(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022068853
(43)【公開日】2022-05-10
(54)【発明の名称】回路基板をブラッシングするためのブラシホイールとその製造方法、及びブラシホイール用型
(51)【国際特許分類】
A46B 3/04 20060101AFI20220427BHJP
【FI】
A46B3/04
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021171635
(22)【出願日】2021-10-20
(31)【優先権主張番号】109136760
(32)【優先日】2020-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】521460457
【氏名又は名称】碩晨生醫股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Cenefom Corp.
【住所又は居所原語表記】1F., No. 50-5, Keyan Rd., Zhunan Township, Miaoli County, Hsinchu Science Park, Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】徐 陳平
【テーマコード(参考)】
3B202
【Fターム(参考)】
3B202AA00
3B202AB19
3B202BA03
3B202BB06
3B202BC01
3B202EB18
3B202EF03
(57)【要約】 (修正有)
【課題】固体状穴埋め剤による発泡の方式を使用してブラシホイールを製造する場合の固体状穴埋め剤に由来する残留物がブラシホイールの内部に存在することを抑制できるブラシホイールとその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係るブラシホイールは、連通するとともにブラシホイールの表面まで延在して孔隙を形成する複数の流体通路を有することで、ブラシホイールの流体透過性が向上され、それに、本発明に係るブラシホイール製造方法では、PVA乳化溶液が熟成されると、所定圧縮比の条件の下での圧縮応力が予想に適合するブラシホイールが形成可能で、該ブラシホイールは、回路基板のブラッシングに利用可能である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブラシホイールを製造するためのブラシホイール製造方法であって、
PVA材料、架橋剤、気体状穴埋め剤、及びブラシホイール用型を用意するステップと、
該PVA材料を水に溶解して、PVA水溶液を形成するステップと、
該PVA水溶液に該架橋剤を添加して、該PVA水溶液内の該PVA材料を架橋反応させてPVA架橋溶液を形成するステップと、
該PVA架橋溶液に該気体状穴埋め剤に添加し、該気体状穴埋め剤と該PVA架橋溶液との混合が実質的に均一になるように攪拌して、PVA乳化溶液を形成するステップであって、該PVA乳化溶液内には、該気体状穴埋め剤によって形成された気泡が実質的に均一に分布されているステップと、
該PVA乳化溶液を該ブラシホイール用型内に投入して熟成させるステップであって、該PVA乳化溶液が固体状に熟成され、所定圧縮比の条件の下での圧縮応力が予想に適合する該ブラシホイールが形成されるまで熟成させると、該PVA乳化溶液内に実質的に均一に分布されている気泡は、互いに連通して該ブラシホイールに複数の流体通路を構成し、該複数の流体通路も、互いに連通するとともに該ブラシホイールの表面まで延在して、該ブラシホイールを流体が透過するための孔隙を形成するステップとを含む、ブラシホイール製造方法。
【請求項2】
触媒を更に用意し、該PVA架橋溶液又は該PVA乳化溶液の形成中に該触媒を添加して、架橋反応が触媒されるように該PVA架橋溶液又は該PVA乳化溶液に該触媒を含ませ、該PVA乳化溶液中の該触媒の重量パーセントは、1.5%~5%であり、該触媒は、塩酸、硫酸、リン酸及び硝酸からなる群から選択された成分を含む、請求項1に記載のブラシホイール製造方法。
【請求項3】
界面活性剤を更に用意し、該PVA架橋溶液又は該PVA乳化溶液の形成中に該界面活性剤を添加し、該PVA乳化溶液内の気泡状態が維持されるように該PVA架橋溶液又は該PVA乳化溶液に該界面活性剤を含ませ、該PVA乳化溶液中の該界面活性剤の重量パーセントは、0.4%~1.4%であり、該界面活性剤は、ジグリセロールポリプロピレングリコールエーテル、ポリオキシエチレンステアレート、ポリエチレングリコールオクチルフェニルエーテル及びアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムからなる群から選択された成分を含む、請求項1に記載のブラシホイール製造方法。
