(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022069260
(43)【公開日】2022-05-11
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
H04N 21/431 20110101AFI20220428BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20220428BHJP
G09G 5/10 20060101ALI20220428BHJP
【FI】
H04N21/431
G09G5/00 550H
G09G5/10 B
G09G5/00 510Q
G09G5/00 520A
G09G5/00 550D
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020178345
(22)【出願日】2020-10-23
(71)【出願人】
【識別番号】391001457
【氏名又は名称】アイリスオーヤマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100140486
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100137947
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 貴文
(72)【発明者】
【氏名】影山 敦久
(72)【発明者】
【氏名】金子 幸一
【テーマコード(参考)】
5C164
5C182
【Fターム(参考)】
5C164FA04
5C164PA34
5C164PA41
5C164SB15S
5C164TA04S
5C164UA03S
5C164UB08S
5C164UB11S
5C164UB82P
5C182AA02
5C182AA03
5C182AA04
5C182AB01
5C182AC13
5C182BA01
5C182BA03
5C182BA75
5C182CA01
5C182CA02
5C182CA11
5C182CA12
5C182CA22
5C182CB03
5C182CB54
5C182CC24
5C182DA52
5C182DA53
5C182DA62
5C182DA69
(57)【要約】
【課題】使用者が見やすい画像を表示部に表示させる情報処理装置を提供する。
【解決手段】情報処理装置は、映像データを取得する映像データ取得部と、番組情報を取得する番組情報取得部と、前記番組情報に基づいて設定値を決定する設定値決定部と、前記設定値に基づいて、前記映像データに対して、動的に映像のコントラストを補正する適応型階調補正、及びガンマ値の変更の少なくとも一方を含む画質調整を行って出力画像データを生成する画質調整部と、前記出力画像データを出力する画像出力部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像データを取得する映像データ取得部と、
番組情報を取得する番組情報取得部と、
前記番組情報に基づいて設定値を決定する設定値決定部と、
前記設定値に基づいて、前記映像データに対して、動的に映像のコントラストを補正する適応型階調補正、及びガンマ値の変更の少なくとも一方を含む画質調整を行って出力画像データを生成する画質調整部と、
前記出力画像データを出力する画像出力部と、を備える、
情報処理装置。
【請求項2】
音声データを取得する音声データ取得部と、
前記設定値に基づいて、前記音声データに対して所定の音声調整を行って出力音声データを生成する音声調整部と、
前記出力音声データを出力する音声出力部と、を備える、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記設定値は、前記番組情報に基づいて分類された、前記番組情報が示す番組の種類の数よりも少ない数のグループに応じて決定される、
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記設定値決定部は、予め定められた基本設定値に対して所定の演算処理または所定の置換処理を行った値を前記設定値として決定する、
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記設定値決定部は、前記設定値が所定の上限値より大きい場合には、前記上限値を前記設定値に決定する、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記設定値決定部は、前記設定値が所定の下限値より小さい場合には、前記下限値を前記設定値に決定する、
請求項4または請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
情報処理装置によって映像を処理する情報処理方法であって、前記情報処理装置は、
映像データを取得するステップと、
番組情報を取得するステップと、
前記番組情報に基づいて設定値を決定するステップと、
前記設定値に基づいて、前記映像データに対して、動的に映像のコントラストを補正する適応型階調補正、及びガンマ値の変更の少なくとも一方を含む画質調整を行って出力画像データを生成するステップと、
