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特開2022-68824衛星に基づく自動車監視方法、装置、機器、コンピュータ、及び媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022068824
(43)【公開日】2022-05-10
(54)【発明の名称】衛星に基づく自動車監視方法、装置、機器、コンピュータ、及び媒体
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/00 20060101AFI20220427BHJP
   B60C 23/06 20060101ALN20220427BHJP
   B60C 23/04 20060101ALN20220427BHJP
【FI】
G08G1/00 D
B60C23/06 Z
B60C23/04 220Z
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021082880
(22)【出願日】2021-05-17
(31)【優先権主張番号】202011140168.4
(32)【優先日】2020-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】520228142
【氏名又は名称】中信戴▲か▼股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】CITIC Dicastal Co.,Ltd
【住所又は居所原語表記】185 Longhai Ave., Qinhuangdao Economic & Technological Development Zone, Qinhuangdao, Hebei 066011, China
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【弁理士】
【氏名又は名称】村井 康司
(72)【発明者】
【氏名】李希
(72)【発明者】
【氏名】朱志▲華▼
(72)【発明者】
【氏名】徐世文
(72)【発明者】
【氏名】李世▲徳▼
(72)【発明者】
【氏名】代▲堯▼
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼溪
(72)【発明者】
【氏名】盛宏▲偉▼
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181BB04
5H181BB17
5H181BB20
5H181FF04
5H181FF13
5H181FF27
5H181MB03
5H181MC23
(57)【要約】      (修正有)
【課題】遠隔地にある自動車をタイムリーにモニタリングする。
【解決手段】本発明は、衛星に基づく自動車監視方法、装置、機器、コンピュータ及び媒体を開示し、同方法は、自動車の第1の情報を取得するステップと、衛星データ伝送ユニットDTUによって、第1の情報を衛星に送信するステップと、クラウド監視プラットフォームからの第2の情報を受信して表示するステップとを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
衛星に基づく自動車監視方法であって、
自動車の第1の情報を取得するステップと、
衛星データ伝送ユニットDTUによって、前記第1の情報を衛星に送信するステップと、
クラウド監視プラットフォームからの第2の情報を受信して表示するステップとを含む、
ことを特徴とする衛星に基づく自動車監視方法。
【請求項2】
自動車の第1の情報を取得する前記ステップは、
変形センサによって、自動車の負荷を取得するステップと、
圧力センサによって、自動車の車輪のタイヤ空気圧を取得するステップと、
温度センサによって、自動車の車輪ハブの温度を取得するステップとを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の衛星に基づく自動車監視方法。
【請求項3】
変形センサによって、自動車の負荷を取得する前記ステップは、
変形センサによって、負荷により変形した自動車の車輪ハブの変形データを取得するステップと、
前記変形データを所定アルゴリズムで処理して、自動車の負荷を取得するステップとを含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の衛星に基づく自動車監視方法。
【請求項4】
衛星に基づく自動車監視方法であって、
第1の情報を衛星から受信するステップと、
前記第1の情報に所定処理を行い、第2の情報を取得するステップと、
前記第2の情報を自動車に送信するステップとを含む、
