(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022067161
(43)【公開日】2022-05-06
(54)【発明の名称】非侵襲式血糖測定クラウドシステム
(51)【国際特許分類】
A61B 5/1477 20060101AFI20220425BHJP
【FI】
A61B5/1477
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020175722
(22)【出願日】2020-10-20
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】519395400
【氏名又は名称】永健生技醫療器材有限公司
【氏名又は名称原語表記】eTouch Medical Inc.
【住所又は居所原語表記】15F., No. 932, Chung-Cheng Rd., Chung-Ho Dist., New Taipei City, Taiwan, 23586
(74)【代理人】
【識別番号】100142804
【弁理士】
【氏名又は名称】大上 寛
(72)【発明者】
【氏名】林 正泰
(72)【発明者】
【氏名】羅聖傑
【テーマコード(参考)】
4C038
【Fターム(参考)】
4C038KK10
4C038KL05
4C038KL09
4C038KX02
4C038KY04
(57)【要約】 (修正有)
【課題】非侵襲式血糖測定クラウドシステムを提供する。
【解決手段】非侵襲式血糖測定クラウドシステムは、使用者に接触させる非侵襲式血糖感知装置と、アプリを実行することによって非接触式で非侵襲式血糖感知装置につながって無線通信を行う手持ち式電子装置と、手持ち式電子装置から一定の距離で離れ、無線ネットワークで手持ち式電子装置につながるクラウドサーバーとを含み、クラウド操作による血糖測定を実行する。非侵襲式血糖測定クラウドシステムは、非侵襲式血糖感知装置によって使用者の感知信号を取得し、得られる感知信号を手持ち式電子装置によってクラウドサーバーに伝送し、血糖値を計算し、血糖値を手持ち式電子装置におけるデイスプレイに表示することにより、皮膚に突き刺して採血せずに、常に血糖値の変化をモニタリングする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
周波数が100~500Hzにある矩形波信号であって使用者に伝送される励起信号を発生し、無線通信機能を有する非侵襲式血糖感知装置と、
デイスプレイを有し、アプリ(アプリケーションプログラム)を実行することによって非接触式で前記非侵襲式血糖感知装置につながって無線通信を行い、さらに前記デイスプレイに操作インタフェースとして操作画面を表示する手持ち式電子装置と、
前記手持ち式電子装置から一定の距離で離れ、無線ネットワークで前記手持ち式電子装置につながるクラウドサーバーと、を含み、
前記使用者が予め設定された接触時間で前記非侵襲式血糖感知装置に接触し、前記非侵襲式血糖感知装置が前記励起信号による感知信号を取得し、そして前記励起信号に対応する前記感知信号を前記手持ち式電子装置に伝送するステップと、
前記手持ち式電子装置が前記感知信号を受け取って転換することによって血糖感知信号を発生して前記クラウドサーバーに伝送するステップと、
前記クラウドサーバーが、受け取った前記血糖感知信号を使用して血糖の計算処理を行い、さらに前記使用者の血糖値を有する血糖情報を作成して前記手持ち式電子装置に伝送するステップと、
前記手持ち式電子装置が前記血糖情報を受け取って前記アプリを介して前記デイスプレイの操作画面に前記血糖値を表示するステップと、を含むクラウド操作による血糖測定を実行するための、非侵襲式血糖測定クラウドシステム。
【請求項2】
前記手持ち式電子装置はスマートフォンとタブレットコンピュータとの少なくとも一つを含み、前記非接触式はブルーツース(Bluetooth)、ワイファイ(Wireless Fidelity、Wi-Fi)、近距離無線通信(Near Field Communication、NFC)、及びジグビー(Zigbee)の少なくとも一つを含み、前記無線ネットワークは無線ローカルエリアネットワーク、第3世代移動通信システム(3G)、第4世代移動通信システム(4G)、及び第5世代移動通信システム(5G)の少なくとも一つを含み、前記接触時間は0.6~1.2秒である、請求項1に記載の非侵襲式血糖測定クラウドシステム。
【請求項3】
前記非侵襲式血糖感知装置は、
電気絶縁性と防水機能とを持ち、収容空間を有するハウジングと、
前記使用者の接触先として、前記ハウジングの外表面に位置し、前記使用者が前記接触時間で接触した後に感知入力信号を発生して伝送する、導電材料からなるシート状の入力電極ユニットと、
前記収容空間に収容され、前記入力電極ユニットに電気的に接続され、前記感知入力信号を受けてフィルタリング、増幅、転換を行った後に、前記感知信号を発生して出力し、さらに自動式又は受動式で前記励起信号を発生して伝送する制御ユニットと、
前記制御ユニットに電気的に接続され、前記ハウジングの外表面に位置すると共に、前記入力電極ユニットと互いに接続又は接触することなく、使用者に伝送するための前記励起信号を受け取る、導電材料からなるシート状の出力電極ユニットと、
前記収容空間に収容され、前記制御ユニットに電気的に接続され、前記感知信号を受け取って前記手持ち式電子装置に伝送する無線伝送ユニットと、
前記収容空間に収容され、少なくとも一つの電池を有し、前記制御ユニット及び前記無線伝送ユニットを作動させる電力を供給する電池ユニットと、を含み、
前記受動式は、前記制御ユニットが外部の励起信号を受け取ることによって行われることを示し、
前記外部の励起信号は、前記手持ち式電子装置から発生され、前記無線伝送ユニットを介して前記制御ユニットに伝送され、或いは、前記クラウドサーバーから発生され、前記手持ち式電子装置を介して前記無線伝送ユニットに伝送され、さらに前記制御ユニットに伝送される、請求項1に記載の非侵襲式血糖測定クラウドシステム。
【請求項4】
前記出力電極ユニット及び前記入力電極ユニットは、面積が五指の中の一本における指紋がある面の面積より小さい感知領域に設置され、また、前記出力電極ユニット及び前記入力電極ユニットは、少なくとも一つの太極の柄、少なくとも一つの三角形の柄、又は少なくとも一つの四角形の柄を有し、
前記血糖の計算処理は、
前記感知信号をサンプリングするステップと、
前記感知信号を8個から20個ずつ算術平均して信号の平均値を取得し、そして前記信号の平均値を300~500にある実数であるノイズの閾値と比較し、前記信号の平均値が前記ノイズの閾値を下回るまで、この信号の平均値を有効の感知信号とするステップと、
前記有効の感知信号を指の信号とするステップと、
前記指の信号を使用して指のフィードバック信号を計算するステップと、
前記指のフィードバック信号によって前記血糖値を計算し、前記血糖値を前記血糖情報に取り込み、かつ、前記アプリが、前記デイスプレイに表示される前記操作画面により、空腹モードと、食事後モードと、通常モードと、糖尿病初期モードと、糖尿病モードとを含む選択用の操作モードを提供するステップと、を含み、
前記指のフィードバック信号は、下記のA1_ratioであり、
A1_ratio=Para_1×A1_m_ave+Para_2
式中、Para_1は0.055~0.065の実数である第1のパラメータであり、Para_2は25.31~25.51の実数である第2のパラメータであり、A1_m_aveはA1_mの平均値であり、かつ、A1_mはすべてのA1_aveにおいて600以下のA1_aveであって極端値の範囲以外の安定なフィードバック信号とし、また、A1_aveは、前記指の信号を10個ずつ連続的に計算して得られる算術平均値であり、かつ前記算術平均値は100回計算され、
前記血糖値は下記のGLUで示され、
GLU=Para_3×(((Para_4-A1_ratio)/10.238)-Para_5)
式中、Para_3は第3のパラメータであり、Para_4は第4のパラメータであり、Para_5は第5のパラメータであり、前記第3のパラメータは、前記通常モードにおいて2.8~3.9の実数であり、前記危険群モードにおいて2.86~5.58の実数であり、且つ前記糖尿病モードにおいて4.68~19.5の実数であり、前記第4のパラメータは、前記空腹モードにおいて60~70の実数であり、且つ前記食事後モードにおいて71~80の実数であり、前記第5のパラメータは、0.03~0.06の実数である、請求項3に記載の非侵襲式血糖測定クラウドシステム。
