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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022067422
(43)【公開日】2022-05-06
(54)【発明の名称】すきま型回転メカニカルシール
(51)【国際特許分類】
   F16J 15/34 20060101AFI20220425BHJP
【FI】
F16J15/34 H
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020176118
(22)【出願日】2020-10-20
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-06-09
(71)【出願人】
【識別番号】519462997
【氏名又は名称】株式会社西三
(74)【代理人】
【識別番号】110000394
【氏名又は名称】特許業務法人岡田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森田 富士夫
【テーマコード(参考)】
3J041
【Fターム(参考)】
3J041AA06
3J041BB01
3J041BC03
3J041DA02
3J041DA05
(57)【要約】
【課題】温度調整を容易に行うことができるすきま型回転メカニカルシールの提供。
【解決手段】すきま型回転メカニカルシールは、内側カップ部13Cの穴内に第1の流体を供給し、もってその流体圧である第1流体圧を大きくする内側流路13Dと、外側カップ部14Cの穴内に第2の流体を供給し、もってその流体圧である第2流体圧を大きくする外側流路14Dとを備える。調整装置は、第1の流体および第2の流体をコントロールし、もって第1流体圧および第2流体圧を調整する。第1の流体および第2の流体は、その一方が水20A(液体)であり、他方が空気20B(気体)である。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステーターに対してローターが相対回転する回転機器に備えられるすきま型回転メカニカルシールにおいて、
前記ローターの外周面を取り巻くように設けられた内側回転部材と、
前記内側回転部材の外周面を取り巻くように設けられた外側回転部材と、
前記ステーターに設けられて、前記内側回転部材と互いに対向する内側固定部材と、
前記ステーターに設けられて、前記外側回転部材と互いに対向する外側固定部材と、
前記内側回転部材において、前記内側固定部材に対向する部分の表面をなす第1内側シール面と、
前記内側固定部材において、前記第1内側シール面に対向する部分の表面をなす第2内側シール面と、
前記外側回転部材において、前記外側固定部材に対向する部分の表面をなす第1外側シール面と、
前記外側固定部材において、前記第1外側シール面に対向する部分の表面をなす第2外側シール面と、
前記第1内側シール面および前記第2内側シール面の一方に、他方の側を向いて開口した穴をなして設けられる内側カップ部と、
前記第1外側シール面および前記第2外側シール面の一方に、他方の側を向いて開口した穴をなして設けられる外側カップ部と、
前記内側カップ部に接続されて、当該内側カップ部の穴の中に第1の流体を供給することで、前記内側カップ部の穴内における前記第1の流体の流体圧である第1流体圧をより大きくすることを実現させる流体供給路である内側流路と、
前記外側カップ部に接続されて、当該外側カップ部の穴の中に第2の流体を供給することで、前記外側カップ部の穴内における前記第2の流体の流体圧である第2流体圧をより大きくすることを実現させる流体供給路である外側流路と、
前記内側流路内の前記第1の流体をコントロールし、もって前記第1流体圧を調整すること、および、前記外側流路内の前記第2の流体をコントロールし、もって前記第2流体圧を調整することを実現させる調整装置と、
を備え、
前記第1の流体および前記第2の流体は、その一方が液体であり、他方が気体である、
すきま型回転メカニカルシール。
【請求項2】
請求項1に記載されたすきま型回転メカニカルシールであって、
前記内側回転部材および前記内側固定部材のうちのいずれか一方である内側部材と、
前記外側回転部材および前記外側固定部材のうちのいずれか一方であって、前記内側部材の外周面に隣りあうように設けられた外側部材と、
を備え、
前記内側流路および前記外側流路のうち、前記液体を流体として供給する流体供給路とされる液体流路が、前記外側部材の内周面と前記内側部材の外周面とによって構成されている、
すきま型回転メカニカルシール。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載されたすきま型回転メカニカルシールであって、
前記内側流路および前記外側流路のうちのいずれか一方であって、前記液体を流体として供給する流体供給路とされる液体流路と、
前記内側流路および前記外側流路のうちのいずれか一方であって、前記気体を流体として供給する流体供給路とされる気体流路と、
を備え、
前記調整装置は、前記液体の流体圧である液圧を、前記気体の流体圧であるガス圧よりも高圧となるように調整し、
