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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022063761
(43)【公開日】2022-04-22
(54)【発明の名称】足爪切装置
(51)【国際特許分類】
   A45D 29/02 20060101AFI20220415BHJP
【FI】
A45D29/02 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020172166
(22)【出願日】2020-10-12
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 展示会(令和元年度千葉県児童生徒・教職員科学作品展 開催日(発表日):令和元年10月12日・13日 開催場所:千葉県総合教育センター大ホール(千葉県千葉市美浜区若葉2-13) 足爪切装置
(71)【出願人】
【識別番号】520137268
【氏名又は名称】八角 綾音
(74)【代理人】
【識別番号】100154405
【弁理士】
【氏名又は名称】前島 大吾
(74)【代理人】
【識別番号】100201341
【弁理士】
【氏名又は名称】畠山 順一
(74)【代理人】
【識別番号】100079005
【弁理士】
【氏名又は名称】宇高 克己
(74)【代理人】
【識別番号】230116296
【弁護士】
【氏名又は名称】薄葉 健司
(72)【発明者】
【氏名】八角 綾音
(57)【要約】      (修正有)
【課題】自身の足の指の爪を自身で切るのに余り苦労しないでも切る事が出来る装置を提供する。
【解決手段】回動可能に設けられた足載台と、前記足載台の前方側に設けられた爪切器7と、前記爪切器を作動させる作動手段9,10とを具備してなる足爪切装置であって、前記足載台の回動軸芯が、足の指の爪を切ろうとして前記爪を前記爪切器の位置に合わせて足を前記足載台上に載せた場合に、足の指の付け根の部位と土踏まずの部位との間に在る足の下側に凸状に膨らんだ部位の位置よりも前記爪切器の前方側とは反対の後方側に存在する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回動可能に設けられた足載台と、前記足載台の前方側に設けられた爪切器と、前記爪切器を作動させる作動手段とを具備してなる足爪切装置であって、
前記足載台の回動軸芯が、足の指の爪を切ろうとして前記爪を前記爪切器の位置に合わせて足を前記足載台上に載せた場合に、足の指の付け根の部位と土踏まずの部位との間に在る足の下側に凸状に膨らんだ部位の位置よりも前記爪切器の前方側とは反対の後方側に存在する
足爪切装置。
【請求項2】
前記足載台の回転軸芯が、前記爪切器の刃先位置よりも7cm以上後方側の位置に在る
請求項1の足爪切装置。
【請求項3】
前記足載台の回転軸芯が、前記爪切器の刃先位置よりも12cm以上後方側の位置に在る
請求項1の足爪切装置。
【請求項4】
前記足載台の上に設けられた凸部を更に具備してなり、
前記凸部によって足の指がガイドされる
請求項1~請求項3いずれかの足爪切装置。
【請求項5】
前記足指ガイド用の凸部は前記爪切器の両側に対応する位置に合計二つ設けられてなる
請求項4の足爪切装置。
【請求項6】
前記凸部は変形可能な素材で構成されてなる
請求項4又は請求項5の足爪切装置。
【請求項7】
前記凸部は略ドーム形状である
請求項4~請求項6いずれかの足爪切装置。
【請求項8】
前記足載台の上面は弾性材で構成されてなる
請求項1~請求項7いずれかの足爪切装置。
【請求項9】
前記足載台の上面は足の5本の指全てを同時に該足載台上面に載せることが出来る広さを有する
請求項1~請求項8いずれかの足爪切装置。
【請求項10】
前記足載台の上面は足の下面全体を載せることが出来る広さを有する
請求項1~請求項8いずれかの足爪切装置。
【請求項11】
前記足載台の上面は前記爪切器側が高い傾斜面である
請求項1~請求項10いずれかの足爪切装置。
【請求項12】
前記足載台の上面を水平にした際に前記上面が水平な面内で回動可能であり、
前記爪切器は前記水平な面に垂直な方向の軸芯の回りには非回動である
請求項1~請求項11いずれかの足爪切装置。
【請求項13】
前記爪切器は、
下刃と上刃とを具備し、
前記下刃の先端と前記上刃の先端との間には、前記刃の非動作中にあっては、間隙が有り、
水平な面に垂直な方向の軸芯の回りには非回動であり、
爪切動作中にあっては上下方向に移動しない固定型で取り付けられている
請求項1~請求項12いずれかの足爪切装置。
【請求項14】
前記足載台の回動を規制するロック手段を更に具備してなる
