(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022066633
(43)【公開日】2022-05-02
(54)【発明の名称】テント用ひさし
(51)【国際特許分類】
E04H 15/58 20060101AFI20220422BHJP
E04F 10/04 20060101ALI20220422BHJP
【FI】
E04H15/58 Z
E04F10/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020175088
(22)【出願日】2020-10-19
(71)【出願人】
【識別番号】391010149
【氏名又は名称】株式会社越智工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100142217
【弁理士】
【氏名又は名称】小笠原 宜紀
(72)【発明者】
【氏名】越智 万
(72)【発明者】
【氏名】越智 戒
【テーマコード(参考)】
2E105
2E141
【Fターム(参考)】
2E105BB01
2E105DD04
2E105EE04
2E105FF34
2E105GG01
2E141AA09
2E141DD14
(57)【要約】
【課題】着脱が容易で、一般的なパイプテントに適用可能なテント用ひさしを提供する。
【解決手段】屋根用パイプT2に屋根用パイプT2の周方向に対して回動自在に且つ着脱自在に連結する連結部材111と、一方の端部が連結部材111に間接的に連結され、屋根用パイプT2と略垂直に且つ筋交いT3によって係止されるよう配される棒状部材である係止部材112と、係止部材112と非平行となるよう一方の端部が連結部材111に間接的に連設され、屋根用パイプT2と略垂直に配される棒状部材である幕取付部材113とを有するフレーム部11と、パイプテントにフレーム部11が取り付けられた状態において、2つの幕取付部材113に取り付けられ、2つの幕取付部材113の間に横架されるよう配される幕部13とを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地面に立設される支柱と、屋根を形成する骨組みのうちの1つであり、2つの前記支柱を横架するよう該支柱の略上端に配される屋根用パイプと、前記支柱及び前記屋根用パイプの間に設けられる筋交いとを有するパイプテントに取り付けられるテント用ひさしであって、
前記屋根用パイプに該屋根用パイプの周方向に対して回動自在に且つ着脱自在に連結する第一連結部材と、一方の端部が前記第一連結部材に直接又は間接的に連結され、前記屋根用パイプと略垂直に且つ前記筋交いによって係止されるよう配される棒状部材である第一係止部材と、前記第一係止部材と非平行となるよう一方の端部が前記第一連結部材に直接又は間接的に連設され、前記屋根用パイプと略垂直に配される棒状部材である第一幕取付部材とを有する第一フレーム部と、
前記屋根用パイプに該屋根用パイプの周方向に対して回動自在に且つ着脱自在に連結する第二連結部材と、一方の端部が前記第二連結部材に直接又は間接的に連結され、前記屋根用パイプと略垂直に且つ前記筋交いによって係止されるよう配される棒状部材である第二係止部材と、前記第二係止部材と非平行となるよう一方の端部が前記第二連結部材に直接又は間接的に連設され、前記屋根用パイプと略垂直に配される棒状部材である第二幕取付部材とを有する第二フレーム部と、
前記パイプテントに前記第一フレーム部及び前記第二フレーム部が取り付けられた状態において、前記第一幕取付部材及び前記第二幕取付部材に取り付けられ、該第一幕取付部材及び該第二幕取付部材の間に横架されるよう配される幕部と、
を備えるテント用ひさし。
【請求項2】
請求項1に記載のテント用ひさしであって、
前記第一フレーム部が、前記第一係止部材及び前記第一幕取付部材の間の角度を変更する第一角度変更部を有し、
前記第二フレーム部が、前記第二係止部材及び前記第二幕取付部材の間の角度を変更する第二角度変更部を有するテント用ひさし。
【請求項3】
請求項2に記載のテント用ひさしであって、
前記第一角度変更部が前記第一幕取付部材に設けられ、
前記第二角度変更部が前記第二幕取付部材に設けられるテント用ひさし。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一に記載のテント用ひさしであって、さらに、
前記第一幕取付部材の前記第一連結部材に直接又は間接的に連設されていない方の端部と、前記第二幕取付部材の前記第二連結部材に直接又は間接的に連設されていない方の端部との間に横架されるよう配され、前記第一幕取付部材及び前記第二幕取付部材を連結する棒状部材である第三連結部材を備えるテント用ひさし。