前記出力画像データを出力するステップと、を含む、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一態様は、画像データを出力する情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
テレビジョン放送の受信機において、電子番組表(Electronic Program Guide。以下、「EPG」という)と連携し、入力される映像の映像種別に従って映像の処理方法を変更する装置があった。特許文献1では、電子番組表を取得する電子番組表取得手段と、映像の映像種別を判別する映像種別判別手段と、判別された映像種別に従い映像処理方法を決定する映像処理方法決定手段とを有する映像処理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の映像処理装置では、映像判別手段による判別結果が、テロップが多く内挿されているニュースなどの映像種別である場合にテロップ検出を行うことでテロップフレーム画像を再利用する技術については開示されている。しかしながら、このような映像処理だけでは、使用者が見やすい映像を表示するのに十分でない場合が多かった。また、特許文献1以外の従来技術を採用したとしても、使用者が見やすい映像を表示するのに十分でない場合があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題を解決するために、例えば次のような手段を採る。なお、以下の説明において、発明の理解を容易にするために図面中の符号等を括弧書きで付記する場合があるが、本発明の各構成要素はこれらの付記したものに限定されるものではなく、当業者が技術的に理解しうる範囲にまで広く解釈されるべきものである。
【0006】
本発明の一の手段は、
映像データを取得する映像データ取得部(21)と、
番組情報を取得する番組情報取得部(41)と、
前記番組情報に基づいて設定値を決定する設定値決定部(42)と、
前記設定値に基づいて、前記映像データに対して、動的に映像のコントラストを補正する適応型階調補正、及びガンマ値の変更の少なくとも一方を含む画質調整を行って出力画像データを生成する画質調整部(22)と、
前記出力画像データを出力する画像出力部(24)と、を備える、
情報処理装置(1)である。
【0007】
上記構成の情報処理装置によれば、画質調整として適応型階調補正またはガンマ値の変更を行わない態様と比較して、より使用者が見やすい画像を表示部に表示させることができる。特に、適応型階調補正によれば、映像のコントラストを動的に変更することができるため、コントラストが時間によって大きく変化する映像であっても、表示される画像に応じたコントラスト調整を行うことが可能となる。例えば、明るい映像から暗い映像に変化した場合に、暗い画像に表示されたものをより見えやすく表示することなどができる。
また、ガンマ値を変更することにより、表示する画像をさらに鮮明にすることなどが可能となり、さらに見やすい画像を表示することができる。
【0008】
上記情報処理装置において好ましくは、
音声データを取得する音声データ取得部(31)と、
前記設定値に基づいて、前記音声データに対して所定の音声調整を行って出力音声データを生成する音声調整部(32)と、
前記出力音声データを出力する音声出力部(33)と、を備える。
【0009】
上記構成の情報処理装置によれば、番組に適した音声調整を行うことが可能となる。これにより、視聴する番組に最適な画像及び音声を出力することができ、使用者がコンテンツをさらに楽しめる環境を提供することができる。
【0010】
上記情報処理装置において好ましくは、
前記設定値は、前記番組情報に基づいて分類された、前記番組情報が示す番組の種類の数よりも少ない数のグループに応じて決定される。
【0011】
上記構成の情報処理装置によれば、番組の種類のすべてに対応した設定値を準備する必要がなくなるため、より簡便に画質調整を行うことが可能となる。これにより、情報処理装置における処理負荷を軽くし、または情報処理装置が備える記憶装置の記憶容量を減少させることなどが可能となる。
上記情報処理装置において好ましくは、
前記設定値決定部は、予め定められた基本設定値に対して所定の演算処理または所定の置換処理を行った値を前記設定値として決定する。
【0012】
上記構成の情報処理装置によれば、基本設定値に対して一律に画像及び音声を強調する処理を行うような態様と比較して、視聴者及び視聴する番組の種類に応じて、見やすい画像かつ聞きやすい音声を出力することができる。
【0013】
上記情報処理装置において好ましくは、前記設定値決定部は、前記設定値が所定の上限値より大きい場合には、前記上限値を前記設定値に決定する。または、前記設定値決定部は、前記設定値が所定の下限値より小さい場合には、前記下限値を前記設定値に決定する。
【0014】
上記構成の情報処理装置によれば、基本設定値に対する演算処理または置換処理を行った結果、処理後の画像または音声に不具合が発生するような設定値になることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、情報処理装置の構成を示す図である。
【
図2】
図2は、受信処理を示すフローチャートである。
【
図3】
