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特開2022-66989トラフィック管理システム、トラフィック管理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022066989
(43)【公開日】2022-05-02
(54)【発明の名称】トラフィック管理システム、トラフィック管理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0481 20220101AFI20220422BHJP
   H04L 43/00 20220101ALI20220422BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20220422BHJP
【FI】
G06F3/0481
H04L12/70 100Z
G06F13/00 351N
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020175633
(22)【出願日】2020-10-19
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-04-14
(71)【出願人】
【識別番号】503132578
【氏名又は名称】株式会社STNet
(74)【代理人】
【識別番号】240000327
【弁護士】
【氏名又は名称】弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】五味 俊浩
【テーマコード(参考)】
5B089
5E555
5K030
【Fターム(参考)】
5B089GA11
5B089GA21
5B089GA31
5B089GA32
5B089GA33
5B089GB02
5B089JA35
5B089JB14
5B089KA02
5B089KB04
5B089LB01
5B089LB17
5B089LB18
5B089LB19
5E555AA22
5E555AA27
5E555BA02
5E555BA37
5E555BA45
5E555BB02
5E555BB37
5E555BC14
5E555BD01
5E555BE16
5E555CB34
5E555CB73
5E555DA11
5E555DB18
5E555DC19
5E555DC24
5E555DC35
5E555DC36
5E555DC43
5E555DC45
5E555DD06
5E555FA00
5K030GA18
5K030JA10
5K030MA01
5K030MB09
5K030MC07
(57)【要約】
【課題】、ネットワークを介して接続する複数のネットワーク機器間のトラフィック状態や稼働状態等、ネットワークの状態を、より直観的かつ、より迅速に把握することが可能とする。
【解決手段】トラフィック管理システム100は、複数のネットワーク機器10と、トラフィック管理サーバ20と、表示部32及び入力部33を有するクライアント端末3と、を備える。トラフィック管理サーバ20は、トラフィック状態に応じた表示態様のネットワーク機器10を示す機器マークと、上り回線及び下り回線を示すチューブ状の一対の回線マークと、回線マーク内を移動する流動体マークと、ネットワーク機器10の稼働状態を示す稼働マークとを有するトラフィック管理画面40を表示部32に表示する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して互いに通信可能に接続された複数のネットワーク機器と、
前記複数のネットワーク機器から通信状態に関する情報を取得し、前記情報に基づいて前記ネットワークのトラフィック状態を含む通信状態を三次元的に示すトラフィック管理画面を生成して表示部に表示するトラフィック管理装置と、
前記表示部及び入力部を有する情報端末と、を備え、
前記トラフィック管理装置は、前記ネットワーク機器を示す機器マークと、前記ネットワーク機器間を接続する上り回線及び下り回線を各々示すチューブ状の一対の回線マークと、前記回線マーク内をトラフィック状態に応じて移動する粒状の流動体マークと、前記機器マークの外周に配置されて回転により前記ネットワーク機器の稼働状態を示す環状の稼働マークと、を含むトラフィック画像を前記トラフィック管理画面に表示するとともに、前記通信状態に応じて前記回線マークの太さ、色、輝度を含む表示態様、前記流動体マークの数、大きさ、移動方向、移動速度、色、輝度を含む表示態様、及び前記稼働マークの回転速度、色、輝度を含む表示態様を変化させて表示する
ことを特徴とするトラフィック管理システム。
【請求項2】
前記トラフィック管理装置は、前記回線ごとのトラフィック状態を時系列で表すグラフ画像を、前記トラフィック画像の外周にリング状又は並列に並べて、若しくは前記回線マーク上に配置して前記トラフィック管理画面に表示することを特徴とする請求項1に記載のトラフィック管理システム。
【請求項3】
前記トラフィック管理装置は、前記トラフィック管理画面上で前記入力部を介して選択された前記回線マーク又は前記機器マークと、これらに対応する前記グラフ画像とを紐付ける紐付けマークを前記トラフィック管理画面に表示するとともに当該グラフ画像を拡大又はポップアップして表示することを特徴とする請求項2に記載のトラフィック管理システム。
【請求項4】
ネットワークを介して互いに通信可能に接続された複数のネットワーク機器と、
前記複数のネットワーク機器から通信状態に関する情報を取得し、前記情報に基づいて前記ネットワークのトラフィック状態を含む通信状態を三次元的に示すトラフィック管理画面を生成して表示部に表示するトラフィック管理装置と、を備え、
