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特開2022-6486消耗品の発注を管理する情報処理装置、コンピュータプログラム、および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022006486
(43)【公開日】2022-01-13
(54)【発明の名称】消耗品の発注を管理する情報処理装置、コンピュータプログラム、および方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20120101AFI20220105BHJP
   G06Q 10/00 20120101ALI20220105BHJP
【FI】
G06Q30/06 300
G06Q10/00 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020108718
(22)【出願日】2020-06-24
(71)【出願人】
【識別番号】501400714
【氏名又は名称】株式会社メリックス
(74)【代理人】
【識別番号】100130421
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 真毅
(72)【発明者】
【氏名】豊饒 賢造
(72)【発明者】
【氏名】油井 美弥子
(72)【発明者】
【氏名】山本 昌志
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB54
5L049CC15
(57)【要約】      (修正有)
【課題】消耗品の発注を管理する情報処理装置、コンピュータプログラム、および方法を提供する。
【解決手段】情報処理システムにおいて、情報処理装置20は、クライアント端末からマーカーに関連する情報を受信する通信手段と、マーカーに関連する情報によって消耗品の購入が前回の発注日から所定の期間経過していることを条件に、消耗品の発注を行う発注手段とを有する。通信手段は、マーカーに関連する情報に基づき、消耗品に関する情報をクライアント端末に送信する。クライアント端末は、消耗品に関する情報を表示し、ユーザが購入を求める消耗品であることを確認し、ユーザが購入を求める消耗品である場合は、購入する意思を通信手段に送信する。発注手段は、購入する意思を受信した場合であっても、マーカーに関連する情報によって示される消耗品の購入が購入日から所定の期間経過していない場合は、消耗品の発注を行わない。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
消耗品の容器の開封を指示するマーカーを認識したクライアント端末から前記認識されたマーカーに関連する情報を受信する通信手段と、
前記通信手段が受信した前記マーカーに関連する情報によって前記消耗品の購入が前回の発注日から所定の期間経過していることを条件に、前記消耗品の発注を行う発注手段とを有し、
前記受信装置が受信した前記認識されたマーカーに関連する情報に基づき、前記消耗品に関する情報を前記クライアント端末に送信する通信手段とを備え、
前記クライアント端末は、前記消耗品に関する情報を表示し、ユーザが購入を求める消耗品であることを確認し、前記ユーザが購入を求める消耗品である場合は、購入する意思を前記通信手段に送信し、
前記発注手段は、
前記購入する意思を受信した場合であっても、
前記通信手段が受信した前記マーカーに関連する情報によって示される前記消耗品の購入が前記購入日から所定の期間経過していない場合は、前記消耗品の発注を行わない、情報処理装置。
【請求項2】
前記消耗品の発注状況を示すステータス情報を格納する記憶手段を有し、
前記発注手段は、前記通信手段が受信した前記マーカーに関連する情報によって示される前記消耗品の発注日と前記ステータス情報に記録されている前回の発注日とを照合して前記所定の期間が経過したかどうかを判定する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記発注手段は、前記消耗品の購入が前回の購入日から所定の期間経過している場合は、前記通信手段が受信した前記マーカーに関連する情報を新たな購入日として前記記憶手段に格納する、請求項1または2のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記消耗品の発注は、発注時期により、消耗品の量や金額を変更するものである請求項1~3のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記消耗品の容器の開封を指示するマーカーは、前記消耗品の容器を開封した後に入手される請求項1~4のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項6】
消耗品の容器の開封を指示するマーカーを認識して前記認識されたマーカーに関連する情報を送信する、クライアント端末と、
請求項1~5のいずれかに記載の情報処理装置とを備える
