(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022067703
(43)【公開日】2022-05-09
(54)【発明の名称】部品搬送装置及び部品実装システム
(51)【国際特許分類】
H05K 13/00 20060101AFI20220426BHJP
H05K 13/02 20060101ALI20220426BHJP
B25J 5/00 20060101ALI20220426BHJP
B65G 1/00 20060101ALI20220426BHJP
【FI】
H05K13/00 Z
H05K13/02 Z
B25J5/00 A
B65G1/00 501C
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020176424
(22)【出願日】2020-10-21
(71)【出願人】
【識別番号】000003399
【氏名又は名称】JUKI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森山 圭
【テーマコード(参考)】
3C707
3F022
5E353
【Fターム(参考)】
3C707AS05
3C707BS10
3C707CS08
3C707HS27
3C707KS03
3C707KT01
3C707KT05
3C707WA16
3F022AA08
3F022EE05
3F022JJ11
3F022JJ19
3F022KK18
3F022LL07
3F022MM11
3F022NN13
3F022NN32
3F022QQ04
3F022QQ13
3F022QQ17
5E353AA01
5E353CC01
5E353CC25
5E353EE34
5E353GG01
5E353HH11
5E353HH25
5E353JJ44
5E353KK01
5E353QQ12
5E353QQ23
(57)【要約】
【課題】部品実装装置と部品搬送装置との位置合わせ精度の不足を改善すること。
【解決手段】部品搬送装置は、走行装置と、走行装置に支持され、部品供給テープを収容可能な収容部材と、走行装置に支持され、収容部材と部品実装装置との間で部品供給テープを搬送するロボットアームと、部品実装装置の少なくとも一部に設けられたマークを検出する検出装置と、マークの検出データに基づいて、ロボットアームの位置を制御する制御指令を出力する制御装置と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行装置と、
前記走行装置に支持され、部品供給テープを収容可能な収容部材と、
前記走行装置に支持され、前記収容部材と部品実装装置との間で前記部品供給テープを搬送するロボットアームと、
前記部品実装装置の少なくとも一部に設けられたマークを検出する検出装置と、
前記マークの検出データに基づいて、前記ロボットアームの位置を制御する制御指令を出力する制御装置と、を備える、
部品搬送装置。
【請求項2】
前記部品実装装置は、複数のフィーダ部を有し、
前記ロボットアームは、前記収容部材と前記フィーダ部との間で前記部品供給テープを搬送し、
前記制御装置は、前記マークの検出データに基づいて、特定の前記フィーダ部に対する前記ロボットアームの位置を制御する、
請求項1に記載の部品搬送装置。
【請求項3】
前記マークは、第1マークと、前記フィーダ部の周囲の少なくとも一部に設けられた第2マークと、複数の前記フィーダ部のそれぞれに設けられた第3マークとを含み、
前記第1マークの数は、前記第2マークの数よりも少なく、
前記第2マークの数は、前記第3マークの数よりも少なく、
前記検出装置は、前記ロボットアームの少なくとも一部に取り付けられ、
前記制御装置は、
前記第1マークが検出されるように前記ロボットアームの位置を制御し、
前記第1マークが検出された後、前記第1マークの検出データに基づいて、前記第2マークが検出されるように前記ロボットアームの位置を制御し、
前記第2マークが検出された後、前記第2マークの検出データに基づいて、前記第3マークが検出されるように前記ロボットアームの位置を制御する、
請求項2に記載の部品搬送装置。
【請求項4】
1つの前記第2マークと複数の前記第3マークとにより、1つのマーク群が構成され、
前記制御装置は、特定の第3マークが属する前記マーク群の第2マークが検出されるように前記ロボットアームの位置を制御し、
前記第2マークが検出された後に、特定の第3マークが検出されるように前記ロボットアームの位置を制御する、
請求項3に記載の部品搬送装置。
【請求項5】
前記検出装置は、カメラである、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の部品搬送装置。
【請求項6】
部品供給テープを搬送する部品搬送装置と、
前記部品供給テープが取り付けられる複数のフィーダ部を有する部品実装装置と、
前記部品実装装置の少なくとも一部に設けられたマークを検出する検出装置と、
前記マークの検出データに基づいて、前記部品搬送装置と特定のフィーダ部とを位置合わせする制御指令を出力する制御装置と、を備える、