【請求項5】
前記出力電極ユニットは、リング状の第1の出力電極と、太極の柄、三角形の柄又は四角形の柄を有し、且つ前記第1の出力電極のリング状の範囲内に位置する第2の出力電極と、を含み、
前記入力電極ユニットは、第1の入力電極と、第2の入力電極と、第3の入力電極と、第4の入力電極と、を含み、
前記第1の入力電極は、リング状であり、
前記第2の入力電極、前記第3の入力電極及び前記第4の入力電極のそれぞれは、太極の柄、三角形の柄又は四角形の柄を有し、
前記第2の入力電極と前記第3の入力電極とは、前記第1の入力電極のリング状の範囲内に位置し、且つ前記第1の入力電極と前記第2の入力電極と前記第3の入力電極は、互いに接触することなく、
前記第4の入力電極は、前記第1の出力電極のリング状の範囲内に位置し、
前記第4の入力電極と、前記第1の出力電極と、前記第2の出力電極とは、互いに接触することなく、
前記第1の出力電極のリング状の大きさ及び前記第1の入力電極のリング状の大きさは、前記使用者の指一本が前記入力電極ユニット又は前記出力電極ユニットに接触する面積に等しく、又はそれより大きく、
前記血糖の計算処理は、
前記感知信号をサンプリングするステップと、
前記感知信号を8個から20個ずつ算術平均して信号の平均値を取得し、そして前記信号の平均値を300~500にある実数であるノイズの閾値と比較し、前記信号の平均値が前記ノイズの閾値を下回るまで、この信号の平均値を有効の感知信号とするステップと、
前記有効の感知信号を、前記使用者の右手又は左手の一つにおける親指或いは人差し指である第1の指が前記第1の入力電極、前記第2の入力電極及び前記第3の入力電極に接触することに由来する第1の指の信号と、前記使用者の前記左手のその他の一つにおける親指或いは人差し指である第2の指が前記第1の出力電極、前記第2の出力電極及び前記第4の入力電極に接触することに由来する第2の指の信号と、に分けるステップと、
前記第1の指の信号を使用して第1の指のフィードバック信号を計算するステップと、
前記第2の指の信号を使用して第2の指のフィードバック信号を計算するステップと、
前記第1の指のフィードバック信号及び前記第2の指のフィードバック信号を使用して前記血糖値を計算し、前記血糖値を前記血糖情報に取り込み、かつ、前記非接触・非侵襲式血糖感知装置が空腹モードと、食事後モードと、通常モードと、糖尿病初期モードと、糖尿病モードとを含む選択用の操作モードを提供するステップと、を含み、
前記第1の指のフィードバック信号は、下記のA1_ratioであり、
A1_ratio=P1×A1_m_ave+P2
式中、P1は0.05~0.08の実数である第1のパラメータであり、P2は21.05~35.34の実数である第2のパラメータであり、A1_m_aveはA1_mの平均値であり、A1_mはすべてのA1_aveにおいて600以下のA1_aveであって極端値の範囲以外の安定なフィードバック信号とし、また、A1_aveは、前記第1の指の信号を10個ずつ連続的に計算して得られる算術平均値であり、かつ、前記算術平均値は100回計算され、
前記第2の指のフィードバック信号はA2_m_aveであり、A2_m_aveはA2_mの平均値であり、A2_mはすべてのA2_aveにおいて900以下のA2_aveであって極端値の範囲以外の安定なフィードバック信号とし、また、A2_aveは、前記第2の指の信号を10個ずつ連続的に計算して得られる算術平均値であり、かつ、前記算術平均値は100回計算され、
前記血糖値は、下記のGLUで示され、
GLU=P3×(A2_m_ave/P4)-P5)×(((P6-A1_ratio)/10.238)-P5)×P7
式中、P3は第3のパラメータであり、P4は第4のパラメータであり、P5は第5のパラメータであり、P6は第6のパラメータであり、P7は第7のパラメータであり、
前記第3のパラメータは、前記通常モードにおいて0.8~1の実数であり、前記危険群モードにおいて1.1~1.5の実数であり、且つ前記糖尿病モードにおいて1.8~5.0の実数であり、
前記第4のパラメータは、前記空腹モードにおいて210~220の実数であり、且つ在前記食事後モードにおいて200~210の実数であり、
前記第5のパラメータは、0.03~0.06の実数であり、
前記第6のパラメータは、前記空腹モードにおいて60~70の実数であって、且つ前記食事後モードにおいて71~80の実数であり、
前記第7のパラメータは、パーセントとして3%~15%である、請求項3に記載の非侵襲式血糖測定クラウドシステム。
【請求項6】
周波数が100~500Hzにある矩形波信号であって使用者に伝送される励起信号を発生し、無線通信機能を有する非侵襲式血糖感知装置と、
デイスプレイを有し、アプリ(アプリケーションプログラム)を実行することによって非接触式で前記非侵襲式血糖感知装置につながって無線通信を行い、さらに前記デイスプレイに操作インタフェースとして操作画面を表示する手持ち式電子装置と、を含み、
前記使用者が予め設定された接触時間で前記非侵襲式血糖感知装置に接触し、前記非侵襲式血糖感知装置が前記励起信号による感知信号を取得し、そして前記励起信号に対応する前記感知信号を前記手持ち式電子装置に伝送するステップと、
前記手持ち式電子装置が前記アプリによって前記感知信号を転換して血糖感知信号を発生するステップと、
前記アプリが前記血糖感知信号を使用して血糖の計算処理を行って前記使用者の血糖値を含む血糖情報を作成するステップと、
前記手持ち式電子装置が前記アプリを介して前記血糖値を前記デイスプレイの操作画面に表示するステップと、を含むクラウド操作による血糖測定を実行するための、非侵襲式血糖測定クラウドシステム。
【請求項7】
前記手持ち式電子装置はスマートフォンとタブレットコンピュータとの少なくとも一つを含み、前記非接触式はブルーツース(Bluetooth)、ワイファイ(Wireless Fidelity、Wi-Fi)、近距離無線通信(Near Field Communication、NFC)、及びジグビー(Zigbee)の少なくとも一つを含み、前記接触時間は0.6~1.2秒である、請求項6に記載の非侵襲式血糖測定クラウドシステム。
【請求項8】
前記非侵襲式血糖感知装置は、
電気絶縁性と防水機能とを持ち、収容空間を有するハウジングと、
前記使用者の接触先として、前記ハウジングの外表面に位置し、前記使用者が前記接触時間で接触した後に感知入力信号を発生して伝送する、導電材料からなるシート状の入力電極ユニットと、
前記入力電極ユニットに電気的に接続され、前記感知入力信号を受けてフィルタリング、増幅、転換を行った後に、前記感知信号を発生して出力し、さらに自動式又は受動式で前記励起信号を発生して伝送する制御ユニットと、
前記制御ユニットに電気的に接続され、前記ハウジングの外表面に位置すると共に、前記入力電極ユニットと互いに接続又は接触することなく、使用者に伝送するための前記励起信号を受け取る、導電材料からなるシート状の出力電極ユニットと、
前記収容空間に収容され、前記制御ユニットに電気的に接続され、前記感知信号を受け取って前記手持ち式電子装置に伝送する無線伝送ユニットと、
前記収容空間に収容され、少なくとも一つの電池を有し、前記制御ユニット及び前記無線伝送ユニットを作動させる電力を供給する電池ユニットと、を含み、
前記受動式は、前記制御ユニットが外部の励起信号を受け取ることによって行われることを示し、
前記外部の励起信号は、前記手持ち式電子装置から発生され、前記無線伝送ユニットを介して前記制御ユニットに伝送される、請求項6に記載の非侵襲式血糖測定クラウドシステム。
【請求項9】
前記出力電極ユニット及び前記入力電極ユニットは、面積が五指の中の一本における指紋がある面の面積より小さい感知領域に設置され、また、前記出力電極ユニット及び前記入力電極ユニットは、少なくとも一つの太極の柄、少なくとも一つの三角形の柄、又は少なくとも一つの四角形の柄を有し、
前記血糖の計算処理は、
前記感知信号をサンプリングするステップと、
前記感知信号を8個から20個ずつ算術平均して信号の平均値を取得し、そして前記信号の平均値を300~500にある実数であるノイズの閾値と比較し、前記信号の平均値が前記ノイズの閾値を下回るまで、この信号の平均値を有効の感知信号とするステップと、