消耗品発注システム。
【請求項7】
消耗品の容器の開封を指示するマーカーを認識したクライアント端末から前記認識されたマーカーに関連する情報を受信する受信ステップと、
前記通信手段が受信した前記マーカーに関連する情報によって前記消耗品の購入が前回の発注日から所定の期間経過していることを条件に、前記消耗品の発注を行う発注ステップと、
前記受信装置が受信した前記認識されたマーカーに関連する情報に基づき、前記消耗品に関する情報を前記クライアント端末に送信する通信ステップと
を含み、
前記クライアント端末は、前記消耗品に関する情報を表示し、ユーザが購入を求める消耗品であることを確認し、前記ユーザが購入を求める消耗品である場合は、購入する意思を前記通信手段に送信し、
前記発注ステップは、
前記通信手段が受信した前記マーカーに関連する情報によって示される前記消耗品の購入が前記購入日から所定の期間経過していない場合は、前記消耗品の発注を行わない、情報処理方法。
【請求項8】
前記発注手段は、前記通信手段が受信した前記マーカーに関連する情報によって示される前記消耗品の発注日と前記消耗品の発注状況を示すステータス情報に記録されている前回の発注日とを照合して前記所定の期間が経過したかどうかを判定する、請求項7に記載の情報処理方法。
【請求項9】
消耗品の発注を管理するコンピュータに実行させるための情報処理コンピュータプログラムであって、
前記コンピュータに、
消耗品の容器の開封を指示するマーカーを認識したクライアント端末から前記認識されたマーカーに関連する情報を受信させる処理と、
前記通信手段が受信した前記マーカーに関連する情報によって前記消耗品の購入が前回の発注日から所定の期間経過していることを条件に、前記消耗品を発注させる処理と、を実行させ、
発注させる処理において、
前記購入する意思を受信した場合であっても、
前記通信手段が受信した前記マーカーに関連する情報によって示される前記消耗品の購入が前記購入日から所定の期間経過していない場合は、前記消耗品の発注を行わない、コンピュータプログラム。
【請求項10】
前記消耗品の発注は、発注時期により、消耗品の量や金額を変更する請求項9に記載のコンピュータプログラム。
【請求項11】
前記消耗品の容器の開封を指示するマーカーは、前記消耗品の容器を開封した後に入手される請求項9または10に記載のコンピュータプログラム。
【請求項12】
消耗品の発注を管理するコンピュータに実行する方法であって、
消耗品の容器の開封を指示するマーカーを認識したクライアント端末から前記認識されたマーカーに関連する情報を受信させる処理と、
前記通信手段が受信した前記マーカーに関連する情報によって前記消耗品の購入が前回の発注日から所定の期間経過していることを条件に、前記消耗品の発注させる処理と、を実行し、
前記発注処理は、
前記通信手段が受信した前記マーカーに関連する情報によって示される前記消耗品の購入が前記購入日から所定の期間経過していない場合は、前記消耗品の発注を行わない、方法。
【請求項13】
前記消耗品の発注は、発注時期により、消耗品の量や金額が変更される請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記消耗品の容器の開封を指示するマーカーは、前記消耗品の容器を開封した後に入手される請求項12または13に記載のコンピュータプログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消耗品の発注を管理する情報処理装置、コンピュータプログラム、および方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットを介してWEBサーバーと通信して、物品を購入することが行われている。また、消耗品に関して、一定の条件下でいわゆる“使い放題プラン”の消耗品がある。このプランは、商品を購入して使い終わったら、発注をして新しい商品がとどくものである。一方、このプランの場合、使っていないのに、次の商品の発注がされることを避ける必要がある。また、重複注文を避ける必要もある。
【0003】
このような、問題を解決するために、いくつかの方法が提案されている。例えば、消耗品の取引を電子的に行う消耗品取引装置において、
「前記ユーザを識別するためのユーザIDと、前記ユーザが前記消耗品を発注した時とを対応付けて記録するユーザ記憶部を備え、前記取引処理部は、前記ユーザから受け付けた発注の時が、前記ユーザ記憶部を参照することにより前回発注された時から所定の期間経過していないと判定される場合には取引を行わないようにする」ことが、開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、消耗品の提供を管理するための管理サーバーにおいて、前記クライアント端末から送信された固有識別コードに含まれているクライアント識別コードによって特定されるクライアントが過去に購入した製品の名称、型番、シリアルナンバー、又は、画像の一覧表示から該当する製品を選択するための選択画面を前記クライアント端末に表示させるものが開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
