(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022066120
(43)【公開日】2022-04-28
(54)【発明の名称】痒み消し器具
(51)【国際特許分類】
A61F 7/00 20060101AFI20220421BHJP
【FI】
A61F7/00 320A
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2020184698
(22)【出願日】2020-10-17
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-01-24
(71)【出願人】
【識別番号】520432152
【氏名又は名称】株式会社モストハーモニー
(72)【発明者】
【氏名】末盛 誉大
【テーマコード(参考)】
4C099
【Fターム(参考)】
4C099AA01
4C099CA01
4C099EA02
4C099GA30
4C099JA01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】痒みを伴う虫刺されの痒みを熱風によって消し去るための痒み消し器具を提供する。
【解決手段】身体の表面に生じる痒みを伴う患部に、熱風を吹き付ける痒み消し器具Aであって、該痒み消し器具は、筒状の本体部1と、電熱材と、該電熱材に通電させるバッテリーと、該バッテリーによって通電されて電熱材から発生する熱を送風するためのファン部材とから構成されており、前記本体部には外気を取り入れる外気取り入れ口と、該本体部の外径よりも細く絞られ吹出口部1aとが形成されていることを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
身体の表面に生じる痒みを伴う患部に、熱風を吹き付ける痒み消し器具であって、該痒み消し器具は、筒状の本体部と、該本体部の内部に配置される電熱材と、該電熱材に通電させるバッテリーと、前記電熱材から発生する熱を送風するためのファン部材とから構成されており、前記本体部には外気を取り入れる外気取り入れ口と、該本体部の外径よりも細く絞られた吹出口部とが形成されていることを特徴とする痒み消し器具。
【請求項2】
前記バッテリーは充電可能とされており、前記本体部には、外部電源に接続される電源ケーブルのアダプターが接続される接続口が設けられていることを特徴とする請求項1記載の痒み消し器具。
【請求項3】
前記本体部は、断面が円形状の筒状とされると共に、その一部には長手方向に沿って平坦部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の痒み消し器具。
【請求項4】
前記電熱材と、ファン部材はスイッチ部材で作動されるように構成されると共に、該スイッチ部材の作動を停止させる安全部材が設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項記載の痒み消し器具。
【請求項5】
前記吹出し口部は、前記本体部に形成された前記平坦部の方向に向けて湾曲した形状とされていることを特徴とする請求項3記載の痒み消し器具。
【請求項6】
前記本体部は、該本体部の側面に指先が入る窪みが形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項記載の痒み消し器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、痒みを伴う虫刺されの痒みを熱風によって消し去るための痒み消し器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、虫刺されや水虫の痒みには市販の軟膏等が用いられてきた。虫刺されの痒みは市販薬を塗ってもすぐには痒みが収まらず、爪を立てて掻きむしる行為に至ることもあり、その行為を行い傷になりばい菌等で化膿する事がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
虫刺されによる痒みは、その患部に熱風をあてると痒みが取れると言われている。この場合、家などの屋内にいれば、例えば髪を乾かすドライヤーを代用することが可能となる。しかしながら、ドライヤーは熱風の吹出し口の口径が広いため、熱風を患部にピンポイントであてることが難しい。また、虫などに刺されるのは一般的に野外などが多い。このような野外においては電源がないところが多いため、ドライヤーを代用することは難しく、また持ち運びにも問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記した課題を解決するために本発明においては、身体の表面に生じる痒みを伴う患部に、熱風を吹き付ける痒み消し器具であって、該痒み消し器具は、筒状の本体部と、前記電熱材と、該電熱材に通電させるバッテリーと、該バッテリーによって通電されて電熱材から発生する熱を送風するためのファン部材とから構成されており、前記本体部には外気を取り入れる外気取り入れ口と、該本体部の外径よりも細く絞られ吹出口部とが形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明の痒み消し器具によれば、バッテリーを搭載した携帯型としているため、屋外などで活動している際に虫に刺された場合、素早く熱風を充てることが可能となり、痒みを直ぐに抑えられるようになるという利点がある。
【0006】
また、充電可能なバッテリーとし、本体部に電源ケーブルの接続口を形成しているため、屋内にいる際に電源ケーブルによって充電することが可能となり、使用時には電源ケーブルが不要となるため使用時に電源ケーブルが邪魔にならないという利点がある。
【0007】
また、本体部に平坦部を形成しているため、痒み消し器具を屋内で保管する際などにおいて、テーブルや収納ボックス内で転がることがなく安定して載置することが可能となる利点がある。さらに、前記吹出し口部が、前記本体部に形成された前記平坦部の方向に向けて湾曲した形状とされているため、痒み消し器具の本体部を手でつかんだ状態でそのまま患部に吹き出し口部が向けられるようになり、操作性が良いものである。また、本体部を手でつかむ際は、本体部の両側面に手の指が入るくぼみを形成しているので本体部をつかみ易くなるという利点もある。
