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特開2022-6822発電機の不足励磁制限ラインの設定方法及び励磁制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022006822
(43)【公開日】2022-01-13
(54)【発明の名称】発電機の不足励磁制限ラインの設定方法及び励磁制御方法
(51)【国際特許分類】
   H02P 9/14 20060101AFI20220105BHJP
   H02P 103/20 20150101ALN20220105BHJP
【FI】
H02P9/14 A
H02P103:20
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020109324
(22)【出願日】2020-06-25
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-09-15
(71)【出願人】
【識別番号】000195959
【氏名又は名称】西芝電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100145816
【弁理士】
【氏名又は名称】鹿股 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 茂人
【テーマコード(参考)】
5H590
【Fターム(参考)】
5H590AA11
5H590CA07
5H590CA11
5H590CC01
5H590CC29
5H590CE01
5H590DD64
5H590DD69
5H590HA02
5H590HA04
5H590HA06
5H590HA07
5H590HB02
5H590HB03
5H590JA08
5H590JA12
(57)【要約】      (修正有)
【課題】発電機の安定的な進相運転を行うための不足励磁制限(UEL)ラインの設定方法及び励磁制御方法を提供する。
【解決手段】不足励磁制限ラインWの設定及び励磁制御を行う自動電圧調整器を備え、発電機の定格電圧V0よりも低い電圧において、有効電力Pが1パーユニットのときの第1の無効電力制限値b1を取得する第1ステップと、発電機の定格電圧よりも高い電圧において、有効電力が1パーユニットのときの第2の無効電力制限値b2を取得する第2ステップと、計器用変圧器で検出された電圧において、第1の無効電力制限値と第2の無効電力制限値を結んだ線分に基づいて有効電力が1パーユニットのときの第3の無効電力制限値b’を求める第3ステップと、有効電力が0パーユニットのときの第4の無効電力制限値aを取得する第4ステップと、第3及び第4の無効電力制限値を結ぶことによって不足励磁制限ラインを設定する第5ステップと、を有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力系統に計器用変圧器、計器用変流器等を介して接続される発電機と、前記発電機の不足励磁制限ラインの設定及び励磁制御を行う自動電圧調整器と、を備え、
前記発電機の定格電圧よりも低い電圧において、有効電力が1パーユニットのときの第1の無効電力制限値を取得する第1ステップと、
前記発電機の定格電圧よりも高い電圧において、有効電力が1パーユニットのときの第2の無効電力制限値を取得する第2ステップと、
前記計器用変圧器で検出された電圧において、前記第1の無効電力制限値と第2の無効電力制限値を結んだ線分に基づいて有効電力が1パーユニットのときの第3の無効電力制限値を求める第3ステップと、
有効電力が0パーユニットのときの第4の無効電力制限値を取得する第4ステップと、
前記第3及び第4の無効電力制限値を結ぶことによって不足励磁制限ラインを設定する第5ステップと、
を有することを特徴とする発電機の不足励磁制限ラインの設定方法。
【請求項2】
前記第1ステップにおいて定格電圧よりも5~10%低い電圧で第1の無効電力制限値を取得し、前記第2ステップにおいて定格電圧よりも5~10%高い電圧で第2の無効電力制限値を取得することを特徴とする請求項1記載の発電機の不足励磁制限ラインの設定方法。
【請求項3】
前記定格電圧又はその近傍において、有効電力が1パーユニットのときの第5の無効電力制限値を取得することを特徴とするステップを有することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の発電機の不足励磁制限ラインの設定方法。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の不足励磁制限ラインの設定方法により設定された不足励磁制限ラインを用いて、発電機の励磁制御を行う発電機の励磁制御方法であって、
