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▶ 小出 泰生の特許一覧

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  • 特開-釘修正工具 図1
  • 特開-釘修正工具 図2
  • 特開-釘修正工具 図3
  • 特開-釘修正工具 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022068464
(43)【公開日】2022-05-10
(54)【発明の名称】釘修正工具
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20220427BHJP
【FI】
A63F7/02 312C
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020177154
(22)【出願日】2020-10-22
(71)【出願人】
【識別番号】520412604
【氏名又は名称】小出 泰生
(74)【代理人】
【識別番号】100073287
【弁理士】
【氏名又は名称】西山 聞一
(72)【発明者】
【氏名】小出 泰生
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088FA05
(57)【要約】      (修正有)
【課題】釘挿入部内に釘の一部を挿入した状態でグリップを握持し釘挿入部を支点として傾動操作することにより、釘の露出部の形を修正して釘の植立角度を修正することができる調整用工具を提供する。
【解決手段】棒状の工具本体1とグリップ2とを有し、工具本体1の先端部正面一対の挟み板3、3aを突設し、該一対の挟み板3、3a間に、釘Nの胴部Naを釘Nと直交する方向から挿脱可能とする釘挿入部4を形成し、工具本体1における一対の挟み板3、3aより先端側に段差部5を介して突出部位6が形成され、一対の挟み板3、3aの先端面を前記段差部5と同位置とし、突出部位6の突出寸法xを、打ち込まれた釘Nの打込み面から修正位置までの長さと同寸に設定したことにより、複数本の釘Nを一定長さの箇所で確実に修正することを可能とする。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
棒状の工具本体と該工具本体の基端側に取り付けられたグリップとを有し、前記工具本体の先端部正面に、釘の胴部の直径より広く釘頭の直径より狭い間隔を空け且つ前記工具本体の長手方向に沿って並設された一対の挟み板を突設し、該一対の挟み板間に、前記釘の胴部を前記釘と直交する方向から挿脱可能とする釘挿入部を形成し、前記工具本体における前記一対の挟み板より先端側に段差部を介して突出部位が形成され、前記一対の挟み板の先端面を前記段差部と同位置とし、前記突出部位の突出寸法を、打ち込まれた前記釘の打込み面から修正位置までの長さと同寸に設定したことを特徴とする釘修正工具。
【請求項2】
前記突出部位の両角部をR面としたことを特徴とする請求項1記載の釘修正工具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、打ち込まれた釘の形を修正する工具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、かかる工具としては、パチンコ台の釘を整える用途として使用するものが一般的であり、例えば、金属製で棒状の工具本体と該工具本体の基端側に取り付けられたグリップとを有し、工具本体の先端部に、釘の胴部の直径(約2mm)より広く釘頭の直径(約4mm)より狭い間隔を空け且つ工具本体の長手方向に沿って並設された一対の挟み板が突設され、一対の挟み板間に、釘の胴部を釘と直交する方向から挿脱可能とする釘挿入部が形成された調整用工具が見受けられる(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この調整用工具によれば、釘挿入部内に釘の一部を挿入した状態でグリップを握持し釘挿入部を支点として傾動操作することにより、釘の露出部の形を修正して釘の植立角度を修正することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実公平7-4066号