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  • 特開-排気用フードセット、及びロースター 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022062974
(43)【公開日】2022-04-21
(54)【発明の名称】排気用フードセット、及びロースター
(51)【国際特許分類】
   A47J 37/06 20060101AFI20220414BHJP
   F24C 15/20 20060101ALI20220414BHJP
   A47F 10/06 20060101ALI20220414BHJP
【FI】
A47J37/06 316
F24C15/20 D
A47F10/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020171212
(22)【出願日】2020-10-09
(71)【出願人】
【識別番号】506263790
【氏名又は名称】株式会社イワモト
(74)【代理人】
【識別番号】100137394
【弁理士】
【氏名又は名称】横井 敏弘
(72)【発明者】
【氏名】岩本 龍哲
【テーマコード(参考)】
4B040
【Fターム(参考)】
4B040AA02
4B040AE13
4B040EB14
4B040NA15
4B040NA20
(57)【要約】
【課題】食事中において、人の口から出る飛沫の飛び散りを防止する排気用フードセット、及びロースターを提供すること。
【解決手段】ロースター1は、排気用フードセット5を有する。排気用フードセット5は、筒材であり、食材を加熱時に生じた煙を排気するための排気用フード20と、板材である仕切部10と、仕切部10を排気用フード20に着脱自在に連結する連結部30とを有する。仕切部10は、排気用フード20の外壁面に対して立てた状態で連結する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒材であり、食材を加熱時に生じた煙を排気するためのフードと、
板材である仕切部と、
前記仕切部を前記フードに着脱自在に連結する連結部と
を有し、
前記仕切部は、前記フードの外壁面に対して立てた状態で連結する
排気用フードセット。
【請求項2】
前記フードは、磁性のある金属で形成され、
前記連結部は、磁石であり、前記仕切部に設けられる
請求項1に記載の排気用フードセット。
【請求項3】
前記仕切部10の周縁に設けられ、前記仕切部を立てた状態で支持する支持部
をさらに有し、
前記フードの外壁面は、前記支持部を連結する領域において、平らに形成され、
前記支持部は、前記フードの外壁面と連結する面において平らに形成され、当該フードの外壁面に連結する面に前記連結部が設けられる
請求項2に記載の排気用フードセット。
【請求項4】
前記フードは、角筒材を屈曲してなる
請求項3に記載の排気用フードセット。
【請求項5】
板材である第2の仕切部
をさらに有し、
前記仕切部の横幅と、前記第2の仕切部の横幅とで長さが異なる
請求項4に記載の排気用フードセット。
【請求項6】
食材を加熱する加熱調理器と、
筒材であり、食材を加熱時に生じた煙を排気するためのフードと、
板材である仕切部と、
前記仕切部を前記フードに着脱自在に連結する連結部と
を有し、
前記仕切部は、前記フードの外壁面に対して立てた状態で連結する
ロースター。
【請求項7】
食材を加熱時に生じた煙を排気するための筒材であるフードを、吸気装置に接続する吸気ダクトに連結する工程と、
前記フードの外壁面に対して板状である仕切部を立てた状態で、前記仕切部を前記フードに着脱自在に連結する工程と
を有する
排気用フードセットの使用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排気用フードセット、及びロースターに関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1では、魚や肉類等を載置して調理する場合に発生する肉汁、油脂、及び調味料等の飛沫の飛散を防止するバックガードを設けた調理用焼物機器が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-126448号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、食事中において、人の口から出る飛沫の飛び散りを防止する排気用フードセット、及びロースターを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る排気用フードセットは、筒材であり、食材を加熱時に生じた煙を排気するためのフードと、板材である仕切部と、前記仕切部を前記フードに着脱自在に連結する連結部とを有し、前記仕切部は、前記フードの外壁面に対して立てた状態で連結する。
【0006】
好適には、前記フードは、磁性のある金属で形成され、前記連結部は、磁石であり、前記仕切部に設けられる。
【0007】
好適には、前記仕切部10の周縁に設けられ、前記仕切部を立てた状態で支持する支持部をさらに有し、前記フードの外壁面は、前記支持部を連結する領域において、平らに形成され、前記支持部は、前記フードの外壁面と連結する面において平らに形成され、当該フードの外壁面に連結する面に前記連結部が設けられる。
【0008】
好適には、前記フードは、角筒材を屈曲してなる。
【0009】
好適には、板材である第2の仕切部をさらに有し、前記仕切部の横幅と、前記第2の仕切部の横幅とで長さが異なる。
【0010】
