(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022066162
(43)【公開日】2022-04-28
(54)【発明の名称】建設機械のアタッチメントを変更するためのクイックチェンジシステム
(51)【国際特許分類】
E02F 3/42 20060101AFI20220421BHJP
E02F 9/20 20060101ALI20220421BHJP
E02F 3/96 20060101ALI20220421BHJP
【FI】
E02F3/42
E02F9/20
E02F3/96
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021166578
(22)【出願日】2021-10-11
(31)【優先権主張番号】10 2020 127 313.4
(32)【優先日】2020-10-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】519209288
【氏名又は名称】オイルクイック ドイチュランド カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】特許業務法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ステファン シャウアー
【テーマコード(参考)】
2D003
【Fターム(参考)】
2D003AB04
2D003CA02
2D003DA02
(57)【要約】 (修正有)
【課題】建設機械のアタッチメントを交換するためのクイックチェンジシステムに関する。本発明の課題は、より高い信頼性でクイックカプラ上のアタッチメントのロックを可能にする、クイックチェンジシステムを考案することである。
【解決手段】クイックチェンジシステムは、回転駆動装置(9)および旋回駆動装置(12)を駆動するための第1の制御回路(47)と、クイックカプラ(1)に結合されたアタッチメント(46)に供給するための少なくとも1つの追加の制御回路(61)と、少なくとも1つのロック要素(26)を作動させるために、第1のまたは少なくとも1つの追加の制御回路(47、61)で作用しているより高い圧力に油圧駆動装置(27)をさらすためのシャトル弁装置(64)とを含む油圧制御装置(44)を特徴とする。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クイックカプラ(1)を備えた建設機械のアタッチメントを交換するためのクイックチェンジシステムであって、
クイックカプラ(1)は、油圧旋回駆動装置(12)によって回転軸(5)に直交する旋回軸(11)を中心に旋回可能に、および油圧回転駆動装置(9)によって前記回転軸(5)を中心に接続部(2)上で回転可能に配置され、クイックカプラ(1)に結合されたアタッチメント(46)を保持するために油圧駆動装置(27)によって作動可能なマウント(23、24)および少なくとも1つのロック要素(26)を含み、前記回転駆動装置(9)および前記旋回駆動装置(12)を制御するための第1の制御回路(47)と、前記クイックカプラ(1)に結合された前記アタッチメント(46)に供給するための少なくとも1つの追加の制御回路(61)と、前記少なくとも1つのロック要素(26)を作動させるために、前記第1または前記少なくとも1つの追加の制御回路(47、61)で作用しているより高い圧力に前記油圧駆動装置(27)をさらすためのシャトルバルブ構成(64)と、を含む油圧制御装置(44)によって特徴付けられる、クイックチェンジシステム。
【請求項2】
前記シャトル弁構成(64)は、前記追加の制御回路(61)と前記油圧駆動装置(27)との間に配置された2つのシャトル弁(65、66)を含むことを特徴とする、請求項1に記載のクイックチェンジシステム。
【請求項3】
両方のシャトル弁(65、66)は前後に接続されていることを特徴とする、請求項2に記載のクイックチェンジシステム。
【請求項4】
前記シャトル弁構成(64)は、ロック位置と解放位置との間で油圧駆動装置(27)によって作動される前記少なくとも1つのロック要素(26)の移動を制御するために、制御回路(51)の上流に接続されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のクイックチェンジシステム。
【請求項5】
前記油圧駆動装置(27)によって作動される前記少なくとも1つのロック要素(26)の前記移動を制御するための前記制御回路(51)は、整流回路のように配置された逆止弁(52から55)および方向弁(57)を含むことを特徴とする、請求項4に記載のクイックチェンジシステム。
【請求項6】
前記第1の制御回路(47)および前記少なくとも1つの追加の制御回路(61)は、前記制御回路(51)およびクイックカプラ(1)に組み込まれた回転ジョイント(6)を介して前記油圧駆動装置(27)に接続されることを特徴とする、請求項4または5に記載のクイックチェンジシステム。
