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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022064610
(43)【公開日】2022-04-26
(54)【発明の名称】センサ装置及びシステム
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/00 20060101AFI20220419BHJP
   A61B 5/332 20210101ALI20220419BHJP
【FI】
A61B5/00 102C
A61B5/04 310H
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020173333
(22)【出願日】2020-10-14
(71)【出願人】
【識別番号】519201259
【氏名又は名称】サイントル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112335
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 英介
(74)【代理人】
【識別番号】100101144
【弁理士】
【氏名又は名称】神田 正義
(74)【代理人】
【識別番号】100101694
【弁理士】
【氏名又は名称】宮尾 明茂
(74)【代理人】
【識別番号】100124774
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 信幸
(72)【発明者】
【氏名】初雁 卓郎
(72)【発明者】
【氏名】古家 和樹
【テーマコード(参考)】
4C117
4C127
【Fターム(参考)】
4C117XA01
4C117XB01
4C117XB18
4C117XC11
4C117XC19
4C117XD22
4C117XE03
4C117XE06
4C117XE13
4C117XE14
4C117XE15
4C117XE17
4C117XE19
4C117XE26
4C117XE54
4C117XF21
4C117XH16
4C127AA02
4C127AA04
4C127AA07
4C127BB03
4C127CC06
4C127LL04
(57)【要約】
【課題】要に応じて適切なセンサを容易に装着することが可能なセンサ装置等を提供すること。
【解決手段】人体に装着して人体から信号を検出し、当該信号から第1の情報を取得する第1のユニットと、前記第1のユニットと着脱可能に接続され、接続した第1のユニットを経由して前記信号を受信し、受信した信号から第1の情報と異なる第2の情報を取得する第2のユニットと、を備えたことを特徴とする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人体に装着して人体から信号を検出し、当該信号から第1の情報を取得する第1のユニットと、
前記第1のユニットと着脱可能に接続され、接続した第1のユニットを経由して前記信号を受信し、受信した信号から第1の情報と異なる第2の情報を取得する第2のユニットと、
を備えたセンサ装置。
【請求項2】
前記第1のユニットは、
人体から信号を検出する検出部と、接続部とを有する第1デバイスと、
前記接続部を介して前記信号を受信し、第1の情報を取得する制御部を有する第2デバイスと、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載のセンサ装置。
【請求項3】
前記第1デバイスは、人体に貼り付け可能なメッシュ構造となる電極であることを特徴とする請求項2に記載のセンサ装置。
【請求項4】
複数のユニットを含むセンサ装置と、センサ装置から情報を取得する制御装置とを含むシステムであって、
前記センサ装置は、人体に装着して人体から信号を検出し、当該信号から第1の情報を取得する第1のユニットを有し、
前記制御装置は、
前記第1の情報から、対象者の状態を判定する判定部と、
前記対象者の状態から、第1のユニットに接続する第2のユニットを決定する決定部と、
を備えたことを特徴とするシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、センサ装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、圧力や電位を検出するセンサがある。例えば、特許文献1は、上下にセンサユニットを反対向きに重ねた技術が開示されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-184509号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の1つは、必要に応じて適切なセンサを容易に装着することが可能なセンサ装置等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示のセンサ装置は、人体に装着して人体から信号を検出し、当該信号から第1の情報を取得する第1のユニットと、前記第1のユニットと着脱可能に接続され、接続した第1のユニットを経由して前記信号を受信し、受信した信号から第1の情報と異なる第2の情報を取得する第2のユニットと、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本開示のセンサ装置によれば、必要に応じて適切なセンサを容易に装着することが可能なセンサ装置等を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本開示の実施形態におけるシステムの概要を示す図である。
図2】本開示の実施形態におけるセンサ装置の構成を模式的に示す図である。
図3】本開示の実施形態におけるユニットの接続状態を模式的に示す図である。
図4】本開示の実施形態におけるセンサ装置の構成を模式的に示す図である。
図5】本開示の実施形態におけるセンサ装置の構成を模式的に示す図である。
図6】本開示の実施形態におけるシステムの構成を説明する図である。
図7】本開示の実施形態におけるユニットの構成を説明する図である。
図8】本開示の実施形態における端末装置の構成を説明する図である。
図9】本開示の実施形態におけるサーバ装置の構成を説明する図である。
図10】本開示の実施形態における処理の流れを示すフロー図である。
図11】本開示の実施形態における処理の流れを示すフロー図である。
図12】本開示の実施形態における処理の流れを示すシーケンス図である。
図13】本開示の実施形態における動作例を説明する図である。
図14】本開示の実施形態における動作例を説明する図である。
図15】本開示の実施形態における動作例を説明する図である。
図16】本開示の実施形態における動作例を説明する図である。
図17】本開示の実施形態における動作例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して本開示を実施するための一実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本開示を説明するための一例であり、特許請求の範囲に記載した発明の技術的範囲が、以下の記載に限定されるものではない。
【0009】
一般的なセンサ装置は、血圧や、脈拍といった生体情報等を含めて対象者の情報を取得することができる装置である。ここで、対象者は、生体情報を測定され、体動を検出される対象となる者であり、例えば患者や、被介助者等をいう。また、対象者は、健康な者が含まれてもよく、年齢、性別も問わない。
【0010】
このような装置は、例えば血圧であれば血圧計を対象者に装着する必要があり、体温であれば体温計を利用して測定するように、測定する生体情報ごとに、別個の装置を用いて測定する必要があった。
【0011】
このような装置は、血圧や、体温、血糖値といった情報を個別に計測する必要があり、対象者にとって煩わしいという場合がある。また、このような装置は、対象者の情報を連続して計測できない。仮に、このような装置が、対象者の情報を連続して取得する為には、対象者は安静にする必要があった。また、装置として、センサを複数設ける必要があり、結果として大型の装置となってしまったり、別個の装置をそれぞれ装着する必要が生じてしまったりと、スタッフ等のユーザにとって使い勝手が良い可能性がある。
【0012】
ここで、スタッフとは、病院や、施設で働いているものをいう。例えば、スタッフは、医師、看護師といった医療従事者、施設で勤務する介護士といった施設勤務者をいい、家族や訪問サービススタッフといった家庭内の介助者も含む。これらの者をスタッフ等という。
【0013】
近年では、センサ装置として、いわゆるスマートウォッチといったウェアラブルな端末装置が登場している。しかし、スタッフ等が、対象者についてスマートウォッチを利用して正しく計測しようとすると、計測姿勢が限定されてしまい、連続して計測することが難しかった。特に、対象者の血圧や、心電図等を測定する場合、その傾向は顕著であった。
【0014】
また、従来のスマートウォッチでは、取得できる情報について限定されてしまうため、医療機関や介護施設等で利用することは難しかった。とくに、従来のスマートウォッチを利用して、対象者ごとにカスタマイズをすると、装置自体が高額となり、入院している患者や、施設の対象者の全員に使用するといったことは現実的ではなかった。