部品実装システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、部品搬送装置及び部品実装システムに関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器の製造工程において、部品を基板に実装する部品実装装置が使用される。特許文献1には、自動倉庫から部品実装装置に部品を搬送する部品搬送装置が開示されている。特許文献2には、部品供給テープを収容するカセットケースを有するカセット式テープフィーダが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-091770号公報
【特許文献2】特許第6049036号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
部品搬送装置は、無人搬送車(AGV:Automated Guided Vehicle)を含む。無人搬送車は、工場施設の走行面を自動走行する。無人搬送車は、所定の誘導方式で走行面を走行する。無人搬送車を誘導する誘導方式として、走行面に設置された磁性体を用いて誘導する磁気誘導方式が例示される。部品搬送装置で部品供給テープを搬送する場合、従来技術に係る誘導方式で部品搬送装置が部品実装装置に誘導されると、部品実装装置と部品搬送装置との位置合わせ精度が不足する可能性がある。
【0005】
本開示は、部品実装装置と部品搬送装置との位置合わせ精度の不足を改善することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に従えば、走行装置と、前記走行装置に支持され、部品供給テープを収容可能な収容部材と、前記走行装置に支持され、前記収容部材と部品実装装置との間で前記部品供給テープを搬送するロボットアームと、前記部品実装装置の少なくとも一部に設けられたマークを検出する検出装置と、前記マークの検出データに基づいて、前記ロボットアームの位置を制御する制御指令を出力する制御装置と、を備える、部品搬送装置が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、部品実装装置と部品搬送装置との位置合わせ精度の不足を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る部品実装システムを模式的に示す斜視図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係るカセット式テープフィーダを模式的に示す斜視図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る部品搬送装置を模式的に示す斜視図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る部品実装装置を模式的に示す平面図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る部品実装装置を模式的に示す正面図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る第2マークと第3マークとの関係を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る部品搬送装置の動作を示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、実施形態に係るコンピュータシステムを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本開示はこれに限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
【0010】
実施形態においては、部品実装システム1にXYZ直交座標系が設定される。XYZ直交座標系は、部品実装システム1に設定されたローカル座標系である。所定面内のX軸と平行な方向をX軸方向とする。X軸と直交する所定面内のY軸と平行な方向をY軸方向とする。X軸及びY軸のそれぞれと直交するZ軸と平行な方向をZ軸方向とする。X軸を中心とする回転方向又は傾斜方向をθX方向とする。Y軸を中心とする回転方向又は傾斜方向をθY方向とする。Z軸を中心とする回転方向又は傾斜方向をθZ方向とする。実施形態において、所定面は水平面と平行であり、Z軸方向は上下方向であることとする。なお、所定面は、水平面に対して傾斜してもよい。また、以下の説明においては、所定面を適宜、XY平面、と称する。
【0011】
[部品実装システム]
図1は、実施形態に係る部品実装システム1を模式的に示す斜視図である。部品実装システム1は、工場施設に設けられる。部品実装システム1は、自動倉庫2と、部品搬送装置3と、部品実装装置4と、管理制御装置5とを備える。
【0012】
自動倉庫2は、部品Cを収容する。自動倉庫2は、エレベータ装置6を有する。エレベータ装置6は、部品Cを入庫及び出庫する。部品Cの入庫とは、部品Cを自動倉庫2に搬入することをいう。部品Cの出庫とは、部品Cを自動倉庫2から搬出することをいう。エレベータ装置6は、部品Cの入庫及び出庫のために、部品Cを上下方向に搬送する。自動倉庫2及びエレベータ装置6は、倉庫制御装置7に制御される。倉庫制御装置7は、コンピュータシステムを含む。倉庫制御装置7は、自動倉庫2及びエレベータ装置6を制御する制御指令を出力する。
【0013】
部品搬送装置3は、部品Cを搬送する。部品搬送装置3は、工場施設の床面に規定される走行面8を走行する。工場施設において、複数の部品搬送装置3が稼働する。部品搬送装置3は、搬送制御装置9に制御される。搬送制御装置9は、コンピュータシステムを含む。搬送制御装置9は、部品搬送装置3を制御する制御指令を出力する。搬送制御装置9は、部品搬送装置3と無線通信する。
