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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022063909
(43)【公開日】2022-04-25
(54)【発明の名称】二次電池
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/0587 20100101AFI20220418BHJP
   H01M 10/04 20060101ALI20220418BHJP
【FI】
H01M10/0587
H01M10/04 W
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020172307
(22)【出願日】2020-10-13
(71)【出願人】
【識別番号】399107063
【氏名又は名称】プライムアースEVエナジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107249
【弁理士】
【氏名又は名称】中嶋 恭久
(72)【発明者】
【氏名】高林 裕也
【テーマコード(参考)】
5H028
5H029
【Fターム(参考)】
5H028AA05
5H028CC12
5H028CC21
5H029AJ02
5H029BJ14
5H029CJ05
5H029CJ06
(57)【要約】
【課題】効果的にハイレート劣化の進行を抑制する。
【解決手段】二次電池は、セパレータ5を挟んで積層された正負の電極シート35を捲回してなる電極体10と、この電極体10を収容するケースと、を備える。電極体10の捲回軸方向両端部50,50には、各電極シート35の未塗工部39が配置される。また、ケースの底部には、電極体10に含浸された電解液44の余剰液45が貯留される。更に、電極体10の捲回軸方向両端部50,50には、各電極シート35の未塗工部39を束ねて接合した箔綴じ部60,60が設けられる。そして、ケースの底部に貯留された余剰液45の液面45sよりも低い位置から、その液面45sよりも高い位置に延設された各箔綴じ部60,60が、これら各箔綴じ部60,60の延設範囲において電極体10の捲回軸方向両端部50,50を閉塞する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
セパレータを挟んで積層された正負の電極シートを捲回してなる電極体と、
前記電極体を収容するケースと、を備え、
前記各電極シートは、シート状の集電体と該集電体上に塗工された電極活物質層とを有し、
前記電極体の捲回軸方向両端部には、前記電極活物質層を有しない前記各電極シートの未塗工部が配置され、
前記電極体は、該電極体の捲回軸が前記ケースの底部に沿う方向に延在する状態で前記ケースに収容されるとともに、
前記ケースの底部には、前記電極体に含浸された電解液の余剰液が貯留されるものであって、
前記電極体の捲回軸方向両端部には、前記各電極シートの前記未塗工部を束ねて接合した箔綴じ部が設けられるとともに、前記ケースの底部に貯留された前記余剰液の液面よりも低い位置から前記余剰液の液面よりも高い位置に延設された前記箔綴じ部が、該箔綴じ部の延設範囲において、前記電極体の捲回軸方向端部を閉塞する二次電池。
【請求項2】
前記電極体は、該電極体の下端位置から前記余剰液の液面よりも高い位置に延設された前記箔綴じ部を有している請求項1に記載の二次電池。
【請求項3】
前記電極体は、該電極体の捲回軸方向端部における前記余剰液の液面よりも低い位置に、前記箔綴じ部に閉塞されない開口部を有している
請求項1又は請求項2に記載の二次電池。
【請求項4】
前記電極体は、該電極体の捲回軸方向端部における前記余剰液の液面よりも高い位置に、前記箔綴じ部に閉塞されない開口部を有している
請求項1~請求項3の何れか一項に記載の二次電池。
【請求項5】
前記電極体は、該電極体における一方側の捲回軸方向端部にのみ、前記箔綴じ部に閉塞されない開口部を有している請求項1~請求項4の何れか一項に記載の二次電池。
【請求項6】
前記箔綴じ部は、前記束ねられた前記各電極シートの前記未塗工部が溶接により前記接合された溶接部である請求項1~請求項5の何れか一項に記載の二次電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二次電池に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、セパレータを挟んで積層された正負の電極シートを捲回してなる電極体を備えた二次電池がある。例えば、特許文献1に記載の二次電池は、電極体に非水性の電解液を含浸させたリチウムイオン二次電池としての構成を有している。更に、その電極体を正負の電極端子を有したケース内に封缶することにより単電池が形成される。そして、上記従来例の二次電池は、複数の単電池が束ねられた組電池としての構成を有している。
【0003】