前記トラフィック管理装置は、回線ごとのトラフィック状態を時系列で表すグラフ画像を、前記回線を示す回線マーク及び前記ネットワーク機器を示す機器マークを含むトラフィック画像の外周に環状又は並列に並べて、若しくは前記回線マーク上に配置して、前記トラフィック管理画面に表示し、前記トラフィック管理画面上で選択された前記回線マーク又は前記機器マークと、これらに対応する前記グラフ画像と、を紐付ける紐付けマークを前記トラフィック管理画面に表示するとともに当該グラフ画像を拡大又はポップアップして表示することを特徴とするトラフィック管理システム。
【請求項5】
コンピュータによって実行されるトラフィック管理方法であって、
ネットワークを介して互いに通信可能に接続された複数のネットワーク機器から通信に関する情報を取得する情報収集工程と、
取得した前記情報に基づき前記ネットワーク機器を示す機器マークと、前記ネットワーク機器間を接続する上り回線及び下り回線を各々示すチューブ状の一対の回線マークと、前記回線マーク内をトラフィック状態に応じて移動する粒状の流動体マークと、前記機器マークの外周に配置されて回転により前記ネットワーク機器の稼働状態を示す環状の稼働マークと、を含むトラフィック画像が表示されたトラフィック管理画面を生成して表示部に表示する表示工程と、を含み、
前記表示工程では、通信状態に応じて前記回線マークの太さ、色、輝度を含む表示態様、前記流動体マークの数、大きさ、移動方向、移動速度、色、輝度を含む表示態様、及び前記稼働マークの回転速度、色、輝度を含む表示態様を変化させて表示する
ことを特徴とするトラフィック管理方法。
【請求項6】
請求項5に記載の各工程を、前記コンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、トラフィック管理システム、トラフィック管理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ネットワークの監視には、SNMP(Simple Network Management Protocol)が利用されている。このSNMPを利用した監視では、監視装置(SNMPマネージャ)が、ルータ等の監視対象のネットワーク機器から通信状態に関する情報を取得することで、各機器の状態監視やトラフィック監視等を行っている。
【0003】
また、監視対象のネットワーク機器から取得した情報に基づいて、ネットワークの混雑状況を画像として表示するシステムが開示されている(例えば、特許文献1、2参照)。これらの特許文献に記載の発明では、混雑状況に応じて回線の色を変化させたり、回線を示す矢印の太さを変化させたりすることで、混雑の有無や混雑具合の程度等を直感的に把握することを可能としている。このように、ネットワークの状態を、より適切に把握することのできる技術の開発が切望されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6614624号
【特許文献2】特許第3760281号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、ネットワークを介して接続する複数のネットワーク機器間のトラフィック状態や稼働状態等、ネットワークの状態を、より直観的かつ、より迅速に把握することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本開示のトラフィック管理システムは、ネットワークを介して互いに通信可能に接続された複数のネットワーク機器と、前記複数のネットワーク機器から通信状態に関する情報を取得し、前記情報に基づいて前記ネットワークのトラフィック状態を含む通信状態を三次元的に示すトラフィック管理画面を生成して表示部に表示するトラフィック管理装置と、前記表示部及び入力部を有する情報端末と、を備える。前記トラフィック管理装置は、前記ネットワーク機器を示す機器マークと、前記ネットワーク機器間を接続する上り回線及び下り回線を各々示すチューブ状の一対の回線マークと、前記回線マーク内をトラフィック状態に応じて移動する粒状の流動体マークと、前記機器マークの外周に配置されて回転により前記ネットワーク機器の稼働状態を示す環状の稼働マークと、を前記トラフィック管理画面に表示するとともに、前記通信状態に応じて前記回線マークの太さ、色、輝度を含む表示態様、前記流動体マークの数、大きさ、移動方向、移動速度、色、輝度を含む表示態様、及び前記稼働マークの回転速度、色、輝度を含む表示態様を変化させて表示する。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、ネットワークを介して接続する複数のネットワーク機器間のトラフィック状態や稼働状態等、ネットワークの状態を、より直観的かつ、より迅速に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態に係るトラフィック管理システムの構成例を示す概念図である。
図2】クライアント端末の表示部に表示されるトラフィック管理画面の一例を示す図である。
図3】選択された回線のグラフがポップアップ表示された状態を示す図である。
図4】(a)は変形例1のトラフィック管理画面を示す図であり、(b)は選択された回線のグラフがポップアップ表示された状態を示す図である。
図5】変形例2のトラフィック管理画面を示す図である。
図6】変形例3のトラフィック管理画面を示す図である。
図7】(a)は変形例4のトラフィック管理画面を示す図であり、(b)は小グラフが移動した状態を示す図である。
図8】(a)は主要部分の拡大図であり、(b)はトラフィック量の大きな増減により、パーティクルが点滅している状態を示す図であり、(c)はネットワーク機器の停止によりトーラスが赤色点滅して停止した状態を示す図であり、(d)は回線異常によりチューブが赤色点滅した状態を示す図である。