【0014】
部品実装装置4は、部品Cを基板Pに実装する。部品実装装置4は、生産制御装置10に制御される。生産制御装置10は、コンピュータシステムを含む。生産制御装置10は、部品実装装置4を制御する制御指令を出力する。
【0015】
管理制御装置5は、コンピュータシステムを含む。管理制御装置5は、倉庫制御装置7、搬送制御装置9、及び生産制御装置10のそれぞれと通信する。倉庫制御装置7、搬送制御装置9、及び生産制御装置10のそれぞれは、管理制御装置5から出力される管理指令に基づいて作動する。
【0016】
工場施設において、入出庫スペース11及び部品供給スペース12が規定される。部品搬送装置3は、入出庫スペース11及び部品供給スペース12のそれぞれに移動可能である。
【0017】
入出庫スペース11は、自動倉庫2に入庫される部品Cを部品搬送装置3からエレベータ装置6に渡す処理、及び自動倉庫2から出庫された部品Cをエレベータ装置6から部品搬送装置3に渡す処理が実施されるスペースである。入出庫スペース11は、エレベータ装置6に規定される。
【0018】
部品供給スペース12は、部品実装装置4に部品Cを供給する処理が実施されるスペースである。部品供給スペース12は、部品実装装置4の近傍に規定される。
【0019】
[カセット式テープフィーダ]
図2は、実施形態に係るカセット式テープフィーダ13を模式的に示す斜視図である。
図2に示すように、カセット式テープフィーダ13は、カセットケース14と、カセットケース14に収容されるテープリール15と、テープリール15に巻かれる部品供給テープ16とを有する。部品Cは、部品供給テープ16に保持される。部品供給テープ16は、複数の部品Cを保持する。部品供給テープ16は、テープリール15に巻かれ、カセットケース14に収容された状態で取り扱われる。
【0020】
カセット式テープフィーダ13は、特許第6049036号公報及び特許第6655088号公報等に開示されているような、テープリール15が装着されるテープ装填部と、テープリール15を回転可能に支持するリール保持軸と、部品供給テープ16を部品供給位置17に送るテープ送り機構と、部品供給テープ16からトップフィルムを剥離するトップフィルム剥離機構とを有する。カセット式テープフィーダ13の詳細な説明は省略する。
【0021】
部品供給テープ16は、カセットケース14に収容された状態で、自動倉庫2に入庫されたり、自動倉庫2に保管されたり、自動倉庫2から出庫されたり、エレベータ装置6により搬送されたり、部品搬送装置3により搬送されたりする。
【0022】
実施形態において、部品供給テープ16の入庫は、カセット式テープフィーダ13を自動倉庫2に入庫することを含む。部品供給テープ16の保管は、カセット式テープフィーダ13を自動倉庫2に保管することを含む。部品供給テープ16の出庫は、カセット式テープフィーダ13を自動倉庫2から出庫することを含む。部品供給テープ16の搬送は、カセット式テープフィーダ13をエレベータ装置6により搬送すること、及びカセット式テープフィーダ13を部品搬送装置3により搬送することを含む。
【0023】
[部品搬送装置]
図3は、実施形態に係る部品搬送装置3を模式的に示す斜視図である。部品搬送装置3は、部品供給テープ16を含むカセット式テープフィーダ13を搬送する。部品搬送装置3は、走行装置18と、収容部材19と、ロボットアーム20と、検出装置21と、制御装置22とを備える。
【0024】
走行装置18は、無人搬送車(AGV:Automated Guided Vehicle)を含む。走行装置18は、車輪23と、車輪23を回転させるモータ(不図示)とを有する。走行装置18は、工場施設の走行面8を自動走行する。走行面8は、XY平面と平行である。走行装置18は、所定の誘導方式で走行面8を走行する。走行装置18を誘導する誘導方式として、走行面8に設置された磁性体を用いて誘導する磁気誘導方式、走行面8に設置された電流が流れる金属線を用いて誘導する電磁誘導方式、走行面8に描かれた誘導線を用いて誘導する光学誘導方式、及び走行面8又は天井面に設けられた画像を用いて誘導する画像認識方式が例示される。
【0025】
収容部材19は、部品供給テープ16を含むカセット式テープフィーダ13を収容可能である。収容部材19は、走行装置18に支持される。実施形態において、収容部材19は、支柱19Sを介して、走行装置18に支持される。収容部材19は、複数のカセット式テープフィーダ13を収容可能である。
図3に示す例において、収容部材19は、複数のカセット式テープフィーダ13がX軸方向に配置されるように、複数のカセット式テープフィーダ13を収容可能である。
【0026】
ロボットアーム20は、収容部材19と部品実装装置4との間でカセット式テープフィーダ13を搬送する。ロボットアーム20は、走行装置18に支持される。走行装置18の上面において、ロボットアーム20は、収容部材19よりも+Y側に配置される。
【0027】
ロボットアーム20は、スライド部材20Aと、第1アーム部20Bと、第2アーム部20Cと、第3アーム部20Dと、ハンド部20Eとを有する。
【0028】
