(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022065611
(43)【公開日】2022-04-27
(54)【発明の名称】容器
(51)【国際特許分類】
B65D 39/10 20060101AFI20220420BHJP
【FI】
B65D39/10
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021084830
(22)【出願日】2021-05-19
(31)【優先権主張番号】202011100607.9
(32)【優先日】2020-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】521219349
【氏名又は名称】上海宏晨家庭用品有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100185270
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 貴史
(72)【発明者】
【氏名】何 軍良
【テーマコード(参考)】
3E084
【Fターム(参考)】
3E084AA02
3E084AA12
3E084AB10
3E084BA02
3E084CA01
3E084CB04
3E084DA01
3E084DB14
3E084FD04
3E084GA02
3E084GB14
3E084GB17
3E084GB26
3E084HA03
3E084HB04
3E084HB05
3E084HD04
3E084LD30
(57)【要約】 (修正有)
【課題】本発明は操作が便利で、時間と力を節約できる容器を提供する。
【解決手段】開口を含んで、内側壁に、開口に近くて設けられる溝を設けている本体と、本体に取り付けられて外壁に貫通孔を設けている蓋体、自身の軸線をめぐって回転可能に蓋体の本体に離れる側に設けられて回転過程に開放位置と閉鎖位置を含む回転台、移動可能に蓋体の本体に離れる側に設けられて本体に近い端が貫通孔に対応に設けられて且つスライド可能に貫通孔に設けられているスライドを含む蓋と、を含んで、そのうち、回転台は開放位置にある場合、スライドを本体に離れるように駆動して、スライドの本体に近い端を溝から外すようにするが、回転台は閉鎖位置にある場合、スライドを本体に近づけるように駆動して、スライドの本体に近い端を溝に差し込むようにする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口を含んで、内側壁に、前記開口に近くて設けられる溝を設けている本体と、
前記本体に取り付けられて外壁に貫通孔を設けている蓋体、自身の軸線をめぐって回転可能に前記蓋体の本体に離れる側に設けられて回転過程に開放位置と閉鎖位置を含む回転台、移動可能に前記蓋体の前記本体に離れる側に設けられて前記本体に近い端が前記貫通孔に対応に設けられて且つスライド可能に前記貫通孔に設けられているスライドを含む蓋と、を含んで、
そのうち、前記回転台は開放位置にある場合、前記スライドを前記本体に離れるように駆動して、前記スライドの前記本体に近い端を前記溝から外すようにするが、前記回転台は閉鎖位置にある場合、前記スライドを前記本体に近づけるように駆動して、前記スライドの前記本体に近い端を前記溝に差し込むようにする
ことを特徴とする容器。
【請求項2】
前記回転台の前記蓋に近い側にはレールを設けており、前記レールはアーチ形を呈して、遠端と近端を含んで、前記遠端から前記回転台の回転中心までの距離が前記近端から前記回転台の回転中心までの距離より大きくて、前記スライドが前記回転台と前記蓋の間に設けられて、前記回転台に近い側には前記レールに合わせるレール溝を設けて、前記レールが移動可能に前記レール溝に設けられていることを特徴とする請求項1に述べられた容器。
【請求項3】
前記回転台の前記蓋体に近い側には、前記回転台の円周方向に沿って平均的に設けられている多数のレールを設けており、前記スライドは多数があって、それぞれ多数の前記レールに対応して、前記蓋体の側壁に多数の貫通孔を設けて、多数の前記貫通孔が多数の前記スライドにそれぞれ対応して設けられていることを特徴とする請求項2に述べられた容器。
【請求項4】
