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特開2022-63844カーテンウォールの梁・柱の接合構造、施工用ツール及び施工方法
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  • 特開-カーテンウォールの梁・柱の接合構造、施工用ツール及び施工方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022063844
(43)【公開日】2022-04-22
(54)【発明の名称】カーテンウォールの梁・柱の接合構造、施工用ツール及び施工方法
(51)【国際特許分類】
   E04B 1/58 20060101AFI20220415BHJP
   E04B 2/88 20060101ALI20220415BHJP
【FI】
E04B1/58 504
E04B2/88
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021139506
(22)【出願日】2021-08-30
(31)【優先権主張番号】202011081803.6
(32)【優先日】2020-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】521361187
【氏名又は名称】杭州賽動科技有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】521432410
【氏名又は名称】張云生
(74)【代理人】
【識別番号】100195970
【弁理士】
【氏名又は名称】本夛 伸介
(74)【代理人】
【識別番号】100115303
【氏名又は名称】岩永 和久
(72)【発明者】
【氏名】張云生
【テーマコード(参考)】
2E002
2E125
【Fターム(参考)】
2E002QA04
2E125AA03
2E125AA13
2E125AB16
2E125AG11
2E125BB08
2E125CA79
(57)【要約】      (修正有)
【課題】梁と柱とをしっかりと固定できるカーテンウォールの梁・柱の接合構造を提供する。
【解決手段】密閉式の柱柱と梁2とを含み、柱の側壁には若干のピンホールが形成され、ピンホールの開口方向が柱の側壁に垂直し、梁の端部には接合部3が固定して嵌められ、接合部には若干のピンが設けられ、若干のピンは若干のピンホールと一々対応し、ピンの長手方向と梁の長手方向とは平行であり、接合部には若干の調節機構が設けられ、ピンはピンホールに伸縮でき、自体の軸線をめぐって回転でき、取り付け過程において、まず摺動棒を伸縮部に合わせることでピンをピンホールに挿入すると同時に、引っかかりブロックが引っかかり穴に挿入され、摺動棒と回転部の協動により引っかかりブロックと引っかかり穴との間に位置ずれが生じ、これで梁と柱とをしっかりと固定できる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カーテンウォールの梁・柱の接合構造であって、密閉式の柱と梁とを含み、
前記柱の側壁には若干のピンホールが形成され、
前記ピンホールの開口方向が前記柱の側壁に垂直し、
前記梁の端部には接合部が固定して嵌められ、
前記接合部には若干のピンが設けられ、
若干の前記ピンは若干の前記ピンホールと一々対応し、
前記ピンの長手方向と前記梁の長手方向とは平行であり、
前記接合部には若干の調節機構が設けられ、
前記調節機構は前記接合部に固定されたスリーブ状のピンスリーブと調節スリーブとを含み、
前記ピンスリーブの長手方向と前記梁の長手方向とは平行であり、
前記調節スリーブの長手方向は前記梁の上下壁に垂直であり、
前記ピンスリーブは内端が前記調節スリーブの外壁に垂直に接続され且つ前記調節スリーブと連通しており、
前記調節機構はさらに前記調節スリーブ内に可動に嵌められている調節棒を含み、
前記調節棒は非丸棒状構造であり且つ前記調節スリーブの内壁にフィットし、
前記調節棒の外端は前記梁の外壁に近接し、
前記調節棒において前記ピンスリーブに向いている側壁には溝付型の摺動溝が形成され、