請求項1~請求項13いずれかの足爪切装置。
【請求項15】
前記作動手段はワイヤと把手部とを具備してなり、
前記ワイヤの一端が前記把手部に連結され、前記ワイヤの他端が前記爪切器に連結されていて、前記把手部に加えられた力が前記ワイヤを介して前記爪切器を作動させるよう構成されてなる
請求項1~請求項14いずれかの足爪切装置。
【請求項16】
拡大レンズと、前記拡大レンズを支持するフレキシブル支持部材とを更に具備してなり、
前記拡大レンズを介して前記足載台上に置かれた足の指を拡大して眺められるよう構成されてなる
請求項1~請求項15いずれかの足爪切装置。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は足爪切装置に関する。
【背景技術】
【0002】
爪切装置や爪研磨装置が幾つか提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-217121号公報
【特許文献2】特開2004-436号公報
【特許文献3】特開2003-070529号公報
【特許文献4】特開2002-345547号公報
【特許文献5】特開2001-299436号公報
【特許文献6】特開平11-155628号公報
【特許文献7】実用新案登録第3196023号公報
【特許文献8】実用新案登録第3086104号公報
【特許文献9】実用新案登録第3077479号公報
【特許文献10】US2009/223055A1
【特許文献11】US2008/66771A1
【特許文献12】米国特許第6325069号
【特許文献13】米国特許第5775340号
【特許文献14】米国特許第4321935号
【特許文献15】米国特許第2506308号
【特許文献16】独国特許発明第10157125号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記提案の装置は手の指の爪を切る為に発明されたものであったり、足の爪を切る為に発明されたものであったり、又は爪を研磨したりする為に発明されたものである。ところで、手の指の爪を切る装置で、足の指の爪を切ろうとしても大変であった。その原因を究明して行く段階で、次の事に気付くに至った。それは、一口に指と総称されていても、手の指の構造(存在個所も含めて)・動作性と足の指の構造(存在個所も含めて)・動作性とが全く違っていたからである。障害者でなくても、齢を重ねて来て体を曲げるのが不自由になった者は、普通に市販の爪切器で手の指の爪を切るのに何の不自由・不便がなくとも、足の指の爪を切るのには不自由・不便を実感しているであろう。特に、膝を曲げるのが大変な者にとっては、これまでの爪切装置で足の指の爪を切るのには不自由・不便を実感しているであろう。
【0005】
上記提案における足の指の爪を切る装置(足爪切装置)で足の指の爪を切るのにも不自由・不便であった。例えば、前記特許文献1(特開2019-217121号公報)や前記特許文献13(米国特許第5775340号)の装置を用いて足の指の爪を切るのには不自由・不便であった。
【0006】
上記提案(特許文献2(特開2004-436号公報),特許文献16(独国特許発明第10157125号)の研磨装置における砥石を爪切器に置き換えた足爪切装置を用いても、足の指の爪を切るのには不自由・不便であった。
【0007】
本発明は前記問題点を解決する為になされたものである。すなわち、身体の部位に何等かの問題を抱えている者、例えば高齢者とか、膝を曲げるのが大変な者とか、屈みこむのが大変な者とか、足の具合が悪い者とかと言った者が、自身の足の指の爪を自身で切るのに余り苦労しないでも切る事が出来る装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、
回動可能に設けられた足載台と、前記足載台の前方側に設けられた爪切器と、前記爪切器を作動させる作動手段とを具備してなる足爪切装置であって、
前記足載台の回動軸芯が、足の指の爪を切ろうとして前記爪を前記爪切器の位置に合わせて足を前記足載台上に載せた場合に、足の指の付け根の部位と土踏まずの部位との間に在る足の下側に凸状に膨らんだ部位の位置よりも前記爪切器の前方側とは反対の後方側に存在する
足爪切装置を提案する。
【0009】
本発明者は、上記足爪切装置であって、好ましくは、前記足載台の回転軸芯が、前記爪切器の刃先位置よりも7cm以上後方側の位置に在る足爪切装置を提案する。
【0010】
本発明者は、上記足爪切装置であって、好ましくは、前記足載台の回転軸芯が、前記爪切器の刃先位置よりも12cm以上後方側の位置に在る足爪切装置を提案する。
【0011】