図9】第1実施形態に係るトラフィック管理システムの動作の流れの一例を説明するためのシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1実施形態)
以下、本開示のトラフィック管理システム100を、図面を参照しながら説明する。図1は、本開示の第1実施形態に係るトラフィック管理システム100の構成例を示す概念図である。
【0010】
この図1に示すように、本実施形態に係るトラフィック管理システム100は、複数の監視対象のネットワーク機器(「ノード」とも呼ばれる。)10と、トラフィック管理装置としてのトラフィック管理サーバ20と、トラフィック管理クライアント端末(以下、単に「クライアント端末」という。)30と、を有して構成される。
【0011】
ネットワーク機器10は、ネットワーク回線(リンク)を介して互いに接続され、データの送受信を行う。またネットワーク機器10は、定常的にトラフィック情報、ノード・リンク情報等の通信に関する情報(以下、「インフラ情報」という。)をトラフィック管理サーバ20に送信する。具体的には、ネットワーク機器10にインストールされたエージェントプログラム、又はネットワーク機器10に接続されてエージェント機能を有する装置等が、トラフィック管理サーバ20からの送信要求に応じてインフラ情報を送信する。
【0012】
ネットワーク機器10は、SNMP対応の機器であればよく、特に限定されない。具体的には、ネットワーク機器10は、ルータ、ハブ、サーバ、ファイヤーウォール等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0013】
トラフィック管理サーバ20は、複数のネットワーク機器10からインフラ情報を収集し、トラフィック管理画面40を生成して提示する。トラフィック管理サーバ20は、データの取得、生成、更新等の演算処理及び加工処理のための処理能力のある情報処理装置からなる。
【0014】
トラフィック管理サーバ20は、クラウドコンピューティングサービスを利用した、クラウドサーバであるが、トラフィック管理サービスの提供者が所有する自社サーバ等であってもよい。トラフィック管理サーバ20は、例えば、1台又は複数台のサーバ用パーソナルコンピュータ(PC)、汎用コンピュータ(メインフレーム)等から構成されるが、これらに限定されない。また、トラフィック管理装置がサーバに限定されることもなく、ノート型PC、デスクトップ型PC、タブレット端末、スマートフォン等を用いることもできる。
【0015】
トラフィック管理サーバ20は、ハードウェア構成として、CPUと、RAM、ROM、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ等からなる記憶部23と、等を主に有する構成である。また、トラフィック管理サーバ20は、3Dグラフィック画像処理を高速に行うべく、GPU、FPGA等のプログラマブルロジックデバイスや、ASIC等の演算素子を備えていてもよい。
【0016】
記憶部23には、トラフィック管理サーバ20が各種動作の際に用いる各種データやプログラムが一時的又は非一時的に格納される。また、記憶部23には、クライアント用プログラム23a、インフラ情報23b、MAP情報23cが一時的又は非一時的に格納される。
【0017】
クライアント用プログラム23aは、クライアント端末30にインストールされて実行されるプログラムである。インフラ情報23bは、ネットワーク機器10からSNMPプロトコルを利用して取得されたトラフィック情報、ノード・リンク情報等を含む。トラフィック情報は、回線(リンク)ごとに設けられ、リンクIDと、ネットワーク機器10のポートのIN方向及びOUT方向におけるトラフィック量(bps)や取得時刻を、時系列で複数世代分(例えば、100世代)を含む。ノードID、リンクIDは、ノード、リンクを識別するために付された名称であり、文字、記号、数字等からなる。
【0018】
ノード・リンク情報は、ネットワーク上に配置されたネットワーク機器10(ノード)ごとに設けられ、ノードIDと、ネットワーク機器10の稼働状態(ping等)を含み、回線(リンク)ごとに、リンクIDと、回線の稼働状態(起点、上り又は下り等)を含む。
【0019】
MAP情報23cは、ノードの定義情報、リンクの定義情報、閾値等を含む。ノードの定義情報は、ノードごとに設けられ、ノードID、表示部に表示する際のラベル情報やアイコン情報、ノードの座標等を含む。リンクの定義情報は、リンクごとに設けられ、リンクID、始点と終点のポート収容位置、起点と終点のノードID、経由点、回線の繋がり情報、回線帯域等を含む。閾値は、例えば、回線の使用率の閾値(例えば、70~80%)を含み、回線の使用率が閾値を超えたときに、回線マークが橙色に表示される。
【0020】
トラフィック管理サーバ20のCPUは、トラフィック管理サーバ20を制御する制御部として機能する。CPU(制御部)は、ROMや記憶部23に記憶されたトラフィック管理プログラムを実行することで、情報収集部21、Webシステム部22として機能する。
【0021】
情報収集部21は、SNMPマネージャとして機能し、各ネットワーク機器10に、送信要求のSNMPコマンドを定期的に送信し、各ネットワーク機器10からインフラ情報を取得し、記憶部23に格納する。
【0022】
Webシステム部22は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)を使用して、クライアント端末30に、記憶部23に格納されているクライアント用プログラム23a、インフラ情報23b、MAP情報23cを送信する。
【0023】
