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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022064006
(43)【公開日】2022-04-25
(54)【発明の名称】圧着工具の安全カバー
(51)【国際特許分類】
   H01R 43/042 20060101AFI20220418BHJP
【FI】
H01R43/042
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020172472
(22)【出願日】2020-10-13
(71)【出願人】
【識別番号】000195029
【氏名又は名称】星和電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104569
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 正夫
(72)【発明者】
【氏名】菅 邦和
【テーマコード(参考)】
5E063
【Fターム(参考)】
5E063CA02
5E063CC06
5E063XA16
(57)【要約】
【課題】2つのダイスで作業員の指を挟み込んでしまうような事故が発生せず、しかも被熟練者であっても被圧着物の圧着すべき箇所を確実に圧着することがてきるようにする。
【解決手段】固定ダイス610と可動ダイス620との2つのダイスの間に側面方向から挿入した被圧着物500である閉端接続子を固定ダイス610と可動ダイス620との圧着歯口611、612で挟んで圧着する圧着工具の安全カバーであって、固定ダイス610と可動ダイス620との2つのダイスの側面を覆う一対のカバー本体110と、この一対のカバー本体110を一方の固定ダイス610に取り付ける取付手段150とを備えており、前記カバー本体110には、前記固定ダイス610の圧着歯口611に連通した被圧着物挿入孔111が開設されている。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つのダイスの間に側面方向から挿入した被圧着物を2つのダイスの圧着歯口で挟んで圧着する圧着工具の安全カバーにおいて、2つのダイスの側面を覆う一対のカバー本体と、この一対のカバー本体を一方のダイスに取り付ける取付手段とを具備しており、前記カバー本体の少なくとも一方には、前記ダイスの圧着歯口に連通した被圧着物挿入孔が開設されていることを特徴とする圧着工具の安全カバー。
【請求項2】
前記一対のカバー本体を連結する連結部を有していることを特徴とする請求項1記載の圧着工具の安全カバー。
【請求項3】
2つのダイスの間に側面方向から挿入した被圧着物を2つのダイスの圧着歯口で挟んで圧着する圧着工具の安全カバーにおいて、2つのダイスの一方の側面を覆うカバー本体と、このカバー本体を一方のダイスに取り付ける取付手段とを具備しており、前記カバー本体には、前記ダイスの圧着歯口に連通した被圧着物挿入孔が開設されていることを特徴とする圧着工具の安全カバー。
【請求項4】
前記被圧着物挿入孔は、挿入された被圧着物の被圧着部が圧着歯口にまで達すると、それ以上は挿入できない大きさに設定されていることを特徴とする請求項1、2又は3記載の圧着工具の安全カバー。
【請求項5】
前記被圧着物は、閉塞された先端側よりも開放された後端側が太く設定された閉端接続子であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の圧着工具の安全カバー。
【請求項6】
前記被圧着物挿入孔は、閉端接続子の先端側より大きく、閉端接続子の後端側より小さく設定されていることを特徴とする請求項5記載の圧着工具の安全カバー。
【請求項7】
前記被圧着物挿入孔より小径の被圧着物挿入小径孔が開設された追加カバーを有しており、このカバーをカバー本体に重ねると、前記被圧着物挿入小径孔は前記被圧縮物挿入孔に重なることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の圧着工具の安全カバー。
【請求項8】
前記追加カバーは、カバー本体に重ねるとカバー本体に接する側に前記被圧着物挿入孔に嵌まり込む突脈が被圧着物挿入小径孔の周囲に形成されていることを特徴とする請求項7記載の圧着工具の安全カバー。
【請求項9】
前記被圧着物挿入小径孔は、被圧着物を挿入する側において段付孔となっていることを特徴とする請求項7又は8記載の圧着工具の安全カバー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2つのダイスの間に側面方向から挿入した被圧着物を2つのダイスの圧着歯口で挟んで圧着する圧着工具の安全カバーに関する。
【背景技術】
【0002】
2つのダイスの間に側面方向から挿入した被圧着物を2つのダイスの圧着歯口で挟んで圧着する圧着工具には、手動のものと、機械式のものとがある。機械式には、油圧式、空気圧式、電動式等がある。
いずれのタイプの圧着工具であっても、被圧着物を2つのダイスの圧着歯口部分で挟み込むことで被圧着物を圧着するようになっている。作業員が手作業で被圧着物の被圧着物の被圧着部を圧着歯口に位置させてから圧着するようになっている。
