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特開2022-69205測定装置、測定システム、及び測定プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022069205
(43)【公開日】2022-05-11
(54)【発明の名称】測定装置、測定システム、及び測定プログラム
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/00 20060101AFI20220428BHJP
   A61B 5/053 20210101ALI20220428BHJP
   G01G 19/44 20060101ALI20220428BHJP
   G06Q 50/22 20180101ALI20220428BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20220428BHJP
   G16Y 10/60 20200101ALI20220428BHJP
   G16Y 20/40 20200101ALI20220428BHJP
   G16Y 40/20 20200101ALI20220428BHJP
【FI】
A61B5/00 D
A61B5/05 B
G01G19/44 H
G06Q50/22
G06Q50/10
G16Y10/60
G16Y20/40
G16Y40/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020178260
(22)【出願日】2020-10-23
(71)【出願人】
【識別番号】000133179
【氏名又は名称】株式会社タニタ
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】特許業務法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】竹原 克
(72)【発明者】
【氏名】福岡 三恵
【テーマコード(参考)】
4C117
4C127
5L049
5L099
【Fターム(参考)】
4C117XB02
4C117XG18
4C117XG51
4C117XH12
4C117XJ52
4C117XM05
4C117XQ11
4C127AA06
4C127JJ03
5L049CC11
5L099AA15
(57)【要約】
【課題】煩雑な操作を行うことなく、他者の測定状況を把握することが可能な測定装置、測定システム、及び測定プログラムを提供する。
【解決手段】測定装置10は、生体の測定を行う測定装置10であって、予め登録された登録者ごとに登録者の測定を行った際の測定情報を関連付けて記録する情報記録部52を備える。また、測定装置10は、測定を行う場合に情報記録部52が記録した測定情報に基づいて、測定を行う者と異なる登録者の測定に関する測定状況を出力する測定状況出力部54を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体の測定を行う測定装置であって、
予め登録された登録者ごとに当該登録者の前記測定を行った際の測定情報を関連付けて記録する情報記録手段と、
前記測定を行う場合に前記情報記録手段が記録した前記測定情報に基づいて、前記測定を行う者とは異なる前記登録者の前記測定に関する測定状況を出力する測定状況出力手段と、
を備える測定装置。
【請求項2】
請求項1に記載の測定装置であって、
前記測定情報は、測定日、測定回数、体重、BMI値、体脂肪率、筋肉量、推定骨量、内臓脂肪レベル、基礎代謝量、体内年齢、又は体水分率の少なくとも1つを含む、
測定装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の測定装置であって、
前記測定状況出力手段は、前記測定を行う者とは異なる前記登録者のうち、前記測定情報が所定条件を満たした前記登録者の前記測定状況を出力する、
測定装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の測定装置であって、
前記情報記録手段は、前記登録者を識別する識別子と当該登録者に対応する前記測定情報とを関連付けて記録し、
前記測定状況出力手段は、前記測定を行う者とは異なる前記登録者のうち、前記測定情報が所定条件を満たした前記登録者の識別子を前記測定状況として出力する、
測定装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の測定装置であって、
登録された前記登録者の属性を当該登録者に関連付けて記録する属性記録手段をさらに備え、
前記測定状況出力手段は、前記属性記録手段が記録した前記登録者の属性に応じて所定条件を定めるとともに、前記測定を行う者とは異なる前記登録者のうち、前記測定情報が前記所定条件を満たした前記登録者の前記測定状況を出力する、
測定装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の測定装置であって、
前記測定状況出力手段は、前記登録者が前記測定を行った場合に前記測定情報を表示し、その間に、または、その後に、前記測定を行う者とは異なる前記登録者のうち、前記測定情報が所定条件を満たす前記登録者に割り当てられている識別子を表示する情報表示手段を含む、
測定装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の測定装置であって、
前記測定を行った前記登録者に割り当てられている識別子と、前記測定状況として出力される前記測定を行う者とは異なる前記登録者に割り当てられている識別子と、を判別可能に表示する、
測定装置。
【請求項8】
請求項3から請求項7のいずれか一項に記載の測定装置であって、
前記測定情報は、前記登録者が前記測定を行った測定日を含み、
前記登録者が前記測定日の後、前記測定を所定期間行っていない場合に前記所定条件を満たす、
測定装置。
【請求項9】
請求項3から請求項8のいずれか一項に記載の測定装置であって、
前記測定情報は、測定回数、体重、BMI値、体脂肪率、筋肉量、推定骨量、内臓脂肪レベル、基礎代謝量、体内年齢、又は体水分率の少なくとも1つを含み、