【請求項4】
該PVA乳化溶液中の該架橋剤の重量パーセントは、3%~9%であり、該架橋剤は、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、グリオキザール、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、スクシンジアルデヒド及びグルタルジアルデヒドからなる群から選択された成分を含む、請求項1に記載のブラシホイール製造方法。
【請求項5】
該PVA乳化溶液中の該気体状穴埋め剤の体積比は、31%~45%である、請求項1に記載のブラシホイール製造方法。
【請求項6】
該PVA乳化溶液の熟成温度は、42°C~65°Cである、請求項1に記載のブラシホイール製造方法。
【請求項7】
該ブラシホイール用型内での該PVA乳化溶液の熟成中に、該ブラシホイール用型は、該PVA乳化溶液の気泡の浮遊の領域範囲が縮小されるように回動されることで、該PVA乳化溶液内の気泡が実質的に均一な分布に維持される、請求項1に記載のブラシホイール製造方法。
【請求項8】
請求項1に記載のブラシホイール製造方法を使用して作製された、ブラシホイール。
【請求項9】
該ブラシホイールの表面に複数のブラシブロックを有し、各該ブラシブロックは、ブラシ体及び少なくとも1つのサイドサポート体を有し、該サイドサポート体は、該ブラシ体の側辺に結合されて該ブラシ体に横方向の支持を提供する、請求項8に記載のブラシホイール。
【請求項10】
該サイドサポート体は、該ブラシ体の側辺に沿って延在して環状に構成した1つのサイドサポート体である、請求項9に記載のブラシホイール。
【請求項11】
該サイドサポート体は、該ブラシ体の左右の2側辺にそれぞれ位置する2つのサイドサポート体である、請求項9に記載のブラシホイール。
【請求項12】
該サイドサポート体は、該ブラシ体の4側辺にそれぞれ位置する4つのサイドサポート体である、請求項9に記載のブラシホイール。
【請求項13】
該サイドサポート体は、実質的に三角柱状体である、請求項9に記載のブラシホイール。
【請求項14】
PVA乳化溶液が投入られて請求項8に記載のブラシホイールを製造するためのブラシホイール用型であって、
ブラシ体用成形部及びサイドサポート体用成形部を有するキャビティを含み、該ブラシ体用成形部は、該ブラシ体を成形するためのものであり、該サイドサポート体用成形部は、該サイドサポート体を成形するためのものであり、
該サイドサポート体用成形部は、補助排気構造を有し、該PVA乳化溶液の投入中に、該補助排気構造は、該ブラシ体用成形部の側辺にて、該キャビティ内に元々存在していた事前ガスの除去を補助して、該キャビティ内に該事前ガスが残留することに起因して、作製された該ブラシホイールの孔隙が均一に分布できなくなることが回避される、ブラシホイール用型。
【請求項15】
該補助排気構造は、該事前ガスをキャビティから離れるように案内して該事前ガスの除去に対する補助を実現するための案内斜面である、請求項14に記載のブラシホイール用型。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路基板をブラッシングするためのブラシホイールとその製造方法、及びブラシホイール用型に関する。
【背景技術】
【0002】
電子産業では、回路基板の表面に残留している汚染物をブラッシングするために、ブラシホイールの使用を必要とする場合がよくある。現在、ブラシホイールの製造において、作製されたブラシホイールが物理的特性の要件を満たすようにするには、通常、発泡用の固体状穴埋め剤を添加する必要がある。澱粉、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、ケイ酸マグネシウム、バライト粉、石英粉、石膏粉、珪藻土、カオリン、ロジン及びガラス粉等の固体状材料は、何れも固体状穴埋め剤として使用可能であるが、澱粉は、最も一般的に使用される固体状穴埋め剤である。
【0003】
しかし、固体状穴埋め剤は、作製されたブラシホイールから取り出され難くて残留してしまうという問題が存在するため、回路基板をブラッシングするための既存のブラシホイールは、内部の孔隙が固体状穴埋め剤によって塞がれることで、流体透過性が悪くブラッシング液が通過し難くなり、回路基板のブラッシング効率が予想通りにならないことが多い。更に、ブラシホイールに残留している固体状穴埋め剤は、ブラシホイールによる回路基板のブラッシング中に脱落して回路基板に付着し、ひいては、回路基板の歩留まりに影響を与えてしまう可能性もある。
【0004】
