(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022066044
(43)【公開日】2022-04-28
(54)【発明の名称】画像形成システム、画像形成装置
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20220421BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20220421BHJP
G03G 21/00 20060101ALI20220421BHJP
G06F 3/12 20060101ALI20220421BHJP
【FI】
H04N1/00 350
H04N1/00 127B
B41J29/38
G03G21/00 388
G06F3/12 329
G06F3/12 303
G06F3/12 385
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020174946
(22)【出願日】2020-10-16
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVASCRIPT
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000992
【氏名又は名称】特許業務法人ネクスト
(72)【発明者】
【氏名】浦川 豊
【テーマコード(参考)】
2C061
2H270
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061HJ08
2C061HN05
2C061HN15
2H270KA59
2H270KA62
2H270MF22
2H270NC06
2H270NC26
2H270ND21
2H270QA43
5C062AA02
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA35
5C062AB20
5C062AB23
5C062AB38
5C062AB40
5C062AC38
5C062AC58
5C062AE16
5C062AF12
5C062AF15
(57)【要約】
【課題】複数の情報処理装置がアクセス可能な状況下でリモート表示制御を実行する場合でも、画像形成装置の動作に悪影響が生じるのを抑制する。
【解決手段】MFP10に備えられたコントローラ11は、複数のPC30,50,51いずれかにリモート画面を表示させるリモート表示制御を実行する。コントローラ11は、複数のPC30,50,51いずれかによりリモート表示制御の開始要求が行われており、かつ以前の要求によってリモート表示制御がすでに実行されていることが判断されていない場合、リモート表示制御の開始要求を行ったPCを対象とするリモート表示制御を実行する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置と、複数の情報処理装置と、判断処理部と、を備える画像形成システムであって、
前記画像形成装置に備えられたコントローラは、前記複数の情報処理装置いずれかにリモート画面を表示させるリモート表示制御を実行し、前記リモート画面は、前記画像形成装置のユーザインタフェースに表示されている操作画面に対応する画面であり、
前記判断処理部は、前記リモート表示制御の開始要求が行われている場合に、以前の要求によって前記リモート表示制御がすでに実行されているか否かを判断し、前記開始要求は、前記複数の情報処理装置いずれかからの要求であり、
前記コントローラは、
前記複数の情報処理装置いずれかにより前記開始要求が行われており、かつ以前の要求によって前記リモート表示制御がすでに実行されていることが前記判断処理部により判断されていない場合、前記開始要求を行った前記情報処理装置を対象とする前記リモート表示制御を実行し、
前記複数の情報処理装置いずれかにより前記開始要求されており、かつ以前の要求によって前記リモート表示制御がすでに実行されていることが前記判断処理部により判断されている場合、前記開始要求を行った前記情報処理装置を対象とする前記リモート表示制御を実行しない画像形成システム。
【請求項2】
前記コントローラは、
前記リモート表示制御を実行する場合、前記リモート画面を、前記情報処理装置のブラウザで表示させるための画面データを作成し、作成された前記画面データを前記情報処理装置に送信し、
前記以前の要求によって前記リモート表示制御がすでに実行されていることが前記判断処理部により判断されている場合、前記画面データを、前記開始要求を行った前記情報処理装置に送信しないことにより、前記情報処理装置を対象とする前記リモート表示制御を実行しない請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項3】
前記コントローラは、前記情報処理装置からの要求に応じて、前記画像データを当該情報処理装置に送信し、
前記情報処理装置は、前記以前の要求によって前記リモート表示制御がすでに実行されていることが前記判断処理部により判断されている場合、前記コントローラに、前記画面データの送信を要求しない請求項2に記載の画像形成システム。
【請求項4】
前記判断処理部は、前記情報処理装置が、前記画像形成装置に対して前記開始要求を行ったことを契機に、前記以前の要求によって前記リモート表示制御がすでに実行されているか否かを判断する請求項1又は2に記載の画像形成システム。
【請求項5】
前記判断処理部は、