前記液体が、前記気体中にて気化可能な物質である、
すきま型回転メカニカルシール。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1項に記載されたすきま型回転メカニカルシールであって、
前記第1の流体が前記液体であり、
前記第2の流体が前記気体である、
すきま型回転メカニカルシール。
【請求項5】
請求項1または請求項2に記載されたすきま型回転メカニカルシールであって、
前記内側流路および前記外側流路のうちのいずれか一方であって、前記液体を流体として供給する流体供給路とされる液体流路と、
前記内側流路および前記外側流路のうちのいずれか一方であって、前記気体を流体として供給する流体供給路とされる気体流路と、
を備え、
前記調整装置は、前記液体の流体圧である液圧を、前記気体の流体圧であるガス圧よりも低圧となるように調整し、
前記液体流路には、当該液体流路内の前記液体に前記気体が混入した場合に、当該気体を前記液体流路外に逃がすガス抜き孔が付設されている、
すきま型回転メカニカルシール。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1項に記載されたすきま型回転メカニカルシールであって、
前記内側流路および前記外側流路のうちのいずれか一方であって、前記液体を流体として供給する流体供給路とされる液体流路と、
前記内側カップ部および前記外側カップ部のうちのいずれか一方であって、前記液体流路から前記液体の供給を受ける液体カップ部と、
前記内側回転部材、前記内側固定部材、前記外側回転部材、および、前記外側固定部材のうちのいずれかであって、前記液体カップ部が設けられる一方側部材と、
前記内側回転部材、前記内側固定部材、前記外側回転部材、および、前記外側固定部材のうちのいずれかであって、前記一方側部材と互いに対向して前記液体カップ部の開口をふさぐ他方側部材と、
を備え、
前記他方側部材において前記液体カップ部の開口をふさぐ部分には、前記一方側部材と前記他方側部材とを離間させる方向に対して傾斜した壁面を有する凹部が設けられている、
すきま型回転メカニカルシール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ステーターに対してローターが相対回転する回転機器に備えられるすきま型回転メカニカルシールに関する。
【背景技術】
【0002】
「すきま型回転メカニカルシール」とは、ローター側の回転部材およびステーター側の固定側部材が有するシール面を、流体を介して互いに対向させ、この流体の圧力作用によって各シール面間の距離を所定の距離範囲内にとどめて漏れ止めをするメカニカルシールのことをいう。このすきま型回転メカニカルシールには、その作動中においてシール面同士の接触がなく、他の種類のメカニカルシールと比べて摩擦が少ないというメリットがある。ここで、すきま型回転メカニカルシールにおいては、シール面にこのシール面を横切る溝となるものがあると漏れが生じるという技術思想があり、シール面を完全に平滑な状態となるようにラップ加工されたものにする技術が公知であった(例えば下記の特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第3499653号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示された従来の技術においては、すきま型回転メカニカルシールは、漏れ止めをするための流体の圧力作用を、回転部材と一体に回転するうずまき溝がシールチャンバー内の流体(シール流体)をすきま型回転メカニカルシールの内部に取り込む作用によって確保する。このため、上記従来の技術では、すきま型回転メカニカルシールの温度がシール流体の温度により変化し、それゆえにすきま型回転メカニカルシールの温度調整が難しいという問題が生じていた。
【0005】
本開示は、すきま型回転メカニカルシールにおいて、その温度調整を容易にすることを実現させるものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示における1つの特徴によると、ステーターに対してローターが相対回転する回転機器に備えられるすきま型回転メカニカルシールが提供される。このすきま型回転メカニカルシールは、ローターの外周面を取り巻くように設けられた内側回転部材を備えている。また、すきま型回転メカニカルシールは、内側回転部材の外周面を取り巻くように設けられた外側回転部材を備えている。また、すきま型回転メカニカルシールは、ステーターに設けられて、内側回転部材と互いに対向する内側固定部材を備えている。また、すきま型回転メカニカルシールは、ステーターに設けられて、外側回転部材と互いに対向する外側固定部材を備えている。また、すきま型回転メカニカルシールは、内側回転部材において、内側固定部材に対向する部分の表面をなす第1内側シール面を備えている。また、すきま型回転メカニカルシールは、内側固定部材において、第1内側シール面に対向する部分の表面をなす第2内側シール面を備えている。また、すきま型回転メカニカルシールは、外側回転部材において、外側固定部材に対向する部分の表面をなす第1外側シール面を備えている。