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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022063110
(43)【公開日】2022-04-21
(54)【発明の名称】情報処理装置、方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20220414BHJP
【FI】
G06Q30/02 398
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020171477
(22)【出願日】2020-10-09
(71)【出願人】
【識別番号】520394355
【氏名又は名称】小野 慎太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075410
【弁理士】
【氏名又は名称】藤沢 則昭
(74)【代理人】
【識別番号】100135541
【弁理士】
【氏名又は名称】藤沢 昭太郎
(72)【発明者】
【氏名】小野 慎太郎
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】ゲーム感覚で、ユーザに対象商品・役務を購入させる情報処理装置、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】ユーザが保持するユーザ端末6と通信可能に接続されるサーバ1であって、サーバ1は、ユーザの参加を促すキャンペーン情報を出力し、ユーザ端末6からユーザを識別するユーザ識別情報と、キャンペーンを識別するキャンペーン識別情報を受信すると、時間の計測を開始し、所定の時間、キャンペーンの対象商品又は対象役務に対してユーザが対価を支払った証拠の送付を受け付ける制御手段を有する構成とした。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが保持するユーザ端末と通信可能に接続される情報処理装置であって、
前記情報処理装置は、ユーザの参加を促すキャンペーン情報を出力し、
ユーザ端末からユーザを識別するユーザ識別情報と、キャンペーンを識別するキャンペーン識別情報を受信すると、時間の計測を開始し、
所定の時間、キャンペーンの対象商品又は対象役務に対してユーザが対価を支払った証拠の送付を受け付ける制御手段を有することを特徴とする、情報処理装置。
【請求項2】
前記制御手段が更に、前記ユーザ識別情報に基づき、
特定のユーザ識別情報に係るユーザ端末に対し、前記キャンペーン情報を出力することを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
ユーザ端末からユーザを識別するユーザ識別情報と、キャンペーンを識別するキャンペーン識別情報を受信すると、時間の計測を開始すると共に、受信した前記ユーザ識別情報に係るユーザ端末に、SNS上に投稿された記事を識別する投稿識別情報を出力することを特徴とする、請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
ユーザが保持するユーザ端末と通信可能に接続される情報処理装置を用いた方法であって、
ユーザの参加を促すキャンペーン情報を出力するステップと、
ユーザ端末からユーザを識別するユーザ識別情報と、キャンペーンを識別するキャンペーン識別情報を受信すると、時間の計測を開始するステップと、
所定の時間、キャンペーンの対象商品又は対象役務に対してユーザが対価を支払った証拠の送付を受け付けるステップを有することを特徴とする、方法。
【請求項5】
ユーザが保持するユーザ端末と通信可能に接続される情報処理装置で用いられるプログラムであって、
前記情報処理装置に、ユーザの参加を促すキャンペーン情報を出力させ、
ユーザ端末からユーザを識別するユーザ識別情報と、キャンペーンを識別するキャンペーン識別情報を受信すると、時間の計測を開始させ、
所定の時間、キャンペーンの対象商品又は対象役務に対してユーザが対価を支払った証拠の送付を受け付けさせることを特徴とする、プログラム。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム感覚で、ユーザに対象商品・役務を購入させる、情報処理装置、方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、新商品のドリンクを開発した企業には、以下の課題がある。当該新商品のドリンクをユーザに試しに飲んでもらい、感想を聞き、今後の改良の参考にする。また、当該新商品のドリンクについてプロモーション活動を行い、多くのユーザに認知させる。更に、多くのユーザに当該新商品のドリンクを店舗で購入させる。
