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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022064799
(43)【公開日】2022-04-26
(54)【発明の名称】コーナ作業に適したペンキ塗装具
(51)【国際特許分類】
   B05C 17/035 20060101AFI20220419BHJP
   E04F 21/08 20060101ALI20220419BHJP
【FI】
B05C17/035
E04F21/08 K
E04F21/08 Q
E04F21/08 X
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020188831
(22)【出願日】2020-11-12
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-06-02
(31)【優先権主張番号】202011095617.8
(32)【優先日】2020-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】520281435
【氏名又は名称】按鈕科技(杭州)有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100088063
【弁理士】
【氏名又は名称】坪内 康治
(72)【発明者】
【氏名】董浩南
【テーマコード(参考)】
4F042
【Fターム(参考)】
4F042AA17
4F042AB00
4F042FA03
4F042FA05
4F042FA09
4F042FA16
4F042FA20
(57)【要約】      (修正有)
【課題】壁およびコーナに対して効果的に塗装でき、作業効率を向上させ得るペンキ塗装具を提供する。
【解決手段】ペンキ塗装具は支持機構を含み、支持機構は相互に固定接続され、支持ロッド11、貯料筒3と案内フレーム12を含み、案内フレームの外端に、案内フレームを回って回転可能に、壁に対向して塗装する第1塗装機構が設置され、案内フレームの右側に、第1塗装機構ペンキ塗料を提供するための噴出機構6が設けられ、噴出機構は第1塗装機構の下側に位置しており、案内フレーム内に、案内フレームの軸方向に沿って左右移動が可能な第2塗装機構が設けられ、第2塗装機構はコーナを塗装し、案内フレームの軸方向に沿って第2塗装機構を移動駆動する駆動機構が設けられ、貯料筒内にペンキ塗料を貯蓄する貯料室3aが設けられ、貯料室内に、ペンキ塗料を貯料室内へ導入して、第2塗装機構または噴出機構内へ輸送する供排ユニットが設けられている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コーナ作業に適したペンキ塗装具であって
前記ペンキ塗装具は支持機構を含み、前記支持機構は、相互に固定接続されており、支
持ロッド11、貯料筒3と案内フレーム12を含み、支持ロッド11、貯料筒3と案内フ
レーム12は、下から上へ配置されており、
案内フレーム12の外端に、案内フレーム12を回転でき、壁に対向して塗装する第1
塗装機構4が設置されており、
案内フレーム12の右側に、第1塗装機構4によって壁に塗装するペンキ塗料を提供す
るための噴出機構6が設けられており、噴出機構6は第1塗装機構4の下側に位置してお
り、
案内フレーム12内に、案内フレーム12の軸方向に沿って左右移動が可能な第2塗装
機構5が設けられており、第2塗装機構5はコーナを塗装し、
支持機構内に、案内フレーム12の軸方向に沿って第2塗装機構5を移動駆動する駆動
機構2が設けられており、
貯料筒3内にペンキ塗料を貯蓄する貯料室3aが設けられており、貯料室3a内に、提
供されるペンキ塗料を貯料室3a内へ導入して、第2塗装機構5又は噴出機構6内へ輸送
する供排ユニットが設けられている、
ことを特徴とするコーナ作業に適したペンキ塗装具。
