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特開2022-64392管理システム、情報処理装置、プログラム、および情報処理方法
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  • 特開-管理システム、情報処理装置、プログラム、および情報処理方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022064392
(43)【公開日】2022-04-26
(54)【発明の名称】管理システム、情報処理装置、プログラム、および情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/02 20120101AFI20220419BHJP
【FI】
G06Q10/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020172991
(22)【出願日】2020-10-14
(71)【出願人】
【識別番号】516329543
【氏名又は名称】株式会社バカン
(72)【発明者】
【氏名】河野 剛進
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】特定の施設の設備を確保する時間を、簡易の操作により延長可能とする管理システム、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法を提供する。
【解決手段】施設が提供する設備の空き情報を管理する情報処理装置(管理サーバ200)と、設備用端末(タブレット端末401-1~n)からなる管理システム10であって、ユーザ端末300からのリクエストに応じて、利用状態情報を管理する管理手段と、設備用端末に利用状態情報を送信する送信手段と、を有する。管理手段は、席確保のリクエストを受信すると、設備から選択した設備の利用状態情報を予約中を示す情報に変更し、送信手段が予約中を示す情報を設備用端末に送信する。設備用端末は、表示部に第1の所定時間予約中画面を表示させ、席確保の延長のリクエストを受信すると、所定の条件を満たした場合には延長を受けつけ、表示部に予約中画面を表示する時間を第2の所定時間分追加して表示させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設が提供する設備の空き情報を管理する情報処理装置と、前記設備に設置され、表示部を有する設備用端末からなる管理システムであって、 前記情報処理装置は、 前記設備ごとの利用状態を示す利用状態情報を記憶する記憶手段と、 ユーザ端末からのリクエストに応じて、前記利用状態情報を管理する管理手段と、前記設備用端末に前記利用状態情報を送信する送信手段と、を有し、 前記管理手段は、前記ユーザ端末から席確保のリクエストを受信すると、前記設備のうち1つの設備を選択し、当該選択した設備の利用状態情報を、予約中を示す情報に変更し、前記送信手段が前記予約中を示す情報を前記設備用端末に送信すると、前記設備用端末は前記表示部に、第1の所定時間、予約中を示す予約中画面を表示させ、さらに前記ユーザ端末から席確保の延長のリクエストを受信すると、所定の条件を満たした場合には前記延長を受けつけるとともに、前記送信手段が前記延長に関する情報を前記設備用端末に送信し、前記設備用端末は前記表示部に前記予約中画面を表示する時間を第2の所定時間分追加して表示させることを特徴とする管理システム。
【請求項2】
前記管理手段は、前記所定の条件として、前記施設の混雑状況に関する情報を用いることを特徴とする請求項1に記載の管理システム。
【請求項3】
前記管理手段は、前記施設の混雑状況に関する混雑率を算出し、前記混雑率が所定の閾値未満であるか否かを判定することにより、前記延長を受け付けるか否かを決定することを特徴とする請求項2に記載の管理システム。
【請求項4】
さらに前記送信手段は、前記予約中を示す情報とともに暗証番号を送信し、前記設備用端末は、前記予約中画面を表示している間に、前記暗証番号が入力されると、前記予約中画面を、利用中を示す利用中画面に変更し、前記利用中であることを示す情報を前記情報処理装置に送信することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の管理システム。
【請求項5】
さらに、前記情報処理装置は、前記ユーザ端末から前記延長に必要な費用の決済処理を実行する決済手段を有し、前記管理手段は、前記所定の条件として、前記決済処理の完了を参照することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の管理システム。
【請求項6】
さらに、前記管理手段は、前記リクエストの対象となる設備の属性を特定し、前記特定された属性の座席群の前期利用状態情報に基づいて、前記延長を受け付けるか否かを判定することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の管理システム。
【請求項7】
施設が提供する設備に対応する設備用端末と通信可能に接続され、前記設備用端末が設定された前記設備の利用状態に関する利用状態情報を管理する情報処理装置であって、 前記利用状態は、空席、利用中、予約中を含み、 前記利用状態情報を記憶する記憶手段と、 ユーザ端末または前記設備用端末から送信されたデータに基づいて前記利用状態情報を管理する管理手段と、 前記利用状態情報を前記設備用端末に送信する送信手段と、を有し、 前記管理手段は、前記ユーザ端末からのリクエストに応じて、特定の設備に対応する前記利用状態情報を予約中を示す情報に更新し、前記予約中を示す情報を前記特定の設備に対応する前記設備用端末に送信し、 さらに、前記ユーザ端末から前記特定の設備を予約中とする確保時間を延長するリクエストを受信した場合に、所定の条件を満たすか否かを判定し、前記所定の条件を満たす場合には、前記送信手段は、前記確保時間の延長を指示する情報を、前記特定の設備に対応する設備用端末に送信することを特徴とする情報処理装置。
【請求項8】
コンピュータを請求項7に記載の情報処理装置として機能させるためのプログラム。
【請求項9】
施設が提供する設備に対応する設備用端末と通信可能に接続され、前記設備用端末が設定された前記設備の利用状態に関する利用状態情報を管理する情報処理方法であって、 前記利用状態は、空席、利用中、予約中を含み、 ユーザ端末または前記設備用端末から送信されたデータに基づいて前記利用状態情報を管理する管理ステップと、 前記利用状態情報を前記設備用端末に送信する送信ステップと、を有し、 前記管理ステップは、前記ユーザ端末からのリクエストに応じて、特定の設備に対応する前記利用状態情報を予約中を示す情報に更新し、前記送信ステップ前記予約中を示す情報を前記特定の設備に対応する前記設備用端末に送信し、 さらに、前記ユーザ端末から前記特定の設備を予約中とする確保時間を延長するリクエストを受信した場合に、所定の条件を満たすか否かを判定し、前記所定の条件を満たす場合には、前記送信ステップは、前記確保時間の延長を指示する情報を、前記特定の設備に対応する設備用端末に送信することを特徴とする情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、管理システム、情報処理装置、プログラム、および情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、ネットワーク環境において、ユーザが、自身の端末(スマートフォンやパーソナルコンピュータなど)を用いて予約サイト(一例)などにアクセスし、カフェ、レストランや居酒屋などの施設の席・テーブルの予約をすることができるサービスがある。例えば、特許文献1には、ユーザがこのような施設の予約を行う際に、予約候補の施設のテーブルや座席の配置やテーブル毎の利用可能人数をユーザに提示することにより、予約の利便性を図る技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-35476号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ユーザは、例えば途中で道が混雑していた、電車が止まってしまったなど予期せぬ事態など諸事情により、予約した時間に間に合わず遅れてしまう場合がある。そこで、本開示は、このような状況に鑑み、施設において利用する席を確保している時間を簡易の操作によりユーザが延長できる技術について提案する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本開示は施設が提供する設備の空き情報を管理する情報処理装置と、前記設備に設置され、表示部を有する設備用端末からなる管理システムであって、前記情報処理装置は、前記設備ごとの利用状態を示す利用状態情報を記憶する記憶手段と、ユーザ端末からのリクエストに応じて、前記利用状態情報を管理する管理手段と、前記設備用端末に前記利用状態情報を送信する送信手段と、を有し、前記管理手段は、前記ユーザ端末から席確保のリクエストを受信すると、前記設備のうち1つの設備を選択し、当該選択した設備の利用状態情報を、予約中を示す情報に変更し、前記送信手段が前記予約中を示す情報を前記設備用端末に送信すると、前記設備用端末は前記表示部に、第1の所定時間、予約中を示す予約中画面を表示させ、さらに前記ユーザ端末から席確保の延長のリクエストを受信すると、所定の条件を満たした場合には前記延長を受けつけるとともに、前記送信手段が前記延長に関する情報を前記設備用端末に送信し、前記設備用端末は前記表示部に前記予約中画面を表示する時間を第2の所定時間分追加して表示させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本開示の技術によれば、施設において利用する席を確保する時間を簡易な操作により受け付けることで、施設およびユーザ双方にとって快適な施設の利用を促すことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本開示の実施形態に係る管理システム10の構成例を示す図である。