次に、クライアント端末30について説明する。クライアント端末30は、ノート型PCやデスクトップ型PCからなるが、この他にもタブレット端末、スマートフォン、ウェアラブル端末等、通信機能を有する情報処理端末であってもよい。クライアント端末30は、ハードウェア構成として、CPUと、RAM、ROM、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ等からなる記憶部と、等を主に有する構成である。また、クライアント端末30は、3Dグラフィック画像処理を高速に行うべくGPU、FPGA、ASIC等を備えることが好ましい。
【0024】
クライアント端末30は、トラフィック管理画面が表示される表示部32と、トラフィックの監視者からの操作入力やデータ入力を受け付ける入力部33と、を備える。表示部32は、LCDディスプレイ、LDディスプレイ、有機LEDディスプレイ等からなる。また、表示部32は、タッチパネルを搭載していてもよい。
【0025】
入力部33は、タッチパネル、操作ボタン、キーボード、ポインティングデバイス(マウス、タッチパネル、ペンタブレット、タッチパッド、トラックパッド、トラックボール、ジョイスティック等)等からなる。
【0026】
クライアント端末30のCPU等は、トラフィック管理サーバ20からダウンロードしたクライアント用プログラム23aを実行することで、表示部32にトラフィック管理画面を表示する制御部31として機能する。すなわち、この制御部31も、トラフィック管理サーバ20の制御部に含まれる。
【0027】
より詳細には、制御部31は、トラフィック管理サーバ20のWebシステム部22を介して、記憶部23のインフラ情報23b、MAP情報23cを取得する。次いで、制御部31は、取得した各情報に基づいて、図2等に示すようなトラフィック管理画面40を生成し、表示部32に表示する。
【0028】
トラフィック管理画面40の一例を、図2を参照して説明する。この図2に示すように、トラフィック管理画面40は、ネットワーク空間を仮想的に表した宇宙空間41内に、トラフィック状態を地図のように表したトラフィック画像Mが立体的に配置された三次元画像である。また、トラフィック画像Mは、インフラ情報23b及びMAP情報23cに基づき、各々複数の機器マーク、回線マーク、流動体マーク、稼働マークが、立体的に配置された画像である。
【0029】
また、トラフィック管理画面40には、方向を示す方向マークとしての地球46(地球の立体画像)が表示されている。この地球46側を、上流側とすることで、監視者がネットワークの上流側及び下流側、トラフィックの方向等を容易に把握できる。また、宇宙空間41内に地球46が表示されていることで、親近感、デザイン性、嗜好性等が向上する。なお、方向マークが地球46に限定されることはなく、月や太陽、その他の惑星であってもよいし、矢印等の方向を示す標識、文字等であってもよい。
【0030】
本実施の形態では、ネットワーク機器10を示す機器マークとして、円柱体42が表示されている。また、この円柱体42の近傍に、ネットワーク機器10を識別するノードID(名称)を表示してもよい。また、円柱体42間には、ネットワーク機器10間を接続する上り及び下りの回線マークとしての半透明の一対のチューブ43(上りチューブ43a、下りチューブ43b)が表示されている。チューブ43は、宇宙空間41内で立体的に交差するように表示される。また、この半透明の一対のチューブ43内には、トラフィック状態に応じて移動する粒状の流動体マークとしての複数のパーティクル44が表示される。機器マークの円柱体42の外周には、回転によりネットワーク機器10の稼働状態を示す環状の稼働マークとしての五角形のトーラス45が表示される。
【0031】
図8(a)に、円柱体42、チューブ43、パーティクル44及びトーラス45を含む主要部分の拡大図を示す。この図8(a)に示すように、回線マークであるチューブ43は、上り方向の回線を示す上りチューブ43aと、下り方向の回線を示す下りチューブ43bとからなる。この上りチューブ43a及び下りチューブ43b内を、パーティクル44が矢印で示すように、上り方向又は下り方向に流れるように表示されている。また、円柱体42の外周には、ネットワーク機器10(ノード)の稼働状態を示す稼働マークとしての五角形のトーラス45が、矢印方向に回転して表示されている。なお、トーラス45は、五角形以外の多角形、円形、楕円形、星形等であってもよいが、回転状態を、より明確に把握できる点で、五角形が好ましい。
【0032】
また、上りチューブ43aは、例えば半透明の緑色とし、下りチューブ43bは、例えば半透明の青色とすることで、監視者は上り回線と下り回線を直観的に把握し、明確に区別できるとともに、内部を流動するパーティクル44が明瞭に視認でき、その状態を容易に把握できる。
【0033】
また、ネットワーク機器10を表す円柱体42間に、チューブ43を配置することで、監視者がネットワーク機器10間の回線の繋がりを直観的に把握できる。また、回線マークを上りチューブ43aと下りチューブ43bの2つとし、上り方向と下り方向と別々に表したことで、監視者が2方向のトラフィックの流れを容易に区別可能となる。また、回線の使用率が、閾値(例えば、70~80%)を超えたときには、パーティクル44の色を青色又は緑色から橙色に変更して表示する。これにより、観察者は混雑している回線を、直観的かつ迅速に把握できる。
【0034】
また、図8(a)に示すように、本実施形態では、回線の帯域に応じてチューブ43の太さとパーティクル44の大きさを変えている。すなわち、チューブ43の太さが太くてパーティクル44が大きければ、帯域が太いことが容易に把握でき、チューブ43が細くてパーティクル44が小さければ、帯域が細いことが容易に把握できる。
【0035】
