特開 2022-69870 箔転写装置

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)

(11)【公開番号】P2022069870

(43)【公開日】2022-05-12

(54)【発明の名称】箔転写装置

(51)【国際特許分類】

   B65H 26/00 20060101AFI20220502BHJP

   B41F 16/00 20060101ALI20220502BHJP

   G03G 15/22 20060101ALI20220502BHJP

   B65H 7/02 20060101ALI20220502BHJP

   B65H 37/04 20060101ALI20220502BHJP

【ＦＩ】

B65H26/00

B41F16/00 B

G03G15/22

B65H7/02

B65H37/04 Z

【審査請求】未請求

【請求項の数】8

【出願形態】ＯＬ

(21)【出願番号】P 2020178771

(22)【出願日】2020-10-26

(71)【出願人】

【識別番号】000005267

【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社

(74)【代理人】

【識別番号】100116034

【弁理士】

【氏名又は名称】小川 啓輔

(74)【代理人】

【識別番号】100144624

【弁理士】

【氏名又は名称】稲垣 達也

(74)【代理人】

【識別番号】100195224

【弁理士】

【氏名又は名称】松井 宏憲

(72)【発明者】

【氏名】大平 彩花

【テーマコード（参考）】

2H078

3F048

3F105

3F108

【Ｆターム（参考）】

2H078DD79

3F048AA01

3F048AB01

3F048AB05

3F048CC03

3F048CC04

3F048DC05

3F048DC12

3F105AA08

3F105CA01

3F105DA17

3F105DB11

3F105DC03

3F108GA01

3F108GA09

3F108HA06

(57)【要約】

【課題】箔フィルムを使い切ったことを素早く検知することができるとともに、誤検知するのを抑制することができる箔転写装置を提供する。
【解決手段】箔転写装置１は、供給リール３１と、加熱ローラ６１と、加圧ローラ５１と、供給リール３１が回転したときにパルス信号を出力するエンコーダと、制御部１００とを備える。供給リール３１は、箔フィルムＦの終端が供給軸部３１Ａから分離して箔フィルムＦを使い切った状態となった場合に回転が停止する。制御部１００は、エンコーダから出力される信号が基準時間以上変化しない場合に箔フィルムＦを使い切ったと判定する。制御部１００は、基準時間を、第１基準時間とする。制御部１００は、基準時間を、シートＳの先端が加熱ローラ６１と加圧ローラ５１との間のニップ部に突入するとき、および、シートＳの後端がニップ部を抜けるときは、第１基準時間に代えて、第１基準時間よりも長い第２基準時間とする。
【選択図】図１

【特許請求の範囲】

【請求項1】

箔を含む箔フィルムにシートを重ねて、シートに箔を転写する箔転写装置であって、
箔フィルムが巻回される供給軸部を有する供給リールと、
加熱ローラと、
前記加熱ローラとの間で箔フィルムとシートを搬送する加圧ローラと、
前記供給リールが回転したときにパルス信号を出力するエンコーダと、
制御部と、を備え、
前記供給リールは、箔フィルムの終端が前記供給軸部から分離して箔フィルムを使い切った状態となった場合に回転が停止し、
前記制御部は、
前記エンコーダから出力される信号が基準時間以上変化しない場合に箔フィルムを使い切ったと判定し、
前記基準時間を、
第１基準時間とし、
シートの先端が前記加熱ローラと前記加圧ローラとの間のニップ部に突入するとき、および、シートの後端が前記ニップ部を抜けるときは、前記第１基準時間に代えて、前記第１基準時間よりも長い第２基準時間とすることを特徴とする箔転写装置。

【請求項2】

シートを検知するシートセンサであって、シートの搬送方向において前記ニップ部よりも上流に配置されたシートセンサを備え、
前記制御部は、前記シートセンサがシートの先端を検知したときから第１所定時間が経過したとき、および、前記シートセンサがシートの後端を検知したときから第２所定時間が経過したときに、前記基準時間を前記第２基準時間とすることを特徴とする請求項１に記載の箔転写装置。

【請求項3】

前記制御部は、箔フィルムを使い切ったと判定した場合、次のシートの搬送を禁止するとともに、搬送中のシートを排出することを特徴とする請求項１または請求項２に記載の箔転写装置。

【請求項4】

シートを前記ニップ部に搬送する搬送ローラであって、シートの搬送方向において前記ニップ部の直前に配置された搬送ローラを備え、
前記制御部は、箔フィルムを使い切ったと判定した場合、前記搬送ローラに到達していないシートの搬送を禁止するとともに、前記搬送ローラに到達したシートを排出することを特徴とする請求項３に記載の箔転写装置。

【請求項5】

前記搬送ローラから前記ニップ部までの距離Ｌ１０は、前記供給軸部から前記ニップ部までの箔フィルムの長さＬ２０よりも小さいことを特徴とする請求項４に記載の箔転写装置。

【請求項6】

前記第１基準時間は、前記第１基準時間の間に箔フィルムが搬送される距離をＬ１として、下記の関係を満たす時間に設定されていることを特徴とする請求項５に記載の箔転写装置。
Ｌ１＜Ｌ２０－Ｌ１０

【請求項7】

前記制御部は、複数のシートに連続して箔を転写する場合、シートを、前記搬送ローラから前記ニップ部までの距離Ｌ１０よりも小さい所定の間隔Ｌ３０で搬送し、
前記第２基準時間は、前記第２基準時間の間に箔フィルムが搬送される距離をＬ２として、下記の関係を満たす時間に設定されていることを特徴とする請求項５または請求項６に記載の箔転写装置。
Ｌ２＜Ｌ２０－Ｌ３０

【請求項8】

前記加熱ローラおよび前記加圧ローラは、前記加圧ローラが回転駆動することで前記加熱ローラが従動回転し、箔フィルムとシートを搬送するとき、前記加熱ローラが箔フィルムに接触し、前記加圧ローラがシートに接触することを特徴とする請求項１から請求項７のいずれか１項に記載の箔転写装置。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、箔を含む箔フィルムにシートを重ねて、シートに箔を転写する箔転写装置に関する。

【背景技術】

【0002】

箔転写装置として、箔フィルムが巻回される供給軸部を有する供給リールと、加熱ローラと、加熱ローラとの間で箔フィルムとシートを搬送する加圧ローラと、供給リールが回転したときにパルス信号を出力するエンコーダとを備えるものが知られている（例えば、特許文献１参照）。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0003】

【特許文献1】特開２０２０－１２１８４５号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0004】

ところで、箔フィルムを使い切った状態となった場合に、箔フィルムの終端が供給軸部から分離して供給リールの回転が停止するようにすることで、エンコーダから出力される信号が所定時間以上変化しなくなるので、エンコーダの出力信号が所定時間以上変化しない場合に箔フィルムを使い切ったと判定することができる。

【0005】

しかしながら、シートの先端が加熱ローラと加圧ローラとの間のニップ部に突入するときや、シートの後端がニップ部を抜けるときには、箔フィルムを一時的に搬送できなくなり、供給リールが一時的に停止してしまうことがある。そうすると、エンコーダから出力される信号が所定時間以上変化しなくなるので、箔フィルムを使い切ったと誤検知してしまう可能性がある。一方で、所定時間を長くすると、箔フィルムを使い切ったことを素早く検知することができない。

【0006】

そこで、本発明は、箔フィルムを使い切ったことを素早く検知することができるとともに、誤検知するのを抑制することができる箔転写装置を提供することを目的とする。

【課題を解決するための手段】

【0007】

前記した目的を達成するため、箔転写装置は、箔を含む箔フィルムにシートを重ねて、シートに箔を転写する箔転写装置であって、箔フィルムが巻回される供給軸部を有する供給リールと、加熱ローラと、加熱ローラとの間で箔フィルムとシートを搬送する加圧ローラと、供給リールが回転したときにパルス信号を出力するエンコーダと、制御部と、を備える。
供給リールは、箔フィルムの終端が供給軸部から分離して箔フィルムを使い切った状態となった場合に回転が停止する。
制御部は、エンコーダから出力される信号が基準時間以上変化しない場合に箔フィルムを使い切ったと判定する。
制御部は、基準時間を、第１基準時間とする。
制御部は、基準時間を、シートの先端が加熱ローラと加圧ローラとの間のニップ部に突入するとき、および、シートの後端がニップ部を抜けるときは、第１基準時間に代えて、第１基準時間よりも長い第２基準時間とする。