図3は、設定値決定処理を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、画質調整を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、音声調整を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、番組ジャングループと番組ジャンルとの対応を示す表である。
【
図7】
図7は、番組ジャンルグループごとに定められた画質調整用の基本設定値と、はっきり機能有効時に用いられる演算及び置換処理の内容を示す表である。
【
図8】
図8は、番組ジャンルグループごとに定められた音声調整用の基本設定値と、はっきり機能有効時に用いられる演算及び置換処理の内容を示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の一態様である情報処理装置は、例えばテレビジョン放送の受信装置、すなわちテレビであって、番組のジャンルに応じて適応型階調補正及びガンマ値の変更を含む画質調整を行うことを特徴のひとつとする。さらに、情報処理装置は、高齢または色覚異常を有する視聴者に対して、見やすい画像と聞きやすい音声を出力することを可能にする機能を有することを特徴のひとつとする。なお、本発明の情報処理装置は、テレビジョン放送を受信する装置のみでなく、受信した映像データと番組情報とに基づいて所定の画質調整及び音声調整を行う装置を含む。
【0017】
本発明の一態様であるの情報処理装置について、図面を参照しながら具体的に説明する。ただし、以下で説明する実施形態はあくまで本発明の一例にすぎず、本発明の技術的範囲を限定的に解釈させるものではない。なお、各図面において、同一の構成要素には同一の符号を付しており、その説明を省略する場合がある。
【0018】
<1.実施形態>
図1に示されるように、情報処理装置1は、アンテナ10、チューナ11、復調部12、誤り訂正部13、データ分離部14、映像データ取得部21、画質調整部22、画像重畳部23、画像出力部24、音声データ取得部31、音声調整部32、音声出力部33、番組情報取得部41、設定値決定部42、メモリ43、操作受付部44、重畳画像生成部45、及び制御部50を含んで構成される。情報処理装置1には、表示部2及びスピーカー3が接続される。なお、表示部2及びスピーカー3の少なくとも一方が情報処理装置1と一体の構成であってもよい。情報処理装置1が表示部2及びスピーカー3と一体の場合、情報処理装置1はいわゆるテレビなどである。情報処理装置1が表示部2及びスピーカー3とは別構成の場合、情報処理装置1は、録画装置、またはいわゆるセットトップボックス(STB:Set Top Box)などである。
【0019】
チューナ11、復調部12、誤り訂正部13、データ分離部14、映像データ取得部21、画質調整部22、画像重畳部23、画像出力部24、音声データ取得部31、音声調整部32、音声出力部33、番組情報取得部41、設定値決定部42、メモリ43、操作受付部44、重畳画像生成部45、及び制御部50は、全体がひとつまたは複数の半導体集積回路により構成されてよいが、これに限定されるものではない。これらの各要素の一部は、CPUがメモリに記憶されたソフトウェアを実行することにより実現されてもよい。また、これらの要素は、半導体集積回路ではない電子部品を含んで構成されてもよい。
【0020】
アンテナ10は、放送されているテレビジョン放送の電波を受信する。アンテナ10は、情報処理装置1とは別に設けられてもよい。なお、有線放送を受信する場合には、アンテナ10に代えて信号受信部を備える構成としてもよい。この場合、信号受信部は、テレビジョン放送の電波に代えて、送信されてくる信号を受信する。
【0021】
チューナ11は、入力された信号から伝送チャネルを選局することで、アナログ信号である受信信号を抽出する。復調部12は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調された信号を、OFDM復調することでデジタル信号に変調する。誤り訂正部13は、デジタル信号に含まれる誤りを検出して訂正し、誤りが訂正されたデジタル信号としてTSパケットを出力する。TSパケットは、映像データ、音声データ、及びEPGの番組情報を含むデータを、所定のフォーマットに沿って変換されたデータである。データ分離部14は、入力されたTSパケットを、映像データ、音声データ、及びEPGの番組情報のデータに分離して出力する。
【0022】
映像データ取得部21は、データ分離部14から映像データを取得して画質調整部22に出力する。映像データは、例えばMPEG-2などのデータである。
【0023】
画質調整部22は、映像データに対して所定の画質調整を行い、1フレームずつの画像データを生成する。画質調整は、映像データに含まれる1フレームずつの画像データに対してそれぞれ行われてもよいし、複数フレームの画像データに対して行われてもよいし、映像データ全体に対して行われてもよい。また、画像出力部24から出力される画像データに対して行われてもよい。
【0024】