また、図8(d)の例では、回線ダウンなど、回線異常を検出したときに、チューブ43を赤色で表示し、かつ点滅させて表示している。これにより、監視者は回線異常を直観的かつ迅速に把握でき、ネットワーク機器10の再起動、メンテナンス等、迅速な対応を図ることができる。なお、図8(d)では、上り回線及び下り回線の一方がダウンした場合に、上りチューブ43a及び下りチューブ43bの双方を赤色で点滅させているが、これに限定されない。例えば、起点ノードと終点ノードの双方の回線状態を取得し、ダウンが確認されたノード側に近い側の半分のチューブ43のみ赤色に点滅させ、他方の稼働中のノード側に近い側の半分のチューブ43は緑色(又は青色)で表示するようにしてもよい。
【0036】
ところで、回線は、当業者においては「土管」として表現されることが多い。このため、回線をチューブ43で表すことで、チューブ43と土管とで概念が一致して、監視者が回線を容易に把握できる。また、チューブ43を半透明としたことで、チューブ内をパーティクル44が流れている様子をリアルに表現できる。
【0037】
また、チューブ43内にパーティクル44を配置することで、回線とトラフィック状態を紐づけることができる。また、上りチューブ43a及び下りチューブ43b内を、パーティクルが上り方向又は下り方向に動的に移動することで、監視者がトラフィック方向を容易に把握できる。
【0038】
また、トラフィック量の変化に合わせて、パーティクル44の数(密度)、大きさ、移動速度、色、輝度等の表示態様を変化させることで、監視者がトラフィック量を容易に把握できる。例えば、トラフィック量が多い場合は、パーティクル44の移動速度を高速にしたり、数(密度)を多く(高密度)したり、大きさを大きくしたり、色を赤色や高輝度にしたりする。これに対して、トラフィック量が少ない場合は、パーティクル44の移動速度を低速速にしたり、数(密度)を少なく(低密度)したり、大きさを小さくしたり、色を青色や低輝度にしたりする。このようにパーティクル44の表示態様を変更することで、監視者がトラフィック量を容易かつ的確に把握できる。図8(a)の例では、下りチューブ43b内を、パーティクル44が高速度、高密度及び赤色で流動し、上りチューブ43a内を、パーティクル44が低速度、低密度及び青色で流動している状態が表されている。これにより、監視者は上り回線よりも下り回線のトラフィック量が多いことが把握できる。
【0039】
また、点滅等によってトラフィック状態の変化を表すことも、トラフィック状態を把握する上で有効である。図8(b)に示す例では、下り回線のトラフィック量が急激に変化したときに、まず下りチューブ43b内を流動するパーティクル44を、一定時間で赤色に点滅させて表示する。その後、変化後のトラフィック量に応じて、速度、密度、色等の表示態様を変化させてパーティクル44を表示する。これにより、監視者は、俯瞰的にトラフィック管理画面40を眺めていた場合でも、トラフィックが大きく変化した箇所を確実かつ迅速に把握できる。
【0040】
また、例えば、円柱体42に対応するネットワーク機器10が正常に稼働している場合は、青色のトーラス45を円柱体42の周囲で回転させて表示する。これにより、監視者は、ネットワーク機器10が正常に稼働していることを把握できる。これに対して、ネットワーク機器10のダウン等、異常を検出したときは、図8(c)に示すように、トーラス45を赤色で点滅させ、かつ回転を停止させる。これにより、監視者は、俯瞰的にトラフィック管理画面40を眺めていた場合でも、ネットワーク機器10の停止等の異常状態を、的確かつ迅速に把握できる。
【0041】
また、本実施形態では、図2に示すように制御部31は、複数のネットワーク機器10の回線ごとのトラフィック状態を時系列で表すグラフ47を、トラフィック管理画面40の外周に環状に並べて表示している。このグラフ47は、過去のトラフィック推移を表している。
【0042】
制御部31は、インフラ情報23bの複数世代蓄積されたトラフィック情報に基づいて、過去のグラフ47を生成して表示する。このとき、上りのグラフ線を青色、下りグラフ線を緑色とする等、色分けして表示することで、監視者が上りと下りのトラフィック量を容易に把握できる。
【0043】
また、制御部31は、監視者が回線帯域の状態を把握し易くするため、回線帯域の太さに対応して、各グラフ47のグラフ線の太さを変えて表示している。すなわち、制御部31は、回線帯域が太い場合は、グラフ線を太く表示し、回線帯域が細い場合は、グラフ線を細く表示している。
【0044】
また、本実施形態では、複数のグラフ47を、円の中心を向くように環状に並べて配置している。これにより、監視者は、グラフ47の推移による過去のトラフィック状態の推移と、チューブ43による現在のトラフィック状態とを同時に把握できる。また、制御部は、リング状に配置したグラフ47が、円周方向に回転移動するように表示することで、デザイン性等を向上させるとともに、時間の経過等を直観的に表している。
【0045】
また、円柱体42(ネットワーク機器10)及びチューブ43(回線)と、各グラフ47とは紐づけられている。トラフィック管理画面40上で、監視者が入力部33により所定のチューブ43(回線)又は円柱体42(ネットワーク機器10)を選択すると、この操作信号を受け付けた制御部31は、図3に示すように、選択されたチューブ43又は円柱体42と、対応するグラフ47(図3に示すグラフ47a)とを線48(紐付けマーク)で連結して表示する。また、監視者が入力部33により複数のグラフ47の中から、所定のグラフ47aを選択したときに、制御部31は選択されたグラフ47aと、これに紐付けられた円柱体42又はチューブ43とを、線48で連結して表示する。また、制御部31は、グラフ47の回転移動や、トラフィック管理画面40の表示方向の変化に追随して、線48を移動させて、円柱体42やチューブ43とグラフ47aとを常に連結して表示している。