前記蓋体の前記本体に離れる側に位置決めスリーブを設けて、前記位置決めスリーブ内に移動可能に位置決めブロックを設けて、前記位置決めブロックと前記位置決めスリーブの間に前記位置決めブロックに対して前記回転台に向かう予締力を加える弾力部品を挟み込んで、前記回転台の前記蓋体に近い側に、前記位置決めブロックに対応して設けられる位置決め突起を設けていることを特徴とする請求項1に述べられた容器。
【請求項5】
前記位置決め突起の断面形状が二等辺台形であることを特徴とする請求項4に述べられた容器。
【請求項6】
前記容器にまた取手を含んで、前記取手の両端にクリップを備えて、前記回転台の前記蓋体に近い側に二つの係合部品を設けて、前記取手の二つの前記クリップが前記係合部と係合していることを特徴とする請求項1に述べられた容器。
【請求項7】
全ての前記クリップは対向に設けられている二つのクリップ端を含んで、全ての前記係合部品は二つの係合フックを含んで、二つの前記クリップ端が二つの前記係合フックの間にあって、全ての前記係合フックと前記回転台の間に溝を形成して、前記取手が移動可能に前記回転台に設けられて、前記取手の移動過程に携帯位置と回転位置を備えて、前記取手が前記回転位置にある場合、二つの前記クリップが二つの前記係合フックの前記回転台に離れる側にあって、二つの前記係合フックと互いに係合するが、前記取手が携帯位置にある場合、二つの前記クリップが二つの前記溝内にあることを特徴とする請求項6に述べられた容器。
【請求項8】
前記回転台の前記蓋体に近い側に二つの係合ブロックを設けて、全ての前記係合ブロック内にシュートを設けて、前記取手の二つの前記クリップがそれぞれ移動可能に対応する前記シュート内に設けられていることを特徴とする請求項7に述べられた容器。
【請求項9】
前記蓋体の前記本体に離れる側には、前記回転台が前記本体から外すことを防ぐ押え環を設けていることを特徴とする請求項6に述べられた容器。
【請求項10】
前記回転台が前記閉鎖位置にある場合、前記押え環と前記取手の対応位置に切欠きを設けていることを特徴とする請求項9に述べられた容器。
【請求項11】
前記蓋体は内蓋と密封蓋を含むが、前記密封蓋が解体可能に前記内蓋の前記本体に離れる側に設けられていることを特徴とする請求項8に述べられた容器。
【請求項12】
前記密封蓋の底壁に二つの避け溝を設けて、二つの前記避け溝が前記回転台の二つの前記係合ブロックに対応していることを特徴とする請求項11に述べられた容器。
【請求項13】
前記密封蓋の前記内蓋に近い側には、前記密封蓋と前記内蓋の間の隙間を埋める埋め材を設けていることを特徴とする請求項11に述べられた容器。
【請求項14】
前記容器はまた、解体可能に前記回転台に設けられている洗浄蓋を含むことを特徴とする請求項1に述べられた容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は日用品の技術分野に関わるものであるが、特に容器である保温食缶に関わるものである。
【背景技術】
【0002】
保温食缶は人間がよく使っている生活用品である。当面の技術で、保温食缶の蓋と本体はねじで接続されており、利用者が蓋を回して保温食缶を開けたり閉じたりする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は当面技術によって容器を開けたり閉じたりする時に手間がかかっている問題を解決する容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の技術問題を解決するために、本発明の技術案は下記の容器を提供するが、開口を含んで、内側壁に、開口に近くて設けられる溝を設けている本体と、
前記本体に取り付けられて外壁に貫通孔を設けている蓋体、自身の軸線をめぐって回転可能に前記蓋体の本体に離れる側に設けられて回転過程に開放位置と閉鎖位置を含む回転台、移動可能に前記蓋体の前記本体に離れる側に設けられて前記本体に近い端が前記貫通孔に対応に設けられて且つスライド可能に前記貫通孔に設けられているスライドを含む蓋と、を含んで、そのうち、前記回転台は開放位置にある場合、前記スライドを前記本体に離れるように駆動して、前記スライドの前記本体に近い端を前記溝から外すようにするが、前記回転台は閉鎖位置にある場合、前記スライドを前記本体に近づけるように駆動して、前記スライドの前記本体に近い端を前記溝に差し込むようにする。
【0006】
本発明のある実施例で、前記回転台の前記蓋に近い側にはレールを設けており、前記レールはアーチ形を呈して、遠端と近端を含んで、前記遠端から前記回転台の回転中心までの距離が前記近端から前記回転台の回転中心までの距離より大きくて、前記スライドが前記回転台と前記蓋の間に設けられて、前記回転台に近い側には前記レールに合わせるレール溝を設けて、前記レールが移動可能に前記レール溝に設けられている。
