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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022066072
(43)【公開日】2022-04-28
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/08 20120101AFI20220421BHJP
   G06Q 30/02 20120101ALI20220421BHJP
【FI】
G06Q10/08 300
G06Q30/02 320
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020174983
(22)【出願日】2020-10-16
(71)【出願人】
【識別番号】517302192
【氏名又は名称】Yper株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100205224
【弁理士】
【氏名又は名称】杉尾 雄一
(72)【発明者】
【氏名】内山 智晴
(72)【発明者】
【氏名】島添 彰
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA16
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】本発明に係る情報処理装置は、荷受人に対し、再配達の数が減少する荷物の受取方法を選択する動機付けを与える情報処理装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る情報処理装置10は、受取人端末40又は荷物情報管理サーバー50から荷物情報を取得する荷物情報取得部11、荷物情報取得部11が取得した荷物情報を格納する荷物情報格納部12、荷物情報格納部12に格納された荷物情報を用いてポイントを算定するポイント加算部13、ポイント等の情報を格納する荷受人情報格納部14、ポイント加算部13がポイントの算定に用いるテーブルを格納するテーブル格納部15及び取得ポイントを表示する画面を作成するポイント表示画面出力部16を主体に構成される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷受人に関する荷受人情報と、当該荷受人が受領する荷物の荷物特定情報とを関連付けて取得する荷物情報取得部と、
前記荷物情報取得部が取得した前記荷受人情報と、荷受人が保有するポイントに関する情報であるポイント情報とを関連付けて格納する荷受人情報格納部と、
前記荷物特定情報に対応する荷物の受取方法に関する情報である受取方法情報を取得する荷物情報取得部と、
前記荷物情報取得部が取得した前記受取方法情報に基づき、ポイントの付与の対象である受取方法であることを判定し、前記荷物情報取得部が取得した前記荷受人情報に関する、前記荷受人情報格納部に格納された前記ポイント情報に、ポイントを加算するポイント加算部とを備える情報処理装置。
【請求項2】
前記荷物情報取得部は、荷物に関する情報を管理する荷物情報管理サーバーに対し、前記荷物特定情報を送信し、前記荷物情報管理サーバーから、前記荷物特定情報に対応する前記受取方法情報を取得することを特徴とする請求項1に記載された情報処理装置。
【請求項3】
前記荷物情報取得部は、荷物に関する情報を管理する荷物情報管理サーバーから、前記荷物特定情報と前記受取方法情報とが対応付けられたデータを受信することを特徴とする請求項1に記載された情報処理装置。
【請求項4】
前記荷物情報取得部は、さらに、荷物の配達履歴の情報である配達履歴情報を取得し、前記ポイント加算部は、荷物の配達履歴情報に応じて、加算するポイントを可変とすることを特徴とする請求項1乃至3に記載された情報処理装置。
【請求項5】
前記荷物情報取得部は、さらに、荷物の属性に関する情報である荷物属性情報を取得し、前記ポイント加算部は、荷物属性情報に応じて、加算するポイントを可変とすることを特徴とする請求項1乃至4に記載された情報処理装置。
【請求項6】
前記荷物情報取得部は、さらに、荷物の配送場所に関する情報である配送場所情報を取得し、前記ポイント加算部は、前記配送場所情報に応じて、加算するポイントを可変とすることを特徴とする請求項1乃至5に記載された情報処理装置。
