(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022069354
(43)【公開日】2022-05-11
(54)【発明の名称】単管パイプ組み立て式建築資材運搬台車
(51)【国際特許分類】
B62B 3/02 20060101AFI20220428BHJP
B62B 3/04 20060101ALI20220428BHJP
【FI】
B62B3/02 F
B62B3/04 B
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2020188329
(22)【出願日】2020-10-23
(71)【出願人】
【識別番号】520443011
【氏名又は名称】丸 和也
(72)【発明者】
【氏名】丸 和也
【テーマコード(参考)】
3D050
【Fターム(参考)】
3D050AA01
3D050AA38
3D050BB02
3D050DD03
3D050EE08
3D050EE15
3D050GG05
3D050KK02
(57)【要約】
【課題】大型運搬台車を使用する際に弊害となっていた重量増に伴う持ち運びの不便さを解消し、狭い所を通過出来ない事態を減らし、自在な発展性を持つ運搬台車を製作する。
【解決手段】持ち運びやすくするために構成品を小型に分割し、
2台で一組とした小型運搬台車1
(A・B)へ汎用性と発展性を持つ
固定金具7(足場パイプ専用クランプ)を取り付け単管パイプ2
(足場パイプ)を用いて連結・組み立て式とする。大きな板状の物は、3×6
(910mm×1820mm)程度であれば連結した小型運搬台車1へ支持部材3を組み付ける事で斜めに立てた状態で積載出来るようにし、狭い間口でも通過出来るようにする。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
従来の大きな運搬台車の荷台面積の半分程度とした小型運搬台車1を2台で対として、汎用性と発展性を持つ単管パイプ2を用いて連結・組み立て式とする事により、個々の構成品を小型に分割する事で持ち運びやすくした。
【請求項2】
従来平らに積載する事で狭い所の運搬が難しかった大きな板状の物を、構成品の単管パイプ2と支持部材3を組み付ける事で立てた状態で積載して運搬出来るようにし、長尺物の運搬時では、構成品の単管パイプ2を各小型運搬台車1の端部に取り付ける事により落下防止・把手として機能させ、大型の運搬台車では通れない箇所を通れるようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運搬する品物によって大型運搬台車を選択使用する際に短所となる、自重の増加により持ち運びが不便になることを解消しつつ、従来狭い所を運搬出来なかった大きな板状の物も、構成品を組み付ける事で立てた状態で積載して運搬可能にする、組み立て式運搬台車とするものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
小型重量物の運搬時、運搬物の重量に比例して台車に取り付けられたキャスターの許容重量・車輪径の大きな物を選択する為、荷台の大きな台車になりがちで運搬台車自体の重量が重くなり持ち運びが不便であった。また運搬経路や間口が狭い場合、運搬・通過出来ない事が有る。
【0003】
長尺物の運搬時には、安定化・荷崩れ防止の為に積み荷の重心付近を荷台部分に乗せるが、長さや材質等によってしなりが発生する事があるため、
図1のようにキャスター車輪径が大きく荷台が床面からより離れた荷台面積の広い運搬台車を使用する事になる。この場合荷台面積が大きいため
図2のように曲がり角で接触したり、通路や間口の狭い所が通過出来なかったりする。
【0004】
板状の品物を運搬する時も安定化・荷崩れ防止の為に品物を荷台上へ平らに乗せるが、運搬経路や間口が狭い場合、品物を平らに乗せると運搬・通過出来ない事が有る。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の運搬台車は、従来の大きな運搬台車の荷台面積の半分程度とした小型運搬台車1を2台で対として、汎用性と発展性を持つ単管パイプ2を用いて連結・組み立て式とする事により、個々の構成品を小型に分割する事で持ち運びやすくしつつ、従来平らに積載する事で狭い所の運搬が難しかった大きな板状の物を、構成品の単管パイプ2と支持部材3を組み付ける事で立てた状態で積載して運搬出来るようにし、長尺物の運搬時では端部より1/4付近に各々の小型運搬台車1を設置する事で運搬物のしなりを最小限に抑えつつ、大型の運搬台車では通れない箇所を通れるようにしたものである。