しかし、特許文献1の技術では、経過時間のみで判断すると、実際に使われていないのに、次の消耗品を購入することを排除できず、いわゆる“使い放題プラン”の消耗品の購入の場合に問題がある。
【0006】
また、特許文献2の技術では、クライアント識別コードによって特定されるクライアントが過去に購入した製品の名称、型番、シリアルナンバー、又は、画像の一覧表示だけでは、消耗品が実際に使われているかどうかを確認できないという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005-108157号公報
【特許文献2】特開2015-43121号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、ユーザが消耗品を“使い放題プラン”を用いて購入する場合に、消耗品の消費をより簡易にかつ簡潔に確認して、個人情報の入力作業を省略することで安心性を高め、重複購入にならない、消耗品の発注を管理する情報処理装置、コンピュータプログラム、および方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の消耗品の発注を管理する情報処理装置は、本発明の情報処理装置は、消耗品の容器の開封を指示するマーカーを認識したクライアント端末から前記認識されたマーカーに関連する情報を受信する通信手段と、
前記通信手段が受信した前記マーカーに関連する情報によって前記消耗品の購入が前回の発注日から所定の期間経過していることを条件に、前記消耗品の発注を行う発注手段とを有し、前記受信装置が受信した前記認識されたマーカーに関連する情報に基づき、前記消耗品に関する情報を前記クライアント端末に送信する送信手段とを備え、
前記クライアント端末は、前記消耗品に関する情報を表示し、ユーザが購入を求める消耗品であることを確認し、前記ユーザが購入を求める消耗品である場合は、購入する意思を前記通信手段に送信し、
前記発注手段は、
前記購入する意思を受信した場合であっても、
前記通信手段が受信した前記マーカーに関連する情報によって示される前記消耗品の購入が前記購入日から所定の期間経過していない場合は、前記消耗品の発注を行わない。
【0010】
本発明では、消耗品の容器の開封を指示するマーカーを認識したクライアント端末から前記認識されたマーカーに関連する情報を用いる。これにより、少なくとも消耗品が開封されていることを認識することができる。
【0011】
また、通信手段が受信した前記マーカーに関連する情報によって前記消耗品の購入が前回の発注日から所定の期間経過していることを条件に、前記消耗品の発注を行う。この結果、重複発注を回避することができる。
【0012】
また、前記情報処理装置は、前記消耗品の発注状況を示すステータス情報を格納する記憶手段を有し、前記発注手段は、前記通信手段が受信した前記マーカーに関連する情報によって示される前記消耗品の発注日と前記ステータス情報に記録されている前回の発注日とを照合して前記所定の期間が経過したかどうかを判定する。
【0013】
前記受信装置が受信した前記認識されたマーカーに関連する情報に基づき、前記消耗品に関する情報を前記クライアント端末に送信して、表示させることにより、ユーザが発注しようとする消耗品をユーザに確認することができる。この結果、誤発注を回避することができる。
【0014】
前回の発注日と照合することにより、重複発注を回避することができる。
【0015】
前記発注手段は、前記消耗品の購入が前回の購入日から所定の期間経過している場合は、前記通信手段が受信した前記マーカーに関連する情報を新たな購入日として前記記憶手段に格納する。この結果、次回の発注の際の判断の基準日が発生する。
【0016】
また、前記消耗品の発注は、発注時期により、消耗品の量や金額を変更するものであってもよい。
【0017】
また、前記消耗品の容器の開封を指示するマーカーは、前記消耗品の容器を開封した後に入手されるものである。この結果、少なくとも消耗品が開封されたことが情報処理装置側にて認識できる。
【0018】
また、消耗品発注システムは、消耗品の容器の開封を指示するマーカーを認識して前記認識されたマーカーに関連する情報を送信する、クライアント端末と、
前記のいずれかに記載の情報処理装置とを備える。
【0019】
また、本発明の情報処理方法は、消耗品の容器の開封を指示するマーカーを認識したクライアント端末から前記認識されたマーカーに関連する情報を受信する受信ステップと、
前記通信手段が受信した前記マーカーに関連する情報によって前記消耗品の購入が前回の発注日から所定の期間経過していることを条件に、前記消耗品の発注を行う発注ステップと、
前記受信装置が受信した前記認識されたマーカーに関連する情報に基づき、前記消耗品に関する情報を前記クライアント端末に送信する通信ステップと
を含み、