【請求項2】
第1塗装機構4は、案内リング42、および案内リング42の外壁に固定設置される第1
スポンジスリーブ41を含み、案内リング42と案内フレーム12の右側外壁とが相互に
回転可能に接続されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のコーナ作業に適したペンキ塗装具。
【請求項3】
噴出機構6は、案内フレーム12の右端に固定設置される噴出孔62と、噴出孔62の上
端に開設される複数の導流カラー63と、および噴出孔62の下端に固定設置される第2
排出管61とを含んでおり、噴出孔62は中空構造であり、第2排出管61と導流カラー
63はいずれも噴出孔62内に連通する、
ことを特徴とする請求項1に記載のコーナ作業に適したペンキ塗装具。
【請求項4】
噴出孔62は円弧状であり、噴出孔62の内側端と第1スポンジスリーブ41の外壁とが
接触しており、噴出孔62は上開口が下開口よりも小径の円錐形状である、
ことを特徴とする請求項3に記載のコーナ作業に適したペンキ塗装具。
【請求項5】
第2塗装機構5は、駆動機構2内に滑動可能に接続されるスライドフレーム53と、スラ
イドフレーム53の右端に開設される半球形溝と、該半球形溝内に回転可能に接続される
案内軸52と、および案内軸52の外端に回転可能に接続される第2スポンジスリーブ5
1とを含んでおり、半球形溝の内壁に第1排出管34が固定接続されており、第1排出管
34の第2スポンジスリーブ51と反対側の一端は、順次にスライドフレーム53および
案内フレーム12を貫通して供排ユニットに係合する、
ことを特徴とする請求項4に記載のコーナ作業に適したペンキ塗装具。
【請求項6】
第2スポンジスリーブ51の中心部位における横方向切断面は、2つの対称的な円錐形状
とし、且つ2つの円錐構成の接触部位における挟み角が90度以上する、
ことを特徴とする請求項5に記載のコーナ作業に適したペンキ塗装具。
【請求項7】
供排ユニットは、貯料室3a内に滑動可能に接続されるピストン31と、ピストン31の
外壁に開設される2つの対称的制限スライド溝32と、制限スライド溝32内に滑動可能
に接続され且つピストン31に固定される供給管33と、および、両スライドロッド36
の底端間に固定設置される接続ロッド37とを含んでおり、接続ロッド37の外端に封止
ソフトパッド35が固定設置されており、封止ソフトパッド35の側端と制限スライド溝
32の内壁とが固定されており、貯料筒3の上端に案内管39が固定設置されており、案
内管39の上端と第1排出管34の案内フレーム12の外にある一端とが係合しており、
案内管39の底端が貯料筒3内の頂端を貫通して、さらにピストン31を通して貯料筒3
内の底部に延伸し、ピストン31と案内管39とが滑動可能に接続されており、貯料筒3
の底端に外部のペンキ塗料を連通する供給管33が固定設置されており、供給管33と貯
料筒3の内部とが連通しており、供給管33と貯料筒3の接続部位にペンキ塗料を下から
上へと輸送する一方向弁が設けられている、
ことを特徴とする請求項5に記載のコーナ作業に適したペンキ塗装具。
【請求項8】
駆動機構2は、案内フレーム12内部に開設されるチャンパーと、支持ロッド11の底部
に回転可能に接続され、順次に支持ロッド11、貯料筒3と案内フレーム12を貫通して
チャンパー内へ延伸している駆動ロッド21と、駆動ロッド21のチャンパー内に位置す
る外端に接続される第1歯車22と、第1歯車22の右側に噛合し接続される第2歯車2
3と、第2歯車23の内側に接続されるネジロッド24とを含み、スライドフレーム53
の案内フレーム12内にある一端にネジ溝が開設されており、ネジロッド24の第2歯車
23と反対側の一端が、ネジロッド24に締合される、
ことを特徴とする請求項5に記載のコーナ作業に適したペンキ塗装具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗装分野に関するもので、特に、コーナ作業に適したペンキ塗装具に関する。