また、すきま型回転メカニカルシールは、外側固定部材において、第1外側シール面に対向する部分の表面をなす第2外側シール面を備えている。また、すきま型回転メカニカルシールは、第1内側シール面および第2内側シール面の一方に、他方の側を向いて開口した穴をなして設けられる内側カップ部を備えている。また、すきま型回転メカニカルシールは、第1外側シール面および前記第2外側シール面の一方に、他方の側を向いて開口した穴をなして設けられる外側カップ部を備えている。また、すきま型回転メカニカルシールは、内側カップ部に接続されて、この内側カップ部の穴の中に第1の流体を供給することで、内側カップ部の穴内における第1の流体の流体圧である第1流体圧をより大きくすることを実現させる流体供給路である内側流路を備えている。また、すきま型回転メカニカルシールは、外側カップ部に接続されて、この外側カップ部の穴の中に第2の流体を供給することで、外側カップ部の穴内における第2の流体の流体圧である第2流体圧をより大きくすることを実現させる流体供給路である外側流路を備えている。また、すきま型回転メカニカルシールは、内側流路内の第1の流体をコントロールし、もって第1流体圧を調整すること、および、外側流路内の第2の流体をコントロールし、もって第2流体圧を調整することを実現させる調整装置を備えている。ここで、第1の流体および第2の流体は、その一方が液体であり、他方が気体である。
【0007】
上記のすきま型回転メカニカルシールによれば、第1の流体は第1内側シール面と第2内側シール面との間に広がろうとし、第2の流体は第1外側シール面と第2外側シール面との間に広がろうとする。このため、第1の流体および第2の流体をコントロールすることで、すきま型回転メカニカルシールにおける漏れ止めをするための流体の圧力作用を調整することと、第1の流体および第2の流体を熱媒体としたすきま型回転メカニカルシールの温度調整とが可能となる。これにより、すきま型回転メカニカルシールにおいて、その温度調整を容易にすることができる。また、第1の流体および第2の流体の一方を液体として他方を気体とする構成によれば、すきま型回転メカニカルシールの外部に漏らしたくない相の流体(液体または気体)を第1の流体とすることで、この相の流体の漏れ出しを抑えることができる。
【0008】
上記のすきま型回転メカニカルシールにおいては、内側流路および外側流路のうち、液体を流体として供給する流体供給路とされる液体流路が、外側部材の内周面と内側部材の外周面とによって構成されているものが好ましい。ここで、内側部材は、内側回転部材および内側固定部材のうちのいずれか一方である。また、外側部材は、外側回転部材および外側固定部材のうちのいずれか一方であって、内側部材の外周面に隣りあうように設けられたものである。
【0009】
上記のすきま型回転メカニカルシールによれば、気体と比して単位体積あたりの熱容量が大きい液体により、外側部材と内側部材との両方の温度調整を行い、もってこの温度調整を容易にすることができる。
【0010】
上記のすきま型回転メカニカルシールにおいては、後述する液体流路と気体流路とを備えているものが好ましい。ここで、液体流路は、内側流路および外側流路のうちのいずれか一方であって、液体を流体として供給する流体供給路とされるものである。また、気体流路は、内側流路および外側流路のうちのいずれか一方であって、気体を流体として供給する流体供給路とされるものである。この場合において、調整装置は、液体の流体圧である液圧を、気体の流体圧であるガス圧よりも高圧となるように調整する。また、液体は、上記気体中にて気化可能な物質である。
【0011】
上記のすきま型回転メカニカルシールによれば、液体流路から気体流路に漏れ出す液体を気体流路内にて気化させることで、この液体の漏れ出しによる悪影響をさけながら、液体の気化熱による気体流路の冷却を実現させることができる。これにより、温度を低下させる温度調整がより容易とされたすきま型回転メカニカルシールを提供することができる。
【0012】
上記のすきま型回転メカニカルシールにおいては、第1の流体が液体であり、第2の流体が気体であるものが好ましい。
【0013】
上記のすきま型回転メカニカルシールによれば、このすきま型回転メカニカルシールにおいて内部側に位置される内側流路に、気体と比して単位体積あたりの熱容量が大きい液体を供給することで、すきま型回転メカニカルシールの内部の温度調整を容易にすることができる。さらに、すきま型回転メカニカルシールにおいて外部側に位置される外側流路に、液体と比して断熱性能の高い気体を供給することで、すきま型回転メカニカルシールの内部の温度が、外部の温度による影響を受けることを抑えることができる。
【0014】
上記のすきま型回転メカニカルシールにおいては、後述する液体流路と気体流路とを備えているものが好ましい。ここで、液体流路は、内側流路および外側流路のうちのいずれか一方であって、液体を流体として供給する流体供給路とされるものである。また、気体流路は、内側流路および外側流路のうちのいずれか一方であって、気体を流体として供給する流体供給路とされるものである。この場合において、調整装置は、液体の流体圧である液圧を、気体の流体圧であるガス圧よりも低圧となるように調整する。また、液体流路には、この液体流路内の液体に気体が混入した場合に、この気体を液体流路外に逃がすガス抜き孔が付設されている。