ことを特徴とする衛星に基づく自動車監視方法。
【請求項5】
第1の情報を衛星から受信する前記ステップは、
地上局によって、前記第1の情報を前記衛星から受信するステップを含む、
ことを特徴とする請求項4に記載の衛星に基づく自動車監視方法。
【請求項6】
衛星に基づく自動車監視装置であって、取得モジュール、送信モジュール、及び受信モジュールを含み、
前記取得モジュールは、自動車の第1の情報を取得することに用いられ、
前記送信モジュールは、衛星データ伝送ユニットDTUによって、前記第1の情報を衛星に送信することに用いられ、
前記受信モジュールは、クラウド監視プラットフォームからの第2の情報を受信して表示することに用いられる、
ことを特徴とする衛星に基づく自動車監視装置。
【請求項7】
衛星に基づく自動車監視機器であって、
車輪ハブの変形データ、車輪タイヤ空気圧、及び車輪ハブ温度を取得するモニタリングユニットと、
モニタリングユニットによって取得されたデータを衛星に送信する衛星通信ユニットと、
クラウド監視プラットフォームから受信した第2の情報を表示する表示ユニットとを含む、
ことを特徴とする衛星に基づく自動車監視機器。
【請求項8】
前記モニタリングユニットは、変形センサ、圧力センサ、及び温度センサを含み、前記衛星通信ユニットは衛星DTUを含み、前記表示ユニットは表示画面を含む、
ことを特徴とする請求項7に記載の衛星に基づく自動車監視機器。
【請求項9】
車載コンピュータであって、メモリ、通信バス、及びプロセッサを含み、
前記メモリは、衛星に基づく自動車監視方法のプログラムを記憶することに用いられ、
前記通信バスは、前記メモリと前記プロセッサとの間の接続・通信を実現することに用いられ、
前記プロセッサは、メモリに記憶された衛星に基づく自動車監視方法のプログラムを実行することによって、請求項1~3のいずれか1項に記載の衛星に基づく自動車監視方法のステップを実現することに用いられる、
ことを特徴とする車載コンピュータ。
【請求項10】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
プロセッサによって実行されると、請求項1~3のいずれか1項に記載の衛星に基づく自動車監視方法のステップを実現する実行可能なプログラムが記憶されている、
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両製造の技術分野に関し、具体的には、衛星に基づく自動車監視方法、装置、機器、コンピュータ、及び媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
経済の発展及び科学技術の進歩に伴い、スマートな交通は人々の生活の重要な発展傾向となり、車両の作動状態の動的なモニタリングはスマートな交通の重要な一部である。
【0003】
従来技術では、車両の作動状態の動的なモニタリングは、一般には、公共通信ネットワークを介して車両の情報をクラウドモニタリングプラットフォームに送信する。ただし、遠隔地の場合、公共通信ネットワークの信号が弱いか信号がないため、クラウドモニタリングプラットフォームは車両の作動状態をタイムリーに取得できなくなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上に鑑み、本発明の実施例は、遠隔地にある自動車をタイムリーにモニタリングできる衛星に基づく自動車監視方法、装置、機器、コンピュータ、及び媒体を提供することを望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、第1の態様では、本発明の実施例は、
自動車の第1の情報を取得するステップと、
衛星データ伝送ユニットDTUによって、前記第1の情報を衛星に送信するステップと、
クラウド監視プラットフォームからの第2の情報を受信して表示するステップとを含む衛星に基づく自動車監視方法を提供する。
【0006】
上記態様では、自動車の第1の情報を取得する前記ステップは、
変形センサによって、自動車の負荷を取得するステップと、
圧力センサによって、自動車の車輪のタイヤ空気圧を取得するステップと、
温度センサによって、自動車の車輪ハブの温度を取得するステップと、を含む。
【0007】
上記態様では、変形センサによって、自動車の負荷を取得する前記ステップは、
変形センサによって、負荷により変形した自動車の車輪ハブの変形データを取得するステップと、
前記変形データを所定アルゴリズムで処理して、自動車の負荷を取得するステップと、を含む。
【0008】
第2の態様では、本発明の実施例は、
第1の情報を衛星から受信するステップと、
前記第1の情報に所定処理を行い、第2の情報を取得するステップと、