【0046】
さらに、制御部31は、当該グラフ47aを拡大表示したり、上方又は下方に移動させてポップアップ表示したりするとともに、紐付けられた円柱体42、チューブ43、グラフ47a(ノードIDを表示している場合はノードIDも)を、色の濃度や輝度を上げて強調して表示する。以上により、監視者は、選択したチューブ43又は円柱体42とグラフ47aとの対応関係を適切に把握できる。
【0047】
制御部31は、入力部33からの操作指示(例えば、マウスによるクリック、ドラッグ操作等)に応じて、三次元画像であるトラフィック管理画面40の表示方向(三次元座標)を変化させる。これにより、所望の円柱体42やチューブ43を所望の方向や位置から確認できる。特に、チューブ43が立体的に交差しているため、方向を変えることで、下方に位置するチューブ43等も、より見や易くなり、適切な監視が可能となる。
【0048】
次に、本実施形態に係るトラフィック管理システム100の動作(トラフィック管理方法を含む処理)の流れの一例を、図9のシーケンス図を参照しながら説明する。以下ではネットワーク機器10、トラフィック管理サーバ20、クライアント端末30が起動され、ネットワーク機器10とトラフィック管理サーバ20間、及びクライアント端末30とトラフィック管理サーバ20間でデータや指令の送受信が可能な状態となっているとして説明する。
【0049】
まず、ステップS1で、トラフィック管理サーバ20が、各ネットワーク機器10に対して、インフラ情報23bの送信要求を送信する。この送信要求を受信したネットワーク機器10は、ステップS2でトラフィック管理サーバ20に対して、インフラ情報23bを送信する。ステップS3で、トラフィック管理サーバ20の情報収集部21が、各ネットワーク機器10からインフラ情報23bを取得し、記憶部23へ記憶する。
【0050】
次いで、ステップS4で、Webシステム部22が、クライアント端末30のアクセスに応じて、クライアント端末30へインフラ情報23b、MAP情報23cを送信する。ステップS5で、クライアント端末30の制御部31がWebシステム部22を介してインフラ情報23b、MAP情報23cを取得する。ステップS6で、制御部31は、取得した各情報に基づいて、トラフィック管理画面40を生成し、ステップS7で表示部32に表示する。
【0051】
また、制御部31は、入力部33から、トラフィック管理画面40の表示態様の変更指示の信号を受け付けた場合は、ステップS8に進み、変更指示に従ってトラフィック管理画面40の各画像の表示態様を変更して表示する。具体的には、トラフィック管理画面40の表示方向の変更指示があったときは、制御部31はトラフィック管理画面40の三次元における表示方向を変更して表示する。また、円柱体42、チューブ43、グラフ47の選択指示があったときは、制御部31は、円柱体42やチューブ43とグラフ47とを線48で連結したり、円柱体42、チューブ43、グラフ47をポップアップ表示したり、強調して表示したりする。
【0052】
以上のステップS1~S8の工程は、トラフィック管理システム100が稼働している間、繰り返し実行される。このため、トラフィック管理画面40が随時更新して表示され、監視者はリアルタイムでのトラフィック状況の把握が可能となる。
【0053】
次に、トラフィック管理画面40の変形例1~4について、図4図7を参照しながら説明する。図4(a)は、変形例1のトラフィック管理画面40Aを示す図であり、図4(b)は選択された回線のグラフがポップアップ表示された状態を示す図である。
【0054】
図4に示す変形例1のトラフィック管理画面40Aは、図2等に示すトラフィック管理画面40と同様に、宇宙空間41に、円柱体42、チューブ43、パーティクル44、トーラス45、地球46が配置されたトラフィック画像Mが表示されるが、グラフ47の表示態様が異なる。すなわち、変形例1では、図4(a)に示すように、グラフ47がトラフィック管理画面40A中のトラフィック画像Mの一側(例えば、左側)に、帯状に並列に配置して表示されている。また、変形例1でも、図4(b)に示すように、所定の円柱体42、チューブ43及びグラフ47aの何れかが選択されると、これらを紐付ける線48が表示されるとともに、当該グラフ47aが上方にポップアップして表示され、かつ当該円柱体42や当該チューブ43が強調して表示される。
【0055】
図5は、変形例2のトラフィック管理画面40Bを示す図である。この図5に示すように、変形例2では、複数のグラフ47を、各々が正面を向くようにリング状に一列に並べて表示している。この変形例2では、複数のグラフ47が円周方向に回転移動した場合でも、各グラフ47が常に正面を向いて配置される。この変形例2でも、所定の円柱体42、チューブ43及びグラフ47aの何れかが選択されると、これらを紐付ける線48が表示されるとともに、当該グラフ47aが上方にポップアップして表示され、かつ当該円柱体42や当該チューブ43が強調して表示される。
【0056】
図6は、変形例3のトラフィック管理画面40Cを示す図である。変形例3では、すべてのグラフ47を一列にリング状に配置するのではなく、図6に示すように、回線ごとの複数のグラフ47を多段のリング状(螺旋状)に並べて表示している。このような配置としたのは、グラフ47の数が多くなると、一列に並べて配置した場合、グラフ47が小さくなって視認しづらくなることがあるためである。変形例3では、グラフ47を多段のリング状に配置することで、大きく視認し易いグラフ47を表示可能となる。変形例3でも紐付けの線48の表示や、グラフ47等のポップアップ、強調表示を行うことができる。
【0057】
以上、変形例1~3のトラフィック管理画面40A,40B、40Cによっても、監視者は、グラフ47の推移による過去のトラフィック量の推移とチューブ43による現在のトラフィック状態を、直観的に把握できる。また、円柱体42及びチューブ43と、グラフ47との紐付け状態を適切に把握できる。