また、上記のような電極体を備える二次電池においては、大きな電流が流れるハイレート充放電時、その電極体及び電解液が膨張することで、この電極体に含浸された電解液が外部に流出する。更に、この電極体から流出した電解液がケースの底部に貯留された余剰の電解液と混ざり合い、再び、その電極体に吸い上げられる。そして、これにより、その電極体に含浸された電解液の濃度にムラが生じることで内部抵抗が増大し、その結果、充放電性能が劣化するという問題がある。
【0004】
この点を踏まえ、上記特許文献1に記載の二次電池は、組電池を構成する各単電池間に介在されたスペーサが、ケースを介して電極体の端部に荷重を加えることにより、その電極体の端部を介した電解液の流出を抑制する構成となっている。また、特許文献2には、電極体の捲回軸方向両端部において、その正負の電極シートを挟んで径方向に隣り合うセパレータの端部同士を接着、或いは、これら各セパレータの端部を、その間に挟まれた電極シートに対して接着することにより電解液の流出を抑制する構成が開示されている。そして、このような構成を採用することで、上記のようなハイレート劣化の進行を抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2018-181765号公報
【特許文献2】特開2014-154484号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、ケースの外側から電極体を押圧する構成では、その荷重の印加による電解液の流通抑制効果にも限りがある。また、ケースを介した荷重の印加により、そのケースの耐久性が低下する。更に、電極活物質が押し潰されることで、その電極反応にムラが生ずる等といった問題が発生する可能性がある。そして、電極体の捲回軸方向両端部において、その径方向に隣り合うセパレータの端部を接合する構成についてもまた、必ずしも、そのハイレート劣化の抑制効果が十分であるとは言い切れないことから、この点において、なお改善の余地を残すものとなっていた。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する二次電池は、セパレータを挟んで積層された正負の電極シートを捲回してなる電極体と、前記電極体を収容するケースと、を備え、前記各電極シートは、シート状の集電体と該集電体上に塗工された電極活物質層とを有し、前記電極体の捲回軸方向両端部には、前記電極活物質層を有しない前記各電極シートの未塗工部が配置され、前記電極体は、該電極体の捲回軸が前記ケースの底部に沿う方向に延在する状態で前記ケースに収容されるとともに、前記ケースの底部には、前記電極体に含浸された電解液の余剰液が貯留されるものであって、前記電極体の捲回軸方向両端部には、前記各電極シートの前記未塗工部を束ねて接合した箔綴じ部が設けられるとともに、前記ケースの底部に貯留された前記余剰液の液面よりも低い位置から前記余剰液の液面よりも高い位置に延設された前記箔綴じ部が、該箔綴じ部の延設範囲において、前記電極体の捲回軸方向端部を閉塞する。
【0008】
上記構成によれば、ハイレート充放電時、電極体の捲回軸方向両端部を介した電解液の流通が抑制されることで、その電極体に含浸された電解液の濃度にムラが生じ難くなる。そして、これにより、内部抵抗の増大を抑制することで、効果的に、そのハイレート劣化の進行を抑制することができる。
【0009】
また、電極体単体で、上記のようなハイレート充放電時における電解液の流通抑制効果を得ることができる。特に、各電極シートの未塗工部を利用して箔綴じ部を形成することで、容易に、電極体の捲回軸方向両端部を閉塞することができる。そして、各電極シートの電極活物質層に対して押圧力が加わらないことで、その電極活物質層が押し潰されることによる局所的な電極反応の発生を回避することができる。
【0010】
上記課題を解決する二次電池において、前記電極体は、該電極体の下端位置から前記余剰液の液面よりも高い位置に延設された前記箔綴じ部を有していることが好ましい。
上記構成によれば、より効果的に、ハイレート充放電時、その電極体の捲回軸方向端部を介した電解液の流通を抑制することができる。
【0011】
上記課題を解決する二次電池において、前記電極体は、該電極体の捲回軸方向端部における前記余剰液の液面よりも低い位置に、前記箔綴じ部に閉塞されない開口部を有していることが好ましい。
【0012】
上記構成によれば、電極体の捲回軸方向両端部に箔綴じ部を設けることによる電解液の流通抑制効果に基づきハイレート劣化の進行を抑えつつ、余剰液の液面よりも下方に開口する開口部を介した余剰液の吸い上げを許容して、二次電池の使用による所謂「液枯れ対策」を図ることにより、その優れた充放電特性を確保することができる。
【0013】
上記課題を解決する二次電池において、前記電極体は、該電極体の捲回軸方向端部における前記余剰液の液面よりも高い位置に、前記箔綴じ部に閉塞されない開口部を有していることが好ましい。
【0014】
