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特開2022-6504自動車に取付けられている既設のドアミラー装置に後付けで市販のサイドカメラを取付ける取付方法およびその装置
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  • 特開-自動車に取付けられている既設のドアミラー装置に後付けで市販のサイドカメラを取付ける取付方法およびその装置 図1
  • 特開-自動車に取付けられている既設のドアミラー装置に後付けで市販のサイドカメラを取付ける取付方法およびその装置 図2
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  • 特開-自動車に取付けられている既設のドアミラー装置に後付けで市販のサイドカメラを取付ける取付方法およびその装置 図9
  • 特開-自動車に取付けられている既設のドアミラー装置に後付けで市販のサイドカメラを取付ける取付方法およびその装置 図10
  • 特開-自動車に取付けられている既設のドアミラー装置に後付けで市販のサイドカメラを取付ける取付方法およびその装置 図11
  • 特開-自動車に取付けられている既設のドアミラー装置に後付けで市販のサイドカメラを取付ける取付方法およびその装置 図12
  • 特開-自動車に取付けられている既設のドアミラー装置に後付けで市販のサイドカメラを取付ける取付方法およびその装置 図13
  • 特開-自動車に取付けられている既設のドアミラー装置に後付けで市販のサイドカメラを取付ける取付方法およびその装置 図14
  • 特開-自動車に取付けられている既設のドアミラー装置に後付けで市販のサイドカメラを取付ける取付方法およびその装置 図15
  • 特開-自動車に取付けられている既設のドアミラー装置に後付けで市販のサイドカメラを取付ける取付方法およびその装置 図16
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022006504
(43)【公開日】2022-01-13
(54)【発明の名称】自動車に取付けられている既設のドアミラー装置に後付けで市販のサイドカメラを取付ける取付方法およびその装置
(51)【国際特許分類】
   B60R 1/00 20220101AFI20220105BHJP
   B60R 1/06 20060101ALI20220105BHJP
   H04N 7/18 20060101ALI20220105BHJP
【FI】
B60R1/00 A
B60R1/06 D
H04N7/18 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020108756
(22)【出願日】2020-06-24
(71)【出願人】
【識別番号】593044919
【氏名又は名称】カインズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100068308
【弁理士】
【氏名又は名称】後田 春紀
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 亮介
【テーマコード(参考)】
3D053
5C054
【Fターム(参考)】
3D053FF04
3D053FF31
3D053HH04
5C054CA04
5C054CC02
5C054CE07
5C054HA30
(57)【要約】      (修正有)
【課題】サイドカメラを搭載していない自動車に取付けられている既設のドアミラー装置に、後付けで市販のサイドカメラを簡単に取付けることができる取付方法を提供する。
