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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022068923
(43)【公開日】2022-05-11
(54)【発明の名称】屋上換気扇
(51)【国際特許分類】
   F24F 7/02 20060101AFI20220428BHJP
   F24F 13/28 20060101ALI20220428BHJP
   F24F 13/20 20060101ALI20220428BHJP
   B01D 46/52 20060101ALI20220428BHJP
【FI】
F24F7/02 L
F24F7/02 H
F24F7/02 B
F24F13/28
F24F13/20 202
B01D46/52 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020177749
(22)【出願日】2020-10-23
(71)【出願人】
【識別番号】000177139
【氏名又は名称】三洋工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】特許業務法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】常法寺 一樹
【テーマコード(参考)】
4D058
【Fターム(参考)】
4D058JA14
4D058KC06
4D058KC34
4D058KC37
4D058KC52
4D058KC81
4D058QA03
4D058QA21
4D058UA25
(57)【要約】
【課題】良好な施工性やメンテナンス性を保持しつつ、フィルタを雨風や紫外線から保護することができる屋上換気扇を提供する。
【解決手段】建物の屋上に固定され、建物の換気口を囲む筒状の取付架台2と、取付架台2の上端部に取付けられ、換気口を介して屋内の空気を屋外に排気する換気扇本体3と、を備える屋上換気扇1であって、取付架台2と換気扇本体3との間に取付けられ、取付架台2及び換気扇本体3の空気流路を連通させる筒状の中間架台4と、中間架台4の内部に配置されるフィルタ13と、中間架台4の外周部に形成され、フィルタ13を出し入れ可能なフィルタ出し入れ口14と、フィルタ出し入れ口14を開閉可能に覆う開閉カバー16と、をさらに備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の屋上に固定され、前記建物の換気口を囲む筒状の取付架台と、
前記取付架台の上端部に取付けられ、前記換気口を介して、屋内の空気を屋外に排気、又は屋外の空気を屋内に給気する換気扇本体と、を備える屋上換気扇であって、
前記取付架台と前記換気扇本体との間に取付けられ、前記取付架台及び前記換気扇本体の空気流路を連通させる筒状の中間架台と、
前記中間架台の内部に配置されるフィルタと、
前記中間架台の外周部に形成され、前記フィルタを出し入れ可能なフィルタ出し入れ口と、
前記フィルタ出し入れ口を開閉可能に覆う開閉カバーと、
をさらに備える、屋上換気扇。
【請求項2】
前記フィルタを出し入れ方向にスライド可能に支持するスライド支持部をさらに備える、請求項1に記載の屋上換気扇。
【請求項3】
前記フィルタ出し入れ口は、
その周縁部から中間架台外側方に延在する筒部と、
前記筒部の先端部から筒部外周方向に延在するフランジ部と、を備え、
前記開閉カバーは、
前記フランジ部にシール材を介して当接する当接部と、
前記フランジ部に外嵌するカバー筒部と、を備える、請求項1又は2に記載の屋上換気扇。
【請求項4】
前記開閉カバーは、キャッチクリップを介して前記中間架台に着脱可能に取付けられる、請求項1~3のいずれか1項に記載の屋上換気扇。
【請求項5】
前記フィルタを保持するフィルタ保持部材をさらに備え、
前記フィルタ保持部材は、伸縮可能なスライドレールを介して前記中間架台に引き出し可能に支持される、請求項1~4のいずれか1項に記載の屋上換気扇。
【請求項6】
前記スライドレールは、スライドレール受枠を介して前記中間架台の内周部に取付けられる、請求項5に記載の屋上換気扇。
【請求項7】
前記スライドレール受枠は、前記スライドレールの係合爪と係合して前記スライドレールを仮保持する係合孔を備える、請求項6に記載の屋上換気扇。
【請求項8】
前記フィルタ保持部材は、前記スライドレールに対する下方からの塵埃侵入経路に介在する防塵カバー部を備える、請求項5~7のいずれか1項に記載の屋上換気扇。
【請求項9】