【0007】
本発明のある実施例で、前記回転台の前記蓋体に近い側には、前記回転台の円周方向に沿って均一に設けられている多数のレールが設けられており、前記スライドは多数があって、それぞれ多数の前記レールに対応して、前記蓋体の側壁に多数の貫通孔が設けられて、多数の前記貫通孔が多数の前記スライドにそれぞれ対応して設けられている。
【0008】
本発明のある実施例で、前記蓋体の前記本体に離れる側に位置決めスリーブを設けて、前記位置決めスリーブ内に移動可能に位置決めブロックを設けて、前記位置決めブロックと前記位置決めスリーブの間に前記位置決めブロックに対して前記回転台に向かう予締力を加える弾力部品を挟み込んで、前記回転台の前記蓋体に近い側に、前記位置決めブロックに対応して設けられる位置決め突起を設けている。
【0009】
本発明のある実施例で、前記位置決め突起の断面形状が二等辺台形である。
【0010】
本発明のある実施例で、前記容器にまた取手を含んで、前記取手の両端にクリップを備えて、前記回転台の前記蓋体に近い側に二つの係合部品を設けて、前記取手の二つの前記クリップが前記係合部と係合している。
【0011】
本発明のある実施例で、全ての前記クリップは対向に設けられている二つのクリップ端を含んで、全ての前記係合部品は二つの係合フックを含んで、二つの前記クリップ端が二つの前記係合フックの間にあって、全ての前記係合フックと前記回転台の間に溝を形成して、前記取手が移動可能に前記回転台に設けられて、前記取手の移動過程に携帯位置と回転位置を備えている。
【0012】
前記取手が前記回転位置にある場合、二つの前記クリップが二つの前記係合フックの前記回転台に離れる側にあって、二つの前記係合フックと互いに係合する。前記取手が携帯位置にある場合、二つの前記クリップが二つの前記溝内にある。
【0013】
本発明のある実施例で、前記回転台の前記蓋体に近い側に二つの係合ブロックを設けて、全ての前記係合ブロック内にシュートを設けて、前記取手の二つの前記クリップがそれぞれ移動可能に対応する前記シュート内に設けられている。
【0014】
本発明のある実施例で、前記蓋体の前記本体に離れる側には、前記回転台が前記本体から外すことを防ぐ押え環を設けている。
【0015】
本発明のある実施例で、前記回転台が前記閉鎖位置にある場合、前記押え環と前記取手の対応位置に切欠きを設けている。
【0016】
本発明のある実施例で、前記蓋体は内蓋と密封蓋を含んで、前記密封蓋が解体可能に前記内蓋の前記本体に離れる側に設けられている。
【0017】
本発明のある実施例で、前記密封蓋の底壁には、前記回転台の二つの前記係合ブロックに対応している二つの避け溝を設けている。
【0018】
本発明のある実施例で、前記密封蓋の前記内蓋に近い側に、前記密封蓋と前記内蓋の間の隙間を埋める埋め材を設けている。
【0019】
本発明のある実施例で、前記容器がまた、解体可能に前記回転台に設けられている洗浄蓋を含んでいる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の有益なことは下記のとおりである。
【0021】
当面の技術との区別として、本発明の技術案によって、実際に使う時、回転台を回すと、スライドを本体に離れるように駆動して、スライドの本体に近い端を溝から外すようにすることができるが、この時、利用者は蓋を本体から取り外すことができる。逆方向に回転台を回すと、スライドを本体に近づけるように駆動して、スライドの本体に近い端を溝に差し込むようにすることができるが、この時、本体をかぶっている蓋はスライドと溝の係合によって接続することができて、接続が堅固で、外しにくいのである。
【0022】
このようにすると、回転台を回すという簡単な操作によって、蓋と本体との接続と分離を実現して、容器を開けたり閉じたりしやすくなるので、操作が便利で、時間と力を節約する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
更に本発明の実施例や当面技術の技術方案を明確に説明するために、次には実施例や当面技術の説明で使われる添付図面を簡単に述べるが、下記に説明される添付図面が本発明の一部の実施例だけで、当分野の普通の技術者にとって、創造的な労働をせず、これらの添付図面によって更にその他の添付図面を受けることは明らかなことである。