また、本発明に係るロースターは、食材を加熱する加熱調理器と、筒材であり、食材を加熱時に生じた煙を排気するためのフードと、板材である仕切部と、前記仕切部を前記フードに着脱自在に連結する連結部とを有し、前記仕切部は、前記フードの外壁面に対して立てた状態で連結する。
【0011】
また、本発明に係る排気用フードセットの使用方法は、食材を加熱時に生じた煙を排気するための筒材であるフードを、吸気装置に接続する吸気ダクトに連結する工程と、前記フードの外壁面に対して板状である仕切部を立てた状態で、前記仕切部を前記フードに着脱自在に連結する工程とを有する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、食事中において、人の口から出る飛沫の飛び散りを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本実施形態におけるロースター1を例示する正面図である。
図2図1におけるロースター1を例示する側面図である。
図3図2におけるA部を拡大した図である。
図4】仕切部10Aを含む排気用フードセット5を例示する六面図である。
図5】仕切部10Bを含む排気用フードセット5を例示する六面図である。
図6】排気用フード20を例示する六面図である。
図7】仕切部10を例示する斜視図である。
図8】仕切部10Aを例示する六面図である。
図9】仕切部10Bを例示する六面図である。
図10】本実施形態における排気用フードセットの使用方法(S10)を説明するフローチャートである。
図11】本実施形態のロースター1における変形例1を例示する図である。
図12】本実施形態のロースター1における変形例2を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
まず、本発明がなされた背景を説明する。
主として飛沫感染により感染の拡大が進む感染症、例えばコロナウイルス又はインフルエンザウイルスの感染予防対策の1つとして、マスクの着用が挙げられる。しかし、食事中においては、マスクの着用を徹底することは難しいため、対面する人同士の間にパーテーションを設け感染予防を行う。ところが、例えば焼肉店のロースターにおいて、テーブル上ではパーテーションを立設し間仕切っているが、加熱調理器の上方では間仕切りされていない実情がある。そこで、上記事情を一着眼点にして本発明の実施形態を創作するに至った。本発明の実施形態によれば、加熱調理器の上方においても対面する人同士の間を仕切ることが可能である。以下、このような本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
【0015】
図1は、本実施形態におけるロースター1を例示する正面図である。
図2は、図1におけるロースター1を例示する側面図である。
図3は、図2におけるA部を拡大した図である。
図4は、仕切部10Aを含む排気用フードセット5を例示する六面図である。
図5は、仕切部10Bを含む排気用フードセット5を例示する六面図である。
図6は、排気用フード20を例示する六面図である。
図1図6に例示するように、ロースター1は、例えば、テーブルに加熱調理器40及びテーブルの下方に吸気装置(不図示)を配置されたダクト式ロースターであり、食材を加熱調理しながら、加熱調理時に食材から発生した煙を吸引し排煙する。利用者は、排気用フードセット5及び加熱調理器40を挟んで対向する位置に着座し、ロースター1を使用する。
ロースター1は、排気用フードセット5と、加熱調理器40とを有する。また、排気用フードセット5は、仕切部10と、支持部12と、排気用フード20と、連結部30とを有する。
【0016】
仕切部10は、例えば透明又は半透明である板材であり、本例では透明であるポリカーボネートの平板材である。仕切部10は、排気用フードセット5を挟んで着座した各利用者を隔てるために配置される。仕切部10は、利用者が互いに顔を見ながら会話及び食事を楽しむ観点から、透明又は半透明であることが好ましい。仕切部10は、後述する排気用フード20の外壁面である連結面20Aに対して立てた状態で、かつ、着座する各利用者に対して板面を向けた状態で連結する。なお、その詳細は後述する。
【0017】
支持部12は、仕切部10の周縁に設けられ、仕切部10を立てた状態で支持する支持部材である。支持部12は、図3に例示したように、2つの山形鋼で仕切部10を挟みボルトナットにて締結することで仕切部10に固定される。また、支持部12は、排気用フード20の外壁面と連結する面である連結面12Aにおいて、平らに形成される。なお、後述する排気用フード20の連結面20Aも平らに形成される。すなわち、排気用フード20の外壁面における支持部12を連結する領域の形状に合わせて形成している。これにより、互いの接触面積を広く確保し、連結部30による連結をより強固とすることができる。また、排気用フード20のメンテナンスの観点から、支持部12の連結面12Aには、連結部30が設けられる。
【0018】
排気用フード20は、食材を加熱時に生じた煙を集め排気するための筒材であり、本例では角筒材を屈曲した筒材である。排気用フード20は、予めテーブルの下方に配置された吸気装置(不図示)から延びる吸気ダクト(不図示)に着脱在に連結する。さらに、排気用フード20の基端は、円筒材が接続されており、吸気ダクトに回転自在に連結する。
また、排気用フード20は、角筒材であるため、平らな外壁面を有する。また、支持部12を連結する領域である連結面20Aは、平らであり、かつ、設置時において、水平である。また、排気用フード20は、磁性のある金属で形成され、本例ではSUS430であるステンレス鋼により形成される。なお、排気用フード20は、本発明に係るフードの一例である。
【0019】