【請求項7】
前記荷物情報取得部は、さらに、荷物の配送時間の指定に関する情報である配送時間指定情報を取得し、前記ポイント加算部は、前記配送時間指定情報に応じて、加算するポイントを可変とすることを特徴とする請求項1乃至6に記載された情報処理装置。
【請求項8】
荷受人に関する荷受人情報と、当該荷受人が受領する荷物の荷物特定情報とを関連付けて取得する荷物情報取得工程と、
前記荷物情報取得工程が取得した前記荷受人情報と、荷受人が保有するポイントに関する情報であるポイント情報とを関連付けて格納する荷受人情報格納工程と、
前記荷物特定情報に対応する荷物の受取方法に関する情報である受取方法情報を取得する荷物情報取得工程と、
前記荷物情報取得工程が取得した前記受取方法情報に基づき、ポイントの付与の対象である受取方法であることを判定し、前記荷物情報取得工程が取得した前記荷受人情報に関する、前記荷受人情報格納工程に格納された前記ポイント情報に、ポイントを加算するポイント加算工程とを備える情報処理方法。
【請求項9】
情報処理装置で実行可能なプログラムにおいて、
情報処理装置を、
荷受人に関する荷受人情報と、当該荷受人が受領する荷物の荷物特定情報とを関連付けて取得する荷物情報取得手段、
前記荷物情報取得手段が取得した前記荷受人情報と、荷受人が保有するポイントに関する情報であるポイント情報とを関連付けて格納する荷受人情報格納手段、
前記荷物特定情報に対応する荷物の受取方法に関する情報である受取方法情報を取得する荷物情報取得手段、
前記荷物情報取得手段が取得した前記受取方法情報に基づき、ポイントの付与の対象である受取方法であることを判定し、前記荷物情報取得手段が取得した前記荷受人情報に関する、前記荷受人情報格納手段に格納された前記ポイント情報に、ポイントを加算するポイント加算手段として機能させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷物の受取人にポイントを付与する情報処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
インターネットなどによるオンラインショッピングにより購入した商品の荷物の宅配が増加する一方で、単身者や共働き世帯の増加により、購入者が荷物の配送時に不在となる事態が増加している。これにより、配送業者にとっては、再配達のコストが問題となる。近年、不在時でも荷物の受け取りを可能にし、再配達の数を減少させるために、宅配ボックスや置き配等の荷物の受取方法が広がっていき、不在時でも荷物の受け取りができ、再配達の数を減少させる環境は徐々に整備されつつある。
【0003】
再配達の数を減少させるための取組みとして、荷受人が入力した配送元住所、配送先住所、配送物の重量及び配送依頼予定日時の情報に基づき算定した宅配ポイントを付与する方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012-8671
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1記載の技術では、荷受人がいかなる受取方法で荷物を受け取ったかの情報に基づきポイントを算定していないことから、荷受人に再配達の数を減少させる荷物の受取方法を選択させる動機付けとして十分でない。
【0006】
そこで、本発明は、荷受人に対し、再配達の数が減少する荷物の受取方法を選択する動機付けを与える情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる課題を解決すべく、第1の発明は、荷受人に関する荷受人情報と、当該荷受人が受領する荷物の荷物特定情報とを関連付けて取得する荷物情報取得部と、前記荷物情報取得部が取得した前記荷受人情報と、荷受人が保有するポイントに関する情報であるポイント情報とを関連付けて格納する荷受人情報格納部と、前記荷物特定情報に対応する荷物の受取方法に関する情報である受取方法情報を取得する荷物情報取得部と、前記荷物情報取得部が取得した前記受取方法情報に基づき、ポイントの付与の対象である受取方法であることを判定し、前記荷物情報取得部が取得した前記荷受人情報に関する、前記荷受人情報格納部に格納された前記ポイント情報に、ポイントを加算するポイント加算部とを備える情報処理装置である。
