするとともに、ユーザが自己の管理又は所有する物品の引取申込の操作を行うことを可能にするユーザインターフェース環境を、ネットワークを介し、該ユーザの前記情報端末に提供する環境提供手段と、
前記購入申込を受け付ける購入申込受付手段と、
前記引取申込を受け付ける引取申込受付手段と、
前記購入申込受付手段によって購入申込を受けた商品の販売価格を導出する販売価格導出手段と、を備え、
前記販売価格導出手段は、前記購入申込受付手段によってユーザからの商品の購入申込を受け付けるとともに前記引取申込受付手段によって該ユーザからの引取申込を受け付けたことを条件の少なくとも一部として、該商品の商品情報から導出され且つ該商品の販売価格の基礎になる商品価格から、該引取申込に係る物品の状態とは無関係に定められた値引額を減額して該販売価格とするように構成された
ことを特徴とする情報処理サーバ。
【請求項2】
前記引取申込手段によってユーザから引取申込を受けた後に該引取申込に係る物品が予め定めた所定の場所に届いた状態又は届くことが確実な状態である値引可能状態の有無を確認する確認手段を備え、
前記販売価格導出手段は、前記購入申込受付手段によって商品の購入申込を受け付けたユーザの前記値引可能状態が確認された場合、該商品の商品価格から前記値引額を減額して該商品の前記販売価格とするように構成された
請求項1に記載の情報処理サーバ。
【請求項3】
前記引取申込手段によってユーザから引取申込を受けた状態である値引可能状態の有無を確認する確認手段を備え、
前記販売価格導出手段は、前記購入申込受付手段によって商品の購入申込を受け付けたユーザの前記値引可能状態が確認された場合、該商品の商品価格から前記値引額を減額して該商品の前記販売価格とするように構成された
請求項1に記載の情報処理サーバ。
【請求項4】
前記販売価格導出手段は、引取申込を受け付けていないユーザからの購入申込に係る商品の前記販売価格を導出するにあたり、前記商品価格を前記販売価格とするように構成された
請求項1乃至3の何れかに記載の情報処理サーバ。
【請求項5】
前記販売価格導出手段によって導出された前記販売価格を、該販売価格に係る商品の購入申込を行っている前記ユーザの前記情報端末に提供する販売価格提供手段を備え、
前記環境提供手段は、前記販売価格提供手段が商品の前記販売価格を前記情報端末に提供した後、該情報端末のユーザが前記引取申込の操作を行うことが可能になるように、構成された
請求項1乃至4の何れかに記載の情報処理サーバ。
【請求項6】
商品に対する前記値引額は、該商品の前記商品価格からの予め定められた割引率によって決定される
請求項1乃至5の何れかに記載の情報処理サーバ。
【請求項7】
前記引取申込受付手段は、引取申込可能な物品を、前記商品情報提供手段によって提供される商品情報に係る商品との関係で規制するように構成された
請求項1乃至6の何れかに記載の情報処理サーバ。
【請求項8】
商品の売買のための情報を処理する情報処理システムであって、
記憶部と、
販売者が販売する商品に関する情報である商品情報を前記記憶部から取得してユーザの情報端末にネットワークを介して提供する商品情報提供手段と、
前記商品情報提供手段によって商品情報が提供された商品についてユーザが購入申込の操作を行うことを可能にするとともに、ユーザが自己の管理又は所有する物品の引取申込の操作を行うことを可能にするユーザインターフェース環境を、ネットワークを介し、該ユーザの前記情報端末に提供する環境提供手段と、
前記購入申込を受け付ける購入申込受付手段と、
前記引取申込を受け付ける引取申込受付手段と、
前記購入申込受付手段によって購入申込を受けた商品の販売価格を導出する販売価格導出手段と、を備え、
前記販売価格導出手段は、前記購入申込受付手段によってユーザからの商品の購入申込を受け付けるとともに前記引取申込受付手段によって該ユーザからの引取申込を受け付けたことを条件の少なくとも一部として、該商品の商品情報から導出され且つ該商品の販売価格の基礎になる商品価格から、該引取申込に係る物品の状態とは無関係に定められた値引額を減額して該商品の前記販売価格とするように構成された
ことを特徴とする情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品の売買のための情報を処理する情報処理サーバ及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
販売者が販売する商品に関する情報である商品情報を自己の記憶部から取得するか、或いはネットワークを介して他のコンピュータから取得してユーザの情報端末にネットワークを介して提供する商品情報提供手段と、商品情報提供手段によって商品情報が提供された商品についてユーザが購入申込の操作を行うことを可能にするユーザインターフェース環境を、ネットワークを介し、該ユーザの情報端末に提供する環境提供手段と、購入申込を受け付ける購入申込受付手段と、購入申込受付手段によって購入申込を受けた商品の販売価格を導出する販売価格導出手段と、を備えた情報処理サーバ及びシステムが従来公知である。
【0003】
このような情報処理サーバ及びシステムによれば、ユーザは、インターネット等のグローバルなネットワークに接続された情報端末を用い、実際の店舗に行くことなく、所望の商品を購入することが可能になる。
【0004】
ところで、新しい商品を購入したユーザは、それまで使っていた同種の品物(物品)を廃棄するか、或いは中古品として売却することを希望する場合がある。環境汚染の観点からみれば、品物の中古品として売却することが好ましいことが明らかである一方で、自分自身でそのような作業を行うことは煩わしいと考えるユーザも多く、さらには、その手間に見合うだけの金額で売却できない場合も少なくない。
【0005】
このような事情に鑑み、ユーザが自己の管理又は所有する物品(中古品)の引取申込(下取り申込)の操作を行うことができるよう前記ユーザインターフェース環境を構成し、この引取申込を受け付ける引取申込受付手段を設けた情報処理サーバ及びシステムが開発されて公知になっている(例えば、特許文献1,2を参照。)。
【0006】
特許文献1,2の情報処理サーバ及びシステムによれば、商品の商品価格から、下取りする中古品の査定価格を差し引いて金額を販売価格とするため、その査定の結果如何によっては、ユーザの納得感が得られないまま、物品の引取が実行される場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2004-145799号公報