前記リモート表示制御が、現在実行されているか否かを前記コントローラに問合せ、
前記問合せに伴う前記コントローラからの返信に応じて、前記以前の要求によって前記リモート表示制御がすでに実行されているか否かを判断する請求項1~4のいずれか一項に記載の画像形成システム。
【請求項6】
前記情報処理装置は、
前記以前の要求によって前記リモート表示制御がすでに実行されていることが前記判断処理部により判断されていない場合、前記画像形成装置に対してアクセスIDの発行を要求し、
前記コントローラにより発行された前記アクセスIDと共に、前記開始要求を行い、
前記コントローラは、前記アクセスIDに基づいて、前記情報処理装置の認証が成功した場合に、前記情報処理装置を対象とする前記リモート表示制御を実行する請求項1~5のいずれか一項に記載の画像形成システム。
【請求項7】
前記コントローラは、前記以前の要求によって前記リモート表示制御がすでに実行されていることが前記判断処理部により判断されている場合、前記アクセスIDを前記情報処理装置に対して発行しない請求項6に記載の画像形成システム。
【請求項8】
前記コントローラは、判断プログラムを前記情報処理装置に送信し、
前記情報処理装置は、前記コントローラにより送信された前記判断プログラムを実行することで、前記判断処理部として機能する請求項7に記載の画像形成システム。
【請求項9】
前記コントローラは、前記情報処理装置のブラウザで表示させるためのWebページデータを作成し、前記Webページデータを前記ブラウザに送信し、前記判断プログラムは、前記Webページデータに含まれており、
前記情報処理装置は、前記ブラウザにより前記判断プログラムを解釈することで、前記判断処理部として機能する請求項8に記載の画像形成システム。
【請求項10】
前記コントローラは、前記情報処理装置に、前記リモート表示制御に係る処理を実行させるための実行プログラムを前記情報処理装置に送信し、前記情報処理装置は、前記コントローラにより送信された前記実行プログラムを実行することで、前記リモート画面を、前記情報処理装置のブラウザで表示させるための画面データを前記画像形成装置から受信し、前記情報処理装置のブラウザに前記リモート画面を表示させる前記請求項9に記載の画像形成システム。
【請求項11】
前記リモート画面には、終了指示子が含まれており、
前記情報処理装置は、前記リモート表示制御の実行中に前記終了指示子に対する操作入力を受付けた場合に、前記画像形成装置に前記リモート表示制御の終了要求を行い、
前記コントローラは前記終了要求を受付けた場合に、前記リモート表示制御を終了させ、
前記判断処理部は、
前記終了指示子が操作されて前記リモート表示制御が終了されるまでは、前記以前の要求によって前記リモート表示制御がすでに実行されていると判断し、
前記終了指示子が操作されて前記リモート表示制御が終了された場合に、前記以前の要求によって前記リモート表示制御がすでに実行されていると判断しない請求項1~10のいずれか一項に記載の画像形成システム。
【請求項12】
前記コントローラは、
前記開始要求が行われている場合に、前記ユーザインタフェースを介して、前記リモート表示制御の実行を禁止する操作を受付け可能であり、
前記以前の要求によって前記リモート表示制御がすでに実行されていることが前記判断処理部により判断されておらず、かつ前記リモート表示制御の実行を禁止する操作を受付けていている場合に、前記情報処理装置に第1の画面を表示させ、前記第1の画面は、前記リモート表示制御を実行しないことを通知する画面であり、
前記以前の要求によって前記リモート表示制御がすでに実行されていることが前記判断処理部により判断されている場合に、前記情報処理装置に第2の画面を表示させ、前記第2の画面は、前記第1の画面と異なる画面であり、かつ前記リモート表示制御を実行しないことを通知する画面である請求項1~11のいずれか一項に記載の画像形成システム。
【請求項13】
コントローラと、ユーザインタフェースとを備え、
前記コントローラは、複数の情報処理装置いずれかにリモート画面を表示させるリモート表示制御を実行し、前記リモート画面は、前記ユーザインタフェースに表示されている操作画面に対応する画面であり、
前記コントローラは、前記リモート表示制御の開始要求が行われている場合に、以前の要求によって前記リモート表示制御がすでに実行されているか否かを判断し、前記開始要求は、前記複数の情報処理装置のいずれかからの要求であり、
前記コントローラは、
前記複数の情報処理装置いずれかにより前記開始要求が行われており、かつ以前の要求によって前記リモート表示制御がすでに実行されていないことが判断されている場合、前記開始要求を行った前記情報処理装置を対象とする前記リモート表示制御を実行し、
前記複数の情報処理装置いずれかにより前記開始要求が行われており、かつ以前の要求によって前記リモート表示制御がすでに実行されていることが判断されている場合、前記開始要求を行った前記情報処理装置を対象とする前記リモート表示制御を実行しない画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置のユーザインタフェースに表示された画面を、遠隔の情報処理装置に表示する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、画像形成装置と、情報処理装置とを備える画像形成システムが記載されている。画像形成システムでは、画像形成装置のユーザインタフェースに表示された画面を、遠隔の情報処理装置に表示させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
