(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022063993
(43)【公開日】2022-04-25
(54)【発明の名称】水道管用ユニオン式微細気泡水生成器
(51)【国際特許分類】
B01F 25/40 20220101AFI20220418BHJP
B01F 23/20 20220101ALI20220418BHJP
E03B 7/00 20060101ALI20220418BHJP
【FI】
B01F5/06
B01F3/04 Z
E03B7/00 B
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020172452
(22)【出願日】2020-10-13
(71)【出願人】
【識別番号】000154233
【氏名又は名称】株式会社富士計器
(74)【代理人】
【識別番号】100098589
【弁理士】
【氏名又は名称】西山 善章
(74)【代理人】
【識別番号】100098062
【弁理士】
【氏名又は名称】梅田 明彦
(74)【代理人】
【識別番号】100147599
【弁理士】
【氏名又は名称】丹羽 匡孝
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 正志
【テーマコード(参考)】
4G035
【Fターム(参考)】
4G035AB04
4G035AC26
4G035AE13
(57)【要約】
【課題】給水管に容易に取り付けできると共に、一定の水量を確保して供給可能な水道管用ユニオン式微細気泡水生成器を提供する。
【解決手段】水道管用ユニオン式微細気泡水生成器1は、一端が上流側の給水管3の下流側端に接合される第1アダプタ40と、一端が下流側の給水管3の上流側端に接合される第2アダプタ41と、第1アダプタ40の他端に形成されて第2アダプタ41の他端と円環状のパッキン44を介して継ぎ合わさる円筒状の継合部46と、第2アダプタ41に係止されて継合部46の外周面との螺着で前記第1及び第2アダプタ40、との継ぎ合わせを固定する結合ナット43と、から成る。微細気泡水生成ノズル5は、給水管3からの一部の水道水を透過させる通水部11が設けられる支持部材6によって、継合部46の内部に支持される。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
給水管の途中に配設される微細気泡水生成器であって、
一端が上流側の前記給水管の下流側端に接合される中空の円筒状の第1アダプタと、
一端が下流側の前記給水管の上流側端に接合される中空の円筒状の第2アダプタと、
前記第1アダプタの他端に形成されて前記第2アダプタの他端と円環状のパッキンを介して継ぎ合わさる中空の円筒状の継合部と、
前記第2アダプタに係止されて前記継合部の外周面との螺着で前記第1及び第2アダプタとの継ぎ合わせを固定する結合ナットと、
前記継合部の内部に配置される微細気泡水生成ノズルと、
前記ノズルを前記継合部内に支持すると共に、前記給水管からの一部の水道水を透過させる通水部が設けられる支持部と、
を備え、
前記微細気泡水生成ノズルは、
水道水の流れる方向に沿って径が漸次縮小する第1通水路と、
前記第1通水路の出口側に連通して設けられ水道水の流れる方向に沿って径が漸次増大する第2通水路と、
前記第1通水路と前記第2通水路とを繋ぐ絞り部と、
前記第1通水路の入口部に設けられる複数の取水孔が設けられる取水プレートと、
を有する水道管用ユニオン式微細気泡水生成器。
【請求項2】
前記第1アダプタ及び前記結合ナットの少なくとも一方は六角ナットで構成される請求項1に記載の水道管用ユニオン式微細気泡水生成器。
【請求項3】
前記第2アダプタの前記第1アダプタと継ぎ合わさる端部には前記パッキンの受部が設けられ、該受部の外径が当該第2アダプタの外径より大である請求項1に記載の水道管用ユニオン式微細気泡水生成器。
【請求項4】
前記結合ナットの前記第2アダプタ側の端部には係止部が形成され、前記係止部の内径は前記受部の外径より小で且つ前記第2アダプタの外径と略合致する請求項3に記載の水道管用ユニオン式微細気泡水生成器。
【請求項5】
前記支持部材は、
前記微細気泡水生成ノズルをその内周で保持する内環部と、
前記継合部の内壁に固定される外環部と、
前記内環部と前記外環部とを繋ぐ複数の輻部と、
を備える請求項1に記載の水道管用ユニオン式微細気泡水生成器。
【請求項6】
前記支持部材は、
前記膨出部に固定される外環部と、
前記外環部の内側に等間隔で円状に並べて配置されると共に前記外環部の内周壁とに連結されて、それぞれが前記微細気泡水生成ノズルを内周で保持する複数のノズル支持部と、
を備える請求項1に記載の水道管用ユニオン式微細気泡水生成器。
【請求項7】
前記取水孔は、その入口側から出口側に向けての中心軸が前記取水プレートの中心軸に対し傾斜させている請求項1に記載の水道管用ユニオン式微細気泡水生成器。
【請求項8】
前記取水孔は、円状に等間隔で複数設けられた請求項1又は7に記載の水道管用ユニオン式微細気泡水生成器。