前記有効の感知信号を指の信号とするステップと、
前記指の信号を使用して指のフィードバック信号を計算するステップと、
前記指のフィードバック信号を使用して前記血糖値を計算し、前記血糖値を前記血糖情報に取り込み、かつ、前記アプリが、前記デイスプレイに表示される前記操作画面により、空腹モードと、食事後モードと、通常モードと、糖尿病初期モードと、糖尿病モードとを含む選択用の操作モードを提供するステップと、を含み、
前記指のフィードバック信号は、下記のA1_ratioであり、
A1_ratio=Para_1×A1_m_ave+Para_2
式中、Para_1は0.055~0.065の実数である第1のパラメータであり、Para_2は25.31~25.51の実数である第2のパラメータであり、A1_m_aveはA1_mの平均値であり、A1_mはすべてのA1_aveにおいて600以下のA1_aveであって極端値の範囲以外の安定なフィードバック信号とし、また、A1_aveは、前記指の信号を10個ずつ連続的に計算して得られる算術平均値であり、かつ、前記算術平均値は100回計算され、
前記血糖値は、下記のGLUで示され、
GLU=Para_3×(((Para_4-A1_ratio)/10.238)-Para_5)
式中、Para_3は第3のパラメータであり、Para_4は第4のパラメータであり、Para_5は第5のパラメータであり、
前記第3のパラメータは、前記通常モードにおいて2.8~3.9の実数であり、前記危険群モードにおいて2.86~5.58の実数であり、且つ前記糖尿病モードにおいて4.68~19.5の実数であり、
前記第4のパラメータは、前記空腹モードにおいて60~70の実数であり、且つ前記食事後モードにおいて71~80の実数であり、
前記第5のパラメータは、0.03~0.06の実数である、請求項8に記載の非侵襲式血糖測定クラウドシステム。
【請求項10】
前記出力電極ユニットは、リング状の第1の出力電極と、太極の柄、三角形の柄又は四角形の柄を有し、且つ前記第1の出力電極のリング状の範囲内に位置する第2の出力電極と、を含み、
前記入力電極ユニットは、第1の入力電極と、第2の入力電極と、第3の入力電極と、第4の入力電極と、を含み、
前記第1の入力電極は、リング状であり、
前記第2の入力電極、前記第3の入力電極及び前記第4の入力電極のそれぞれは、太極の柄、三角形の柄又は四角形の柄を有し、
前記第2の入力電極と前記第3の入力電極とは、前記第1の入力電極のリング状の範囲内に位置し、且つ前記第1の入力電極と前記第2の入力電極と前記第3の入力電極は、互いに接触することなく、
前記第4の入力電極は、前記第1の出力電極のリング状の範囲内に位置し、
前記第4の入力電極と、前記第1の出力電極と、前記第2の出力電極とは、互いに接触することなく、
前記第1の出力電極のリング状の大きさ及び前記第1の入力電極のリング状の大きさは、前記使用者の指一本が前記入力電極ユニット又は前記出力電極ユニットに接触する面積に等しく、又はそれより大きく、
前記血糖の計算処理は、
前記感知信号をサンプリングするステップと、
前記感知信号を8個から20個ずつ算術平均して信号の平均値を取得し、そして前記信号の平均値を300~500にある実数であるノイズの閾値と比較し、前記信号の平均値が前記ノイズの閾値を下回るまで、この信号の平均値を有効の感知信号とするステップと、
前記有効の感知信号を、前記使用者の右手又は左手の一つにおける親指或いは人差し指である第1の指が前記第1の入力電極、前記第2の入力電極及び前記第3の入力電極に接触することに由来する第1の指の信号と、前記使用者の前記左手のその他の一つにおける親指或いは人差し指である第2の指が前記第1の出力電極、前記第2の出力電極及び前記第4の入力電極に接触することに由来する第2の指の信号と、に分けるステップと、
前記第1の指の信号を使用して第1の指のフィードバック信号を計算するステップと、
前記第2の指の信号を使用して第2の指のフィードバック信号を計算するステップと、
前記第1の指のフィードバック信号及び前記第2の指のフィードバック信号を使用して前記血糖値を計算し、前記血糖値を前記血糖情報に取り込み、かつ、前記非接触・非侵襲式血糖感知装置が、空腹モードと、食事後モードと、通常モードと、糖尿病初期モードと、糖尿病モードとを含む選択用の操作モードを提供するステップと、を含み、
前記第1の指のフィードバック信号は、下記のA1_ratioであり、
A1_ratio=P1×A1_m_ave+P2
式中、P1は0.05~0.08の実数である第1のパラメータであり、P2は21.05~35.34の実数である第2のパラメータであり、A1_m_aveはA1_mの平均値であり、A1_mはすべてのA1_aveにおいて600以下のA1_aveであって極端値の範囲以外の安定なフィードバック信号とし、また、A1_aveは、前記第1の指の信号を10個ずつ連続的に計算して得られる算術平均値であり、かつ、前記算術平均値は100回計算され、
前記第2の指のフィードバック信号はA2_m_aveであり、A2_m_aveはA2_mの平均値であり、A2_mはすべてのA2_aveにおいて900以下のA2_aveであって極端値の範囲以外の安定なフィードバック信号とし、また、A2_aveは、前記第2の指の信号を10個ずつ連続的に計算して得られる算術平均値であり、かつ、前記算術平均値は100回計算され、
前記血糖値は、下記のGLUで示され、
GLU=P3×(A2_m_ave/P4)-P5)×(((P6-A1_ratio)/10.238)-P5)×P7
式中、P3は第3のパラメータであり、P4は第4のパラメータであり、P5は第5のパラメータであり、P6は第6のパラメータであり、P7は第7のパラメータであり、
前記第3のパラメータは、前記通常モードにおいて0.8~1の実数であり、前記危険群モードにおいて1.1~1.5の実数であり、且つ前記糖尿病モードにおいて1.8~5.0の実数であり、
前記第4のパラメータは、前記空腹モードにおいて210~220の実数であり、且つ在前記食事後モードにおいて200~210の実数であり、
前記第5のパラメータは、0.03~0.06の実数であり、
前記第6のパラメータは、前記空腹モードにおいて60~70の実数であって、且つ前記食事後モードにおいて71~80の実数であり、
前記第7のパラメータは、パーセントとして3%~15%である、請求項8に記載の非侵襲式血糖測定クラウドシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非侵襲式血糖測定クラウドシステムに関し、特に、手持ち式電子装置によって非侵襲式血糖感知装置とクラウドサーバーとにつながり、非侵襲式血糖感知装置で使用者に由来する感知信号を取得し、さらに手持ち式電子装置によってクラウドサーバーに伝送して血糖値を計算し、血糖値を含む情報を手持ち式電子装置におけるデイスプレイに表示して使用者に参考させ、これにより、常に血糖の変化をモニタリングできるだけでなく、皮膚に突き刺して採血する必要もないから、細菌の感染が避けられ、血糖測定の安全性を大きく向上させる非侵襲式血糖測定クラウドシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
血糖は、血液におけるグルコースであることが知られている。一般的には、食べ物が消化された後、グルコースが小腸から血液に進入し、細胞の主なエネルギー源として生体における各細胞に搬送される。したがって、血液におけるグルコースの含有量は、人体に対する重要な生理指標となり、細胞の吸収及び代謝の活性に関連する。人体中の血糖の濃度は、通常、非常に狭い範囲内、例えば800~1200mg/Lに制御されている。
【0003】
血糖値の調節障害は、いろいろな疾患を引き起こすものであり、例えば、血糖値が高すぎる状態が持続することによる高血糖症、血糖値が低すぎる状態が持続することによる低血糖症である。一般的には、高血糖の状態が続くと、血糖の濃度に著しく関する病気である糖尿病を引き起こし、また、低血糖の場合は眩暈、集中力低下、ひいてはショックなどの症状を引き起こす。
【0004】
糖尿病の患者にとっては、血糖値が高すぎることで体の重要な器官に悪影響を与えることを避けるように、常に血糖値を注意すると共に、血糖の濃度を低下させるためのインスリン注射をする必要もある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
