(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022064239
(43)【公開日】2022-04-25
(54)【発明の名称】情報処理プログラム、情報処理方法、及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/20 20120101AFI20220418BHJP
G06Q 10/10 20120101ALI20220418BHJP
G09B 5/06 20060101ALI20220418BHJP
【FI】
G06Q50/20
G06Q10/10
G09B5/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020172867
(22)【出願日】2020-10-13
(71)【出願人】
【識別番号】399035766
【氏名又は名称】エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】516171702
【氏名又は名称】株式会社コードタクト
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(72)【発明者】
【氏名】後藤 正樹
【テーマコード(参考)】
2C028
5L049
【Fターム(参考)】
2C028BB01
2C028BD01
2C028DA00
5L049AA11
5L049CC34
(57)【要約】
【課題】オンライン授業等において機能拡充を図る技術を提供する。
【解決手段】この発明の一態様の情報処理プログラムは、主催者の通信装置から各参加者の通信装置に向けて音声データの送信を許可する第1の通信モードをリクエストする第1のリクエストを取得する第1の手順と、前記主催者の通信装置からの前記第1のリクエストに基づき、前記主催者及び各参加者の通信装置において前記第1の通信モードを実行させる第2の手順と、グルーピングされる所定数の参加者の通信装置の間で音声データの送受信を許可する第2の通信モードをリクエストする第2のリクエストを取得する第3の手順と、前記主催者の通信装置からの前記第2のリクエストに基づき、各参加者の通信装置において前記第2の通信モードを実行させる第4の手順と、をコンピュータに実行させる。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
主催者の通信装置から各参加者の通信装置に向けて音声データの送信を許可する第1の通信モードをリクエストする第1のリクエストを取得する第1の手順と、
前記主催者の通信装置からの前記第1のリクエストに基づき、前記主催者及び各参加者の通信装置において前記第1の通信モードを実行させる第2の手順と、
グルーピングされる所定数の参加者の通信装置の間で音声データの送受信を許可する第2の通信モードをリクエストする第2のリクエストを取得する第3の手順と、
前記主催者の通信装置からの前記第2のリクエストに基づき、各参加者の通信装置において前記第2の通信モードを実行させる第4の手順と、
をコンピュータに実行させるための情報処理プログラム。
【請求項2】
前記第4の手順は、前記第1の通信モードの実行中における、前記主催者の通信装置からの前記第2のリクエストに基づき、各参加者の通信装置において前記第1の通信モードを前記第2の通信モードへ切り替えさせる、請求項1の情報処理プログラム。
【請求項3】
前記第2の手順は、前記第2の通信モードの実行中における、前記主催者の通信装置からの前記第2の通信モードの終了をリクエストする第3のリクエストに基づき、各参加者の通信装置におけて前記第2の通信モードを前記第1の通信モードへ切り替えさせる、請求項1又は2の情報処理プログラム。
【請求項4】
前記第2の手順は、前記第1の通信モードの実行中における、任意の参加者の通信装置からの情報発信をリクエストする第4のリクエスト、及び前記第4のリクエストに対する承認に基づき、前記主催者及び各参加者の通信装置において前記任意の参加者の通信装置から前記主催者の通信装置に向けて音声データの送信を許可する情報発信モードを実行させる、請求項1乃至3の何れか一つの情報処理プログラム。
【請求項5】
前記第2の手順は、前記第1の通信モードの実行に対応して、前記主催者の通信装置において主催者画面を表示させ、各参加者の通信装置において参加者画面を表示させ、
前記参加者画面は、前記第4のリクエストを指定するための項目を含み、
前記主催者画面は、前記第4のリクエストを指定した参加者のリストを含み、
前記リストは、前記第4のリクエストを指定した参加者の識別情報及び前記第4のリクエストを承認するための項目を含む、請求項4の情報処理プログラム。
【請求項6】
前記第2の通信モードは、前記主催者の通信装置からの第5のリクエストに基づき、グルーピングされる所定数の参加者の通信装置の間の音声データを前記主催者の通信装置へ送信させる、請求項1乃至5の何れか一つの情報処理プログラム。
【請求項7】
前記第2の通信モードは、グルーピングをリクエストした1以上の参加者の通信装置及びグルーピングのリクエストを承認した参加者の通信装置を含む前記所定数の参加者の通信装置をグルーピングする、請求項1乃至6の何れか一つの情報処理プログラム。
【請求項8】
主催者の通信装置から各参加者の通信装置に向けて音声データの送信を許可する第1の通信モードをリクエストする第1のリクエストを取得し、
前記主催者の通信装置からの前記第1のリクエストに基づき、前記主催者及び各参加者の通信装置において前記第1の通信モードを実行させ、
グルーピングされる所定数の参加者の通信装置の間で音声データの送受信を許可する第2の通信モードをリクエストする第2のリクエストを取得し、
前記主催者の通信装置からの前記第2のリクエストに基づき、各参加者の通信装置において前記第2の通信モードを実行させる、情報処理方法。
【請求項9】
主催者の通信装置から各参加者の通信装置に向けて音声データの送信を許可する第1の通信モードをリクエストする第1のリクエスト、及びグルーピングされる所定数の参加者の通信装置の間で音声データの送受信を許可する第2の通信モードをリクエストする第2のリクエストを取得する取得部と、
前記主催者の通信装置からの前記第1のリクエストに基づき、前記主催者及び各参加者の通信装置において前記第1の通信モードを実行させ、前記主催者の通信装置からの前記第2のリクエストに基づき、各参加者の通信装置において前記第2の通信モードを実行させる制御部と、