前記第2の情報を自動車に送信するステップとを含む、衛星に基づく自動車監視方法を提供する。
【0009】
上記態様では、第1の情報を衛星から受信する前記ステップは、
地上局によって、前記第1の情報を前記衛星から受信するステップを含む。
【0010】
第3の態様では、本発明の実施例は、取得モジュール、送信モジュール、及び受信モジュールを含み、
前記取得モジュールは、自動車の第1の情報を取得することに用いられ、
前記送信モジュールは、衛星データ伝送ユニットDTUによって、前記第1の情報を衛星に送信することに用いられ、
前記受信モジュールは、クラウド監視プラットフォームからの第2の情報を受信して表示することに用いられる衛星に基づく自動車監視装置を提供する。
【0011】
第4の態様では、本発明の実施例は、
車輪ハブの変形データ、車輪タイヤ空気圧、及び車輪ハブ温度を取得するモニタリングユニットと、
モニタリングユニットによって取得されたデータを衛星に送信する衛星通信ユニットと、
クラウド監視プラットフォームから受信した第2の情報を表示する表示ユニットと、を含む衛星に基づく自動車監視機器を提供する。
【0012】
上記態様では、前記モニタリングユニットは変形センサ、圧力センサ、及び温度センサを含み、前記衛星通信ユニットは衛星DTUを含み、前記表示ユニットは表示画面を含む。
【0013】
第5の態様では、本発明の実施例は、メモリ、通信バス、及びプロセッサを含み、
前記メモリは、衛星に基づく自動車監視方法のプログラムを記憶することに用いられ、
前記通信バスは、前記メモリと前記プロセッサとの間の接続・通信を実現することに用いられ、
前記プロセッサは、メモリに記憶された衛星に基づく自動車監視方法のプログラムを実行することによって、前記のいずれか1つの衛星に基づく自動車監視方法のステップを実現することに用いられる車載コンピュータを提供する。
【0014】
第6の態様では、本発明の実施例は、プロセッサによって実行されると、前記のいずれか1つの衛星に基づく自動車監視方法のステップを実現する実行可能なプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【発明の効果】
【0015】
本発明の実施例の衛星に基づく自動車監視方法、装置、機器、コンピュータ、及び媒体では、前記自動車監視方法は、自動車の第1の情報を取得するステップと、衛星データ伝送ユニットDTUによって、前記第1の情報を衛星に送信するステップと、クラウド監視プラットフォームからの第2の情報を受信して表示するステップと、を含む。以上から分かるように、本発明の実施例の衛星に基づく自動車監視方法、装置、機器、コンピュータ、及び媒体は、衛星DTUによって自動車の状態データを衛星に伝送し、次に衛星はデータをクラウド監視プラットフォームに送信し、遠隔地にある自動車をタイムリーにモニタリングできる。
【0016】
本発明の実施例の他の有益な効果については、特定の実施形態において、特定の技術案とともにさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施例1による衛星に基づく自動車監視方法の模式的フローチャートである。
図2】本発明の実施例2による衛星に基づく自動車監視方法の模式的フローチャートである。
図3】本発明の実施例による衛星に基づく自動車監視方法に係る機器又は部品の模式図である。
図4】本発明の実施例3による衛星に基づく自動車監視装置の構造模式図である。
図5】本発明の実施例4による衛星に基づく自動車監視機器の構造模式図である。
図6】本発明の実施例5による車載コンピュータの構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
従来技術に存在する技術的課題に対して、本発明の実施例は、衛星に基づく自動車監視方法を提供し、前記方法は、
自動車の第1の情報を取得するステップと、
衛星データ伝送ユニット(DTU:Data Transfer Unit)によって、前記第1の情報を衛星に送信するステップと、
クラウド監視プラットフォームからの第2の情報を受信して表示するステップと、を含むことができる。
【0019】
ここでの第1の情報は自動車から収集されたオリジナル走行情報であり、第2の情報はクラウド監視プラットフォームにより処理されたものである。
【0020】
なお、自動車の第1の情報を取得する前記ステップは、
変形センサによって、自動車の負荷を取得するステップと、
圧力センサによって、自動車の車輪のタイヤ空気圧を取得するステップと、
温度センサによって、自動車の車輪ハブの温度を取得するステップと、を含むことができる。
【0021】