前記摺動溝は互いに接続した棒状の伸縮部と棒状の回転部とを含み、
前記伸縮部の長手方向と前記調節棒の長手方向とは平行であり、
前記伸縮部の深さは外端から内端へ徐々に減少し、
前記回転部の長手方向は前記調節棒の長手方向に対してある角度に設けられ、
前記回転部におけるあらゆる所の溝深さは前記伸縮部の内端の溝深さと同じであり、
前記調節スリーブの両端は密閉されており、
前記調節棒と前記調節スリーブの内端との間には第一復位ばねが設けられ、
前記調節機構はさらに前記ピンスリーブ内に可動に嵌められているピンを含み、
前記ピンは丸棒状構造であり且つ前記ピンスリーブの内壁にフィットし、
前記ピンの外端は前記梁の端部に近接し、
前記ピンの内端には摺動棒が前記ピンと平行になるように固定され、
前記摺動棒は前記ピンと非同軸に設けられ、
前記ピンスリーブの内壁には復位溝が形成され、
前記ピンの外壁には前記復位溝に摺動可能に位置する復位ブロックが設けられ、
前記ピンには第二復位ばねが外装され、
前記第二復位ばねの両端はそれぞれ前記復位溝の外端と前記復位ブロックと当接し、
前記第二復位ばねは前記ピンを押し動かして前記摺動棒の端部を常に前記摺動溝に当接させ、
前記ピンホールは丸穴構造であり、
前記ピンホールの穴壁には切り欠き状の引っかかり穴が形成され、
前記ピンの外壁には前記引っかかり穴にフィットする引っかかりブロックが固定され、
前記接合部において前記梁に近接する上下壁には磁性を帯びる若干の内位置決めブロックが設けられ、
前記調節棒の外端には磁性を帯びる内位置合わせブロックが固定され、
前記梁の端部が前記柱の側壁に押し付けられ、前記第一復位ばねが前記調節棒を押し動かすことで、前記摺動棒を前記回転部の内端に位置させ、前記ピンの外端が前記ピンホール内に挿入され、前記引っかかりブロックが前記柱の内壁に当接し、前記施工用ツールを利用して前記調節棒を奥へ移動させることで、前記摺動棒が前記回転部の内端から前記伸縮部の外端にまで移動し、前記摺動棒が前記回転部の内端から前記回転部の外端にまで移動したとき、前記ピンが自体の軸線をめぐって回転し、前記引っかかりブロックを前記引っかかり穴と軸方向に揃え、前記摺動棒が前記伸縮部の内端から前記伸縮部の外端にまで移動したとき、前記第二復位ばねが前記ピンを奥へ移動させることで、前記引っかかりブロックと前記ピンはそれぞれ前記引っかかり穴と前記ピンホールから出て、且つ前記ピンの外端が前記梁内に位置する、
ことを特徴とするカーテンウォールの梁・柱の接合構造。
【請求項2】
前記内位置決めブロックにおいて前記梁に向かう側と、前記内位置合わせブロックにおいて前記梁に向かう側とは磁極が同じである、
ことを特徴とする請求項1に記載のカーテンウォールの梁・柱の接合構造。
【請求項3】
若干の前記調節スリーブは二つずつ同軸に設けられ、
同軸に設けられた二つの前記調節スリーブは一体化構造であり、
また同軸に設けられた二つの前記調節スリーブの間には一つの第一復位ばねが設けられ、
前記第一復位ばねの両端はそれぞれ二本の前記調節棒の内端と当接し、
前記調節スリーブの外端には栓が固定される、
ことを特徴とする請求項2に記載のカーテンウォールの梁・柱の接合構造。
【請求項4】
前記復位溝の外端にはナットが取り外し可能に固定され、
前記ナットは前記ピンにカバーされる、
ことを特徴とする請求項3に記載のカーテンウォールの梁・柱の接合構造。
【請求項5】
前記引っかかりブロックは前記ピンの外壁に取り外し可能に固定される、
ことを特徴とする請求項4に記載のカーテンウォールの梁・柱の接合構造。
【請求項6】
前記接合部が前記梁の端部にきつく挟まるまたは固定具を介して前記接合部を前記梁の端部にしっかりと固定する、
ことを特徴とする請求項5に記載のカーテンウォールの梁・柱の接合構造。
【請求項7】
前記梁、前記柱、前記接合部、前記調節スリーブ、前記調節棒、前記ピンスリーブ及び前記ピンはいずれも非磁性吸着材料でできている、
ことを特徴とする請求項6に記載のカーテンウォールの梁・柱の接合構造。
【請求項8】
前記カーテンウォールの梁・柱の接合構造に用いられる施工用ツールであって、
前記施工用ツールは溝形鋼構造であり、