上記構成によれば、ハイレート充放電時においては、電極体の捲回軸方向両端部を介した余剰液の流通を効果的に抑制するとともに、二次電池の製造時においては、ケース内に注入された電解液を、その開口部を介して速やかに電極体に含浸させることができる。
【0015】
上記課題を解決する二次電池において、前記電極体は、該電極体における一方側の捲回軸方向端部にのみ、前記箔綴じ部に閉塞されない開口部を有していることが好ましい。
上記構成によれば、二次電池の製造時、ケース内に注入された電解液が、その一方側の捲回軸方向端部のみに設けられた開口部を介して電極体に含浸される。つまり、その電極体に対する電解液の注液方向が、一方側の捲回軸方向端部から他方側の捲回軸方向端部に向かう一方向となる。その結果、その電解液に含まれる不純物が電極体の捲回軸方向中央部分に集まり難くなる。そして、これにより、その負極表面に形成される皮膜の膜厚を均一化することで、優れた二次電池の劣化耐性を確保することができる。
【0016】
上記課題を解決する二次電池において、前記箔綴じ部は、前記束ねられた前記各電極シートの前記未塗工部が溶接により前記接合された溶接部であることが好ましい。
上記構成によれば、製造容易且つ確実に、その箔綴じ部によって電極体の捲回軸方向端部を閉塞することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、効果的にハイレート劣化の進行を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】二次電池の斜視図。
図2】電極体の分解図。
図3】二次電池の側面図。
図4】電極体の側面図。
図5】捲回軸方向から見た電極体の側面図。
図6】電極体及び箔綴じ部の概略構成図。
図7】第2の実施形態における電極体及び箔綴じ部の概略構成図。
図8】余剰液の液面よりも低い位置に開口する開口部近傍の拡大図。
図9】余剰液に浸る電極体の高さ寸法と充放電サイクル試験実施後の容量維持率との関係を示す試験データ。
図10】第3の実施形態における電極体及び箔綴じ部の概略構成図。
図11】第4の実施形態における電極体及び箔綴じ部の概略構成図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[第1の実施形態]
以下、二次電池に関する第1の実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、二次電池1は、正極3、負極4、及びセパレータ5を一体化した電極体10と、この電極体10を収容するケース20と、を備えている。そして、本実施形態の二次電池1は、そのケース20内の電極体10に、図示しない非水性の電解液を含浸させたリチウムイオン二次電池としての構成を有している。
【0020】
詳述すると、本実施形態の二次電池1において、正極3、負極4、及びセパレータ5は、シート状の外形を有して積層される。そして、これら正極3及び負極4、及びセパレータ5の積層体を捲回することにより、正極3と負極4との間にセパレータ5を挟み込む状態で、その径方向に正負の電極とセパレータ5とが交互に並ぶ電極体10が形成されている。
【0021】
また、本実施形態のケース20は、扁平略四角箱状のケース本体21と、このケース本体21の開口端21xを閉塞する蓋部材22と、を備えている。そして、本実施形態の電極体10は、径方向外側から押圧されることにより、そのケース20の箱形状に対応する扁平した外形を有するものとなっている。
【0022】
さらに詳述すると、図2に示すように、本実施形態の二次電池1において、正極3及び負極4は、それぞれ、シート状の外形を有した集電体31と、この集電体31上に積層された電極活物質層32と、を備えた電極シート35としての構成を有する。
【0023】
具体的には、アルミニウム等を素材とする正極集電体31P上に、正極活物質となるリチウム遷移金属酸化物を含んだスラリーを塗工することにより、その正極活物質層32Pを備えた正極3用の電極シート35Pが形成される。また、銅等を素材とする負極集電体31N上に、負極活物質となる炭素系材料を含んだスラリーを塗工することにより、その負極活物質層32Nを備えた負極4用の電極シート35Nが形成される。更に、本実施形態の二次電池1において、これら正負の電極シート35P,35Nは、帯状に整形される。そして、本実施形態の電極体10は、セパレータ5を挟んで積層された正負の電極シート35P,35Nが、その帯形状の幅方向(図2中、左右方向)に延びる捲回軸L周りに捲回された構造を有している。
【0024】
尚、図2中においては、その正極3を構成する電極シート35Pを内側に捲き込むかたちで、セパレータ5及び各電極シート35が捲回されているが、この図は、電極体10の構造を示す一例であり、その負極4を構成する電極シート35Nを内側に捲き込むかたちで、これらのセパレータ5及び各電極シート35が捲回される場合もある。そして、これにより、その電極体10の最外殻に配置される電極シート35が、正極3を構成する電極シート35Pであるか、又は負極4を構成する電極シート35Nであるかが決定される。