特に機械式のものは、圧着の際に圧着歯口に大きな力が加えられるため、不用意に指等を挟まないように安全カバーが取り付けられることが多い。
この安全カバーとしては、下側の固定ダイスと上側の可動ダイスとを覆い、かつ両ダイスの間に被圧着物を挿入することができるスリットを形成したものがある。
【0003】
【非特許文献1】https://www.izumi.maxell.co.jp/kougu/products/AC-5N-D/
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の安全カバーは、大まかに2つのダイスを大まかに覆っているだけであるため、2つのダイスの間に作業員の指が誤って入ってしまうことは完全には防止することはできない。
また、被圧着物は圧着される箇所(被圧着部)が決まっていて、確実にその被圧着部を圧着しなければならないが、従来の安全カバーではそのような配慮はまったくされていない。このため、作業員の熟練の度合によって圧着する位置が変動してしまい、不良品となるおそれもあった。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みて創案されたもので、2つのダイスで作業員の指を挟み込んでしまうような事故が発生せず、しかも被熟練者であっても被圧着物の圧着すべき箇所を確実に圧着することがてきるような圧着工具の安全カバーを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る圧着工具の安全カバーは、2つのダイスの間に側面方向から挿入した被圧着物を2つのダイスの圧着歯口で挟んで圧着する圧着工具の安全カバーであって、固定ダイスと可動ダイスとの2つのダイスの側面を覆う一対のカバー本体と、この一対のカバー本体を一方の固定ダイスに取り付ける取付手段とを備えており、前記カバー本体には、前記固定ダイスの圧着歯口に連通した被圧着物挿入孔が開設されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る圧着工具の安全カバーは、2つのダイスが安全カバーに挟まれた状態で覆われ、かつ被圧着物を挿入する被圧着物挿入孔は被圧着物しか挿入できないような大きさに設定されているので、2つのダイスに作業員の指が挟まれるという事故が発生せず、安全性が格段に高くなっている。
【0008】
また、被挿入物挿入孔には、被挿入物の圧着されるべき被圧着部が確実にダイスの圧着A歯口にまで達するようになっているので、作業員の熟練の度合によって圧着する位置が変動してしまい、不良品となるおそれは格段に少なくなっている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施の形態に係る圧着工具の安全カバーの図面であって、同図(A)は概略的右側面図、同図(B)は概略的正面図、同図(C)は概略的背面図、同図(D)は概略的平面図、同図(E)は概略的底面図、同図(F)は概略的左側面図である。
図2】本発明の実施の形態に係る圧着工具の安全カバーの概略的斜視図である。
図3】本発明の実施の形態に係る圧着工具の安全カバーを圧着工具で2つのダイスを覆った状態の概略的斜視図である。
図4】本発明の実施の形態に係る圧着工具の安全カバーが取り付けられる圧着工具によって圧着される被圧着物である閉端接続子の概略的側面図である。
図5】本発明の実施の形態に係る圧着工具の安全カバーと被圧着物である閉端接続子との関係を示す概略的断面図である。
図6】本発明の他の実施の形態に係る圧着工具の安全カバーを構成する追加カバーの図面であって、同図(A)は概略的右側面図、同図(B)は概略的左側面図、同図(C)は概略的斜視図である。
図7】本発明の他の実施の形態に係る圧着工具の安全カバーの概略的斜視図である。
図8】本発明の他の実施の形態に係る圧着工具の安全カバーの概略的断面図である。
図9】本発明のさらに他の実施の形態に係る圧着工具の安全カバーの概略的断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施の形態に係る圧着工具の安全カバー100は、固定ダイス610と可動ダイス620との2つのダイス610、620の間に側面方向から挿入した被圧着物500を2つのダイス610、620の圧着歯口611、621に挟んで圧着する圧着工具の安全カバーであって、2つのダイス610、620の側面を覆う一対のカバー本体110と、この一対のカバー本体110を一方のダイスに取り付ける取付手段150と、前記一対のカバー本体110を連結する連結部120とを備えており、前記カバー本体110の両方には、前記両ダイス610、620の圧着歯口611、621に連通した被圧着物挿入孔111が開設されている。
【0011】
まず最初に、安全カバー100の説明の前に圧着工具について、図3を参照しつつ説明する。
この種の圧着工具は、油圧、空気圧等で駆動される機械式であって、動かない下側の固定ダイス610と、この固定ダイス610の上側に位置し、固定ダイス610に向かって接離移動するように動く可動ダイス620とを有している。両ダイス610、620は、圧着工具のボディの側面から突出するように設置されている。
前記固定ダイス610及び可動ダイス620には、圧着すべき被圧着物500の各種サイズに対応した複数の圧着歯口611、621が形成されている。