図2A】本実施形態による管理サーバ200のハードウェア構成例を示す図である。
図2B】本実施形態による管理サーバ200の機能構成例を示すブロック図である。
図3】各店舗400の各席の利用状態を管理する店舗テーブル2410の構成例を示す図である。
図4A】ユーザ端末300のハードウェア構成例を示す図である。
図4B】ユーザ端末300の機能構成例を示すブロック図である。
図5A】各店舗400の各席に配置されたタブレット端末401‐k(k=1からnの整数)のハードウェア構成例を示す図である。
図5B】タブレット端末401‐k(k=1からnの整数)の機能構成例を示すブロック図である。
図6】管理サーバ200とユーザ端末300との間で実行される席予約処理を説明するためのフローチャートである。
図7】第1の実施形態による、各タブレット端末401-kが実行する座席管理処理を説明するためのフローチャートである。
図8】第1の実施形態における、ユーザが店舗400の座席を予約する際にユーザ端末300の画面上に表示されるUI画面構成例を示す図である。
図9】座席利用状態別のタブレット端末401‐kの表示画面構成例を示す図である。
図10】第2の実施形態における、管理サーバ200が実行する延長受付処理のフローチャートである。
図11】第2の実施形態における、ユーザ端末300に表示される画面の構成例を示す図である。
図12】第3の実施形態における、管理サーバ200が実行する延長受付処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本実施形態について、図面を参照して説明する。同一の構成については、同じ符号を付して説明する。尚、以下の実施形態は本開示の技術を必ずしも限定するものではなく、また、本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが上記課題の解決手段に必須のものとは限らない。
【0009】
(1)第1の実施形態 第1の実施形態は、予約を受理した時点から所定時間(15分など)、施設の席を確保する(つまり所定時間後の時刻を予約時間として予約する)システムにおいて、ユーザが席の確保時間を延長したい場合には、従量課金制により決済が完了することを条件として、延長を受け付ける方法について説明する。本形態では、施設として例えばカフェやレストラン等の飲食を伴う店舗を例とするが、例えばコワーキングスペースや駐車場などその他多様な施設に適用できる。店舗は空席があるか、混雑しているかなどの空き状況に関する情報を空き情報として収集し、ユーザ端末やデジタルサイネージで閲覧できるものとする。
【0010】
<管理システム10の構成例> 図1は、本開示の実施形態に係る管理システム10の構成例を示す図である。管理システム10は、店舗の空席情報を管理するシステムであり、管理サーバ200(情報処理装置)と複数のタブレット端末401‐1から401‐nと、少なくとも1つのユーザ端末300と、を備える。複数のタブレット端末401‐1から401‐n(以下、複数タブレット端末の総称または任意のいずれかを401と付すものとする)は、店舗400においてユーザが席を利用する単位ごとに、席から利用可能な位置に席用の端末として設置されている。具体的には、複数のタブレット端末401は、各テーブル席やカウンタ席が設置されている場合には各カウンタ席の台上に設置され、各テーブル席の利用状態を管理サーバ200に通知するとともに店舗ユーザに現在の利用時間などを知らせる。複数のタブレット端末401は、情報処理装置や設備用端末ともいう。なお、図1では、店舗400は1つのみ示されているが、通常複数の店舗400が存在しても良い。この場合、各店舗のタブレット端末は、管理サーバ200と通信可能なように構成されている。また、管理システム10は、必須ではないが、店舗400の各席に配置されたタブレット端末401を管理する店舗管理用端末402をさらに備えていてもよい。
【0011】
管理サーバ200は、店舗400の外に設置されており、当該店舗400の各タブレット端末401から受信する利用状態(空席、利用中)の情報を受け取り、各店舗の各席の利用状態を管理するサーバである。ユーザ端末300は、例えば、スマートフォンなどデバイスであり、当該管理システム10が提供するサービスを利用するユーザの端末である。以上のような各店舗400の各タブレット端末401、管理サーバ200、ユーザ端末300は、例えば、インターネットなどのネットワークを介して相互接続されている。なお、ユーザ端末300は、各店舗400の各タブレット端末401に直接アクセスすることはできないように構成することができる。
【0012】
各タブレット端末401は、対応する席の利用状態(空席、予約済(予約中)、利用中のいずれか)を表示画面に表示する。なお、ここで対応する席の利用状態が空席の場合には、誰でも利用可能な状態であると言える。各タブレット端末401は、ユーザ端末300からの当該席の予約があったことが管理サーバ200から通知される(席予約通知を受信する)と、利用状態の表示を「空席」から「予約中」に変更する。また、席予約済のユーザが店舗400に来店して該当する席に着き、タブレット端末401‐k(予約を入れた席に置かれた端末)の表示画面の予約番号入力欄に後述の予約番号(暗証番号)を入力すると、席の利用状態が「予約中」から「利用中」に変更される。さらに、予約なしのユーザが店舗400に来店して利用状態が空席(予約中でも利用中でもない席)である席に着き、「空席」と表示されたタブレット端末401の表示画面の着席ボタンを押下すると、席の利用状態が「空席」から「利用中」に変更される。また、各タブレット端末401は、ユーザが表示画面上の退席ボタンを押下する(例えば、その後店舗400を出ることになる)と、表示画面を「利用中」から「空席」に変更する。さらに、各タブレット端末401‐は、当該席の利用状態が「予約中」あるいは「空席」から「利用中」に、および「利用中」から「空席(退席することによって「空席」に変更)」に変更された場合、利用状態が変更されたこと(「予約中」→「利用中」、「空席」→「利用中」、「利用中」→「空席」)を管理サーバ200に通知する。
【0013】
管理サーバ200は、各店舗400の各タブレット端末401から受信した各店舗400の各席の利用状態を示すデータをデータベース241(図2B参照)に格納(更新)することにより、各店舗400の利用状態をデータベース上で管理する。
【0014】
何れかの店舗400を訪れようとしているユーザは、ユーザ端末300を介して、各店舗400の混雑状態を管理サーバ200に対して照会することができる。管理サーバ200はその照会に応答し、ユーザ端末300の位置あるいはユーザによる地図上の指定位置(例えば、ユーザ端末300の表示画面上に表示されている地図上でタップした位置)から所定距離範囲内に含まれる店舗群およびそれらの空き状態(混雑状態)を示す情報(空き情報)をデータベース241から取得する。管理サーバ200は、取得した店舗群の情報と空き情報を、照会に対するレスポンスとしてユーザ端末300へ返信する。ユーザ端末300は、管理サーバ200から受信した店舗群とそれらの空き情報を地図上に表示(例えば、ピン表示)あるいはリスト表示する。なお、管理サーバ200は、例えば、店舗400に所定数以上(1つ以上とすることもできるし、特定の席数を設定することもできる)の空席があれば「空きあり」を示す空き情報をユーザ端末300に送信し、店舗400の所定数のテーブル/席が予約中あるいは利用中であれば「混雑」を示す空き情報をユーザ端末300に送信し、店舗400の全てのテーブル/席が「利用中」であれば「満席」を示す空き情報をユーザ端末300に送信する。
【0015】
ユーザ端末300の表示画面上に、照会に対応して管理サーバ200から送信されてきた各店舗400の混雑状態が表示され、ユーザによってそのうち1つの店舗400が選択されると、ユーザ端末300の表示画面上には、選択された店舗400において席を指定するための予約画面が表示される。本形態では、1つの席属性ごとに、「空き」か「利用中」が表示されるものとする。席属性とは例えば、利用可能な人数と席のタイプとによって規定される。例えば、4人用テーブル席、4人用ソファー席、1人用カウンター席、2人用テーブル席、のように区別される。席属性が4人用テーブル席である席が50卓ある場合に、1つでも「空き」があれば表示画面上のUIには席属性(4人用テーブル席)と「空き」の表示がなされる。席属性が4人用テーブル席である席が50卓のうち1つも「空き」が無ければ(50卓全て利用中あるいは予約中)、席属性(4人用テーブル席)と「利用中」の表示がなされる。利用状態が「空き」の席属性がユーザによって選択されると、ユーザ端末300は、選択された席属性を選択情報として管理サーバ200に送信する。
【0016】
選択情報を受信した管理サーバ200は、選択された席属性の席(テーブル席、カウンタ席など)からランダムに、あるいは所定のルール(例えば、