【0025】
また、図1に示すように、ケース20の蓋部材22には、ケース20の外側に突出する正極端子37及び負極端子38が設けられている。更に、図2に示すように、各電極シート35には、それぞれ、その集電体31上に電極活物質層32が形成されていない未塗工部39が形成されている。そして、本実施形態の二次電池1は、これらの未塗工部39を利用して、その正極3を構成する電極シート35Pと正極端子37とが電気的に接続され、及び、その負極4を構成する電極シート35Nと負極端子38とが電気的に接続される構成となっている。
【0026】
具体的には、図1及び図2に示すように、本実施形態の電極体10は、その捲回軸Lが長尺略矩形板状をなす蓋部材22の長手方向(図1中、左右方向)に沿う状態で、ケース本体21内に収容される。また、この電極体10は、その捲回軸Lの一端側(図2中、左側の端部)に正極3を構成する電極シート35Pの未塗工部39Pを有し、他端側(同図中、右側の端部)に負極4を構成する電極シート35Nの未塗工部39Nを有している。更に、本実施形態の二次電池1においては、この状態で、その正極3を構成する電極シート35Pの未塗工部39Pと正極端子37とが接続部材37xを介して接続されるとともに、その負極4を構成する電極シート35Nの未塗工部39Nと負極端子38とが接続部材38xを介して接続される。そして、本実施形態の二次電池1は、その後、ケース本体21の開口端21xに対して蓋部材22を接合することにより、その正極3と正極端子37、及び負極4と負極端子38とが電気的に接続された状態で、この電極体10をケース20内に封缶する構成となっている。
【0027】
尚、本実施形態の二次電池1において、ケース本体21及び蓋部材22は、例えば、アルミニウム合金やステンレス鋼等の金属材料を用いて形成される。そして、これらのケース本体21及び蓋部材22は、例えば、レーザー溶接等を用いて液密に接合される。
【0028】
また、図3に示すように、二次電池1は、その電極体10とともにケース20内に収容される絶縁フィルム41を備えている。更に、この絶縁フィルム41は、ケース本体21の開口端21x側に開口する袋形状を有してケース20内に収容される。そして、本実施形態の二次電池1は、この絶縁フィルム41の袋形状内に電極体10を配置することで、その電極体10とケース20とが絶縁される構成になっている。
【0029】
更に、図1に示すように、本実施形態の二次電池1においては、蓋部材22に設けられた注入口42を介して、そのケース20内に電解液が注入される。即ち、リチウムイオン二次電池としての構成を有する二次電池1の電解液には、有機溶媒中に支持塩となるリチウム塩を溶解させたものが用いられる。そして、本実施形態の二次電池1は、これにより、そのケース20内に封缶された電極体10に対して電解液が含浸される構成になっている。
【0030】
尚、本実施形態の二次電池1において、注入口42は、長尺略矩形板状をなす蓋部材22の長手方向略中央部分に形成された安全弁43の近傍に設けられている。そして、本実施形態の二次電池1は、電解液の注入後、例えば、レーザー溶接等によって、その注入口42が封止される構成となっている。
【0031】
また、図3に示すように、ケース20内には、その含浸により電極体10に保持させる液量を超えた余剰の電解液44が注入される。そして、本実施形態の二次電池1は、この余剰分の電解液44、つまりは余剰液45が、そのケース20の底部46に溜まる構成となっている。
【0032】
具体的には、図2及び図3に示すように、本実施形態の電極体10は、その捲回軸Lが、ケース20の底部46に沿う方向(図3中、左右方向)に延在する状態で、この底部46の近傍に下端部10bが配置される。また、電極体10は、ケース20内に収容された状態における高さ方向(図3中、上下方向)の中央部分に、その扁平した捲回体形状に基づいて、正負の電極シート35P,35N及びセパレータ5が略平板状に積層された状態で配置された扁平圧縮部47を備えている。更に、この電極体10は、その上端部10a及び下端部10bに、正負の電極シート35P,35N及びセパレータ5が半円筒状に湾曲した状態で配置される湾曲部48を備えている。そして、本実施形態の二次電池1は、この二次電池1が製品として出荷される状態において、そのケース20内に収容された電極体10が、この電極体10における下端部10b側の湾曲部48よりも僅かに上方の高さ位置まで、そのケース20の底部46に貯留された余剰液45に浸る構成となっている。
【0033】
(ハイレート劣化の抑制構造)
次に、本実施形態の二次電池1において、その電極体10に形成されたハイレート劣化の抑制構造について説明する。
【0034】
図2及び図4に示すように、本実施形態の二次電池1において、電極体10を構成する各電極シート35は、その正極3を構成する電極シート35Pの未塗工部39Pと負極4を構成する電極シート35Nの未塗工部39Nとが、電極体10の捲回軸方向における互いに相反した方向に延出する状態で、セパレータ5を挟んで積層される。そして、本実施形態の電極体10は、これにより、これら各電極シート35の未塗工部39が、その捲回軸方向両端部50,50に配置される構成となっている。