【請求項9】
前記取水孔の内面には乱流を発生するための凹凸面を形成した請求項1又は7に記載の水道管用ユニオン式微細気泡水生成器。
【請求項10】
前記取水孔を水道水の入口側から出口側に向けて屈曲形成された請求項1又は7に記載の水道管用ユニオン式微細気泡水生成器。
【請求項11】
前記取水孔に開口面積を可変する開口調節機構を備える請求項1に記載の水道管用ユニオン式微細気泡生成器。
【請求項12】
前記開口調節機構は、複数枚の絞り羽根を重ね合わせて形成される虹彩絞り機構であることを特徴とする請求項11に記載の水道管用ユニオン式微細気泡水生成器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水道水中に含まれる空気を微細化させて微細気泡を増加させる水道管用ユニオン式微細気泡水生成器に関する。
【背景技術】
【0002】
微細気泡とは、気泡の直径がおよそ100μm以下のマイクロバブルやナノバブル(直径50~500nm程度)のことであり、毛穴よりも微小な小さな泡が毛穴や汗腺の汚れを効果的に除去することができ、特に美容や健康での様々な分野で利用されている。そして、微細気泡は、これらの用途以外でも植物の成長を促進させるなどの目的でも利用されている。
【0003】
そして、微細気泡の電気的作用による洗浄効果も注目されている。微細気泡は、微細気泡の表面はマイナスの電荷を有しており、気泡どうしが合体することなく、水中に拡散・浮遊している。これに対し、油や皮脂、細かい異物等による汚れは通常プラスに帯電して、マイナスの電荷を帯びた被洗浄物と電気的に結合している。よって、マイナスの電荷を帯びている微細気泡がプラス電荷の汚れに吸着すると電気的に中和されて、汚れを被洗浄物から分離しやすい状態となる。そして、電気的に中和されて被洗浄物から分離した汚れは、微細気泡の気液界面に吸着したまま気泡の浮力によって水面に浮上することで、被洗浄物から除去された汚れが微細気泡水中で再び被洗浄物に付着されることなく洗浄されていく。
【0004】
このような微細気泡を含有する液体を生成するには、高速せん断方式、加圧圧壊方式、キャビテーション方式などが知られているが、その多くが、アスピレータ方式などで、外部から空気を吸引している。或いは、強制注入している。
【0005】
外部から空気を導入するものでは、加速手段にて加速される液体、及び気液混合手段によりケーシングに導入される気体(直径が数ミリ程度の気泡)から成る混合流体をケーシング内にキャビテーションを起こさせて、マイクロバブルを発生するマイクロバブル発生装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【0006】
また、入口から出口に向かってその中心軸に直交する断面積を漸減する通水用入口側の第1ノズルと、入口側の第1ノズルの出口から連通して設けられた連通路を介して連続して配設され、入口から出口に向かってその中心軸に直交する断面積を漸増する通水用出口側の第2ノズルと、前記連通路にのみ開口した隙間又は側室とを有するマイクロバブル発生装置が知られている(例えば、特許文献2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007-21343号公報
【特許文献2】特開2009-136864号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1によるマイクロバブル発生装置は、タンクに貯留した水を加速して行う気液混合方式であり、この方式は、装置が大型化し、水道管直結型の簡易なタイプが要求される一般住居には不向きである。
【0009】
特許文献2によるマイクロバブル発生装置は、外部から空気を吸入することなしに、水の中の溶存空気からキャビテーション方式によってマイクロバブルを発生させているため水道に直結でき、一般の住居用に向いている。しかしながら、設置場所の水道圧の状況に応じて一定の水量を確保する必要から、特許文献2では第1ノズルと第2ノズルとの間に、調整機構によってサイズが変更される側室を設けるため、ノズル全体の構成が複雑であり住居の給水管には取り付けるには作業が煩雑となる。尚、ここでの給水管はいわゆる完全埋設配管や密閉配管ではなく、敷設後に工事が可能に設置された配管である。
【0010】
上記点より本発明は、給水管に簡単に取り付けできると共に、一定の水量を確保して供給可能な水道管用ユニオン式微細気泡水生成器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明は、給水管の途中に配設される水道管用ユニオン式微細気泡水生成器であって、一端が上流側の前記給水管の下流側端に接合される中空の円筒状の第1アダプタと、一端が下流側の前記給水管の上流側端に接合される中空の円筒状の第2アダプタと、前記第1アダプタの他端に形成されて前記第2アダプタの他端と円環状のパッキンを介して継ぎ合わさる中空の円筒状の継合部と、前記第2アダプタに係止されて前記継合部の外周面との螺着で前記第1及び第2アダプタとの継ぎ合わせを固定する結合ナットと、前記継合部の内部に配置される微細気泡水生成ノズルと、前記微細気泡水生成ノズルを前記継合部内に支持すると共に、前記給水管からの一部の水道水を透過させる通水部が設けられる支持部と、を備え、前記微細気泡水生成ノズルは、水道水の流れる方向に沿って径が漸次縮小する第1通水路と、前記第1通水路の出口側に連通して設けられ水道水の流れる方向に沿って径が漸次増大する第2通水路と、前記第1通水路と前記第2通水路とを繋ぐ絞り部と、前記第1通水路の入口部に設けられる複数の取水孔が設けられる取水プレートと、を有する。
