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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022065296
(43)【公開日】2022-04-27
(54)【発明の名称】照明装置及び照明方法
(51)【国際特許分類】
   H05B 45/38 20200101AFI20220420BHJP
   H05B 45/10 20200101ALI20220420BHJP
   H05B 47/16 20200101ALI20220420BHJP
   H05B 47/165 20200101ALI20220420BHJP
   H05B 45/20 20200101ALI20220420BHJP
   H05B 47/105 20200101ALI20220420BHJP
   H01M 6/32 20060101ALI20220420BHJP
   H01M 50/20 20210101ALI20220420BHJP
【FI】
H05B45/38
H05B45/10
H05B47/16
H05B47/165
H05B45/20
H05B47/105
H01M6/32 A
H01M2/10 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020173775
(22)【出願日】2020-10-15
(71)【出願人】
【識別番号】399131116
【氏名又は名称】トライポッド・デザイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001782
【氏名又は名称】特許業務法人ライトハウス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中川 聰
【テーマコード(参考)】
3K273
5H025
5H040
【Fターム(参考)】
3K273AA08
3K273BA27
3K273CA02
3K273CA04
3K273CA05
3K273FA03
3K273FA04
3K273FA14
3K273FA33
3K273FA37
3K273FA38
3K273FA41
3K273GA05
3K273GA25
5H025AA11
5H025AA13
5H025AA16
5H025CC01
5H025CC16
5H025CC17
5H040AA02
5H040AS27
5H040AT08
(57)【要約】
【課題】
自立した電源で稼働する照明装置を提供することを目的とする。
【解決手段】
第一導電部及び第二導電部と、昇圧部と、発光部とを備え、第一導電部及び昇圧部は接続されており、第二導電部及び昇圧部は接続されており、第一導電部及び第二導電部は、互いに非接触であり、昇圧部及び発光部は接続されており、第一導電部及び第二導電部が媒体に接触したときに、発光部が発光する、照明装置に関する。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一導電部及び第二導電部と、
昇圧部と、
発光部と
を備え、
第一導電部及び昇圧部は接続されており、
第二導電部及び昇圧部は接続されており、
第一導電部及び第二導電部は、互いに非接触であり、
昇圧部及び発光部は接続されており、
第一導電部及び第二導電部が媒体に接触したときに、発光部が発光する、
照明装置。
【請求項2】
媒体が電解液でない、
請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
第一導電部及び第二導電部の形状が棒状である、
請求項1又は2に記載の照明装置。
【請求項4】
第一導電部及び第二導電部の形状が棒状であり、
第一導電部及び第二導電部の先端に、ねじ切り加工が施されているねじ切り加工部を備え、
第一導電部及び第二導電部は、ねじ切り加工部を通して昇圧部に接続される、
請求項1~3のいずれかに記載の照明装置。
【請求項5】
第一導電部及び第二導電部の形状がシート状である、
請求項1~4のいずれかに記載の照明装置。
【請求項6】
第一導電部及び第二導電部の形状がシート状であり、
第一導電部及び第二導電部が上下方向に傾斜しており、
第一導電部の下端部と第二導電部の下端部の距離が10mm以下である、
請求項1~5のいずれかに記載の照明装置。
【請求項7】
第一導電部及び第二導電部の形状がシート状であり、
照明装置が筒状体を備え、
筒状体の内部表面上にシート状の第一導電部及び第二導電部を備える、
請求項1~6のいずれかに記載の照明装置。
【請求項8】
照明装置が、
昇圧部を備える本体部と、
発光部と本体部を接続する接続部と
を備え、
接続部が、
たわむことが可能な素材からなる、
請求項1~7のいずれかに記載の照明装置。
【請求項9】
接続部の直径が、
発光部の直径よりも小さい、
請求項8に記載の照明装置。
【請求項10】
昇圧部が制御部を備え、
制御部が、
発光部の発光色、発光の強さ、及び/又は発光頻度を経時的に変更する発光変更手段
を備える、
請求項1~9のいずれかに記載の照明装置。
【請求項11】
照明装置を備える照明方法であって、
照明装置が、
第一導電部及び第二導電部と、
昇圧部と、
発光部と
を備え、
第一導電部及び昇圧部は接続されており、
第二導電部及び昇圧部は接続されており、
第一導電部及び第二導電部は、互いに非接触であり、
昇圧部及び発光部は接続されており、
第一導電部及び第二導電部が媒体に接触したときに、発光部が発光する、
照明方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自立した電源で稼働する照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、照明装置を使用する際には、外部から照明装置に電力を供給する、あるいは、電池を用いて照明装置に電力を供給する必要があった。
【0003】
しかし、外部から電力を供給する場合は電気代等のコストがかかる、照明装置の設置場所によっては、外部から電力を供給することが容易ではない、電池が切れた際には交換の手間が生じるなどの問題があった。
【0004】
また、電池の電解液として使用される液体は、化学やけどのおそれ、火災又は爆発のおそれ、あるいは有毒なガスの発生等、人体や環境に悪影響を与える可能性があり、電解液の取り扱いは非常に難しいものであった。加えて、製品化をする際において、液漏れを起こさないようにしなければならず、コストが増大するという課題があった。
【0005】
ところで、近年は、可視光、熱、電波、あるいは微生物による有機物の分解処理等の微小なエネルギーを電力に変換するエネルギーハーヴェスティング技術が注目されており、エネルギーハーヴェスティング技術を利用して、自立電源を実用化する研究がなされている。さらに、IoT分野では、センサと自立電源を組み合わせる事で、さまざまな環境において、いろいろな情報を得ることを可能とする手段として研究が進んでいる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の少なくとも1つの目的は、自立した電源で稼働する照明装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、上記目的は、[1]~[11]により解決することができる。
[1]第一導電部及び第二導電部と、昇圧部と、発光部とを備え、第一導電部及び昇圧部は接続されており、第二導電部及び昇圧部は接続されており、第一導電部及び第二導電部は、互いに非接触であり、昇圧部及び発光部は接続されており、第一導電部及び第二導電部が媒体に接触したときに、発光部が発光する、照明装置;
[2]媒体が電解液でない、前記[1]に記載の照明装置;
[3]第一導電部及び第二導電部の形状が棒状である、前記[1]又は[2]に記載の照明装置;
[4]第一導電部及び第二導電部の形状が棒状であり、第一導電部及び第二導電部の先端に、ねじ切り加工が施されているねじ切り加工部を備え、第一導電部及び第二導電部は、ねじ切り加工部を通して昇圧部に接続される、前記[1]~[3]のいずれかに記載の照明装置;