スライド部材20Aは、走行装置18に支持される。スライド部材20Aは、走行装置18の上面においてX軸方向に移動可能である。スライド部材20AをX軸方向にガイドするガイド部材20Fが走行装置18の上面に設けられる。スライド部材20Aとガイド部材20Fの少なくとも一部との間に、スライド部材20AをX軸方向に移動させる動力を発生するスライドアクチュエータが設けられる。スライドアクチュエータが発生する動力により、スライド部材20Aは、ガイド部材20FにガイドされながらX軸方向に移動可能である。
【0029】
第1アーム部20Bの基端部は、スライド部材20Aに連結される。第1アーム部20Bとスライド部材20Aの少なくとも一部との間に、第1アーム部20BをθX方向に回動させる動力を発生する第1ステッピングモータが設けられる。第1ステッピングモータが発生する動力により、第1アーム部20Bの基端部は、回動軸AX1を中心に回動可能である。回動軸AX1は、X軸と平行である。
【0030】
第2アーム部20Cの基端部は、第1アーム部20Bに連結される。第2アーム部20Cと第1アーム部20Bの少なくとも一部との間に、第2アーム部20CをθX方向に回動させる動力を発生する第2ステッピングモータが設けられる。第2ステッピングモータが発生する動力により、第2アーム部20Cの基端部は、回動軸AX2を中心に回動可能である。回動軸AX2は、X軸と平行である。
【0031】
第3アーム部20Dの基端部は、第2アーム部20Cに連結される。第3アーム部20Dと第2アーム部20Cの少なくとも一部との間に、第3アーム部20DをθX方向に回動させる動力を発生する第3ステッピングモータが設けられる。第3ステッピングモータが発生する動力により、第3アーム部20Dの基端部は、回動軸AX3を中心に回動可能である。回動軸AX3は、X軸と平行である。
【0032】
ハンド部20Eは、第3アーム部20Dの先端部に取り付けられる。ハンド部20Eは、カセット式テープフィーダ13を解放可能に保持する。ハンド部20Eは、一対の把持部材を有する。ハンド部20Eは、一方の把持部材と他方の把持部材とでカセット式テープフィーダ13を挟むことにより、カセット式テープフィーダ13を保持する。
【0033】
検出装置21は、部品実装装置4の少なくとも一部に設けられたマーク40を検出する。検出装置21は、ロボットアーム20の少なくとも一部に取り付けられる。実施形態において、検出装置21は、ハンド部20Eに取り付けられる。
【0034】
実施形態において、検出装置21は、マーク40を撮像するカメラである。検出装置21がマーク40を検出することは、マーク40を撮像することを含む。検出装置21の検出範囲は、カメラの視野範囲である。検出装置21により検出されるマーク40の検出データは、カメラにより取得されるマーク40の画像データを含む。
【0035】
カメラの光学系は、単焦点光学系である。カメラの光学系の焦点距離は、固定されている。検出装置21がマーク40を検出することは、マーク40がカメラの視野範囲の中心に配置され且つカメラの光学系の焦点位置に配置された状態で、マーク40を撮像することを含む。
【0036】
制御装置22は、コンピュータシステムを含む。制御装置22は、搬送制御装置9と無線通信する。制御装置22は、搬送制御装置9から出力される制御指令に基づいて作動する。
【0037】
制御装置22は、検出装置21により検出されたマーク40の検出データに基づいて、ロボットアーム20の位置を制御する制御指令を出力する。制御装置22は、走行装置18及びロボットアーム20のそれぞれに制御指令を出力することができる。走行装置18は、XY平面内を移動可能である。走行装置18がXY平面内を移動することにより、走行装置18に支持されているロボットアーム20も、走行装置18と一緒にXY平面内を移動する。スライド部材20AがX軸方向に移動することにより、ハンド部20Eは、走行装置18に対してX軸方向に移動する。第1アーム部20B、第2アーム部20C、及び第3アーム部20Dの少なくとも一つが回動することにより、ハンド部20Eは、Y軸方向及びZ軸方向の少なくとも一方に移動する。制御装置22は、走行装置18に制御指令を出力することにより、走行装置18及びロボットアーム20を、X軸方向及びY軸方向の少なくとも一つの方向に移動させることができる。制御装置22は、ロボットアーム20に制御指令を出力することにより、ロボットアーム20の先端部に配置されているハンド部20Eを、X軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向の少なくとも一つの方向に移動させることができる。
【0038】
[部品実装装置]
図4は、実施形態に係る部品実装装置4を模式的に示す平面図である。
図5は、実施形態に係る部品実装装置4を模式的に示す正面図である。部品実装装置4は、部品Cを基板Pに実装する。部品実装装置4は、基板Pを支持する基板支持装置24と、部品供給テープ16を含むカセット式テープフィーダ13が取り付けられる複数のフィーダ部25と、ノズル26を有する実装ヘッド27と、外装部材28とを備える。
【0039】
カセット式テープフィーダ13は、フィーダ部25に取り付けられる。フィーダ部25は、スロット状である。カセット式テープフィーダ13は、フィーダ部25に挿入されることにより、フィーダ部25に取り付けられる。なお、フィーダ部25は、スロット状でなくてもよい。
【0040】