【0003】
また例えば、賞味期限の近い商品が、在庫として多く残っている店舗には、来店するユーザを増やして、当該商品の在庫をなくすという課題がある。
【0004】
また例えば、新商品の種類が増え、従来の商品が埋もれてしまい、在庫の管理コストが増加している店舗には、在庫が過剰になっている商品を、販売して減らすという課題がある。
【0005】
また例えば、閑散期、あるいは天候不順によってテーマパークの施設・設備が遊休化している企業には、来場するユーザを増やして、施設・設備の稼働率を高めるという課題がある。
【0006】
従来、新商品のドリンクをユーザに試しに飲んでもらい、感想を聞き、今後の改良の参考にするという課題を解決するためには、例えば、アルバイトを募集して、モニター・アンケート調査を行う必要があった。
【0007】
例えば、特許文献1では、商品サンプルを利用した時点におけるユーザの回答を得ることができるアンケート調査装置及びアンケート調査方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2012-064034号公報
【0009】
また、新商品のドリンクについてプロモーション活動を行い、多くのユーザに認知させるという課題を解決するためには、チラシを配布したり、テレビ・雑誌・新聞・インターネット等の媒体で広告を行う必要があった。
【0010】
更に、多くのユーザに新商品のドリンクを購入させる、在庫をなくす、在庫を減らす、施設・設備の稼働率を高めるという課題を解決するためには、ユーザに店舗やテーマパークに足を運んでもらうために、チラシを配布したり、テレビ・雑誌・新聞・インターネット等の媒体で広告を行う必要があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、アルバイトを募集して、モニター・アンケート調査を行うには、手間・時間・費用がかかる。また、上記特許文献1に係る発明は、商品サンプルを試用した時点で,商品サンプルを試用したことを意味する投稿をミニブログ上に行うように通知しておく構成であるが、ユーザに商品サンプルの利用を促すことができる構成ではなく、また、ユーザが商品サンプルを試用した際に,ユーザに投稿を促すことができる構成ではない。つまり、ユーザのアンケートへの回答を促進させるものではない。
【0012】
また、チラシを配布したり、テレビ・雑誌・新聞・インターネット等の媒体で広告を行うには費用がかかる上、必ず効果が上がる(≒ユーザが店舗に足を運んで、商品・役務を購入してくれる)という保証はない。
【0013】
そこで、上記問題点に対処するため、ゲーム感覚で、ユーザに対象商品・役務を購入させる情報処理装置、方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、
ユーザが保持するユーザ端末と通信可能に接続される情報処理装置であって、
前記情報処理装置は、ユーザの参加を促すキャンペーン情報を出力し、
ユーザ端末からユーザを識別するユーザ識別情報と、キャンペーンを識別するキャンペーン識別情報を受信すると、時間の計測を開始し、
所定の時間、キャンペーンの対象商品又は対象役務に対してユーザが対価を支払った証拠の送付を受け付ける制御手段を有する、情報処理装置とした。
【0015】
また、請求項2に係る発明は、
前記制御手段が更に、前記ユーザ識別情報に基づき、
特定のユーザ識別情報に係るユーザ端末に対し、前記キャンペーン情報を出力する、請求項1に記載の情報処理装置とした。
【0016】
また、請求項3に係る発明は、
ユーザ端末からユーザを識別するユーザ識別情報と、キャンペーンを識別するキャンペーン識別情報を受信すると、時間の計測を開始すると共に、受信した前記ユーザ識別情報に係るユーザ端末に、SNS上に投稿された記事を識別する投稿識別情報を出力する、請求項1又は2に記載の情報処理装置とした。
【0017】
また、請求項4に係る発明は、
ユーザが保持するユーザ端末と通信可能に接続される情報処理装置を用いた方法であって、
ユーザの参加を促すキャンペーン情報を出力するステップと、
ユーザ端末からユーザを識別するユーザ識別情報と、キャンペーンを識別するキャンペーン識別情報を受信すると、時間の計測を開始するステップと、
所定の時間、キャンペーンの対象商品又は対象役務に対してユーザが対価を支払った証拠の送付を受け付けるステップを有する、方法とした。
【0018】
また、請求項5に係る発明は、
ユーザが保持するユーザ端末と通信可能に接続される情報処理装置で用いられるプログラムであって、
前記情報処理装置に、ユーザの参加を促すキャンペーン情報を出力させ、
ユーザ端末からユーザを識別するユーザ識別情報と、キャンペーンを識別するキャンペーン識別情報を受信すると、時間の計測を開始させ、