本発明者は、上記足爪切装置であって、好ましくは、前記足載台の回転軸芯が、足の指の爪を切ろうとして前記爪を前記爪切器の位置に合わせて足を前記足載台上に載せた場合に、足の土踏まず個所に存在する足爪切装置を提案する。
【0012】
本発明者は、上記足爪切装置であって、好ましくは、前記足載台の上に設けられた足の指をガイドする為の凸部を更に具備してなる足爪切装置を提案する。
【0013】
本発明者は、上記足爪切装置であって、好ましくは、前記足指ガイド用の凸部は前記爪切器の両側に対応する位置に合計二つ設けられてなる足爪切装置を提案する。
【0014】
本発明者は、上記足爪切装置であって、好ましくは、前記凸部は変形可能な素材で構成されてなる足爪切装置を提案する。
【0015】
本発明者は、上記足爪切装置であって、好ましくは、前記凸部は略ドーム形状である足爪切装置を提案する。
【0016】
本発明者は、上記足爪切装置であって、好ましくは、前記足載台の上面は弾性材で構成されてなる足爪切装置を提案する。
【0017】
本発明者は、上記足爪切装置であって、好ましくは、前記足載台の上面は足の5本の指全てを同時に該足載台上面に載せることが出来る広さを有する足爪切装置を提案する。
【0018】
本発明者は、上記足爪切装置であって、好ましくは、前記足載台の上面は足の下面全体を載せることが出来る広さを有する足爪切装置を提案する。
【0019】
本発明者は、上記足爪切装置であって、好ましくは、前記足載台の上面は前記爪切器側が高い傾斜面である足爪切装置を提案する。
【0020】
本発明者は、上記足爪切装置であって、好ましくは、前記足載台の上面を水平にした際に前記上面が水平な面内で回動可能であり、前記爪切器は前記水平な面に垂直な方向の軸芯の回りには非回動である足爪切装置を提案する。
【0021】
本発明者は、上記足爪切装置であって、好ましくは、前記爪切器は、下刃と上刃とを具備し、前記下刃の先端と前記上刃の先端との間には、前記刃の非動作中にあっては、間隙が有り、水平な面に垂直な方向の軸芯の回りには非回動であり、爪切動作中にあっては上下方向に移動しない固定型で取り付けられている足爪切装置を提案する。
【0022】
本発明者は、上記足爪切装置であって、好ましくは、前記足載台の回動を規制するロック手段を更に具備してなる足爪切装置を提案する。
【0023】
本発明者は、上記足爪切装置であって、好ましくは、前記作動手段はワイヤと把手部とを具備してなり、前記ワイヤの一端が前記把手部に連結され、前記ワイヤの他端が前記爪切器に連結されていて、前記把手部に加えられた力が前記ワイヤを介して前記爪切器を作動させるよう構成されてなる足爪切装置を提案する。
【0024】
本発明者は、上記足爪切装置であって、好ましくは、拡大レンズと、前記拡大レンズを支持するフレキシブル支持部材とを更に具備してなり、前記拡大レンズを介して前記足載台上に置かれた足の指を拡大して眺められるよう構成されてなる足爪切装置を提案する。
【発明の効果】
【0025】
高齢者とか、膝を曲げるのが大変な者とか、屈み込むのが大変な者とか、足の具合が悪い者とかと言った者が、自身の足の指の爪を自身で切るのに余り苦労しないでも切る事が出来る。
【0026】
特に、足載台が回動可能で、この回動可能な足載台の回動軸芯位置を、足の指の爪を切ろうとして前記爪を前記爪切器の位置に合わせて足を前記足載台上に載せた場合に、足の下側に凸状に膨らんだ部位(足の指の付け根の部位と土踏まずの部位との間に在る)の位置よりも後方側に存在させているので、前記足載台の回動の調整が非常に容易である。すなわち、前記足の下側に凸状に膨らんだ部位の位置よりも後方側に前記回動軸芯位置を設定していた場合には、前記足の下側に凸状に膨らんだ部位から前記足載台に容易に力を作用させる事が出来るので、前記足載台の回動をスムーズに出来る。しかも、回動角度の微調整が容易である。
これに対して、前記回動軸芯位置を前記足の下側に凸状に膨らんだ部位よりも前方の爪切器に近い側に設定していた場合には、微調整が出来難く、特に高齢者などの場合には前記微調整が出来難く、爪切作業が大変である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の足爪切装置の概略側面図
図2】本発明の足爪切装置の概略平面図
図3】本発明の足爪切装置の足載台に足を載せた状態の概略側面図
図4】本発明の足爪切装置の作動手段の概略説明図
図5】本発明の足爪切装置の爪切器の概略説明図
図6】本発明の足爪切装置の足載台に足の指の爪を爪切器に合わせて置いた状態の説明図
図7】本発明の足爪切装置の足載台に足の指の爪を爪切器に合わせて置いた状態の説明図
図8】本発明の足爪切装置で足の指の爪を切っている状態の説明図