【特許文献2】特許第6043857号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、商品の売買のための情報を処理する情報処理サーバ及びシステムであって、ユーザが物品の引取申込を行ったことを1つの条件として、該ユーザからの購入申込に係る商品の商品価格からの値引きを行うにあたり、該ユーザの納得感も得られ易い情報処理サーバ及びシステムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明の情報処理サーバは、商品の売買のための情報を処理する情報処理サーバであって、販売者が販売する商品に関する情報である商品情報を自己の記憶部から取得するか、或いはネットワークを介して他のコンピュータから取得してユーザの情報端末にネットワークを介して提供する商品情報提供手段と、前記商品情報提供手段によって商品情報が提供された商品についてユーザが購入申込の操作を行うことを可能にするとともに、ユーザが自己の管理又は所有する物品の引取申込の操作を行うことを可能にするユーザインターフェース環境を、ネットワークを介し、該ユーザの前記情報端末に提供する環境提供手段と、前記購入申込を受け付ける購入申込受付手段と、前記引取申込を受け付ける引取申込受付手段と、前記購入申込受付手段によって購入申込を受けた商品の販売価格を導出する販売価格導出手段と、を備え、前記販売価格導出手段は、前記購入申込受付手段によってユーザからの商品の購入申込を受け付けるとともに前記引取申込受付手段によって該ユーザからの引取申込を受け付けた場合、該商品の商品情報から導出され且つ該商品の販売価格の基礎になる商品価格から、該引取申込に係る物品の状態とは無関係に定められた値引額を減額して該販売価格とするように構成されたことを特徴とする。
【0010】
前記引取申込手段によってユーザから引取申込を受けた後に該引取申込に係る物品が予め定めた所定の場所に届いた状態又は届くことが確実な状態である値引可能状態の有無を確認する確認手段を備え、前記販売価格導出手段は、前記購入申込受付手段によって商品の購入申込を受け付けたユーザの前記値引可能状態が確認された場合、該商品の商品価格から前記値引額を減額して該商品の前記販売価格とするように構成されたものとしてもよい。
【0011】
前記引取申込手段によってユーザから引取申込を受けた状態である値引可能状態の有無を確認する確認手段を備え、前記販売価格導出手段は、前記購入申込受付手段によって商品の購入申込を受け付けたユーザの前記値引可能状態が確認された場合、該商品の商品価格から前記値引額を減額して該商品の前記販売価格とするように構成されたものとしてもよい。
【0012】
前記販売価格導出手段は、引取申込を受け付けていないユーザからの購入申込に係る商品の前記販売価格を導出するにあたり、前記商品価格を前記販売価格とするように構成されたものとしてもよい。
【0013】
前記販売価格導出手段によって導出された前記販売価格を、該販売価格に係る商品の購入申込を行っている前記ユーザの前記情報端末に提供する販売価格提供手段を備え、前記環境提供手段は、前記販売価格提供手段が商品の前記販売価格を前記情報端末に提供した後、該情報端末のユーザが前記引取申込の操作を行うことが可能になるように、構成されたものとしてもよい。
【0014】
商品に対する前記値引額は、該商品の前記商品価格からの予め定められた割引率によって決定されるものとしてもよい。
【0015】
前記引取申込受付手段は、引取申込可能な物品を、前記商品情報提供手段によって提供される商品情報に係る商品との関係で規制するように構成されたものとしてもよい。
【0016】
一方、本発明の情報処理システムは、商品の売買のための情報を処理する情報処理システムであって、記憶部と、販売者が販売する商品に関する情報である商品情報を前記記憶部から取得してユーザの情報端末にネットワークを介して提供する商品情報提供手段と、前記商品情報提供手段によって商品情報が提供された商品についてユーザが購入申込の操作を行うことを可能にするとともに、ユーザが自己の管理又は所有する物品の引取申込の操作を行うことを可能にするユーザインターフェース環境を、ネットワークを介し、該ユーザの前記情報端末に提供する環境提供手段と、前記購入申込を受け付ける購入申込受付手段と、前記引取申込を受け付ける引取申込受付手段と、前記購入申込受付手段によって購入申込を受けた商品の販売価格を導出する販売価格導出手段と、を備え、前記販売価格導出手段は、前記購入申込受付手段によってユーザからの商品の購入申込を受け付けるとともに前記引取申込受付手段によって該ユーザからの引取申込を受け付けたことを条件の少なくとも一部として、該商品の商品情報から導出され且つ該商品の販売価格の基礎になる商品価格から、該引取申込に係る物品の状態とは無関係に定められた値引額を減額して該商品の前記販売価格とするように構成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
ユーザが物品の引取申込を行ったことを1つの条件として、該ユーザからの購入申込に係る商品の商品価格からの値引きを行うにあたり、商品の商品情報から導出され且つ該商品の販売価格の基礎になる商品価格から、該引取申込に係る物品の状態とは無関係に定められた値引額を減額して該販売価格とするため、該値引額を商品購入における早い段階でユーザに提示することが可能になる。このため、その値引額を前提として、商品の購入や物品の引取を進めることが可能になり、ユーザの納得感も得られ易い。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明を適用した情報処理システムの概略図である。
【
図5】情報入力画面の一例を説明する説明図である。
【
図6】情報入力画面の一例を説明する説明図である。
【
図7】最終確認画面の一例を説明する説明図である。
【
図8】最終確認画面の一例を説明する説明図である。
【
図9】情報処理サーバの構成を示すブロック図である。
【
図10】記憶部のデータ構造を説明する説明図である。
【
図11】情報処理サーバの処理内容の前半部分を示すフロー図である。
【
図12】情報処理サーバの処理内容の後半部分を示すフロー図である。
【
図13】商品選択を連続して行う場合の購入画面の一例を説明する説明図である。
【
図14】カート画面の一例を説明する説明図である。
【
図15】商品選択を連続して行う場合の購入画面の一例を説明する説明図である。
【
図16】カート画面の一例を説明する説明図である。
【
図17】引取申込に係る一連の処理の手順を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は本発明を適用した情報処理システムの概略図である。同図に示す情報処理システムは、商品の売買のための情報を処理する情報処理サーバ10と、商品の購入を検討する複数の各ユーザが所有又は管理する情報端末であるユーザ端末20と、情報処理サーバ10からの指示に基づいて商品を購入したユーザ又は該ユーザの指示する場所への発送等の手配(商品手配)を行う施設側に設置された情報端末である商品手配端末30と、自己の管理又は所有する物品の引取を希望するユーザに対して、該物品の引取等の手配(物品手配)を行う物品手配端末40と、を備えている。