【0008】

このような構成によれば、通常は、エンコーダから出力される信号が第２基準時間よりも短い第１基準時間以上変化しない場合に箔フィルムＦを使い切ったと判定するので、箔フィルムを使い切ったことを素早く検知することができる。一方で、シートの先端がニップ部に突入するとき、および、シートの後端がニップ部を抜けるときに箔フィルムが一時的に停止して、エンコーダから出力される信号が第１基準時間以上変化しなかった場合でも、第２基準時間以内に変化すれば箔フィルムを使い切ったと判定することはない。これにより、箔フィルムを使い切ったと誤検知するのを抑制することができる。

【0009】

前記した箔転写装置は、シートを検知するシートセンサであって、シートの搬送方向においてニップ部よりも上流に配置されたシートセンサを備え、制御部は、シートセンサがシートの先端を検知したときから第１所定時間が経過したとき、および、シートセンサがシートの後端を検知したときから第２所定時間が経過したときに、基準時間を第２基準時間とする構成とすることができる。

【0010】

前記した箔転写装置において、制御部は、箔フィルムを使い切ったと判定した場合、次のシートの搬送を禁止するとともに、搬送中のシートを排出する構成とすることができる。

【0011】

これによれば、箔フィルムを使い切ったと判定した場合に、箔転写装置内にシートが残らないようにすることができる。

【0012】

前記した箔転写装置は、シートをニップ部に搬送する搬送ローラであって、シートの搬送方向においてニップ部の直前に配置された搬送ローラを備え、制御部は、箔フィルムを使い切ったと判定した場合、搬送ローラに到達していないシートの搬送を禁止するとともに、搬送ローラに到達したシートを排出する構成とすることができる。

【0013】

前記した箔転写装置において、搬送ローラからニップ部までの距離Ｌ１０は、供給軸部からニップ部までの箔フィルムの長さＬ２０よりも小さい構成とすることができる。

【0014】

これによれば、シートの先端が、搬送ローラに到達したときに箔フィルムを使い切ったと判定して搬送中のシートを排出する際に、ニップ部でシートの先端と箔フィルムとを重ねた状態でシートを搬送することができる。

【0015】

前記した箔転写装置において、第１基準時間は、第１基準時間の間に箔フィルムが搬送される距離をＬ１として、下記の関係を満たす時間に設定されている構成とすることができる。
Ｌ１＜Ｌ２０－Ｌ１０

【0016】

これによれば、シートの先端が搬送ローラに到達する直前で箔フィルムの終端が供給軸部から分離し、第１基準時間に基づき箔フィルムを使い切ったと判定した場合、当該シートは、判定時には先端が搬送ローラに到達するため、排出の対象となるが、当該シートを排出する際に、ニップ部でシートの先端と箔フィルムとを重ねた状態でシートを搬送することができる。

【0017】

前記した箔転写装置において、制御部は、複数のシートに連続して箔を転写する場合、シートを、搬送ローラからニップ部までの距離Ｌ１０よりも小さい所定の間隔Ｌ３０で搬送し、第２基準時間は、第２基準時間の間に箔フィルムが搬送される距離をＬ２として、下記の関係を満たす時間に設定されている構成とすることができる。
Ｌ２＜Ｌ２０－Ｌ３０

【0018】

これによれば、先行するシートの後端がニップ部を抜けるときに第２基準時間に基づき箔フィルムを使い切ったと判定して搬送中のシートを排出する際に、搬送中の後続のシートの先端がニップ部に突入したときに、ニップ部で後続のシートの先端と箔フィルムとを重ねた状態でシートを搬送することができる。

【0019】

前記した箔転写装置において、加熱ローラおよび加圧ローラは、加圧ローラが回転駆動することで加熱ローラが従動回転し、箔フィルムとシートを搬送するとき、加熱ローラが箔フィルムに接触し、加圧ローラがシートに接触する構成とすることができる。

【発明の効果】

【0020】

本発明によれば、箔フィルムを使い切ったことを素早く検知することができるとともに、誤検知するのを抑制することができる。

【図面の簡単な説明】

【0021】

【図1】実施形態に係る箔転写装置を示す図（ａ）と、箔フィルムの構成を示す断面図（ｂ）である。

【図2】カバーを開いた状態の箔転写装置を示す図である。

【図3】負荷付与機構の構造を示す断面図である。

【図4】箔転写装置の構成を簡略化して示す図である。

【図5】エンコーダの出力信号を示す図（ａ）～（ｃ）である。

【図6】加圧ローラと加熱ローラとの間における箔フィルムの搬送状態を示す図（ａ）～（ｄ）である。

【図7】搬送ローラ、供給軸部、第１案内軸、加圧ローラおよび加熱ローラの位置の関係を示す図である。

【図8】制御部の動作を示すフローチャートである。

【図9】実施形態の効果を説明する図（ａ），（ｂ）である。

【図10】実施形態の効果を説明する図（ａ）～（ｃ）である。

【図11】実施形態の効果を説明する図（ａ），（ｂ）である。

【発明を実施するための形態】

【0022】

次に、発明の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。以下の説明において、方向は、図１（ａ）に示す方向で説明する。すなわち、図１（ａ）の右側を「前」とし、左側を「後」とし、紙面手前側を「左」とし、紙面奥側を「右」とする。また、図１（ａ）の上下を「上下」とする。

【0023】

図１（ａ）に示すように、箔転写装置１は、箔を含む箔フィルムＦにシートＳを重ねて、シートＳに箔を転写するための装置である。箔転写装置１は、例えば、レーザプリンタなどの画像形成装置によってシートＳ上に形成されたトナー像の上にアルミニウムなどの箔を転写することで、シートＳに箔の画像を形成する。箔転写装置１は、筐体２と、シートトレイ３と、シート搬送部１０と、フィルム供給部３０と、転写部５０とを備えている。

【0024】

筐体２は、樹脂などからなり、筐体本体２１と、カバー２２とを備えている。
筐体本体２１は、上部に開口２１Ａ（図２参照）を有している。開口２１Ａは、筐体本体２１に後述するフィルムユニットＦＵを着脱するための開口である。
カバー２２は、開口２１Ａを開閉するための部材である。カバー２２の後端部は、筐体本体２１に回動可能に支持されている。カバー２２は、開口２１Ａを塞ぐ閉位置と、開口２１Ａを開放する開位置（図２参照）との間で回動可能である。

【0025】

シートトレイ３は、用紙、ＯＨＰフィルムなどのシートＳが載置されるトレイである。シートトレイ３は、筐体２の後部に設けられている。シートＳは、トナー像が形成された面を下向きにしてシートトレイ３上に載置される。

【0026】

シート搬送部１０は、シート供給機構１１と、シート排出機構１２とを備えている。
シート供給機構１１は、シートトレイ３上のシートＳを１枚ずつ転写部５０に向けて搬送する機構である。シート供給機構１１は、分離ローラ１１Ａと、リタードローラ１１Ｂと、搬送ローラ１１Ｃとを備えている。

【0027】

分離ローラ１１Ａは、シートトレイ３上のシートＳを転写部５０に向けて供給するためのローラである。

【0028】

リタードローラ１１Ｂは、分離ローラ１１Ａによって搬送されるシートＳを１枚に分離するためのローラである。リタードローラ１１Ｂは、分離ローラ１１Ａの上に配置されている。リタードローラ１１Ｂは、分離ローラ１１Ａで送り出されるシートＳの上に重なっているシートＳをシートトレイ３に向けて戻す方向に回転可能となっている。