【0035】
また、図4及び図5に示すように、本実施形態の電極体10においては、その捲回軸方向両端部50,50に配置された各電極シート35の未塗工部39が、それぞれ、その径方向内側に押し潰される態様で束ねられている。詳しくは、これらの各未塗工部39は、その扁平した電極体10の厚み方向(図5中、左右方向)に押し潰される態様で束ねられている。更に、この電極体10においては、その束ねられた各電極シート35の未塗工部39が、それぞれ、溶接により接合されている。尚、本実施形態の二次電池1において、この未塗工部39の溶接には、例えば、超音波溶接や抵抗溶接等が用いられる。そして、本実施形態の電極体10は、このような溶接部55としての構成を有する各箔綴じ部60,60によって、その捲回軸方向両端部50,50が、それぞれ、その箔綴じ部60,60の延設範囲において部分的に閉塞された構成となっている。
【0036】
詳述すると、図6に示すように、本実施形態の電極体10は、その捲回軸方向両端部50,50において、この電極体10の下端位置Pbから上方に向かって延設された箔綴じ部60,60を有している。また、この電極体10は、その捲回軸方向両端部50,50における余剰液45の液面45sよりも高い位置(図6中、上側の位置)に、その箔綴じ部60,60に閉塞されない開口部65,65を有している。具体的には、本実施形態の電極体10は、捲回軸方向両端部50,50の上端位置Pa近傍に、各電極シート35の未塗工部39が径方向内側に押し潰されることなく、その捲回軸方向に開口する非箔綴じ部70,70を有している。そして、本実施形態の二次電池1においては、これら各非箔綴じ部70,70を回避する態様で、各箔綴じ部60,60の上端部に対して、その正極端子37の接続部材37x及び負極端子38の接続部材38xが接続されている。
【0037】
次に、本実施形態の作用について説明する。
即ち、本実施形態の二次電池1においては、電極体10の捲回軸方向両端部50,50に設けられた箔綴じ部60,60が、そのケース20の底部46に貯留された余剰液45の液面45sよりも低い位置(図6中、下側の位置)から、この余剰液45の液面45sよりも高い位置まで延設されている。その結果、これら各箔綴じ部60,60の延設範囲において、その電極体10の捲回軸方向両端部50,50が閉塞されている。そして、これにより、ハイレート充放電時、これら捲回軸方向両端部50,50を介した電解液44の流通、即ち電極体10に含浸された電解液44の流出、及び、その流出した電解液44と混ざり合った余剰液45の吸い上げが抑制される。
【0038】
次に、本実施形態の効果について説明する。
(1)二次電池1は、セパレータ5を挟んで積層された正負の電極シート35を捲回してなる電極体10と、この電極体10を収容するケース20と、を備える。各電極シート35は、シート状の集電体31と、この集電体31上に塗工された電極活物質層32とを有する。また、電極体10の捲回軸方向両端部50,50には、その電極活物質層32を有しない各電極シート35の未塗工部39が配置される。更に、電極体10は、その捲回軸Lが、ケース20の底部46に沿う方向に延在する状態で、このケース20に収容される。そして、ケース20の底部46には、その電極体10に含浸された電解液44の余剰液45が貯留される。また、電極体10の捲回軸方向両端部50,50には、各電極シート35の未塗工部39を束ねて接合した箔綴じ部60,60が設けられる。そして、ケース20の底部46に貯留された余剰液45の液面45sよりも低い位置から、その余剰液45の液面45sよりも高い位置に延設された各箔綴じ部60,60が、これら各箔綴じ部60,60の延設範囲において、その電極体10の捲回軸方向両端部50,50を閉塞する。
【0039】
上記構成によれば、ハイレート充放電時、電極体10の捲回軸方向両端部50,50を介した電解液44の流通が抑制されることで、その電極体10に含浸された電解液44の濃度にムラが生じ難くなる。そして、これにより、内部抵抗の増大を抑制することで、効果的に、そのハイレート劣化の進行を抑制することができる。
【0040】
また、電極体10単体で、上記のようなハイレート充放電時における電解液44の流通抑制効果を得ることができる。特に、各電極シート35の未塗工部39を利用して箔綴じ部60を形成することで、容易に、電極体10の捲回軸方向両端部50,50を閉塞することができる。そして、各電極シート35の電極活物質層32に対して押圧力が加わらないことで、その電極活物質層32が押し潰されることによる局所的な電極反応の発生を回避することができる。
【0041】
(2)箔綴じ部60は、電極体10の下端位置Pbから余剰液45の液面45sよりも高い位置に延設されている。これにより、より効果的に、ハイレート充放電時、その電極体10の捲回軸方向端部50を介した電解液44の流通を抑制することができる。
