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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022064158
(43)【公開日】2022-04-25
(54)【発明の名称】紙製容器、および、その製造方法
(51)【国際特許分類】
   B41M 3/00 20060101AFI20220418BHJP
   B41M 1/06 20060101ALI20220418BHJP
   B41M 1/12 20060101ALI20220418BHJP
   B41M 1/04 20060101ALI20220418BHJP
   B41M 1/10 20060101ALI20220418BHJP
   B65D 77/02 20060101ALI20220418BHJP
【FI】
B41M3/00 Z
B41M1/06
B41M1/12
B41M1/04
B41M1/10
B65D77/02 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020172724
(22)【出願日】2020-10-13
(71)【出願人】
【識別番号】503041351
【氏名又は名称】株式会社オクダ・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100137486
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 雅直
(72)【発明者】
【氏名】奥田 勝彦
【テーマコード(参考)】
2H113
3E067
【Fターム(参考)】
2H113AA04
2H113AA06
2H113BA01
2H113BA03
2H113BA05
2H113BA09
2H113BA18
2H113BB02
2H113BB05
2H113BB22
2H113CA25
2H113CA44
2H113FA10
2H113FA48
3E067AA11
3E067AB01
3E067AB83
3E067BA06A
3E067BB01A
3E067BB02A
3E067BB26A
3E067EE02
3E067EE07
3E067FA01
3E067FC01
3E067GC05
(57)【要約】      (修正有)
【課題】抗菌・抗ウィルス剤の使用量を抑制しつつ、紙製容器に必要十分な抗菌・抗ウィルス作用を付与することを可能とする技術の提供。
【解決手段】紙製容器である段ボール箱の外面側に、抗菌・抗ウィルス剤を含む塗布液が、所定の塗布パターン3で塗布されている。この塗布パターン3には、塗布液が塗布される塗布領域31と、塗布液が塗布されない非塗布領域32とが含まれている。そして、塗布パターン3が、該塗布パターン3内の任意の位置に、人の指の太さとして規定される基準円Fを配置したときに、該基準円Fの少なくとも一部に塗布領域31が含まれる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙製容器の外面側に、抗菌・抗ウィルス剤を含む塗布液が、所定の塗布パターンで塗布されており、
前記塗布パターンに、前記塗布液が塗布される塗布領域と、前記塗布液が塗布されない非塗布領域とが含まれており、
前記塗布パターンが、該塗布パターン内の任意の位置に、人の指の太さとして規定される基準円を配置したときに、該基準円の少なくとも一部に前記塗布領域が含まれるものである、
ことを特徴とする、紙製容器。
【請求項2】
紙製容器の外面側に、抗菌・抗ウィルス剤を含む塗布液が、所定の塗布パターンで塗布されており、
前記塗布パターンに、前記塗布液が塗布される塗布領域と、前記塗布液が塗布されない非塗布領域とが含まれており、
前記非塗布領域が、前記塗布領域に塗布されている塗布液に含まれている抗菌・抗ウィルス剤のハローが形成される領域内に配置されている、
ことを特徴とする、紙製容器。
【請求項3】
請求項1または2に記載の紙製容器であって、
前記塗布領域において、前記塗布液が、網点パターンに基づいて塗布されている、
ことを特徴とする、紙製容器。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の紙製容器であって、
前記塗布液に、インクが含まれている、
ことを特徴とする、紙製容器。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載の紙製容器であって、
前記塗布パターンが、帯状の塗布領域と帯状の非塗布領域とが交互に配置された縞模様である、
ことを特徴とする、紙製容器。
【請求項6】
紙材を用いて形成される紙製容器の製造方法であって、