を備える情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明の実施形態は、例えばパーソナルコンピュータ等の通信装置を利用したオンライン授業等の環境を提供する情報処理プログラム、情報処理方法、及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、パーソナルコンピュータ等の通信装置を利用したオンライン授業等が普及している。例えば、オンライン授業では、主催者に相当する教師の通信装置と参加者に相当する複数の生徒の通信装置とがネットワークを介して接続され、教師の通信装置は、各生徒の通信装置に向けて画像及び音声データを送信する。各生徒の通信装置は、教師の通信装置から送信される画像及び音声データを受信し、ディスプレイを介して画像を表示し、また、スピーカを介して音声を出力する。このようにして、教師による授業が、生徒向けに提供されている。また、オンライン授業は、教師から生徒への一方向の情報発信に限らず、生徒同士の情報交換を可能とする技術も提案されており、様々な形態のオンライン授業が可能になりつつある。
【0003】
他にも、各種の授業風景を撮影した教育ビデオコンテンツを格納し、利用者からの要求に応じたコンテンツを取り出して送信するリモート学習システムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記したように、様々な形態のオンライン授業が可能になりつつあるが、リアル授業に近づけるための機能の拡充が要望されている。例えば、教師側で授業形態を自由に制御する仕組みや、生徒側で自由に構成されるグループで情報交換する仕組みなどが要望されている。
【0006】
この発明は上記事情に着目してなされたもので、オンライン授業等において機能拡充を図る技術を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、この発明の一態様の情報処理プログラムは、主催者の通信装置から各参加者の通信装置に向けて音声データの送信を許可する第1の通信モードをリクエストする第1のリクエストを取得する第1の手順と、前記主催者の通信装置からの前記第1のリクエストに基づき、前記主催者及び各参加者の通信装置において前記第1の通信モードを実行させる第2の手順と、グルーピングされる所定数の参加者の通信装置の間で音声データの送受信を許可する第2の通信モードをリクエストする第2のリクエストを取得する第3の手順と、前記主催者の通信装置からの前記第2のリクエストに基づき、各参加者の通信装置において前記第2の通信モードを実行させる第4の手順と、をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0008】
この発明の一態様によれば、オンライン授業等において機能拡充を図る技術を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、一実施形態に係る情報処理システムの全体構成を示す概念図である。
【
図2】
図2は、一実施形態に係る情報処理システムの全体構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、一実施形態に係るサーバのソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、一実施形態に係る教師用端末のソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、一実施形態に係る生徒用端末のソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図6】
図6は、一実施形態に係る情報処理に含まれる第1及び第2のモードの一例を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、一実施形態に係る情報処理に含まれる情報発信モードの一例を示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、一実施形態に係る生徒用端末の表示部で表示される第1の生徒用画面の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、一実施形態に係る教師用端末の表示部で表示される第1の教師用画面の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、一実施形態に係る生徒用端末の表示部で表示される第2の生徒用画面の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、実施形態に係る教師用端末の表示部で表示される第2の教師用画面(第2の通信モード)の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照してこの発明に係わる実施形態を説明する。
[一実施形態]
(構成例)
図1は、一実施形態に係る情報処理システム100の全体構成を示す概念図である。
情報処理システム100は、学校のオンライン教育等を可能にするシステムである。オンライン教育は、リアルタイムの配信で行われるオンライン授業を想定する。オンライン教育は、異なる場所に滞在する教師、及び複数の生徒によって利用される。或いは、オンライン教育は、教室内に滞在する教師と、教師の受け持つクラスに在籍する複数の生徒によって利用されてもよい。これに代えて、ここでは、複数の生徒の人数をn(nは2以上)人とする。以下では、「複数の生徒」という表記は、n人の生徒を意図している。生徒は、ユーザの一例である。
【0011】
情報処理システム100は、サーバ1、教師用端末2、及び複数の生徒用端末3-1~3-nを備える。サーバ1、教師用端末2、及び複数の生徒用端末3-1~3-nは、ネットワークNWを介して互いに通信自在に接続する。ネットワークNWは、インターネット、及びLAN(Local Area Network)等のうちの1以上のネットワークで構成される。典型的には、LANは、無線LANであるが、有線LANであってもよい。情報処理システム100は、サーバ1、教師用端末2、及び複数の生徒用端末3-1~3-nのうちの少なくとも2つの要素を含むシステムを指すこともある。
を備える。
【0012】
サーバ1は、オンライン教育に関する種々のデータを記憶し、オンライン教育に関する種々の処理を行う通信装置等の電子機器である。電子機器は、コンピュータの一例である。サーバ1は、情報を処理する情報処理装置の一例である。サーバ1は、オンライン教育に関するアプリケーションプログラムを記憶し、教師用端末2及び生徒用端末3-1~3-nへアプリケーションプログラムを送信する。サーバ1の構成例については後述する。