【0012】
ここで、前記第1アダプタ及び前記結合ナットの少なくとも一方は六角ナットで構成するとよい。
【0013】
また、前記第2アダプタの前記第1アダプタと継ぎ合わさる端部には前記パッキンの受部が設けられ、該受部の外径を当該第2アダプタの外径より大とすることにより、受部が第2アダプタと結合ナットとを係止する突設部となる。
【0014】
この場合、前記結合ナットの前記第2アダプタ側の端部には係止部が形成され、前記係止部の内径は前記受部の外径より小で且つ前記第2アダプタの外径と略合致させることで、結合ナットに第2アダプタを挿入したとき係止部の突設部との引っ掛かりで、第2アダプタと結合ナットとが係止される。
【0015】
そして、前記支持部材は、前記微細気泡水生成ノズルをその内周で保持する内環部と、前記継合部に固定される外環部と、前記内環と前記外環とを繋ぐ複数の輻部とで構成する。よって、輻部どうしの間が通水部となり、前記微細気泡水生成ノズルを通過しない水道水の流路を形成する。
【0016】
前記継合部に複数の微細気泡水生成ノズルを配置する場合には、前記支持部材を前記継合部に固定される外環部と、前記外環部の内側に等間隔で円状に並べて配置されると共に前記外環部の内周壁とに連結されて、それぞれが前記微細気泡水生成ノズルを内周で保持する複数のノズル支持部とを備える構成とするとよい。
【0017】
前記取水孔は、その入口側から出口側に向けての中心軸が前記取水プレートの中心軸に対し傾斜させることで、水道水流にひねりが加えられ渦流となって微細気泡水生成ノズルへ導入される。
【0018】
また、前記取水孔を水道水の入口側から出口側に向けて屈曲形成することで、取水孔には捻じれが生じるため、水道水はより回転率の高い旋回流となって第1通水路へ導入される。
【0019】
そして、前記取水孔の内面には乱流を発生するための凹凸面を形成すれば、水道水が取水孔を通過するときの乱流度が高まり、水道水中の溶存空気が取り出しやすくなるため、キャビテーション気泡が効果的に発生させることができる。同様に、前記第2通水路の内面に乱流を発生するための凹凸面を形成するとよい。
【0020】
また、前記取水孔には開口面積を可変する開口調節機構を設けて、微細気泡水生成ノズルへ送り込む水道水を適切な送給圧に調整可能にするとよい。最適な開口調節機構の例として、複数枚の絞り羽根を重ね合わせて形成される虹彩絞り機構がある。
【発明の効果】
【0021】
本発明による水道管用ユニオン式微細気泡水生成器によれば、第1アダプタと第2アダプタとを結合ナットで締結して組み立てるユニオンタイプの継手内に微細気泡水生成ノズルを配置する構成であるから、給水管の途中に容易に配設することができる。そして、微細気泡水生成ノズルを支持する支持部材には、給水管からの一部の水道水を透過させる通水部を設けたことにより、供給する水道水の量も確保できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明に係る水道管用ユニオン式微細気泡水生成器を適用する住宅の水道水供給系統の概略図を示す。
【
図2】水道管用ユニオン式微細気泡水生成器の側面図を示す。
【
図3】水道管用ユニオン式微細気泡水生成器の側断面図を示す。
【
図5】水道管用ユニオン式微細気泡水生成器のノズルを一部側断面図で示す。
【
図6】(a)は取水プレートの平面図、(b)は取水プレートの側面図をそれぞれ示す。
【
図8】水道管用ユニオン式微細気泡水生成器の第1及び第2アダプタを分離した状態を斜視図で示す。
【
図9】ノズル内でのキャビテーション発生作用の模式的な説明図を示す。
【
図10】取水プレートの取水孔の変形例をそれぞれ示す。
【
図11】開口調節機構を用いて取水孔の開口面積を調整可能にしたノズルを斜視図で示す。
【
図12】開口調節機構によって調整される取水孔の取込口の開口面積の変化を説明する模式図を示す。
【
図13】複数のノズルを配置する実施形態の支持部材の平面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る水道管用ユニオン式微細気泡水生成器1を適用した戸別住宅及び集合住宅(オフィスビルも含む)の水道水供給系統を概略図で示している。
【0024】