前記紙材における、前記紙製容器の外面側を形成する部分に、抗菌・抗ウィルス剤を含む塗布液を、所定の塗布パターンで塗布する塗布工程、
を備え、
前記塗布パターンに、前記塗布液が塗布される塗布領域と、前記塗布液が塗布されない非塗布領域とが含まれており、
前記塗布パターンが、該塗布パターン内の任意の位置に、人の指の太さとして規定される基準円を配置したときに、該基準円の少なくとも一部に前記塗布領域が含まれるものである、
ことを特徴とする、紙製容器の製造方法。
【請求項7】
紙材を用いて形成される紙製容器の製造方法であって、
前記紙材における、前記紙製容器の外面側を形成する部分に、抗菌・抗ウィルス剤を含む塗布液を、所定の塗布パターンで塗布する塗布工程、
を備え、
前記塗布パターンに、前記塗布液が塗布される塗布領域と、前記塗布液が塗布されない非塗布領域とが含まれており、
前記非塗布領域が、前記塗布領域に塗布されている塗布液に含まれている抗菌・抗ウィルス剤のハローが形成される領域内に配置されている、
ことを特徴とする、紙製容器の製造方法。
【請求項8】
請求項7または8に記載の紙製容器の製造方法であって、
前記塗布工程が、
オフセット印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷、活版印刷、および、インクジェット印刷から選ばれた印刷方式によってなされる、
ことを特徴とする、紙製容器の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙材を用いて形成される紙製容器(例えば、段ボール原紙を用いて形成される段ボール箱、板紙を用いて形成される紙器などといった各種の紙製容器)に関する。
【背景技術】
【0002】
段ボール原紙を用いて形成される段ボール箱や、板紙を用いて形成される紙器などといった各種の紙製容器は、様々な物品の包装、梱包、搬送、保管などに広く用いられている。
【0003】
例えば特許文献1には、段ボール箱の中に、介護用品、病院の器具、食器、食品、などが収容される場合に、これらの収容物に菌が繁殖しないように、段ボール箱の内面側に抗菌層を形成することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3117545号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、新型コロナウィルス感染症をきっかけとした生活様式の変化により、インターネットなどを使った通信販売や、飲食店のデリバリーサービスを利用する人が増えており、段ボール箱や紙器といった紙製容器の消費量は急激に増加している。
【0006】
その一方で、新型コロナウィルス感染症の拡大により、人々の感染予防意識が高まっており、段ボール箱で宅配されてきた荷物のその段ボール箱の外側面や、店で購入した商品が入れられている紙器の外側面などに、病原性の微生物(ウィルスや菌)が付着している可能性を危惧する人が増えている。このため、内面側ではなく外面側に、ウィルスを不活性化する作用(抗ウィルス作用)や、菌の増殖を抑制、阻害する作用(抗菌作用)が付与されているような紙製容器が切望されている。
【0007】
ところが、抗ウィルス作用や抗菌作用が付与された紙製容器を大量に製造するためには、大量の抗ウィルス剤や抗菌剤が必要となってしまう。また、1個当たりの紙製容器に使用される抗菌・抗ウィルス剤の使用量が増えると、紙製容器の単価も上がってしまう。
【0008】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、抗菌・抗ウィルス剤の使用量を抑制しつつ、紙製容器に必要十分な抗菌・抗ウィルス作用を付与することを可能とする技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記の目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
【0010】
すなわち、本発明は、紙製容器であって、紙製容器の外面側に、抗菌・抗ウィルス剤を含む塗布液が、所定の塗布パターンで塗布されており、前記塗布パターンに、前記塗布液が塗布される塗布領域と、前記塗布液が塗布されない非塗布領域とが含まれており、前記塗布パターンが、該塗布パターン内の任意の位置に、人の指の太さとして規定される基準円を配置したときに、該基準円の少なくとも一部に前記塗布領域が含まれるものである、ことを特徴とする。
【0011】
ただし、「抗菌・抗ウィルス剤」とは、抗菌作用(菌の増殖を抑制、阻害する作用)、抗ウィルス作用(ウィルスを不活性化する作用)の少なくとも一方を有する物質をいう。
【0012】