圧着すべき被圧着物500をサイズに対応した固定ダイス610側の圧着歯口611に載せた状態で、可動ダイス620を動かすることで被圧着物500が圧着される。
【0012】
また、上述した圧着工具によって圧着される被圧着物500について、図4を参照しつつ説明する。
この被圧着物500は、例えば閉端接続子である。この閉端接続子は、図4に示すように、先端側が閉塞され、かつ後端が開放された有底筒状に形成された絶縁性を有する合成樹脂製の本体510と、この本体510の内部にセットされた金属製の圧着スリーブ520とを有している。
前記本体510は、開放された後端側が閉塞された先端側より太く設定されている。
この閉端接続子は、導体が縒り合わせられた複数本の電線が後端側から先端側まで挿入された状態で、先端側の細い部分と後端側の太い部分の境目よりも先端側にセットされた圧着スリーブ510(被圧着部になる)において圧着工具の両ダイス610、620の圧着歯口611、621で圧着されることで、複数本の電線を確実に接続するようにしている。
【0013】
前記安全カバー100は、一対のカバー本体110と、この一対のカバー本体110を一方のダイスに取り付ける取付手段150としての両面粘着テープと、前記一対のカバー本体110を連結する連結部120とを有している。
一対のカバー本体110は、圧着工具の固定ダイス610及び可動ダイス620の形状に対応するように、略台形状に形成されている。この一対のカバー本体110の間の隙間は両ダイス610、620の厚さ寸法より若干大きく設定されて、下端側において連結部120によって連結されてる。
【0014】
また、両カバー本体110には、圧着歯口611、621に対応した位置に被圧着物挿入孔111が開設されている。すなわち、この被圧着物挿入孔111は、安全カバー100を圧着工具に取り付けた状態で、圧着する被圧着物500のサイズに対応した圧着歯口611に連通するようになっている。
また、この被圧着物挿入孔111は、被圧着物500のサイズに対応している。具体的には、この被圧着物挿入孔111は、挿入された被圧着物500の被圧着部である圧着スリーブ520が圧着歯口611にまで達すると、それ以上は挿入できないような大きさに設定されている。
【0015】
なお、両カバー本体110の上側隅部には、吊り下げて保管する際に使用するワイヤーを貫通させるワイヤー孔112が開設されている。
【0016】
一方のカバー本体110は、長縁部の一部が切り欠かれているが、これは取り付けるべき圧着工具との干渉を避けるためである。このため、この切欠き部分の有無、形状等は取り付けられる圧着工具に応じて設定される。
【0017】
一対のカバー本体110と連結部120とは、一枚の金属板をプレス成形した後に折曲形成することによって一体として形成されている。
【0018】
前記取付手段150は、カバー本体110の裏面側と固定ダイス610との間に介在された両面粘着テープである。連結部120は、固定ダイス610の外側縁部に密着することで両ダイス610、620に対する位置行う。すなわち、連結部120を固定ダイス610の外側縁部に密着させることで、カバー本体110の被圧着物挿入孔111を圧着歯口611に一致させるのである。
【0019】
上記のように構成された安全カバー100が取り付けられた圧着工具による被圧着物500の圧着作業について説明する。なお、以下の説明では被圧着物500は、上述した閉端接続子であるとする。
被圧着物500の開放された後端側から複数本の電線550を挿入する。この電線550の導体560は予め縒り合わせられている。
導体560の先端が閉塞された先端にまで挿入された状態で、被圧着物500である閉端接続子を安全カバー100の被圧着物挿入孔111に挿入する。すなわち、被圧着物500は、可動ダイス620と固定ダイス610との間に側面方向から挿入されることになる。
被圧着物挿入孔111は、被圧着物500である閉端接続子の被圧着部である圧着スリーブ520が圧着歯口611にまで達すると、それ以上は挿入できないような大きさに設定されている。
【0020】
この状態で圧着工具の可動ダイス620を固定ダイス610に向かって移動させる。可動ダイス620と固定ダイス610との圧着歯口611、621によって被圧着物500の被圧着部である圧着スリーブ520が締めつけられると、被圧着物500の内部の複数本の電線560の導線560は確実に被圧着物500である閉端接続子によってカバーされ、かつ固定される。
【0021】
特に、被圧着物挿入孔111は、被圧着物500である閉端接続子の被圧着部である圧着スリーブ520が圧着歯口611にまで達すると、それ以上は挿入できないような大きさに設定されているので、被圧着物500を被圧着物挿入孔111に挿入できなくなるまで挿入するだけで、圧着されるべき箇所としての被圧着部である圧着スリーブ520が圧着歯口611に確実に位置するようになっている。
このため、作業員の熟練の度合によって圧着する位置が変動してしまい、不良品となるおそれは格段に少なくなっている。
【0022】
また、被圧着物挿入孔111は、被圧着物500の先端側のみが挿入できる大きさに設定されており、圧着工具の両ダイス610、620は安全カバー100によって、圧着歯口611、621を含むその大部分が覆われているため、不用意に、両ダイス610、620の間に作業員の指が誤って入ってしまうことは完全に防止できる。このため、作業の安全性は格段に高くなっている。