カセット式テープフィーダ13は、フィーダ部25に取り付けられた状態で、部品Cを部品供給位置17に供給する。カセット式テープフィーダ13は、テープリール15を回転させて、部品供給テープ16に保持されている複数の部品Cを部品供給位置17に順次供給する。
【0041】
フィーダ部25は、複数設けられる。
図4及び
図5に示す例において、複数のフィーダ部25は、X軸方向に配置される。実施形態において、フィーダ部25は、16個設けられる。複数のフィーダ部25のそれぞれに、カセット式テープフィーダ13が取り付けられる。
【0042】
ノズル26は、部品Cを解放可能に保持する。ノズル26は、部品Cを吸引して保持する吸引ノズルでもよいし、部品Cを挟んで保持する把持ノズルでもよい。
【0043】
実装ヘッド27は、カセット式テープフィーダ13から供給された部品Cをノズル26で保持して基板Pに実装する。実装ヘッド27は、カセット式テープフィーダ13から部品Cが供給される部品供給位置17と、基板Pが配置されている実装位置29との間を移動可能である。実装ヘッド27は、部品供給位置17に供給された部品Cをノズル26で保持して、実装位置29に移動した後、実装位置29に配置されている基板Pに実装する。実装ヘッド27は、部品供給位置17に供給された複数の部品Cを基板Pに順次実装する。部品供給テープ16に保持されている複数の部品Cは、実装ヘッド27により順次搬出され、順次消費される。
【0044】
外装部材28は、基板支持装置24、フィーダ部25、及び実装ヘッド27を収容する。基板支持装置24、フィーダ部25、及び実装ヘッド27は、外装部材28の内側に配置される。外装部材28の一部に、開口30が設けられる。フィーダ部25は、開口30の内側に配置される。
【0045】
部品搬送装置3のロボットアーム20は、収容部材19とフィーダ部25との間で、部品供給テープ16を含むカセット式テープフィーダ13を搬送する。ロボットアーム20は、開口30を介して、カセット式テープフィーダ13を搬送する。部品Cが消費される前のカセット式テープフィーダ13は、ロボットアーム20により、開口30を介してフィーダ部25に搬入される。部品Cが消費された後のカセット式テープフィーダ13は、ロボットアーム20により、開口30を介してフィーダ部25から搬出される。
【0046】
部品実装装置4の少なくとも一部に、マーク40が設けられる。マーク40は、部品搬送装置3とフィーダ部25とを位置合わせするために使用される。マーク40は、検出装置21により検出される。制御装置22は、検出装置21により検出されたマーク40の検出データに基づいて、部品搬送装置3と特定のフィーダ部25とを位置合わせする制御指令を出力する。制御装置22は、検出装置21により検出されたマーク40の検出データに基づいて、特定のフィーダ部25に対するロボットアーム20のハンド部20Eの位置を制御する。
【0047】
マーク40は、第1マーク41と、フィーダ部25の周囲の少なくとも一部に設けられた第2マーク42と、複数のフィーダ部25のそれぞれに設けられた第3マーク43とを含む。
【0048】
第1マーク41の数は、第2マーク42の数よりも少ない。第2マーク42の数は、第3マーク43の数よりも少ない。
【0049】
第1マーク41は、外装部材28の外面に設けられる。第1マーク41は、開口30の周囲の少なくとも一部に設けられる。実施形態において、第1マーク41は、開口30の-X側に1個だけ設けられる。
【0050】
第2マーク42は、外装部材28の外面に設けられる。第2マーク42は、開口30の周囲の少なくとも一部に設けられる。実施形態において、第2マーク42は、開口30の+Z側に複数設けられる。実施形態において、第2マーク42は、X軸方向に間隔をあけて4個設けられる。4個の第2マーク42は、X軸方向に等間隔で設けられる。第2マーク42の間隔は、検出装置21の検出範囲に第2マーク42が1個だけ配置されるように定められている。
【0051】
第3マーク43は、フィーダ部25に設けられる。第3マーク43は、複数のフィーダ部25のそれぞれに1個ずつ設けられる。実施形態において、フィーダ部25は、16個である。第3マーク43も、16個設けられる。16個の第3マーク43は、X軸方向に等間隔で設けられる。
【0052】
ローカル座標系における第1マーク41の位置は、例えば部品実装装置4の設計値から導出される既知データであり、制御装置22に予め記憶されている。第1マーク41と第2マーク42との相対位置は、例えば部品実装装置4の設計値から導出される既知データであり、制御装置22に予め記憶されている。複数の第2マーク42のそれぞれの相対位置は、例えば部品実装装置4の設計値から導出される既知データであり、制御装置22に予め記憶されている。第2マーク42と第3マーク43との相対位置は、例えば部品実装装置4の設計値から導出される既知データでああり、制御装置22に予め記憶されている。複数の第3マーク43のそれぞれの相対位置は、例えば部品実装装置4の設計値から導出される既知データであり、制御装置22に予め記憶されている。
【0053】
第1マーク41は、部品搬送装置3の走行装置18と部品実装装置4との大まかな位置合わせに使用される。制御装置22は、検出装置21により検出された第1マーク41の検出データに基づいて、部品搬送装置3の走行装置18と部品実装装置4とを位置合わせする制御指令を出力する。
【0054】