【背景技術】
【0002】
ペンキを含み、ものの面に塗布され、一定の条件下でフィルムを形成し、保護や、装飾、
他の特別な機能(絶縁、防錆、防カビ、耐熱など)を発揮可能な液体や固体の材料は、み
んな塗料という。現在、合成樹脂は植物油にかわって、塗料として使われている。液体で
なく、塗料の一種類として粉体塗料もある。この分野で、塗料は有機化学工業の高分子材
料に属し、塗装フィルムは高分子化合物に属する。ところで、建物壁への塗装にあたって
は、塗装具が必要である。
【0003】
しかし、ペンキ塗料の壁塗装は、頻繁に塗料をつけて壁へ塗布し、尽きたら再び塗料をつ
けるように繰り返す必要がある。したがって、高い壁に対する塗装作業の場合は、作業者
の労働強度が増加する。加えて、頻繁に塗料つけを行えば、意外な人員転倒を招くおそれ
があり、安全上のリスクとなっている。また、部屋などのコーナに対する塗装作業の場合
、コーナにおける両方の壁に対し別々塗装を実行するのが一般的であるが、この場合、両
壁の接続部では不規則のテキスト、ないしは突起が生じる可能性があり、コーナの外観効
果、および質量に悪影響を与える。
【発明の概要】
【0004】
1、解決しようとする課題
上記の問題を解決するために、第1塗装機構と第2塗装機構の交互に使うことによって、
壁およびコーナに対して効果的に塗装でき、作業効率を向上するペンキ塗装具を提供する
【0005】
2、技術方案
上記の問題を解決するために、以下の技術方案を採用する。
コーナ作業に適したペンキ塗装具であって
該ペンキ塗装具は支持機構を含み、該支持機構は、相互に固定接続されており、支持ロ
ッド11、貯料筒3と案内フレーム12を含んでおり、支持ロッド11、貯料筒3と案内
フレーム12は、下から上へ配置されており、
案内フレーム12の外端に、案内フレーム12を回って回転可能に、壁に対向して塗装
する第1塗装機構4が設置されており、
案内フレーム12の右側に、第1塗装機構4によって壁に塗装するにはペンキ塗料を提
供するための噴出機構6が設けられており、噴出機構6は第1塗装機構4の下側に位置し
ており、
案内フレーム12内に、案内フレーム12の軸方向に沿って左右移動が可能な第2塗装
機構5が設けられており、第2塗装機構5はコーナを塗装し、
支持機構内に、案内フレーム12の軸方向に沿って第2塗装機構5を移動駆動する駆動
機構2が設けられており、
貯料筒3内にペンキ塗料を貯蓄する貯料室3aが設けられており、貯料室3a内に、提
供されるペンキ塗料を貯料室3a内へ導入して、第2塗装機構5または噴出機構6内へ輸
送する供排ユニットが設けられている、
ことを特徴とするコーナ作業に適したペンキ塗装具である。
【0006】
好ましくは、第1塗装機構4は、案内リング42、および案内リング42の外壁に固定設
置される第1スポンジスリーブ41を含み、案内リング42と案内フレーム12の右側外
壁とが相互に回転可能に接続されている。壁に対する塗装作業においては、第1塗装機構
4が壁に沿って往復上下移動し、第1スポンジスリーブ41が案内フレーム12を回って
回転して、第1スポンジスリーブ41が回転しながら壁にペンキ塗料を塗布するように動
作する。
【0007】
好ましくは、噴出機構6は、案内フレーム12の右端に固定設置される噴出孔62と、噴
出孔62の上端に開設される複数の導流カラー63と、および噴出孔62の下端に固定設
置される第2排出管61とを含んでいる。噴出孔62は中空構成とする。第2排出管61
と導流カラー63はいずれも噴出孔62内に連通する。供排ユニットによって貯料筒3内
に貯蓄するペンキ塗料を第2排出管61を介して噴出孔62内へ送り込んで、さらに、導
流カラー63を介して第1スポンジスリーブ41上に噴出して、こうして、第1スポンジ
スリーブ41によって壁に対して塗装を実行することができる。
【0008】
好ましくは、噴出孔62は円弧状の構成とする。噴出孔62の内側端と第1スポンジスリ