画像形成装置が、複数の情報処理装置にアクセス可能な状況下では、画像形成装置のユーザインタフェースに対して、複数の装置からリモート操作が行われると、画像形成装置の動作に悪影響が生じることが懸念される。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みたものであり、画像形成装置のユーザインタフェースを、複数の情報処理装置がアクセス可能な状況下でリモート表示する場合でも、画像形成装置の動作に悪影響が生じるのを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本発明は、画像形成装置と、複数の情報処理装置と、判断処理部と、を備える画像形成システムに関する。画像形成装置に備えられたコントローラは、複数の情報処理装置いずれかにリモート画面を表示させるリモート表示制御を実行する。リモート画面は、画像形成装置のユーザインタフェースに表示されている操作画面に対応する画面である。判断処理部は、リモート表示制御の開始要求が行われた場合に、以前の要求によってリモート表示制御がすでに実行されているか否かを判断する。リモート表示制御の開始要求は、複数の情報処理装置いずれかからの要求である。コントローラは、複数の情報処理装置いずれかにより開始要求が行われており、かつ以前の要求によってリモート表示制御がすでに実行されていることが判断処理部により判断されていない場合、リモート表示制御の開始要求を行った情報処理装置を対象とするリモート表示制御を実行し、複数の情報処理装置いずれかにより開始要求されており、かつ以前の要求によってリモート表示制御がすでに実行されていることが判断処理部により判断されている場合、リモート表示制御の開始要求を行った情報処理装置を対象とするリモート表示制御を実行しない。
【0007】
上記構成では、画像形成装置のコントローラは、複数の情報処理装置いずれかによりリモート表示制御が実行されている場合は、新たな情報処理装置によりリモート表示制御に対して開始要求が行われても、開始要求を行った情報処理装置を対象とするリモート表示制御を実行しない。これにより、1台の画像形成装置が複数の装置を対象とするリモート表示制御を実行することを防止し、画像形成装置の動作に悪影響が及ぶのを防止することができる。
【0008】
本発明は、種々の形態により実現することが可能であり、画像形成システムの発明以外にも、画像形成システムを構成する画像形成装置の発明としても実現することができる。
【発明の効果】
【0009】
1台の画像形成装置が複数の装置を対象とするリモート表示制御を実行することを防止し、画像形成装置の動作に悪影響が及ぶのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図2】リモート表示制御を開始する際の処理を説明するタイミングチャート。
【
図3】リモート表示制御を開始する際の処理を説明するタイミングチャート。
【
図5】
図2のS17で実行される処理の手順を説明するフローチャート。
【
図6】リモート表示制御が実行できない場合にPCに表示される画面を説明する図。
【
図7】
図2のS21で実行される処理の手順を説明するフローチャート。
【
図9】MFPのユーザIFに表示される画面を説明する図。
【
図10】管理者によりリモート表示制御が禁止された場合に、PCに表示される画面を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(第1実施形態)
本実施形態係に係る画像形成システム100を、図面を参照しつつ説明する。
図1に示す画像形成システム100は、MFP10と、PC30,50,51とを備えている。MFPは、multifunction peripheralの略称である。MFP10と、PC30,50,51とはネットワーク200に接続されており、ネットワーク200を通じて通信可能である。ネットワーク200は、LANや、インターネットである。本実施形態において、MFP100が、画像形成装置の一例である。PC30,50,51は、情報処理装置の一例である。
【0012】
次に、MFP10の構成を説明する。MFP100は、コントローラ11、メモリ12、プリンタ部13、スキャナ部14、FAX部15、通信IF16、ユーザIF17、及びバス18を備えている。IFは、interfaceの略語である。
【0013】
通信IF16は、所定の通信プロトコルに準拠して、MFP10をネットワーク200に接続する。ユーザIF17は、MFP10を直接操作するユーザと、コントローラ11との間に介在するインタフェースであり、例えば、タッチパネルや、物理キーである操作キーを有している。
【0014】
プリンタ部13は、シートやディスクなどの被記録媒体に画像を印刷する印刷動作を実行する。プリンタ部13の記録方式としては、インクジェット方式や、電子写真方式などを採用することができる。スキャナ部14は、原稿に記録されている画像を読み取って画像データを生成するスキャン動作を実行する。FAX部15は、FAXプロトコルに準拠した方式で画像データを送受信するFAX動作を実行する。また、MFP10は、複数の動作を組み合わせた複合動作を実行可能であってもよい。プリンタ部13によるプリント動作と、スキャナ部14によるスキャン動作とを組み合わせたコピー動作は、複合動作の一例である。
【0015】
