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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022068445
(43)【公開日】2022-05-10
(54)【発明の名称】液体用容器
(51)【国際特許分類】
   A47K 7/08 20060101AFI20220427BHJP
   B65D 1/02 20060101ALI20220427BHJP
   A61H 35/00 20060101ALI20220427BHJP
【FI】
A47K7/08
B65D1/02 221
B65D1/02 BRP
B65D1/02 BSF
A61H35/00 Q
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020177116
(22)【出願日】2020-10-22
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 配布日:令和2年10月9日~22日 配布場所:医療法人真正会 真正会病院(大阪府豊中市北桜塚3丁目7番30号)
(71)【出願人】
【識別番号】000224950
【氏名又は名称】株式会社徳重
(71)【出願人】
【識別番号】593146936
【氏名又は名称】備南工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076473
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 昭夫
(74)【代理人】
【識別番号】100112900
【弁理士】
【氏名又は名称】江間 路子
(74)【代理人】
【識別番号】100136995
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 千織
(74)【代理人】
【識別番号】100163164
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 敏之
(72)【発明者】
【氏名】中村 三郎
(72)【発明者】
【氏名】児玉 匡量
【テーマコード(参考)】
2D134
3E033
4C094
【Fターム(参考)】
2D134DB01
3E033AA02
3E033BA15
3E033CA20
3E033DC10
3E033DD01
3E033EA04
3E033GA02
4C094AA09
4C094BC11
4C094GG07
(57)【要約】      (修正有)
【課題】廃棄するときに減容化することができる液体用容器を提供する。
【解決手段】液体用容器10は、本体部20と、口部40と、底部70と、を備える。本体部20は、筒状の操作収容部22と、操作収容部22の、本体部20の軸線C方向における少なくとも一端側から延設され、複数の山折り部分を有する第一蛇腹部24、第二蛇腹部26と、を備え、原形状態と第一蛇腹部24、第二蛇腹部26が折り畳まれた圧縮状態とに変形可能とされる。第一蛇腹部24、第二蛇腹部26は、山折り部分の頂部が、操作収容部22から遠ざかるにしたがって、本体部20の軸線Cに近づくように形成され、内側に折り返されて圧縮状態を保持可能な第一折り返し部、第二折り返し部、第三折り返し部を有し、圧縮状態において、操作収容部内に収容される。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮変形可能、かつ、原形復帰可能に形成され、液体が貯留される本体部と、前記本体部と接続され前記液体を吐出可能な口部と、前記本体部の前記口部とは反対側に配される底部と、を備える液体用容器であって、
前記本体部は、
筒状の操作収容部と、前記操作収容部の、前記本体部の軸線方向における少なくとも一端側から延設され、複数の山折り部分を有する蛇腹部と、を備え、原形状態と前記蛇腹部が折り畳まれた圧縮状態とに変形可能とされ、
前記蛇腹部は、
前記山折り部分の頂部が、前記操作収容部から遠ざかるにしたがって、前記本体部の軸線に近づくように形成され、
内側に折り返されて前記圧縮状態を保持可能な折り返し部を有し、
前記圧縮状態において、前記操作収容部内に収容されることを特徴とする液体用容器。
【請求項2】
前記折り返し部の頂部の向きが、
前記圧縮状態では、前記原形状態とは異なる方向に向くことを特徴とする請求項1記載の液体用容器。
【請求項3】
前記蛇腹部が、前記操作収容部と前記口部との間に配される第一蛇腹部を含み、
前記折り返し部が、前記第一蛇腹部と前記口部との境界近傍に配される第一折り返し部と、前記第一蛇腹部と前記操作収容部との境界近傍に配される第二折り返し部と、を含むことを特徴とする請求項1又は2記載の液体用容器。