[5]第一導電部及び第二導電部の形状がシート状である、前記[1]~[4]のいずれかに記載の照明装置;
[6]第一導電部及び第二導電部の形状がシート状であり、第一導電部及び第二導電部が上下方向に傾斜しており、第一導電部の下端部と第二導電部の下端部の距離が10mm以下である、前記[1]~[5]のいずれかに記載の照明装置;
[7]第一導電部及び第二導電部の形状がシート状であり、照明装置が筒状体を備え、筒状体の内部表面上にシート状の第一導電部及び第二導電部を備える、前記[1]~[6]のいずれかに記載の照明装置;
[8]照明装置が、昇圧部を備える本体部と、発光部と本体部を接続する接続部とを備え、接続部が、たわむことが可能な素材からなる、前記[1]~[7]のいずれかに記載の照明装置;
[9]接続部の直径が、発光部の直径よりも小さい、前記[8]に記載の照明装置;
[10]昇圧部が制御部を備え、制御部が、発光部の発光色、発光の強さ、及び/又は発光頻度を経時的に変更する発光変更手段を備える、前記[1]~[9]のいずれかに記載の照明装置;
[11]照明装置を備える照明方法であって、照明装置が、第一導電部及び第二導電部と、昇圧部と、発光部とを備え、第一導電部及び昇圧部は接続されており、第二導電部及び昇圧部は接続されており、第一導電部及び第二導電部は、互いに非接触であり、昇圧部及び発光部は接続されており、第一導電部及び第二導電部が媒体に接触したときに、発光部が発光する、照明方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、自立した電源で稼働する照明装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施の形態にかかる、照明装置の発電の仕組みを説明するためのブロック図である。
図2】本発明の実施の形態にかかる、電力変換部の構成を示すブロック図である。
図3】本発明の実施の形態にかかる、照明装置の基本的な構造を示す図である。
図4】本発明の実施の形態にかかる、照明装置の例を示す図である。
図5】本発明の実施の形態にかかる、照明装置の例を示す図である。
図6】本発明の実施の形態にかかる、照明装置の例を示す図である。
図7】本発明の実施の形態にかかる、照明装置の例を示す図である。
図8】本発明の実施の形態にかかる、照明装置の例を示す図である。
図9】本発明の実施の形態にかかる、照明装置の例を示す図である。
図10】本発明の実施の形態にかかる、照明装置の例を示す図である。
図11】本発明の実施の形態にかかる、照明装置の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。以下、効果に関する記載は、本発明の実施の形態の効果の一側面であり、ここに記載するものに限定されない。
【0011】
[照明装置の発電の仕組み]
図1は、本発明の実施の形態にかかる、照明装置の発電の仕組みを説明するためのブロック図である。図1に図示するように、ブロック図は、第一導電部1と、第二導電部2と、機能部3と、媒体4とから構成される。第一導電部1及び機能部3、並びに、機能部3及び第二導電部2は、それぞれ電気的に接続されている。「電気的に接続」とは、例えば、導線等により通電可能に接続されることをいう。また、機能部3は、第一導電部1及び第二導電部2の少なくとも一部が媒体4と接触することで生じた入力電圧により動作する。
【0012】
第一導電部1及び第二導電部2は、互いに非接触である。「非接触」とは、例えば、第一導電部1と第二導電部2とが直接接触していない状態をいう。
【0013】
第一導電部1が媒体4に接触する位置、及び、第二導電部2が媒体4に接触する位置の距離は、1cm以上離れていることが好ましく、10cm以上離れていることがより好ましく、100cm以上離れていることがさらに好ましく、1000cm(10m)以上離れていることが特に好ましい。
【0014】
第一導電部1及び第二導電部2は、いずれも導電性を有することが好ましい。ここで、第一導電部1及び第二導電部2の素材として、例えば、金属、導電性ポリマー、カーボン等が挙げられる。第一導電部1及び第二導電部2の形状は、特に限定されない。第一導電部1及び第二導電部2の形状は、球状、直方体状、円柱状、角柱状、円錐状、角錐状、円筒状、角筒状、板状、シート状、フィルム状、又は紐状であってもよく、形状を問わない。
【0015】
第一導電部1及び第二導電部2に用いられる金属としては、例えば、銀、銅、金、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、ニッケル、白金、スズ、チタン、ステンレス、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、又は、その他上述の金属夫々の酸化物や合金などから適宜選択して用いることができる。また、所定の金属に、所定の金属とは異なる他の金属や、他の導電性を有する材料が被膜されていてもよい。
【0016】
第一導電部1と第二導電部2の素材は、異なる種類のものを用いてもよく、同じ種類のものを用いてもよい。例えば、第一導電部1に、ステンレス製の円柱状の棒材を用い、第二導電部2に亜鉛製の円柱状の棒材を用いることができる。この場合、第一導電部1及び第二導電部2は、機能部3または昇圧回路・降圧回路と導線により接続される。
【0017】
交流インピーダンス法を用いて、第一導電部1及び第二導電部2の少なくとも一方に対して分極抵抗を測定した場合に、測定値が100Ω以上であることが好ましい。
【0018】
ここで、電流の起点となる導電部を第一導電部1として定義し、終点となる導電部を第二導電部2として定義する。いずれの導電部が第一導電部1として機能するかは、導電部の材質、又は、導電部を取り巻く環境(例えば、温度、湿度、気圧、pHなど)により決定される。第一導電部1又は第二導電部2と媒体4の界面で、化学反応が行われ、導電部に自由電子が発生する。
【0019】
例えば、第一導電部1と第二導電部2において異なる金属を用いた場合には、標準電極電位が低い金属を用いた方が第一導電部1に、標準電極電位が高い金属を用いた方が第二導電部2になる。この場合、第二導電部2から機能部3へ向かって電子が移動し、機能部3から第一導電部1へ向かって電子が移動する。すなわち、第一導電部1側から機能部3を介して第二導電部2側へ電流が生じる。例えば、第二導電部2では、導電部を構成する金属が媒体4中に陽イオンとして溶出して、自由電子が発生し、第一導電部1では、媒体4の水中の陽イオンが電子と反応し、電気的に中和される。
【0020】
標準電極電位の高低は、物質同士の標準電極電位の相対的な値(相対値)を比較して定められるものであって、標準電極電位の絶対値を用いて比較するものではない。例えば、標準電極電位が-5Vの物質Aと+2Vの物質Bとを比較した場合に、物質Aの標準電極電位は低く、物質Bの標準電極電位は高い。
【0021】
一方、導電部に同一の金属を用いた場合でも、例えば、温度、湿度、気圧、pHなど、導電部の周辺環境の条件により、いずれかの導電部が第一導電部1として、他方の導電部が第二導電部2として機能し、電流が生じる。よって、2つの導電部の周囲温度、湿度、気圧、pHなどの条件が変われば、第一導電部として機能していたものが第二導電部として機能し、第二導電部として機能していたものが第一導電部として機能することもあり得る。
【0022】
第一導電部1及び第二導電部2から生じる起電力は、0.9V以下であることが好ましく、0.35V以下であることがより好ましく、0.25V以下であることがさらに好ましい。また、第一導電部1及び第二導電部2から生じる起電力は、5mV以上であることが好ましい。
【0023】
機能部3は、例えば、通電することで所定の機能を実行するものをいう。機能部3は、電力を消費して所定の機能を発揮する電力消費部、導電部にて発生した電気を蓄電する蓄電部、昇圧回路や降圧回路のように出力する電圧を変換する出力電圧変換部等、回路を制御するマイコン等の制御部、他の装置と無線による通信が可能な通信部等を含むことができる。
【0024】