検出された有効電力における不足励磁制限ラインに対応する無効電力制限値を求める第6ステップと、検出された無効電力と前記第6ステップで求められた無効電力制限値を比較する第7ステップと、当該無効電力が前記無効電力制限値に近接しているか又は超過したときに発電機に増磁信号を出力する第8ステップと、を有することを特徴とする発電機の励磁制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は系統連系運転中の進相領域における発電機の不足励磁制限ラインの設定方法及び励磁制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、バイオマス発電、廃棄物発電、水力発電等の再生可能エネルギー発電機が高圧電線路末端に接続され、電力系統との系統連系運転を行う機会が増えている。その際、高圧電線路は高インピーダンスになることが多く、逆潮流時(充電時)に系統電圧が上昇し、法定電圧を逸脱する可能性がある。
【0003】
そのため、受変電設備に静止型無効電力補償装置(SVC)や分路リアクトル等を設置し、発電機に進み無効電力を供給することで電圧上昇を抑制することが行われている。また、発電機を進相運転することで系統電圧の電圧上昇を抑制する手段も提案されている。
【0004】
しかしながら、通常の発電機は遅れ運転を行うことを主目的としており、自由に進相運転を行うことが困難である。また、電圧変動等により、進相方向への移行幅が大きいと、最悪の場合、脱調してしまう可能性もある。
【0005】
それを防止するために、発電機の励磁装置に設けられている不足励磁制限(以下、「UEL」という。)機能という保護機能を用いて安定的に系統電圧の上昇を抑制する手段が知られている。
【0006】
ここで、UELとは、発電機が過大な進み無効電力を負担した場合に、発電機の電機子端部の鉄心が過熱すること、及び安定上の限界を逸脱することを防止するための保護機能のことで、進み無効電力が不足励磁制限ラインW(以下、「UEL制限ライン」ともいう。)に抵触すると励磁装置に増磁信号を与え、進み無効電力を制限する機能である。
【0007】
例えば、系統電圧の上昇を抑制するために発電機に進みの無効電力を供給する場合、図5に示すP-Q曲線(P;有効電力、Q;無効電力)の内側で発電機を運転する必要があるとともに、UEL制限ラインWに抵触しないように発電機の励磁装置を制御する必要がある。
【0008】
ここで従来のUEL制限ラインWの設定方法の例を、図6により説明する。
まず、有効電力Pが0puのときの無効電力制限値aを取得し(S10)、次に、有効電力Pが1puのときの無効電力制限値bを取得し(S11)、aとbを結ぶことによりUEL制限ラインWを設定する(S12)。なお、単位puはパーユニットで0~1の値である。
【0009】
次に、検出された有効電力がPのときの無効電力制限値QUELを式(1)より求める(S12)。
QUEL = (b-a)×P+a ・・・ 式(1)
次に、S12で求めたQUELと検出された無効電力Qを比較し(S13)、Q< QUELであればUEL制限ラインWに抵触するため、発電機の励磁装置に増磁信号を出力し励磁を強める(S14)。
【0010】
このように従来の励磁制御方法では、式(1)を用いて無効電力制限値QUELを求め、発電機の無効電力Qが無効電力制限値QUELを超えないよう、発電機の安定的な進相運転を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特許第5159154号公報
【特許文献2】特開2014-60818号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
ところで、発電機に進みの無効電力を供給する場合、発電機が安定した運転を継続するために、P-Q曲線以外にも定態安定限界曲線Rを考慮しなければならない場合がある(図5参照)。それは、発電機を連系運転する電力系統のインピーダンスが高い場合であり、その場合、図5のR2で示すように、定態安定限界曲線Rが前述のP-Q曲線よりも内側になることがある。
【0013】
さらに、電圧が低くなると定態安定限界曲線Rは通常よりも更に内側を通り(図5のR1参照)、逆に電圧が高くなると定態安定限界曲線Rは通常よりも外側(図5のR3参照)を通ることが分かっている。
【0014】
すなわち、従来のUEL制限ラインWの設定方法では、電圧が低くなると定態安定限界曲線Rを超えてしまい脱調してしまう可能性があり、予めそれをも考慮して最も内側にUEL制限ラインWを設定すると通常時や電圧が高いときに十分な進み無効電力の供給ができなくなるという課題がある。
【0015】