画質調整部22は、設定値決定部42により決定された設定値に基づいて画質調整を行う。画質調整部22は、画質調整として、明るさの調整、シャープネスの調整、あざやかさの調整、コントラストの調整、色温度の調整、バックライトの明るさの調整、色合いの調整、ノイズリダクション、ガンマ値の変更、及び適応型階調補正を行う。ただし、バックライトの明るさの調整は、画像データに対して直接行われるのではなく、画質調整部22が表示部2に対してバックライトの明るさを変更する命令を送信することにより行われる。なお、バックライトの明るさの調整は、制御部50、または制御部50とは別に設けられた表示制御部(図示省略)などの、画質調整部22とは異なる構成が設定値に基づいて行ってもよい。バックライトの明るさの調整以外の項目についても、画像データに対して行うのに代えて、表示部2の表示態様を調整することにより行われてもよい。また、適応型階調補正は、「ダイナミックコントラスト」と呼ばれることがある。本明細書では、画質調整部22により画質調整が行われた画像データを、便宜的に「出力画像データ」という。画質調整の具体的な内容については後述する。
【0025】
画像重畳部23は、画質調整部22から入力された出力画像データに、重畳画像生成部45で生成された重畳画像を重ね合わせて、画像出力部24に出力する。後述するように、重畳画像は、選択中のチャンネル、音量、現在時刻、及び字幕などを文字または記号で示す画像である。
【0026】
画像出力部24は、出力画像データに重畳画像を重畳した画像データを表示部2に出力する。
【0027】
表示部2は、画像出力部24から入力された画像データに基づき画像を表示する。表示部2は、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、またはプロジェクターなどである。
【0028】
音声データ取得部31は、データ分離部14から音声データを取得して音声調整部32に出力する。音声データは、例えばMPEG-2 AACなどのデータである。
【0029】
音声調整部32は、設定値決定部42により決定された設定値に基づき、音声データに対して所定の音声調整を行う。音声調整部32は、音声調整として、低音域、中音域、及び高音域の3つの音域について、それぞれの音域の音量が大きくまたは小さくなるよう調整する。音域は、音声の周波数に基づいて決定され、周波数が低い音声を低音域、周波数が高い音声を高音域、低音域と高音域との間の周波数の音声を中音域とする。音域を低音域、中音域、及び高音域に分類するための周波数は任意に変更可能である。また、音域の数も3に限定されるものではなく、2以上の任意の数であってもよいし、音域を分けずに音声調整を行ってもよい。これらの音声調整は、音声データに対して行われる代わりに、音声データに基づいて音声を出力するスピーカー3の制御により行われてもよい。また、音声出力部33から出力される音声データに対して行われてもよい。本明細書では、音声調整部32により音声調整が行われた音声データを、便宜的に「出力音声データ」という。音声調整の具体的な内容については後述する。
【0030】
音声出力部33は、出力音声データをスピーカー3に出力する。
【0031】
スピーカー3は、音声出力部33から出力された音声データに基づいて音声を出力する。スピーカー3は、デジタル信号をアナログ信号である音声信号に変換し、必要に応じて増幅して出力する。
【0032】
番組情報取得部41は、データ分離部14からEPGの番組情報を取得する。番組情報取得部41は、取得した番組情報を、メモリ43に記憶させるとともに、設定値決定部42に出力する。
【0033】
メモリ43は、番組情報取得部41から受け取ったEPGの番組情報を記憶する。また、メモリ43は、
図6に示すように、番組情報に含まれる、それぞれの番組の種別を示す番組ジャンルと、これらの番組ジャンルに対応する番組ジャンルグループを、テーブルとして記憶している。また、メモリ43は、
図7に示すように、番組ジャンルグループごとに予め定められた画質調整用の基本設定値と、後述のはっきり機能の有効時に用いられる演算処理及び置換処理の内容を記憶している。同様に、メモリ43は、
図8に示すように、番組ジャンルグループごとに予め定められた音声調整用の基本設定値と、後述のはっきり機能の有効時に用いられる演算処理及び置換処理の内容を記憶している。メモリ43は、これらの情報以外にも種々の情報を記憶する。
【0034】
操作受付部44は、使用者による操作を受け付け、受け付けた操作に対応した操作信号を制御部50に伝達し、またはメモリ43に記憶させる。操作受付部44は、例えば、リモコンから送信される赤外線信号、または情報処理装置1に設けられた操作キーによる操作を受け付ける。
【0035】
情報処理装置1は、出力画像及び出力音声をよりはっきりとさせる「はっきり機能」で動作可能であり、使用者によりはっきり機能を有効にする操作をされることで、はっきり機能による動作を行う。はっきり機能が有効である場合には、画質調整及び音声調整に用いられる設定値として、基本設定値とは異なる値が用いられる。情報処理装置1を遠隔操作するリモコンには、情報処理装置1において、はっきり機能を有効にするための操作キーが設けられる。使用者がこの操作キーを操作すると、操作受付部44はこの操作を受け付けて、はっきり機能が有効であることを示す情報をメモリ43に記憶させる。
【0036】
制御部50は、演算装置であって、情報処理装置1に含まれる各構成要素に対して種々の動作を行わせる。制御部50は、操作受付部44から入力された操作信号に基づいて、情報処理装置1の各構成要素に対して、視聴チャンネルの変更、または出力音声の音量の変更などの処理を行わせる。
【0037】