所定の時間、キャンペーンの対象商品又は対象役務に対してユーザが対価を支払った証拠の送付を受け付けさせる、プログラムとした。
【発明の効果】
【0019】
本発明は、ユーザの参加を促すキャンペーン情報を出力し、ユーザに当該キャンペーンに参加させ、対象商品等の対価を支払った証拠を送付させる構成としたため、ユーザにゲーム感覚でキャンペーンに参加してもらうことで、キャンペーンを開催した企業・店舗は、意識させることなく、新商品を多くのユーザに認知させる、多くのユーザに新商品を購入させる等の、自身の課題を解決することができ、便宜である。
【0020】
また、キャンペーンの対象商品又は対象役務に対してユーザが対価を支払った証拠の送付について時間制限を設ける構成としたため、ユーザに時間内の対象商品・役務の購入を促すことができ、キャンペーンを開催した企業・店舗は、自身の希望に合わせて、ユーザに対象商品・役務を購入させる期間を自由に設定することができ、便宜である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の実施の形態例1のキャンペーン参加システムの概略構成図である。
図2】本発明の実施の形態例1のキャンペーン参加システム内のサーバの全体的な構成を例示的に示す概念図である。
図3】本発明の実施の形態例1のキャンペーン参加システム内のサーバのキャンペーン情報記憶領域の構造を模式的に示した図である。
図4】本発明の実施の形態例1のキャンペーン参加システム内のサーバのユーザ情報記憶領域の構造を模式的に示した図である。
図5】本発明の実施の形態例1のキャンペーン参加システムの処理の流れを示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
(実施の形態例1)
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態例1を詳細に説明する。ただし、本実施の形態例に記載されている構成要素はあくまでも例示であり、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。図1は、本実施の形態例1に係るキャンペーン参加システムの概略構成図である。キャンペーン参加システムは、主として、サーバ1とユーザ端末6とから構成される。
【0023】
<サーバ1の構成>
サーバ1は情報処理装置であって、図1に示すように、複数のユーザ端末6とネットワーク7を通じて接続されている。サーバ1は、ユーザの参加を促すキャンペーン情報をユーザ端末6に出力し、ユーザ識別情報・キャンペーン識別情報・キャンペーンの対象商品又は対象役務に対してユーザが対価を支払った証拠等を受け付ける。
【0024】
サーバ1は、図2に示すように、CPU11(制御手段の一例)、RAM12、ROM13、HD14、ディスプレイ15、入力手段16、計時手段17、インタフェイス18、これらの機器を接続するバス19を有している。
【0025】
CPU(=Central Processing Unit)11は、HD14等に記憶されているアプリケーションプログラム、オペレーティングシステム(OS)や制御プログラム等を実行し様々な機能を実現する。また、RAM12にプログラムの実行に必要な情報、ファイル等を一時的に記憶させる。
【0026】
特に、CPU11は、HD14内のキャンペーン情報記憶領域141から、キャンペーン識別情報及びキャンペーン情報を読み出し、ユーザ情報記憶領域142に格納されており、各ユーザ識別情報に関連付けられている電話番号に基づき、インタフェイス18を通じて、各ユーザ端末6に出力する。
【0027】
なお、CPU11は、ユーザ識別情報に関連付けられている電話番号に基づき、特定のユーザ端末6に対し、キャンペーン識別情報及びキャンペーン情報を出力する構成としても良い。
【0028】
例えば、CPU11は、あるキャンペーンについて、所定の時間内に、キャンペーンで与えた課題の要件を満たすことができなかった(後述)ユーザ識別情報に係る電話番号に関連付けられたユーザ端末6を除いて、それ以外のユーザ端末6に対し、キャンペーン識別情報及びキャンペーン情報を出力する。
【0029】
また例えば、CPU11は、ユーザ識別情報と共に、キャンペーン識別情報を受信して、申し込みを受け付けたキャンペーンの情報については、申し込みを行った当該ユーザ識別情報に係るユーザ端末6を除いて、それ以外のユーザ端末6に対し、ユーザ識別情報に係る電話番号に基づき、当該キャンペーン情報及びキャンペーン識別情報を出力する。
【0030】