【0015】
また、スマートウォッチは消費電力が大きく、その都度充電しなければならないものが多く、使い勝手がよいとはいえなかった。
【0016】
このような課題を解決するためのセンサ装置等について、以下詳細な実施形態に基づいて説明する。なお、以下の実施形態は、本開示の一例であり、当該内容に発明が限定されるものではない。
【0017】
[1.全体の構成]
図1は、システム1の全体の構成を説明する図である。本実施形態のシステム1は、端末装置10、センサ装置20、拡張機器25、サーバ装置30、コンピュータ35、及び外部装置40を含む。
【0018】
端末装置10は、センサ装置20、拡張機器25、外部装置40等とLANやWANといったネットワーク等を介して接続でき、データの授受を行う。端末装置10は、センサ装置20から対象者の情報を受信できる。端末装置10は、サーバ装置30、コンピュータ35と、ネットワークNWを介して接続でき、データの授受を行う。
【0019】
センサ装置20は、対象者の情報を取得することができる装置である。例えば、センサ装置20は、対象者に装着されることにより、対象者の情報として生体情報(血圧、SpO2、脈拍数、体動等)を取得することができる。センサ装置20は、対象者の情報として生体情報を取得する場合は、対象者に装着されてもよい。
【0020】
また、センサ装置20は、対象者の情報として環境情報(センサ装置20の周辺の温度、湿度、気圧、照度、紫外線量等)を取得することができる。センサ装置20は、環境情報を取得する場合、対象者と離れた位置にあってもよい。
【0021】
また、センサ装置20は、端末装置10と直接接続してもよいし、拡張機器25を介して端末装置10と接続してもよい。拡張機器25は、例えば、センサ装置20と端末装置10との接続に利用するものである。拡張機器25は、例えば、一般的にクレードルと呼ばれているものである。また、センサ装置20は、LTE/4G/5G等の移動体通信が行える通信機能を介して、端末装置10と接続してもよい。
【0022】
また、端末装置10は、外部装置40と接続してもよい。外部装置40は、例えば体重計、体温計、血圧計といった対象者の情報を取得する装置であってもよい。また、外部装置40は、通信機能付きの荷重センサを備えたクレードルであってもよい。当該クレードルは、例えばサプリメントが入った容器が置かれることにより、サプリメントを服用した量を取得できてもよい。
【0023】
また、端末装置10は、ネットワークNWを介してサーバ装置30に接続してもよい。サーバ装置30は、センサ装置20が取得した対象者の情報を、端末装置10を介して受信する。また、ネットワークNWは、コンピュータ35が接続されてもよい。例えば、コンピュータ35は、サーバ装置30に接続することで、種々の情報を表示したり、各種設定を行ったりすることができる。
【0024】
ここで、図1は、システム1の概要を説明するものであり、必要に応じて構成を変更することが可能である。例えば、システム1は、外部装置40や、コンピュータ35を備えていなくてもよいし、複数台備えていてもよい。また、センサ装置20は、対象者毎に複数備えていてもよい。
【0025】
また、サーバ装置30は、クラウドサービスで実現してもよい。また、システム1は、例えば電子カルテシステムと接続できてもよい。端末装置10や、サーバ装置30は、例えば電子カルテシステムから、対象者の属性に関する情報(属性情報)を取得してもよい。属性情報は、例えば個人属性として年齢、性別、体重といった個人の属性に関する情報が含まれてもよいし、疾患や症状、投薬といった医療情報が含まれてもよい。また、属性情報は、身体能力、認知能力、家族状況、経済状況といった生活情報が含まれてもよい。属性情報は、電子カルテシステムから取得してもよいし、端末装置10や、サーバ装置30で入力・管理されてもよい。
【0026】
[2.センサの構成]
図1で示したセンサ装置20のうち、対象者に装着するセンサについて説明する。対象者に装着するセンサは、1又は複数のユニットにより構成されている。例えば、対象者の人体に装着するユニット(第1ユニット)と、第1ユニットを拡張するために追加することができる第2ユニットとを有して構成される。
【0027】
ここで、ユニットは、対象者の情報を取得するセンサとして機能する単位である。例えば、ユニットは、対象者の電気信号、振動、加速度等の情報を取得する。ユニットは、1又は複数のデバイスで構成される。デバイスは、ユニットと同じ場合もあるし、単なる対象者の電気信号を取得する電極の場合もある。以下、ユニットについて説明する。
【0028】
[2.1 貼り付けタイプ]
図2は、センサ装置20Aの構成を模式的に示した図である。図2のセンサ装置20Aは、対象者の人体と接着部材(例えば、皮膚貼り付け両面テープ)で固定する場合を示す一例である。センサ装置20Aは、対象者の人体の何れかの部位(例えば、胸部や腕、指先、足といった何れかの部位)に貼り付ける。
【0029】
センサ装置20Aは、1又は複数のユニットで構成される。図2に示したセンサ装置20Aは、第1ユニット210と、第2ユニット220とを有している。第1ユニット210は、粘着部材230により、人体に直接又は間接的に貼り付ける。粘着部材230は、人体に貼り付けても影響がない粘着剤を使用し、例えば、ISO-10993に従ったシリコーン系粘着剤を使用する。
【0030】
ここで、センサ装置20Aを構成するユニットは、基板を含んでいる。例えば、第1ユニット210は、第1基板212が、第2ユニット220は第2基板222がそれぞれ含まれている。
【0031】
基板は、対象者の情報を取得するセンサや、センサを制御するコントローラ(制御部)、電源部といった構成を搭載している。基板に含まれる構成の詳細は後述する。
【0032】
ここで、各ユニットは1又は複数の接続部を有している。例えば、第1ユニット210は接続部214を有している。また、第2ユニット220は、接続部224を有している。接続部214は、図2では第1ユニット210の中の凹部(くぼみ)の位置にある。また、接続部224は、図2では第2ユニット220の凸部の位置にある。
【0033】
接続部214は、例えば、第1基板212に設けられている接触子(コンタクト)である。また、接続部224は、例えば、第2基板222に設けられている接触子である。接続部224が、接続部214に接続する(すなわち、各接続部に設けられた接触子が接触する)と、第1基板212と、第2基板222とが導通する。
【0034】
すなわち、第1ユニット210及び第2ユニット220は、接続部214と、接続部224とが接続されることで電源線、信号線が接続され、電気的に接続する。
【0035】
ここで、接続部214は、第1基板212上における信号や電気が流れる接点(電極)である。接続部214は、図2では、第1ユニット210の凹部(くぼみ)の一部又は全体に配置する。
【0036】
また、接続部224は、第2基板222上における信号や電気が流れる接点(電極)である。接続部224は、図2では、第2ユニット220に設けられた凸部の先端の一部又は全体に配置する。
【0037】
ここで、第1ユニット210は、片面(第1面)に接続部214として、1又は複数の凹部(凹接点)を有している。また、上側のユニットである第2ユニット220は、片側(第2面)に接続部224として1又は複数の凸部(凸接点)を有している。
【0038】
第2ユニット220の第2面側を第1ユニット210の第1面側に載置し、第2ユニット220の凸部を第1ユニットの接触子(コンタクト)に接触させることで、第1ユニット210は第2ユニット220とデータの授受を行うことができる。
【0039】
また、凸部(接続部224)は、導電性ウレタンやスプリングコンタクト等を採用することで、確実な接点の確保を実現してもよい。また、凸部(接続部224)は、導電性ウレタンの抵抗が多い場合は、更に導電性ウレタンを導電性塗料でコーティングしてもよい。
【0040】
ここで、第1ユニット210と、第2ユニット220とを接続する方法は、以下のような方法考えられる。
【0041】
(1)接着剤(両面接着剤)
各ユニットの間に、両面接着剤を塗布することで、接着力で複数のユニットを接続する。例えば、接続部224と、接続部214の接続面に、導電性の両面接着剤を予め塗布してもよい。なお、両面接着剤は、その都度塗布してもよいし、剥離しやすい接着剤を使用してもよい。各ユニットは接着剤により、それぞれ接続する。
【0042】
また、第1ユニット210と、第2ユニット220とが接する面に接着剤を塗布してもよい。例えば、第1ユニット210のハウジングのうち第1面側に接着剤及び/又は第2ユニット220のハウジングのうち第2面側に接着剤を塗布してもよい。
【0043】
(2)磁石
各ユニットに磁石を内蔵し、磁力で複数のユニットを接続する。例えば、第1ユニット210の所定の位置に磁石を設け、第2ユニット220の対向する位置に磁石を設ける。磁石は1又は複数有していれば良い。なお、磁石で各ユニットを接続する場合、接続部は凹凸の形状を有していなくてもよく、電気的に接続可能な接続部を有していればよい。
【0044】
(3)ファスナー
各ユニットにファスナーを貼付してもよい。例えば、第1ユニット210と、第2ユニット220との間にファスナーを設け、ファスナーを利用してそれぞれのユニットを接続する。
(4)筐体嵌合