【0015】
上記のすきま型回転メカニカルシールによれば、液体流路から気体流路への液体の漏れ出しを、この液体よりも高圧の気体によって抑えることができる。また、気体流路から液体流路への気体の漏れ出しがあったときには、この気体をガス抜き孔から逃がすことで、この気体の漏れ出しによる悪影響をさけることができる。
【0016】
上記のすきま型回転メカニカルシールにおいては、後述する液体流路と、液体カップ部と、一方側部材と、他方側部材とを備えているものが好ましい。ここで、液体流路は、内側流路および外側流路のうちのいずれか一方であって、液体を流体として供給する流体供給路とされるものである。また、液体カップ部は、内側カップ部および外側カップ部のうちのいずれか一方であって、液体流路から液体の供給を受けるものである。また、一方側部材は、内側回転部材、内側固定部材、外側回転部材、および、外側固定部材のうちのいずれかであって、液体カップ部が設けられるものである。また、他方側部材は、内側回転部材、内側固定部材、外側回転部材、および、外側固定部材のうちのいずれかであって、一方側部材と互いに対向して液体カップ部の開口をふさぐものである。ここで、他方側部材において液体カップ部の開口をふさぐ部分には、一方側部材と他方側部材とを離間させる方向に対して傾斜した壁面を有する凹部が設けられている。
【0017】
上記のすきま型回転メカニカルシールによれば、液体カップ部内の液体の圧力は、少なくとも凹部の壁面において、一方側部材と他方側部材とを離間させる方向に対して傾斜した向きに作用する。これにより、一方側部材と他方側部材とが液体カップ部内の液体の圧力により離間されて、すきま型回転メカニカルシールにおいて漏れ止めをするための液体の圧力作用が得られなくなるおそれを低減させることができる。
【発明の効果】
【0018】
本開示にかかるすきま型回転メカニカルシールは、その温度調整を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】第1の実施形態にかかるすきま型回転メカニカルシールを表した要部断面図である。
図2図1のII部拡大図である。
図3】第2の実施形態にかかるすきま型回転メカニカルシールを表した要部断面図である。
図4図3のIV部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、本開示を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
【0021】
〈第1の実施形態〉
始めに、本開示の第1の実施形態にかかるすきま型回転メカニカルシール10について、図1および図2を用いて説明する。このすきま型回転メカニカルシール10は、図1に示すように、ステーター92Aに対してローター92Bが相対回転する回転機器92に備えられる。
【0022】
ローター92Bは、原動機91のシャフト91Aの外周面を取り巻くように設けられた筒状の部材であり、このシャフト91Aと一体に回転するものである。ここで、原動機91は、設備90に据え付けられるものであり、そのシャフト91Aの回転をもって、このシャフト91Aの先端に結合された負荷91Bに対して回転運動の動力を供給するものである。本実施形態においては、設備90は、その内部で水濡れが生じることに不都合がある施設である。また、ローター92Bは、シャフト91Aに対して、その外周面上をスライド移動することが可能なはめあいであるすきまばめのはめあいをなす。
【0023】
ここで、ローター92Bにおいて、その負荷91B側となる端部92Eには、シャフト91Aを取り巻く列をなす複数本(図1では2本を示す。)のいもねじ92Fが設けられている。これらいもねじ92Fは、シャフト91Aの外周面を締め付けてこのシャフト91Aにローター92Bを固定するとめねじとして機能する。したがって、ローター92Bは、そのいもねじ92Fを緩めた状態でシャフト91Aの外周面上をスライド移動させ、しかるのちにいもねじ92Fを締めてローター92Bを固定することによる、シャフト91Aの外周面上での位置調整が可能とされている。
【0024】
ステーター92Aは、設備90内の空間を仕切る壁90Aに開けられた貫通孔90Bをふさぐように固設される環状の部材であり、この環の中にローター92Bおよびシャフト91Aが挿通された状態に配設されるものである。この構成により、原動機91の本体部分91Cと負荷91Bとは、壁90Aを隔てて互いに反対側となる位置に位置される。以下においては、壁90Aから見て負荷91Bが位置される側(図1では右側)を「一方側」とし、同じく原動機91の本体部分91Cが位置される側(図1では左側)を「他方側」として説明を行う。
【0025】
また、ステーター92Aは、ローター92Bに設けられた溝92Hに係合されることで、ステーター92Aとローター92Bとの相対位置を位置決めする位置決めボルト92Gを備えている。本実施形態においては、溝92Hは、ローター92Bの端部92Eにおけるいもねじ92Fの列に他方側から隣り合う位置に、くびれをなす台形溝として設けられている。また、位置決めボルト92Gは、ステーター92Aにおける一方側の端部に、複数本(図1では2本を示す。)がローター92Bを取り巻く列をなした状態に設けられている。