これらの情報は、遠距離走行する場合に問題が生じやすいいくつかの走行情報であり、このようにして、自動車の状態をより良好に監視でき、より好ましい実施形態である。具体的には、自動車負荷、タイヤ空気圧及びホイールハブ温度の検出の正確率は95%以上に達する。
【0022】
なお、変形センサによって、自動車の負荷を取得する前記ステップは、
変形センサによって、負荷により変形した自動車の車輪ハブの変形データを取得するステップと、
前記変形データを所定アルゴリズムで処理して、自動車の負荷を取得するステップと、を含むことができる。
【0023】
所定アルゴリズムによれば、変形データに従って自動車の負荷を正確に取得することができ、これはより科学的な実施形態である。所定アルゴリズムの原理とは、変形センサによる抵抗信号を換算規則に従って自動車の負荷に換算することであり、換算規則は理論計算に実践修正を加えたものである。所定アルゴリズムの具体的な内容は本発明の実施例の開示内容ではないので、詳しい説明は省略する。
【0024】
さらに、換算規則は、大量のデータをディープラーニングすることにより得るものであってもよく、取得した負荷の正確率は95%以上に達する。ディープラーニングには、ニューラルネットワークモデルを作成して、大量の実践データを学習することができ、詳しい説明は省略する。
【0025】
本発明の実施例は、衛星に基づく自動車監視方法をさらに提供し、前記方法は、
第1の情報を衛星から受信するステップと、
前記第1の情報に所定処理を行い、第2の情報を取得するステップと、
前記第2の情報を自動車に送信するステップと、を含むことができる。
【0026】
なお、第1の情報を衛星から受信する前記ステップは、
地上局によって、前記第1の情報を前記衛星から受信するステップを含むことができる。
【0027】
地上局は、多くの並列情報を同時に受信することができ、一対多の設計であり、つまり、多くの自動車の第1の情報を同時に受信することができる。地上局はパブリックモバイル通信ネットワークを介してクラウド監視プラットフォームに接続され得る。これは、実際の適用ニーズに合致し、より好ましい実施形態である。1つだけのクラウド監視プラットフォームでは、多くの自動車を監視できるためである。
【0028】
本発明の実施例は、衛星に基づく自動車監視装置をさらに提供し、前記装置は、取得モジュール、送信モジュール、及び受信モジュールを含むことができ、
前記取得モジュールは、自動車の第1の情報を取得することに用いられ、
前記送信モジュールは、衛星データ伝送ユニットDTUによって、前記第1の情報を衛星に送信することに用いられ、
前記受信モジュールは、クラウド監視プラットフォームからの第2の情報を受信して表示することに用いられる。
【0029】
本発明の実施例は、衛星に基づく自動車監視機器をさらに提供し、前記機器は、
車輪ハブの変形データ、車輪タイヤ空気圧、及び車輪ハブ温度を取得するモニタリングユニットと、
モニタリングユニットによって取得されたデータを衛星に送信する衛星通信ユニットと、
クラウド監視プラットフォームから受信した第2の情報を表示する表示ユニットとを含む。
【0030】
なお、前記モニタリングユニットは変形センサ、圧力センサ、及び温度センサを含み、前記衛星通信ユニットは衛星DTUを含み、前記表示ユニットは表示画面を含む。
【0031】
具体的には、前記変形センサは、自動車の負荷を取得することに用いられ、
前記圧力センサは、自動車の車輪のタイヤ空気圧を取得することに用いられ、
前記温度センサは、自動車の車輪ハブの温度を取得することに用いられる。
【0032】
以上の負荷、タイヤ空気圧及び温度はすべて遠距離走行する場合に問題が生じやすいいくつかの走行情報であり、このようにして、自動車の状態をより良好に監視することができ、より好ましい実施形態である。
【0033】
前記衛星DTUは、自動車の情報を衛星に直接送信することに用いられ、衛星DTUは、地上ネットワークにより制限されず、通信距離が大きく、迅速で柔軟なネットワーキングが可能であり、建設周期が短く、低コストであり、より好ましい実施形態である。
【0034】
本発明の実施例は、車載コンピュータをさらに提供し、前記車載コンピュータは、メモリ、通信バス、及びプロセッサを含み、
前記メモリは、衛星に基づく自動車監視方法のプログラムを記憶することに用いられ、
前記通信バスは、前記メモリと前記プロセッサとの間の接続・通信を実現することに用いられ、
前記プロセッサは、メモリに記憶された衛星に基づく自動車監視方法のプログラムを実行することによって、前記のいずれか1つの衛星に基づく自動車監視方法のステップを実現することに用いられる。
【0035】