【請求項7】
前記回転ジョイント(6)は、駆動ハウジング(4)の通路開口部(30)内に配置されたステータ(7)と、ステータ(7)内で回転するように取り付けられたロータ(8)とを含むことを特徴とする、請求項6に記載のクイックチェンジシステム。
【請求項8】
前記第1の制御回路(47)によって、前記旋回駆動装置(12)を第1の方向弁(48)を介して制御することができ、前記回転駆動装置(9)を第2の方向弁(49)を介して制御することができることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載のクイックチェンジシステム。
【請求項9】
前記第1の制御回路(47)によって、前記少なくとも1つの追加の負荷(45)を方向弁(50)を介して制御することができることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載のクイックチェンジシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前文に記載の建設機械のアタッチメントを交換するためのクイックチェンジシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
建設機械のさまざまなアタッチメントを簡単かつ便利に交換するためのこのタイプのクイックチェンジシステムは、特許文献1から知られている。これは、駆動ハウジング内で回転するように取り付けられ、回転駆動装置によって駆動ハウジングに対して回転可能なクイックカプラと回転ジョイントとを有し、回転ジョイントは、ステータと、クイックカプラに作動流体を供給するために駆動ハウジング内に配置された、ステータ内で回転可能なロータとを備える。傾斜バケット、ダブルスクープバケット、剪断機、コンパクタ、磁石、油圧ハンマーなどのクイックカプラに接続されたアタッチメントは、回転駆動装置によって、掘削機アームの長手方向軸を横切るように配置された旋回軸の周りだけでなく、旋回軸に直交する回転軸の周りにも接続することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】独国特許出願公開第10 2013 206 574号明細書
【発明の概要】
【0004】
本発明の課題は、より高い信頼性でクイックカプラ上のアタッチメントのロックを可能にする、上述したタイプのクイックチェンジシステムを考案することである。
【0005】
この問題は、請求項1の特徴を有するクイックチェンジシステムによって解決される。本発明の好都合な実施形態および有利な改良は、従属請求項に記載されている。
【0006】
建設機械のアタッチメントを交換するための本発明によるクイックチェンジシステムは、油圧回転駆動装置によって回転軸を中心に回転可能であり、かつ油圧旋回駆動装置によって回転軸に直交する旋回軸を中心に旋回可能であるクイックカプラを含み、クイックカプラは、クイックカプラに結合されたアタッチメントを固定するために油圧駆動装置によって作動され得る少なくとも1つのロック要素を備えるマウントを含む。クイックチェンジシステムはまた、回転駆動装置および旋回駆動装置を制御するための第1の制御回路と、クイックカプラに結合されたアタッチメントに供給するための少なくとも1つの追加の制御回路と、ロック装置を作動させるために、第1のまたは少なくとも1つの追加の制御回路に作用しているより高い圧力に油圧駆動装置をさらすためのシャトル弁装置とを含む油圧制御装置を含む。次に、ロックを作動させるための油圧駆動装置は、第1の追加のおよび少なくとも1つの追加の制御回路から供給され、この場合、より高い圧力を有する制御回路が常に優先される。したがって、ロックは常に利用可能な最高圧力で発生することが保証され、したがってより高い安全基準が達成される。
【0007】
好都合な実施形態におけるシャトル弁装置は、追加の制御回路と油圧駆動装置との間に2つのシャトル弁を有する。2つのシャトル弁は、好ましくは、前後に接続され、ロックの作動のために設けられた油圧駆動装置が常に利用可能な最高圧力にさらされるように配置される。
【0008】
シャトル弁装置は、好ましくは、ロック位置と解放位置との間で油圧駆動装置によって作動される少なくとも1つのロック要素の移動を制御するための制御回路である。制御回路は、整流回路のように配置された逆止弁および方向弁を都合よく含むことができる。制御回路のどの制御ラインが圧力にさらされているかに関係なく、少なくとも1つのロック要素を作動させるための油圧駆動が適切に行われることを制御回路によって保証することができる。
【0009】