【0020】
これらの情報端末20,30,40と、情報処理サーバ10とは、インターネット等のグローバルなネットワーク50を介して相互通信を可能に構成されている。
【0021】
情報処理サーバ10は、アクセスしてくるユーザ端末20を所有又は管理するユーザに対して、グラフィックユーザインターフェース環境(以下、GUI環境)を提供する。具体的には、WebサイトからなるGUI環境を、ユーザ端末20を介してユーザに提供するため、この情報処理サーバをWebサーバとして機能させる。
【0022】
このようにして情報処理サーバから提供される各種の画面によって、ユーザは、ユーザ端末20により、ユーザの登録(ユーザ登録)と、販売している複数の商品中からの商品の選択(商品選択)と、該商品の購入の申込(購入申込)と、該ユーザが管理又は所有している物品の引取の申込(引取申込)と、商品の購入の確定(購入確定)と、を行うことが可能になる。
【0023】
なお、標準的なブラウザではなく、ユーザ端末20にインストールされた専用のアプリを介して、これらの各種の画面を提供するようにしてもよい。
【0024】
そして、情報処理サーバにアクセスして商品を購入しようとするユーザは、まず、ユーザ登録の操作を行い、自己の名前、メールアドレス及び住所等が含まれた情報であるユーザ情報を登録する。このユーザ情報には、ログインのためのユーザID及びパスワード等の認証情報も含まれている。メールアドレスをユーザIDとして利用してもよい。
【0025】
なお、情報処理サーバにアクセスして商品を購入しようとするユーザが、ユーザ登録を行うことなく、前記Webサイト上で商品を購入することが可能になる。以下、ユーザ登録を行っているユーザを「登録ユーザ」と称し、ユーザ登録を行っていないユーザを「未登録ユーザ」と称する。
【0026】
ユーザは、ユーザ端末20によって情報処理サーバ10が提供するWebサイトにアクセスし、このWebサイトの商品画面において購入したい商品を検索して選択する前記商品選択を行い、購入画面101(
図2参照)に進む。
【0027】
図2は購入画面の一例を説明する説明図である。購入画面101には、ユーザが選択した商品の写真が表示される写真表示欄101aと、該商品の名前である商品名が表示される商品名表示欄101bと、該商品の販売価格の基礎になる価格である商品価格が表示される商品価格表示欄101cと、該ユーザが該商品の予備的な購入申込の操作を行う購入申込操作手段であるクリックボタン101dと、該購入申込操作手段として機能するとともに自己が所有又は管理する物品の予備的な引取申込の操作を行う引取申込手段としても機能するクリックボタン101eと、が設けられている。
【0028】
ちなみに、クリックボタン101eは、登録ユーザに対してのみ表示され、未登録ユーザに対しては表示されない。すなわち、登録ユーザのみが引取申込を行うことが可能になる。
【0029】
そして、ユーザが、ユーザ端末20によって、クリックボタン101dをクリックして購入申込操作を行った場合、カート画面102(
図3,
図4参照)に進む。
【0030】
図3,
図4はカート画面の一例を説明する説明図である。カート画面102には、ユーザが予備的な購入申込を行った商品の写真が表示される写真表示欄102aと、該商品の名前である商品名が表示される商品名表示欄102bと、購入する該商品の購入数が表示される数量表示欄102cと、該商品に関する価格の情報が表示される価格表示欄102dと、該ユーザが事前に予備的な購入申込をして商品について再度の購入申込を行う購入申込操作手段であるクリックボタン102eと、が設けられている。
【0031】
価格表示欄102dには、前記商品の商品価格に購入数を乗算した金額である合計商品価格と、商品価格からの値引額の合計の金額である合計値引額と、合計商品価格から合計値引額を値引いた金額である合計販売価格とが表示される。
【0032】
ここで、ユーザが所有又は管理する物品の引取申込を行っていることを、値引きを行う条件の1つとする。また、
図2において、クリックボタン101dをクリックすることにより、カート画面102に進む状態は、引取申込を行わずに購入申込を行った状態になる一方で、クリックボタン101eをクリックすることにより、カート画面102に進む状態は、引取申込及び購入申込を行った状態になる。
【0033】
これを
図3,
図4に示す例によって説明すると、購入画面101においてクリックボタン101dをクリックしてカート画面102に進んだ場合、購入申込を行った一又は複数の商品の全てについて値引きを行わないので、
図3に示すカート画面102に進む。一方、購入画面101においてクリックボタン101eをクリックしてカート画面102に進んだ場合、購入申込を行った一又は複数の商品の少なくとも一部について値引きを行うので、
図4に示すカート画面102に進む。
【0034】
図3に示すカート画面102では、合計値引額が0円になるため、価格表示欄102dの合計値引額を表示する部分が空欄になる。一方、
図4に示すカート画面102では、価格表示欄102dの合計値引額を表示する部分に0円以外の合計値引額が表示される。
【0035】
図3及び
図4に示す該カート画面102において、クリックボタン102eをクリックして再度の購入申込を行った場合、商品の購入のための情報入力を行う情報入力画面103(
図5,
図6参照)に進む。
【0036】
図5,
図6は情報入力画面の一例を説明する説明図である。この情報入力画面103は、商品を購入するために上述した情報入力を行う全行程の少なくとも一部の工程(本例では最後の工程)において表示される画面である。この情報入力画面103には、引取申込の希望の有無(同図に示す例では「下取り」の希望の有無)を択一的に選択する選択欄103aと、所定の操作を行う操作手段であるクリックボタン103bと、が設けられている。
【0037】
図2の購入画面において引取申込を行っていない場合、
図5に示す通り、引取申込の希望の有無が未選択の状態の選択欄103aを含む情報入力画面103が表示される一方で、
図2の購入画面において既に引取申込を行っている場合、
図6に示す通り、引取申込を希望することが選択されている状態の選択欄103aを含む情報入力画面103が表示される。
【0038】
なお、
図2の購入画面において引取申込を行っていない場合、引取申込を希望することが選択されている状態の選択欄103aを含む情報入力画面103を表示してもよい。
【0039】