前記施工用ツールは、互いに平行で対向に設けられたつの施工面を有し、
前記施工面は磁気を帯びる外位置決めブロックおよび外位置合わせブロックを備え且つ前記施工用ツールを梁にクランプすることができるため、二つの前記施工面はそれぞれ前記梁の上下壁に当接し、
前記外位置決めブロックは前記内位置決めブロックに位置合わせされ且つ前記内位置決めブロックに磁気吸着し、
前記外位置合わせブロックは前記内位置合わせブロックに位置合わせされ且つ前記内位置合わせブロックと反発し合う、
ことを特徴とする施工用ツール。
【請求項9】
前記カーテンウォールの梁・柱の接合構造に用いられる施工方法であって、
取り付け方法と取り外し方法とを含み、
前記取り付け方法は以下のステップを含み、
ステップ一:梁の両端にそれぞれ一つの施工用ツールを配置し、施工用ツールを梁にクランプして、つの施工面をそれぞれ梁の上下壁に当接させ、外位置決めブロックが内位置決めブロックに位置合わせされ且つ内位置決めブロックに磁気吸着し、外位置合わせブロックが内位置合わせブロックに位置合わせされ且つ内位置合わせブロックに磁気吸着し、
ステップ二:梁を隣接するつの柱の間に配置し、梁の端部を柱の側壁に押し付け、梁から施工用ツールを取り外し、梁を微調整することで、ピンの外端をピンホールに合わせるように挿入し、引っかかりブロックを柱の内壁に当接させ、
前記取り外し方法は以下のステップを含み、
ステップ一:梁の両端にそれぞれ一つの施工用ツールを配置し、施工用ツールを梁にクランプして、つの施工面をそれぞれ梁の上下壁に当接させ、外位置決めブロックが内位置決めブロックに位置合わせされ且つ内位置決めブロックに磁気吸着し、外位置合わせブロックが内位置合わせブロックに位置合わせされ且つ内位置合わせブロックと反発し合い、
ステップ二:隣接するつの柱の間から梁を外し、さらに梁から施工用ツールを外す、
ことを特徴とする施工方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はカーテンウォールのキール技術分野に関し、具体的には、カーテンウォールの梁・柱の接合構造、施工用ツール及び施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
既存の密閉式柱を梁と接合するには、通常スプリングピン付きの接合部を梁の端に固定し、スプリングピンを柱に形成されたピンホールに合わせることで柱と梁を接合する。しかし、当該構造を利用する場合、取り付けが不便であるほか、取り外しも不可能である。
中国特許出願201410136367.6には、「送りねじによるピン移動式のカーテンウォールの梁・柱に用いられる接合システム」に関するものが開示されており、ピンをスライダに固定し、ボルトをスライダに形成されるネジ穴と螺合することで、ボルトを梁に固定でき、そしてボルトを回すことでスライダとピンが同時に移動し、ピンが柱に形成されるピンホールを通り抜けて梁と柱を接合する。上記の発明は既存のスプリングピンによる取付不便と取り外し不可能の問題を解消できるが、以下四つの問題を解消できない。
第一、ピンはピンホールを通り抜けるしかできなく、ピンホールに固定できないため、梁を柱に固定することはできない。梁を柱に固定するには、通常、他の構造を利用して固定作業を行う必要があり、即ち安定性が悪い。
第二、上記構造は、凸状の突出スペースのある梁にのみ使用でき、他の構造を有する梁には使用できないため、汎用性が低い。
第三、上記構造は梁と柱の隙間の間で作業する必要があるほか、ボルトを梁の方向と平行に回転させる必要があるため、施工が不便である。
第四、一般の工具でボルトを回転させることができるため、安全性が低くなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】中国特許出願201410136367.6明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、従来技術における上記問題を解決するために、安定した構造と優れた汎用性を備え付け、作業を簡単させるカーテンウォールの梁・柱の接合構造、施工用ツール及び施工方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