別の好都合な実施形態においては、第1のおよび少なくとも1つの追加の制御回路を、クイックカプラに組み込まれた制御回路および回転ジョイントを介して油圧駆動装置に接続することができる。クイックカプラに組み込まれたその設計および配置により、回転ジョイントは、クイックカプラに作動流体を供給するためのいくつかの供給チャネルを有することができる。これにより、いくつかの接続部を備えたアタッチメントも提供することができる。いくつかの供給チャネルを接続または組み合わせることによって、大容量の供給ラインを作成して、低い背圧でより高い流量を実現することもできる。
【0010】
第1の制御回路を介して、回転駆動装置は第1の方向弁を介して駆動され、旋回駆動装置は第2の方向弁を介して駆動され得る。第1の制御回路を介して、対応する方向弁を介して追加の負荷を駆動することもできる。
【0011】
本発明のさらなる詳細および利点は、図面を参照した好ましい実施形態例の以下の説明から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】クイックカプラ、接続部、および回転装置を備えたクイックチェンジシステムの斜視図を示す。
【
図2】
図1のクイックチェンジシステムの部分断面図を示す。
【
図3】
図1および
図2に示すクイックチェンジシステムを駆動するための油圧回路を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1および
図2は、アタッチメントの自動連結のためのクイックカプラ(連結器)1と、クイックカプラ1を掘削機アームまたは建設機械の別のアタッチメントに取り付けるための接続部2と、クイックカプラ1を接続部2に対して回転させるためにクイックカプラ1と接続部2との間に配置された回転装置3とを有するクイックチェンジシステムの一実施形態の例を示す。回転装置3は、クイックカプラ1が
図2に示す回転軸5(ここでは垂直に整列している)を中心に回転するように取り付けられている駆動ハウジング4を含む。回転ジョイント6はまた、駆動ハウジング4内の回転装置3内に配置され、ステータ7は、駆動ハウジング4に対して回転可能に固定され、ロータ8は、クイックカプラ1に作動流体を供給するためにステータ内で回転するように取り付けられる。クイックカプラ1は、
図1に示す油圧モータとして設計された回転駆動装置9と、駆動ウォーム(図示せず)を介して
図2に示すように、ウォームギアとして設計された駆動輪10を有するギア機構とによって、回転軸5を中心に360°電動式に回転可能である。
【0014】
図示の実施形態における回転装置3の駆動ハウジング4は、回転軸5に直交する旋回軸11を中心として接続部2上で旋回するように配置され、ここでは2つの作動シリンダによって形成された旋回駆動装置12を介して接続部2に対して旋回軸11を中心に旋回することができる。しかしながら、旋回駆動装置12はまた、接続部2に対して駆動ハウジング4を傾斜させるための旋回モータなどとして設計することができる。このようなクイックチェンジシステム(チルトローテータとも呼ばれる)により、クイックカプラ1に接続されたアタッチメントは、回転軸5を中心に回転するだけでなく、接続部2に対して回転軸5に直交する旋回軸を中心に傾斜することができ、その結果、移動能力が拡大し、適用領域が拡大する。しかしながら、駆動ハウジング4は、接続部2に固定された追加の旋回機能なしで配置することもできるので、クイックカプラ1は、接続部2に対して回転軸5を中心にしてのみ回転可能である。
【0015】
図示の実施形態例の接続部2は、互いに平行な2つの側壁13と、前方および後方の横材14とを有する。駆動ハウジング4は、
図1に明らかな軸受ピン15を介して、前方横材および後方横材14の対応する軸受孔16内で旋回軸11を中心に回転するように取り付けられている。接続部2は、2つの側壁13の孔17を介して、掘削機のアームおよび連結部に取り付けることができる。図示の実施形態における旋回駆動装置12は、接続部2の対応する側壁13に締結されたシリンダハウジング18と、シリンダハウジング18内で油圧的に移動可能なピストンロッド19とを備える2つの作動シリンダによって形成され、ピストンロッドの自由端は、ロッド端部軸受20および対応するホルダ21を介して駆動ハウジング4に接続されている。駆動ハウジング4は、2つのピストンロッド19の対応する収縮および伸長によって接続部2に対して傾斜することができる。
【0016】
図2の断面に示されているクイックカプラ1は、溶接構造または鋳造部品として設計された支持体22を含み、支持体の一方の側には、一方の側に第1のピン状連結要素を収容して保持するために一方の側に開いた第1のマウント(取付具、取付台)23を有し、他方の側には、他方の側に第2のピン状連結要素を収容して保持するために他方の側に下向きに開いた第2のマウント(取付具、取付台)24を有する。
【0017】