前記スライド支持部は、前記中間架台の内周面から水平方向に沿って突出するガイドレールを備え、
前記ガイドレールは、
前記換気扇本体の配線が貫通する配線用孔と、
前記配線と前記配線用孔との隙間を塞ぐグロメットと、を備える、請求項2~8のいずれか1項に記載の屋上換気扇。
【請求項10】
前記フィルタは、波形状である、請求項1~9のいずれか1項に記載の屋上換気扇。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、工場、倉庫などの建物の屋上(屋根の上を含む)に設置される屋上換気扇に関する。
【背景技術】
【0002】
工場、倉庫などの屋上に設置され、屋内の空気を屋外に排気、又は屋外の空気を屋内に給気する屋上換気扇が知られている(例えば、特許文献1~3参照)。この種の屋上換気扇では、防塵、脱臭、防虫などを目的とし、屋内側又は屋外側にフィルタを設ける場合がある。例えば、特許文献3には、屋外側にフィルタを設けた屋上換気扇が開示されている。このような屋上換気扇によれば、フィルタの設置やメンテナンス(清掃、交換など)を屋上で行うことができるので、フィルタを屋内側(天井部)に設けた場合に比べ、施工性やメンテナンス性において優位である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実公昭50-3226号公報
【特許文献2】実公平3-43553号公報
【特許文献3】実公昭50-7705号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献3の屋外換気扇では、フィルタが外部に露出する状態で取り付けられているので、耐風圧に劣るだけでなく、紫外線や雨によってフィルタが早期に劣化する虞がある。
【0005】
そこで、1つの側面では、本発明は、良好な施工性やメンテナンス性を保持しつつ、フィルタを雨風や紫外線から保護することができる屋上換気扇の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の屋上換気扇は、建物の屋上に固定され、前記建物の換気口を囲む筒状の取付架台と、前記取付架台の上端部に取付けられ、前記換気口を介して、屋内の空気を屋外に排気、又は屋外の空気を屋内に給気する換気扇本体と、を備える屋上換気扇であって、前記取付架台と前記換気扇本体との間に取付けられ、前記取付架台及び前記換気扇本体の空気流路を連通させる筒状の中間架台と、前記中間架台の内部に配置されるフィルタと、前記中間架台の外周部に形成され、前記フィルタを出し入れ可能なフィルタ出し入れ口と、前記フィルタ出し入れ口を開閉可能に覆う開閉カバーと、をさらに備える。
【発明の効果】
【0007】
1つの側面では、本発明によれば、良好な施工性やメンテナンス性を保持しつつ、フィルタを雨風や紫外線から保護することができる屋上換気扇の提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の第1実施形態に係る屋上換気扇の断面図である。
図2】本発明の第1実施形態に係る屋上換気扇の要部を示す分解斜視図である。
図3】本発明の第1実施形態に係る屋上換気扇の中間架台を示す分解斜視図である。
図4】本発明の第2実施形態に係る屋上換気扇の中間架台を示す分解斜視図である。
図5】本発明の第2実施形態に係る屋上換気扇の中間架台を示す要部斜視図である。
図6】本発明の第2実施形態に係る屋上換気扇の中間架台を示す要部分解斜視図である。
図7】本発明の第2実施形態に係る屋上換気扇の中間架台を示す要部断面図である。
図8】本発明の第3実施形態に係る屋上換気扇の要部を示す分解側面図(中間架台のみ断面)である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照しながら各実施例について詳細に説明する。なお、添付図面では、見易さのために、複数存在する同一属性の部位には、一部のみしか参照符号が付されていない場合がある。
【0010】
[第1実施形態]
図1及び図2に示すように、屋上換気扇1は、基本的な構成として、建物の屋上に固定され、建物の換気口(図示せず)を囲む筒状の取付架台2と、取付架台2の上端部に取付けられ、換気口を介して屋内の空気を屋外に排気(又は屋外の空気を屋内に給気)する換気扇本体3と、を備える。
【0011】
(取付架台)
取付架台2は、建物の換気口を囲む四角筒状のダクト部2aと、ダクト部2aの下端部から外方に延出する下側フランジ部2bと、ダクト部2aの上端部から外方に延出する上側フランジ部2cと、を備える。下側フランジ部2bは、建物に固定可能であり、上側フランジ部2cには、換気扇本体3、又は後述する中間架台4を取り付け可能である。