【0008】
かかる課題を解決すべく、第2の発明は、荷受人に関する荷受人情報と、当該荷受人が受領する荷物の荷物特定情報とを関連付けて取得する荷物情報取得工程と、前記荷物情報取得工程が取得した前記荷受人情報と、荷受人が保有するポイントに関する情報であるポイント情報とを関連付けて格納する荷受人情報格納工程と、前記荷物特定情報に対応する荷物の受取方法に関する情報である受取方法情報を取得する荷物情報取得工程と、前記荷物情報取得工程が取得した前記受取方法情報に基づき、ポイントの付与の対象である受取方法であることを判定し、前記荷物情報取得工程が取得した前記荷受人情報に関する、前記荷受人情報格納工程に格納された前記ポイント情報に、ポイントを加算するポイント加算工程とを備える情報処理方法である。
【0009】
かかる課題を解決すべく、第3の発明は、情報処理装置で実行可能なプログラムにおいて、情報処理装置を、荷受人に関する荷受人情報と、当該荷受人が受領する荷物の荷物特定情報とを関連付けて取得する荷物情報取得手段、前記荷物情報取得手段が取得した前記荷受人情報と、荷受人が保有するポイントに関する情報であるポイント情報とを関連付けて格納する荷受人情報格納手段、前記荷物特定情報に対応する荷物の受取方法に関する情報である受取方法情報を取得する荷物情報取得手段、前記荷物情報取得手段が取得した前記受取方法情報に基づき、ポイントの付与の対象である受取方法であることを判定し、前記荷物情報取得手段が取得した前記荷受人情報に関する、前記荷受人情報格納手段に格納された前記ポイント情報に、ポイントを加算するポイント加算手段として機能させることを特徴とするプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る情報処理装置は、荷受人に対し、再配達の数が減少する荷物の受取方法を選択する動機付けを与える情報処理装置を提供することを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】ポイント付与システムの全体図
図2】情報処理装置のブロック図
図3】荷物情報格納部のデータ構成を示す図
図4】荷物の配送に関するメールを示す図
図5】荷物情報管理サーバーから受信するデータを示す図
図6】荷受人情報格納部のデータ構成を示す図
図7】配送回数テーブルを示す図
図8】重量テーブルを示す図
図9】荷主テーブルを示す図
図10】配送場所テーブルを示す図
図11】受取方法テーブルを示す図
図12】配送時間指定テーブルを示す図
図13】ポイント表示画面の例
図14】荷受人端末、情報処理装置、荷物情報管理サーバーによる動作例を説明するフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0012】
(実施の形態1)
図1は、本実施形態に係るポイント付与システムの全体図である。システムは、情報処理装置10、荷受人端末40、荷物情報管理サーバー50が、情報を通信するためのネットワーク30に接続されることにより構成される。なお、システムを構成するこれらの機器は、その全てが互いにネットワーク30を介して通信できなくてもよい。例えば、情報処理装置10が、荷受人端末40と、荷物情報管理サーバー50と通信することができれば、荷受人端末40と、荷物情報管理サーバー50とは、通信することができなくてもよい。
【0013】
荷受人端末40は、荷受人が使用するスマートフォン、パソコン等の端末である。
【0014】
荷物情報管理サーバー50は、荷主が荷受人に対し発送する荷物の配送を行う配送業者が管理するコンピュータである。荷物情報管理サーバー50が、各荷物の状況等に関する情報を保存及び更新している。
【0015】
図2は、情報処理装置10のブロック図である。情報処理装置10は、荷物情報取得部11、荷物情報格納部12、ポイント加算部13、荷受人情報格納部14、テーブル格納部15及びポイント表示画面出力部16を主体に構成される。
【0016】
