(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022067598
(43)【公開日】2022-05-06
(54)【発明の名称】栽培槽
(51)【国際特許分類】
A01G 31/00 20180101AFI20220425BHJP
【FI】
A01G31/00 611
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020199526
(22)【出願日】2020-12-01
(31)【優先権主張番号】202022333947.8
(32)【優先日】2020-10-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】520457627
【氏名又は名称】上海英植科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】Shanghai Yingzhi Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】5th Floor, Building 7, No. 3601 Dongfang Road, Pudong New Area, Shanghai, China
(74)【代理人】
【識別番号】100185270
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 貴史
(72)【発明者】
【氏名】石 言強
【テーマコード(参考)】
2B314
【Fターム(参考)】
2B314MA33
2B314ND10
2B314ND43
2B314PB02
2B314PB08
2B314PB41
(57)【要約】 (修正有)
【課題】強度が強くて、変形しにくい栽培槽を提供す。
【解決手段】本体1と、第1方向に沿って間隔を置いて本体1の片側に設けられて第1方向に垂直する第2方向に沿って延伸して設けられる多数の第1凹溝3と、均一に前記本体に設けられて且つ前記第1方向及び第2方向に垂直する第3方向に沿って本体1を貫通して設けられる多数の栽培孔2と、を含む栽培槽。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、
第1方向に沿って間隔を置いて本体の片側に設けられて且つ前記第1方向に垂直する第2方向に沿って延伸して設けられる多数の第1凹溝と、
均一に前記本体に設けられて且つ前記第1方向及び前記第2方向に垂直する第3方向に沿って前記本体を貫通して設けられる多数の栽培孔と、
を含むことを特徴とする栽培槽。
【請求項2】
前記第1方向が前記本体の幅方向で、前記第2方向が本体の長辺方向で、前記第3方向が本体の高度方向であることを特徴とする請求項1に述べられた栽培槽。
【請求項3】
また、前記本体の前記第1凹溝を設けている側に設けられて且つ前記第1凹溝に対して第1角度で設けられる第2凹溝を含むことを特徴とする請求項1に述べられた栽培槽。
【請求項4】
前記第2凹溝が点線溝であることを特徴とする請求項3に述べられた栽培槽。
【請求項5】
前記第1角度が135°となることを特徴とする請求項3に述べられた栽培槽。
【請求項6】
また、前記本体の前記第1凹溝を設けている側に設けられて且つ前記第1凹溝に対して第2角度で設けられる第3凹溝を含むことを特徴とする請求項3に述べられた栽培槽。
【請求項7】
前記第3凹溝が点線溝であることを特徴とする請求項6に述べられた栽培槽。
【請求項8】
前記第2角度が45°となることを特徴とする請求項6に述べられた栽培槽。
【請求項9】
また、前記本体の第1凹溝に離れる側に設けられて前記栽培孔に対応して、且つ前記第3方向に沿って貫通して前記栽培孔に連通する固定孔を設けている固定突起を含むことを特徴とする請求項1に述べられた栽培槽。
【請求項10】
前記栽培孔に近い前記固定孔の端の直径が前記栽培孔に離れる前記固定孔の端の直径より大きいことを特徴とする請求項9に述べられた栽培槽。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は栽培技術分野に関わるものであるが、特に栽培槽に関わるものである。
【背景技術】
【0002】
水耕栽培は無土壌栽培の主な栽培方式である。普通に、栽培槽で水耕栽培植物、例えば葉類の野菜を固定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-118284号公報
【特許文献2】特開2019-135929号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、当面の栽培槽は強度が小さくて、変形しやすいので、水耕栽培植物の根系が互いに接触して押し出して破損することを招く。
【0005】
本発明の目的は強度が強くて、変形しやすくない栽培槽を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の技術問題を解決するために、本発明に採用される技術案は、
本体と、
第1方向に沿って間隔を置いて本体の片側に設けられて且つ前記第1方向に垂直する第2方向に沿って延伸して設けられる多数の第1凹溝と、