この構成によると、抗菌・抗ウィルス剤を含む塗布液が、非塗布領域を含むような塗布パターンで塗布されるので、抗菌・抗ウィルス剤の使用量を抑制することができる。また、この塗布パターンが、該塗布パターン内の任意の位置に、人の指の太さとして規定される基準円を配置したときに、該基準円の少なくとも一部に塗布領域が含まれるものであるので、塗布パターン内の任意の位置に人の指が触れたときに、その指の少なくとも一部が塗布領域に触れることになる。したがって、仮にその指に菌・ウィルスが付着していたとしても、塗布領域に塗布されている塗布液に含まれている抗菌・抗ウィルス剤の作用によって、菌の増殖が阻害され、ウィルスが不活性化される。また、塗布領域の周囲には、ここに塗布されている塗布液に含まれている抗菌・抗ウィルス剤のハロー(発育阻止帯)が形成される。抗菌・抗ウィルス剤の作用はこのハローにまで及ぶので、非塗布領域に多少の菌やウィルスが付着したとしても、菌の増殖が阻害され、ウィルスが不活性化される可能性が高い。つまり、このような塗布パターンで塗布液が塗布されることによって、十分な抗菌・抗ウィルス作用が期待できる。このように、上記の構成によると、抗菌・抗ウィルス剤の使用量を抑制しつつ、紙製容器に必要十分な抗菌・抗ウィルス作用を付与することができる。
【0013】
あるいは、本発明は、紙製容器であって、紙製容器の外面側に、抗菌・抗ウィルス剤を含む塗布液が、所定の塗布パターンで塗布されており、前記塗布パターンに、前記塗布液が塗布される塗布領域と、前記塗布液が塗布されない非塗布領域とが含まれており、前記非塗布領域が、前記塗布領域に塗布されている塗布液に含まれている抗菌・抗ウィルス剤のハローが形成される領域内に配置されている、ことを特徴とする。
【0014】
ただし、「ハロー」とは、抗菌・抗ウィルス剤が塗布された部分の周囲(周縁)に形成される領域であって、該抗菌・抗ウィルス剤の抗菌効果または(および)抗ウィルス効果が及ぶ領域(いわゆる発育阻止帯)である。
【0015】
この構成によると、抗菌・抗ウィルス剤を含む塗布液が、非塗布領域を含むような塗布パターンで塗布されるので、抗菌・抗ウィルス剤の使用量を抑制することができる。また、非塗布領域が、塗布領域に塗布されている抗菌・抗ウィルス剤のハローが形成される領域内に配置されているので、非塗布領域に菌やウィルスが付着したとしても、菌の増殖が阻害され、ウィルスが不活性化される。つまり、このような塗布パターンで塗布液が塗布されることによって、十分な抗菌・抗ウィルス作用が期待できる。このように、上記の構成によっても、抗菌・抗ウィルス剤の使用量を抑制しつつ、紙製容器に必要十分な抗菌・抗ウィルス作用を付与することができる。
【0016】
また、前記紙製容器は、前記塗布領域において、前記塗布液が、網点パターンに基づいて塗布されている、ことも好ましい。
【0017】
この構成によると、網点パターンにおける網点面積率を調整することで、塗布液の使用量(ひいては、抗菌・抗ウィルス剤の使用量)を調整することができる。例えば、網点面積率を50パーセントとすれば、抗菌・抗ウィルス剤の使用量を、網点面積率を100パーセントとした場合の半分程度に抑えることができる。一方で、網点面積率が100パーセントより小さくなると、隣り合う網点の間に隙間が設けられることとなり、この隙間は、網点面積率が低くなるにつれて大きくなる。しかしながら、網点の周囲には、該網点を構成している塗布液に含まれている抗菌・抗ウィルス剤のハローが形成されるところ、隣り合う網点の隙間は、このハローの幅と比較すれば十分に小さい。抗菌・抗ウィルス剤の作用はこのハローにまで及ぶので、塗布領域が網点パターンで表現されることで、該塗布領域における抗菌・抗ウィルス作用が損なわれることはない。すなわち、上記の構成によると、抗菌・抗ウィルス作用を損なわずに、抗菌・抗ウィルス剤の使用量を簡単に調整することができる。
【0018】
また、前記紙製容器において、前記塗布液に、インクが含まれている、ことも好ましい。
【0019】
この構成によると、抗菌・抗ウィルス剤が塗布されている領域が可視化されるので、紙製容器に抗菌・抗ウィルス作用が付与されていることを外観上明らかにすることができる。
【0020】
また、前記紙製容器において、前記塗布パターンが、帯状の塗布領域と帯状の非塗布領域とが交互に配置された縞模様である、ことも好ましい。
【0021】
この構成によると、抗菌・抗ウィルス剤の使用量を効果的に抑制することができる。
【0022】
また、本発明は、紙製容器の製造方法も対象としている。すなわち、本発明は、紙材を用いて形成される紙製容器の製造方法であって、前記紙材における、前記紙製容器の外面側を形成する部分に、抗菌・抗ウィルス剤を含む塗布液を、所定の塗布パターンで塗布する塗布工程、を備え、前記塗布パターンに、前記塗布液が塗布される塗布領域と、前記塗布液が塗布されない非塗布領域とが含まれており、前記塗布パターンが、該塗布パターン内の任意の位置に、人の指の太さとして規定される基準円を配置したときに、該基準円の少なくとも一部に前記塗布領域が含まれるものである、ことを特徴とする。