前記測定情報が閾値を超えて変化した場合に前記所定条件を満たす、
測定装置。
【請求項10】
請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の測定装置であって、
登録された前記登録者の属性を当該登録者に関連付けて記録する属性記録手段をさらに備え、
前記属性は、年齢及び身長を少なくとも含み、
前記測定状況出力手段は、前記年齢が設定された年齢より若い登録者の前記身長が特定期間更新されていない場合に、当該登録者の前記身長の更新を促す表示を行う、
測定装置。
【請求項11】
生体の測定を行うコンピュータに、
予め登録された登録者ごとに当該登録者の前記測定を行った際の測定情報を関連付けて記録する情報記録手順と、
前記測定を行う場合に前記情報記録手順が記録した前記測定情報に基づいて、前記測定を行った者とは異なる前記登録者の前記測定に関する測定状況を出力する測定状況出力手順と、
を実行させるための測定プログラム。
【請求項12】
生体の測定を行う測定システムであって、
予め登録された登録者ごとに当該登録者の前記測定を行った際の測定情報を関連付けて記録する情報記録手段、及び前記測定を行う場合に前記情報記録手段が記録した前記測定情報に基づいて、前記測定を行った者とは異なる前記登録者の前記測定に関する測定状況を出力する測定状況出力手段を有する第一装置と、
前記第一装置から出力された前記測定状況を取得する取得手段、及び前記取得手段で取得した前記測定状況を報知する報知手段と有する第二装置と、
を備える測定システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測定装置、測定システム、及び測定プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、体重体組成計が示されている。この体重体組成計は、当該体重体組成計を使用する複数の利用者を登録することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-125729号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような体重体組成計では、一般的に登録された他の利用者のデータを見ることができない。また、他の利用者のデータを見ることができる体組成計では、他の利用者のデータを見るために煩雑な操作が必要となる。
【0005】
このため、例えば、母親が子供の健康管理のために、子供が定期的に測定を行っているか否かを確認したい場合、子供の測定結果を確認することができない。また、測定装置によっては、子供の測定結果を確認するために、煩雑な操作を必要とする。
【0006】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、煩雑な操作を行うことなく、他者の測定状況を把握することが可能な測定装置、測定システム、及び測定プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のある態様によれば、生体の測定を行う測定装置であって、予め登録された登録者ごとに当該登録者の前記測定を行った際の測定情報を関連付けて記録する情報記録手段と、前記測定を行う場合に前記情報記録手段が記録した前記測定情報に基づいて、前記測定を行う者と異なる前記登録者の前記測定に関する測定状況を出力する測定状況出力手段と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
この態様によれば、測定者が測定を行う場合、測定者と異なる登録者の測定に関する測定状況が出力される。このため、煩雑な操作を行うことなく、異なる登録者の測定状況を把握することが可能となる。
【0009】
また、この測定状況を用いることで、異なる登録者とコミュニケーションをとることが可能となる。これにより、例えば、家庭内の健康管理の促進が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の第一実施形態に係る測定装置を示す斜視図である。
図2図2は、第一実施形態に係る測定装置のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、第一実施形態の測定装置の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
図4図4は、第一実施形態に係る測定装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図5図5は、第一実施形態に係る属性記録処理の一例を示すフローチャートである。
図6図6は、第一実施形態に係る情報記録処理の一例を示すフローチャートである。
図7図7は、第一実施形態に係る測定処理の一例を示すフローチャートである。
図8図8は、第一実施形態に係る測定情報記録処理の一例を示すフローチャートである。
図9図9は、第一実施形態に係る測定状況出力処理の一例を示すフローチャートである。
図10図10は、個人情報の表示例を示す図である。
図11図11は、測定情報の表示例を示す図である。
図12図12は、第一実施形態に係る非測定者表示処理の一例を示すフローチャートである。
図13図13は、非測定者がいない場合の非測定者の表示例を示す図である。
図14図14は、「3」及び「4」の識別子が非測定者として表示された状態を示す非測定者の表示例を示す図である。
図15図15は、「1」、「2」、及び「3」の識別子が非測定者として表示された状態を示す図である。
図16図16は、第二実施形態に係る測定システムの機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照しながら本発明の各実施形態について説明する。
【0012】
<第一実施形態>
図1は、本発明の第一実施形態に係る測定装置10を示す斜視図であり、図2は、第一実施形態に係る測定装置10のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
【0013】