設定値決定部42は、メモリ43に予め記憶されている番組ジャンルと番組ジャンルグループとの対応を参照し、メモリ43に記憶された番組情報に含まれる番組ジャンルに基づいて、番組ジャンルグループを決定する。設定値決定部42は、メモリ43に記憶された画質調整用及び音声調整用の基本設定値を参照し、番組ジャンルグループに応じて、基本設定値を選択する。設定値決定部42は、はっきり機能が無効である場合には、この基本設定値を設定値として決定する。一方で、設定値決定部42は、はっきり機能が無効である場合には、この基本設定値に対して所定の演算処理または置換処理を行った値を設定値として決定する。設定値決定部42による具体的な設定値の決定処理については後述する。
【0038】
重畳画像生成部45は、メモリ43に記憶された選択チャンネル、音量、現在時刻、及び字幕などに基づいて、映像データから生成された画像に重畳して表示部2に表示するための重畳画像を生成する。重畳画像は、選択中のチャンネル、音量、現在時刻、及び字幕などを文字または記号で示す画像である。情報処理装置1において、はっきり機能が有効である場合には、重畳画像生成部45は、画面上にはっきり機能が有効であることを明示する文字または記号を表示するための重畳画像を生成する。
【0039】
<受信処理>
図2は、映像データ、音声データ、及びEPGの番組情報を分離するまでの受信処理を示す。
【0040】
まず、アンテナ10は、放送されているテレビジョン放送の電波を受信する(S100)。
【0041】
チューナ11は、アンテナ10が受信した信号から伝送チャンネルを選局することでアナログ信号である受信信号を抽出し、受信信号を復調部12に出力する(S110)。
【0042】
復調部12は、受信信号をOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)復調することで、デジタル信号に復調する(S120)。
【0043】
誤り訂正部13は、デジタル信号に復調された信号に対して誤り訂正を行い、誤り訂正後のTSパケットをデータ分離部14に出力する(S130)。
【0044】
データ分離部14は、TSパケットに含まれる映像データ、音声データ、及びEPGの番組情報を分離し、それぞれ映像データ取得部21、音声データ取得部31、及び番組情報取得部41に出力する(S140)。
【0045】
<設定値決定処理>
図3は、主に番組情報取得部41、及び設定値決定部42によって行われる設定値決定処理を示すフローチャートである。
【0046】
まず、番組情報取得部41は、データ分離部14からEPGの番組情報を取得する(S200)。番組情報取得部41は、取得したEPGの番組情報をメモリ43に記憶させる。
【0047】
次に、設定値決定部42は、メモリ43に記憶された番組ジャンルと番組ジャンルグループとの対応を参照して、メモリ43に記憶された番組情報に含まれる番組ジャンルに基づいて、番組ジャンルグループを決定する(S210)。
【0048】
図6に示すように、EPGの番組情報に含まれる番組ジャンルには13の種別がある。これらの13の番組ジャンルは、福祉、ドラマ、ドキュメンタリー/教養、趣味/教育、映画、スポーツ、アニメ/特撮、ニュース/報道、バラエティー、情報/ワイドショー、劇場/公演、音楽、及びその他、である。
【0049】
メモリ43には、この13の番組ジャンルを、7の番組ジャンルグループに分類するための
図6のようなテーブルが記憶されている。
図6に示すように、画質調整用の7の番組ジャンルグループは、鮮やか、標準、映画、スポーツ、アニメ、ニュース、及び音楽である。音声調整用の7の番組ジャンルグループは、ダイナミック、標準、映画、スポーツ、アニメ、ニュース、及び音楽である。
図6に示すように、番組ジャンルの福祉は、画質調整用の番組ジャンルグループの「鮮やか」、及び音声調整用の番組ジャンルグループの「ダイナミック」に対応する。番組ジャンルのドラマ、ドキュメンタリー/教養、趣味/教育、及びその他は、画質調整用及び音声調整用の番組ジャンルグループの「標準」に対応する。番組ジャンルの映画、スポーツ、及びアニメ/特撮は、画質調整用及び音声調整用の番組ジャンルグループの「映画」、「スポーツ」、及び「アニメ」にそれぞれ対応する。番組ジャンルのニュース/報道、バラエティー、情報/ワイドショーは、画質調整用及び音声調整用の番組ジャンルグループの「ニュース」に対応する。番組ジャンルの劇場/公演及び音楽、は、画質調整用及び音声調整用の番組ジャンルグループの「音楽」に対応する。なお、番組ジャンルの数は上記の13に限定されるものではなく、任意に変更してよい。番組ジャングループの数は、番組ジャンルよりも少ない数として任意に変更してよい。
【0050】
次に、設定値決定部42は、メモリ43に記憶された画質調整用及び音声調整用の基本設定値を参照し、番組ジャンルグループに応じて、基本設定値を選択する(S211)。
【0051】
メモリ43には、
図7に示すような、番組ジャンルグループごとに予め定められた画質調整用の基本設定値のテーブルが記憶されている。また、メモリ43には、
図8に示すような、番組ジャンルグループごとに予め定められた音声調整用の基本設定値のテーブルが記憶されている。
【0052】
図7に示されるように、以下の画質調整用の基本設定値がメモリ43に記憶されている。なお、それぞれの画質調整項目の設定値の可変範囲は、明るさ、シャープネス、あざやかさ、コントラスト、及びバックライトがそれぞれ0~100、色温度が低/中/高の3段階、色合いが-50~+50、ノイズリダクションがオフ/弱/中/強の4段階、ガンマ値が2.2/2.0/1.8の3段階、適応型階調補正がオフ/弱/中/強の4段階である。