電力消費部としては、白熱電球や発光ダイオードなどの光源を採用することができる。また、電力消費部として、光源以外にも、熱を発する発熱体、音を発する発音体、信号を発する発信体、センサ等を備えていることとしてもよい。蓄電部は、昇圧回路又は降圧回路に含まれていてもよい。マイコン等の制御部は、回路を制御して、蓄電部に蓄電した電気を所定の条件で放出させることができる。放出された電気は、電力消費部にて消費される。また、マイコン等の制御部においても、わずかではあるが電力が消費されるため、制御部を起動させるのに必要な電力を確保しつつ、蓄電した電気を放出するように制御することができる。
【0025】
機能部3は、電力消費部、蓄電部、出力電圧変換部、通信部及び制御部のいずれか1つを備えていればよく、電力消費部、蓄電部、出力電圧変換部、通信部及び制御部のいずれか2つ以上を組み合わせて構成したものを機能部3としてもよい。また、機能部3は、電力消費部、蓄電部、出力電圧変換部、通信部及び制御部のいずれか2つ以上を一体に構成したものであってもよく、電力消費部、蓄電部、出力電圧変換部、通信部及び制御部のいずれかを、電気的に接続しつつ、それぞれ別々に構成したものであってもよい。
【0026】
機能部3における入力インピーダンスは、1kΩ以上であることが好ましく、10kΩ以上であることがより好ましい。また、機能部3の入力インピーダンスは、非線形な電流-電圧特性(I-V特性)を有することが好ましい。非線形な電流-電圧特性とは、例えば、機能部3に電流を流した際の電圧変化において、電流値が大きくなるに従って電圧値が高くなるが、電流値が大きくなるに従って、電流値を大きくするために必要となる電圧値の上がり幅が大きくなり、電圧が電流に比例しないような場合をいう。言い換えると、機能部3に加えた電圧値が高くなるに従って電流値が大きくなるが、電圧値が高くなるに従って、電圧値を高くすることで電流値が大きくなる度合が小さくなり、電流値が電圧値に比例しないような場合をいう。機能部3における入力インピーダンスが非線形な電流-電圧特性を有することで、第一導電部1と第二導電部2との間で生じた起電力が維持しやすくなる。
【0027】
機能部3は、出力インピーダンスを変換する機能を有することが好ましい。これにより、機能部3の入力信号に与える影響を制御することができる。
【0028】
また、機能部3は、蓄電部を有し、第一導電部及び/又は第二導電部から供給される電荷を蓄積する。制御部は、電荷を蓄積するのに要した時間よりも短い時間で、蓄積した電荷を放出するように制御する。
【0029】
機能部3の動作電圧の下限値は、0.9V以下で動作することが好ましい。0.35V以下で動作することがより好ましく、20mV以下で動作することがさらに好ましい。
【0030】
媒体4は、気体、液体、及び固体のうちいずれの形態であってもよい。媒体4は、ゾル又はゲル状のものであってもよい。媒体4は、第一導電部1又は第二導電部2との界面で、化学反応を起こし得るものであれば、特に限定されない。媒体4としては、導電性を有しないものを用いることが好ましい。気体としては、本発明の照明装置が発電する際に気体であれば特に限定されないが、例えば、酸素、二酸化炭素、窒素、水素、メタン等が挙げられる。媒体4として気体を用いる場合は、単一の種類の気体のみを用いてもよいが、これらの気体の複数種類を混合したものを用いてもよい。媒体4は、水分を含んでいることが好ましい。
【0031】
媒体4として用いられる液体は、特に限定されない。例えば、水、極性の高い有機溶剤、極性の低い有機溶剤、或いは、非極性の有機溶剤を用いることができる。また、媒体4として用いられる液体は、水と極性の高い有機溶剤との混合物や、異なる2種以上の有機溶剤の混合物や、エマルションなども用いることができる。水は純水だけでなく、電解質を含むもの、すなわち電解液を用いることもできる。
【0032】
水に含まれる電解質のうち、陽イオンの濃度は、1mol/L以下であってもよく、0.6mol/L以下であってもよく、0.1mol/L以下であってもよく、0.01mol/L以下であってもよく、さらには、0.001mol/L以下であってもよい。媒体4は電池で用いられる電解液でなくても、問題がない。
【0033】
極性の高い有機溶剤としては、例えば、メタノールやエタノールなどの低級アルコール、蟻酸や酢酸などの低級カルボン酸、アセトン、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシドなどを用いることができる。また、極性の低い有機溶剤としては、ヘキサノールやオクタノールなどの高級アルコール、ヘキサン酸やオクタン酸などの高級カルボン酸などを用いることができる。非極性の有機溶剤としては、例えば、ヘキサン、オクタン、ノナンなどの脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族化合物があげられる。媒体4として液体を用いる場合は、単一の種類の液体のみを用いてもよいが、これらの液体の複数種類を混合したものを用いてもよい。
【0034】
媒体4として用いられる固体は、特に限定されない。例えば、砂や土などの、粉体状又は粒状の固体を用いることができる。あるいは、例えば、漆喰などの、吸水性の高い固体を用いることができる。
【0035】
媒体4として用いられる固体は、水分を含むことが好ましい。媒体4として用いられる固体の含水率は、1質量%以上であることが好ましく、5質量%以上であることがより好ましく、10質量%以上であることがさらに好ましい。また、媒体4として用いられる固体の含水率は、200質量%以下であることが好ましい。ここで、含水率とは、水分の重量を水分及び固形分の重量の和で除したものをいう。
【0036】
媒体4の第一導電部1と第二導電部2間の抵抗値は、1kΩ以上であることが好ましく、10kΩ以上であることがより好ましい。
【0037】
図2は、本発明の実施の形態にかかる、電力変換部の構成を示すブロック図である。図2(A)は、本発明の実施の形態にかかる、昇圧回路の回路図である。昇圧回路又は降圧回路は、機能部3の一例であり、蓄電部を備えている。
【0038】
図示するように、インダクタL、ダイオードD、トランジスタTr、及びコンデンサCが電気的に接続されている。例えば、入力端子A1は、第一導電部1と接続され、入力端子A2は、第二導電部2と接続されている。出力端子B1及び出力端子B2は、電力消費部や制御部等と接続されている。なお、制御部は、昇圧回路と、第一導電部1及び第二導電部2との間で、昇圧回路と並列になるように接続されていてもよい。
【0039】
トランジスタTrがONである場合に、入力電圧VINが印加されると、インダクタLに電気エネルギーが蓄電される。入力電圧VINは、接続点Pと接続点Pの電位差である。トランジスタTrがOFFである場合に、入力電圧VINに由来する電気エネルギーに、インダクタLに蓄電されたエネルギーが加算され、ダイオードDを介して出力される。その結果、入力電圧VINよりも接続点Pと接続点Pの電位差である出力電圧VOUTの方が高い電圧となる。昇圧回路は、入力電圧VINが所定の電圧よりも低い電圧であることを前提にするもので、所定の電圧よりも高い電圧では昇圧制御が実行されないようなものであってもよい。昇圧回路の入力電圧VINは、5mV以上であることが好ましい。なお、トランジスタTrのON/OFFは、制御部により制御される。
【0040】
図2(B)は、本発明の実施の形態にかかる、降圧回路の回路図である。図示するように、トランジスタTr、インダクタL、ダイオードD、及びコンデンサCが電気的に接続される。例えば、入力端子A1は、第一導電部1と接続され、入力端子A2は、第二導電部2と接続されている。出力端子B1及び出力端子B2は、電力消費部や制御部等と接続されている。なお、制御部は、降圧回路と、第一導電部1及び第二導電部2との間で、降圧回路と並列になるように接続されていてもよい。
【0041】