【解決手段】自動車に取付けられている既設のドアミラー装置1をドアから取外すと共にドアミラー本体2とドアミラー台座6とを連結固定している3本の取付ねじ11a・11bを取外してドアミラー本体2とドアミラー台座6とを分離した後、ドアミラー台座6の3個の貫通孔10a・10b・10cのうちいずれか1つの貫通孔の近傍に、追加孔16を新たに穿設する一方、前記ドアミラー台座6とドアミラー本体2とを2本のスタッドボルト22を介して連結し更に前記スタッドボルト22により前記ドアミラー台座6と連結補助具17とを連結固定し、且つ該連結補助具17に市販のサイドカメラCのレンズ部Rを、自動車の進行方向側へやや上向きに傾斜するよう前記サイドカメラCを取付ける。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車に取付けられている既設のドアミラー装置をドアから取外すと共に、ドアミラー本体に連結してこれを回動させる電動駆動部のフレームとドアミラー台座とを連結固定している3本の取付ねじを取外してドアミラー本体とドアミラー台座とを分離した後、前記3本の取付ねじを貫通していたドアミラー台座の3個の貫通孔のうち、いずれか1つの貫通孔の近傍に、市販のサイドカメラと車内のモニターとを連結するケーブルを挿通する追加孔を新たに穿設する一方、前記ドアミラー台座とドアミラー本体とを、前記2個の貫通孔に、従来使用していた2本の取付ねじに代えて、2本のスタッドボルトを貫通すると共に、前記残り1個の貫通孔に従来使用していた取付ねじを貫通してそれぞれ連結固定し、更に前記各スタッドボルトにより前記ドアミラー台座と連結補助具とを連結固定し、且つ該連結補助具に前記サイドカメラのレンズ部を、自動車の進行方向側へやや上向きに傾斜するよう、前記サイドカメラを取付けると共に、該サイドカメラを被覆するカメラカバーを前記連結補助具に取付けた後、ドアミラー装置を再度前記ドアに固定することを特徴とする自動車に取付けられている既設のドアミラー装置に後付けで市販のサイドカメラを取付ける取付方法。
【請求項2】
自動車に取付けられている既設のドアミラー装置1をドアDの取付面8から取外した後、前記ドアミラー装置1を構成するドアミラー本体2と、該ドアミラー本体2に連結してこれを回動させる電動駆動部4のフレーム5の底面に連結固定されたドアミラー台座6とを、3個の貫通孔10a・10b・10cを貫通して一体に固定している3本の取付ねじ11a・11b・11cを取外して、ドアミラー本体2とドアミラー台座6とを分離し、
前記ドアミラー台座6の3個の貫通孔10a・10b・10cのうち、いずれか1つの貫通孔の近傍に、市販のサイドカメラCと車内のモニターとを連結するケーブル15を挿通する追加孔16を新たに穿設すると共に、前記電動駆動部4のフレーム5の3個のねじ孔12a・12b・12cのうち、2個のねじ孔12a・12bに、前記従来使用されていた2本の取付ねじ11a・11b に代えて、2本のスタッドボルト22の各上方部をそれぞれ螺合固定し、且つ該各スタッドボルト22の下方部側を前記ドアミラー台座6に開口された3個の貫通孔のうち、2個の貫通孔10a・10bに貫通させて下方へ突出させ、且つ該2個の貫通孔10a・10bに貫通突出した2本のスタッドボルト22の下方部側を連結補助具17の貫通孔23にそれぞれ貫通できるよう形成する一方、前記3個のねじ孔12a・12b・12cのうち、前記各スタッドボルト22が貫通していない残りのねじ孔12cに、従来使用していた1本の取付ねじ11cをそのまま使用して、ドアミラー台座6に貫通して螺合固定し、
更に、前記ドアミラー台座6に、市販のサイドカメラCのレンズ部Rがその取付方向を、自動車の進行方向側へやや上向きに傾斜して取付けることができるよう、該サイドカメラCと前記ドアミラー台座6とを連結固定する連結補助具17が設置され、
前記連結補助具17は、高低の段差を設けて、ドアミラー台座に連結固定する高部片19と、サイドカメラCを連結固定する低部片20とが空隙部21を備えて方形状に連結して形成され、前記高部片19には前記ドアミラー台座6から下方へ突出した2本のスタッドボルト22をそれぞれ貫通する貫通孔23が形成され、且つ前記低部片20の一端部側と、該低部片20の中央部よりやや他端部側寄りに、長・短のねじ筒25a・25bがそれぞれ下向きに突設して形成され、