【0023】
あるいは、本発明は、紙材を用いて形成される紙製容器の製造方法であって、前記紙材における、前記紙製容器の外面側を形成する部分に、抗菌・抗ウィルス剤を含む塗布液を、所定の塗布パターンで塗布する塗布工程、を備え、前記塗布パターンに、前記塗布液が塗布される塗布領域と、前記塗布液が塗布されない非塗布領域とが含まれており、前記非塗布領域が、前記塗布領域に塗布されている塗布液に含まれている抗菌・抗ウィルス剤のハローが形成される領域内に配置されている、ことを特徴とする。
【0024】
また、前記紙製容器の製造方法において、前記塗布工程が、オフセット印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷、活版印刷、および、インクジェット印刷から選ばれた印刷方式によってなされる、ことも好ましい。
【発明の効果】
【0025】
本発明によると、抗菌・抗ウィルス剤の使用量を抑制しつつ、紙製容器に必要十分な抗菌・抗ウィルス作用を付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】段ボール箱の製造方法を説明するための図。
図2】塗布部の構成を模式的に示す図。
図3】段ボール箱を模式的に示す図。
図4】塗布パターンの構成例を示す図。
図5】別の実施形態に係る塗布パターンの構成例を示す図。
図6】別の実施形態に係る塗布部の構成を模式的に示す図。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
【0028】
<第1実施形態>
第1実施形態に係る段ボール箱を製造する方法について、図1を参照しながら説明する。図1は、段ボール箱10の製造方法を説明するための図である。具体的には、図1(a)は、段ボール箱10の製造に用いられる製函機8の構成を示すブロック図であり、図1(b)は、製函機8で行われる各工程を説明するための模式図である。
【0029】
段ボール箱10の製造は、製函機8を用いて行われる。製函機8は、段ボールシート1を段ボール箱10に加工する装置である。段ボールシート1は、コルゲータなどと呼ばれる装置を用いて製造される長尺状の段ボール原紙を所定の寸法で裁断して矩形状としたものである。
【0030】
製函機8は、段ボールシート1が送られる送出経路Tに沿って、供給部81、塗布部82、加工部83、接着部84、などが配置された構成を備えている。
【0031】
このような構成を備える製函機8においては、供給部81が、送出経路Tに段ボールシート1を1枚ずつ送出する(送出工程S1)。送出経路Tを送られる段ボールシート1は、まず、塗布部82において塗布液を塗布される(塗布工程S2)。続いて、加工部83において、塗布液が塗布された段ボールシート1に対して、溝切り、罫線形成、抜き型などを用いた打ち抜き、などといった各種の加工が施される(加工工程S3)。続いて、接着部84において、加工を施された段ボールシート1が折り曲げられて長尺方向の両端同士が接着される(接着工程S4)。これによって、扁平状の段ボール箱10が得られる。いうまでもなく、使用の際は、この扁平状の段ボール箱10が箱状に組み立てられる(図3参照)。
【0032】
なお、これらの各工程S2~S4が行われる順番はどのようなものであってもよく、例えば、塗布工程S2は加工工程S3の後に行われてもよい。また、各工程S2~S4の前後あるいは途中にさらなる工程が行われてもよい。
【0033】
次に、塗布部82およびここで行われる塗布工程S2について、図2を参照しながら具体的に説明する。図2は、塗布部82の構成を模式的に示す図である。
【0034】
塗布部82は、いわゆるオフセット印刷機により実現されている。すなわち、塗布部82は、版胴821と、これに当接して設けられた水ローラ822および塗布液ローラ823とを備える。また、塗布部82は、版胴821に当接して設けられたブラケット824と、ブラケット824に対向して設けられた圧胴825とをさらに備える。水ローラ822には、水貯留部(図示省略)に貯留されている水(浸し水)が供給される。また、塗布液ローラ823には、塗布液貯留部826に貯留されている塗布液2が供給される。塗布液2には、C色、M色、Y色、あるいは、K色のインク21が含まれており、塗布部82には、これらの各要素821~826を備える塗布ユニット820がインク色毎に設けられる。
【0035】
