(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022067073
(43)【公開日】2022-05-02
(54)【発明の名称】凹凸のある車両フロアのための支持機構がある車両フロアマット
(51)【国際特許分類】
B60N 3/04 20060101AFI20220422BHJP
【FI】
B60N3/04 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021167392
(22)【出願日】2021-10-12
(31)【優先権主張番号】17/074436
(32)【優先日】2020-10-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】512310103
【氏名又は名称】サーモフレックス コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】THERMOFLEX CORPORATION
【住所又は居所原語表記】1535 South Lakeside Drive Waukegan,Illinois 60085,USA
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】特許業務法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】デービッド エイ. リバン
(72)【発明者】
【氏名】ロバート プライス
【テーマコード(参考)】
3B088
【Fターム(参考)】
3B088FA02
3B088FB05
3B088FB07
3B088FC01
3B088GB01
(57)【要約】
【課題】車両フロアに敷いたとき、支持構造が車両フロアにある凹凸に係合してボトムウォールの上面を全体に平らにする車両フロアマットを提示する。
【解決手段】本発明のフロアマットは、本体が、ボトムウォール、上面、下面、及びボトムウォールから延びるフロントウォールを有している。上面と下面は、ボトムウォールとフロントウォールから延びている。ボトムウォール下面の第1部分は、その形状が車両フロアにある凹凸を相補するように異なる高さの支持構造がボトムウォール下面から延び、そしてボトムウォール下面の第2部分は、平坦な面である。車両フロアマットを車両フロアに敷いたとき、支持構造が車両フロアにある凹凸に係合してボトムウォールの上面を全体に平らにする。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に凹凸のある車両フロアに敷く車両フロアマットであって、
フロアマット本体が、ボトムウォール、上面、下面、及び前記ボトムウォールから延びるフロントウォールを有し、前記上面と前記下面が前記ボトムウォールと前記フロントウォールから延び、
その形状が前記車両フロアにある凹凸を相補するように異なる高さの支持構造が前記ボトムウォールの下面から延びた第1部分と、平坦な面である前記ボトムウォールの下面の第2部分とからなり、
前記車両フロアマットを前記車両フロアに敷いたとき、前記支持構造が前記車両フロアにある凹凸に係合して前記ボトムウォールの上面を全体に平らにすることを特徴とするフロアマット。
【請求項2】
前記支持構造が、軸方向リブと横方向リブとで格子を作ることを特徴とする請求項1に記載のフロアマット。
【請求項3】
前記軸方向リブと前記横方向リブとが、長方形形状の凹部領域を作ることを特徴とする請求項2に記載のフロアマット。
【請求項4】
前記支持構造が、前記フロアマット本体の長さと幅の少なくとも1つで異なる高さであることを特徴とする請求項1に記載のフロアマット。
【請求項5】
前記フロントウォールの下面が、前記支持構造を有することを特徴とする請求項1に記載のフロアマット。
【請求項6】
表面に凹凸のある車両フロアに敷く車両フロアマットであって、
フロアマット本体が、ボトムウォール、上面、下面、及び前記ボトムウォールから延びるフロントウォールを有し、前記上面と前記下面が、前記ボトムウォールと前記フロントウォールから延び、
その形状が前記車両フロアにある凹凸を相補するように異なる高さの第1支持構造を有する前記ボトムウォールの下面の第1部分と、前記第1支持構造とは異なる第2支持構造を有する前記ボトムウォールの下面の第2部分とからなり、
前記車両フロアマットを前記車両フロアに敷いたとき、前記第1支持構造と前記第2支持構造が、それぞれ前記車両フロアにある凹凸に係合し、前記ボトムウォールの上面を全般に同じ高さにすることを特徴とするフロアマット。
【請求項7】
前記第1支持構造又は前記第2支持構造の1つは、軸方向リブと横方向リブとを有して格子を作ることを特徴とする請求項6に記載のフロアマット。
【請求項8】
前記軸方向リブと前記横方向リブが、長方形形状の凹部領域を作ることを特徴とする請求項7に記載のフロアマット。