本発明の実施例は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供し、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、プロセッサによって実行されると、前記のいずれか1つの衛星に基づく自動車監視方法のステップを実現する実行可能なプログラムが記憶されている。
【0036】
以下、図面及び特定の実施例を参照しながら、本発明をさらに詳細に説明する。なお、ここで説明する特定の実施例は本発明を理解するためのものに過ぎず、本発明を限定するものではない。
【0037】
実施例1
本実施例は、衛星に基づく自動車監視方法を提供し、前記方法は、車載コンピュータによって実現されてもよく、自動車のモニタリングセンサに接続された独立したコンピュータによって実現されてもよく、図1に示すように、前記方法は、ステップ101~ステップ103を含む。
【0038】
ステップ101:自動車の第1の情報を取得する。
【0039】
本実施例では、自動車の第1の情報を取得する前記ステップは、
変形センサによって、自動車の負荷を取得するステップと、
圧力センサによって、自動車の車輪のタイヤ空気圧を取得するステップと、
温度センサによって、自動車の車輪ハブの温度を取得するステップとを含む。
【0040】
即ち、本実施例では、前記第1の情報は、自動車の負荷、自動車の車輪のタイヤ空気圧及び自動車の車輪ハブの温度を含む。
【0041】
本実施例では、変形センサによって、自動車の負荷を取得する前記ステップは、
変形センサによって、負荷により変形した自動車の車輪ハブの変形データを取得するステップと、
前記変形データを所定アルゴリズムで処理して、自動車の負荷を取得するステップとを含む。
【0042】
ここでは、車輪タイヤ空気圧及び車輪ハブ温度はいずれもセンサにより直接取得した情報である。一方、自動車の負荷は、変形センサによって取得したデータを所定アルゴリズムで処理したものであり、前記を参照すればよく、ここでは詳しい説明は省略する。
【0043】
ステップ102:衛星DTUによって、前記第1の情報を衛星に送信する。
【0044】
前記衛星DTUは、自動車の情報を衛星に直接送信することに用いられる。このように、ネットワークのない遠隔地でも、自動車への監視が影響を受けない。
【0045】
本実施例では、前記衛星DTUはModbus通信プロトコルを通じて各センサに接続され、それにより、効率が高く、正確率がより高くなる。Modbusはシリアル通信プロトコルであり、Modicon社(現在のシュナイダーエレクトリック Schneider Electric)により1979年にプログラマブルロジックコントローラ(PLC、Programmable Logic Controller)を使用して通信するために発表したものである。Modbusは、産業分野の通信プロトコルの業界標準(De facto)となり、現在、産業用電子機器でよく使用されている接続方式である。
【0046】
ステップ103:クラウド監視プラットフォームからの第2の情報を受信して表示する。
【0047】
前記第2の情報は、クラウド監視プラットフォームで使用され、即ち、クラウド監視プラットフォームで自動車を監視し、自動車の作動状態を分析して判断することに用いられることに加えて、自動車に送信してもよい。このように、自動車の運転者が自動車の現在の作動状態をより良好に把握でき、したがって、車載コンピュータ又は独立したコンピュータは、クラウド監視プラットフォームから前記第2の情報を受信して表示することができ、表示場所については、センターコンソールの表示画面としてもよく、これは、運転者が容易に把握できるより好ましい実施形態である。また、他の表示可能な場所、たとえば独立したコンピュータの画面などに表示してもよい。
【0048】
受信過程も同様に衛星を必要とし、即ち、クラウド監視プラットフォームは第2の情報を地上局に送信し、地上局は第2の情報を衛星に転送し、衛星は第2の情報を自動車の衛星DTUに直接送信し、このように、車載コンピュータは第2の情報を受信している。地上局は、多くの並列情報を同時に送信することができ、つまり、多くの自動車に同時に送信できる。
【0049】
ここでは、地上局とクラウド監視プラットフォームとは、パブリックモバイル通信ネットワークを通じて通信する。
【0050】
実施例2
本実施例は、衛星に基づく自動車監視方法を提供し、前記方法は、クラウド監視プラットフォームによって実現されてもよく、図2に示すように、前記方法は、ステップ201~ステップ203を含む。
【0051】
ステップ201:第1の情報を衛星から受信する。
【0052】
本実施例では、第1の情報を衛星から受信する前記ステップは、
地上局によって、前記第1の情報を前記衛星から受信するステップを含む。
【0053】
ステップ202:前記第1の情報に所定処理を行い、第2の情報を取得する。