【0058】
図7に示す変形例4のトラフィック管理画面40Dは、他の例と同様に、宇宙空間41に、円柱体42、チューブ43、パーティクル44、トーラス45、地球46が配置されたトラフィック画像Mが表示されている。上述した他の例では、トラフィック画像Mの外側に一段又は多段のリング状若しくは帯状にグラフ47を配置しているが、変形例4では、図7(a)に示すように、上り下りのトラフィックの推移を表すグラフ(小グラフ49)を、回線を示すチューブ43上に配置している。この配置により、監視者が回線と小グラフ49との対応関係を、より直観的かつ迅速に把握できる。勿論、小グラフ49に加えて、第1実施形態又は変形例1~3のようなグラフ48を表示してもよい。
【0059】
また、変形例4では、入力部33により所定のチューブ43を選択すると、選択したチューブ43上の小グラフ49が上下方向に微動するものとしている。これにより、監視者は、自身が選択した回線のトラフィックの過去の推移、及びチューブ43による現在の状態を容易に把握できる。
【0060】
また、変形例4では、トラフィック管理画面40Dの小グラフ49を、常時正面に向けて表示している。これにより、トラフィック管理画面40Dの三次元の表示方向が変更されても、監視者は容易に小グラフ49を視認できる。
【0061】
ところで、円柱体42等の位置座標によっては、小グラフ49が重なり合って、視認しにくいことがある。このため、変形例4では、入力部33からの所定の操作により、小グラフ49の位置を変更可能としている。図7(b)は、入力部33のマウス等によるスライド操作によって、小グラフ49が移動した状態を示す。これにより、小グラフ49の重なりを解消して、監視者が各小グラフ49を視認し易くなる。
【0062】
以上説明したように、本実施形態及び変形例のトラフィック管理システム100では、トラフィック状態(ネットワーク機器10間の回線の繋がり、トラフィック方向、トラフィック量、回線の帯域等)、回線の稼働状態、ネットワーク機器10の稼働状態を、直観的かつ迅速に把握できる。
【0063】
また、ネットワーク機器10を機器マーク(例えば、円柱体42)で示し、回線をチューブ状の回線マーク(例えば、チューブ43)で示し、しかも上り回線と下り回線とを別々のチューブ(例えば、上りチューブ43a、下りチューブ43b)で表している。また、トラフィックの流れを粒状の流動体マーク(例えば、パーティクル44)で示し、この流動体マークがチューブ状の上り及び下りの回線マーク内をトラフィック状態(トラフィック方向、トラフィック量等)に応じて移動するように表示されている。また、機器マークの外周に配置した環状の稼働マーク(例えば、トーラス45)が、ネットワーク機器10の稼働状態に応じて回転するように表示されている。したがって、見易く、かつトラフィック状態や稼働状態を理解し易いトラフィック管理画面40~40Dを監視者に呈示することができる。
【0064】
また、通信状態に応じて回線マークの太さ、色、輝度を含む表示態様、流動体マークの数、移動方向、移動速度、色、輝度を含む表示態様、及び稼働マークの回転速度、色、輝度を含む表示態様を変化させて表示している。このため、監視者がトラフィック管理画面40~40Dを俯瞰的に眺めていた場合でも、トラフィックが大きく変化した箇所等を確実かつ迅速に把握できる。
【0065】
したがって、ネットワークを介して接続する複数のネットワーク機器間のトラフィック状態や稼働状態等、ネットワークの状態を、より直観的かつ、より迅速に把握することができるトラフィック管理システム、トラフィック管理方法。及びプログラムを提供することができる。この結果、トラフィックの急激な変化の把握、回線異常等のトラブルへの対処等をより迅速かつ適切に行うことができる。
【0066】
また、本実施形態及び変形例では、インフラ情報23b及びMAP情報23cに基づき算出された過去のトラフィック推移を示すグラフ47を、トラフィック管理画面40~40Cのトラフィック画像Mの外側にリング状又は並列に配置している。また、過去のトラフィック推移を示す小グラフ49を回線マークの上に配置している。したがって、監視者は、グラフ47又は小グラフ49の推移による過去のトラフィック状態の推移と、トラフィック状態に応じた回線マークの表示態様による現在のトラフィック状態とを同時に把握できる。
【0067】
また、入力部33からの操作により選択された機器マーク及び回線マークと、グラフ47又は小グラフ49とを紐付ける紐づけマーク(例えば、線48)を表示している。また、グラフ47aを拡大又はポップアップして表示している。さらに、小グラフ49をスライド移動可能としている。したがって、監視者は、ネットワーク機器10及び回線と、グラフ47又は小グラフ49との対応関係を容易に把握できる。
【0068】
以上、図面を参照して、本開示の実施の形態及び変形例を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態及び変形例に限らず、本開示の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本開示に含まれる。
【符号の説明】
【0069】
10 ネットワーク機器
20 トラフィック管理サーバ(トラフィック管理装置)
30 トラフィック管理クライアント端末(情報端末)
32 表示部 33 入力部 40-40D トラフィック管理画面
42 円柱体(機器マーク) 43 チューブ(回線マーク)
43a 上りチューブ(回線マーク) 43b 下りチューブ(回線マーク)
44 パーティクル(流動体マーク) 45 トーラス(稼働マーク)
47,47a グラフ 49 小グラフ