第2マーク42は、部品搬送装置3のロボットアーム20と特定のフィーダ部25との大まかな位置合わせに使用される。制御装置22は、検出装置21により検出された第2マーク42の検出データに基づいて、部品搬送装置3のロボットアーム20と特定のフィーダ部25とを位置合わせする制御指令を出力する。
【0055】
第3マーク43は、ロボットアーム20のハンド部20Eと特定のフィーダ部25との高精度な位置合わせに使用される。制御装置22は、検出装置21により検出された第3マーク43の検出データに基づいて、ロボットアーム20のハンド部20Eと特定のフィーダ部25とを位置合わせする制御指令を出力する。
【0056】
[マーク]
図6は、実施形態に係る第2マーク42と第3マーク43との関係を示す図である。実施形態において、1つの第2マーク42と複数の第3マーク43とにより、1つのマーク群44が構成される。実施形態において、第2マーク42は、4個であり、第3マーク43は、16個である。1個の第2マーク42と4個の第3マーク43とにより、1つのマーク群44が構成される。マーク群44は、4組存在する。
【0057】
4個の第2マーク42のそれぞれの大きさ及び形状は、異なる。16個の第3マーク43のそれぞれの大きさ及び形状は、等しい。
【0058】
[動作]
次に、実施形態に係る部品搬送装置3の動作について説明する。
図7は、実施形態に係る部品搬送装置3の動作を示すフローチャートである。以下、自動倉庫2から出庫された特定のカセット式テープフィーダ13を、複数のフィーダ部25のうち特定のフィーダ部25に取り付ける動作について説明する。特定のフィーダ部25に付された第3マーク43を適宜、第3マーク43S、と称し、第3マーク43Sが属するマーク群44の第2マーク42を適宜、第2マーク42S、と称する。
図6に示すように、第3マーク43Sは、X軸方向に配置された16個のフィーダ部25のうち、最も-X側のフィーダ部25から8個目のフィーダ部25に付された第3マーク43であることとする。
【0059】
部品搬送装置3は、自動倉庫2の入出庫スペース11に移動し、自動倉庫2からカセット式テープフィーダ13を受け取る。カセット式テープフィーダ13は、収容部材19に収容される。部品搬送装置3は、収容部材19にカセット式テープフィーダ13を収容した状態で、部品実装装置4に移動する。
【0060】
部品搬送装置3が部品実装装置4の近傍の部品供給スペース12に移動した後、制御装置22は、検出装置21の検出範囲に第1マーク41が配置されるように、走行装置18及びロボットアーム20の少なくとも一方を制御する。すなわち、制御装置22は、検出装置21で第1マーク41が検出されるように、ロボットアーム20の位置を制御する(ステップS1)。
【0061】
上述のように、ローカル座標系における第1マーク41の位置は、例えば部品実装装置4の設計値から導出される既知データであり、制御装置22に予め記憶されている。そのため、制御装置22は、検出装置21の検出範囲に第1マーク41が配置されるように、走行装置18及びロボットアーム20の少なくとも一方を制御することができる。
【0062】
検出装置21の検出範囲に第1マーク41が配置された後、検出装置21は、第1マーク41を検出する。制御装置22は、第1マーク41が検出装置21のカメラの視野範囲の中心に配置され且つカメラの光学系の焦点位置に配置されるように、走行装置18及びロボットアーム20の少なくとも一方を駆動する。検出装置21は、第1マーク41がカメラの視野範囲の中心に配置され且つカメラの光学系の焦点位置に配置された状態で、第1マーク41を検出する。検出装置21による第1マーク41の検出データは、制御装置22に出力される。検出装置21は、ロボットアーム20のハンド部20Eに取り付けられている。制御装置22は、走行装置18の駆動量とロボットアーム20の駆動量とに基づいて、第1マーク41を検出したときのローカル座標系における検出装置21の位置を算出することができる。制御装置22は、第1マーク41を検出したときの検出装置21の位置を算出することにより、ローカル座標系における第1マーク41の位置を算出することができる。制御装置22は、ローカル座標系における第1マーク41の位置を記憶する(ステップS2)。
【0063】
ステップS1及びステップS2の処理により、部品搬送装置3の走行装置18と部品実装装置4とが大まかに位置合わせされる。
【0064】
ステップS1において第1マーク41が検出された後、制御装置22は、第1マーク41の検出データに基づいて、検出装置21の検出範囲に特定の第2マーク42Sが配置されるように、走行装置18及びロボットアーム20の少なくとも一方を制御する。すなわち、制御装置22は、第1マーク41が検出された後、第1マーク41の検出データに基づいて、検出装置21で第2マーク42Sが検出されるように、ロボットアーム20の位置を制御する(ステップS3)。
【0065】
上述のように、第2マーク42Sは、カセット式テープフィーダ13を取り付ける特定のフィーダ部25に付された第3マーク43Sが属するマーク群44に属する。ローカル座標系における第1マーク41と第2マーク42Sとの相対位置は、例えば部品実装装置4の設計値から導出される既知データであり、制御装置22に予め記憶されている。そのため、制御装置22は、ステップS2で算出された第1マーク41の位置と、第1マーク41と第2マーク42Sとの相対位置とに基づいて、検出装置21の検出範囲に第2マーク42Sが配置されるように、走行装置18及びロボットアーム20の少なくとも一方を制御することができる。
