(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022064498
(43)【公開日】2022-04-26
(54)【発明の名称】マスクハンガー
(51)【国際特許分類】
D06F 57/12 20060101AFI20220419BHJP
A47G 29/00 20060101ALI20220419BHJP
【FI】
D06F57/12 B
A47G29/00 C
A47G29/00 A
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020173173
(22)【出願日】2020-10-14
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-09-15
(71)【出願人】
【識別番号】520400106
【氏名又は名称】加勢 富慈江
(74)【代理人】
【識別番号】110000198
【氏名又は名称】特許業務法人湘洋内外特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】加勢 富慈江
【テーマコード(参考)】
3K100
【Fターム(参考)】
3K100AA02
3K100AA06
3K100AC01
3K100AD05
3K100AG01
3K100AG03
3K100AH30
3K100AJ03
(57)【要約】
【課題】立体型のマスクを含むマスクを簡易にかけることができるマスクハンガーを提供する。
【解決手段】マスクハンガーは、基部と、基部に一方の端部が接続され、上方に凸部を有する第1掛竿と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基部と、
前記基部に一方の端部が接続され、上方に凸部を有する第1掛竿と、を備える
ことを特徴とするマスクハンガー。
【請求項2】
請求項1に記載のマスクハンガーであって、
前記基部に接続された棒状の第2掛竿を備え、
前記第1掛竿は、前記第2掛竿よりも上側に配置されている
ことを特徴とするマスクハンガー。
【請求項3】
請求項2に記載のマスクハンガーであって、
前記第1掛竿および前記第2掛竿は、前記基部から同じ方向に伸びている
ことを特徴とするマスクハンガー。
【請求項4】
請求項2または3に記載のマスクハンガーであって、
前記第2掛竿は、下側にフックを備える
ことを特徴とするマスクハンガー。
【請求項5】
請求項3または4に記載のマスクハンガーであって、
前記第1掛竿および前記第2掛竿は、横方向に回動可能に前記基部に軸支されている
ことを特徴とするマスクハンガー。
【請求項6】
請求項3~5のいずれか一項に記載のマスクハンガーであって、
前記第1掛竿および前記第2掛竿は、縦方向および横方向にそれぞれn本ずつ配置されている
ことを特徴とするマスクハンガー。
【請求項7】
請求項3~6のいずれか一項に記載のマスクハンガーであって、
前記基部は、前記掛竿が伸びる方向と反対側に取付部を有している
ことを特徴とするマスクハンガー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マスクハンガーに関する。
【背景技術】
【0002】
洗ったマスクを干す手段として、物干し器の洗濯ばさみで留めたり、布巾等を掛ける掛け具に掛けたりする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のタオル掛けは、略矩形型のマスクを掛けて干すにはよいが、立体型のマスクの場合、マスクの立体部分が伸びず皺になったり、乾きにくかったりする。また、タオル掛けはマスクを干すには大型で、洗面所等でマスクをかけておくには場所を取りすぎてしまう。
【0005】
本発明は、立体型のマスクを含むマスクを簡易にかけることができるマスクハンガーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題の少なくとも1つを解決するものであるが、その例を挙げるならば、次の通りである。すなわち、本発明の一態様であるマスクハンガーは、基部と、前記基部に一方の端部が接続され、上方に凸部を有する第1掛竿と、を備えることを特徴とする。
【0007】
前記基部に接続された棒状の第2掛竿を備え、前記第1掛竿は、前記第2掛竿よりも上側に配置されていてもよい。
【0008】
前記第1掛竿および前記第2掛竿は、前記基部から同じ方向に伸びていてもよい。