ーブ41の外壁とが接触している。噴出孔62は上開口が下開口より小径の円形台状構成
とする。噴出孔62の円弧と第1スポンジスリーブ41の一部円弧とが合わせされている
。このようにされると、第1スポンジスリーブ41は、回転しながら、導流カラー63か
ら噴出したペンキ塗料が付かれる。
【0009】
好ましくは、第2塗装機構5は、駆動機構2内に滑動可能に接続されるスライドフレーム
53と、スライドフレーム53の右端に開設される半球形溝と、該半球形溝内に回転可能
に接続される案内軸52と、および案内軸52の外端に回転可能に接続される第2スポン
ジスリーブ51とを含んでいる。半球形溝の内壁に第1排出管34が固定接続されている
。第1排出管34の第2スポンジスリーブ51と反対側の一端は、順次にスライドフレー
ム53および案内フレーム12を貫通して供排ユニットに係合している。コーナに対し塗
装作業を行う時に、第2スポンジスリーブ51を案内フレーム12外へ押して、コーナに
接触させて塗装する。第1排出管34と案内管39とが連通するので、貯料筒3内に貯蓄
するペンキ塗料を第2スポンジスリーブ51上に輸送して、第2スポンジスリーブ51上
に塗装に必要なペンキ塗料を付けることができる。第2スポンジスリーブ51がスポンジ
材であるので、第1排出管34から第2スポンジスリーブ51上へ導出するペンキ塗料が
過多であった場合でも、地上にペンキが落ちることがなく、充分に第2スポンジスリーブ
51に吸収される。
【0010】
好ましくは、第2スポンジスリーブ51の中心部位における横方向切断面は、2つの対称
的円形台構成とし、且つ2つの円形台構成の接触部位における挟み角が90度以上とする
。コーナにペンキ塗料を塗布する作業際は、コーナが直角であるため、第2スポンジスリ
ーブ51がコーナ上に押されると、コーナの直角限定によって、両円形台構成の接触部位
の挟み角度が90度になるように変形されて、ぴったりとコーナに貼り付けるので、塗装
作業は容易に行える。
【0011】
好ましくは、供排ユニットは、貯料室3a内に滑動可能に接続されるピストン31(ピス
トン31と貯料筒3の内壁との間は遊隙嵌合とする。即ちピストン31は貯料筒3の内壁
に沿って上下移動可能とする。ただし、両者間は良好な封止性を確保する)と、ピストン
31の外壁に開設される2つの対称的制限スライド溝32(制限スライド溝32の径がピ
ストン31の径よりはるかに小さくする)と、制限スライド溝32内に滑動可能に接続さ
れ且つピストン31に固定される供給管33と、および、両スライドロッド36の底端間
に固定設置される接続ロッド37とを含んでいる。接続ロッド37の外端に封止ソフトパ
ッド35が固定設置されている。封止ソフトパッド35の側端と制限スライド溝32の内
壁とが固定されている。封止ソフトパッド35は制限スライド溝32内の中間部位で接続
ロッド37に接続されている。即ち接続ロッド37が制限スライド溝32の中心部位にあ
る時は、接続ロッド37の上側に位置する封止ソフトパッド35と接続ロッド37の下側
に位置する封止ソフトパッド35はいずれも自然状態(平直状)である。貯料筒3の上端
に案内管39が固定設置されている。案内管39の上端と第1排出管34の案内フレーム
12の外にある一端とが係合されている。第1塗装機構4によって壁に対して塗装作業を
行う時は、案内管39の上端と第2排出管61の底端とが係合し、案内管39の底端が貯
料筒3内の頂端を貫通して、さらにピストン31を通して貯料筒3内の底部に延伸し、ピ
ストン31と案内管39とが滑動可能に接続されている(且つ両者間は滑動可能に接続さ
れながら封止性を保有する)。また貯料筒3の底端に外部のペンキ塗料を連通する供給管
33が固定設置されている。供給管33と貯料筒3の内部とが連通している。供給管33
と貯料筒3の接続部位にペンキ塗料を下から上へと輸送する一方向弁が設けられている。
【0012】
好ましくは、駆動機構2は、案内フレーム12内部に開設されるチャンパーと、支持ロッ