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明は足爪切装置である。前記足爪切装置はベースを具備する。前記足爪切装置は足載台を具備する。前記足載台は前記ベース上に設けられている。前記足載台は、前記ベース上に、直接、又は間接(何かを介して)に設けられている。前記足載台は回動(或いは、回転)可能に設けられている。ここで、前記足載台が回動(或いは、回転)可能であるのが大事なのは次の理由である。仮に、前記足載台が固定であった場合を考えよう。足の指の爪を切る時、足の指の爪は爪切器で何回かに分けて切られる。特に、足の親指の爪の場合は、何れの動作を最初にするかは別として、親指の前方に爪切器の刃を位置させて爪が切られる。これのみでは不充分である。次に、親指の右斜め前方に爪切器の刃を位置させて爪が切られる。又、親指の左斜め前方に爪切器の刃を位置させて爪が切られる。このようにして、始めて、足の親指の爪が綺麗に切られる。これが手の指の場合であれば、爪の形状に合わせて爪切器を動かすのは容易である。しかし、足の指の爪を切る場合には、爪切器を動かすのは大変である事は想像できるであろう。すなわち、爪切器は固定式(尤も、爪切器の下刃(固定刃)は固定であるものの、爪切動作中にあっては、上刃(可動刃)は下刃に向かって回動する。)であるのが好ましい事は理解できる。そうすると、爪切器に対して足の指の向きを動かせる(調整できる)ようにしている方が好ましい事を理解できるであろう。これは前記足載台を回動(或いは、回転)可能に構成させている事によって達成される。手の指の爪を切る場合と、足の指の爪を切る場合とで、斯かる違いが起きるのは、手の指と足の指とで指の構造が違うからであろう。指の長さも違うし、指の動作性も違う。例えば、手の指は指と指との間を広げるのが容易なのに対して、足の指は指と指との間を広げるのが困難と言った違いが有る。これ等が一つの大きな原因であろう。ここで、足載台とは、直接に、足が置かれる台に限られない。例えば、前記回動(或いは、回転)可能な台の上に他の板体が置かれ、前記板体の上に足が置かれる構造であっても良い。要するに、前記足載台は、一部材(一部品)で構成されていても良く、二以上の部材(二以上の部品)で構成されていても良い。二つ以上の部材(二以上の部品)の積層タイプで構成されていても良い。積層タイプでは無く、並列タイプであっであっても良い。後述の実施形態における円板3とクッション体5とを具備する例にあっては、円板3とクッション体5とが足載台であると見做す事も出来る。なぜならば、クッション体5も円板3の回動(回転)に伴って回動(回転)するからである。クッション体5のみを足載台であると見做す事も出来る。前記足載台の回動(回転)軸芯の位置を何所に設定するかは重要である。例えば、前記回動(回転)軸芯位置と前記爪切器との距離が近過ぎた場合には、爪切作業が困難になる。これは図3を参照すると理解できるであろう。足の下面(裏面)は平坦面ではない。足の長手方向に沿っての垂直断面(図3参照)に拠れば、足載台の上面と足載台に載せた足の下面(裏面)との間には、隙間が無い個所と、隙間が有る個所(例えば、土踏まず個所)とが存在している事が判る。すなわち、足載台の上面に接している個所は、踵(足の裏の後部)部分と、足の指の付け根の部位と土踏まずの部位との間に在る足の下側に凸状に膨らんだ部位(中足骨が対応)とである。踵と前記凸状に膨らんだ部位との間はアーチ状に凹んでいて、此処が「土踏まず」と謂われている。従って、前記足から前記足載台に力を印加できる個所は、前記踵(足の裏の後部)と、前記下側に凸状に膨らんだ部位とである。足の爪を切るに際して、足載台を回動させようとした場合、踵部位から足載台に力を作用させて足載台を回動させようとすると、どうしても足の指の動作性が疎かになった。足の指の爪を爪切器に位置合わせするのが容易でなかった。これは、恐らく、踵と足指爪との距離が長いからであろうかと思われた。これに対して、足の下側に凸状に膨らんだ部位(中足骨が対応)から足載台に力を作用させて足載台を回動させようとした場合には、前記の場合に比べて、足の指の爪を爪切器に位置合わせするのが容易であった。これは、恐らく、足の下側に凸状に膨らんだ部位(中足骨が対応)と足指爪との距離が短いからであろうかと思われた。前記足載台を回動させる為に足から作用させる力の作用点が前記足載台の回動軸芯よりも後方に在ると、即ち、前記回動軸芯が前記爪切器に近い位置に在ると、前記足載台を回動させて足の指の爪を爪切器の位置に合わす作業が難しかった。これに対して、逆の場合は容易であった。従って、本発明にあっては、前記回動軸芯位置を、足の指の爪を切ろうとして前記爪を前記爪切器の位置に合わせて足を前記足載台上に載せた場合に、足の指の付け根の部位と土踏まずの部位との間に在る足の下側に凸状に膨らんだ部位の位置よりも前記爪切器の前方側とは反対の後方側(踵側)に存在させた。