この情報入力画面103における選択欄103aが未選択の状態である場合、引取申込の希望の有無の選択を行う。選択欄103aが引取申込を希望する状態である場合、該状態のままとするか、或いは、希望しない状態への切替を行う。選択欄103aが引取申込を希望しない状態である場合、該状態のままとするか、或いは、希望する状態への切替を行う。
【0040】
そして、選択欄103aにおいて引取申込を希望する旨を選択した状態で、クリックボタン103bをクリックする操作は、正式な購入申込及び引取申込の操作になる。すなわち、この場合、クリックボタン103bは、購入申込操作手段となるとともに、引取申込操作手段となる。一方、選択欄103aにおいて引取申込を希望しない旨を選択した状態で、クリックボタン103bをクリックする操作は、購入申込操作になる。すなわち、この場合、クリックボタン103bは購入申込操作手段となる。
【0041】
クリックボタン103bをクリックすると、最終確認画面104(
図7,8参照)に進む。ちなみに、未登録ユーザからの引取申込は受け付けないため、未登録ユーザのユーザ端末20には、
図5,
図6に示すような情報入力画面103は表示されない(提供されない)。
【0042】
図7,
図8は最終確認画面の一例を説明する説明図である。最終確認画面104には、ユーザが購入申込を行った商品の写真が表示される写真表示欄104aと、該商品の名前である商品名が表示される商品名表示欄104bと、該商品の購入数が表示される数量表示欄104cと、該商品に関する価格の情報が表示される価格表示欄104dと、該ユーザの購入をその決済を含めて確定させる購入確定の操作を行う購入確定操作手段であるクリックボタン104eと、が設けられている。
【0043】
価格表示欄104dには、前記商品の商品価格に購入数を乗算した金額である合計商品価格と、商品価格からの値引額の合計の金額である合計値引額と、合計商品価格から合計値引額を値引いた金額である合計販売価格とが表示される。合計商品価格、合計値引額及び合計販売価格は、カート画面102の場合と同一である。
【0044】
図5,6の情報入力画面103の選択欄103aによって引取申込を行った場合には、
図7に示す最終確定画面104に進む一方で、
図5,6の情報入力画面103の選択欄103aにおいて引取申込を行わなかった場合、
図8に示す最終確定画面104に進む。
図7に示す最終確認画面104の価格表示欄104dには、
図4と同様、値引き適用された合計販売価格が表示される。
図8に示す最終確認画面104の価格表示欄104dには、
図3と同様、値引が不適用となる合計販売価格が表示される。
【0045】
そして、確認画面104のクリックボタン104eをクリックする操作によって、購入を確定させる。
【0046】
図9は情報処理サーバの構成を示すブロック図である。情報処理サーバ10は、AT互換機等のコンピュータであり、CPU及びRAM等から構成され且つプログラム実行によって各種の機能(手段)を実装可能な制御部11と、RAMとSSD又はHDDとを含む記憶部12と、ネットワーク50を介した通信を可能とする有線又は無線の通信インターフェース13と、情報を入力するキーボードやマウス等の入力インターフェース14と、情報を出力するモニタやプリンターやスピーカ等の出力インターフェース15と備えている。
【0047】
制御部11には、Webサーバ等から構成され且つ通信インターフェース13によりネットワーク50経由でユーザ端末20にGUI環境を提供する環境提供手段11aと、ユーザ端末20によりネットワーク50を介して情報処理サーバ10にアクセスしてくるユーザの前記ユーザ登録を行うとともに登録ユーザに対する認証も行うユーザ認証手段11bと、情報処理サーバ10によって販売する複数の商品の情報(商品情報)を、記憶部12から取得するか、或いは、通信インターフェース13によりネットワーク50経由で他のコンピュータから取得して前記GUI環境を介して、ユーザ端末20に提供する商品情報提供手段11cと、が設けられている。
【0048】
また、制御部11には、環境提供手段11aによってユーザ端末20に提供される前記商品画面上での前記ユーザの商品選択を受け付ける商品選択受付手段11dと、環境提供手段11aによってユーザ端末20に提供される前記購入画面101上、前記カート画面102上又は前記情報入力画面103上でのユーザの購入申込を受け付ける購入申込受付手段11eと、環境提供手段11aによってユーザ端末20に提供される前記購入画面101上又は前記情報入力画面103上でのユーザの引取申込を受け付ける引取申込受付手段11fと、購入申込を行ったユーザに対して値引きを行える状態である値引可能状態であるか否かを確認する確認手段11gと、が設けられている。
【0049】
前記値引可能状態と判断されるためには、確認手段11gによる処理を行う以前に、確認対象になっているユーザが自己の管理又は所有する物品について引取申込を行っている事と、該ユーザが登録ユーザである事とが条件になる。ちなみに、未登録ユーザのユーザ端末20に対しては、上述した構成によって、GUIによる引取申込操作手段が提供されないため、物理的に引取申込を行うことが不可能である。
【0050】
また、制御部11には、ユーザからの購入申込があった商品について、該ユーザが値引可能状態であることが確認手段11gによって確認された場合には、該商品の前記商品価格から予め定めた値引額を値引いた金額を、該商品の販売価格として導出する一方で、該ユーザが値引可能状態でないことが確認手段11gによって確認された場合には、該商品の前記商品価格を、該商品の販売価格として導出する販売価格導出手段11hが設けられている。
【0051】
前記値引額は、商品価格に、予め定められた割合(本例では20%)を乗算することによって算出される。すなわち、引取申込に係る物品の状態にかかわらず、商品から一定の金額が値引きされることになる。ちなみに、ここで言う物品の状態には、物品に備え付けられた作動部分や電子部品等が本来の機能を発揮し得る状態にあるか否かや、物品の表面の傷の有無又はその数若しくは程度や、物品の経年劣化の度合いや、その他、保存状態(劣化度合い)等の意味が含まれる他、その物品の時価等も含まれる。このような物品の状態の確認、すなわち査定が不要になり、商品を販売する業者である販売者又は情報処理サーバを運営する運営者の手間が軽減される。また、販売者がユーザから物品を引き取る前に、販売商品の値引きを該ユーザに対して行うことが可能になるため、販売者及びユーザの双方にメリットがある。
【0052】
ちなみに、引取申込に係る物品と、該物品に対応して値引きを行う商品とを一対一で対応させてもよい。また、引取申込に係る一の物品に対して、購入申込に係る複数の商品を一括して値引くようにしてもよい。この場合、引取申込に係る一の物品に対して値引が可能な商品の範囲を予め定めておく必要がある。例えば、まとめて複数の商品を一括で購入する場合に、これらの商品について、引取物品に係る一の物品による値引きを行う。すなわち、購入単位で、値引き可能な商品の範囲を定めてもよい。確認手段11gは、このような設定の状況に応じて、値引許可情報の有無を判断する。