店舗400側の要請により利用中の席から離れた席から優先するように予約処理をするというルールを採用可能)に従って座席を選択する。そして、管理サーバ200は、選択した座席について、データベース241のステータス情報を「空席」から「予約中」に変更するとともに、当該席に予約が入ったことを、当該席に設置されたタブレット端末401‐kに通知する。そして、当該通知を受けたタブレット端末401‐kは、画面上の表示された序利用状態を「空席」から「予約中」に変更する。
【0017】
なお、空席管理システム10が店舗管理用端末402を備える場合、店舗管理用端末402は、定期的に、あるいは各タブレット端末401‐kの利用状態が変化したときに逐一、管理サーバ200と通信を行い(直接各タブレット端末401‐kと通信可能なように構成してもよい)、各タブレット端末401‐kの利用状態を表示画面上に表示し、店舗管理者が店舗400の各席の利用状態を管理できるようになっている。
【0018】
<管理サーバ200のハードウェア構成例> 図2Aは、管理サーバ200のハードウェア構成例を示す図である。管理サーバ200は、CPU(Central Processing Unit)210、ROM(Read Only Memory)220、RAM(Random Access Memory)230、記憶装置240、通信装置250、を備える。CPU210は、後述するプログラムを実行することにより、管理サーバ200が提供する機能を実現する。ROM220とRAM230は、CPU210が用いるデータを保持する。記憶装置240は、データベースや後述するプログラムを格納する。通信装置250は、ネットワークを介してユーザ端末300、および店舗400のタブレット端末401-k(k=1からnの整数)と通信する。
【0019】
<管理サーバ200の機能構成例> 図2Bは、管理サーバ200の機能構成例を示すブロック図である。管理サーバ200は、CPU210が実行するソフトウェアモジュール(各種プログラムがCPU210の内部メモリに展開されて構成される機能)として、受信部211、管理部212、通知部213、認証部214、決済部215を備える。以下では記載の便宜上、これらモジュールを動作主体として記載する場合があるが、実際にこれらモジュールを実行するのはCPU210であるため、CPU210を動作主体とすることもできる。記憶装置240は、データベース241を格納している。データベース241は、各店舗400の各席の利用状態(空席状態、混雑状態)の情報を格納する店舗テーブルや、名前や決済情報などのユーザ情報を格納するユーザターブルを有する。データベース241に含まれるテーブルの構成例については後述する。
【0020】
受信部211は、通信装置250を介して、店舗400の各席の利用状態を示すデータを各店舗400の各タブレット端末401から直接受信する。タブレット端末401からは、店舗に来店したユーザによるタブレット端末401‐kの表示画面への入力(画面上の着席ボタンや退席ボタンの押下、予約番号の入力)に対応した情報(「利用中」あるいは「退席」の情報)が受信される。
【0021】
管理部212は、受信部211が受信した情報に含まれる各店舗400のID(店舗識別情報)と席ID(席識別情報)に基づいて店舗および席を特定し、データベース241の店舗テーブル2410における利用状態のデータを更新する。また、ユーザ端末300から受信部211が受信したリクエストなどに基づいて、データベース241の店舗テーブル2410における利用状態のデータを更新する。 認証部214は、ユーザに関する認証処理を行う。
【0022】
通知部214は、受信部211がユーザ端末300から特定の店舗あるいはユーザ端末300の周辺地域にある店舗の混雑状態の確認要求を受信すると、所定範囲の各店舗の混雑状態の最新のステータス情報を対象のユーザ端末300に送信する。これらのデータを受信したユーザ端末300は、店舗選択用UI(例えば、マップ上のピン表示)を構築し、そこに当該空き情報を地図上に表示(ピン表示)する。また、受信部211はまずユーザ端末300から特定の店舗400の「空き」状態となっている特定の属性の席の予約を受け付ける。このときユーザは、利用したい席の位置を指定する予約ではなく、「2人用テーブル席」「カウンタ席」「ブース席」などの席属性のみを指定する予約を行う。受信部211が予約を受け付けた後、管理部212は、ユーザから予約された席属性の席からランダムにあるいは所定のルールに従って選択し、ユーザに席を割り当てる(予約を入れる)。さらに、通知部214は、当該予約した席に置かれているタブレット端末401‐kに予約情報(少なくとも予約日時、予約番号を含む)を送信する。
【0023】
<店舗テーブル2410およびユーザテーブル2420の構成例> 図3は、各店舗400の各席の利用状態を管理する店舗テーブル2410と、ユーザ情報を管理するユーザテーブル2420の構成例を示す図である。店舗テーブル2410およびユーザテーブル2420は、例えばレコードの内容を記述したデータを記憶装置240内に格納することによって構成できる。なお、本実施形態ではデータベース241はテーブル形式で表されているが、この形式に限らず、各データが紐付けされていればどのような形式で構築してもよい。したがって、単に、店舗データあるいは店舗情報と称することも可能である。 店舗テーブル2410は、ユーザが店舗を検索するとき用いる属性情報と店舗ごとの最新の混雑状態を管理するデータテーブルであり、例えば、店舗IDと、名称と、店舗所在地と、店舗の電話番号と、テーブル/座席IDと、テーブル/座席属性と、対応する席の利用状態と、を構成項目として有している。
【0024】
店舗IDは、データベース241内で各店舗を識別するためのIDである。1つ目のレコードは、店舗ID=001のテーブルあるいは座席ID=A001の利用状況を示し、2つ目のレコードは同一店舗の異なるテーブルあるいは座席(ID=A002)の利用状況を示している。同一店舗IDが付与されている情報は、同一店舗内の異なるテーブルあるいは座席の利用状況を示す情報である。
【0025】
名称は、各店舗400の名称を示す情報である。所在地は、各店舗400の所在地を緯度経度で表した情報である。電話番号は、各店舗400の連絡先を示す情報である。ここでは電話番号としているが、その他の連絡先の情報を管理するようにしてもよい。
【0026】
テーブル/座席IDは、同一店舗400内における各テーブルあるいは各座席を一意に識別するためのIDである。テーブル/座席属性は、テーブル等の種類を示す情報であり、例えば、「1」が4人用テーブル席、「2」が2人用テーブル席、「3」が一人用カウンタ席、「4」が4人用ソファ席、「5」が1人用ブース席を表すようにすることができる。なお、テーブル/座席属性は店舗によってばらつきがあるのでテキストデータを格納するようにしても良い。
【0027】
利用状態とは、対応する席の利用状態を示す情報(利用状態情報)であり、例えば、「0」が空席、「1」が予約中、「2」が利用中を示すようになっている。利用状態2417は、各店舗400の各タブレット端末401-1から401-nおよびユーザ端末300から受信する情報に応じて、「0」「1」「2」間で変化する情報である。 ユーザーテーブル2420は、事前に登録されているユーザに関する情報を管理するデータテーブルであり、例えば、ユーザID、ユーザ名、住所、電話番号、メールアドレス、決済情報、認証情報を構成項目として有している。これらの情報は、事前にユーザにアカウント情報として入力し、登録してもらい、ログインの際に用いられる。 決済情報とは、決済を特定可能な識別情報である。例えば、クレジットカード情報(クレジットカード番号など)や、アカウントの残高情報など、利用可能な決済方法においてユーザIDに対応づけられた情報を決済情報として格納する。認証情報とは、ユーザがログインするために用いるパスワードである。管理サーバ200は、ユーザが認証情報を用いてログインしている間は、決済情報による決済を実行できる。
【0028】
<ユーザ端末300のハードウェア構成例> 図4Aは、ユーザ端末300のハードウェア構成例を示す図である。ユーザ端末300は、CPU310と、表示部320と、入力部330と、通信部340と、メモリ350と、を備える。CPU310は、ユーザ端末300が備える各部の動作を制御する。通信部340は、ネットワークを介して管理サーバ200と通信し、店舗400の混雑状態や当該店舗400の各席属性の利用状態の情報を受信する。表示部320は、管理サーバ200から受信した各店舗400の混雑状態の情報や選択した店舗の各席属性の利用状態の情報を画面表示する。入力部330は、ユーザがユーザ端末300に対する操作指示を入力するために用いるインターフェースである。例えばタッチパネルなどによって、表示部320と入力部330を一体的に構成することもできる。
【0029】
<ユーザ端末300の機能構成例> 図4Bは、ユーザ端末300の機能構成例を示すブロック図である。ユーザ端末300は、CPU310が実行するソフトウェアモジュール(各種プログラムがCPU310の内部メモリに展開されて構成される機能)として、生成部3101、表示制御部3102、通信制御部3103、記憶制御部3104を備える。以下では記載の便宜上、これらモジュールを動作主体として記載する場合があるが、実際にこれらモジュールを実行するのはCPU310であるため、CPU310を動作主体とすることもできる。
【0030】