【0009】
前記第2掛竿は、下側にフックを備えていてもよい。
【0010】
前記第1掛竿および前記第2掛竿は、横方向に回動可能に前記基部に軸支されていてもよい。
【0011】
前記第1掛竿および前記第2掛竿は、縦方向および横方向にそれぞれn本ずつ配置されていてもよい。
【0012】
前記基部は、前記掛竿が伸びる方向と反対側に取付部を有していてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、立体型のマスクを含むマスクを簡易にかけることができるマスクハンガーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】第1実施形態に係るマスクハンガーの概略構成例を示す図である。
【
図2】第1実施形態に係るマスクハンガーの使用例を示す図である。
【
図3】第1実施形態の変形例に係るマスクハンガーの概略構成例を示す図である。
【
図4】第2実施形態に係るマスクハンガーの概略構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施形態の例について、以下、図に基づいて説明する。
【0016】
図1は、第1実施形態に係るマスクハンガー1の概略構成例を示している。
図1(a)は、マスクハンガー1の側面図、
図1(b)は、マスクハンガー1の正面図を示している。本実施形態に係るマスクハンガー1は、立体型、略矩形型のいずれのマスクも型崩れなく干すことができるものである。
【0017】
マスクハンガー1は、基部10と、第1掛竿20と、第2掛竿30と、取付部40と、を備えている。基部10は、合成樹脂材からなり、略矩形形状で、一部に開口を有する側面視略コ字形状をしている。基部10の開口部分には、接合部11と、支軸12と、が設けられている。接合部11は支軸12に取り付けられ、支軸12により接合部11が横方向に回動可能に軸支されている。
【0018】
第1掛竿20は、合成樹脂材、針金等からなり、前方に伸びる棒状をしており、上方に凸部を有する形状をしている。本実施形態では、上方に凸部を有する略半円形の曲線形状とすることができる。第1掛竿20は、接合部11に接続し、基部10に対し横方向に回動可能となっている。第1掛竿20は、第1端部21と、第2端部22を有し、第1端部21は接合部11に接続され、第2端部22は後述する第2掛竿30の第2端部32に接続されている。第1掛竿20は、立体型のマスクを掛けることができる長さを有している。第1掛竿20は、上方に凸部を有する形状をしているため、立体型のマスクの中央部分が窪んでしまうことなくマスクの形に合わせて干すことができる。
【0019】
第2掛竿30は、合成樹脂材等からなり、前方に伸びる直線状の棒状をしている。第2掛竿30は、接合部11に接続し、基部10に対し横方向に回動可能になっている。第2掛竿30は、第1端部31と、第2端部32を有し、第1端部31は接合部11に接続し、水平方向に伸びている。第2端部32の上面は、第1掛竿20の第2端部22に接続している。第2掛竿30は、略矩形型のマスクを掛けることができる長さを有している。第2掛竿30は、水平方向に伸びる形状をしているため、略矩形型のマスクを2つ折りにするようにかけて干すことができる。
【0020】
第2掛竿30は、下側にフック33を備えている。フック33は、物を引っ掛けることができればどのような形状をしていてもよく、例えば、L形フック、J形フックなどである。本実施形態では、フック33は、L形フックであり、第2掛竿30の第2端部32および中央付近に配置されている。フック33には、マスクの耳掛けゴム部分を掛けて、マスクを吊り下げて干すことができる。
【0021】
また、フック33の代わりに、第2掛竿30の側面に、挟み込むタイプ(クリップ状)の係止片を備えていてもよい。例えば、第2掛竿30の第2端部32側の一側面に係止片を備えれば、マスクのゴム部分を掛けるだけでなく、第1掛竿20または第2掛竿30に掛けたマスクの一部を挟み込んで保持できるため、マスクの落下を防止することができる。
【0022】
マスクハンガー1は、第1掛竿20が上側、第2掛竿30が下側に配置されるよう構成されている。第1掛竿20、第2掛竿30、及び接合部11は、一体に形成されてもよく、別体に形成された後、それぞれを固着されてもよい。あるいは、接合部11を同一の支軸12に上下に2つ設け、それぞれの接合部11に第1掛竿20および第2掛竿30を一体成形または別体成型後に固着してもよい。第1掛竿20および第2掛竿30の接合部11が異なれば、第1掛竿20および第2掛竿30を異なる横方向に回動させて使用することができる。