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記従来技術にあっては、釘の胴部の形を中間部で修正するためには、工具本体の先端部を遊技盤面から浮かせながら作業せねばならず、不安定な作業となるため、複数本の釘の中間部を所定位置で正確に修正することが困難であるなど、解決せねばならない課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記従来技術に基づく、釘の中間部を所定位置で正確に修正することが困難な課題に鑑み、棒状の工具本体と該工具本体の基端側に取り付けられたグリップとを有し、前記工具本体の先端部正面に、釘の胴部の直径より広く釘頭の直径より狭い間隔を空け且つ前記工具本体の長手方向に沿って並設された一対の挟み板を突設し、該一対の挟み板間に、前記釘の胴部を前記釘と直交する方向から挿脱可能とする釘挿入部を形成し、前記工具本体における前記一対の挟み板より先端側に段差部を介して突出部位が形成され、前記一対の挟み板の先端面を前記段差部と同位置とし、前記突出部位の突出寸法を、打ち込まれた前記釘の打込み面から修正位置までの長さと同寸に設定したことによって、例え釘の根元に別の部品があったとしても、複数本の釘を一定長さの箇所で確実に修正する様にして、上記課題を解決する。
【発明の効果】
【0007】
要するに本発明は、棒状の工具本体と該工具本体の基端側に取り付けられたグリップとを有し、前記工具本体の先端部正面に、釘の胴部の直径より広く釘頭の直径より狭い間隔を空け且つ前記工具本体の長手方向に沿って並設された一対の挟み板を突設し、該一対の挟み板間に、前記釘の胴部を前記釘と直交する方向から挿脱可能とする釘挿入部を形成し、前記工具本体における前記一対の挟み板より先端側に段差部を介して突出部位が形成されているので、釘の根元に別の部品があった場合に段差部により部品が回避されて突出部位を盤面に直接当てることができるため、釘を一定長さの箇所で確実に修正することが出来、而も突出部位の突出寸法を、打ち込まれた前記釘の打込み面から修正位置までの長さと同寸に設定し、前記一対の挟み板の先端面を前記段差部と同位置としているので、複数本の釘を一定長さの箇所で確実に修正することが出来る。
而も、前記突出部位の両角部をR面としているので、修正時の傾動操作をスムーズに行うことが出来ると共に、盤面へのダメージを最小限に抑えることが出来る等その実用的効果甚だ大である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明に係る釘修正工具の要部拡大斜視図である。
図2図1の釘修正工具の使用状態を示す側面図である。
図3図1の釘修正工具で釘を修正する前の状態を示す正面図である。
図4図1の釘修正工具で釘を修正した後の状態を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明に係る釘修正工具にあっては、工具本体1と該工具本体1の基端側に取り付けられたグリップ2とを有し、工具本体1は先端部正面に、釘Nの胴部Naの直径より広く釘頭Nbの直径より狭い間隔を空け且つ工具本体1の長手方向に沿って並設された一対の挟み板3、3aが突設され、該一対の挟み板3、3a間に、釘Nの胴部Naを釘Nと直交する方向から挿脱可能とする釘挿入部4が形成されており、工具本体1における挟み板3、3aより先端側に段差部5を介して突出部位6が形成されている、即ち工具本体1における突出部位6が該突出部位6より基端側部位より薄く形成されている。
【0010】
一対の挟み板3、3aは、先端面を段差部5と同位置とし、突出部位6の両角部をR面7、7aとしている。
【0011】
突出部位6の突出寸法xは、打ち込まれた釘Nの打込み面から修正位置までの長さと同寸に設定されている。
例えば、パチンコ台の釘を整える工具の場合、突出寸法xは、パチンコ玉の半径(5.5mm)以下でパチンコ玉の半径の1/2程度(2.6mm)が好ましい。
つまり、遊技中に、パチンコ玉が修正位置に当たらない様な位置に突出寸法xを設定するのが好ましい。
【0012】
そして、釘Nの胴部Naを釘挿入部4に差し込み、突出部位6を盤面(釘Nの打込み面)に当てた状態(図2、3参照)のまま、突出部位6の角部を支点として傾動操作すると、傾動方向の挟み板3の先端側内側角部と、対向する挟み板3aの基端側内側角部の2箇所に釘Nの胴部Naが当たって、挟み板3の先端側内側角部との当接部分で釘Nが修正され(図4参照)、その際の傾動操作がR面7、7aによりスムーズに行える。