本発明は上述した課題を解決するためになされたもので、発電機の安定的な進相運転を行うための不足励磁制限ラインの設定方法及び励磁制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記の課題を解決するために、本実施形態に係る発電機の不足励磁制限ラインの設定方法は、電力系統に計器用変圧器、計器用変流器等を介して接続される発電機と、前記発電機の不足励磁制限ラインの設定及び励磁制御を行う自動電圧調整器と、を備え、前記発電機の定格電圧よりも低い電圧において、有効電力が1パーユニットのときの第1の無効電力制限値を取得する第1ステップと、前記発電機の定格電圧よりも高い電圧において、有効電力が1パーユニットのときの第2の無効電力制限値を取得する第2ステップと、前記計器用変圧器で検出された電圧において、前記第1の無効電力制限値と第2の無効電力制限値を結んだ線分に基づいて有効電力が1パーユニットのときの第3の無効電力制限値を求める第3ステップと、有効電力が0パーユニットのときの第4の無効電力制限値を取得する第4ステップと、前記第3及び第4の無効電力制限値を結ぶことによって不足励磁制限ラインを設定する第5ステップと、を有することを特徴とする。
【0017】
また、本実施形態に係る発電機の励磁制御方法は、上記の不足励磁制限ラインの設定方法により設定された不足励磁制限ラインを用いて、発電機の励磁制御を行う発電機の励磁制御方法であって、検出された有効電力における不足励磁制限ラインに対応する無効電力制限値を求める第6ステップと、検出された無効電力と前記第6ステップで求められた無効電力制限値を比較する第7ステップと、当該無効電力が前記無効電力制限値に近接しているか又は超過したときに発電機に増磁信号を出力する第8ステップと、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本実施形態によれば、進み無効電力を供給する場合、検出電圧値に応じて不足励磁制限ラインを設定することにより、進み無効電力の供給量を変化させるとともに、検出電圧値が高くなった場合には、より多くの進み無効電力を供給することで、系統電圧の上昇を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】第1の実施形態に係る発電機の機器構成図。
図2】第1の実施形態に係る発電機のP-Q曲線図。
図3】第1の実施形態に係るUEL制限ライン設定方法のフロー図。
図4】(a)は第1の実施形態に係る無効電力制限値の求め方の説明図、(b)は第2の実施形態に係る無効電力制限値の求め方の説明図。
図5】従来の発電機のP-Q曲線図。
図6】従来のUEL制限ライン設定方法のフロー図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明に係る発電機の不足励磁制限ライン(UEL制限ライン)の設定方法及び励磁制御方法の実施形態を、図を参照して説明する。
【0021】
[第1の実施形態]
第1の実施形態に係る発電機の不足励磁制限ラインの設定方法及び励磁制御方法について、図1図4を参照して説明する。
【0022】
(機器構成)
本実施形態に係る発電機の機器構成は、図1に示すように、例えば、バイオマス発電、廃棄物発電、水力発電等の再生可能エネルギーを生成する発電機(G)1と、発電機1と高圧電線路(母線)3とを結ぶ電路2と、電路2に設けられた遮断機4、変圧器5、計器用変流器6及び計器用変圧器7と、自動電圧調整器(AVR部)8と、励磁機(Ex)9と、永久磁石発電機(PMG)10と、から構成される。
【0023】
AVR部8は、電流検出部8a、電圧検出部8b、誤差演算部8c、不足励磁制限(UEL)制御部8dを備えている。
発電機1から出力される交流電力は、電路2を介して高圧電線路(母線)3に供給され、電力系統との系統連系運転が行われる。その際、AVR部8は、UEL制限ラインWを設定し、電力系統の電圧が法定電圧を逸脱することがないように、進相運転等により発電機1の運転制御を行う。
【0024】
(UEL制限ラインの設定方法)
次に、AVR部8で行われる不足励磁制限ラインWの設定方法について、図2図4を用いて説明する。
【0025】
本実施形態に係る不足励磁制限ラインWの設定方法は、発電機1の電圧が定格電圧V0より低い場合(例えば-10%)と高い場合(例えば+10%)において、有効電力Pが1pu(パーユニット)のときの無効電力制限値b1、b2を取得し、b1とb2を結ぶ線分に基づいて、比例演算により発電機1の電圧がVのときのUEL制限ラインWを設定するものである。
【0026】
具体的な不足励磁制限ラインWの設定方法(ステップ1(S1)~ステップ5(S5))を、図3を用いて説明する。
S1;発電機1の電圧が定格電圧V0よりも10%低い0.9V0の場合におけるP=1puのときの無効電力制限値(第1の無効電力制限値)b1を取得する。