生成部3101は、管理サーバ200から受信した各店舗400の空き情報に対応するUIデータ(店舗選択用UIデータ)を生成する。店舗選択用UIデータとして、例えば、各店舗名と空き情報をテキストで一覧表示する形態や、空き情報に対応するテキストデータあるいはマークデータ(空席「0」に対応するテキスト/マーク、混雑「1」に対応するテキスト/マーク、満席「2」に対応するテキスト/マーク)をメモリ350から読み出し、マップ上に重畳表示する形態を採ることができる。また、生成部3101は、ユーザの店舗選択入力に対応して、選択された店舗400の各席属性の利用状態を示すUIデータ(席属性選択用UIデータ)を生成する。席属性選択用UIデータとしては、席属性(2人席、4人席、カウンタ席など)とともにその利用状態に対応するテキストデータ(「空席」、「予約中」、および「利用中」)を一覧表示する形態を採ることができる。また生成部3101は、予約中であることを示す予約完了UIデータを生成する。予約完了UIデータは、予約番号および延長の受付するための表示をするデータである。詳細は後述する。
【0031】
表示制御部3102は、表示部320によるデータ表示動作を制御する。例えば、表示制御部3102は、生成部3101が生成したUIデータを、表示部320の画面に表示する。また、UIデータに対する操作に応じてユーザからの指示を受け付ける。
【0032】
通信制御部3103は、通信部340で実行される通信動作(例えば、管理サーバ200との通信)を制御する。例えば、通信制御部3103は、店舗400の混雑状態を管理サーバ200に対して照会するリクエスト送信がユーザによって指示されると、ユーザ端末300の現在位置(緯度経度情報)を取得して、管理サーバ200に現在位置情報付きリクエストを送信するように通信部340を制御する。また、通信制御部3103は、所望の店舗の所望の席属性の予約リクエストを送信するように通信部340を制御し、予約が完了すると管理サーバ200から予約番号および予約確認情報(予約完了表示データや予約完了確認メールなど)を受信するように通信部340を制御する。
【0033】
記憶制御部3104は、メモリ350からのデータ読み出し動作やメモリ
350へのデータ書込み動作を制御する。例えば、記憶制御部3104は、通信部340が受信した管理サーバ200からの予約番号および予約確認情報を受け取り、メモリ350に書き込む。また、例えば、記憶制御部3104は、生成部3101からのコマンドに応答して、メモリ350から店舗の空き情報や当該店舗の各席属性(席タイプグループ)の利用状態情報を読み出し、生成部3101に受け渡す。
【0034】
<タブレット端末401‐kのハードウェア構成例> 図5Aは、各店舗400の各席に配置されたタブレット端末401‐k(k=1からnの整数)のハードウェア構成例を示す図である。タブレット端末401‐kは、CPU4011と、表示部4012と、入力部4013と、通信部4014と、メモリ4015と、を備える。CPU4011は、タブレット端末401‐kが備える各部の動作を制御する。通信部4014は、ネットワークを介して、管理サーバ200から対象席の予約情報(予約日時、予約番号)を受信する一方、店舗400の対象席の利用開始および退席の情報を管理サーバ200に送信する。
【0035】
管理サーバ200から予約情報を受信すると、予約中の席に置かれたタブレット端末401-kの表示部320は、当該タブレット表示画面上に当該席が予約中の状態であることを示す情報(例えば、後述のように「このテーブルは予約済です」とのメッセージ)を表示する(図9(b)参照)。一方、空席に置かれたタブレット端末401‐kの表示部320は、当該タブレット表示画面上に当該席が空席状態であることを示す情報(例えば、後述のように「着席ボタン」)を表示する。また、利用中の席に置かれたタブレット端末401‐kは、当該タブレット表示画面上に、現在の利用時間と、ユーザあるいは店員がユーザの退席時に押下する退席ボタンを表示する。
【0036】
入力部330は、店舗400に来店し着席するユーザや店舗400の店員がタブレット端末401‐kに対する操作指示を入力するために用いるインターフェースである。例えばタッチパネルなどによって、表示部320と入力部330を一体的に構成することもできる。
【0037】
<タブレット端末401の機能構成例> 図5Bは、タブレット端末401‐k(k=1からnの整数)の機能構成例を示すブロック図である。タブレット端末401‐kは、CPU4011が実行するソフトウェアモジュール(各種プログラムがCPU4011の内部メモリに展開されて構成される機能)として、UIデータ生成部40111、表示制御部40112、通信制御部40113、記憶制御部40114を備える。以下では記載の便宜上、これらモジュールを動作主体として記載する場合があるが、実際にこれらモジュールを実行するのはCPU4011であるため、CPU4011を動作主体とすることもできる。
【0038】
UIデータ生成部40111は、メモリ4015から、席の利用状態(空席、予約中、利用中)に対応するUIデータを読み込み、当該UIデータを表示制御部40112に受け渡す。具体的には、当該タブレット端末401‐kが置かれている席が「空席」となった場合、UIデータ生成部40111は、メモリ4015から空席用UIデータを読み出して表示制御部40112に受け渡す。また、当該タブレット端末401‐kが置かれている席が「予約中」となった場合(例えば、当該席に予約が入ったことが管理サーバ200から通知されたとき)、UIデータ生成部40111は、メモリ4015から予約席用UIデータを読み出して表示制御部40112に受け渡す。さらに、当該タブレット端末401‐kが置かれている席が「利用中」となった場合(例えば、予約していたユーザが来店して「予約中」から「利用中」になったときや予約なしのユーザが来店して席に着いて「利用中」になったとき)、UIデータ生成部40111は、メモリ4015から利用中用UIデータを読み出して表示制御部40112に受け渡す。
【0039】
表示制御部40112は、表示部4012によるデータ表示動作を制御する。例えば、表示制御部40112は、UIデータ生成部40111から受け取った各種UIデータから表示画面を生成して表示部4012の画面に表示する。
【0040】
通信制御部40113は、通信部4014で実行される通信動作(例えば、管理サーバ200との通信)を制御する。例えば、ユーザが店舗400に来店して着席し、タブレット端末401‐kのUI表示上の着席ボタンを押下すると、当該席のUI表示は「利用中」に変更され、このとき通信制御部40113は、当該席が「利用中」になったことを管理サーバ200に通知するように通信部4014を制御する。ユーザが「利用中」の席を退席する(ユーザが退席ボタンを押下する)と、通信制御部40113は、当該席が「空席」になったことを管理サーバ200に通知するように通信部4014を制御する。予約ありのユーザが「予約中」の席に着く(タブレット端末401‐kの画面(UI表示)上の予約番号入力欄に予約番号を入力する)と、通信制御部40113は、当該席が「予約中」から「利用中」になったことを管理サーバ200に通知するように通信部4014を制御する。
【0041】
記憶制御部40114は、メモリ4015からのデータ読み出し動作やメモリ4015へのデータ書込み動作を制御する。例えば、記憶制御部40114は、通信部4014が管理サーバ200から受信した席予約情報(特定の席がユーザによって予約されたことを示す情報で、予約日時や予約番号などを含む情報)を受け取り、メモリ4015に書き込む。また、例えば、記憶制御部40114は、UIデータ生成部40111からのUIデータ読み出しコマンドに応答して、メモリ4015から対応するUIデータ(空席用UIデータ、予約席用UIデータ、利用中用UIデータ)を読み出し、UIデータ生成部40111に受け渡す。
【0042】
<席予約処理の詳細> 図6は、管理サーバ200とユーザ端末300との間で実行される席予約処理を説明するためのフローチャートである。なお、以下ではフローチャートにおける工程(ステップ)を「S」と表記することとする。
【0043】
(1)S601 ユーザ端末300(通信部340)は、店舗検索(カフェ検索)リクエストを生成し、管理サーバ200に送信する。店舗検索リクエストには、ユーザ端末300の現在の位置情報(例えば、GPSから取得した緯度経度情報)が含まれている。また、店舗検索リクエストとしては、ユーザ端末300の現在位置に基づく検索リクエストの他、特定の指定場所(例えば、ユーザは現在東京駅周辺にいるが、銀座駅周辺)にある店舗の検索リクエスト、特定の店舗を指定した検索リクエスト(この場合、ユーザは、特定の店舗の空き情報が知りたいケース)などの形態とすることができる。
【0044】
(2)S602 管理部212は、受信部211がユーザ端末300から店舗検索リクエストを受信すると、店舗検索リクエストに対応する店舗群の情報(各店舗名称、所在地など)と各店舗に対応する空き情報(各店舗に空席があるか、各店舗が混雑状態か満席か)を、店舗検索リクエストを送信したユーザ端末300に返信する。なお、どのような状態が「混雑」状態なのかは各店舗側やサーバ管理者が適宜決めることができるようにしてもよい。例えば、所定数以上の席が利用中や予約中で埋まっている場合に「混雑状態」としてもよいし、店舗400側の入力(例えば、図示しない店舗管理用端末から管理サーバ200に送信される情報)に基づいて「混雑状態」とすることもできる。さらに、店舗400側の要請により「混雑」という表現を用いず、「空席」および「満席」の2つで店舗の状態を表すようにしてもよい。
【0045】