【発明の効果】
【0006】
2台で一組の小型運搬台車1とする事で各々の大きさと重量を減らし持ち運びやすくしつつ、一組当たり使用するキャスター数が増える事で許容する重量が増える。また、積載物に応じて自在に組み立て出来るように単管パイプ材2を使用する事で発展性を持たせる。
【0007】
3×6(910mm×1820mm)程度の板物であれば、斜めに立てた状態で積載出来るようになる。積載状態を垂直より少し斜めになるようにし、積載物の重心が運搬台車の中心により近付くような位置に支持部材3を取り付ける事で転倒防止と安定化を持たせる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】しなりの発生する長尺物4を大型運搬台車の中央へ積載した状態を示した説明図である。
【
図2】長尺物5を大型運搬台車へ積載したことにより曲がり角を通過出来ない状態を上から示した説明図である。
【
図3】
図1と同一のしなりの発生する長尺物4を小型運搬台車1へ積載し、単管パイプ材2を取り付けた状態を示した説明図である。
【
図4】長尺物5の端部付近へ小型運搬台車1を各々設置し、
図2と同じ曲がり角を通過する状態を上から示した説明図である。
【
図5】一組の小型運搬台車1に単管パイプ2を使用して手押し式運搬台車に組み立てた状態を示した説明図である。
【
図6】板物を平らに積載した為に開口部分6を通過出来ない状態を示した説明図である。
【
図7】単管パイプ2を使用して一組の小型運搬台車1を連結し付属の支持部材3を取り付ける状態を示した説明図である。
【
図8】
図7で組み立てた運搬台車に板状の物を斜めに立てた状態で積載し、
図6と同じ開口部分6を通過した状態を示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
従来の大きな運搬台車の荷台面積を分割し2台で一組の小型運搬台車1とする事で各々の大きさと重量を減らし持ち運びやすくしつつ、一組当たり使用するキャスター数が増える事で許容する重量が増える。また別々に小型運搬台車1として使用する事が出来る上、単管パイプ材2で連結・分離出来るようにする事で汎用性と発展性を持たせる事が出来る。
【0010】
長尺物を運搬する際は2台の小型運搬台車1を連結せず、
図3のように端部より1/4付近に各運搬台車を設置する事で、しなりの発生する長尺物4のしなりを最小限に抑えつつ、
図4のように狭い通路や曲がり角を運搬出来るようになる。大型運搬台車を使用し長尺物5の積み重ね等の高さがある場合、不安定な為に荷崩れや落下が発生しやすいが、
図3図4のように2台の小型運搬台車1を長尺物の端部付近に各々使用して単管パイプ材2を各台車の端部へ縦に取り付ける事により落下防止・把手として機能させる。
【0011】
箱物の運搬や板状の物を平らに積載して運搬する際は2台の小型運搬台車1を単管パイプ材2で連結する事で、許容する重量・面積が増える効果がある。積載物に応じて連結に使用する単管パイプ材の長さを変えたり、
図5のように単管パイプ材2を把手として取り付ける事により手押し式台車として使用したりと、単管パイプ材2を使用する事で発展性を持たせている。
【0012】
板状の物を平らに積載して運搬する際、
図6のように通路・出入り口等に狭い所が有ると通過する事が出来ず運搬台車を使用出来なかったが、3×6(1820mm×910mm)程度の品物であれば
図7のように単管パイプ2を使用して2台の小型運搬台車1を連結し付属の支持部材3を取り付ける事で、斜めに立てた状態で積載出来るようになり
図8のように狭い所でも運搬台車を使用する事が出来るようになる。
【0013】
支持部材3は積載状態が垂直より少し斜めになるような角度が付き、積載物の重心が運搬台車の中心により近付くような位置に取り付ける事で転倒防止と安定化を持たせる。また、折り畳んで棒状にすることで単管パイプ2の中空部分に収める事が出来るようにする。
【符号の説明】
【0014】
1 小型運搬台車
2 単管パイプ
3 支持部材
4 しなりの発生する長尺物
5 長尺物
6 開口部分
【手続補正書】