各ユニットにフック形状や、圧入形状を設けてもよい。そして、各ユニットは、ユニットを嵌合することで、それぞれ接続する。
【0045】
(5)ドレッシング材(医療用テープ)
各ユニットを重ね、対象者の皮膚の上に設置した状態で、ドレッシング材でユニット全体を覆ってもよい。
【0046】
また、各ユニットを接続する方法として、接続部材を利用する方法でもよい。接続部材を利用する場合、2つのユニットは同一形状であってもよい。また、接続するユニットは、3つ以上接続してもよい。
【0047】
図3は、各ユニットを接続するとき、接続部材を利用して接続する場合を模式的に示した図である。図3(a)は、第1ユニット210と、第2ユニット220との間に接続部材226を利用している。接続部材226は、凸状の接続部226Aと、接続部226Bとを有している。上下に配置された接続部226Aと、接続部226Bとは電気的に接続されている。例えば、図3(a)では、左側に配置された接続部226Aと、接続部226Bとは電気的に接続されている。
【0048】
第1ユニット210の接続部214と、接続部材226の接続部226Aの先端とが接触する。また、第2ユニット220の接続部224と、接続部226Bの先端とが接触する。これにより、第1ユニット210と、第2ユニット220とは、接続部材226を介して電気的に接続する。なお、図3(a)の第1ユニット210と、第2ユニット220とは同一形状である。
【0049】
図3(b)は、更に複数のユニットを接続した状態を示す模式図である。第1ユニット210と、第2ユニット220と、第3ユニット240とが接続されている。ここで、第1基板212と、第3基板242とが接続部材226を介して電気的に接続される。また、第3基板242と、第2基板222とが接続部材226を介して電気的に接続される。すなわち、第1ユニット210と、第2ユニット220と、第3ユニット240とがそれぞれ接続されることになる。
【0050】
[2.2 電極タイプ]
対象者に装着する基本となるユニットが電極タイプを含むデバイスである場合について、図4図5を参照して説明する。図4(a)は、第1デバイス250と、第2デバイス260とを含む第1ユニット270であるセンサ装置20Dを模式的に示した上面図である。
【0051】
図4(a)は、第1デバイス250と、第2デバイス260を示している。ここで、第1デバイス250は、人体に貼り付けられる電極であり、電位を検出することができる。ここで、人体に貼り付けられる電極は、例えば、ナノメッシュ電極シートを利用することができる。
【0052】
ここで、ナノメッシュ電極とは、生体適合性の高い金属(例えば、金)と、高分子材料(例えば、ポリビニルアルコール)とかなる電極をナノサイズのメッシュ構造に配置したものである。ナノメッシュ電極は、従来のフィルムやゴムシートを利用して人体に貼り付ける電極と比較し、装着者は皮膚呼吸が可能であり、装着時における不快感も少ない。
【0053】
また、第1デバイス250は、接続部252を有している。接続部252は、例えば磁石である。第2デバイス260が有している磁石で構成された接続部262と磁力により接続する。これにより、第1デバイス250は、第1ユニット270の電極(センサ)として機能する。
【0054】
なお、第1デバイス250と、第2デバイス260を接続する接続部は、他の構成であってもよい。例えば、図4(a)では、第1デバイス250、第2デバイス260にそれぞれ磁石を有しているが、一方のみ備える構成としてもよい。例えば、接続部は、一方を磁石、一方は鉄等の磁石がつく部材でもよい。また、接続部は、双方を磁石にすることで正しい位置に接続できたり、誤った組み合わせを防いだりすることが可能となる。
【0055】
ここで、第2デバイス260は、モジュール264を有している。モジュール264は、例えばコントローラ(制御部)と、電源部、通信部、記憶部といった構成が必要に応じて含まれている。
【0056】
また、第2デバイス260は、第1デバイス250の電極から電気信号を取得することができる。これは、第1デバイス250全体が電極(電極シート)であり、第2デバイス260は、当該電極に電気的に接続することで、電気信号を取得できる。
【0057】
また、第1デバイス250と、第2デバイス260は、磁石以外の構成で接続してもよい。例えば、第2デバイス260に両面テープを貼り付け、第1デバイス250と接続してもよいし、全体をドレッシング材(医療用テープ)で覆うようにしてもよい。
【0058】
なお、図4(a)で示したように、第1デバイス250は、制御部等の構成を有していなくてもよい。なお、第1デバイス250は、RFIDタグの機能を有していてもよい。
【0059】
図4(b)~図5(b)は、ユニットの異なる構成を説明するための図である。例えば、図4(b)の第1ユニット275(センサ装置20E)は、第1デバイス250と、第2デバイス260とを複数の磁石で接続する。例えば、第1デバイス250に磁石の接続部252を1又は複数設け、第2デバイス260に磁石の接続部262を1又は複数設ける。第1デバイス250と、第2デバイス260とに設ける磁石は、同数であることが好ましい。また、第1デバイス250と、第2デバイス260とに設ける磁石の位置は、対向する位置であることが好ましい。
【0060】
また、図4(b)に示すように、第1ユニット275(センサ装置20E)は、接続部材226を介して第1デバイス250と、第2デバイス260とを接続してもよい。例えば、接続部材226に設けられた接続部224の端部が、第1デバイス250に設けられた接続端子や、第2デバイス260に設けられた接続端子に接続する。これにより、第1デバイス250と、第2デバイス260とが電気的に接続する。
【0061】
なお、ここで第2デバイス260は、単体でもユニットとしての機能を有している。したがって、第2デバイス260は、対象者の情報から、スタッフ等が取得したい対象者の情報の種類に応じて、変更することが可能である。
【0062】
すなわち、第1ユニット275は、第1デバイス250が対象者の人体に装着されており、第2デバイス260を交換することが可能である。これにより、第1ユニット275は、取得したい情報を出力する第2デバイス260を選択して取り付けることが可能となる。
【0063】
また、図5に示すように、更に異なるユニットを設けてもよい。図5(a)のセンサ装置20Fは、第1ユニット275の横に第2ユニット280を接続する。例えば、第2ユニット280は、例えばコネクタで構成された接続部284を第1ユニット275(第2デバイス260)の接続部(例えば、図5(a)では装置右側端部付近に設けられている)に接続する。第2ユニット280は、コネクタを介して第1ユニット275の第2デバイス260に接続する。これにより、第2ユニット280は、第1デバイス250に接続可能となり第2ユニット280に搭載してあるセンサ282が利用可能となる。
【0064】
また、図5(b)のセンサ装置20Gは、追加するユニットを、第1ユニット275(第2デバイス260)の下部に接続する。すなわち、第2デバイス260の下部に接続コネクタを設ける。例えば、第2ユニット290は、例えばコネクタで構成された接続部294を第1ユニット275(第2デバイス260)の下部に接続する。第2ユニット290は、コネクタを介して第2デバイス260に接続する。第2ユニット290は、第1デバイス250に接続可能となり、第2ユニット290に搭載してあるセンサ292が利用可能となる。
【0065】
なお、図3(b)のように、追加するユニットを縦に追加してもよい。また、図3(b)のように、追加するユニットを縦に追加した後に、図5(a)に示すように横にユニットを追加してもよい。すなわち、図3図5の構成については、任意に組み合わせることが可能である。これは、2.1で説明した貼り付けタイプでも同様である。
【0066】
[3.機能構成]
[3.1 システムの構成]
本実施形態におけるシステム1に必要な構成について、図6に基づいて説明する。システム1は、システム1を制御する制御装置1000と、対象者の情報や、環境の情報を取得するセンサ装置2000と、外部装置3000とを備えている。
【0067】
制御装置1000は、例えば、端末装置、サーバ装置といった単一の装置でそれぞれの構成を実現してもよいし、構成を分けて複数の装置で実現してもよい。また、一部の構成をクラウド上で実現してもよい。
【0068】
制御装置1000における制御部1100は、各構成を制御する。ここで、制御部1100は、判定部1102、ユニット決定部1104、情報取得部1106として機能してもよい。
【0069】
判定部1102は、例えば、センサ装置2000から取得した信号に基づいて、対象者の状態を判定する。例えば、制御部1100は、センサ装置2000から取得した電気信号から対象者の生体情報(呼吸数、心拍数)や、体動を取得する。そして、判定部1102は、それらの取得した情報から対象者が睡眠不足であるか否かを判定することができる。
【0070】
なお、本実施形態では、制御装置1000における判定部1102が対象者の状態を判定するが、例えばセンサ装置2000が判定してもよい。例えば、具体的に各ユニットで取得した生体情報値や、センサ装置に含まれるセンサ装置の制御部が、生体情報値に基づいて対象者の状態を判定してもよい。
【0071】