【0029】

搬送ローラ１１Ｃは、分離ローラ１１Ａで送り出されるシートＳを転写部５０（詳しくは、後述する加圧ローラ５１と加熱ローラ６１との間のニップ部）に搬送するためのローラである。搬送ローラ１１Ｃは、一対のローラからなり、一対のローラの間でシートＳを挟んだ状態で各ローラが回転することで、シートＳを搬送可能となっている。搬送ローラ１１Ｃは、シートＳの搬送方向において、加熱ローラ６１と加圧ローラ５１のニップ部の直前に配置されている。詳しくは、搬送ローラ１１Ｃは、分離ローラ１１Ａと転写部５０との間に配置されている。なお、以下の説明では、シートＳの搬送方向を、単に「搬送方向」ともいう。

【0030】

シート排出機構１２は、転写部５０を通過したシートＳを筐体２の外部に排出する機構である。シート排出機構１２は、中間排出ローラ１２Ａと、排出ローラ１２Ｂとを備えている。中間排出ローラ１２Ａおよび排出ローラ１２Ｂは、それぞれ、一対のローラからなり、一対のローラの間でシートＳを挟んだ状態で各ローラが回転することで、シートＳを搬送可能となっている。

【0031】

中間排出ローラ１２Ａは、転写部５０から送り出されるシートＳを排出ローラ１２Ｂに向けて搬送するためのローラである。中間排出ローラ１２Ａは、搬送方向において、転写部５０の下流に配置されている。

【0032】

排出ローラ１２Ｂは、中間排出ローラ１２Ａで送り出されるシートＳを筐体２の外に向けて排出するためのローラである。排出ローラ１２Ｂは、搬送方向において、中間排出ローラ１２Ａの下流に配置されている。

【0033】

フィルム供給部３０は、シート供給機構１１から搬送されたシートＳに重ねるように箔フィルムＦを供給する部分である。フィルム供給部３０は、フィルムユニットＦＵと、メインモータ８０を備えている。

【0034】

フィルムユニットＦＵは、図２に示すように、筐体本体２１に上から着脱可能となっている。フィルムユニットＦＵは、供給リール３１と、巻取リール３５と、第１案内軸４１と、第２案内軸４２と、第３案内軸４３とを備えている。フィルムユニットＦＵの供給リール３１には、箔フィルムＦが巻回されている。

【0035】

図１（ｂ）に示すように、箔フィルムＦは、支持層Ｆ１と、被支持層Ｆ２とを有する。
支持層Ｆ１は、高分子材料からなるテープ状の透明な基材であり、被支持層Ｆ２を支持している。

【0036】

被支持層Ｆ２は、剥離層Ｆ２１と、転写層Ｆ２２と、接着層Ｆ２３とを有する。
剥離層Ｆ２１は、支持層Ｆ１から転写層Ｆ２２を剥離しやすくするための層であり、支持層Ｆ１と転写層Ｆ２２との間に配置されている。剥離層Ｆ２１は、支持層Ｆ１から剥離しやすい透明な材料、例えば、ワックス系樹脂を含んでいる。

【0037】

転写層Ｆ２２は、トナー像に転写される層であり、箔を含んでいる。箔とは、金、銀、銅、アルミニウムなどの薄い金属である。また、転写層Ｆ２２は、金色、銀色、赤色などの着色材料と、熱可塑性樹脂とを含む。転写層Ｆ２２は、剥離層Ｆ２１と接着層Ｆ２３との間に配置されている。

【0038】

接着層Ｆ２３は、転写層Ｆ２２をトナー像に接着しやすくするための層である。接着層Ｆ２３は、転写部５０によって加熱されたトナー像に付着しやすい材料、例えば、塩化ビニル系樹脂やアクリル系樹脂を含んでいる。

【0039】

図１（ａ）に示すように、供給リール３１は、樹脂などからなり、箔フィルムＦが巻回される供給軸部３１Ａを有している。供給軸部３１Ａには、箔フィルムＦの一端が分離可能に固定されている。
巻取リール３５は、樹脂などからなり、箔フィルムＦを巻き取るための巻取軸部３５Ａを有している。巻取軸部３５Ａには、箔フィルムＦの他端が固定されている。

【0040】

なお、図１（ａ）などにおいては、便宜上、供給リール３１および巻取リール３５の両方に箔フィルムＦが最大に巻回された状態を図示することとする。実際には、フィルムユニットＦＵが新品の状態においては、供給リール３１に巻回されたロール状の箔フィルムＦの径は最大となっており、巻取リール３５には箔フィルムＦが巻回されていない、もしくは、巻取リール３５に巻回されたロール状の箔フィルムＦの径は最小となっている。また、フィルムユニットＦＵの寿命時（箔フィルムＦを使い切ったとき）においては、巻取リール３５に巻回されたロール状の箔フィルムＦの径は最大となり、供給リール３１には箔フィルムＦが巻回されていない。

【0041】

第１案内軸４１、第２案内軸４２および第３案内軸４３は、箔フィルムＦの進行方向を変更するためのローラ状の軸である。第１案内軸４１、第２案内軸４２および第３案内軸４３は、ＳＵＳ（ステンレス鋼）などからなっている。

【0042】

第１案内軸４１は、シートＳの搬送方向において、転写部５０の上流に位置する。第１案内軸４１は、供給リール３１から引き出される箔フィルムＦの進行方向を、シートＳの搬送方向と略平行となるように変更する。第１案内軸４１によって案内される箔フィルムＦは、被支持層Ｆ２（図１（ｂ）参照）を上に向けた状態で、転写部５０に向けて搬送される。また、シートＳは、被支持層Ｆ２が上に向いた状態の箔フィルムＦの上に重ねられて、箔フィルムＦとともに転写部５０に向けて搬送される。

【0043】

第２案内軸４２は、シートＳの搬送方向において、転写部５０の下流に位置する。第２案内軸４２は、転写部５０を通過した箔フィルムＦの進行方向をシートＳの搬送方向とは異なる方向に変更することで、箔フィルムＦをシートＳから剥離させる。

【0044】

第３案内軸４３は、第２案内軸４２によって変更される箔フィルムＦの進行方向を規定する部材である。詳しくは、第３案内軸４３は、シートＳから箔フィルムＦを剥離させるときの箔フィルムＦの角度である剥離角度を規定している。ここで、剥離角度は、箔フィルムＦのうち、第１案内軸４１と第２案内軸４２の間で張架される部分と、第２案内軸４２と第３案内軸４３の間で張架される部分とのなす角である。第３案内軸４３は、第２案内軸４２で案内された箔フィルムＦの進行方向を変更して巻取リール３５に案内する。

【0045】

フィルムユニットＦＵを箔転写装置１に装着した状態において、巻取リール３５は、筐体２に設けられたメインモータ８０によって図示反時計回りに回転駆動される。巻取リール３５が回転すると、供給リール３１に巻回された箔フィルムＦが引き出され、引き出された箔フィルムＦが各案内軸４１～４３で案内されて巻取リール３５に巻き取られていく。詳しくは、箔転写中において、加圧ローラ５１と加熱ローラ６１によって箔フィルムＦが送り出されることで、供給リール３１から箔フィルムＦが引き出される。そして、加圧ローラ５１と加熱ローラ６１から送り出された箔フィルムＦが、巻取リール３５に巻き取られていく。

【0046】

転写部５０は、シートＳと箔フィルムＦを重ねた状態で加熱および加圧することで、シートＳに形成されたトナー像の上に転写層Ｆ２２を転写するための部分である。転写部５０は、加圧ローラ５１と、加熱ローラ６１と、圧接離間機構７０とを備えている。転写部５０は、加圧ローラ５１と加熱ローラ６１のニップ部において、シートＳと箔フィルムＦを重ねて加熱および加圧する。

