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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022068802
(43)【公開日】2022-05-10
(54)【発明の名称】ノギス練習器
(51)【国際特許分類】
   G09B 19/24 20060101AFI20220427BHJP
【FI】
G09B19/24 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2020187598
(22)【出願日】2020-10-22
(71)【出願人】
【識別番号】520440788
【氏名又は名称】日高 辰也
(72)【発明者】
【氏名】日▲高▼ 鉄也
(72)【発明者】
【氏名】日▲高▼ 直也
(57)【要約】      (修正有)
【課題】適正でかつ均一な測定力で測定するためのノギス練習器を提供する。
【解決手段】縦、横、厚さを有する直方体のボディ2を設け、ボディの外側測定、内側測定、深さ測定、段差測定において測定力で変形しにくい測定部位と、測定力で変形しやすい片持ち梁の測定部位、及びアッベの誤差が発見できる測定部位を設けたことを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦、横、厚さを有する直方体のボディ(図1の2、以下1.2と記す)を設け、縦、横の寸法が前記ボディ(1.2)の寸法より小さく、厚みが約0.2~30mmの長方形の直方体の突起物(2.4A)を、前記ボディの長手方向左側端部(1.6)の近くの前記ボディの上面(1.4)に平行で、前記ボディの長手方向手前側端面(1.12)とノギスの本尺(3.Nh)が当たる状態(3.Atp)で、ノギスのジョウの元部(3.Jm)が前記突起物の厚さと、前記ボディの厚さの合体した寸法が測定できる位置(Ai1)に設け、前記突起物を測定部位1(2.A4)とし、その近くに“1”(2.A2)の表示を設け、前記ボディの測定部位1の少し右側の位置に、前記測定部位1と同じ突起物をノギスのジョウの先部(3.Js)が測定部位1と同じ方法で測定できる位置に設け、測定部位2(2.A8)とし、その近くに“2”(2.A6)の表示を設けて、測定部位1の測定値1(3.Sa1)と測定部位2の測定値2(3.Sa2)からアッベの原理の練習ができる特徴を有するノギス練習器。
【請求項2】
前記測定部位2(2.A8)より少し右側の前記ボディ(1.2)の長手方向手前側の端面(1.2)に外向きの“↑”(4.S2)の表示を設け、前記“↑”(4.S2)の反端面側に外向き“↑”(4.S4)の表示を設け、前記“↑”(4.S4)の少し内側に“3”(4.S3)の表示を設け、“↑”(4.S4)と“↑”(4.S2)の間の寸法を設け、測定力で測定部位が変形しにくい測定練習ができる請求項1に記載したノギス練習器。
【請求項3】
前記ボディ(1.2)の長手方向手前側の端面(1.2)の“↑”(4.S2)の表示の少し右側に、縦、横15~30mmの四角形の切込み(4.S12)を前記ボディ(1.2)の上面に垂直に設け、切込み部の最奥部より、前記ボディの短手方向手前側の少し離れた位置の切込み部の壁(4.S14)に、前記ボディの上面(1.4)に水平な幅寸法が2~6mm、長さ寸法が約13~28mm、厚さが前記ボディの厚さ寸法と同じ片持ち梁(4.10)を設け、前記片持ち梁の先端部と同じ位置の前記ボディの長手方向反手前側の端面近くに“↑”(4.S8)の表示を設け、前記“↑”(4.S8)の少し内側に“4”(4.S6)の表示を設け、測定力で測定部位が変形しやすい測定練習ができる請求項1、及び請求項2に記載したノギス練習器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ノギス練習器に関する。
【背景技術】
【0002】
ノギス練習器としては、本発明者の提案に係る「ノギスの測定力練習器」(特許文献)と「ノギスの内側測定力教材」が公知である(特許文献)。前記の文献では、外側測定力と内側測定力の練習ができるが、深さ測定と段差測定の練習ができない状態と、アッベの原理に則していないための誤差(以下、アッベの誤差と呼ぶ)の練習ができない状態である。
【0003】
ノギスの使い方の測定教育は多く実施されているが、ノギスISB7507:2016には「定圧装置がないことにより起きる測定誤差と、アッベの原理に則していないことから,ジョウの先で測定したときに誤差が大きくなる傾向があるために注意すること」と記述されている注意事項の教育が実施されていない状況があり、そのために測定誤差が発生して、各種の品質に潜在的な不具合が生じていると推測できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録 第3210569号公報
【特許文献2】特開2020-024347