【0024】
【
図1】本発明のある実施例による容器の構造説明図である。
【0025】
【0026】
【
図3】本発明のある実施例による容器のスライド、取手と回転台のある視角での組立説明図である。
【0027】
【
図4】本発明のある実施例による容器のスライド、取手と回転台の別の視角での組立説明図である。
【0028】
【
図5】本発明のある実施例による容器の内蓋の断面説明図である。
【0029】
【
図6】本発明のある実施例による容器の密封蓋の断面説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明の上記の目的、特徴と美点を更に明らかでわかりやすくするために、次には添付図を結び付けて本発明の実施例を詳しく説明する。本発明を十分に理解するように、下記の説明にはとても多くの具体的な細い点を詳しく述べる。しかし本発明はここで述べる実施例と異なる方式で実施することができるが、本分野の技術者は本発明の内包に反しない上で類似の改善を行うことができるので、本発明は下記に開示する実施例に制限を受けないものである。
【0031】
本発明の説明に、理解しなければならないのは、用語の「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「縦」、「水平」、「トップ」、「底」、「内」、「外」、「時計方向」、「反時計方向」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」などの指示方位や位置の関係は添付図に示される方位や位置の関係に基づくものであるが、装置や部品に特定の方位を備えて特定の方位で構造と操作を行わなければならないことを指示したり暗示したりすることではなくて、本発明の説明や説明の簡略化に便宜を図るためだけのものなので、本発明に対する制限だと理解してはいけない。
【0032】
また、用語の「第一」、「第二」は説明だけに用いられるが、重要性を指示したり暗示したりすることや指示した技術特徴の数量を暗示すると理解してはいけない。これによって、「第一」、「第二」に限定される特徴は少なくとも1つの当該特徴を含んでいることを明示したり暗示したりすることができる。本発明の説明には、別途に明確で具体的な限定がない限り、「多数」の意味は二つ、三つなど、少なくとも三つである。
【0033】
本発明では、別途に明確な規定と限定がない限り、用語の「取付」、「連接」、「接続」、「固定」などの用語は広義的に理解するべきであるが、例えば、固定して接続することでもよいし、解体可能に接続することや一体になることでもよい。機械的な接続でもよいし、電気的な接続でもよい。直接に連接することでもよいし、中間の媒質を経由して間接的に連接することでもよいし、二つの素子の内部連通や二つの素子の相互作用関係でもよい。本分野の普通の技術者にとって、具体的な情況によって上記の用語の本発明における具体的な意味を理解することができる。
【0034】
本発明では、別途に明確な規定と限定がない限り、第一特徴が第二特徴の「上」や「下」の場合、第一と第二特徴が直接に接触することでもよいし、第一と第二特徴が中間の媒質を経由して間接的に接触することでもよい。また、第一特徴が第二特徴の「上」、「上方」の場合、第一特徴が第二特徴の上方や斜め上方にあることでもよいし、第一特徴の水平の高さが第二特徴より高いことだけを表すことでもよい。第一特徴が第二特徴の「下」、「下方」の場合、第一特徴が第二特徴の下方や斜め下方にあることでもよいし、第一特徴の水平の高さが第二特徴より低いことだけを表すことでもよい。
【0035】
説明しなければならないのは、素子が別の素子に「固定される」または「設けられる」場合、それは直接に別の素子の上にあることでもよいし、その間に素子が存在することでもよい。ある素子が別の素子に「接続される」場合、それは直接に別の素子に接続していることでもよいし、その間に素子が存在することでもよい。本文に使われる用語の「垂直」、「水平」、「上」、「下」、「左」、「右」及び類似の説明は説明のためだけであるが、決して唯一の実施例だとは表さない。
【0036】
図1-