前記3個のねじ孔12a・12b・12cのうち、前記各スタッドボルト22が貫通していない残りのねじ孔12cに、従来使用していた1本の取付ねじ11cをそのまま使用して、ドアミラー台座6に貫通して螺合固定し、
前記各スタッドボルト22は、中央部に固定用の径大なストッパー26を固定すると共に、該ストッパー26より上方側に、前記ドアミラー本体2のねじ孔12a・12bにそれぞれ螺合できるような上方側ねじ山27を刻設すると共に、前記ストッパー26より下方側に下方側ねじ山28がそれぞれ刻設して形成され、
前記2個の貫通孔10a・10bに貫通突出した2本のスタッドボルト22の下方側ねじ山28部を前記連結補助具17の各貫通孔23にそれぞれ貫通して、下方側へ突出した各スタッドボルト22に固定ナット29をそれぞれ螺合して締め付けて、前記連結補助具17とドアミラー台座6とを連結固定し、
前記サイドカメラCに固定されたカメラ固定用ブラケット30の、互いに隣り合う両側面に突設された突片31a・31bにそれぞれ開口された挿通孔32a・32bに固定ビス33を貫通させて、前記連結補助具17の低部片20にそれぞれ高低差を有して下向きに突設された長・短のねじ筒25a・25bに螺合して、前記サイドカメラCのレンズ部Rを、自動車の進行方向側へやや上向きに傾斜させて、該サイドカメラCを連結補助具17に連結固定し、
前記連結補助具17に固定されたサイドカメラCと車内に設置されているモニターとを連結するケーブル15を前記連結補助具17の空隙部21に挿通すると共に、前記ドアミラー台座6に新たに開口した追加孔16に挿通して前記モニターに接続すると共に、前記サイドカメラCのレンズ部Rを臨ませる開口部34を開口したカメラカバー18で前記サイドカメラCを被覆して、該カメラカバー18を連結補助具17に固定し、更に、前記ドアミラー装置1のドア固定片3を前記ドアDの取付面8に再度固定することを特徴とする自動車に取付けられている既設のドアミラー装置に後付けで市販のサイドカメラを取付ける取付装置。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サイドカメラを搭載していない自動車に取付けられている既設のドアミラー装置に、後付けで市販のサイドカメラを簡単に取付けることができる取付方法およびその装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、サイドカメラを搭載していない自動車に取付けられている既設のドアミラー装置に、市販のサイドカメラを後付けで取付けることのできる取付装置が実用に供されているが、前記ドアミラー装置の構造が車種によって異なるので、該ドアミラー装置に簡単に後付けで市販のサイドカメラを取付けることができないという課題があった。また、前記のように車種によってドアミラー装置の構造が異なっているため、後付けで市販のサイドカメラを既設のドアミラー装置に簡単に取付けることができないので、簡易な方法として、両面接着テープを使用して取付けることが多く、この方法では市販のサイドカメラが脱落してしまう虞があり、また車検に不適合で、最終的には使用できないという課題があった。
【0003】
なお、自動車に取付けられている既設のドアミラー装置に、市販のサイドカメラを後付けで取付ける装置およびその方法につき、過去の特許文献を遡及検索したが、1件も発見することができなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、前記課題を解決すべくなされたものであって、自動車に取付けられている既設のドアミラー装置に、簡単に市販のサイドカメラを後付で取付けることができる取付方法およびその装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、請求項1において、