伝統的には、血糖値の測定において、採血用針で指先穿刺をして採血を行い、さらに適宜な薬剤又は測定装置によって血液中の血糖値を測定する。しかし、穿刺による傷口は、細菌感染のリスクがあり、また、常に指先穿刺をすると、体の免疫力にも影響を与え、さらに傷口の治癒が遅くなることが明らかである。
【0006】
したがって、上記の技術問題を完全に解決するために、クラウド操作による血糖測定を行うことにより、非侵襲的な接触方式で使用者の血糖値の初期測定を行い、得られた測定値を表示できる、新規の非侵襲式血糖測定クラウドシステムが非常に期待されている。
【0007】
本発明の主な目的は、周波数が100~500Hzにある矩形波信号であって使用者に伝送される励起信号を発生し、無線通信機能を有する非侵襲式血糖感知装置と、デイスプレイを有し、アプリを実行することによって非接触式で非侵襲式血糖感知装置につながって無線通信を行い、さらにデイスプレイに操作インタフェースとして操作画面を表示する手持ち式電子装置と、手持ち式電子装置から一定の距離で離れ、無線ネットワークで手持ち式電子装置につながるクラウドサーバーとを含み、クラウド操作による血糖測定を実行するための、非侵襲式血糖測定クラウドシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
具体的には、上記のクラウド操作による血糖測定は、以下の順番で行われるステップを含む。
【0009】
まず、使用者が予め設定された接触時間で非侵襲式血糖感知装置に接触し、そして非侵襲式血糖感知装置が励起信号による感知信号を取得し、そして励起信号に対応する感知信号を手持ち式電子装置に伝送する。
【0010】
そして、手持ち式電子装置は感知信号を受け取って転換することによって血糖感知信号を発生し、血糖感知信号をクラウドサーバーに伝送し、そして、クラウドサーバーが血糖感知信号を受け取って血糖の計算処理を行い、これにより、使用者の血糖値を含む血糖情報を作成する。
【0011】
最後には、手持ち式電子装置は血糖情報を受け取って、アプリを介して血糖値をデイスプレイにおける操作画面に表示する。
【0012】
なお、本発明の他の目的は、周波数が100~500Hzにある矩形波信号であって使用者に伝送される励起信号を発生し、無線通信機能を有する非侵襲式血糖感知装置と、デイスプレイを有し、アプリを実行することによって非接触式で非侵襲式血糖感知装置につながって無線通信を行い、さらにデイスプレイに操作インタフェースとして操作画面を表示する手持ち式電子装置とを含み、クラウド操作による血糖測定を実行するための、非侵襲式血糖測定クラウドシステムを提供する。
【0013】
具体的には、上記のクラウド操作による血糖測定は、以下の順番で行われるステップを含む。
【0014】
まず、使用者が予め設定された接触時間で非侵襲式血糖感知装置に接触し、そして非侵襲式血糖感知装置が励起信号による感知信号を取得し、励起信号に対応する感知信号を手持ち式電子装置に伝送する。
【0015】
そして、手持ち式電子装置はアプリによって感知信号を転換して血糖感知信号を発生する。さらに、アプリは血糖感知信号を使用して血糖の計算処理を行って使用者の血糖値を含む血糖情報を作成する。最後には、手持ち式電子装置は、アプリを介して血糖値をデイスプレイにおける操作画面に表示する。
【発明の効果】
【0016】
したがって、本発明に係る非侵襲式血糖測定クラウドシステムは、非侵襲式血糖感知装置が手持ち式電子装置につながり、且つ非侵襲式血糖感知装置で使用者の感知信号を取得し、さらに手持ち式電子装置又は手持ち式電子装置につながるクラウドサーバーで使用者の血糖値を計算する。
【0017】
全般的に言えば、本発明に係る非侵襲式血糖測定クラウドシステムは、全体構造が非常に簡単であり、他の装置又は導線が要らず、非侵襲的な接触方式で使用者の血糖値の初期測定を行い、得られた測定値を表示できるので、使用の便利性が非常に高い、かつ非常に実用であり、使用者の血糖測定を常に快速に行えると共に、頻繁に指先穿刺をして採血することを避けられ、さらに潜在的な細菌感染のリスクを防止し、血糖値を長期にモニタリングすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の実施例1に係る非侵襲式血糖測定クラウドシステムを示す模式図である。
【
図2】本発明の実施例1に係る非侵襲式血糖測定クラウドシステムにおける入力電極ユニット及び出力電極ユニットの実例を模式的に示す図である。
【
図3】本発明の実施例1に係る非侵襲式血糖測定クラウドシステムにおける入力電極ユニット及び出力電極ユニットの実例を模式的に示すもう一つの図である。
【
図4】本発明の実施例2に係る非侵襲式血糖測定クラウドシステムを示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
当業者が本明細書によって本発明を実施できるようになるために、以下は図示及び符号を参照しながら、本発明の実施形態を更に詳しく説明する。
【0020】
図1を参照する。
図1は本発明の実施例1に係る非侵襲式血糖測定クラウドシステムを示す模式図である。
図1に示されるように、本発明の実施例1は、周波数が100~500Hzにある矩形波信号であって使用者に伝送される励起信号STを発生し、無線通信機能を有する非侵襲式血糖感知装置1と、デイスプレイDを有し、アプリ(アプリケーションプログラム)を実行することによって非接触式で非侵襲式血糖感知装置につながって無線通信を行い、さらに前記デイスプレイDに操作インタフェースとして操作画面を表示する手持ち式電子装置Mと、手持ち式電子装置Mから一定の距離で離れ、無線ネットワークNで手持ち式電子装置MにつながるクラウドサーバーSとを含み、クラウド操作による血糖測定を実行するための、非侵襲式血糖測定クラウドシステムである。
【0021】
例えば、上記の手持ち式電子装置Mはスマートフォンとタブレットコンピュータとの少なくとも一つを含んでもよく、非接触式はブルーツース(Bluetooth)、ワイファイ(Wireless Fidelity、Wi-Fi)、近距離無線通信(Near Field Communication、NFC)、及びジグビー(Zigbee)の少なくとも一つを含んでもよく、無線ネットワークは無線ローカルエリアネットワーク、第3世代移動通信システム(3G)、第4世代移動通信システム(4G)、及び第5世代移動通信システム(5G)の少なくとも一つを含んでもよい。
【0022】
具体的には、上記のクラウド操作による血糖測定は、以下の順番で行われるステップを含む。
【0023】
まず、使用者が予め設定された接触時間、例えば0.6~1.2秒で非侵襲式血糖感知装置1に接触し、そして非侵襲式血糖感知装置1が励起信号STによる感知信号SSを取得し、励起信号STに対応する感知信号SSを手持ち式電子装置Mに伝送する。その原理は、使用者の体の表面には表面の電気信号を有するので、使用者が非侵襲式血糖感知装置1の表面に接触したとき、励起信号STの励起で、励起信号STに対応する感知信号SSを発生する。さらに説明すると、感知信号SSは体における異なる組織の電気特性を示し、特に流れている血液における異なる生体成分又は物質、例えば血糖に関する電気特性を示すことができる。したがって、本発明は、周波数が100~500Hzの間にある励起信号STを特別に選定し、これにより、感知信号SSの血糖に対する応答を顕著にする。
【0024】
そして、手持ち式電子装置Mは感知信号SSを受け取って転換することによって血糖感知信号を発生し、血糖感知信号をクラウドサーバーSに伝送する。この後、クラウドサーバーSは血糖感知信号を受け取って血糖の計算処理を行い、使用者の血糖値を含む血糖値の情報を作成して手持ち式電子装置Mに伝送する。最後には、手持ち式電子装置Mは血糖情報を受け取って、アプリを介して使用者に参考させるための血糖値をデイスプレイDにおける操作画面に表示する。
【0025】
簡単に言うと、実際に使用する際に、使用者が非接触・非侵襲式血糖感知装置1により、手持ち式電子装置Mにおけるアプリを介してデイスプレイDに表示される血糖値を実時間で見えるので、非常に便利である。
【0026】