図6に示されるように、本発明のある実施例に提供される容器は本体1と蓋2を含む。本体1は開口を含んで、本体1の内側壁に、開口に近くて設けられる溝121を設けている。蓋2は蓋体、回転台26とスライド24を含む。蓋体は本体1をかぶることができて、側壁に貫通孔を設けている。スライド24は移動可能に蓋体の本体1に離れる側に設けられており、その本体1に近い端が貫通孔に対応して設けられて、そしてスライド可能に貫通孔に設けられている。回転台26は自身の軸線をめぐって回転可能に蓋体の本体1に離れる側に設けられて、回転過程に開放位置と閉鎖位置を含む。そのうち、回転台26は開放位置にある場合、スライド24を本体1に離れるように駆動して、スライド24の本体1に近く端を溝121から外すようにするが、回転台26は閉鎖位置にある場合、スライド24を本体1に近づけるように駆動して、スライド24の本体1に近く端を溝121に差し込むようにする。
【0037】
上記の容器は、実際に使う時、回転台26を回すと、スライド24を本体1に離れるように駆動して、スライド24の本体1に近く端を溝121から外すようにすることができるが、この時、利用者は蓋2を本体1から取り外すことができる。逆方向に回転台26を回すと、スライド24を本体1に近づけるように駆動して、スライド24の本体1に近く端を溝121に差し込むようにすることができるが、この時、本体1をかぶっている蓋2はスライド24と溝121の係合によって接続することができて、接続が堅固で、外しにくいのである。このようにすると、回転台26を回すという簡単な操作によって、蓋2と本体1との接続と分離を実現して、蓋2を開けたり閉じたりしやすくなるので、操作が便利で、時間と力を節約する。
【0038】
説明しなければならないのは、本発明の容器がいかなる形式のものでもよいが、例えば、瓶、缶、箱、桶、碗などでもよい。具体的な実施例で、上記の容器は保温食缶である。
【0039】
具体的な実施例で、本体1はケース11、インナーコンテナ12と真空底13を含む。ケース11は大体に円柱形の薄壁ケースで、その上下の両端に開口を備えている。インナーコンテナ12は同軸でケースの内室に設けられて、その上端がケース11の上端に接続している。真空底13は、ケース11の下端の開口を密封するように、ケース11の下端に設けられている。インナーコンテナ12、ケース11と真空底13の間に真空二重層を形成している。このようにすると、本体1内の熱量が散逸しにくくなって、容器が保温効果を持っている。インナーコンテナ12の側壁は外に向って凹んで、環状の溝121を形成している。このようにすると、スライド24の本体1に近い端は溝121のいかなる部分と係合を実現することができて、蓋2を一定の角度に調整して本体1に付ける必要がない。
【0040】
本発明の実施例で、回転台26の蓋体に近い側にはレール261が設けられており、レール261はアーチ形を呈して、遠端bと近端aを含んで、遠端bから回転台26の回転中心までの距離が近端aから回転台26の回転中心までの距離より大きい。スライド24が回転台26と蓋体の間に設けられており、その回転台26に近い側にはレール261に合わせるレール溝241が設けられて、レール261が移動可能にレール溝241内に設けられている。回転台26はレール261の遠端bがレール溝241内に移動したように回された場合、閉鎖位置にあるが、スライド24を本体1に近づけるように駆動して、スライド24の本体1に近い端を溝121に差し込むようにする。回転台26はレール261の近端aがレール溝241内に移動したように回された場合、開放位置にあるが、スライド24を本体1に離れるように駆動して、スライド24の本体1に近い端を溝121から外すようにする。
【0041】
具体的な実施例で、回転台26の蓋体に近い側には多数のレール261が設けられており、多数のレール261は回転台26の円周方向に沿って均一に設けられている。対応として、スライド24は多数があるが、それぞれ対応して多数のレール261に設けられている。蓋体の側壁には多数の貫通孔が設けられており、多数の貫通孔はそれぞれ多数のスライド24に対応して設けられている。レール261、スライド24及び貫通孔の数量は全て4つのことが好ましい。このようにすると、多数のスライド24が回転台26の円周方向に沿って均一に設けられることによって、蓋2と本体1の接続強度を強化することができて、蓋2が壊れにくい。
【0042】