【0027】
S2;発電機1の電圧が定格電圧V0よりも10%高い1.1V0の場合におけるP=1puのときの無効電力制限値(第2の無効電力制限値)b2を取得する。
S3;次に、計器用変圧器7で検出された電圧がVにおけるP=1puのときの無効電力制限値b’(第3の無効電力制限値)を式(2)により求める。
b’=(b2―b1)/(1.1V0-0.9V0)×(V-0.9V0)+b1
・・・ 式(2)
【0028】
図4(a)は、上述した式(2)により無効電力制限値b’を求める手法の説明図である。図4(a)に示すように、発電機1の電圧が低電圧(0.9V0)のときと、高電圧(1.1V0)のときの無効電力制限値b1、b2を求め、b1とb2を結ぶ線分の傾きに比例させて発電機1の電圧がVのときの無効電力制限値b’を求める。
【0029】
S4;P=0puのときの無効電力制限値(第4の無効電力制限値)aを取得する。
S5;P=1puのときの無効電力制限値b’(第3の無効電力制限値)と無効電力制限値(第4の無効電力制限値)aを結ぶことによって不足励磁制限ラインWを設定する。
【0030】
なお、本実施形態では、定格電圧V0の±10%の電圧において無効電力制限値を取得しているが、これに限定されず、例えば±5%~±10%の電圧における無効電力制限値を取得してもよい。
【0031】
(励磁制御方法)
上記のように設定された不足励磁制限ラインWに基づいて発電機1の励磁制御を行う例について、図3を用いて説明する。
【0032】
S6;検出された有効電力Pにおける不足励磁制限ラインWに対応する無効電力制限値QUELを式(3)により求める(S5)。
QUEL = (b’-a)×P+a ・・・ 式(3)
【0033】
S7;検出された無効電力QとQUELを比較する。
S8;Q < QUELであれば、不足励磁制限ラインWに抵触するため、発電機1の励磁装置に増磁信号を出力し励磁を強め、発電機の安定的な進相運転を行う。
なお、QがQUELに近接した場合にも増磁信号を出力するようにしてもよい。
【0034】
(効果)
以上説明したように、本実施形態によれば、発電機1に進み無効電力を供給する場合、予め求めた高電圧時及び低電圧時の無効電力制限値に基づいて任意の電圧における不足励磁制限ラインWを設定し、その不足励磁制限ラインに抵触しないように発電機を励磁制御することで、系統電圧の上昇を抑制するとともに、安定的な進相運転を可能とする。
【0035】
すなわち、進み無効電力を供給する場合、検出電圧値に応じて不足励磁制限ラインを設定することにより、進み無効電力の供給量を変化させるとともに、検出電圧値が高くなった場合には、より多くの進み無効電力を供給することで、系統電圧の上昇を抑制することができる。
【0036】
[第2の実施形態]
第2の実施形態に係る発電機の不足励磁制限ラインWの設定方法及び励磁制御方法について、図4(b)を参照して説明する。
【0037】
上述した第1の実施形態では不足励磁制限ラインWを設定する際に高電圧と低電圧の2点の無効電力制限値b1、b2を用いたが、本実施形態では、例えば定格電圧V0等の第3の電圧における無効電力制限値(第5の無効電力制限値)を用いて、精度の高い不足励磁制限ラインWを設定する。
【0038】
図4bはその説明図で、第3の電圧として定格電圧V0を用いた例である。
定格電圧V0のときの第5の無効電力制限値がb3の場合、計器用変圧器7で検出された電圧Vが低電圧と定格電圧V0の間にある場合には、線分b1-b3に基づき上記式(2)と同様な式で無効電力制限値b’を求め、電圧Vが定格電圧V0と高電圧の間にある場合には、線分b3-b2に基づき無効電力制限値b’を求める。
【0039】
また、定格電圧V0のときの第5の無効電力制限値がb4の場合も上記と同様に、計器用変圧器7で検出された電圧Vに応じて、線分b1-b4又は線分b4-b2に基づき無効電力制限値b’を求める。
【0040】
本実施形態によれば、予め無効電力制限値を求める電圧値を3つとしたことで、高精度で不足励磁制限ラインWを設定することができる。
なお、本実施形態では第3の電圧値として定格電圧V0を用いたが、定格電圧V0以外の電圧を用いてもよく、また、4つ以上の電圧値を用いてもよい。
【0041】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0042】
1…発電機、2…電路、3…高圧電線路(母線)、4…遮断機、5…変圧器、6…計器用変流器、7…計器用変圧器、8…自動電圧調整器(AVR部)、8a…電流検出部、8b…電圧検出部、8c…誤差演算部、8d…UEL制御部、9…励磁機、10…永久磁石発電機、P…有効電力、Q…無効電力、QUEL…無効電力制限値、W…不足励磁制限ライン(UEL制限ライン)、R…定態安定限界曲線

図1
図2
図3
図4
図5
図6