自動車に取付けられている既設のドアミラー装置をドアから取外すと共に、ドアミラー本体に連結してこれを回動させる電動駆動部のフレームとドアミラー台座とを連結固定している3本の取付ねじを取外してドアミラー本体とドアミラー台座とを分離した後、前記3本の取付ねじを貫通していたドアミラー台座の3個の貫通孔のうち、いずれか1つの貫通孔の近傍に、市販のサイドカメラと車内のモニターとを連結するケーブルを挿通する追加孔を新たに穿設する一方、前記ドアミラー台座とドアミラー本体とを、前記2個の貫通孔に、従来使用していた2本の取付ねじに代えて、2本のスタッドボルトを貫通すると共に、前記残り1個の貫通孔に従来使用していた取付ねじを貫通してそれぞれ連結固定し、更に前記各スタッドボルトにより前記ドアミラー台座と連結補助具とを連結固定し、且つ該連結補助具に前記サイドカメラのレンズ部を、自動車の進行方向側へやや上向きに傾斜するよう、前記サイドカメラを取付けると共に、該サイドカメラを被覆するカメラカバーを前記連結補助具に取付けた後、ドアミラー装置を再度前記ドアに固定することを特徴とする自動車に取付けられている既設のドアミラー装置に後付けで市販のサイドカメラを取付ける取付方法。が提供され、更に・
請求項2において、
自動車に取付けられている既設のドアミラー装置1をドアDの取付面8から取外した後、前記ドアミラー装置1を構成するドアミラー本体2と、該ドアミラー本体2に連結してこれを回動させる電動駆動部4のフレーム5の底面に連結固定されたドアミラー台座6とを、3個の貫通孔10a・10b・10cを貫通して一体に固定している3本の取付ねじ11a・11b・11cを取外して、ドアミラー本体2とドアミラー台座6とを分離し、
前記ドアミラー台座6の3個の貫通孔10a・10b・10cのうち、いずれか1つの貫通孔の近傍に、市販のサイドカメラCと車内のモニターとを連結するケーブル15を挿通する追加孔16を新たに穿設すると共に、前記電動駆動部4のフレーム5の3個のねじ孔12a・12b・12cのうち、2個のねじ孔12a・12bに、前記従来使用されていた2本の取付ねじ11a・11b に代えて、2本のスタッドボルト22の各上方部をそれぞれ螺合固定し、且つ該各スタッドボルト22の下方部側を前記ドアミラー台座6に開口された3個の貫通孔のうち、2個の貫通孔10a・10bに貫通させて下方へ突出させ、且つ該2個の貫通孔10a・10bに貫通突出した2本のスタッドボルト22の下方部側を連結補助具17の貫通孔23にそれぞれ貫通できるよう形成する一方、前記3個のねじ孔12a・12b・12cのうち、前記各スタッドボルト22が貫通していない残りのねじ孔12cに、従来使用していた1本の取付ねじ11cをそのまま使用して、ドアミラー台座6に貫通して螺合固定し、
更に、前記ドアミラー台座6に、市販のサイドカメラCのレンズ部Rがその取付方向を、自動車の進行方向側へやや上向きに傾斜して取付けることができるよう、該サイドカメラCと前記ドアミラー台座6とを連結固定する連結補助具17が設置され、
前記連結補助具17は、高低の段差を設けて、ドアミラー台座に連結固定する高部片19と、サイドカメラCを連結固定する低部片20とが空隙部21を備えて方形状に連結して形成され、前記高部片19には前記ドアミラー台座6から下方へ突出した2本のスタッドボルト22をそれぞれ貫通する貫通孔23が形成され、且つ前記低部片20の一端部側と、該低部片20の中央部よりやや他端部側寄りに、長・短のねじ筒25a・25bがそれぞれ下向きに突設して形成され、
前記3個のねじ孔12a・12b・12cのうち、前記各スタッドボルト22が貫通していない残りのねじ孔12cに、従来使用していた1本の取付ねじ11cをそのまま使用して、ドアミラー台座6に貫通して螺合固定し、
前記各スタッドボルト22は、中央部に固定用の径大なストッパー26を固定すると共に、該ストッパー26より上方側に、前記ドアミラー本体2のねじ孔12a・12bにそれぞれ螺合できるような上方側ねじ山27を刻設すると共に、前記ストッパー26より下方側に下方側ねじ山28がそれぞれ刻設して形成され、