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】「ノギスJISB7507:2016」“14頁 付属書A使用上の注意”
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ノギスに定圧装置がないことにより起きる測定誤差と、アッベの原理に則していないことにより起きる測定誤差を改善するノギス練習器がないので、ノギス練習器を提供し、潜在的なノギス測定誤差を改善し、各種の品質と作業効率の向上に貢献する課題がる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
アッベの誤差による測定誤差を解決する手段は、縦、横、厚さを有する直方体のボディ(図1の2、以下1.2と記す)を設け、縦、横の寸法が前記ボディの寸法より小さく、厚みが約0.2~30mmの長方形の直方体の突起物(2.A4)を、前記ボディの長手方向左側端部の近くの上面(1.4)に平行で、前記ボディの長手方向手前側端面(1.12)とノギスの本尺下部(3.Nh)が当たる状態(3.Atp)で、ノギスのジョウの元部(3.Jm)が前記突起物の厚さと、前記ボディの厚さ(3.Bu)の合体寸法が測定できる位置に設け、合体寸法を測定して測定値(3.Sa1)を求める。
【0008】
前記突起物を測定部位1(2.A4)とし、その近くに“1”(2.A2)の表示を設け、前記測定部位1の少し右側の位置に、前記測定部位1と同じ突起物(2.A8)をノギスのジョウの先部(3.Js)が測定部位1と同じ方法で測定できる位置(3.Ai2)に設け、測定部位2(2.A8)とし、その近くに“2”(2.A6)の表示を設け、測定し測定値(3.Sa2)を求めて、測定部位1の測定値(3.Sa1)と、測定部位2の測定値(3.Sa2)からアッベの誤差=Sa1-Sa2を求め、アッベの誤差の測定練習を可能にする。
【0009】
測定力による測定誤差の課題を解決する手段において、外側測定の測定力で測定部位が変形しにくい場合は、前記測定部位2(2.A8)より、前記ボディ(1.2)の長手方向の少し右側位置に前記ボディの長手方向手前側端面(1.12)に外向きに、“↑”(4.S2)を設け、前記ボディの長手方向反端面側(2.8)の外向き“↑”(4.S4)の表示を設け、前記“↑”の少し内側に“3”(4.S3)の表示を設け、“↑”と“↑”の間の寸法を測定部位3とし、その間の測定値(5.Ss1)を求めることで、外側測定の測定力で測定部位が変形しにくい測定練習を行ない、同様に内側測定は(8.Su1),深さ測定は(11.Sf1),段差測定は(14.Sd1)で行なう。
【0010】
外側測定の測定力で測定部位が変形しやすい場合は、前記“↑”(4.S2)の少し右側に、縦、横15~30mmの四角形の切込み(4.S12)を前記ボディの上面に垂直に設け、切込み部の最奥部より、前記ボディの短手方向手前側の少し離れた位置の切込み部の壁(4.S14)に、前記ボディの上面に水平な幅寸法が2~6mm、長さ寸法が約13~28mm、厚さ寸法が前記ボディの厚さと同じ片持ち梁(4.S10)を設け、前記片持ち梁の先端部と同じ位置の前記ボディの長手方向反手前側の端部近くに“↑”(4.S8)の表示を設け、前記“↑”の少し内側に“4”(4.S6)の表示を設け,“↑”(4.S8)と片持ち梁(4.S10)の先端部を測定部位4とし、この寸法(6.Ss2)を測定して、測定力で変形しやすい測定練習を行ない、同様に内側測定は、(9.Su2),深さ測定は(12.Sf2),段差測定は、(15.Sd2)で行う。
【0011】
内側測定は、内側測定エリア(7.U)の測定部位5(7.U4)、及び測定部位6(7.U8)を、図8及び図9の方法で測定練習を行う。
【0012】
深さ測定では、アッベの誤差の発生はないので、深さ測定エリア(10.F)の測定部位7(10.F16)、及び測定部位8(10.F8)を、図11及び図12の方法で測定練習を行う。
【0013】
段差測定では、アッベの誤差の発生はないので、段差測定エリア(13.D)の測定部位9(13.D14)及び測定部位10(13.D8)を、図14及び図15の方法で測定練習を行う。
【発明の効果】
【0014】
本発明によって、アッベの誤差、及び測定力の練習が構造を提供すると共に、練習箇所及び練習順序を表示して練習しやすくしたことで潜在的なノギスの測定誤差を改善し、各種の品質と作業効率を向上させる効果が出る。
【0015】
練習データの取り扱い方は、用紙で行う方法、又はパソコンを使う方法で行い、パソコンを使う方法では、統計処理を取り入れることで測定誤差の改善方法が気づきやすくなり、用紙を使い場合よりも練習の効率を高めことができる。用紙とパソコンの選択は練習者(事業所)が決めて行うが練習の効果は、両方ともに本発明の効果は出る。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】全体図
図2】アッベの誤差エリア図である。
図3】アッベの誤差測定図である。
図4】外側測定エリア図である。