【0026】
すきま型回転メカニカルシール10は、ローター92Bの筒の外周面を取り巻くように設けられた輪をなす内側回転部材11と、この内側回転部材11の外周面に隣り合い、この外周面を取り巻くように設けられた輪をなす外側回転部材12とを備えている。これら内側回転部材11および外側回転部材12は、ローター92Bにおける他方側の端に、一方側に開口された状態に設けられた環状のソケット92Cにはめ込まれる。このソケット92Cは、その開口の底にばね11A、12Aを備えて、これらばね11A、12Aにより内側回転部材11および外側回転部材12を一方側に付勢する。
【0027】
また、すきま型回転メカニカルシール10は、内側回転部材11に対して互いに対向する内側固定部材13と、外側回転部材12に対して互いに対向する外側固定部材14と、を備えている。ここで、内側固定部材13は、ローター92Bの筒の外周面を取り巻くように設けられた輪をなす。また、外側固定部材14は、内側固定部材13の外周面に隣り合い、この外周面を取り巻くように設けられた輪をなす。また、内側固定部材13および外側固定部材14は、ステーター92Aの環の内周面に、他方側に開口された状態に設けられた環状のソケット92Dにはめ込まれ、もってステーター92Aに設けられた状態とされる。
【0028】
内側回転部材11は、図2に示すように、内側固定部材13に対向する部分の表面が、ラップ加工により平坦な鏡面とされた第1内側シール面11Bとされている。また、内側固定部材13は、内側回転部材11の第1内側シール面11Bに対向する部分の表面が、ラップ加工により平坦な鏡面とされた第2内側シール面13Bとされている。ここで、互いに対向する第1内側シール面11Bと第2内側シール面13Bとをそれぞれラップ加工が施されたものにする構成は、これら第1内側シール面11Bと第2内側シール面13Bとが互いに接触したときの真実接触面積を大きくし、もってこれらシール面間のすきま13Aをより流体が通りにくいものにする作用を奏する。
【0029】
また、外側回転部材12は、外側固定部材14に対向する部分の表面が、ラップ加工により平坦な鏡面とされた第1外側シール面12Bとされている。また、外側固定部材14は、外側回転部材12の第1外側シール面12Bに対向する部分の表面が、ラップ加工により平坦な鏡面とされた第2外側シール面14Bとされている。ここで、互いに対向する第1外側シール面12Bと第2外側シール面14Bとをそれぞれラップ加工が施されたものにする構成は、これら第1外側シール面12Bと第2外側シール面14Bとが互いに接触したときの真実接触面積を大きくし、もってこれらシール面間のすきま14Aをより流体が通りにくいものにする作用を奏する。
【0030】
また、すきま型回転メカニカルシール10は、第1内側シール面11Bおよび第2内側シール面13Bのうち一方側(図2では右側)に位置される第2内側シール面13Bに、他方側(図2では左側)を向いて開口した穴をなして設けられる内側カップ部13Cを備えている。この内側カップ部13Cには、その穴の中に液体(本開示における「第1の流体」に相当する。図2では水20A)を供給する流体供給路(すなわち本開示における「液体流路」)である内側流路13Dが接続されている。
【0031】
本実施形態においては、内側流路13Dは、外側固定部材14の内周面と内側固定部材13の外周面との間に設定されるすきまとされている。言いかえると、内側流路13Dは、外側固定部材14の内周面と内側固定部材13の外周面とによって構成されている。ここで、外側固定部材14は、本開示における「外側部材」に相当する。また、内側固定部材13は、本開示における「内側部材」に相当する。
【0032】
内側流路13Dは、図1に示すように、ステーター92A内においてローター92Bを取り巻く円環流路93Aを有する状態に設けられた第1の流路93を流れる水20Aを内側カップ部13C(図2参照)の穴の中に供給し、もってこの穴内における水20Aの流体圧(すなわち本開示における「液圧」)である第1流体圧をより大きくする。すなわち、内側カップ部13Cは、本開示における「液体カップ部」に相当する。また、内側固定部材13は、本開示における「一方側部材」に相当する。
【0033】
なお、上記第1流体圧は、内側回転部材11と内側固定部材13とを互いに離間させ、もってこれらの間のすきま13A(図2参照)を押し広げようとする作用をもたらす。しかるに、この作用はばね11Aが内側回転部材11を一方側(すなわち内側固定部材13の側)に付勢する作用によって抑えられる。この付勢の作用の強さは、内側回転部材11が設けられるローター92Bと、内側固定部材13が設けられるステーター92Aとの相対位置に応じて変化する。すなわち、例えばローター92Bが比較的一方側に寄った位置に位置されてステーター92Aと近接した状態にあるときには、ばね11Aの縮みは大となり、それゆえに上記付勢の作用は強くなる。同様に、例えばローター92Bが比較的他方側に寄った位置に位置されてステーター92Aと離間した状態にあるときには、ばね11Aの縮みは小となり、それゆえに上記付勢の作用は弱くなる。
【0034】
