(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022067591
(43)【公開日】2022-05-06
(54)【発明の名称】集客システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/12 20120101AFI20220425BHJP
【FI】
G06Q50/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2020186165
(22)【出願日】2020-10-20
(71)【出願人】
【識別番号】594161183
【氏名又は名称】篠田 拓哉
(72)【発明者】
【氏名】篠田 拓哉
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC25
(57)【要約】
【課題】新しい感染症の流行によって、県境をまたいでの移動が制限・抑制され、観光地を訪れる観光客が激減し、観光業をはじめ関連する産業では急激な売り上げの現象に悩んでいる。そのため、同一都道府県内での観光旅行を推し進める運動、マイクロツーリズムも推奨されているが、状況は芳しくないようである。
【解決手段】構成としては、以下の通りである。
観光地(ア)の旅館・ホテルと別の観光地(イ)の旅館・ホテルに於いて、観光地の旅館・ホテル同士で調理スタッフを交換または派遣し、必要に応じて調味料、素材までも現地の物を使用し、それぞれ本場の料理を提供する。
さらに滞在中の客には、インターネットの遠隔会議システムなどを活用し、女将・支配人などの現地スタッフから料理の説明や観光の情報などを提供する。
【選択図】無し
【特許請求の範囲】
【請求項1】
観光地(ア)の旅館・ホテル(A)と、別の観光地(イ)の旅館・ホテル(B)に於いて、相互に調理スタッフを交換または派遣して、(A)の宿泊客には(B)の料理を、(B)の宿泊客には(A)の料理を提供し、インターネットの遠隔会議システムなどを用いて、(A)の宿泊客には(B)の料理の説明と(イ)の観光地の情報などの提供を(B)の旅館・ホテルのスタッフ(女将や支配人など)が行い、(B)の宿泊客には(A)の料理の説明と(ア)の観光地の情報などの提供を(A)の旅館・ホテルのスタッフが行うことにより、近距離の旅行を促す集客システム。
【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】
【0001】
この発明は、感染症の流行により減少した旅行需要を、回復させるものである。
【現在の状況に於ける問題点】
【0002】
現在、新しい感染症の流行によって、県境をまたいでの移動が制限・抑制され、ビジネス、旅行に大きな影響が出ている。
特に観光業においては、遠隔の観光地を訪れる観光客が激減し、急激な売り上げの減少が起きている。
観光地の旅館・ホテルをはじめ、各種予約の取り次ぎや、団体旅行を主宰する旅行会社も影響を受けている。
さらに、宿泊施設に関連する産業(飲食、飲料、クリーニング、食材供給など)も、連動して売り上げを落としている。
それを補うため、同一都道府県内での観光旅行を推し進める運動、マイクロツーリズムも推奨されているが、状況は芳しくないようである。
【本発明の目的】
【0003】
本発明は、各地の観光地の宿泊・飲食業、旅行会社の当面の需要喚起、さらには感染症収束後の需要喚起を助けようというものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
構成としては、以下の通りである。
観光地(ア)の旅館・ホテルと、別の観光地(イ)の旅館・ホテルに於いて、観光地の旅館・ホテル同士で調理スタッフを交換または派遣し、それぞれ本場の料理を提供する。交換・派遣する調理スタッフは、旅館・ホテルの従業員とは限らない。料理は、調理スタッフの技能はもちろん、料理によっては調味料素材までも現地の物を調達・使用し、現地と同等の物を作る。
滞在中の客には、インターネットの遠隔会議システムなどを活用し、女将・支配人などの現地スタッフから料理の説明や観光の情報などを提供する。
【実施例および作用、効果】
【0005】
旅行における目的は、遠方への移動、風光明媚な自然や建築などもあるが、現地で食べられる特色ある料理もおおきなウェイトを占める。
今日では、全国各地、世界各国の料理が各地で提供されているが、あくまで消費地の調理人がレシピに従って消費地の食材で作る物であり、本場で提供されている物ではない。一方で、情報網の発達により、より本物を求める人が増えている。
そこで、調理スタッフを本場から呼び寄せ、料理によっては現地の調味料や食材を調達・使用する事により、遠隔地の旅館・ホテルにおいても本場の料理を提供しようというものである。
また、観光客の減少により食材の消費が減り、生産者にもおおきな影響が出ているが、当発明の実施により、遠隔地においての消費が促される。
遠隔観光地の料理人を単独で呼び寄せる事も可能であるが、相互に交換・派遣することにより、賃金の負担が減ることもメリットである。また、交換ではなく、相互に信頼できる調理スタッフを紹介・派遣しても良い。
一方で、テレビ会議システムなどにより、遠隔観光地の旅館・ホテルの女将・支配人などのスタッフからの料理の説明や観光地の説明やアピールなどを受けることにより、あたかも現地にいるような雰囲気を味わう事ができる。
その結果、遠隔観光地を気に入ってもらえれば、感染症収束後に実際に訪れてもらう事が期待できる。
観光地片方だけでの実施でも近距離の旅行需要は喚起できるが、相互に調理スタッフを交換・派遣することにより、お互いの観光地を訪れてもらうことができ、相互に効果が期待できる。
【考察および発展】
【0006】
以上は、単に2点間の調理スタッフの交換であるが、より上のレベルの行政、旅行代理店などであれば、複数の観光地のホテル・旅館を対象に応用できる。そうなれば、旅行者にとっては選択肢が増え、より便利である。
また、本発明による旅行をおこなった客は、最初からその地域の観光に興味を持っていたうえ、遠隔会議システムなどによる女将・支配人などの現地スタッフから料理の説明や観光の情報などを受ける事により、遠隔観光地への興味をさらに喚起されると期待される。
そのため、感染症収束後には、実際に遠隔の観光地へ旅行する可能性が高く、感染症収束後の旅行需要喚起にも役立つであろう。
一方で、その客の情報は、感染症収束後の営業活動において、極めて有用な情報となりうる。