荷物情報取得部11は、荷物情報を他の装置等から取得する。例えば、荷受人端末40、荷物情報管理サーバー50等から荷物情報を取得するが、荷物情報取得部11が荷物情報を取得する他の装置等は、これらに限られない。例えば、情報管理装置10の一部である記憶装置や、情報管理装置10と同じ管理者が管理するサーバー等でもよく、他の端末装置、他の機器、他のサーバー等であれば、特に限定されない。
【0017】
荷物情報は、荷物に関する情報であり、ポイント加算部13が、ポイントの算定に用いる情報である。例えば、荷物情報は、荷受人情報、荷物特定情報、荷物属性情報、受取方法、配送時間の指定の有無、荷物の配送回数、荷物の配送の完了に関する情報が含まれるが、これに限られない。
【0018】
荷受人情報は、荷受人に関する情報であり、荷受人ID、荷受人の氏名又は名称、荷受人の住所等であるが、荷受人に関する情報であれば、これらに限られない。
【0019】
荷物属性情報は、荷物の属性に関する情報、つまり荷物の性質に関する情報であり、具体的には、荷物の内容、荷物の重さ、荷物の荷主等に関する情報であるが、これらに限られない。
【0020】
受取方法は、荷受人が、荷物を受け取る方法であり、対面での受け取り、玄関先又は玄関先に設置されたボックス若しくはバッグ等での置き配での受け取り、荷受人が指定したコンビニの窓口又は宅配ボックスでの受け取り等の方法であるが、これらに限られない。
【0021】
荷物特定情報は、荷物を特定するための情報であり、具体的には、ヤマト運輸における「伝票番号」、日本郵便における「お問い合わせ番号」、佐川急便における「お問い合せ送り状No.」等であるが、荷物を特定するための情報であれば、これらに限られない。
【0022】
配送時間の指定の有無は、荷受人が、配送業者が荷物を配送する時間帯を指定したか否かの情報である。
【0023】
荷物の配送回数は、荷物の配送業者が、荷物の配送を完了するまでに、荷物の届け先に荷物を配送した回数に関する情報である。配送業者が1回の配送で、荷物の配送を完了した場合は、配送回数は1回となるが、配送業者が、荷物の配送をした際に、荷受人が不在等で、配送を完了できず、一旦荷物を持ち帰り、再度、荷物の配送をした際に、配送が完了した場合、配送回数は2回となる。
【0024】
荷物の配送の完了は、荷物の配送が完了しているか否かの情報である。
【0025】
荷物情報格納部12は、荷物情報を格納する。荷物情報格納部12に格納されたデータ構成の例を、図3を用いて説明する。
【0026】
図3のとおり、荷物情報格納部12は、荷受人ID、荷受人の氏名又は名称、荷受人住所、荷物特定情報、荷物の内容、荷主、受取方法、配送時間の指定、配送回数に関する情報が記憶される。ここでは、配送回数に回数が格納されている場合は、格納された回数で配送が完了していることを意味し、「未」が格納されている場合は配送が完了していないことを意味する。なお、図3は、荷物情報格納部12に格納するデータの一例であり、適宜変更することができる。
【0027】
荷物情報格納部12は、ポイント加算部13が荷物情報格納部12に格納された情報を用いてポイントを算定することを目的の一つとして、荷物情報を格納する。そのため、荷物情報格納部12は、ポイント加算部13がポイントを算定するまでの間、一時的に荷物情報を格納することとしてもよい。また、荷物情報格納部12は、ポイント加算部13がポイントを算定する目的に加え、荷受人等が、荷物情報を事後的に閲覧可能とするために、荷物情報を継続的に格納することとしてもよい。
【0028】
荷物情報格納部12には、荷物情報取得部11が、他の装置等から取得した情報を、そのまま格納してもよいし、他の装置等から取得した情報に基づき、処理した情報を格納してもよい。
【0029】
情報処理装置10において、荷物情報取得部11が取得した情報を、荷物情報格納部12に格納する一例を、図4及び図5を用いて説明する。
【0030】