より具体的に言うと、非接触・非侵襲式血糖感知装置1は、電気絶縁縁性と防水機能とを持ち、収容空間を有するハウジング10と、入力電極ユニット20と、制御ユニット30と、出力電極ユニット40と、無線伝送ユニット50と、電池ユニット60とを含む。制御ユニット30、無線伝送ユニット50及び電池ユニット60は、収容空間に収容され、また、入力電極ユニット20と出力電極ユニット40とは、使用者を接触させるようにハウジング10の外表面、例えば正面の外表面に配置されており、かつ、入力電極ユニット20と出力電極ユニット40とは互いに接続又は接触しない。また、制御ユニット30及び無線伝送ユニット50は、電池ユニット60からの電力を受けて作動する。なお、電池ユニット60は、少なくとも一つの電池BTを含んでもよい。
【0027】
さらに、入力電極ユニット20と出力電極ユニット40とは、導電材料で構成されるシート状のものであり、かつ、制御ユニット30に電気的に接続される。なお、入力電極ユニット20は、使用者が予め設定された接触時間で接触した後に、感知入力信号SAを発生して制御ユニット30に伝送し、そして制御ユニット30でフィルタリング、増幅、転換を行った後に、感知信号SSを発生して出力する。さらに、無線伝送ユニット50は、制御ユニット30に電気的に接続され、感知信号SSを受け取って手持ち式電子装置Mに伝送する。
【0028】
なお、制御ユニット30は、自動式又は受動式で励起信号STを発生して伝送する。自動式とは、制御ユニット30が他の制御を受けない状態で自ら励起信号STを持続的に発生することを指す。受動式とは、制御ユニット30が外部の励起信号S1を受け取った後に行うことを指す。外部の励起信号S1は、手持ち式電子装置Mから発生され、無線伝送ユニット50を介して制御ユニット30に伝送され、或いは、クラウドサーバーSから発生され、手持ち式電子装置Mを介して無線伝送ユニット50に伝送され、さらに制御ユニット30に伝送される。制御ユニット30は、励起信号STを出力電極ユニット40に伝送し、さらに使用者に伝送し、そして入力電極ユニット20によって上記の感知入力信号SAを取得する。
【0029】
例えば、入力電極ユニット20と出力電極ユニット40とは、
図2に示されるように、予め設定された感知領域内に位置するように配置される。特に、感知領域の面積は、五指の中の一本における指紋がある面の面積より小さい。特に、入力電極ユニット20と出力電極ユニット40とは、少なくとも一つの太極の柄、少なくとも一つの三角形の柄、又は少なくとも一つの四角形の柄を有するが、
図2で示される例においては、本発明の特徴を便宜上に説明するために、入力電極ユニット20と出力電極ユニット40とは単一の太極の柄、単一の三角形の柄、又は単一の四角形の柄を有する。もちろん、入力電極ユニット20と出力電極ユニット40とは、少なくとも一つの半円形の柄を有する。
【0030】
さらに、
図2における入力電極ユニット20と出力電極ユニット40による血糖の計算処理は、以下の順番で行われるステップを含む。
【0031】
まず、感知信号SSをサンプリングし、感知信号を8個から20個ずつ算術平均して信号の平均値を取得し、そして信号の平均値を300~500にある実数であるノイズの閾値と比較し、信号の平均値がノイズの閾値を下回るまで、この信号の平均値を有効の感知信号とする。
【0032】
次に、有効の感知信号を指の信号とする。
【0033】
さらに、指の信号を使用して下記のA1_ratioで示される指のフィードバック信号を計算する。
A1_ratio=Para_1×A1_m_Ave+Para_2
式中、Para_1は0.055~0.065の実数である第1のパラメータであり、Para_2は25.31~25.51の実数である第2のパラメータであり、なお、A1_m_aveはA1_mの平均値であり、且つA1_mはすべてのA1_aveにおいて600以下のA1_aveであって極端値の範囲以外の安定なフィードバック信号とし、また、A1_aveは、指の信号を10個ずつ連続的に計算して得られる算術平均値であり、かつ、算術平均値は100回計算される。
【0034】
最後には、指のフィードバック信号を使用して血糖値を計算し、血糖値を含む血糖情報を作成する。手持ち式電子装置Mにおけるアプリは、デイスプレイDに表示される操作画面により、空腹モード、食事後モード、通常モード、糖尿病初期モード及び糖尿病モードを含む選択用の操作モードを提供する。血糖値は、下記のGLUで示される。
GLU=Para_3×(((Para_4-A1_ratio)/10.238)-Para_5)
式中、Para_3は第3のパラメータであり、Para_4は第4のパラメータであり、Para_5は第5のパラメータである。好ましくは、第3のパラメータは、通常モードにおいて2.8~3.9の実数であり、危険群モードにおいて2.86~5.58の実数であり、且つ糖尿病モードにおいて4.68~19.5の実数である。第4のパラメータは、空腹モードにおいて60~70の実数であり、且つ食事後モードにおいて71~80の実数である。なお、第5のパラメータは、0.03~0.06の実数である。
【0035】
また、
図3で示されるもう一つの模式図のように、入力電極ユニット20は、第1の入力電極21と、第2の入力電極22と、第3の入力電極23と、第4の入力電極24とを含む。且つ、出力電極ユニット40は、第1の出力電極41と、第2の出力電極42とを含む。さらに、第1の出力電極41は、リング状であり、第2の出力電極42は、太極の柄、三角形の柄又は四角形の柄を有し、かつ第1の出力電極41のリング状の範囲内に位置する。なお、第1の入力電極21はリング状であり、第2の入力電極22、第3の入力電極23及び第4の入力電極24は、太極の柄、三角形の柄又は四角形の柄を有する。第2の入力電極22と第3の入力電極23とは、第1の入力電極21のリング状の範囲内に位置し、第1の入力電極21と、第2の入力電極22と、第3の入力電極23とは互いに接触しない。特に、第4の入力電極24は第1の出力電極41のリング状の範囲内に位置し、第4の入力電極24と、第1の出力電極41と、第2の出力電極42とは互いに接触しない。
【0036】
もちろん、第2の入力電極22、第3の入力電極23、第4の入力電極24、及び第2の出力電極42も半円形の柄を有してもよい。
【0037】
さらに、第1の出力電極41のリング状の大きさ及び第1の入力電極21のリング状の大きさは、使用者の指一本が入力電極ユニット20又は出力電極ユニット40に接触する面積に等しく、又はそれより大きい。
【0038】
さらに、
図3で示される構造による血糖の計算処理は、以下の順番で行われるステップを含む。
【0039】
まず、感知信号SSをサンプリングし、感知信号SSを8個から20個ずつ算術平均して信号の平均値を取得し、そして信号の平均値を300~500にある実数であってもよいノイズの閾値と比較し、信号の平均値がノイズの閾値を下回るまで、この信号の平均値を有効の感知信号とする。
【0040】
そして、有効の感知信号を、使用者の右手又は左手の一つにおける親指或いは人差し指である第1の指が第1の入力電極21、第2の入力電極22及び第3の入力電極23に接触することに由来する第1の指の信号と、使用者の左手のその他の一つにおける親指或いは人差し指である第2の指が第1の出力電極41、第2の出力電極42及び第4の入力電極24に接触することに由来する第2の指の信号とに分ける。
【0041】
そして、第1の指の信号を使用して第1の指のフィードバック信号を計算する。第1の指のフィードバック信号は、下記のA1_ratioである。
A1_ratio=P1×A1_m_ave+P2
式中、P1は0.05~0.08の実数である第1のパラメータであり、P2は21.05~35.34の実数である第2のパラメータであり、A1_m_aveはA1_mの平均値であり、A1_mはすべてのA1_aveにおいて600以下のA1_aveであって極端値の範囲以外の安定なフィードバック信号とし、また、A1_aveは、第1の指の信号を10個ずつ連続的に計算して得られる算術平均値であり、かつ、算術平均値は100回計算される。
【0042】
そして、第2の指の信号を使用して第2の指のフィードバック信号を計算する。第2の指のフィードバック信号は、A2_m_aveで示される。A2_m_aveはA2_mの平均値であり、A2_mはすべてのA2_aveにおいて900以下のA2_aveであって極端値の範囲以外の安定なフィードバック信号とし、また、A2_aveは、第2の指の信号を10個ずつ連続的に計算して得られる算術平均値であり、かつ、算術平均値は100回計算される。
【0043】