(3)S603 通信部340が管理サーバ200から検索結果(店舗群の情報およびそれらの空き情報)を受信すると、ユーザ端末300の生成部3101は、店舗群と空き情報を画面上に表示するための店舗選択(店舗群表示)用UIを生成する。当該店舗選択用UIは、店舗群および空き情報を地図上に表示するマップ表示用UIや店舗群および空き情報をリスト表示するテキスト表示用UIとすることができる。 そして、表示制御部3102は、作成された店舗選択用UIを表示部320(表示画面)に表示する。
【0046】
(4)S604 ユーザが入力部330(キー入力、タブレット入力など)を介して画面上に表示された店舗群から店舗を選択する(店舗指定入力を受け付ける)と、生成部3101は、店舗名あるいは店舗IDを含む選択情報を生成し、通信制御部3103に受け渡す。そして、通信制御部3103は、通信部340を用いて、当該選択情報を管理サーバ200に送信する。
【0047】
(5)S605 管理サーバ200の受信部211が選択情報をユーザ端末300から受信すると、管理部212は、選択情報に含まれる店舗に対応する席属性状態情報を記憶装置240から取得し、通知部213に受け渡す。通知部213は、通信装置250を用いて、上記席属性状態情報をユーザ端末300に送信する。なお、ここで、席属性状態情報とは、店舗に配置されている座席の属性を示すテキスト情報や画像情報(例えば、座席属性(タイプ)のイメージ画像)と、各席属性の現在の利用状態(空あり、利用中)を示す情報を含む情報である。
【0048】
(6)S606 通信部340が管理サーバ200から席属性状態情報を受信すると、ユーザ端末300の生成部3101は、当該席属性状態情報を表示部320に表示するための席属性選択用UIデータを生成し、表示制御部3102に受け渡す。当該席属性選択用UIデータは、席属性(座席タイプ)を識別するための情報とその席属性全体の利用状態(1席でも「空き」があれば「空き」、1席も「空き」がなければ「利用中」(予約中を含む)となる)をユーザに知らせるためのUIを構築するためのデータである。そして、表示制御部3102は、受け取った席属性選択用UIデータを表示部320に表示する。
【0049】
(7)S607 ユーザが入力部330を介して画面上に表示された席属性状態情報から空席となっている席属性を選択(座席タイプ指定予約)すると、生成部3101は、指定された席属性に関する予約情報(店舗および席属性を識別する情報(店舗IDと席属性ID)を含む)を生成し、通信制御部3103に受け渡す。
【0050】
(8)S608 通信制御部3103は、通信部340を用いて、予約情報を管理サーバ200に送信する。
【0051】
(9)S609 管理サーバ200の受信部211がユーザ端末300から予約情報を受信すると、管理部212は、指定された席属性の座席のうち、空席である座席をランダムに選択し、暗証番号(予約番号)を割り当て、座席IDと暗証番号を通知部213に受け渡す。通知部213は、通信装置250を用いて、当該予約を行ったユーザ端末300に対して上記座席IDと暗証番号を送信する。また、通知部213は、予約対象の店舗400の座席に配置されているタブレット端末401‐kにも予約情報(予約があったこと、予約日時、および暗証番号)を送信する。ここで管理サーバー200は、予約情報を記憶装置240に格納しておく。予約情報は、施設ID、ユーザID、予約受付時間、座席ID、暗証番号を紐づけて記憶される。
【0052】
(10)S610 管理部212は、席利用状態管理データベース2410において、暗証番号を割り当てた座席の利用状態2417を「空席(0)」から「予約中(1)」に変更する。
【0053】
(11)S611 ユーザ端末300の通信部340が管理サーバ200から暗証番号(予約番号)を受信すると、表示制御部3102は通信制御部3103から暗証番号を受け取り、表示部320に予約済の情報(店舗名と座席情報)および暗証番号を表示する。これにより、ユーザは予約が完了したことを知ることができる。また、本実施形態では、予約が完了した場合、所定時間内(例えば15分以内)に対象の店舗に行かなければならない予約サービスとする。そのため、ユーザ端末300の表示部
320に当該予約が15分だけ有効であると注意喚起するような表示を行ってもよい。15分以内に来店できず、後述の確保時間の延長もしない場合には、当該予約は解除されることになる。
【0054】
(12)S612 ユーザが、席を確保している15分以内に、入力部330を介して画面上に表示された「確保時間を10分延長する」を選択すると、生成部3101は、延長を要求するリクエスト情報(ユーザIDや予約情報を含む)を生成し、通信制御部3103に受け渡す。なお、「確保時間を10分延長する」は、最初に予約した時に席を確保する所定時間(ここでは上述の通り15分)以内にのみ表示または選択可能な領域とする。つまり、所定時間をすでに超えている場合は、確保時間の延長を受け付けることはできないものとする。
【0055】
(13)S613 管理サーバ200の受信部211がユーザ端末300から延長に関するリクエスト情報を受信すると、認証部214は延長の受付可否を決定する。まず、認証部214は、リクエスト情報に含まれる予約情報を参照して、記憶装置240にユーザ端末300から指定された予約が実在するかを判定する。実在する場合は、リクエスト情報に含まれるユーザIDの決済方法をユーザテーブル2420から取得し、通知部213は通信装置250を用いて、当該延長を受け付けること及び決済方法をユーザ端末300に通知する。ここで決済を完了することが、延長を受け付ける条件となるため、管理サーバ200はユーザ端末300に決済方法に関する情報を送信している。
【0056】
(14)S614 通信部340が管理サーバ200から延長を受け付けられることを示す情報を受信すると、ユーザ端末300の生成部3101は、表示部320に表示するための決済用UIデータを生成、表示制御部3102に受け渡す。決済用UIデータは、決済をするか否かの決定を確認するための情報と、ユーザに紐づけられた決済に用いる決済情報の一部を確認のため表示するUIを構築するためのデータである。そして、表示制御部3102は、決済用UIデータを表示部320に表示する。
【0057】
(15)S615 ユーザが入力部330を介して画面上に表示された決済情報を確認し、「確定」を選択すると、生成部3101は、決済処理を確定することを示す決済指示情報を生成し、通信制御部3103に受け渡す。ここで決済指示情報は、決済情報、ユーザID、決済の日時情報、決済額を含む。
【0058】
(16)S616 管理サーバ200の受信部211がユーザ端末300から決済指示情報を受信すると、決済部215は決済処理を実行する。例えば、電子決済の場合、ユーザのアカウントに対応する残高から決済額を減算し、支払先である店舗に対応するアカウントの残高に支払額を加算する。あるいは、クレジットカードを用いた支払いの場合には、決済部215はクレジットカード事業者との通信を行い、決済処理を実行する。決済部215が決済処理が完了すると、通知部213は、決済処理が完了したことをユーザ端末300に送信する。
【0059】
(17)S617 ユーザ端末300は、決済処理が完了したことを通知部213から通知されると、表示制御部3102が決済完了したことを示すUIデータを生成し、表示部320に表示する。また、予約情報に含まれる予約受け付け時間に、最初に席を確保する所定時間(ここでは15分)に、さらに延長時間(ここでは10分)を加算した席確保時間の残り時間を表示部320に表示する。
【0060】
(18)S618 管理サーバ200の管理部212は、延長を受け付けた予約情報に含まれる席IDに対応するタブレット端末401に、確保時間を10分延長することを示す延長情報を通知する。 以上で、現在から所定時間、席を確保する席予約を受け付け、さらに席を確保する時間の予約を受け付けた場合の一連の流れが完了する。
【0061】
<座席管理処理の詳細> 図7は、第1の実施形態による、各タブレット端末401が実行する座席管理処理のフローチャートである。座席管理処理は、タブレット端末401が配置された座席の利用状態(空席、予約中、利用中)を管理する処理である。図6のフローチャートでは、対象の座席の利用状態が「空席」である場合から座席管理処理が開始されることを想定している。例えば、店舗400の開店時には各席は空席なので、店舗の開店前に各タブレット端末401‐1から401‐nの電源が入れられた後、開店とともに各タブレット端末401‐1から401‐nにおいて図7のフローチャートが開始される。なお、以下の説明では主にUIデータ生成部40111が動作主体としているが、各処理に関して、それぞれ別の処理部を新たに設定して動作主体にしてもよい。また、UIデータ生成部40111および新たに設定される処理部はCPU4011で実現されるので、各ステップの動作主体をCPU4011と読み替えることができる。
【0062】
(i)S701 座席が空席の場合、表示制御部40112は、空席用GUIデータから空席用表示データを生成して表示部4012の表示画面上に表示する。なお、空席用GUIデータは、UIデータ生成部40111によってメモリ4015から読み出され、表示制御部40112に受け渡される。(ii)S702 UIデータ生成部40111は、管理サーバ200から当該座席の予約情報(特定のユーザによって予約されたことを示す情報)を受け取ったか否か判断する。予約情報を受け取っていない場合(予約受付をしていない場合:S702でNOのとき)、処理はS703に移行する。予約情報を受け取った場合(予約受付した場合:S702でYESのとき)、処理はS704に移行する。
【0063】