また例えば、キャンペーン情報記憶領域141には、キャンペーン識別情報に関連付けて、キャンペーンの開催場所に係る位置情報が記憶されている。そして、CPU11は、各ユーザ端末6からユーザ識別情報と共に位置情報を定期的に受信しており、いずれかのユーザ端末6の位置情報が、キャンペーン情報記憶領域141に格納されている、いずれかのキャンペーン識別情報に係る位置情報に対して、所定の距離内(例えば、2km、あるいは5km以内)に近づいた場合には、当該ユーザ端末6に対し、ユーザ識別情報に係る電話番号に基づき、当該キャンペーン情報及びキャンペーン識別情報を出力する。
【0031】
次に、CPU11は、インタフェイス18を通じて、ユーザ端末6からユーザ識別情報とキャンペーン識別情報を受信すると、図3に示すように、ユーザ情報記憶領域142内に、ユーザ識別情報に関連付けて、キャンペーン識別情報を記憶すると共に、計時手段17を参照して、当該受信日時を、受信したキャンペーン識別情報に係るキャンペーンへの申し込み日時とみなして記憶する。また、CPU11は、ユーザ端末6からユーザ識別情報とキャンペーン識別情報を受信すると、時間の計測を開始する。
【0032】
ユーザが申し込んだ当該キャンペーンで与えられた課題に、対象商品・役務の購入に加えて、対象商品や役務を購入した感想等の記事をSNS(=Social Networking Service)に投稿することが含まれている場合には、当該ユーザが、当該キャンペーンに申し込んだ際に(=ユーザ端末6からユーザ識別情報とキャンペーン識別情報を受信すると)、CPU11は、SNS上に投稿された記事を識別する投稿識別情報を当該ユーザ端末6に出力する。この投稿識別情報は、キャンペーン毎に各ユーザに対し、付与する。このように、投稿識別情報をキャンペーン毎に各ユーザに対し付与し、ユーザが対象商品や役務を購入した感想等の記事をSNS上に投稿する際には、投稿識別情報を含ませるようにする。その結果、サーバ1の管理者等は、投稿識別情報に基づいて、SNS上の該当する記事を検索することができ、当該記事の有無(=当該ユーザが記事をSNS上に投稿したか否か)を簡単に確認することができ、便宜である。
【0033】
ユーザが申し込んだ当該キャンペーンで与えられた課題に、対象商品・役務の購入に加えて、対象商品や役務を購入した感想等の記事をSNSに投稿することが含まれている場合には、当該ユーザが、当該キャンペーンに申し込んだ際に(=ユーザ端末6からユーザ識別情報とキャンペーン識別情報を受信すると)、CPU11は、SNS投稿用のテンプレート(ひな形)を当該ユーザ端末6に出力する。このテンプレートでは、ユーザに入力させる項目が予め決められている。例えば、購入させた対象商品が調味料の場合には、ユーザに入力させる項目として、「テーマ」、「こたえ」、「これに合わせると最高」が予め決められている。なお、当該テンプレートには、投稿識別情報が含まれている。このように、キャンペーンに申し込んだユーザに係るユーザ端末6に、SNS投稿用のテンプレートを出力し、ユーザが対象商品や役務を購入した感想等の記事をSNSに投稿する際には、このテンプレートに入力して記事を作成するようにさせる。ユーザにテンプレートに入力して記事を作成させることにより、投稿の品質が担保される。また、テンプレートに従って、入力させるだけで、UGC(=User Generated Contents)になる。つまり、ユーザが自分の言葉で情報を発信することになる。企業の広告をリツイートするだけでは、ユーザ側の意見・口コミではないため、受け入れにくくなり、広告は広がらない。一方、UGCの場合は、他の消費者等のユーザが受け入れやすく、広告効果が高い。
【0034】
CPU11は、ユーザ識別情報と共に、ユーザ端末6からキャンペーンの対象商品又は対象役務に対してユーザが対価を支払った証拠を受信すると、計時手段17を参照し、キャンペーンへの申し込み日時から所定の時間(例えば、48時間、1週間、あるいは1か月)が経過したか否かを判断し、所定の時間が経過していない場合には、受信した証拠を、受信したユーザ識別情報と同一のユーザ識別情報に関連付けて、ユーザ情報記憶領域142に格納する。一方、証拠の受信時に、所定の時間が経過している場合には、当該証拠をユーザ情報記憶領域142に記憶することなく、証拠の受付期間が終了した旨の通知を、当該証拠を出力したユーザ端末6に出力する。
【0035】
CPU11は、入力手段16からの命令に応じて、ユーザ端末6に対し、受信した証拠に基づいて判断した結果、当該キャンペーンで与えた課題の要件を満たしておらず、再度の証拠の提出が必要である旨の通知を出力する。
【0036】
CPU11は、入力手段16からの命令に応じて、ユーザ端末6に対し、キャンペーンの対象商品又は対象役務に対してユーザが支払った対価を出力する。
【0037】
