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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022068555
(43)【公開日】2022-05-10
(54)【発明の名称】表示システム
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20220427BHJP
   G09B 5/02 20060101ALI20220427BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20220427BHJP
【FI】
G09F9/00 351
G09B5/02
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020177305
(22)【出願日】2020-10-22
(71)【出願人】
【識別番号】591243893
【氏名又は名称】株式会社フォトクラフト社
(74)【代理人】
【識別番号】100154726
【弁理士】
【氏名又は名称】宮地 正浩
(72)【発明者】
【氏名】松本 巖
【テーマコード(参考)】
2C028
5G435
5L049
【Fターム(参考)】
2C028BB01
2C028BD01
5G435AA18
5G435BB04
5G435EE13
5G435EE16
5G435EE18
5L049CC34
(57)【要約】      (修正有)
【課題】昨今の状況に適した会議や授業などのデジタル化を可能にする表示システムを提供する。
【解決手段】人が集まる設置対象室1での集会時に使用される表示システムにおいて、設置対象室1における人が集まるエリア1Aの壁面1B側に自発光するLED表示装置11が設置されることにより、カーテンやブラインドなどによる遮光を行うことなく、光の反射や映り込みによる視認性の低下を防止し、高い視認性を確保することが出来る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人が集まる設置対象室での集会時に使用される表示システムであって、
前記設置対象室における人が集まるエリアの壁面側にLED表示装置が設置されている表示システム。
【請求項2】
前記設置対象室が教師と生徒が集まる教室であり、
前記LED表示装置に接続された教師用端末装置と生徒用端末装置とが含まれている請求項1に記載の表示システム。
【請求項3】
前記LED表示装置を、その長手方向が横向きになる横向き姿勢と縦向きになる縦向き姿勢とに姿勢切り替え可能に支持する支持フレームが含まれている請求項1又は2に記載の表示システム。
【請求項4】
前記支持フレームには、前記LED表示装置の水平軸心回りでの姿勢切り替えを可能にする回転機構が含まれている請求項3に記載の表示システム。
【請求項5】
前記LED表示装置の移動を可能にする移動手段が含まれている請求項1~4のいずれか一項に記載の表示システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、教室や会議室などの人が集まる設置対象室での集会時に使用される表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
上記のような表示システムとしては、例えば、設置対象室が会議室である場合に、会議机に対して前方の正面位置から、会議机のある後方に向けて画面表示する表示装置を備える会議システムがあり、この会議システムでは、表示装置として、液晶ディスプレイ、映写スクリーン、電子黒板などが使用されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-113905号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年の学校教育では、学習内容の増加に伴う教科書ページ数の増加、及び、教科書を見易くするための大判化やカラー化による紙質の向上などにより、小中学校で使用する教科書の重量化が進み、通学する小中学生の荷物が10年前に比べて3割ほど重くなっている。そのため、教科書の重量化が原因と考えられる首や腰などの痛みに悩む児童が増えており、児童の健康や安全などの面から教科書の重量化の改善が望まれている。
【0005】
そこで、例えば、特許文献1に記載の会議システムのような表示システムを学校教育に導入して教育現場のデジタル化を図り、デジタル教科書の使用を促進させることで、教科書の重量化を改善することが考えられている。
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の会議システムにおいては、表示装置に、輝度の低い液晶ディスプレイ、映写スクリーン、電子黒板などが使用されていることから、設置対象室の窓から明るい太陽光が差し込む状況では、表示装置で表示される画像などの視認性が低下し、特に液晶ディスプレイの場合は、ガラスパネルを有することにより、窓の位置や照明などに起因した表示画面での光の反射や他物の映り込みによる視認性の低下が著しく、このような視認性の低下を回避するためには、カーテンやブラインドなどによる遮光を行う必要がある。そのため、表示システムが使用される会議室や教室などの設置対象室においては、開放感の無い状態で会議や授業などが行われることになる。これは、感染症予防の観点から適度な換気が求められる昨今においては改善の余地がある。