また、ブラシホイールには、固体状穴埋め剤として澱粉が使用される場合、固体状穴埋め剤として残留している澱粉により、細菌の繁殖も起こされ易い。これに対して、固体状穴埋め剤として残留している澱粉に起因したブラシホイールにおける細菌の繁殖を回避するために、殺菌剤や抗菌剤等の添加剤は、ブラシホイールに添加されるが、これらの添加剤も、ブラシホイールに残留し易く、ひいては、回路基板の歩留まりに影響を与えてしまう。
【0005】
しかも、ブラシホイール内部の残留物(即ち固体状穴埋め剤)は、回路基板の歩留まりに影響を与えるため、業界では、ブラシホイールを使用して回路基板をブラッシングする前に、通常、数時間乃至数日間作動して残留物の除去手順を実行する必要があり、その結果、生産ラインにおける設備の稼動率が低下してしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これに鑑みて、固体状穴埋め剤の原因で、ブラシホイールの内部に残留物が存在し、ひいては、ブラシホイールの使用にもたらした様々な問題を如何に解決するかは、本願の解決しようとする技術的課題になっている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、ブラシホイールを製造するためのブラシホイール製造方法であって、PVA材料、架橋剤、気体状穴埋め剤、及びブラシホイール用型を用意するステップと、PVA材料を水に溶解して、PVA水溶液を形成するステップと、PVA水溶液に架橋剤を添加して、PVA水溶液内のPVA材料を架橋反応させてPVA架橋溶液を形成するステップと、PVA架橋溶液に気体状穴埋め剤に添加し、気体状穴埋め剤とPVA架橋溶液との混合が実質的に均一になるように攪拌して、PVA乳化溶液を形成するステップであって、PVA乳化溶液内には、気体状穴埋め剤によって形成された気泡が実質的に均一に分布されているステップと、PVA乳化溶液をブラシホイール用型内に投入して熟成させるステップであって、PVA乳化溶液が固体状に熟成され、所定圧縮比の条件の下での圧縮応力が予想に適合するブラシホイールが形成されるまで熟成させると、PVA乳化溶液内に実質的に均一に分布されている気泡は、互いに連通してブラシホイールに複数の流体通路を構成し、複数の流体通路も、互いに連通するとともに該ブラシホイールの表面まで延在して、ブラシホイールを流体が透過するための孔隙を形成するステップとを含む、ブラシホイール製造方法を提供する。
【0008】
好ましくは、上記ブラシホイール製造方法において、触媒を更に用意し、PVA架橋溶液又はPVA乳化溶液の形成中に触媒を添加して、架橋反応が触媒されるようにPVA架橋溶液又はPVA乳化溶液に触媒を含ませ、PVA乳化溶液中の触媒の重量パーセントは、1.5%~5%であり、触媒は、塩酸、硫酸、リン酸及び硝酸からなる群から選択された成分を含む。
【0009】
好ましくは、上記ブラシホイール製造方法において、界面活性剤を更に用意し、PVA架橋溶液又はPVA乳化溶液の形成中に界面活性剤を添加し、PVA乳化溶液内の気泡状態が維持されるようにPVA架橋溶液又はPVA乳化溶液に界面活性剤を含ませ、PVA乳化溶液中の界面活性剤の重量パーセントは、0.4%~1.4%であり、界面活性剤は、ジグリセロールポリプロピレングリコールエーテル、ポリオキシエチレンステアレート、ポリエチレングリコールオクチルフェニルエーテル及びアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムからなる群から選択された成分を含む。
【0010】
好ましくは、上記ブラシホイール製造方法において、PVA乳化溶液中の架橋剤の重量パーセントは、3%~9%であり、架橋剤は、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、グリオキザール、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、スクシンジアルデヒド及びグルタルジアルデヒドからなる群から選択された成分を含む。
【0011】
好ましくは、上記ブラシホイール製造方法において、PVA乳化溶液中の気体状穴埋め剤の体積比は、31%~45%である。
【0012】
好ましくは、上記ブラシホイール製造方法において、PVA乳化溶液の熟成温度は、42°C~65°Cである。
【0013】
好ましくは、上記ブラシホイール製造方法において、ブラシホイール用型内でのPVA乳化溶液の熟成中に、ブラシホイール用型は、PVA乳化溶液の気泡の浮遊の領域範囲が縮小されるように回動されることで、PVA乳化溶液内の気泡が実質的に均一な分布に維持される。
【0014】
そして、本発明は、上記ブラシホイール製造方法を使用して作製された、ブラシホイールを更に提供する。
【0015】
好ましくは、上記ブラシホイールにおいて、ブラシホイールの表面に複数のブラシブロックを有し、各ブラシブロックは、ブラシ体及び少なくとも1つのサイドサポート体を有し、サイドサポート体は、ブラシ体の側辺に結合されてブラシ体に横方向の支持を提供する。