また、すきま型回転メカニカルシール10は、第1外側シール面12Bおよび第2外側シール面14Bのうち一方側(図2では右側)に位置される第2外側シール面14Bに、他方側(図2では左側)を向いて開口した穴をなして設けられる外側カップ部14Cを備えている。この外側カップ部14Cには、その穴の中に気体(本開示における「第2の流体」に相当する。図2では空気20B)を供給する流体供給路(すなわち本開示における「気体流路」)である外側流路14Dが接続されている。
【0035】
外側流路14Dは、図1に示すように、ステーター92A内においてローター92Bを取り巻く円環流路94Aを有する状態に設けられた第2の流路94を流れる空気20Bを外側カップ部14C(図2参照)の穴の中に供給し、もってこの穴内における空気20Bの流体圧(すなわち本開示における「ガス圧」)である第2流体圧をより大きくする。なお、空気20Bは、水20Aと比して、単位体積あたりの熱容量が小さく、かつ、断熱性能が高い物質(本実施形態では乾燥空気)である。また、水20Aは、空気20Bの中で気化可能な物質である。
【0036】
なお、上記第2流体圧は、外側回転部材12と外側固定部材14とを互いに離間させ、もってこれらの間のすきま14A(図2参照)を押し広げようとする作用をもたらす。しかるに、この作用はばね12Aが外側回転部材12を一方側(すなわち外側固定部材14の側)に付勢する作用によって抑えられる。この付勢の作用の強さは、外側回転部材12が設けられるローター92Bと、外側固定部材14が設けられるステーター92Aとの相対位置に応じて変化する。すなわち、例えばローター92Bが比較的一方側に寄った位置に位置されてステーター92Aと近接した状態にあるときには、ばね12Aの縮みは大となり、それゆえに上記付勢の作用は強くなる。同様に、例えばローター92Bが比較的他方側に寄った位置に位置されてステーター92Aと離間した状態にあるときには、ばね12Aの縮みは小となり、それゆえに上記付勢の作用は弱くなる。
【0037】
また、すきま型回転メカニカルシール10は、図1に示すように、複数種類の流体(図1では水20A、空気20B、および、空気20C)をそれぞれ独立して循環させることが可能な循環装置のアッセンブリである調整装置20を備えている。この調整装置20は、循環させる各流体につき、その流速、循環圧、および、温度のそれぞれをコントロールすることが可能に構成されている。本実施形態においては、調整装置20は、各流体の流れをそれぞれ個別にストップさせることが可能に構成されている。
【0038】
調整装置20は、水20Aを第1の流路93に流して循環させながらこの第1の流路93に接続された内側流路13D内の水20Aの液圧をコントロールし、もって上記第1流体圧を調整することを実現させる。また、調整装置20は、空気20Bを第2の流路94に流して循環させながらこの第2の流路94に接続された外側流路14D内の空気20Bのガス圧をコントロールし、もって上記第2流体圧を調整することを実現させる。本実施形態においては、調整装置20は、内側流路13D内の水20Aの流体圧である液圧を、第1の流路93に流れる水20Aの循環圧によってコントロールする。また、調整装置20は、外側流路14D内の空気20Bの流体圧であるガス圧を、第2の流路94に流れる空気20Bの循環圧によってコントロールする。また、調整装置20は、上記液圧を、上記ガス圧よりも高圧となるように調整する。
【0039】
また、調整装置20は、空気20Bとは別の空気20Cを、ステーター92Aとローター92Bとの間のすきまと、ソケット92Cの開口とを含んで構成される第3の流路95に流す。これにより、調整装置20は、すきま13Aおよび/またはすきま14A(図2参照)から流体(水20Aまたは空気20B)が漏れ出したときに、この流体をすきま型回転メカニカルシール10の外部に流し去ることを実現させる。
【0040】
ところで、内側回転部材11は、図2に示すように、内側固定部材13と互いに対向して内側カップ部13Cの開口をふさぐものである。すなわち、内側回転部材11は、本開示における「他方側部材」に相当する。ここで、内側回転部材11において内側カップ部13Cの開口をふさぐ部分には、内側固定部材13と内側回転部材11とを互いに離間させる方向(図2では左右方向)に対して所定の角度(本実施形態では45°)だけ傾斜した壁面13Fを有する凹部13Eが設けられている。
【0041】
上述したすきま型回転メカニカルシール10によれば、水20Aは第1内側シール面11Bと第2内側シール面13Bとの間に広がろうとし、空気20Bは第1外側シール面12Bと第2外側シール面14Bとの間に広がろうとする。このため、水20Aおよび空気20Bをコントロールすることで、すきま型回転メカニカルシール10における漏れ止めをするための流体の圧力作用を調整することと、水20Aおよび空気20Bを熱媒体としたすきま型回転メカニカルシール10の温度調整とが可能となる。これにより、すきま型回転メカニカルシール10において、その温度調整を容易にすることができる。
【0042】