【0053】
さらに、制御部11には、該販売価格導出手段11hによって導出した商品の販売価格を、前記カート画面102及び前記最終確認画面104を介して、該商品の購入申込を行ったユーザの前記ユーザ端末20に提供する販売価格提供手段11iと、環境提供手段11aによってユーザ端末20に提供される前記最終確認画面104上での前記ユーザの購入確定を受け付ける購入確定受付手段11jと、購入確定を受け付けた商品の決済を行う決済手段11kと、商品の販売の手配を行う商品手配指示手段11lと、物品の引取の手配を行う物品手配指示手段11mと、が設けられている。
【0054】
図10は記憶部のデータ構造を説明する説明図である。記憶部12には、前記商品情報を記録する商品情報記録領域である商品データテーブル12aと、前記ユーザ情報を記録するユーザ情報記録領域であるユーザデータテーブル12bと、ユーザに販売した商品毎の取り引き情報である販売情報を記録する販売情報記録領域である販売データテーブル12cと、ユーザから引き取った物品毎に生成される取り引き情報である引取情報を記録する引取情報記録領域である引取データテーブル12dと、が設けられている。
【0055】
商品データテーブル12aの1つのレコードには、商品の種類毎に個別に用意される一の商品情報が記録される。この商品データテーブル12aは、その項目(フィールド)として、記録されたレコード同士(商品情報同士)を識別させる主キーである商品IDが入力される「商品ID」と、レコードの対象になっている商品の商品情報が入力される「商品情報」と、を有している。
【0056】
前記商品情報には、商品の名前である前記商品名と、該商品の種類である商品種別と、該商品の販売価格の基礎となる前記商品価格等とが含まれている。
【0057】
ユーザデータテーブル12bの1つのレコードには、ユーザ毎に個別に用意される一の前記ユーザ情報が記録される。このユーザデータテーブル12bは、その項目(フィールド)として、記録されたレコード同士(商品情報同士)を識別させる主キーであるユーザIDが入力される「ユーザID」と、レコードの対象になっているユーザの前記ユーザ情報が入力される「ユーザ情報」と、を有している。
【0058】
販売データテーブル12cの1つのレコードには、一のユーザに販売した商品毎に個別に用意される前記購入情報が記録される。この販売データテーブル12cは、その項目(フィールド)として、記録されたレコード同士(販売情報同士)を識別させる主キーである販売IDが入力される「販売ID」と、レコードの対象になっている商品の商品IDが入力される「商品ID」と、該商品を販売したユーザのユーザIDが入力される「ユーザID」と、該商品に係る前記販売情報が入力される「販売情報」と、を有している。
【0059】
販売情報には、レコードの対象になっている一の商品の販売日と、該商品の商品価格と、該商品の販売金額と、該商品の値引額と、が含まれている。
【0060】
また、販売データテーブル12cは、上述した通り、商品データテーブル12aの主キーである商品IDが入力される項目を有しているため、商品データテーブル12aと販売データテーブル12cとの間には、一対多のリレーションシップが構築され、商品情報と販売情報とが関連付けされた状態で記憶部12に記憶される。
【0061】
このようなデータ構造によれば、同種の商品を複数販売するような場合に対応可能になり、現状に即したデータ管理が可能になる。特に、一の商品毎に所謂「単品管理」が可能になる。
【0062】
この販売データテーブル12cのレコードは、最初の予備的な購入申込を受け付けた時点で、購入申込受付手段11eによって新規レコードとして、販売データテーブル12cに登録され、該レコードの販売情報(特に、販売情報中の販売日や販売価格等)は、購入申込受付手段11eが販売申込を受け付ける度に、最新の情報に逐次更新される。
【0063】
さらに、販売データテーブル12cは、上述した通り、ユーザデータテーブル12bの主キーであるユーザIDが入力される項目を有しているため、ユーザデータテーブル12bと販売データテーブル12cとの間には、一対多のリレーションシップが構築され、ユーザ情報と販売情報とが関連付けされた状態で記憶部12に記憶される。
【0064】
このようなデータ構造によれば、一人のユーザが複数の商品を購入するような場合に対応可能になり、現状に即したデータ管理が可能になる。
【0065】
引取データテーブル12dの1つのレコードには、一のユーザから引き取った物品毎に個別に用意される前記引取情報が記録される。この引取データテーブル12dは、その項目(フィールド)として、記録されたレコード同士(引取情報同士)を識別させる主キーである引取IDが入力される「引取ID」と、レコードの対象になっている物品の引取申込を行ったユーザのユーザIDが入力される「ユーザID」と、該物品に係る前記引取情報が入力される「引取情報」と、を有している。
【0066】
引取情報には、レコードの対象になっている一の物品の物品名と、該物品の種類である物品種別と、該物品に係る引取状況と、該物品に対応する値引きを実施したか否かを示す実施状況と、が含まれている。
【0067】
引取状況として、例えば、ユーザからの引取申込の後にまだ何らの処理も行っていない状況である「未着手」と、ユーザから物品を引き取る指示を発せられた状況である「指示済」と、ユーザから実際に引き取った物品が販売者又は運営者が予め定めた所定の場所(例えば倉庫等)に届いて一連の引取手続が完了した状況である「完了」と、を用意している。
【0068】
実施状況は、本例では、値引きを行っていない状況である「値引前」と、値引きを既に行っている状況である「値引済」との2つの状況が定められている。
【0069】
また、引取データテーブル12dは、上述した通り、ユーザデータテーブル12bの主キーであるユーザIDが入力される項目を有しているため、ユーザデータテーブル12bと引取データテーブル12dとの間には、一対多のリレーションシップが構築され、ユーザ情報と引取情報とが関連付けされた状態で記憶部12に記憶される。
【0070】
このようなデータ構造によれば、一人のユーザが複数の物品について引取申込を行うような場合に対応可能になり、現状に即したデータ管理が可能になる。
【0071】
図11は情報処理サーバの処理内容の前半部分を示すフロー図であり、
図12は情報処理サーバの処理内容の後半部分を示すフロー図である。まず、ユーザが、ユーザ端末20によって情報処理サーバ10にアクセスして前記ユーザ認証手段11bによるユーザ認証を行った場合、登録ユーザとして、ステップS101から処理が開始される。一方、ユーザ認証を行わない場合に、未登録ユーザとして、ステップS101から処理が開始される。