図示の実施例におけるクイックカプラ1は、前方連結要素用として支持体22の一方の側に互いに離間した2つのマウント23を有し、後方連結要素用として他方の側に2つのマウント24を有する。一方の側に開いた第1のマウント23は、爪状またはフォーク状に形成されている。他方の側に下向きに開いた第2のマウント24は、ピン状連結要素を支持するために湾曲した下側支持面25を有する。ロック装置は、第2のマウント24上に、伸長したロック位置と収縮したロック解除位置との間で移動可能な2つのピン状ロック要素26を備える。2つのピン状ロック要素26は、支持体22内を移動するように案内され、ここでは(
図2に示すように)油圧シリンダとして設計された油圧駆動装置27によって、アダプタまたはアタッチメントを解放または接続するための収縮ロック解除位置と、
図1に示す伸長ロック位置との間で移動可能である。伸長ロック位置にある下方に開いた第2のマウント24は、支持体22のガイド孔内で移動可能に配置されたロック要素26によって底部で閉じられ、その結果、連結要素は、ピン状ロック要素26によって底部に係合される。
【0018】
クイックカプラ1を用いてアタッチメントを接続するために、一般的に油圧ショベルアームに配置されたクイックカプラ1と、接続部2を介した油圧ショベルのカプラとが最初に移動されて、その結果、アダプタまたはアタッチメントに直接配置された前方のピン状連結要素が、クイックカプラ1の一方の側の爪状またはフォーク状のマウント23に引き込まれる。次いで、クイックカプラ1は、依然として引き出されているロック要素26と共に前方のピン状結合要素を中心に旋回し、その結果、後方結合要素がクイックカプラ1の他方の側の下向きに開いたマウント24の支持面25上のアダプタまたはアタッチメントに到達する。その後、クイックカプラ1の支持体22のガイド孔内で移動可能に配置されたロック要素26を油圧駆動装置27を介して伸長させることができ、その結果、後方のピン状連結要素がクイックカプラ1上の2つのロック要素26によって下方から係合され、したがってアタッチメントがクイックカプラ1上に固定される。
【0019】
図2から分かるように、1つの部分からなる駆動ハウジング4は、上部環状カバー面28と、駆動ハウジング4の内側軸受リング29によって境界を定められた中央通路開口部30と、駆動輪10を収容するように軸受リング29の周りに配置された下向きに開いた環状空間31とを有する。環状空間31は、内側軸受リング29の外側と駆動ハウジング4の外周壁32の内側との間に境界を定められている。駆動輪10は、駆動輪10のほぼ全高にわたって軸方向に延びる駆動ハウジング4の内側軸受リング29の外側に回転可能に取り付けられ、軸方向に固定されるが、駆動ハウジング4内のクイックカプラ1の回転可能な支持のためでもある。この目的のために、クイックカプラ1の支持体22は、駆動ハウジング4の軸受リング29上で回転するように取り付けられた、軸方向に固定された駆動輪10に、中間リング33を介してしっかりと接続される。中間リング33は、支持体22にしっかりと溶接され、ねじを介して駆動輪10にしっかりと接続することができる。
【0020】
ステータ7は、中空円筒状のベース要素34と、駆動ハウジング4の上部カバー面28の対応する凹部37に形状嵌合係合するための
図1に示す外側肩部36を有する環状の上部保持フランジ35とを有する。ステータ7は、保持フランジ35上の肩部36および駆動ハウジング4の上部カバー面28上の対応する凹部37を介して、駆動ハウジング4内のねじれに対して固定される。中空円筒状のベース要素34の外径は、駆動ハウジング4の通路開口部30の内径に適合され、その結果、ステータ7は駆動ハウジング4に対して半径方向に支持される。駆動ハウジング4に対するステータ7の半径方向の支持は、ベース要素34の上側領域だけでなく、駆動輪の上端面38の下でも行われ、その結果、ステータ7は、駆動ハウジング4に対するその長さの大部分にわたって半径方向に支持される。
【0021】
図2から明らかなように、軸受リング29は、駆動ハウジング4内で比較的下方に延びる。図示の実施形態では、軸受リング29の下端39は、駆動輪10の下端面40の領域に配置される。回転ジョイント6のステータ7は、軸受リング29の通路開口部30を完全に充填し、その結果、閉じた設計が得られる。ここではO字形または矩形断面を有する環状シールとして設計されたシール要素41が、ステータ7の中空円筒状のベース要素34と駆動ハウジング4との間に配置される。図示の実施形態では、回転ジョイント6のステータ7は、互いに軸方向に離間した3つのシール要素41を介して、駆動ハウジング4の通路開口部30内に半径方向にシールされて配置される。既知の様式の回転ジョイント6は、ステータ7に配置された第1のチャネル部42と、チャネル部42に接続されたロータ8の第2のチャネル部43とを有するいくつかの供給チャネルを有する。
【0022】