トランジスタTrがONの場合には、インダクタLに電気エネルギーが蓄電される。入力電圧VINは、接続点P11と接続点P12の電位差であり、出力電圧VOUTは、接続点P13と接続点P14の電位差である。この場合、入力電圧VINは、出力電圧VOUTとほぼ等しくなる。トランジスタTrがOFFとなると、インダクタLの左端にある接続点P15の電位が接続点P14の電位よりも低くなるため、出力電圧VOUTの方が低い電圧となる。降圧回路は、入力電圧VINが所定の電圧よりも高い電圧であることを前提にするもので、所定の電圧よりも低い電圧では降圧制御が実行されないようなものであってもよい。なお、トランジスタTrのON/OFFは、制御部により制御される。
【0042】
[照明装置の基本的な構造]
図3は、本発明の実施の形態にかかる、照明装置の基本的な構造を示す図である。図3に示すように、本発明の照明装置は、第一導電部1及び第二導電部2と、昇圧部5と、発光部6とを備える。また、第一導電部1及び昇圧部5は接続されており、第二導電部2及び昇圧部5は接続されており、第一導電部1及び第二導電部2は、互いに非接触であり、昇圧部5及び発光部6は接続されている。さらに、本発明の照明装置は、前述のように、第一導電部1及び第二導電部2が、媒体4に接触したときに、発光部6が発光する。
【0043】
第一導電部1及び昇圧部5、昇圧部5及び発光部6、並びに、昇圧部5及び第二導電部2は、それぞれ電気的に接続されている。「電気的に接続」とは、前述のように、例えば、導線等により通電可能に接続されることをいう。
【0044】
第一導電部1及び第二導電部2の形状は、特に限定されないが、シート状、又は棒状であることが好ましい。
【0045】
シート状とは、薄い形状のことをいい、例えば、第一導電部1及び第二導電部2の厚さが所定の値であることとしてもよい。所定の厚さとは、例えば、5mm、2mm、1mm、0.5mmなどであってよい。
【0046】
このように、第一導電部1及び第二導電部2の形状がシート状であることで、照明装置の全体の形状や、照明装置の設置場所に適した、照明装置のデザインが可能となる。
【0047】
棒状とは、細長い形状のことをいい、例えば、第一導電部1及び第二導電部2の長手方向の長さが、第一導電部1及び第二導電部2長手方向に垂直な方向の断面の直径、又は一辺の長さよりも長いこととしてもよい。棒状には、例えば、円柱状、角柱状、円錐状、角錐状などが含まれることとしてもよい。
【0048】
また、第一導電部1及び第二導電部2の形状が棒状であるときは、第一導電部1及び第二導電部2の先端に、ねじ切り加工が施されているねじ切り加工部20を備えていることが好ましい。そして、後述のように、第一導電部1及び第二導電部2は、ねじ切り加工部20を通して、昇圧部5に接続されていることが好ましい。
【0049】
このように、第一導電部及び第二導電部の形状が棒状であることで、照明装置を水の入った容器や、土や砂など(以下、土などという)に挿して設置することが容易となる。
【0050】
また、このように、第一導電部及び第二導電部の形状が棒状であり、第一導電部及び第二導電部の先端に、ねじ切り加工が施されているねじ切り加工部を備え、第一導電部及び第二導電部は、ねじ切り加工部を通して昇圧部に電気的に接続されることで、照明装置に第一導電部及び第二導電部を取り付けることが容易となる。また、照明装置の内部において、第一導電部及び第二導電部と昇圧部とを、構造的に無駄なく、電気的に接続することが可能となる。さらに、照明装置の第一導電部及び第二導電部を交換することが容易となる。また、照明装置の内部に、水や塵などの異物が浸入することを防ぐことができる。
【0051】
第一導電部1及び第二導電部2の素材は、特に限定されず、前述の記載を必要な範囲で採用できる。
【0052】
媒体4は、特に限定されず、前述の記載を必要な範囲で採用できる。
【0053】
媒体4は、電解液でないこととしてもよい。
【0054】
このように、媒体が電解液でないことで、様々な媒体で稼働する照明装置を提供することができる。
【0055】
本発明の照明装置が備える昇圧部5は、昇圧回路を備える。また、昇圧部5は、マイコン等の制御部を備えていることが好ましい。昇圧回路、及び制御部に関しては、前述の記載を必要な範囲で採用できる。
【0056】
また、本発明の照明装置は、制御部が、発光部6の発光色、発光の強さ、及び/又は発光頻度を経時的に変更することが好ましい。制御部は、発光部6へ供給する電力を調整することで、発光部6の発光色、発光の強さ、及び/又は発光頻度を経時的に変更することとしてもよい。
【0057】
例えば、発光部6が、赤色、青色、緑色の発光素子をそれぞれ複数有しており、それぞれの色の発光素子ごとに、電力を供給する発光素子の数を変化させることで、発光色を制御することができる。例えば、発光部6を赤色に発光させる場合は、赤色の発光素子のみに電力を供給すればよく、発光部6を紫色に発光させる場合は、同じ数の赤色の発光素子と青色の発光素子のみに電力を供給する。
【0058】
また、例えば、発光部6の発光の強さを、蛍の光の点滅のように、経時的に強くしていき、また、経時的に弱くしていく場合には、制御部は、発光部6へ供給する電力を、経時的に多くしていき、また、経時的に少なくしていくこととしてもよい。
【0059】
さらに、例えば、発光部6を、5秒に一回の頻度で点灯させる場合には、制御部は、5秒に一回の頻度で発光部6に電力を供給することとしてもよい。
【0060】
このように、昇圧部が制御部を備え、制御部が、発光部の発光色、及び/又は発光頻度を変更する発光変更手段を備えることで、使用者の好みに合わせた照明を行うことが可能となる。
【0061】
発光部6は、発光するものであれば特に限定されない。例えば、発光ダイオード(LED)、蛍光灯、白熱電球などを備えることができる。上述のように、制御部が発光部6の発光色を変更する場合には、発光部6は、複数の異なる発光色を有するものであることが好ましい。
【0062】
このように、照明装置が、第一導電部及び第二導電部と、昇圧部と、発光部とを備え、第一導電部及び第二導電部が媒体に接触したときに、発光部が発光することで、外部から電力を供給、あるいは、電池を用いて電力を供給しなくても、自立した電源で稼働する照明装置を提供することができる。
【0063】
[照明装置]
本発明の実施の形態にかかる照明装置は、上記の基本的な構造を備えるものである。また、上記の基本的な構造以外にも、様々な構造を備えていることとしてもよい。照明装置の各部の形状、大きさ、素材、照明装置内の配置などは特に限定されず、適宜設計可能である。
【0064】
図4は、本発明の実施の形態にかかる、照明装置の例を示す図である。図示するように、照明装置100aは、第一導電部1及び第二導電部2と、昇圧部5と、発光部6とを備えている。また、照明装置100aは、昇圧部5を備える本体部10と、発光部6と本体部10を接続する接続部11を備えている。さらに、照明装置100aは、照明装置100aを支持する支持部12を備えている。
【0065】
第一導電部1及び第二導電部2は、上部の先端に、ねじ切り加工が施されているねじ切り加工部20を備えている。そして、第一導電部1及び第二導電部2は、ねじ切り加工部20を利用して、本体部10に設置することが可能である。図4では、第一導電部1及び第二導電部2は、ねじ切り加工部20を利用して、本体部10の底部に設けられた孔(図示はしていない)に挿入され、本体部10に固定されている。
【0066】
また、第一導電部1及び第二導電部2は、ねじ切り加工部20を通して昇圧部5に接続されている。ねじ切り加工部20は、例えば、昇圧部5と導線で繋がれていることとしてもよく、本体部10の内部に備えられた他の金属製の部品と接触し、該他の金属製の部品が昇圧部5と導線で繋がれていることとしてもよい。
【0067】
さらに、図4のように、第一導電部1及び第二導電部2は、下部の先端が尖ったような形状であってもよい。第一導電部1及び第二導電部2の下部の先端が尖っていることで、照明装置100aを地面に設置するときなどに、第一導電部1及び第二導電部2を土などに挿すことが容易となる。
【0068】
本体部10の形状は、特に限定されない。本体部10の形状は、例えば、円錐状、角錐状、ドーム状、直方体状、円柱状、角柱状などであってよい。
【0069】