【請求項4】
前記蛇腹部が、前記操作収容部と前記底部との間に配される第二蛇腹部を含み、
前記折り返し部が、前記第二蛇腹部と前記操作収容部との境界近傍に配される第三折り返し部を含むことを特徴とする請求項1、2又は3記載の液体用容器。
【請求項5】
前記原形状態において、前記山折り部分が、指の位置決めを可能とされていることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の液体用容器。
【請求項6】
前記操作収容部の断面形状が、オーバル筒状とされていることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の液体用容器。
【請求項7】
前記操作収容部が、前記本体部の軸線方向における中央部に向かうにしたがって縮径されていることを特徴とする請求項6記載の液体用容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体を吐出可能な液体用容器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、液体を収容可能で伸縮自在な蛇腹構造を有する本体と、伸縮方向における一端側に配設される噴水口を有するくちばし部と、を備える携帯用尻洗浄器が記載されている。
【0003】
本体とくちばし部とは、スクリューキャップ(ねじ式)で結合され、使用時には、予め本体からくちばし部を外して、液体を注入し、再度くちばし部を取り付け、その後、本体を押圧して内部に収容された液体を吐出して洗浄部位の汚れを洗浄することとされていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007-307317号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記の携帯用尻洗浄器では、廃棄するときに、圧縮することができるがその状態を保持することができず、嵩張ってしまうという問題があった。
【0006】
本発明は、上記にかんがみて、廃棄するときに減容化することができる液体用容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の発明では、圧縮変形可能、かつ、原形復帰可能に形成され、液体が貯留される本体部と、前記本体部と接続され前記液体を吐出可能な口部と、前記本体部の前記口部とは反対側に配される底部と、を備える液体用容器であって、
前記本体部は、
筒状の操作収容部と、前記操作収容部の、前記本体部の軸線方向における少なくとも一端側から延設され、複数の山折り部分を有する蛇腹部と、を備え、原形状態と前記蛇腹部が折り畳まれた圧縮状態とに変形可能とされ、
前記蛇腹部は、
前記山折り部分の頂部が、前記操作収容部から遠ざかるにしたがって、前記本体部の軸線に近づくように形成され、
内側に折り返されて前記圧縮状態を保持可能な折り返し部を有し、
前記圧縮状態において、前記操作収容部内に収容される。
【0008】
これによれば、蛇腹部が操作収容部内に収容されることで、蛇腹部の原形復帰する力(復元力)を、本体部の軸線方向から本体部の軸線から遠ざかる方向に変換するとともに、折り返し部により、圧縮状態を保持可能となるので、廃棄するときに減容化することができる。
【0009】
また、前記折り返し部の頂部の向きが、
前記圧縮状態では、前記原形状態とは異なる方向に向く。
【0010】
これによれば、蛇腹部が、操作収容部内に収容される圧縮状態において、折り返し部の原形復帰する力(復元力)で、圧縮状態の保持をサポートすることが可能となる。
【0011】
また、前記蛇腹部が、前記操作収容部と前記口部との間に配される第一蛇腹部を含み、
前記折り返し部が、前記第一蛇腹部と前記口部との境界近傍に配される第一折り返し部と、前記第一蛇腹部と前記操作収容部との境界近傍に配される第二折り返し部と、を含む。
【0012】
これによれば、第一折り返し部と、第二折り返し部が、蛇腹部の、本体部の軸線方向における両端部に配されることになるので、圧縮状態の保持を確実なものとし、廃棄するときの減容化に寄与する。
【0013】
また、前記蛇腹部が、前記操作収容部と前記底部との間に配される第二蛇腹部を含み、
前記折り返し部が、前記第二蛇腹部と前記操作収容部との境界近傍に配される第三折り返し部を含む。
【0014】
これによれば、底部側の蛇腹部にも、折り返し部が配されることになるので、廃棄するときの減容化に寄与する。
【0015】
また、前記原形状態において、前記山折り部分が、指の位置決めを可能とされている。
【0016】