【0023】
取付部40は、基部10の開口部分と反対側に設けられる。取付部40は、接着剤、粘着テープ等により基部10固定されている。取付部40は、例えば、面状のマグネット、粘着テープ、または吸盤等であり、ガラス、鏡、壁などに基部10を固定できれば、どのようなものであってもよい。一例として、磁性体の面が重ねて裏側に設けられたガラスまたは鏡の表面に、マグネットの取付部40を取り付けて、基部10を固定することができる。
【0024】
図2は、本実施形態に係るマスクハンガー1の使用例を示している。本実施形態では、マスクハンガー1は、図示しない洗面台の鏡に取り付けられている。
図2(a)に示すように、立体型のマスクは、第1掛竿20に掛けることができる。第1掛竿20は、上方に凸部を有する曲線形状をしているため、立体型のマスクの突出した部分を第1掛竿20の曲線に沿って掛けることができ、立体型マスクの中央付近が撓んでしまうことなく形よく干すことができる。
【0025】
図2(b)に示すように、略矩形型のマスクは、第2掛竿30に掛けることができる。略矩形型のマスクを短辺方向に沿って2つ折りするようにして干すことができる。
図2(c)に示すようにマスクの耳掛け部分をフック33に引っ掛けて干すこともできる。
【0026】
以上、本実施形態に係るマスクハンガー1について説明した。本実施形態によれば、立体型のマスクを含むマスクを簡易にかけることができるマスクハンガーを提供することができる。マスクハンガー1は、第1掛竿20、第2掛竿30、及びフック33を備えているため、異なる形状のマスクを3通りの掛け方で干すことができる。立体型のマスクは、水平に伸びる棒状の掛竿ではマスクの中央付近が撓んでしまうが、第1掛竿20は上方に凸部を有する形状をしており、マスクの形に添わせることができるため、立体型のマスクを形よく掛けて干すことができる。
【0027】
本実施形態では、第1掛竿20は、上方に凸部を1つ有する曲線形状をしていたが、2つの曲線を有していてもよく、曲線でない凸部であってもよい。第1掛竿20は、凸部を2つ有する場合は、マスク2枚分の長さを有していてもよい。
【0028】
図3は、第1実施形態の変形例に係るマスクハンガー1aの概略構成例を示す図である。本変形例では、第1掛竿20aは、第1実施形態より短く形成されている。以下、第1実施形態と同様の構成については、同様の符号を付してその説明を適宜省略し、異なる部分を中心に説明する。
【0029】
第1掛竿20aは、第1端部21aが接合部11に接続され、前方に伸びている。第1掛竿20aの第2端部22aは、第2掛竿30の第2端部32の近くまで伸びているが、第2端部32に接続していない。したがって、第1掛竿20aの第2端部22aと第2掛竿30の第2端部32は接続せず、両者の間には隙間が形成される。
【0030】
第1掛竿20aの第2端部22aおよび第2掛竿30の第2端部32を接続せず隙間を設けたことで、隙間からマスクを挿入して、第2掛竿30に掛けることができる。第1掛竿20および第2掛竿30の間に差し込むようにしてマスクを第2掛竿30に掛ける必要がなく、簡易にマスクを掛けることができる。
【0031】
図4は、第2実施形態に係るマスクハンガー2の概略構成例を示す図である。
図4(a)は、マスクハンガー2の側面図、
図4(b)は、マスクハンガー2の正面図、
図4(c)は、掛竿部50を回動させた位置の例を平面視した模式図、を示している。本実施形態に係るマスクハンガー2は、複数の立体型のマスクを掛けることができるものである。
【0032】
本実施形態では、第1掛竿20および第2掛竿30は、縦方向および横方向にそれぞれn本ずつ配置されている。なお、本実施形態では、1本の第1掛竿20および1本の第2掛竿30を1つの接合部11に接続したものを掛竿部50として説明する。
【0033】
基部10には、正面視において、掛竿部50が、上下に2つ、左右に2つ配列される。ここで、掛竿部50Aは正面左上、掛竿部50Bは正面左下、掛竿部50Cは正面右上、掛竿部50Dは正面右下に配置される。掛竿部50Aおよび掛竿部50Bそれぞれの接合部11は、同一の支軸12の上下に軸支されており、掛竿部50Cおよび掛竿部50Dそれぞれの接合部11は、同一の支軸12の上下に軸支されている。
【0034】
使用する際には、例えば、