【請求項9】
前記第1支持構造又は前記第2支持構造の1つが、隆起と、前記隆起の間の溝であることを特徴とする請求項6に記載のフロアマット。
【請求項10】
前記フロントウォールの下面が、平坦であることを特徴とする請求項6に記載のフロアマット。
【請求項11】
前記フロントウォールの下面が、前記第1支持構造または前記第2支持構造の1つを有することを特徴とする請求項6に記載のフロアマット。
【請求項12】
前記フロントウォールの下面の一部が、前記第1支持構造または前記第2支持構造の1つを有することを特徴とする請求項6に記載のフロアマット。
【請求項13】
前記ボトムウォールの下面の一部が、平坦であることを特徴とする請求項6に記載のフロアマット。
【請求項14】
表面に凹凸のある車両フロアに敷くための車両フロアマットであって、
フロアマット本体が、ボトムウォール、上面、下面、及び前記ボトムウォールから延びるフロントウォールを有し、前記上面と前記下面が、前記ボトムウォールと前記フロントウォールから延び、
前記フロントウォールの下面の一部が、形状が前記車両フロアにある凹凸を相補するように異なる高さの支持構造を有し、前記ボトムウォールの下面が平坦であって、
前記車両フロアマットを前記車両フロアに敷いたとき、前記フロントウォールの下面にある前記支持構造が、前記車両フロアにある凹凸に係合して前記ボトムウォールの上面を全体に平らにすることを特徴とするフロアマット。
【請求項15】
前記フロントウォールの下面全体に前記支持構造を有することを特徴とする請求項14に記載のフロアマット。
【請求項16】
前記ボトムウォールの下面の一部に前記支持構造を有することを特徴とする請求項14に記載のフロアマット。
【請求項17】
前記支持構造は、軸方向リブと横方向リブとで格子を作ることを特徴とする請求項14に記載のフロアマット。
【請求項18】
前記軸方向リブと前記横方向リブとが、長方形形状の凹部領域を有することを特徴とする請求項17に記載のフロアマット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2016年12月20日に出願された米国特許出願第15/385,601号の一部継続および優先権を主張し、2015年12月28日に出願された米国仮出願第62/271,952号の利益を主張する。
【0002】
本発明は、フロアに敷く保護マットに係り、より具体的には、車両カーペットを汚れ、水などによる損傷から保護するために車両に使用するのに設計されたマットに関する。
【背景技術】
【0003】
従来の自動車車両、特に乗用車は、運転者と乗客が車両に座っている間足を置くため、乗客の前にフットウェルを備えて製造されている。車両の重量を減らし、構造的な完全性を維持するために、フットウェルがある車両のフロアは、波形またはその他形状で形成された板金を使用して建造されている。これらの形状は、フロアを平坦でなくする。
【0004】
以前は、製造者は、波形で形成された隙間や凹部を埋めるために、カーペットの下に発泡材などのカーペットパットを提供していた。しかし、コストと重量の削減対策から、このようなパットの使用が減ってきた。したがって、多くの車両では、カーペットを車両フロアに敷いて板金表面の凹凸を覆うことができず、見苦しい外観となっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、上記の問題に対処する車両フロアマットが必要である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上に挙げたニーズは、車両フロアを覆い、構造的なフロアの凹凸に対応する本発明の改良された車両フロアマットによって満たされ、あるいはそれを超えるものであり、乗客の足を置くフロア面を全体に平らにしている。これは、フロアマットの下面の下に支持構造を延ばし、フロアにある凹凸と相補的な形状にして、前記フロアマットを車両フットウェルに敷くと、前記フロアマットの上面を全体に平らにすることで実現している。本発明のマットのもう一つの特徴は、このフロアマットはフットウェル全体を覆うことである。
【0008】
より具体的に、車両フロアマットは、表面に凹凸のある車両フロア用に提供され、フロアマット本体は、上面、周縁端部、下面を有している。その下面は、形状が車両フロアにある凹凸を相補するように異なる高さにしている。前記車両フロアマットを前記車両フロアに敷くと、前記支持構造が凹凸に係合し、前記車両フロアマット上面を全体に平らにする。
【0009】