各塗布ユニット820の塗布液貯留部826に保持される塗布液2には、C色、M色、Y色、あるいは、K色のインク21の他に、抗菌・抗ウィルス剤22が含まれている。この抗菌・抗ウィルス剤22は、抗菌作用(菌の増殖を抑制、阻害する作用)、抗ウィルス作用(ウィルスを不活性化する作用)の少なくとも一方を有する物質である。抗菌・抗ウィルス剤として、どのような物質が用いられてもよいが、安全性の観点から、植物性成分からなるもの、すなわち、植物の持つ成分を抽出して精製されたものを用いることが特に好ましい。具体的には例えば、黒松の葉、赤松の葉、蝦夷松の葉、柿の葉・果実、お茶の葉、熊笹の葉茎、レモンの果実、白樺の樹皮、ブドウ果実、シソ葉茎、アロエ、アマチャズル葉茎、サンショウ葉茎、などといった植物から抽出された成分からなる抗菌・抗ウィルス剤を用いることが好ましい。また、段ボール箱10は、実際に使用されるまでに長期の保管期間を経ることが多いため、ここで用いられる抗菌・抗ウィルス剤22は、抗菌作用および抗ウィルス作用の持続時間が十分に長いものであることも好ましい。
【0036】
このような構成を備える塗布部82においては、いわゆるオフセット印刷法によって、段ボールシート1に塗布液2が塗布される。すなわち、版胴821が回動されると、その外周に巻き付けられている刷版に、水ローラ822から浸し水が供給され、続いて、塗布液ローラ823から塗布液2が供給される。版胴821の回動が進むと、刷版に付着している塗布液2がブラケット824に転写される。そして、ブラケット824と圧胴825の間に段ボールシート1が供給されると、ブラケット824に転写されている塗布液2が、段ボールシート1に印刷される。刷版には、予め準備された塗布パターンデータに基づいて塗布パターン3が形成されており、段ボールシート1には、該塗布パターン3にしたがって塗布液2が塗布される。
【0037】
次に、段ボールシート1における、塗布パターン3が形成される領域について、図1および図3を参照しながら説明する。図3は、上記の製造方法で製造された段ボール箱10を模式的に示す図である。
【0038】
図1に示されるように、塗布工程S2では、段ボールシート1の一方の主面、すなわち、扁平状の段ボール箱10が箱状に組み立てられたときに段ボール箱10の外面側となる側の主面のみに、塗布パターン3が形成される。また、塗布パターン3は、該主面の全体に形成されるのではなく、該主面のうち、内フラップ102を構成することになる部分12を除いた部分に形成される。
【0039】
したがって、図3に示されるように、段ボール箱10を箱状に組み立てたときに、塗布パターン3は、段ボール箱10の内側面には現れず、外面側のみに現れる。また、外面側のうち、内フラップ102には塗布パターン3が現れない。つまり、塗布パターン3は、梱包状態の段ボール箱10(すなわち、段ボール箱10が箱状に組み立てられ、中に物品などが入れられ、内フラップ102、および、外フラップ101が順に折り畳まれ、さらに、外フラップ101同士がガムテープなどを用いてとじ合わされた状態)において、外部に対して露出する部分のみに現れる。
【0040】
次に、塗布パターン3の構成について、図4を参照しながら説明する。図4(a)および図4(b)は、図3に示される段ボール箱10の外面の一部分Aを拡大して示す図であり、各々に異なる塗布パターン3a,3bの構成例が示されている。
【0041】
塗布パターン3には、塗布液2が塗布される塗布領域31と、塗布液2が塗布されない非塗布領域32とが含まれている。図4(a)に例示される塗布パターン3(3a)は、帯状の塗布領域31と、帯状の非塗布領域32とが交互に配置された縞模様(ストライプ模様)を構成している。一方、図4(b)に例示される塗布パターン3(3b)は、無数個の円形の塗布領域31が間隔を設けつつ配置された水玉模様を構成しており、隣り合う塗布領域31の間の隙間が非塗布領域32を構成している。
【0042】
縞模様の塗布パターン3(3a)、水玉模様の塗布パターン3(3b)のいずれにおいても、塗布領域31において、塗布液2が網点パターンに基づいて塗布されている。すなわち、塗布領域31は網点パターンで表現されており、塗布領域31の一部を拡大してみると、無数の網点(ドット)311により塗布領域31が構成されていることがわかる。周知の通り、網点パターンの網点面積率が高くなるほど、インク21の色が濃く表現され、網点パターンの網点面積率が100パーセントのときにベタ塗りとなってインク21の色が最も濃く表現される。
【0043】
塗布領域31を構成する網点パターンの網点面積率を低くするほど、塗布領域31を塗布するために必要な塗布液2の量(ひいては、抗菌・抗ウィルス剤22の量)を少なく抑えることができる。ただし、網点面積率が100パーセントより小さくなると、隣り合う網点311の間に隙間が設けられることとなり、この隙間は、網点面積率が低くなるにつれて大きくなる。しかしながら、網点311の周囲には、該網点311を構成している塗布液2に含まれている抗菌・抗ウィルス剤22のハローが形成されるところ、隣り合う網点311の隙間は、このハローの幅と比較すれば十分に小さい。抗菌・抗ウィルス剤22の作用はこのハローにまで及ぶので、塗布領域31が網点パターンで表現されることで、塗布領域31における抗菌・抗ウィルス作用が損なわれることはない。