【請求項5】
請求項4に記載のテント用ひさしであって、
前記第三連結部材が長手方向に伸縮するテント用ひさし。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一に記載のテント用ひさしであって、
前記第一係止部材が前記筋交いに対して着脱自在に連結する第一筋交い用連結部材を有し、
前記第二係止部材が前記筋交いに対して着脱自在に連結する第二筋交い用連結部材を有するテント用ひさし。
【請求項7】
請求項1~5のいずれか一に記載のテント用ひさしであって、
前記第一連結部材が第一フレーム部から着脱自在であり、
前記第二連結部材が第二フレーム部から着脱自在であるテント用ひさし。
【請求項8】
請求項1~6のいずれか一に記載のテント用ひさしであって、
前記幕部が、前記第一幕取付部材及び前記第二幕取付部材に着脱自在に取り付けられるテント用ひさし。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パイプテントに取り付けられるテント用ひさしに関する。
【背景技術】
【0002】
ひさし(オーニング)は、家屋の窓や出入口の上部に取り付け、日除けや雨除け用の小型の屋根のことであり、店舗の軒先で見かけることが多い。
【0003】
また、ひさしと同様に日除けや雨除けとしての機能を有するものとしてテントが知られているが、このテントに取り付け可能なひさしの需要が高まっており、例えば、非特許文献1に示されるような商品が販売されている。このようなテントに取り付け可能なひさしは日除けや雨除けの機能に加え、本来のひさしの使われ方から、ひさしを取り付けたテントにカフェや店舗の雰囲気を持たせる(カフェや店舗を想起させる)という機能を有するので、祭の出店やバザー等で使用される。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Fungoal,"オーニング",[online],Fungoal,[令和2年10月7日検索],インターネット<https://www.fungoal.com/tent-awning.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、テントに取り付け可能なひさしは、非特許文献1に見られるように、テントにネジ等を用いて固定するものであるため、取り付けに手間がかかる。また、前述の取り付け方法を用いる関係上、ひさしを取り付けるための加工がされた特定のテントにしか取り付けることができないといった問題があった。
【0006】
本発明は、従来のこのような問題点に鑑みてなされたものである。本発明の目的の一は、着脱が容易で、一般的なパイプテントに適用可能なテント用ひさしを提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0007】
本発明の第1の側面に係るテント用ひさしは、地面に立設される支柱と、屋根を形成する骨組みのうちの1つであり、2つの前記支柱を横架するよう該支柱の略上端に配される屋根用パイプと、前記支柱及び前記屋根用パイプの間に設けられる筋交いとを有するパイプテントに取り付けられるテント用ひさしであって、前記屋根用パイプに該屋根用パイプの周方向に対して回動自在に且つ着脱自在に連結する第一連結部材と、一方の端部が前記第一連結部材に直接又は間接的に連結され、前記屋根用パイプと略垂直に且つ前記筋交いによって係止されるよう配される棒状部材である第一係止部材と、前記第一係止部材と非平行となるよう一方の端部が前記第一連結部材に直接又は間接的に連設され、前記屋根用パイプと略垂直に配される棒状部材である第一幕取付部材とを有する第一フレーム部と、前記屋根用パイプに該屋根用パイプの周方向に対して回動自在に且つ着脱自在に連結する第二連結部材と、一方の端部が前記第二連結部材に直接又は間接的に連結され、前記屋根用パイプと略垂直に且つ前記筋交いによって係止されるよう配される棒状部材である第二係止部材と、前記第二係止部材と非平行となるよう一方の端部が前記第二連結部材に直接又は間接的に連設され、前記屋根用パイプと略垂直に配される棒状部材である第二幕取付部材とを有する第二フレーム部と、前記パイプテントに前記第一フレーム部及び前記第二フレーム部が取り付けられた状態において、前記第一幕取付部材及び前記第二幕取付部材に取り付けられ、該第一幕取付部材及び該第二幕取付部材の間に横架されるよう配される幕部とを備えることができる。前記構成によれば、テント用ひさしは、屋根用パイプに第一連結部材(第二連結部材)を連結し、第一係止部材(第二係止部材)が筋交いで係止されることでパイプテントに固定することができる。すなわち、ネジ等を用いてテントに固定する従来品に比べ、パイプテントへの着脱を容易に且つ短時間で行える。また、パイプテント側に加工することなく適用できる点や、その構造から軽量化可能な点で優れている。