(iii)S703 UIデータ生成部40111は、当該座席が利用開始の状態になったか否か判断する。例えば、座席予約なしのユーザが来店し、「空席」の座席に配置されているタブレット端末401-kのUI画面上の着席ボタンを押下した場合に、当該座席の利用状態が「空席」から「利用中」と変化する。 当該座席が利用開始の状態になっている場合(利用開始受付をした場合:S703でYESのとき)、処理はS704に移行する。一方、当該座席が利用開始の状態になっていない場合(利用開始受付をしていない場合:S703でNOのとき)、処理はS701に戻る。このとき、タブレット端末401-kの画面表示は空席用表示のままである。
【0064】
(iv)S704 UIデータ生成部40111は、予約席用UIデータをメモリ4015から読み出し、表示制御部40112に受け渡す。そして、表示制御部40112は、予約席用UIデータに基づいて予約席用表示画面を生成し、それを表示部4012に表示し(タブレット端末401-kの画面表示は「予約中」の表示がなされる)、管理サーバ200から送信されてきた予約番号(暗証番号)をメモリ4015に格納する。
【0065】
(v)S705 UIデータ生成部40111は、席確保時間を特定し、席確保時間内に予約を行ったユーザによる座席のチェックインがあったか判断する。席確保時間は、タブレット端末401に対応する席IDの予約情報と(あれば)延長情報を取得し、席確保時間を特定する。具体的には、予約情報のみであれば、予約情報に含まれる予約受付時間から事前に設定された所定時間(15分後)までを席可能時間とする。また、席IDに対応する予約情報と延長情報がある場合には、所定時間に延長時間を加算した時間までを席確保時間とする。席確保時間以内であると判断された場合(S705でYESの場合)、処理はS707に移行する。席確保時間以内ではないと判断された場合(S705でNOの場合)、処理はS706に移行する。なお、予約を行ったユーザによるチェックインがまだ行われていないが席確保時間内の場合には、予約状態の表示が継続される。
【0066】
(vi)S706 UIデータ生成部40111は、予約席用表示画面を空席用表示画面に変更する。そして、通信制御部40113は、通信部4014を用いて、予約解除(予約ありのユーザが席確保時間内に来店しなかったため、予約が解除された)を管理サーバ200に通知する。なお、予約解除を受信した管理サーバ200は、席利用状態管理データベース2410における当該座席の利用状態2417を「予約中(1)」から「空席(0)」に変更する。また、管理サーバ200は、当該ユーザのユーザ端末300に予約解除を通知する。
【0067】
(vii)S707 UIデータ生成部40111は、チェックインされたか否かを判断する。具体的には、来店したユーザによって入力された予約番号(暗証番号)とメモリ4015に格納された当該座席の予約番号(管理サーバ200から通知された番号)とを照合する。なお、照合の結果、入力された予約番号が適切であれば、チェックイン完了として処理はS708に移行する。ここでチェックイン操作がされない(ユーザによる番号入力がない)場合には、S705に戻る。なお、S707においてチェックイン操作はされたが入力された予約番号が適切でなければ、予約番号を入力し直しを促すメッセージが表示され、例えば照合が5回失敗したらチェックイン不可として当該ユーザが当該座席を利用できないようにしてもよい。あるいは、店員が応対するように促す警告がなされる(例えば、店舗端末(図示せず)に予約番号照合失敗を通知し、即座に当該座席に向かうようにする警告通知(メッセージ)をする)ようにしてもよい。そして、例えば、店員は、予約解除がなされ、当該座席の利用状態が「空席」になるのを待って、空席用表示画面の着席ボタンを押下し、当該ユーザに席を利用させることもできる。
【0068】
(viii)S708 UIデータ生成部40111は、タブレット端末401‐kのUI表示を予約席用表示から利用中用表示画面に変更する。(ix)S709 UIデータ生成部40111は、予約番号の照合が成功したときには、タイマー(図示せず)を作動させ、時間をカウントする。
【0069】
(x)S710 UIデータ生成部40111は、タイマーを作動させてから所定時間A(例えば、60分)が経過したか判断する。まだ所定時間Aが経過していない場合(S710でNOの場合)、処理はS709に戻り、タイマーによる時間カウントが継続される。一方、所定時間Aが経過した場合(S710でYESの場合)、処理はS711に移行する。
【0070】
(xi)S711 UIデータ生成部40111は、所定時間A経過後は、座席の利用時間(60分を超過した時間)に応じて座席使用料を決定する従量課金を開始し、利用中用表示画面上に「従量課金中」と表示し、ユーザに従量課金開始の注意を喚起する。
【0071】
(xii)S712 UIデータ生成部40111は、通信制御部40113を介して通信部4014を用い、管理サーバ200に対して、当該席が従量課金制に移行したことを通知するとともに、当該店舗400の他の座席に空きがあるか否か(空き情報)を確認するためのリクエストを送信する。当該従量課金開始の通知に応答して、管理サーバ200は、席利用状態管理データベース2410の当該店舗400の当該座席に「従量課金中」であることを示す情報(例えば、フラグなど:図3には図示せず)を追記するようにしてもよい。また、空席確認リクエストに応答して、管理サーバ200は、席利用状態管理データベース2410から当該店舗400における空席の有無を確認し、リクエストを送信したタブレット端末401‐kに確認の結果を送信する。なお、店舗管理用端末402があり、これが店舗400内の各席の利用状態を管理する場合には、店舗管理用端末402から空き情報を取得してもよい。
【0072】
(xiii)S713 通信部4014が管理サーバ200から空席有無の確認結果を受信すると、UIデータ生成部40111は、確認結果に基づいて、当該店舗400の他の座席に空席があるか判断する。空席がない場合(S713でNOの場合)、処理はS714に移行する。空席がある場合(S713でYESの場合)、処理はS715に移行する。
【0073】
(xiv)S714 UIデータ生成部4011
1は、例えば、退席促進UIデータをメモリ4015から読み出し、利用中用表示画面に当該退席促進UIを重畳表示する。
【0074】
(xv)S715 UIデータ生成部40111は、利用中用表示画面に表示されている退席ボタンがユーザによって押下されたか判断する。退席ボタンがまだ押下されていない場合(S715でNOの場合)、処理はS716に移行する。退席ボタンが押下された場合(S715でYESの場合)、処理はS717に移行する。
【0075】
(xvi)S716 UIデータ生成部40111は、タイマー(図示せず)を再度作動させ、時間カウントを開始し、所定時間B(例えば、5分)が経過したか判断する。まだ所定時間Bが経過していない場合(S716でNOの場合)、処理はS715に戻る。この場合、タイマーカウントは継続される。一方、所定時間Bが経過した場合(S716でYESの場合)、処理はS712に移行する。
【0076】
(xvii)S717 UIデータ生成部40111は、超過時間がある場合の超過時間料金精算手続きを実行すると共に、当該タブレット端末401‐kの表示画面を利用中用表示画面から空席用表示画面に変更する。超過金清算手続きは、例えば、座席で決済(QR決済など)したり、超過料金を表示画面上に表示し、レジカウンタで清算するように促すメッセージを表示したりする形態を採ることができる。あるいは、席確保時間の延長受付と同様、ユーザテーブル2420を参照して決済情報を利用し、決済を受け付けても良い。 また、通信制御部40113は、通信部4014を用いて、当該座席の利用状態が「利用中」から「空席」に変わったことを管理サーバ200に通知する。そして、処理はS701に移行する。 なお、通知を受けた管理サーバ200は、席利用状態管理データベース2410における対象の座席の利用状態2417を「利用中(2)」から「空席(0)」に変更する。
【0077】
<ユーザ端末300における座席予約時の画面構成例> 図8は、第1の実施形態における、ユーザが店舗400の座席を予約する際にユーザ端末300の画面上に表示されるUI画面構成例を示す図である。 図8(a)は、管理サーバ200に送信した店舗検索リクエストに対応する店舗群とそれらの空き情報を表示する店舗選択用UI画面801の構成例を示す図である。図8(a)は、リスト表示構成を示しているが、地図上に各店舗をピン表示するように構成してもよい。図8(a)による店舗選択用UI画面801は、店舗情報8011-1から8011-nのリストで構成される。各店舗情報8011-k(k=1からnの整数)は、店舗名(カフェAなど)と、ユーザ端末300の現在位置(リクエスト送信時の位置)からの距離および所要時間と、を含んでいる。当該距離および所要時間は、ユーザ端末300の位置情報(店舗検索リクエストに含まれる情報)と店舗の所在地情報とに基づいて管理サーバ200において算出される。店舗選択用UI画面801から1つの店舗がユーザによって選択されると、選択された店舗の情報が管理サーバ200に送信され、当該選択された店舗の席属性状態情報とそれらの利用状態の情報が管理サーバ200から送信されてくる(図8(b))。
【0078】