【0013】
教師用端末2は、オンライン教育の教師が使用する通信装置等の端末である。教師用端末2は、入力機能、表示機能及び通信機能を備える電子機器である。例えば、教師用端末2は、タブレット端末、スマートフォン、又はPC(Personal Computer)等であるが、これらに限定されない。教師用端末2は、情報処理装置の一例である。教師用端末2は、サーバ1からアプリケーションプログラムをダウンロードして記憶する。教師用端末2の構成例については後述する。なお、「教師」は、「主催者」の一例であり、「教師」を「主催者」、「教師用端末」を「主催者の通信装置」と読み替えて実施してもよい。また、サーバが、教師用端末の機能の一部を担う場合、又はサーバが、教師用端末の機能を代理する場合、「サーバ」を「教師用端末」又は「主催者の通信装置」と読み替えて実施してもよい。
【0014】
生徒用端末3-1~3-nのそれぞれは、オンライン教育の複数の生徒4-1~4-nのそれぞれが使用する通信装置等の端末である。例えば、生徒用端末3-1~3-nのそれぞれは、入力機能、表示機能及び通信機能を備える電子機器である。例えば、生徒用端末3-1~3-nのそれぞれは、タブレット端末、スマートフォン、又はPC等であるが、これらに限定されない。生徒用端末3-1~3-nのそれぞれは、情報処理装置の一例である。生徒用端末3-1~3-nのそれぞれは、サーバ1からアプリケーションプログラムをダウンロードして記憶する。生徒用端末3-1~3-nの構成例については後述する。なお、「生徒」は、「参加者」の一例であり、「生徒」を「参加者」、「生徒用端末」を「参加者の通信装置」と読み替えて実施しても良い。また、サーバが、生徒用端末の機能の一部を担う場合、又はサーバが、生徒用端末の機能を代理する場合、「サーバ」を「生徒用端末」又は「参加者の通信装置」と読み替えて実施してもよい。
【0015】
教師用端末2は、アプリケーションプログラムを起動し、生徒用端末3-1~3-nのそれぞれも、アプリケーションプログラムを起動する。教師用端末2と生徒用端末3-1~3-nがネットワークを介して接続されると、アプリケーションプログラムを利用したオンライン授業等が可能となる。アプリケーションプログラムは、複数の動作モードに対応した動作プログラムを含む。
【0016】
例えば、アプリケーションプログラムは、第1の通信モードに対応する第1の動作プログラム、第2の通信モードに対応する第2の動作プログラム、及び情報発信モードに対応する情報発信プログラムを含む。第1の通信モードは、教師用端末2(主催者の通信装置)から生徒用端末3-1~3-n(各参加者の通信装置)に向けて画像及び音声データの送信を許可するモードである。また、第2の通信モードは、グルーピングされる所定数の生徒用端末3-1~3-m(2≦m≦n)の間で画像及び音声データの送受信を許可するモードである。情報発信モードは、第1の通信モードの実行中における、任意の生徒用端末からの情報発信のリクエストに対する承認に基づき、任意の生徒用端末から教師用端末2に向けて音声データの送信を許可するモードである。第1の通信モードは、一方から他方への片方向の講義モードであり、第2の通信モードは、双方向のグループ通信モードである。情報発信モードは、一方から他方への片方向の第1のモードの実行中に、他方から一方への情報発信を許可するモードである。
【0017】
図2は、一実施形態に係る情報処理システム100の全体構成を示すブロック図である。
サーバ1の構成例について説明する。
サーバ1は、制御部11、プログラム記憶部12、データ記憶部13、及び通信部14を備える。サーバ1を構成する各要素は、バス15を介して、互いに接続されている。
【0018】
制御部11は、サーバ1の中枢部分に相当する。制御部11は、中央処理ユニット(Central Processing Unit:CPU)等のプロセッサを備える。制御部11は、不揮発性のメモリ領域としてROM(Read Only Memory)を備える。制御部11は、揮発性のメモリ領域としてRAM(Random Access Memory)を備える。プロセッサは、ROM、又はプログラム記憶部12に記憶されているプログラムをRAMに展開する。プロセッサがRAMに展開されるプログラムを実行することで、制御部11は、後述する各部(各機能)を実現する。
【0019】
プログラム記憶部12は、記憶媒体としてHDD(Hard Disk Drive)、又はSSD(Solid State Drive)等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリで構成される。プログラム記憶部12は、各種制御処理を実行するために必要なプログラムを記憶する。例えば、プログラム記憶部12は、制御部21の各部の処理を実現するための情報処理プログラムを記憶する。情報処理プログラムは、オンライン教育用のアプリケーションプログラムを含む。また、オンライン教育用のアプリケーションプログラムは、教師用端末2及び生徒用端末3-1~3-nにダウンロードされる。プログラム記憶部12は、ストレージの一例である。
【0020】
データ記憶部13は、記憶媒体としてHDDまたはSSD等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリで構成される。データ記憶部13は、ストレージ、又は記憶部の一例である。
【0021】
データ記憶部13は、データDB(データベース)131を記憶する。例えば、データDB131は、オンライン授業データを記憶する。オンライン授業データは、教師用端末2で入力された教師の映像及び音声データ等を含む。
【0022】
通信部14は、ネットワークNWにより定義される通信プロトコルを使用して、サーバ1を他の電子機器と通信可能に接続する種々のインタフェースを含む。
【0023】
なお、サーバ1のハードウェア構成は、上述の構成に限定されるものではない。サーバ1は、適宜、上述の構成要素の省略、及び変更並びに新たな構成要素の追加を可能とする。
【0024】
教師用端末2の構成例について説明する。
教師用端末2は、制御部21、プログラム記憶部22、データ記憶部23、入力部24、表示部25、音声出力部26、及び通信部27を備える。教師用端末2を構成する各要素は、バス28を介して、互いに接続されている。
【0025】