【0008】
また、本発明の第2の側面に係るテント用ひさしは、前記第一フレーム部が、前記第一係止部材及び前記第一幕取付部材の間の角度を変更する第一角度変更部を有し、前記第二フレーム部が、前記第二係止部材及び前記第二幕取付部材の間の角度を変更する第二角度変更部を有することができる。
【0009】
さらにまた、本発明の第3の側面に係るテント用ひさしは、前記第一幕取付部材に前記第一角度変更部を設け、前記第二幕取付部材に前記第二角度変更部を設けることができる。
【0010】
さらにまた、本発明の第4の側面に係るテント用ひさしは、前記第一幕取付部材の前記第一連結部材に直接又は間接的に連設されていない方の端部と、前記第二幕取付部材の前記第二連結部材に直接又は間接的に連設されていない方の端部との間に横架されるよう配され、前記第一幕取付部材及び前記第二幕取付部材を連結する棒状部材である第三連結部材を備えることができる。前記構成によれば、第一幕取付部材及び前記第二幕取付部材を連結することで、テント用ひさしの強度を向上することができる。また、第一角度変更部及び第二角度変更部を有する場合、第三連結部材を操作することで第一角度変更部及び第二角度変更部を同時に操作することができる。
【0011】
さらにまた、本発明の第5の側面に係るテント用ひさしは、前記第三連結部材が長手方向に伸縮できる。
【0012】
さらにまた、本発明の第6の側面に係るテント用ひさしは、前記第一係止部材が前記筋交いに対して着脱自在に連結する第一筋交い用連結部材を有し、前記第二係止部材が前記筋交いに対して着脱自在に連結する第二筋交い用連結部材を有するテント用ひさし。
【0013】
さらにまた、本発明の第7の側面に係るテント用ひさしは、前記第一連結部材が第一フレーム部から着脱自在であり、前記第二連結部材が第二フレーム部から着脱自在である。
【0014】
さらにまた、本発明の第8の側面に係るテント用ひさしは、前記幕部が、前記第一幕取付部材及び前記第二幕取付部材に着脱自在に取り付けられる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の一実施の形態に係るテント用ひさしの模式図である。
【
図7】テント用ひさしの取り付け方法を説明するフローチャートである。
【
図8】テント用ひさしの取り外し方法を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための例示であって、本発明はそれらを以下のものに特定しない。また、本明細書は特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
(テント用ひさし1)
【0017】
本発明の一実施の形態に係るテント用ひさし1について
図1~
図8に基づいて説明する。
【0018】
テント用ひさし1は、
図1に示すように、2つのフレーム部11(特許請求の範囲における「第一フレーム部」及び「第二フレーム部」の一例に対応する。)、幕取付部材用連結部材12と(特許請求の範囲における「第三連結部材」の一例に対応する。)及び幕部13とで構成される。また、フレーム部11は、連結部材111(特許請求の範囲における「第一連結部材」及び「第二連結部材」の一例に対応する。)、係止部材113(特許請求の範囲における「第一係止部材」及び「第二係止部材」の一例に対応する。)、幕取付部材113(特許請求の範囲における「第一幕取付部材」及び「第二幕取付部材」の一例に対応する。)及び角度変更部114(特許請求の範囲における「第一角度変更部」及び「第二角度変更部」の一例に対応する。)を有する。このように、テント用ひさし1は少ない部材で構成されるため、軽量化可能である。以下で、各部材について説明する。
(フレーム部11)
【0019】
フレーム部11は、連結部材111に係止部材112及び幕取付部材113が間接的に連結された部材であり、
図2に示すように、パイプテントの屋根用パイプT2に連結部材111を連結して使用される。このとき、係止部材112は支柱T1と屋根用パイプT2の間に設けられる筋交いT3と接触し、係止され、フレーム部11全体がパイプテントに固定される。言い換えれば、フレーム部11は、屋根用パイプT2に連結される連結部材111と、筋交いT3に係止される係止部材112との2点でパイプテントに固定することができる。また、テント用ひさし1は、
図1に示すように、2つのフレーム部11を備えており、2つの幕取付部材113の間に幕部13を取り付けることで、ひさしとして機能する。
【0020】