【0016】
好ましくは、上記ブラシホイールにおいて、サイドサポート体は、ブラシ体の側辺に沿って延在して環状に構成した1つのサイドサポート体である。
【0017】
好ましくは、上記ブラシホイールにおいて、サイドサポート体は、ブラシ体の左右の2側辺にそれぞれ位置する2つのサイドサポート体である。
【0018】
好ましくは、上記ブラシホイールにおいて、サイドサポート体は、ブラシ体の4側辺にそれぞれ位置する4つのサイドサポート体である。
【0019】
好ましくは、上記ブラシホイールにおいて、サイドサポート体は、実質的に三角柱状体である。
【0020】
また、本発明は、PVA乳化溶液が投入されて上記ブラシホイールを製造するためのブラシホイール用型であって、ブラシ体用成形部及びサイドサポート体用成形部を有するキャビティを含み、ブラシ体用成形部は、ブラシ体を成形するためのものであり、サイドサポート体用成形部は、サイドサポート体を成形するためのものであり、サイドサポート体用成形部は、補助排気構造を有し、PVA乳化溶液の投入中に、補助排気構造は、ブラシ体用成形部の側辺にて、キャビティ内に元々存在していた事前ガスの除去を補助して、キャビティ内に事前ガスが残留することに起因して、作製されたブラシホイールの孔隙が均一に分布できなくなることが回避される、ブラシホイール用型を更に提供する。
【0021】
好ましくは、上記ブラシホイール用型において、補助排気構造は、事前ガスをキャビティから離れるように案内して事前ガスの除去に対する補助を実現するための案内斜面である。
【発明の効果】
【0022】
本発明によるブラシホイールとその製造方法、及びブラシホイール用型は、気体状穴埋め剤による発泡の方式で、流体の透過用の孔隙が内含されたブラシホイールを製造することで、従来において固体状穴埋め剤による発泡の方式を使用してブラシホイールを製造する場合、固体状穴埋め剤に由来する残留物がブラシホイールの内部に存在することに起因して生じた問題を解決される。また、本発明に係るブラシホイール製造方法では、PVA乳化溶液が熟成されると、所定圧縮比の条件の下での圧縮応力が予想に適合するブラシホイールが形成可能で、且つブラシホイールは、連通するとともにブラシホイールの表面まで延在して孔隙を形成する複数の流体通路を有し、該複数の流体通路は、ブラシホイールを流体が透過するためのものであり、その結果、本発明に係るブラシホイールは、優れた流体透過性を有し、回路基板のブラッシングに利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】
図1は、本発明に係るブラシホイール製造方法のフロー模式図である。
【
図2】
図2は、本発明に係るブラシホイールの斜視模式図である。
【
図3】
図3は、
図2に示すブラシホイールの使用状態模式図である。
【
図4】
図4は、本発明に係るブラシホイールにおける複数の流体通路の任意の隣接する2つが連通するとともにブラシホイールの表面まで延在して、流体の透過用の孔隙を形成する模式図である。
【
図5-6】
図5、
図6は、それぞれ
図4における符号X、Yで示す領域の部分拡大図である。
【
図7】
図7は、本発明に係るブラシホイールのブラシブロックの側面模式図である。
【
図8】
図8は、本発明に係るブラシホイールのブラシブロックの平面模式図である。
【
図9】
図9は、本発明に係るブラシホイールにおける孔隙の高解像度画像である。
【
図10】
図10は、本発明に係るブラシホイール用型のキャビティの部分模式図である。
【
図11】
図11は、
図10に示すキャビティへのPVA乳化溶液の投入中における事前ガス(空間内に元々存在していた他の種類のガスのこと)の除去の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照しながら、特定の具体的実施形態によって本願の技術内容を説明するが、当業者であれば、本明細書の開示内容から、本願の他の利点および効果を容易に理解することができる。本願は、他の様々な具体的実施形態によって実施又は応用されることも可能である。本明細書中の各部の詳細は、異なる観点及び応用に基づき、本願の精神から逸脱することなく、様々な修正および変更を行うことができる。特に、図面における各要素の比例関係および相対的位置は、単に例示的なものであり、本願の実際の実施状況を表すものではない。
【0025】
本発明は、ブラシホイールとその製造方法、及びブラシホイール用型を提供し、ブラシホイールは、気体状穴埋め剤を使用して発泡させて作製されることで、作製されたブラシホイールは、その内部に残留物が存在せず、且つ物理特性が回路基板のブラッシング要件を満たし、例えば半導体ウェーハの回路基板のブラッシングに利用可能である。
【0026】