【0012】
(換気扇本体)
換気扇本体3は、モータ5と、モータ5の駆動に応じて回転するファン6と、モータ5及びファン6の周囲を覆い、かつモータ支持部材7を介してモータ5及びファン6を支持する換気扇本体カバー8と、換気扇本体カバー8の上方に複数の支柱9を介して取り付けられ、モータ5及びファン6の上方を覆うフード10と、を備える。
【0013】
換気扇本体カバー8は、上側ほど縮径する円筒状のダクト部8aと、ダクト部8aの下端部から外方に延出する下側フランジ部8bと、を備える。下側フランジ部8bは、取付架台2の上端部(上側フランジ部2c)、又は後述する中間架台4の上端部に固定可能である。
【0014】
本実施形態の屋上換気扇1には、フィルタ機能を追加可能な中間架台4がオプションとして用意される。中間架台4は、屋上換気扇1の新規設置時に取り付けてもよいし、既設の屋上換気扇1に追加してもよい。以下、本発明の要部である中間架台4について、図1図3を参照して説明する。
【0015】
(中間架台)
中間架台4は、取付架台2と換気扇本体3との間に取付けられ、取付架台2及び換気扇本体3の空気流路を連通させる筒状の中間架台本体11(中間架台)と、中間架台本体11の内部に配置されるフィルタ保持部材12と、フィルタ保持部材12で保持されるフィルタ13と、中間架台本体11の外周部に形成され、フィルタ保持部材12及びフィルタ13を出し入れ可能なフィルタ出し入れ口14と、フィルタ保持部材12を出し入れ方向にスライド可能に支持するスライド支持部15と、フィルタ出し入れ口14を開閉可能に覆う開閉カバー16と、を備える。
【0016】
中間架台本体11は、四角筒状のダクト部11aと、ダクト部11aの下端部から外方に延出する下側フランジ部11bと、ダクト部11aの上端部から外方に延出する上側フランジ部11cと、を備える。下側フランジ部11bは、取付架台2の上側フランジ部2cに固定可能であり、上側フランジ部11cには、換気扇本体3を取り付け可能である。
【0017】
フィルタ保持部材12は、上下方向に開閉可能な箱形状を有し、フィルタ13の側面及び下面を保持する下側保持部材17と、上方から下側保持部材17に嵌合され、フィルタ13の上面を保持する上側保持部材18と、を備える。下側保持部材17の下面及び上側保持部材18の上面には、空気の通過を許容する通気口17a、18aが形成されている。また、上側保持部材18の4つの外側面のうち所定の外側面には、フィルタ保持部材12及びフィルタ13を出し入れする際に持ち手となる把手18bが設けられている。なお、中間架台4の開口面積に対してフィルタ13を通過する面積の割合は、50%以上とすることが望ましい。より望ましくは、70~90%である。このようにすると、要求される風量及びフィルタ性能を同時に満たすことができる。また、フィルタ13として、サイレントフィルタ(防音フィルタ)を採用すれば、防音性が高められる。
【0018】
フィルタ出し入れ口14は、中間架台本体11の4つの側面のうち所定の側面に形成され、フィルタ保持部材12及びフィルタ13を出し入れ可能な形状を有する。
【0019】
スライド支持部15は、中間架台本体11の内周面に水平方向に沿って突設され、フィルタ保持部材12の側縁部を出し入れ方向にスライド支持する複数のガイドレール15a、15bを備える。また、複数のガイドレール15a、15bは、上下方向に所定の間隔を介して並列に設けられており、フィルタ保持部材12の側縁部を上下から支持する。これにより、フィルタ保持部材12の出し入れが容易になるだけでなく、通常使用時におけるフィルタ保持部材12の上下方向のガタツキも抑制される。
【0020】
開閉カバー16は、図示しないシール部材を介してフィルタ出し入れ口14を覆うプレート部材であり、本実施形態では、4つのネジ19を介して中間架台本体11に着脱可能に固定される。また、開閉カバー16の外側面には、開閉カバー16を着脱する際に持ち手となる把手16aが設けられている。
【0021】
(メンテナンス手順)
つぎに、フィルタ13の清掃又は交換を行う際の作業手順について説明する。フィルタ13を清掃又は交換する際には、まず、4つのネジ19を外し、開閉カバー16を取外す。つぎに、把手18bを持ち、フィルタ保持部材12及びフィルタ13を手前にスライドさせ、フィルタ出し入れ口14から引き出す。つぎに、フィルタ保持部材12の上側保持部材18を持ち上げ、下側保持部材17内のフィルタ13を取り出す。フィルタ清掃の場合は取り出したフィルタ13を清掃した後、下側保持部材17に再度収容し、フィルタ交換の場合は新しいフィルタ13を下側保持部材17に収容する。その後、逆の手順でフィルタ保持部材12及びフィルタ13を中間架台本体11内に収め、開閉カバー16を取り付ければ作業が完了する。