【0066】
検出装置21の検出範囲に第2マーク42Sが配置された後、検出装置21は、第2マーク42Sを検出する。制御装置22は、第2マーク42Sが検出装置21のカメラの視野範囲の中心に配置され且つカメラの光学系の焦点位置に配置されるように、走行装置18及びロボットアーム20の少なくとも一方を駆動する。検出装置21は、第2マーク42Sがカメラの視野範囲の中心に配置され且つカメラの光学系の焦点位置に配置された状態で、第2マーク42Sを検出する。検出装置21による第2マーク42Sの検出データは、制御装置22に出力される。制御装置22は、走行装置18の駆動量とロボットアーム20の駆動量とに基づいて、第2マーク42Sを検出したときのローカル座標系における検出装置21の位置を算出することができる。制御装置22は、第2マーク42Sを検出したときの検出装置21の位置を算出することにより、ローカル座標系における第2マーク42Sの位置を算出することができる。制御装置22は、ローカル座標系における第2マーク42Sの位置を記憶する(ステップS4)。
【0067】
ステップS3及びステップS4の処理により、部品搬送装置3のロボットアーム20と特定のフィーダ部25とが大まかに位置合わせされる。
【0068】
ステップS4において第2マーク42Sが検出された後、制御装置22は、第2マーク42Sの検出データに基づいて、検出装置21の検出範囲に第3マーク43Sが配置されるように、ロボットアーム20を制御する。すなわち、制御装置22は、第2マーク42Sが検出された後、第2マーク42Sの検出データに基づいて、検出装置21で第3マーク43Sが検出されるように、ロボットアーム20の位置を制御する(ステップS5)。
【0069】
上述のように、ローカル座標系における第2マーク42Sと第3マーク43Sとの相対位置は、例えば部品実装装置4の設計値から導出される既知データであり、制御装置22に予め記憶されている。そのため、制御装置22は、ステップS4で算出された第2マーク42Sの位置と、第2マーク42Sと第3マーク43Sとの相対位置とに基づいて、検出装置21の検出範囲に第3マーク43Sが配置されるように、ロボットアーム20を制御することができる。
【0070】
検出装置21の検出範囲に第3マーク43Sが配置された後、検出装置21は、第3マーク43Sを検出する。制御装置22は、第3マーク43Sが検出装置21のカメラの視野範囲の中心に配置され且つカメラの光学系の焦点位置に配置されるように、走行装置18及びロボットアーム20の少なくとも一方を駆動する。検出装置21は、第3マーク43Sがカメラの視野範囲の中心に配置され且つカメラの光学系の焦点位置に配置された状態で、第3マーク43Sを検出する。検出装置21による第3マーク43Sの検出データは、制御装置22に出力される。制御装置22は、走行装置18の駆動量及びロボットアーム20の駆動量の少なくとも一方に基づいて、第3マーク43Sを検出したときのローカル座標系における検出装置21の位置を算出することができる。制御装置22は、第3マーク43Sを検出したときの検出装置21の位置を算出することにより、ローカル座標系における第3マーク43Sの位置を算出することができる。制御装置22は、ローカル座標系における第3マーク43の位置を記憶する(ステップS6)。
【0071】
ステップS5及びステップS6の処理により、ロボットアーム20のハンド部20Eと特定のフィーダ部25とが高精度に位置合わせされる。
【0072】
制御装置22は、収容部材19に収容されているカセット式テープフィーダ13をロボットアーム20のハンド部20Eで保持した後、第3マーク43Sの検出データに基づいて、第3マーク43Sが付された特定のフィーダ部25にカセット式テープフィーダ13を取り付ける(ステップS7)。
【0073】
なお、本実施形態においては、特定のフィーダ部25に特定のカセット式テープフィーダ13を搬入する場合について説明した。特定のフィーダ部25からカセット式テープフィーダ13を搬出する場合においても、上述のステップS1からステップS6の処理を実施することにより、制御装置22は、ロボットアーム20のハンド部20Eと特定のフィーダ部25とが高精度に位置合わせした後、ロボットアーム20により特定のフィーダ部25からカセット式テープフィーダ13を搬出することができる。特定のフィーダ部25から搬出されたカセット式テープフィーダ13は、ロボットアーム20により収容部材19に収容される。カセット式テープフィーダ13が収容部材19に収容された後、部品搬送装置3は、自動倉庫2の入出庫スペース11に移動し、自動倉庫2にカセット式テープフィーダ13を渡す。
【0074】
[コンピュータシステム]
図8は、実施形態に係るコンピュータシステム1000を示すブロック図である。上述の制御装置22は、コンピュータシステム1000を含む。コンピュータシステム1000は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサ1001と、ROM(Read Only Memory)のような不揮発性メモリ及びRAM(Random Access Memory)のような揮発性メモリを含むメインメモリ1002と、ストレージ1003と、入出力回路を含むインターフェース1004とを有する。制御装置22の機能は、コンピュータプログラムとしてストレージ1003に記憶されている。プロセッサ1001は、コンピュータプログラムをストレージ1003から読み出してメインメモリ1002に展開し、コンピュータプログラムに従って上述の処理を実行する。なお、コンピュータプログラムは、ネットワークを介してコンピュータシステム1000に配信されてもよい。