【0008】
さらに、電熱材と、ファン部材を作動させるスイッチ部材においては、そのスイッチ部材の作動を停止させる安全部材が設けられているため、持ち歩く際などにおいてバッグ内で不用意にスイッチ部材が作動することがなくなるため安全であるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図5】本発明の本体部と電源ケーブルとの関係を示す後面図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例0010】
本発明の実施例について、図面に基づいて説明する。痒み消し器具Aは所定の長さ、例えば20Cm程の筒状とされた本体部1を備え、この本体部1の内部の後端部に充電可能とされたバッテリー2が配置されている。そして、このバッテリー2の前側にモーター31で駆動されるファン32を備えたファン部材3が配置されている。また、このファン部材3の前側には、電熱材としての電熱線4が配置されている。なお、この電熱線4は、例えばニクロム線やカンタル線などで構成されている。
【0011】
前記本体部1は、その先端部が先細り状に細められた吹出し口1aが形成されている。また、前記本体部1の中央部分には複数の空気取入れ穴5が形成されている。この空気取入れ穴5は、本体部1の内部に配置されているファン部材3のファン32とほぼ同じ位置か、これよりもバッテリー2の方向に位置する部分に形成されている。また、本体部1の下側には、フラットな平坦部1bが形成されている。この平坦部1bを形成することによって、痒み消し器具Aがコロコロと転がるのを防ぐことができる。さらに、本体部1の両側面には、手の指が入る窪み10が形成されている。この窪み10には指が滑らないように複数の溝が形成されている。なお、本体部1は、耐熱材とされた樹脂材で構成されている。さらに、前記吹出し口部は、前記本体部に形成された前記平坦部の方向に向けて湾曲した形状とされている。
【0012】
一方、本体部1の上側には、ファン部材3、電熱材4を作動させるためのスイッチ部材6が設けられている。このスイッチ部材6は、プッシュすることでONされ、再度プッシュすることでOFFされるようプッシュ型スイッチとされている。また、このスイッチ部材6の不用意な作動を防ぐためのストッパー機能を備えた安全部材としてのストッパー部材7も設けられている。このストッパー部材7は、作動ピン7aを横スライドさせることでスイッチ部材6のプッシュ作動を阻止するように構成されている。
【0013】
また、本体部1の後部には、屋内、あるいは屋外などにある外部電源(不図示)としてのコンセントに差し込まれるプラグ9aを備えた電源ケーブル9のアダプター9bが接続挿入される接続口8が形成されている。これによって、バッテリー2は外部電源から充電可能とされている。
【0014】
本発明においては、充電可能なバッテリーで説明したが、充電できないタイプの電池で構成することも可能である。また、本体部1は円筒形状で説明したが角形形状とすることも可能である。
【0015】
次に本発明の痒み消し器具Aの使用例について説明する。蚊などの虫に身体を刺されると痒みが生じる。この時、
図7に示すように刺された患部に痒み消し装置Aの吹き出し口1aを近づけ、スイッチ部材6をプッシュすることでファン部材3を作動させてファン32を回転させると共に、電熱線4へも通電させて発熱させる。これによって熱風が吹き出し口1aから出てくる。そして、吹出された熱風が熱いと感じたら2~3秒我慢をしてその後素早くスイッチ部材6をプッシュして電源をOFFさせる。これによって身体の痒みが消えるようになるが、もし痒みが残っているようであれば同じことをもう一度繰り返す。この時、前記吹出し口部1aが、前記本体部1に形成された前記平坦部1bの方向に向けて湾曲した形状とされているため、痒み消し器具Aの本体部1を手でつかんだ状態でそのまま患部に吹き出し口部1aが向けられるようになり、操作性が良いものである。
【0016】
なお、スイッチ部材6をプッシュして電源をONさせる際は、最初にストッパー部材7の作動ピン7aを横スライドさせてストッパーを解除してから行なうようになる。また使用後は、ストッパー部材7の作動ピン7aを横スライドさせてスイッチ部材6のプッシュ動作を阻止するようになる。
【0017】
また、本体部1の両側に設けた窪み10によって、手の指が窪み10にフィットするため、痒み消し器具が誤って滑り落ちないようにすることができ、確実正確な患部への照射ができるようになる。
身体の表面に生じる痒みを伴う患部に、熱風を吹き付ける痒み消し器具であって、該痒み消し器具は、筒状の本体部と、該本体部の内部に配置される電熱材と、該電熱材に通電させるバッテリーと、前記電熱材から発生する熱を送風するためのファン部材とから構成されており、前記本体部には外気を取り入れる外気取り入れ口と、該本体部の外径よりも細く絞られた吹出口部とが形成されており、前記本体部は、断面が円形状の筒状とされると共に、その一部には長手方向に沿って平坦部が形成されていることを特徴とする痒み消し器具。
身体の表面に生じる痒みを伴う患部に、熱風を吹き付ける痒み消し器具であって、該痒み消し器具は、筒状の本体部と、該本体部の内部に配置される電熱材と、該電熱材に通電させるバッテリーと、前記電熱材から発生する熱を送風するためのファン部材とから構成されており、前記本体部には外気を取り入れる外気取り入れ口と、該本体部の外径よりも細く絞られた吹出口部とが形成されており、前記吹出し口部は、前記本体部に形成された前記平坦部の方向に向けて湾曲した形状とされていることを特徴とする請求項1記載の痒み消し器具。
身体の表面に生じる痒みを伴う患部に、熱風を吹き付ける痒み消し器具であって、該痒み消し器具は、筒状の本体部と、該本体部の内部に配置される電熱材と、該電熱材に通電させるバッテリーと、前記電熱材から発生する熱を送風するためのファン部材とから構成されており、前記本体部には外気を取り入れる外気取り入れ口と、該本体部の外径よりも細く絞られた吹出口部とが形成されており、前記本体部は、断面が円形状の筒状とされると共に、その一部には長手方向に沿って平坦部が形成されていることを特徴とする痒み消し器具。