図4は、図3における荷物特定情報が111-111-111の荷物に関し、配送業者が、荷受人に対し送付した電子メールの一例である。当該電子メールは、荷受人端末40に格納されており、荷物情報取得部11は、公知のスクレイピングの技術を用い、荷受人端末40に保存された電子メールの中から、荷物情報格納部12へ格納対象となる情報(本実施例では、荷受人ID、荷受人の氏名又は名称、荷受人住所、荷物特定情報、荷物の内容、荷主、受取方法、配送時間の指定、配送回数に関する情報)を電子メールから抽出して、荷物情報格納部12に格納する。荷物情報取得部11は、以下のとおり、電子メールに記載された情報と、荷物情報格納部12へ格納対象となる情報とが対応することを判定し、電子メールに記載された情報を、荷物情報格納部12に格納する。なお、図4の電子メールは、配送業者が、荷受人に対し送付した電子メールの一例を示したが、荷主が荷受人に対して送信する電子メールに同様の情報が記載されている場合、荷主が荷受人に対して送信する電子メールから同様の情報を取得することとしてもよい。
【0031】
図5は、荷物情報管理サーバー50から受信するデータを示す図である。荷物情報取得部11は、荷物の配送回数に関する情報を取得するために、荷物情報管理サーバー50から、荷物の状況に関するデータを取得する。具体的には、荷物配送業者が提供する荷物の追跡サービスであるウェブサイトに、荷物特定情報を入力すると、荷物の状況が表示されるサービスを利用して、荷物の状況を取得することが可能である。例えば、追跡サービスが提供されている所定のURLにアクセスし、荷物特定情報の入力欄に、荷物特定情報を入力し、荷物の状況を取得する。図5は、図3における荷物特定情報が111-111-114の荷物に関する荷物の状況の取得結果である。ここでは、「ご不在のため持ち戻り」及び「お届け先にお届済み」の情報から、配送回数は2回であるという情報を取得することができる。荷物情報取得部11は、図5で取得した情報から、配送回数は2回であることを判定し、荷物情報格納部12へ格納する。なお、本実施例では、荷物情報管理サーバー50から、配送回数の情報のみを取得したが、荷物情報管理サーバー50から他の情報を取得してもよい。例えば、図5の「置き配」の情報から、配送方法が「置き配」であると判定し、荷物情報格納部12へ格納することも可能である。
【0032】
本実施例では、電子メールを、荷受人端末40から取得する例を示したが、情報処理装置10と連携され、電子メールが格納されたサーバーから電子メールを取得してもよい。また、本実施例では、荷物情報管理サーバー50から情報を取得する際に、情報処理装置10が、荷物情報管理サーバー50に対し、荷物特定情報を送信し、荷物情報管理サーバー50から荷物特定情報に対応する荷物情報を取得する例を示したが、情報処理装置10と、荷物情報管理サーバー50が連携されており、随時又は定期的に、荷物情報管理サーバー50から、能動的に、荷物特定情報と荷物情報が対応付けられたデータの送信を情報処理装置10が受けることとしてもよい。
【0033】
なお、本実施例では、荷物情報取得部11が、荷受人IDを取得せず、荷受人IDは、情報処理装置10が保有している情報として説明したが、荷物情報取得部11が、荷受人IDを取得してもよい。
【0034】
本実施例では、荷受人端末40から荷受人の氏名又は名称、荷受人住所、荷物特定情報、荷物の内容、荷主、受取方法及び配送時間の指定に関する情報を取得し、荷物情報管理サーバー50から配送回数、配送の完了に関する情報を取得したが、他の装置等からこれらを取得することとしてもよい。
【0035】
ポイント加算部13は、荷物情報取得部11が取得した情報(本実施例では、荷物情報取得部11が取得した情報のうち、荷物情報格納部12へ格納した情報)に基づき、荷物の配送に関し荷受人に対し付与するポイントを算定し、荷受人情報格納部14に格納されたポイントに関する情報を更新する。
【0036】
ポイントは、荷受人が何らかの特典を受けるために用いられる。例えば、荷受人が、総取得ポイント数に応じて、荷物の配送料金の割引を受けられることとしてもよいし、プレゼントを受けられることとしてもよい。また、総取得ポイント数の一部を消費して、荷物の配送料金の割引を受けられることとしてもよいし、プレゼントを受けられることとしてもよい。なお、特典の内容は、ポイントの付与をする主体によっても変わり得る。例えば、配送業者が、ポイントを付与する場合、荷物の配送料金の割引を受けられることを特典とすることが考えられるが、荷主がポイントを付与する場合、商品の代金の割引を受けられることを特典とすることも考えられる。また、複数の配送業者や複数の荷主と関係があるポイントの付与事業者がポイントを付与する場合、配送業者と連携して荷物の配送料金の割引を受けられること、荷主と連携して商品の割引を受けられること、独自にプレゼントを受け取れること等を特典とすることが考えられる。