前記クライアント端末は、前記消耗品に関する情報を表示し、ユーザが購入を求める消耗品であることを確認し、前記ユーザが購入を求める消耗品である場合は、購入する意思を前記通信手段に送信し、
前記発注ステップは、
前記通信手段が受信した前記マーカーに関連する情報によって示される前記消耗品の購入が前記購入日から所定の期間経過していない場合は、前記消耗品の発注を行わない。
【0020】
また、本発明の情報処理方法は、前記発注手段は、前記通信手段が受信した前記マーカーに関連する情報によって示される前記消耗品の発注日と前記消耗品の発注状況を示すステータス情報に記録されている前回の発注日とを照合して前記所定の期間が経過したかどうかを判定する。
【0021】
本発明のコンピュータプログラムは、消耗品の発注を管理するコンピュータに実行させるための情報処理コンピュータプログラムであって、
前記コンピュータに、
消耗品の容器の開封を指示するマーカーを認識したクライアント端末から前記認識されたマーカーに関連する情報を受信させる処理と、
前記通信手段が受信した前記マーカーに関連する情報によって前記消耗品の購入が前回の発注日から所定の期間経過していることを条件に、前記消耗品を発注させる処理と、を実行させ、
発注させる処理において、
前記購入する意思を受信した場合であっても、
前記通信手段が受信した前記マーカーに関連する情報によって示される前記消耗品の購入が前記購入日から所定の期間経過していない場合は、前記消耗品の発注を行わない。
【0022】
前記コンピュータプログラムは、前記消耗品の発注は、発注時期により、消耗品の量や金額を変更する。
【0023】
前記コンピュータプログラムは、前記消耗品の容器の開封を指示するマーカーは、前記消耗品の容器を開封した後に入手される。
【0024】
本発明の方法は、消耗品の発注を管理するコンピュータに実行する方法であって、
消耗品の容器の開封を指示するマーカーを認識したクライアント端末から前記認識されたマーカーに関連する情報を受信させる処理と、
前記通信手段が受信した前記マーカーに関連する情報によって前記消耗品の購入が前回の発注日から所定の期間経過していることを条件に、前記消耗品の発注させる処理と、を実行し、
前記発注処理は、
前記通信手段が受信した前記マーカーに関連する情報によって示される前記消耗品の購入が前記購入日から所定の期間経過していない場合は、前記消耗品の発注を行わない。
【0025】
前記方法は、前記消耗品の発注は、発注時期により、消耗品の量や金額が変更される。
【0026】
前記方法は、前記消耗品の容器の開封を指示するマーカーは、前記消耗品の容器を開封した後に入手される。
【発明の効果】
【0027】
本発明の情報処理装置は、消耗品の容器の開封を指示するマーカーを認識したクライアント端末から前記認識されたマーカーに関連する情報を用いる。これにより、少なくとも消耗品が開封されていることを認識することができる。
【0028】
また、通信手段が受信した前記マーカーに関連する情報によって前記消耗品の購入が前回の発注日から所定の期間経過していることを条件に、前記消耗品の発注を行う。この結果、重複発注を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1図1は本発明の一実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図2図2図1に示す格納部に格納されている消耗品データベースの例を示す図である。
図3図3は消耗品の容器の開封を指示するマーカーの一例を示す図である。
図4図4は消耗品の容器の開封を指示するマーカーの一例を示す図である。
図5図5は消耗品発注の動作を示すシーケンス図である。
図6図6は消耗品発注処理を示すフローチャートである。
図7図7図6のフローチャートを一部変形した部分のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[消耗品発注システム]
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。この情報処理システムは、消耗品を販売する業者が消耗品のユーザであるクライアントが使用するクライアント端末10と、消耗品を販売する業者に設置される情報処理装置20とを含む。
【0031】
クライアント端末10としては、パーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォンなどの消耗品の容器の開封を指示するマーカーを認識する手段を有する物が使用される。クライアント端末10と情報処理装置20とは、インターネットを介して通信可能となっている。以下に、クライアント端末10と情報処理装置20とが、インターネットを介して通信を行う場合について説明する。
【0032】
図1に示すように、情報処理装置20は、操作部21と、インターネット接続部22と、通信部23と、データ処理部24と、検索部25と、格納部26と、表示部27とを含んでいる。情報処理装置20は、消耗品を管理する。なお、以下の説明から明らかなように、データ処理部24は、発注手段としても機能する。
【0033】