前記2個の貫通孔10a・10bに貫通突出した2本のスタッドボルト22の下方側ねじ山28部を前記連結補助具17の各貫通孔23にそれぞれ貫通して、下方側へ突出した各スタッドボルト22に固定ナット29をそれぞれ螺合して締め付けて、前記連結補助具17とドアミラー台座6とを連結固定し、
前記サイドカメラCに固定されたカメラ固定用ブラケット30の、互いに隣り合う両側面に突設された突片31a・31bにそれぞれ開口された挿通孔32a・32bに固定ビス33を貫通させて、前記連結補助具17の低部片20にそれぞれ高低差を有して下向きに突設された長・短のねじ筒25a・25bに螺合して、前記サイドカメラCのレンズ部Rを、自動車の進行方向側へやや上向きに傾斜させて、該サイドカメラCを連結補助具17に連結固定し、
前記連結補助具17に固定されたサイドカメラCと車内に設置されているモニターとを連結するケーブル15を前記連結補助具17の空隙部21に挿通すると共に、前記ドアミラー台座6に新たに開口した追加孔16に挿通して前記モニターに接続すると共に、前記サイドカメラCのレンズ部Rを臨ませる開口部34を開口したカメラカバー18で前記サイドカメラCを被覆して、該カメラカバー18を連結補助具17に固定し、更に、前記ドアミラー装置1のドア固定片3を前記ドアDの取付面8に再度固定することを特徴とする自動車に取付けられている既設のドアミラー装置に後付けで市販のサイドカメラを取付ける取付装置。が提供されることにより、
上記課題を解決した。
【発明の効果】
【0006】
前記本発明取付方法およびその装置によれば、従来自動車に取付けられている既設のドアミラー装置をドアから取外すと共に、ドアミラー本体に連結してこれを回動させる電動駆動部のフレームとドアミラー台座とを連結固定している3本の取付ねじを取外してドアミラー本体とドアミラー台座とを分離した後、前記3本の取付ねじを貫通していたドアミラー台座の3個の貫通孔のうち、いずれか1つの貫通孔の近傍に、市販のサイドカメラと車内のモニターとを連結するケーブルを挿通する追加孔を新たに穿設する一方、前記ドアミラー台座とドアミラー本体とを2本のスタッドボルトを介して連結し、更に前記スタッドボルトにより前記ドアミラー台座と連結補助具とを連結固定し、且つ該連結補助具に前記サイドカメラのレンズ部を、下向きではなく、自動車の進行方向側へやや上向きに傾斜するよう、前記サイドカメラを取付けると共に、該サイドカメラを被覆するカメラカバーを前記連結補助具に取付けた後、ドアミラー装置を再度ドアに固定することにより、従来使用されていた既設のドアミラー装置のドアミラー台座に、追加孔を開口するだけで再利用できるので、ドアミラー本体の電動駆動部とドアミラー台座とを連結していた2本の取付ねじを、前記2本のスタッドボルトと取換えて廃棄するのみで、その他に廃棄する部品がなく、部品の有効利用を図ることができる上に、前記サイドカメラの取付けが簡単、且つ迅速にできるという優れた効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】従来自動車の助手席側のドアの取付面に取付けられている既設のドアミラー装置の一部を縦断して示す正面図である。
図2】同既設のドアミラー装置を取付面から取外した状態を示す自動車の斜視図である。
図3】同既設のドアミラー装置を取付面から取外した状態を示す斜視図である。
図4】同既設のドアミラー装置を取付面から取外すと共に、ドアミラー台座より3本の取付ねじを取外して、ドアミラー台座からドアミラー本体を分離しようとする状態を示す一部縦断正面図である。
図5】同取付面から取外したドアミラー装置を、ドアミラー本体およびドアミラー保持体とに分離して示す斜視図である。
図6】本発明取付方法を使用して後付けで市販のサイドカメラを既設のドアミラー装置に取付ける際の要部を下方側から見た組立て分解斜視図である。