回路基板上に集積回路が存在しており、ブラッシング中の回路基板への損傷を回避するために、ブラシホイールの流体透過性(又は孔隙率(Porosity))のような物理特性に対しては、ブラシホイールがブラッシング液の通過用の孔隙を十分に有し、回路基板のブラッシング中にブラッシング液が役割を果たせるように、厳しく要求されている。
【0027】
本発明の技術的思想については、
図1~
図11による開示も参照されたい。
【0028】
図1に示すように、本発明に係るブラシホイールの製造方法は、主に、以下のステップS1~S5を含む。
【0029】
ステップS1:PVA材料(ポリビニルアルコール、Polyvinyl Alcohol)、架橋剤、気体状穴埋め剤、及びブラシホイール用型を用意する。
【0030】
ステップS2:PVA材料を水に溶解して、PVA水溶液を形成する。
【0031】
ステップS3:PVA水溶液に架橋剤を添加して、PVA水溶液中のPVA材料を架橋反応させてPVA架橋溶液を形成する。
架橋剤は、選択的に、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、グリオキザール、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、スクシンジアルデヒド及びグルタルジアルデヒドからなる群から選択された成分を含んでもよく、また、PVA水溶液と架橋剤との混合が実質的に均一になるように、PVA水溶液と架橋剤との混合液を攪拌してもよい。
【0032】
ステップS4:PVA架橋溶液に気体状穴埋め剤を添加し、気体状穴埋め剤とPVA架橋溶液との混合が実質的に均一になるように攪拌して、PVA乳化溶液を形成し、PVA乳化溶液内には、該気体状穴埋め剤によって生成された気泡が実質的に均一に分布されている。
【0033】
本発明において、気体状穴埋め剤は、化学反応に関与することなく、主にPVA乳化溶液中で気泡を形成するものであるため、気体状穴埋め剤としては、選択的に、空気であってもよく、又は、窒素ガス及びヘリウムガス等の不活性ガスからなる群から選択された成分を含んでもよい。
【0034】
本発明に係るブラシホイール製造方法において、触媒を更に用意し、PVA架橋溶液又はPVA乳化溶液の形成中に、架橋反応を触媒するための触媒を添加して、PVA架橋溶液又はPVA乳化溶液に触媒を含ませ、PVA架橋溶液の形成を予想に適合させるようにしてもよい。触媒は、選択的に、塩酸、硫酸、リン酸及硝酸からなる群から選択された成分を含んでもよい。
【0035】
本発明に係るブラシホイール製造方法において、界面活性剤を更に用意し、PVA架橋溶液又はPVA乳化溶液の形成中に界面活性剤を添加して、PVA乳化溶液内の気泡状態が維持されるようにPVA架橋溶液又はPVA乳化溶液に界面活性剤を含ませてもよい。界面活性剤は、選択的に、ジグリセロールポリプロピレングリコールエーテル、ポリオキシエチレンステアレート、ポリエチレングリコールオクチルフェニルエーテル及びアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムからなる群から選択された成分を含んでもよい。
【0036】
ステップS5:PVA乳化溶液をブラシホイール用型に投入して熟成させるステップであって、PVA乳化溶液が固体状に熟成され、所定圧縮比の条件の下での圧縮応力が予想に適合するブラシホイールが形成されるまで熟成させると、
図4~6に示すように、PVA乳化溶液内に実質的に均一に分布されている気泡は、互いに連通して、ブラシホイールに、連通した複数の流体通路を構成し、複数の流体通路がブラシホイールの表面まで延在して、流体Fが流れる孔隙を形成することで、ブラシホイールの流体透過性が向上される。形成された孔隙は、
図9に示すような連続気泡(open-cell)構造を有することで、本発明に係るブラシホイールは、良好な流体透過性を有する。
【0037】
また、PVA乳化溶液には、気泡の形で存在する気体状穴埋め剤を有して気泡が内含されているため、PVA乳化溶液が固体状に熟成されると、その内部に分布されている気泡は、流体が通過可能な孔隙を形成する。従って、ブラシホイールの流体透過性を向上させるには、気体状穴埋め剤の添加量を増加させることによって実現可能である。
【0038】
また、回路基板のブラッシング中には、所定圧縮比の条件の下でのブラシホイールの圧縮応力が小さすぎると、ブラシホイールによる回路基板のブラッシング効率は、予想通りにならず、逆に、所定圧縮比の条件の下でのブラシホイールの圧縮応力が大きすぎると、ブラシホイールによるブラッシングは、回路基板を損傷し易くなるため、ブラシホイールについては、所定圧縮比の条件の下での圧縮応力のような物理特性も、上限値と下限値との間にある適切な値を満たさなければならないように厳しく要求される。
【0039】