ここで、上記「温度調整」は、冷却の場合と加温の場合のいずれをも想定し得るものである。すなわち、回転機器92の使用時にステーター92A側の構成とローター92B側の構成とが接触して摩擦熱が発生した場合には、回転機器92の使用者(図示せず)は、調整装置20の設定変更によりこの調整装置20が循環させる水20A、空気20B、および、空気20Cの温度を低下させ、もってすきま型回転メカニカルシール10を冷却することができる。また、すきま型回転メカニカルシール10の構成に凍結のおそれがある場合には、回転機器92の使用者(図示せず)は、調整装置20の設定変更によりこの調整装置20が循環させる水20A、空気20B、および、空気20Cの温度を上昇させ、もってすきま型回転メカニカルシール10を加温することができる。
【0043】
また、上述したすきま型回転メカニカルシール10によれば、このすきま型回転メカニカルシール10の外部に漏らしたくない相の流体(すなわち液体の水20A)を、内側流路13Dを流れる第1の流体とすることで、この液体の水20Aの漏れ出しを抑えることができる。
【0044】
また、上述したすきま型回転メカニカルシール10によれば、空気20Bと比して単位体積あたりの熱容量が大きい液体の水20Aにより、外側部材たる外側固定部材14と内側部材たる内側固定部材13との両方の温度調整を行い、もってこの温度調整を容易にすることができる。
【0045】
また、上述したすきま型回転メカニカルシール10によれば、液体流路たる内側流路13Dから気体流路たる外側流路14Dに漏れ出す液体(図2にてすきま14Aから漏れだす水20Aを参照)を、外側流路14D内にて気化させることができる。したがって、上述したすきま型回転メカニカルシール10では、上記液体の漏れ出しによる悪影響をさけながら、この液体の気化熱による外側流路14Dの冷却を実現させることができる。これにより、温度を低下させる温度調整がより容易とされたすきま型回転メカニカルシール10を提供することができる。
【0046】
また、上述したすきま型回転メカニカルシール10によれば、このすきま型回転メカニカルシール10において内部側に位置される内側流路13Dに、空気20Bと比して単位体積あたりの熱容量が大きい液体の水20Aを供給することで、すきま型回転メカニカルシール10の内部の温度調整を容易にすることができる。さらに、すきま型回転メカニカルシール10において外部側に位置される外側流路14Dに、液体の水20Aと比して断熱性能の高い空気20Bを供給することで、すきま型回転メカニカルシール10の内部の温度が、外部の温度による影響を受けることを抑えることができる。
【0047】
また、上述したすきま型回転メカニカルシール10によれば、内側カップ部13C内の水20Aの圧力は、少なくとも凹部13Eの壁面13Fにおいて、内側固定部材13と内側回転部材11とを互いに離間させる方向(図2では左右方向)に対して傾斜した向きに作用する。これにより、内側固定部材13と内側回転部材11とが内側カップ部13C内の水20Aの圧力によって離間されて、すきま型回転メカニカルシール10において漏れ止めをするための水20Aの圧力作用が得られなくなるおそれを低減させることができる。
【0048】
また、上述したすきま型回転メカニカルシール10によれば、第1の流体たる水20Aと第2の流体たる空気20Bとのいずれか一方の圧力作用による漏れ止めの機能を維持しながら、同じく他方の流れをストップさせることができる。これにより、すきま型回転メカニカルシール10において水20Aおよび空気20Bのいずれか一方が外部に漏れだす故障が発生した場合に、この漏れだす流体の流れのみをストップさせて、すきま型回転メカニカルシール10を応急的に使用することができる。
【0049】
また、上述したすきま型回転メカニカルシール10によれば、ローター92Bをシャフト91Aの外周面上で位置調整することにより、すきま12A、14Aが押し広げられることに抗するばね11A、12Aの付勢の強さを調整することができる。これにより、漏れ止めをするための流体の圧力作用の設定をより容易に行うことができるすきま型回転メカニカルシール10を提供することができる。
【0050】
〈第2の実施形態〉
続いて、第2の実施形態にかかるすきま型回転メカニカルシール30の構成について、図3および図4を用いて説明する。第2の実施形態にかかるすきま型回転メカニカルシール30は、第1の実施形態にかかるすきま型回転メカニカルシール10について、その一部を変形した実施形態である。したがって、上記第1の実施形態にかかるすきま型回転メカニカルシール10の各構成と同一のパーツあるいは構成については、このパーツあるいは構成に付した符号と同じ符号を付して対応させ、その詳細な説明を省略する。また、上記第1の実施形態にかかるすきま型回転メカニカルシール10の各構成と形態は異なるが同様の作用効果を奏する構成については、その構成に付した符号における十の位の数字のうち、「9」を「8」に、「1」を「3」にそれぞれ置き換えた符号を付すことで対応させ、その詳細な説明を省略する。
【0051】
第2の実施形態にかかるすきま型回転メカニカルシール30は、図4に示すように、内側カップ部13Cの開口をふさぐ部分に壁面13Fを有する凹部13Eが設けられた内側回転部材11(図2参照)の代わりに、内側カップ部33Cの開口をふさぐ部分の全体が平面をなす内側回転部材31を備えている。
【0052】