コントローラ11は、CPUや、ASIC(Application Specific Integrated Circuitの略称)等により構成されており、プリンタ部13、スキャナ部14、FAX部15、通信IF16、及びユーザIF17の各動作を制御する。メモリ12は、データ記憶領域を備える。データ記憶領域は、プログラム等の実行に必要なデータなどを記憶する領域である。メモリ12は、RAM、ROM、SSD、HDD等が組み合わされて構成されている。各種プログラムの実行時に用いられる、コントローラ11が備えるバッファも、メモリ12の一部とみなしてよい。なお、メモリ12は、コントローラ11が読み取り可能なストレージ媒体であってもよい。コントローラ11が読み取り可能なストレージ媒体とは、non-transitoryな媒体である。non-transitoryな媒体には、上記の例の他に、CD-ROM、DVD-ROM等の記録媒体も含まれる。また、non-transitoryな媒体は、tangibleな媒体でもある。一方、インターネット上のサーバなどからダウンロードされるプログラムを搬送する電気信号は、コンピュータが読み取り可能な媒体の一種であるコンピュータが読み取り可能な信号媒体であるが、non-transitoryなコンピュータが読み取り可能なストレージ媒体には含まれない。
【0016】
メモリ12には、コントローラ11が実行可能なプログラムとして、制御プログラムや、EWS(Embedded Web serverの略称)プログラム20が記憶されている。以下の説明では、プログラムを実行するコントローラ11のことを、単にプログラム名でも記載する場合がある。例えば、「EWSが」という記載は、「EWSプログラム20を実行するコントローラ11が」という意味で使用する。本実施形態では、主に、プログラムに記述された命令に従ったコントローラ11の処理を示す。すなわち、以下の説明における「判断」、「抽出」、「選択」、「算出」、「決定」、「特定」、「取得」、「受付」、「制御」等の処理は、コントローラ11の処理を表している。なお「取得」は要求を必須とはしない概念で用いる。すなわち、コントローラ11が要求することなくデータを受信するという処理も、「コントローラ11がデータを取得する」という概念に含まれる。また、本明細書中の「データ」とは、コントローラに読取可能なビット列で表される。そして、実質的な意味内容が同じでフォーマットが異なるデータは、同一のデータとして扱われるものとする。本明細書中の「情報」についても同様である。
【0017】
メモリ12のデータ記憶領域には、管理情報25が記憶されている。管理情報25には、MFP10に対してアクセス可能なPCに関連づけて、認証情報であるログインネームやパスワードが記録されている。
【0018】
次に、PC30の構成を説明する。PC30は、通信IF31、メモリ32、コントローラ33、ディスプレイ34、ユーザIF35を備えている。PC30が備える各部31,32,33,35は、MFP30が備えるコントローラ11、メモリ12、通信IF16、ユーザIF17と同様の構成であり、その説明を省略する。
【0019】
メモリ32には、OS40と、ブラウザ41とが記憶されている。ブラウザ41は、コントローラ33に、EWS20から送信されるWebページデータに応じた画像をディスプレイ34に表示させるプログラムである。なお、PC50,51は、PC30と同様の構成であり、説明を省略する。
【0020】
次に、MFC10と、PC30との間で実行される処理の手順を、
図2,
図3を用いて説明する。
【0021】
図2のステップ10(以下、単にS10と記載する。)では、MFP10は、ユーザIF17に操作画面を表示し、ユーザIF17を介した操作、MFP10の動作状況などに従って、操作画面の表示を変更していく。操作画面を変更していく処理は、
図2の処理とは並列に実行される。操作画面には、印刷、スキャンなどの処理実行中を示す実行中画面、コピー、スキャンなどの実行指示を受け付けるための指示画面、各種設定変更のための設定画面、MFP10の状態を示すステータス画面、実行指示画面、設定画面などの表示指示を待機する待機画面などがある。
図11は、ユーザIF17に待機画面が表示されているときに、待機画面を、後述するリモート画面内に表示した例を示す図である。リモート画面内に表示された表示画面への、ユーザIF35を介した各種操作を示す情報は、MFP10に通知される。操作を示す情報を受信したMFP10は、ユーザIF17に表示された操作画面が操作されたときと同様に、操作に従った処理を実行する。MFP10は、例えば、Copyボタンへの操作を示す情報を受信した場合、コピー実行中画面の表示を含む、コピー処理を実行する。MFP10は、例えば、設定ボタンへの操作を示す情報を受信した場合、MFP10は設定画面の表示を含む、MFP10のパラメータを設定するための処理を実行する。
【0022】
ここで、MFP10のリモート画面が、PC30とこのPC30とは別のPC30’とに一度に表示されてしまうと、MFP10の動作に悪影響を及ぼす場合がある。例えば、PC30、30’それぞれのユーザは、自分の操作以外に、自分以外のユーザの操作の影響を受けたMFP10の処理が発生してしまうため、混乱するおそれがある。具体的には、PC30のユーザがリモート画面内の設定ボタンを操作しようとした直前に、PC30’のユーザがPC30’のリモート画面内の設定ボタンを操作していると、PC30、PC30’双方のリモート画面内に設定画面が表示され、PC30のユーザによる操作が、設定画面への操作として受け付けられてしまう。その結果、MFP10が、PC30のユーザも、PC30’も予期していない処理を実行してしまうことが懸念される。