【0072】
ステップS101では、環境提供手段11aによって前記商品画面を前記ユーザ端末20に提供し、ステップS102に進む。ちなみに、商品情報提供手段11cが、記憶部12の商品データテーブル12aから取得した商品情報を環境提供手段11aに提供することによって、前記商品画面には販売可能な複数の商品の情報が表示される。
【0073】
ステップS102では、前記ユーザが前記商品画面に表示された複数の商品中から気になる商品(購入を検討したい商品)を選択する商品選択を、商品選択受付手段11dが受け付けたか否かを確認し、商品選択が確認された場合にはステップS103に進む一方で、確認されなかった場合にはステップS101に処理を戻す。
【0074】
ステップS103では、環境提供手段11aによって、前記商品選択に係る商品が表示された前記購入画面101を前記ユーザ端末20に提供し、ステップS104に進む。前記購入画面101に表示される前記商品の情報は、商品データテーブル12aから商品選択した商品に係るレコードの商品情報を取得する商品情報提供手段11cから提供される。
【0075】
登録ユーザのユーザ端末20に提供される前記購入画面101にはクリックボタン101eが表示され、該登録ユーザからの該購入画面101上での引取申込操作が可能である一方で、未登録ユーザのユーザ端末20に提供される前記購入画面101にはクリックボタン101eが非表示であり、該未登録ユーザからの該購入画面101上での引取申込操作ができない状態となる。
【0076】
ステップS104では、前記購入画面101上での前記ユーザからの前記商品の予備的な購入申込を、購入申込受付手段11eが受け付けたか否かを確認し、受け付けた場合にはステップS105に進む一方で、受け付けなかった場合にはステップS103に処理を戻す。
【0077】
ステップS105では、前記購入画面101上での前記ユーザからの自己の物品の予備的な引取申込を、引取申込受付手段11fが受け付けたか否かを確認し、受け付けた場合にはステップS106に進む一方で、受け付けなかった場合にはステップS107に処理を進める。ちなみに、予備的な引取申込を受け付けた時点で、該引取申込に係る物品の引取情報が含まれた新規のレコードを作成して引取データテーブル12dに記録する。この新規なレコードに係る引取情報の引取状況は「未着手」にセットされ、実施状況は「値引前」にセットされている。
【0078】
ステップS106では、確認手段11gによって、前記ユーザからの購入申込に係る商品及び該ユーザに対して値引可能状態であるか否かを確認し、その確認後、ステップS107に進む。
【0079】
値引可能状態は、上述した通りであるが、確認手段11gの具体的な処理について説明すると、この確認手段11gは、前記ユーザが登録ユーザである点と、その時点での実施状況が「値引前」になっている引取情報を有するとともに該登録ユーザのユーザIDがユーザIDとして格納されたレコード(値引前レコード)が、引取データテーブル12dから少なくとも1つ抽出可能である点と、前記購入申込に係る商品が値引前レコードに係る物品に対応している点の3点が確認されたことを条件として、値引可能状態であることを判断する一方で、それ以外の場合には値引不可状態であると判断する。
【0080】
ちなみに、上述した通り、引き取った物品又は引き取る予定の物品と、販売する商品とを、一対一で対応させてもよいし、或いは一の物品に対して、複数の商品の値引きを行ってもよく、その場合は、値引きを行う商品を、予め定めた所定の範囲(例えば、取引単位)とする。
【0081】
なお、引き取った物品又は引き取る予定の物品に対して値引きを行うことが可能な商品を限定してもよいし、或いは限定しなくてもよい。限定する場合、例えば、引き取った物品又は引き取る予定の物品と同種の商品に限って値引きを行うようにしてもよい。言い換えると、引取申込に係る物品に応じて値引きする商品を規制してもよい。この基準は、確認手段11gによる判別に考慮される。
【0082】
ステップS107では、販売価格導出手段11hが、前記購入申込に係る商品の販売価格を導出し、ステップS108に進む。販売価格導出手段11hは、確認手段11gによって値引可能状態が確認された場合には前記商品価格から上述した内容による値引きを行った価格を販売価格とする一方で、確認手段11gによって値引不可状態が確認された場合には前記商品価格を商品価格とし、ステップS108に処理を進める。価格は税抜価格としてもよいし、或いは税込価格としてもよい。
【0083】
ちなみに、ステップS105からステップS106を介さずにステップS107に直接処理を進めた場合等、確認手段11gによる確認を行っていない場合には、値引不可状態であることを前提として販売価格導出手段11hによる販売価格の導出を行う。すなわち、この場合、商品価格が販売価格となる。
【0084】
ステップS108では、環境提供手段11aによって、前記商品選択に係る商品が表示された前記カート画面102を前記ユーザ端末20に提供し、ステップS109に進む。カート画面102に表示される前記商品の商品情報は、商品情報提供手段11cによって提供され、前記商品の販売価格は、販売価格提供手段11iによって提供される。商品情報提供手段11cから提供される商品情報は、記憶部12の商品データテーブル12aから取得される。販売価格提供手段11iから提供される販売価格は、販売価格導出手段11hによって導出された販売価格である。
【0085】
ステップS109では、前記カート画面102上での前記ユーザからの前記商品の購入申込を、購入申込受付手段11eが受け付けたか否かを確認し、受け付けた場合にはステップS110に進む一方で、受け付けなかった場合にはステップS108に処理を戻す。
【0086】
ステップS110では、環境提供手段11aによって、購入画面101での操作及び入力の内容を反映させた状態の情報入力画面103(
図5,
図6を参照)を前記ユーザ端末20に提供し、ステップS111を進む。ちなみに、
図5,
図6に示す情報入力画面103は登録ユーザのユーザ端末20にのみ提供され、未登録ユーザのユーザ端末20には提供されない。
【0087】
ステップS111では、一又は複数の情報入力画面103が完了したことを確認するとともに、その最中において前記ユーザからの正式な購入申込を購入申込受付手段11eによって受け付けた場合、ステップS112に進み、それ以外の場合にはステップS110に処理を戻す。
【0088】
ステップS112では、一又は複数の情報入力画面103による情報入力の最中において前記ユーザからの正式な引取申込を引取申込受付手段11fによって受け付けた場合、ステップS113に処理を進める一方で、それ以外の場合にはステップS113の処理を実行せずにステップS114の処理を進める。