カーテンウォールの梁・柱の接合構造であって、密閉式の柱と梁とを含み、前記柱の側壁には若干のピンホールが形成され、前記ピンホールの開口方向が前記柱の側壁に垂直し、前記梁の端部には接合部が固定して嵌められ、前記接合部には若干のピンが設けられ、若干の前記ピンは若干の前記ピンホールと一々対応し、前記ピンの長手方向と前記梁の長手方向とは平行であり、前記接合部には若干の調節機構が設けられ、前記調節機構は前記接合部に固定されたスリーブ状のピンスリーブと調節スリーブとを含み、前記ピンスリーブの長手方向と前記梁の長手方向とは平行であり、前記調節スリーブの長手方向は前記梁の上下壁に垂直であり、前記ピンスリーブは内端が前記調節スリーブの外壁に垂直に接続され且つ前記調節スリーブと連通している。
【0006】
前記調節機構はさらに前記調節スリーブ内に可動に嵌められている調節棒を含み、前記調節棒は非丸棒状構造であり且つ前記調節スリーブの内壁にフィットし、前記調節棒の外端は前記梁の外壁に近接し、前記調節棒において前記ピンスリーブに向いている側壁には溝付型の摺動溝が形成され、前記摺動溝は互いに接続した棒状の伸縮部と棒状の回転部とを含み、前記伸縮部の長手方向と前記調節棒の長手方向とは平行であり、前記伸縮部の深さは外端から内端へ徐々に減少し、前記回転部の長手方向は前記調節棒の長手方向に対してある角度に設けられ、前記回転部におけるあらゆる所の溝深さは前記伸縮部の内端の溝深さと同じであり、前記調節スリーブの両端は密閉されており、前記調節棒と前記調節スリーブの内端との間には第一復位ばねが設けられる。
【0007】
前記調節機構はさらに前記ピンスリーブ内に可動に嵌められているピンを含み、前記ピンは丸棒状構造であり且つ前記ピンスリーブの内壁にフィットし、前記ピンの外端は前記梁の端部に近接し、前記ピンの内端には摺動棒が前記ピンと平行になるように固定され、前記摺動棒は前記ピンと非同軸に設けられ、前記ピンスリーブの内壁には復位溝が形成され、前記ピンの外壁には前記復位溝に摺動可能に位置する復位ブロックが設けられ、前記ピンには第二復位ばねが外装され、前記第二復位ばねの両端はそれぞれ前記復位溝の外端と前記復位ブロックと当接し、前記第二復位ばねは前記ピンを押し動かして前記摺動棒の端部を常に前記摺動溝に当接させる。
【0008】
前記ピンホールは丸穴構造であり、前記ピンホールの穴壁には切り欠き状の引っかかり穴が形成され、前記ピンの外壁には前記引っかかり穴にフィットする引っかかりブロックが固定され、前記接合部において前記梁に近接する上下壁には磁性を帯びる若干の内位置決めブロックが設けられ、前記調節棒の外端には磁性を帯びる内位置合わせブロックが固定される。
【0009】
前記梁の端部が前記柱の側壁に押し付けられ、前記第一復位ばねが前記調節棒を押し動かすことで、前記摺動棒を前記回転部の内端に位置させ、前記ピンの外端が前記ピンホール内に挿入され、前記引っかかりブロックが前記柱の内壁に当接し、前記施工用ツールを利用して前記調節棒を奥へ移動させることで、前記摺動棒が前記回転部の内端から前記伸縮部の外端にまで移動し、前記摺動棒が前記回転部の内端から前記回転部の外端にまで移動したとき、前記ピンが自体の軸線をめぐって回転し、前記引っかかりブロックを前記引っかかり穴と軸方向に揃え、前記摺動棒が前記伸縮部の内端から前記伸縮部の外端にまで移動したとき、前記第二復位ばねが前記ピンを奥へ移動させることで、前記引っかかりブロックと前記ピンはそれぞれ前記引っかかり穴と前記ピンホールから出て、且つ前記ピンの外端が前記梁内に位置する。
【0010】