戸別住宅10における水道管用ユニオン式微細気泡水生成器1は、水道水の量水器(メーター)18と共に給水管3の途中に挿入されて、量水器(メーター)18の下流に配置されている。給水管3は、水道本管14から戸別住宅10に向けて分岐された水道配管12に止水栓13を介して接続されている。したがって、水道管用ユニオン式微細気泡水生成器1は、量水器18を通って流れてきた水道水中において多くの微細気泡を生成し、生成された微細気泡水は、給水管3の下流側から分岐形成された分岐給水管14から戸別住宅10内の各水道栓15から供給される。
【0025】
図示の集合住宅20では、水道水は、上記したのと同じ水道配管12,止水栓13,量水器18の下流に受水槽15を設け、受水槽15の貯留水をポンプ16により高置水槽17に持ち上げられて貯蔵されてから、重量により各戸に供給される。この場合の水道管用ユニオン式微細気泡水生成器1は、各住居の給水管3の途中に子量水器18aと共に挿入されて、微細気泡水は各水道栓15から供給される。
【0026】
尚、集合住宅やオフィスビルにおいては、水道配管12から下流の水道水供給系統には、その建物の規模に応じて種々のタイプがある。例えば、(1)受水槽15を設けずに量水器18の先のポンプ16で高置水槽17へ直接揚水するタイプ、(2)受水槽15のみで各戸に設けるポンプで戸別に揚水するタイプ、(3)戸別住宅と同じく単なる水道直結タイプ、(4)受水槽15とポンプ16と高置水槽17とを備えるタイプがある。(4)のタイプでも、上記の集合住宅20のように高置水槽17から自然落下で供給するタイプと、各戸に設けるポンプで供給するタイプとがある。しかし、何れのタイプであっても、量水器を通った後の下流側に水道管用ユニオン式微細気泡水生成器1が設置されることになる。
【0027】
図2及び
図3は、それぞれ水道管用ユニオン式微細気泡水生成器1の側面図と側断面図で示すもので、
図2は給水管3に接続した状態を示している。また、
図4は、
図3のA-A断面図を示している。水道管用ユニオン式微細気泡水生成器1は、一端が上流側の給水管3(3A)の下流側端に接合される中空の円筒状の第1アダプタ40と、一端が下流側の給水管3(3B)の上流側端に接合される中空の円筒状の第2アダプタ41と、第2アダプタ41に係止されて継合部46の外周面との螺着で第1アダプタ40と第2アダプタ41との継ぎ合わせを固定する結合ナット43と、第1アダプタ40内に支持されて一部を第2アダプタ41内に突出させている微細気泡水生成ノズル5(以下、単に「ノズル」という)とから構成される。
【0028】
第1アダプタ40は、給水管3Aと第2アダプタ41とを結合する管継手として使用される六角ニップルであり、両端のそれぞれを給水管継合部45と継合部46としている。給水管結合部45と継合部46のそれぞれの外周にはオネジが切られている。給水管結合部45の下流側端は下流へ進むにしたがい拡径することで形成されるテーパ47を通じて継合部46に連続している。
【0029】
第2アダプタ41は、外周にオネジが切られた給水管結合部48と、給水管結合部48より拡径されて円環状のパッキン44を介して第1アダプタ40の継合部46と接する接続部49とで構成されている。継合部46と接続されたとき、接続部49内には継合部46内で支持部材6にて支持されたノズル5の下流側端が収容される。給水管結合部45の下流側端は下流へ進むにしたがい縮径することで形成されるテーパ50を通じて給水管結合部45に連続している。そして、第2アダプタ41の接続部49にはパッキン44の受部が設けられ、この受部の外径は継合部46の外径より大きくすることで、結合ナット43を係止するための突設部51となっている。
【0030】
第1及び第2アダプタ40,41のそれぞれの給水管結合部45,48の外周にはオネジが切られている。給水管3A,3Bは、敷設後に工事が可能に設置された連続した給水管3を分離することで形成されたものであり、給水管3の切断時には、水道管用ユニオン式微細気泡水生成器1における水道水の流れ方向での長さ分が除去されている。そして、分離された給水管3A,3Bにはメネジが切られて、水道管用ユニオン式微細気泡水生成器1は、各給水管結合部45,48が給水管3A,3Bとの螺合することで給水管3に挿入される。
【0031】
このとき、給水管3A,3Bにそれぞれ切られるメネジの一方は、
図2に示すように他方より長く切られている(L1>L2)。これにより、短い方のメネジL2は、給水管結合部48と長さいっぱいに螺合させるが、長い方のメネジL1が給水管結合部45と螺合する長さを加減することで、水道管用ユニオン式微細気泡水生成器1が給水管3A,3Bの間に適切に収まるよう調節することができる。本例では、下流側のメネジを短くしているが、逆であってもよい。
【0032】
結合ナット43は、中央が開口された底部を有する有底円筒体で構成されて、この開口の径は第1アダプタ40の継合部46の外径と略合致する一方、第2アダプタ41の突設部51の外径より小さくすることにより、この開口の周縁部は突設部51に係止する係止部52となる。結合ナット43には、第2アダプタ41が給水管結合部45から嵌め込まれるが、係止部52が継合部46に設けた突設部51に引っ掛かり結合ナット43は第2アダプタ41に係止される。