【0007】
又、表示システムに使用される表示装置が視野角の狭い液晶ディスプレイであると、表示装置の左右両端側に居る人物にとっては表示画像などの視認性が悪くなり、この視認性を改善するためには、室内の人々を室内の左右中央側に寄せ集める必要がある。これは、室内空間を広く活用することが望まれる教室などにおいては改善の余地がある。
【0008】
これらの実情に鑑み、本発明の主たる課題は、昨今の状況に適した会議や授業などのデジタル化を可能にする表示システムを提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1特徴構成は、人が集まる設置対象室での集会時に使用される表示システムであって、
前記設置対象室における人が集まるエリアの壁面側にLED表示装置が設置されている点にある。
【0010】
本構成によると、例えば、会議室や教室などの設置対象室における人が集まるエリアの壁面側にLED表示装置が設置されていることから、設置対象室の窓から室内に太陽光が差し込む状況であっても、自発光する各LED素子により、画像を構成する一つ一つの点を鮮明に表示することができ、又、ガラスパネルを有する液晶ディスプレイで生じていた表示画面での光の反射や他物の映り込みによる視認性の低下がなくなり、よって、会議や授業などの集会で使用する各種のデジタル資料を鮮明に表示することができる。
その結果、カーテンやブラインドなどによる遮光を行うことなく、高い視認性を確保することができ、デジタル資料を使用した集会を閉塞感の無い状態で良好に行うことができる。
【0011】
又、LED表示装置は、液晶ディスプレイに比較して広い視野角で鮮明な表示が可能であることから、設置対象室の隅々までを人が集まるエリアとして有効に活用することができる。
これにより、室内空間を広く活用することが望まれる教室などの設置対象室に適した授業などのデジタル化を図れる表示システムを提供することができる。
【0012】
特に、学習内容の増加に伴う教科書ページ数の増加、及び、教科書を見易くするための大判化やカラー化による紙質の向上などに起因して、小中学校で使用する教科書の重量化が進む近年の教育現場において、上記の表示システムを導入すれば、教育現場を大きく改革することができ、教科書などのペーパーレス化を促進させることができる。
【0013】
その結果、通学する小中学生の荷物を少なくすることができ、これにより、教科書の重量化が原因と考えられる首や腰などの痛みに悩む児童を無くすことができ、通学する児童の健康面や安全性などを改善することができる。
【0014】
本発明の第2特徴構成は、
前記設置対象室が教師と生徒が集まる教室であり、
前記LED表示装置に接続された教師用端末装置と生徒用端末装置とが含まれている点にある。
【0015】
本構成によると、教師と生徒は、教師用端末装置又は生徒用端末装置を使用することにより、同じ教室に居ながら、LED表示装置を介した形態で質疑応答などを良好に行うことができる。
つまり、このデジタル化は、教室での授業を対象とするものであることから、オンライン授業で問題となっている、各家庭で異なる通信環境などの影響による教育の不平等などを無くすことができる。
【0016】
本発明の第3特徴構成は、
前記LED表示装置を、その長手方向が横向きになる横向き姿勢と縦向きになる縦向き姿勢とに姿勢切り替え可能に支持する支持フレームが含まれている点にある。
【0017】
本構成によると、LED表示装置を設置する設置対象室の広さや天井の高さ、又は、LED表示装置で表示するデジタル資料の大きさや表示形態などに応じて、LED表示装置の姿勢を切り替えることができる。よって、LED表示装置の汎用性を高めることができる。
【0018】
本発明の第4特徴構成は、
前記支持フレームには、前記LED表示装置の水平軸心回りでの姿勢切り替えを可能にする回転機構が含まれている点にある。
【0019】
本構成によると、例えば、支持フレームに対するLED表示装置の着脱でLED表示装置の姿勢を切り替える場合に比較して、LED表示装置の姿勢切り替えを少ない労力で容易に行うことができる。
【0020】
本発明の第5特徴構成は、
前記LED表示装置の移動を可能にする移動手段が含まれている点にある。
【0021】
本構成によると、設置対象室内や設置対象室間などにおいて、LED表示装置を少ない労力で容易に移動させることができる。よって、LED表示装置による表示位置の最適化やLED表示装置の使用頻度の向上などを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】第1実施形態での表示システムの構成を示す設置対象室(教室)の斜視図
図2】第2実施形態での表示システムの構成を示す設置対象室(会議室)の斜視図
図3】第2実施形態でのLED表示装置の姿勢切り替え状態を示す要部の背面図