別の実施形態で、車両フロアに敷く車両フロアマットは、その本体がボトムウォール、上面、下面、及び前記ボトムウォールから延びるフロントウォールを有している。この上面と下面は、ボトムウォールとフロントウォールから延びている。前記ボトムウォールの下面の第1部位は、前記ボトムウォール下面から、形状が車両フロアにある凹凸を相補するように異なる高さの支持構造が延び、前記ボトムウォール下面の第2部位は、平坦な面になっている。前記車両フロアマットを前記車両フロアに敷くと、前記支持構造が前記車両フロアにある凹凸に係合し、前記ボトムウォールの上面を全体に平らにする。
【0010】
さらに別の実施形態で、表面に凹凸のある車両フロアに敷く車両フロアマットが提供され、フロアマット本体にはボトムウォール、上面、下面、前記ボトムウォールから延びる前記フロントウォールがあり、この上面とこの下面が前記ボトムウォールと前記フロントウォールに沿って延びている。前記ボトムウォールの下面の第1部位は、支持構造の形状が前記車両フロアにある凹凸を相補するように異なる高さの第1支持構造で、下面の第2部位は、前記第1支持構造とは異なる第2支持構造である。前記車両フロアマットを前記車両フロアに敷くと、前記第1支持構造と前記第2支持構造がそれぞれ前記車両フロアにある凹凸に係合し、前記ボトムウォールの上面を全体に平らにする。
【0011】
別の実施形態で、表面に凹凸のある車両フロアに敷くための車両フロアマットが提供され、このフロアマットは、フロアマット本体にはボトムウォール、上面、下面、前記ボトムウォールから延びるフロントウォールがあり、前記上面と下面が前記フロントウォールに沿って延びている。前記フロントウォールの下面の一部は、その形状が前記車両フロアにある凹凸を相補するように異なる高さの支持構造を有し、前記ボトムウォールの下面が平坦であり、前記車両フロアマットを前記車両フロアに敷くと、前記フロントウォールの下面の前記支持構造が、前記車両フロアにある凹凸に係合して前記ボトムウォールの上面を全体に平らにする。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】車両フットウエル上に敷いた本発明フロアマットの上方斜視図である。
【
図5】
図4のFIG.5-FIG.5線での断面図である。
【
図6】
図4のFIG.6-FIG.6線での断面図である。
【
図7】車両フロア上の本発明フロアマットの模式断面図である。
【
図8】本発明フロアマットの別の実施形態の下面斜視図である。
【
図9】本発明フロアマットのさらに別の実施形態の下面斜視図で、下面に異なる支持構造がある。
【
図10】本発明フロアマットの別の実施形態の下面斜視図で、下面の一部に支持構造がある。
【
図11】本発明フロアマットのさらに別の実施形態の下面斜視図で、フロントウォール下面に支持構造がある。
【
図12】本発明フロアマットの別の実施形態の下面斜視図で、フロントウォール下面の一部に支持構造がある。
【
図13】本フロアマットのさらに別の実施形態の下面斜視図で、フロントウォール下面の一部とボトムウォールの一部に支持構造がある。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1を参照すると、本発明のフロアマットは、全般にわたって符号10とし、車両フットウェル14が位置する車両フロア12上に敷くように構成、配置される。従来の乗用車は、通常、異なった形状をした4つのフットウェルを有している。そこで、車両フロアマットのメーカーは、それぞれの車両モデルのフットウェル用に別個の形状を持つマットを提供する必要がある。通常、フロアマットは、2つのフロントマットと2つのリアマットをセットにして提供している。フロア12以外に、フットウェル14は、フロントウォール16、サイドウォール18、およびシート装着面20を有している。
【0014】
図1と
図7に見られるように、車両フロア12及びシート装着面20は平面でなく、組立を容易にし、さらに自動車製造現場の熟知した人にはよく知られたその他の理由から構造強度を高め、かつ車両部品の取り付け点を作るためのスタンピングなどにより、それぞれの板金は、凹みや空洞など構造的な凹凸22があるまま提供されている。フロアとカーペットの間にフォームパディングすることを控えるメーカーが多くなる傾向から、見た目にアッピールする方法でフロアにある凹凸22を調整できるフロアマットを提供する必要性がある。
【0015】
図1~7を参照すると、本発明フロアマット10は、フロアマット本体24がボトムウォール25、フロアマットの上面26、周縁端部28、フロアマットの下面30からなっている。好ましい実施形態で、フロアマット10は、射出成形によって製造される。しかし、その他の製造技術は、当該分野において知られていると考えられる。本発明フロアマット10の特徴は、フットウェル14に敷くと、フロアマットの上面26が全体で平らになっていることである。この特徴は、形状が車両フロアにある凹凸を相補するように異なる高さの支持構造32を有する下面を提供することによって達成される。車両フロアマット10を車両フロア12に敷くと、支持構造32が凹凸22に係合し、フロアマットの上面26を全体に平らにする。フロアマット10の別の特徴は、フットウェル14全面を覆うことである。