また、すきま型回転メカニカルシール30が備えられる回転機器82は、図3に示すように、すきま型回転メカニカルシール10が備えられる回転機器92における、いもねじ92F、位置決めボルト92G、および、溝92H(図1参照)に相当する各構成を備えていない。
【0053】
また、すきま型回転メカニカルシール30において、調整装置20(図3参照)は、内側流路33D内の水20Aの流体圧である液圧を、外側流路34D内の空気20Bの流体圧であるガス圧よりも低圧となるように調整する。
【0054】
また、すきま型回転メカニカルシール30は、図3および図4に示すように、外側固定部材14の内周面と内側固定部材13の外周面とによって構成される内側流路13D(図2参照)の代わりに、内側固定部材33を貫通して設けられた内側流路33Dを備えている。ここで、内側流路33Dには、内側カップ部13Cにおける外周側の縁部に、すきま34Aに面して開口されたガス抜き孔33Gが付設されている。このガス抜き孔33Gは、内側固定部材33における一方側の端部に開口される流路(図示省略)であり、内側流路33D内の水20Aに気体(例えば図4に示す空気20Bの泡)が混入した場合に、この気体を内側流路33Dから外に逃がす構成となっている。
【0055】
上述したすきま型回転メカニカルシール30によれば、液体流路たる内側流路33Dから気体流路たる外側流路34Dへの水20Aの漏れ出しを、この水20Aよりも高圧の空気20Bによって抑えることができる。また、外側流路34Dから内側流路33Dへの空気20Bの漏れ出しがあったときには、この空気20Bをガス抜き孔33Gから逃がすことで、この空気20Bの漏れ出しによる悪影響をさけることができる。
【0056】
本開示は、上述した第1および第2の実施形態で説明した外観、構成に限定されず、本開示の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、以下のような各種の形態を実施することができる。
【0057】
(1)内側カップ部および内側流路は、それぞれ、内側回転部材の側および内側固定部材の側のうちのいずれに設けられるものであってもよい。ここで、内側流路を内側回転部材の側に設ける場合には、この内側流路を外側部材たる外側回転部材の内周面と内側部材たる内側回転部材の外周面とによって構成することで、外側回転部材および内側回転部材の両方の温度調整を、内側流路を流れる第1の流体によって行うことができる。
【0058】
(2)調整装置が循環させる、第1の流体たる液体の水と、第2の流体たる空気とは、その一方あるいは両方を別の物質に変更したものであってもよい。この場合においては、第1の流体を気体とし、第2の流体を液体としてもよい。このときには、外側流路は本開示における「液体流路」として、内側流路は本開示における「気体流路」として、外側カップ部は本開示における「液体カップ部」として、それぞれ機能する。ここで、上記液体たりうる別の物質の具体例としては、循環可能な液体をなす潤滑油、合成油、あるいは、鉱物油などが挙げられる。また、上記気体たりうる別の物質の具体例としては、窒素ガス、あるいは、アルゴンガスなどの不活性ガスなどが挙げられる。
【0059】
(3)各シール面間のすきまが押し広げられることに抗するばねは、ローターの側およびステーターの側のうちのいずれに設けられるものであってもよく、あるいは、ローターの側およびステーターの側の両方に設けられるものであってもよい。
【符号の説明】
【0060】
10 すきま型回転メカニカルシール
11 内側回転部材
11A ばね
11B 第1内側シール面
12 外側回転部材(他方側部材)
12A ばね
12B 第1外側シール面
13 内側固定部材(一方側部材、内側部材)
13A すきま
13B 第2内側シール面
13C 内側カップ部(液体カップ部)
13D 内側流路(液体流路)
13E 凹部
13F 壁面
14 外側固定部材(外側部材)
14A すきま
14B 第2外側シール面
14C 外側カップ部
14D 外側流路(気体流路)
20 調整装置
20A 水(液体、第1の流体)
20B 空気(気体、第2の流体)
20C 空気
30 すきま型回転メカニカルシール
31 内側回転部材
31A ばね
31B 第1内側シール面
32 外側回転部材(他方側部材)
32A ばね
32B 第1外側シール面
33 内側固定部材(一方側部材、内側部材)
33A すきま
33B 第2内側シール面
33C 内側カップ部(液体カップ部)
33D 内側流路(液体流路)
33G ガス抜き孔
34 外側固定部材(外側部材)
34A すきま
34B 第2外側シール面
34C 外側カップ部
34D 外側流路(気体流路)
82 回転機器
82A ステーター
82B ローター
82C ソケット
82D ソケット
83 第1の流路
83A 円環流路
84 第2の流路
84A 円環流路
85 第3の流路
90 設備
90A 壁
90B 貫通孔
91 原動機
91A シャフト
91B 負荷
91C 本体部分
92 回転機器
92A ステーター
92B ローター
92C ソケット
92D ソケット
92E 端部
92F いもねじ
92G 位置決めボルト
92H 溝
93 第1の流路
93A 円環流路
94 第2の流路
94A 円環流路
95 第3の流路
図1
図2
図3
図4