【0042】
(3)電極体10は、その捲回軸方向両端部50,50における余剰液45の液面45sよりも高い位置、詳しくは、その上端位置Pa近傍に、箔綴じ部60,60に閉塞されない開口部65を有している。
【0043】
上記構成によれば、ハイレート充放電時においては、その捲回軸方向両端部50,50を介した余剰液45の流通を効果的に抑制するとともに、二次電池1の製造時においては、ケース20内に注入された電解液44を、その開口部65を介して速やかに電極体10に含浸させることができる。
【0044】
(4)箔綴じ部60は、その束ねられた各電極シート35の未塗工部39が溶接により接合された溶接部55としての構成を有する。これにより、製造容易、且つ確実に、その箔綴じ部60によって電極体10の捲回軸方向端部50を閉塞することができる。
【0045】
[第2の実施形態]
以下、二次電池に関する第2の実施形態を図面に従って説明する。尚、説明の便宜上、上記第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略することとする。
【0046】
図7に示すように、本実施形態の電極体10Bは、この電極体10Bの捲回軸方向両端部50,50における余剰液45の液面45sよりも低い位置(図7中、下側の位置)に、その箔綴じ部60B,60Bに閉塞されない開口部75,75を有している。
【0047】
詳述すると、図7及び図8に示すように、本実施形態の電極体10Bは、この電極体10Bの捲回軸方向両端部50,50における下端位置Pb近傍に、その上端位置Pa近傍に設けられた非箔綴じ部70,70と同様、各電極シート35の未塗工部39が径方向内側に押し潰されることなく捲回軸方向に開口する非箔綴じ部80,80を有している。また、本実施形態の電極体10Bにおいて、これら下端位置Pb近傍の非箔綴じ部80,80が形成する開口部75,75の高さ方向における開口寸法d2(図7及び図8中、上下方向の寸法)は、上端位置Pa近傍の非箔綴じ部70,70が形成する開口部65,65の高さ方向における開口寸法d1よりも小さな値に設定されている(d2<d1)。そして、本実施形態の電極体10Bにおいては、これにより、その電極体10Bの下端位置Pbを基準とした開口部75,75の開口高さh2が、同じく電極体10Bの下端位置Pbを基準とした余剰液45の液面高さh0よりも低くなっている(h2<h0)。
【0048】
さらに詳述すると、図9の試験データに示すように、二次電池1は、電極体10Bの下端部10bが、ケース20の底部46に貯留された電解液44の余剰液45に浸る状態において、その優れた充放電特性が確保される。
【0049】
具体的には、この図9に示す試験データは、二次電池1の充放電を行う充放電サイクル試験の結果を示している。詳しくは、この試験データは、電極体10Bの下端部10bが、そのケース20の底部46に貯留された余剰液45に浸かる高さ寸法d0と、上記充放電サイクル試験後における二次電池1の容量維持率との関係を示している。尚、充放電サイクル試験は、-10℃の環境下において、20Cの定電流充電によって10秒間の充電を行い、10分間休止した後、20Cの定電流放電を行い、10分間停止する充放電サイクルを1000サイクルくり返すことにより行われた。そして、本実施形態の電極体10Bにおいては、この図9に示す試験データに基づいて、その電極体10Bの下端位置Pbを基準とした開口部75,75の開口高さh2が設定されている。
【0050】
即ち、電極体10Bの下端部10bを電解液44の余剰液45に浸すことにより得られる充放電特性の改善効果は、二次電池1の使用による電解液44の減少に応じた余剰液45の吸い上げによるものと推察される。従って、例えば、余剰液45の液面高さh0が「5mm」程度であるとした場合、開口部75,75の開口高さh2を、図9中の各値「0.47mm」「1.83mm」「4.87mm」の何れに設定しても、その値が「0.00mm」である場合、つまりは、開口部75,75を有しない場合よりも高い容量維持率を確保することが可能である。
【0051】
この点を踏まえ、本実施形態の電極体10Bにおいては、その下端位置Pbを基準に設けられた開口部75,75の開口高さh2が「0.40mm」以上に設定されている。これは、「0.40mm」未満に設定した場合、その余剰液45の吸い上げ性能が低下する可能性があることを考慮したものである。また、この開口部75,75の開口寸法d2は、電極体10Bの高さ寸法に対して約「1/10」程度に設定される。そして、本実施形態の電極体10Bは、これにより、その箔綴じ部60B,60Bによる電解液44の流通抑制効果に基づきハイレート劣化の進行を抑えつつ、余剰液45の液面45sよりも下方に開口する開口部75,75を介した余剰液45の吸い上げを許容することで、その二次電池1の使用による「液枯れ対策」を図る構成になっている。
【0052】
また、上記特許文献2には、電極体10Bの上端部10a及び下端部10bに設けられた湾曲部48に相当する「湾曲端部」については、その捲回軸方向両端部50,50を電極体10Bの捲回軸方向に開口する旨が記載されている。