【0016】
図3に見られるように、この支持構造の好ましい実施形態は、全体に平行な軸方向リブ36と横方向リブ38とを間隔をあけて複数使用し、長方形開口34のある格子にしている。リブ36、38の間隔は、フロアマット10が乗客または運転者の足を十分よく支えるように設計される。好ましくは、支持構造体32は、5ポンド以上の荷重で変形しないようにする。また、リブ36、38を長方形に配置して図示しているが、支持構造、すなわち支持構造体32の格子は、限定するものではなく、任意に、六角形、五角形、三角形、四角形など他の幾何学的形状にすることも考えられる。
図3、5、7から、支持構造32の高さ“H”は、フロアマットの下面30の長さと幅の少なくとも1つに沿って同じでないことが分かる。これらの変形は、このマットをフットウェル14に敷いたとき、車両フロア12の凹凸22を相補してフロアマットの上面26を全体に平らにするように設計される。
【0017】
図5、6、7に参照すると、リブ36、38の下端40は、好ましくは、フロアにある凹凸22を相補する必要から湾曲する。
図7に示すように、車両フロア12の特定形状に応じて、支持構造32は、任意に、車両フロアの凹凸22に複数の凹みがある車両の領域42、44に応じて離れて設け、凹みに入り込む形状にして、マットを車両フロアに敷いたときフロアマットの上面26を全体に平らにする。したがって、特定の車両フロア12のデザインに応じて、支持構造32の高さ“H”は、0~2インチの範囲であってよい。
【0018】
図2及び3を参照すると、フロアマット10は、周縁端部28がボトムウォール25から少なくとも一つの広く垂直に突出するウォール、具体的に、フロントウォール46、アウターウォール48、およびインナーウォール50とリアウォール52、となるように形成される。これらのウォールは、組み合わさってフロアマット10の一般的な形状となり、乗客または運転者の足を受ける場所54となる。さらに、アウターウォール48は、好ましくは、補足リップ56を用いフロアマット10の支持力を加える付加的な厚みを与えて、構造的に強化する。
【0019】
図1、2を参照すると、公知のように、フロアマットの上面26は、少なくとも1つのリブまたはウォールの形にした垂直突出グリップ58を設けて、濡れたときに使用者の足がマット上で滑るのを防いでいる。
【0020】
図8を参照すると、フロアマットの別の実施形態を符号100とし、フロアマット本体102には、ボトムウォール104、及びボトムウォール104から延びるフロントウォール106がある。サイドウォール108、110が、ボトムウォール104の相対する側から延び、リアウォール112が、ボトムウォールの後端114から、サイドウォール108、110の間に延びている。この実施形態で、ボトムウォール104の下面116の一部に、サイドウォール108、110の間に延びる横方向リブ120と、リアウォール112からフロントウォール106に延びて横方向リブ120と交差して格子にする軸方向リブ122とで支持構造118を作っている。支持構造118の互いに交差する横方向リブと軸方向リブ120、122が、凹部124を作り、車両フロアに敷いたとき、この凹部124が車両フロアにある凹凸に係合してフロアマット100の上面を実質平坦、すなわち平らにする。図示した実施形態で、それぞれの凹部124を作る軸方向リブ122と横方向リブ120は、それぞれある長さである。図示した実施形態で、軸方向リブ122と横方向リブ120が同じ長さである。別の実施形態で、凹部で軸方向リブ122が、横方向リブ120より長い。さらに別の実施形態で、横方向リブ120が、軸方向リブ122より長い。軸方向リブ122と横方向リブ120は、長さが異なっていても、同じでもよく、すなわち任意の適切な長さでよい。また、この実施形態でフロントウォール106の下面126には、支持構造がない。これにより、フロアマットのフロントウォール106が、車両の実質平坦面に係合できる。
【0021】
図9を参照すると、フロアマットのさらに別の実施形態を符号128で示していて、フロアマット本体130には、ボトムウォール132と、ボトムウォール132から延びるフロントウォール134がある。サイドウォール136、138が、ボトムウォール132の相対する側から延び、リアウォール140が、ボトムウォール132の後端142から、サイドウォール136、138の間に延びている。この実施形態で、ボトムウォール132の下面144の一部に、ボトムウォールの下面144を横切りサイドウォールの間に延びる横方向リブ148と、フロントウォール134とリアウォール140の間でボトムウォール132の下面144の長さ方向に延びる軸方向リブ150とで第1支持構造146を作っている。