ユニット決定部1104は、判定部1102の結果に応じて、対象者の状態の判定に必要となるユニットや、追加すべきユニット、推奨すべきユニットを決定する。ユニット決定部1104は、例えば更に必要となるユニットを表示部1400に表示する。
【0072】
情報取得部1106は、例えばセンサ装置2000から対象者の情報を取得する。具体的には、情報取得部1106は、センサ装置2000のユニット2100から出力される対象者の情報(例えば、心拍や、体動等の情報)を取得する。以下、情報取得部1106が取得する情報について説明する。
【0073】
(1)光センサ、温度センサ、電位センサ、加速度・角速度センサ、カラーセンサ
センサ装置2000が、上述したセンサを含むユニットの場合、当該センサから必要な対象者の情報を取得する。
【0074】
例えば、情報取得部1106は、センサ装置2000が光センサを利用している場合、対象者の血圧、SpO2、脈拍数を取得できる。また、情報取得部1106は、センサ装置2000が温度センサを利用している場合、対象者の体温を取得できる。
【0075】
また、情報取得部1106は、センサ装置2000が電位センサを利用している場合、対象者の心電、筋電、皮膚表面抵抗を取得できる。また、情報取得部1106は、センサ装置2000が加速度・加速度センサを利用している場合、対象者の、姿勢・動作、睡眠・覚醒状態を取得できる。
【0076】
また、これらの情報を組み合わせることにより、制御装置1000(制御部1100)は、対象者の活動量、基礎体温変化、RRI、筋活動、日常生活動作、トイレ頻度等の情報を推定してもよい。
【0077】
(2)皮膚センサ
センサ装置2000が、皮膚センサを含む場合、例えば、ガスセンサであれば、皮膚ガスを取得することができる。例えば、情報取得部1106は、センサ装置2000が、PVA(ポリビニルアルコール)を用いたシートに、皮膚ガスと反応する材料をいれることで、その変化を色や電位等を用いて取得することができる。また、センサ装置2000が分泌物を検出できる場合、例えば皮脂量等を取得することができる。
【0078】
情報取得部1106は、アセトン、アセトアルデヒド、酢酸、アンモニア、ジアセチル、2-ノネナール、pH、水分、雑菌量、表面反応性に関する情報を取得できる。また、これらの情報を組み合わせることにより、制御装置1000(制御部1100)は、対象者が糖尿病であるか、栄養状態、飲酒の状態、睡眠の深さ・質、身体・精神ストレス、ミドル脂臭、加齢臭、肌状態、保水量、口腔衛生、敏感肌か否かを推定することができる。
【0079】
(3)温度センサ、湿度センサ、気圧センサ、照度センサ、紫外線センサ
センサ装置2000は、対象者の情報だけでなく、対象者のいる環境の情報(環境情報)を取得してもよい。ここで、環境とは、対象者の周辺に関する情報であり、例えば居室・病室の環境、対象者の周辺の環境を含むものとする。
【0080】
例えば、センサ装置2000が温度センサを利用している場合、情報取得部1106は、環境情報として温度を取得できる。この温度は、例えば対象者の居室・病室の温度である。また、センサ装置2000が湿度センサを利用している場合、情報取得部1106は、環境情報として湿度を取得できる。この湿度は、例えば対象者の居室・病室の湿度である。
【0081】
また、センサ装置2000が気圧センサを利用している場合、情報取得部1106は、環境情報として気圧を取得できる。また、センサ装置2000が、照度センサを利用している場合、情報取得部1106は、環境情報として照度を取得できる。また、センサ装置2000が紫外線センサを利用している場合、情報取得部1106は、環境情報として紫外線量を取得できる。
【0082】
(4)センサ装置2000以外からの取得
例えば、情報取得部1106は、センサ装置2000以外から対象者の属性に関する情報を取得してもよい。対象者の属性は、制御装置1000の操作部1300から入力されてもよいし、通信部1500を介して、電子カルテサーバに記憶されている電子カルテから対象者の情報から取得してもよい。例えば、判定部1102は、センサ装置2000以外から対象者の属性に関する情報とセンサ装置2000から取得した対象者の情報に基づいて、対象者の状態を判定してもよい。
【0083】
例えば、情報取得部1106は、対象者の個人属性として年齢、性別、体重を取得できる。また、情報取得部1106は、対象者の医療情報として、疾患、症状を取得できる。また、情報取得部1106は、対象者の生活情報として、身体能力、認知能力、家族状況、経済状況を取得できる。
【0084】
記憶部1200は、各種情報やプログラムを記憶する。例えば、記憶部1200は、対象者に関する情報を対象者情報記憶領域1202に記憶する。ここで、対象者に関する情報(対象者情報)は、血圧、SpO2、脈拍数、体温、心電、筋電、皮膚表面抵抗、姿勢・動作等を含めてもよい。
【0085】
また、対象者情報は、アセトン、アセトアルデヒド、酢酸、アンモニア、ジアセチル、2-ノネナール、pH、水分、雑菌量、表面反応性等を含めてもよい。
【0086】
記憶部1200は、環境に関する情報を環境情報記憶領域1204に記憶する。ここで、環境に関する情報(環境情報)は、温度(気温)、湿度、気圧、照度、紫外線量等を含めてもよい。
【0087】
記憶部1200は、対象者の属性に関する情報を属性情報記憶領域1206に記憶する。ここで、属性に関する情報(属性情報)は、対象者の個人の属性として、氏名、年齢、性別、体重等を含めてもよい。また、属性情報は、対象者の医療情報や、生活情報を含めてもよい。
【0088】
医療情報は、対象者の疾患や疾病、症状に関する情報を含めてもよい。また、生活情報は、対象者の身体能力、認知能力、家族状況、経済状況等を含めてもよい。
【0089】
操作部1300は、制御装置1000を操作する。例えば、操作部1300は、操作ボタンを利用したハードウェアスイッチや、タッチパネルを利用したソフトウェアスイッチで実現される。また、操作部1300は、キーボードやマウスといった制御装置1000とは異なる操作装置で実現してもよいし、音声操作で実現してもよい。
【0090】
表示部1400は、対象者や、スタッフ等に対して情報を提供することができる。例えば、表示部1400は、液晶ディスプレイや、有機ELパネルにより実現してもよい。
【0091】
通信部1500は、制御装置1000が他の装置と通信を行うインタフェースを提供する。通信部1500は、有線/無線にかかわらず、センサ装置2000や、外部装置3000、他の装置と通信を行う。
【0092】
報知部1450は、対象者や、スタッフ等に報知を行う。報知部1450は、例えば音や音声を出力できるスピーカ、振動を与える振動装置、発光により報知を行う発光装置といったもので実現してもよい。
【0093】
通信部1500は、例えばUSBでの接続が可能な通信モジュール、有線/無線LANといったLAN通信が可能な通信モジュール、LTE/4G/5Gといった移動体通信を利用した通信モジュールで実現してもよい。
【0094】
なお、上述した制御装置1000に設けた各構成は、必要に応じて他の装置や、クラウドを利用してもよい。例えば、表示部1400や、報知部1450を、センサ装置2000に設けてもよい。
【0095】
センサ装置2000は、対象者に装着されることで対象者の情報や、環境の情報を取得することができる。センサ装置2000は、1又は複数のユニットで構成される。
【0096】
ここで、センサ装置2000を構成する1つのユニットの例について、図7を参照して説明する。ユニット2100は、基板に制御部2110、記憶部2120、検出部2130、通信部2140、電源部2150等を1又は複数設けることができる。
制御部2110は、各構成を制御するコントローラである。また、記憶部2120は、取得された信号や、各種情報を記憶する。また、検出部2130は、電気信号や、加速度、ガスの成分といったものを検出できる。すなわち、検出部2130が種々の信号や情報を検出することで、ユニット2100全体が1つのセンサとして機能することができる。
【0097】
ここで、ユニット2100は、何れかの公知のセンサとして機能すればよい。例えば、ユニット2100は、光センサ、温度センサ、湿度センサ、加湿度センサ、角速度センサ、地磁気センサ、圧力センサ、電位センサ、臭気センサといった種々のセンサとして機能する。
【0098】
また、ユニット2100の検出部2130は、電極であってもよい。例えば、検出部2130は、ジェル電極や、ナノメッシュ電極であってもよい。
【0099】
また、検出部2130は、センサでなくてもよい。例えば、RFIDを搭載することにより、個人を識別する情報を記憶してもよい。
【0100】
また、検出部2130は、一般的にはセンサではないが、センサとして利用出来るものであってもよい。例えば、検出部2130は、カメラ装置や、マイクロフォン装置等で実現されてもよい。
【0101】
また、制御部2110は、通信部2140を介して制御装置1000(制御部1100)と通信を行うことができる。これにより、検出部2130で検出された信号や、制御部2110により信号に基づいて処理された情報を、制御装置1000(制御部1100)に送信する。
【0102】
通信部2140は、無線通信(例えば、Bluetooth(登録商標)、WiFi等を利用した無線LAN、LTE/4G/5G等で通信可能な移動体通信、NFC等)で他の装置(例えば、制御装置1000)に接続してもよいし、有線通信(例えば、USB等)で他の装置(例えば、制御装置1000)に接続してもよい。