また、本体部10の素材は特に限定されない。本体部10の素材には、例えば、ステンレス、アルミニウムなどの金属や、アクリル樹脂などの合成樹脂などを用いることができる。照明装置100aを屋外に設置する場合には、本体部10の素材は、耐候性のあるものであることが好ましい。
【0070】
図4では、照明装置100aの接続部11は、本体部10の上部に備えられている。そして、接続部11の、本体部10と反対の先端には、発光部6が備えられている。照明装置100aの接続部11は、たわむことが可能な素材からなることが好ましい。
【0071】
たわむことが可能な素材は、特に限定されず、適度にたわむことが可能であればよい。例えば、たわむことが可能な素材には、ピアノ線、硬鋼線、軟鋼線、ステンレス鋼線などの金属製のワイヤーなどの導電性を有する素材を用いることができる。
【0072】
接続部11において、たわむことが可能な素材は、絶縁性を有する他の素材で被覆されていることとしてもよい。また、たわむことが可能な素材、及び、昇圧部5と発光部6を電気的に接続する導線が共に、他の素材で被覆されることとしてもよい。他の素材は、絶縁体であることとしてもよい。また、照明装置100aを屋外に設置する場合には、他の素材は、耐候性の素材であることが好ましい。
【0073】
接続部11の長さは、特に限定されない。接続部11の長さは、例えば、10cmであっても、50cmであっても、100cmであってもよい。
【0074】
接続部11の直径は、発光部6の直径よりも小さいことが好ましい。ここで、接続部11の直径とは、接続部11の長手方向に垂直な断面の直径のこととしてもよい。また、発光部6の直径とは、発光部6の長手方向に垂直な断面の直径のこととしてもよい。
【0075】
接続部11の直径は、発光部6の直径の、1/2以下であることが好ましく、1/3以下であることがより好ましく、1/4以下であることがさらに好ましい。
【0076】
また、このように、照明装置が、昇圧部を備える本体部と、発光部と本体部を接続する接続部とを備え、接続部が、たわむことが可能な素材からなることで、発光部が風などで自然に揺らぐことが可能となる。
【0077】
このように、接続部11の直径が、発光部6の直径よりも細いことで、発光部が容易に揺らぐことが可能となる。
【0078】
図4では、照明装置100aの支持部12は、本体部10の下部の周囲に備えられている。照明装置100aを地面に設置する場合であって、地中に第一導電部1及び第二導電部2が、地上に本体部10が存在するように設置するときには、支持部12が、地表面で照明装置100aを支持する。
【0079】
支持部12の形状は特に限定されず、照明装置を支持することができればよい。例えば、支持部12の形状は、円盤状であってもよく、多角形状であってもよく、複数の脚のような形状であってもよい。
【0080】
支持部12の素材は特に限定されない。支持部12の素材には、例えば、ステンレス、アルミニウムなどの金属や、アクリル樹脂などの合成樹脂などを用いることができる。照明装置100aを屋外に設置する場合には、支持部12の素材は、耐候性のあるものが好ましい。
【0081】
また、支持部12には、図示するように、孔21が設けられていてもよい。孔21が設けられていることで、孔21に杭やねじなどを設置し、照明装置100aを地面に固定することが可能となる。また、孔21が設けられていることで、孔21を通して雨水などが照明装置100aの設置された地面に浸透しやすくなり、発光部が発光するための電力を得やすくなる。
【0082】
照明装置100aは、第一導電部1及び第二導電部2を土などに挿して地面に設置したり、第一導電部1及び第二導電部2を水などの入った容器に挿して設置したりすることができる。そして、第一導電部1及び第二導電部2が、媒体に接触したときに、発光部6が発光する。
【0083】
図5は、本発明の実施の形態にかかる、照明装置の例を示す図である。図示するように、照明装置100bは、第一導電部1及び第二導電部2と、昇圧部5と、発光部6とを備えている。また、照明装置100bは、昇圧部5を備える本体部10と、発光部6と本体部10を接続する接続部11を備えている。さらに、照明装置100bは、照明装置100bを支持する支持部12を備えている。
【0084】
図示するように、照明装置100bは、本体部10の底部に、第一導電部1及び第二導電部2を備えている。また、照明装置100bは、本体部10の下部の周囲に、支持部12を備えている。第一導電部1及び第二導電部2、本体部10、並びに支持部12の、形状、素材、配置、構造など(以下、形状等という)は、照明装置100aの記載を必要な範囲で採用できる。
【0085】
照明装置100bは、本体部10の上部に接続部11を備えている。照明装置100bは、1つ以上の接続部11を備えることが可能である。例えば、図5では、照明装置100bは、本体部10と発光部6の間に、接続部11a、接続部11b、接続部11cの、3つの接続部11を備えている。そして、本体部10と接続部11a、接続部11aと接続部11b、接続部11bと接続部11c、接続部11cと発光部6が、それぞれ接続されている。照明装置100bは、接続部11の数を調整することにより、発光部6の高さ、つまり照明装置100bの高さを調整することができる。
【0086】
接続部11の形状は、特に限定されない。例えば、接続部11の形状は、円筒状、角筒状、板状、棒状、らせん状などであってよい。また、接続部11の形状は、真っ直ぐな形状であっても、曲がった形状であってよい。接続部11を接続するときは、同じ形状のもの同士を接続してもよく、異なる形状のものを接続してもよい。例えば、真っ直ぐな形状のもの同士を接続してもよく、曲がった形状のものと真っ直ぐな形状のものを接続してもよい。また、接続部11は、分岐を有する形状であってもよい。
【0087】
接続部11の素材は特に限定されない。接続部11の素材は、耐候性のあるものが好ましい。接続部11の素材には、例えば、ステンレス、アルミニウムなどの金属や、アクリル樹脂などの合成樹脂などを用いることができる。
【0088】
また、接続部11の接続の方法は、特に限定されない。接続部11は、例えば、ねじ込み、差し込み、溶接、ジョイント部品の取り付けなどにより接続がなされることとしてもよい。また、接続部11には、接続方法に適した加工が施されていてもよい。例えば、それぞれの接続部11の先端にねじ切り加工が施されていてもよく、それぞれの接続部11の先端にフランジが設けられていてもよい。
【0089】
照明装置100bは、第一導電部1及び第二導電部2を土などに挿して地面に設置したり、第一導電部1及び第二導電部2を水などの入った容器に挿して設置したりすることができる。そして、第一導電部1及び第二導電部2が、媒体に接触したときに、発光部6が発光する。
【0090】
図6は、本発明の実施の形態にかかる、照明装置の例を示す図である。図示するように、照明装置100cは、第一導電部1及び第二導電部2と、昇圧部5と、発光部6とを備えている。また、照明装置100cは、昇圧部5を備える本体部10と、発光部6を被覆するかさ部14を備えている。さらに、照明装置100cは、突起のような形状をした、突起部13を備えている。
【0091】
図示するように、照明装置100cは、本体部10の底部に、突起部13を備えている。そして、突起部13の表面には、第一導電部1及び第二導電部2が、互いに接触しないように備えられている。第一導電部1及び第二導電部2は、シート状である。図6では、逆三角形のシート状の第一導電部1及び第二導電部2が、逆円錐状の突起部13の表面の左右に、対象に備えられている。
【0092】
第一導電部1及び第二導電部2を、突起部13に備える方法は特に限定されず、第一導電部1及び第二導電部2が、突起部13に固定されればよい。例えば、第一導電部1及び第二導電部2は、突起部13に接着剤などで接着されることとしてもよく、第一導電部1及び第二導電部2は、突起部13に固定具を用いて固定されることとしてもよい。
【0093】