横方向リブ148と軸方向リブ150は互いに交差して格子構造を作る。上述したように、横方向リブと軸方向リブは、任意の適切な長さであってよい。第1支持構造体146の互いに交差する横方向および軸方向リブは、凹部152を作り、車両フロアに敷いたとき、この凹部152が車両フロア面にある凹凸に係合し、フロアマット128の上面154を実質平坦、すなわち平らにする。ボトムウォール132の下面144の別の部分には、第2支持構造156がある。第2支持構造体156は、複数の隆起158と、それら隆起の間で長さ方向に延びる複数の溝160がある。隆起158と溝160は、任意の適切なサイズ、任意の形状であってよい。この実施形態で、第1および第2支持構造体146、156があるのは、ボトムウォール132の下面144のみである。第1支持構造体146、第2支持構造体156、あるいは第1と第2支持構造の両方は、フロアマット128の本体130のボトムウォール132、フロントウォール134、リアウォール140及び/又はサイドウォール136、138にあってよい。第1および第2支持構造146、156は、フロアマットの本体130を、車両フロアの一様でなく異なる形状に合うようにして、フロアまたは車両に敷いたときフロアマット本体130の上面154を実質均一または平らにすると共に、フロアを捉えてフロアマットを所定位置に保持する。
【0022】
図10を参照すると、フロアマットの別の実施形態を符号162とし、フロアマット本体164には、ボトムウォール166と、ボトムウォールから延びるフロントウォール168がある。サイドウォール170、172が、ボトムウォール166の相対する側から延び、リアウォール174が、ボトムウォール166の後端176から、サイドウォール170、172の間に延びている。この実施形態で、ボトムウォール166の下面178の第1部分は、平坦面180または複数の平坦面180があり、ボトムウォール166の下面178の第2部分は、ボトムウォール166の下面178を横切ってサイドウォール170、172の間に延びる横方向リブ184と、ボトムウォール166の下面178でフロントウォール168とリアウォール174の間の長軸方向に延びる軸方向リブ186とで支持構造182を作っている。横方向リブ184と軸方向リブ186は互いに交差して格子構造を作る。支持構造182の交差する横方向及び軸方向リブ184、186は、凹部188を作り、車両フロアに敷いたとき、この凹部188が車両のフロア面にある凹凸に係合し、フロアマット162の上面190を実質平坦、すなわち平らにする。平坦面180は、
図10に示すように滑らかな平坦面でも、あるいは溝を有していてもよいことは理解できる。また、マット本体164の下面178の任意の部分は、平坦な表面180および/または支持構造182であってよいことも理解すべきである。また、支持構造182は、隆起および凹部、すなわち任意の適切な支持構造であってよいことも理解できる。
【0023】
図11を参照すると、フロアマットのさらなる実施形態を符号192とし、フロアマット本体194には、ボトムウォール196と、ボトムウォール196から延びるフロントウォール198がある。サイドウォール200、202が、ボトムウォール196の相対する側から延び、そしてリアウォール204が、ボトムウォール196の後端206からサイドウォール200、202の間に延びている。この実施形態で、ボトムウォール196の下面208は平坦面210であり、支持構造がない。また、フロントウォール198は、その下面222を横切ってサイドウォール200、202の間に延びる横方向リブ214と、フロントウォール198とリアウォール204の間で下面208の長さ方向軸に沿って延びる軸方向リブ216とで支持構造212を作っている。横方向リブ214と軸方向リブ216は、互いに交差して格子構造を作る。支持構造212の互いに交差する横方向と軸方向リブ214、216は、凹部218を作り、車両のフロアに敷いたときこの凹部218が車両フロアにある凹凸に係合し、フロアマット192の上面220を実質平坦、すなわち平らにする。フロントウォール198の下面222の任意の部分に、支持構造212があることが分かる。また、支持構造212は、隆起および凹部、すなわち任意の適切な支持構造であってもよい。
【0024】