図4(c)に示すように、掛竿部50Aを紙面の左側に回動させ、掛竿部50Dを紙面の右側に回動させる。掛竿部50Bと掛竿部50Cは、基部10中央から左右に互いに重ならない程度回動させる。上段の掛竿部50A、50Cと、下段の掛竿部50B、50Dが、互い違いに配置され、上段の掛竿部50にマスクを掛けた場合に、下段の掛竿部50にマスクが引っ掛かることがなく同時に複数の立体型のマスク及び略矩形型のマスクを掛けることができる。
【0035】
以上、本発明の実施形態および変形例について説明したが、上記した実施形態及び変形例は、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。上記の記載に基づいて、当業者であれば、本発明の追加の効果や種々の変形例を容易に想到できるかもしれないが、本発明の態様は、上述した実施形態および変形例に限定されるものではない。特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本願発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。
【符号の説明】
【0036】
1、1a、2:マスクハンガー、10:基部、11:接合部、12:支軸、20:第1掛竿、21:第1端部、22:第2端部、30:第2掛竿、31:第1端部、32:第2端部、33:フック、40:取付部、50:掛竿部
【手続補正書】
【提出日】2021-04-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基部と、
前記基部に一方の端部が接続され、前記基部から伸びる方向と垂直な方向である上方に凸部を有する第1掛竿と、を備える
ことを特徴とするマスクハンガー。
【請求項2】
基部と、
前記基部に一方の端部が接続され、上方に凸部を有する第1掛竿と、を備え、
前記第1掛竿は、前記一方の端部が前記基部に回動可能に軸支されている
ことを特徴とするマスクハンガー。
【請求項3】
基部と、
前記基部に一方の端部が接続され、上方に凸部を有する第1掛竿と、
前記基部に接続された棒状の第2掛竿と、を備え、
前記第1掛竿は、前記第2掛竿よりも上側に配置され、
前記第1掛竿および前記第2掛竿は、前記基部から同じ方向に伸びており、
前記第1掛竿および前記第2掛竿は、横方向に回動可能に前記基部に軸支されている
ことを特徴とするマスクハンガー。
【請求項4】
基部と、
前記基部に一方の端部が接続され、上方に凸部を有する第1掛竿と、
前記基部に接続された棒状の第2掛竿と、を備え、
前記第1掛竿は、前記第2掛竿よりも上側に配置され、
前記第1掛竿および前記第2掛竿は、前記基部から同じ方向に伸びており、
前記第1掛竿及び前記第2掛竿は、縦方向および横方向にそれぞれn本ずつ配置されている
ことを特徴とするマスクハンガー。
【請求項5】
基部と、
前記基部に一方の端部が接続され、上方に凸部を有する第1掛竿と、
前記基部に接続された棒状の第2掛竿と、を備え、
前記第1掛竿は、前記第2掛竿よりも上側に配置され、
前記第1掛竿および前記第2掛竿は、前記基部から同じ方向に伸びており、
前記基部は、前記掛竿が伸びる方向と反対側に取付部を有している
ことを特徴とするマスクハンガー。
【請求項6】
請求項1または2に記載のマスクハンガーであって、
前記基部に接続された棒状の第2掛竿を備え、
前記第1掛竿は、前記第2掛竿よりも上側に配置されている
ことを特徴とするマスクハンガー。
【請求項7】
請求項6に記載のマスクハンガーであって、
前記第1掛竿および前記第2掛竿は、前記基部から同じ方向に伸びている
ことを特徴とするマスクハンガー。
【請求項8】
請求項4~7のいずれか一項に記載のマスクハンガーであって、
前記第1掛竿および前記第2掛竿は、横方向に回動可能に前記基部に軸支されている
ことを特徴とするマスクハンガー。
【請求項9】
請求項3~8のいずれか一項に記載のマスクハンガーであって、
前記第2掛竿は、下側にフックを備える
ことを特徴とするマスクハンガー。
【請求項10】
請求項3、5~7のいずれか一項に記載のマスクハンガーであって、
前記第1掛竿および前記第2掛竿は、縦方向および横方向にそれぞれn本ずつ配置されている
ことを特徴とするマスクハンガー。
【請求項11】
請求項1~3、4、6、および7のいずれか一項に記載のマスクハンガーであって、
前記基部は、前記掛竿が伸びる方向と反対側に取付部を有している
ことを特徴とするマスクハンガー。