上記情報処理装置20の構成のうち、少なくとも一部は、中央演算装置(CPU)と、CPUに各種の処理を行わせるためのソフトウェア(情報コンピュータプログラム)とによって構成されていてもよい。ソフトウェアは、格納部26の記録媒体に記録される。記録媒体としては、内蔵のハードディスクのほかに、外付けハードディスク、フレキシブルディスク、MO、MT、RAM、CD-ROM、またはDVD-ROMなどの公知の記録媒体を用いることができる。
【0034】
操作部21は、例えばキーボードやマウスなどを含み、各種のデータや命令を情報処理装置20に入力するために用いることができる。インターネット接続部22は、例えばHTTP(ハイパーテキスト・トランスファープロトコル)サーバー部やTCP/IP(トランスポート制御プロトコル/インターネットプロトコル)制御部などを含み、インターネット上にホームページ(ウェブサイト)を公開したり、インターネットを介して送受信を行う。通信部23は、インターネット接続部22は、インターネット接続部22を介して、クライアント端末10との間でデータ通信やEメールの送受信を行う。
【0035】
格納部26は、上記のソフトウェアに加えて、消耗品データベースや顧客データベースを格納しており、検索部25は、格納部26に格納されている各種のデータを検索することができる。表示部27は、LCDディスプレイなどを含み、操作画面や納品書などの画像を表示する。
【0036】
消耗品データベースは、消耗品を特定するコード、例えばシリアルナンバー(SN)や出荷時期などの消耗品に関する情報を管理する。ここで、消耗品としては、容器に入れた消耗品であれば、特に制限はなく、例えば、食品(例えば、コーヒー、牛乳など)、化粧品・医薬品(例えば、クリームなど)、トナーなどがあげられる。また、消耗品は、発注時期により、その量や金額が変動する物であってもよく、発注時期により変動する量、料金などの情報を含んでいてもよい。例えば、妊婦に用いられるクリームである場合、図2に示すように、発注時期により、その量や金額を変更するコースを作ることができる。消耗品の購入に関する条件は、その消耗品の種類、使用目的に応じて、任意に設定できる。
【0037】
顧客データベースは、個人を特定するデータおよびクライアントの商品発注に関するデータを管理する。個人を特定するデータとしては、クライアントの氏名または名称、住所、連絡先(電話番号、FAX番号、Eメールアドレスなど)、カード情報を含む。また、クライアントの商品発注に関するデータとしては、クライアントが購入した製品に関する情報(この情報を、ステータス情報という場合がある)(例えば、製品の名称、型番、およびシリアルナンバーなど)、購入日、その購入オプションなどを含む。
【0038】
クライアントが最初に消耗品を購入すると、クライアントはクライアント端末10から、顧客データベースに上記クライアントの商品発注に関するデータおよび個人を特定するデータを入力して、情報処理装置20に送信する。この場合、クライアントは、インターネットを介してデータを配信するデータ配信ソフトウェアを利用してもよく、Eメールにデータを添付して情報処理装置20に送信してもよい。
【0039】
クライアント端末10から送信された消耗品の容器の開封を指示するマーカーを認識したクライアント端末から前記認識されたマーカーに関連する情報が送信されると、情報処理装置のオペレータの操作の下で、データ処理部24が、消耗品データに含まれる、除法を検索する。
【0040】
消耗品の容器の開封を指示するマーカーとしては特に制限はなく、公知の技術を用いることができる。以下に、消耗品の容器としてパウチを用いる場合を例として説明する。この場合に、パウチの中身をボトルに詰め替えた際に消耗品の発注が可能となる。
【0041】
図3は消耗品の容器の開封を指示するマーカーの一例を示す図である。図3においては、パウチ100は、透明な材料で作成されている。また、パウチ100には、QRコード(登録商標)を2つ以上に分割したもの101a、101bが、印刷されている。パウチ100にクリームなどが充填されている状態においては、パウチ100は折り畳むことはできない。パウチ100の中身を出すことにより、空になったパウチを折り畳むとQRコード101が完成する。このQRコード101が消耗品の容器の開封を指示するマーカーとなる。クライアント端末10を用いて、このQRコード101を読み込むと情報処理装置20に送信される。
【0042】
消耗品の容器の開封を指示するマーカーは、消耗品の容器の開封を指示するものであれば、上記例に限定されない。例えば、キャップを有するパウチを用いる場合、キャップをとると、キャップを固定していたリングが残る。このリングを着色しておき、容器を開封する前には、リングの内側が見えない構成にしておく。リングの内部には、パウチ固有のシリアルナンバーを付しておく。キャップを取り除いた後にリングを取り外して、このシリアルナンバーを読み取る。このシリアルナンバーが消耗品の容器の開封を指示するマーカーとなる。
【0043】