これが図3に示されている。足の指先端から踵までの一般的な長さを考慮した場合、前記足載台の回転軸芯が、前記爪切器の刃先位置よりも約7cm以上後方側の位置に在れば良かった。好ましくは、10cm以上後方側の位置に在れば良かった。更に好ましくは、12cm以上後方側の位置に在れば良かった。前記爪切器の刃先位置よりも20cm以内の位置に在れば良かった。更に好ましくは18cm以内の位置に在れば良かった。もっと好ましくは17.5cm以内の位置に在れば良かった。例えば、足の指の爪を切ろうとして前記爪を前記爪切器の位置に合わせて足を前記足載台上に載せた場合に、前記足載台の回転軸芯が前記足の土踏まず部分に存在しておれば良い。前記足載台の形状は、平面視で、例えば正方形、長方形、円形、或いは楕円形が考えられる。勿論、これに限られないが、一般的には上記のような形状であろう。この場合に、前記足載台の回転軸芯位置は、正方形や長方形の場合には、二つの対角線が交差する位置であろう。円形や楕円形の場合には、所謂、中心位置であろう。要するに、足載台の中心位置に回動軸芯が存在すると考えれば良く、その場合に前記回動軸芯が前記条件を満足するように前記足載台の大きさを決定すれば良いであろう。前記足載台の前後方向(例えば、足を載せた場合に、足の指先と踵とを結ぶ方向)の長さは、例えば25~30cm程度である。前記足爪切装置は爪切器を具備する。前記爪切器は前記足載台に対応して設けられている。前記爪切器は前記足載台の前方側に設けられている。前記爪切器は市販の爪切器を応用できる。前記足爪切装置は作動手段を具備する。前記作動手段は前記爪切器を作動させるものである。
【0029】
本発明(足爪切装置)にあっては、好ましくは、置かれた足の下面が接する前記足載台側の上面が前記爪切器側が高い傾斜面である。斯かる構成が好ましいのは、足の指の爪を切る時に、足を置いた場合の姿勢が楽であるからによる。傾斜角度は、例えば3°~30°程度である。好ましくは、20°以下である。
【0030】
本発明(足爪切装置)は、好ましくは、前記足載台の上に設けられた凸部を更に具備する。前記凸部が設けられている事によって、足の指の位置がガイド(規制(例えば、固定))される。仮に前記凸部が無い場合を想定しよう。手の指の爪を切ろうとした場合、爪切器の刃の個所に手の指の爪を位置させるのは何の苦も無いであろう。しかし、手や目から遠い位置に在る足の指の爪を爪切器の刃の個所に位置させるのは大変である。前記凸部は、足の指の爪を爪切器の刃の個所に対応させて位置させるガイド手段である。これが有る事によって、足の指の爪を切る操作・動作が非常に改善されるであろう事は容易に理解できるであろう。前記凸部は、好ましくは、変形可能な素材(例えば、スポンジ状の如きのクッション材)で構成されている。ここで、変形可能と言っている意味は、人によって足の指の大きさ等が異なっているから、多くの人に対応できるようにする為である。要するに、前記凸部は、好ましくは、剛性な素材では構成されていないと言う事である。この利点は、図6,7から容易に理解されるであろう。前記凸部は、好ましくは、略ドーム形状である。ここで、略ドーム形状とは、略半球状であっても、略半楕円体状であっても良い程度の意味である。要するに、足の指を置いた際に、足の指がスムーズにガイドされ易くする為である。この意味では、角錐形状であっても良い。要するに、凸部上方側が小さな形状であれば良い。但し、角錐形状の如くに角が有る場合には、足の指が接した場合に違和感を感じるであろう。この意味では側面が曲面の方が好ましい。前記凸部は、好ましくは、複数個設けられている。2個でも3個以上でも良い。通常は2個である。複数個(例えば、2個)設けられているのが好ましいのは、図6,7から容易に理解されるであろう。前記凸部の大きさは、根元部の直径が5~30mm程度である。
【0031】
前記足載台は、足の裏面が直接に接触する面(足が置かれる面)が弾性的である事が好ましい。この意味で前記足爪切装置は弾性材(クッション材を含む。)を具備する。前記足載台が弾性体で構成されておれば良いが、弾性体のみで前記足載台を構成するのは素材選定の自由度が小さくなる。従って、前記足載台の上に弾性材(クッション材を含む。)が設けられるのが好ましい。「前記足載台の上面は弾性材」「前記爪切器は、爪切動作中にあっては上下方向に移動しない固定型で取り付け」を満たしていた場合、次の特長が特に奏される。足の指の爪の高さは、同一人でも、各々の指で少しずつ異なっている。親指の爪の高さと小指の爪の高さは違っている。爪切器の取付方は、前述の通り、基本的に、固定型である。すなわち、爪切器の上刃(可動刃)は爪切動作中に動作するものの、爪切器の下刃(固定刃)は動かない。なぜならば、足の指の爪を切るに際して、特に、どの指の爪を切るかによって、爪切器の下刃(固定刃)の高さを調節する作業は厄介だからである。