ブラシホイールの流体透過性について、所定圧縮比の条件の下での圧縮応力等の物理特性が適切な値を満たすようにするには、PVA乳化溶液中の上記触媒の重量パーセントは、選択的に、1.5%~5%であってもよく、PVA乳化溶液中の上記界面活性剤の重量パーセントは、選択的に、0.4%~1.4%であってもよく、PVA乳化溶液中の上記架橋剤の重量パーセントは、選択的に、3%~9%であってもよく、PVA乳化溶液中の気体状穴埋め剤の体積比は、選択的に、31%~45%であってもよく、PVA乳化溶液の熟成温度は、42°C~65°Cである。
【0040】
説明しておきたいのは、ASTM(Standard Test Methods for Flexible Cellular Materials)規格の実験によれば、所定圧縮比が30%の条件の下で、圧縮応力の下限値は、60g/cm2が可能で、圧縮応力の上限値は、100g/cm2が可能である。所定圧縮比の条件の下でのブラシホイールの圧縮応力が下限値よりも高い場合、回路基板のブラッシング効率を予想に適合させることができ、所定圧縮比の条件の下でのブラシホイールの圧縮応力が上限値よりも低い場合、ブラッシング中に回路基板が損傷されることを回避できる。
【0041】
所定圧縮比の条件の下でのブラシホイールの圧縮応力が上記圧縮応力の適切な値を満たすようにするには、本発明に係るブラシホイール製造方法の製造パラメータの一部は、選択的に、以下のようにされる。即ち、PVA乳化溶液中のPVA材料の重量パーセントは、6%~18%であり、PVA乳化溶液中の架橋剤の重量パーセントは、3%~9%であり、PVA乳化溶液中の触媒の重量パーセントは、1.3%~5%であり、PVA乳化溶液中の気体状穴埋め剤の体積比は、20%~50%であり、PVA乳化溶液の熟成温度は、42°C~65°Cである。
【0042】
本発明において、ブラシホイールの孔隙率は、ASTM(Standard Test Method for Determination of Pore Volume and Pore Volume Distribution of Soil and Rock by Mercury Intrusion Porosimetry)規格の実験により、水銀ポロシメーターを介して測定され、測定された数値が88%~95%であれば、ブラシホイールの流体透過性は、予想に適合し、ブラッシング液を通過させて回路基板のブラッシングに役割を果たす(つまり、回路基板のブラッシングを効果的に遂行する)ことができるため、測定された数値に従って、ブラシホイールの孔隙率の適切な値を設定可能である。ブラシホイールの孔隙率が上記孔隙率の適切な値を満たすようにするには、本発明に係るブラシホイール製造方法の製造パラメータの一部は、選択的に、以下のようにされる。即ち、PVA乳化溶液中のPVA材料の重量パーセントは、8%~20%であり、PVA乳化溶液中の架橋剤の重量パーセントは、3%~10%であり、PVA乳化溶液中の界面活性剤の重量パーセントは、0.4%~1.4%であり、PVA乳化溶液中の触媒の重量パーセントは、1.5%~8%であり、PVA乳化溶液中の気体状穴埋め剤の体積比は、31%~45%であり、PVA乳化溶液の熟成温度は、40°C~70°Cである。
【0043】
従って、上記孔隙率及び圧縮応力の適切な値を同時に満たすには、本発明に係るブラシホイール製造方法の製造パラメータの一部は、選択的に、以下のようにされる。即ち、PVA乳化溶液中のPVA材料の重量パーセントは、8%~18%であり、PVA乳化溶液中の架橋剤の重量パーセントは、3%~9%であり、PVA乳化溶液中の界面活性剤の重量パーセントは、0.4%~1.4%であり、PVA乳化溶液中の触媒の重量パーセントは、1.5%~5%であり、PVA乳化溶液中の気体状穴埋め剤の体積比は、31%~45%である必要があり、PVA乳化溶液の熟成温度は、42°C~65°Cである。
【0044】
本発明の技術的思想を明確に開示するために、以下、特定の具体的な実施例を元に説明し、当業者が本発明の利点及び効果を容易に理解できるようにする。
【0045】
一実施例において、本発明に係るブラシホイール製造方法の製造パラメータの一部は、選択的に、以下のようにされる。即ち、PVA乳化溶液中のPVA材料の重量パーセントは8%であり、PVA乳化溶液中の架橋剤の重量パーセントは3%であり、PVA乳化溶液中の触媒の重量パーセントは1.5%であり、PVA乳化溶液中の界面活性剤の重量パーセントは1.4%であり、PVA乳化溶液中の気体状穴埋め剤の体積比は45%であり、PVA乳化溶液の熟成温度は42°Cであり、このように作製されたブラシホイールは、ASTM規格の実験では、孔隙率が94%となり、圧縮比が30%の条件の下での圧縮応力が62g/cm2となり、上記孔隙率及び所定圧縮比の条件の下での圧縮応力の適切な値を同時に満たすことができる。
【0046】