また、図4に示すように、透明のパウチを使用し、パウチの表面に貼付シールを貼付する。貼付シールの裏面にQRコードを付しておく。パウチの中に消耗品が入っている状態では、QRコードは見えない。一方、パウチの中身を出すと、パウチの裏面からQRコードを読み取ることができる。このQRコードが消耗品の容器の開封を指示するマーカーとなる。クライアント端末10を用いて、このQRコードを読み込むと情報処理装置20に送信される。
【0044】
以上、パウチを使う例を用いて説明したが、消耗品の容器の開封を指示するマーカーを付す容器は、パウチに限らない。ボトルやボックスなどにも利用することができる。また、容器の開封が確認できるものであれば他のマーカーを用いることができる。
【0045】
データ処理部24は、消耗品データに含まれるクライアントが購入した製品に関する情報を取得すると、少なくとも取得したシリアルナンバーを、インターネット接続部22を介して、クライアント端末10に表示させる。クライアントは、表示されたシリアルナンバーから購入を望む消耗品であるかどうかを確認する。
【0046】
クライアントが購入を望む消耗品であることを確認すると、クライアントは、クライアント端末10に表示されている発注ボタンなどをクリックして発注をする。
【0047】
情報処理装置20が発注情報を受信すると、インターネット接続部22から通信部23を介して、データ処理部24に送られる。データ処理部24は、発注情報を受け取ると、検索部25に、格納部26の消耗品データベースを検索して、該当する消耗品の前回の購入日を取得する。データ処理部24は、発注情報を受け取った日と、消耗品の前回の購入日とを照合する。前回の購入日から今回の発注日が所定の期間経過していれば、発注手続がされ、消耗品を販売する。所定の期間は、消耗品の種類、1回に販売される量、使用量などによって、適宜設定できる。
【0048】
消耗品の購入が受け付けられた場合、その旨を通信部は、インターネット接続部22を介して、クライアント端末10の表示画面に直接表示するか、Eメールにて送信する。
【0049】
消耗品の販売が行われる場合、販売日、販売量などのデータおよび新しいシリアルナンバーが生成され、消耗品データベースに格納される。また、消耗品送付に関する情報は格納されている顧客データベースから取得される。
【0050】
消耗品が発送されると、データ処理部24は、発送通知データを作製して、通信部に送る。通信部は、インターネット接続部22を介して、クライアント端末10の表示画面に直接表示するか、Eメールにて送信する。
【0051】
[動作]
次に、図5を参照して、本実施の形態に係る消耗品発注の動作について説明する。図5は消耗品発注の動作を示すシーケンス図である。
【0052】
図5に示すようにクライアント端末10から送信された利用者情報に関する登録要求を、情報処理装置20がインターネット、およびインターネット接続部22を介して、受信した(ステップS100)場合、データ処理部24は、格納部25にあらかじめ登録されている登録画面を読みだして、要求元のクライアント端末10に配信する(ステップS101)。
【0053】
この登録画面は、クライアント端末10で受信されて画面表示される。登録画面は、クライアントの氏名または名称、住所、連絡先(電話番号、FAX番号、Eメールアドレスなど)、カード情報などのクライアント情報と、クライアントが購入する製品に関する情報(例えば、製品の名称、型番、およびシリアルナンバーなど)、その購入オプションなどを含む。
【0054】
登録画面の各設定項目にクライアントが発注内容を設定して、登録操作を行った場合、これら発注内容に関する発注情報が、クライアント端末10から、情報処理装置20へ送信される(ステップS102)。
これに応じて、データ処理部24は、クライアント端末10から受信した発注情報をクライアントデータベースに登録する(ステップS103)。
【0055】
次に、クライアント端末10は、登録情報に基づく最初の発注情報処理装置20に対して行う。その後、クライアント端末10は、消耗品の購入のために、消耗品の容器の開封を指示するマーカーに関連する情報を、情報処理装置に送信する(ステップS104)。
【0056】
情報処理装置10のデータ処理部24は、消耗品データベースに格納されている該当する消耗品のシリアルナンバーをクライアント端末10に送信する(ステップS105)。
【0057】
クライアント端末10に送信されて、画面表示されたシリアルナンバーがクライアントが購買したい消耗品である場合、クライアントは、クライアント端末10に表示された発注ボタンをクリックして発注を要求する(ステップS106)
【0058】
情報処理装置20のデータ処理部24は、発注条件に合致しているかどうかを照合する(ステップS107)。発注条件は、少なくとも発注要求日が前回の購入日から所定の期間が経過していることである。
【0059】
発注条件に合致している場合は、情報処理装置20は、クライアント端末10に発注が確定したことを発信する(ステップS108)
【0060】
その後、商品がクライアントに配送される(ステップS109)。