図12を参照して、フロアマットの別の実施形態を、符号224とし、フロアマット本体226には、ボトムウォール228と、ボトムウォールから延びるフロントウォール230がある。サイドウォール232、234が、ボトムウォール228の相対する側から延び、リアウォール236が、ボトムウォール228の後端238からサイドウォール232、234の間に延びている。上記した実施形態と同様に、ボトムウォール228の下面240は平坦面242であり、支持構造がない。この実施形態で、フロントウォール230の一部には、フロントウォール230の下面254を横切ってサイドウォール232、234の間に延びる横方向リブ246と、フロントウォールとリアウォールの間でボトムウォールの下面の長さ方向軸に延びる軸方向リブ248とがある。横方向リブ246と軸方向リブ248は、互いに交差して格子構造を作る。支持構造244の互いに交差する横方向と軸方向リブ246、248は、凹部250を作り、車両のフロアに敷いたとき、この凹部250が車両フロアにある凹凸に係合し、フロアマット224の上面252を実質平坦、すなわち平らにする。上記の実施形態で、フロントウォール230の下面254の任意の部分に、支持構造244があるようにできる。フロントウォール230の下面254の他の部分は、平坦面であってもよいが、
図10に示すように、異なった支持構造、または任意の適切な表面または構造があるようにしてもよい。また、支持構造244は、隆起と凹部を有していてもよいし、あるいは任意の適切な支持構造であってもよい。
【0025】
図13を参照すると、フロアマットの別の実施形態を、符号256とし、本体258には、ボトムウォール260と、ボトムウォールから延びるフロントウォール262がある。サイドウォール264、266が、ボトムウォール260の相対する側から延び、リアウォール268が、ボトムウォールの後端270からサイドウォールの間に延びている。この実施形態で、ボトムウォール260の下面272の第1部分は平坦面274であり、ボトムウォール260の下面272の第2部分は、ボトムウォール260の下面272を横切り、サイドウォール264、266の間に延びる横方向リブ278と、ボトムウォールの下面272の長さ方向軸に沿ってフロントウォール262とリアウォール268の間に延びる軸方向リブ280とで支持構造276を作っている。横方向リブ278と軸方向リブ280は互いに交差して、格子構造を作る。支持構造276の互いに交差する横方向と軸方向リブ278、280が凹部282を作り、車両フロアに敷いたとき、この凹部282が車両フロアにある凹凸に係合してフロアマット256の上面284を実質平坦、すなわち平らにする。平坦面274は、滑らかな同じ高さの平坦面であってもよく、溝があってもよく、または実質平坦、すなわち平らの表面であってもよいことは理解できる。また、ボトムウォール260の下面272の任意の適切な部分が、平坦面274であり、および/または支持構造276を有していてもよいことも理解すべきである。
【0026】
さらに、フロントウォール262の下面286の第1部分は、平坦面であり、フロントウォールの下面の第2部分は、上記の支持構造276を有している。フロントウォール262の下面286の任意の適切な部分は、平坦面である、および/または支持構造を有していてもよいことは理解すべきである。また、ボトムウォール260の下面272と、フロントウォール262の下面286の支持構造276は、隆起及び凹部領域を有していてもよく、または任意の適切な支持構造を有していてもよいことも理解すべきである。
【0027】
不規則な車両フロア用の本発明車両フロアマットの特定の実施形態をここに記載したが、当該技術分野の当業者が、さらに広い観点で、かつ以下の請求範囲に記載するように発明から逸脱することなく変更および修正を行うことができることは理解できる。
【符号の説明】
【0028】
10、100、128、162、192、224、256 フロアマット
12 車両フロア
14 車両フットウェル
16、46、106、134、168、198、230、262 フロントウォール
18、108、110、136、138、170、172、200、202、232、234、264、266 サイドウォール
20 シート装着面
22 凹凸
24、102、130、164、194、226、258 フロアマット本体
25、104、132、166、196、228、260 ボトムウォール
26、126、154、190、220、252、284 フロアマットの上面
28 周縁端部
30、178 フロアマットの下面
32、118、182、212、244、276 支持構造
34 長方形開口
36、122、150、186、216、248、280 軸方向リブ
38、120、148、184、214、246、278 横方向リブ
40 下端
42、44 領域
48 アウターウォール
50 インナーウォール
52、112、140、174、204、236、268 リアウォール
54 足を受ける場所
56 補足リップ
58 垂直突出グリップ
114、142、176、206、238、270 ボトムウォールの後端
116、144、178、208、240、272 ボトムウォールの下面
146 第1支持構造
156 第2支持構造
158 隆起
160 溝
180、210、242、274 平坦面
124、152、188、218、250、282 凹部
222、254、286 フロントウォールの下面