別の一実施例において、本発明に係るブラシホイール製造方法の製造パラメータの一部は、選択的に、以下のようにされる。即ち、PVA乳化溶液中のPVA材料の重量パーセントは18%であり、PVA乳化溶液中の架橋剤の重量パーセントは9%であり、PVA乳化溶液中の触媒の重量パーセントは5%であり、PVA乳化溶液中の界面活性剤の重量パーセントは0.4%であり、PVA乳化溶液中の気体状穴埋め剤の体積比は31%であり、PVA乳化溶液の熟成温度は65°Cであり、このように作製されたブラシホイールは、ASTM規格の実験では、孔隙率が88%となり、圧縮比が30%の条件の下での圧縮応力が97g/cm2となり、上記孔隙率及び圧縮応力の適切な値を同時に満たすことができる。
【0047】
従って、本発明において、作製されたブラシホイールについて、ASTM規格の実験では、PVA乳化溶液中の気体状穴埋め剤の体積比が高いほど、ブラシホイールの孔隙率が高くなることで、ブラシホイールの流体透過性も高くなるとともに、所定圧縮比の条件の下での圧縮応力が低くなり、この際、所定圧縮比の条件の下での圧縮応力が上記上限値よりも低ければ、ブラッシング中に回路基板が損傷されることを回避できる。換言すれば、PVA乳化溶液中の気体状穴埋め剤の体積比を下げることで、ブラシホイールの孔隙率を低下させて所定圧縮比の条件の下でのブラシホイールの圧縮応力の数値を増加させることが可能であり、この際、所定圧縮比の条件の下での圧縮応力が上記下限値よりも高く、且つ上記圧縮応力の適切な値を満たせば、ブラシホイールによる回路基板のブラッシング効率は、予想に適合することになる。
【0048】
また、PVA乳化溶液中のPVA材料の重量パーセントが高いほど、ブラシホイールの孔隙率が低くなるとともに所定圧縮比の条件の下での圧縮応力が高くなり、この際、所定圧縮比の条件の下での圧縮応力が上記下限値よりも高くて上記圧縮応力の適切な値を満たせば、ブラシホイールによる回路基板のブラッシング効率は、予想に適合することになる。換言すれば、PVA乳化溶液中のPVA材料の重量パーセントを下げることで、ブラシホイールの孔隙率が高くなるとともに所定圧縮比の条件の下での圧縮応力が低くなるようにすることが可能であり、この際、所定圧縮比の条件の下での圧縮応力が上記上限値よりも低ければ、ブラッシング中に回路基板が損傷されることを回避できる。
【0049】
また、PVA乳化溶液中の触媒の重量パーセントが高いほど、PVA水溶液中のPVA材料の架橋反応が速くなることで、ブラシホイールの孔隙率が低くなるとともに所定圧縮比の条件の下での圧縮応力が高くなり、この際、所定圧縮比の条件の下での圧縮応力が上記下限値よりも高く、且つ上記圧縮応力の適切な値を満たせば、ブラシホイールによる回路基板のブラッシング効率は、予想に適合することになる。換言すれば、PVA乳化溶液中の触媒の重量パーセントを下げることで、ブラシホイールの孔隙率が高くなるとともに所定圧縮比の条件の下での圧縮応力が低くなるようにすることが可能であり、この際、所定圧縮比の条件の下での圧縮応力が上記上限値よりも低ければ、ブラッシング中に回路基板が損傷されることを回避できる。
【0050】
それに、PVA乳化溶液の熟成温度が高いほど、ブラシホイールの孔隙率が低くなるとともに所定圧縮比の条件の下での圧縮応力が高くなり、この際、所定圧縮比の条件の下での圧縮応力が上記下限値よりも高く、且つ上記圧縮応力の適切な値を満たせば、ブラシホイールによる回路基板のブラッシング効率は、予想に適合することになる。換言すれば、PVA乳化溶液の熟成温度を下げることで、ブラシホイールの孔隙率が高くなるとともに所定圧縮比の条件の下での圧縮応力が低くなるようにすることが可能であり、この際、所定圧縮比の条件の下での圧縮応力が上記上限値よりも低ければ、ブラッシング中に回路基板が損傷されることを回避できる。
【0051】
本発明によるブラシホイールについては、
図2~
図8の実施例模式図を参照されたい。ブラシホイール1の表面には、回路基板2をブラッシングするための複数のブラシブロック11を有し、
図3~
図4に示すように、回路基板2のブラッシングの際、ブラシホイール完成品1のブラシブロック11は、先に回路基板2上のブラッシングすべき面21に接触しておく必要があり、その後にブラシホイール1が回動するように駆動されると、ブラシブロック11は、接触している回路基板2をブラッシングすることになる。
【0052】
ブラシブロック11は、ブラッシング中に力を受けて変形し易いことで、回路基板2に対する接触面積が減少し、ひいては、ブラシブロック11による回路基板2のブラッシング効率に影響を与えてしまう。これに対して、
図7に示すように、本発明におけるブラシブロック11は、ブラシ体12及び少なくとも1つのサイドサポート体13を有する。サイドサポート体13は、ブラシ体12の側辺に結合されてブラシ体12に横方向の支持を提供し、更に、ブラシブロック11による回路基板2のブラッシング時に、力を受けることによるブラシ体12の横方向への変形の度合いを低減するため、ブラッシング中における回路基板2へのブラシブロック11の接触が予想に適合することを確保される。