突起部13の素材は、絶縁体であることが好ましい。突起部13の素材には、例えば、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、ポリカーボネートなどの合成樹脂などを用いることができる。
【0094】
図示しないが、突起部13には孔が設けられており、該孔を通して、第一導電部1及び第二導電部2と昇圧部5が、導線などで接続されることとしてもよい。
【0095】
照明装置100cは、本体部10の底部に突起部13を備えるために、照明装置100cを地面に設置するときなどに、土などに挿すことが容易となる。
【0096】
図示するように、照明装置100cは、発光部6、及び本体部10を被覆する、かさ部14を備えている。図6では、かさ部14は、突起部13の上部に備えられている。
【0097】
かさ部14の形状は特に限定されない。例えば、かさ部14の形状は、球形、円錐形、角錐形、直方体形などであってよい。あるいは、かさ部14は、ワイヤー状の素材で形成され、ワイヤー状の素材で形成された、かさ部14全体の形状が、球形、円錐形、角錐形、直方体形などであることとしてもよい。
【0098】
かさ部14の素材は、特に限定されない。例えば、かさ部14の素材には、ステンレス、アルミニウムなどの金属や、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、ポリカーボネートなどの合成樹脂、布、ガラスなどを用いることができる。かさ部14がワイヤー状の素材で形成されている場合以外は、かさ部14の素材は、光を透過するものであることが好ましい。
【0099】
かさ部14の内部には、発光部6の光を拡散させるための加工が施されていてもよい。例えば、かさ部14の内部に、光を拡散させるための塗料などが塗布されていてもよく、かさ部14の内部に、光を拡散させるための膜などが設けられていてもよい。
【0100】
照明装置100cの本体部10の上部には、発光部6が備えられている。照明装置100cの本体部10の形状等は、照明装置100aの記載を必要な範囲で採用できる。
【0101】
照明装置100cは、第一導電部1及び第二導電部2を備える突起部13を土などに挿して地面に設置したり、第一導電部1及び第二導電部2を備える突起部13を水などの入った容器に挿して設置したりすることができる。そして、第一導電部1及び第二導電部2が、媒体に接触したときに、発光部6が発光する。
【0102】
図7は、本発明の実施の形態にかかる、照明装置の例を示す図である。図示するように、照明装置100dは、第一導電部1及び第二導電部2と、昇圧部5と、発光部6とを備えている。また、照明装置100dは、昇圧部5を備える本体部10を備えている。さらに、照明装置100dは、突起のような形状をした突起部13と、傾斜を有する傾斜部15を備えている。
【0103】
図7(A)は、照明装置100dの斜視図である。図7(A)に図示するように、照明装置100dの本体部10の上部には、傾斜部15が備えられている。また、図7(B)は照明装置100dの平面図である。図7(B)に図示するように、傾斜部15は、照明装置100dの真上から見た場合、円形の形状に見えることとしてもよい。そして、傾斜部15の上部の表面に、シート状の第一導電部1及び第二導電部2が、互いに接触しないように備えられている。例えば、図7(A)及び(B)に図示するように、半円形のシート状の第一導電部1及び第二導電部2が、傾斜部15の上部の表面の左右に、対象に備えられていることとしてもよい。
【0104】
図7(C)は、図7(B)のA-A断面図である。つまり、図7(C)は、照明装置100dを、第一導電部1及び第二導電部2を含むように、縦に半分に切断したときの断面図である。図7(C)に図示するように、照明装置100dの傾斜部15は、外側が高く、かつ、内側が低くなるような傾斜を有している。つまり、傾斜部15は、円を中心線で折り曲げたような形状となっており、該中心線が低くなっている。そして、半円形のシート状の第一導電部1及び第二導電部2は、傾斜部15の斜面に備えられている。つまり、第一導電部1及び第二導電部2は、上下方向に傾斜している。
【0105】
図7(D)は、図7(B)のB-B断面図である。つまり、図7(D)は、照明装置100dを、傾斜部15の、低くなっている中心線で縦に半分に切断したときの断面図である。図7(D)に図示するように、照明装置100dは、傾斜部15の、該中心線上で、さらに傾斜を有していることとしてもよい。照明装置100dは、傾斜部15の、該中心線のうち、該中心線上の円の中心が高く、該中心線上の円の外側が低くなるような傾斜を有していることが好ましい。このように、傾斜部15の、低くなっている中心線のうち、該中心線上の円の中心が高く、該中心線上の円の外側が低くなるような傾斜を有していることで、傾斜部15に水などの媒体が溜まらず、傾斜部15の外側に流れ落ちやすくなる。
【0106】
第一導電部1及び第二導電部2の、低くなっている方の端を下端部とした場合、第一導電部1の下端部と第二導電部2の下端部の距離は、短いことが好ましい。第一導電部1の下端部と第二導電部2の下端部の距離は、10mm以下であることが好ましく、5mm以下であることがより好ましく、3mm以下であることがさらに好ましい。
【0107】
このように、第一導電部及び第二導電部の形状がシート状であり、第一導電部及び第二導電部が上下方向に傾斜しており、第一導電部の下端部と第二導電部の下端部の距離が10mm以下であることで、少ない媒体でも、効率的に第一導電部及び第二導電部に接触させることができる。
【0108】
なお、傾斜部15の形状は、上述のような円を中心線で折り曲げたような形状であってもよく、また、図示しないが、すり鉢状の形状であってもよい。
【0109】
第一導電部1及び第二導電部2を、傾斜部15に備える方法は特に限定されず、第一導電部1及び第二導電部2が傾斜部15に固定されればよい。例えば、第一導電部1及び第二導電部2は、傾斜部15に接着剤などで接着されることとしてもよく、第一導電部1及び第二導電部2は、傾斜部15に固定具を用いて固定されることとしてもよい。
【0110】
傾斜部15の素材は、絶縁体であることが好ましい。例えば、傾斜部15の素材には、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、ポリカーボネートなどの合成樹脂などを用いることができる。
【0111】
図示しないが、傾斜部15には孔が設けられており、該孔を通して、第一導電部1及び第二導電部2と昇圧部5が、導線などで接続されることとしてもよい。
【0112】
また、照明装置100dの本体部10の下部には発光部6が備えられている。そして、照明装置100dの発光部6の下部には突起部13が備えられている。
【0113】
照明装置100dの本体部10の形状等は、照明装置100aの記載を必要な範囲で採用できる。
【0114】
照明装置100dの突起部13の形状等は、照明装置100cの記載を必要な範囲で採用できる。
【0115】
照明装置100dは、突起部13を土などに挿して地面に設置したり、容器に挿して設置したりすることができる。そして、傾斜部15に備えられた第一導電部1及び第二導電部2が、媒体に接触したときに、発光部6が発光する。
【0116】
図8は、本発明の実施の形態にかかる、照明装置の例を示す図である。図示するように、照明装置100eは、第一導電部1及び第二導電部2と、昇圧部5と、発光部6とを備えている。また、照明装置100eは、発光部6を被覆するかさ部14を備えている。
【0117】
図8(A)は、照明装置100eの正面図である。図示するように、照明装置100eは、昇圧部5、及び発光部6が、かさ部14に被覆されている。昇圧部5、及び発光部6は、かさ部14の略中央部に備えられている。
【0118】
図8(B)は、照明装置100eの底面図である。図示するように、照明装置100eのかさ部14の底面に、シート状の第一導電部1及び第二導電部2が備えられている。第一導電部1及び第二導電部2は扇形であり、円形のかさ部14の底面に、互いに接触しないように、2対備えられている。図8(B)では、第一導電部1aと第二導電部2aが、第一導電部1bと第二導電部2bが、それぞれ対になっている。
【0119】