制御部21は、教師用端末2の中枢部分に相当する。制御部21は、CPU等のプロセッサを備える。制御部21は、不揮発性のメモリ領域としてROMを備える。制御部21は、揮発性のメモリ領域としてRAMを備える。プロセッサは、ROM、又はプログラム記憶部22に記憶されているプログラムをRAMに展開する。プロセッサがRAMに展開されるプログラムを実行することで、制御部21は、各種動作を実現する。
【0026】
プログラム記憶部22は、記憶媒体としてフラッシュメモリ、HDD、又はSSD等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリで構成される。プログラム記憶部22は、各種制御処理を実行するために必要なプログラムを記憶する。例えば、プログラム記憶部22は、制御部21の各部の処理を実現するための情報処理プログラムを記憶する。情報処理プログラムは、オンライン教育用のアプリケーションプログラムを含む。プログラム記憶部22は、ストレージの一例である。
【0027】
データ記憶部23は、記憶媒体としてフラッシュメモリ、HDD、又はSSD等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリで構成される。データ記憶部23は、ストレージの一例である。
【0028】
入力部24は、教師用端末2へデータ、指示、又はリクエストを入力可能なデバイスである。例えば、入力部24は、タッチ操作による入力を可能にするキーボード、又はタッチパネル等を含む。入力部24は、音声入力を可能にするマイクを含む。入力部24は、映像の取り込み可能にするカメラを含む。例えば、教師は、オンライン教育用のアプリケーションプログラムの起動中に、入力部24を用いてオンライン教育を行うことができる。
【0029】
表示部25は、画像データに基づく画像を表示可能なデバイスである。例えば、表示部25は、液晶ディスプレイ、又はEL(Electroluminescence)ディスプレイ等である。例えば、表示部25は、オンライン教育用のアプリケーションプログラムの起動に基づく教師用の画像(主催者画面)を表示する。
【0030】
音声出力部26は、音声データに基づく音声を出力可能なデバイスである。例えば、音声出力部26は、スピーカである。例えば、音声出力部26は、オンライン教育で生徒4-1~4-nが発した音声を出力する。
【0031】
通信部27は、ネットワークNWにより定義される通信プロトコルを使用して、教師用端末2を他の電子機器と通信可能に接続する種々のインタフェースを含む。
【0032】
なお、教師用端末2のハードウェア構成は、上述の構成に限定されるものではない。教師用端末2は、適宜、上述の構成要素の省略、及び変更並びに新たな構成要素の追加を可能とする。例えば、入力部24、表示部25、及び音声出力部26の少なくとも何れか一つは、教師用端末2から独立したデバイスであってもよい。この場合、入力部24、表示部25、及び音声出力部26の少なくとも何れか一つは、教師用端末2が備える図示しない入出力インタフェースと有線、又は無線で接続され得る。
【0033】
生徒用端末3-1の構成例について説明する。
生徒用端末3-1は、制御部31、プログラム記憶部32、データ記憶部33、入力部34、表示部35、音声出力部36、及び通信部37を備える。生徒用端末3-1を構成する各要素は、バス38を介して、互いに接続されている。
【0034】
制御部31、プログラム記憶部32、データ記憶部33、入力部34、表示部35、音声出力部36、及び通信部37は、上述の制御部21、プログラム記憶部22、データ記憶部23、入力部24、表示部25、音声出力部26、及び通信部27と同様に構成されている。
【0035】
例えば、プログラム記憶部32は、制御部31の各部の処理を実現するための情報処理プログラムを記憶する。情報処理プログラムは、オンライン教育用のアプリケーションプログラムを含む。例えば、音声出力部36は、オンライン教育で教師、又は生徒4-2~4-nが発した音声を出力する。例えば、表示部25は、オンライン教育用のアプリケーションプログラムの起動に基づく生徒用の画像(参加者画面)を表示する。例えば、生徒4-1は、オンライン教育用のアプリケーションプログラムの起動中に、第1の通信モードが実行され、且つ情報発信のリクエストに対して承認が得られた場合に、入力部34を用いて教師に宛てた発言等の音声データを入力することができる。また、生徒4-1は、オンライン教育用のアプリケーションプログラムの起動中に、第2の通信モードが実行され、且つグルーピングされた生徒4-2~4-nに宛てた音声データを入力することができる。音声データは、入力部34のタッチ操作により入力されたテキストデータでもよいし、入力部34に入力された音声に基づいて音声認識により変換されたテキストデータでもよい。
【0036】
なお、生徒用端末3-1のハードウェア構成は、上述の構成に限定されるものではない。生徒用端末3-1は、適宜、上述の構成要素の省略、及び変更並びに新たな構成要素の追加を可能とする。例えば、入力部34、表示部35、及び音声出力部36の少なくとも何れか一つは、生徒用端末3-1から独立したデバイスであってもよい。この場合、入力部34、表示部35、及び音声出力部36の少なくとも何れか一つは、生徒用端末3-1が備える図示しない入出力インタフェースと有線、又は無線で接続され得る。
【0037】
生徒用端末3-2~3-nの構成は、生徒用端末3-1の構成と同様であるので、その説明を省略する。
【0038】
図3は、一実施形態に係るサーバ1のソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
制御部11は、取得部111、及びモード制御部112を備える。制御部11が、情報処理プログラムを実行することにより、取得部111、及びモード制御部112の各部の機能が実現される。或いは、制御部11が、各部に対応するロジックICを備えてもよい。或いは、各部を制御部11またはプロセッサと読み替えてもよい。
【0039】
取得部111は、教師用端末2から送信されるモードのリクエスト等を取得する。また、取得部111は、生徒用端末3-1~3-nから送信されるモードのリクエスト等を取得する。モード制御部112は、取得部111により取得されたモードのリクエストに基づき、モードの実行を制御する。
【0040】
図4は、一実施形態に係る教師用端末2のソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