【0023】
PC30のブラウザ41では、S11で、EWS画面データの要求をMFP10に送信する。EWS画面データは、EWS画面のホーム画面を表示させるためのWebページデータである。ブラウザ41は、例えば、ユーザによりEWS20を指定するURLの入力を受付けた場合に、要求をEWS20に送信する。ブラウザ41と、EWS20との間の通信は、http(s)のプロトコルに従い実行される。
【0024】
EWS20は、S12において、EWS画面データをPC30に送信する。ブラウザ41は、S13で、EWS画面データを受信すると、受信されたEWS画面データが示す、EWS画面のホーム画面をディスプレイ34に表示させる。
【0025】
EWS画面300のホーム画面にて、EWSへのログイン操作が行われると、ブラウザ41はEWS20にログインパスワード等を送信する。EWSからログイン許可の応答を得ると、ブラウザ41は、PC30のディスプレイ34に、
図4に示す管理者画面302を表示させる。管理者画面302には、項目表示領域303と、機能表示領域304とを含んでいる。
【0026】
S14で、ユーザIF35を介して、項目表示領域303に含まれる「リモート表示制御」の選択操作を受け付けた場合、ブラウザ41は、S15で、リモート表示制御の開始要求をEWS20に向けて送信する。EWS20は、リモート表示制御の開始要求を受信すると、S16で、EWS画面300を更新するためのEWS画面データを送信する。このEWS画面データには、ブラウザ41により解釈可能な判断プログラムと、実行プログラムと、が含まれている。判断プログラムと実行プログラムとはスクリプトプログラムであり、例えば、JavaScriptである。ブラウザ41は、S17で、判断プログラムに従って判断処理を実行する。判断処理を実行するコントローラ33は、判断処理部の一例である。以下、S17~S34までの処理は、ブラウザ41が判断プログラムを解釈することで実行される処理である。
【0027】
図5は、S17で実行される判断処理の手順を示している。S40では、ブラウザ41は、MFP10に対して、現在のリモート表示制御の実行状態を示す情報を要求する。リモート表示制御の実行状態を示す情報は、以前の開始要求により他の装置を対象とするリモート表示制御がすでに実行されているか否かを示す情報であり、本実施形態では「実行中」、「未実行」のいずれかを示す情報である。EWS20は、メモリ12に、許可状態を示す情報が記憶されているとき、「実行中」を示す情報を返信し、そうでないとき「未実行」を示す情報を返信する。許可状態を示す情報については、
図3にて説明する。
【0028】
ブラウザ41は、S41で、EWS20から返信された実行状態を示す情報が、「実行中」及び「未実行」のいずれの状態を示しているかを判断する。ブラウザ41は、S41で、リモート表示制御の実行状態を示す情報が「実行中」を示していると判断すると、S42に進み、実行状態判定フラグを、他の装置を対象とするリモート表示制御がすでに実行されていることを示す値に設定する。一方、ブラウザ41は、S41で、リモート表示制御の実行状態を示す情報が「未実行」を示していると判断すると、S43に進み、実行状態判定フラグを、他の装置を対象とするリモート表示制御が実行されていないことを示す値に設定する。S42又はS43の処理を終了すると、S18に進む。
【0029】
図2のS18では、ブラウザ41は、実行状態判定フラグの値により、他の装置を対象とするリモート表示制御がすでに実行されているか否かを判断する。S18を肯定判定する場合、S19に進む。
【0030】
S19では、自装置であるPC30を対象とするリモート表示制御を実行できないことを示す画面を、ディスプレイ34に表示する。具体的には、
図6に示すように、EWS画面300の機能表示領域304に、現在、他の装置を対象とするリモート表示制御が実行中であり、自装置を対象とするリモート表示制御を実行できないことを示すテキスト画像310が表示される。例えば、テキスト画像310は、EWS画面データに含まれている。本実施形態では、ブラウザ41が、S19の処理により、ディスプレイ34に表示するEWS画面300が、第2の画面の一例である。S19の処理を終了すると、ブラウザ41は、S14に戻り、EWS画面のホーム画面の表示を継続する。そして、ユーザにより、リモート表示制御の選択操作が行われた場合、S14を肯定判定し、S15以下の処理を再実行する。
【0031】
一方、ブラウザ41は、実行状態判定フラグの値により、S18を否定判定した場合、S20に進む。S20では、ブラウザ41は、EWS20に対してトークンの発行を要求する。
【0032】
MFP10のEWS20は、PC30からトークンの発行要求を受付けると、S21で、認証処理を行う。
図7は、S21で実行される認証処理の詳細な手順を示している。EWS20は、S50で、ブラウザ41から認証情報を受信する。具体的には、EWS20は、
図8に示す、認証情報を入力するためのログインフォーム320を表示させるためのデータをブラウザ41に送信する。ブラウザ41は、送信されたデータにより、
図8に示すログインフォーム320を重畳したEWS画面300を表示させる。ブラウザ41は、ログインフォームを介して入力された認証情報(即ち、ユーザネーム及びパスワード)をMFP10に向けて送信する。EWS20は、認証情報を受信する。
【0033】