【0044】
縞模様の塗布パターン3(3a)、水玉模様の塗布パターン3(3b)のいずれにおいても、塗布パターン3内の任意の位置に、人の指の太さとして規定される基準円Fを配置したときに、該基準円Fの少なくとも一部に塗布領域31が含まれるものとされている。基準円Fは、例えば、直径が8mm~9mm程度の円とすることができる。
【0045】
具体的には、縞模様の塗布パターン3(3a)の場合、非塗布領域32の幅d32が、基準円Fの直径dFよりも小さいものとされている。
【0046】
また、水玉模様の塗布パターン3(3b)の場合、塗布パターン3内のどの位置に基準円Fを配置しても、該基準円Fの中に1個以上の塗布領域31が入るように、各塗布領域31のサイズ(直径)、および、隣り合う塗布領域31間の離間距離が規定されている。
【0047】
上記の実施形態に係る段ボール箱10では、その外面側に、抗菌・抗ウィルス剤22を含む塗布液2が、所定の塗布パターン3で塗布されている。この塗布パターン3には、塗布液2が塗布される塗布領域31と、塗布液2が塗布されない非塗布領域32と、が含まれている。そして、塗布パターン3が、該塗布パターン3内の任意の位置に、人の指の太さとして規定される基準円Fを配置したときに、該基準円Fの少なくとも一部に塗布領域31が含まれるものである。
【0048】
この構成によると、抗菌・抗ウィルス剤22を含む塗布液2が、非塗布領域32を含むような塗布パターン3で塗布されるので、抗菌・抗ウィルス剤22の使用量を抑制することができる。また、この塗布パターン3が、該塗布パターン3内の任意の位置に、人の指の太さとして規定される基準円Fを配置したときに、該基準円Fの少なくとも一部に塗布領域31が含まれるものであるので、塗布パターン3内の任意の位置に人の指が触れたときに、その指の少なくとも一部が塗布領域31に触れることになる。したがって、仮にその指に菌やウィルスが付着していたとしても、塗布領域31に塗布されている塗布液2に含まれている抗菌・抗ウィルス剤22の作用によって、菌の増殖が阻害され、ウィルスが不活性化される。また、塗布領域31の周囲には、ここに塗布されている塗布液2に含まれている抗菌・抗ウィルス剤22のハロー(発育阻止帯)が形成される。抗菌・抗ウィルス剤22の作用はこのハローにまで及ぶので、非塗布領域32に多少の菌やウィルスが付着したとしても、菌の増殖が阻害され、ウィルスが不活性化される可能性が高い。つまり、このような塗布パターン3で塗布液2が塗布されることによって、十分な抗菌・抗ウィルス作用が期待できる。このように、この実施形態によると、抗菌・抗ウィルス剤22の使用量を抑制しつつ、段ボール箱10に必要十分な抗菌・抗ウィルス作用を付与することができる。
【0049】
また、上記の実施形態に係る段ボール箱10では、塗布領域31において、塗布液2が、網点パターンに基づいて塗布されている。この構成によると、網点パターンにおける網点面積率を調整することで、塗布液2の使用量(ひいては、抗菌・抗ウィルス剤22の使用量)を調整することができる。例えば、網点面積率を50パーセントとすれば、抗菌・抗ウィルス剤の使用量を、網点面積率を100パーセントとした場合の半分程度に抑えることができる。また、上記の通り、塗布領域31が網点パターンで表現されることで、該塗布領域31における抗菌・抗ウィルス作用が損なわれることはない。すなわち、この実施形態によると、抗菌・抗ウィルス作用を損なわずに、抗菌・抗ウィルス剤22の使用量を簡単に調整することができる。
【0050】
また、上記の実施形態に係る段ボール箱10では、塗布液2に、インク21が含まれている。この構成によると、抗菌・抗ウィルス剤22が塗布されている領域が可視化されるので、段ボール箱10に抗菌・抗ウィルス作用が付与されていることを外観上明らかにすることができる。
【0051】
また、上記の実施形態に係る段ボール箱10において、塗布パターン3として、帯状の塗布領域31と帯状の非塗布領域32とが交互に配置された縞模様の塗布パターン3aを採用すれば、抗菌・抗ウィルス剤22の使用量を効果的に抑制することができる。
【0052】
また、上記の実施形態に係る段ボール箱10の製造方法では、オフセット印刷法によって、塗布液2を段ボールシート1に塗布している。したがって、既存の印刷設備を使用しつつ、抗菌・抗ウィルス剤22を段ボールシート1に塗布することができる。
【0053】
<第2実施形態>
この実施形態に係る段ボール箱10およびその製造方法は、塗布パターンの構成において、上記の実施形態と相違する。塗布パターンの構成以外は上記の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0054】