100 トラフィック管理システム M トラフィック画像
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2021-02-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して互いに通信可能に接続された複数のネットワーク機器と、
前記複数のネットワーク機器から通信状態に関する情報を取得し、前記情報に基づいて前記ネットワークのトラフィック状態を含む通信状態を三次元的に示すトラフィック管理画面を生成して表示部に表示するトラフィック管理装置と、
前記表示部及び入力部を有する情報端末と、を備え、
前記トラフィック管理装置は、前記ネットワーク機器を示す機器マークと、前記ネットワーク機器間を接続する上り回線及び下り回線を各々示す半透明のチューブ状の一対の回線マークと、前記回線マーク内をトラフィック状態に応じて移動する粒状の流動体マークと、前記機器マークの外周に配置されて回転により前記ネットワーク機器の稼働状態を示す環状の稼働マークと、を含むトラフィック画像を前記トラフィック管理画面に表示するとともに、
前記回線マークを回線の帯域の大きさに対応する太さで表示し、前記流動体マークを前記回線の帯域の大きさに対応する大きさで表示し、
前記通信状態の変化に応じて前記回線マークの色、輝度を含む表示態様、前記流動体マークの数、移動方向、移動速度、色、輝度を含む表示態様、及び前記稼働マークの回転速度、色、輝度を含む表示態様を変化させて表示し
前記上り回線に対応する前記回線マーク及び前記流動体マークを第1の色で表し、前記下り回線に対応する前記回線マーク及び前記流動体マークを第2の色で表示し、前記回線の使用率が、閾値を超えたときには、前記流動体マークの色を第3の色に変更して表示し、回線異常を検出したときに、起点の前記ネットワーク機器と終点の前記ネットワーク機器の稼働状態を取得し、チューブ状の前記回線マークのうち、ダウンが確認された前記ネットワーク機器に対応する前記機器マーク側の半分のみを、第4の色で点滅して表示する
ことを特徴とするトラフィック管理システム。
【請求項2】
前記トラフィック管理装置は、前記回線ごとのトラフィック状態を時系列で表す複数のグラフ画像を、前記トラフィック画像の外周にリング状又は並列に並べて、若しくは前記回線マーク上に配置して前記トラフィック管理画面に表示することを特徴とする請求項1に記載のトラフィック管理システム。
【請求項3】
前記トラフィック管理装置は、前記トラフィック管理画面上で前記入力部を介して選択された前記回線マーク又は前記機器マークと、複数の前記グラフ画像の中から、これらに対応する前記グラフ画像とを紐付ける紐付けマークを前記トラフィック管理画面に表示するとともに当該グラフ画像を拡大又はポップアップして表示することを特徴とする請求項2に記載のトラフィック管理システム。
【請求項4】
ネットワークを介して互いに通信可能に接続された複数のネットワーク機器と、
前記複数のネットワーク機器から通信状態に関する情報を取得し、前記情報に基づいて前記ネットワークのトラフィック状態を含む通信状態を三次元的に示すトラフィック管理画面を生成して表示部に表示するトラフィック管理装置と、を備え、
前記トラフィック管理装置は、回線ごとのトラフィック状態を時系列で表す複数のグラフ画像を、前記回線を示す回線マーク及び前記ネットワーク機器を示す機器マークを含むトラフィック画像の外周にリング状に一列に又は多段のリング状に並べ、かつ円周方向に回転させて配置して、前記トラフィック管理画面に表示し、前記トラフィック管理画面上で選択された前記回線マーク又は前記機器マークと、複数の前記グラフ画像の中から、これらに対応する前記グラフ画像と、を紐付ける紐付けマークを前記トラフィック管理画面に表示するとともに当該グラフ画像を拡大又はポップアップして表示することを特徴とするトラフィック管理システム。
【請求項5】
コンピュータによって実行されるトラフィック管理方法であって、
ネットワークを介して互いに通信可能に接続された複数のネットワーク機器から通信に関する情報を取得する情報収集工程と、
取得した前記情報に基づき前記ネットワーク機器を示す機器マークと、前記ネットワーク機器間を接続する上り回線及び下り回線を各々示す半透明のチューブ状の一対の回線マークと、前記回線マーク内をトラフィック状態に応じて移動する粒状の流動体マークと、前記機器マークの外周に配置されて回転により前記ネットワーク機器の稼働状態を示す環状の稼働マークと、を含むトラフィック画像が表示されて前記ネットワークのトラフィック状態を含む通信状態を三次元的に示すトラフィック管理画面を生成して表示部に表示する表示工程と、を含み、
前記表示工程では、前記回線マークを回線の帯域の大きさに対応する太さで表示し、前記流動体マークを前記回線の帯域の大きさに対応する大きさで表示するとともに、通信状態の変化に応じて前記回線マークの色、輝度を含む表示態様、前記流動体マークの数、移動方向、移動速度、色、輝度を含む表示態様、及び前記稼働マークの回転速度、色、輝度を含む表示態様を変化させて表示し、
前記上り回線に対応する前記回線マーク及び前記流動体マークを第1の色で表し、前記下り回線に対応する前記回線マーク及び前記流動体マークを第2の色で表示し、前記回線の使用率が、閾値を超えたときには、前記流動体マークの色を第3の色に変更して表示し、回線異常を検出したときに、起点の前記ネットワーク機器と終点の前記ネットワーク機器の稼働状態を取得し、チューブ状の前記回線マークのうち、ダウンが確認された前記ネットワーク機器に対応する前記機器マーク側の半分のみを、第4の色で点滅して表示する
ことを特徴とするトラフィック管理方法。
【請求項6】
請求項5に記載の各工程を、前記コンピュータに実行させるためのプログラム。