制御部21は、取得部211、及びモード制御部212を備える。制御部21が、情報処理プログラムを実行することにより、取得部211、及びモード制御部212の各部の機能が実現される。或いは、制御部21が、各部に対応するロジックICを備えてもよい。或いは、各部を制御部21またはプロセッサと読み替えてもよい。
【0041】
取得部211は、教師用端末2の入力部24から入力されるモードのリクエスト等を取得する。また、取得部211は、生徒用端末3-1~3-nから送信されるモードのリクエスト等を取得する。モード制御部212は、取得部211により取得されたモードのリクエストに基づき、モードの実行を制御する。
【0042】
図5は、一実施形態に係る生徒用端末3-1~3-nのソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
制御部31は、取得部311、及びモード制御部312を備える。制御部31が、情報処理プログラムを実行することにより、取得部311、及びモード制御部312の各部の機能が実現される。或いは、制御部31が、各部に対応するロジックICを備えてもよい。或いは、各部を制御部31またはプロセッサと読み替えてもよい。
【0043】
取得部311は、教師用端末2の入力部24から送信されるモードのリクエスト等を取得する。また、取得部311は、生徒用端末3-1~3-nから入力されるモードのリクエスト等を取得する。モード制御部312は、取得部311により取得されたモードのリクエストに基づき、モードの実行を制御する。
【0044】
(動作例)
次に、以上のように構成された情報処理システム100の動作例を説明する。
図6は、一実施形態に係る情報処理に含まれる第1及び第2のモードの一例を示すフローチャートである。
なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順について、実施形態に応じて、適宜、処理の省略、置換、及び追加が可能である。
【0045】
教師用端末2の通信部27は、サーバ1から教育用のアプリケーションプログラムをダウンロードして記憶する。同様に、生徒用端末3-1~3-nの通信部27のそれぞれは、サーバ1から教育用のアプリケーションプログラムをダウンロードして記憶する。教師用端末2は、アプリケーションプログラムを起動し、生徒用端末3-1~3-nのそれぞれも、アプリケーションプログラムを起動する。教師用端末2と生徒用端末3-1~3-nがネットワークを介して接続されると、アプリケーションプログラムを利用したオンライン授業等が可能となる。
【0046】
例えば、第1の通信モードによりオンライン授業を実施しようとする教師は、教師用端末2の入力部24を介して、第1のリクエストを入力する。入力部24は、第1のリクエストを受け付け、受け付けた第1のリクエストを制御部21へ通知する。制御部21の取得部211は、第1のリクエストを取得し(ST1、YES)、モード制御部212は、第1のリクエストに基づき、教師用端末2において第1の通信モードを実行させる(ST2)。また、モード制御部212は、第1のリクエストに基づき、生徒用端末3-1~3-nにおいて第1の通信モードを実行させる(ST2)。
【0047】
即ち、教師用端末2において、モード制御部212は、プログラム記憶部22に記憶されたアプリケーションプログラムに含まれる第1の動作プログラムに基づき、第1の通信モードを実行し、表示部25は、第1の通信モードに対応する教師用画面(主催者画面)を表示する。表示部25は、教師用画面上に、入力部24を介して指定された文書ファイル又は画像ファイル等を表示する。
【0048】
また、教師用端末2の通信部27は、生徒用端末3-1~3-nに対して、第1の通信モードの実行指示を送信する。生徒用端末3-1~3-nの通信部37は、第1の通信モードの実行指示を受信する。制御部31の取得部311は、第1の通信モードの実行指示を取得し、モード制御部312は、第1の通信モードの実行指示に基づき、生徒用端末3-1~3-nにおいて第1の通信モードを実行する。
【0049】
即ち、生徒用端末3-1~3-nにおいて、モード制御部312は、プログラム記憶部32に記憶されたアプリケーションプログラムに含まれる第1の動作プログラムに基づき、第1の通信モードを実行し、表示部35は、第1の通信モードに対応する生徒用画面(参加者画面)を表示する。
【0050】
教師用端末2及び生徒用端末3-1~3-nにおいて、第1の通信モードが実行された状態で、通信部27は、入力部24のマイクを介して入力された教師の音声、入力部24のカメラを介して撮影された画像(教師)を生徒用端末3-1~3-nへ送信する。さらに、通信部27は、教師用画面上に表示された文書ファイル又は画像ファイルを生徒用端末3-1~3-nへ送信する。通信部37は、教師用端末2から送信される教師の音声、撮影画像、文書ファイル又は画像ファイルを受信する。音声出力部36は、教師の音声を出力し、表示部35は、生徒用画面上に、撮影画像及び文書ファイル又は画像ファイル等を表示する。
【0051】
例えば、第1の通信モードによるオンライン授業を終了しようとする教師は、教師用端末2の入力部24を介して、終了を入力する。入力部24は、終了を受け付け、受け付けた終了を制御部21へ通知する。制御部21の取得部211は、終了を取得し(ST3、YES)、モード制御部212は、教師用端末2において第1の通信モードを終了する。この場合、生徒用端末3-1~3-nでも第1の通信モードが終了する。
【0052】
例えば、第1の通信モードの実行中に、第2の通信モードに切り替えてオンライン授業をしようとする教師は、教師用端末2の入力部24を介して、第2のリクエストを入力する。入力部24は、第2のリクエストを受け付け、受け付けた第2のリクエストを制御部21へ通知する。制御部21の取得部211は、第2のリクエストを取得し(ST4、YES)、モード制御部212は、第2のリクエストに基づき、教師用端末2において第2の通信モードを実行させる(ST5)。つまり、モード制御部212は、第2のリクエストに基づき、第1の通信モードを第2の通信モードへ切り替えさせる。また、モード制御部212は、第2のリクエストに基づき、生徒用端末3-1~3-nにおいて第2の通信モードを実行させる(ST5)。つまり、モード制御部212は、第2のリクエストに基づき、生徒用端末3-1~3-nにおいて第1の通信モードを第2の通信モードへ切り替えさせる。
【0053】