均一に前記本体に設けられて且つ前記第1方向及び前記第2方向に垂直する第3方向に沿って前記本体を貫通して設けられる多数の栽培孔と、
を含む栽培槽を提供するのである。
【0007】
本発明のある実施例では、前記第1方向が前記本体の幅方向で、前記第2方向が本体の長辺方向で、前記第3方向が本体の高度方向である。
【0008】
本発明のある実施例では、また前記本体の前記第1凹溝を設けている側に設けられて且つ前記第1凹溝に対して第1角度で設けられる第2凹溝を含む。
【0009】
本発明のある実施例では、前記第2凹溝が点線溝である。
【0010】
本発明のある実施例では、前記第1角度が135°となる。
【0011】
本発明のある実施例では、また前記本体の前記第1凹溝を設けている側に設けられて且つ前記第1凹溝に対して第2角度で設けられる第3凹溝を含む。
【0012】
本発明のある実施例では、前記第3凹溝が点線溝である。
【0013】
本発明のある実施例では、前記第2角度が45°となる。
【0014】
本発明のある実施例では、また、前記本体の第1凹溝に離れる側に設けられて前記栽培孔に対応して、且つ前記第3方向に沿って貫通して前記栽培孔に連通する固定孔を設けている固定突起を含む。
【0015】
本発明のある実施例では、前記栽培孔に近い前記固定孔の端の直径が前記栽培孔に離れる前記固定孔の端の直径より大きい。
【発明の効果】
【0016】
本発明の有益なことは下記のとおりである。
【0017】
当面の技術との区別として、本発明の技術案を利用して、本体の片側に、第1方向に沿って間隔を置いて設けられて且つ第1方向に垂直する第2方向に沿って延伸して設けられる多数の第1凹溝を設けることによって、本体の構造の強度を増えて、本体が変形しにくいようにして、それによって栽培孔内の水耕栽培植物の根系が互いに近づけて押し出さないようにして、水耕栽培植物の根系の破損を避けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
更に本発明の実施例や当面技術の技術方案を明確に説明するために、次には実施例や当面技術の説明で使われる添付図面を簡単に述べるが、下記に説明される添付図面が本発明の一部の実施例だけで、当分野の普通の技術者にとって、創造的な労働をせず、これらの添付図面によって更にその他の添付図面を受けることは明らかなことである。
【0019】
【
図1】
図1は本発明のある実施例による栽培槽のある視角での構造説明図である。
【0020】
【
図2】
図2は本発明のある実施例による栽培槽の別の視角での構造説明図である。
【実施例0021】
本発明の上記の目的、特徴と美点を更に明らかでわかりやすくするために、次には添付図を結び付けて本発明の実施例を詳しく説明する。本発明を十分に理解するように、下記の説明にはとても多くの具体的な細い点を詳しく述べる。しかし本発明はここで述べる実施例と異なる方式で実施することができるが、本分野の技術者は本発明の内包に反しない上で類似の改善を行うことができるので、本発明は下記に開示する実施例に制限を受けないものである。
【0022】
本発明の説明に、理解しなければならないのは、用語の「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「縦」、「水平」、「トップ」、「底」、「内」、「外」、「時計方向」、「反時計方向」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」などの指示方位や位置の関係は添付図に示される方位や位置の関係に基づくものであるが、装置や部品に特定の方位を備えて特定の方位で構造と操作を行わなければならないことを指示したり暗示したりすることではなくて、本発明の説明や説明の簡略化に便宜を図るためだけのものなので、本発明に対する制限だと理解してはいけない。
【0023】
また、用語の「第1」、「第2」は説明だけに用いられるが、重要性を指示したり暗示したりすることや指示した技術特徴の数量を暗示すると理解してはいけない。これによって、「第1」、「第2」に限定される特徴は少なくとも1つのこの特徴を含んでいることを明示したり暗示したりすることができる。本発明の説明には、別途に明確で具体的な限定がない限り、「多数」の意味は2つ、3つなど、少なくとも2つである。
【0024】
本発明では、別途に明確な規定と限定がない限り、用語の「取付」、「連接」、「接続」、「固定」などの用語は広義的に理解するべきであるが、例えば、固定して接続することでもよいし、解体可能に接続することや一体になることでもよい。機械的な接続でもよいし、電気的な接続でもよい。直接に連接することでもよいし、中間の媒質を経由して間接的に連接することでもよいし、2つの素子の内部連通や2つの素子の相互作用関係でもよい。本分野の普通の技術者にとって、具体的な情況によって上記の用語の本発明における具体的な意味を理解することができる。
【0025】