最後には、第1の指のフィードバック信号及び第2の指のフィードバック信号を使用して血糖値を計算し、血糖値を血糖情報に取り込む。特に、非接触・非侵襲式血糖感知装置1は、例えばデイスプレイDにおける操作画面で、空腹モードと、食事後モードと、通常モードと、糖尿病初期モードと、糖尿病モードとを含む選択用の操作モードを提供する。さらに、血糖値は下記のGLUで示される。
GLU=P3×(A2_m_ave/P4)-P5)×(((P6-A1_ratio)/10.238)-P5)×P7
式中、P3は第3のパラメータであり、P4は第4のパラメータであり、P5は第5のパラメータであり、P6は第6のパラメータであり、P7は第7のパラメータである。第3のパラメータは、通常モードにおいて0.8~1の実数であり、危険群モードにおいて1.1~1.5の実数であり、且つ糖尿病モードにおいて1.8~5.0の実数である。第4のパラメータは、空腹モードにおいて210~220の実数であり、且つ食事後モードにおいて200~210の実数である。第5のパラメータは、0.03~0.06の実数である。第6のパラメータは、空腹モードにおいて60~70の実数であり、且つ食事後モードにおいて71~80の実数である。第7のパラメータは、パーセントとして3%~15%である。
【0044】
さらに
図4を参照する。
図4は、本発明の実施例2に係る非侵襲式血糖測定クラウドシステムを示す模式図である。
図4に示されるように、本発明の実施例2に係る非侵襲式血糖測定クラウドシステムは、非侵襲式血糖感知装置1と、手持ち式電子装置Mとを含み、クラウド操作による血糖測定を実行するために用いられる。
【0045】
ここで注意すべき点は、実施例2の非侵襲式血糖測定クラウドシステムと、上記の実施例1の非侵襲式血糖測定クラウドシステムとは本質的に類似しているが、両者の主な違いは、実施例2の非侵襲式血糖測定クラウドシステムは実施例1の非侵襲式血糖測定クラウドシステムにおけるクラウドサーバーSを含有していないことである。しかし、実施例1と実施例2の非侵襲式血糖感知装置1は同じものである。さらに、実施例2の手持ち式電子装置Mは、実施例1と異なり、クラウドサーバーSで実行される操作ステップを更に含む。よって、実施例2のクラウド操作による血糖測定は、実施例1のクラウド操作による血糖測定と異なる。以下は、非侵襲式血糖感知装置1を再び説明しなく、手持ち式電子装置Mの操作のみについて説明する。
【0046】
具体的には、手持ち式電子装置Mは、アプリの作動によって非接触式で非侵襲式血糖感知装置1につながって無線通信を行い、かつデイスプレイDに操作画面を操作インタフェースとして表示するが、手持ち式電子装置Mにおけるアプリは、クラウドサーバーSが実行する操作もでき、例えば、手持ち式電子装置Mは、外部の励起信号S1を直接に発生して非侵襲式血糖感知装置1に伝送でき、また、アプリによって血糖情報を作成することもできる。
【0047】
さらに、実施例2のクラウド操作による血糖測定は、下記の順番で行われるステップを含む。
【0048】
まず、使用者が予め設定された接触時間で非侵襲式血糖感知装置1に接触し、非侵襲式血糖感知装置1が励起信号STによる感知信号SSを取得し、そして感知信号SSを手持ち式電子装置Mに伝送し、これにより、感知信号SSは励起信号STに対応している。
【0049】
そして、手持ち式電子装置Mは、アプリによって感知信号SSを転換して血糖感知信号を発生した後、アプリが血糖感知信号に基づいて血糖の計算処理を行い、使用者の血糖値を含む血糖情報を作成する。最後、手持ち式電子装置Mは、アプリを介して使用者を参考させるための血糖値をデイスプレイDにおける操作画面に表示する。
【0050】
実施例1と比べると、実施例2の手持ち式電子装置Mは、アプリによって外部の励起信号S1を発生すると共に、血糖の計算処理を行い、使用者の血糖値を含む血糖情報を作成して表示する。よって、全般的に言えば、実施例2の非侵襲式血糖測定クラウドシステムは、より簡単であって産業上の利用可能性を有し、特に、手持ち式電子装置Mと非侵襲式血糖感知装置1との通信のみにより、必要な機能、例えば短距離通信を達成することができる。これにより、例えば田舎の地域や閉鎖的な室内環境などの場所においては、基地局の信号不良による影響が避けられる。
【0051】
上記の通り、本発明の主な特徴は、手持ち式電子装置で非侵襲式血糖感知装置とクラウドサーバーとにつながり、非侵襲式血糖感知装置で使用者に関する感知信号を取得し、さらに手持ち式電子装置を介してクラウドサーバーに伝送して血糖値を計算し、最後には、使用者を参考させるための血糖値を含む情報を手持ち式電子装置におけるデイスプレイに表示することである。これにより、使用の便利性は非常に高い。特に、使用者は、皮膚に突き刺して採血せず、接触することだけで実時間で血糖の変化をモニタリングすることができ、血糖値の情報を直ちに得られる。これにより、細菌の感染が避けられ、血糖測定の安全性が大幅に向上する。
【0052】
なお、本発明のもう一つの特徴は、非侵襲式血糖感知装置は、クラウドサーバーにつながる必要がなく、手持ち式電子装置と合わせて使用すると、クラウド操作による血糖測定を達成し、血糖値の情報を得られる。よって、使用者は、非侵襲式血糖感知装置と手持ち式電子装置とを携帯すればよい。特に、外部の励起信号の発生と血糖値の計算は、いずれもアプリによって完成されるので、将来のメンテナンスには非常に便利且つ経済的である。また、アプリの更新も手軽にできるので、血糖値の測定の確率を向上させることができる。
【0053】
上記の内容は、本発明の好ましい実施例を説明するものに過ぎず、任意の形で本発明を制限するわけではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、本発明に関する任意の修飾又は変更は、いずれも本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0054】
1:非侵襲式血糖感知装置
10:ハウジング
20:入力電極ユニット
21:第1の入力電極
22:第2の入力電極
23:第3の入力電極
24:第4の入力電極
30:制御ユニット
40:出力電極ユニット
41:第1の出力電極
42:第2の出力電極
50:無線伝送ユニット
60:電池ユニット
BT:電池
D:デイスプレイ
M:手持ち式電子装置
N:無線ネットワーク
S:クラウドサーバー
S1:外部の励起信号
ST:励起信号
SS:感知信号
SA:感知入力信号
【手続補正書】
【提出日】2022-02-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
矩形波信号であって使用者に伝送される電気信号である励起信号を発生し、無線通信機能を有する非侵襲式血糖感知装置と、
デイスプレイを有し、アプリ(アプリケーションプログラム)を実行することによって非接触式で前記非侵襲式血糖感知装置につながって無線通信を行い、さらに前記デイスプレイに操作インタフェースとして操作画面を表示する手持ち式電子装置と、
前記手持ち式電子装置から一定の距離で離れ、無線ネットワークで前記手持ち式電子装置につながるクラウドサーバーと、を含み、
前記使用者が予め設定された接触時間で前記非侵襲式血糖感知装置に接触し、前記非侵襲式血糖感知装置が前記励起信号による感知信号を取得し、そして前記励起信号に対応する前記感知信号を前記手持ち式電子装置に伝送するステップと、
前記手持ち式電子装置が前記感知信号を受け取って転換することによって血糖感知信号を発生して前記クラウドサーバーに伝送するステップと、
前記クラウドサーバーが、受け取った前記血糖感知信号を使用して血糖の計算処理を行い、さらに前記使用者の血糖値を有する血糖情報を作成して前記手持ち式電子装置に伝送するステップと、
前記手持ち式電子装置が前記血糖情報を受け取って前記アプリを介して前記デイスプレイの操作画面に前記血糖値を表示するステップと、を含むクラウド操作による血糖測定を実行するための、非侵襲式血糖測定クラウドシステムであって、
前記非侵襲式血糖感知装置は、
電気絶縁性と防水機能とを持ち、収容空間を有するハウジングと、
前記使用者の接触先として、前記ハウジングの外表面に位置し、前記使用者が前記接触時間で接触した後に感知入力信号を発生して伝送する、導電材料からなるシート状の入力電極ユニットと、