この測定装置10は、生体の測定を行う装置であり、測定装置10は、生体の一例である人間の体重及び体脂肪等の測定を行う体組成計を構成する。
【0014】
ここで、本実施形態では、人間の体重及び体脂肪等を測定する場合を例に挙げて説明するが、これに限定されるものではない。測定装置10は、体温を測定する体温計、又は血圧を測定する血圧計であってもよい。
【0015】
測定装置10の上面には、図1に示すように、左電極部12と、右電極部14と、表示部16と、入力部18とが設けられており、左電極部12及び右電極部14は、利用者の生体インピーダンスを測定するための電極を構成する。
【0016】
各電極部12、14は、利用者の左右の足にそれぞれ電流を流すための左通電電極20及び右通電電極22と、両足の電圧を計測するための左計測電極24及び右計測電極26とで構成されている。また、各電極部12、14は、利用者が測定装置10に乗った時に、両足のつま先が各通電電極20、22に接するとともに、両足の踵が各計測電極24、26に接するように互いに離間して配置されている。
【0017】
(ハードウエア構成)
図2は、第一実施形態に係る測定装置10のハードウエア構成の一例を示すブロック図であり、測定装置10は、コンピュータを構成する制御部30を中心に構成されている。制御部30には、各電極部12、14が生体インピーダンス計測部32を介して接続されている。
【0018】
また、制御部30には、荷重センサ34と、前述した表示部16と、報知部33と、前述した入力部18と、時計部35と、記憶部36と、通信部40とが接続されている。
【0019】
生体インピーダンス計測部32は、各通電電極20、22に接続された電流供給部42と、各計測電極24、26に接続された電圧計測部44とから構成されている。電流供給部42は、各通電電極20、22を介して利用者に交流電流を供給するとともに、電圧計測部44は、各計測電極24、26を介して利用者の電圧を計測する。
【0020】
荷重センサ34は、例えばロードセルで構成され、測定装置10の上面から加わる荷重を計測する。これにより、荷重センサ34は、測定装置10の上面に加わる荷重から利用者の体重を測定する。
【0021】
表示部16は、利用者に測定結果等を表示により報知する。表示部16には、例えばLCD(Liquid Crystal Display)等の液晶表示パネルが採用される。
【0022】
報知部33は、利用者に案内や警告音等を報知する機能する。報知部33には、例えば圧電ブザー、スピーカが採用される。
【0023】
入力部18は、利用者の入力操作を受け付ける入力インターフェースとして機能する。入力部18は、一例として複数の操作ボタンで構成され、身長、性別、年齢等の基礎生体情報を入力するための操作ボタン、及び、測定装置の電源をON/OFFするための操作ボタン等を含む。
【0024】
時計部35は、現在の年月日及び時刻を制御部30に出力する。
【0025】
記憶部36は、測定装置10の動作を制御する制御プログラムが格納される。記憶部36は、本実施形態の情報処理装置の機能を実現する測定プログラムを格納する記憶媒体として機能する。記憶部36は、不揮発性メモリ(ROM;Read Only Memory)、及び揮発性メモリ(RAM;Random Access Memory)などにより構成される。
【0026】
また、記憶部36は、測定プログラムで使用するデータが読み出し可能に記憶される。具体的に記憶部36は、入力部18より入力された基礎生体情報、生体インピーダンス計測部32からの生体インピーダンス情報、及び荷重センサ34からの体重に関する情報を、時計部35からの時間情報に関連付けて記憶する。
【0027】
通信部40は、データを送受信するためのインターフェースを構成し、通信部40は、制御部30と外部装置との間でデータの送受信を可能とする。通信部40としては、例えばUSB(universal serial bus)、Bluetooth(登録商標)、無線LAN、近距離無線通信(FeliCa(登録商標)など)、LPWA、4G、5G等の携帯電話回線を用いた通信などが挙げられる。
【0028】
制御部30は、プロセッサである中央演算処理装置(CPU;Central Processing Unit)を中心に構成されている。
【0029】
一方、測定プログラムが外部装置から供給される場合、制御部30は、通信部40を介して外部装置から測定プログラムを受信するとともに、受信した測定プログラムを記憶部36に記憶する。通信部40がインターネット接続装置で構成される場合、制御部30は、インターネット網及び電話網などのネットワークを通じて外部装置であるサーバなどから測定プログラムを受信し、記憶部36に記憶する。
【0030】
そして、制御部30は、記憶部36に格納された測定プログラムを読み出して中央演算処理装置に実行させることにより、測定装置10の各部を制御する。
【0031】
制御部30は、測定プログラムを実行することで、生体インピーダンス計測部32より供給された電流及び計測された電圧の各値に基づいて利用者の生体インピーダンスを算出する。
【0032】
なお、生体インピーダンスを算出する方法としては、いわゆるBIA(Bioelectrical impedance analysis;生体電気インピーダンス法)を用いればよく、公知の体組成計と同様で構わない。また、本実施形態においては両足間の生体インピーダンスを計測した例を示しているが、必ずしも両足間である必要はなく、両手間やその他の部位の生体インピーダンスを計測してもよい。
【0033】
また、制御部30は、測定プログラムを実行することで、荷重センサ34からの入力より利用者の体重を取得する。
【0034】
そして、制御部30は、測定結果等を表示部16に表示したり、報知部33から報知したり、通信部40を介して外部装置へ送信したりすることが可能である。
【0035】
(機能ブロック)
図3は、第一実施形態の測定装置10の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。測定装置10は、属性記録手段としての属性記録部50と、情報記録手段としての情報記録部52と、測定状況出力手段としての測定状況出力部54とを備える。測定状況出力部54は、情報表示手段である情報表示部56を備える。