連結部30は、仕切部10を排気用フード20に着脱自在に連結する連結部材である。連結部30には、クランプ等による締付連結具、吸盤等による吸着連結具、又は磁石による磁着連結具があり、本例の連結部30は、磁着連結具であり、シート状の磁石である。連結部30は、支持部12の連結面12Aに貼付され、磁着により仕切部10を排気用フード20の連結面20Aに着脱自在に連結する。
【0020】
加熱調理器40は、食材を加熱調理するための調理器である。加熱調理器40は、熱板式、セラミック炭式、溶岩セラミックス式、炭火式、又は、電熱線式であってもよい。加熱調理器40は、排煙用フード20の吸引口21の下方に位置する。
【0021】
図7は、仕切部10を例示する斜視図である。図7(A)は、仕切部10Aを例示する図であり、図7(A)は、仕切部10Bを例示する図である。
図8は、仕切部10Aを例示する六面図である。
図9は、仕切部10Bを例示する六面図である。
図7~9に例示するように、仕切部10は、ロースター1を利用する利用者の人数に応じて仕切部10の大きさが異なる2種類を選択することができる。
図4(A)に例示した仕切部10Aは、例えばロースター1に2人対2人で対面となる4人掛け時に使用される。仕切部10Aの幅Wは、例えば65cm以上75cm以下であり、本例では70cmである。また、仕切部10Aの高さHは、例えば20cm以上24cm以下であり、本例では22cmである。また、仕切部10Aの厚さtは、例えば1mm以上4mm以下であり、本例では3mmである。
図7(B)に例示した仕切部10Bは、例えばロースター1に1人対1人で対面となる2人掛け時に使用される。仕切部10Bの幅Wは、例えば25cm以上35cm以下であり、本例では30cmである。また、仕切部10Bの高さHは、例えば20cm以上24cm以下であり、本例では22cmである。また、仕切部10Bの厚さtは、例えば1mm以上4mm以下であり、本例では3mmである。
よって、仕切部10A及び仕切部10Bは、いわゆる横幅である幅Wの長さが異なっている。このように、仕切部10は、ロースター1を利用する利用者の人数に応じて、仕切部10の大きさを適宜選択することができる。
【0022】
図10は、本実施形態における排気用フードセットの使用方法(S10)を説明するフローチャートである。
図10に例示するように、ステップ100(S100)において、ロースター1を管理する管理者は、排気用フード20を、テーブルの下方に配置された、吸気装置(不図示)から延び接続する吸気ダクト(不図示)に着脱自在に連結する。
ステップ102(S102)において、管理者は、ロースター1を利用する利用者の人数に応じて仕切部10のサイズを選択する。例えばロースター1に2人対2人で対面となる4人掛けとなる場合に、図8に例示した仕切部10Aを選択する。また、管理者は、ロースター1に1人対1人で対面となる2人掛けとなる場合に、図9に例示した仕切部10Bを選択する。以下、本例では、仕切部10Aを選択する。
ステップ104(S104)において、管理者は、選択した仕切部10を排気用フード20の外壁面である連結面20Aに対して立てた状態で連結する。このとき、管理者は、図2に例示したように、仕切部10の板面を着座する各利用者に対向する状態で連結する。
このように、ロースター1を利用する利用者の人数に応じて、仕切部10を排気用フード20に連結し、対向する位置に着座した利用者の間を仕切ることができる。
【0023】
以上、説明したように、本実施形態におけるロースター1によれば、食事中において、対向する位置に着座した利用者の間を仕切ることができるため、マスクを着用しない場合であっても、利用者の口から出る飛沫の拡散を防止することができる。
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、これらに限定されるものではなく
【0024】
次に、上記実施例における変形例を説明する。
なお、変形例では、上記実施例と実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(変形例1)
図11は、本実施形態のロースター1における変形例1を例示する図である。
図11に例示したように、上記本実施形態の排気用フード20に吸引口21近傍の側壁面に吸引穴22をさらに設けてもよい。これにより、食事中において、使用者からの口から出た飛沫を吸引穴22から吸引することができ、仕切部10と合わせてより高い飛沫の飛散防止を期待できる。
【0025】
(変形例2)
図12は、本実施形態のロースター1における変形例2を例示する図である。
上記本実施形態において、テーブルに着脱自在に配置した屈曲筒材の排気用フード20に仕切部10を連結する場合を説明したが、これに限定するものではなく、本変形例において、図12に例示するように、天井から鉛直方向に延びる直管角筒材の排気用フードの外壁面に仕切部10を連結してもよい。排気用フード20の連結面20Aは、平らであり、かつ、設置時において垂直である。また、既設の排気用フード20の位置に応じて、排気用フード20の外壁面の複数位置に仕切部10を複数配置してもよい。
【0026】
(変形例3)
上記本実施形態において、角筒材で排気用フード20とする場合を説明したが、円筒材で排気用フード20を形成してもよい。本例において、支持部12は、連結面12Aを排気用フード20の外壁面の曲面形状に合わせて、凹曲状の面に形成してもよい。
【符号の説明】
【0027】
1 ロースター
5 排気用フードセット
10 仕切部
12 支持部
12A 連結面
20 排気用フード
20A 連結面
30 連結部
40 加熱調理器
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12