【0089】
ちなみに、予備的な引取申込を行った後、情報入力画面103において、正式な引取申込を行わなかった場合、予備的な引取申込はキャンセルされたことになるため、引取申込受付手段11fは、該引取申込に係るレコードを、引取データテーブル12dから削除する。
【0090】
ステップS113では、引取申込を受け付けたことを前提として、確認手段11gによる上述した処理を行い、ステップS114に処理を進める。ちなみに、このステップS113の処理を経ずにステップS114に進んだ場合には、値引不可状態が確認され、ステップS113の処理を経てステップS114に進んだ場合には、値引可能状態又は値引不可状態の何れかの状態が確認されることになる。
【0091】
ステップS114では、販売価格導出手段11hが、正式な前記引取申込の有無を加味して、ステップS107の処理と同様、前記購入申込に係る商品の販売価格を導出し、ステップS115に進む。ちなみに、直前までの最新の状況を反映させて処理を実行する。
【0092】
ステップS115では、環境提供手段11aによって、最終確認画面104(
図7,
図8を参照)を前記ユーザ端末20に提供し、ステップS116を進む。
【0093】
最終確認画面104には、前記商品の商品情報の少なくとも一部(例えば、購入申込をしている商品の商品価格)が表示されるとともに、該商品の値引額及び販売価格が表示される。該商品の商品情報は上述した場合と同様、商品情報提供手段11cから提供される
販売価格及び値引額は、情報入力画面103で前記ユーザが入力及び操作した結果を反映させてステップS114で販売価格導出手段11hにより導出された販売価格及びその値引額が販売価格提供手段11iにより提供される。
【0094】
ステップS116では、最終確認画面104上での前記ユーザの購入確定の操作を購入確定受付手段11jによって受け付けた場合、一連の商品の購入を確定させるため、ステップS117に進む一方で、それ以外の場合には、該ユーザからの購入確定の受け付けを待つ目的で、ステップS115に処理を戻す。ステップS117では、最終確認画面S115に表示した内容(前記ユーザからの最終的な入力結果及び操作結果を反映させた内容)で、購入申込に係る商品の決済を、決済手段11kにより実行し、ステップS118に進む。
【0095】
ステップS118では、商品手配指示手段11lが、前記ユーザの購入申込に係る商品を該ユーザの指定場所に配送するための指示である商品手配指示を、ネットワーク50を介して、商品手配端末30に対して行い、ステップS119に進む。
【0096】
ステップS119では、前記ユーザが、ステップS117での決済の対象になった商品の購入に関する一連の操作又は入力によって、自己の物品の引き取って貰うための引取申込を正式に行ったか否かを、前記引取申込受付手段11fによって確認する。本例では、前記引取申込受付手段11fが、引取データテーブル12dに記憶され且つ該ユーザに係るレコードの引取情報における引取状況が「未着手」になっている状態を、引取申込があった状態としているため、該状態が確認された場合には、該ユーザが引取申込をしていると判断してステップS120を進む一方で、確認されなかった場合には、該ユーザが引取申込をしなかったと判断して処理を終了させる。
【0097】
ステップS120では、物品手配指示手段11mが、前記ユーザの引取申込に係る物品を該ユーザから引き取って運営者又は販売者が予め指定する(定めた)場所に該ユーザの指定場所に配送するための指示である物品手配指示を、ネットワーク50を介して、物品手配端末40に対して行うとともに、該物品に係る商品情報のレコードの引取状況を「指示済」にセットするとともに、実施状況も「値引済」にセットし、ステップS121に進む。
【0098】
ステップS121では、物品手配指示手段11mが、物品の手配が完了した旨の通知である完了通知を、ネットワーク50を介して、物品手配端末40から受け付けたか否かを確認し、受け付けた場合にはステップS122に処理を進め、受け付けていない場合にはステップS121の処理を再び実行する。
【0099】
ステップS122では、物品手配指示手段11mが、該物品に係る商品情報のレコードの引取状況を「完了」にセットする物品手配完了処理を実行し、一連の処理を終了させる。
【0100】
以上のように構成される本発明の情報処理サーバ10及び情報処理システムによれば、販売価格導出手段11hが、ユーザからの商品の購入申込を受け付けるとともに該ユーザからの引取申込を受け付けたことを条件の少なくとも一部として、商品価格から、該引取申込に係る物品の状態とは無関係に定められた値引額を減額した価格を販売価格とする(本例では商品価格から20%を割引した価格を販売価格とする)ため、査定が不要になり、販売者側の手間が軽減されるとともに、ユーザも物品の状態を心配することなく、明確な販売価格を購入前に知ることが可能になり、双方にメリットがある。
【0101】
また、物品の引取申込を受け付けた段階で、該物品に係る査定を行うことなく、商品の値引きを行うことが可能になるため、ユーザは気軽に引取申込を行うことが可能になる。
【0102】
また、引取申込を行わない状態で、販売価格提供手段11iによって商品の販売価格が提供された場合でも、その後、環境提供手段11aによって提供される情報入力画面103上で、引取申込が可能であるため、引取申込を促進し、リサイクルの頻度を向上させることが可能になる。一方、既に行った引取申込を、情報入力画面103でキャンセルすることも可能であり、ユーザの要望に柔軟に対応可能になる。
【0103】
さらに、上述した通り、ある商品に対して値引きを行うことが可能な物品を限定することも可能であるため、商品の値引きを目的として引取申込を行う物品と、該商品とが乖離することが防止される。
【0104】
なお、上述した例では、引取申込に係る物品が予め定めた所定の場所に届いた場合に、該引取申込に係るレコードの引取情報の引取状況を「完了」にセットしているが、該物品が予め定めた所定の場所に届くことが確実な状態が確認された段階で、該引取状況を「完了」にセットしてもよい。例えば、ユーザから該物品を実際に受け取った時点で、この物品に係るレコードの引取情報の引取状況を「完了」にセットする。
【0105】
また、
図1に仮想線で示す通り、前記記憶部12を備えた他のコンピュータであるデータサーバ60を、情報処理サーバ10とは別に設けてもよく、それによって負荷が2つのサーバ10.60分散される。この場合、制御部11に搭載した各種手段も、自己の記憶部12ではなく、データサーバ60から各種の情報を取得するとともに、情報の更新をデータサーバ60に対して実行する。
【0106】