【0022】
(第1実施形態の効果)
以上のように構成された本実施形態によれば、建物の屋上に固定され、建物の換気口を囲む筒状の取付架台2と、取付架台2の上端部に取付けられ、換気口を介して屋内の空気を屋外に排気する換気扇本体3と、を備える屋上換気扇1であって、取付架台2と換気扇本体3との間に取付けられ、取付架台2及び換気扇本体3の空気流路を連通させる筒状の中間架台4と、中間架台4の内部に配置されるフィルタ13と、中間架台4の外周部に形成され、フィルタ13を出し入れ可能なフィルタ出し入れ口14と、フィルタ出し入れ口14を開閉可能に覆う開閉カバー16と、をさらに備えるので、フィルタ13を中間架台4の内部に配置することで、フィルタ13を雨風や紫外線から保護することができる。また、フィルタ13を出し入れ可能なフィルタ出し入れ口14を備えるので、フィルタ清掃、フィルタ交換などのメンテナンスも容易に行うことができる。また、中間架台4は、取付架台2や換気扇本体3から分離して構成され、オプションとして提供できるので、屋上換気扇1を新規に設置する場合だけでなく、既存の屋上換気扇1に取付けてフィルタ機能を追加することができる。
【0023】
また、中間架台4は、フィルタ13(フィルタ保持部材12)を出し入れ方向にスライド可能に支持するスライド支持部15をさらに備えるので、フィルタ13の出し入れが容易になる。
【0024】
[第2実施形態]
つぎに、第2実施形態及び第3実施形態の屋上換気扇1B、1C(中間架台4B、4C)について、図4図8を参照して説明する。ただし、第1実施形態との相違点のみを説明し、第1実施形態と共通の構成については、第1実施形態と同じ符号を用いることにより、第1実施形態の説明を援用する場合がある。
【0025】
図4及び図5に示すように、第2実施形態の屋上換気扇1B(中間架台4B)は、まず、フィルタ出し入れ口14B及び開閉カバー16Bの構成が前記第1実施形態と相違している。第2実施形態のフィルタ出し入れ口14Bは、その周縁部から中間架台外側方に延在する筒部14aと、筒部14aの先端部から筒部外周方向に延在するフランジ部14bと、を備え、フランジ部14bの外面部には、シール材14cが貼り付けられている。また、第2実施形態の開閉カバー16Bは、フランジ部14bの外面部にシール材14cを介して当接する当接部(不図示:正面部16bの裏側)と、フランジ部14bに外嵌するカバー筒部16cと、を備える。このような第2実施形態のフィルタ出し入れ口14B及び開閉カバー16Bによれば、フィルタ出し入れ口14Bと開閉カバー16Bとの間の隙間から中間架台4Bの内部に雨が侵入することを防止できるだけでなく、フランジ部14bに外嵌することにより開閉カバー16Bの外れを防止できる。
【0026】
また、第2実施形態の開閉カバー16Bは、キャッチクリップ21を介して中間架台4Bに着脱可能に取付けられる点が第1実施形態と相違している。このような第2実施形態によれば、工具を用いることなく開閉カバー16Bを着脱できるので、開閉カバー16をネジ19で固定している第1実施形態に比べて開閉カバー16Bの着脱作業(開閉作業)が容易になる。
【0027】
また、図4図7に示すように、第2実施形態のフィルタ保持部材12Bは、伸縮可能なスライドレール22を介して中間架台4Bに引き出し可能に支持される点が第1実施形態と相違している。このような第2実施形態によれば、フィルタ保持部材12Bの引き出しがスムーズになるだけでなく、中間架台4B内におけるフィルタ保持部材12Bのガタツキを抑制し、異音の発生なども防止できる。
【0028】
また、図6及び図7に示すように、スライドレール22は、スライドレール受枠23を介して中間架台4Bの内周部に取付けられる。例えば、スライドレール受枠23は、中間架台4Bの内周面に溶接などで固定される上下の架台固定部23a、23bと、上側架台固定部23aの下端から中間架台内方に立ち上がる上側立ち上がり部23cと、下側架台固定部23bの上端から中間架台内方に立ち上がる下側立ち上がり部23dと、上側立ち上がり部23c及び下側立ち上がり部23dの先端部同士を繋ぐ繋ぎ部23eと、上側架台固定部23aの上端から中間架台内方に立ち上がる上側ガイドレール部23f(第1実施形態のガイドレール15bに相当)と、下側架台固定部23bの下端から中間架台内方に立ち上がる下側ガイドレール部23g(第1実施形態のガイドレール15aに相当)と、を備える。
【0029】