本発明の実施例で、蓋体の本体1に離れる側には位置決めスリーブ212が設けられており、位置決めスリーブ212に移動可能に位置決めブロック2122が設けられて、位置決めブロック2122と位置決めスリーブ212の間に、位置決めブロック2122に対して回転台26に向かう予締力を加えるのに用いられる弾力部品(未図示)を挟み込んでいる。回転台26の蓋体に近い側には、位置決めブロック2122に対応して設けられる位置決め突起264が設けられている。回転台26がオープ位置と閉鎖位置間に切り替えられる場合、位置決めブロック2122は位置決め突起264の上に移動する。言い換えると、回転台26が開放位置にある場合、位置決めブロック2122は位置決め突起264のある側にあるが、回転台26が閉鎖位置にある場合、位置決めブロック2122は位置決め突起264の別の側にある。回転台26が開放位置と閉鎖位置の間に切り替えられる時、位置決めブロック2122は位置決め突起264のある側から位置決め突起264の別の側に移動する。位置決めブロック2122が位置決め突起264のある側から別の側に移動する過程に、弾力部品は次第に圧縮される状態から次第に伸びる状態に変化して初期状態に回復するが、弾力部品の圧縮で発生する弾力によって、回転台26が蓋体に対して回転する時に一定の摩擦力を持って、利用者が回転台26の回転が順調なのか、感知することができるので、回転台26が開放位置や閉鎖位置に回転したのか、知ることができる。そして、位置決めブロック2122と位置決め突起264を利用すると、回転台26が開放位置と閉鎖位置にある時の位置付けを実現することができる。
【0043】
位置決め突起264の断面形状は二等辺台形のことが好ましい。弾力部品はスプリングのことが好ましい。
【0044】
本発明の実施例で、容器はまた両端にクリップ251を備えている取手25を含んでいる。回転台26の蓋体に近い側には二つの係合部品が設けられているが、取手25の二つのクリップ251が二つの係合部品と係合している。このようにすると、取手25によって、利用者が容器を持つのに便宜を図るとともに、また回転台26を回すのに便宜を図る。
【0045】
具体的な実施例で、全てのクリップ251は対向に設けられる二つのクリップ端を含んで、各係合部品は二つの係合フック263を含んで、二つのクリップ端が二つの係合フックの間に位置して、各係合フック263と回転台26の間に溝2631を形成している。取手25は移動可能に回転台26に設けられて、移動中に携帯位置と回転位置を備えている。取手25が回転位置にある場合、二つのクリップ251が二つの係合フック263の回転台26に離れる側にあって、二つの係合フック263と互いに係合している。取手25が携帯位置にある場合、二つのクリップ251が二つの溝2631内にあって、この時、取手25が蓋体にわりに遠いので、利用者の携帯に便宜を図る。理解できるのは、二つの係合フック263及び/又は二つのクリップ251が一定の弾力性を持って、取手25を押してり引っ張り上げたりする時、二つの係合フック263及び/又はクリップ251が弾力的に変形して、それによって二つのクリップ251が二つの係合フック263の回転台26に離れる側と回転台26に近い別の側(即ち二つの溝2631)の間で移動する。
【0046】
更に、回転台26の蓋体に近い側には二つの係合ブロック262が設けられて、各係合ブロック262内にシュートが設けられて、取手25の二つのクリップ251がそれぞれ移動可能に対応するシュート内に設けられている。このようにすると、取手25の移動が更に安定になる。
【0047】
本発明の実施例で、蓋体の本体1に離れる側には、回転台26が蓋体から外すことを防ぐ押え環27が設られている。具体的な実施例で、押え環27が円環状を呈して、ねじによって蓋体の本体1に離れる側に締め付けられて、押え環27と蓋体の間に回転台26の一部を収納する収納溝を形成している。このようにすると、回転台26は蓋体から外さないとともに、また自身の軸線をめぐって回転することを実現することができる。
【0048】
更に、回転台26が閉鎖位置にある場合、押え環27と取手25の対応位置に切欠き271が設けられている。このようにすると、取手25は容器が閉鎖状態にある時に蓋体に離れて移動して、蓋体にわりに遠い位置に行って、利用者の携帯に便宜を図る。回転台がその他の位置(開放位置を含む)にある場合、取手25は収納溝内にあって、押え環27に止められて、移動できなくなる。
【0049】