【提出日】2022-02-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
小型運搬台車1Aと小型運搬台車1Bを2台で一組の運搬台車とし、多数流通していて容易に入手可能な単管パイプ2(足場パイプ)と固定金具7(足場パイプ専用クランプ)を使用する事で後の汎用性と発展性を持たせつつ、各小型運搬台車1(A・B)へ取り付けた固定金具7(足場パイプ専用クランプ)へ単管パイプ2(足場パイプ)を締結して連結・組み立て式とする事により、個々の構成品を小型化して持ち運びやすくした単管パイプ組み立て式運搬台車であり、前述の単管パイプを用いて連結した運搬台車へ構成品を組み付ける事で板状の建築資材を斜めに立てた状態で運搬可能になる単管パイプ組み立て式建築資材運搬台車。
【請求項2】
前述の単管パイプを用いて連結した建築資材運搬台車の短辺を75cm程度までとし構成品を組み付ける事で大きな板状の建築資材を斜めに立てた状態で安定して積載出来るようになり、平らに積載する事で通れない通路や間口の狭い開口部や小型エレベーターへも積載可能になる請求項1記載の単管パイプ組み立て式建築資材運搬台車。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
本発明の運搬台車は、小型運搬台車1Aと小型運搬台車1Bを2台で一組として、汎用性と発展性を持つ単管パイプ2(足場パイプ)を、各小型運搬台車へ取り付けた固定金具7(足場パイプ専用クランプ)へ締結し連結・組み立て式とすることにより、個々の構成品を小型化する事で持ち運びやすくしつつ、従来平らに積載する事で狭い所の運搬が難しかった大きな板状の物を、前述の単管パイプ2(足場パイプ)を用いて連結した運搬台車へ支持部材3を組み付ける事で斜めに立てた状態で積載して運搬出来るようにし、平らに積載する事で通れない箇所を通れるようにした
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
【
図1】一組の小型運搬台車1
(A・B)に取り付けた
固定金具7(足場パイプ専用クランプ)へ単管パイプ2
(足場パイプ)を締結して手押し式運搬台車に組み立てた状態を示した説明図である。
【
図2】板物を平らに積載した為に開口部分6を通過出来ない状態を示した説明図である。
【
図3】単管パイプ2
(足場パイプ)を使用して一組の小型運搬台車1
(A・B)を連結し付属の支持部材3を取り付ける状態を示した説明図である。
【
図4】
図3で組み立てた運搬台車に
図2と同じ板状の物を斜めに立てた状態で積載し、
図2と同じ開口部分6を通過した状態を示した説明図である。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
箱物の運搬や板状の物を平らに積載して運搬する際は2台の小型運搬台車1
(A・B)を単管パイプ2
(足場パイプ)で連結する事で、許容する重量・面積が増える効果がある。積載物に応じて連結に使用する単管パイプ2
(足場パイプ)の長さを変えたり、
図1のように単管パイプ材2
(足場パイプ)を把手として取り付ける事により手押し式台車として使用したりと、単管パイプ材2
(足場パイプ)と固定金具7(足場パイプ専用クランプ)を使用する事で発展性を持たせている。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
板状の物を平らに積載して運搬する際、
図2のように通路・出入り口等に狭い所が有ると通過する事が出来ず運搬台車を使用出来なかったが、3×6
(910mm×1820mm)程度の品物であれば
図4のように単管パイプ2
(足場パイプ)を使用して2台の小型運搬台車1
(A・B)を連結し付属の
構成品を取り付ける事で、斜めに立てた状態で積載出来るようになり
図4のように狭い所でも運搬台車を使用する事が出来るようになる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
支持部材3は積載状態が垂直より少し斜めになるような角度が付き、積載物の重心が運搬台車の中心により近付くような位置に取り付ける事で転倒防止と安定化を持たせる。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
1 小型運搬台車(A・B)
2 単管パイプ(足場パイプ)
3 支持部材
4
5
6 開口部分
7 固定金具(足場パイプ専用クランプ)