【0047】

加圧ローラ５１は、円筒状の芯金の周囲をシリコンゴムからなるゴム層で被覆したローラであり、加熱ローラ６１との間で箔フィルムＦとシートＳを搬送する。加圧ローラ５１は、両端部がカバー２２に回転可能に支持されている。

【0048】

加熱ローラ６１は、円筒状に形成された金属管の内部にヒータを配置したローラであり、箔フィルムＦおよびシートＳを加熱する。加熱ローラ６１は、両端部が筐体本体２１に回転可能に支持されている。

【0049】

加熱ローラ６１および加圧ローラ５１は、加圧ローラ５１がメインモータ８０によって回転駆動することで加熱ローラ６１が従動回転する構成となっている。加熱ローラ６１および加圧ローラ５１は、その間で箔フィルムＦとシートＳを挟み、箔フィルムＦとシートＳを挟んだ状態で回転することで、箔フィルムＦとシートＳを搬送する。

【0050】

加熱ローラ６１および加圧ローラ５１は、箔フィルムＦとシートＳを搬送するとき、加熱ローラ６１が箔フィルムＦに接触し、加圧ローラ５１がシートＳに接触する。詳しくは、加熱ローラ６１は、箔フィルムＦの下側に配置され、加圧ローラ５１との間で箔フィルムＦとシートＳを搬送するとき、箔フィルムＦの裏面（支持層Ｆ１）と接触する。また、加圧ローラ５１は、箔フィルムＦの上側に配置され、加熱ローラ６１との間で箔フィルムＦとシートＳを搬送するとき、シートＳの裏面（トナー像が形成された面と反対側の面）と接触する。

【0051】

圧接離間機構７０は、加圧ローラ５１および加熱ローラ６１の状態を、加圧ローラ５１と加熱ローラ６１で箔フィルムＦを挟んだニップ状態と、少なくとも一方のローラが箔フィルムＦから離れたニップ解除状態とに切り替えるための機構である。本実施形態では、圧接離間機構７０は、加熱ローラ６１を、図４に実線で示す圧接位置と、図４に仮想線で示す離間位置との間で移動させることで、加熱ローラ６１を箔フィルムＦに対して接触・離間させている。ここで、圧接位置は、加熱ローラ６１が加圧ローラ５１に圧接した位置である。また、離間位置は、加熱ローラ６１が加圧ローラ５１から離間した位置である。

【0052】

このように構成された箔転写装置１では、シートＳの表面を下向きにしてシートトレイ３に載置されたシートＳが、シート供給機構１１により１枚ずつ転写部５０に向けて搬送される。シートＳは、転写部５０の搬送方向における上流側で、供給リール３１から供給された箔フィルムＦと重ねられ、シートＳのトナー像と箔フィルムＦの被支持層Ｆ２とが接触した状態で転写部５０に搬送される。

【0053】

転写部５０においては、シートＳと箔フィルムＦが加圧ローラ５１と加熱ローラ６１の間のニップ部を通過する際に、加熱ローラ６１と加圧ローラ５１により加熱および加圧され、トナー像の上に箔（被支持層Ｆ２）が転写される。

【0054】

箔が転写された後、シートＳと箔フィルムＦは貼り付いた状態で第２案内軸４２まで搬送される。シートＳと箔フィルムＦが第２案内軸４２を通過すると、箔フィルムＦの搬送方向がシートＳの搬送方向と異なる方向に変わるため、シートＳから箔フィルムＦが剥離、すなわち、トナー像に接着した被支持層Ｆ２が、箔フィルムＦの支持層Ｆ１から剥離される。

【0055】

シートＳから剥離され、シートＳ上のトナー像に接着した被支持層Ｆ２から剥離した支持層Ｆ１を含む箔フィルムＦは、巻取リール３５に巻き取られていく。一方、箔フィルムＦが剥離されたシートＳは、シート排出機構１２によって、箔が転写された表面を下に向けた状態で、筐体２の外部に排出される。

【0056】

図２に示すように、フィルムユニットＦＵは、樹脂などからなるホルダＦＨと、フィルムカートリッジＦＣとを備えている。フィルムカートリッジＦＣは、箔フィルムＦが巻回される供給リール３１および巻取リール３５と、供給ケース３２とを備えている。供給ケース３２は、供給リール３１を収容する中空のケースであり、供給リール３１を回転可能に支持している。フィルムカートリッジＦＣは、ホルダＦＨに対して着脱可能であり、ホルダＦＨに取り付けられた状態で筐体本体２１に着脱可能となっている。

【0057】

供給リール３１は、供給軸部３１Ａと、供給軸部３１Ａの軸方向における一端に固定された供給ギヤ３１Ｇ（図４参照）とを有している。また、巻取リール３５は、巻取軸部３５Ａと、巻取軸部３５Ａの軸方向における一端に固定された巻取ギヤ３５Ｇ（図４参照）とを有している。

【0058】

フィルムユニットＦＵは、図３に示すように、供給リール３１と供給ケース３２との間で摩擦力を発生させることで供給リール３１に第１負荷トルクＬＴ１を付与する負荷付与機構３１０をさらに備えている。負荷付与機構３１０は、供給軸部３１Ａの軸方向における他端に固定された固定部材３１１と、固定部材３１１に対して軸方向に移動可能な可動部材３１２と、固定部材３１１と可動部材３１２との間に配置されるコイルバネ３１３と、供給ケース３２に固定された摩擦パッド３１４とを備えている。

【0059】

固定部材３１１は、円筒状に形成された供給軸部３１Ａに嵌合されることで、供給軸部３１Ａに固定されている。可動部材３１２は、固定部材３１１とともに供給軸部３１Ａと一体に回転可能である。可動部材３１２は、固定部材３１１によって軸方向に移動可能に支持され、コイルバネ３１３によって摩擦パッド３１４に付勢されている。供給リール３１が回転すると、可動部材３１２と摩擦パッド３１４との間で摩擦力が生じるので、負荷付与機構３１０によって供給リール３１に第１負荷トルクＬＴ１が付与される。

【0060】

図４に示すように、メインモータ８０は、巻取リール３５および加圧ローラ５１に駆動力を付与する他、シート搬送部１０にも駆動力を付与する。ここで、図４においては、便宜上、箔転写装置１の構成を簡略化して図示している。

【0061】

箔転写装置１は、メインモータ８０の駆動力を巻取リール３５に伝達するための構成として、巻取側トルクリミッタＴＬ１と、ギヤＧ１とを備えている。
巻取側トルクリミッタＴＬ１は、メインモータ８０から巻取リール３５に加わる駆動トルクＤＴを所定値以下に制限する機能を有している。巻取側トルクリミッタＴＬ１は、図示せぬギヤを介してメインモータ８０に連結されている。また、巻取側トルクリミッタＴＬ１は、ギヤＧ１を介して巻取リール３５の巻取ギヤ３５Ｇに連結されている。

【0062】

箔転写装置１は、メインモータ８０の駆動力をシート搬送部１０に伝達するための構成として、分離ローラクラッチＣ１と、ギヤＧ２と、搬送ローラクラッチＣ３とを備えている。
分離ローラクラッチＣ１は、メインモータ８０から分離ローラ１１Ａへの駆動力の伝達を切り替えるための電磁クラッチである。分離ローラクラッチＣ１は、図示せぬギヤを介してメインモータ８０に連結されている。また、分離ローラクラッチＣ１は、ギヤＧ２を介して分離ローラ１１Ａに連結されている。分離ローラクラッチＣ１は、分離ローラ１１Ａに駆動力を伝達させる伝達状態と、分離ローラ１１Ａへの駆動力の伝達を遮断する遮断状態とに切替可能である。