【0037】
荷受人情報格納部14は、荷受人に関する情報(荷受人ID、荷受人の氏名又は名称)、ポイントに関する情報(ポイントを取得した荷物の荷物特定情報、取得ポイント数、取得原因、総取得ポイント数)を格納する。図6は、荷受人情報格納部のデータ構成を示す図である。なお、荷受人情報格納部14に、荷物情報等の情報を格納してもよい。取得ポイント数は、特定の荷物の配送により取得したポイント数が格納される。取得原因は、取得ポイント数が算出された原因である情報を格納する。例えば、荷物特定情報111-111-111の荷物は、置き配、受取回数加算(1回で受け取りをしたことによる加算)により、2ポイントを取得したことを示す。総取得ポイント数は、特定の荷受人が、取得したポイントの総数を表示する。例えば、荷受人IDが2001は、これまでに、2ポイントを3回取得しているため、総取得ポイント数は6が表示されている。なお、総取得ポイント数に変え、又は加えて、現在ポイント数の情報を表示してもよい。現在ポイント数は、総取得ポイント数から、荷受人が消費したポイント数を減じたポイント数である。
【0038】
テーブル格納部15は、ポイント加算部13が、ポイントを算定する際に用いるテーブルが格納されている。本実施例では、配送回数テーブル151、重量テーブル152、荷主テーブル153、配送場所テーブル154、受取方法テーブル155及び配送時間指定テーブル156が記憶されているが、他のテーブルが記憶されていてもよい。また、本実施例では、テーブルを用いてポイントを算定する実施例を示しているが、テーブルを用いずに、機械学習された学習器が、荷物情報取得部11が取得した情報を入力情報として、ポイントを算出する等してもよい。
【0039】
図7は、配送回数テーブル151を示す図である。配送回数テーブル151は、配送回数に応じて、ポイントを加算又は減算等するルールが定められている。ここでは、配送回数が1回の場合は1ポイントが加算され、配送回数が2回~3回の場合はポイントの加減はなく、配送回数が4回以上の場合は1ポイントが減算されることが定められている。なお、配送回数によるポイントの加算又は減算は、ポイント付与対象の受取方法であるか否かにかかわらず加算又は減算される。
【0040】
図8は、重量テーブル152を示す図である。重量テーブル152は、荷物の重さに応じて、ポイントを加算等するルールが定められている。ここでは、荷物の重さが10kg未満の場合はポイントの加算がされず、荷物の重さが10kg以上20kg未満の場合は1ポイントの加算がされ、荷物の重さが20kg以上の場合は2ポイントの加算がされることが定められている。なお、重量によるポイントの加算は、ポイント付与対象の受取方法で受け取る場合にのみ加算される。
【0041】
図9は、荷主テーブル153を示す図である。荷主テーブル153は、荷主に応じて、ポイントを加算等するルールが定められている。ここでは、登録されていない荷主の場合はポイントの加算がされないが、DEF株式会社の場合は1ポイントの加算がされ、GHI株式会社の場合は2ポイントの加算がされることが定められている。このように特定の荷主の場合にポイントが付与されるのは、ポイントを付与する主体と、荷主が業務提携等をしており、荷主が、ポイントを付与する主体が自己の荷物にポイントを付与する見返りに、ポイントを付与する主体に対し対価を支払っていること等が考えられる。なお、荷主によるポイントの加算は、ポイント付与対象の受取方法で受け取る場合にのみ加算される。
【0042】
図10は、配送場所テーブル154を示す図である。配送場所テーブル154は、荷物の配送場所に応じて、ポイントを加算等するルールが定められている。ここでは、登録なしの場合はポイントの加算がされないが、エリアAに登録された配送場所の場合は1ポイントの加算、エリアBに登録された配送場所の場合は2ポイントの加算、10階以上20階未満の配送場所の場合は1ポイントの加算、20階以上の配送場所の場合は2ポイントの加算がされることが定められている。エリアA又はエリアBは、例えば、配送業者の荷物の保管拠点から距離が遠い配送場所の場合、再配達となった場合に、配送業者の負う負担が大きいことから、その距離等の条件に応じて、特定の配送場所の情報(例えば、X県Y市Z町等の情報)が予め登録されている。なお、配送場所によるポイントの加算は、ポイント付与対象の受取方法で受け取る場合にのみ加算される。