この実施形態に係る塗布パターン4の構成について、図5を参照しながら説明する。図5(a)および図5(b)は、図3に示される段ボール箱10の外面の一部分Aを拡大して示す図であり、各々に異なる塗布パターン4a,4bの構成例が示されている。
【0055】
上記の実施形態に係る塗布パターン3と同様、この塗布パターン4にも、塗布液2が塗布される塗布領域41と、塗布液2が塗布されない非塗布領域42とが含まれている。図5(a)に例示される塗布パターン4(4a)は、帯状の塗布領域41と、帯状の非塗布領域42とが交互に配置された縞模様を構成している。一方、図5(b)に例示される塗布パターン4(4b)は、無数個の円形の塗布領域41が間隔を設けつつ配置された水玉模様を構成しており、隣り合う塗布領域41の間の隙間が非塗布領域42を構成している。
【0056】
縞模様の塗布パターン4(4a)、水玉模様の塗布パターン4(4b)のいずれにおいても、塗布領域41において、塗布液2が網点パターンに基づいて塗布されている(図4参照)。
【0057】
縞模様の塗布パターン4(4a)、水玉模様の塗布パターン4(4b)のいずれにおいても、非塗布領域42が、塗布領域41に塗布されている塗布液2に含まれている抗菌・抗ウィルス剤のハローが形成される領域内に配置されている。
【0058】
すなわち、縞模様の塗布パターン4(4a)の場合、非塗布領域42の幅d42が、その一方側に隣接する塗布領域41に塗布されている塗布液2に含まれている抗菌・抗ウィルス剤のハローが形成される領域(すなわち、帯状の塗布領域41の幅方向に拡がる領域)の幅dHと、その他方側に隣接する塗布領域41に塗布されている抗菌・抗ウィルス剤のハローが形成される領域の幅dHとを足した幅よりも小さなものとされている。
【0059】
また、水玉模様の塗布パターン4(4b)の場合、非塗布領域42内の各位置が、少なくとも1個の塗布領域41に塗布されている塗布液2に含まれている抗菌・抗ウィルス剤22のハローが形成される領域(すなわち、各塗布領域41の周囲に拡がる幅dHの領域)内に配置されるように、各塗布領域41のサイズ(直径)、および、隣り合う塗布領域41間の離間距離が規定されている。
【0060】
なお、塗布領域41に塗布されている塗布液2に含まれている抗菌・抗ウィルス剤22のハローが形成される領域は、塗布液2における抗菌・抗ウィルス剤22の濃度が高いほど、広くなる。したがって、塗布パターン4を規定するにあたっては、塗布液2における抗菌・抗ウィルス剤22の濃度を加味することも好ましい。
【0061】
上記の実施形態に係る段ボール箱10では、その外面側に、抗菌・抗ウィルス剤22を含む塗布液2が所定の塗布パターン4で塗布されている。この塗布パターン4には、塗布液2が塗布される塗布領域41と、塗布液2が塗布されない非塗布領域42とが含まれている。そして、非塗布領域42が、塗布領域41に塗布されている塗布液に含まれている抗菌・抗ウィルス剤22のハローが形成される領域内に配置されている。
【0062】
この構成によると、抗菌・抗ウィルス剤22を含む塗布液2が、非塗布領域42を含むような塗布パターン4で塗布されるので、抗菌・抗ウィルス剤22の使用量を抑制することができる。また、非塗布領域42が、塗布領域41に塗布されている抗菌・抗ウィルス剤22のハローが形成される領域内に配置されているので、非塗布領域42に菌やウィルスが付着したとしても、菌の増殖が阻害され、ウィルスが不活性化される。つまり、このような塗布パターン4で塗布液2が塗布されることによって、十分な抗菌・抗ウィルス作用が期待できる。このように、この実施形態によっても、抗菌・抗ウィルス剤22の使用量を抑制しつつ、段ボール箱10に必要十分な抗菌・抗ウィルス作用を付与することができる。
【0063】
<他の実施形態>
上記の各実施形態では、塗布工程S2において、段ボールシート1の一方の主面(すなわち、段ボール箱10の外面側となる側の主面)のみに塗布パターン3,4を形成するものとしたが、段ボールシート1の両方の主面に塗布パターン3,4を形成してもよい。すなわち、段ボール箱10の外面側と内側面の両方に塗布パターン3,4が形成されてもよい。
【0064】
上記の各実施形態では、塗布工程S2において、段ボールシート1の一方の主面(すなわち、段ボール箱10の外面側となる側の主面)の一部分のみに塗布パターン3,4を形成するものとしたが、段ボールシート1の該主面の全体に塗布パターン3,4を形成してもよい。すなわち、梱包状態の段ボール箱10において外部に対して露出しない部分(例えば、内フラップ102)にも、塗布パターン3,4が形成されてもよい。
【0065】