前記制御ユニットに電気的に接続され、前記ハウジングの外表面に位置すると共に、前記入力電極ユニットと互いに接続又は接触することなく、使用者に伝送するための前記励起信号を受け取る、導電材料からなるシート状の出力電極ユニットと、を含み、
前記出力電極ユニット及び前記入力電極ユニットは、面積が五指の中の一本における指紋がある面の面積より小さい感知領域に設置され、また、前記出力電極ユニット及び前記入力電極ユニットは、少なくとも一つの太極の柄、少なくとも一つの三角形の柄、又は少なくとも一つの四角形の柄を有する、非侵襲式血糖測定クラウドシステム。
【請求項2】
前記手持ち式電子装置はスマートフォンとタブレットコンピュータとの少なくとも一つを含み、前記非接触式はブルーツース(Bluetooth)、ワイファイ(Wireless Fidelity、Wi-Fi)、近距離無線通信(Near Field Communication、NFC)、及びジグビー(Zigbee)の少なくとも一つを含み、前記無線ネットワークは無線ローカルエリアネットワーク、第3世代移動通信システム(3G)、第4世代移動通信システム(4G)、及び第5世代移動通信システム(5G)の少なくとも一つを含み、前記接触時間は0.6~1.2秒である、請求項1に記載の非侵襲式血糖測定クラウドシステム。
【請求項3】
前記非侵襲式血糖感知装置は、
前記収容空間に収容され、前記入力電極ユニットに電気的に接続され、前記感知入力信号を受けてフィルタリング、増幅、転換を行った後に、前記感知信号を発生して出力し、さらに自動式又は受動式で前記励起信号を発生して伝送する制御ユニットと、
前記収容空間に収容され、前記制御ユニットに電気的に接続され、前記感知信号を受け取って前記手持ち式電子装置に伝送する無線伝送ユニットと、
前記収容空間に収容され、少なくとも一つの電池を有し、前記制御ユニット及び前記無線伝送ユニットを作動させる電力を供給する電池ユニットと、をさらに含み、
前記受動式は、前記制御ユニットが外部の励起信号を受け取ることによって行われることを示し、
前記外部の励起信号は、前記手持ち式電子装置から発生され、前記無線伝送ユニットを介して前記制御ユニットに伝送され、或いは、前記クラウドサーバーから発生され、前記手持ち式電子装置を介して前記無線伝送ユニットに伝送され、さらに前記制御ユニットに伝送される、請求項1に記載の非侵襲式血糖測定クラウドシステム。
【請求項4】
矩形波信号であって使用者に伝送される電気信号である励起信号を発生し、無線通信機能を有する非侵襲式血糖感知装置と、
デイスプレイを有し、アプリ(アプリケーションプログラム)を実行することによって非接触式で前記非侵襲式血糖感知装置につながって無線通信を行い、さらに前記デイスプレイに操作インタフェースとして操作画面を表示する手持ち式電子装置と、を含み、
前記使用者が予め設定された接触時間で前記非侵襲式血糖感知装置に接触し、前記非侵襲式血糖感知装置が前記励起信号による感知信号を取得し、そして前記励起信号に対応する前記感知信号を前記手持ち式電子装置に伝送するステップと、
前記手持ち式電子装置が前記アプリによって前記感知信号を転換して血糖感知信号を発生するステップと、
前記アプリが前記血糖感知信号を使用して血糖の計算処理を行って前記使用者の血糖値を含む血糖情報を作成するステップと、
前記手持ち式電子装置が前記アプリを介して前記血糖値を前記デイスプレイの操作画面に表示するステップと、を含む血糖測定を実行するための、非侵襲式血糖測定システムであって、
前記非侵襲式血糖感知装置は、
電気絶縁性と防水機能とを持ち、収容空間を有するハウジングと、
前記使用者の接触先として、前記ハウジングの外表面に位置し、前記使用者が前記接触時間で接触した後に感知入力信号を発生して伝送する、導電材料からなるシート状の入力電極ユニットと、
前記制御ユニットに電気的に接続され、前記ハウジングの外表面に位置すると共に、前記入力電極ユニットと互いに接続又は接触することなく、使用者に伝送するための前記励起信号を受け取る、導電材料からなるシート状の出力電極ユニットと、を含み、
前記出力電極ユニット及び前記入力電極ユニットは、面積が五指の中の一本における指紋がある面の面積より小さい感知領域に設置され、また、前記出力電極ユニット及び前記入力電極ユニットは、少なくとも一つの太極の柄、少なくとも一つの三角形の柄、又は少なくとも一つの四角形の柄を有する、非侵襲式血糖測定システム。
【請求項5】
前記手持ち式電子装置はスマートフォンとタブレットコンピュータとの少なくとも一つを含み、前記非接触式はブルーツース(Bluetooth)、ワイファイ(Wireless Fidelity、Wi-Fi)、近距離無線通信(Near Field Communication、NFC)、及びジグビー(Zigbee)の少なくとも一つを含み、前記接触時間は0.6~1.2秒である、請求項4に記載の非侵襲式血糖測定システム。
【請求項6】
前記非侵襲式血糖感知装置は、
前記入力電極ユニットに電気的に接続され、前記感知入力信号を受けてフィルタリング、増幅、転換を行った後に、前記感知信号を発生して出力し、さらに自動式又は受動式で前記励起信号を発生して伝送する制御ユニットと、
前記収容空間に収容され、前記制御ユニットに電気的に接続され、前記感知信号を受け取って前記手持ち式電子装置に伝送する無線伝送ユニットと、
前記収容空間に収容され、少なくとも一つの電池を有し、前記制御ユニット及び前記無線伝送ユニットを作動させる電力を供給する電池ユニットと、をさらに含み、
前記受動式は、前記制御ユニットが外部の励起信号を受け取ることによって行われることを示し、
前記外部の励起信号は、前記手持ち式電子装置から発生され、前記無線伝送ユニットを介して前記制御ユニットに伝送される、請求項6に記載の非侵襲式血糖測定システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0004】
糖尿病の患者にとっては、血糖値が高すぎることで体の重要な器官に悪影響を与えることを避けるように、常に血糖値を注意すると共に、血糖の濃度を低下させるためのインスリン注射をする必要もある。
先行技術文献
特許文献
特許文献1 特表2017-515520号公報
特許文献2 特表2012-529349号公報
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明の主な目的は、矩形波信号であって使用者に伝送される励起信号を発生し、無線通信機能を有する非侵襲式血糖感知装置と、デイスプレイを有し、アプリを実行することによって非接触式で非侵襲式血糖感知装置につながって無線通信を行い、さらにデイスプレイに操作インタフェースとして操作画面を表示する手持ち式電子装置と、手持ち式電子装置から一定の距離で離れ、無線ネットワークで手持ち式電子装置につながるクラウドサーバーとを含み、クラウド操作による血糖測定を実行するための、非侵襲式血糖測定クラウドシステムを提供する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
なお、本発明の他の目的は、矩形波信号であって使用者に伝送される励起信号を発生し、無線通信機能を有する非侵襲式血糖感知装置と、デイスプレイを有し、アプリを実行することによって非接触式で非侵襲式血糖感知装置につながって無線通信を行い、さらにデイスプレイに操作インタフェースとして操作画面を表示する手持ち式電子装置とを含み、血糖測定を実行するための、非侵襲式血糖測定システムを提供する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
具体的には、上記の血糖測定は、以下の順番で行われるステップを含む。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
【
図1】本発明の実施例1に係る非侵襲式血糖測定クラウドシステムを示す模式図である。
【
図2】本発明の実施例1に係る非侵襲式血糖測定クラウドシステムにおける入力電極ユニット及び出力電極ユニットの実例を模式的に示す図である。
【
図3】本発明の実施例1に係る非侵襲式血糖測定クラウドシステムにおける入力電極ユニット及び出力電極ユニットの実例を模式的に示すもう一つの図である。
【
図4】本発明の実施例2に係る非侵襲式血糖測
定システムを示す模式図である。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0020】
図1を参照する。