本発明に含まれたピンはピンホールに伸縮できるほか、自体の軸線をめぐって回転でき、取り付け過程において、まず摺動棒を伸縮部に合わせることでピンをピンホールに挿入すると同時に、引っかかりブロックが引っかかり穴に挿入され、そして摺動棒と回転部の協動により引っかかりブロックと引っかかり穴との間に位置ずれが生じ、これで梁と柱とをしっかりと固定でき、即ち本発明の構造が安定になり、施工用ツールを接合部上の内位置決めブロックと内位置合わせブロックと磁気協動することで、ピンの伸縮を制御でき、梁の構造による影響がなくなり、即ち本発明に含まれた接合部はさまざまな構造を有する梁に対応できて汎用性が高く、施工用ツールにある磁性装置を接合部にある内位置決めブロックと位置合わせして吸着させることで、施工用ツールに対する位置決めを素早く実現でき、また施工用ツールにある磁性装置が内位置合わせブロックに合わせて反発し合い、調節棒が連動して奥へ移動すれば、ピンが収縮し、これで梁と柱の脱着が簡単になり、即ち施工が便利であり、反発により内位置決めブロックを移動させてこそ、ピンが収縮してピンホールと離れることができ、また全ての内位置決めブロックと同時に反発するときだけ、柱から梁を外すことができるため、本発明の安全性が高い。
【0011】
前記カーテンウォールの梁・柱の接合構造において、前記内位置決めブロックにおいて前記梁に向かう側と、前記内位置合わせブロックにおいて前記梁に向かう側とは磁極が同じである。
【0012】
施工用ツールは異なる磁極のある磁性装置を備えて、内位置決めブロックと吸引し合うことと、内位置合わせブロックと反発し合うことができ、これで梁と柱の脱着が可能であり、本発明の安全性が向上する。
【0013】
前記カーテンウォールの梁・柱の接合構造において、若干の前記調節スリーブは二つずつ同軸に設けられ、同軸に設けられた二つの前記調節スリーブは一体化構造であり、また同軸に設けられた二つの前記調節スリーブの間には一つの第一復位ばねが設けられ、前記第一復位ばねの両端はそれぞれ二本の前記調節棒の内端と当接し、前記調節スリーブの外端には栓が固定される。
【0014】
前記カーテンウォールの梁・柱の接合構造において、前記復位溝の外端にはナットが取り外し可能に固定され、前記ナットは前記ピンにカバーされる。
【0015】
前記カーテンウォールの梁・柱の接合構造において、前記引っかかりブロックは前記ピンの外壁に取り外し可能に固定される。
【0016】
したがって、前記接合部を取り付けることが簡単になる。
【0017】
前記カーテンウォールの梁・柱の接合構造において、前記接合部が前記梁の端部にきつく挟まるまたは固定具を介して前記接合部を前記梁の端部にしっかりと固定する。
【0018】
したがって、前記接合部を前記梁に取り付けることが簡単になる。
【0019】
前記カーテンウォールの梁・柱の接合構造において、前記梁、前記柱、前記接合部、前記調節スリーブ、前記調節棒、前記ピンスリーブ及び前記ピンはいずれも非磁性吸着材料でできている。
【0020】
ほかの要因により施工へ影響を与えることは回避できる。
【0021】
前記カーテンウォールの梁・柱の接合構造に用いられる施工用ツールであって、前記施工用ツールは溝形鋼構造であり、前記施工用ツールは、互いに平行で対向に設けられたつの施工面を有する。前記施工面は磁気を帯びる外位置決めブロックおよび外位置合わせブロックを備え且つ前記施工用ツールを梁にクランプすることができるため、二つの前記施工面はそれぞれ前記梁の上下壁に当接し、前記外位置決めブロックは前記内位置決めブロックに位置合わせされ且つ前記内位置決めブロックに磁気吸着し、前記外位置合わせブロックは前記内位置合わせブロックに位置合わせされ且つ前記内位置合わせブロックと反発し合う。
【0022】
したがって、作業を行うには本発明の施工用ツールしか利用できないため、安全性が高い。
【0023】
前記カーテンウォールの梁・柱の接合構造に用いられる施工方法であって、取り付け方法と取り外し方法とを含む。
前記取り付け方法は以下のステップを含み、
ステップ一:梁の両端にそれぞれ一つの施工用ツールを配置し、施工用ツールを梁にクランプして、つの施工面をそれぞれ梁の上下壁に当接させ、外位置決めブロックが内位置決めブロックに位置合わせされ且つ内位置決めブロックに磁気吸着し、外位置合わせブロックが内位置合わせブロックに位置合わせされ且つ内位置合わせブロックに磁気吸着し、
ステップ二:梁を隣接するつの柱の間に配置し、梁の端部を柱の側壁に押し付け、梁から施工用ツールを取り外し、梁を微調整することで、ピンの外端をピンホールに合わせるように挿入し、引っかかりブロックを柱の内壁に当接させる。
前記取り外し方法は以下のステップを含み、