【0036】
測定装置10における各部の機能は、制御部30が記憶部36から読み出した測定プログラムを実行することで実現される。代替的に、ASIC等の個別のハードウエアによって測定装置10の各部の少なくとも1つが実現されてもよい。
【0037】
[属性記録部]
属性記録部50は、測定装置10に登録した登録者の属性を登録者に関連付けて記録する。登録者の属性としては、登録者の生年月日、年齢、性別等、及び身長などが挙げられる。また、登録者は、登録者を識別するための識別子が設定されており、この識別子に、登録者の生年月日、性別等、及び身長などが関連付けられて記憶部36に記憶される。
【0038】
[情報記録部]
情報記録部52は、測定装置10に登録された登録者ごとに当該登録者の測定を行った際の測定情報を関連付けて記憶部36に記録する。具体的に情報記録部52は、登録者ごとに設定され登録者を識別するための識別子と各登録者に対応する測定情報とを関連付けて記憶部36に記録する。
【0039】
測定情報とは、登録者の測定に関する情報であり、測定行為に関する情報及び測定結果に関する情報の少なくとも一方を含む。測定行為に関する情報は、当該登録者が測定を行った測定日、測定時刻、所定期間又は全期間の測定回数等を含む。測定結果に関する情報は、測定装置10を用いた測定によって得られた当該登録者の体重、BMI値、体脂肪率、筋肉量、推定骨量、内臓脂肪レベル、基礎代謝量、体内年齢、又は体水分率の少なくとも1つを含む。
【0040】
[測定状況出力部]
測定状況出力部54は、測定を行う場合に情報記録部52が記録した測定情報に基づいて、測定を行う者と異なる登録者の測定に関する測定状況を出力する。測定状況出力部54は、測定を行う者とは異なる登録者のうち、所定条件を満たした登録者の測定状況を出力する。測定状況は、所定期間に登録者が測定を実施したか否かを示す実施情報である。
【0041】
具体的に測定状況出力部54は、所定期間に測定を実施しなかった登録者の識別子を測定状況として出力する。測定状況出力部54は、属性記録部50が記録した登録者の属性に応じて所定期間を定める。
【0042】
測定状況出力部54は、情報表示部56を備え、測定状況を表示として出力する。
【0043】
[情報表示部]
情報表示部56は、登録者が測定を行った場合に測定情報を表示部16に表示し、その後に、所定期間に測定を実施しなかった登録者の識別子を表示部16に表示する。
【0044】
また、情報表示部56は、測定を行った登録者の識別子と、測定状況として出力される識別子とを判別可能な形態で表示する。
【0045】
(動作説明)
次に、測定装置10の動作を、図4から図15を用いるとともに、制御部30のプロセッサが実行する処理手順に従って説明する。
【0046】
図4は、第一実施形態に係る測定装置10の動作の一例を示すフローチャートである。
【0047】
制御部30のプロセッサが記憶部36に記憶された測定処理を実行すると、制御部30は、初期設定を実行する(ステップS1)。この初期設定処理では、測定プログラムを実行するために必要なデータ領域を確保したりフラグ等を初期値としたりする。
【0048】
初期設定処理が終了すると、測定処理では、属性の登録(変更を含む)を実施するか否かを判断する(ステップS2)。ステップS2において、属性の登録を実施しないと判断した場合、ステップS4へ分岐する。一方、ステップS2において、一例として入力部18を構成する操作ボタンが操作され属性の登録を実施すると判断した場合、属性記録を実行する(ステップS3)。
【0049】
図5は、第一実施形態に係る属性記録処理の一例を示すフローチャートである。この属性記録処理では、測定装置10に利用者を登録者として登録するとともに、登録者を識別するための識別子を設定する(ステップSB1)。
【0050】
識別子の設定では、表示部16に識別子の選択を促す表示を行うとともに、入力部18の一例として上矢印の操作ボタン又は下矢印の操作ボタンを押すごとに、識別子を示す「1」から「5」の数字を順に表示する。そして、例えば「1」の識別子が表示された状態で、設定用の操作ボタンが押された場合、「1」を、当該登録者の識別子とする。
【0051】
また、属性記録処理では、登録者の生年月日を設定する(ステップSB2)。生年月日の設定では、「年」の設定と、「月」の設定と、「日」の設定とを順に行う。これらの設定は、表示部16への数字の表示及び入力部18への入力によって行う。これにより、制御部30は、設定された生年月日と時計部35からのデータとによって現在の年齢を算出することができる。
【0052】
さらに、属性記録処理では、登録者の性別等を設定する(ステップSB3)。性別等の設定では、操作ボタンを押すごとに「女性」、「男性」、女性の運動選手を示す「女性アスリート」、及び男性の運動選手を示す「男性アスリート」を順位に表示し、設定用の操作ボタンが操作された際に表示されている性別等を設定する。
【0053】
また、属性記録処理では、登録者の身長を設定する(ステップSB4)。身長の設定では、表示部16に表示された数字を操作ボタンの操作に応じて変更し、設定用の操作ボタンの操作に応じて、身長を設定する。
【0054】
さらに、属性記録処理では、表示部16からの表示によって測定を促し、登録者の生体インピーダンスの測定を行うとともに、測定した生体インピーダンスの設定を行う(ステップSB5)。
【0055】
そして、属性記録処理では、設定された生年月日、性別等、身長、及び測定した生体インピーダンスを登録者の属性とする。そして、この属性を、登録者を識別するために設定された識別子に関連付けて記憶部36に記録した後(ステップSB6)、当該属性記録処理を呼び出した測定処理へ戻る。
【0056】
図4に示す測定処理では、情報記録処理を実行する(ステップS4)。
【0057】
図6は、第一実施形態に係る情報記録処理の一例を示すフローチャートであり、図6に示すように、情報記録処理では、測定処理を実行する(ステップSC1)。
【0058】
図7は、第一実施形態に係る測定処理の一例を示すフローチャートである。図7に示すように、測定処理では、荷重センサ34から荷重を入力し(ステップSD1)、入力された荷重が示す体重が、予め定められた乗り閾値以上となるまで待機する(ステップSD2)。乗り閾値は、測定装置10に利用者が乗ったことを判断するための閾値であり、一例として乗り閾値としては、2kgが挙げられる。