図1は本発明の実施例1に係る非侵襲式血糖測定クラウドシステムを示す模式図である。
図1に示されるように、本発明の実施例1
は、矩形波信号であって使用者に伝送される励起信号STを発生し、無線通信機能を有する非侵襲式血糖感知装置1と、デイスプレイDを有し、アプリ(アプリケーションプログラム)を実行することによって非接触式で非侵襲式血糖感知装置につながって無線通信を行い、さらに前記デイスプレイDに操作インタフェースとして操作画面を表示する手持ち式電子装置Mと、手持ち式電子装置Mから一定の距離で離れ、無線ネットワークNで手持ち式電子装置MにつながるクラウドサーバーSとを含み、クラウド操作による血糖測定を実行するための、非侵襲式血糖測定クラウドシステムである。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】
まず、使用者が予め設定された接触時間、例えば0.6~1.2秒で非侵襲式血糖感知装置1に接触し、そして非侵襲式血糖感知装置1が励起信号STによる感知信号SSを取得し、励起信号STに対応する感知信号SSを手持ち式電子装置Mに伝送する。その原理は、使用者の体の表面には表面の電気信号を有するので、使用者が非侵襲式血糖感知装置1の表面に接触したとき、励起信号STの励起で、励起信号STに対応する感知信号SSを発生する。さらに説明すると、感知信号SSは体における異なる組織の電気特性を示し、特に流れている血液における異なる生体成分又は物質、例えば血糖に関する電気特性を示すことができる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0024】
そして、手持ち式電子装置Mは感知信号SSを受け取って転換することによって血糖感知信号(即ち、指のフィードバック信号)を発生し、血糖感知信号をクラウドサーバーSに伝送する。この後、クラウドサーバーSは血糖感知信号を受け取って血糖の計算処理を行い、使用者の血糖値を含む血糖値の情報を作成して手持ち式電子装置Mに伝送する。最後には、手持ち式電子装置Mは血糖情報を受け取って、アプリを介して使用者に参考させるための血糖値をデイスプレイDにおける操作画面に表示する。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0025】
簡単に言うと、実際に使用する際に、使用者が非侵襲式血糖感知装置1により、手持ち式電子装置Mにおけるアプリを介してデイスプレイDに表示される血糖値を実時間で見えるので、非常に便利である。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0026】
より具体的に言うと、非侵襲式血糖感知装置1は、電気絶縁縁性と防水機能とを持ち、収容空間を有するハウジング10と、入力電極ユニット20と、制御ユニット30と、出力電極ユニット40と、無線伝送ユニット50と、電池ユニット60とを含む。制御ユニット30、無線伝送ユニット50及び電池ユニット60は、収容空間に収容され、また、入力電極ユニット20と出力電極ユニット40とは、使用者を接触させるようにハウジング10の外表面、例えば正面の外表面に配置されており、かつ、入力電極ユニット20と出力電極ユニット40とは互いに接続又は接触しない。また、制御ユニット30及び無線伝送ユニット50は、電池ユニット60からの電力を受けて作動する。なお、電池ユニット60は、少なくとも一つの電池BTを含んでもよい。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0033】
さらに、指の信号を使用して指のフィードバック信号を計算する。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0034】
最後には、指のフィードバック信号を使用して血糖値を計算し、血糖値を含む血糖情報を作成する。手持ち式電子装置Mにおけるアプリは、デイスプレイDに表示される操作画面により、空腹モード、食事後モード、通常モード、糖尿病初期モード及び糖尿病モードを含む選択用の操作モードを提供する。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0041】
そして、第1の指の信号を使用して第1の指のフィードバック信号を計算する。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0042】
そして、第2の指の信号を使用して第2の指のフィードバック信号を計算する。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0043】
最後には、第1の指のフィードバック信号及び第2の指のフィードバック信号を使用して血糖値を計算し、血糖値を血糖情報に取り込む。特に、非侵襲式血糖感知装置1は、例えばデイスプレイDにおける操作画面で、空腹モードと、食事後モードと、通常モードと、糖尿病初期モードと、糖尿病モードとを含む選択用の操作モードを提供する。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0044】
さらに
図4を参照する。
図4は、本発明の実施例2に係る非侵襲式血糖測
定システムを示す模式図である。
図4に示されるように、本発明の実施例2に係る非侵襲式血糖測
定システムは、非侵襲式血糖感知装置1と、手持ち式電子装置Mとを含
み、血糖測定を実行するために用いられる。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0045】
ここで注意すべき点は、実施例2の非侵襲式血糖測定システムと、上記の実施例1の非侵襲式血糖測定クラウドシステムとは本質的に類似しているが、両者の主な違いは、実施例2の非侵襲式血糖測定システムは実施例1の非侵襲式血糖測定クラウドシステムにおけるクラウドサーバーSを含有していないことである。しかし、実施例1と実施例2の非侵襲式血糖感知装置1は同じものである。さらに、実施例2の手持ち式電子装置Mは、実施例1と異なり、クラウドサーバーSで実行される操作ステップを更に含む。よって、実施例2の血糖測定は、実施例1のクラウド操作による血糖測定と異なる。以下は、非侵襲式血糖感知装置1を再び説明しなく、手持ち式電子装置Mの操作のみについて説明する。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0047】
さらに、実施例2の血糖測定は、下記の順番で行われるステップを含む。
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0049】
そして、手持ち式電子装置Mは、アプリによって感知信号SSを転換して血糖感知信号(即ち、指のフィードバック信号)を発生した後、アプリが血糖感知信号に基づいて血糖の計算処理を行い、使用者の血糖値を含む血糖情報を作成する。最後、手持ち式電子装置Mは、アプリを介して使用者を参考させるための血糖値をデイスプレイDにおける操作画面に表示する。
【手続補正21】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0050】
実施例1と比べると、実施例2の手持ち式電子装置Mは、アプリによって外部の励起信号S1を発生すると共に、血糖の計算処理を行い、使用者の血糖値を含む血糖情報を作成して表示する。よって、全般的に言えば、実施例2の非侵襲式血糖測定システムは、より簡単であって産業上の利用可能性を有し、特に、手持ち式電子装置Mと非侵襲式血糖感知装置1との通信のみにより、必要な機能、例えば短距離通信を達成することができる。これにより、例えば田舎の地域や閉鎖的な室内環境などの場所においては、基地局の信号不良による影響が避けられる。
【手続補正22】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0052】
なお、本発明のもう一つの特徴は、非侵襲式血糖感知装置は、クラウドサーバーにつながる必要がなく、手持ち式電子装置と合わせて使用すると、血糖測定を達成し、血糖値の情報を得られる。よって、使用者は、非侵襲式血糖感知装置と手持ち式電子装置とを携帯すればよい。特に、外部の励起信号の発生と血糖値の計算は、いずれもアプリによって完成されるので、将来のメンテナンスには非常に便利且つ経済的である。また、アプリの更新も手軽にできるので、血糖値の測定の確率を向上させることができる。