ステップ一:梁の両端にそれぞれ一つの施工用ツールを配置し、施工用ツールを梁にクランプして、つの施工面をそれぞれ梁の上下壁に当接させ、外位置決めブロックが内位置決めブロックに位置合わせされ且つ内位置決めブロックに磁気吸着し、外位置合わせブロックが内位置合わせブロックに位置合わせされ且つ内位置合わせブロックと反発し合い、
ステップ二:隣接するつの柱の間から梁を外し、さらに梁から施工用ツールを外す。
【0024】
上記の方法により、施工が便利になる。
【発明の効果】
【0025】
本発明に含まれたピンはピンホールに伸縮できるほか、自体の軸線をめぐって回転でき、取り付け過程において、まず摺動棒を伸縮部に合わせることでピンをピンホールに挿入すると同時に、引っかかりブロックが引っかかり穴に挿入され、そして摺動棒と回転部の協動により引っかかりブロックと引っかかり穴との間に位置ずれが生じ、これで梁と柱とをしっかりと固定でき、即ち本発明の構造が安定になる。
【0026】
施工用ツールを接合部上の内位置決めブロックと内位置合わせブロックと磁気協動することで、ピンの伸縮を制御でき、梁の構造による影響がなくなり、即ち本発明に含まれた接合部はさまざまな構造を有する梁に対応できて汎用性が高い。
【0027】
施工用ツールにある磁性装置を接合部にある内位置決めブロックと位置合わせして吸着させることで、施工用ツールに対する位置決めを素早く実現でき、また施工用ツールにある磁性装置が内位置合わせブロックに合わせて反発し合い、調節棒が連動して奥へ移動すれば、ピンが収縮し、これで梁と柱の脱着が簡単になり、即ち施工が便利である。
【0028】
反発により内位置決めブロックを移動させてこそ、ピンが収縮してピンホールと離れることができ、また全ての内位置決めブロックと同時に反発するときだけ、柱から梁を外すことができるため、本発明の安全性が高い。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明の局部正面図及び局部断面図である。
図2図1の局部拡大図である。
図3図2に表したピンと調節棒の協動模式図である。
図4図2に表した取り外し過程の局部断面図である。
図5図4に表したピンと調節棒の協動模式図である。
図6図2に表した取り外し過程の局部断面図である。
図7図6に表したピンと調節棒の協動模式図である。
図8図1のA―A線に沿う断面図である。
図9図1のB―B線に沿う断面図である。
図10】柱の局部側面図である。
図11】施工用ツールの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
下記、図面を参照しながら本発明の技術手段をさらに説明する。本発明は下記の実施例に限られない。
【0031】
図1~11に示すように、カーテンウォールの梁・柱の接合構造であって、密閉式の柱1と梁2とを含み、前記柱1の側壁には若干のピンホール11が形成され、前記ピンホール11の開口方向が前記柱1の側壁に垂直し、前記梁2の端部には接合部3が固定して嵌められ、前記接合部3には若干のピン42が設けられ、若干の前記ピン42は若干の前記ピンホール11と一々対応し、前記ピン42の長手方向と前記梁2の長手方向とは平行であり、前記接合部3には若干の調節機構が設けられ、前記調節機構は前記接合部3に固定されたスリーブ状のピンスリーブ4と調節スリーブ5とを含み、前記ピンスリーブ4の長手方向と前記梁2の長手方向とは平行であり、前記調節スリーブ5の長手方向は前記梁2の上下壁に垂直であり、前記ピンスリーブ4は内端が前記調節スリーブ5の外壁に垂直に接続され且つ前記調節スリーブ5と連通している。
【0032】
前記調節機構はさらに前記調節スリーブ5内に可動に嵌められている調節棒51を含み、前記調節棒51は非丸棒状構造であり且つ前記調節スリーブ5の内壁にフィットし、前記調節棒51の外端は前記梁2の外壁に近接し、前記調節棒51において前記ピンスリーブ4に向いている側壁には溝付型の摺動溝52が形成され、前記摺動溝52は互いに接続した棒状の伸縮部53と棒状の回転部54とを含み、前記伸縮部53の長手方向と前記調節棒51の長手方向とは平行であり、前記伸縮部53の深さは外端から内端へ徐々に減少し、前記回転部54の長手方向は前記調節棒51の長手方向に対してある角度に設けられ、前記回転部54におけるあらゆる所の溝深さは前記伸縮部53の内端の溝深さと同じであり、前記調節スリーブ5の両端は密閉されており、前記調節棒51と前記調節スリーブ5の内端との間には第一復位ばね55が設けられる。