【0059】
測定装置10に利用者が乗り、荷重センサ34に入力された荷重が乗り閾値以上となった場合、荷重センサ34から入力した荷重が示す体重を表示部16に表示するとともに(ステップSD3)、荷重が安定するまで待機する(ステップSD4)。
【0060】
ステップSD4において、一例として荷重センサから入力される荷重の変化が所定の範囲内に収束したことに基づいて、荷重が安定したと判断した場合、生体インピーダンス計測部32から生体インピーダンスを入力する(ステップSD5)。
【0061】
生体インピーダンスの測定は、一例として生体インピーダンス計測部32の各電流供給部42から各通電電極20、22を介して測定装置10上の利用者に交流電流を供給する。そして、利用者に接した各計測電極24、26を介して電圧計測部44が測定装置10上の利用者の電圧を計測する。これにより、生体インピーダンスを測定する。
【0062】
そして、荷重センサ34から入力した荷重が示す体重を安定体重として入力した後(ステップSD6)、測定装置10から利用者が降りて荷重センサ34からの荷重が降り閾値以下になるまで待機する(ステップSD7)。このとき、荷重が安定してから一例として5秒が経過しても、荷重が降り閾値以下とならない場合、測定が終了した旨を示す音を報知部33から出力してもよい。
【0063】
ステップSD7において、荷重センサ34から入力する荷重が降り閾値以下となった場合、当該測定処理を呼び出した情報記録処理へ戻る。
【0064】
情報記録処理では、測定情報記録処理を実行する(ステップSC2)。
【0065】
図8は、第一実施形態に係る測定情報記録処理の一例を示すフローチャートである。図8に示すように、測定情報記録処理では、入力した生体インピーダンスに対応する登録者の識別子を、登録者の属性として記憶部36に記録された内容から特定する(ステップSF1)。
【0066】
一例を挙げて説明すると、記憶部36には、登録者の属性が登録者の識別子に関連付けられて記憶されており、属性には、生体インピーダンスが含まれている。このため、入力した生体インピーダンスに最も近い生体インピーダンスを記憶部36から検索するとともに、検索した生体インピーダンスが関連付けられた識別子を抽出することで、登録者の識別子を特定する。
【0067】
また、測定情報記録処理では、測定処理で測定した測定情報を、特定した識別子に関連付けて記憶部36に記録する(ステップSF2)。測定情報としては、一例として、測定処理で入力した荷重が示す体重、測定処理で入力した生体インピーダンスから得られる体脂肪率、及びこれらの測定を行った測定日及び測定時刻が挙げられ、測定情報は、登録者が測定を行った測定日及び測定時刻を含む。
【0068】
そして、測定情報記録処理では、当該測定情報記録処理を呼び出した情報記録処理へ戻り、情報記録処理では、図6に示したように、当該情報記録処理を呼び出した測定処理へ戻る。また、測定処理では、図4に示したように、測定状況出力処理を実行する(ステップS5)。
【0069】
図9は、第一実施形態に係る測定状況出力処理の一例を示すフローチャートである。図9に示すように、測定状況出力処理では、個人情報表示を実行する(ステップSG1)。個人情報表示では、測定を行った登録者の個人情報を表示部16に表示する。
【0070】
図10は、個人情報の表示例を示す図であり、識別子が「1」であって身長が「160.0cm」で「40歳」の「女性」の登録者が測定を行った場合の表示を例に挙げて説明する。
【0071】
この場合、制御部30は、測定情報記録部で特定した測定者の識別子である「1」を示すための第1マーク60を、測定者を示す枠マーク62で囲って表示するとともに、識別子に関連付けて記憶された女性を示すための女性マーク64を表示する。
【0072】
そして、識別子「1」に関連付けて記憶された生年月日と時計部35から入力した現在の時刻とから現在の年齢である「40」を算出して、表示部の数字欄66を「40」とするとともに、年齢を示す才マーク68を、1秒間表示する。
【0073】
次に、制御部30は、識別子「1」に関連付けて記憶された身長を示す「160. 0」を記憶部36から呼び出し、表示部16の数字欄66を「160. 0」とするとともに、単位を示すcmマーク70を、1秒間表示する。
【0074】
そして、測定状況出力処理では、測定情報表示を実行する(ステップSG2)。測定情報表示では、測定した情報を表示部16に表示する。
【0075】
図11は、測定情報の表示例を示す図であり、この表示例について説明する。制御部30は、測定した荷重及び生体インピーダンスと、識別子「1」に関連付けて記憶された属性とに基づいて、荷重が示す体重80と、演算したBMI82と、体脂肪率84と、筋肉量86とを順に表示する。また、制御部30は、筋肉量86の表示に続いて、推定骨量88と、内脂肪レベル90と、基礎代謝量92と、体内年齢94と、体水分率96とを順に表示した後、体重80の表示に戻る。各表示は、4秒ずつ行い、各表示では、その項目を表示するとともに、必要に応じて単位を表示する。
【0076】
具体的に体重表示を例に挙げて説明すると、測定した荷重が示す体重である「46.85」を表示部16の数字欄66に表示するとともに、体重を示す体重マーク98と、単位を示すkgマーク100とを表示する。
【0077】
そして、各表示を所定回数行った後に、非測定者表示を実行する(ステップSG3)。
【0078】
なお、本実施形態では、測定情報を表示し、その後に、所定期間に測定を実施しなかった登録者の識別子を表示する場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、測定情報を表示する前に測定を実施しなかった登録者の識別子を表示したり、測定情報を表示する間に測定を実施しなかった登録者の識別子を表示したりしてもよい。
【0079】
図12は、第一実施形態に係る非測定者表示処理の一例を示すフローチャートである。図12に示すように、非測定者表示では、測定を行った登録者の識別子に枠を付して表示する(ステップSH1)。