【0063】

搬送ローラクラッチＣ３は、メインモータ８０から、リタードローラ１１Ｂ、搬送ローラ１１Ｃ、中間排出ローラ１２Ａおよび排出ローラ１２Ｂへの駆動力の伝達を切り替えるための電磁クラッチである。搬送ローラクラッチＣ３は、図示せぬギヤを介してメインモータ８０に連結されている。また、搬送ローラクラッチＣ３は、図示せぬギヤを介して各ローラ１１Ｂ，１１Ｃ，１２Ａ，１２Ｂに連結されている。搬送ローラクラッチＣ３は、各ローラ１１Ｂ，１１Ｃ，１２Ａ，１２Ｂに駆動力を伝達させる伝達状態と、各ローラ１１Ｂ，１１Ｃ，１２Ａ，１２Ｂへの駆動力の伝達を遮断する遮断状態とに切替可能である。

【0064】

箔転写装置１は、メインモータ８０の駆動力を加圧ローラ５１に伝達するための構成として、加圧ローラクラッチＣ５と、ギヤＧ３とを備えている。
加圧ローラクラッチＣ５は、メインモータ８０から加圧ローラ５１への駆動力の伝達を切り替えるための電磁クラッチである。加圧ローラクラッチＣ５は、図示せぬギヤを介してメインモータ８０に連結されている。また、加圧ローラクラッチＣ５は、ギヤＧ３を介して分離ローラ１１Ａに連結されている。加圧ローラクラッチＣ５は、加圧ローラ５１に駆動力を伝達させる伝達状態と、加圧ローラ５１への駆動力の伝達を遮断する遮断状態とに切替可能である。加圧ローラクラッチＣ５は、加圧ローラ５１、および、加圧ローラ５１に従動回転する加熱ローラ６１の駆動と停止を切り替える。

【0065】

箔転写装置１は、供給側トルクリミッタＴＬ２と、リールクラッチＣ２とを備えている。
供給側トルクリミッタＴＬ２は、第２負荷トルクＬＴ２を供給リール３１に付与するための部材である。ここで、第２負荷トルクＬＴ２は、巻取リール３５に加わる駆動トルクＤＴから、負荷付与機構３１０（図３参照）によって供給リール３１に加わる第１負荷トルクＬＴ１を引いた値よりも大きな値に設定されている。第１負荷トルクＬＴ１は、巻取リール３５に加わる駆動トルクＤＴよりも小さな値に設定されている。箔転写装置１は、供給側トルクリミッタＴＬ２と、リールクラッチＣ２とによって、供給リール３１に加わる負荷トルクＬＴと、巻取リール３５に加わる駆動トルクＤＴとの関係を変更可能に構成されている。供給側トルクリミッタＴＬ２は、リールクラッチＣ２に連結されている。

【0066】

リールクラッチＣ２は、供給側トルクリミッタＴＬ２と供給リール３１の接続状態を変更可能とする電磁クラッチである。リールクラッチＣ２が供給側トルクリミッタＴＬ２と供給リール３１の接続状態を変更することで、供給リール３１に付与される負荷トルクＬＴの大きさが変更されるようになっている。詳しくは、供給側トルクリミッタＴＬ２と供給リール３１との接続が切れた状態においては、供給リール３１に付与される負荷トルクＬＴは、第１負荷トルクＬＴ１となり、駆動トルクＤＴよりも小さな値となる。また、供給側トルクリミッタＴＬ２と供給リール３１とが接続された状態においては、供給リール３１に付与される負荷トルクＬＴは、第１負荷トルクＬＴ１に第２負荷トルクＬＴ２を加えた値となり、駆動トルクＤＴよりも大きな値となる。

【0067】

リールクラッチＣ２は、筐体本体２１に設けられた筐体ギヤ２１Ｇと、ホルダＦＨに設けられた図示せぬギヤ列を介して供給リール３１の供給ギヤ３１Ｇに連結されている。筐体ギヤ２１Ｇは、検知ギヤＧ４と噛み合っている。検知ギヤＧ４は、複数のスリットが放射状に形成された回転板を有するギヤである。

【0068】

接離モータ９０は、圧接離間機構７０を駆動して、加圧ローラ５１および加熱ローラ６１の状態を、ニップ状態とニップ解除状態とに切り替えるためのモータである。圧接離間機構７０の近傍には、加熱ローラ６１の位置を検出する位置センサＳＡが設けられている。ここで、位置センサＳＡとしては、例えば、光センサなどを用いることができる。

【0069】

箔転写装置１は、供給側トルクリミッタＴＬ２、リールクラッチＣ２および加圧ローラクラッチＣ５とによって、加熱ローラ６１および加圧ローラ５１による供給リール３１からの箔フィルムＦの引き出しを規制する規制状態と、規制を解除する解除状態とに切替可能となっている。

【0070】

詳しくは、箔転写装置１は、圧接離間機構７０が仮想線で示すニップ解除状態である場合には、加圧ローラクラッチＣ５の状態に関わらず、リールクラッチＣ２が接続されてＬＴ＞ＤＴになると規制状態となり、リールクラッチＣ２が切断されてＬＴ＜ＤＴになると解除状態となる。

【0071】

また、箔転写装置１は、圧接離間機構７０が実線で示すニップ状態であり、かつ、リールクラッチＣ２が切断されてＬＴ＜ＤＴになる場合には、加圧ローラクラッチＣ５が遮断状態となることで規制状態となり、加圧ローラクラッチＣ５が伝達状態となることで解除状態となる。加熱ローラ６１および加圧ローラ５１が圧接された状態で、かつ、トルクの関係がＬＴ＜ＤＴになる場合において、加圧ローラ５１および加熱ローラ６１が停止すると、供給リール３１から箔フィルムＦが引き出されない規制状態となり、加圧ローラ５１および加熱ローラ６１が回転すると、供給リール３１から箔フィルムＦが引き出される解除状態となる。

【0072】

供給リール３１は、供給軸部３１Ａに分離可能に固定された箔フィルムＦの一端（以下、「終端」という。）が、供給軸部３１Ａから分離して箔フィルムＦを使い切った状態となった場合に回転が停止する。詳しくは、供給リール３１は、加圧ローラ５１および加熱ローラ６１が回転することにより引き出されている箔フィルムＦの終端が供給軸部３１Ａから分離した場合、負荷付与機構３１０によって付与される第１負荷トルクＬＴ１により回転が停止する。

【0073】

箔転写装置１は、シートセンサの一例としての後端検知センサＳＳ１と、排出センサＳＳ２と、エンコーダＲＥと、制御部１００とをさらに備えている。
後端検知センサＳＳ１および排出センサＳＳ２は、シートＳを検知するためのセンサである。ここで、後端検知センサＳＳ１および排出センサＳＳ２としては、例えば、シートＳが接触することで回動するレバーと、レバーの位置を検知する光センサとからなるセンサを用いることができる。

【0074】

後端検知センサＳＳ１は、シートＳの搬送方向において、加圧ローラ５１と加熱ローラ６１のニップ部よりも上流に配置されている。詳しくは、後端検知センサＳＳ１は、搬送方向において、分離ローラ１１Ａと搬送ローラ１１Ｃとの間に配置されている。後端検知センサＳＳ１は、加圧ローラ５１と加熱ローラ６１のニップ部（転写部５０）に向けて搬送されるシートＳを検知する。

【0075】

排出センサＳＳ２は、搬送方向において、加圧ローラ５１と加熱ローラ６１のニップ部よりも下流に配置されている。詳しくは、排出センサＳＳ２は、搬送方向において、中間排出ローラ１２Ａと排出ローラ１２Ｂとの間に配置されている。排出センサＳＳ２は、転写部５０から送り出されるシートＳを検知する。

【0076】

本実施形態において、後端検知センサＳＳ１および排出センサＳＳ２は、シートＳを検知しているときにＯＮ信号を制御部１００に出力し、シートＳを検知していないときにＯＦＦ信号を制御部１００に出力する。このため、制御部１００に出力される信号がＯＦＦ信号からＯＮ信号に切り替わったときが、後端検知センサＳＳ１や排出センサＳＳ２がシートＳを検知したとき、詳しくは、シートＳの先端を検知したときとなる。また、制御部１００に出力される信号がＯＮ信号からＯＦＦ信号に切り替わったときが、後端検知センサＳＳ１や排出センサＳＳ２がシートＳが通過したことを検知したとき、詳しくは、シートＳの後端を検知したときとなる。