図7】本発明取付装置を使用して後付けで市販のサイドカメラを既設のドアミラー装置に取付ける際の要部の組立て分解斜視図であって、ドアミラー台座の2個のねじ孔に2本のスタッドボルをそれぞれ螺合固定すると共に、残りのねじ孔に従来使用していた取付ねじを螺合固定した状態を示す組立て分解斜視図である。
図8】本発明取付装置を使用して後付けで市販のサイドカメラを既設のドアミラー装置に取付ける際の要部の組立て分解斜視図であって、ドアミラー台座に連結固定具を固定し、市販のサイドカメラを連結固定具の低部片に設けられた高・低のねじ筒に固定しようとする状態を下方側から見た組立て分解斜視図である。
図9】本発明取付装置に使用する連結補助具を下方側から見た斜視図である。
図10】同底面図である。
図11】同上方側から見た斜視図である。
図12】本発明取付装置において、後付けで取付ける市販のサイドカメラに固定して連結補助具に固定するためのブラケットを下方側から見た斜視図である。
図13】同上方側から見た斜視図である。
図14】本発明取付装置において、後付けで取付ける市販のサイドカメラにブラケットを固定した状態を下方側から見た斜視図である。
図15】同上方側から見た斜視図である。
図16】本発明取付装置を使用して、市販のサイドカメラをドアミラー装置に取付けると共に、カメラカバーでサイドカメラを被覆したドアミラー装置の斜視図である。
【実施例0008】
本発明は、自動車に取付けられている既設のドアミラー装置をほぼそのまま使用して、これに市販のサイドカメラを後付けで取付ける取付方法およびその装置である。そして、本発明においては、市販のサイドカメラを、運転席側のドアおよび助手席側のドアの両方のドアに取付けられている既設のドアミラー装置に後付けで取付けることもできるし、または運転席側あるいは助手席側のドアのいずれか一方のドアに取付けられている既設のドアミラー装置に後付けで取付けることもできる取付方法およびその装置できる。なお、本発明の実施例においては、説明の都合上、助手席側のドアミラー装置に市販のサイドカメラを後付けで取付けるものとして説明する。
【0009】
図1は、従来、自動車の助手席側のドアに取付けられている既設のドアミラー装置の一部を縦断して示す正面図である。従来、自動車の助手席側のドアに取付けられている既設のドアミラー装置1は、ドアミラー本体2と、ドアDに固定するドア固定片3の下端に折曲して連設されると共に、前記ドアミラー本体2に連結する電動駆動部4のフレーム5の底面に固定されたドアミラー台座6とにより構成されたドアミラー保持体7とを一体に連結固定して構成されている。
【0010】
そして、助手席側のドアDの先方側に設けられた取付面8に、前記ドア固定片3が複数本の固定ボルト9によって固定されると共に、前記ドアミラー台座6に間隔を有して開口された、少なくとも3個の貫通孔10a・10b・10c(現在汎用されている既設のドアミラー装置においては、3個の貫通孔が形成されている。本発明においても、図に示すように、3個の貫通孔が形成されているものとして説明する)に挿通された3本の取付ねじ11a・11b・11cを、ドアミラー本体2の電動駆動部4のフレーム5に設けられた3個のねじ孔12a・12b・12cにそれぞれ螺合固定して、前記ドアミラー本体2に連結されている電動駆動部4とドアミラー台座6とが一体に連結固定されて、従来汎用されている既設のドアミラー装置1が形成されている。
【0011】
本発明において、前記のように、自動車に取付けられている既設のドアミラー装置1に、市販のサイドカメラCを後付けで取付けるには、先ず最初に、前記ドアDから前記既設のドアミラー装置1を取外すと共に、ドアミラー本体2とドアミラー保持体7とを分離する必要がある。すなわち、既設のドアミラー装置1をドアDの取付面8から取外すには、ドアDの内側から保護パッド(図示せず)を剥がして、該取付面8の裏面側を露出させて、前記ドアミラー保持体7を構成するドア固定片3を、前記取付面8に固定していた、複数本の露出した固定ボルト9からナット14を取外して、前記ドアミラー装置1をドアDから取外し、次に前記ドアミラー本体2の電動駆動部4とドアミラー台座6とを一体に連結固定していた3本の取付ねじ11を、前記各ねじ孔12から取外して、図5に示すように、ドアミラー本体2とドアミラー保持体7とを分離する。