【0080】
また、非測定者表示処理では、登録者の属性に応じた所定期間内に測定を実施しなかった登録者の識別子を記憶部36から抽出する(ステップSH2)。
【0081】
ここで、所定期間は、一例として標準を、8日とする。一方、属性である生年月日から算出できる年齢が、16歳未満の場合、所定期間は、一例として、3日とする。これにより、測定結果があまり変化しない大人の場合、所定期間を長くする一方、測定結果が短期間で大きく変化し得る子供の場合、所定期間を短くする。
【0082】
具体的に説明すると、現在測定中の登録者の識別子と異なる登録者の識別子を抽出する。そして、抽出した識別子に関連付けられた属性である最新の測定日及び測定時刻を含む測定時刻が、登録者の属性に応じて定められる所定期間内にあるか否かを、抽出した総ての識別子に対して判断する。抽出した識別子の属性である生年月日が示す年齢が16歳以上の場合、当該識別子の属性が示す最新の測定日時が、現在から8日以内であるか否かから、当該識別子が示す登録者が、所定期間内に測定を実施いているか否かを判断する。
【0083】
なお、抽出した識別子の属性である生年月日が示す年齢が16歳未満の場合、当該識別子の属性が示す最新の測定日時が、現在から3日以内であるか否かから、当該識別子が示す登録者が、所定期間内に測定を実施いているか否かを判断する。
【0084】
識別子が示す登録者が所定期間内に測定を実施いていないと判断した場合、その識別子を、測定を実施しなかった登録者の識別子として抽出して表示する(ステップSH3)。
【0085】
次に、非測定者表示処理の具体的な動作を、表示例を用いて説明する。
【0086】
図13は、非測定者がいない場合の非測定者の表示例を示す図であり、図13には、次に示す条件1の場合に表示部16に表示される例が示されている。
【0087】
[条件1]
測定装置に登録された識別子: 「1」「2」「3」「4」「5」
現在の測定者の識別子: 「1」
所定期間内に測定を実施した登録者の識別子: 「2」「3」「4」「5」
所定期間内に測定を実施していない登録者の識別子: なし
この条件1では、前述した体重表示において、現在の測定者の識別子である「1」を示すための第1マーク60が表示されるとともに、第1マーク60を囲む枠マーク62が表示される。また、この識別子「1」に関連付けて記憶された女性を示すための女性マーク64も表示される。
【0088】
枠マーク62は、現在の測定者を示す表示であり、第1マーク60に枠マーク62が付されていることから、測定者は、測定者として自分の識別子「1」が測定装置10に認識されていることを確認することができる。
【0089】
また、測定者は、枠マーク62を有しない識別子が表示されていないことから、測定者は、所定期間内に測定を実施していない他の登録者がいないことを把握することができる。
【0090】
ここで、表示部16には、測定者を表示するための第1マーク60と、第2マーク150と、第3マーク152と、第4マーク154と、第5マーク(図14及び図15参照)とを表示するためのセグメントが設けられている。各セグメントを通電することで、各マーク60、150、152、154を目視可能に表示する。
【0091】
そして、測定者を表示するために用意されたセグメントを有効利用することで、現在の測定者の識別子と、所定期間内に測定を実施しなかった異なる登録者の識別子とを表示するように構成されている。
【0092】
図14は、「3」及び「4」の識別子が非測定者として表示された状態を示す非測定者の表示例を示す図であり、次に示す条件2の場合に表示部16に表示される例が示されている。
【0093】
[条件2]
測定装置に登録された識別子: 「1」「2」「3」「4」「5」
現在の測定者の識別子: 「1」
所定期間内に測定を実施した登録者の識別子: 「2」「5」
所定期間内に測定を実施していない登録者の識別子:「3」「4」
この条件2では、体重表示において、現在の測定者の識別子である「1」を示すための第1マーク60が表示されるとともに、第1マーク60を囲む枠マーク62が表示される。また、この識別子「1」に関連付けて記憶された女性を示すための女性マーク64も表示される。
【0094】
第1マーク60に枠マーク62が付されていることから、測定者は、測定者として自分の識別子「1」が測定装置10に認識されていることを確認することができる。
【0095】
また、枠マーク62を有しない識別子「3」を示す第3マーク152と、「4」と示す第4マーク154とが示されている。これらの表示から測定者は、「3」の識別子が設定された登録者と、「4」の識別子が設定された登録者とは、所定期間内に測定を実施していないことを把握することができる。
【0096】
図15は、「1」、「2」、及び「3」の識別子が非測定者として表示された状態を示す図であり、次に示す条件3の場合に表示部16に表示される例が示されている。
【0097】
[条件3]
測定装置に登録された識別子: 「1」「2」「3」「4」
現在の測定者の識別子: 「4」
所定期間内に測定を実施した登録者の識別子: なし
所定期間内に測定を実施していない登録者の識別子:「1」「2」「3」
この条件3では、体重表示において、現在の測定者の識別子である「4」を示すための第4マーク154が表示されるとともに、第4マーク154を囲む枠マーク62が表示される。また、この識別子「4」に関連付けて記憶された女性を示すための女性マーク64も表示される。
【0098】
第4マーク154に枠マーク62が付されていることから、測定者は、測定者として自分の識別子「4」が測定装置10に認識されていることを確認することができる。
【0099】
また、枠マーク62を有しない識別子「1」を示す第1マーク60と、識別子「2」を示す第2マーク150と、識別子「3」を示す第3マーク152とが示されている。これらの表示から測定者は、「1」の識別子が設定された登録者と、「2」の識別子が設定された登録者と、「3」の識別子が設定された登録者とは、所定期間内に測定を実施していないことを把握することができる。
【0100】
ここで、識別子「5」には、登録者が設定されていない。このため、この識別子「5」を示す第5マークは表示されることはない。
【0101】