【0053】
それぞれの番組ジャンルグループに対応した明るさ、シャープネス、あざやかさ、コントラスト、色温度、バックライト、色合い、ノイズリダクション、ガンマ値、及び適応型階調補正の基本設定値は以下のようになる。番組ジャンルグループが「鮮やか」の場合には、明るさ:50、シャープネス:60、あざやかさ:75、コントラスト:55、色温度:高、バックライト:100、色合い:±0、ノイズリダクション:強、ガンマ値:2.2、適応型階調補正:強となる。なお、番組ジャンルグループが「鮮やか」の基本設定値は、家電量販店などの売り場に設置されたときの店頭設定としても用いられる。
【0054】
番組ジャンルグループが「標準」の場合には、明るさ:50、シャープネス:50、あざやかさ:60、コントラスト:50、色温度:中、バックライト:70、色合い:±0、ノイズリダクション:強、ガンマ値:2.0、適応型階調補正:中となる。番組ジャンルグループが「映画」の場合には、明るさ:50、シャープネス:30、あざやかさ:45、コントラスト:50、色温度:低、バックライト:60、色合い:±0、ノイズリダクション:中、ガンマ値:2.0、適応型階調補正:弱となる。番組ジャンルグループが「スポーツ」の場合には、明るさ:50、シャープネス:60、あざやかさ:85、コントラスト:55、色温度:高、バックライト:100、色合い:±0、ノイズリダクション:中、ガンマ値:2.2、適応型階調補正:強となる。番組ジャンルグループが「アニメ」の場合には、明るさ:50、シャープネス:50、あざやかさ:95、コントラスト:50、色温度:中、バックライト:70、色合い:±0、ノイズリダクション:強、ガンマ値:2.0、適応型階調補正:弱となる。番組ジャンルグループが「ニュース」の場合には、明るさ:50、シャープネス:60、あざやかさ:60、コントラスト:50、色温度:中、バックライト:90、色合い:±0、ノイズリダクション:強、ガンマ値:2.2、適応型階調補正:中となる。番組ジャンルグループが「音楽」の場合には、明るさ:50、シャープネス:60、あざやかさ:75、コントラスト:55、色温度:中、バックライト:100、色合い:±0、ノイズリダクション:中、ガンマ値:2.0、適応型階調補正:強となる。番組ジャンルグループが「エコ」の場合には、明るさ:50、シャープネス:50、あざやかさ:60、コントラスト:55、色温度:中、バックライト:50、色合い:±0、ノイズリダクション:中、ガンマ値:2.2、適応型階調補正:中となる。なお、番組ジャンルグループが「エコ」の基本設定値は、出荷時の設定として用いられる。
【0055】
図8に示されるように、以下の音声調整用の基本設定値がメモリ43に記憶されている。なお、低音域、中音域、及び高音域のそれぞれの設定値の可変範囲は0~100である。
【0056】
それぞれの番組ジャンルグループに対応した低音域、中音域、及び高音域の基本設定値は以下のようになる。番組ジャンルグループが「ダイナミック」の場合には、低音域:75、中音域:50、高音域:75となる。なお、番組ジャンルグループが「ダイナミック」の基本設定値は、家電量販店などの売り場に設置されたときの店頭設定としても用いられる。
【0057】
番組ジャンルグループが「標準」の場合には、低音域:55、中音域:50、高音域:55となる。なお、番組ジャンルグループが「標準」の基本設定値は、出荷時の設定としても用いられる。
【0058】
番組ジャンルグループが「映画」の場合には、低音域:60、中音域:50、高音域:55となる。番組ジャンルグループが「スポーツ」の場合には、低音域:60、中音域:50、高音域:70となる。番組ジャンルグループが「アニメ」の場合には、低音域:55、中音域:50、高音域:55となる。番組ジャンルグループが「ニュース」の場合には、低音域:50、中音域:50、高音域:50となる。番組ジャンルグループが「音楽」の場合には、低音域:80、中音域:50、高音域:75となる。
【0059】
また、メモリ43には、使用者が任意に設定可能な画質調整及び音声調整用の基本設定値が記憶される。
図7及び
図8において、ユーザー1、及びユーザー2と記載している部分が、使用者が任意に設定可能な基本設定値の初期値である。
【0060】
設定値決定部42は、上記処理によって基本設定値を選択したら、次に、メモリ43に記憶された情報を参照し、はっきり機能が有効であるかどうかを確認する(S220)。はっきり機能が無効であったら(S220でN)、基本設定値を設定値として決定する(S250)。一方、はっきり機能が有効であったら(S220でY)、設定値決定部42は、基本設定値に対する演算処理または置換処理を行って、設定値を生成する(S221)。
【0061】
メモリ43には、
図7及び
図8に示すように、画質調整用及び音声調整用に、はっきり機能有効時に用いられる演算及び置換処理の演算及び置換処理の内容が予め記憶されている。
【0062】
図7に示すように、画質調整については、はっきり機能有効時の演算及び置換処理は、それぞれの画質調整の項目の設定値について以下のように設定される。すなわち、明るさは50に、コントラストは55に、色温度は中に、バックライトは100に、色合いは±0に、ノイズリダクションは強に、ガンマ値は1.8に、適応型階調補正は強に、それぞれ置換される。また、シャープネスの調整のための設定値は、基本設定値×2.0で演算することで決定され、上限値を100とする。あざやかさ調整のための設定値は、基本設定値×1.8で演算することで決定され、上限値を100とする。