ド11の底部に回転可能に接続され、順次に支持ロッド11、貯料筒3と案内フレーム1
2を貫通してチャンパー内へ延伸している駆動ロッド21と、駆動ロッド21のチャンパ
ー内に位置する外端に接続される第1歯車22と、第1歯車22の右側に噛合し接続され
る第2歯車23と、第2歯車23の内側に接続されるネジロッド24とを含む。スライド
フレーム53の案内フレーム12内にある一端にネジ溝が開設されている。ネジロッド2
4の第2歯車23と反対側の一端が、ネジロッド24内に締合されている。第2スポンジ
スリーブ51を案内フレーム12内に引きもどすためには、時計回りに駆動ロッド21を
回転させる。このようにして、駆動ロッド21によって第1歯車22が時計回りに回転し
、さらに第1歯車22によって第2歯車23が時計回りに回転し、第2歯車23によって
ネジロッド24が時計回りに回転し、さらにスライドフレーム53が漸次的に左方向に摺
動することによって、第2スポンジスリーブ51が漸次的に案内フレーム12の内部へ滑
り込む。第2スポンジスリーブ51を案内フレーム12外へ押すためには、逆時計回りに
駆動ロッド21を回転させる。このようにして、第1歯車22、第2歯車23とネジロッ
ド24がそれぞれ相応的に回転し、スライドフレーム53が漸次的に右方向に摺動するこ
とによって、第2スポンジスリーブ51が案内フレーム12の外部へ滑り出る。
【0013】
3、発明の効果
本発明の利点は、先行技術に比べて、以下の有利な効果がある。
本発明は、第1塗装機構と第2塗装機構の交互に使うことによって、壁およびコーナに対
して効果的に塗装でき、作業効率を向上する。
第2スポンジスリーブがスポンジ材であるので、それにペンキ塗料がつくと、ペンキ塗料
が容易に落下できなく、該第2スポンジスリーブによって吸収される。該スポンジスリー
ブの特別な構成によって、第2スポンジスリーブをコーナに押すと、第2スポンジスリー
ブの右側部位にてぴったりと両コーナの接触部位に貼り付けることができるので、塗装作
業を完璧に行える。
噴出機構を設けているので、第1塗装機構にペンキ塗料が付くことができ、ペンキ塗料の
飛び散ることが容易に発生できない。
駆動機構を設けているので、支持機構が長寸法の場合でも、簡単に第2塗装機構の案内フ
レーム外への露出距離を調節できる。第1塗装機構を使用する場合、第2塗装機構を案内
フレーム内に位置させるように調節することで、第2塗装機構が第1塗装機構の塗装を邪
魔することを避けることができる。一方、第2塗装機構を使用する場合、第2塗装機構を
完全に案内フレーム外で露出させるように調節することで、第2塗装機構の塗装作業が容
易になる。
供排ユニットを設けているので、外部のペンキを貯料室内に導入でき、さらに第1塗装機
構または第2塗装機構中へ輸送できる。適切に、第1塗装機構や第2塗装機構に充分なペ
ンキ塗料を提供することができ、ペンキ塗料の輸送効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の立体構造の概略図である。
図2図1のA箇所における構成図である。
図3】本発明の断面構成図である。
図4】本発明の駆動機構、第1の塗布構造及び第2の塗装構造部分の断面構成図である。
図5】本発明の貯料筒部分の立体構造を示す図である。
図6】本発明の貯料筒部分の側面構成図である。
図7】本発明のスポンジスリーブと案内軸分の立体構造の概略図である。
【0015】
[符号の説明]
11 支持ロッド
12 案内フレーム
2 駆動機構
21 駆動ロッド
22 第1歯車
23 第2歯車
24 ネジロッド
3 貯料筒
3a 貯料室
31 ピストン
32 制限スライド溝
33 管
34 第1排出管
35 封止ソフトパッド
36 スライドロッド
37 接続ロッド
39 案内管
4 第1塗装機構
41 第1スポンジスリーブ
42 案内リング
5 第2塗装機構
51 第2スポンジスリーブ
52 案内軸
53 スライドフレーム
6 噴出機構
61 第2排出管
62 噴出孔