S51では、メモリ12に記憶された管理情報25上で、MFP10に記憶されている、リモート表示制御の実行が認められているユーザ(例えば、管理者)の認証情報と、ブラウザ41から送信された認証情報とが一致するか否かを判断する。認証情報が一致しない場合、S51を否定判定し、S50に戻る。一方、認証情報が一致した場合、S51を肯定判定し、S52に進む。
【0034】
S52では、トークンを未発行であるか否かを判断する。トークンは、PC30を認証する情報であり、本実施形態では認証情報に基づいて作成されるワンタイムトークンである。EWS20は、トークンが発行済であることを示す情報がメモリ12に記憶されている場合に、トークン未発行ではない、と判断する。トークンが未発行である場合(S52:YES)、S54では、認証情報に基づいてトークンを発行し、発行されたトークンを、PC30に向けて送信するとともに、トークン発行済を示す情報をメモリ12に記憶させる。一方、トークンを発行済みであれば(S52:NO)、PC30に対してエラー通知を行い(S53)、S21の処理を終了する。なお、S54で記憶される、トークンが発行済であることを示す情報は、リモート表示制御の終了時において、メモリ12から削除される。本実施形態では、トークンがアクセスIDの一例である。
【0035】
図2に戻り、S22で、ブラウザ41は、EWS20から、トークンが発行済みであることに伴うエラー通知を受信しているか否かを判断する。S22を肯定判定する場合、リモート表示制御の開始要求に対してエラーが発生しているため、S14に戻り、ホーム画面の表示を継続する。
【0036】
ブラウザ41は、S22を否定判定した場合、S23で、発行済みのトークンと共に、リモート表示制御の実行の許可依頼を送信する。EWS20は、ブラウザ41からリモート表示制御の実行の許可依頼を受信すると、S24で、許可依頼とともに送信されたトークンが正しいか否かを判断する。具体的には、EWS20は、トークンが、発行時刻から時間が経過し過ぎているトークンである場合、又はトークンが捏造されているトークンである場合などに、トークンが正しくないと判断する。EWS20は、送信されたトークンが正しくないと判断すると、S25で、許可依頼に対する拒否応答をブラウザ41に送信する。ブラウザ41は、EWS20から拒否応答を受けた場合に、S14に戻る。例えば、ブラウザ41は、ディスプレイ34に、自装置を対象とするリモート表示制御を実行できないことを表示した後、S14に戻ってもよい。
【0037】
一方、EWS20は、PC30から送信されたトークンが正しいと判断すると、S24を肯定判定して、S26に進む。EWS20は、ユーザIF17に、
図9に示す問合せ画面400を表示させる。問合せ画面400は、PC30からリモート表示制御の実行の許可依頼があったことを示すテキスト画像401と、アイコン402,403とを含んでいる。ユーザIF17を介した、問合せ画面400上のアイコン402への操作を受け付けた場合、EWS20は、許可状態を示す情報をメモリ12に記憶する。一方、ユーザIF17を介した、問合せ画面400上のアイコン403への操作を受け付けた場合、EWS20は、禁止状態であること示す情報をメモリ12に記憶する。なお、EWS20は、メモリ12に記憶される許可状態又は禁止状態を示す情報を、リモート表示制御の終了とともに消去する。
【0038】
S30では、PC30のブラウザ41は、EWS20に対して、リモート表示制御の可否状態を問い合わせる。
【0039】
EWS20は、許可状態を示す情報も、禁止状態を示す情報もメモリに記憶されていない場合、S31で、ブラウザ41からの問い合わせに対して、ブラウザ41に未確定状態を示す情報を通知する。PC30のブラウザ41は、未確定状態を示す情報の通知を受けると、所定時間待機した後、S30に戻り、EWS20に対して、再度、可否状態を問い合わせる。
【0040】
EWS20は、禁止状態を示す情報がメモリ12に記憶されている場合、S32で、ブラウザ41に、禁止状態を示す情報を通知する。ブラウザ41は、禁止状態の通知を受けると、S33で、ユーザIF35に禁止画面を表示させる。
図10に示すように、ブラウザ41は、S33で、EWS画面300の機能表示領域304に、MFP30によりリモート表示制御の実行が禁止されたことを示すテキスト画像335を重畳する。これにより、PC30のユーザは、ディスプレイ34に表示されたテキスト画像335を閲覧することで、リモート表示制御がMFP10により禁止されている状態であることを判断することが可能となる。
【0041】
本実施形態では、ブラウザ41が、S33の処理によりディスプレイ34に表示する画面が、第1の画面の一例である。本実施形態では、S33でディスプレイ34に表示される画面と、S19でディスプレイ34に表示される画面とを異ならせることにより、PC30のユーザが、自装置を対象とするリモート表示制御を実行できない原因を把握し易くしている。
【0042】
EWS20は、許可状態を示す情報がメモリに記憶されている場合、S34で、ブラウザ41にリモート画面を表示させるためのリモート画面データを、PC30に送信する。本実施形態では、リモート画像データは、現在、ユーザIF17に表示されている操作画面を示すデータを含んだデータである。具体的には、操作画面を示すデータに加えて、ユーザIF17の物理キーである操作キーを示すデータや、後述する終了ボタン(
図11の符号333)を示すデータを含んでいる。EWS20は、リモート画像データを作成し、作成されたリモート画面データを、ブラウザ41に送信する。ブラウザ41は、S35で、実行プログラムがリモート画面データを解釈し、ディスプレイ34にリモート画面を表示させる。