【0077】

エンコーダＲＥは、供給リール３１が回転したときにパルス信号を制御部１００に出力するセンサである。詳しくは、エンコーダＲＥは、供給リール３１が回転し、これと連動して検知ギヤＧ４が回転したときに、検知ギヤＧ４の回転板に形成されたスリットを検出することで、パルス信号を出力する。なお、供給リール３１の回転速度は、供給軸部３１Ａへの箔フィルムＦの巻き付き量が少なくなるほど速くなるので、エンコーダＲＥから出力されるパルス信号のパルス幅およびパルス間隔は、供給軸部３１Ａへの箔フィルムＦの巻き付き量が少なくなるほど小さくなる。すなわち、エンコーダＲＥは、供給リール３１の回転速度に応じたパルス信号を出力する。供給リール３１が停止している場合、エンコーダＲＥから出力される信号（以下、「出力信号」ともいう。）は変化しなくなる。

【0078】

制御部１００は、ＣＰＵ、ＲＡＭ、ＲＯＭ、入出力回路などを備えており、ＲＯＭなどに記憶されたプログラムやデータに基づいて各種演算処理を行うことによって、制御を実行する。

【0079】

本実施形態において、制御部１００は、エンコーダＲＥの出力信号が基準時間ｔｄ以上変化しない場合に箔フィルムＦを使い切ったと判定する。制御部１００は、原則として、基準時間ｔｄを、第１基準時間ｔｄ１とする。

【0080】

図５（ａ）に示すように、箔フィルムＦが引き出されて供給リール３１が回転している場合、エンコーダＲＥの出力信号は、基準時間ｔｄ（第１基準時間ｔｄ１）以内に変化するので、制御部１００は、箔フィルムＦを使い切ったとは判定しない。一方、図５（ｃ）に示すように、箔フィルムＦの終端が供給軸部３１Ａから分離して供給リール３１の回転が停止すると、エンコーダＲＥの出力信号は、基準時間ｔｄ（第１基準時間ｔｄ１）以上変化しなくなるので、制御部１００は、箔フィルムＦを使い切ったと判定する。

【0081】

図６（ａ）に示すように、箔フィルムＦは、加圧ローラ５１と加熱ローラ６１とに挟まれた状態で、加圧ローラ５１が回転駆動し、加熱ローラ６１が従動回転することで搬送される。このとき、供給リール３１は、箔フィルムＦが引き出されることによって回転する。

【0082】

図６（ｂ）に示すように、転写部５０に向けて搬送されてきたシートＳの先端が加圧ローラ５１と加熱ローラ６１との間のニップ部に突入するとき、加圧ローラ５１と加熱ローラ６１のニップ圧が一時的に弱まる。このとき、シートＳは、回転駆動する加圧ローラ５１に接触していることで搬送されるが、箔フィルムＦは、一時的に停止する。箔フィルムＦが一時的に停止することで、供給リール３１も一時的に停止する。

【0083】

シートＳが箔フィルムＦとともに加圧ローラ５１と加熱ローラ６１に挟まれて、加圧ローラ５１と加熱ローラ６１のニップ圧が所定以上になると、図６（ｃ）に示すように、箔フィルムＦは、シートＳとともに搬送される。このとき、供給リール３１は、箔フィルムＦが引き出されることによって再び回転する。

【0084】

図６（ｄ）に示すように、シートＳの後端が加圧ローラ５１と加熱ローラ６１との間のニップ部を抜けるときも、加圧ローラ５１と加熱ローラ６１のニップ圧が一時的に弱まる。このときも、箔フィルムＦは、一時的に停止する。そして、箔フィルムＦが一時的に停止することで、供給リール３１も一時的に停止する。

【0085】

シートＳの後端が加圧ローラ５１と加熱ローラ６１との間のニップ部を抜け、加圧ローラ５１と加熱ローラ６１のニップ圧が所定以上になると、図６（ａ）に示すように、箔フィルムＦは、搬送される。このとき、供給リール３１は、箔フィルムＦが引き出されることによって回転する。

【0086】

図５（ｂ）に示すように、シートＳの先端が加熱ローラ６１と加圧ローラ５１との間のニップ部に突入するとき、および、シートＳの後端がニップ部を抜けるとき、供給リール３１が一時的に停止することで、例えば、パルス信号のパルス幅が一時的に長くなる。この場合に、基準時間ｔｄが第１基準時間ｔｄ１であると、エンコーダＲＥの出力信号が基準時間ｔｄ（第１基準時間ｔｄ１）以上変化しないことで、箔フィルムＦを使い切ったと誤検知してしまうことになる。

【0087】

そこで、本実施形態において、制御部１００は、シートＳの先端が加熱ローラ６１と加圧ローラ５１との間のニップ部に突入するとき、および、シートＳの後端がニップ部を抜けるときは、基準時間ｔｄを、第１基準時間ｔｄ１に代えて、第１基準時間ｔｄ１よりも長い第２基準時間ｔｄ２とする。

【0088】

このように基準時間ｔｄを第２基準時間ｔｄ２とすることで、図５（ｂ）に示すように、箔フィルムＦを使い切っていない場合には、エンコーダＲＥの出力信号は、基準時間ｔｄ（第２基準時間ｔｄ２）以内に変化するので、制御部１００は、箔フィルムＦを使い切ったと誤検知しない。一方、図５（ｃ）に示すように、実際に箔フィルムＦを使い切った場合には、エンコーダＲＥの出力信号は、基準時間ｔｄ（第２基準時間ｔｄ２）以上変化しなくなるので、制御部１００は、箔フィルムＦを使い切ったと判定することができる。

【0089】

具体的な処理として、制御部１００は、後端検知センサＳＳ１がシートＳの先端を検知したときから第１所定時間ｔｐ１が経過したとき、および、後端検知センサＳＳ１がシートＳの後端を検知したときから第２所定時間ｔｐ２が経過したときに、基準時間ｔｄを、第２基準時間ｔｄ２とする。

【0090】

ここで、第１所定時間ｔｐ１は、シートＳの先端が、後端検知センサＳＳ１により検知された時点から、加熱ローラ６１と加圧ローラ５１との間のニップ部に突入するときの位置に到達するまでの時間として設定されている。また、第２所定時間ｔｐ２は、シートＳの後端が、後端検知センサＳＳ１により検知された時点から、加熱ローラ６１と加圧ローラ５１との間のニップ部に抜けるときの位置に到達するまでの時間として設定されている。なお、第１所定時間ｔｐ１と第２所定時間ｔｐ２は、後端検知センサＳＳ１の検知特性に応じて設定することができ、異なる時間となる場合もあるし、等しい時間となる場合もある。

【0091】

本実施形態において、箔転写装置１は、図７に示すように、搬送ローラ１１Ｃの一対のローラのニップ部から、加圧ローラ５１と加熱ローラ６１のニップ部までの距離Ｌ１０が、供給リール３１の供給軸部３１Ａから、加圧ローラ５１と加熱ローラ６１のニップ部までの箔フィルムＦの長さＬ２０よりも小さくなるように、搬送ローラ１１Ｃ、供給軸部３１Ａ、第１案内軸４１、加圧ローラ５１および加熱ローラ６１の位置が設定されている。

【0092】

また、制御部１００は、複数のシートＳに連続して箔を転写する場合、シートＳを、所定の間隔Ｌ３０で搬送するように構成されている。具体的には、制御部１００は、後端検知センサＳＳ１が前のシートＳ（Ｓ１）の後端を検知したときに、分離ローラ１１Ａを回転させて次のシートＳ（Ｓ２）を転写部５０に向けて供給するように構成されている。所定の間隔Ｌ３０は、搬送ローラ１１Ｃから、加圧ローラ５１と加熱ローラ６１のニップ部までの距離Ｌ１０よりも小さくなっている。