図5】外側測定の測定力で測定部位が変形しにくい測定図である。
図6】外側測定の測定力で測定部位が変形しやすい測定図である。
図7】内側測定エリア図である。
図8】内側測定の測定力で測定部位が変形しにくい測定図である。
図9】内側測定の測定力で測定部位が変形しやすい測定図である。
図10】深さ測定エリア図である。
図11】深さ測定の測定力で測定部位が変形しにくい測定図である。
図12】深さ測定の測定力で測定部位が変形しやすい測定図である。
図13】段差測定エリア図である。
図14】段差測定の測定力で測定部位が変形しにくい測定図である。
図15】段差測定の測定力で測定部位が変形しやすい測定図である。
図16】練習器を使用するフローチャート(1.用紙利用の測定手順のフローとチャート 2.パソコン利用の測定手順のフローチャート)
図17】ノギス練習器の練習データの記録方法(1.用紙を使う場合のデータシートの例 2.パソコンを使う場合のデータシートの例(計算はExcel利用))
【発明を実施する形態】
【0018】
本発明に係る使用方法のアッベの誤差を改善する練習は、図2及び図3の要領で行い、測定力による測定誤差を改善する練習方法は、外側測定は図4及び図5図6で行い、内側測定は図7及び図8図9で行い、深さ測定は図10及び図11図12で行い、段差測定は図13及び図14図15で行う
【0019】
測定練習の手順で用紙利用の場合は、図16の1.用紙利用の測定手順のフローチャートの手順で行い、パソコンを利用する場合の手順は、図16の2.パソコン利用の測定手順のフローチャートの手順で行い、測定データは図17測定練習表の例により記録して練習する。
【符号の説明】
【0020】
図1の符号
1 ノギス練習器
2 ボディ
4 ボディ上面
6 ボディ長手方向左端面
8 ボディ長手方向反手前側端面
10 ボディ長手方向右端面
12 ボディ長手方向手前側端面
14 切込み
図2の符号
A アッベの誤差エリア
A2 測定順番1の表示
A4 測定部位1
A6 測定順番2の表示
A8 測定部位2
図3の符号
N ノギス
Nh ノギス本尺
Atp ボディ長手方向手前側端面(図1の12)とノギスの本尺Nhが当たる点
Jm ジョウ元
Js ジョウ先
Ai1 ノギスジョウの元部が突起物の厚さとボディの厚さを合体した状態で測定できる位置
Ai2 ノギスジョウの先部が突起物の厚さとボディの厚さを合体した状態で測定できる位置
Bu ボディ2の裏面
Sa1 測定部位1の測定値
Sa2 測定部位2の測定値
図4の符号
S 外側測定エリア
S3 測定順番3の表示
S4 測定順番3の測定部位の表示
S6 測定部位4の表示
S8 測定順番4の測定部位
S10 ボディ上面に水平な片持ち梁
図5の符号
N ノギス
J ジョウ
Ss1 外側測定の測定力で変形しにくい測定部位の測定値
図6の説明
Ss2 外側測定の測定力で変形しやすい測定部位の測定値
図7の符号
U 内側測定エリア
U2 内側測定の測定力で測定部位が変形しにくい内側測定穴
U4 測定順番5の表示
U6 測定部位5の表示
U8 測定番6表示
U10 測定部位6の表示
U12 内側測定の測定力で測定部位が変形しやすい片持ち梁
U14 同上の内側測定穴
図8の符号
Ku くちばし
Su1 内側さ測定の測定力で測定部位が変形しにくい測定値
図9の符号
Su2 内側測定力の測定力で測定部位が変形しやすい測定値
図10の符号
F 深さ測定エリア
F2 深さ測定ブロック
F4 ボディ上面に垂直片持ち梁
F6 深さ測定の測定力で測定部位が変形しやすい測定部位
F8 同上測定番号8の表示
F10 同上測定部位8の表示
F12 深さ測定の測定力で測定部位が変形しやすい深さ測定基準面、兼測定力で測定部位が変形しにくい測定面
F14 同上の測定力で測定部位が変形しやすい深さ測定穴
F16 同上の測定定力で変形しにくい測定順番7の表示
F18 同上測定部位7の表示
F20 同上測定基準面
F22 同上深さ測定穴
図11の符号
Sf1 深さ測定の測定力で測定部位が変形しにくい測定部位7の測定値
Yb 指
Nh ノギスの本尺
Nd ディプスバー
図12の符号
Sf2 深さ測定の測定力で測定部位が変形しやすい測定部位8の測定値
図13の符号
D 段差測定エリア
D2 段差測定ブロック
D4 ボディ上面に垂直な片持ち梁
D6 段差測定の測定力で測定部位が変形しやすい測定面
D8 測定順番10表示
D10 同上測定部位10表示
D12 段差測定の測定力で測定部位が変形しにくい測定面
D14 同上測定順番9表示
D16 同上測定部位9表示
D18 同上測定基準面
図14の符号
Sd1 段差測定の測定力で測定部位が変形しにくい測定値
Nd1 同上ノギススライダーの測定基準面
Nd2 同上ノギス本尺の測定面
図15の符号
Sd2 段差測定の測定力で測定部位が変形しやすい測定値
Nd3 ノギススライダーの測定基準面
Nd4 同上ノギス本尺の測定面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17