上記の各実施形態において、塗布パターン3,4は、縞模様あるいは水玉模様に限られるものではない。すなわち、塗布パターン3,4は、塗布領域31と非塗布領域32とを含み、かつ、塗布パターン3内の任意の位置に基準円Fを配置したときに、その少なくとも一部に塗布領域31が含まれるものである限り、あるいは、塗布領域41と非塗布領域42とを含み、かつ、非塗布領域42が、塗布領域41に塗布されている抗菌・抗ウィルス剤22のハローが形成される領域内に配置されているものである限りにおいて、どのようなものであってもよい。また、塗布パターン3,4に、図形、文字、記号などが重ねられてもよい。あるいは、塗布パターン3,4の一部あるいは全体が、図形、文字、記号などよって構成されてもよい。
【0066】
第2実施形態において、非塗布領域42内の全ての位置が、塗布領域41に塗布されている塗布液2に含まれている抗菌・抗ウィルス剤のハローが形成される領域内に配置されていることが最も好ましいが、場合によっては、非塗布領域42内の一部の位置(例えば、人の指などが触れる可能性が低い位置に相当するような部分)が例外的に、ハローが形成される領域外に配置されていてもよい。つまり、非塗布領域42内のほぼ全ての位置が、該ハローが形成される領域内に配置されていればよい。
【0067】
上記の実施形態においては、塗布領域31,41において、塗布液2が網点パターンに基づいて塗布されていた。この場合、網点面積率が低くなるほど、抗菌・抗ウィルス剤22の使用量が少なくなり、逆に、網点面積率が高くなるほど、抗菌・抗ウィルス効果が高まる。これらのバランスに鑑みると、塗布領域31,41における網点パターンの網点面積率が、20パーセント以上かつ80パーセント以下であることも好ましい。
【0068】
上記の各実施形態においては、塗布部82に設けられる4個の塗布ユニット820の全てにおいて、インク21と抗菌・抗ウィルス剤22を含む塗布液2が保持されるものとしたが、一部の塗布ユニット820に保持される塗布液が、インク21を含み、かつ、抗菌・抗ウィルス剤22を含まないものとされてもよい。ただし、この場合、少なくとも最下流側に設けられている塗布ユニット820(すなわち、4色目のインク21を塗布する塗布ユニット820)は、インク21と抗菌・抗ウィルス剤22を含む塗布液2を保持していることが好ましい。こうすることで、段ボールシート1に対して、1~3色目のインク21の塗布がなされた上から、4色目のインク21と抗菌・抗ウィルス剤22とを塗布することが可能となる。少なくとも最上層に抗菌・抗ウィルス剤22が塗布されることで、抗菌・抗ウィルス作用が十分に発揮される。
【0069】
上記の各実施形態においては、塗布部82は、インク21と抗菌・抗ウィルス剤22を含む塗布液2を保持する4個の塗布ユニット820を備えるものとしたが、これら4個の塗布ユニット820に加えて、抗菌・抗ウィルス剤22を含み、インク21を含まない塗布液(抗菌・抗ウィルス剤専用塗布液)2qを保持する塗布ユニット820qをさらに設けてもよい。このような塗布ユニット820qは、図6に示されるように、各色のインク21を含む塗布液2pを保持する4個の塗布ユニット820pの下流側に設けることが好ましい。こうすることで、段ボールシート1に対して、4色のインク21の塗布がなされた上から、抗菌・抗ウィルス剤22を塗布することが可能となり、抗菌・抗ウィルス作用が十分に発揮される。また、このような追加の塗布ユニット820qを設ける場合、4個の塗布ユニット820pが保持する塗布液2pには、抗菌・抗ウィルス剤22が含まれなくともよい。
【0070】
上記の各実施形態において、塗布工程S2で段ボールシート1に塗布液を塗布するにあたって、オフセット印刷が用いられていたが、オフセット印刷以外の各種の印刷法(例えば、グラビア印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷、活版印刷、インクジェット印刷、など)を用いて段ボールシート1に塗布液を塗布することができる。
【0071】
上記の各実施形態では、塗布液2が塗布される対象物は、段ボール箱10を形成する段ボールシート1であったが、塗布液2が塗布される対象物はこれに限られるものではなく、様々な紙製容器を形成する紙材(例えば、紙器を形成する板紙)を対象物とすることができる。
【0072】
いうまでもなく、上記の実施形態および上記の各変形例に係る構成は、互いに組み合わせることが可能である。その他の構成も、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【符号の説明】
【0073】
1 段ボールシート
10 段ボール箱
101 外フラップ
102 内フラップ
2 塗布液
21 インク
22 抗菌・抗ウィルス剤
3,4 塗布パターン
31,41 塗布領域
311 網点
32,42 非塗布領域
8 製函機
図1
図2
図3
図4
図5
図6