爪切器のセット高さを調節可能にしていても、爪を切る者に合わせて爪切器のセット高さを一度決定したならば、その高さ位置を変更する事が無い利点は容易に判る。爪切器の上刃(可動刃)と下刃(固定刃)との間の間隙寸法は、上刃(可動刃)を動作させていない状態(爪切動作前の段階(状態))にあっては、通常は、爪の厚さより僅かに大きな寸法である。前述の通り、爪切器の下刃(固定刃)の上下方向の高さは決まった位置である。この為、前記下刃(固定刃)の高さ(前記上刃(可動刃)と前記下刃(固定刃)との間の間隙)位置を親指の爪の高さに合わせていると、小指の爪が爪切器の上刃(可動刃)と下刃(固定刃)との間の間隙から外れてしまう。小指の爪が爪切器の下刃(固定刃)よりも低い位置となってしまう。これでは小指の爪をスムーズに切れない。逆に、前記下刃(固定刃)の高さ(前記上刃(可動刃)と前記下刃(固定刃)との間の間隙)位置を小指の爪の高さに合わせていると、親指の爪が爪切器の上刃(可動刃)と下刃(固定刃)との間の間隙から外れてしまう。親指の爪が爪切器の上刃(可動刃)よりも高い位置となってしまう。これでは親指の爪をスムーズに切れない。しかしながら、上述の如く、「足載台の上面は弾性材」としたならば、足の各々の指の爪の高さが異なっていても、足の指に加える力次第で「足載台上面の弾性材」の凹み具合を調整でき、特に親指には大きな力を印加し易い事から、強く踏み込む事によって、「足載台上面の弾性材」を大きく凹ませる事が出来、各々の指の爪の高さを前記下刃(固定刃)の高さ(前記上刃(可動刃)と前記下刃(固定刃)との間の間隙)位置に合わせる事が容易に出来る。すなわち、足の各々の指の爪をスムーズに切る事が出来る。
【0032】
前記足載台は回動(或いは、回転)可能に設けられている。しかし、足の指の爪を切っている時に前記足載台が簡単に回動(或いは、回転)してしまったのでは困るであろう。従って、好ましくは、前記足載台の回動を規制するロック手段を具備している事が好ましい。例えば、前記足載台と前記足載台に対向する部材(例えば、ベース)との所望の個所に凹(又は凸)と凸(又は凹)とを設けておけば、前記凹と凸との篏合によるロックが可能である。勿論、足の力で前記回動(回転)を抑制する事は可能である。
【0033】
前記作動手段は、例えばワイヤを具備する。例えば、把手部(レバー)を具備する。前記ワイヤの一端が前記把手部に連結され、前記ワイヤの他端が前記爪切器に連結されている。そして、手によって前記把手部に加えられた力が前記ワイヤを介して前記爪切器を作動させるようになっている。
【0034】
本発明(足爪切装置)は、好ましくは、拡大レンズを具備する。又、支持部材を具備する。前記支持部材は前記拡大レンズを支持する。前記支持部材は、少なくとも一部がフレキシブルな素材で出来ている。拡大レンズを具備するのが好ましいのは次の理由である。手の指の爪を切る場合には、手と目との間の距離は近い。従って、目が悪い者でも支障が少ない。ところが、足の指の爪を切る場合には、足と目との間の距離が遠い。目が悪い者の場合には支障が大きい。従って、拡大レンズが有ると非常に好都合である。前記支持部材の少なくとも一部がフレキシブルな素材で出来ていると好ましいのは次の理由である。拡大レンズの向きを調整できるからである。
【0035】
以下、具体的な実施形態が説明される。但し、本発明は以下の実施形態にのみ限定されない。本発明の特長が大きく損なわれない限り、各種の変形例や応用例も本発明に含まれる。
【0036】
図1図8は本発明の一実施形態になる足爪切装置の説明図である。図1は本発明の足爪切装置の概略側面図である。図2は本発明の足爪切装置の概略平面図である。図3は本発明の足爪切装置の足載台に足を載せた状態の概略側面図である。この第3図は前記足載台の回動軸芯位置を説明する為のものである。図4は本発明の足爪切装置の作動手段の概略説明図である。図5は本発明の足爪切装置の爪切器の概略説明図である。図6は本発明の足爪切装置の足載台に足の指の爪を爪切器に合わせて置いた状態の説明図である。図7は本発明の足爪切装置の足載台に足の指の爪を爪切器に合わせて置いた状態の説明図である。図8は本発明の足爪切装置で足の指の爪を切っている状態の説明図である。
【0037】
各図中、1は基台である。2は台である。3は回動可能な円板である。4は凸部である。5はクッション体である。6は爪切器取付片である。7は爪切器である。8は爪切操作部である。9はワイヤである。10はレバーである。11はアーム(例えば、クリップ式アーム)である。12は拡大レンズである。Aはネジである。Bは固定台である。Cは梃子部である。Dは梃子部Cに装着された部材である。Eは梃子部Cに装着された部材Dに連結部材Fで連結された部材である。Gはワイヤ留の金具である。Hは上刀と下刀を構成するアームである。Iはネジである。