図8(b)は、ユーザが選択した店舗の席属性状態情報を表示する席属性選択用UI画面802の構成例を示す図である。図8(b)による席属性選択用UI画面802は、各座席タイプに空きがあるかなどを示す席属性状態情報8021-1から8021-nによって構成される。席属性状態情報8021‐1から8021‐nはそれぞれ、例えば、席の属性(タイプ)を示す情報(1人用カウンタ席、2人用テーブル席、4人用テーブル席、4人用ソファ席、1人用ブース席など)8022‐1から8022‐nと、利用状態(空きあるいは利用中:予約中は利用中に含まれる)を示す表示8023‐1から8023‐nと、当該席で利用できる設備を示す設備情報8024‐1から8024‐nと、当該席のタイプのイメージ画像8025‐1から8025‐nと、を含んでいる。席属性選択用UI画面802から空きありの席属性がユーザによって選択されると、選択された席属性の情報が管理サーバ200に送信される。管理サーバ200は、席属性の情報をユーザ端末300から受信(予約受信)すると、当該予約に対して予約番号(暗証番号)を付与し、予約を確定させる。そして、予約番号を含む予約完了通知が管理サーバ200からユーザ端末300に送信される。
【0079】
図8(c)は、ユーザ端末300の表示画面に表示される予約完了通知803の構成例を示す図である。予約完了通知803は、予約された座席の情報8031と、予約に関するルール情報8032と、予約をキャンセルするためのキャンセルボタン8033と、席確保を10分延長するための延長ボタン8034と、を含んでいる。座席の情報8031は、座席の属性と、座席/テーブル番号と、利用番号(予約番号)と、当該予約によって当該座席が確保される時間(残存時間)を示す残り確保時間(例えば、15分間からカウントダウン)と、を含む。また、予約に関するルール情報8032として、予約完了から所定時間(15分)以内に来店しない場合には予約が解除されること、利用時間は60分間であること、来店後座席(テーブル)のタブレット端末401‐kに利用番号を入力することが表示される。
【0080】
<店舗400におけるタブレット端末401‐kの表示画面構成例> 図9は、座席利用状態別のタブレット端末401‐kの表示画面構成例を示す図である。図9(a)は、空席時の表示画面901の構成例を示す図である。空席時の表示画面901は、テーブル番号9011と、着席ボタン9012と、利用ルール表示9013と、を含む。予約なしで来店したユーザは、空席がある場合、画面上の着席ボタン9012を押下することにより、当該座席を利用することができるようになる。着席ボタン9012が押下されると、タブレット端末401‐kの画面は、利用中の表示画面903(図9(c))に変化する。
【0081】
図9(b)は、予約中の表示画面902の構成例を示す図である。予約中の表示画面902は、テーブル番号9021と、利用開始ボタン9022と、予約済表示9023と、利用番号(予約番号)入力欄9024と、を含む。上記確保時間(15分)以内に来店した予約ありのユーザは、自身が予約した座席/テーブルに配置されたタブレット端末401‐kの画面上の利用番号入力欄9024に、予約時に管理サーバ200から付与された利用番号(予約番号)を入力する。そして、利用開始ボタンが押下されると、タブレット端末401‐kの画面は、利用中の表示画面903(図9(c))に変化する。
【0082】
図9(c)は、利用中の表示画面903の構成例を示す図である。利用中の表示画面903は、テーブル番号9031と、退席ボタン9032と、現在の利用時間表示9033と、を含む。座席を利用中のユーザが退席する際に退席ボタン9032を押下すると、空席時の表示画面901(図9(a))に変化する。また、利用時間9033が所定時間(60分)経過すると、リマインド画面表示(図9(d))となる。
【0083】
図9(d)は、座席利用がルールで定められた所定時間(60分)を経過した際に退席を促すと共に、超過料金が発生する従量課金制に移行したことを示すリマインド画面表示904の構成例を示す図である。リマインド画面表示904は、テーブル番号9041と、退席ボタン9042と、利用時間が60分を経過し、従量課金制による超過料金が発生していることを示す利用時間&超過料金発生表示9043と、リマインドメッセージ(退席促進メッセージ)9044と、を含む。当該リマインドメッセージを受けてユーザが退席ボタン9042を押下すると、空席時の表示画面901(図9(a))に変化する。
【0084】
以上のように、各座席の各タブレット端末401‐kにおいて座席利用状態に変化があると、画面表示が変化するが、それに加えて、利用状態の変化(空席→利用中、予約中→利用中、利用中→空席)が管理サーバ200に送信され、席利用状態管理データベース2410の利用状態2417が更新される。
【0085】
<第1の実施形態のまとめ> 第1の実施形態では、ユーザが自身のユーザ端末300から特定の店舗の席を指定して、今から所定時間を確保する予約をする際に、時間内に店舗の席に到着できない可能性がある場合には、管理サーバ200は有料で延長を受け付ける。席確保中は、確保している席のタブレット端末に「予約中」のように表示されるが、延長すると「予約中」と表示する時間を長くすることができる。このように、席確保時間の延長を可能とすることにより、ユーザが何らかの事情により想定よりも移動に時間がかかってしまっている場合に、より長い時間、席を確保できる。また、ユーザは残り時間を確認しながら、ユーザ端末300に表示された「延長」を希望する領域をタップするなどの簡易な操作だけで、確保した席のタブレット端末に「利用中」と表示される時間が延長されるため、複雑な操作なく席確保を延長することができる。さらに、施設にとっては、席確保時間をすべてのユーザに対して長く設定するのではなく、最初に席確保を受け付ける際には短い時間を設定することで、すぐに施設に到着できるユーザには迅速な移動を促すことができる。また、施設を利用する意思のあるユーザに対して有料で席確保の延長を受け付けることで、店舗の商品の売り上げの代わりに売り上げを得ることができる。
【0086】
なお、本実施形態においては、1回のみ席確保時間の延長を受け付けることとしたが、繰り返し、あるいは、所定回数まで受け付けるようにしても良い。その場合、管理サーバ200は、決済処理が完了したことをユーザ300に通知した後、ユーザ端末300の表示制御部3102は、決済が完了したこと、席確保の残り時間とともに、延長ボタンを再度表示部320に表示する。また、延長のリクエスト情報を受ける毎に、料金を高くすることもできる。この場合管理サーバ200は例えば、決済処理が完了することを通知する際に、次に延長を受け付けるための料金として延長回数に応じた額をユーザ端末300に通知するなどすれば良い。
【0087】
また、上述の説明では予約情報や延長情報それぞれを、対応するせきIDのタブレット端末に送信することとしたが、例えば、管理サーバ200が店舗テーブル2410に各席の確保する時間(予約中のステータスとする時間)の終了する時刻を格納するようにしても良い。この場合管理サーバ200は、予約中とする時間の終了時刻を更新した場合には、対応するタブレット端末に更新した終了時刻を通知すれば良い。
【0088】
<第1の実施形態の変形例> さらに管理サーバ200は、S609において、同じユーザが短期間に不要な予約を繰り返していないことを条件に予約を受け付けるようにしても良い。管理サーバ200は、ユーザ端末300から予約情報を受信したとき、記憶装置240から記憶された過去の予約情報(以下、予約履歴情報とする)から、受信したユーザIDと同じユーザIDの予約情報(以下、過去予約情報とする)を検索する。同じユーザIDがない場合には、管理サーバ200は受信した予約情報を受け付け、予約番号の割り当てや送信を実行する。また、同じユーザIDがある場合には、過去予約情報の中でも最も新しい予約情報の予約受付時間を特定し、現在受信した時刻から所定時間(例えば、1時間)が経過しているか否かを判定する。所定時間が経過している場合には、管理サーバ200は受信した予約情報を受け付け、所定時間内に受け付けた過去予約情報がある場合には、ユーザ端末300に対して予約を受け付けられない旨を通知する。このようにすることで、利用する意思のないユーザによる予約を減らし、店舗の意図に基づいて席確保の延長を有償化することで、店舗を支援するシステムを提供できる。
【0089】
(2)第2の実施形態 第2の実施形態は、席確保時間の延長を、店舗の混雑状況に応じて受け付け可とする形態について説明する。店舗400の席に
は、タブレット端末401が設置され、利用されているか否かを管理することができる。そこで管理サーバ200は、店舗テーブル2410を参照して、店舗の混雑状況を算出することができる。管理サーバ200は、混雑状況が混雑していることを示す場合には、ユーザからの席確保時間の延長を受け付けず、混雑状況が空いていることを示す場合には、ユーザからの席確保時間の延長を受け付けるものとする。なお、第1の実施形態とは、主にS613における延長受付処理が異なる。以下では、第1の形態と異なる点を説明し、第1の実施形態と同様の処理については説明を省略する。
【0090】
<管理サーバ200における延長受付処理> 図10は、第2の実施形態における延長受付処理のフローチャートを示す。(1)S1001 管理サーバ200の受信部211がユーザ端末300から延長に関するリクエスト情報を受信すると、まず管理サーバ200において対象の店舗の混雑率を算出する。本形態では、店舗に対応するタブレット端末401―kのうち利用中または予約中のステータスであるタブレット端末の割合を算出する。(2)S1002管理サーバ200は、店舗の混雑率と事前に設定された閾値とを比較し、混雑率が閾値未満か否かを判定する。例えば、閾値は95%などが設定される。閾値を100と設定した場合には、店舗が満席の場合には延長を受け付けないことになる。S1002において混雑率が閾値未満であればS1003に進み、閾値以上である場合はS1004に進む。
【0091】