あるいは、図示しないが、第一導電部1及び第二導電部2は、円筒状であってもよい。そして、照明装置100eの円形のかさ部14の底面に、円筒状の第一導電部1及び第二導電部2が、2対備えられていることとしてもよい。
【0120】
また、図示しないが、かさ部14には孔が設けられており、該孔を通して、第一導電部1及び第二導電部2と昇圧部5が、導線などで接続されることとしてもよい。
【0121】
照明装置100eのかさ部10の、その他の形状等は、照明装置100cの記載を必要な範囲で採用できる。
【0122】
照明装置100eは、水面などに浮かべて設置することができる。そして、かさ部14の底面に備えられた第一導電部1及び第二導電部2が、媒体に接触したときに、発光部6が発光する。
【0123】
図9は、本発明の実施の形態にかかる、照明装置の例を示す図である。図示するように、照明装置100fは、第一導電部1及び第二導電部2と、昇圧部5と、発光部6とを備えている。また、照明装置100fは、昇圧部5を備える本体部10と、発光部6と本体部10を接続する接続部11を備えている。さらに、照明装置100fは、突起のような形状をした突起部13を備えている。
【0124】
図示するように、照明装置100fは、本体部10の底部に、突起部13を備えている。そして、突起部13の表面には、第一導電部1及び第二導電部2が、互いに接触しないように備えられている。
【0125】
照明装置100fの本体部10の形状等は、照明装置100aの記載を必要な範囲で採用できる。また、照明装置100fの本体部10の素材は、水などに浮かぶものであることとしてもよい。例えば、照明装置100fの本体部10の素材には、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂、ポリプロピレンなどを用いることができる。あるいは、照明装置100fの本体部10の素材は、照明装置100fを、水中の、所定の水深に設置できるようにするものであることとしてもよい。この場合、例えば、照明装置100fの本体部10の素材には、照明装置100fを設置する水深に適した比重の素材を用いることができる。
【0126】
また、照明装置100fの第一導電部1及び第二導電部2、並びに突起部13の形状等は、照明装置100cの記載を必要な範囲で採用できる。
【0127】
図9では、照明装置100fの接続部11は、本体部10の上部に備えられている。そして、接続部11の、本体部10と反対の先端には、発光部6が備えられている。
【0128】
照明装置100fの接続部11の形状等は、照明装置100a、及び照明装置100bの記載を必要な範囲で採用できる。また、照明装置100fの接続部11の素材は、水などに浮かぶものであることとしてもよい。例えば、照明装置100fの接続部11の素材には、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂、ポリプロピレンなどを用いることができる。あるいは、照明装置100fの接続部11の素材は、照明装置100fを、水中の、所定の水深に設置できるようにするものであることとしてもよい。この場合、例えば、照明装置100fの接続部11の素材には、照明装置100fを設置する水深に適した比重の素材を用いることができる。
【0129】
照明装置100fは、突起部13が水中に、本体部10が水上に存在するように、水面などに浮かべて設置することができる。あるいは、照明装置100fは、水中の、所定の水深に設置することができる。そして、突起部13に備えられた第一導電部1及び第二導電部2が媒体に接触したときに、発光部6が発光する。
【0130】
図10は、本発明の実施の形態にかかる、照明装置の例を示す図である。図示するように、照明装置100gは、第一導電部1及び第二導電部2と、昇圧部5と、発光部6とを備えている。また、照明装置100gは、昇圧部5を備える本体部10と、発光部6を被覆するかさ部14を備えている。さらに、照明装置100gは、突起のような形状をした突起部13と、絶縁体である絶縁部7と、照明装置100gを吊り下げるための吊り下げ部16を備えている。
【0131】
図示するように、照明装置100gの本体部10は、円柱状である。そして、円柱状の本体部10の周囲の表面に、円筒状の第一導電部1及び第二導電部2が、互いに接触しないように上下に備えられている。また、円筒状の第一導電部1及び第二導電部2の間には、円筒状の絶縁部7が備えられている。第一導電部1及び第二導電部2の間に絶縁部7が備えられていることで、第一導電部1及び第二導電部2が、互いに接触することなく、円柱状の本体部10の周囲の表面に、上下に備えることが可能となる。
【0132】
絶縁部7の素材は、絶縁体であれば特に限定されない。例えば、絶縁部7の素材には、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、ポリカーボネートなどの合成樹脂などを用いることができる。
【0133】
あるいは、図示しないが、照明装置100gは、円柱状の本体部10の周囲の表面に、筒状体を備え、筒状体の内部表面上に、シート状の第一導電部1及び第二導電部2を備えることとしてもよい。
【0134】
シート状の第一導電部1及び第二導電部2は、筒状体の内部表面上に、2対以上備えられることとしてもよい。また、シート状の第一導電部1及び第二導電部2が2対以上備えられる場合には、それぞれの第一導電部1及び第二導電部2の対の高さが異なるように備えられることとしてもよい。
【0135】
それぞれの第一導電部1及び第二導電部2の対の高さが異なるように備えられた場合、後述のように、照明装置100gのかさ部14に水などの媒体4が溜まっていくときに、低い場所に備えられた第一導電部1及び第二導電部2の対から順に、媒体4と接触していく。そして、かさ部14に溜まった媒体4の量が増えるほど、媒体4と接触する第一導電部1及び第二導電部2の対が増えていき、多くの電力を得ることができるようになる。
【0136】
また、シート状の第一導電部1及び第二導電部2は、筒状体の外部表面上に備えられることとしてもよい。
【0137】
筒状体の素材は、絶縁体であってもよい。筒状体の素材は、上述する、絶縁部7の素材の記載を必要な範囲で採用できる。
【0138】
このように、第一導電部及び第二導電部の形状がシート状であり、照明装置が筒状体を備え、筒状体の内部表面上にシート状の第一導電部及び第二導電部を備えることで、少ない媒体でも、効率よく第一導電部及び第二導電部に接触させることができる。
【0139】
なお、図示しないが、本体部10には孔が設けられており、該孔を通して、第一導電部1及び第二導電部2と昇圧部5が、導線などで接続されることとしてもよい。
【0140】
照明装置100gの本体部10の、その他の形状等は、照明装置100aの記載を必要な範囲で採用できる。
【0141】
また、図示するように、照明装置100gの本体部10の底部には突起部13が備えられている。そして、照明装置100gの本体部10の上部には発光部6が備えられている。
【0142】
照明装置100gの突起部13の形状等は、照明装置100cの記載を必要な範囲で採用できる。
【0143】
図示するように、照明装置100gのかさ部14は、発光部6、本体部10、及び突起部13を被覆している。図10では、照明装置100gのかさ部14は、逆円錐型である。逆円錐型のかさ部14の中には、降雨などの際に水が溜まる。そして、かさ部14の中に溜まった水が第一導電部1及び第二導電部2に接触することで、発光部6が発光する。
【0144】
照明装置100gのかさ部14には、孔21が設けられている。かさ部14に孔21が設けられていることで、かさ部14に溜まった水が孔21から排水され、かさ部14の全体が水で満たされるのを防ぐことができる。
【0145】
照明装置100gのかさ部14の、その他の形状等は、照明装置100cの記載を必要な範囲で採用できる。
【0146】
図示するように、照明装置100gは、かさ部14の上部に、吊り下げ部16を備えている。照明装置100gは、吊り下げ部16を備えているため、木や梁などに吊り下げて設置することが容易である。