【0103】
電源部2150は、各構成に電力を供給する。電源部2150は、各部に電力を供給する。例えば、1次電池(ディスポ、効果用ケース)であってもよいし、2次電池であってもよい。また、光発電、温度差発電、動作発電といった自家発電の電源であってもよい。
また、接続部2160は、他のユニットと接続する。これにより、制御部2110は、接続部2160を介して、他のユニットから信号や情報を受信することができる。また、制御部2110は、接続部2160を介して他のユニットに信号や情報を送信することができる。
【0104】
また、ユニットの基板には、これらの構成の中から1又は複数の構成を搭載すればよい。例えば、複数のユニットが接続されている場合、電源部2150は最上段になる基板に設ければよく、他のユニットには電源部2150は不要である。
【0105】
これは、最上段の電源部2150から、接続部を介して下段のユニットに電力を供給する。こうすることで、最上段に電源部2150を含むユニットを追加すれば、全てのユニットの構成に電力を供給することができる。
【0106】
また、センサ装置2000において、電源部2150から他の構成に電力を供給できなくなった(すなわち電池切れ等)とき、電源部2150を搭載しているユニットのみを交換すればよい。
【0107】
すなわち、ユニット2100の構成は、センサとして機能する場合は、少なくとも検出部2130、接続部2160だけを有していればよい。また、単に電源を供給するだけであれば、少なくとも電源部2150と、接続部2160とを有していればよい。また、ユニット2100は、ユニット自体で処理を実行したり、検出部2130で検出した信号を処理する場合は制御部2110を備えていることが好ましい。また、接続部2160は、他のユニットと電気的に接続するために必要であり、ユニット2100に備えていることが好ましい。
【0108】
また、ユニット2100は、複数のデバイスで構成されてもよい。例えば、検出部2130と、接続部2160を含む第1のデバイスと、検出部2130以外の構成を備えた第2のデバイスとにより構成されてもよい。この場合、第2のデバイスを交換することで、ユニット2100は、第2のデバイスに対応した生体情報を取得することができる。
【0109】
外部装置3000は、制御装置1000に接続可能な様々な装置である。例えば、図1では外部装置40が相当する。また、外部装置3000は、ネットワークNWに接続する電子カルテサーバ等であってもよい。
【0110】
制御装置1000は、電子カルテサーバから対象者の属性情報を取得してもよい。また、制御装置1000は、例えば気温や、湿度といった環境情報を温度計や湿度計といった外部の装置から取得してもよいし、インターネット上のサーバから取得してもよい。
【0111】
なお、対象者の情報を取得する方法として種々の方法が考えられる。具体的には、センサ装置2000で取得する方法、情報取得部1106で取得する方法がある。例えば、情報取得部1106が、対象者の情報として心拍数を取得する場合を例に説明する。
【0112】
(1)第1の方法
センサ装置2000は、ユニット2100として心拍数を算出可能なユニットを含んでいる。ユニット2100の制御部2110は、検出部2130が検出した電気信号から心拍を取得する。そして、制御部2110は、取得された心拍から心拍数(例えば、1分間当たりの心拍数)を算出する。そして、制御部2110は、通信部2140を介して制御装置1000に心拍数を送信する。
【0113】
制御装置1000は、情報取得部1106が通信部1500を介して心拍数を取得する。情報取得部1106は、記憶部1200(対象者情報記憶領域1202)に、対象者に対応づけて心拍数を記憶する。なお、情報取得部1106は、心拍数と併せて測定された日時を記憶してもよい。
【0114】
(2)第2の方法
センサ装置2000は、ユニット2100として心拍(対象者の鼓動)を取得可能なユニットを含んでいる。ユニット2100の制御部2110は、検出部2130が検出した電気信号から心拍を取得する。そして、制御部2110は、通信部2140を介して制御装置1000に心拍の信号を送信する。
【0115】
制御装置1000は、情報取得部1106が通信部1500を介して心拍を取得する。そして、情報取得部1106は、取得した心拍から心拍数を算出する。情報取得部1106は、算出した心拍数を、記憶部1200(対象者情報記憶領域1202)に、対象者に対応づけて記憶する。
【0116】
(3)第3の方法
センサ装置2000は、ユニット2100として電気信号を取得可能なユニットを含んでいる。ユニット2100の制御部2110は、検出部2130が検出した電気信号に基づく情報を、通信部2140を介して制御装置1000に送信する。
【0117】
制御装置1000は、情報取得部1106が通信部1500を介して電気信号に基づく情報を受信する。そして、情報取得部1106は、電気信号に基づく情報から心拍を取得し、心拍数を算出する。情報取得部1106は、算出した心拍数を記憶部1200(対象者情報記憶領域1202)に、対象者に対応付けて記憶する。
【0118】
なお、対象者の情報は、心拍数を例に説明したが、他の情報(例えば、呼吸数、血圧、対象者の姿勢等)についても、同様にセンサ装置2000及び制御装置1000の何れかで取得できればよい。
【0119】
[3.2 装置構成]
図6で説明したシステム1の構成は、システム1に含まれているいずれかの装置に実装されてもよい。例えば、制御装置1000の構成を、図1の端末装置10及びサーバ装置30で実現する場合について、図8及び図9を例に説明する。
図8は端末装置10の機能構成を説明する図である。図9は、サーバ装置30の機能構成を説明する図である。
【0120】
例えば、図6の制御部1100に相当するものとして、端末装置10は、制御部100を、サーバ装置30は制御部300を備えている。ここで、図6の判定部1102は、図9の判定部302に相当し、図6のユニット決定部1104は図9のユニット決定部304に相当し、図6の情報取得部1106は図8の情報取得部102に相当する。
【0121】
また、図6の記憶部1200に相当するものとして、端末装置10は、記憶部110を、サーバ装置30は記憶部310を備えている。ここで、図6の対象者情報記憶領域1202は、図8の対象者情報記憶領域112、図9の対象者情報記憶領域312に相当する。また、図6の環境情報記憶領域1204は、図8の環境情報記憶領域114、図9の環境情報記憶領域314に相当する。また、図6の属性情報記憶領域1206は、図8の属性情報記憶領域116、図9の属性情報記憶領域316に相当する。
【0122】
また、図6の通信部1500は、図8の通信部120、図9の通信部320に相当する。すなわち、通信部120、通信部320を介して、各装置は、他の装置や、ネットワークと通信を行うことが可能である。
【0123】
また、図6の操作部1300は図8の操作部130、図6の表示部1400は図8の表示部140、図6の報知部1450は図8の報知部150に相当する。操作部、表示部、報知部は、サーバ装置30も備えていてもよい。また、操作部は操作装置、表示部は表示装置、報知部は報知装置であることから、外部の装置で構成されてもよい。
【0124】
なお、図8の記憶部110、図9の記憶部310に記憶される情報は、何れかの装置だけに記憶してもよい。また、当該情報は、例えばクラウド上に記憶されてもよい。
【0125】
[4.処理の流れ]
[4.1 メイン処理]
本実施形態において、システム1が実行するメインの処理について、図10を参照して説明する。なお、図10図11の処理では、制御装置1000の制御部1100が処理を実行するとして説明するが、端末装置10に置き換えた場合は制御部100が処理を実行し、サーバ装置30に置き換えた場合は制御部300が処理を実行する。
【0126】
制御装置1000の制御部1100は、対象者が既に何れかのユニットを装着しているかを判定する(ステップS100)。対象者に何れのユニットも装着されていない場合、対象者にスタッフ等がユニットを装着する。そして、制御部1100は、ユニットが装着されたことを確認する(ステップS105)。ここで、最初に装着されるユニットを、基本的なユニット(基本ユニット)といってもよいし、第1ユニットといってもよい。
【0127】
第1ユニットは、スタッフ等に予め決められたユニットとしてもよい。また、第1ユニットは、最低限必要な生体情報を取得するユニットであってもよい。また、制御部1100は、基本的なユニットがある(装着されている)かの判定は、スタッフ等が行った操作に基づいて判定してもよい。また、制御部1100は、第1ユニットと通信可能な状態となっていたり、第1ユニットから信号が受信できたりした場合には装着されていると判定してもよい。
【0128】
ここで、対象者に装着されている第1ユニットが、センサ装置2000として動作する。制御部1100は、センサ装置2000から対象者の情報を取得するための第1情報取得処理を実行する(ステップS110)。制御部1100は、第1情報取得処理を実行すると、センサ装置2000から取得した対象者の情報(第1情報)を記憶部1200に記憶する。
【0129】
つづいて、制御部1100の判定部1102は、取得した第1情報から、対象者の状態を判定する(S120)。対象者の状態の例は、以下のとおりである。