【0023】
一対のカバー本体110の両方に被挿入物挿入孔111が開設されているので、作業員が右利きでも左利きでも対応することができるようになっている。
一対のカバー本体110の一方にのみ被挿入物挿入孔111が開設されていたとしても、作業員の利き腕に応じた側に被挿入物挿入孔111が開設されているものを選択すればよい。
【0024】
また、上記説明では、安全カバー100を構成するカバー本体110は一対であるとしたが、可動ダイス620と固定ダイス610との2つのダイス610、620の一方の側面を覆う1つのカバー本体を有するものであってもよい。
要するに、最低限、作業員の利き腕にあった側にのみカバー本体110があれば、安全性を確保することができるし、被圧着部である圧着スリーブ520を確実に圧着することができる。
【0025】
また、上述した安全カバー100は、被圧着物挿入孔111は大きさを変更することができなかった。
サイズの異なる被圧着物500を対象とする場合には、被圧着物500のサイズに対応した被圧着物挿入孔111が開設された別個の安全カバー100と交換する必要があった。
【0026】
図6に示すような追加カバー200を用いると、サイズの異なる被圧着物500(特により小径のもの)に対応することができるようになる。
この追加カバー200は、前記カバー本体110の前記被圧着物挿入孔より小径の被圧着物挿入小径孔が開設されている。
かかる追加カバー200は、カバー本体110と同じ形状、同じサイズに形成されており、カバー本体110の被圧着物挿入孔111と同じ位置に被圧着物挿入小径孔210が開設されている。しかもこの追加カバー200の一面、すなわちカバー本体110に重ねて取り付けた場合、カバー本体110に接する側の面には被圧着物挿入小径孔210の周囲に突脈230が形成されている。この突脈230は、追加カバー200をカバー本体110に重ねると、カバー本体110の被圧着物挿入孔111に嵌まり込むようになっている。
しかも、この被圧着物挿入小径孔210は、カバー本体110と接する面とは反対の面において、段付孔として形成されている。
【0027】
被圧着物挿入小径孔210の周囲に突脈230が形成されているのは、突脈230が被圧着物挿入孔111に嵌まり込むことで、被圧着物挿入孔111と被圧着物挿入小径孔210との位置決めが確実に行われることを担保するためである(図8参照)。
【0028】
また、被圧着物挿入小径孔210が段付孔として形成されているのは、追加カバー200をカバー本体110に重ねることで被圧着物500が圧着歯口611にまで達しないことがないように、被圧着物500を確実に押し込むことができるようにするためである。
【0029】
追加カバー200をカバー本体110に重ねる際には、図7に示すように、カバー本体110の上側隅部に開設されているワイヤー孔112を利用する。
カバー本体110のワイヤー孔112に雄ねじ部が形成されたピン250を立て、このピン250に追加カバー200のワイヤー孔220を挿入し、ピン250にボルト260を螺合することで追加カバー200をカバー本体110に重ねて取り付ける。
【0030】
なお、上述した説明では、被圧着物挿入小径孔210は段付孔であるとしたが、被圧着物のサイズや圧着歯口611の位置等から追加カバー200の厚さが無視できる程度のものであれば、段付孔ではなく、図9に示すような単なる貫通孔であってもよい。
【0031】
また、追加カバー200を取り付けることで、被圧着物500と圧着歯口611との位置関係が微妙に異なることもあるが、これは安全カバー100の位置を調整することで回避することができる。特に、安全カバー100をマグネットやクリップ等で固定ダイス610に取り付けている場合により簡単に位置の調整が可能になっている。
【0032】
上述した説明では、安全カバー100の固定ダイス610に対する取付手段150は両面粘着テープであるとしたが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、片面粘着テープ、マグネット、クリップ等の挟持治具、ボルト等の固着具等の適宜なものを取付手段150として使用することが可能である。
【符号の説明】
【0033】
100 安全カバー
110 カバー本体
111 被圧着物挿入孔
120 連結部
150 取付手段
500 被圧着物
610 固定ダイス
611 (固定ダイスの)圧着歯口
620 可動ダイス
621 (可動ダイスの)圧着歯口
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2020-10-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0004】
しかしながら、従来の安全カバーは、大まかに2つのダイスを覆っているだけであるため、2つのダイスの間に作業員の指が誤って入ってしまうことは完全には防止することはできない。
また、被圧着物は圧着される箇所(被圧着部)が決まっていて、確実にその被圧着部を圧着しなければならないが、従来の安全カバーではそのような配慮はまったくされていない。このため、作業員の熟練の度合によって圧着する位置が変動してしまい、不良品となるおそれもあった。