なお、フレーム部11の態様は前述のものに限定されない。例えば、3つのフレーム部11を用いて幕部13を取り付けるようにしてもよいし、連結部材111に係止部材112及び幕取付部材113が直接連結された部材としてもよい。
(連結部材111)
【0021】
連結部材111は、
図2に示すように略C形の樹脂製のフックであり、内径が屋根用パイプT2の外径と略同じ大きさである。連結部材111は、屋根用パイプT2に引っ掛けることで屋根用パイプT2と連結することができる。このとき、屋根用パイプT2の周方向に対して回動自在な状態であるが、係止部材112が筋交いT3と接触し、係止され、フレーム部11全体がパイプテントに固定される。このようにフレーム部11は、連結部材111を単に屋根用パイプT2に引っ掛けるのみでパイプテントに固定することができるので、従来品(ネジ等を用いてテントに固定するひさし)に比べ、容易に且つ短時間でパイプテントに固定することができる。特に、ネジ等の固定用のパーツやこれらを取り付けるための工具を必要としない点でも優れている。また、取り外しについても容易に且つ短時間で可能である。
【0022】
また、連結部材111はフレーム部11と螺合されており、着脱自在である。これにより、仮に連結部材111が破損した場合でも、連結部材111のみを取り替えることでフレーム部11を修理することができる。
【0023】
なお、連結部材111の態様は前述のものに限定されない。例えば、連結部材111を紐にし、屋根用パイプT2に結んで連結する態様としてもよい。
(係止部材112)
【0024】
係止部材112は、
図2に示すように、連結部材111に間接的に連設された金属製の丸パイプである。係止部材112は、連結部材111が屋根用パイプT2に連結された状態において、筋交いT3と接触し、係止され、フレーム部11全体がパイプテントに固定されるよう構成される部材である。
【0025】
仮に、フレーム部11が係止部材112を有していなかった場合、フレーム部11は、連結部材111は屋根用パイプT2の周方向に対して回動自在に連結されるので、支柱T1に対して幕取付部材113が所望の角度(ひさしとして機能する為に必要な角度)を維持することができない。一方、係止部材112を有さずに、幕取付部材113の角度を維持しようとするならば、例えば、ネジ等を用いて、連結部材111が屋根用パイプT2の周方向に対して回動しないように連結すればよいが、固定に手間がかかるようになる。また、ネジ等の固定用のパーツやこれらを取り付けるための工具が必要となったり、フレーム部11を取り付けるパイプテント側に加工が必要となったりするという点で不便である。言い換えると、本発明に係るテント用ひさし1において係止部材112は、「パイプテントに容易に且つ短時間で固定できる」という効果に寄与する部材である。
【0026】
なお、係止部材112の態様は前述のものに限定されない。例えば、金属に代えて炭素繊維製の丸パイプを用いてもよいし、角パイプを用いてもよい。また、係止部材112は、
図3に示すように逆L字状の筋交い用連結部材1121(特許請求の範囲における「第一筋交い用連結部材」及び「第二筋交い用連結部材」の一例に対応する。)を備えるような態様であってもよい。この態様であれば、フレーム部11をパイプテントにより強く固定することができる。
(幕取付部材113)
【0027】
幕取付部材113は、
図2に示すように、連結部材111に間接的に連設された金属製の丸パイプであり、角度変更部114を有している。また、幕取付部材113には、幕部13が取り付けられる。テント用ひさし1は、
図1に示すように、2つのフレーム部11を備えているため、2つの幕取付部材113の間に幕部13を取り付けられることで、ひさしとして機能する。
【0028】
なお、幕取付部材113の態様は前述のものに限定されない。例えば、金属に代えて炭素繊維製の丸パイプを用いてもよいし、角パイプを用いてもよい。また特許請求の範囲における「第一(第二)係止部材と非平行となるよう」との記載は、係止部材112と幕取付部材113とが常に非平行であるという意味ではない。例えば、後述する角度変更部114によって係止部材112と幕取付部材113とが平行になる場合があってもよい。
(角度変更部114)
【0029】
角度変更部114は、幕取付部材113の中間に設けられ、
図4に示すように、パイプテントの支柱T1(係止部材112)と幕取付部材113との角度を変更する部材である。これにより、テント用ひさし1は太陽の位置や天候等に合わせて、幕部13の角度を調整することができる。また、幕取付部材113の角度を変更し、係止部材112と幕取付部材113とを略平行の状態(
図4中左側の状態)にすることでコンパクトになる。すなわち、フレーム部11は、角度変更部114を用いて幕取付部材113の角度を変更することにより、収納や持ち運びに適した状態にすることができる。