【0063】
図8に示すように、音声調整の設定値について、はっきり機能有効時の演算及び置換処理は、それぞれの音域について以下のように設定される。すなわち、中音域の設定値は50に置換される。低音域の設定値は、基本設定値×1.1で演算することで決定され、上限値を100とする。高音域の設定値は、基本設定値×1.3で演算することで決定され、上限値を100とする。
【0064】
設定値決定部42は、上記の演算処理または置換処理により生成された設定値のうち、演算処理を行う項目については、生成された設定値が上限値より大きいか(S230)、下限値より小さいか(S240)を確認する。設定値決定部42は、生成された設定値が上限値より大きい場合には(S230でY)、上限値を設定値に決定し(S231、S250)、生成された設定値が下限値より小さい場合には(S240でY)、下限値を設定値に決定する(S241、S250)。なお、本実施形態の演算処理では下限値が設定されておらず、演算後の設定値が下限値より小さくなる場合がないが、下限値を設けることができる。また、演算処理は基本設定値×0.5など、演算後の設定値が基本設定値より小さくなる方法を採ってもよい。
【0065】
一方、設定値決定部42は、生成された設定値が上限値と下限値との間であれば(S230でN、S240でN)、演算処理または置換処理を行った後の設定値を、画質調整及び音声調整の設定値として決定する。設定値決定部42は、以上のような処理によって設定値を決定する(S250)。
【0066】
<設定値決定処理の実施例>
ここで、設定値決定処理について、実施例を挙げて説明する。ここでは、番組ジャンルが「ドラマ」であり、はっきり機能が有効であった場合について説明する。
【0067】
設定値決定部42は、メモリ43に記憶された番組情報を取得し(S200)、番組ジャンルが「ドラマ」であること確認する。次に、設定値決定部42は、メモリ43を参照し、メモリ43に記憶された番組ジャンルである「ドラマ」に対応する番組ジャンルグループを「標準」と決定する(S210)。
【0068】
次に、設定値決定部42は、メモリ43を確認し、番組ジャングループが「標準」の場合の画質調整の基本設定値として、明るさ:50、シャープネス:50、あざやかさ:60、コントラスト:50、色温度:中、バックライト:70、色合い:±0、ノイズリダクション:強、ガンマ値:2.0、適応型階調補正:中を選択する(S211)。また、設定値決定部42は、メモリ43を確認し、番組ジャンルグループが「標準」の場合の音声調整の基本設定値として、低音域:55、中音域:50、高音域:55を選択する。次に、設定値決定部42は、メモリ43を参照し、はっきり機能が有効であることを確認する(S220でY)。次に、設定値決定部42は、はっきり機能が有効であるときの演算処理及び置換処理を行う。設定値決定部42は、置換処理により、各設定値について、明るさは50に、コントラストは55に、色温度は中に、バックライトは100に、色合いは±0に、ノイズリダクションは強に、ガンマ値は1.8に、適応型階調補正は強に、それぞれ置換する(S221)。また、設定値決定部42は、演算処理により、シャープネスの設定値を、基本設定値50×2.0の100とする(S221)。また、設定値決定部42は、演算処理により、あざやかさの設定値を基本設定値60×1.8の108に設定しようとするが、上限値の100より大きいため(S230でY)、あざやかさの設定値は上限値である100となる(S231)。この処理によって、設定値決定部42は、明るさ、シャープネス、あざやかさ、コントラスト、色温度、バックライト、色合い、ノイズリダクション、ガンマ値、及び適応型階調補正の設定値を、それぞれ50、100、100、55、中、100、±0、強、1.8、及び強、と決定する(S250)。
【0069】
また、設定値決定部42は、メモリ43を確認し、番組ジャングループが「標準」の場合の音声調整の基本設定値として、低音域:55、中音域:50、高音域:55を選択するS211)。次に、設定値決定部42は、メモリ43を参照し、はっきり機能が有効であることを確認する(S220でY)。次に、設定値決定部42は、はっきり機能が有効であるときの演算処理及び置換処理を行う。設定値決定部42は、置換処理により、中音域の設定値を50に置換する(S221)。また、設定値決定部42は、演算処理により、低音域の設定値を、基本設定値55×1.1の60(端数切捨て)とする(S221)。また、設定値決定部42は、演算処理により、高音域の設定値を基本設定値55×1.3の71(端数切捨て)に設定する(S221)。この処理によって、設定値決定部42は、低音域、中音域、及び高音域の設定値を、それぞれ60、50、及び71、と決定する(S250)。
【0070】
<画質調整>
図4は、画質調整部22で行われる画質調整を示すフローチャートである。
【0071】
まず、画質調整部22は、映像データ取得部21から映像データを取得する(S300)。次に、画質調整部22は、設定値決定部42から、上記の設定値決定処理により得られた画質調整用の設定値を取得する(S310)。
【0072】