【0012】
本発明においては、前記ドアミラー本体2とドアミラー保持体7とを分離した後、前記ドアミラー台座6の3個の貫通孔10a・10b・10cのうち、いずれか1つの貫通孔の近傍に、図6に示すように、市販のサイドカメラCと車内のモニター(図示せず)とを連結するケーブル15を挿通する追加孔16を新たに穿設する。
【0013】
更に、前記ドアミラー台座6に市販のサイドカメラCの視野角度を大として取付けるため、該サイドカメラCのレンズ部Rがその取付方向を完全に下向きにするのではなく、自動車の進行方向側へやや上向きに傾斜して取付けることができるよう、該サイドカメラCと前記ドアミラー台座6とを連結固定する連結補助具17を設置する。前記連結補助具17は、該連結補助具17の上方部がドアミラー台座6に連結固定されると共に、前記連結補助具17の下方部にサイドカメラCおよびカメラカバー18を取付けることができるよう形成される。
【0014】
前記サイドカメラCと前記ドアミラー台座6とを連結固定する連結補助具17は、特に限定する必要はないが、好ましくは、図6図11に示すように形成することが推奨される。すなわち、連結補助具17は、高低の段差を設けて高部片19と低部片20とが空隙部21を備えて方形状に連結して形成され、前記高部片19には前記ドアミラー台座6から下方へ突出した、後述する連結用の2本のスタッドボルト22をそれぞれ貫通する貫通孔23を設けた突片24が、前記空隙部21側に突出して形成され、更に前記低部片20の一端部側と中央部よりやや他端部側寄りに、サイドカメラCのレンズ部Rを完全に下向きにするのではなく、自動車の進行方向側へやや上向きに傾斜して固定するための長・短のねじ筒25a・25bがそれぞれ下向き突設されている。
【0015】
前記構成より成る連結補助具17の上方側にドアミラー台座6を固定するには、前記電動駆動部4のフレーム5の3個のねじ孔12a・12b・12cのうち、2個のねじ孔12a・12bに連結補助具17を連結固定するための2本のスタッドボルト22の各上方部を、前記各ねじ孔12a・12bにそれぞれ螺合固定すると共に、該各スタッドボルト22の下方部側を前記ドアミラー台座6に開口された3個の貫通孔10のうち、2個の貫通孔10a・10bに貫通させて下方へ突出させ、且つ該2個の貫通孔10a・10bに貫通突出した2本のスタッドボルト22の下方部側を前記連結補助具17の各貫通孔23にそれぞれ貫通できるよう形成されている。
【0016】
すなわち、本発明においては、図6の矢印で示すように、従来使用されていた2本の取付ねじ11a・11bを、2本のスタッドボルト22と取換えて、前記ねじ孔12a・12bに螺合して使用し、前記取換えた2本の取付ねじ11a・11bは廃棄処分するが、前記3個のねじ孔12a・12b・12cのうち、前記各スタッドボルト22が螺合しない残りのねじ孔12cには、従来使用していた残り1本の取付ねじ11cをそのまま使用して、ドアミラー台座6を貫通して螺合固定することになる。
【0017】
前記スタッドボルト22は、図6に示すように、中央部に固定用のナット状をした径大なストッパー26を固定すると共に、該ストッパー26より上方側に、前記ドアミラー本体2のねじ孔12a・12bにそれぞれ螺合できるような上方側ねじ山27を刻設すると共に、前記ストッパー26より下方側に下方側ねじ山28をそれぞれ刻設して形成されている。
【0018】
そして、前記2個の貫通孔10a・10bに貫通突出した2本のスタッドボルト22の下方側ねじ山28部を前記連結補助具17の各貫通孔23a・23bにそれぞれ貫通して、下方側へ突出した各スタッドボルト22に固定ナット29をそれぞれ螺合して締め付けて行くと、該各固定ナット29と前記ストッパー26間にドアミラー台座6を挟持すると共に、前記連結補助具17がドアミラー台座6に圧着固定される。