図6及び図7に示すように、スライドレール22は、スライドレール受枠23の繋ぎ部23eに取付けられる。例えば、リベット(図示せず)などの固定具を用いてスライドレール受枠23の繋ぎ部23eにスライドレール22を固定する。このような第2実施形態によれば、固定具(例えば、リベット頭)が中間架台4Bの外部に露出しないので、中間架台4Bの意匠性を向上させることができる。
【0030】
図7に示すように、第2実施形態のスライドレール22は、固定側(中間架台4B)に取付けられる固定側レール22aと、可動側(フィルタ保持部材12B)に取付けられる可動側レール22bと、固定側レール22a及び可動側レール22bに対してスライド可能に連結される中間レール22cと、を備える。また、固定側レール22aは、長手方向に所定の間隔で並ぶ複数の係合爪22dが形成されている。
【0031】
一方、スライドレール受枠23の繋ぎ部23eには、図6に示すように、スライドレール22の係合爪22dと係合してスライドレール22を仮保持する係合孔23hが複数形成されている。このような第2実施形態によれば、スライドレール22をスライドレール受枠23に仮保持できるので、スライドレール22の取付作業が容易になる。
【0032】
また、図4及び図5に示すように、第2実施形態のフィルタ保持部材12Bは、スライドレール22に対する下方からの塵埃侵入経路に介在し、スライドレール22への塵埃の侵入及び堆積を防止する防塵カバー部12aを備える。具体的には、フィルタ保持部材12Bの左右外側面であって、スライドレール22の下方位置に、斜め下方に延在するプレート部材を溶接して防塵カバー部12aとしている。このような第2実施形態によれば、塵埃の侵入や堆積によるスライドレール22の動作不良を防止できる。
【0033】
また、図4に示すように、中間架台4Bの奥側(フィルタ出し入れ口14Bの反対側)に設けられるガイドレール15a、15bには、それぞれ、換気扇本体3の配線(図示せず)が貫通する配線用孔15cが形成されるとともに、各配線用孔15cには、配線と配線用孔15cとの隙間を塞ぐグロメット24が装着されている。このような第2実施形態によれば、換気扇本体3の配線を容易に配策できるだけでなく、配線と配線用孔15cとの隙間を通って塵埃などが直接屋外に排出されることを防止できる。
【0034】
図8に示すように、第3実施形態の屋上換気扇1Cは、フィルタ13Cが波形状である点と、開閉カバー16Cが蝶番31を支点とする回動でフィルタ出し入れ口14を開閉する点と、が前記実施形態と相違している。このような第3実施形態によれば、フィルタ13Cの表面積を増やすことができるので、フィルタ13Cの防塵性能や脱臭性能を向上させることができる。なお、フィルタ13Cを波形状にする方法としては、波形状に成形されたフィルタ13Cを用いる方法と、可撓性を有する平坦形状のフィルタ13Cをフィルタ支持部材12Cによって波形状に変形保持する方法と、があり、適宜いずれかの方法が採用される。
【0035】
以上、各実施例について詳述したが、特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。また、前述した実施例の構成要素を全部又は複数を組み合わせることも可能である。
【符号の説明】
【0036】
1、1B、1C 屋上換気扇
2 取付架台
2a ダクト部
2b 下側フランジ部
2c 上側フランジ部
3 換気扇本体
4、4B、4C 中間架台
5 モータ
6 ファン
7 モータ支持部材
8 換気扇本体カバー
8a ダクト部
8b 下側フランジ部
9 支柱
10 フード
11 中間架台本体
11a ダクト部
11b 下側フランジ部
11c 上側フランジ部
12、12B、12C フィルタ保持部材
12a 防塵カバー部
13、13C フィルタ
14、14B フィルタ出し入れ口
14a 筒部
14b フランジ部
14c シール材
15 スライド支持部
15a、15b ガイドレール
15c 配線用孔
16、16B、16C 開閉カバー
16a 把手
16b 正面部
16c カバー筒部
17 下側保持部材
17a 通気口
18 上側保持部材
18a 通気口
18b 把手
19 ネジ
21 キャッチクリップ
22 スライドレール
22a 固定側レール
22b 可動側レール
22c 中間レール
22d 係合爪
23 スライドレール受枠
23a 上側架台固定部
23b 下側架台固定部
23c 上側立ち上がり部
23d 下側立ち上がり部
23e 繋ぎ部
23f 上側ガイドレール部
23g 下側ガイドレール部
23h 係合孔
24 グロメット
31 蝶番
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8