これによれば、指を直接見ることなく触感で指の位置決めを可能となるので、液体を吐出するときの操作性を向上させることになる。
【0017】
また、前記操作収容部の断面形状が、オーバル筒状とされている。
【0018】
これによれば、液体を吐出するときに、径が短い側を指で挟んで、操作収容部を操作できるので、指への負担を軽減させることができる。
【0019】
また、前記操作収容部が、前記本体部の軸線方向における中央部に向かうにしたがって縮径されている。
【0020】
これによれば、蛇腹部の山折り部分の頂部が、操作収容部から遠ざかるにしたがって、本体部の軸線に近づくように形成されていることに対応して、操作収容部の形状を設定することになるので、圧縮状態時の容積を減少させることができる。さらに、指で挟んだときに持ちやすくなるので、操作性の向上につながる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の一実施形態における液体用容器の原形状態の正面図である。
図2】同実施形態の液体用容器の原形状態の左側面図である。
図3】同実施形態の液体用容器の原形状態の平面図である。
図4】同実施形態の液体用容器の原形状態の底面図である。
図5図1におけるV-V線矢視断面図である。
図6】液体用容器の使用状態を示す説明図である。
図7】同実施形態の液体用容器の圧縮状態の図2に対応する図である
図8】同実施形態の液体用容器の圧縮状態の図5に対応する断面図である
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明をする。以下の説明において、図面に矢印が付される場合には、Fを前、Bを後ろ、Rを右、Lを左、Uを上、Dを下、とする。
【0023】
本実施形態では、尻を洗浄可能な使い捨ての液体用容器10について説明する。液体用容器10は、ポリエチレン製で、図1~5等に示すように、本体部20と、口部40と、底部70と、を備え、内部に液体としての洗浄水(純水)を収容可能、かつ、蛇腹構造を有する中空状とされ、圧縮変形可能、かつ、原形復帰可能に形成されている。
【0024】
本体部20は、図1~5等に示すように、操作収容部22と、口部40と操作収容部22との間に配される蛇腹部としての第一蛇腹部24と、底部70と操作収容部22との間に配される蛇腹部としての第二蛇腹部26と、を備えている。
【0025】
操作収容部22は、前後方向に長い断面長円形状の筒状に形成され、上下方向(本体部の軸線C方向)における中央部に向かうにしたがって縮径されている。本実施形態では、後述する圧縮状態のときの、蛇腹部の山折り部分の頂部が、操作収容部22から遠ざかるにしたがって、本体部20の軸線Cに近づくように形成されていることに対応するとともに、指で挟んだときの持ちやすさを考慮して、操作収容部22の形状が設定されている。
【0026】
第一蛇腹部24、第二蛇腹部26は、蛇腹の山折り部分がそれぞれ三つとされている。
【0027】
本実施形態では、第一蛇腹部24、第二蛇腹部26は、操作収容部22から遠ざかるにしたがって山折り部分の頂部24a、26aが、本体部20の軸線Cに近づくように形成されている。第一蛇腹部24では、山折り部分の頂部24aが、上側に行くにしたがって縮径し、第二蛇腹部26では、山折り部分の頂部26aが、下側に行くにしたがって縮径している。これにより、縮径する外径の小さい蛇腹が、外径の大きい蛇腹の内側に入り込むことが可能となる。
【0028】
第一蛇腹部24の、第一蛇腹部24と口部40との境界近傍には、内側に折り返されて後述する圧縮状態を保持可能な、第一折り返し部28が配設されている。
【0029】
第一蛇腹部24と操作収容部22との境界近傍には、内側に折り返されて後述する圧縮状態を保持可能な、第二折り返し部30が配設されている。
【0030】
第二蛇腹部26と操作収容部22との境界近傍には、内側に折り返されて後述する圧縮状態を保持可能な、第三折り返し部32が配設されている。
【0031】
第一折り返し部28の頂部28aの向きは、原形状態では、図5に示すように、本体部20の軸線Cと直交する方向とされている。また、第二折り返し部30の頂部30a、第三折り返し部32の頂部32aの向きは、原形状態では、図5に示すように、本体部20の軸線Cと直交する方向に対して若干傾斜する方向とされている。
【0032】
口部40は、図1~3、5等に示すように、段付き円筒状に形成され、液体を吐出可能とされている。口部40の外表面には、雄ねじが形成された雄ねじ部42が配設されている。
【0033】
本実施形態では、口部40に、液体の吐出量を調整する蓋部材50が螺合されて構成されている。蓋部材50は、段付き円筒状で内周面に雌ねじが形成された雌ねじ部52を有する本体部56と、ヒンジ58を介して接続されるキャップ部60と、を備えている。