更に、そもそも、当該キャンペーンで与えられた課題の中に、対象商品・役務の購入に加えて、対象商品が販売されているコンビニエンスストア等の店舗に行くこと、あるいは、対象役務が販売されているテーマパーク等に行くことが含まれている場合もある。その場合には、例えば、キャンペーン情報記憶領域141には、当該キャンペーン識別情報に関連付けて、キャンペーンの開催場所に係る位置情報が記憶されている。そして、CPU11は、当該キャンペーンに申し込みを行ったユーザ端末6からユーザ識別情報と共に位置情報を定期的に受信しており、当該ユーザ端末6の位置情報が、当該キャンペーン識別情報に係る位置情報に対して、所定の距離内(例えば、2km、あるいは5km以内)に近づくと、計時手段17を参照し、キャンペーンへの申し込み日時から所定の時間(例えば、48時間、1週間、あるいは1か月)が経過したか否かを判断し、所定の時間が経過していない場合には、対象商品が販売されている店舗等に行くという課題、あるいは、対象役務が販売されているテーマパーク等に行くという課題の要件を満たしたと判断する構成としても良い。
【0038】
RAM(=Random Access Memory)12は各種データ、プログラム等を一時的に記憶するためのものであり、CPU11の主メモリ、ワークエリア等として機能する。ROM(=Read Only Memory) 13は、内部に基本I/Oプログラム等のプログラム、基本処理において使用する各種データ等を記憶する。
【0039】
HD(=ハードディスク)14は補助記憶装置であり、大容量メモリとして機能する。HD14には、アプリケーションプログラム、OS、制御プログラム、関連プログラム等を記憶する。
【0040】
また、HD14内には、キャンペーン情報記憶領域141、ユーザ情報記憶領域142が設けられている。
【0041】
キャンペーン情報記憶領域141は、図3に示すように、各キャンペーンを識別する、キャンペーン識別情報に関連付けて、ユーザの参加を促すキャンペーン情報が記憶されている。
【0042】
キャンペーン情報には、例えば、キャンペーン内容のファイルが含まれる。ここで、キャンペーン内容のファイルは、キャンペーン内容を示す文や、キャンペーン内容を示す文と共に表示させる画像や動画等である。
【0043】
また、キャンペーン情報として、当該キャンペーンの開催場所に係る位置情報が含まれる構成としても良い。なお、位置情報とは例えば、GPS(≒Global Positioning System)による詳細な緯度経度情報である。
【0044】
ユーザ情報記憶領域142には、図4に示すように、各ユーザを識別するユーザ識別情報に関連付けて、ユーザ情報が記憶される。ユーザ情報には、例えば、ユーザに係る電話番号、ユーザ識別情報と共に受信したキャンペーン識別情報、ユーザがキャンペーンの対象商品又は対象役務に対して対価を支払った証拠、キャンペーンの申し込み日時、証拠提出の締切日時、証拠が提出された提出日時等が記憶される。
【0045】
なお例えば、ユーザ識別情報は、ユーザから提供される電話番号に基づいて発行される。詳しくは、ユーザから提供された電話番号に対し、ショートメールでパスワードとなる番号等を出力し、ユーザから当該番号等の入力を受け付けるSMS認証が完了すると、ユーザ識別情報が発行される。つまり、ユーザ識別情報は、ユーザから提供された電話番号に対応して発行される。
【0046】
ディスプレイ15は、表示手段としての役割を果たし、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、CRT、プラズマディスプレイであり、入力手段16から入力された命令(コマンド)や、それに対するサーバ1の応答出力等を表示するものである。
【0047】
入力手段16は、例えば、キーボードやポインティングデバイス(マウス等)、タッチパネルである。サーバ1の管理者等は、入力手段16を用いて、サーバ1に対して、サーバ1を制御する命令等を入力指示する。
【0048】
計時手段17は、現在時刻を計測するリアルタイムクロックとしての役割と、所定の時間を計測するタイマとしての役割を果たす。
【0049】
18はインタフェイスであり、このインタフェイス18を介してサーバ1は、ユーザ端末6等の他の装置との情報や命令のやり取りを行う。バス19は、サーバ1内のデータの流れを司るものである。
【0050】
尚、以上の各装置と同等の機能を実現するソフトウェアにより、ハードウェア装置の代替として構成することもできる。
【0051】
本実施の形態例1では、本実施の形態例1に係るプログラム及び関連データを直接RAM12にロードして実行させる例を示しているが、これ以外にも、本実施の形態例1に係るプログラムを動作させる度に、既にプログラムがインストールされているHD14からRAM12にロードするようにしてもよい。また、本実施の形態例1に係るプログラムをROM13に記憶しておき、これをメモリマップの一部をなすように構成し、直接CPU11で実行することも可能である。