【0043】
図11は、受取方法テーブル155を示す図である。受取方法テーブル155は、受取方法に応じて、ポイントを加算等するルールが定められている。ここでは、対面での受け取りはポイントの加算がされないが、置き配、荷受人が指定した宅配ボックス又は荷受人が指定したコンビニでの受け取りの場合は1ポイントが加算され、配送業者の拠点での受け取りの場合は2ポイントが加算されることが定められている。
【0044】
図12は、配送時間指定テーブル156を示す図である。配送時間指定テーブル156は、荷受人又は荷主による配送時間指定の有無に応じて、ポイントを加算等するルールが定められている。ここでは、配送時間の指定がある場合はポイントの加算がされないが、配送時間の指定がない場合は1ポイント加算されることが定められている。なお、配送回数によるポイントの加算は、ポイント付与対象の受取方法であるか否かにかかわらず加算される。
【0045】
ポイント加算部13は、荷物情報格納部12に格納された情報と、テーブル格納部15に格納されたテーブルに基づいて、ポイントの算定を行う。なお、荷物情報格納部12に格納された情報から、直ちに、テーブル格納部15に格納されたテーブルの条件に当てはまらない場合は、ポイント加算部13は、荷物情報格納部12に格納された情報を、あてはめるべきテーブルの条件を推定し、テーブル格納部15に格納されたテーブルの条件へのあてはめを行う。
【0046】
ここで、ポイント加算部13による、図3及び図6における荷物に関するポイントの算定の具体例を示す。ポイント加算部13は、荷物特定番号111-111-111の荷物に関し、荷物情報格納部12に格納された荷物情報に基づき、受取方法が置き配による加算1ポイント(受取方法テーブル155)、配送回数が1回による加算1ポイント(配送回数テーブル151)で合計2ポイントを加算することを算定し、荷受人情報格納部14を更新する。
【0047】
ポイント加算部13は、荷物特定番号111-111-112の荷物に関し、荷物情報格納部12に格納された荷物情報に基づき、受取方法が置き配による加算1ポイント(受取方法テーブル155)、荷主がDEF株式会社による加算1ポイント(荷主テーブル153)で合計2ポイントを加算することを算定し、荷受人情報格納部14を更新する。
【0048】
ポイント加算部13は、荷物特定番号111-111-113の荷物に関し、荷物情報格納部12に格納された荷物情報に基づき、受取方法が置き配による加算1ポイント(受取方法テーブル155)、重量が10kg以上20kg未満による加算1ポイント(重量テーブル152)で合計2ポイントを加算することを算定し、荷受人情報格納部14を更新する。なお、荷物情報格納部12には、荷物の重量が10kg以上20kg未満である情報は直接格納されていないが、ポイント加算部13は、荷物情報格納部12に格納された「飲料水500ml×24本」の情報から荷物の重量を12kg程度と推定し、重量が10kg以上20kg未満による加算1ポイントの算定を行う。
【0049】
荷物特定番号111-111-114の荷物は、受取方法が対面(受取方法テーブル155)で、配送回数も2回(配送回数テーブル151)であり、0ポイントが算定されることから、荷受人情報格納部14にデータが格納されていない(ポイントとして格納してもよい)。また、荷物特定番号111-111-115の荷物は、まだ配送が完了していないことから、ポイントの算定が行われておらず、荷受人情報格納部14にデータが格納されていない。
【0050】
ポイント加算部13は、荷物特定番号222-222-222の荷物に関し、荷物情報格納部12に格納された荷物情報に基づき、受取方法が置き配による加算1ポイント(受取方法テーブル155)、配送場所がエリアAによる加算1ポイント(配送場所テーブル154)で合計2ポイントを加算することを算定し、荷受人情報格納部14を更新する。なお、荷物情報格納部12には、配送場所がエリアAである情報は直接格納されていないが、ポイント加算部13は、荷物情報格納部12に格納された「X県Y市Z町・・・」の情報から、配送場所がエリアAであると推定し、配送場所がエリアAによる加算1ポイントの算定を行う。