【0130】
(1)制御部1100は、加速度センサにより対象者の睡眠時間を取得する。そして、判定部1102は、体動の変動がある時間以上続かない場合に、対象者が睡眠していると判定し、対象者の平均睡眠時間が6時間以下の場合、判定部1102は対象者の状態が睡眠不足の状態と判定する。
【0131】
(2)制御部1100は、臭気検査により基準値以上の臭気(ミドル脂臭、加齢臭)を例えば1時間以上計測した場合、対象者の状態が臭いと判定する。
【0132】
(3)制御部1100は、pHセンサにより肌のpHが4.5以下又は6以上であり、かつ、紫外線センサによりUV-Aが800kJ/m又はUV-Bが20kJ/m以上の場合、対象者の状態はシミリスクが高い状態と判定する。
【0133】
判定部1102が判定する対象者の状態は一例であり、他にも必要に応じて対象者が所定の状態であるかを判定する。判定部1102は、所定の条件に一致するかで対象者の状態を判定してもよいし、機械学習を利用して対象者の状態を判定してもよい。判定部1102は、判定した対象者の状態をユニット決定部1104に出力してもよいし、一度記憶部110に記憶してもよい。
【0134】
つづいて、制御部1100(ユニット決定部1104)は、追加となるユニットを推奨する処理(推奨処理)を実行する(ステップS130)。ユニット決定部1104は、判定部1102が判定した対象者の状態に応じて、追加するユニットを決定する。
【0135】
ここで、ユニット決定部1104は、追加となるユニットを決定する前に、複数の推奨パターンを提示してもよい。例えば、判定部1102によって、対象者の状態として「生活習慣病」と判定した場合、詳細チェックとして対策事項を推奨する。例えば、ユニット決定部1104は、対策事項として「高血圧」「高血糖」「歯周病」による詳細チェックを対策事項として提示する。制御部1100は、対策事項を表示部1400に表示してもよい。また、制御部1100は、1又は複数の対策事項を表示部1400に表示し、スタッフ等に対策事項を選択させてもよい。
【0136】
スタッフ等のユーザにより、対策事項が選択されると、ユニット決定部1104は、選択された対策事項に対応するユニットを決定してもよい。
【0137】
そして、ユニット決定部1104は、スタッフ等のユーザに対して、決定したユニット(第2ユニット)を推奨する。例えば、制御部1100は、表示部1400に追加すべきユニットの種類(すなわち、センサ装置2000において、必要となる情報を取得するための検出部(センサ)が搭載されたユニットの種類)を表示する。
【0138】
制御装置1000は、追加すべきユニットの種類を、表示部1400に表示するだけでなく、報知部1450を介して報知したり、通信部1500を介して電子メールを送信したりしてもよい。制御装置1000は、対象者が所定のウェブサイトにアクセスすると、追加すべきユニットの種類を推奨する表示をしてもよい。また、制御装置1000は、追加するユニットの種類や、重要度、緊急度に応じた通報を行ってもよい。
【0139】
[4.2 他の処理]
制御部1100は、図10の処理では、必要となる追加ユニットを決定し、推奨するだけであった。図11の処理は、制御部1100が、追加ユニットから取得した情報(第2情報)に基づいて、評価処理を実行する。ここでステップS100~ステップS130は、図10の処理と同一の処理である。
【0140】
制御部1100の情報取得部1106は、ステップS130で推奨したユニットである第2ユニットが装着された場合(ステップS210;Yes)、対象者の情報を取得する情報取得処理を実行する(ステップS220)。
【0141】
情報取得部1106は、ステップS220の情報取得処理において、ステップS110の情報取得処理と同様、対象者の情報を取得する。ここで、ステップS220の情報取得処理は、第1ユニットから第1情報、第2ユニットから第2情報を取得する。情報取得部1106は、情報取得処理において、評価処理(ステップS230)で使用する第1情報及び/又は第2情報(パラメータ)が取得できればよい。
【0142】
そして制御部1100は、取得された情報(第1情報及び/又は第2情報)に基づいて評価処理を実行する。例えば、制御部1100は、取得された情報から対象者の睡眠に以上があるか、体臭に問題があるか、心肺機能は低下していないかといったことを評価することができる。そして、制御部1100は、評価した内容を表示部1400に表示してもよい。
【0143】
すなわち、図11の処理によれば、制御部1100は、第1ユニットが出力する第1情報に基づいて、追加する第2ユニットを推奨する。また、対象者が第2ユニットを装着すると、制御部1100は、第1情報に加えて、推奨により追加した第2ユニットが出力する第2情報も取得する。
【0144】
これにより、制御部1100は、第1情報のみで判断していた対象者の状態等を、第1情報の内容と、第1情報を参照して推奨した第2情報の内容とで対象者を評価することが可能となる。本実施形態のシステムでは、スタッフは、第1情報と第2情報の組み合わせを対象者ごとに自由にカスタマイズすることができ、各対象者にそった第1情報と第2情報を取得できる。その結果、先行のセンサ装置と比較して、各対象者の状態を正確に把握することができる。
【0145】
[4.3 システムの処理]
図10図11では、制御装置1000の動作としてシステム1の全体の概要を説明した。図12は、センサ装置20と、実際に端末装置10と、サーバ装置30との処理の流れを具体的に説明するものである。
図12では、対象者の情報は端末装置10が取得する。そして、端末装置10は、サーバ装置30に対象者の情報を送信する。これにより、サーバ装置30が、追加ユニットの決定や、対象者の評価についての処理を実行する例である。
【0146】
図12のシステム1の処理は、破線で示すように、第1ユニットを決定する処理を実行する。ユーザが対象者の状態として判定する内容を選択すると(S1002)、端末装置10は、選択されたことを示す情報を含めたユニット要求をサーバ装置30に送信する(S1004)。ユニット要求は、例えば対象者の睡眠の状態を判定したい旨を示す情報や、対象者の生活習慣病の判定をしたい旨を示す情報を含む。例えば、対象者の状態として判定する内容は、図17の「判定」の内容である。
【0147】
サーバ装置30のユニット決定部304は、受信したユニット要求に基づいて、第1ユニットを決定する(S1006)。例えば、ユーザから「睡眠」の状態を判定したいと選択された場合、ユニット決定部304は、センサ装置20の第1ユニットは加速度センサのデバイスが必要と決定する。また、ユーザから「体臭」の状態を判定したいと選択された場合、ユニット決定部304は、センサ装置20の第1ユニットとして、ジアセチルセンサと、2-ノネナールセンサとの2つのデバイスが必要と決定する。
【0148】
サーバ装置30は、決定した第1ユニットをスタッフ等に通知する。例えば、サーバ装置30は、第1ユニットに必要なデバイスを表示してもよい。また、サーバ装置30は、端末装置10に決定した第1ユニットに関する情報を送信し、端末装置10が第1ユニットに必要なデバイスを表示してもよい。
【0149】
また、第1ユニットは予め決められていてもよいし、スタッフ等が対象者の状態に応じて決定してもよい。この場合、図12の破線部(ステップS1002~ステップS1006)を実行しなくてもよい。
【0150】
必要なデバイスにより構成された第1ユニットは、対象者に装着される(S1010)。すなわち、装着された第1ユニットは、対象者の情報を取得するセンサ装置20となる。
【0151】
端末装置10の情報取得部102は、第1ユニットから、対象者の情報を取得する(S1012、S1014)。ここで、情報取得部102が第1ユニットから取得する情報を、第1情報という。なお、第1情報には、対象者の情報以外にも、環境情報、対象者の属性情報が含まれていてもよい。
【0152】
また、情報取得部102は、センサ装置20が端末装置10に送信した第1情報を取得してもよい。また、情報取得部102は、端末装置10がセンサ装置20から第1情報を読み出して取得してもよい。また、情報取得部102は、常時第1情報を取得してもよいし、決められたタイミング(例えば、1分毎や、5分後といった間隔毎や、毎日9時、12時、15時といった決められた時刻毎)で取得してもよい。
【0153】
端末装置10の制御部100は、第1情報を、サーバ装置30に送信し、サーバ装置30の制御部300は、第1情報を受信する(S1016)。制御部300は、受信した第1情報を、対象者情報記憶領域312に記憶する。
【0154】
なお、制御部300は、端末装置10から環境に関する情報(環境情報)を受信した場合は、環境情報記憶領域314に記憶する。また、端末装置10から対象者の属性に関する情報(属性情報)を受信した場合は、属性情報記憶領域316に記憶する。
【0155】
サーバ装置30の判定部302は、第1情報(例えば、対象者の情報)から、対象者の状態を判定する(S1020)。なお、S1020は、図10の判定処理(ステップS120)に相当する。そして、判定部302が判定した対象者の状態に基づいて、ユニット決定部304は、追加するユニットとして第2ユニットを決定する(S1022)。そして、サーバ装置30は、第2ユニットの情報を端末装置10に送信する(S1024)。
【0156】