【0038】
基台1は、断面が、例えば略L字形状である。水平板と垂直板とで構成されている。水平板の下面には支持部(下駄の歯の如き)が設けられている。
【0039】
基台1の水平板の上面には台2が設けられている。この台2と基台1とが一体的に構成されていても良い。一体構成は樹脂成型技術に拠れば簡単であろう。
【0040】
台2の上には円板3が取り付けられている。円板3の中心に設けられた中心軸が台2に設けられた穴内に挿入されているとか、台2に設けられた軸が円板3の中心に設けられた穴(又は、孔)に挿入されていると言った取付方である。これにより、円板3は回動(回転)可能になっている。円板3を回動(回転)可能にする構造は前記構造に限られない。様々な手法が考えられるであろう。回動(回転)可能な円板3を設けることで、凸部4で固定された足指の向きを左右に動かし(調整し)易くなる。爪の正面部のみならず、爪の斜め前部分などを微調整して切り易くなる。
【0041】
円板3の上面にはクッション体5が貼り付けられている。クッション体5は矩形上である。クッション体5の前後方向の長さは25~35cmである。従って、クッション体5も円板3の回動(回転)と共に回動(回転)する。クッション体5の前後・左右方向の中心位置がクッション体5の回動(回転)の軸心位置である。クッション体5の上面は後述の爪切器7の側が多少高い位置となるよう傾斜している。傾斜させている理由は、足を置いた場合の姿勢が楽であるからによる。後述の爪切器7の側が多少低い位置となるよう傾斜したり、全くの水平である場合、足を乗せた時の姿勢が前屈み傾向となり、爪切り作業が行い難くなる。
【0042】
4は凸部である。凸部4は略ドーム形状である。凸部4は、図1,6,7からも判る通り、クッション体5の上面から突出している。凸部4は、クッション体5に設けられていても、円板3に設けられていても良い。本実施形態では、凸部4はクッション体5に設けられている。凸部4の根元部における大きさは直径が5~30mmである。約10~20mm(足の親指の幅よりも多少小さい寸法)の間隔を空けて凸部4は2個設けられている。凸部4と凸部4との間に足の指が配置される(図6,7参照)。前記間隔(約10~20mm)は親指の幅よりも狭い為、前記指を凸部4と凸部4との間に置いた時、前記指で凸部4,4が外側に押し出されるように変形可能な素材(例えば、撓む素材。図6,7参照)で構成されている。前記指を凸部4と凸部4との間に置いた時、前記指は凸部4,4によってガイド(規制)されている。本実施形態では、足の指の爪を切る際に、安全、かつ、爪の斜め前部分(側方部分)も簡単に切ることが出来るような工夫が施されている。一般に、足指同士は、手指のように広げる柔軟性が乏しく、爪を切る際も指同士が隣接しており、爪切器の稼働によって隣の爪や指そのものを傷付ける恐れが有る。この為、安全に所望の指の爪を切ることに工夫が施されている。凸部4はクッション体5の前方部分に設置されている。凸部4は前記爪切器7の両側に対応する位置に合計二つ設けられている。凸部4の上部断面が略半円形状であり、凸部4の根元部の直径が5~30mm以下で、高さが15~40mmの略ドーム状である。ここで、「略」とは、数学的意味での円でなくても良いと言う意味である。凸部4の大きさや高さは、凸部4によって足指間隔を広げた際に、指に極度のストレスを掛けず、又、足指の爪を切る際に邪魔にならない程度の大きさである。材質は足指の間に強い刺激を与えないようにする為、外皮が繊維で覆われ、中身に綿などの弾力性を持たせる為の材料を入れたものが用いられた。足指の間に刺激を与えないのであれば、前記中身の材質として、ポリビニルアルコール製の高分子(スライム)や発泡性ウレタン樹脂などを用いることも可能である。使用後は形状が元に戻る材質が好ましい。足の指を広げる凸部4の数は1~4個である。一つの場合は、第一趾(母趾)と第五趾(小趾)のみを切る際には、効果を発揮しやすい。しかし、第二趾、第三趾、第四趾の爪を切る際は、指同士が隣接する場合が有る。3~4個設置した場合は、足指を全て広げた状態となり、指に負担が掛かる恐れが有る。このような観点から、凸部4は2個が好ましい。
【0043】
爪切器取付片6は基台1の垂直板に取り付けられている。爪切器取付片6に爪切器7が取り付けられている。爪切器7の刃の部分が凸部4と凸部4との間に対応するように取り付けられている(図1,2,6,7参照)。爪切器7は市販の爪切器でも十分である。上刃(可動刃)や下刃(固定刃)のアーム部Hの末端に孔が開いている爪切器が用いられると、後述の固定台Bに簡単にネジAで固定できる。爪切器7は、一般の爪切器(正面が凹形状)であっても、外反母趾用の正面が凸形状の爪切器であっても良い。前記上刃を固定刃とし、前記下刃を可動刃とする事も可能である。しかし、この方式では複雑になってしまう。