このため、所定期間に測定を実施した登録者の識別子を表示するように構成した場合、第5マークが表示されない状態では、識別子「5」に登録者が設定されていないのか、識別子「5」の登録者が所定期間に測定を実施していないのかを判断することできない。
【0102】
しかし、本実施形態では、所定期間内に測定を実施していない登録者の識別子を表示するように構成されている。このため、総ての識別子への登録状態を確認することなく、所定期間内に測定を実施していない登録者を把握することができる。
【0103】
なお、本実施形態では、測定を行う場合に記憶部36に記録された測定情報に基づいて、測定を行う者と異なる登録者の測定に関する測定状況を表示として出力する場合について説明したが、これに限定されるものではない。
【0104】
例えば、測定状況を報知部33から音声として出力してもよい。また、測定状況を、通信部40を介して外部装置へ出力してもよく、この場合、測定状況を外部装置の画面に表示することが可能となる。
【0105】
そして、非測定者表示では、抽出した識別子を表示部16に所定時間表示した後、当該非測定者表示を呼び出した測定状況出力処理へ戻るとともに、測定状況出力処理を呼び出した測定処理へ戻る。
【0106】
測定処理では、図4に示したように、一例として入力部18の操作ボタンの操作に基づいて、測定を終了するか否かを判断する(ステップS6)。ステップS6において、オフ用の操作ボタンが操作されず測定を終了しないと判断した場合、ステップS2へ分岐する。一方、ステップS6において、オフ用の操作ボタンが操作され測定を終了すると判断した場合、測定処理を終了する。
【0107】
(作用及び効果)
次に、本実施形態による作用効果について説明する。
【0108】
本実施形態における測定装置10は、生体の測定を行う測定装置10であって、予め登録された登録者ごとに登録者の測定を行った際の測定情報を関連付けて記録する情報記録部52を備える。また、測定装置10は、測定を行う場合に情報記録部52が記録した測定情報に基づいて、測定を行う者と異なる登録者の測定に関する測定状況を出力する測定状況出力部54を備える。
【0109】
この構成によれば、測定者が測定を行う場合、測定時に登録者ごとに記録された測定情報に基づいて、測定を行う者と異なる登録者の測定状況が出力されるので、測定者は、この測定状況に基づいて、異なる登録者の測定状況を把握することが可能である。
【0110】
したがって、測定装置10に記録されたデータを見るためにロック解除など煩雑な操作を行うことなく、他者の測定状況を把握することが可能となる。
【0111】
また、この測定状況を用いることで、異なる登録者とコミュニケーションをとりやすくなる。これにより、例えば、家庭内の健康管理の促進が可能となる。
【0112】
さらに、異なる登録者の測定状況を把握することができるので、例えば家族において、健康に関する相互管理が可能となる。
【0113】
さらに、自分の測定情報を異なる登録者に見せたくない場合でも、測定結果が把握できない態様の測定状況を用いることによって他の登録者が適切な頻度で測定を行っているかという健康管理の促進が可能となる。
【0114】
また、本実施形態において、測定情報は、測定日、測定回数、体重、BMI値、体脂肪率、筋肉量、推定骨量、内臓脂肪レベル、基礎代謝量、体内年齢、又は体水分率の少なくとも1つを含む。
【0115】
例えば、本実施形態において、測定情報は、測定回数、体重、BMI値、体脂肪率、筋肉量、推定骨量、内臓脂肪レベル、基礎代謝量、体内年齢、又は体水分率の少なくとも1つを含み、記測定情報が閾値を超えて変化した場合に所定条件を満たす。
【0116】
さらに、本実施形態において、測定状況出力部54は、測定を行う者とは異なる登録者のうち、所定条件を満たした登録者の測定状況を出力する。
【0117】
そして、本実施形態では、登録された登録者の属性を登録者に関連付けて記録する属性記録部50をさらに備える。測定状況出力部54は、測定を行う者とは異なる登録者のうち、所定条件を満たした登録者の識別子を測定状況として出力する。
【0118】
具体的に、本実施形態において、測定状況出力部54は、測定を行う者とは異なる登録者のうち、所定条件を満たした登録者の測定状況を出力する。測定情報は、登録者が測定を行った測定日を含む。所定条件は、所定期間に登録者が測定を実施したか否かを示す実施情報である。
【0119】
この構成によれば、所定期間に測定が実施されたか否かを示す実施情報が出力されるので、例えば、母親が子供の健康管理のために、子供が定期的に測定を行っているか否かを確認することが可能となる。
【0120】
これにより、子供が定期的に測定を行っていない場合には、子供の健康管理のために、子供に測定を促すなどすることで、家族間でのコミュニケーションの促進が可能となる。
【0121】
さらに、本実施形態において、情報記録部52は、登録者を識別する識別子と登録者に対応する測定情報とを関連付けて記録し、測定状況出力部54は、所定期間に測定を実施しなかった登録者の識別子を測定状況として出力する。
【0122】
この構成によれば、所定期間に測定を実施しなかった登録者の識別子が出力される。このため、所定期間に測定を実施した登録者の識別子が出力される場合と比較して、総ての識別子の登録状態を把握することなく、所定期間内に測定を実施していない登録者を把握することができる。
【0123】
また、本実施形態において、登録された登録者の属性を登録者に関連付けて記録する属性記録部50をさらに備える。測定状況出力部54は、属性記録部50が記録した登録者の属性に応じて所定条件を定めるとともに、測定を行う者とは異なる登録者のうち、所定条件を満たした登録者の測定状況を出力する。
【0124】
この構成によれば、登録者の属性に応じて、一例として測定を実施していない期間の基準となる所定期間を定めることができる。このため、例えば、成長期であり短期間に測定結果が大きく変動し得る子供に対しては、所定期間を短くすることで、頻繁に測定を実施させることが可能となる。
【0125】
さらに、本実施形態において、測定状況出力部54は、登録者が測定を行った場合に測定情報を表示する。そして、測定情報を表示する間に、または、その後に、測定を行う者とは異なる登録者のうち、所定条件を満たす登録者に割り当てられている識別子を表示する情報表示部56を含む。