【0051】
ポイント表示画面出力部16は、例えば、荷受人が、荷受人端末40を用いて、荷受人が保有するポイントの情報の送信を要求した場合に、荷受人情報格納部14に格納されたポイントに関する情報を用いて、表示画面を作成し、荷受人端末40に送信する。
【0052】
図13は、ポイント表示画面出力部16が作成するポイント表示画面20の例である。ポイント表示画面20の荷受人ID表示部201、荷受人表示部202、獲得ポイント合計表示部203及び獲得ポイント詳細表示部204には、それぞれ、荷受人情報格納部14に格納された荷受人ID、荷受人の氏名又は名称、総取得ポイント数並びに荷物特定情報、取得ポイント数及び取得原因に格納された情報が格納される。
【0053】
図14は、情報処理装置10、荷受人端末40及び荷物情報管理サーバー50による動作例を説明するフローチャートである。
【0054】
S101において、情報処理装置10は、荷受人端末40から、荷物情報の送信を受ける。ここでは、荷受人端末40から能動的に、荷物情報の送信を受けることとしているが、情報処理装置10が荷物情報の送信を要求し、荷受人端末40がこれに応じて荷物情報の送信をしてもよい。
【0055】
S102において、情報処理装置10は、荷物情報取得部11が、荷受人端末40から取得した荷物情報を荷物情報格納部12に格納する。
【0056】
S103において、情報処理装置10は、荷物情報管理サーバー50に対し、荷物特定情報を送信すると共に、当該荷物特定情報に対応する荷物の荷物情報の送信を要求し、S104において、荷物情報管理サーバー50はこれに応じて、当該荷物特定情報に対応する荷物の荷物情報を送信する。なお、本実施例では、荷物情報管理サーバー50から情報を取得する際に、情報処理装置10が、荷物情報管理サーバー50に対し、荷物特定情報を送信し、荷物情報管理サーバー50から荷物特定情報に対応する荷物情報を取得する例を示したが、情報処理装置10と、荷物情報管理サーバー50が連携されており、随時又は定期的に、荷物情報管理サーバー50から、能動的に、荷物特定情報と荷物情報が対応付けられたデータの送信を情報処理装置10が受けることとしてもよい。
【0057】
S105において、情報処理装置10は、荷物情報取得部11が、荷物情報管理サーバー50から取得した荷物情報を荷物情報格納部12に格納する。
【0058】
S106において、情報処理装置10は、ポイント算定部13が、荷物情報格納部12に格納された情報及びテーブル格納部15に格納されたテーブルに基づき、各荷物の配送に関し加算又は減算するポイントを算定する。
【0059】
S107において、情報処理装置10は、ポイント算定部13が、算定したポイントに基づき、荷受人情報格納部14に格納されたポイントの情報を更新する。
【0060】
S108において、荷受人端末40は、情報処理装置10に対し、荷受人が保有するポイントの情報の送信を要求する。
【0061】
S109において、情報処理装置10は、ポイント表示画面出力部16が、荷受人情報格納部14に格納されたポイントに関する情報を用いて、ポイント表示画面20を作成し、荷受人端末40に送信する。
【0062】
なお、本実施形態はあくまで一例であり、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変更可能である。
【符号の説明】
【0063】
10 情報処理装置
11 荷物情報取得部
12 荷物情報格納部
13 ポイント加算部
14 荷受人情報格納部
15 テーブル格納部
16 ポイント表示画面出力部
20 ポイント表示画面30 ネットワーク
40 荷受人端末
50 荷物情報管理サーバー
151 配送回数テーブル
152 重量テーブル
153 荷主テーブル
154 配送場所テーブル
155 受取方法テーブル
156 配送時間指定テーブル
201 荷受人ID表示部
202 荷受人表示部
203 獲得ポイント合計表示部
204 獲得ポイント詳細表示部
図1
図2
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図14