本発明の実施例で、蓋体は内蓋21と密封蓋22を含んでいるが、密封蓋22が解体可能に内蓋21の本体1に離れる側に設けられている。そのうち、内蓋21の側壁に第一貫通孔211が設けられて、密封蓋22の側壁に第二貫通孔221が設けられて、第二貫通孔221と第一貫通孔211が互いに対向に設けられて、それによって第一貫通孔211と第二貫通孔221が上記の貫通孔を形成している。内蓋21の底壁に位置決めスリーブ212が設けられて、密封蓋22の底壁に避け孔222が設けられて、位置決めスリーブ212が避け孔222を通している。内蓋21は本体1をかぶることができる。回転台26とスライド24は密封蓋22の内蓋21に離れる側に設けられている。
【0050】
更に、密封蓋22の底壁には二つの避け溝223が設けられているが、二つの避け溝223が回転台226の二つの係合ブロック262に対応している。このようにして、二つの避け溝223を設けることによって、二つの係合ブロック262を避けることができるとともに、また二つの係合ブロック262の回転角度を制限して、それによって回転台26の回転角度を制限することができる。
【0051】
更に、密封蓋22の内蓋に近い側には密封蓋22と内蓋21の間の隙間を埋める埋めブロック224が設けられている。埋めブロック224は発泡シートを利用することができる。密封蓋22の底壁が内蓋21に向かう方向に凹んで避け溝223を形成しているので、避け溝223が密封蓋22の外底壁より出て、密封蓋22と内蓋21の間に隙間を形成しているが、埋めブロック224でこの隙間を埋めると、蓋体の保温性能を高めるように有利である。
【0052】
本発明の実施例で、容器はまた解体可能に回転台26に設けられている洗浄蓋23を含む。このようにすると、蓋体を洗浄しようとする場合、洗浄蓋23を取り外して、蓋体の内部を洗浄することができる。
【0053】
本発明の実施例で、容器はまた蓋体の側壁に設けられて蓋体と本体1の間の隙間の密封に用いられるシールリング28を含む。具体的に、シールリング28が内蓋21の側壁に設けられる。このようにすると、容器内の熱量が散逸することを防いて、容器の保温効果と密封性能を高めることができる。
【0054】
本発明の実施例で、容器はまた蓋体の本体1に近い側に設けられて水が蓋2にしみ込むことを防ぐ防水リング29を含む。具体的に、防水リング29が内蓋21の底壁に設けられて、その外周縁のシールリング28に向かう方向に、シールリング28と内蓋21の側壁の間に挟み込まれている固定部が設けられている。このようにすると、防水リング29の取付を実現することができる。
【0055】
上記の実施例の各技術特徴は任意に組合せを行うことができるが、説明に便宜を図るように、上記実施例の各技術特徴の全ての可能な組合せを説明していいない。しかし、これらの技術特徴の組合せに対立が出ないのでさえあれば、本明細書に記載される範囲にあると認めるべきである。
【0056】
上記の実施例は本発明のいくつかの実施例だけを表して、その説明がわりに具体的で詳しいが、それによって本発明の範囲に対する制限だと理解してはいけない。本分野の普通の技術者にとって、本発明の構想を逸脱しない前提で、更に若干の変形と改善を行うことができるが、これらの変形と改善が本発明の請求範囲にあることは言うまでもない。そのため、本発明の請求範囲は権利項に準じる。
【手続補正書】
【提出日】2022-03-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口を含んで、内側壁に、前記開口の近くに溝を設けている本体と、
前記本体に取り付けられて外壁に貫通孔を設けている蓋体と、
自身の軸線を回転中心として回転可能に前記蓋体に設けられ、かつ、回転過程に開放位置と閉鎖位置を含む回転台と、
前記回転台に設けられたレールと、
前記レールに沿って移動可能に設けられ、かつ、前記レールに沿って移動されると前記本体に近い端部が前記貫通孔に差し込み及び外されるスライドと、
を有し、
前記回転台が開放位置にある場合に、前記スライドが前記本体に離れるように駆動されると、前記スライドの前記端部が前記溝から外され、
前記回転台が閉鎖位置にある場合に、前記スライドが前記本体に近づけるように駆動されると、前記スライドの前記端部が前記溝に差し込まれ、
前記回転台に取手が設けられ、
前記蓋体の前記本体に離れる側には、前記回転台が前記本体から外れることを防ぐ押え環が設けられ、
前記本体の縦断面視で前記取手の上面を延長した箇所に、前記防ぐ押え環の上面が位置することを特徴とする容器。
【請求項2】
前記回転台の前記蓋体に近い側にはレールを設けており、前記レールはアーチ形を呈して、遠端と近端を含んで、前記遠端から前記回転台の回転中心までの距離が前記近端から前記軸線までの距離より大きくて、前記スライドが前記回転台に設けられて、前記回転台に近い側には前記レールに合わせるレール溝を設けて、前記レールが移動可能に前記レール溝に設けられていることを特徴とする請求項1に述べられた容器。