【0030】
なお、角度変更部114の態様は前述のものに限定されない。例えば、
図5及び
図6に示すように、幕取付部材113が端部に設けられた角度変更部114を介して係止部材112に連結されるような態様としてもよい。この場合、幕取付部材113の角度を変更し、係止部材112と幕取付部材113とが重合した状態(
図6中左側の状態)にでき、さらにコンパクトにすることができる。また、角度変更部114は必ずしも設ける必要はない。
(幕取付部材用連結部材12)
【0031】
幕取付部材用連結部材12は、
図1に示すように、2つの幕取付部材113と着脱自在に連結される金属製の丸パイプである。このように2つの幕取付部材113間を連結することで、テント用ひさし1の強度を向上することができる。また、幕取付部材用連結部材12を操作することで2つの角度変更部114を同時に操作することができ、一度の操作で2つの幕取付部材113を同じ角度にすることができる。
【0032】
また、幕取付部材用連結部材12は、一般的な物干し竿と同様の態様であり、長手方向に伸縮できる。これにより、テント用ひさし1を適用するパイプテントの大きさに応じて長さを適宜変更することができる。
【0033】
なお、幕取付部材用連結部材12の態様は前述のものに限定されない。例えば、金属に代えて炭素繊維製の丸パイプを用いてもよいし、角パイプを用いてもよい。また、幕取付部材113と幕取付部材用連結部材12との着脱方法は特に限定されないが、ネジ等の固定用のパーツを用いない態様が好ましい。さらにまた、幕取付部材113と幕取付部材用連結部材12とを一体化して1つの部材としてもよい。さらにまた、幕取付部材用連結部材12は必ずしも伸縮可能な態様である必要はない。さらにいえば、幕取付部材用連結部材12は必ずしも設ける必要はない。
(幕部13)
【0034】
幕部13は、
図1に示すように、略矩形状の防水性のシート状物である。また、幕部13は、端部に紐を有しており、該紐を幕取付部材113に結ぶことで固定することができる。
【0035】
なお、幕部13の態様は前述のものに限定されず、紐以外で幕取付部材113に固定するようにしてもよい。
(テント用ひさし1の使用方法)
【0036】
以下で、テント用ひさし1の使用方法について
図7及び
図8のフローチャートに基づいて説明する。
(テント用ひさし1の取り付け方法)
【0037】
テント用ひさし1の取り付け方法について
図7に基づいて説明する。
【0038】
まず、ステップST101で、2つの連結部材111を屋根用パイプT2に引っ掛ける。これにより、2つの係止部材112が筋交いT3と接触し、係止され、フレーム部11全体がパイプテントに固定される。
【0039】
次に、ステップST102で、2つの幕取付部材113に幕取付部材用連結部材12を連結する。この際、テント用ひさし1を取り付けるテントの大きさに応じて幕取付部材用連結部材12の長さを調整する。
【0040】
次いで、ステップST103で、2つの幕取付部材113に幕部13を取り付ける。
【0041】
最後に、ステップST104で、幕取付部材用連結部材12を操作して、2つの角度変更部114を同時に操作し、幕部13(2つの幕取付部材113)の角度を調整する。
(テント用ひさし1の取り外し方法)
【0042】
テント用ひさし1の取り外し方法について
図8に基づいて説明する。
【0043】
まず、ステップST201で、幕部13を2つの幕取付部材113から取り外す。
【0044】
次に、ステップST202で、幕取付部材用連結部材12を2つの幕取付部材113から取り外す。
【0045】
次いでステップST203で、2つの連結部材111を屋根用パイプT2から取り外し、2つのフレーム部11をパイプテントから取り外す。
【0046】
最後に、ステップST204で、2つの角度変更部114を操作して、2つのフレーム部11をコンパクトな状態にして片付ける。
【0047】
なお、テント用ひさし1の使用方法は前述のものに限定されず適宜変更してもよい。例えば、ステップST102及びステップST103を実施してからステップST101を実施してもよい。
【0048】
以上説明したように、本発明に係るテント用ひさし1は、ネジ等を用いてテントに固定する従来品に比べ係止部材112を備えることで、パイプテントへの着脱を容易に且つ短時間で行えるようにしたものである。また、パイプテント側に加工することなく適用できる点や、その構造から軽量化可能な点で優れている。
【符号の説明】
【0049】
1…テント用ひさし
11…フレーム部
111…連結部材
112…係止部材;1121…筋交い用連結部材
113…幕取付部材
114…角度変更部
12…幕取付部材用連結部材
13…幕部
T1…支柱
T2…屋根用パイプ
T3…筋交い