【0033】
微細気泡水生成ノズル5(以下、単に「ノズル」という)は、
図5の側断面図で示すように、第1円筒部5aと第2円筒部5bとから成り、第1円筒部5aは中央が開口された底板を有する有底円筒体で構成される。この開口は第2円筒部5bと連通している。
【0034】
第1円筒部5aには、円形の取水プレート7が外周の側部がその内周と螺合して嵌め込まれて、このとき取水プレート7は、その面側の周縁が第1円筒部5aの前記孔部を囲む底面で係止される。第1円筒部5aの取水側の端部には、水道水を取り込みやすいようテーパ39が環状に形成されている。
【0035】
本例では、取水プレート7は、例えば、直径寸法dが13.5mmに対して、厚さ寸法tを5mmとしている。取水プレート7には、平面上に等間隔で軸方向に貫通する例えば4個の丸孔の取水孔8が円状に穿設されている。尚、この取水孔8の数は、複数(例えば、2乃至8程度)とすることができる。そして、この取水プレート7は、
図6(a)に示すように、平面上に等間隔で軸方向に貫通する4個の丸孔の取水孔8が円状に穿設されている。取水孔8は、
図6(b)の側面図で示すように、水道水の入口側から出口側に向けての中心軸線Lが取水プレート7の中心軸線Hに対して、所定の角度αで、例えば15度で傾斜させた斜円柱の形状で取水プレート7に穿設されている。
【0036】
このときの各取水孔8の傾斜方向は、矢印で示すように同図で左回りの方向に向いて形成されている。これにより、水平方向に送られてくる水道水は、各取水孔8を通過することで傾斜した方向に放出されるため、水道水流にひねりが加えられることになる。よって、取水プレート7は、放出する水流と同じ回転方向の左ネジで第1円筒部5aと螺合させることで、ネジの締め付け方向と放出する水流の回転方向とが一致して緩むことがない。尚、
図6(b)では、取水孔8の1つだけを代表して示している。
【0037】
ノズル5の第2円筒部5bには、第1円筒部5aから中心部にいくにしたがい内径が徐々に狭まる第1通水路21と、第1通水路21に接続する絞り部22と、絞り部22に接続し出口側に向け内径が徐々に広がる第2通水路23とが形成されている。
【0038】
本例においては、ノズル5の第1通水路21の入口側の口径は、第2通水路23の出口側の口径より大きく設定されており、第1通水路21と第2通水路23との軸方向の寸法は第2通水路8bより長く設定されている。尚、この第1通水路21の入り口の口径と長さは、水圧や微細気泡の発生量をコントロールするため、状況に応じて種々のサイズが考えられる。そして、絞り部22は、第1及び第2通水路21,23の径の小さい側の端部どうしを連通するよう設けられている。
【0039】
支持部材6は、
図7で示すように、内径寸法がノズル5の第2円筒部5bの外周の径と等しい内環部6aと、外径寸法が管体2Bの拡径部の内径と等しい外環部6bと、内環部6aと外環部6bとを中心角が均等となるよう放射状に接続する3本の輻部6cとから構成されている。この輻部6cどうしの間がノズル5を通過しない水道水の通水部11となる。
【0040】
そして、支持部材6の外環部6bの外周には、第1アダプタ40の継合部46の内周に形成されたメネジ2aと螺合するオネジ61が形成されて、内環部6aの内周には、ノズル5の第2円筒部5bの外周に設けられているオネジ51と螺合するメネジ62が形成されている。よって、支持部材6は、内環部6aに挿入されるノズル5と螺合して固定すると共に、外環部6bを管体2A内にネジ止めすることで、ノズル5を継合部46内に保持する。
【0041】
上記構成による水道管用ユニオン式微細気泡水生成器1は、結合ナット43に第2アダプタ41を給水管結合部45から嵌め込み、突設部51により結合ナット43と第2アダプタ41とを係合させる。
図8は、係合させた結合ナット43と第2アダプタ41に第1アダプタ40を組み込む状態の説明図を示しており、第1アダプタ40は継合部46が結合ナット43へ挿入される。
【0042】
そして、結合ナット43を回して継合部46との螺合を締め付けることで、ノズル5の継合部46から外方へ一部露出している部分が第2アダプタ41の接続部49内に進出すると共に継合部46の先端がパッキン44を介して接続部49と当接した状態で、第1アダプタ40と第2アダプタ41とが締結される。
【0043】
水道管用ユニオン式微細気泡水生成器1は、第1アダプタ40及び第2アダプタ41のこうした組み立ての前に、前述したように、それぞれの給水管結合部45,48は、切断により分離された給水管3A,3Bのそれぞれに結合されて、給水管3A,3Bの間に適切に収まるよう調整されている。そして、第1アダプタ40と第2アダプタ41とを結合ナット43で締結して組み立てることで、水道管用ユニオン式微細気泡水生成器1を給水管3の途中に配設される。第1及び第2アダプタ41と結合ナット43とはユニオンタイプの継手を構成しており、給水管3に継手を取り付ける簡単な作業でノズル5を給水管3に取り付けることができる。このようにユニオンタイプの継手で接続した場合、長期間の使用で継手が緩む事態も想定されるため、第1アダプタ40とナット43との間を溶接して固定しておくのが好ましい。