【0034】
本体部56は、上壁側に液体を吐出可能な円筒状の吐出口54を有している。キャップ部60は、吐出口54を封鎖可能な円柱状の封鎖部62を有している。
【0035】
雄ねじ部42と雌ねじ部52が螺合されて、口部40に蓋部材50が取り付けられ、キャップ部60で口部40を覆い、吐出口54を封鎖部62で封鎖することで、使用前の密封状態とされる。
【0036】
底部70は、図1、2、4、5等に示すように、長円形の平板状に形成され、第二蛇腹部26の下部を閉塞している。
【0037】
次に上記実施形態の10の使用態様を説明する。図1、5においては、蓋部材50により洗浄水が封止され、本体部20は原形状態にある。図1、5の原形状態から、図6に示すように、口部40側を下にして、一方の手の親指、人差指、中指で操作収容部22を持ち、薬指、小指の間に第一蛇腹部24の山折り部分の頂部24aが入るようにして指の位置決めし、他方の手で、蓋部材50を手で持ち、ヒンジ58を回転軸として回転させることにより、吐出口54を開封する。
【0038】
このとき、吐出口54に空気圧がかかるので、液体用容器10に充填されている洗浄水が外部に飛び出すことはない。
【0039】
そして、親指、人差指、中指で操作収容部22を圧縮させると、洗浄水が吐出口54から吐出される。
【0040】
洗浄水を吐出し、洗浄作業が終わったら、口部40、蓋部材50を操作収容部側に押し付け、第一蛇腹部24を、上下方向において圧縮させる。このとき、外径の小さい蛇腹が、外径の大きい蛇腹の内側に入り込む。
【0041】
そして、第一蛇腹部24の全域が、操作収容部22の上端を超えて、操作収容部22内に進入すると、第一蛇腹部24は、操作収容部22の内面側に押し付けられる。
【0042】
換言すれば、第一蛇腹部24の原形復帰しようとする力(復元力)が、上下方向から、上下方向に直交する方向に変換される。
【0043】
このとき、図8に参照するように、第一折り返し部28では、頂部28aの向きが、本体部20の軸線Cと直交する方向から、本体部20の軸線Cに向かうとともに、本体部20の軸線Cに対し傾斜する方向となる。
【0044】
また、図8に参照するように、第二折り返し部30では、頂部28aの向きが、本体部20の軸線Cと直交する方向から、本体部20の軸線Cから遠ざかるとともに、操作収容部22の内面に向かう方向となっている。
【0045】
第一折り返し部28、第二折り返し部30により、第一蛇腹部24が操作収容部22の外側に反転しようとする復元力を止め、第一折り返し部28、第二折り返し部30の復元力も、第一蛇腹部24の復元力を止めることをサポートする。
【0046】
一方、底部70側では、底部70を操作収容部22側に押し付ける。第二蛇腹部26は、上下方向において圧縮される。このとき、外径の小さい蛇腹が、外径の大きい蛇腹の内側に入り込む。
【0047】
そして、第二蛇腹部26の全域が、操作収容部22の下端を超えて、操作収容部22内に進入すると、第二蛇腹部26は、操作収容部22の内面側に押し付けられる。
【0048】
換言すれば、第二蛇腹部26の原形復帰しようとする力(復元力)が、上下方向から、上下方向に直交する方向に変換される。
【0049】
このとき、図8に参照するように、第三折り返し部32では、頂部32aの向きが、本体部20の軸線Cと直交する方向から、本体部20の軸線Cから遠ざかるとともに、操作収容部22の内面に向かう方向となっている。
【0050】
第三折り返し部32により、第二蛇腹部26が操作収容部22の外側に反転しようとする復元力を止め、第三折り返し部32の復元力も、第二蛇腹部26の復元力を止めることをサポートする。
【0051】
以上のことより、図7、8に示す、液体用容器10の圧縮状態を保持することができる。そして、液体用容器10が圧縮状態となったら、蓋部材50で、口部40を閉じて、廃棄する。
【0052】
上記構成の液体用容器10では、圧縮変形可能、かつ、原形復帰可能に形成され、液体としての洗浄水が貯留される本体部20と、本体部20と接続され液体を吐出可能な口部40と、本体部20の口部40とは反対側に配される底部70と、を備える液体用容器であって、
本体部20は、
筒状の操作収容部22と、操作収容部22の、本体部20の軸線C方向における少なくとも一端側から延設され、複数の山折り部分を有する第一蛇腹部24、第二蛇腹部26と、を備え、原形状態と第一蛇腹部24、第二蛇腹部26が折り畳まれた圧縮状態とに変形可能とされ、
第一蛇腹部24、第二蛇腹部26は、
山折り部分の頂部24a、26aが、操作収容部22から遠ざかるにしたがって、本体部20の軸線Cに近づくように形成され、