【0052】
また、本実施の形態例1では、説明の便宜のため、サーバ1を1つの装置で実現した構成について述べるが、複数の装置にリソースを分散した構成によって実現してもよい。例えば、記憶や演算のリソースを複数の装置に分散した形に構成してもよい。或いは、サーバ1上で仮想的に実現される構成要素毎にリソースを分散し、並列処理を行うようにしてもよい。
【0053】
<ユーザ端末6の構成>
ユーザ端末6は、ネットワーク7を通じて、サーバ1に接続可能な情報処理装置であって、例えば、スマートフォン、タブレット型・ノート型のPC(=Personal Computer)である。
【0054】
ユーザ端末6は、CPU等の制御手段と、キャンペーン情報を表示する液晶ディスプレイ等の表示手段と、タッチパネル等の入力手段と、本実施の形態例1に係るキャンペーン参加システム専用のプログラムが格納された、HD又はフラッシュメモリ等の記憶手段を少なくとも有している。
【0055】
つまり、ユーザが本実施の形態例1に係るキャンペーン参加システムに加入するためには、予めユーザ端末6にキャンペーン参加システム専用のアプリケーションプログラム(アプリ)をダウンロード・インストールし、自身の電話番号を提供して、ユーザ識別情報を付与される等、ユーザ登録を完了しておく必要がある。
【0056】
ネットワーク7は、典型的には、インターネット回線であるが、有線/無線を問わずデータ送受信可能な回線であればどのような構成でもよい。なお、ネットワーク7上の通信プロトコルは、例えば、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)等を採用することができる。
【0057】
<サーバ1の処理の流れ>
次に、図5を用いて、サーバ1の処理の流れについて説明する。
【0058】
サーバ1は、HD14内のキャンペーン情報記憶領域141から、キャンペーン識別情報及びキャンペーン情報を読み出し、ユーザ情報記憶領域142に格納されており、各ユーザ識別情報に関連付けられている電話番号に基づき、インタフェイス18を通じて、ユーザ端末6に出力する(ステップS501)。
【0059】
ユーザ端末6は、キャンペーン情報を受信すると、液晶ディスプレイ等の表示手段上に表示する。表示されたキャンペーン情報を見て、当該キャンペーンへの参加を希望するユーザは、タッチパネル等の入力手段を操作して、当該キャンペーンへの参加を申し込む旨の命令を入力する。当該命令の入力を受け付けたユーザ端末6は、ユーザ識別情報とキャンペーン識別情報をサーバ1に対し出力する(ステップS502)。
【0060】
サーバ1は、ユーザ端末6からユーザ識別情報とキャンペーン識別情報を受信すると、ユーザ情報記憶領域142内に、受信したユーザ識別情報と同一のユーザ識別情報に関連付けて、キャンペーン識別情報を記憶すると共に、計時手段17を参照して、当該受信日時を、受信したキャンペーン識別情報に係るキャンペーンへの申し込み日時とみなして記憶する。また、サーバ1は、ユーザ端末6からユーザ識別情報とキャンペーン識別情報を受信すると、計時手段17を用いて、時間の計測を開始する(ステップS503)。
【0061】
そして、当該キャンペーンへの参加を申し込んだユーザは、当該キャンペーンで与えられた課題をこなす。
【0062】
具体的には、当該課題が、例えば、対象商品が販売されているコンビニエンスストア・スーパーマーケット・ショッピングモール・ショッピングセンター・デパート等の店舗に行って、対象商品を購入し、購入した証拠として、対象商品に係るレシート・領収書をスキャンして電子化し、サーバ1に出力するということであれば、ユーザは、当該店舗に行って対象商品を購入し、店舗で受け取ったレシート等を、ユーザ端末6を用いてスキャンして電子化する。そして、ユーザは、電子化した証拠をサーバ1に出力する旨の命令をユーザ端末6の入力手段を通じて入力する。ユーザ端末6は、当該の命令の入力を受け付けると、電子化した証拠とユーザ識別情報をサーバ1に出力する(ステップS504)。
【0063】
また、当該課題が、対象役務(例:設備や機器の使用、動植物の観覧、飲食物の提供、マッサージ、身体・爪の手入れ、美容、理容、映画の上映、サーカス・能・狂言・歌舞伎・落語・劇の上演、スポーツの試合の開催)が販売されているテーマパーク、遊園地、水族館、動物園、植物園、飲食店、喫茶店(カフェ)、マッサージ店、エステ・ネイルサロン、美容室、理容室、映画館、演芸場、劇場、競技場、スタジアム、野球場等に行って、対象役務を購入し、購入した証拠として、対象役務に係る入場券、レシート、領収書をスキャンして電子化し、サーバ1に出力するということであれば、ユーザは、当該テーマパーク等に行って対象役務について対価を支払い、テーマパーク等で受け取った入場券等を、ユーザ端末6を用いてスキャンして電子化する。そして、ユーザは、電子化した証拠をサーバ1に出力する旨の命令をユーザ端末6の入力手段を通じて入力する。ユーザ端末6は、当該の命令の入力を受け付けると、電子化した証拠とユーザ識別情報をサーバ1に出力する(ステップS504)。