即ち、教師用端末2において、モード制御部212は、プログラム記憶部22に記憶されたアプリケーションプログラムに含まれる第2の動作プログラムに基づき、第2の通信モードを実行し、表示部25は、第2の通信モードに対応する教師用画面を表示する。表示部25は、教師用画面上に、生徒用端末3-1~3-nをグループ別に表示する。例えば、生徒用端末3-1~3-3が第1のグループに属し、生徒用端末3-4~3-7が第2のグループに属する場合、生徒用端末3-1~3-3を第1のグループとして表示し、生徒用端末3-4~3-7を第2のグループとして表示する。
【0054】
また、教師用端末2の通信部27は、生徒用端末3-1~3-nに対して、第2の通信モードの実行指示を送信する。生徒用端末3-1~3-nの通信部37は、第2の通信モードの実行指示を受信する。制御部31の取得部311は、第2の通信モードの実行指示を取得し、モード制御部312は、第2の通信モードの実行指示に基づき、生徒用端末3-1~3-nにおいて第2の通信モードを実行する。
【0055】
即ち、生徒用端末3-1~3-nにおいて、モード制御部312は、プログラム記憶部32に記憶されたアプリケーションプログラムに含まれる第2の動作プログラムに基づき、第2の通信モードを実行し、表示部35は、第2の通信モードに対応する生徒用画面を表示する。
【0056】
例えば、第2の通信モードによるオンライン授業を終了しようとする教師は、教師用端末2の入力部24を介して、終了(第3のリクエスト)を入力する。入力部24は、第3のリクエストを受け付け、受け付けた終了を制御部21へ通知する。制御部21の取得部211は、第3のリクエストを取得し(ST6、YES)、モード制御部212は、第3のリクエストに基づき、教師用端末2において第2の通信モードを第1の通信モードへ切り替えさせる(ST6)。つまり、モード制御部212は、第3のリクエストに基づき、第2の通信モードを第1の通信モードへ切り替えさせる(ST2)。また、モード制御部212は、第3のリクエストに基づき、生徒用端末3-1~3-nにおいて第2の通信モードを第1の通信モードへ切り替えさせる(ST2)。つまり、モード制御部212は、第3のリクエストに基づき、生徒用端末3-1~3-nにおいて第2の通信モードを第1の通信モードへ切り替えさせる。
【0057】
即ち、教師用端末2において、モード制御部212は、プログラム記憶部22に記憶されたアプリケーションプログラムに含まれる第1の動作プログラムに基づき、第1の通信モードを実行し、表示部25は、第1の通信モードに対応する教師用画面を表示する。表示部25は、教師用画面上に、生徒用端末3-1~3-nをグループ別に表示する。
【0058】
また、教師用端末2の通信部27は、生徒用端末3-1~3-nに対して、第1の通信モードの実行指示を送信する。生徒用端末3-1~3-nの通信部37は、第1の通信モードの実行指示を受信する。制御部31の取得部311は、第1の通信モードの実行指示を取得し、モード制御部312は、第1の通信モードの実行指示に基づき、生徒用端末3-1~3-nにおいて第1の通信モードを実行する。
【0059】
即ち、生徒用端末3-1~3-nにおいて、モード制御部312は、プログラム記憶部32に記憶されたアプリケーションプログラムに含まれる第1の動作プログラムに基づき、第1の通信モードを実行し、表示部35は、第1の通信モードに対応する生徒用画面を表示する。
【0060】
なお、最初に、取得部211が、第1のリクエスト以外のリクエストを取得した場合は(ST1、NO)、制御部21は、取得したリクエストに応じた各種処理を実行する(ST7)。
【0061】
図7は、一実施形態に係る情報処理に含まれる情報発信モードの一例を示すフローチャートである。
なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順について、実施形態に応じて、適宜、処理の省略、置換、及び追加が可能である。
【0062】
教師用端末2及び生徒用端末3-1~3-nにおいて第1の通信モードが実行されている状態を想定する。任意の生徒用端末3-x(1≦x≦n)の生徒が、挙手して発言するなどの情報発信を希望する場合、入力部34を介して情報発信をリクエストする。入力部34は、情報発信をリクエストする第4のリクエストを受け付け、受け付けた第4のリクエストを制御部31へ通知する。制御部31の取得部311は、第4のリクエストを取得する(ST21、YES)。通信部37は、第4のリクエストを教師用端末2へ送信する。
【0063】
教師用端末2の通信部27は、第4のリクエストを受信し、制御部21の取得部211は、第4のリクエストを取得し、モード制御部212は、第4のリクエストに応じた情報出力を指示する。表示部25は、第4のリクエストに応じた情報出力の指示に基づき、第1の通信モードに対応する第1の教師用画面を第2の教師用画面へ更新する。第2の教師用画面は、任意の生徒用端末3-xから第4のリクエストを示す項目(挙手ボタン)と、第4のリクエストを承認するための項目(承認ボタン)を含む。
【0064】
任意の生徒用端末3-xの生徒が、情報発信のリクエストを取り消す場合、入力部34を介して情報発信のリクエストを取り消す。入力部34は、情報発信のリクエストの取り消しを受け付け、受け付けたリクエストの取り消しを制御部31へ通知する。制御部31の取得部311は、リクエストの取り消しを取得する(ST22、YES)。通信部37は、リクエストの取り消しを教師用端末2へ送信する。
【0065】
教師用端末2の通信部27は、リクエストの取り消しを受信し、制御部21の取得部211は、リクエストの取り消しを取得し、モード制御部212は、リクエストの取り消しに応じた情報出力を指示する。表示部25は、リクエストの取り消しに基づき、第2の教師用画面を第1の教師用画面へ更新する。
【0066】
リクエストの取り消しがなければ(ST22、NO)、教師用端末2の表示部25は、第2の教師用画面を表示し続ける。教師が、入力部24を介して、第2の教師用画面上の第4のリクエストを承認するための項目(承認ボタン)を選択すると、制御部21の取得部211は、第4のリクエストに対する承認を取得する(ST23、YES)。モード制御部212は、第4のリクエストに対する承認に基づき、教師用端末2において情報発信モードを実行させる(ST24)。また、モード制御部212は、第4のリクエストに対する承認に基づき、生徒用端末3-xにおいても情報発信モードを実行させる(ST24)。情報発信モードは、任意の生徒用端末3-xから教師用端末2に向けて画像及び音声データの送信を許可するモードである。