【0126】
この構成によれば、測定者は、例えば測定結果を把握した後で、所定期間に測定を実施しなかった登録者を把握することができる。
【0127】
また、本実施形態において、測定を行った登録者を識別する識別子と、測定状況として出力される識別子とを、判別可能に表示する。
【0128】
この構成によれば、測定を行った登録者の識別子を、測定状況として出力される識別子とを判別できるので、測定情報が測定を行った登録者に関連付けて記録されることを確認することが可能となる。
【0129】
また、本実施形態において、登録された登録者の属性を登録者に関連付けて記録する属性記録部50をさらに備える。属性は、年齢及び身長を少なくとも含む。測定状況出力部54は、年齢が設定された年齢より若い登録者の身長が特定期間更新されていない場合に、登録者の身長の更新を促す表示を行う。
【0130】
具体的には、年齢が16歳以下の場合であって特定期間、属性の一例である身長を更新していない場合、その旨又は身長の更新を促す表示してもよい。
【0131】
そして、本実施形態の測定プログラムは、生体の測定を行うコンピュータに、予め登録された登録者ごとに当該登録者の測定結果を含む測定情報を関連付けて記録する情報記録部52を実行させる。また、測定プログラムは、生体の測定を行うコンピュータに、測定を行う場合に情報記録部52が記録した測定情報に基づいて、測定を行った者と異なる登録者の測定に関する測定状況を出力する測定状況出力部54を実行させる。
【0132】
この構成によれば、前述した測定装置10を構成することができ、前述と同様の作用効果を奏することができる。
【0133】
なお、本実施形態では、所定期間に測定を実施しなかった登録者の識別子を測定状況として表示する場合について説明したが、これに限定されるものではない。
【0134】
例えば、測定状況として現在までのトータルの測定回数を表示してもよい。また、測定状況として、24時間以内に測定を実施した登録者の識別子を表示してもよい。さらに、測定状況として最近測定を実施した登録者の識別子を表示してもよい。また、一番長い間測定を実施していない登録者の識別子を表示してもよい。
【0135】
そして、誕生日の近い登録者の識別子を表示したり、通信機能を利用してスマートフォンにデータを転送していない登録者の識別子を表示したりしてもよい。
【0136】
また、所定期間に測定を行った回数が多い登録者の識別子、又は所定期間に測定を行った回数が少ない登録者の識別子を表示してもよい。この場合、所定期間を、一箇月、三箇月、六箇月、一年などから選べるようにする。
【0137】
さらに、測定結果において、ある範囲の変動があった場合、その登録者の識別子を表示してもよい。この場合、変動が最大であった登録者の識別子を表示したり、変動が最小であった登録者の識別子を表示したりしてもよい。
【0138】
また、前回の測定から体重が設定値以上増加した登録者、又は体重が設定値以上減少した登録者の識別子を表示してもよい。
【0139】
さらに、所定期間における測定回数が設定値を超えた登録者の識別子を表示したり、所定期間又は所定の測定回数において、測定値が増加した登録者、又は測定値が減少した登録者の識別子を表示したりしてもよい。
【0140】
そして、一定期間測定の実施が無い登録者に対しては、次回の測定時において、電流供給部42から電流を体に影響がない範囲で強くして測定者に刺激を与えてもよい。
【0141】
また、所定期間に測定を実施しなかった登録者の識別子を表示する際に、その登録者の体重や体脂肪率を表示するようにしてもよい。
【0142】
なお、本実施形態では、測定装置10のみで測定及び表示を行う場合について説明したが、これに限定されるものではなく、第二実施形態のように構成してもよい。
【0143】
<第二実施形態>
図16は、第二実施形態に係る測定システム200の機能構成の一例を示す機能ブロック図であり、第一実施形態と同一又は同等部分については、説明を割愛するとともに、第一実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0144】
第二実施形態に係る測定システム200は、主に測定を実施する第一装置202と、主に表示を実施する第二装置204とで構成されている。
【0145】
第一装置202において、入力及び測定等を行う部分に関しては、第一実施形態と同様に構成されている。第一装置202は、情報記録部210と、測定状況出力部212とを備えている。
【0146】
情報記録部210は、予め登録された登録者ごとに登録者の測定結果を含む測定情報を関連付けて記録する。測定状況出力部212は、測定を行う場合に情報記録部210が記録した測定情報に基づいて、測定を行った者と異なる登録者の測定に関する測定状況を無線通信によって第二装置204へ出力する。
【0147】
第二装置204は、取得部220と報知部222とを備えており、第二装置204としては、一例としてスマートフォンを利用することができる。また、測定情報をサーバに送信し、サーバから第二装置に送信してもよい。
【0148】
取得部220は、第一装置202の測定状況出力部212から出力された測定状況を受信して取得する。測定情報がサーバを経由して送信された場合、取得部220は、測定状況をサーバから受信して取得する。報知部222は、取得部220が取得した測定状況を表示として画面に表示する。
【0149】
このような構成であっても、第一実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0150】
10 測定装置
30 制御部
34 荷重センサ
35 時計部
36 記憶部
45 記憶媒体
50 属性記録部
52、210 情報記録部
54、212 測定状況出力部
56 情報表示部
60 第1マーク
80 体重
150 第2マーク
152 第3マーク
154 第4マーク
200 測定システム
202 第一装置
204 第二装置
220 取得部
222 報知部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16