【0053】
しかしながら、開口部75,75に大きな開口寸法d2を設定することで、その電極体10Bの捲回軸方向両端部50,50に箔綴じ部60B,60Bを設けることによる電解液44の流通抑制効果が低下する。この点を踏まえ、本実施形態の電極体10Bにおいては、湾曲部48の一部を含むかたちで、その箔綴じ部60B,60Bが延設されている。尚、本実施形態の電極体10Bにおいて、その湾曲部48の高さ寸法は、約「4mm」程度に設定されている。そして、本実施形態の二次電池1は、このように、上記特許文献2に記載の従来技術とは異なる技術思想に基づいて、充放電特性の改善を図りつつ、ハイレート劣化の進行を抑制する構成となっている。
【0054】
[第3の実施形態]
以下、二次電池に関する第3の実施形態を図面に従って説明する。尚、説明の便宜上、上記各実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略することとする。
【0055】
図10に示すように、本実施形態の電極体10Cは、その捲回軸方向両端部50,50に設けられた箔綴じ部60C,60Cとして、この電極体10Bの上端位置Paから下方に向かって延設された上側箔綴じ部60Ca,60Caと、その下端位置Pbから上方に向かって延設された下側箔綴じ部60Cb,60Cbと、を有している。そして、本実施形態の電極体10Cは、これらの上側箔綴じ部60Ca,60Caと下側箔綴じ部60Cb,60Cbとの間の高さ位置、詳しくは、この電極体10Cにおける高さ方向の中央位置において、その捲回軸方向に開口する開口部65C,65Cを備えている。
【0056】
即ち、これらの開口部65C,65Cは、ケース20の底部46に貯留された余剰液45の液面45sよりも高い位置に設けられている。また、これらの開口部65C,65Cは、各電極シート35の未塗工部39が径方向内側に押し潰されることなく、その捲回軸方向に開口する非箔綴じ部70C,70Cとしての構成を有している。そして、これらの開口部65C,65Cの開口寸法d3は、その余剰液45の液面45sよりも低い位置に開口する開口部75,75の開口寸法d2よりも大きな値に設定されている(図8参照、d3>d2)。
【0057】
尚、これらの開口部65C,65Cの開口寸法d3、即ち開口量は、二次電池1の製造時、電解液44を電極体10に含浸させる速度を考慮した場合、注液ムラの発生を回避する観点から、より大きい方が好ましい。但し、その箔綴じ部60を設けることによる電解液44の流通抑制効果も併せて考慮することが望ましい。
【0058】
以上、本実施形態の構成によっても上記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。そして、その余剰液45の液面45sよりも高い位置に開口する開口部65C,65Cの配置を下げることにより、二次電池1の製造時、ケース20内に注入された電解液44を、効率よく、その開口部65Cを介して電極体10Cに含浸させることができる。特に、このような開口部65C,65Cを電極体10Cにおける高さ方向の中央位置に設けることで、より顕著な効果を得ることができる。具体的には、電極体10Cの高さ方向において、その積層された各電極シート35に対して均一に電解液44を浸透させることができる。
【0059】
[第4の実施形態]
以下、二次電池に関する第4の実施形態を図面に従って説明する。尚、説明の便宜上、上記各実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略することとする。
【0060】
図11に示すように、本実施形態の電極体10Dは、この電極体10Dにおける一方側(図11中、右側)の捲回軸方向端部50aにのみ、その箔綴じ部60Dに閉塞されない開口部85を有している。
【0061】
詳述すると、本実施形態の電極体10Dは、その一方側の捲回軸方向端部50aに設けられた箔綴じ部60Dとして、この電極体10Bの上端位置Paから下方に向かって延設された上側箔綴じ部60Daを備えている。また、この電極体10Dは、同じく一方側の捲回軸方向端部50aに設けられた箔綴じ部60Dとして、ケース20の底部46に貯留された余剰液45の液面45sよりも低い位置から、その余剰液45の液面45sよりも高い位置に延設された下側箔綴じ部60Dbを備えている。そして、本実施形態の電極体10Bは、他方側(図11中、左側)の捲回軸方向端部50bに設けられた箔綴じ部60Dとして、その電極体10Dの高さ方向全域に亘って延設された全域箔綴じ部60Dcを備えている。
【0062】
即ち、本実施形態の電極体10Dは、一方側の捲回軸方向端部50aに開口する開口部85として、その上側箔綴じ部60Daと下側箔綴じ部60Dbとの間の高さ位置、つまりはケース20の底部46に貯留された余剰液45の液面45sよりも高い位置に開口する上側開口部85aを備えている。また、この電極体10Dは、同じく一方側の捲回軸方向端部50aに開口する開口部85として、その余剰液45の液面45sよりも低い位置に開口する下側開口部85bを備えている。そして、本実施形態の電極体10Dにおける他方側の捲回軸方向端部50bは、その全域箔綴じ部60Dcによって、高さ方向の全域が閉塞されている。