【0044】
爪切器7の梃子部Cには爪切操作部8が取り付けられている。爪切操作部8の作動原理と詳細な構造が図4,5に示されている。爪切操作部8は、爪切器7をネジAで固定する固定台Bと、梃子部Cに装着された部材Dとを具備する。部材Dと部材Eとが連結部材Fで連結されている。部材Eにはワイヤ9の一端が連結されている。ワイヤ留金具Gで固定されている。ワイヤ9の他端はレバー10に連結されている。レバー10を握ると、ワイヤ9が部材Eを下に動かし、連動して梃子部Cに装着されている部材Dが下側に動き、爪が切れるようになる。レバー10を放すと、梃子部Cの復元力でレバー10が元に戻る。爪切器7の高さの調整は固定台Bの高さをネジIによって行われる。固定台Bは強度の観点から金属製であることが好ましいが、爪切りを稼働させる際に強度と非可撓性のものであれば、他の材質を用いることも可能である。固定台Bの大きさは、安定して爪切りを行えるようにする為、使用する爪切器7の幅と同等以上のものが良い。具体的には幅が10~30mm程度である。部材Dは梃子部Cに直接取り付けられる。取付方は梃子部Cに装着する部材Dがしっかりと固定されていれば限定されない。好ましい方法としては、部材Dを梃子部Cに挿入して固定させることである。更に好ましい方法としては、梃子部C自体を覆うような樹脂等で固定させることである。梃子部Cに装着する部材Dの材質としては、特に限定されないが、木材、樹脂、金属、弾性体などを用いることが可能である。加工性や稼働時での力の連動し易さの観点から、材質に歪みや変形が生じない方が良く、木材、樹脂などが好ましい。大きさや形としては、梃子部Cにレバー10からの力が不足なく伝われば、制限され無い。但し、梃子部Cの復元力を減退させるような重量物は適さない。部材Dと連結部材で連結した部材Eには、ワイヤ9が貫通している為、貫通孔が設けられている。貫通孔の上部にはワイヤ9を固定する為の金具Gが設けられている。金具Gは円筒状で底面から上面にかけて断面の中心に孔が開いている。孔の径は使用するワイヤ9が貫通できれば制限はないが、径が大きすぎるとワイヤ9が固定され難くなる為、ワイヤ9の径より5~10%程度大きいのが好ましい。梃子部Cに装着する部材Dと連結部材で連結した部材Eには該部材Dと連動する為に連結部材Fが取り付けられている。連結部材Fの材質は限定されないが、木材、樹脂、金属、弾性体などを用いることが可能である。但し、加工性や、稼働時での力の連動し易さ、材質に歪みや変形の生じ難さ、軽量で嵩張らない等の観点から、金属製、例えば硬質針金などが好ましい。部材Eは、部材Dと同様に材質は限定されないが、木材、樹脂、金属、弾性体などを用いることが可能である。但し、加工性や稼働時での力の連動し易さの観点から、材質に歪みや変形が生じ難いのが良く、木材や樹脂の使用が好ましい。
【0045】
部材Eにワイヤ9で連結されているレバー10は、自転車用のブレーキレバーやバイク用のブレーキレバー等を用いることが出来る。レバー10を握った際に、ワイヤ9が連動さえすれば、マジックハンド工具のレバー部分を使用しても良い。本例では自転車用のブレーキレバーが利用された。ワイヤ9の長さは限定されないが、使用者が椅子に座って装置を使用することを考慮すると、50cm~2mである。材質は、金属製ワイヤの如く、強度と柔軟性とが有れば良い。
【0046】
拡大レンズ12はアーム11で支持されている。拡大レンズ12は足の指の爪先を見易くする為である。拡大レンズ12は、その主たる目的である足の爪先を見易くすることが出来れば、サイズや材質には関係なく使用できる。アーム11は、例えばクリップ式アームである。アーム11の少なくとも一部はフレキシブルに変形可能な部材で構成されている。アーム11で支持されている拡大レンズ12の位置や向きを調整できるようにする為である。拡大レンズ12が前後左右に動けるようになっている。拡大レンズ12を通して見た場合、拡大された爪先の画像の焦点を合わす事が出来る。これにより、使用者は椅子に座り、足指を広げる凸部4を足の指の間に入れることで指同士の間隔を広げた後、必要があれば拡大鏡を用いて足の爪先を拡大して爪切器7に対してセットし、ワイヤ9で連結されたレバー10を握ることにより爪切操作部8を変位させれば、足指の爪を切ることが出来る。
【符号の説明】
【0047】
1 基台
2 台
3 回動可能な円板
4 凸部
5 クッション体
7 爪切器
9 ワイヤ(作動手段)
10 レバー(把手部:作動手段)
11 アーム
12 拡大レンズ

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8