【0054】
ここでの所定処理とは、ばらばらなデータに対して分類、統計、グラフ化などをすることを指し、例えば分類、統計により、誤り、歪みのあるデータを取り除き、トレンド線を描くことにより、データの変化状況を視覚的に表示することができる。たとえば自動車が過負荷により車輪タイヤ空気圧の減少又は車輪ハブ温度の上昇を引き起こすなどがあるかを分析し、過負荷による自動車の損壊の確率を予測するなど、さらに分析、推定、予測などをしてもよい。
【0055】
ステップ203:前記第2の情報を自動車に送信する。
【0056】
実施例1のステップ101と同様に、送信のためには、衛星が必要とされ、即ち、クラウド監視プラットフォームは第2の情報を地上局に送信し、地上局は第2の情報を衛星に転送し、衛星は第2の情報を自動車に直接送信する。
【0057】
本発明の実施例における衛星に基づく自動車監視方法をより明確に説明するために、以下、本方法に係る機器又は部品、及びこれらの機器又は部品の間の第1の情報の伝達を詳細に説明する。図3に示すように、前記機器又は部品は、
自動車の負荷を取得することに用いられる変形センサ311と、
自動車の車輪のタイヤ空気圧を取得することに用いられる圧力センサ312と、
自動車の車輪ハブの温度を取得することに用いられる温度センサ313と、
自動車の各センサのデータである第1の情報を収集し、衛星DTU33に転送することに用いられる車載リピータ32と、
車載リピータ32から転送された第1の情報を衛星34に送信することに用いられる衛星DTU33と、
衛星DTU33によって送信された第1の情報を受信し、地上局35に転送することに用いられる衛星34と、
衛星34によって送信された第1の情報を受信し、クラウド監視プラットフォーム36に転送することに用いられる地上局35と、
第1の情報を処理し、処理した第2の情報をクラウド監視プラットフォーム36の操作者に表示し、また必要に応じて自動車に送信することに用いられるクラウド監視プラットフォーム36とを含む。
【0058】
前記変形センサ311、圧力センサ312、及び温度センサ313はすべて車載リピータ32に接続される。
【0059】
前記車載リピータ32は前記衛星DTU33に接続され、前記衛星DTU33及び地上局35はすべて特定バンドのラジオ信号を通じて前記衛星34に通信可能に接続される。前記地上局35及びクラウド監視プラットフォーム36はパブリックモバイル通信ネットワークを介して通信可能に接続される。ここで、ラジオ信号のバンド範囲は汎用の通信衛星を参照することができ、本発明の開示内容ではないので、詳しい説明は省略する。
【0060】
具体的には、前記車載リピータ32は、全地球測位システム(GPS:Global Positioning System)と北斗衛星ナビゲーションシステム(BDS、BeiDou Navigation Satellite System)とのデュアルモード測位機能を兼ね備え、前記車載リピータ32の測位は、複数のシーン、複数の条件をサポートすることができ、いずれのシーンでも安定且つ効率よく測位することができる。
【0061】
実施例3
本実施例は衛星に基づく自動車監視装置を提供し、図4に示すように、前記装置400は、取得モジュール41、送信モジュール42、及び受信モジュール43を含み、
前記取得モジュール41は、自動車の第1の情報を取得することに用いられ、
前記送信モジュール42は、衛星データ伝送ユニットDTUによって、前記第1の情報を衛星に送信することに用いられ、
前記受信モジュール43は、クラウド監視プラットフォームからの第2の情報を受信して表示することに用いられる。
【0062】
本実施例では、前記取得モジュール41は、具体的には、
変形センサによって、自動車の負荷を取得すること、
圧力センサによって、自動車の車輪のタイヤ空気圧を取得すること、
温度センサによって、自動車の車輪ハブの温度を取得することに用いられる。
【0063】
本実施例では、前記取得モジュール41は、さらに、
変形センサによって、負荷により変形した自動車の車輪ハブの変形データを取得すること、
前記変形データを所定アルゴリズムで処理して、自動車の負荷を取得することに用いられる。
【0064】
本発明の実施例の装置は、車両に設置された装置であってもよく、車両に接続され且つ通信可能な独立装置であってもよい。
【0065】
いくつかの実施例では、本発明の実施例の装置は、上記実施例に記載の衛星に基づく自動車監視方法を実行することに用いられ、もちろん、上記実施例で説明する衛星に基づく自動車監視方法の任意の手順及び/又はステップを実行するためのモジュールを含んでもよく、説明の便宜上、再度言及しない。
【0066】