【0061】
その後、登録条件に基づいて、代金を支払って(ステップS110)、消耗品発注の動作が完了する。なお、“使い放題プラン”にように、一定の期間・条件内において、消耗品の追加発注に係る代金の支払いが発生しない場合には、このステップは省略される。
【0062】
[消耗品発注処理]
次に、図6を参照して、本形態に係る消耗品発注処理について説明する。図6は、消耗品発注処理を示すフローチャートである。
【0063】
ステップS150において、クライアント端末10は、消耗品の容器の開封を指示するマーカーを認識して、認識されたマーカーに関連する情報を取得する。
【0064】
ステップS151において、クライアント端末10は、認識されたマーカーに関連する情報を情報処理装置20に送信する。認識されたマーカーに関連する情報は、例えばQRコードの場合は、読み取れば、情報処理装置20に送信される。シリアルナンバーの場合は、クライアント端末10に入力することにより、情報処理装置20に送信される。
【0065】
次に、ステップS152において、情報処理装置20から、消耗品に関するシリアルナンバーがクライアント端末10に送信され、クライアント端末10の表示部画面に表示される。
【0066】
ステップS153において、クライアント端末10の表示画面にシリアルナンバーと共に示される発注ボタンを、クリックまたはタップして、情報処理装置20に発注要求を送信する。
【0067】
ステップS154において、情報処理装置20のデータ処理部24は、発注要求が送信された日と、前回の購入日とを照合し、発注要求が送信された日が前回の購入日から所定の期間経過している場合は、ステップS155に進み、発注要求が送信された日が前回の購入日から所定の期間経過していない場合は、ステップS162に進む。
【0068】
ステップS155において、発注要求が送信された日が前回の購入日から所定の期間経過している場合は、発注が確定される。
【0069】
ステップS156において、クライアント情報と照合し、クライアントが登録した消耗品であること、契約した内容であることを確認する。
【0070】
ステップS157において、受注が正式に受け付けられたことを、クライアント端末10に表示する、あるいはメールを送信して、クライアントに伝える。
【0071】
ステップS158において、データ処理部24は、クライアントデータベースに新規シリアルナンバーを入力する。これにより、次回の発注の際に、発注される消耗品の種類などが特定される。
【0072】
ステップS159において、情報処理装置の操作者から商品が発送される。
【0073】

ステップS160において、クライアントに商品が発送されたことをクライアント端末10に表示する、あるいはメールを送信して伝えられる。
【0074】
ステップS161において、商品が配達されて消耗品発注処理が終わる。
【0075】
なお、ステップS156とステップS157の間に、ステップS163において、購入する消耗品のクレジットカード決済がなされ、その旨も、ステップS157において、クライアントに報告される。なお、“使い放題プラン”にように、一定の期間・条件内において、消耗品の追加発注に係る代金の支払いが発生しない場合には、このステップは省略される。
【0076】
ステップS154において、発注要求が送信された日が前回の購入日から所定の期間経過していない場合は、ステップS162に進み、発注ができず、消耗品発注処理が終わる。なお、この場合に、クライアントに報告されるステップを設けてもよい。
【0077】
[変形例]
上記した発注時期により、消耗品の量や金額を変更するコースを適用する場合は、ステップS154とステップS155の間に、図7のような処理工程を含めてもよい。図7は、図6のフローチャートを一部変形した部分のフローチャートである。
【0078】
発注要求が送信された日が前回の購入日から所定の期間経過しており、消耗品の量や金額を変更する場合は、ステップS162において、消耗品の量や金額を変更する時期かどうかを確認する。消耗品の量や金額を変更する時期でない場合は、ステップS155に戻る。消耗品の量や金額を変更する時期である場合は、ステップS165に進む。
【0079】
ステップS165において、クライアント端末10の表示画面に、消耗品の量や金額を変更する時期であること、変更内容を表示させる。
【0080】
ステップS166において、クライアントは、変更内容を承諾するかどうかを判断する。
【0081】
変更内容を承諾しない場合は、ステップS167に進み、処理が終了する。
【0082】
変更内容を承諾する場合は、ステップS155に戻り、図6の処理を行う。
【符号の説明】
【0083】
10 クライアント端末
20 情報処理装置
21 操作部
22 インターネット接続部
23 通信部
24 データ処理部24
25 検索部
26格納部
27 表示部
100 パウチ
101 QRコード
101a、101b 分割されたQRコード
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7