【0063】
尚、本実施形態の電極体10Dにおいて、上側開口部85aは、上記第3の実施形態における開口部65Cと同様、各電極シート35の未塗工部39が径方向内側に押し潰されることなく、その捲回軸方向に開口する非箔綴じ部70Dとしての構成を有している。また、下側開口部85bも同様に、上記第2の実施形態における開口部75と同様、各電極シート35の未塗工部39が径方向内側に押し潰されることなく、その捲回軸方向に開口する非箔綴じ部80Dとしての構成を有している。そして、本実施形態の電極体10Dは、このような非箔綴じ部70D,80Dを、その他方側の捲回軸方向端部50bに有しない構成となっている。
【0064】
以上、本実施形態の構成によっても上記各実施形態と同様の効果を得ることができる。また、本実施形態の電極体10Dにおいては、二次電池1の製造時、ケース20内に注入された電解液44が、その一方側の捲回軸方向端部50aに設けられた上側開口部85a及び下側開口部85bを介して電極体10Dに含浸される。つまり、その電極体10Dに対する電解液44の注液方向が、一方側の捲回軸方向端部50aから他方側の捲回軸方向端部50bに向かう一方向となる。そして、これにより、その電解液44の注液時に生ずる不純物の集積に起因した不均一な皮膜形成を抑制することができる。
【0065】
即ち、電極体10Dの捲回軸方向両端部50,50から2方向に電解液44を注液した場合には、その電解液44に含まれるナトリウム等の不純物が、電極体10Dの捲回軸方向中央部分に集積しやすい。そして、これにより、二次電池1の初回充電時、その負極表面に形成される被膜の膜厚が不均一となることで、この被膜の形成に由来する二次電池1の劣化耐性を示すリチウム析出耐性の低下を招くおそれがある。
【0066】
しかしながら、本実施形態の電極体10Dを採用した場合、その一方向の注液によって、電解液44に含まれる不純物が電極体10Dの捲回軸方向中央部分に集まり難くなる。そして、これにより、その負極表面に形成される皮膜の膜厚を均一化することで、優れた二次電池1の劣化耐性を確保することができる。
【0067】
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記各実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0068】
・上記各実施形態では、電極体10の捲回軸方向端部50に、径方向内側に押し潰されることなく捲回軸方向に開口する非箔綴じ部70,70C,70D,80,80Dを形成することにより、開口部65,65C,75,85を形成することとした。しかし、これに限らず、箔綴じ部60の形成後、この箔綴じ部60の一部を切り開くことにより、その開口部65,65C,75,85を形成する構成であってもよい。
【0069】
・第1及び第2の実施形態における開口部65、並びに第4の実施形態における上側開口部85aの高さ方向における開口寸法、即ち開口量についてもまた、任意に変更してもよい。尚、この場合においても、二次電池1の製造時、電解液44を電極体10に含浸させる速度を考慮した場合、注液ムラの発生を回避する観点から、その開口量は、より大きい方が好ましい。但し、その箔綴じ部60を設けることによる電解液44の流通抑制効果も併せて考慮することが望ましい。
【0070】
・更に、このような余剰液45の液面45sよりも高い位置に開口する開口部65,65C,85の数についてもまた、任意に変更してもよい。例えば、第1及び第2の実施形態における開口部65と第3の実施形態における開口部65Cとの両方を設ける構成としてもよい。そして、このような余剰液45の液面45sよりも高い位置に開口する開口部65,65C,85を有しない構成であってもよい。
【0071】
・上記各実施形態では、箔綴じ部60は、その束ねられた各電極シート35の未塗工部39が溶接により接合された溶接部55であることとしたが、箔綴じ部60の延設範囲において、その電極体10の捲回軸方向端部50を閉塞することが可能であれば、例えば、接着等、溶接以外の方法を用いて接合してもよい。
【0072】
・上記各実施形態では、二次電池1は、リチウムイオン二次電池としての構成を有することとしたが、ケース20内の電極体10に電解液を含浸させる構成であれば、リチウムイオン電池以外の構成を有した二次電池に適用してもよい。
【符号の説明】
【0073】
1…二次電池
5…セパレータ
10…電極体
20…ケース
31…集電体
32…電極活物質層
35…電極シート
39…未塗工部
45…余剰液
45s…液面
46…底部
50…捲回軸方向端部
L…捲回軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11