端末装置10は、受信した第2ユニットの情報に基づいて、対象者が装着すべき第2ユニットに関する情報(例えば、必要となるデバイスや、ユニット)を表示する(S1026)。なお、S1022~S1026の処理は、図10の推奨処理(ステップS130)に相当する。
【0157】
端末装置10に、第2ユニットに関する情報が表示されることで、スタッフ等は対象者のセンサ装置20に追加すべきユニットやデバイスを認識する。そして、対象者のセンサ装置に、第2ユニットが装着されると(S1028)、センサ装置20から端末装置10に対して、第2情報も送信される(S1030)。
【0158】
すなわち、端末装置10は、センサ装置20から第1情報及び/又は第2情報を取得する(S1032)。そして、端末装置10は、取得した第1情報及び/又は第2情報をサーバ装置30に送信する(S1034)。
【0159】
そして、サーバ装置30は、端末装置10から受信した第1情報及び/又は第2情報に基づき評価処理を実行する(S1036)。評価処理は、図11の評価処理(ステップS230)に相当する処理である。
【0160】
サーバ装置30の制御部300は、評価処理を実行したことで出力する評価結果を、端末装置10に送信してもよい(S1038)。また、サーバ装置30の制御部300は、評価結果に基づきアラートを送信してもよい。
【0161】
また、サーバ装置30は、評価結果として、例えば運動プログラムの情報を端末装置10に送信してもよい。また、サーバ装置30は、評価結果として、現在の対応を継続する旨を端末装置10に送信してもよい。
【0162】
また、端末装置10は、サーバ装置30から受信した評価結果に基づくアドバイスを表示部140に表示してもよい。また、端末装置10は、サーバ装置30から受信した評価結果に基づくアラートを報知部150から出力してもよい。また、端末装置10は、運動プログラムを対象者に提示している場合、当該運動プログラムをサーバ装置30から受信した運動プログラムで更新してもよい。
【0163】
また、端末装置10は、サーバ装置30から評価結果として受信したアドバイスを含むレポートを印刷したり、電子メールで送信したりしてもよい。
【0164】
なお、図12の処理フローでは、情報の種類として対象者の情報を例に説明したが、環境情報や、対象者の属性情報であっても同様に処理を実現できる。また、対象者の情報、環境情報、属性情報は、1又は複数組み合わせてもよい。
【0165】
(具体例)
例えば、センサ装置20の基本ユニットとして、加速度センサが対象者に装着されている場合について説明する。
【0166】
ここで、スタッフ等のユーザは、図12のS1002において、対象者の「睡眠」を判定したい内容として選択している。したがって、サーバ装置30は、基本ユニットを「加速度センサ」と決定している(S1006)。
【0167】
また、端末装置10の情報取得部102は、センサ装置20の第1ユニットから、加速度センサを含むデバイスから、ある閾値を超えるほどの体動の変動が、ある時間以上続いているか否かを取得し、対象者の覚醒・睡眠状態を取得している。また、併せて、端末装置10は、対象者の情報として、体動の変動に基づく活動量、離床し歩行していると推測できるほどの大きな体動(ある閾値をこえるほどの体動)の変動に基づいて算出されるトイレ頻度、睡眠時間等も取得可能である。情報取得部102は、これらの対象者の情報を、対象者情報記憶領域112に記憶する。また、制御部100は、取得した対象者の情報を第1情報としてサーバ装置30に送信する。
【0168】
端末装置10は、サーバ装置30へ第1情報を所定時間の間隔毎(例えば、1分毎、5分毎、10分毎等)に送信してもよいし、1日の所定時刻(例えば、朝6時、夜23時)に送信してもよいし、ユーザからの操作があった場合に送信してもよい。
【0169】
サーバ装置30の判定部302は、第1情報に含まれている対象者の情報から、対象者の状態を判定する(S1014)。ここで、サーバ装置30は、対象者の情報に基づくと対象者の活動量が低く、トイレの頻度が低い場合(例えば、体動の変動に基づく日中の活動量が低く、離床し歩行していると推測できるほどの大きな体動(ある閾値をこえるほどの体動)の変動の回数が対象者と同じ属性を有する者の通常の回数と比較して少ない場合)、対象者の状態は「脱水状態」にあると判定する。また、判定部302は、対象者の情報に基づくと対象者の活動量が低く、睡眠時間も短い場合は(例えば、体動の変動に基づく日中の活動量が低く、ある閾値を超えるほどの体動の変動がある時間以上続いている時間の総和が6時間を満たない場合)、対象者の状態は「成人病のリスクが高い状態」と判定する。
【0170】
そして、ユニット決定部304は、対象者の状態に応じて対応策を端末装置10に提示する。例えば、ユニット決定部304は、対象者の状態が「脱水状態」の場合、「水分補給」を行うか、「適度な運動」を行うかの対応策を提示する。
【0171】
そして、スタッフ等により対応策として「水分補給」が選択された場合、ユニット決定部304は、追加する装置として外部装置40(摂取量センサ)を決定する。また、対応策として「適度な運動」が選択された場合、ユニット決定部304は、追加する第2ユニットは、心電センサを決定する。
【0172】
端末装置10は、追加した第2ユニットで取得された情報(第2情報)を含めてサーバ装置30に送信する。例えば、スタッフ等により対応策として「水分補給」が選択されている場合、サーバ装置30の判定部302は、摂取量センサから対象者が水分を摂取するタイミングが適切か否かを判定する(例えば対象者が水分を摂取する時間間隔がある閾値よりも大きい場合には、対象者が水分を摂取するタイミングが適切でないと判定され、対象者が水分を摂取する時間間隔がある閾値以下の場合には、対象者が水分を摂取するタイミングが適切と判定される)。そして、サーバ装置30は、水分補給をするタイミングが不適切な場合、不適切であることを端末装置10に送信する。
【0173】
また、スタッフ等により対応策として「適度な運動」が選択されている場合、サーバ装置30の判定部302は、心電センサから運動量を取得し、運動量が足りているかを判定する(取得された運動量が閾値(対象者と同じ属性を有する者の通常の運動量)を超えているか否かで運動量が足りているか否かを判定する)。そして、判定部302は、対象者の運動量が不足している場合は端末装置10にその旨を送信する。それにより、端末装置10は、運動量が不足していることを対象者やスタッフに報知することができる。
【0174】
また、対象者の状態が「成人病のリスクが高い状態」の場合、「補助食品」を適切に摂取する、「適度な運動」を行う、「就寝環境の改善」を行うことを対応策として提示する。
【0175】
そして、対応策として「補助食品」が選択された場合、ユニット決定部304は、追加する装置として外部装置40(摂取量センサ)を決定する。なお、このときに制御部300は、併せて適切な補助食品の種類を決定してもよい。
【0176】
また、対応策としてスタッフ等により「適度な運動」が選択された場合、ユニット決定部304は、追加する第2ユニットとして光センサのデバイスを決定する。なお、このときに制御部300は、併せて適切な運動プログラムを決定してもよい。
【0177】
また、対応策としてスタッフ等により「就寝環境の改善」が選択された場合、ユニット決定部304は、追加する第2ユニットとして発汗センサを決定する。なお、このときに制御部300は、併せて適切なマットレスや枕を決定してもよい。
端末装置10は、第1情報とともに、追加した第2ユニットで取得された情報(第2情報)を取得し(S1032)、取得した第1情報及び/又は第2情報をサーバ装置30に送信する(S1034)。サーバ装置30は、受信した第1情報及び/又は第2情報から、評価する処理を実行する(S1036)。
【0178】
例えば、制御部300は、対応策として「補助食品」が選択されている場合、補助食品が適切に摂取できているか(所望の量の補助食品を摂取しているか否か)を評価する。また、制御部300は、対象者が適切に補助食品を取得できている場合、効果が表れているかを評価する。
【0179】
制御部300は、対象者が適切に補助食品を取得できているにもかかわらず、効果が表れていないと評価した場合は、補助食品の変更を決定し、変更した補助食品の情報を端末装置10に送信してもよい。
【0180】
また、制御部300は、対応策として「適切な運動」が選択されている場合、対象者が適切な運動量の運動をできているか(取得された運動量が閾値(対象者と同じ属性を有する者の通常の運動量)を超えているか否か)を評価する。また、制御部300は、対象者が適切な運動量の運動ができている場合、効果が表れているかを判定する。
【0181】
制御部300は対象者が適切な運動量の運動ができているにもかかわらず、効果が表れていない又は効果がわずかであると評価した場合は、運動プログラムの変更を決定し、変更した運動プログラムの情報を端末装置10に送信してもよい。
【0182】
また、制御部300は、対応策として「就寝環境の改善」が選択されている場合、対象者の睡眠時間が適切であるか(ある閾値を超えるほどの体動の変動がある時間以上続いている時間の総和が6時間以上であるか否か)を判定する。
【0183】
制御部300は、対象者の睡眠時間が適切と評価した場合は、そのまま継続することを端末装置10に送信してもよい。また、制御部300は、睡眠時間の改善が見られない場合は、マットレスや枕の変更を促すメッセージを端末装置10に送信してもよい。