(3)S1003 管理サーバ200は、リクエスト情報に含まれる予約情報を参照し、記憶装置240にユーザ端末300から指定された予約が存在するかを判定する。予約がある場合にはS1004に進み、予約がない場合にはS1005に進む。(4)S1004 管理サーバ200は、リクエスト情報に含まれるユーザIDの決済方法をユーザテーブル2420から取得し、通信装置250を用いて、当該延長を受け付けること及び決済方法をユーザ端末300に通知する。
【0092】
(5)S1005 管理サーバ200は、店舗が混雑している場合、または、延長のリクエストを受けた予約を確認できなかった場合、ユーザに延長を受け付けられないことを通知する。なお、この時、延長不可とした理由を示すテキストデータなどを一緒に通知するものとする。
【0093】
<ユーザ端末300における座席の席確保延長リクエスト結果の画面構成例>図11は、第2の実施形態におけるユーザが店舗400の座席の確保時間を延長のリクエストをした後延長が受け付けられなかった際にユーザ端末300の画面上に表示されるUI画面構成例を示す図である。図11(a)は、店舗が混雑しているため確保時間の延長を受け付けられなかった場合に表示される画面1101の構成例を示す図である。この時、混雑しているために延長できなかったことと、ユーザにキャンセルするかしないかの選択を促している。これにより、確保時間内に到着できないことが明らかな場合には、ユーザに早く席を解放してもらうことを促すことができる。また、図11(b)は、予約の照合が取れなかった場合に表示される画面1105の構成例である。このようなケースはほとんど発生しないもののすでに所定の確保時間を過ぎてキャンセルになってしまっている場合などに起こりうる。図11(a)と図11(b)の場合とで異なる表示をすることで、延長がなされなかった理由をユーザに提示できる。
【0094】
<第2の実施形態のまとめ> 第2の実施形態では、ユーザが特定の店舗の席を確保している時間の延長を、混雑状況に応じて受け付けることとした。具体的には、混雑している場合には延長を受け付けず、混雑していない場合には延長を受け付ける。席に配置されたタブレット端末401が「予約中」から「空席」に変更することで、席の利用を待機しているなどに席を解放することができ、店舗の席が確保されたまま利用されていない時間を減らし、店舗にすでに到着している人に対して優先的に席の利用を促すことができる。
【0095】
<第2の実施形態の変形例> 上述の第2の実施形態では、混雑率に応じて席確保時間の延長を受け付けないものとした。しかしながら、席確保時間を延長したいユーザに対して混雑率に応じた金額で延長を受け付けるシステムとすることもできる。この場合、S1002においてが異なる処理となる。例えばS1002において、予め設定された混雑率ごとの金額を示す情報(テーブルや算出式)を用いて、延長費用を算出する。混雑率が閾値以下の場合は200円、閾値以上の場合は400円のように設定する。あるいは、閾値を複数設定しておき、混雑率が第1の閾値未満の場合、第1の閾値以上で第2の閾値未満の場合、第2の閾値以上の場合のように金額を3段階以上に設定してもよい。(この場合、S1002からS1005への分岐はなくなる)そして、S1004に通知する際には、延長にかかる金額とともに、受け付けられることを通知する。これにより、混雑している状況における席の確保を有償化でき、店舗の運営支援につながる。
【0096】
また、管理サーバー200は店舗の設備に対応して設置されたタブレット端末それぞれの利用状態情報に基づいて混雑率する方法を例に説明したがこれに限らない。設備対応するタブレット端末以外に、店舗内の混雑情報を管理サーバー200に送信する端末が別にあってもよい。例えば、店舗内を撮像するカメラや、設備に設置されたセンサを用いて、利用者を検出することで、管理サーバー200が混雑状況を判定する方法であっても良いし、店舗の管理者が店舗内を目視して混雑状況を入力できる専用の入力機器(タブレット端末やスマートフォン、専用のボタン端末など)でも良いし、高知の店舗の利用を待機する順番待ちを管理するシステムを用いて管理サーバー200が店舗の混雑状況を収集するものとしても良い。
【0097】
(3)第3の実施形態 第2の実施形態では、店舗内の混雑率に応じて、延長の受付可否を判定した。本システムでは、管理サーバ200が席ごとの利用状況を管理でき、かつ各席の席属性に関する情報もデータベース241に記憶している。そこで第3の実施形態では、ユーザ端末300から延長要求を受信した際に、対象となる席の席属性の混雑率に応じて、延長の受付可否を決定しても良い。
【0098】
<管理サーバ200における延長受付処理>図12は、第3の実施形態における延長受付処理のフローチャーを示す。なお、ここでは予約情報の照合は省略しているが、第1および第2の実施形態と同様、延長受付を通知する前にリクエストされた予約情報があるか確認する処理を含んでも良い。(1)S1201管理サーバ200は、延長のリクエスト情報に含まれる予約情報を店舗テーブル2410から参照し、延長対象の席のテーブル/座席属性を特定する。そして、店舗テーブル2410から、特定したテーブル/座席属性と同じテーブル/座席属性の席を検索し、各席の利用状態を取得する。
【0099】
(2)S1202管理サーバ200は、S1201において特定したテーブル/座席属性の座席群に、利用状態が空席である席があるか否かを判定する。同じ席属性に他に空席がある場合には、S1203に進み、同じ席属性に他に空席がない場合にはS1204に進む。(3)S1203管理サーバ200は、リクエスト情報に含まれるユーザIDの決済方法をユーザテーブル2420から取得し、通信装置250を用いて、当該延長を受け付けること及び決済方法をユーザ端末300に通知する。
【0100】
(4)S1204管理サーバ200は、店舗が混雑している場合、または、延長のリクエストを受けた予約を確認できなかった場合、ユーザに延長を受け付けられないことを通知する。なお、この時、延長不可とした理由を示すテキストデータなどを一緒に通知するものとする。
【0101】
<ユーザ端末300における座席の席確保延長リクエスト結果の画面構成例> 本実施形態では、延長のリクエストをした席属性に他に空きがないため、延長を受け付けておらず、他の席属性には十分な空きがある可能性もある。そこで例えば、図11(a)に示した「現在店舗が混雑しているため、確保時間の延長ができませんでした。」というテキストデータの代わりに「リクエストした1人用ブース席は現在混雑しているため、確保時間の延長ができませんでした。」というテキストデータを表示すれば良い。また、「キャンセルしますか?」というテキストデータやキャンセルボタン8033に加えて、「他のタイプの座席を探す」というテキストデータを表示し、図8(b)を表示する処理から再度開始できるようにしても良い。
【0102】
<第3の実施形態のまとめ> 第3の実施形態では、ユーザ端末300から店舗の特定の席を確保している時間の延長のリクエストがあった際に、リクエストされている座席と同じ席属性の座席群における混雑率(空席の有無や利用率)に応じてリクエストの受付を受理するか否かを決定した。これにより、混雑している席属性の席を利用できない時間をできるだけ削減し、席を解放することができる。
【0103】
<第3の実施形態の変形例> 席属性ごとの延長の受付設定として、混雑率に応じた可否の判定だけではなく、事前に席属性ごとに延長を受け付けるか否かを設定しておく方法でも良い。この場合、延長のリクエスト情報に含まれる席の席属性を特定した後、特定した席属性が延長の受付ができるように設定されているか否かを判定することで、延長受付の可否を判定しても良い。 さらに、席属性ごとの延長の料金を設定しておき、管理サーバ200は延長受付するとともに席属性に応じた料金をユーザ端末300に通知するようにしても良い。
【0104】
<その他> 上述の実施形態では、特定の席を確保している確保時間以内であれば、延長のリクエストを受け付けることとした。しかしながら例えば、席確保時間の残り時間が短くなった場合(例えば、2分未満など)にのみ、延長のリクエストを受け付けるようにしても良い。具体的には、ユーザ端末300上の画面の表示されるUIとして、「確保時間を10分延長する」というボタン領域(8034)の表示を、残り時間が2分を切るまでは表示せず、2分未満になったら表示するように制御しても良い。つまり、延長を受け付ける条件として、第1の実施形態では確保時間中であることと延長にかかる費用の決済が完了していることを参照し、第2の実施形態ではさらに店舗の混雑状況を参照することとしたが、他にも、残り時間が短いことを延長を受け付ける条件としても良い。
【0105】
以上の通り、本開示の技術は、上述の実施形態の1つ以上の機能を実現するプログラムを、ネットワークまたは記憶媒体を介してシステムまたは装置に供給し、そのシステムまたは装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出し作動させる処理によって実現することができる。また、1以上の機能を実現する回路によって実現しても良い。
【符号の説明】
【0106】
10 管理システム200 管理サーバ210 CPU(プロセッサ)220 ROM230 RAM240 記憶装置250 通信装置300 ユーザ端末400 店舗402 店舗管理用端末401‐k(k=1からn) タブレット端末4011 CPU(プロセッサ)4012 表示部4013 入力部4014 通信部4015 メモリ
図1
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12