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態における図面ととに、本発明の実施の形態における技術的な
態様を明確かつ完全に説明する。
【0017】
図1~7は、コーナ作業に適したペンキ塗装具を示している。該ペンキ塗装具は支持機構
を含む。該支持機構は、相互に固定接続される、支持ロッド11、貯料筒3と案内フレー
ム12を含んでいる。支持ロッド11、貯料筒3と案内フレーム12は、下から上へ配布
されている。
【0018】
案内フレーム12の外端に、案内フレーム12を回って回転可能に、壁に対向して塗装す
る第1塗装機構4が設置されている。第1塗装機構4は、案内リング42、および案内リ
ング42の外壁に固定設置される第1スポンジスリーブ41を含み、案内リング42と案
内フレーム12の右側外壁とが相互に回転可能に接続されている。壁に対する塗装作業に
おいては、第1塗装機構4が壁に沿って往復上下移動し、第1スポンジスリーブ41が案
内フレーム12を回って回転して、第1スポンジスリーブ41が回転しながら壁にペンキ
塗料を塗布するように動作する。
【0019】
案内フレーム12の右側に、第1塗装機構4によって壁に塗装するにはペンキ塗料を提供
するための噴出機構6が設けられている。噴出機構6は第1塗装機構4の下側に位置して
いる。噴出機構6は、案内フレーム12の右端に固定設置される噴出孔62と、噴出孔6
2の上端に開設される複数の導流カラー63と、および噴出孔62の下端に固定設置され
る第2排出管61とを含んでいる。噴出孔62は中空構成とする。第2排出管61と導流
カラー63はいずれも噴出孔62内に連通する。供排ユニットによって貯料筒3内に貯蓄
するペンキ塗料を第2排出管61を介して噴出孔62内へ送り込んで、さらに、導流カラ
ー63を介して第1スポンジスリーブ41上に噴出して、こうして、第1スポンジスリー
ブ41によって壁に対して塗装を実行することができる。
【0020】
噴出孔62は円弧状の構成とする。噴出孔62の内側端と第1スポンジスリーブ41の外
壁とが接触している。噴出孔62は上開口が下開口より小径の円形台状構成とする。噴出
孔62の円弧と第1スポンジスリーブ41の一部円弧とが合わせされている。このように
されると、第1スポンジスリーブ41は、回転しながら、導流カラー63から噴出したペ
ンキ塗料が付かれる。
【0021】
案内フレーム12内に、案内フレーム12の軸方向に沿って左右移動が可能な第2塗装機
構5が設けられている。第2塗装機構5はコーナを塗装するように機能する。第2塗装機
構5は、駆動機構2内に滑動可能に接続されるスライドフレーム53と、スライドフレー
ム53の右端に開設される半球形溝と、該半球形溝内に回転可能に接続される案内軸52
と、および案内軸52の外端に回転可能に接続される第2スポンジスリーブ51とを含ん
でいる。半球形溝の内壁に第1排出管34が固定接続されている。第1排出管34の第2
スポンジスリーブ51と反対側の一端は、順次にスライドフレーム53および案内フレー
ム12を貫通して供排ユニットに係合している。コーナに対し塗装作業を行う時に、第2
スポンジスリーブ51を案内フレーム12外へ押して、コーナに接触させて塗装する。第
1排出管34と案内管39とが連通するので、貯料筒3内に貯蓄するペンキ塗料を第2ス
ポンジスリーブ51上に輸送して、第2スポンジスリーブ51上に塗装に必要なペンキ塗
料を付けることができる。第2スポンジスリーブ51がスポンジ材であるので、第1排出
管34から第2スポンジスリーブ51上へ導出するペンキ塗料が過多であった場合でも、
地上にペンキが落ちることがなく、充分に第2スポンジスリーブ51に吸収される。
【0022】
第2スポンジスリーブ51の中心部位における横方向切断面は、2つの対称的円形台構成
とし、且つ2つの円形台構成の接触部位における挟み角が90度以上とする。コーナにペ
ンキ塗料を塗布する作業際は、コーナが直角であるため、第2スポンジスリーブ51がコ