【0064】
なお、当該キャンペーンで与えられた課題が、対象商品の購入等に加えて、対象商品を購入した感想等に係るアンケートに回答を入力して、サーバ1に出力するということであれば、ユーザは、アンケートに回答を入力して、対象商品の購入等の証拠である入場券・レシート等と共に、当該アンケートをサーバ1に出力する旨の命令をユーザ端末6の入力手段を通じて入力する。ユーザ端末6は、当該の命令の入力を受け付けると、電子化した証拠、回答済みのアンケート、ユーザ識別情報をサーバ1に出力する。
【0065】
また、当該キャンペーンで与えられた課題が、対象商品の購入等に加えて、対象商品を購入等した感想をSNSに投稿するということであれば、ユーザは、対象商品等を撮影し、感想と共に、SNSに記事を投稿する。
【0066】
また、当該キャンペーンで与えられた課題が、対象商品の購入等に加えて、所定の動画を視聴するということであれば、ユーザが当該動画を視聴する。なお、この場合、サーバ1のCPU11は、当該ユーザに係るユーザ端末6における、当該動画の再生の有無や再生回数をカウントする(数える)ことができる構成となっている。詳しくは例えば、動画を再生するたびに、ユーザ端末6からサーバ1に再生信号が出力され、サーバ1のCPU11は、再生信号の受信回数を、カウントする。
【0067】
サーバ1は、ユーザ識別情報と共に、ユーザ端末6からキャンペーンの対象商品又は対象役務に対してユーザが対価を支払った証拠を受信すると(ステップS505)、計時手段17を参照し、キャンペーンへの申し込み日時から所定の時間が経過したか否かを判断し、所定の時間が経過していない場合には(ステップS506で「YES」)、受信した証拠を、受信したユーザ識別情報と同一のユーザ識別情報に関連付けて、ユーザ情報記憶領域142に格納する(ステップS507)。一方、証拠の受信時に、所定の時間が経過している場合には(ステップS506で「NO」)、当該証拠をユーザ情報記憶領域142に記憶することなく、証拠の受付期間が終了した旨の通知を、当該証拠を出力したユーザ端末6に出力する(ステップS508)。
【0068】
サーバ1の管理者等は、受信した証拠から判断した結果、当該キャンペーンで与えた課題の要件を満たしておらず、再度の証拠の提出が必要であると判断した場合には、サーバ1の管理者等は、入力手段16を通じて、その旨の通知を出力する旨の命令を入力する。サーバ1は、入力された命令に応じて、当該ユーザの電話番号に基づき、当該ユーザ端末6に対し、その旨の通知を出力する。
【0069】
サーバ1の管理者等は、受信した証拠から判断した結果、当該キャンペーンで与えた課題の要件を満たしていると判断した場合には、サーバ1の管理者等は、入力手段16を通じて、当該ユーザ端末6に対し、キャンペーンの対象商品又は対象役務に対してユーザが支払った対価を出力する旨の命令を入力する。サーバ1は、入力手段16からの命令に応じて、当該ユーザの電話番号に基づき、当該ユーザ端末6に対し、キャンペーンの対象商品又は対象役務に対してユーザが支払った対価を出力する。
【0070】
具体的には例えば、キャンペーンの対象商品又は対象役務に対してユーザが支払った対価に対応する電子商品券を出力する。詳しくは、特定の金額に係る電子商品券が埋め込まれたコードを、当該ユーザ端末6に出力する。あるいは、ユーザは、サーバ1を通じて、当該ユーザの銀行・郵便局の口座にアクセスし、キャンペーンの対象商品又は対象役務に対してユーザが支払った対価に対応する金額を振り込む。
【0071】
サーバ1は、ペナルティとして、当該キャンペーンについて、所定の時間内に、キャンペーンで与えた課題の要件を満たすことができなかったユーザ識別情報に係るユーザ端末6を除いて、それ以外のユーザ端末6に対し、ユーザ識別情報に係る電話番号に基づき、キャンペーン情報を出力する。
【0072】
また、サーバ1は、ユーザ識別情報と共に、キャンペーン識別情報を受信して、申し込みを受け付けたキャンペーンの情報については、申し込みを行った当該ユーザ識別情報に係るユーザ端末6を除いて、それ以外のユーザ端末6に対し、ユーザ識別情報に係る電話番号に基づき、当該キャンペーン情報を出力する。
【0073】