【0019】
前記サイドカメラCの底面(図においては、サイドカメラCのレンズ部Rが下向きに取付けられているため、底面は上方側に位置している)に固定されたカメラ固定用ブラケット30の、互いに隣り合う両側面に突設された突片31a・31bに開口された挿通孔32a・32bに固定ビス33を貫通させて、前記サイドカメラCのレンズ部Rを完全に下向きにするのではなく、自動車の進行方向側へやや上向きに傾斜して固定できるよう、前記連結補助具17の低部片20にそれぞれ高低差を有して下向きに突設された長・短のねじ筒25a・25bに螺合して、前記サイドカメラCを全体的に傾斜して連結補助具17に固定することにより、該サイドカメラCのレンズ部Rが、自動車の進行方向側へやや上向きに傾斜して連結補助具17に連結固定されて、前記レンズRの視野が自動車の進行方向側へ拡がるのである。
【0020】
更に、前記連結補助具17に固定されたサイドカメラCと車内に設置されているモニター(図示せず)とを連結するケーブル15を前記連結補助具17の空隙部21を貫通すると共に、前記ドアミラー台座6に新たに開口した追加孔16に挿通せしめて、図示していないドアDの内壁面を経由して前記モニターに接続するよう形成されている。
【0021】
前記サイドカメラCをドアミラー台座6に連結固定された連結補助具17に一体に固定した後、図6に示すようなサイドカメラCのレンズ部Rを臨ませる開口部34を開口したカメラカバー18で前記サイドカメラCを被覆して、該カメラカバー18を連結補助具17に固定することにより、前記サイドカメラCは外部に露出することなく、美麗に、且つ破損する虞もなくドアミラー装置1に一体に連結固定される。
【0022】
前記カメラカバー18は、特に限定する必要はないが、好ましくは、図6に示すように形成することが推奨される。すなわち、カメラカバー18は、下端部のガイドカメラCのレンズ部Rを臨ませる開口部34を開口すると共に、前記サイドカメラCおよび連結補助具17全体を被覆できるように、上方側に行くに従い漸次大径となる筒状に形成され、且つ前記カメラカバー18には複数本の固定ビス35を挿通するビス挿通孔36が複数個垂直方向に貫通して設置され、且つ該各ビス挿通孔36に貫通した前記各固定ビス35を前記連結補助具17の高部片19および低部片20に設けられた複数個のねじ孔37にそれぞれ螺合固定して、該カメラカバー18を前記連結補助具17に一体に固定する。
【0023】
そして、前記連結補助具17にカメラカバー18を連結固定した後、前記ドアミラー装置1のドアミラー保持体7をドアDから取外した最初の工程とは逆工程で、ドアDの取付面8に、サイドカメラCを取付けたドアミラー装置1のドア固定片3から突出している固定ボルト13を貫通して、該固定ボルト13にナット14を螺合固定して、前記ドアミラー装置1を前記ドアDの取付面8に固定して、市販のサイドカメラCを後付で取付けたドアミラー装置1をドアDに再度取付けることにより、自動車に取付けられている既設のドアミラー装置に後付けで市販のサイドカメラを取付ける取付け作業が完了する。
【符号の説明】
【0024】
C 市販のサイドカメラ
D ドア
R レンズ部
1 既設のドアミラー装置
2 ドアミラー本体
3 ドア固定片
4 電動駆動部
5 フレーム
6 ドアミラー台座
7 ドアミラー保持体
8 取付面
10a・10b・10c 貫通孔
11a・11b・11c 取付ねじ
12a・12b・12c ねじ孔
15 ケーブル
16 追加孔
17 連結補助具
18 カメラカバー
19 高部片
20 低部片
21 空隙部
22 スタッドボルト
23 貫通孔
25a・25b ネジ筒
26 ストッパー
27 上方側ネジ山
28 下方側ねじ山
29 固定ナット
30 カメラ固定用ブラケット
31a・31b 突片
32a・32b 挿通孔
34 開口部
図1
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