図4】第2実施形態でのLED表示装置を縦向き姿勢に切り替えた状態を示す要部の背面図
図5】別実施形態での表示システムの構成を示す設置対象室(教室)の斜視図
【発明を実施するための形態】
【0023】
〔第1実施形態〕
以下、本発明を実施するための形態の一例として、本発明に係る表示システムを、人が集まる設置対象室の一例である教室での授業中に使用する第1実施形態を図面に基づいて説明する。
【0024】
図1に示すように、本発明に係る表示システムが使用される教室1には、教師用の机2や生徒用の複数の机3などが縦横に並べられて教師や生徒が集まるエリア(第1実施形態では授業エリアと称する)1Aが確保されている。
【0025】
表示システムには、教師や生徒が集まる授業エリア1Aの壁面側に設置されるLED表示装置11と、教師用の机2に載置された教師用端末装置12と、生徒の人数に応じて生徒用の机3に載置された生徒用端末装置13とが含まれている。LED表示装置11は、教室1の壁面1Bに支持フレーム(図示せず)を介して固定されている。各端末装置12,13には、ノート型やタブレット型のパーソナルコンピュータ及びスマートフォンなどを採用することができる。
【0026】
尚、第1実施形態では、表示システムとしてLED表示装置11と教師用端末装置12と生徒用端末装置13とを含むものを例示しているが、表示システムとしては、LED表示装置11と教師用端末装置12とを含み、生徒用端末装置13を含まないものであってもよい。
【0027】
LED表示装置11には、文字や画像(映像を含む)などを表示する横長の表示ユニット14や、文字情報や画像情報に基づいて表示ユニット14の動作を制御する制御ユニット(図示せず)などが備えられている。図示は省略するが、表示ユニット14は、複数の表示モジュールを縦横に並べて一体的に連接することで構築されている。各表示モジュールは、最小のLED素子を使用してピクセルピッチを1.26mm以下に狭くすることにより、視認距離が短い教室1内でも粗さを感じさせない適切な表示が可能となるように構築されている。制御ユニットには、表示ユニット14で表示されるデジタル教科書などの各種のデジタル教材を記憶する記憶部や、記憶部から読み出したデジタル教材などを表示ユニット14で表示させる表示制御部などが備えられている。
【0028】
LED表示装置11と各端末装置12,13とは、Wi-Fi(登録商標)などの無線LANやBluetooth(登録商標)などの近距離無線通信などを利用して無線による双方向通信が可能に接続されている。これにより、各端末装置12,13を操作することにより、LED表示装置11の表示ユニット14で表示するデジタル教材などの選択、表示ユニット14で表示されたデジタル教材などへのコメントなどの書き込み、及び、書き込み後のデジタル教材などのLED表示装置11から各端末装置12,13への取り込み、などを行うことができる。そして、LED表示装置11から各端末装置12,13に取り込んだデジタル教材などは、各端末装置12,13からUSBメモリやSDカードなどの携帯用記憶媒体に書き込んで持ち出すことができる。
【0029】
尚、LED表示装置11と各端末装置12,13とは、有線LANなどを利用して有線による双方向通信が可能に接続されていてもよい。又、LED表示装置11と各端末装置12,13とは、双方向通信ではなく、各端末装置12,13からLED表示装置11への単方向通信が可能に接続されていてもよい。
【0030】
上記の通り、第1実施形態で例示する表示システムにおいては、教室1における教師や生徒が集まる授業エリア1Aの壁面側にLED表示装置11が設置されていることから、教室1の窓1Cから室内に太陽光が差し込む状況であっても、自発光する各LED素子により、画像を構成する一つ一つの点を鮮明に表示することができ、又、ガラスパネルを有する液晶表示装置で生じていた表示画面での光の反射や他物の映り込みによる視認性の低下がなくなり、よって、授業で使用するデジタル教科書などの各種のデジタル教材を鮮明に表示することができる。
その結果、カーテン5などによる遮光を行うことなく、高い視認性を確保することができ、デジタル教材を使用した授業を閉塞感の無い状態で良好に行うことができる。
【0031】
又、LED表示装置11は、液晶表示装置に比較して広い視野角で鮮明な表示が可能であることから、教室1の隅々までを授業エリア1Aとして有効に活用することができる。
その結果、室内空間を広く活用することが望まれる教室1に適した授業のデジタル化を可能にする表示システムを提供することができる。
【0032】
そして、この表示システムにおいては、LED表示装置11に双方向通信可能に接続された教師用端末装置12と生徒用端末装置13とが含まれていることから、教師と生徒は、教師用端末装置12又は生徒用端末装置13を使用することにより、同じ教室1に居ながら、LED表示装置11を介した形態で質疑応答などを良好に行うことができる。
【0033】
つまり、このデジタル化は、教室1での授業を対象とするものであることから、オンライン授業で問題となっている、各家庭で異なる通信環境などの影響による教育の不平等などを無くすことができる。