内側に折り返されて圧縮状態を保持可能な第一折り返し部28、第二折り返し部30、第三折り返し部32を有し、
圧縮状態において、操作収容部22内に収容される。
【0053】
これによれば、第一蛇腹部24、第二蛇腹部26が操作収容部22内に収容されることで、第一蛇腹部24、第二蛇腹部26の原形復帰する力(復元力)を、本体部20の軸線C方向から本体部20の軸線Cから遠ざかる方向に変換するとともに、第一折り返し部28、第二折り返し部30、第三折り返し部32により、圧縮状態を保持可能となるので、廃棄するときに減容化することができる。
【0054】
また、第一折り返し部28、第二折り返し部30、第三折り返し部32の頂部28a、30a、32aの向きが、
圧縮状態では、原形状態とは異なる方向に向く。
【0055】
これによれば、第一蛇腹部24、第二蛇腹部26が、操作収容部22内に収容される圧縮状態において、第一折り返し部28、第二折り返し部30、第三折り返し部32の原形復帰する力(復元力)で、圧縮状態の保持をサポートすることが可能となる。
【0056】
また、蛇腹部が、操作収容部22と口部40との間に配される第一蛇腹部24を含み、
折り返し部が、第一蛇腹部24と口部40との境界近傍に配される第一折り返し部28と、第一蛇腹部24と操作収容部22との境界近傍に配される第二折り返し部30と、を含む。
【0057】
これによれば、第一折り返し部28と、第二折り返し部30が、第一蛇腹部24の、本体部20の軸線C方向における両端部に配されることになるので、圧縮状態の保持を確実なものとし、廃棄するときの減容化に寄与する。
【0058】
また、蛇腹部が、操作収容部22と底部70との間に配される第二蛇腹部26を含み、
折り返し部が、第二蛇腹部26と操作収容部22との境界近傍に配される第三折り返し部32を含む。
【0059】
これによれば、底部70側の第二蛇腹部26にも、第三折り返し部32が配されることになるので、廃棄するときの減容化に寄与する。
【0060】
また、原形状態において、山折り部分が、指の位置決めを可能とされている。
【0061】
これによれば、指を直接見ることなく触感で指の位置決めを可能となるので、液体を吐出するときの操作性を向上させることになる。
【0062】
また、操作収容部22の断面形状が、オーバル筒状とされている。
【0063】
これによれば、液体を吐出するときに、径が短い側を指で挟んで、操作収容部22を操作できるので、指への負担を軽減させることができる。
【0064】
また、操作収容部22が、本体部20の軸線C方向における中央部に向かうにしたがって縮径されている。
【0065】
これによれば、第一蛇腹部24、第二蛇腹部26の山折り部分の頂部24a、26aが、操作収容部22から遠ざかるにしたがって、本体部20の軸線Cに近づくように形成されていることに対応して、操作収容部22の形状を設定することになるので、圧縮状態時の容積を減少させることができる。さらに、指で挟んだときに持ちやすくなるので、操作性の向上につながる。
【0066】
本発明の液体用容器は上記構成に限定されるものではない。即ち、本発明の要旨を逸脱しない限り各種の設計変更等が可能である。
【0067】
たとえば、液体用容器10を構成する材料は、ポリエチレンが用いられたが、圧縮変形可能、かつ、原形復帰可能であれば、他の合成樹脂、エラストマー等を用いることができる。
【0068】
また、第一蛇腹部24、第二蛇腹部26のいずれか一方のみ設けることが考えられる。
【0069】
また、第二蛇腹部26に、第一折り返し部28と同様の折り返し部を設ける等適宜折り返し部の数を変更することも可能である。
【0070】
また、第一蛇腹部24、第二蛇腹部26の蛇腹の山折り部分は、それぞれ一つ、又は三つ以上に適宜変更することも可能である。
【0071】
また、液体は、純水以外に、油脂、精製水、保存料が添加された水、塗料、化粧水、香水、その他の液体等、用途(洗浄、塗布等)に応じて適宜変更することができる。換言すれば、尻の洗浄用以外に、ビデ、調味料の容器、洗浄器、塗布容器等、用途に応じた液体用容器とすることができる。
【0072】
また、操作収容部は、長円筒状としたが、卵形筒状、楕円筒状等の形状とすることができる。
【符号の説明】
【0073】
10 液体用容器
20 本体部
22 操作収容部
24 第一蛇腹部
24a 山折り部分の頂部
26 第二蛇腹部
26a 山折り部分の頂部
28 第一折り返し部
28a 頂部
30 第二折り返し部
30a 頂部
32 第三折り返し部
32a 頂部
40 口部
70 底部
C 軸線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8