【0044】
次に、水道管用ユニオン式微細気泡水生成器1による微細気泡水生成について説明する。給水管3から水道水が第1アダプタ40へ到達すると、給水管結合部45から継合部46に流れ込むにしたがいテーパ47によって管が拡径されているために流量が増大される。このとき、水道水は、ノズル5を通過する流路と、支持部材6の通水部11を通過する流路とに分岐される。そして、ノズル5を通過する水道水からは微細気泡水が生成され、生成された微細気泡水は通水部11を通過する水道水と混合されて下流に送られる。よって、水道水の流れを分岐させたことで、水量を減少させることなく、微細気泡水を含む十分な量の水道水を下流へ送ることができる。
【0045】
この場合、ノズル4の流路は絞り部22で絞られているために、水道水は高圧となって流速が上昇することから、流れる水道水の多くは支持部材6の通水部11を通過することになる。しかし、通水部11を通過する水量が多いと、ノズル5で生成された微細気泡水と下流で混合されたとき微細気泡の十分な濃度を維持できなくなる。よって、通水部11を通過する水量は、全体の80%前後として残りがノズル5へ流れるよう構成するのが好ましい。
【0046】
ここで、ノズル5での微細気泡水生成作用について説明する。取水プレート7の各取水孔8を通過する水道水は、斜円柱の形状の取水孔8を通過することで、取水プレート7の中心軸線Hの方向からは外れて斜めの取水孔8の中心軸線Lの方向へ放出されていく。したがって、
図6で述べたように、各取水孔8を通過する水道水は、矢印で示すように同一方向にひねられた旋回流となって、ノズル5の第1通水路21へと導入される。
【0047】
これにより、取水孔8を通過した水道水は、第1通水路21の内壁に斜めから突き当たるため、
図9で模式的に示すように螺旋状に旋回しながら絞り部22へ進む。そして、第1通水路21は、流れる方向に沿って内径を狭めた形状であるため、絞り部22に向けて近づくほど旋回の速度を上げながら絞り部22へ流れ、絞り部22を通過すると、第2通水路23へ高圧で噴出されて、第2通水路23内で拡散される。
【0048】
よって、水道水には急激な圧力低下が生じて、沸騰現象により無数の微細なキャビテーション気泡が第2通水路23内に発生し第2アダプタ41の継合部46へと放出される。このとき、ノズル5の第1通水路21の入口側の口径が第2通水路23の出口側の口径より大きくなる。
【0049】
そして、継合部46では、ノズル5を通過する水道水から生成された微細気泡水と、ノズル5を通過せずに支持部材6の通水部11を通過して水道水とが混合された後、水道管結合部を通って給水管3へ放出される。このとき、水道水が継合部46を通過するとき、給水管結合部45に流れ込むにしたがいテーパ50によって管が縮径されているために、速度を速めて管体2Bから下流の給水管へ流れる。
【0050】
一般的に、水道水は1.5kgf/cm2(0.15MPa)を下限水圧とし、理想的には2.0乃至4.0kgf/cm2(0.2乃至0.39MPa)で供給されるが、水道事情によっては、ノズル5内でのキャビテーションが有効に行われないことがある。
【0051】
そのため、ノズル5は、取水孔8が設けられている取水プレート7を入口側に配置して、取水孔8を通して水道水を取り込むことで水道水の流速を高めている。しかも、取水孔8の形状を斜円柱にして、取水孔8を通過する水道水に回転を加え旋回流とすることで、さらに流速を上げている。これにより、膨出部4の外径が大きくても、取水口8にガイドを設けることによりノズル5に取り込む際には流速が再び速まるために効果的にキャビテーションが行われる。
【0052】
取水孔8を
図10(a)に示すように孔の内壁表面を凹凸面8aとすることで、水道水は乱流度を上げながら取水孔8から放出される。本例では多数の突起を設けて凹凸面8aを形成している。このように乱流度を向上させると水道水中の溶存空気が取り出しやすくなり、ノズル5内でキャビテーション気泡が効果的に発生させることができる。
【0053】
さらに、取水孔8の形状を
図10(b)に示すように、入口側から出口側に向けての斜円柱に屈曲部を設けて捻じれを加えた形状とするとよい。これにより、取水孔8の中を通過した時点で水道水の流れには捻りが加わり、第1通水路8aではより回転率の高い旋回流を発生させることができる。この場合も、取水孔8の内壁を凹凸面8aとすれば乱流度の向上と相俟って、ノズル5内でのキャビテーション気泡の発生効果がいっそう高まる。
【0054】
また、ノズル5の第2通水路23の内壁の表面も凹凸加工すれば、負圧が発生する際に、拡散した微細気泡がさらにこの内壁面と当たると、気泡の微細化が促進されて、微細気泡を高濃度に含む水道水を生成できる。
【0055】
また、地域又は場所による水道事情、或いは高架水槽を使用する集合住宅等では適切な供給圧が得られない場合には、取水孔8の開口面積を設置時に調整できるようにするとよい。