【0053】
図7に示すように、ブラシブロック11は、ブラシ体12の左右の2側辺にそれぞれ設けられた2つのサイドサポート体13を有することで、ブラシ体12の左右の2側辺にて、ブラシ体12に横方向の支持を提供するが、これに限定されず、選択的に、サイドサポート体を1つだけ設けて、設けられた1つのサイドサポート体をブラシ体の側辺に沿って延在させて環状を構成してもよく、また、選択的に、
図8に示すようにブラシ体12の4側辺にサイドサポート体13をそれぞれ設けてもよい。
【0054】
図8に示すように、サイドサポート体13は、三角柱状体であり、ブラシブロック11による回路基板2のブラッシングに起因してブラシ体12に剪断力が作用された時、三角柱状体のサイドサポート体13によって、ブラシ体12に横方向の支持が提供される。
【0055】
本発明によるブラシホイール用型について、
図10~11に示すように、本発明に係るブラシホイール用型3は、PVA乳化溶液Lが投入されて上記ブラシホイール1を製造するためのものであり、本発明に係るブラシホイール用型3は、キャビティ31を有し、キャビティ31は、ブラシ体12を成形するためのブラシ体用成形部311、及びサイドサポート体13を成形するためのサイドサポート体用成形部312を有する。サイドサポート体用成形部311は、例えばが案内斜面とされる補助排気構造3111を有し、PVA乳化溶液Lの投入中に、補助排気構造3111は、ブラシ体用成形部の側辺にて、事前ガスGを
図11に示す矢印の方向に向かってキャビティ31から離れるように案内して、キャビティ31内に元々存在していた事前ガスGの除去に対する補助を実現することで、事前ガスGがキャビティ31に残留してPVA乳化溶液に入り込むことに起因して、作製されたブラシホイールの孔隙が実質的に均一に分布できなくなることが回避される。
【0056】
また、ブラシホイール用型内でのPVA乳化溶液の熟成中には、気泡は、浮力の影響により、PVA乳化溶液内の一部の領域へ浮遊して集まることで、PVA乳化溶液内の気泡分布が不均一になることが多い。その結果、ブラシホイール完成品の各部位での流体透過性及び所定圧縮比の条件の下での圧縮応力等の物理特性は、ばらついてしまい、その後の回路基板のブラッシングに影響を与える可能性がある。これに対して、本発明において、ブラシホイール用型内での気泡が内含されたPVA乳化溶液の熟成中には、ブラシホイール用型は、PVA乳化溶液の気泡の浮遊方向が適時に変えられるように回動されることで、PVA乳化溶液内の気泡の許容浮遊領域範囲が縮小され、その結果、PVA乳化溶液内の気泡分布が均一に近づき、ブラシホイール完成品の各部位での流体透過性(Porosity)及び所定圧縮比の条件の下での圧縮応力等の物理特性は一致に近づき、回路基板のブラッシング要件を満たすようになる。
【0057】
以上を纏め、本発明は、ブラシホイールとその製造方法、及びブラシホイール用型を提供し、主に気体状穴埋め剤を使用してPVA乳化溶液内に気泡を含ませ、その後、気泡が内含されたPVA乳化溶液をブラシホイール用型に投入して熟成させて、孔隙を内部に有するブラシホイールを形成する。このようにして、製造されたブラシホイールの物理特性は、回路基板のブラッシング要件を満たすとともに、従来において固体状穴埋め剤による発泡の方式を使用して作製されたブラシホイールの場合、その内部に固体状穴埋め剤の残留物が存在することに起因して、ブラシホイールの使用にもたらした様々な問題も解決される。
【0058】
また、本発明に係るブラシホイールは、内部の複数の流体通路が連通するとともにブラシホイールの表面まで延在して、流体が流れる孔隙を形成すること可能であるため、本発明に係るブラシホイールは、優れた流体透過性を有する。そして、本発明に係るブラシホイール製造方法では、PVA乳化溶液が熟成されると、所定圧縮比の条件の下での圧縮応力が予想に適合するブラシホイールが形成可能となり、該ブラシホイールは、回路基板のブラッシングに利用可能である。されに、本発明に係るブラシホイールのブラシブロックは、横方向の支持を提供可能なサイドサポート体を有することで、力を受けることによるブラシブロックの変形の度合いが低減され、回路基板のブラッシング中には、ブラシブロックが効果的に回路基板に接触可能となる。
【0059】
上述した実施形態は、あくまでも本願の原理および効果を例示的に説明するものに過ぎず、本願を限定するものではない。当業者は、本願の精神および範囲から逸脱することなく、上述した実施形態を修正および変更することができる。したがって、本願の権利保護範囲は、本願の請求の範囲に記載されるものに従うべきである。