【0093】

本実施形態において、第１基準時間ｔｄ１は、実験やシミュレーションなどによって、箔フィルムＦを使い切る直前の時期にエンコーダＲＥから出力されるパルス信号の、パルス幅（またはパルス間隔）と略同じ時間に設定されている。さらに、第１基準時間ｔｄ１は、第１基準時間ｔｄ１の間に箔フィルムＦが搬送される距離をＬ１として、下記の関係を満たす時間に設定されている。
Ｌ１＜Ｌ２０－Ｌ１０
なお、本実施形態において、第１基準時間ｔｄ１の間にシートＳが搬送される距離は、Ｌ１と略等しい。

【0094】

また、第２基準時間ｔｄ２は、実験やシミュレーションなどによって、シートＳの先端が加熱ローラ６１と加圧ローラ５１との間のニップ部に突入して供給リール３１が一時的に停止した場合や、シートＳの後端がニップ部を抜けて供給リール３１が一時的に停止した場合にエンコーダＲＥから出力されるパルス信号の、パルス幅（またはパルス間隔）と略同じ時間に設定されている。さらに、第２基準時間ｔｄ２は、第２基準時間ｔｄ２の間に箔フィルムＦが搬送される距離をＬ２として、下記の関係を満たす時間に設定されている。
Ｌ２＜Ｌ２０－Ｌ３０

【0095】

なお、本実施形態において、第２基準時間ｔｄ２の間にシートＳが搬送される距離は、Ｌ２と略等しい。また、シートＳの先端がニップ部に突入するときの第２基準時間ｔｄ２と、シートＳの後端がニップ部を抜けるときの第２基準時間ｔｄ２は、等しい時間であってもよいし、異なる時間であってもよい。

【0096】

制御部１００は、箔フィルムＦを使い切ったと判定した場合、次のシートＳの搬送を禁止するとともに、搬送中のシートＳを筐体２の外に排出する。詳しくは、制御部１００は、箔フィルムＦを使い切ったと判定した場合、搬送ローラ１１Ｃに到達していないシートＳの搬送を禁止するとともに、搬送ローラ１１Ｃに到達したシートＳを筐体２の外に排出する。

【0097】

具体的には、制御部１００は、エンコーダＲＥの出力信号が基準時間ｔｄ以上変化しない場合、分離ローラクラッチＣ１を遮断状態にするとともに、搬送ローラクラッチＣ３と加圧ローラクラッチＣ５を伝達状態にする。これにより、分離ローラ１１Ａが停止するとともに、リタードローラ１１ＢがシートＳをシートトレイ３に向けて戻す方向に回転するので、搬送ローラ１１Ｃに到達していないシートＳの搬送を禁止することができる。また、搬送ローラ１１Ｃ、加圧ローラ５１と加熱ローラ６１、中間排出ローラ１２Ａ、および、排出ローラ１２Ｂが回転するので、搬送ローラ１１Ｃやそれ以降のローラに挟まれた状態のシートＳを筐体２の外に排出することができる。

【0098】

制御部１００は、エンコーダＲＥの出力信号が基準時間ｔｄ以上変化しないことで、分離ローラクラッチＣ１を遮断状態にし、搬送ローラクラッチＣ３と加圧ローラクラッチＣ５を伝達状態にした後、排出センサＳＳ２の出力がＯＮ信号からＯＦＦ信号に切り替わってから第３所定時間ｔｐ３が経過した場合、搬送中であったシートＳをすべて筐体２の外に排出したと判定し、搬送ローラクラッチＣ３と加圧ローラクラッチＣ５を遮断状態にする。これにより、搬送ローラ１１Ｃ、加圧ローラ５１と加熱ローラ６１、中間排出ローラ１２Ａ、および、排出ローラ１２Ｂが停止する。ここで、第３所定時間ｔｐ３は、箔フィルムＦを使い切ったと判定されたときに搬送中であったすべてのシートＳが、排出ローラ１２Ｂを通過したと判定できるような時間に設定されている。

【0099】

次に、制御部１００の動作について、図８に示すフローチャートを参照しながら説明する。制御部１００は、箔転写装置１の電源が投入された後、図８に示す処理を繰り返し実行している。

【0100】

図８に示すように、制御部１００は、後端検知センサＳＳ１の出力がＯＦＦからＯＮに切り替わったか否かを判定する（Ｓ１１）。後端検知センサＳＳ１の出力がＯＦＦからＯＮに切り替わらない場合（Ｓ１１，Ｎｏ）、制御部１００は、後端検知センサＳＳ１の出力がＯＮからＯＦＦに切り替わったか否かを判定する（Ｓ１２）。そして、後端検知センサＳＳ１の出力がＯＮからＯＦＦに切り替わらない場合（Ｓ１２，Ｎｏ）、制御部１００は、基準時間ｔｄを第１基準時間ｔｄ１に設定する（Ｓ１３）。

【0101】

ステップＳ１１において、後端検知センサＳＳ１の出力がＯＦＦからＯＮに切り替わった場合（Ｙｅｓ）、制御部１００は、第１所定時間ｔｐ１が経過したか否かを判定する（Ｓ１４）。そして、第１所定時間ｔｐ１が経過した場合（Ｓ１４，Ｙｅｓ）、制御部１００は、基準時間ｔｄを第２基準時間ｔｄ２に設定する（Ｓ１６）。

【0102】

また、ステップＳ１２において、後端検知センサＳＳ１の出力がＯＮからＯＦＦに切り替わった場合（Ｙｅｓ）、制御部１００は、第２所定時間ｔｐ２が経過したか否かを判定する（Ｓ１５）。そして、第２所定時間ｔｐ２が経過した場合（Ｓ１５，Ｙｅｓ）、制御部１００は、基準時間ｔｄを第２基準時間ｔｄ２に設定する（Ｓ１６）。

【0103】

基準時間ｔｄを設定した後、制御部１００は、エンコーダＲＥの出力信号が基準時間ｔｄ以上変化していないか否かを判定する（Ｓ１７）。エンコーダＲＥの出力信号が基準時間ｔｄ以内に変化している場合（Ｓ１７，Ｎｏ）、制御部１００は、今回の処理を終了する。

【0104】

ステップＳ１７において、エンコーダＲＥの出力信号が基準時間ｔｄ以上変化していない場合（Ｙｅｓ）、制御部１００は、箔フィルムＦを使い切ったと判定し、分離ローラクラッチＣ１をＯＦＦ（遮断状態）にするとともに、搬送ローラクラッチＣ３および加圧ローラクラッチＣ５をＯＮ（伝達状態）にする（Ｓ２１）。なお、箔フィルムＦを使い切ったと判定したときに、搬送ローラクラッチＣ３および加圧ローラクラッチＣ５がＯＮであった場合には、制御部１００は、搬送ローラクラッチＣ３および加圧ローラクラッチＣ５をＯＮのままとする。

【0105】

その後、制御部１００は、排出センサＳＳ２がＯＦＦとなってから第３所定時間ｔｐ３が経過したか否かを判定する（Ｓ２２）。第３所定時間ｔｐ３が経過した場合（Ｓ２２，Ｙｅｓ）、制御部１００は、搬送ローラクラッチＣ３および加圧ローラクラッチＣ５をＯＦＦとし（Ｓ２３）、処理を終了する。なお、箔転写装置１は、箔フィルムＦを使い切ったと判定して処理を終了した場合、ユーザに対し、フィルムカートリッジＦＣの交換を促す内容のメッセージを筐体２に設けられた表示部やスピーカなどから出力するようにしてもよい。

【0106】

以上によれば、本実施形態において以下のような効果を得ることができる。
図５（ｃ）に示すように、通常は、エンコーダＲＥから出力される信号が第２基準時間ｔｄ２よりも短い第１基準時間ｔｄ１以上変化しない場合に箔フィルムＦを使い切ったと判定するので、箔フィルムＦを使い切ったことを素早く検知することができる。