【0147】
吊り下げ部16の形状は特に限定されず、照明装置100gを吊り下げることが可能であればよい。例えば、吊り下げ部16の形状は、紐状、鎖状、棒状などであってよい。
【0148】
吊り下げ部16の長さは特に限定されず、照明装置100gを設置する場所によって適当な長さであることが好ましい。
【0149】
吊り下げ部16の素材は特に限定されない。例えば、吊り下げ部16の素材には、ステンレス、アルミニウムなどの金属、麻、木綿、化学繊維、革などを用いることができる。
【0150】
照明装置100fは、吊り下げ部16を利用して、木や梁などに吊り下げて設置することができる。そして、第一導電部1及び第二導電部2が媒体に接触したときに、発光部6が発光する。
【0151】
図11は、本発明の実施の形態にかかる、照明装置の例を示す図である。図示するように、照明装置100hは、第一導電部1及び第二導電部2と、昇圧部5と、発光部6とを備えている。また、照明装置100hは、昇圧部5を備える本体部10を備えている。さらに、照明装置100hは、絶縁体である絶縁部7と、照明装置100hを吊り下げるための吊り下げ部16を備えている。
【0152】
図示するように、照明装置100hの本体部10の底部には、第一導電部1及び第二導電部2、並びに絶縁部7が備えられている。図11では、第一導電部1及び第二導電部2は、円筒状である。そして、第一導電部1及び第二導電部2の間には、シート状の絶縁部7が備えられている。降雨などの際には、絶縁部7を水が伝い落ちるため、第一導電部1及び第二導電部2が水に接触し、発光部6が発光する。
【0153】
照明装置100hの本体部10には、昇圧部5と発光部6が備えられている。発光部6は、絶縁部7に向かって発光するように備えられており、絶縁部7が光を拡散する。
【0154】
絶縁部7の素材は、照明装置100gの記載を必要な範囲で採用できる。ただし、照明装置100hの絶縁部7は、吸水性を有する素材であることが好ましい。絶縁部7が、吸水性を有する素材であることで、第一導電部1及び第二導電部2が効率的に水に接触することが可能となる。
【0155】
図示しないが、本体部10には孔が設けられており、該孔を通して、第一導電部1及び第二導電部2と昇圧部5が、導線などで接続されることとしてもよい。
【0156】
照明装置100hの本体部10の形状等は、照明装置100aの記載を必要な範囲で採用できる。
【0157】
また、照明装置100hの本体部10の上部には、吊り下げ部16が備えられている。吊り下げ部16の形状等は、照明装置100gの記載を必要な範囲で採用できる。
【0158】
照明装置100fは、吊り下げ部16を利用して、木や梁などに吊り下げて設置することができる。そして、第一導電部1及び第二導電部2が媒体に接触したときに、発光部6が発光する。
【0159】
本発明の実施の形態において、「導電部」とは、例えば、通電可能部材であればよく、材質を問わない。「機能部」とは、例えば、電流を流すことで所定の機能を実行するものをいう。機能は、電気を光や熱等のエネルギーに変換するもの、回路を制御するものであってもよい。
【0160】
本発明の実施の形態において、「昇圧回路」とは、例えば、入力電圧を昇圧して出力する回路をいう。「降圧回路」とは、例えば、入力電圧を降圧して出力する回路をいう。「導電性ポリマー」とは、例えば、電気伝導性を持つ高分子化合物をいう。「カーボン」とは、例えば、導電性を有する炭素繊維をいう。「一体的に構成」とは、例えば、異なる物体同士を接合させることをいい、より具体的には、接着剤による接着、他の部材を使用した機械的接合、溶接、圧着等、化学的及び/又は物理的な力により接合させることが挙げられる。
【0161】
[参考例]
以下、本発明の実施の形態にかかる参考例を記載する。本発明はこれらの参考例により何ら限定されるものではない。
【0162】
(参考例1)
以下の試験は、常温、常圧で行った。図1(A)に示す、第一導電部1、第二導電部2、機能部3及び媒体4を備える回路を用いた。第一導電部1として、ステンレス製(オーステナイト、SUS304系)の板状部材(0.5mm厚、10cm×15cm)を用い、第二導電部2として、亜鉛メッキ鋼板(鉄)製の板状部材(0.5mm厚、10cm×15cm)を用い、第一導電部1、第二導電部2及び機能部3を、それぞれ銅製の導線で接続した。機能部3は、電力消費部、出力電圧変換部、及び制御部を備えている。また、その入力インピーダンスは1kΩ以上であり、非線形な電流-電圧特性を有するものを用いた。電力消費部には、2mA以上の電流が流れると点灯するLED電球を用いた。出力電圧変換部には図2(A)に示す昇圧回路を用いた。
【0163】
第一導電部1を、出力電圧変換部の昇圧回路の入力端子A1に接続し、また、昇圧回路の出力端子B1をLED電球に接続した。さらに、第二導電部2を、昇圧回路の入力端子A2に接続し、また、昇圧回路の出力端子B2を、LED電球の出力端子B1と接続されている端子とは反対側の端子に接続した。
【0164】
アクリル製容器(外径15cm×15cm×15cmの立方体、内径14.5cm)に高さ7.5cmまで、純水(古河薬品工業株式会社製、高純度精製水、温度25度:媒体4)を入れ、第一導電部1及び第二導電部2を浸して回路を構築した。第一導電部1及び第二導電部2は非接触であり、第一導電部1及び第二導電部2の距離は12cmであり、第一導電部1と第二導電部2の板状の平面が平行になるように設置した。
【0165】
構築した回路について、第一導電部1及び第二導電部2との間の電圧を測定した(測定1)。測定には、Agilent Technologies社製の34401Aマルチメーターを使用した。結果を表1に示す。実施例1に示した回路では、LED電球は270~330秒おきに点滅を繰り返した。すなわち、第一導電部1及び/又は第二導電部2から、起電していることを確認できた。
【0166】
次に、第一導電部1及び第二導電部2を浸し、アクリル製容器(外径15cm×15cm×15cmの立方体、内径14.5cm)に高さ7.5cmまで、純水(古河薬品工業株式会社製、高純度精製水、温度25度:媒体4)を入れ、第一導電部1及び第二導電部2を浸した。第一導電部1及び第二導電部2は非接触であり、第一導電部1及び第二導電部2の距離は12cmであり、第一導電部1と第二導電部2の板状の平面は、平行になるように設置した。また、第一導電部1及び第二導電部2が、電気的に接続されていない状態とした。そして、34401Aマルチメーターを用いて、第一導電部1及び第二導電部2との間の電圧を測定した(測定2)。さらに、この状態において、第一導電部1と第二導電部2との間の媒体4の抵抗値を測定した(測定3)。
【0167】
(参考例2)
媒体4を、土(株式会社プロトリーフ製、観葉植物の土)に変更したこと以外は、参考例1と同様にして、測定1~3を実施した。結果を表1に示す。参考例2に示した回路では、LED電球は21~23秒おきに、略等間隔に点滅を繰り返した。すなわち、第一導電部1及び/又は第二導電部2から、起電していることを確認できた。
【0168】
(参考例3)
純水(参考例1のものと同じ)50gに塩(伯方塩業株式会社製、伯方の塩)5gを溶かした水溶液に浸したウエスを、媒体4と接触する第一導電部1及び第二導電部2の面に貼り付け、媒体4を砂(トーヨーマテラン株式会社製、粒度ピーク(重量比)が、約0.9mmの珪砂)に変更したこと以外は、参考例1と同様にして、測定1~3を実施した。結果を表1に示す。参考例3に示した回路では、LED電球は80~100秒おきに点滅を繰り返した。すなわち、第一導電部1及び/又は第二導電部2から、起電していることを確認できた。
【0169】
【表1】
【符号の説明】
【0170】
1 第一導電部、2 第二導電部、3 機能部、4 媒体、5 昇圧部、6 発光部、7 絶縁部、10 本体部、11 接続部、12 支持部、13 突起部、14 かさ部、15 傾斜部、16 吊り下げ部、20 ねじ切り加工部、21 孔、100 照明装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11