本発明では、別途に明確な規定と限定がない限り、第1特徴が第2特徴の「上」や「下」の場合、第1と第2特徴が直接に接触することでもよいし、第1と第2特徴が中間の媒質を経由して間接的に接触することでもよい。また、第1特徴が第2特徴の「上」、「上方」の場合、第1特徴が第2特徴の上方や斜め上方にあることでもよいし、第1特徴の水平の高さが第2特徴より高いことだけを表すことでもよい。第1特徴が第2特徴の「下」、「下方」の場合、第1特徴が第2特徴の下方や斜め下方にあることでもよいし、第1特徴の水平の高さが第2特徴より低いことだけを表すことでもよい。
【0026】
説明しなければならないのは、素子が別の素子に「固定される」または「設けられる」場合、それは直接に別の素子の上にあることでもよいし、その間に素子が存在することでもよい。ある素子が別の素子に「接続する」場合、それは直接に別の素子に接続していることでもよいし、その間に素子が存在することでもよい。本文に使われる用語の「垂直」、「水平」、「上」、「下」、「左」、「右」及び類似の表現は説明のためだけであるが、決して唯一の実施例だとは表さない。
【0027】
図1-2に示されるように、本発明のある実施例に提供される栽培槽は本体1、栽培孔2と第1凹溝3を含む。多数の第1凹溝3は第1方向に沿って間隔を置いて本体1の片側に設けられており、全ての第1凹溝3は第1方向に垂直する第2方向に沿って延伸して設けられる。多数の栽培孔2は均一に本体1に設けられており、全ての栽培孔2は第1方向及び第2方向に垂直する第3方向に沿って本体1を貫通して設けられる。
【0028】
上記の栽培槽は、本体1の片側に、第1方向に沿って間隔を置いて設けられて且つ第1方向に垂直する第2方向に沿って延伸して設けられる多数の第1凹溝3を設けることによって、本体1の構造の強度を増えて、本体1が変形しにくいようにして、それによって栽培孔2内の水耕栽培植物の根系が互いに近づけて押し出さないようにして、水耕栽培植物の根系の破損を避けることができる。
【0029】
具体的な実施例では、第1方向が本体1の幅方向で、第2方向が本体1の長辺方向で、第3方向が本体1の高度方向である。栽培孔は列にして本体1に設けられる。
【0030】
本発明の実施例では、栽培槽は前記本体1の前記第1凹溝3を設けている側に設けられて且つ前記第1凹溝3に対して第1角度で設けられる第2凹溝4を含む。このようにすると、第2凹溝4によって更に本体1の強度を強化することができて、本体1が更に変形しにくくなる。
【0031】
更に、第1角度は135°となる。
【0032】
更に、第2凹溝4は点線溝である。このようにすると、栽培孔2を避けて、且つ栽培孔2の近くの構造の強度を強化することができて、栽培孔2が変形しにくくなる。
【0033】
更に、第2凹溝4は多数であるが、多数の第2凹溝4は第2方向に沿って間隔を置いて設けられる。このようにすると、更に本体1の強度を強化することができて、本体1が更に変形しにくくなる。
【0034】
本発明の実施例では、栽培槽は前記本体1の前記第1凹溝3を設けている側に設けられて且つ前記第1凹溝3に対して第2角度で設けられる第3凹溝5を含む。このようにすると、第3凹溝5によって更に本体1の強度を強化することができて、本体1が更に変形しにくくなる。
【0035】
更に、第2角度は45°となる。
【0036】
更に、第3凹溝5は点線溝である。このようにすると、栽培孔2を避けて、且つ栽培孔2の近くの構造の強度を強化することができて、栽培孔2が変形しにくくなる。
【0037】
更に、第3凹溝5は多数であるが、多数の第3凹溝5は第2方向に沿って間隔を置いて設けられる。このようにすると、更に本体1の強度を強化することができて、本体1が更に変形しにくくなる。
【0038】
本発明の実施例では、栽培槽はまた前記本体1の第1凹溝3に離れる側に設けられて前記栽培孔2に対応して、且つ前記第3方向に沿って貫通して栽培孔2に連通する固定孔を設けている固定突起7を含む。このようにすると、固定突起7によって水耕栽培植物を支えて、転倒による水耕栽培植物の根系の破損を防止することができる。
【0039】
更に、栽培孔2に近い固定孔の端の直径は栽培孔2に離れる固定孔の端の直径より大きい。このようにすると、水耕栽培植物をガイドして、それを固定孔内に挿し込むのに便宜を図るとともに、水耕栽培植物の根系の活動空間を減らして、根系を更に頑丈に固定することができる。
【0040】
本発明の実施例では、栽培槽は前記本体1の前記第1凹溝3に離れる側に設けられて且つ第1方向によって延伸して設けられるストップバー6を含む。
【0041】
上記の実施例の各技術特徴は任意に組合せを行うことができるが、説明に便宜を図るように、上記実施例の各技術特徴の全ての可能な組合せを説明しない。しかし、これらの技術特徴の組合せに対立が出ないのでさえあれば、本明細書に記載される範囲だと認めるべきである。
【0042】
上記の実施例は本発明のいくつかの実施例だけを表して、その説明がわりに具体的で詳しいが、それによって本発明の範囲に対する制限だと理解してはいけない。本分野の普通の技術者にとって、本発明の構想を逸脱しない前提で、更に若干の変形と改善を行うことができるが、これらの変形と改善が本発明の請求の範囲にあることは言うまでもない。そのため、本発明の請求範囲は権利項に準じる。