【0043】
リモート画像データに含まれる、操作画面、操作キー及び終了ボタンを示すデータは、ラスタデータ等の同じデータ形式であってもよいし、それ以外のデータ形式であってもよい。操作画面、操作キー及び終了ボタンを示すデータは、別々のデータ形式であってもよい。また、EWS20は、S34で、リモート画像データとして操作画面を示すデータのみをブラウザ41に送信し、ブラウザ41は、S35で実行プログラムを解釈することにより、リモート画像データに操作キー及び終了ボタンを示すデータを重畳してリモート画面を表示するものであってもよい。上記以外にも、EWS20は、S34で、リモート画像データとして操作画面及び操作キーを示すデータをブラウザ41に送信し、ブラウザ41は、S35で、実行プログラムを解釈することにより、リモート画面データに終了ボタンを示すデータを重畳するものであってもよい。本実施形態では、リモート画面データが画面データの一例である。更に、EWS20は、S34において、リモート画面データをブラウザ41に送信することに代えて、リモート画面データを含むEWS画面全体を表示するためのWebページデータを、ブラウザ41に送信するものであってもよい。
【0044】
ブラウザ41は、実行プログラムを実行することで、EWS20に対して、定期的にリモート画面を表示させるためのリモート画面データを要求し、ユーザIF17に現在表示している画面をリモート画面に反映させる。例えば、ブラウザ41は、ユーザIF35を介して、リモート画面330上での操作入力を受付けると、実行プログラムの実行によって、受付けた操作入力に応じた要求をEWS20に送信する。このとき、ブラウザ41は、操作入力に応じた要求とともに、EWS20により発行済みのトークンを送信する。例えば、リモート画面330上での操作入力が、画面の更新に係る操作である場合、ブラウザ41は、EWS20に対して、トークンと共に、更新後のリモート画面を表示するためのリモート画面データを要求する。EWS20は、リモート画面データの要求を受けると、トークンが正しいことを条件に、更新後のリモート画面330を表示するためのリモート画面データを作成し、ブラウザ41に送信する。
【0045】
図11に示すように、リモート画面330は、EWS画面300において機能表示領域304に表示される。リモート画面330には、画面表示領域331と、操作キー表示領域332とを含んでいる。画面表示領域331には、現在、MFP10のユーザIF17に表示されている操作画面と同じ画面が表示される。
図11では、一例として、画面表示領域331に、待機画面が表示されている。操作キー表示領域332には、ユーザIF17が備えている物理キーである操作キーを模したアイコン画像が表示される。
【0046】
PC30のディスプレイ34に表示されるリモート画面は、MFP10のユーザがユーザIF17を操作する場合にも更新される。この場合、EWS20は、ユーザIF17を介して表示画面の変更操作を受付けた場合に、実行プログラムからの要求を待つことなく、更新後のリモート画面に係るリモート画面データをブラウザ41に送信してもよい。
【0047】
また、リモート画面330には、終了指示子である終了ボタン333が含まれている。終了ボタン333は、自装置を対象とするリモート表示制御が実行されている場合に、リモート表示制御を終了させるための操作を受付けるボタンである。ブラウザ41は、ユーザによる終了ボタン333に対する操作入力を受付けると、EWS20に、トークンと共に、リモート表示制御の終了要求を行う。EWS20は、PCからの終了要求を受付けた場合に、トークンが正しいことを条件に、リモート表示制御を終了させる。EWS20が、リモート表示制御を終了することにより、メモリ12に記憶されたリモート表示制御の実行状態を示す情報、トークンの発行済みを示す情報、リモート表示制御の許可状態を示す情報等の各種情報は削除される。EWS20が、これら情報を削除してから、リモート表示制御を終了してもよいし、リモート表示制御終了をトリガに、他のプログラムがこれら情報を削除してもよい。
【0048】
EWS20は、リモート表示制御が開始されてから、一定時間、実行プログラムを実行するブラウザ41からのアクセスがなかった場合も、終了ボタンが押されたときと同様に、リモート表示制御を終了する。
【0049】
以上説明した本実施形態では、以下の効果を奏することができる。
複数のPCいずれかによりリモート表示制御の開始が要求されており、かつ以前の要求によってリモート表示制御がすでに実行されていることが判断されている場合、開始要求を行ったPCを対象とするリモート表示制御を実行しない。このため、1台のMFP10に対して複数のPCがリモート表示制御を実行することを防止し、MFP10の動作に悪影響が及ぶのを防止することができる。
【0050】
EWS20は、以前の要求によってリモート表示制御がすでに実行されていることが判断されている場合、リモート画面データを、開始要求を行ったPCに送信しない。これにより、処理負荷の増加を抑制しつつ、すでにリモート表示制御が実行されている場面では、開始要求を行ったPCを対象とするリモート表示制御を実行しないようにすることができる。
【0051】
PCは、以前の要求によってリモート表示制御がすでに実行されていることが判断されている場合、EWS20に、リモート画面データの送信を要求しない。これにより、リモート表示制御がすでに実行されている場面では、PCによるリモート画面データの送信が要求されないため、EWS20側での処理負荷の増加を抑制することができる。