図11は、開口調節機構24を用いて、取水孔8の開口面積を調整可能にした取水プレート7を備えるノズル5を斜視図で示している。開口調節機構24は、虹彩絞り機構を備えて、取水孔8の開口面積を変化させることができるように構成されたオリフィスである。虹彩絞り機構は、カメラレンズの絞り等で一般に知られているもので、
図12の(a)から(d)までに示すように、例えば中央の開口25(取水孔8)が略円形となるように重ね合わされた複数の絞り片30をギア(図示せず)の駆動で回動させることにより、取水孔8の面積を4通りに変化させる。この場合、各開口調節機構24のギアは、ノズル5の第1円筒部5aの外周に設けた孔径調節ダイアル37を回転することにより同時に駆動されて、各取水孔8の開口面積は一斉に同じ大きさに調整可能なよう構成している。
【0056】
このような開口調節機構24を設けることで、水道水の送給圧が低い場合には、取水孔8の開口面積を小さくすることで送給圧を高めてノズル5へ導入することができ、ノズル5への水道水の送給圧を一定に調節することができる。
【0057】
上記実施形態の水道管用ユニオン式微細気泡水生成器1は1個のノズル5で構成しているが、口径の小さいノズルを複数配置することができる。
【0058】
図13は複数のノズル5を支持する支持部材32の構成を示しており、継合部46の周縁部で螺合により固定される外環部33と、外環部33の内側に等間隔で円状に並べて配置されると共に外環部33の内周壁と連結部34で連結されて、それぞれがノズル5を内周で螺合により保持する3通りのノズル支持部35とを備える。各ノズル支持部35は一体で構成されて、外環部33の中心からそれぞれが放射状に延出する形状となっており、外環部33とノズル支持部35との間の隙間が、膨出部4内でノズル5を通過しない水道水が流れる通水部36となる。また、支持部材32の中心と重なる支持部材32の中心部は刳り抜かれて、通水部36の一部を構成する中心孔36aが形成される。これにより、膨出部4での上記の通水率80%以上を確保している。
【0059】
このように、複数のノズル5備えると、ノズル5からの微細気泡水の噴出力、微細気泡量及び通水部36を通過する水道水の量等の各条件に応じて、水道管用ユニオン式微細気泡水生成器1から最適な水道水量と微細気泡水濃度が確保できるように、ノズル5の数を調整することができる。尚、ノズル51の数ではなく、ノズル31の形状を拡大又は縮小することで調整しても良い。
【0060】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能である。例えば、取水孔8は、設置される水道水の配管等の流量に応じて、多数の取水孔8を設ける必要があるときには、円状に等間隔で配置するよりも、取水プレート7の平面に一様に配置するのが好ましい。
【0061】
そして、ノズル5においても、上記実施形態は、第1通水路21の入口側の口径を第2通水路23の出口側の口径より大きくして、中心軸方向での距離は第2通水路23の方を長く構成しているが、逆でもよく、或いは同一口径として絞り部22を中心に対称となる形状で構成してもよい。要は、第1通水路21から噴出される水道水の圧力と、第2通水路23内での拡散による低下する圧力との関係で、適切な量と微細気泡としての高品質のキャビテーション気泡が生成できるように設定するものである。
【0062】
そして、さらに効率良く微細気泡を生成するには、ノズル5をある程度の間隔を空けて直列に配置してもよい。
【符号の説明】
【0063】
1 水道管用ユニオン式微細気泡水生成器
3(3A,3B) 給水管
5 微細気泡水生成ノズル
6 支持部材
6a 内環部
6b 外環部
6c 輻部
7 取水プレート
8 取水孔
11 通水部
21 第1通水路
22 絞り部
23 第2通水路
24 開口調節機構
32 支持部材
33 外環部
35 ノズル支持部
52 係止部
【手続補正書】
【提出日】2022-04-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水道管を切断し分離した水道管の間に接続される水道管接続ユニットと、前記水道管接続ユニット内に配置される微細気泡水生成ユニットと、から成る水道管用ユニオン式微細気泡水生成器であって、
前記水道管接続ユニットは、
水道水供給側の前記水道管の下流側端に接合される一端を有する中空の円筒状の第1アダプタと、
前記第1アダプタの下流側に配置され、水道水需要側の前記水道管に接合される一端を有する中空の円筒状の第2アダプタと、
前記第1アダプタの他端に形成されて前記第2アダプタの他端と円環状のパッキンを介して継ぎ合わさる中空の水道管結合部と、
前記第2アダプタに係止されて前記水道管結合部の外周面との螺着で前記第1アダプタ及び前記第2アダプタとの継ぎ合わせを固定する結合ナットと、を有し、
前記切断された水道管の両端にはそれぞれ、前記第1アダプタと前記第2アダプタと螺合するためのメネジが形成され、メネジの一方は他方の雌ネジより長く切られ、短い方のメネジは前記水道管結合部と長さいっぱいに螺合され、長い方のメネジの長さを水道管結合部と螺合する長さに調整加減することにより、前記水道管接続ユニットが前記切断された水道管の間に収まるよう調節される、ことを特徴とし、