【0034】
更に、このような表示システムを教育現場に導入することにより、学習内容の増加に伴う教科書ページ数の増加、及び、教科書を見易くするための大判化やカラー化による紙質の向上などに起因して、小中学校で使用する教科書の重量化が進む近年の教育現場を大きく改革することができ、教育現場でのペーパーレス化を促進させることができる。
【0035】
その結果、通学する小中学生の荷物の中から教科書や文具などを無くすことができ、これにより、教科書の重量化が原因と考えられる首や腰などの痛みに悩む児童を無くすことができ、通学する児童の健康面や安全性などを改善することができる。
【0036】
尚、第1実施形態においては、図1に示すように、教師用の机2を前述した授業エリア1AのLED表示装置11から最も離れた最後部に配置することにより、教師も生徒と同様にLED表示装置11で表示されるデジタル教材などの視認が容易になるようにしながら、感染症予防の観点から教師と生徒とが向き合わない状態で、全生徒が教師の視野に入るようにしている。
【0037】
〔第2実施形態〕
以下、本発明を実施するための形態の一例として、本発明に係る表示システムを、人が集まる設置対象室の一例である会議室での会議中に使用する第2実施形態を図面に基づいて説明する。
【0038】
図2に示すように、本発明に係る表示システムが使用される会議室1には、その中央に会議用の机4などが配置されて会議参加者が集まるエリア(第2実施形態では会議エリアと称する)1Aが確保されている。
【0039】
表示システムには、会議参加者が集まる会議エリア1Aの壁面側に設置されるLED表示装置15と、会議用の机4に載置された単一の端末装置16とが含まれている。端末装置16には、ノート型やタブレット型のパーソナルコンピュータ及びスマートフォンなどを採用することができる。
【0040】
尚、第2実施形態では、表示システムとしてLED表示装置11と単一の端末装置16とを含むものを例示しているが、表示システムとしては、LED表示装置11と複数の端末装置16とを含むものであってもよい。
【0041】
図2~4に示すように、LED表示装置15には、文字や画像(映像を含む)などを表示する表示ユニット17や、文字情報や画像情報に基づいて表示ユニット17の動作を制御する制御ユニット(図示せず)などが備えられている。図3~4に示すように、表示ユニット17は、複数の表示モジュール17Aを縦横に並べて一体的に連接することで構築されている。各表示モジュール17Aは、最小のLED素子を使用してピクセルピッチを1.26mm以下に狭くすることにより、視認距離が短い会議室1内でも粗さを感じさせない適切な表示が可能となるように構築されている。制御ユニットには、表示ユニット14で表示されるデジタル化された各種の会議資料などを記憶する記憶部や、記憶部から読み出した会議資料などを表示ユニット14で表示させる表示制御部などが備えられている。
【0042】
図3~4に示すように、表示システムには、LED表示装置15を、その長手方向が横向きになる横向き姿勢と長手方向が縦向きになる縦向き姿勢とに姿勢切り替え可能に支持する支持フレーム18と、LED表示装置15の移動を可能にする移動手段19とが含まれている。支持フレーム18には、移動手段19を介して会議室1の床面に設置される第1フレーム18Aと、LED表示装置15の背面に取り付けられる第2フレーム18Bと、第1フレーム18Aと第2フレーム18Bとの間に位置してLED表示装置15の水平軸心X回りでの姿勢切り替えを可能にする回転機構18Cとが含まれている。回転機構18Cには、LED表示装置15の横向き姿勢及び縦向き姿勢での固定保持を可能にする保持具(図示せず)が含まれている。移動手段19には、第1フレーム18Aの下端部において前後左右に分散して備えられた4つのキャスタが採用されている。
【0043】
図3~4に示すように、第2フレーム18Bは、LED表示装置15の各表示ユニット17にわたって各表示ユニット17を安定的に支持するように構成されている。これにより、LED表示装置15の姿勢を水平軸心X回りで切り替える際に生じる虞のある各表示ユニット17間での歪みの発生などを防止することができる。
【0044】
LED表示装置15と端末装置16とは、Wi-Fi(登録商標)などの無線LANやBluetooth(登録商標)などの近距離無線通信などを利用して無線による双方向通信が可能に接続されている。これにより、端末装置16を操作することにより、LED表示装置15の表示ユニット17で表示する会議資料などの選択、表示ユニット17で表示された会議資料などへのコメントなどの書き込み、及び、書き込み後の会議資料などのLED表示装置15から端末装置16への取り込み、などを行うことができる。そして、LED表示装置15から端末装置16に取り込んだ会議資料などは、端末装置16からUSBメモリやSDカードなどの携帯用記憶媒体に書き込んで持ち出すことができる。
【0045】
尚、LED表示装置15と端末装置16とは、有線LANなどを利用して有線による双方向通信が可能に接続されていてもよい。又、LED表示装置11と端末装置16とは、双方向通信ではなく、端末装置16からLED表示装置11への単方向通信が可能に接続されていてもよい。