【0107】

一方で、図５（ｂ）に示すように、シートＳの先端が加圧ローラ５１と加熱ローラ６１との間のニップ部に突入するとき、および、シートＳの後端がニップ部を抜けるときに箔フィルムＦが一時的に停止して、エンコーダＲＥから出力される信号が第１基準時間ｔｄ１以上変化しなかった場合でも、第２基準時間ｔｄ２以内に変化すれば箔フィルムＦを使い切ったと判定することはない。これにより、箔フィルムＦを使い切ったと誤検知するのを抑制することができる。

【0108】

また、箔フィルムＦを使い切ったと判定した場合、次のシートＳの搬送を禁止するとともに、搬送中のシートＳを筐体２の外に排出するので、箔フィルムＦを使い切ったと判定した場合に、箔転写装置１内にシートＳが残らないようにすることができる。これによれば、箔フィルムＦが使い切られた後に、ユーザが箔転写装置１内に残ったシートＳを取り除く作業を行う必要がないので、使い勝手がよい。

【0109】

また、図９（ａ）に示すように、搬送ローラ１１Ｃから、加圧ローラ５１と加熱ローラ６１のニップ部までの距離Ｌ１０が、供給軸部３１Ａからニップ部までの箔フィルムＦの長さＬ２０よりも小さいので、シートＳの先端が、搬送ローラ１１Ｃにちょうど到達したときに箔フィルムＦを使い切ったと判定して搬送中の当該シートＳを排出する際に、図９（ｂ）に示すように、加圧ローラ５１と加熱ローラ６１のニップ部でシートＳの先端と箔フィルムＦとを重ねた状態でシートＳを搬送することができる。

【0110】

また、図１０（ａ）に示すように、シートＳの先端が搬送ローラ１１Ｃに到達する直前（距離Ｌ１だけ手前）でちょうど箔フィルムＦの終端が供給軸部３１Ａから分離し、図１０（ｂ）に示すように、第１基準時間ｔｄ１に基づき箔フィルムＦを使い切ったと判定した場合、当該シートＳは、判定時には先端が搬送ローラ１１Ｃに到達するため、排出の対象となる。本実施形態では、第１基準時間ｔｄ１の間に箔フィルムＦが搬送される距離をＬ１として、第１基準時間ｔｄ１がＬ１＜Ｌ２０－Ｌ１０を満たす時間に設定されているので、当該シートＳを排出する際に、図１０（ｃ）に示すように、加圧ローラ５１と加熱ローラ６１のニップ部でシートＳの先端と箔フィルムＦとを重ねた状態でシートＳを搬送することができる。

【0111】

また、図１１（ａ）に示すように、第２基準時間ｔｄ２の間に箔フィルムＦが搬送される距離をＬ２として、第２基準時間ｔｄ２がＬ２＜Ｌ２０－Ｌ３０（シート間隔）を満たす時間に設定されているので、先行するシートＳ１の後端が加圧ローラ５１と加熱ローラ６１のニップ部を抜けるときに第２基準時間ｔｄ２に基づき箔フィルムＦを使い切ったと判定して搬送中のシートＳ１，Ｓ２を排出する際に、図１１（ｂ）に示すように、搬送中の後続のシートＳ２の先端がニップ部に突入したときに、ニップ部で後続のシートＳ２の先端と箔フィルムＦとを重ねた状態でシートＳ２を搬送することができる。

【0112】

以上、実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように適宜変形して実施することができる。

【0113】

例えば、前記実施形態では、エンコーダＲＥが、検知ギヤＧ４の回転を検知することで、供給リール３１の回転を間接的に検知するものであったが、これに限定されず、供給リール３１の回転を直接検知するものであってもよい。

【0114】

また、前記実施形態では、シートを検知するセンサＳＳ１，ＳＳ２として、レバーと、レバーの位置を検知する光センサとからなるセンサを例示したが、これに限定されない。例えば、光センサのみからなるものであってもよい。

【0115】

また、前記実施形態では、加圧ローラ５１が回転駆動することで加熱ローラ６１が従動回転する構成であったが、これに限定されず、加熱ローラが回転駆動することで加圧ローラが従動回転する構成であってもよい。また、前記実施形態では、箔フィルムＦとシートＳを搬送するとき、加熱ローラ６１が箔フィルムＦに接触し、加圧ローラ５１がシートＳに接触する構成であったが、これに限定されず、加圧ローラが箔フィルムに接触し、加熱ローラがシートに接触する構成であってもよい。

【0116】

また、前記実施形態では、圧接離間機構７０が加熱ローラ６１を加圧ローラ５１に対して移動させる構成であったが、これに限定されず、例えば、加圧ローラを加熱ローラに対して移動させる構成であってもよい。また、箔転写装置は、圧接離間機構を備えない構成であってもよい。

【0117】

また、前記実施形態では、制御部１００が箔フィルムＦを使い切ったと判定した場合、次のシートＳの搬送を禁止するとともに、搬送中のシートＳを筐体２の外に向けて排出する構成としたが、これに限定されない。例えば、制御部が箔フィルムを使い切ったと判定した場合、すべてのシートの搬送を停止する構成としてもよい。

【0118】

また、前記実施形態では、後端検知センサＳＳ１がシートＳの先端を検知したときから第１所定時間ｔｐ１が経過したときを、シートＳの先端が加熱ローラ６１と加圧ローラ５１との間のニップ部に突入したときとみなし、また、後端検知センサＳＳ１がシートＳの後端を検知したときから第２所定時間ｔｐ２が経過したときを、シートＳの後端がニップ部を抜けたときとみなしたが、これに限定されない。例えば、加熱ローラと加圧ローラとの間のニップ部において、シートの先端が到達したか否かや、シートの後端が抜けたか否かをセンサなどにより直接検出する構成としてもよい。

【0119】

また、前記実施形態では、原則、基準時間ｔｄを第１基準時間ｔｄ１とし、シートＳの先端が加熱ローラ６１と加圧ローラ５１との間のニップ部に突入するとき、および、シートＳの後端がニップ部を抜けるときは、基準時間ｔｄを第２基準時間ｔｄ２としたが、これに限定されない。例えば、シートの先端がニップ部に突入するとき、および、シートの後端がニップ部を抜けるとき以外にも、供給リールが一時的に停止するような場合があれば、その場合は、基準時間を、第２基準時間としてもよいし、第１基準時間よりも長く、第２基準時間とは異なる、第３基準時間としてもよい。

【0120】

また、前記実施形態では、フィルムカートリッジＦＣに供給リール３１と巻取リール３５を設けたが、これに限定されない。例えば、フィルムカートリッジに供給リールを設け、筐体に巻取リールを設けてもよい。また、前記実施形態では、供給リール３１を有するフィルムカートリッジＦＣがホルダＦＨに取り付けられた状態で筐体本体２１に着脱可能であったが、これに限定されない。例えば、供給リールを有するフィルムカートリッジが直接、筐体本体に着脱可能であってもよいし、供給リールが直接、筐体本体に着脱可能であってもよい。

【0121】

また、前記実施形態では、シート上のトナー像に箔を転写する箔転写装置１を例示したが、これに限定されない。箔転写装置は、シートに箔を転写するものであればどのようなものであってもよい。

【0122】

また、前記実施形態では、４つの層を有する箔フィルムＦを例示したが、これに限定されず、箔フィルムの層の数はいくつであってもよい。

【0123】

また、前記した実施形態および変形例で説明した各要素は、任意に組み合わせて実施してもよい。

【符号の説明】

【0124】

１ 箔転写装置
１１Ｃ 搬送ローラ
３１ 供給リール
３１Ａ 供給軸部
５１ 加圧ローラ
６１ 加熱ローラ
１００ 制御部
Ｆ 箔フィルム
ＲＥ エンコーダ
Ｓ シート
ＳＳ１ 後端検知センサ

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】