さらに、値引額は、購入する商品の種類に応じて変動させてもよい。具体的には、人気のある漫画やアニメのキャラクタに関する商品であれば、値引額を低い金額(例えば商品価格の10%)に設定し、所定の会社に関連する商品であれば、値引額を中程度の金額(例えば商品価格の20%)に設定し、自社のオリジナル商品であれば、値引額を高い金額(例えば商品価格の30%)に設定してもよい。一方、引き取る物品の種類に応じて、同様の手法により値引額を設定してもよい。
【0107】
次に、
図13及び
図14に基づき、本発明の別実施形態について上述の形態と異なる部分を説明する。
【0108】
図13は予備的な購入申込を連続して行う場合の購入画面の一例を説明する説明図である。同図に示す例では、ユーザが、購入画面101上で、予備的な購入申込の操作を行う際に、引取申込の操作を一度でも行った場合、一括して予備的な購入申込を行う複数の商品の全てについて、値引きが可能になる。
【0109】
ちなみに、引取申込の操作を一度でも行った場合、それ以降の購入画面101では、引取申込操作手段を構成するクリックボタン101eを、クリック操作ができない非活性な状態とするか、或いは非表示としてもよい。
【0110】
図14はカート画面の一例を説明する説明図である。本実施形態では、カート画面102において、複数の商品の商品情報が一括で表示されることと、前記引取申込をキャンセルするキャンセル操作を構成するクリックボタン102fが設けられている以外は、
図3及び
図4に示す例と同一の内容が表示される。
【0111】
カート画面102上でユーザのキャンセル操作が行われた場合、
図13に示す購入画面101上での引取申込の操作によって引取データテーブル12dに新規に登録された引取情報に係るレコードを削除する操作を行う。
【0112】
次に、
図15及び
図16に基づき、本発明の別実施形態について上述の形態と異なる部分を説明する。
【0113】
図15は商品選択を連続して行う場合の購入画面の一例を説明する説明図であり、
図16はカート画面の一例を説明する説明図である。これらの図面に示す例では、購入画面101において、予備的な購入申込の操作を行う際に、引取申込の操作は行わないものとし、カート画面102に進んだ段階で、該カート画面102には、引取申込操作手段であるクリックボタン102gが設けられ、これによってユーザは引取申込を行う。
【0114】
次に、
図17に基づき、本発明の別実施形態について上述の形態と異なる部分を説明する。
【0115】
上述した実施形態では、引取申込を行った段階で、値引可能状態になり得るものであったが、本実施形態では、ユーザからの引取申込を受け付けた後、該引取申込に係る物品が、販売者又は運営者が予め定めた場所に届いた状態、或いは届くことが確実な状態であることを、値引可能状態と判断するための1つの条件とする。
【0116】
言い換えると、引取データテーブル12dにおける該引取申込に係るレコードの引取情報の引取状況が「完了」にセットされていることを、値引可能状態と判断する1つの条件とする。
【0117】
そして、この処理を実現するためには、購入申込に係る一連の処理よりも先に、引取申込に係る一連の処理を完了させることが必要になる。
【0118】
図17は引取申込に係る一連の処理の手順を示すフロー図である。ステップS201から処理が開示される。ステップS201では、環境提供手段11aによって引取申込画面(図示しない)を、ユーザのユーザ端末20に提供し、ステップS202に進む。
【0119】
ステップS202では、引取申込受付手段11fが、引取申込画面上での前記ユーザの引取申込を受け付けたか否かを確認し、受け付けた場合にはステップS203に進む一方で、受け付けなかった場合にはステップS201に処理を戻す。ちなみに、引取申込受付手段11fは、前記ユーザからの引取申込を受け付けた時点で、該引取申込に係るレコードを引取データテーブル12dに新規に登録する。この新規の登録時、該レコードに係る引取情報の引取状況は「未着手」にセットされ、実施状況は「値引前」にセットされる。
【0120】
ステップS203では、物品手配指示手段11mが、ネットワーク50を介して、物品手配端末40に対して、前記物品手配指示を行うとともに、引取データテーブル12dにアクセスして該物品手配指示の対象になっている物品に係るレコードの引取情報における引取状況が「指示済」にセットし、ステップS204に進む。
【0121】
ステップS204では、物品手配指示手段11mが、前記完了通知を、ネットワーク50を介して、物品手配端末40から受け取った否かを確認し、受け取った場合にはステップS205に処理を進める一方で、受け付けていない場合にはステップS204の処理を再度繰り返す。
【0122】
ステップS205では、物品手配指示手段11mが、該物品に係る商品情報のレコードの引取状況を「完了」にセットする物品手配完了処理を実行し、一連の処理を終了させる。
【0123】
続いて、前記ユーザからの購入申込を受け付けるため、
図11及び
図12に示す処理を行う。ただし、
図11のステップS105の処理は不要であるため、ステップS104において、予備的な購入申込を受け付けたことが確認された場合には、ステップS106に処理を進める。ステップS106における確認手段11gによる処理では、上述したような条件を反映させて値引可能状態であるか否かを確認し、その確認の結果は、ステップS107における販売価格の導出に反映される。
【0124】
また、同様に、
図11のステップS112の処理も不要であるため、ステップS111において、正式な購入申込を受け付けたことが確認された場合には、ステップS113に処理を進める。ステップS113における確認手段11gによる処理でも、同様に、上述したような条件を反映させて値引可能状態であるか否かを確認し、その確認の結果は、ステップS114における販売価格の導出に反映される。
【0125】
さらに、
図12に示すステップS119~ステップS122までの処理は不要になるため、ステップS118の処理が終了すると、一連の処理が完了する。
【0126】
以上のような構成によれば、ユーザからの物品を届いた状態又は届くことが確実な状態を確認したうえで、商品の値引きを行うため、販売者がより安心して値引きを実施できる。
【0127】
なお、ユーザが商品を購入する際、値引可能状態であっても、値引きをしないことを希望しているような場合において、その希望を反映させて該商品を購入できるように、環境提供手段11aが値引きの希望の有無を確かめるGUIを、ユーザ端末20に提供してもよい。
【符号の説明】
【0128】
10 情報処理サーバ
11a 環境提供手段
11c 商品情報提供手段
11e 購入申込受付手段
11f 引取申込受付手段
11g 確認手段
11h 販売価格提供手段
11i 販売価格導出手段
12 記憶部
20 ユーザ端末(情報端末)
50 ネットワーク(インターネット)
60 データサーバ(コンピュータ)