このように、本実施の形態例1では、ユーザの参加を促すキャンペーン情報をユーザ端末6に出力し、ユーザに当該キャンペーンに参加させ、対象商品等の対価を支払った証拠を送付させる構成としたため、ユーザにゲーム感覚でキャンペーンに参加してもらうことで、キャンペーンを開催した企業・店舗等は、意識させることなく、対象商品・役務を多くのユーザに認知させる、多くのユーザに対象商品・役務を購入させる等の、自身の課題を解決することができ、便宜である。
【0074】
また、キャンペーンの対象商品又は対象役務に対してユーザが対価を支払った証拠の送付について時間制限を設ける構成としたため、ユーザに時間内に対象商品の購入等を促すことができ、キャンペーンを開催した企業・店舗は、自身の希望に合わせて、ユーザに対象商品を購入等させる期間を自由に設定することができ、便宜である。
【0075】
更に、キャンペーンの申し込みがあったユーザ端末6に対しては、当該キャンペーンの情報は、申し込み以後、出力しないため、当該キャンペーンに参加してくるのは、新たなユーザだけとなり、キャンペーンを開催した企業・店舗は、キャンペーンの対象を新規ユーザだけに限定することができ、便宜である。
【0076】
(変形例)
なお、本実施の形態例1では、サーバ1の管理者等が、ユーザ端末6から受信した証拠を見て、キャンペーンで与えた課題の要件を満たしているか否かを判断する構成を示したが、この構成に限定されるものではない。例えば、OCR(=光学文字認識)を用いて、サーバ1がユーザ端末6から受信した証拠に基づき、キャンペーンで与えた課題の要件を満たしているか否かを判断する構成としても良い。詳しくは、レシート・領収証に印字された文字列をスキャナー機能で読み取ると、ユーザ端末6は、デジタルの文字コードに変換して、サーバ1に出力し、サーバ1はユーザ端末6から受信したデジタルの文字コードに基づき、キャンペーンで与えた課題の要件を満たしているか否かを判断する構成とする。
【0077】
また、本実施の形態例1では、購入した証拠として、対象商品あるいは対象役務に係るレシート・領収書をスキャンして電子化し、サーバ1に出力し、サーバ1は当該電子データを受け付ける構成を示したが、この構成に限定されるものではない。スキャンして電子化した電子データを受け付けるだけでなく、例えば、ユーザ端末6のデータフォルダ等の記憶手段に格納されている、スクリーンショット等の電子データを、サーバ1が受け付ける構成としても良い。スクリーンショット等の電子データであれば、ユーザが個人情報を上書きして消す等、当該データを加工してから、サーバ1に出力することができ、便宜である。
【0078】
また、本実施の形態例1では、キャンペーン参加システムに加入するためには、予めユーザ端末6にキャンペーン参加システム専用のアプリケーションプログラム(アプリ)をダウンロード・インストールし、自身の電話番号を提供して、ユーザ識別情報を付与される等、ユーザ登録を完了しておく構成を示したが、この構成に限定されるものではない。例えば、企業や地方公共団体等のホームページにURL(Uniform Resource Locator)を貼り付けて、リンクを設けておき、ユーザが当該URLをクリックすると、当該ホームページに係る企業等のキャンペーンに参加できる構成としても良い。このような構成にすれば、ユーザが、様々な入り口からキャンペーンに参加することができ、便宜である。
【0079】
また、上述した構成に、よりゲーム的な構成を付加しても良い。例えば、キャンペーンで課題の要件を満たす毎に、当該ユーザにポイントを付与し、ポイントが所定以上になると、当該ユーザの階級(例えば、「ライトユーザ」から「ヘビーユーザ」)が上がる構成とする。そして、ヘビーユーザのユーザ識別情報に係るユーザ端末6に対してのみ、所定のキャンペーン情報(例えば、高額商品を対象としたキャンペーンの情報)を出力する構成としても良い。
【0080】
更に、本実施の形態例1では、キャンペーンの対象商品又は対象役務に対してユーザが対価を支払った証拠の送付を受け付け、当該証拠等に基づき、サーバ1の管理者等が、当該キャンペーンの課題の要件を満たしていると判断した場合には、ユーザが支払った対価分の価値をユーザに与える(返還する)構成を示したが、この構成に限定されるものではない。例えば、ユーザに、キャンペーンの対象商品又は対象役務の購入を課題として要求することなく、テーマを伝え、各ユーザに当該テーマに対する感想等をSNSに投稿してもらう構成としても良い。
【符号の説明】
【0081】
1:サーバ、11:CPU、12:RAM、13:ROM、14:HD、141:キャンペーン情報記憶領域、142:ユーザ情報記憶領域、15:ディスプレイ、16:入力手段、17:計時手段、18:インタフェイス、19:バス、
6:ユーザ端末、
7:ネットワーク
図1
図2
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図5