【0052】
ブラウザ41は、EWS20に対してリモート表示制御の開始要求を行ったことを契機に判断処理を実行する。これにより、PCのブラウザ41の処理負荷の増加を抑制することができる。
【0053】
PCは、EWS20により送信された判断プログラムを実行することで、判断処理を行う。これにより、PCに対して事前に判断プログラムをインストールしておく必要がないため、PCのユーザに対する利便性を高めることができる。
【0054】
EWS20は、判断プログラムをWebページデータに含ませた状態で、PCに送信するため、判断プログラムをWebページデータと別々に送信する場合と比べて、送信に要する処理を簡素化することができる。
【0055】
リモート表示制御に係る処理を実行させるためのスクリプトプログラムである実行プログラムをブラウザ41に送信する構成を流用して、判断プログラムをブラウザ41に送信する。これにより、判断処理を実行するための判断プログラムと、リモート表示制御を実行するための実行プログラムとを、同じ送信形態で送信することができるため、PCとMFP10との間のプログラムの送信形態が複雑になるのを抑制することがきる。
【0056】
リモート画面330に表示された終了ボタンを操作すれば、すぐに、新たなPCからの開始要求に応じて、リモート表示制御を行うことが可能となるため、画像形成システムを利用するユーザの利便性を高めることができる。
【0057】
(第1実施形態の変形例)
第1実施形態では、PCのブラウザ41により、以前の要求によってリモート表示制御がすでに実行されているか否かが判断された。これに代えて、MFP10のEWS20により、以前の要求によってリモート表示制御がすでに実行されているか否かを判断してもよい。この場合、
図2において、S15で、ブラウザ41からリモート表示制御の開始要求が送信された場合、EWS20は、S17の処理を実行することにより、現在、開始要求を行ったPC以外のPCを対象とするリモート表示制御を実行中であるか否かを判断する。そして、EWS20は、S17の処理により、他の装置を対象とするリモート表示制御を実行中であると判断すると、開始要求を行ったPCに対して、このPCを対象とするリモート表示制御の実行が不可能であることを通知する。これ以外にも、ブラウザ41が、S15で、EWS20に対してリモート表示制御の開始要求を行った場合に、EWS20は、S17の処理により、他の装置を対象とするリモート表示制御を実行中であると判断すると、S16の判断プログラムを含むEWS画面データをブラウザ41に送信する処理を実行しない構成としてもよい。即ち、本実施形態では、EWS20が判断処理部として機能する。
【0058】
第1実施形態では、MFP10のEWS20は、S14で、EWS画面データに含まれるスクリプトプログラムにより判断プログラムをブラウザ41に送信した。これに代えて、EWS20は、EWS画面データとは別々に判断プログラムをブラウザ41に送信してもよい。この場合において、
図2のS15でブラウザ41から開始要求が送信された後に、EWS20は、S16で、EWS画面データとは別に、判断プログラムを送信すればよい。
【0059】
第1実施形態では、ブラウザ41は、リモート画面データに含まれる実行プログラムを実行することで、S35の処理を実行した。これに代えて、ブラウザ41は、実行プログラムを実行することで、S18からS35まで処理を実行してもよい。また、ブラウザ41は、実行プログラムを実行することにより、S17を除く、S13からS35までの処理を実行してもよい。
【0060】
第1実施形態では、PCのブラウザ41は、WebページデータであるEWS画面データに含まれる判断プログラムを実行することで判断処理を行った。これに代えて、ブラウザ41は、予め判断処理を行う機能を備えていてもよい。この場合においても、ブラウザ41は、S15において、EWS20に対して、リモート表示制御の開始要求と共に、リモート表示制御における現在の実行状態を示す情報を問い合わせる。また、EWS20は、
図2のS16で、実行プログラムを含まないEWS画面データを、ブラウザ41に送信すればよい。
【0061】
(その他の実施形態)
本発明は上記実施形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。上述した実施形態では、画像形成装置の一例として、MFP10を例に挙げて説明したが、画像形成装置は、プリンタやスキャナ、コピー機であってもよい。情報処理装置の一例として、PCを例に挙げて説明したが、画像形成装置は、スマートフォンなどのモバイル端末であってもよい。
【0062】
上述した実施形態では、ブラウザ41が、EWS20に対してリモート表示制御の開始要求を行ったことを契機に、以前の要求によってリモート表示制御がすでに実行されているか否かが判断された。これに代えて、ブラウザ41は、リモート表示制御の開始要求に先立って、リモート表示制御がすでに実行されているか否かを判断してもよい。この場合、
図2において、ブラウザ41は、S12で、EWS20からのEWS画面データを受信し、このEWS画面データに含まれる判断プログラムにより、S13の開始要求を行う前に、S15の処理を実行すればよい。
【符号の説明】
【0063】
10…MFC、11…コントローラ、12…メモリ、17…ユーザIF、20…EWS、30,50,51…PC、100…画像形成システム