【0184】
なお、上述した具体例では、最初に選択される装置は、加速度センサを搭載したセンサ装置20を例に説明したが、例えば環境を計測するセンサ(温度・湿度センサ)であってもよい。
【0185】
この場合、環境情報を取得する外部装置40が1つめの装置(基本ユニット)となる。そして、それに追加される装置が追加ユニットとなる。したがって、基本ユニットが外部装置40の場合、追加ユニットが対象者に最初に装着されるセンサ装置20となる。
【0186】
[4.4 画面例]
画面例を参照して、図12の処理の説明を行う。
【0187】
例えば、図13(a)は端末装置10において対象者の情報を入力する表示画面W100の一例である。まず、ユーザは、対象者の情報として、氏名、年齢、身長、体重、症状、姿勢等の情報を端末装置10により入力する。なお、サーバ装置30が、対象者の情報(例えば、対象者の属性情報、疾病情報、生活情報)を予め取得している場合、端末装置10は対象者の情報を入力する必要はない。
【0188】
図13(b)は、端末装置10において、基本ユニットに関する情報を出力している表示画面W110の一例である。制御部100は、表示画面W110において、対象者を特定する情報(例えば、対象者の氏名)を表示する。
【0189】
ここで、スタッフ等のユーザは、判定したい内容を領域R110で選択する。端末装置10は、ユーザが所望する判定したい内容をサーバ装置30に送信する。サーバ装置30は、受信したユーザが所望する判定したい内容に基づいて、基本となる第1ユニットを決定し、端末装置10に送信する。
【0190】
表示画面W110の領域R120は、必要となるユニット(デバイス)の情報を表示する。ここで、領域R130で対象者に必要となるユニットを含むセンサ装置を表示した後、当該ユニットを含むセンサ装置が装着されているかを確認する(R130)。
【0191】
なお、制御部100は、当該ユニットを含むセンサ装置が装着されているかは、ユーザによりチェック操作で確認してもよい。また、制御部100は、センサ装置20から所望する情報が取得できた場合、すなわち、当該ユニットから出力すべき信号が取得できた場合に、装着済みであると判定してもよい。
【0192】
図14(a)は、端末装置10において、追加する第2ユニットを推奨している表示画面W120の一例である。表示画面W120は、対象者の覚醒・睡眠状態や、その他取得された対象者の情報から、対象者に「生活習慣病のリスクがある」ことを領域R120に表示している。また、表示画面W120は、この場合の対策事項を、領域R122に表示している。すなわち、生活習慣病として、表示画面W120は、「高血圧」「高血糖」「歯周病」の3つを表示している。
【0193】
この中で、端末装置10のユーザ等によって「高血圧」が選択され、決定されたときに遷移する画面が図14(b)である。図14(b)の表示画面は、領域R130に追加する装置として、必要となる追加する第2ユニット「血圧計」が表示されている。
【0194】
これにより、ユーザやスタッフ等は、対象者(この場合A)に、必要なセンサ装置20や、外部装置40を知ることができる。
【0195】
また、血圧計が対象者に装着されていたとしても、異常値等を検出した場合、端末装置10は報知を行う。
【0196】
例えば、図15の表示画面W140は、「現在の血圧が高くなっています!!!」という警告メッセージとともに、直近に測定された血圧値を領域R140に表示している。このように、ユーザは適切なセンサ装置を装着することが可能である。また、緊急性の高いメッセージの場合、スタッフ等が使用している端末装置10に報知することもできる。
【0197】
また、表示画面W140では、履歴表示ボタンB140を設けている。履歴表示ボタンB140は、過去の対象者の情報(例えば、生体情報値)や、環境の情報を表示することができる。また、過去の対象者の情報には、利用者からのアドバイスなどが含まれてもよい。
【0198】
例えば、端末装置10は、レポートを出力できてもよい。例えば、図16(a)は、レポートの一例を示す表示画面W150である。表示画面W150では、例えば測定した値からの評価値をリスト表示している。また、図16(b)は、表示画面W150の評価値をグラフで表示した表示画面W160である。
【0199】
[5.処理例]
以下、本実施形態における処理の例について説明する。図17は、本実施形態における処理の例を説明するためのテーブルである。図17は、基本となる第1ユニットと、第1ユニットから判定される内容と、追加するユニットとして推奨される第2ユニットとが示されている。また、各ユニットは、ユニットに含まれるデバイスの種類と、各デバイスから出力される情報とを示している。
【0200】
[5.1 第1処理例(睡眠不足)]
第1処理例は、制御装置1000が睡眠不足を判定する場合の処理例である。制御装置1000の制御部1100は、加速度センサを基本となる第1ユニットとし、対象者の覚醒・睡眠状態を取得する。具体的には、検出された加速度から睡眠しているかどうかを測定(例えば、寝返り等の体動の変動がある時間以上続かない場合は睡眠と判定)し、睡眠時間を取得する。
【0201】
例えば、制御装置1000(判定部1102)は、対象者の平均睡眠時間が6時間以下の場合、睡眠不足と判定する。ユニット決定部1104は、対策事項として「運動不足」と「食生活の乱れ」を対策事項として判定する。
【0202】
そして、ユニット決定部1104は、対策事項として「運動不足」が選択された場合は、加速度センサのデバイスを搭載したユニットを第2ユニットとして決定し、表示部1400に表示する。判定部1102は、センサ装置2000に加速度センサが1つ追加されることから、情報取得部1106が取得した情報から姿勢や運動を判定し、適切か否かを判定する(追加される加速度センサが指定された例えば太ももに付されている場合、追加される加速度センサで取得できる加速度が閾値(対象者が歩行または走行しているほどの加速度)を超える期間がある時間以上あるときに、判定部1102は、対象者が運動していると判定する)。
【0203】
また、ユニット決定部1104は、対策事項といて「食生活の乱れ」が選択された場合は、アセトンセンサを搭載したデバイスを搭載したユニットを第2ユニットとして決定し、表示部1400に表示する。判定部1102は、情報取得部1106が取得したアセトンセンサに基づく栄養状態から、適切に食生活が行われているか(アセトンセンサに基づく栄養状態を閾値以上摂取しているか否か)を判定する。
【0204】
[5.2 第2処理例(生活習慣病)]
第2処理例は、制御装置1000が対象者の生活習慣病を判定する場合の処理例である。制御部1100は、加速度センサのデバイスを含む第1ユニットから、加速度を検出し、対象者の覚醒・睡眠状態や、対象者の動きを取得する。
【0205】
そして、判定部1102は、対象者の睡眠時間・入眠時間・起床時間のいずれかの標準偏差が3時間以下の場合、対象者の状態を不規則な生活に基づく生活習慣病と判定する。その場合、ユニット決定部1104は、「高血圧」「高血糖」「歯周病」による詳細チェックを対策事項として挙げ、選択した対策に沿った第2ユニットを追加で提供する。
【0206】
ユニット決定部1104は、対策事項として「高血圧」が選択された場合は、血圧計のデバイスを含む第2ユニットを決定する。また、ユニット決定部1104は、対策事項として「高血糖」が選択された場合は、アセトンセンサのデバイスを含む第2ユニットを決定する。制御部1100は、情報取得部1106が取得したアセトンセンサから情報に基づいて、血糖値を取得する。
【0207】
ユニット決定部1104は、対策事項として「歯周病」が選択された場合、雑菌量センサのデバイスを含む第2ユニットを決定する。これにより、制御部1100は、情報取得部1106が取得した雑菌量センサから、雑菌の量を取得したり、歯周病の原因となる菌の量を取得したりすることで、歯周病のリスクを判定する(雑菌の量が閾値を超えているか否かで歯周病のリスクを判定する)。
【0208】
このように、図17に記載した処理テーブルに応じて、制御装置1000は、第1ユニットから、判定する内容、追加する第2ユニットが決まる。また、制御装置1000は、第1ユニット及び第2ユニットの組み合わせから、対象者の状態を評価することができる。また、制御装置1000は、評価結果に応じて、アラートを出力したり、アドバイスを出力したり、評価レポートを作成したりする。
【0209】
[9.変形例]
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も特許請求の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0210】
1 システム
10 端末装置
20 センサ装置
30 サーバ装置
35 コンピュータ
40 外部装置
1000 制御装置
1100 制御部
1102 判定部
1104 ユニット決定部
1106 情報取得部
1200 記憶部
1202 対象者情報記憶領域
1204 環境情報記憶領域
1206 属性情報記憶領域
1300 操作部
1400 表示部
1450 報知部
1500 通信部
2000 センサ装置
2100 ユニット
3000 外部装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17