ーナ上に押されると、コーナの直角限定によって、両円形台構成の接触部位の挟み角度が
90度になるように変形されて、ぴったりとコーナに貼り付けるので、塗装作業は容易に
行える。
【0023】
支持機構内に、案内フレーム12の軸方向に沿って第2塗装機構5を移動駆動する駆動機
構2が設けられている。駆動機構2は、案内フレーム12内部に開設されるチャンパーと
、支持ロッド11の底部に回転可能に接続され、順次に支持ロッド11、貯料筒3と案内
フレーム12を貫通してチャンパー内へ延伸している駆動ロッド21と、駆動ロッド21
のチャンパー内に位置する外端に接続される第1歯車22と、第1歯車22の右側に噛合
し接続される第2歯車23と、第2歯車23の内側に接続されるネジロッド24とを含む
。スライドフレーム53の案内フレーム12内にある一端にネジ溝が開設されている。ネ
ジロッド24の第2歯車23と反対側の一端が、ネジロッド24内に締合されている。第
2スポンジスリーブ51を案内フレーム12内に引きもどすためには、時計回りに駆動ロ
ッド21を回転させる。このようにして、駆動ロッド21によって第1歯車22が時計回
りに回転し、さらに第1歯車22によって第2歯車23が時計回りに回転し、第2歯車2
3によってネジロッド24が時計回りに回転し、さらにスライドフレーム53が漸次的に
左方向に摺動することによって、第2スポンジスリーブ51が漸次的に案内フレーム12
の内部へ滑り込む。第2スポンジスリーブ51を案内フレーム12外へ押すためには、逆
時計回りに駆動ロッド21を回転させる。このようにして、第1歯車22、第2歯車23
とネジロッド24がそれぞれ相応的に回転し、スライドフレーム53が漸次的に右方向に
摺動することによって、第2スポンジスリーブ51が案内フレーム12の外部へ滑り出る
【0024】
貯料筒3内にペンキ塗料を貯蓄する貯料室3aが設けられている。貯料室3a内に、提供
されるペンキ塗料を貯料室3a内へ導入して、第2塗装機構5または噴出機構6内へ輸送
する供排ユニットが設けられている。供排ユニットは、貯料室3a内に滑動可能に接続さ
れるピストン31(ピストン31と貯料筒3の内壁との間は遊隙嵌合とする。即ちピスト
ン31は貯料筒3の内壁に沿って上下移動可能とする。ただし、両者間は良好な封止性を
確保する)と、ピストン31の外壁に開設される2つの対称的制限スライド溝32(制限
スライド溝32の径がピストン31の径よりはるかに小さくする)と、制限スライド溝3
2内に滑動可能に接続され且つピストン31に固定される供給管33と、および、両スラ
イドロッド36の底端間に固定設置される接続ロッド37とを含んでいる。接続ロッド3
7の外端に封止ソフトパッド35が固定設置されている。封止ソフトパッド35の側端と
制限スライド溝32の内壁とが固定されている。封止ソフトパッド35は制限スライド溝
32内の中間部位で接続ロッド37に接続されている。即ち接続ロッド37が制限スライ
ド溝32の中心部位にある時は、接続ロッド37の上側に位置する封止ソフトパッド35
と接続ロッド37の下側に位置する封止ソフトパッド35はいずれも自然状態(平直状)
である。貯料筒3の上端に案内管39が固定設置されている。案内管39の上端と第1排
出管34の案内フレーム12の外にある一端とが係合されている。第1塗装機構4によっ
て壁に対して塗装作業を行う時は、案内管39の上端と第2排出管61の底端とが係合し
、案内管39の底端が貯料筒3内の頂端を貫通して、さらにピストン31を通して貯料筒
3内の底部に延伸し、ピストン31と案内管39とが滑動可能に接続されている(且つ両
者間は滑動可能に接続されながら封止性を保有する)。また貯料筒3の底端に外部のペン
キ塗料を連通する供給管33が固定設置されている。供給管33と貯料筒3の内部とが連
通している。供給管33と貯料筒3の接続部位にペンキ塗料を下から上へと輸送する一方
向弁が設けられている。
【0025】
ピストン31の初期状態は、貯料筒3の底部に接近する位置とする。外部からペンキ塗料