【0033】
前記調節機構はさらに前記ピンスリーブ4内に可動に嵌められているピン42を含み、前記ピン42は丸棒状構造であり且つ前記ピンスリーブ4の内壁にフィットし、前記ピン42の外端は前記梁2の端部に近接し、前記ピン42の内端には摺動棒46が前記ピン42と平行になるように固定され、前記摺動棒46は前記ピン42と非同軸に設けられ、前記ピンスリーブ4の内壁には復位溝41が形成され、前記ピン42の外壁には前記復位溝41に摺動可能に位置する復位ブロック43が設けられ、前記ピン42には第二復位ばね44が外装され、前記第二復位ばね44の両端はそれぞれ前記復位溝41の外端と前記復位ブロック43と当接し、前記第二復位ばね44は前記ピン42を押し動かして前記摺動棒46の端部を常に前記摺動溝52に当接させる。
【0034】
前記ピンホール11は丸穴構造であり、前記ピンホール11の穴壁には切り欠き状の引っかかり穴12が形成され、前記ピン42の外壁には前記引っかかり穴12にフィットする引っかかりブロック45が固定され、前記接合部3において前記梁2に近接する上下壁には磁性を帯びる若干の内位置決めブロック31が設けられ、前記調節棒51の外端には磁性を帯びる内位置合わせブロック56が固定される。
【0035】
前記梁2の端部が前記柱1の側壁に押し付けられ、前記第一復位ばね55が前記調節棒51を押し動かすことで、前記摺動棒46を前記回転部54の内端に位置させ、前記ピン42の外端が前記ピンホール11内に挿入され、前記引っかかりブロック45が前記柱1の内壁に当接し、前記施工用ツール6を利用して前記調節棒51を奥へ移動させることで、前記摺動棒46が前記回転部54の内端から前記伸縮部53の外端にまで移動し、前記摺動棒46が前記回転部54の内端から前記回転部54の外端にまで移動したとき、前記ピン42が自体の軸線をめぐって回転し、前記引っかかりブロック45を前記引っかかり穴12と軸方向に揃え、前記摺動棒46が前記伸縮部53の内端から前記伸縮部53の外端にまで移動したとき、前記第二復位ばね44が前記ピン42を奥へ移動させることで、前記引っかかりブロック45と前記ピン42はそれぞれ前記引っかかり穴12と前記ピンホール11から出て、且つ前記ピン42の外端が前記梁2内に位置する。
【0036】
さらに、前記内位置決めブロック31において前記梁2に向かう側と、前記内位置合わせブロック56において前記梁2に向かう側とは磁極が同じである。若干の前記調節スリーブ5は二つずつ同軸に設けられ、同軸に設けられた二つの前記調節スリーブ5は一体化構造であり、また同軸に設けられた二つの前記調節スリーブ5の間には一つの第一復位ばね55が設けられ、前記第一復位ばね55の両端はそれぞれ二本の前記調節棒51の内端と当接し、前記調節スリーブ5の外端には栓が固定される。前記復位溝41の外端にはナットが取り外し可能に固定され、前記ナットは前記ピン42にカバーされる。前記引っかかりブロック45は前記ピン42の外壁に取り外し可能に固定される。前記接合部3が前記梁2の端部にきつく挟まるまたは固定具を介して前記接合部3を前記梁2の端部にしっかりと固定する。前記梁2、前記柱1、前記接合部3、前記調節スリーブ5、前記調節棒51、前記ピンスリーブ4及び前記ピン42はいずれも非磁性吸着材料でできている。
【0037】
前記カーテンウォールの梁・柱の接合構造に用いられる施工用ツールであって、前記施工用ツール6は溝形鋼構造であり、前記施工用ツール6は、互いに平行で対向に設けられた2つの施工面を有する。前記施工面は磁気を帯びる外位置決めブロック61および外位置合わせブロック62を備え且つ前記施工用ツール6を梁2にクランプすることができるため、二つの前記施工面はそれぞれ前記梁2の上下壁に当接し、前記外位置決めブロック61は前記内位置決めブロック31に位置合わせされ且つ前記内位置決めブロック31に磁気吸着し、前記外位置合わせブロック62は前記内位置合わせブロック56に位置合わせされ且つ前記内位置合わせブロック56と反発し合う。