【0046】
上記の通り、第2実施形態で例示する表示システムにおいては、会議室1における会議参加者が集まる会議エリア1Aの壁面側にLED表示装置15が設置されていることから、会議室1の窓(図示せず)から室内に太陽光が差し込む状況であっても、自発光する各LED素子により、画像を構成する一つ一つの点を鮮明に表示することができ、又、ガラスパネルを有する液晶表示装置で生じていた表示画面での光の反射や他物の映り込みによる視認性の低下がなくなり、よって、会議で使用する各種のデジタル資料を鮮明に表示することができる。
その結果、ブラインド(図示せず)などによる遮光を行うことなく、高い視認性を確保することができ、デジタル資料を使用した会議を閉塞感の無い状態で良好に行うことができる。
【0047】
又、LED表示装置15は、液晶表示装置に比較して広い視野角で鮮明な表示が可能であることから、会議室1の隅々までを会議エリア1Aとして有効に活用することができる。
【0048】
そして、第2実施形態で例示する表示システムには、LED表示装置15を横向き姿勢と縦向き姿勢とに姿勢切り替え可能に支持する支持フレーム18が含まれていることから、LED表示装置15を設置する会議室1の広さや天井の高さ、又は、LED表示装置15で表示する会議資料の大きさや表示形態などに応じて、LED表示装置15の姿勢を切り替えることができる。よって、LED表示装置15の汎用性を高めることができる。
【0049】
しかも、支持フレーム18には、LED表示装置15の水平軸心X回りでの姿勢切り替えを可能にする回転機構18Cが含まれていることから、例えば、支持フレーム18に対するLED表示装置15の着脱でLED表示装置15の姿勢切り替えを行う場合に比較して、LED表示装置15の姿勢切り替えを少ない労力で容易に行うことができる。
【0050】
更に、第2実施形態で例示する表示システムには、LED表示装置15の移動を可能にする移動手段19として4つのキャスタが含まれていることから、会議室1内や会議室1間などにおいて、LED表示装置15を少ない労力で容易に移動させることができる。よって、LED表示装置15による表示位置の最適化やLED表示装置15の使用頻度の向上などを図ることができる。
【0051】
〔別実施形態〕
本発明の別実施形態について説明する。
尚、以下に説明する各別実施形態の構成は、それぞれ単独で適用することに限らず、上記の各実施形態や他の別実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
【0052】
(1)教室1で使用される表示システムとしては、上記の第1実施形態において、教室1の壁面1Bに固定されるLED表示装置11を含むものを例示したが、これに限らず、図5に示すように、第1実施形態で例示したLED表示装置11に加えて、第2実施形態で例示した姿勢変更可能で移動可能なLED表示装置15を含むものであってもよく、又、第1実施形態で例示したLED表示装置11に代えて、第2実施形態で例示したLED表示装置15のみを含むものであってもよい。
尚、教室1で使用される表示システムに姿勢変更可能なLED表示装置15が含まれている場合には、例えば、LED表示装置15にて理科の授業で使用する人体モデルのような縦長のものを表示させる場合には、LED表示装置15の姿勢を横向き姿勢から縦向き姿勢に切り替えることにより、全体を大きく表示することができ、視認性を高めることができる。
【0053】
(2)会議室1で使用される表示システムとしては、上記の第2実施形態において、姿勢変更可能で移動可能なLED表示装置15を含むものを例示したが、これに限らず、第2実施形態で例示したLED表示装置15に加えて、第1実施形態で例示したLED表示装置11を含むものであってもよく、又、第2実施形態で例示したLED表示装置15に代えて、第1実施形態で例示したLED表示装置11のみを含むものであってもよい。
【0054】
(3)LED表示装置11,15の大きさや形状は、LED表示装置11,15が設置される設置対象室の広さや天井高さ又は形状などに応じて種々の変更が可能である。
【0055】
(4)支持フレーム18は、LED表示装置15の高さ調節を可能にするために、上下方向に長さ調節可能に構成されたものであってもよい。又、LED表示装置15の高さ調節を容易にするための電動シリンダを備えるものであってもよい。
【0056】
(5)回転機構18Cは、LED表示装置15の水平軸心X回りでの姿勢切り替えを容易にするために、例えば、電動モータによる電動式に構成されたものであってもよい。
【0057】
(6)移動手段19は、例えば、電動式の車輪を備えることで移動の容易化が図られたものであってもよい。
【0058】
(7)設置対象室1は、教室や会議室以外の例えば講堂や体育館などであってもよい。
【符号の説明】
【0059】
1 設置対象室
1A エリア
1B 壁面
11 LED表示装置
12 教師用端末装置
13 生徒用端末装置
15 LED表示装置
18 支持フレーム
18C 回転機構
19 移動手段
X 水平軸心
図1
図2
図3
図4
図5