次に、画質調整部22は、設定値に従って適応型階調補正を行う(S320)。適応型階調補正は、1フレームの画像、または複数フレームの画像の全体における階調を確認し、この階調を所定の基準に従って動的に補正するものである。これによって、1フレームまたは複数フレームの画像における階調が補正され、階調が強められまたは弱められた画像データに補正することができる。
【0073】
次に、画質調整部22は、設定値に従ってガンマ値の変更を行うことで、映像データの画像の補正処理を行う(S330)。これによって、表示する画像の階調を調整することができる。
【0074】
次に、画質調整部22は、設定値に従って、適応型階調補正及びガンマ値の変更以外の画質調整を行う(S340)。具体的には、画像データに対して、明るさ、シャープネス、あざやかさ、コントラスト、色温度、バックライトの明るさ、及び色合いの調整を行う。また、画像データに対して、ノイズを減少させるためのノイズリダクションを行う。
【0075】
次に、画質調整部22は、上記の画質調整を行った画像データを出力画像データとして画像重畳部23に出力する(S350)。
【0076】
<音声調整>
図5は、音声調整部32で行われる音声調整を示すフローチャートである。
【0077】
まず、音声調整部32は、音声データ取得部31から音声データを取得する(S400)。次に、音声調整部32は、設定値決定部42から、上記の設定値決定処理により得られた音声調整用の設定値を取得する(S410)。
【0078】
次に、音声調整部32は、設定値に従って音声調整を行う(S420)。具体的には、音声データを低音域、中音域、及び高音域のデータに分割し、それぞれの音域の音声の音量を、設定値に従って大きくまたは小さくする。音声調整では、設定値が50のときは当該音域の音量を変更せず、設定値が50より大きいときは設定値の大きさに従って当該音域の音量を大きくし、設定値が50より小さいときは設定値の大きさに従って当該音域の音量を小さくする。
【0079】
次に、音声調整部32は、上記の音声調整を行った音声データを出力画像データとしてスピーカー3に出力する(S430)。
【0080】
<2.変形例>
上記実施形態の情報処理装置1は、以下のような変形例を適用してもよい。
【0081】
情報処理装置1では、画質調整及び音声調整の双方を適用したが、画質調整または音声調整のいずれか一方のみを適用してもよい。
【0082】
情報処理装置1における、番組ジャンルを考慮した画質調整及び音声調整は、所定の動作モードのときにのみ行われ、それ以外のときには行わない構成としてもよい。この場合、所定の動作モード以外のときには、番組ジャンルを考慮しない通常の画質調整及び音声調整が行われるか、または画質調整及び音声調整は行われない。
【0083】
<3.情報処理装置1の特徴>
本発明の一態様である情報処理装置1は、以下のような特徴を有する。
【0084】
上記の情報処理装置1では、設定値に基づいて、映像データに対して適応型階調補正及びガンマ値の変更の少なくとも一方を含む画質調整を行っているため、適応型階調補正またはガンマ値の変更を行わない態様と比較して、より使用者が見やすい画像を表示部に表示させることができる。
【0085】
また、情報処理装置1では、設定値に基づく音声調整を行う構成としているため、番組に適した音声調整を行うことが可能となる。これにより、視聴する番組に最適な画像及び音声を出力することができ、使用者がコンテンツをさらに楽しめる環境を提供することができる。
【0086】
また、情報処理装置1では、番組情報に含まれる13の番組ジャンルを、7の番組ジャンルグループにまとめて設定値を決定している。そのため、13の番組ジャンルのすべてに対応した設定値を準備する必要がなくなるため、より簡便に画質調整及び音声調整を行うことが可能となる。これにより、情報処理装置1における処理負荷を軽くし、または情報処理装置1が備えるメモリ43の記憶容量を減少させることなどが可能となる。
【0087】
また、情報処理装置1では、はっきり機能が有効になっているときには、番組ジャンルグループごとに予め決定された基本設定値に対して演算処理または置換処理を行った値を設定値としている。これにより、基本設定値に対して一律に画像及び音声を強調する処理を行うような態様と比較して、視聴者及び視聴する番組の種類に応じて、見やすい画像かつ聞きやすい音声を出力することができる。
【0088】
また、情報処理装置1では、演算処理によって得られた設定値が上限値より大きく、または下限値より小さい場合には、それぞれ上限値または下限値を設定値としている。これにより、基本設定値に対する演算処理または置換処理を行った結果、処理後の画像または音声に不具合が発生するような設定値になることを防止することができる。
【0089】
<4.補足事項>
以上、本発明の複数の実施形態についての具体的な説明を行った。これらの実施形態は、あくまで本発明の一構成例及び一作動例としての具体例であって、本発明の範囲はこれらの実施形態に留まらず、同様の技術思想に基づいて当業者が把握可能な範囲にまで広く解釈されるものである。
【符号の説明】
【0090】
1…情報処理装置
10…アンテナ
11…チューナ
12…復調部
13…誤り訂正部
14…データ分離部
21…映像データ取得部
22…画質調整部
23…画像重畳部
24…画像出力部
31…音声データ取得部
32…音声調整部
33…音声出力部
41…番組情報取得部
42…設定値決定部
43…メモリ
44…操作受付部
45…重畳画像生成部
50…制御部
2…表示部
3…スピーカー