前記微細気泡水生成ユニットは、
前記水道管結合部の内部に配置される微細気泡水生成ノズルと、
前記微細気泡水生成ノズルを前記水道管結合部内に支持すると共に、前記水道管からの一部の水道水を透過させる通水部が設けられる支持部材と、
を備え、
前記微細気泡水生成ノズルは、
水道水の流れる方向に沿って径が漸次縮小する第1通水路と、
前記第1通水路の出口側に連通して設けられ水道水の流れる方向に沿って径が漸次増大する第2通水路と、
前記第1通水路と前記第2通水路とを繋ぐ絞り部と、
前記第1通水路の入口部に設けられる複数の取水孔が設けられる取水プレートと、を有することを特徴とする、
水道管用ユニオン式微細気泡水生成器。
【請求項2】
前記第1アダプタ及び前記結合ナットの少なくとも一方は六角ナットで構成される請求項1に記載の水道管用ユニオン式微細気泡水生成器。
【請求項3】
前記第2アダプタの前記第1アダプタと継ぎ合わさる端部には前記パッキンの受部が設けられ、該受部の外径が当該第2アダプタの外径より大である請求項1に記載の水道管用ユニオン式微細気泡水生成器。
【請求項4】
前記結合ナットの前記第2アダプタ側の端部には係止部が形成され、前記係止部の内径は前記受部の外径より小で且つ前記第2アダプタの外径と略合致する請求項3に記載の水道管用ユニオン式微細気泡水生成器。
【請求項5】
前記支持部材は、
前記微細気泡水生成ノズルをその内周で保持する内環部と、
前記水道管結合部の内壁に固定される外環部と、
前記内環部と前記外環部とを繋ぐ複数の輻部と、
を備える請求項1に記載の水道管用ユニオン式微細気泡水生成器。
【請求項6】
前記支持部材は、
前記水道管結合部の内壁に固定される外環部と、
前記外環部の内側に等間隔で円状に並べて配置されると共に前記外環部の内周壁とに連結されて、それぞれが前記微細気泡水生成ノズルを内周で保持する複数のノズル支持部と、
を備える請求項1に記載の水道管用ユニオン式微細気泡水生成器。
【請求項7】
前記取水孔は、その入口側から出口側に向けての中心軸が前記取水プレートの中心軸に対し傾斜させている請求項1に記載の水道管用ユニオン式微細気泡水生成器。
【請求項8】
前記取水孔は、円状に等間隔で複数設けられた請求項1又は7に記載の水道管用ユニオン式微細気泡水生成器。
【請求項9】
前記取水孔の内面には乱流を発生するための凹凸面を形成した請求項1又は7に記載の水道管用ユニオン式微細気泡水生成器。
【請求項10】
前記取水孔を水道水の入口側から出口側に向けて屈曲形成された請求項1又は7に記載の水道管用ユニオン式微細気泡水生成器。
【請求項11】
前記取水孔に開口面積を可変する開口調節機構を備える請求項1に記載の水道管用ユニオン式微細気泡生成器。
【請求項12】
前記開口調節機構は、複数枚の絞り羽根を重ね合わせて形成される虹彩絞り機構であることを特徴とする請求項11に記載の水道管用ユニオン式微細気泡水生成器。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明は、水道管を切断し分離した水道管の間に接続される水道管接続ユニットと、前記水道管接続ユニット内に配置される微細気泡水生成ユニットと、から成る水道管用ユニオン式微細気泡水生成器であって、前記水道管接続ユニットは、水道水供給側の前記水道管の下流側端に接合される一端を有する中空の円筒状の第1アダプタと、前記第1アダプタの下流側に配置され、水道水需要側の前記水道管に接合される一端を有する中空の円筒状の第2アダプタと、前記第1アダプタの他端に形成されて前記第2アダプタの他端と円環状のパッキンを介して継ぎ合わさる中空の水道管結合部と、前記第2アダプタに係止されて前記水道管結合部の外周面との螺着で前記第1アダプタ及び前記第2アダプタとの継ぎ合わせを固定する結合ナットと、を有し、前記切断された水道管の両端にはそれぞれ、前記第1アダプタと前記第2アダプタと螺合するためのメネジが形成され、メネジの一方は他方の雌ネジより長く切られ、短い方のメネジは前記水道管結合部と長さいっぱいに螺合され、長い方のメネジの長さを水道管結合部と螺合する長さに調整加減することにより、前記水道管接続ユニットが前記切断された水道管の間に収まるよう調節される、ことを特徴とし、前記微細気泡水生成ユニットは、前記水道管結合部の内部に配置される微細気泡水生成ノズルと、前記微細気泡水生成ノズルを前記水道管結合部内に支持すると共に、前記水道管からの一部の水道水を透過させる通水部が設けられる支持部材と、を備え、前記微細気泡水生成ノズルは、水道水の流れる方向に沿って径が漸次縮小する第1通水路と、前記第1通水路の出口側に連通して設けられ水道水の流れる方向に沿って径が漸次増大する第2通水路と、前記第1通水路と前記第2通水路とを繋ぐ絞り部と、前記第1通水路の入口部に設けられる複数の取水孔が設けられる取水プレートと、を有することを特徴とする。