【0067】
即ち、教師用端末2において、モード制御部212は、プログラム記憶部22に記憶されたアプリケーションプログラムに含まれる情報発信モードの動作プログラムに基づき、情報発信モードを実行し、任意の生徒用端末3-xから送信される音声データを待つ。また、教師用端末2の通信部27は、生徒用端末3-xに対して、情報発信モードの承認を送信する。生徒用端末3-xの通信部37は、情報発信モードの承認を受信する。制御部31の取得部311は、情報発信モードの承認を取得し、モード制御部312は、情報発信モードの承認に基づき、生徒用端末3-xにおいて情報発信モードを実行する。また、情報発信モードの実行中に、通信部37は、入力部34のマイクを介して入力された生徒の音声データを教師用端末2へ送信する。教師用端末2の通信部27は、生徒用端末3-xからの音声データを受信し、音声出力部26は、音声データを出力する。このようにして、第1の通信モード実行中に、任意の生徒用端末3-xからの発言等を教師に伝えることができる。
【0068】
図8は、一実施形態に係る生徒用端末の表示部で表示される第1の生徒用画面の一例を示す図である。生徒用端末3-1~3-nによる第1の通信モードの実行に基づき、表示部35は、第1の生徒用画面を表示する。
【0069】
第1の生徒用画面は、参加中の各生徒の識別情報及びステータスを示す生徒情報2511を含む。生徒情報2511は、挙手のステータスを示す挙手情報2512、発言のステータスを示す発言情報2513、及び生徒画像2514を含む。生徒Aは、自身の生徒用端末3-xであれば、生徒Aの生徒情報2511中の挙手情報2512の項目を選択することができる。挙手情報2512の項目の選択により、教師用端末2に対して、挙手のリクエストを指定することができる。例えば、
図8では、生徒Aと生徒Cの挙手情報2512の項目が強調表示され、生徒Aと生徒Cが挙手リクエスト中であることが分る。また、生徒Bの発言情報2513の項目が強調表示され、生徒Bが発言中であることが分る。
【0070】
図9は、一実施形態に係る教師用端末の表示部で表示される第1の教師用画面の一例を示す図である。教師用端末2による第1の通信モードの実行に基づき、表示部25は、第1の生徒用画面を表示する。
第1の教師用画面は、参加中の各生徒の識別情報及びステータスを示す生徒情報2521を含む。生徒情報2521は、挙手のステータスを示す挙手情報2522、承認のステータスを示す承認情報2523、及び生徒画像2524を含む。言い換えれば、第1の教師用画面は、挙手リクエストを指定した生徒(生徒用端末)と挙手リクエストを指定していない生徒のリストを含み、このリストは、挙手リクエストを指定した生徒の識別情報及び挙手リクエストを承認するための承認情報2523の項目を含む。教師は、入力部24を介して、挙手リクエスト中の生徒の生徒情報2511中の承認情報2523の項目を選択することができる。承認情報2523の項目の選択により、生徒用端末3-xに対して、挙手の承認を通知することができる。例えば、
図9では、生徒Aと生徒Cの挙手情報2522の項目が強調表示され、生徒Aと生徒Cが挙手要求中であることが分る。また、生徒Bの承認情報2523の項目が強調表示され、生徒Bが発言中であることが分る。
【0071】
さらに、第1の教師用画面は、第1の通信モード2529a、及び第2の通信モード2529bを含む。第1の通信モード2529aは、第1の通信モードを指定する項目であり、第1の教師用画面では、実行中の第1の通信モードは指定できないように、第1の通信モード2529aは、非アクティブに表示される。第2の通信モード2529bは、第2の通信モードを指定する項目(第1の通信モードを第2の通信モードへ切り替える項目)であり、第1の教師用画面では、非実行中の第2の通信モードの指定が可能であり、第2の通信モード2529bは、アクティブに表示される。
【0072】
図10は、一実施形態に係る生徒用端末の表示部で表示される第2の生徒用画面の一例を示す図である。生徒用端末3-1~3-nによる第2の通信モードの実行に基づき、表示部35は、第2の生徒用画面を表示する。
第2の生徒用画面は、参加中の各生徒の識別情報及びステータスを示す生徒情報2531を含む。生徒情報2531は、ホストを示すホスト情報2535を含み、ホストに対してグルーピングをリクエストする生徒の情報を含む。つまり、生徒情報2531は、グルーピングのステータスを示す情報である。
【0073】
例えば、
図10に示すように、生徒情報2531は、あなた(生徒A)がホストであることを示すホスト情報2535を含み、ホスト情報2535は、ホストの生徒画像2534を含む。また。この生徒情報2531は、生徒Fからあなた(生徒A)のグループへのグルーピングリクエストのステータスを示す入室要求2532、及びグルーピングを承認する承認2533を含む。生徒Fの入室要求2532が強調表示され、生徒Fからあなた(生徒A)に対するグルーピングリクエストが発信されていることが分る。第2の通信モードの実行中の生徒用端末3-xにおいて、あなた(生徒A)が、入力部34を介して、生徒Fの承認2533を選択すると、取得部311は、承認通知を取得し、モード制御部212は、あなた(生徒A)と生徒Fをグルーピングする。言い換えれば、第2の通信モードは、
グルーピングをリクエストした1以上の生徒用端末、及びグルーピングのリクエストを承認した生徒用端末を含む所定数の生徒用端末をグルーピングする。同一グループ内の生徒同士の生徒用通信端末は、音声データの送受信を許可するので、同一グループ内の生徒同士は、自由に発言を交わすことができる。なお、ホストはその部屋の管理者であるが、ホストがその部屋に常駐する必要はない。また、ホストが、入室をフリーにして、いつでも、だれでも、その部屋に入室できるようにしてもよい。
【0074】
また、別の生徒情報2531は、生徒Bがホストであることを示すホスト情報2535を含み、ホスト情報2535は、ホストの生徒画像2534を含む。また。この生徒情報2531は、生徒A、D、及びEから生徒Bのグループへのグルーピングリクエストのステータスを示す入室要求2532、及び入室中を示す入室情報2538を含む。生徒Dの入室要求2532が強調表示され、生徒Dから生徒Bに対するグルーピングリクエストが発信されていることが分る。また、生徒Eの入室情報2538が強調表示され、生徒Eが生徒Bのグループに入室しグルーピングされていることが分る。
【0075】