その際、釘Nの根元に、図2で一点鎖線で示された様な部品Pがあっても、段差部5により部品Pが回避されて突出部位6を盤面に直接当てることが可能となる。
【0013】
尚、図面上の工具本体1は、先端部が細くなっているが、要するに打ち込まれた釘が複数本であっても、その内の1本だけを調整可能で、必要強度があれば、この形態に限定されない。
【符号の説明】
【0014】
1 工具本体
2 グリップ
3、3a 一対の挟み板
4 釘挿入部
5 段差部
6 突出部位
7、7a R面
N 釘
Na 胴部
Nb 釘頭
x 突出部位の突出寸法

図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2022-01-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項1】
1本の釘だけを調整可能な釘修正工具であって、
棒状の工具本体と該工具本体の基端側に取り付けられたグリップとを有し、前記工具本体の先端部正面に、釘の胴部の直径より広く釘頭の直径より狭い間隔を空け且つ前記工具本体の長手方向に沿って並設された一対の挟み板を突設し、該一対の挟み板間に、前記釘の胴部を前記釘と直交する方向から挿脱可能とする釘挿入部を形成し、前記工具本体における前記一対の挟み板より先端側に段差部を介して突出部位が形成され、前記一対の挟み板の先端面を前記段差部と同位置とし、前記突出部位の突出寸法を、打ち込まれた前記釘の打込み面から修正位置までの長さと同寸に設定し、操作時における傾動方向側の挟み板の先端側内側角部と、対向する挟み板の基端側内側角部の2箇所を前記釘の胴部が当接可能として、前記一対の挟み板で釘を挟持可能としたことを特徴とする釘修正工具。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本発明は、上記従来技術に基づく、釘の中間部を所定位置で正確に修正することが困難な課題に鑑み、棒状の工具本体と該工具本体の基端側に取り付けられたグリップとを有し、前記工具本体の先端部正面に、釘の胴部の直径より広く釘頭の直径より狭い間隔を空け且つ前記工具本体の長手方向に沿って並設された一対の挟み板を突設し、該一対の挟み板間に、前記釘の胴部を前記釘と直交する方向から挿脱可能とする釘挿入部を形成し、前記工具本体における前記一対の挟み板より先端側に段差部を介して突出部位が形成され、前記一対の挟み板の先端面を前記段差部と同位置とし、前記突出部位の突出寸法を、打ち込まれた前記釘の打込み面から修正位置までの長さと同寸に設定し、操作時における傾動方向側の挟み板の先端側内側角部と、対向する挟み板の基端側内側角部の2箇所を前記釘の胴部が当接可能として、前記一対の挟み板で釘を挟持可能としたことによって、例え釘の根元に別の部品があったとしても、複数本の釘を一定長さの箇所で確実に修正する様にして、上記課題を解決する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
要するに本発明は、棒状の工具本体と該工具本体の基端側に取り付けられたグリップとを有し、前記工具本体の先端部正面に、釘の胴部の直径より広く釘頭の直径より狭い間隔を空け且つ前記工具本体の長手方向に沿って並設された一対の挟み板を突設し、該一対の挟み板間に、前記釘の胴部を前記釘と直交する方向から挿脱可能とする釘挿入部を形成し、前記工具本体における前記一対の挟み板より先端側に段差部を介して突出部位が形成されているので、釘の根元に別の部品があった場合に段差部により部品が回避されて突出部位を盤面に直接当てることができるため、釘を一定長さの箇所で確実に修正することが出来、而も前記一対の挟み板の先端面を前記段差部と同位置とし、前記突出部位の突出寸法を、打ち込まれた前記釘の打込み面から修正位置までの長さと同寸に設定し、角部の2箇所を前記釘の胴部が当接可能として、前記一対の挟み板で釘を挟持可能としたことによって、例え釘の根元に別の部品があったとしても、複数本の釘を一定長さの箇ているので、複数本の釘を一定長さの箇所で確実に修正することが出来る。
而も、前記突出部位の両角部をR面としているので、修正時の傾動操作をスムーズに行うことが出来ると共に、盤面へのダメージを最小限に抑えることが出来る等その実用的効果甚だ大である。