【請求項3】
前記回転台の前記蓋体に近い側には、前記回転台の円周方向に沿って平均的に設けられている多数のレールを設けており、前記スライドは多数があって、それぞれ多数の前記レールに対応して、前記貫通孔は多数設けられ、多数の前記貫通孔が多数の前記スライドにそれぞれ対応して設けられていることを特徴とする請求項2に述べられた容器。
【請求項4】
前記蓋体の前記本体に離れる側に位置決めスリーブを設けて、前記位置決めスリーブ内に移動可能に位置決めブロックを設けて、前記位置決めブロックと前記位置決めスリーブの間に前記位置決めブロックに対して前記回転台に向かう予締力を加える弾力部品を挟み込んで、前記回転台の前記蓋体に近い側に、前記位置決めブロックに対応して設けられる位置決め突起を設けていることを特徴とする請求項1に述べられた容器。
【請求項5】
前記位置決め突起の断面形状が二等辺台形であることを特徴とする請求項4に述べられた容器。
【請求項6】
前記取手の両端にクリップを備えて、前記回転台の前記蓋体に近い側に二つの係合部品を設けて、前記取手の二つの前記クリップが前記係合部品と係合していることを特徴とする請求項1に述べられた容器。
【請求項7】
全ての前記クリップは、それぞれ二つのクリップ端を有し、全ての前記係合部品は二つの係合フックを含んで、二つの前記クリップ端が二つの前記係合フックの間にあって、全ての前記係合フックと前記回転台の間に溝を形成して、前記取手が移動可能に前記回転台に設けられて、前記取手の移動過程に携帯位置と回転位置を備えて、前記取手が前記回転位置にある場合、二つの前記クリップが二つの前記係合フックの前記回転台に離れる側にあって、二つの前記係合フックと互いに係合するが、前記取手が携帯位置にある場合、二つの前記クリップが二つの前記溝内にあることを特徴とする請求項6に述べられた容器。
【請求項8】
前記回転台の前記蓋体に近い側に二つの係合ブロックを設けて、全ての前記係合ブロック内にシュートを設けて、前記取手の二つの前記クリップがそれぞれ移動可能に対応する前記シュート内に設けられていることを特徴とする請求項7に述べられた容器。
【請求項9】
前記回転台が前記閉鎖位置にある場合、前記押え環と前記取手の対応位置に切欠きを設けていることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に述べられた容器。
【請求項10】
前記蓋体は内蓋と密封蓋を含み、前記密封蓋が解体可能に前記内蓋の前記本体に離れる側に設けられていることを特徴とする請求項9に述べられた容器。
【請求項11】
前記密封蓋の底壁に二つの避け溝を設けて、二つの前記避け溝が前記回転台の二つの前記係合ブロックに対応していることを特徴とする請求項10に述べられた容器。
【請求項12】
前記密封蓋の前記内蓋に近い側には、前記密封蓋と前記内蓋の間の隙間を埋める埋め材を設けていることを特徴とする請求項10に述べられた容器。
【請求項13】
解体可能に前記回転台に設けられている洗浄蓋を有することを特徴とする請求項1に述べられた容器。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0045】
具体的な実施例で、全てのクリップ251は、それぞれ二つのクリップ端を含み、各係合部品は二つの係合フック263を含んで、二つのクリップ端が二つの係合フックの間に位置して、各係合フック263と回転台26の間に溝2631を形成している。取手25は移動可能に回転台26に設けられて、移動中に携帯位置と回転位置を備えている。取手25が回転位置にある場合、二つのクリップ251が二つの係合フック263の回転台26に離れる側にあって、二つの係合フック263と互いに係合している。取手25が携帯位置にある場合、二つのクリップ251が二つの溝2631内にあって、この時、取手25が蓋体にわりに遠いので、利用者の携帯に便宜を図る。理解できるのは、二つの係合フック263及び/又は二つのクリップ251が一定の弾力性を持って、取手25を押してり引っ張り上げたりする時、二つの係合フック263及び/又はクリップ251が弾力的に変形して、それによって二つのクリップ251が二つの係合フック263の回転台26に離れる側と回転台26に近い別の側(即ち二つの溝2631)の間で移動する。