を吸い取るためには、接続ロッド37を作業者が持ちながら上向きに移動させる。こうし
て、接続ロッド37によってピストン31が上向きに一定の距離にて移動すると、接続ロ
ッド37の移動が停止する。この時は、一方向弁が設けられているので、貯料筒3内に吸
い込まれるピストン31の下側にあるペンキ塗料が容易に貯料筒3外へ洩漏しない。つい
でに、実際によって第1塗装機構4あるいは第2塗装機構5を選択して塗装を実行する。
接続ロッド37を下に引いて、接続ロッド37によってピストン31が貯料筒3内で下向
きに移動する。この時は、ペンキ塗料が、案内管39内まで押出され、案内管39を介し
て第1排出管34または第2排出管61内へ案内される。これまででは、接続ロッド37
が貯料筒3内の上部に接近するまで移動すると、接続ロッド37の下側に位置する封止ソ
フトパッド35が引張状態となって、接続ロッド37の上側に位置する封止ソフトパッド
35が圧縮状態となる。接続ロッド37が貯料筒3内の底部に接近するまで移動すると、
接続ロッド37の下側に位置する封止ソフトパッド35が圧縮状態となって、接続ロッド
37の上側に位置する封止ソフトパッド35が引張状態となる。
【0026】
ここで、ピストン31を貯料筒3内で上下移動させるプロセスにおいて、ペンキ塗料を貯
料筒3内に吸い取って、第1スポンジスリーブ41や第2スポンジスリーブ51の少時間
的塗装には充分な塗料を案内管39を介して一部押出すれば、接続ロッド37を作業者が
解放してもよい。この時は、ピストン31が、貯料筒3内でピストン31下側の圧力で上
移し、接続ロッド37の制限スライド溝32内における移動可能な最上位まで移動を停止
する。第1スポンジスリーブ41や第2スポンジスリーブ51上のペンキ塗料がそろそろ
尽きる時期に、再び下に接続ロッド37を押して、上記作業を繰り返して行なってペンキ
塗料を導出すればよい。ここで、接続ロッド37を作業者が常に持ちながら作業する必要
がない。
【0027】
実際の動作を説明する。第1塗装機構4によって壁に塗装する場合は、最初では、第2ス
ポンジスリーブ51が案内フレーム12内に位置している。第2排出管61と案内管39
とを係合して、接続ロッド37を作業者が上に押して、それに連動してピストン31が貯
料筒3内で上向きに移動する。このようにして供給管33を介して外部のペンキ塗料が貯
料筒3内に吸い込まれる。ピストン31が一定の距離にて移動すると停止する。一方向弁
によって、貯料筒3内にあるペンキ塗料が貯料筒3外へ流れ戻りにくい。そして、接続ロ
ッド37を下に押して、ピストン31が貯料筒3内で下に移動して、このようにして貯料
筒3内にあるペンキ塗料が案内管39内へ押出され、そしてペンキ塗料が案内管39と第
2排出管61を介して噴出孔62内に送り込まれて、導流カラー63を介して第1スポン
ジスリーブ41へ噴出される。このように、第1スポンジスリーブ41の塗装作業が完成
する。一方、第2スポンジスリーブ51によってコーナに対して塗装を行う場合は、第2
排出管61と案内管39との間の係合を解放し、第1排出管34と案内管39とを係合し
て、逆時計回りに駆動ロッド21を回転させる。このようにして、駆動ロッド21に連動
して第1歯車22が動作し、第2歯車23とネジロッド24がそれぞれ相応的に逆時計回
りに回転することによって、スライドフレーム53が漸次的に右方向に移動し、第2スポ
ンジスリーブ51が漸次的に案内フレーム12外へ露出する。第2スポンジスリーブ51
が完全に案内フレーム12外に露出するまで、駆動ロッド21の回転が停止する。このよ
うに繰り返して上記作業を行なって、ペンキ塗料を貯料筒3内に吸い取って、さらに第1
排出管34内に案内導入してから、第2スポンジスリーブ51上に噴出する。このように
、第2スポンジスリーブ51の塗装作業が完成する。
図1
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図7