図3は、上述のクイックチェンジシステムを制御するための油圧制御装置44の概略図を示す。油圧制御装置44は、回転駆動装置9を制御して、回転軸5を中心としたクイックカプラ1の回転運動を制御し、旋回駆動装置12を駆動して、旋回軸11を中心としたクイックカプラ1の旋回運動または傾斜運動を制御し、ロック装置用の油圧シリンダとして設計された油圧駆動装置27を制御して、追加の負荷45を制御し、クイックカプラ1に結合された油圧作動アタッチメント46に供給およびこれを駆動するように設計されている。アタッチメント46は、いわゆる連続的な回転要素、すなわち連続的な動作のハンマーまたはバイブレータなどとすることができる。そのようなアタッチメントは、通常、より高い体積流量で操作される。
【0023】
油圧制御装置44は、第1の制御回路47を含み、旋回駆動装置12は、4/3方弁として設計された第1の方向弁48を介して、旋回軸11を中心とするクイックカプラ1の旋回または傾斜運動を制御し、回転駆動装置9は、同じく4/3方弁として設計された第2の方向弁49を介して、回転軸5を中心としてクイックカプラ1を回転させる。追加の負荷45はまた、4/3方弁として設計された第3の方向弁50を介して、第1の制御回路47によって駆動することができる。油圧シリンダとして設計された油圧駆動装置27はまた、第1の制御回路47を介して、整流回路のように配置された4つの逆止弁52から55、追加の逆止弁56、およびばね負荷された電気式4/2方向弁57を有する制御回路51を介してロック装置用に制御することができる。第1の制御回路47は、第1の制御ライン58および第2の制御ライン59を有し、制御回路51および回転ジョイント6を介して油圧駆動装置27に接続され、
図2に示すピン状ロック要素26を伸長ロック位置と収縮解除位置との間で移動させる。
図2に示されるロック要素26は、
図3に示される4/2方向弁57の位置において、油圧駆動装置27によって伸長ロック位置に押し込まれる。一方、4/2方向弁57を操作することにより、ロック要素26を収縮解除位置に移動させることができる。第1の制御回路47内の圧力は、第1の制御回路47内に配置された圧力制限弁60を介して、所定の最大値に制限することができる。例えば、第1の制御回路47内の圧力は、圧力制限弁60によって225バールの最大圧力に制限することができる。
【0024】
クイックカプラ1に接続されたアタッチメント46を制御およびこれに供給するために、油圧制御装置44は追加の制御回路61も含む。第3の制御ライン62および第4の制御ライン63を備える追加の制御回路61は、回転ジョイント6を介してアタッチメント46に接続され、高い体積流量でアタッチメント46への供給を保証するために、第1の制御回路47に対して例えば最大350バールのより高い圧力で動作する。
【0025】
油圧制御装置44はまた、制御回路51の前に接続されたシャトル弁構成64を有し、2つのシャトル弁65、66が前後に接続されている。シャトル弁構成64は、ロック要素26の作動のための油圧駆動装置27が、第1または第2の制御回路に作用しているより高い圧力によって作用されることを保証する。次に、ロックを作動させるための油圧駆動装置27は、両方の制御回路47および61によって供給され、より高い圧力を有する制御回路が常に優先される。したがって、ロックは常に利用可能な最高圧力で発生することが保証され、したがってより高い安全基準が達成される。
【0026】
本発明は、上述の実施形態例に限定されない。ここで使用される2つの制御回路の代わりに、いくつかの追加の制御回路を使用することもできる。
【0027】
参照番号のリスト
1 クイックカプラ
2 接続部
3 回転装置
4 駆動ハウジング
5 回転軸
6 回転ジョイント
7 ステータ
8 ロータ
9 回転駆動装置
10 駆動輪
11 旋回軸
12 旋回駆動装置
13 側壁
14 横材
15 軸受ピン
16 軸受孔
17 孔
18 シリンダハウジング
19 ピストンロッド
20 ロッド端部軸受
21 ホルダ
22 支持体
23 第1のマウント
24 第2のマウント
25 支持面
26 ロック要素
27 油圧駆動装置
28 カバー面
29 軸受リング
30 通路開口部
31 環状空間
32 外周壁
33 中間リング
34 ベース要素
35 保持フランジ
36 肩部
37 凹部
38 上端面
39 軸受リングの下端
40 下端面
41 シール要素
42 第1のチャネル部
43 第2のチャネル部
44 油圧制御装置
45 追加の負荷
46 アタッチメント
47 第1の制御回路
48 第1の方向弁
49 第2の方向弁
50 第3の方向弁
51 回路
52 第1の逆止弁
53 第2の逆止弁
54 第3の逆止弁
55 第4の逆止弁
56 第5の逆止弁
57 4/2方向弁
58 第1の制御ライン
59 第2の制御ライン
60 圧力制限弁
61 追加の制御回路
62 第3の制御ライン
63 第4の制御ライン
64 シャトル弁構成
65 第1のシャトル弁
66 第2のシャトル弁
【外国語明細書】