【0038】
前記カーテンウォールの梁・柱の接合構造に用いられる施工方法であって、取り付け方法と取り外し方法とを含む。
前記取り付け方法は以下のステップを含み、
ステップ一:梁2の両端にそれぞれ一つの施工用ツール6を配置し、施工用ツール6を梁2にクランプして、2つの施工面をそれぞれ梁2の上下壁に当接させ、外位置決めブロック61が内位置決めブロック31に位置合わせされ且つ内位置決めブロック31に磁気吸着し、外位置合わせブロック62が内位置合わせブロック56に位置合わせされ且つ内位置合わせブロック56に磁気吸着し、
ステップ二:梁2を隣接する2つの柱1の間に配置し、梁2の端部を柱1の側壁に押し付け、梁2から施工用ツール6を取り外し、梁2を微調整することで、ピン42の外端をピンホール11に合わせるように挿入し、引っかかりブロック45を柱1の内壁に当接させる。
前記取り外し方法は以下のステップを含み、
ステップ一:梁2の両端にそれぞれ一つの施工用ツール6を配置し、施工用ツール6を梁2にクランプして、2つの施工面をそれぞれ梁2の上下壁に当接させ、外位置決めブロック61が内位置決めブロック31に位置合わせされ且つ内位置決めブロック31に磁気吸着し、外位置合わせブロック62が内位置合わせブロック56に位置合わせされ且つ内位置合わせブロック56と反発し合い、
ステップ二:隣接する2つの柱1の間から梁2を外し、さらに梁2から施工用ツール6を外す。
【0039】
本発明に含まれたピン42はピンホール11内に伸縮できるほか、自体の軸線をめぐって回転できるため、取り付け過程において、まず摺動棒46を伸縮部53に合わせることでピン42をピンホール11に挿入すると同時に、引っかかりブロック45が引っかかり穴12に挿入され、そして摺動棒46と回転部54の協動により引っかかりブロック45と引っかかり穴12との間に位置ずれが生じ、これで梁2と柱1とをしっかりと固定でき、即ち本発明の構造が安定になり、
施工用ツール6を接合部3上の内位置決めブロック31と内位置合わせブロック56と磁気協動することで、ピン42の伸縮が制御でき、梁2の構造による影響がなくなり、即ち本発明に含まれた接合部3はさまざまな構造を有する梁2に対応できて汎用性が高く、
施工用ツール6にある磁性装置を接合部3にある内位置決めブロック31と位置合わせして吸着させることで、施工用ツール6に対する位置決めを素早く実現でき、また施工用ツール6にある磁性装置が内位置合わせブロック56に合わせて反発し合うと、調節棒51が連動して奥へ移動すれば、ピン42を収縮させ、これで梁2と柱1の脱着が簡単になり、即ち施工が便利であり、
反発により内位置決めブロック31を移動させてこそ、ピン42が収縮してピンホール11と離れることができ、また全ての内位置決めブロック31と同時に反発するときだけ、柱1から梁2を外すことができるため、本発明の安全性が高い。
【0040】
本明細書に記載された具体的な実施例は単に本発明の精神を例に挙げて説明する。本発明の属する技術分野の技術者は説明された具体的な実施例に対して様々な修正又は補充を行うか又は類似する方式で代替することができるが、本発明の精神から逸脱するか又は添付の特許請求の範囲に定義された範囲を超えることはない。
【0041】
本願における部品名称は、本発明の本質を便利に説明且つ解釈するために付けたもので、これらの名称自体には制限性がなく、ほかの用語に置き換えていい。
【符号の説明】
【0042】
1 柱
11 ピンホール
12 引っかかり穴
2 梁
3 接合部
31 内位置決めブロック
4 ピンスリーブ
41 復位溝
42 ピン
43 復位ブロック
44 第二復位ばね
45 引っかかりブロック
46 摺動棒
5 調節スリーブ
51 調節棒
52 摺動溝
53 伸縮部
54 回転部
55 第一復位ばね
56 内位置合わせブロック
6 施工用ツール
61 外位置決めブロック
62 外位置合わせブロック
図1
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