以上の装置の実施例の説明は、上記方法の実施例の説明と類似しており、方法の実施例と類似した有益な効果を有する。本発明の装置の実施例で開示されている技術の詳細については、本発明の方法の実施例の説明を参照して理解してもよい。
【0067】
本発明の実施例に含まれる各モジュールは、車両のプロセッサによって実現されてもよいが、もちろん、車両の論理回路によって実現されてもよく、実施過程において、プロセッサは、中央プロセッサ(CPU)、マイクロプロセッサ(MPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)又はフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などであってもよい。
【0068】
実施例4
本発明の実施例は、衛星に基づく自動車監視機器をさらに提供し、図5に示すように、前記機器は、モニタリングユニット51、衛星通信ユニット52、及び表示ユニット53を含み、前記モニタリングユニットは変形センサ511、圧力センサ512、及び温度センサ513を含み、前記衛星通信ユニットは衛星DTUを含み、前記表示ユニットは表示画面を含む。
【0069】
前記モニタリングユニット51は、車両の負荷、車輪のタイヤ空気圧及び車輪ハブの温度をモニタリングすることに用いられ、
前記衛星通信ユニット52は、モニタリングユニットによって取得されたデータを衛星に送信することに用いられ、
前記表示ユニット53は、クラウド監視プラットフォームから受信された第2の情報を表示することに用いられる。
【0070】
なお、前記変形センサ511は、実施例2に記載の変形センサ311、圧力センサ512は実施例2に記載の圧力センサ312、温度センサ513は実施例2に記載の温度センサ313と同様である。
【0071】
実施例5
図6に示すように、本発明の実施例は、車載コンピュータをさらに提供し、前記車載コンピュータ600は、メモリ601、通信バス602、及びプロセッサ603を含み、
前記メモリ601は、衛星に基づく自動車監視方法のプログラム及び収集した変形データを記憶することに用いられ、
前記通信バス602は、前記メモリと前記プロセッサとの間の接続・通信を実現することに用いられ、
前記プロセッサ603は、メモリに記憶された衛星に基づく自動車監視方法のプログラムを実行することによって、実施例1に記載の方法のステップを実現することに用いられる。
【0072】
具体的には、前記プロセッサ603は、縮小命令セットコンピュータ(RISC、Reduced Instruction Set Computer)アーキテクチャに基づくマルチコアプロセッサであってもよく、前記メモリ601は高容量の磁気メモリであってもよい。
【0073】
具体的には、前記車載コンピュータ600は、外部通信インターフェース604、モニタリング部材605、及び表示画面606をさらに含む。
前記外部通信インターフェース604は、外部との通信に用いられてもよく、外部の端末はサーバ又はクライアントを含み、前記外部通信インターフェース604は有線インターフェースと無線インターフェースを含むことができる。
前記モニタリング部材605は、車両の負荷、車輪のタイヤ空気圧及び車輪ハブの温度のモニタリングに用いられてもよい。
前記表示画面606は、取得した車両の負荷、車輪のタイヤ空気圧及び車輪ハブの温度や決定した車両の作動状態の表示に用いられてもよい。
【0074】
以上の車載コンピュータの実施例の説明は、上記方法実施例の説明と類似しており、方法の実施例と類似している有益な効果を有する。本実施例の車載コンピュータで開示されていない技術の詳細については、本発明の方法の実施例の説明を参照して理解することができる。
【0075】
実施例6
本発明の実施例は、プロセッサによって実行されると、実施例1に記載の衛星に基づく自動車監視方法のステップを実現する実行可能なプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供する。
【0076】
前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、高容量の磁気メモリであってもよい。
【0077】
以上のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体の実施例の説明は、上記方法実施例の説明と類似しており、方法の実施例と類似している有益な効果を有する。本実施例のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体で開示されていない技術の詳細については、本発明の方法の実施例の説明を参照して理解することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6