図11は、実施形態に係る教師用端末の表示部で表示される第2の教師用画面(第2の通信モード)の一例を示す図である。教師用端末2による第2の通信モードの実行に基づき、表示部25は、第2の生徒用画面を表示する。
第2の教師用画面は、参加中の各生徒の識別情報及びステータスを示す生徒情報2541を含む。生徒情報2541は、ホストを示すホスト情報2545を含み、ホストに対してグルーピングをリクエストする生徒の情報を含む。つまり、生徒情報2541は、グルーピングのステータスを示す情報である。
【0076】
例えば、
図11に示すように、生徒情報2541は、生徒Aがホストであることを示すホスト情報2545を含み、ホスト情報2545は、ホストの生徒画像2544を含む。また。この生徒情報2541は、生徒Fから生徒Aのグループへのグルーピングリクエストのステータスを示す入室要求2542、及び入室を承認する承認2543を含む。生徒Fの入室要求2542が強調表示され、生徒Fから生徒Aに対するグルーピングリクエストが発信されていることが分る。
【0077】
また、別の生徒情報2541は、生徒Bがホストであることを示すホスト情報2545を含み、ホスト情報2545は、ホストの生徒画像2544を含む。また。この生徒情報2541は、生徒A、D、及びEから生徒Bのグループへのグルーピングリクエストのステータスを示す入室要求2542、及び入室中を示す入室情報2548を含む。生徒Dの入室要求2532が強調表示され、生徒Dから生徒Bに対するグルーピングリクエストが発信されていることが分る。また、生徒Eの入室情報2538が強調表示され、生徒Eが生徒Bのグループに入室しグルーピングされていることが分る。
【0078】
さらに、生徒情報2541は、ホストの生徒Xのグループへのグルーピングをリクエストする入室要求2542、及びグルーピングの解除をリクエストする退出要求2546を含む。教師が、入力部24を介して、入室要求2542を選択すると、取得部211は、グルーピングリクエストを取得し、モード制御部212は、ホストの生徒Xのグループへ教師(教師用端末2)を入室させる。言い換えれば、モード制御部212により実行される第2の通信モードは、取得されるグルーピングリクエスト(第5のリクエスト)に基づき、グルーピングされる所定数の生徒用端末の間の音声データを教師用端末2へ送信させる。これにより、グルーピングされる所定数の生徒用端末は、リアルタイムに音声データを教師用端末2へ送信し、教師用端末2は、グループ内の生徒同士の発言を受信したり、グループ内の各生徒へ向けて発言を発信したりすることができる。また、教師が、入力部24を介して、退出要求2546を選択すると、取得部211は、グルーピング解除リクエストを取得し、モード制御部212は、ホストの生徒Xのグループから教師(教師用端末2)を退出させる。
【0079】
さらに、第2の教師用画面は、第1の通信モード2549a、及び第2の通信モード2549bを含む。第2の通信モード2549aは、第2の通信モードを指定する項目であり、第2の教師用画面では、実行中の第2の通信モードは指定できないように、第2の通信モード2549aは、非アクティブに表示される。第1の通信モード2549bは、第1の通信モードを指定する項目(第2の通信モードを第1の通信モードへ切り替える項目)であり、第2の教師用画面では、非実行中の第1の通信モードの指定が可能であり、第1の通信モード2549bは、アクティブに表示される。
【0080】
以上により、本実施形態によれば、オンライン授業等において機能拡充を図る技術を提供することができる。例えば、教師用端末2が、主体となり、第1及び第2の通信モードを選択して実行できる。教師の判断で、教師用端末2及び生徒用端末3-1~3-nで実行されている第1の通信モードを第2の通信モードへ切り替えたり、第2の通信モードを第1の通信モードへ切り替えたりすることができる。また、生徒用端末3-xが、主体となり、任意のメンバーでグルーピングし、グループ内で自由に意見交換することができる。さらに、教師用端末2は、グループ内の意見交換を聴いたり、発言を発信したりすることもできる。
【0081】
本実施形態は、教師と複数の生徒との間の学校のオンライン教育を想定した例を用いて説明したが、これに限定されない。本実施形態は、オンラインで配信可能な講座、又はセミナー等の各種イベントにも適用可能である。この例では、本実施形態において、教師を講師、又は主催者と読み替え、生徒を講師、又は主催者の主催するクラスに在籍する受講者、又は参加者と読み替えてもよい。また、本実施形態は、オンラインの会議にも適用可能である。この例では、本実施形態において、教師を会議の主催者と読み替え、生徒を主催者の主催する会議に在籍するメンバー、又は参加者と読み替えてもよい。
【0082】
また、本実施形態では、教師用端末及び各生徒用端末において、オンライン教育に関するアプリケーションプログラムを実行し、教師用端末及び各生徒用端末の間でデータを送受信するケースについて説明したが、サーバ1において、オンライン教育に関するアプリケーションプログラムを実行し、サーバ1が、教師用端末及び各生徒用端末の間のデータの送受信を中継するようにしてもよい。この場合、サーバ1は、教師用端末2からのリクエストに基づき、各生徒用端末を第1の通信モードから第2の通信モードへ切り替えたり、第2の通信モードから第3の通信モードへ切り替えたりする。
【0083】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【符号の説明】
【0084】
1…サーバ
2…教師用端末
3-1~3-n…生徒用端末
11…制御部
12…プログラム記憶部
13…データ記憶部
14…通信部
15…バス
21…制御部
22…プログラム記憶部
23…データ記憶部
24…入力部
25…表示部
26…音声出力部
27…通信部
28…バス
31…制御部
32…プログラム記憶部
33…データ記憶部
34…入力部
35…表示部
36…音声出力部
37…通信部
38…バス
100…情報処理システム
111…取得部
112…モード制御部
211…取得部
212…モード制御部
311…取得部
312…モード制御部
2511…生徒情報
2512…挙手情報
2513…発言情報
2514…生徒画像
2521…生徒情報
2522…挙手情報
2523…承認情報
2524…生徒画像
2531…生徒情報
2532…入室要求
2533…承認
2534…生徒画像
2535…ホスト情報
2538…入室情報
2541…生徒情報
2542…入室要求
2543…承認
2544…生徒画像
2545…ホスト情報
2546…退出要求
2548…入室情報