【0075】
[効果]
以上説明したように、実施形態においては、部品搬送装置3は、無人搬送車(AGV)を含む走行装置18と、部品供給テープ16を収容可能な収容部材19と、ロボットアーム20と、部品実装装置4の少なくとも一部に設けられたマーク40を検出する検出装置21と、検出装置21によるマーク40の検出データに基づいて、ロボットアーム20の位置を制御する制御指令を出力する制御装置22と、を備える。部品実装装置4に対する走行装置18の位置合わせ精度が不足していても、検出装置21によるマーク40の検出データに基づいて、ロボットアーム20の位置は、高精度に制御される。そのため、収容部材19と部品実装装置4との間で部品供給テープ16を搬送するときの部品実装装置4と部品搬送装置3との位置合わせ精度の不足が改善される。
【0076】
部品実装装置4は、複数のフィーダ部25を有する。ロボットアーム20は、収容部材19とフィーダ部25との間で部品供給テープ16を搬送する。制御装置22は、マーク40の検出データに基づいて、特定のフィーダ部25に対するロボットアーム20の位置を制御する。これにより、特定のフィーダ部25に対するカセット式テープフィーダ13の搬入、及び特定のフィーダ部25からのカセット式テープフィーダ13の搬出が高精度に実施される。
【0077】
実施形態において、マーク40は、第1マーク41と、フィーダ部25の周囲の少なくとも一部に設けられた第2マーク42と、複数のフィーダ部25のそれぞれに設けられた第3マーク43とを含む。第1マーク41の数は、第2マーク42の数よりも少ない。第2マーク42の数は、第3マーク43の数よりも少ない。検出装置21は、ロボットアーム20の少なくとも一部に取り付けられる。制御装置22は、検出装置21により第1マーク41が検出されるようにロボットアーム20の位置を制御した後、検出装置21により第1マーク41を検出する。制御装置22は、第1マーク41の検出データに基づいて、検出装置21により第2マーク42が検出されるようにロボットアームの位置を制御した後、検出装置21により第2マーク42を検出する。制御装置22は、第2マーク42の検出データに基づいて、検出装置21により第3マーク43が検出されるようにロボットアーム20の位置を制御した後、検出装置21により第3マーク43を検出する。これにより、ロボットアーム20のハンド部20Eと特定のフィーダ部25とは、第1マーク41を用いて大まかに位置合わせされた後、第2マーク42を用いてより高精度に位置合わせされ、第3マーク43を用いてより高精度に位置合わせされる。
【0078】
実施形態において、1つの第2マーク42と複数の第3マーク43とにより、1つのマーク群44が構成される。制御装置22は、特定の第3マーク43Sが属するマーク群44の第2マーク42Sが検出されるようにロボットアーム20の位置を制御する。これにより、制御装置22は、第2マーク42Sが検出された後に、特定の第3マーク43Sが検出されるように、ロボットアーム20の位置を効率良く制御することができる。
【0079】
[その他の実施形態]
上述の実施形態において、部品供給テープ16は、テープリール15に巻かれ、カセットケース14に収容された状態で取り扱われることとした。部品供給テープ16は、カセットケース14に収容されない状態で取り扱われてもよい。
【0080】
上述の実施形態において、検出装置21はカメラであることとした。検出装置21はカメラでなくてもよい。検出装置21は、マーク40を非接触で光学的に検出可能であればよい。
【0081】
上述の実施形態においては、第1マーク41、第2マーク42、及び第3マーク43の3種類のマーク40を用いて、ロボットアーム20の位置を段階的に調整することとした。マーク40は、1種類でもよい。マーク40は、例えば第3マーク43のみでもよい。
【符号の説明】
【0082】
1…部品実装システム、2…自動倉庫、3…部品搬送装置、4…部品実装装置、5…管理制御装置、6…エレベータ装置、7…倉庫制御装置、8…走行面、9…搬送制御装置、10…生産制御装置、11…入出庫スペース、12…部品供給スペース、13…カセット式テープフィーダ、14…カセットケース、15…テープリール、16…部品供給テープ、17…部品供給位置、18…走行装置、19…収容部材、19S…支柱、20…ロボットアーム、20A…スライド部材、20B…第1アーム部、20C…第2アーム部、20D…第3アーム部、20E…ハンド部、20F…ガイド部材、21…検出装置、22…制御装置、23…車輪、24…基板支持装置、25…フィーダ部、26…ノズル、27…実装ヘッド、28…外装部材、29…実装位置、30…開口、40…マーク、41…第1マーク、42…第2マーク、42S…第2マーク、43…第3マーク、43S…第3マーク、44…マーク群、1000…コンピュータシステム、1001…プロセッサ、1002…メインメモリ、1003…ストレージ、1004…インターフェース、AX1…回動軸、AX2…回動軸、AX3…回動軸。